JP2017142218A - パッシブ測位システム及びマルチセンサシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】環境条件が厳しい状況でパッシブセンサのみでパッシブ測位を実施すると、3次元情報の生成が困難であり、パッシブセンサとアクティブセンサを混在させた追尾では、3次元を直接観測可能なアクティブセンサと比較して遅延時間が大きいパッシブ測位による3次元の観測情報を加えると追尾品質が低下してしまっていた。
【解決手段】測位で使用するパッシブセンサ以外に、3次元の位置を観測可能なセンサの情報を利用して、パッシブセンサの観測情報間での相関関係を決定することで、同一判定を正しく実施してパッシブ測位を正しく実施する。パッシブセンサとアクティブセンサの追尾処理で、3次元情報を得られていたときの相関関係を利用して、パッシブセンサの観測情報間での相関関係を決定することで、同一判定を正しく実施し、かつ、パッシブ測位で生成した3次元の観測結果も混在させた追尾処理を実施する。
【選択図】図9

Description

本発明は、複数のパッシブセンサの観測情報に加え、異種センサの3次元の観測情報等を利用しつつ、複数パッシブセンサの観測値間の同一判定処理を行って、3次元の位置情報生成し、観測能力等を向上させるパッシブ測位システム及びマルチセンサシステムに関する。
可視光、赤外線等の光波、又は相手の放射した電波を観測するパッシブセンサでは、一般的に観測対象である目標の方位を観測可能である。方位としては、鉛直方向(エレベーション方向)に沿って計測した方位(以下、適宜「EL」と表記)と、鉛直方向に直行する方向(アジマス方向)に沿って計測した方位(以下、適宜「AZ」と表記)とがある。ただし、パッシブセンサは、目標までの相対距離(「レンジ」とも称される)を直接観測することは困難である。このため、複数のパッシブセンサの観測情報を組み合わせてレンジを算出するという測位処理で情報を得ることが多い。このような測位処理に関する一般的な手法としては、三角測量がある。三角測量では、複数のパッシブセンサの観測位置及び観測方位の情報を使用して、目標の3次元の位置(AZ、EL、レンジ)が算出される。
例えば、下記特許文献1では複数のパッシブセンサの情報を組み合わせることで測位を実現するシステムが提示されている。また、下記特許文献2〜5では、複数のパッシブセンサを組み合わせることで、観測精度の向上、複数パッシブセンサの観測値間の同一判定処理の向上を行う方法が提示されると共に、パッシブセンサの個数、波長の情報等を活用した改善方法も提示されている。
一方、近年では、航空機等のプラットフォームで、複数のセンサを搭載したマルチセンサシステムの採用が進んでいる。マルチセンサシステムでは、同じプラットフォームに、レーダ等のアクティブセンサ、赤外線のパッシブセンサ、又は受信電波を利用するパッシブセンサを搭載し、複数のセンサを連携させてシステムとして観測能力を向上させている。さらに、ネットワーク機材を搭載して、プラットフォーム外のセンサで観測した情報も利用して、観測能力を向上させ、運用効果を高めるシステムも提案されている。
例えば、下記特許文献6,7では、複数のセンサを搭載したマルチセンサシステムの移動体で、ネットワーク機材も連携させたシステムが提示されている。
特開平9−318726号公報 特開平9−101362号公報 特開2000−2761号公報 特開2001−116843号公報 特開2003−121527号公報 特許第4925845号公報 特許第5697734号公報
ところで、上述したマルチセンサシステムにおいて、アクティブセンサであるレーダを含むシステムであれば、レーダによって距離を観測可能である。このため、レーダの測距情報をシステムとして利用し、パッシブセンサの角度情報を組合せた観測システムを構築することが多い。
一方、レーダもセンサであるが故に、100%の観測は保証されない。レーダでの観測ができない場合、パッシブセンサだけで観測を実施することになり、距離情報は得られないため、距離の観測精度は方位の観測精度と比較して著しく低下するという課題がある。特に、速度については、距離の観測能力が低下することによって速度の観測精度も低下するので、センサシステムの運用能力が低下するという課題があった。
また、マルチセンサシステムにおいて、ネットワーク経由でレンジ情報を入手してパッシブセンサを活用する場合には、情報提供の周期の影響を受けることになる。パッシブセンサの観測周期に対して、ネットワーク経由で距離情報を得られる間隔が長い場合、レーダ観測情報を利用する場合の課題と同様に、距離の観測精度は方位の観測精度と比較して著しく低下し、その結果、速度の観測精度も低下するという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、内部又は外部からの距離情報を活用するパッシブ測位システムにおいて、距離情報が得られない場合であっても、距離、方位又は速度の観測精度の低下を抑制することができる、パッシブ測位システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係るパッシブ測位システム、複数のパッシブセンサと、3次元位置の観測情報を入力可能な手段と、他センサ活用3次元測位手段とを備える。パッシブ測位システムにおける他センサ活用3次元測位手段は、他のセンサによる3次元位置の観測情報を使用して、複数のパッシブセンサの観測値間の同一判定を実施し、同一であるとの判定結果に基づいて複数のパッシブセンサの観測情報から3次元の位置情報を生成する。
本発明によれば、距離情報が得られない場合であっても、距離、方位又は速度の観測精度の低下を抑制することができるという効果を奏する。
実施の形態1におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図 実施の形態1における他センサ活用3次元測位手段の動作フローの一例を示すフローチャート 実施の形態1における各種センサからの観測情報の入力タイミングの一例を示す図 パッシブセンサによる測位での課題発生状況の一例を示す図 図4の状況において3次元の観測情報を加えた場合の状況の一例を示す図 実施の形態2におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図 実施の形態3におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図 実施の形態4におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図 実施の形態4における各種センサからの観測情報の入力タイミング及び航跡の生成状況の一例を示す図 実施の形態5におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図 実施の形態5における品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部の動作フローの一例を示すフローチャート 実施の形態6におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図 実施の形態7におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図 実施の形態8におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図 実施の形態9におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図 典型的な移動体電子機器システムの構成を比較例として示すブロック図 実施の形態10におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図 実施の形態11におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図 実施の形態12におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図 実施の形態13におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図 パッシブセンサによる測位での課題発生状況の他の例を示す図 パッシブセンサによる測位での課題発生状況の他の例を示す図 本実施の形態における各種の制御手段をソフトウェアで実現する際のハードウェア構成の一例を示す図
<本発明の趣旨及び要旨>
