JP2017142680A - 火災危険度算出装置および火災危険度算出方法 - Google Patents

火災危険度算出装置および火災危険度算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】使い勝手が良い火災危険度算出装置および火災危険度算出方法を提供する。【解決手段】本実施形態の火災危険度算出装置は、建物の各階の各全体空間が含む複数の部分空間毎に火災危険度を算出する装置であって、部分空間毎に、当該部分空間の火気使用状況に対応する情報と当該部分空間に存する可燃物の全体的な状態に対応する情報とを記憶した記憶部と、部分空間毎に、記憶部に記憶された当該部分空間の火気使用状況に対応する情報および当該部分空間に存する可燃物の全体的な状態に対応する情報とに基づいて当該部分空間の火災危険度を算出する火災危険度算出部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、火災危険度算出装置および火災危険度算出方法に関する。
特許文献1には、建物の火災リスクを評価するためのシステムの一例が記載されている。特許文献1に記載されている火災リスク算出システムは、燃焼情報データベース、燃焼抑制情報データベース、および建物属性情報データベースに格納した情報を参照して、建物の火災性状を算出する。ここで、燃焼情報データベースは、建物に使用される内装材、家具什器等の可燃物の燃焼情報を記憶する。燃焼抑制情報データベースは、建物に設置される防火設備による可燃物の燃焼抑制情報を記憶する。また、建物属性情報データベースは、建物に使用される可燃物の情報(可燃物の種類、量、配置状態等)、建物の空間情報(形状、床面積、用途等)、防火設備情報(防火設備の種類、設置数、配置状態等)、在館者情報(その建物に収容されている人員の数、歩行速度等)などの属性情報を記憶する。そして、この火災リスク算出システムは、最初に着火する可燃物を起点とし、各可燃物の燃焼データと配置状態および燃焼抑制データに基づいて火災性状を算出する。
特開2003−123174号公報
特許文献1に記載されている火災リスク算出システムによれば、対象となる建物に実際に使用される可燃物の燃焼情報に基づいて建物の火災性状を算出することができるので、建物の実態を反映した火災リスクを精度よく評価することができる。しかしながら、このシステムでは、予め定めた可燃物を着火点とし、近傍にある可燃物へ次々と火災が拡大する状態を推定することで火災性状を算出する。このため、このシステムでは、可燃物の種類や量と配置状態とを事前に精度良く登録しておかなければならない。したがって、例えば店舗の売り場のように、商品や配置状態が比較的頻繁に変化する空間に対しては、事前のデータ登録作業が煩雑となってしまう場合があるという課題があった。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、使い勝手が良い火災危険度算出装置および火災危険度算出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、建物の各階の各全体空間が含む複数の部分空間毎に火災危険度を算出する装置であって、前記部分空間毎に、当該部分空間の火気使用状況に対応する情報と当該部分空間に存する可燃物の全体的な状態に対応する情報とを記憶した記憶部と、前記部分空間毎に、前記記憶部に記憶された当該部分空間の前記火気使用状況に対応する情報および当該部分空間に存する前記可燃物の全体的な状態に対応する情報とに基づいて当該部分空間の前記火災危険度を算出する火災危険度算出部とを備える火災危険度算出装置である。
本発明の一態様は、上記の火災危険度算出装置であって、前記記憶部が、前記部分空間毎に、当該部分空間の火気使用状況に対応する情報を記憶するとともに、当該部分空間に置かれた可燃物の最大高さおよび前記可燃物の発熱量の合計値に対応する各情報を前記可燃物の全体的な状態に対応する情報として記憶し、前記火災危険度算出部が、前記記憶部に記憶されている前記火気使用状況に対応する情報と前記可燃物の最大高さに対応する情報と前記可燃物の発熱量の合計値に対応する情報とに基づいて当該部分空間の火災危険度を算出する。
本発明の一態様は、上記の火災危険度算出装置であって、前記火災危険度算出部が、前記記憶部に記憶されている前記火気使用状況に対応する情報に基づいて決定される第1の指標と前記可燃物の最大高さに対応する情報に基づいて決定される第2の指標と前記可燃物の発熱量の合計値に対応する情報に基づいて決定される第3の指標とに基づいて当該部分空間の火災危険度を算出する。
本発明の一態様は、上記の火災危険度算出装置であって、前記第2の指標が、前記当該部分空間の前記可燃物の最大積載高さと前記当該部分空間の天井高さとの比によって決定される。
本発明の一態様は、上記の火災危険度算出装置であって、前記第3の指標が、前記可燃物全体の発熱量密度によって決定される。
本発明の一態様は、上記の火災危険度算出装置であって、前記火災危険度算出部が、前記第1の指標に対応する第1成分と前記第2の指標に対応する第2成分と前記第3の指標に対応する第3成分とで表されるベクトルの大きさに基づいて前記火災危険度を算出する。
本発明の一態様は、建物の各階の各全体空間が含む複数の部分空間毎に火災危険度を算出する方法であって、前記部分空間毎に、当該部分空間の火気使用状況に対応する情報と当該部分空間に存する可燃物の全体的な状態に対応する情報とを記憶した記憶部を用いて、火災危険度算出部によって、前記部分空間毎に、前記記憶部に記憶された当該部分空間の前記火気使用状況に対応する情報および当該部分空間に存する前記可燃物の全体的な状態に対応する情報とに基づいて当該部分空間の前記火災危険度を算出する火災危険度算出方法である。
本発明によれば、部分空間毎に火災危険度を算出する際に、記憶部に対して、当該部分空間の火気使用状況に対応する情報と当該部分空間に存する可燃物の全体的な状態に対応する情報とを記憶しておけばよく、データの事前登録の煩雑さを低減することができ、使い勝手を改善することができる。
本発明の一実施形態の構成を説明するためのブロック図である。 図1に示した情報処理装置1の動作例を説明するために用いるフロアを模式的に示した平面図である。 図1に示した三次元空間モデルDB(データベース)15の構成例を説明するための図である。 図1に示した三次元建物モデルDB16の構成例を説明するための図である。 図1に示した可燃物DB17の構成例を説明するための図である。 図1に示した可燃物DB17の構成例を説明するための図である。 図1に示した情報処理装置1の動作例を説明するためのフローチャートである。 図1に示した情報処理装置1の動作例を説明するための図である。 図1に示した情報処理装置1の動作例を説明するための図である。 図1に示した情報処理装置1の動作例を説明するための図である。 図1に示した情報処理装置1の動作例を説明するための図である。 図1に示した情報処理装置1の動作例を説明するための図である。 図1に示した情報処理装置1の動作例を説明するために用いるフロアを模式的に示した平面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明による火災危険度算出装置の一実施形態である情報処理装置1の構成例を説明するためのブロック図である。図1に示した情報処理装置1は、サーバ等のコンピュータであり、内部にCPU(中央処置装置)、記憶装置、通信装置、入出力装置等を備え、記憶装置に記憶されている所定のプログラムをCPUが実行することで次の機能等を提供する。本実施形態において情報処理装置1は、データ入出力部11、データ登録部12、総合火災危険度算出部13および総合火災危険度判定部14の各機能を提供する。また、情報処理装置1は、内部の記憶装置内に、三次元空間モデルDB15と、三次元建物モデルDB16と、可燃物DB17とを記憶する。
データ入出力部11は、情報処理装置1内の通信装置等を用いて、外部の携帯端末2と通信回線3を介して接続し、所定の情報を送受信する。携帯端末2は、例えばスマートフォン、携帯電話等の通信機能とカメラ機能とを備えた情報端末であり、建物点検者等によって操作される。通信回線3は、例えば、有線または無線の構内通信網、公衆通信網あるいはそれらを組み合わせた通信網内に設定された通信回線である。データ入出力部11は、携帯端末2から、例えば、携帯端末2のカメラ機能を用いて撮影された建物内に置かれた可燃物の画像データと、建物点検者等が携帯端末2を操作して入力した当該可燃物の品名を表すデータとを受信する。あるいは、データ入出力部11は、携帯端末2から、例えば、建物点検者等が携帯端末2を操作して入力した部分空間名、当該部分空間内に置かれた可燃物の品名、数量、寸法、重量、最大積載高さ等を表すデータを受信する。