本発明の趣旨は、複数のパッシブセンサによる2次元の観測情報(方位の観測情報)を組み合わせて、3次元の位置(方位及び距離(レンジ))の情報を生成するパッシブ測位システムを提供することにある。このため、本発明では、複数のパッシブセンサによる2次元の観測情報間の相対関係、すなわちセンサ1のどの観測値とセンサ2のどの観測値を同一と判定するかの決定方法を工夫することで、観測値の同一判定を正しく実施することを目指すものである。
本発明の第1の要旨は、パッシブ測位対象以外の3次元位置の観測情報を用いて相対関係を決定すること(以下、必要に応じ「他センサ3次元データでの相関決定方法」と称する)で、観測値の同一判定を正確に実施して3次元の観測情報を生成するパッシブ測位システムを提供することにある。
本発明の第2の要旨は、3次元の探知データと2次元の探知データを用いた追尾処理結果の航跡において、3次元の情報が有効であった期間の情報を利用して相対関係を決定する方法(以下、必要に応じ「メモリトラック3次元データでの相関決定方法」と称する)を使用して、観測値の同一判定を正確に実施して3次元の観測情報を生成するパッシブ測位システムを提供することにある。
本発明の第3の要旨は、他センサ3次元データでの相関決定方法と、メモリトラック3次元データでの相関決定方法とを組み合わせて相対関係を決定することで、観測値の同一判定を正確に実施して3次元の観測情報を生成するパッシブ測位システムを提供することにある。
本発明の第4の要旨は、パッシブ測位システムを、大規模なマルチセンサシステムに組み込むことで、パッシブ測位による3次元情報生成の効果を反映した移動体電子機器システムを提供することにある。
<本発明の課題に関する補足説明>
本発明の課題については、[発明が解決しようとする課題]の項において簡単に説明したが、ここでは更に詳細な説明を加える。
まず、屋外のような観測条件が大きく変化する環境の場合、センサでの観測が環境の影響を受け、目標を必ず観測できるといった保証は無い。また、実際に目標が存在しない場合でも観測結果が出力されるという現象である誤警報が発生する。よって、センサでの観測は、空中、海上又は陸上といった環境の影響を受ける。また、移動体に搭載されたセンサでは、センサが搭載されるプラットフォームの運動によっても、観測が環境の影響を受ける。このため、センサの性能指標として、距離ごとに探知確率及び誤警報確率が設定される。
パッシブセンサは、レーダ等のアクティブセンサと比較して、目標からの赤外線放射又は目標からの送信電波を観測するため、一般に誤警報確率が高くなるという特徴がある。また、パッシブセンサは、天候等(例えば雲があれば光波センサは雲の向こう側は観測困難になる)の影響で目標を探知できないことも多い。よって、パッシブセンサは、雲、雨等の影響で探知確率がアクティブセンサと比較して著しく低下するといった特徴もある。
その一方で、複数のパッシブセンサの情報を組み合わせて測位を実現する場合に利用される三角測量は、目標を100%観測でき、誤警報も存在しないことが前提となる。また、目標に対して観測源のセンサの個数が多くないと、複数のパッシブセンサ間で対応関係を決定できない。なぜなら、変数の数が目標数、数式の数がセンサの数の方程式を解くことになるため、センサの個数が多くないと解が得られないからである。
例えば、図21のように、センサ1,2という2つのセンサの観測結果として2目標を検出した場合、誤相関となる同一判定候補が発生する。図21において、黒塗りの逆三角形のマーカは2つの目標T1,T2の存在位置を表し、白抜きの逆三角形のマーカは誤相関となり得る同一判定の候補点である。図21では、パッシブセンサであるセンサ1とセンサ2とが目標を100%観測でき、パッシブセンサの観測自体には誤警報も存在しないと仮定したときの例である。センサ1の観測結果が線分1−1と線分1−2であり、センサ2の観測結果が線分2−1と線分2−2である。このとき、三角測量の候補となる対応関係としては、線分1−1と線分2−1とが相関し、線分1−2と線分2−2とが相関する対応関係1と、線分1−1と線分2−2とが相関し、線分1−2と線分2−1とが相関する対応関係2とが発生する。対応関係1と対応関係2は、観測結果のみからは基本的に優位差がないため、どちらの対応関係を選択すべきかの決定ができない。
屋外での観測のように、観測対象の目標数を事前に規定できないケースでは、図22のように、センサ1,2という2つのセンサで4目標を検出する場合もある。この場合、目標を100%観測でき、誤警報も存在しないという前提条件であっても、対応関係の組み合せは、線分1−1〜1−4のそれぞれと、線分2−1〜2−4のそれぞれとの交点が24通りあるため、対応関係の選択の決定がさらに困難になる。
さらに、屋外の観測では前述のように、目標を100%観測できる保証は無く、誤警報も発生する。この場合の課題については、図4を用いて説明する。図4において、実線は目標に対する観測結果を表し、破線は誤警報となる観測結果を表している。より詳細に説明すると、センサ1から延びる実線の線分1−1及び破線の線分1−2がセンサ1の観測結果であり、センサ2から延びる実線の線分2−2,2−3及び破線の線分2−1,2−4がセンサ2の観測結果である。また、実線は目標に対する観測結果を表し、破線は誤警報となる観測結果を表している。すなわち、図4において、センサ2は目標T1,T2の双方を観測できているが、センサ1は目標T2を観測できていない例としている。また、線分1−2と線分2−4の交点にあるハッチングは雲をイメージしており、物理現象によって発生した誤警報を示している。図4に示す例の場合、三角測量により測位できる候補点が多くあるが、測位してよいのは、線分1−1と線分2−2との組み合わせのみである。他の組み合わせを選択すると、間違った情報を生成することになる。
屋外のように観測条件が厳しい場合、パッシブセンサによる測位は、図4のような状況になるのが一般的である。このため、単純に目標数より多いセンサを準備しても、三角測量の課題を解決することは困難である。また、パッシブセンサは一般に誤警報が多いため、パッシブ測位で致命的な課題となる誤相関をパッシブセンサの観測のみで改善することは困難である。同種のセンサであれば同じ条件で誤警報が発生することが多く、同種のパッシブセンサの観測のみで改善することは、さらに困難になる。このため、パッシブ測位では目標の探知が100%であることも必要になり、同一判定が解決できることを保証された限られた状況でしか、パッシブ測位を適用できないという課題が常に存在していた。
センサの能力向上としては、パッシブセンサのみで問題を解決する方法が効果を説明し易い。このため、従来技術のように、パッシブ測位の課題はパッシブセンサのみで解決する手段が中心となっていた。しかしながら、上述の通り、同種のパッシブセンサの観測のみで改善することは、非常に困難であり、パッシブセンサのみで問題を解決するという前提は、運用上無理な前提条件であった。すなわち、従来の課題解決のアプローチは、屋外のような観測条件が厳しい場合において、運用上無理な前提条件を課すことが多く、逆に言えば、運用上の前提条件をクリアした方法でパッシブ測位を実現する方法が無いという課題があった。
また、各時刻でのセンサの観測結果である探知データは、基本的に目標の位置、すなわち目標の方位及び距離を観測する。例えばレーダは、自身の方向への接近速度であるドップラ速度を観測できるが、3次元の速度を観測できない。このため、センサを利用するシステムでは、追尾処理を利用する。追尾処理は、時系列で入力される探知データ間で相関・統合を実施し、微分等により速度情報を算出し、結果を航跡として算出する。
移動目標に対して、異なる観測位置のパッシブセンサの情報で三角測量を実施する場合には、相関関係(同一判定)を実施する際に、観測を実施した時刻を合わせる必要がある。このため、パッシブセンサの航跡情報を使って三角測量を実施する。
三角測量等の測位処理で得られる情報は探知データである。このため、パッシブセンサの航跡情報を使って三角測量を実施した場合、航跡を使って探知データを生成する処理になる。センサを利用するシステムで使用する際には、三角測量で得た3次元の探知データを再度追尾処理に入力する必要がある。
パッシブセンサの情報から3次元の情報を生成する場合、情報交換及び情報処理により遅延時間が発生する。また、生成した情報は探知データのため、再度の追尾処理が必要になる。このため、マルチセンサシステムにおいて、3次元の情報を生成する処理では、3次元を観測可能なセンサを活用した方が有利な場合が多くなり、パッシブセンサによる測位情報が使用されていなかった。特に、航空機等の高機動目標に対処する場合には、観測能力の中で遅延時間の比重が増し、追尾処理に遅延時間が大きい探知データを投入することが致命的になることが多いため、マルチセンサシステムでは、パッシブセンサによる測位情報が使用されていなかった。