なお、本実施形態において部分空間とは、建物の各階を構成する各全体空間の一部を構成する空間である。全体空間は、建物の床、天井および壁で囲まれた空間である。1つのフロア(階)には1つの全体空間が存在する。一方、部分空間は、全体空間内に含まれた空間であって全体空間よりも小さい空間である。1つの全体空間は複数の部分空間を含むことができる。部分空間と部分空間との境界は、物理的に壁や間仕切りで区切られたものであってもよいし、建物の管理者等が用途、管理体制等に基づいて論理的に定めたものであってもよい。部分空間は、建物管理者等が任意に設定することができる。部分空間は、例えば、売り場、通路、居室、廊下、付室、階段、エントランスロビー、エスカレーター、エレベータ昇降ロビー等である。本実施形態では、部分空間を単位として、部分空間毎に、火災危険度を算出したり、火災危険度のレベルを判定したりする。ただし、例えば売り場の部分空間が内部に通路の部分空間を含む等、1つの部分空間が、種類の異なる1または複数の部分空間を含んでいてもよい。本実施形態では、この例のように売り場の部分空間が内部に通路の部分空間を含む場合、売り場内の通路に対しては部分空間を設定せずに、売り場の部分空間全体として火災危険度を算出することができる。各部分空間は、建物管理者等が予め三次元空間モデルDB15に登録しておく。ここで、図2を参照して部分空間の具体例について説明する。図2は、建物の1つのフロア20を模式的に示した平面図である。図2に示した例では、フロア20が、売り場(1)から売り場(6)までの部分空間21〜26と、階段(1)および(2)の部分空間31および32と、X型階段(1)の部分空間41と、エスカレーター(1)および(2)の部分空間51および52と、通路の部分空間60とを含んでいる。なお、図2に示した各部分空間は、床から天井までの高さを持つ。
データ入出力部11は、携帯端末2から1または複数の画像と可燃物の品名を表すデータを受信した場合、その品名に紐づけられている1または複数の画像を解析することで、当該可燃物が置かれている全体空間や部分空間を認識したり、可燃物の量や最大積載高さ等を認識したりして、認識した結果をデータ登録部12へ送信する。なお、各部分空間あるいは各可燃物には、部分空間名あるいは可燃物名や識別符号が印された銘板、部分空間名や可燃物名あるいは可燃物の量を示すバーコードやカラーコード等を設置または貼付しておき、これらを撮影した画像を携帯端末2から送信し、データ入出力部11は、それらを認識することで部分空間や可燃物の品名あるいは可燃物の量を認識するようにしてもよい。あるいは、各部分空間や各可燃物に取り付けられている各部分空間や各可燃物の識別情報を登録した無線タグなどを用いて携帯端末2が各部分空間や各可燃物を識別した情報をデータ入出力部11へ送信するようにしてもよい。データ入出力部11は、携帯端末2から受信した情報に基づき、フロア名と、部分空間名と、当該部分空間内に置かれた1または複数の可燃物の品名と、各可燃物の量(数量、寸法、重量等)とを表すデータをデータ登録部12へ送信する。
また、データ入出力部11は、後述する総合火災危険度算出部13が算出した総合火災危険度を表す情報や総合火災危険度判定部14による判定結果を表す情報を、携帯端末2へ送信する。
なお、データ入出力部11への情報の入出力は、携帯端末2を用いたものに限定されない。例えば、データ入出力部11は、情報処理装置1が周辺装置として備えたキーボード、マウス、画像撮影装置、表示装置等を用いて情報を入出力することができる。また、携帯端末に限らず、パーソナルコンピュータ等の端末を用いてデータ入出力部11への情報の入出力を行うことができる。また、可燃物の高さや寸法を、赤外線センサ、三次元スキャナ等を用いて計測し、計測した情報を携帯端末2を介さずにデータ入出力部11へ入力してもよい。
データ登録部12は、データ入出力部11が受信または認識した各部分空間に置かれた可燃物に関する情報を三次元空間モデルDB15へ登録する。ここで、図3を参照して三次元空間モデルDB15の構成例について説明する。図3は、三次元空間モデルDB15が含むテーブルの各レコードの構成例を示す。図3に示した例では、各レコードが、次のデータを格納する複数のフィールドを有する。複数のフィールドは、建物名、フロア名、部分空間名、形状および位置、火気使用状況、可燃物最大積載高さ、可燃物発熱量、出火危険度の区分、可燃物の最大積載高さと天井高さとの比の区分、積載可燃物の発熱量密度の区分、および、総合火災危険度を表すデータを格納する。また、各レコードは、1または複数の可燃物について、可燃物毎に品名、材質、寸法、重量、数量および発熱量を表すデータを格納する複数のフィールドを有する。