その一方で、運用の視点から考えると、センサを利用するシステムでは、追尾を開始する距離(運用可能な距離)の性能よりも、追尾の継続(追尾維持)能力が重要なことが多い。例えば、航空機から飛翔体を発射して誘導する場合、誘導完了まで追尾維持を継続できなければ、誘導失敗となる。運用の最終的な目的は、誘導成功であり、目的に直結する追尾維持の能力の比重が高くなる。
追尾維持では、追尾を一定の時間継続する必要があり、目標の機動等に応じて観測で有利、不利となる条件が変化することが多い。このため、3次元のセンサの観測が不利になったときに、他の情報で補完できることが望ましいが、従来のマルチセンサシステムでは、パッシブセンサによる測位情報が使用されていなかった。すなわち、従来では、追尾維持の能力向上を目的として、マルチセンサシステムで、パッシブセンサによる測位情報を利用して追尾を改善できないという課題があった。
<実施の形態に関する説明>
次に、本発明の実施の形態に係るパッシブ測位システム及びマルチセンサシステムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により、本発明が限定されるものではない。また、以下の説明において、パッシブ測位対象の2次元の観測情報を生成するセンサは2個の形態で説明するが、2個に限定されるものではない。また、本発明による方式は、測位対象の2次元の観測情報を生成するセンサについては、2個以上であれば個数の制約は無い方式であり、2個以上あれば効果を発揮可能である。なお、以下の説明では、パッシブ測位対象の2次元の観測情報を生成するセンサは、編隊を組む航空機に搭載した形態で説明するが、航空機以外の移動体に搭載されていてもよい。また、同一の移動体に、測位対象の2次元の観測情報を生成するセンサを2個以上搭載した形態でもよい。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図である。図1において、パッシブ測位システム100Aは、パッシブセンサシステム300A及び他センサ活用3次元測位手段200Aを含み、パッシブ測位システム100Bは、パッシブセンサシステム300B及び他センサ活用3次元測位手段200Bを含む。パッシブ測位システム100Aは航空機911Aに搭載され、パッシブ測位システム100Bは航空機911Bに搭載される。航空機911A,911Bには、パッシブ測位システム100A,100Bに加え、通信手段801A,801B及び3次元情報利用手段811A,811Bがそれぞれ搭載されている。また、航空機911A,911Bの外部には、3次元の観測情報を生成する手段として3次元観測システム921が存在する。
なお、以下の説明では、理解の容易性を得るため、パッシブ測位システムを編隊内に搭載した例で示す。また、以下の説明では、パッシブ測位対象の2次元の観測情報を生成するセンサが、編隊内の別々の機体に搭載されている例で示す。さらに、航空機は2機であり、2機の航空機は同一構成かつ同一の搭載条件であるとし、それぞれを航空機911A及び航空機911Bとして示す。また、以下の説明において、機体を特に区別する必要が無い場合は、航空機911Aを基準として、その際、機体を示すアルファベットは付与しない。一方、機体を区別して説明する場合には、航空機911A,911B、パッシブセンサシステム300A,300Bのように、構成要素を識別する符号及び機体を示すアルファベットA,Bを付与する。なお、その際、説明の簡便化のため、構成要素を識別する符号の数字部分を適宜省略する。
図1に戻り、パッシブセンサシステム300は、パッシブ測位対象である目標における2次元の観測情報を生成するセンサである。なお、実施の形態1では、任意の観測時刻において、パッシブセンサシステム300が目標の観測方位を出力する例で説明する。
3次元観測システム921は、航空機911の外部に存在する、3次元の観測情報を生成する手段である。なお、実施の形態1では、編隊内の航空機以外のレーダを用いて3次元の観測情報を生成し、観測結果を通信により一定の周期で送信する例で説明する。
通信手段801A,801Bは、それぞれ航空機911A,911Bの通信手段であり、編隊内の僚機(以下、適宜「編隊僚機」と称する)間では、パッシブ測位対象の2次元の観測情報を通信で相互に交換する。また、通信手段801A,801Bは、3次元観測システム921からの3次元の観測情報を受信する。
他センサ活用3次元測位手段200は、他センサ3次元データでの相関決定方法を用いてパッシブ測位を実施する手段である。他センサ活用3次元測位手段200は、パッシブセンサシステム300が生成した2次元の観測情報と、通信手段801経由で入手した編隊僚機で生成した2次元の観測情報との相関関係を、通信手段801経由で入手した3次元観測システム921からの3次元の観測情報で決定する。他センサ活用3次元測位手段200は、決定した同一判定結果に応じて、パッシブセンサシステム300が生成した2次元の観測情報と、通信手段801経由で入手した編隊僚機で生成した2次元の観測情報とを使用し、三角測量等の手法を適用して3次元の位置情報を生成する。
3次元情報利用手段811は、他センサ活用3次元測位手段200が生成した3次元の観測情報を利用する手段である。
次に、実施の形態1におけるパッシブ測位システムの動作について図1から図5の図面を参照して説明する。図2は、実施の形態1における他センサ活用3次元測位手段の動作フローの一例を示すフローチャートである。図3は、実施の形態1における各種センサからの観測情報の入力タイミングの一例を示す図である。図4は、パッシブセンサによる測位での課題発生状況の一例を示す図である。図5は、図4の状況において3次元の観測情報を加えた場合の状況の一例を示す図である。
まず、図2のフローチャートについて説明する。他センサ活用3次元測位手段200は、3次元観測センサの入力の有無を判定する(ステップS11)。ステップS11の処理において、3次元観測センサの入力が無ければ、ステップS12に移行し、前回の同一判定結果、すなわち前回の相関処理にて同一と判定された結果を用いて3次元測位を実施する。なお、前回の相関処理において、同一と判定された結果がなければ、3次元測位は実施しない。
一方、ステップS11の処理において、3次元観測センサの入力が有れば、ステップS13に移行し、パッシブセンサ間で相関候補を抽出して相関候補の有無を判定する。ステップS13の処理において、相関候補が無いと判定されれば、ステップS14に移行し、3次元測位の対象外とする。一方、ステップS13の処理において、相関候補が1つでも有ると判定されれば、ステップS15に移行し、さらに当該相関候補が3次元観測の結果と対応するか否かを判定され、対応していればステップS16に移行して3次元測位を実施し、対応していなければステップS14に移行し、入力された3次元観測センサのデータは、3次元測位の対象外とする。
図2のフローにおける要部の処理については、さらに図3から図5の図面を参照して説明する。図3では、航空機Aに搭載されたパッシブセンサシステムAの2次元の観測情報と、航空機Bに搭載されたパッシブセンサシステムBの2次元の観測情報とが、観測時刻t0〜t10において観測され、航空機A,Bの外部に存在する3次元観測システム921からの3次元の観測情報が、観測事項t0,t10において観測される例が示されている。
まず、時刻t0では、全ての観測源からの観測情報が得られる。他センサ活用3次元測位手段200Aは、図2において、3次元観測センサの入力「有」のフロー、すなわちステップS11からステップS13へ移行して(ステップS11,Yes)、ステップS13の処理を実施する。
他センサ活用3次元測位手段200Aは、航空機Aのパッシブセンサの2次元の観測情報と航空機Bのパッシブセンサの2次元の観測情報との対応関係を、3次元観測システム921からの3次元の観測情報で判定する。
この判定のイメージを図4及び図5を参照して説明する。なお、図4及び図5において、センサ1を航空機Aのパッシブセンサとし、センサ2を航空機Bのパッシブセンサとする。また、図5において、航空機A,Bの外部にある3次元システムの観測結果を一点鎖線の楕円で示している。
図4のように、航空機Aのパッシブセンサであるセンサ1と、航空機Bのパッシブセンサであるセンサ2とでは、同一判定の候補が線分の交点だけ発生する。したがって、目標T1,T2の真の目標位置に対応する交点(図中の逆三角形のマーカ)を選択することは困難である。また、3次元情報を生成することを優先して交点を選択した場合、実際には目標の存在しない交点を選択することになり、その場合には実際の目標位置と大きく異なる位置を算出してしまうことにもつながる。
一方、図5において、破線の楕円で示される3次元観測システムの観測による目標位置3−1〜3−3と一致した交点のみを選択する処理とした場合、線分1−1と線分2−2の交点のみが選択される。すなわち、図4及び図5の例の場合、図2のフローにおけるステップS16の処理では、目標T1のみの3次元測位処理が実施されることになる。このように、実施の形態1のパッシブ測位では、正しい3次元の位置情報を算出することができる。