図3において、建物名は、建物の名称等、建物を識別する情報である。フロア名は、階数等、フロアを識別する情報である。部分空間名は、部分空間を識別する情報であり、例えば図2に示した例では、「売り場(1)」、「売り場(2)」等とすることができる。部分空間名には、例えば、売り場、通路、居室、廊下、付室、階段、エントランスロビー、エスカレーター、エレベータ昇降ロビー等を設定することができる。形状および位置は、当該部分空間の形状および当該フロア内(全体空間内)の当該部分空間の位置を表す情報であり、例えば三次元の座標情報で表したり、フロア上の2次元の座標情報と高さの情報とから表したりすることができる。また、形状および位置は、当該部分空間の床面積や天井高さを直接表す情報を含んでいてもよい。火気使用状況は、当該部分空間における火気の使用状況を表す情報である。火気使用状況は、例えば、図8に示したように「裸火を使用する」、「ストーブ、ヒーター等の暖房器具を使っている」等の状況を表す文字列や予め定めた符号で表すことができる。可燃物最大積載高さは、当該部分空間に置かれた1または複数の可燃物における最大高さを表す情報である。可燃物発熱量は、当該部分空間に置かれた全ての可燃物の発熱量の合計値を表す情報である。なお、可燃物には、壁や床を含ませてもよいし、含ませなくてもよい。例えば、壁や床が通常の燃えにくい材質であって同一フロアにおいて材質が均一である場合、壁や床を当該部分空間に存する可燃物から除外し、当該部分空間に置かれた可燃物のみを上記の可燃物最大積載高さや可燃物発熱量の対象とすることができる。一方、床や壁に特別な装飾等を施した場合には、壁や床を当該部分空間に存する可燃物に含ませ、床や壁も上記の可燃物最大積載高さや可燃物発熱量の対象とすることができる。
出火危険度の区分、可燃物の最大積載高さと天井高さとの比の区分、積載可燃物の発熱量密度の区分、および、総合火災危険度は、三次元空間モデルDB15に記憶されている当該部分空間の所定の情報に基づいて総合火災危険度算出部13が算出した結果を表す情報である。これらについては、後述する。
図3に示した各情報のうち、建物名、フロア名、部分空間名、および形状および位置は、例えば当該部分空間を設置あるいは変更したときに建物の管理者等がデータ入出力部11およびデータ登録部12を利用して登録する。火気使用状況は、建物管理者、建物点検者等が当該部分空間の設置時や使用状況の変更時に登録する。可燃物最大積載高さと可燃物の品名は、例えば建物点検時に建物点検者が携帯端末2等を用いて入力したデータに基づいて登録される。可燃物の寸法、重量および数量は、データ入出力部11が受信または認識した情報に基づいて登録される。なお、寸法、重量および数量は、必ずしも全てが記憶されている必要はなく、当該部分空間内の同一の品名の可燃物の重量の合計値が特定できればよく、可燃物に応じて、重量のみでも、数量のみでも、あるいは寸法のみでもよい場合がある。可燃物の材質を表すデータと発熱量を表すデータは、データ登録部12が、可燃物の品名に基づいて可燃物DB17を検索することで取得した情報である。
ここで、図5および図6を参照して、可燃物DB17の構成例について説明する。図5は、可燃物DB17が含む1つのテーブルの各レコードの構成例を示す。図5に示した例では、各レコードが、可燃物の品名を格納するフィールドと当該品名の可燃物の主たる材質を格納するフィールドとを有する。データ登録部12は、可燃物の品名をキーとして可燃物DB17を検索することで、当該品名の可燃物の主たる材質を取得することができる。なお、主たる材質とは、例えば図6に示した紙類、木質材料、軟質プラスチック材料、硬質プラスチック材料、繊維類等である。可燃物DB17は、この図6に示した主たる材質と当該材質の単位重量あたりの燃焼発熱量(MJ/kg)との対応づけを示すテーブルも含んでいる。データ登録部12は、図5に示した構成を有するテーブルを検索して当該品名の可燃物の主たる材質を取得し、取得した主たる材質に基づいて図6を参照して説明したテーブルを検索することで単位重量あたりの燃焼発熱量(MJ/kg)の値を取得する。次に、データ登録部12は、当該可燃物の重量と単位重量あたりの燃焼発熱量(MJ/kg)の値とに基づいて三次元空間モデルDB15において当該可燃物の発熱量を設定する。なお、図5に示した主たる材質を表す情報は、1つの材質を表すデータで構成されていてもよいし、複数の材質とその構成比率を表すデータから構成されていてもよい。