なお、図4及び図5の例では、目標T2に対する情報は生成されないが、間違った3次元の情報を生成することもない。すなわち、図4及び図5は、目標T2を観測してはいけない例であり、目標T1のみの位置を算出することが、パッシブ測位システムとしては、最良の結果である。
図3に戻り、時刻t1になると、他センサ活用3次元測位手段200Aは、3次元観測システム921からの3次元の観測情報を得ることができない。このため、他センサ活用3次元測位手段200Aは、図2のフローにおいて、3次元観測センサの入力「無」のフロー、すなわちステップS11からステップS12へ移行して、ステップS12の処理を実施する。このとき、他センサ活用3次元測位手段200Aは、時刻t0のときの相関関係を利用して、航空機Aのパッシブセンサの2次元の観測情報と、航空機Bのパッシブセンサの2次元の観測情報との対応関係を決定して3次元の観測情報を生成する。
時刻t2から時刻t9でも同様に、時刻t0のときの相関関係を利用して航空機Aのパッシブセンサの2次元の観測情報と、航空機Bのパッシブセンサの2次元の観測情報との対応関係を決定して3次元の観測情報を生成することができる。その結果、時刻t1から時刻t9の各時刻においては、時刻t0の際の3次元の観測結果を利用したパッシブセンサの2次元の観測情報の対応関係を決定して3次元の観測情報を生成することができる。
また、時刻t10では、時刻t0と同様に、航空機Aのパッシブセンサの2次元の観測情報と、航空機Bのパッシブセンサの2次元の観測情報の対応関係を、他センサ活用3次元測位手段200Aが3次元観測システム921からの3次元の観測情報で再判定して、3次元の観測情報を生成することができる。その結果、時刻t0及び時刻t10の各時刻において、3次元観測システム921からの3次元の観測情報を使用して、パッシブセンサにおける2次元の観測情報の対応関係を見直すことができる。
したがって、他センサ活用3次元測位手段200Aに接続されている3次元情報利用手段811Aでは、時刻t0から時刻t10の全時刻において、各時刻の最新の観測情報に応じた高い更新レートで3次元の観測情報を継続して入手することが可能となる。
以上説明したように、実施の形態1によれば、パッシブ測位対象以外の3次元位置の観測情報を用いて相対関係を決定することで、パッシブセンサのみでは困難であったパッシブセンサの2次元の観測情報の同一判定を正確に実施することができる。これにより、正しい3次元の観測情報を生成することが可能となる。
また、一般に異種センサでは誤警報が発生する位置や頻度が異なるが、実施の形態1のパッシブ測位システムでは、パッシブ測位対象以外の3次元位置の観測情報を用いて相対関係を決定することで、パッシブセンサの2次元の観測情報の同一判定で、間違った対応関係を選択することを抑制することができる。これにより、間違った位置の3次元の観測情報の生成を抑制することが可能となる。
また、実施の形態1によれば、パッシブセンサの個数や配置、パッシブセンサを搭載した移動体の機動に対して制約を設けずに同一判定を正しく実施することが可能となる。これにより、個数や配置機動といった運用に対する制約がなく、同一判定を正しく実施して3次元の探知データを生成することが可能となる。
また、実施の形態1によれば、外部から通信周期の時間が長い3次元の観測情報を入力される実装においても、搭載センサの高い更新レートで3次元の観測情報を継続して入手することができる。また、この間は直接3次元の観測情報が入力されなくても機体内部において、高い更新レートで3次元の観測情報を継続して入手することができる。
また、実施の形態1によれば、3次元観測システムからの3次元の観測情報の入力周期でパッシブセンサの2次元の観測情報の対応関係を見直すことができる。これにより、対応関係の間違いが発生した場合でも、当該間違いを一定の周期で修正することが可能となる。
なお、実施の形態1の例では、3次元観測システムが航空機の外部に存在する例で説明したが、航空機内に3次元観測システムが搭載されていてもよく、同様の効果が得られる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図である。図6では、図1に示す実施の形態1の構成において、パッシブセンサ制御手段610A,610Bが追加されている。なお、その他の構成については、実施の形態1と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
パッシブセンサ制御手段610は、他センサ活用3次元測位手段200での、3次元のセンサの観測情報を基準とした2次元観測情報間の相関判定状況に応じて、パッシブ測位で有利になるように、センサ制御を実施する。
例えば、3次元の観測状況が実施の形態1で説明した図5の状況であれば、3次元観測システム921の観測による目標位置3−2,3−3に対するセンサ1の観測結果が存在せず、また、目標位置3−3に対するセンサ2の観測結果が存在しない。このため、センサ1に対しては、目標位置3−2,3−3を観測するように制御指示を発出し、センサ2に対しては、目標位置3−3を観測するように制御指示を発出する。図6の構成に従って説明すると、パッシブセンサ制御手段610Aは、パッシブセンサシステム300Aに対して、3次元観測システム921から通知された目標位置3−2,3−3の方向を捜索するようなセンサ指向制御の指示を発出し、パッシブセンサ制御手段610Bは、パッシブセンサシステム300Bに対して、3次元観測システム921から通知された目標位置3−3の方向を捜索するようなセンサ指向制御の指示を発出する。
図5において、パッシブセンサシステム300Aに対応するセンサ1が、目標位置3−2の方向で2次元の観測情報を得ることができれば、目標T2についてもパッシブ測位で3次元の観測情報を算出可能となる。また、パッシブセンサシステム300Aに対応するセンサ1及びパッシブセンサシステム300Bに対応するセンサ2が、目標位置3−3の方向で2次元の観測情報を得ることができれば、目標位置3−3にある目標についてもパッシブ測位で3次元の観測情報を算出可能となる。このため、実施の形態1の目標T1と同様に、搭載されたパッシブセンサを使用して高い更新レートで3次元の観測情報を継続して入手することが可能になる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図である。図7では、図1に示す実施の形態1の構成において、アクティブセンサ制御手段612A,612Bが追加されている。なお、その他の構成については、実施の形態1と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
アクティブセンサ制御手段612は、他センサ活用3次元測位手段200での、3次元のセンサの観測情報を基準とした2次元観測情報間の相関判定状況に応じて、パッシブ測位で有利になるように、センサ制御を実施する。
例えば、3次元の観測状況が実施の形態1で説明した図5の状況において、破線の線分1−2,2−4は、パッシブセンサにて定常的に誤警報を発生する状況に依存して出現する。このため、破線の線分1−2,2−4の交点をアクティブセンサで観測させるような制御を行う。制御の結果、アクティブセンサでは目標を観測できないことから、この交点を誤警報と判断し、間違った3次元情報の生成を抑制する。図7の構成に従って説明すると、アクティブセンサ制御手段612は、通信手段801Aを通じて3次元観測システム921に対して、線分1−2,2−4の交点を捜索するようなセンサ指向制御の指示を発出する。なお、3次元観測システム921に対する指示は、航空機Aに搭載されるアクティブセンサ制御手段612Aが行ってもよいし、航空機Bに搭載されるアクティブセンサ制御手段612Bが行ってもよい。すなわち、アクティブセンサ制御手段612A,612Bのうちの少なくとも一つが行えばよい。
パッシブセンサのみで観測した場合、線分1−2,2−4の交点は継続して観測値が得られるため、目標と誤認される可能性が高くなる。一方、実施の形態3の手法では、アクティブセンサの観測により、誤警報であることを容易に判断することができるので、間違った3次元観測情報の生成を抑制することが可能となる。
なお、図7では、図1に示す実施の形態1の構成にアクティブセンサ制御手段612A,612Bを追加する場合を例示したが、図6に示す実施の形態2の構成にアクティブセンサ制御手段612A,612Bを追加してもよい。このような構成とすれば、実施の形態2の効果も併せ持つシステムとすることができる。
実施の形態4.
図8は、実施の形態4におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図である。図8において、パッシブ測位システム110Aは、パッシブセンサシステム300A、アクティブセンサシステム400A、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510A及び3次元測位論理センサシステム210Aを含み、パッシブ測位システム110Bは、パッシブセンサシステム300B、アクティブセンサシステム400B、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510B及び3次元測位論理センサシステム210Bを含む。パッシブ測位システム110Aは航空機911Aに搭載され、パッシブ測位システム110Bは航空機911Bに搭載される。航空機911A,911Bには、パッシブ測位システム110A,110Bに加え、通信手段801A,801B及び出力情報利用手段812A,812Bがそれぞれ搭載されている。
3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510は、パッシブセンサの探知データと、アクティブセンサの探知データとに加えて、3次元測位論理センサシステム210で生成したパッシブ測位の算出結果である3次元の位置の観測情報も加えて、異種センサの探知データ間の相関・統合処理(「追尾処理」とも称する)を実施して、航跡を生成する機能を具備する。
ここで、パッシブセンサの探知データには、2次元の方位探知データが含まれている。2次元の方位探知データとは、例えば目標方位を表すAZ及びELに関するデータである。また、アクティブセンサの探知データには、3次元の位置探知データとドップラデータとが含まれている。3次元の位置探知データとは、例えば目標位置を表すAZ、EL(方位)及びレンジ(距離)に関するデータであり、ドップラデータとは、例えば目標速度を表すドップラ速度のデータである。
上述したパッシブセンサの探知データとアクティブセンサの探知データとを混在させて追尾する技術は、上記特許文献6(特許第4925845号)で実現済みである。なお、特許文献6に記載されている内容は、本明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成する。
3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510は、ドップラ速度を含まない3次元位置の観測情報、すなわちアクティブセンサの探知データからドップラ速度を除いた3次元の位置探知データによる相関判定条件を追加して、追尾処理を実現する。
3次元測位論理センサシステム210は、既存相関関係活用3次元測位手段211及び航跡記憶手段212を含む。航跡記憶手段212は、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510の処理結果である航跡を記録する。また、通信手段801を通じて得た、他のプラットフォームからの航跡(パッシブセンサの航跡を含む)を記録する。
既存相関関係活用3次元測位手段211は、航跡記憶手段212に保持された情報を使用して、パッシブ測位を実施する。具体的には、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510での3次元及び2次元の探知データを用いた追尾処理結果の航跡において、3次元の情報が有効であった期間のデータ(「メモリトラック3次元データ」と称される)を利用することで同一であるか否かの判定を実施して相対関係を決定し、3次元の探知データを生成する。
パッシブセンサシステム300は、上述したパッシブ測位で使用する探知データを出力するセンサであり、上述した2次元の方位探知データを生成して3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510に出力する。
アクティブセンサシステム400も、上述したパッシブ測位で使用する探知データを出力するセンサであり、上述した3次元の位置探知データとドップラデータとを生成して3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510に出力する。
通信手段801は、航空機A,B間の通信手段であり、実施の形態2では、編隊内の僚機間でのデータ交換を行い、具体的には、パッシブ測位で使用する3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510の処理結果を相互に交換する。
出力情報利用手段812は、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510の出力を利用する手段である。
次に、実施の形態4におけるパッシブ測位システムの動作について図8及び図9の図面を参照して説明する。図9は、実施の形態4における各種センサからの観測情報の入力タイミング及び航跡の生成状況の一例を示す図である。
図9では、航空機A側においては、パッシブセンサシステムAからの情報と、アクティブセンサシステムAからの情報と、僚機である航空機Bのパッシブセンサからの観測情報とが、航空機Aの3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510に入力される例が示されている。より詳細に説明すると、航空機Bではパッシブセンサでのみしか探知データが得られないが、航空機Bのパッシブセンサ得られた観測情報は常時、航空機Aに入力されている。一方、航空機Aでは、最初は距離情報が有効なアクティブセンサシステムAからの情報が入力されているが、途中からはアクティブセンサシステムAからの情報が途絶え、距離情報がないパッシブセンサシステムAからの情報のみが入力されている。
このような状況において、まず、アクティブセンサシステムAからの探知データが入力されている場合、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Aは、従来の機能でアクティブの探知データとパッシブの探知データとを相関・統合して、3次元の航跡を生成する。このとき、航跡記憶手段212Aには、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Aの3次元の航跡情報と、通信手段801経由で入力される僚機の3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Bからの2次元の航跡情報(方位情報のみ)とが保持されている。既存相関関係活用3次元測位手段211は、航跡記憶手段212に保持されている3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Aの3次元航跡情報を基準に、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Bからの2次元航跡情報との対応関係を決定する。つまり、既存相関関係活用3次元測位手段211は、3次元の航跡情報を基準に航跡間の同一判定を実施する。
次に、アクティブセンサシステムAからの探知データが途絶えた場合を説明する。このとき、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Aには、距離情報を有さないパッシブセンサシステムAからの探知データのみが入力されるため、距離情報が無効な航跡情報(以下「メモリトラック2次元航跡」と称する)を生成する。メモリトラック2次元航跡は、追尾を継続中のため、航跡を識別するための識別子(「航跡ID」と称される)は、3次元情報を保持していたときの航跡IDが維持され、容易に対応がとれる。メモリトラック2次元航跡は、航跡記憶手段212Aに記録される。
既存相関関係活用3次元測位手段211Aは、航跡記憶手段212Aにメモリトラック2次元航跡が記録されると、航跡IDから、対応する3次元の航跡情報を基準に同一と判定した僚機の2次元航跡情報(以下、適宜「僚機パッシブ航跡」と称する)を特定する。
メモリトラック2次元航跡と僚機パッシブ航跡とは、同一目標からの観測値と判定される。このため、既存相関関係活用3次元測位手段211は、2つの2次元航跡、すなわちメモリトラック2次元航跡と僚機パッシブ航跡とを使用し、三角測量の手法を適用して測位を実施し、3次元の探知データを生成する。
既存相関関係活用3次元測位手段211Aは、生成した3次元の位置探知データを、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Aへ出力する。
3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Aは、既存相関関係活用3次元測位手段211が生成した3次元の位置探知データを使用して相関・統合を実施し、追尾結果として、3次元位置の情報及び速度情報を含む3次元航跡情報を生成する。