次に、図4を参照して図1に示した三次元建物モデルDB16の構成例について説明する。図4は、三次元建物モデルDB16が含む1つのテーブルの各レコードの構成例を示す。図4に示した例では、各レコードが、建物名を格納するフィールドと当該建物が有する1または複数のフロア名を格納するフィールドおよびフロア形状を格納するフィールドとを有する。フロア形状は、例えば図2に示したフロア20の形状を表す情報である。なお、フロア形状は、図2に示した各部分空間の位置を特定する座標の原点の位置を示す情報等を含んでいてもよい。
次に、図1に示した総合火災危険度算出部13は、部分空間毎に、三次元空間モデルDB15(記憶部)に記憶されている当該部分空間の火気使用状況に対応する情報および当該部分空間に存する可燃物の全体的な状態に対応する情報とに基づいて当該部分空間の総合火災危険度(火災危険度)を算出する。ここで、総合火災危険度は、火災に関する総合的な危険度を意味する。総合的な危険度とは、複数の異なる種類の火災の危険度を総合的に評価した指標である。複数の異なる種類の火災の危険度は、例えば当該部分空間から出火する可能性の大小、当該部分空間に置かれた可燃物が燃焼した場合の発熱の大小、当該部分空間に置かれた可燃物が燃焼した場合の燃焼の速さの大小等である。また、部分空間に存する可燃物の全体的な状態とは、部分空間に存在する1または複数の可燃物の材質、量や設置の仕方のありさまを、可燃物毎ではなく、部分空間全体としてとらえた様子である。本実施形態では、可燃物の全体的な状態を、部分空間に置かれた可燃物の最大高さに対応する情報と可燃物の発熱量の合計値に対応する情報とによって定義する。より具体的は、総合火災危険度算出部13は、部分空間毎に、三次元空間モデルDB15に記憶されている各部分空間の火気使用状況に応じた情報に基づいて決定される出火危険度の区分(第1の指標)と当該部分空間内の可燃物の最大積載高さに応じた情報に基づいて決定される可燃物の最大積載高さと天井高さとの比の区分(第2の指標)と当該部分空間内の可燃物合計の発熱量に応じた情報に基づいて決定される積載可燃物の発熱量密度の区分(第3の指標)とに基づいて当該部分空間の総合火災危険度を算出する。また、図1に示した総合火災危険度判定部14は、総合火災危険度算出部13が算出した総合火災危険度と予め定めたしきい値とを比較し、総合火災危険度がしきい値を超える場合に対策が必要である旨の情報を例えばデータ入出力部11を介して携帯端末2に対して通知する。
次に、図7から図13を参照して、図1に示した総合火災危険度算出部13および総合火災危険度判定部14の動作例について説明する。図7は、図1に示した総合火災危険度算出部13および総合火災危険度判定部14によって1つの部分空間に対して総合火災危険度の算出と判定とを行う場合の動作例を説明するためのフローチャートである。
総合火災危険度算出部13は、例えば携帯端末2からデータ入出力部11を介して特定の部分空間を評価する旨の指示が入力された場合、入力された指示に基づいて対象とする建物名とフロア名と部分空間名とを決定する(ステップS1)。次に、総合火災危険度算出部13は、ステップS1で決定した建物名とフロア名と部分空間名とをキーとして三次元空間モデルDB15を検索して対象とする部分空間の火気使用状況を示す情報を取得し、さらに取得した火気使用状況を示す情報に基づいて図8に示した出火危険度の区分を決定する(ステップS2)。図8は、火気使用状況と出火危険度の区分との対応づけを示す。図8に示した例では、出火危険度の区分は大中小の3段階である。出火危険度が最も高い「大」は、火気使用状況が、「裸火を使用する」、「ストーブ、ヒーター等の暖房器具を使っている」、「灯油等の燃料がある」、「喫煙コーナーがある」、「コンロ等の調理器具がある」等の場合である。出火危険度が次に高い「中」は、火気使用状況が、「24時間稼働している電気器具がある(サーバ室・マシンルーム)」、「不特定多数の人が利用する」等の場合である。そして、出火危険度が最も低い「小」は、「上記以外」等の場合である。