3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Aは、生成した3次元の航跡情報をレンジメモリトラック3次元航跡として出力する。なお、レンジメモリトラック3次元航跡が生成される際、メモリトラック2次元航跡からの追尾処理が継続されているため、航跡IDはメモリトラック2次元航跡と同様の航跡IDが維持される。レンジメモリトラック3次元航跡は、航跡記憶手段212に保持される。
既存相関関係活用3次元測位手段211は、航跡記憶手段212にレンジメモリトラック3次元航跡が保持されると、航跡IDを使用してメモリトラック2次元航跡が入力された場合と同様の処理を実施し、3次元の位置探知データを生成し、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Aへ出力する。3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510Aは、既存相関関係活用3次元測位手段211が生成した3次元の位置探知データを使用することで、3次元の航跡情報を継続して出力することができる。
出力情報利用手段812では、基本的に3次元航跡が入力されれば、生成の手段又は手法は問わない。このため、実施の形態4の手法を採用すれば、3次元の航跡情報を継続して利用することが可能となる。
なお、実施の形態4の構成において、3次元測位論理センサシステム210が無いと、アクティブセンサシステム400から探知データの入力が途絶えた場合、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510では、途中からパッシブセンサからしか探知データが入力されなくなるため、距離情報が無効な航跡情報であるメモリトラック2次元航跡を生成するのみで、3次元の航跡情報を出力することはできない。
これに対し、実施の形態4では、3次元の位置探知データと2次元の探知データとを用いた追尾処理結果の航跡において、3次元の情報が有効であった期間の情報を利用して相対関係を決定することとしているので、両者の航跡間の同一判定を正確に実施することができ、正しい3次元の観測情報を生成することが可能となる。
また、上記の処理の結果、3次元の情報を提供するセンサの観測が困難になった状況でも、3次元の航跡情報を基準とした2次元の航跡情報による確度が高い相関判定に基づいた3次元の探知データを生成するので、3次元の航跡情報を継続して出力することが可能となる。
なお、実施の形態4では、説明の便宜上、メモリトラック2次元航跡では、3次元の情報を無効とする場合を例示したが、メモリトラック2次元航跡は、アクティブセンサの入力が無くなった場合でも、アクティブセンサの入力が無くなってから一定の時間であれば、3次元の航跡情報として使用することが可能である。したがって、メモリトラック2次元航跡で3次元情報が有効な期間内に、既存相関関係活用3次元測位手段211がパッシブ測位にて3次元の情報を生成して出力を開始すれば、出力情報利用手段812では、3次元の航跡情報を切れ目なく、継続して得ることが可能となる。
実施の形態5.
図10は、実施の形態5におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図である。図10では、図8に示す実施の形態4の構成において、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510が品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511に変更されている。なお、その他の構成については、実施の形態4と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
次に、実施の形態5におけるパッシブ測位システムの動作について、図9、図10及び図11の図面を参照して説明する。図11は、実施の形態5における品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511の動作フローの一例を示すフローチャートである。
まず、図11のフローチャートについて説明する。品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511は、入力された探知データに関する相関対象の航跡を選択する(ステップS21)。ステップS21の処理において、品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511は、入力された探知データと選択した航跡の状態とを比較する(ステップS22)。ステップS22の処理では、入力された探知データの品質向上の可否が判定され、探知データの品質向上が困難もしくは望めない場合には、ステップS23に移行して、入力された探知データを棄却する。一方、ステップS22の処理において、入力された探知データの品質向上が可能である場合には、ステップS24に移行し、入力された探知データを統合して航跡情報を更新する。
次に、図11のフローにおける要部の処理について補足する。なお、図11のステップS22における「品質向上の可否の判定」について、実施の形態5では、誘導飛翔体の誘導等で重要な「探知遅延」という指標を基準にして品質を判定する事例で説明する。
品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511は、パッシブセンサシステム300、アクティブセンサシステム400及び既存相関関係活用3次元測位手段211うちの少なくとも一つから探知データが入力されると、図11のフローにおけるステップS21,S22の処理を実行する。
次に、例えば図9に示すように、アクティブセンサシステムAからの入力が途絶えた場合を想定する。このとき、実施の形態4で説明したように、既存相関関係活用3次元測位手段211からのパッシブ測位による3次元探知データが、品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511に入力される状況となる。
ここで、パッシブ測位は、品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511からのメモリトラック2次元航跡又はレンジメモリトラック3次元航跡を僚機の2次元航跡と組み合わせ、三角測量を適用して探知データを生成する方法である。このため、既存相関関係活用3次元測位手段211及び航跡記憶手段212Aを含む3次元測位論理センサシステム210は、その名の通り、情報処理で3次元探知データを生成する論理センサである。このため、3次元測位論理センサシステム210から出力される探知データは、物理的なセンサであるパッシブセンサシステム300又はアクティブセンサシステム400の探知データと比較して、遅延時間が大きくなる。
アクティブセンサシステム400からの入力が途絶えている状況が続く場合、既存相関関係活用3次元測位手段211からのパッシブ測位による3次元探知データは、レンジ情報を提供する唯一のセンサである。このため、パッシブ測位による3次元探知データを「品質向上可」として航跡生成で使用できれば、遅延時間が大きくても追尾の品質向上に貢献可能である。
その一方で、アクティブセンサシステム400から探知データが再入力された場合を考える。このとき、処理遅延時間から既存相関関係活用3次元測位手段211は、ある時刻(「時刻t20」とする)の観測値を使用し、時刻t20よりも後のある任意の時刻(「時刻t22」とする)に品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511へ探知情報を出力したとする。また、アクティブセンサシステム400は、時刻t20よりも後で、時刻t22よりも前のある任意の時刻(「時刻t21」とする)に探知データを品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511へ出力したとする。
このとき、品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511は、時刻t21でアクティブセンサシステム400のレンジ情報を含み、かつ、観測時刻t21のデータで航跡を更新する。その後、時刻t22で同じ航跡に対して、「時刻t20の観測値を使用して生成したパッシブ測位の探知データ」が入力されることになる。
実施の形態5によれば、遅延時間を基準に品質向上を判断するため、時刻t22で入力された既存相関関係活用3次元測位手段211からのパッシブ測位の探知データを棄却する処理となる。その結果、品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511は、遅延時間が大きい探知情報を追尾処理に投入することを回避できるので、追尾の品質を向上することが可能である。
また、実施の形態5によれば、探知データの棄却は他に有利な情報が入力されたときに限定しているため、パッシブ測位により、実施の形態4のパッシブ測位システムと同様の3次元航跡を維持する能力を得ることも担保可能である。
実施の形態6.
図12は、実施の形態6におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図である。図12では、図8に示す実施の形態4の構成において、既存相関関係活用3次元測位手段211が他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段221に変更されている。また、図1に示す実施の形態1と同様に、外部から一定の周期で3次元の観測情報を入力する手段である3次元観測システム921が図示されている。なお、その他の構成については、実施の形態4と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段221には、既存相関関係活用3次元測位手段211に対して、2次元航跡間の相関関係を決定する際に、3次元の観測情報を利用する機能が追加されている。
より詳細に説明すると、他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段221には、実施の形態4で説明した既存相関関係活用3次元測位手段211の機能であるメモリトラックによる相関対象決定方法に加えて、実施の形態1における他センサ活用3次元測位手段200と同様に外部からの3次元の観測情報も使用する機能も具備されている。すなわち、実施の形態6の他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段221は、実施の形態1における他センサ活用3次元測位手段200の機能と、実施の形態4における既存相関関係活用3次元測位手段211の機能とを兼ね備えた構成部である。なお、何れの3次元情報を利用するかは、3次元情報の品質(例えば、観測遅延、観測精度など)で決定する。
ここで、実施の形態6では、外部センサよりも搭載センサの方が、品質が高いと仮定する。したがって、他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段221において、メモリトラックによる相関対象決定ができない場合には、外部からの3次元の観測情報を使用して、2次元航跡間の相関関係を決定することになる。
また、実施の形態4の図9の例では、最初にアクティブセンサシステム400が観測できる前提であったが、最初はパッシブセンサシステム300のみしか観測できない状況も発生し得る。このような状況の場合、実施の形態4における既存相関関係活用3次元測位手段211では、パッシブ測位を実施できない。
一方、実施の形態6における他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段221であれば、最初にパッシブセンサシステム300のみしか観測できない状況であっても、外部からの3次元の観測情報を使用して2次元航跡間の相関関係を決定できるので、3次元の探知データを3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510へ出力することができ、出力情報利用手段812にて3次元の航跡情報を得ることができる。
また、パッシブセンサシステム300のみしか観測できない状況の後、アクティブセンサシステム400の観測ができる状況となり、その後、観測が途切れた状況は、実施の形態4で説明した状況である。したがって、このような状況の場合には、実施の形態4と同様の手段又は手法で2次元航跡間の相関関係を決定でき、決定に基づいて生成した3次元の探知データを3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510へ出力することが可能となる。
また、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510は、入力された正しい3次元探知データを使用し、品質の高い3次元情報を基準にした2次元航跡間の同一判定を実施するので、出力情報利用手段812は、正しい3次元の航跡情報を得ることが可能となる。
なお、アクティブセンサシステム400が観測困難な状況が長く続いた場合、外部からの3次元の観測情報を使用して相関関係を検証することも可能である。このような相関関係の検証により、アクティブセンサシステム400が観測困難な状況において、間違ったパッシブ測位による探知データの生成を抑制することが可能となる。
また、間違ったパッシブ測位による探知データの生成を抑制することにより、誤相関の判定能力を向上することができるので、出力情報利用手段812は、誤警報の出力が継続される可能性が低い3次元の航跡情報を得ることが可能となる。
実施の形態7.
図13は、実施の形態7におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図である。図13では、図12に示す実施の形態6の構成において、パッシブ測位用センサ制御手段621A,621Bが追加されている。なお、その他の構成については、実施の形態6と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
パッシブ測位用センサ制御手段621は、他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段231でのパッシブ測位処理の状況に応じて、パッシブ測位で有利になるように、センサ制御を実施する。
実施の形態7によれば、パッシブ測位用センサ制御手段621が実施の形態2におけるパッシブセンサ制御手段610又は実施の形態3におけるアクティブセンサ制御手段612と同様のセンサ制御を実施するので、実施の形態2,3と同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態7によれば、実施の形態2又は実施の形態3のセンサ制御に加えて、他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段231でのパッシブ測位処理の状況に応じたセンサ制御を実施するので、3次元の航跡情報を継続して生成することの効果がより顕在化する。
実施の形態8.
図14は、実施の形態8におけるパッシブ測位システムの構成を示すブロック図である。図14では、図13に示す実施の形態6の構成において、ビーム機動判定手段710が追加されている。なお、その他の構成については、実施の形態7と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
ビーム機動判定手段710は、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510の出力から、目標がビーム機動となったことを判断する。ここで、ビーム機動とは、レーダでの観測が困難な相対速度が0に近い機動のことを意味する。
他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段241では、ビーム機動判定手段710でのビーム機動検出に応じて、パッシブ測位を実施する際の制御対象を変更する。
例えば、他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段241は、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510の出力航跡に対して、レンジ情報等が不安定になっていると判断した場合には、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510の出力航跡をメモリトラック2次元航跡と見做すことで、パッシブ測位による3次元探知データを生成する。
また、他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段241は、パッシブ測位用センサ制御手段621を通じて、ビーム機動時でも観測で有利なパッシブセンサシステム300Aを指向させる制御を実施する。なお、自機の搭載センサだけでなく、通信手段801を通じて僚機のパッシブセンサシステム300Bも指向させることも可能である。
実施の形態8によれば、レーダの観測が不安定になるビーム機動時に、2次元航跡間での三角測量処理と、データ取得のためのパッシブセンサの指向とを積極的に実施することができるので、システム全体での3次元探知データの入力頻度を確保することが可能となる。
なお、追尾処理では特に追尾維持が重要であり、追尾維持は探知データの入力頻度が能力達成の可否を握る。実施の形態8によれば、3次元探知データの入力頻度を増大できるので、3次元における追尾維持能力の向上が可能となる。
実施の形態9.
図15は、実施の形態9におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図である。図16は、典型的な移動体電子機器システムの構成を比較例として示すブロック図である。なお、図15及び図16の図面において、図1、図6〜図8、図10、図12〜図14に示される構成部と同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して示している。
ここではまず、図16の構成について説明する。なお、図16では、編隊を組む航空機のうちの一方の航空機のみ(図16では、航空機912A)を図示している。また、図16では、航空機912Aに、移動体電子機器システム870及び分離飛翔体850が搭載され、搭乗員であるパイロット830をシステムの構成要素とし、航空機912Aの外部には外部センサ管理機構930が存在する例で示している。なお、同様の搭載構成である編隊内の僚機が存在し、機体を区別する場合には実施の形態1などの説明と同様に航空機912A、航空機912Bのように表記する。
図16において、分離飛翔体850は、パイロット830の発射指示によって発射され、発射後は航空機912から分離して飛翔を開始し、航空機912からの誘導に従って目標に向かって飛翔する物体である。
外部センサ管理機構930は、広域に配置されたレーダ等の観測情報を収集し、広域のセンサ情報として航空機912A,912Bに3次元の観測情報を入力可能とする構成部である。航空機912A,912Bからの外部センサ管理機構930への出力も可能である。