次に、総合火災危険度算出部13は、三次元空間モデルDB15を検索して対象とする部分空間の可燃物最大積載高さを示す情報と当該部分空間の天井高さを示す情報とを取得(例えば形状の情報から取得)し、さらに取得した各情報に基づいて図9に示した可燃物の最大積載高さと天井高さとの比の区分を決定する(ステップS3)。図9は、可燃物の最大積載高さと天井高さとの比の区分を示す。図9に示した例では、可燃物の最大積載高さと天井高さとの比の区分は大中小の3段階である。危険度が最も高い区分「大」は、可燃物の最大積載高さと天井高さとの比が0.8以上1以下、危険度が次に高い区分「中」は、0.5以上0.8未満、そして、危険度が最も低い「小」は、0.5未満である。
次に、総合火災危険度算出部13は、三次元空間モデルDB15を検索して対象とする部分空間の可燃物発熱量を示す情報と当該部分空間の床面積を示す情報とを取得(例えば形状の情報から取得)し、さらに取得した各情報に基づいて図10に示した積載可燃物の発熱量密度の区分を決定する(ステップS4)。図10は、積載可燃物の発熱量密度の区分を示す。図10に示した例では、積載可燃物の発熱量密度の区分は大中小の3段階である。危険度が最も高い区分「大」は、積載可燃物の発熱量密度が500MJ/m以上、危険度が次に高い区分「中」は、250MJ/m以上500MJ/m以上未満、そして、危険度が最も低い「小」は、250MJ/m未満である。
次に、総合火災危険度算出部13は、ステップS2からS4で決定した3つの区分に基づいて対象とする部分空間の総合火災危険度を算出する(ステップS5)。総合火災危険度算出部13は、総合火災危険度を、図11に示したような「出火危険度」、「可燃物の最大積載高さと天井高さとの比」、および「積載可燃物の発熱量密度」の3軸の座標系における各区分で決まる原点からの距離に基づいて設定することができる。
なお、図11に示した各軸は、それぞれ「大」、「中」、「小」の3つに区分される。したがって、総合危険度は全部で27の立方体に分割される。また、総合火災危険度そのものも、「大」、「中」、「小」の3段階に仕分けられている。また、図11または図12では、各段階を斜線の塗りつぶしの密度の違いで区別している。「大」が最も斜線の数が多い塗りつぶし、「小」が最も斜線の数が少ない塗りつぶしである。また、図12は、図11で隠れている部分のグレード分けの例を示す。図12は、図11の断面図を下から順に並べて示している。
なお、総合火災危険度算出部13は、例えば、「出火危険度」に対応する第1成分と「可燃物の最大積載高さと天井高さとの比」に対応する第2成分と「積載可燃物の発熱量密度」に対応する第3成分とで表されるベクトルの大きさに基づいて総合火災危険度を算出することができる。この場合、総合火災危険度は、3段階に限らず、4以上の複数段階で、または所定の小数点以下の桁数を有する実数値として算出することができる。
また、総合火災危険度算出部13は、ステップS5において算出した総合火災危険度と、ステップS2からS4で決定した出火危険度の区分、可燃物の最大積載高さと天井高さとの比の区分および積載可燃物の発熱量密度の区分の各情報を、三次元空間モデルDB15に記憶する。
次に、総合火災危険度判定部14が、総合火災危険度算出部13がステップS5で算出した総合火災危険度と、所定のしきい値とを比較し、しきい値を超えるか否かを判定し、しきい値を超える場合に所定の通知先に対してその旨を通知する(ステップS6)。総合火災危険度判定部14は、例えば、総合火災危険度が「中」である場合をしきい値とし、「中」を超える場合(すなわち「大」である場合)、所定の通知を行うこととすることができる。以上で、図7に示した対象とする部分空間に対する総合火災危険度の算出と判定処理が終了する。
なお、図7に示したフローは、1つの部分空間を対象として総合火災危険度の算出と判定処理を行う例であるが、例えば、建物を指定して建物内のすべてのフロアのすべての部分空間を対象としたり、1つのフロアのすべての部分空間を対象としたりする処理に変更することもできる。
図13に、図2を参照して説明したフロア20に含まれる各売り場の部分空間21〜26に対して総合火災危険度を算出した場合の結果の一例を示した。総合火災危険度判定部14は、例えば、図13に示したような塗りつぶしの状態の違いでフロア毎の総合火災危険度の算出結果を示した画像を携帯端末2に対して通知してもよい。
以上のように、本実施形態によれば、部分空間毎に総合火災危険度(火災危険度)を算出する際に、三次元モデルDB15(記憶部)に対して、部分空間毎に、当該部分空間の火気使用状況に対応する情報と当該部分空間に存する可燃物の全体的な状態に対応する情報とを記憶しておけばよく、データの事前登録の煩雑さを低減することができ、使い勝手を改善することができる。
なお、本発明の実施の形態は上記のものに限定されない。例えば、部分空間内の可燃物の点検は、携帯端末2を用いて建物点検者が行うことに加えて(あるいは代えて)、自走式のロボットやドローンあるいは監視カメラ等を用いて定期的に行い、各部分空間の危険度を前の点検と次の点検とで比較して変化が発生した場合に通知を行うこととしてもよい。また、通知先は、建物点検者が携帯する携帯端末2に限らず、建物管理者が監視しているモニタに表示してもよい。また、総合火災危険度の算出対象に通路60を含めて周期的に危険度を算出し、避難経路の安全を確認することもできる。
また、本発明の実施形態は、コンピュータとそのコンピュータが実行するプログラムとを用いて構成することができ、そのプログラムの全部または一部はコンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いて頒布することができる。
1 情報処理装置(火災危険度算出装置)
2 携帯端末
3 通信回線
11 データ入出力部
12 データ登録部
13 総合火災危険度算出部
14 総合火災危険度判定部
15 三次元空間モデルDB
16 三次元建物モデルDB
17 可燃物DB

Claims (7)

  1. 建物の各階の各全体空間が含む複数の部分空間毎に火災危険度を算出する装置であって、
    前記部分空間毎に、当該部分空間の火気使用状況に対応する情報と当該部分空間に存する可燃物の全体的な状態に対応する情報とを記憶した記憶部と、
    前記部分空間毎に、前記記憶部に記憶された当該部分空間の前記火気使用状況に対応する情報および当該部分空間に存する前記可燃物の全体的な状態に対応する情報とに基づいて当該部分空間の前記火災危険度を算出する火災危険度算出部と
    を備える火災危険度算出装置。
  2. 前記記憶部が、前記部分空間毎に、当該部分空間の火気使用状況に対応する情報を記憶するとともに、当該部分空間に置かれた可燃物の最大高さおよび前記可燃物の発熱量の合計値に対応する各情報を前記可燃物の全体的な状態に対応する情報として記憶し、
    前記火災危険度算出部が、前記記憶部に記憶されている前記火気使用状況に対応する情報と前記可燃物の最大高さに対応する情報と前記可燃物の発熱量の合計値に対応する情報とに基づいて当該部分空間の火災危険度を算出する
    請求項1に記載の火災危険度算出装置。
  3. 前記火災危険度算出部が、前記記憶部に記憶されている前記火気使用状況に対応する情報に基づいて決定される第1の指標と前記可燃物の最大高さに対応する情報に基づいて決定される第2の指標と前記可燃物の発熱量の合計値に対応する情報に基づいて決定される第3の指標とに基づいて当該部分空間の火災危険度を算出する
    請求項2に記載の火災危険度算出装置。
  4. 前記第2の指標が、前記当該部分空間の前記可燃物の最大積載高さと前記当該部分空間の天井高さとの比によって決定される
    請求項3に記載の火災危険度算出装置。
  5. 前記第3の指標が、前記可燃物全体の発熱量密度によって決定される
    請求項3または4に記載の火災危険度算出装置。
  6. 前記火災危険度算出部が、前記第1の指標に対応する第1成分と前記第2の指標に対応する第2成分と前記第3の指標に対応する第3成分とで表されるベクトルの大きさに基づいて前記火災危険度を算出する
    請求項3から5のいずれか1項に記載の火災危険度算出装置。
  7. 建物の各階の各全体空間が含む複数の部分空間毎に火災危険度を算出する方法であって、
    前記部分空間毎に、当該部分空間の火気使用状況に対応する情報と当該部分空間に存する可燃物の全体的な状態に対応する情報とを記憶した記憶部を用いて、
    火災危険度算出部によって、前記部分空間毎に、前記記憶部に記憶された当該部分空間の前記火気使用状況に対応する情報および当該部分空間に存する前記可燃物の全体的な状態に対応する情報とに基づいて当該部分空間の前記火災危険度を算出する
    火災危険度算出方法。
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