移動体電子機器システム870は、パッシブセンサシステム300、アクティブセンサシステム400、及び他センサシステム860、データ融合手段500、センサ制御手段600、出力情報利用手段812及び通信手段801を含む構成である。
パッシブセンサシステム300、アクティブセンサシステム400及び他センサシステム860は、航空機912Aの搭載センサである。パッシブセンサシステム300及びアクティブセンサシステム400はパッシブ測位で使用され、探知データを出力するセンサである。なお、図15及び図16では、パッシブセンサとアクティブセンサを各1個搭載する構成とした。また、他センサシステム860は、航跡データを直接使用し、航跡データを出力することができるセンサである。なお、他センサシステム860が3次元の情報を生成できる場合、他センサシステム860は、パッシブ測位の同一判定で基準とする情報の生成元の1つになる。
パッシブセンサシステム300は、観測部310、探知部320、追尾部330及び制御部340を含み、アクティブセンサシステム400は、観測部410、探知部420及び制御部440を含み、他センサシステム860は、観測部861、探知部862、追尾部863及び制御部864を含む構成である。
パッシブセンサシステム300、アクティブセンサシステム400及び他センサシステム860において、観測部310、観測部410及び観測部861は、空中線、カメラを含むセンサを具備する構成部であり、探知部320、探知部420及び探知部862は、観測結果から探知データを生成する構成部であり、追尾部330及び追尾部863はセンサ内部の探知データのみで追尾処理を実施する構成部であり、制御部340、制御部440及び制御部864は、センサ制御を実施する構成部である。
なお、レーダ又はIRセンサなど、センサの種類により内部の構成及び処理は異なるが、基本的なセンサの処理構成を示すため、各センサシステムで共通の処理ブロックとしている。
また、アクティブセンサシステム400では追尾部を含まない構成としている。探知データを出力するパッシブセンサシステム300及びアクティブセンサシステム400であれば、後述するデータ融合手段500で追尾処理を実施し、後述するセンサ制御手段600に従ってセンサ制御を実施する方法でも、追尾システムを実現できる。このため、図16のパッシブセンサシステム300のように内部の追尾処理と2重の追尾ループとして実現することも可能であり、図16のアクティブセンサシステム400のように1重の追尾ループとして実現することも可能である。図16は、両者の構成が選択可能であることを示す一例として敢えて双方の形式を提示したものであり、どちらの追尾ループ(1重又は2重)であっても、本発明の要旨を成す。
次に、移動体電子機器システム870を構成する主要構成部の機能について、図16を参照して説明する。まず、データ融合手段500は、システム全体の相関・統合機能部であり、探知データ相関・統合機能部530、航跡相関・統合機能部540及び目標管理部550を含む。図16に示すように、探知データ相関・統合機能部530には、アクティブセンサの3次元探知データ(方位:AZ、EL、レンジ、ドップラ速度)と、パッシブセンサの2次元探知データ(方位:AZ、EL)とが入力される。探知データ相関・統合機能部530は、アクティブセンサの3次元探知データと、パッシブセンサの2次元探知データとを相関・統合して航跡を生成する。
なお、センサデータは確率現象で変動するため、3次元探知データのみ、2次元探知データのみが入力される場合も有り得るが、このような場合でも航跡の生成は可能である。ただし、2次元探知データのみが入力された場合には、2次元の航跡情報が出力される。
また、機能的には、通信手段801を経由する外部からの探知データの入力も可能である。ただし、一般的に、本発明の趣旨に沿う能力向上への寄与は小さいため、本明細書での詳細な記載は省略する。
航跡相関・統合機能部540は、航跡情報を一元化するための手段であり、搭載センサからの航跡情報と、通信手段801を経由した外部からの航跡情報とを相関・統合して航跡を生成する。なお、探知データ相関・統合機能部530で生成した航跡も相関・統合の対象であることは言うまでもない。
目標管理部550は、探知データ相関・統合機能部530及び航跡相関・統合機能部540で生成した観測情報を「目標情報」として一元管理する手段である。航跡情報だけでなく、センサのステータス、観測状況、遅延時間等の関連情報も「目標情報」と共に記憶して管理する。目標管理部550は、「目標情報」を活用するパイロットインタフェース手段820及び分離飛翔体制御手段840との間のインタフェースも提供する。また、目標管理部550は、パイロット操作、分離飛翔体850の誘導対象とされている目標情報の管理等、利用先と連携して観測情報に対する付加的な情報を含めて「目標情報」として一元管理する。さらに、目標管理部550は、通信手段801経由で、編隊内の僚機である航空機912B及び外部センサ管理機構930との間の情報交換インタフェースも提供する。
センサ制御手段600は、搭載センサに対して制御コマンドを発行する手段である。センサ制御手段600は、データ融合手段500と連携して、搭載センサに対する連携制御及び自動制御を実現する。また、センサ制御手段600は、パイロットインタフェース手段820も含めて、マニュアル操作及びセミオートセンサ制御を実現する。また、センサ制御手段600は、運用での優先順位、センサリソース等の制約から、事前に状況に応じたセンサの制御要領を「センサ制御ルール630」としてプリセットする。さらに、センサ制御手段600は、センサ制御の実行中において、データ融合手段500からの「目標情報」を基準に現在の状況を把握し、現在の状況と「センサ制御ルール630」から、搭載センサの制御方法を決定し、決定したセンサ制御方法に応じて、センサ制御コマンドを発行する。
出力情報利用手段812は、パイロットインタフェース手段820及び分離飛翔体制御手段840を含む。パイロットインタフェース手段820は、パイロットへのインタフェースを提供する手段であり、目標管理部550からの「目標情報」を基準に画面表示、警報音発生等の出力情報を生成する。また、出力情報利用手段812は、スイッチボタン等のパイロットからの制御入力を受付、関連する機材へ出力する。
分離飛翔体制御手段840は、分離飛翔体850へのインタフェースを提供する手段である。目標管理部550からの「目標情報」を基準に分離飛翔体850に対して、目標の位置等を通知する。分離飛翔体制御手段840は、分離飛翔体850からの情報をデータ融合手段500へ出力する。
以上が、移動体電子機器システム870の主たる機能である。なお、移動体電子機器システム870の動作及び効果は、上記した特許文献1(特許第4925845号)又は特許文献2(特許第5697734号)に記載された内容と同一又は同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図15を参照して実施の形態9におけるパッシブ測位システムの構成について説明する。図15では、図16に示される典型的な移動体電子機器システムの構成において、パッシブ測位システムの要部を成す3次元測位論理センサシステム250が追加され、探知データ相関・統合機能部530が3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部531に変更され、目標管理部550が目標管理部551に変更され、センサ制御ルール630がセンサ制御ルール631に変更されている。また、目標管理部551には、3次元測位論理センサシステム250内の航跡記憶手段252にパッシブ測位で必要になる情報を出力する機能と、通信手段801を通じてパッシブ測位で必要となる情報を交換する機能とが付加されている。さらに、センサ制御手段601及びセンサ制御ルール631では、センサ制御手段600及びセンサ制御ルール630のそれぞれに、3次元測位論理センサシステム250を制御するための必要な機能が追加されている。これらの機能変更により、3次元測位論理センサシステム250とセンサ制御手段601との間、及び3次元測位論理センサシステム250の航跡記憶手段252とデータ融合手段501の目標管理部551との間には、新たな通信線が付加されている。なお、その他の構成については、図16と同一又は同等である。
3次元測位論理センサシステム250は、他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段251及び航跡記憶手段252を含む。他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段251は、図12に示した実施の形態6における他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段221と同様の機能を具備し、航跡記憶手段252は、実施の形態6における航跡記憶手段212と同様の機能を具備する。
3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部531は、図16に示した探知データ相関・統合機能部530に、図8に示した実施の形態4における3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部510のパッシブ測位からの3次元探知データ対応と同様の機能を追加して実現したものである。なお、図15では、新たな機能が追加された3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部531と従来からある航跡相関・統合機能部540とを含む構成部をデータ融合手段501としている。
実施の形態9のパッシブ測位システムの要部を構成する各構成部の機能は上述した通りであり、ここでの更なる詳細な説明は省略する。
実施の形態9によれば、移動体電子機器システムのような複雑なマルチセンサシステムであっても、同一判定の確度が高いパッシブ測位による3次元探知データの活用が可能となる。移動体電子機器システムのような複雑なマルチセンサシステムでは、同一目標に対する3次元航跡データを継続して出力することが特に重要である。実施の形態9によれば、パッシブセンサを利用した3次元の探知データも航跡生成で利用できるようになるので、3次元航跡データを出力し続けることの継続性が向上し、3次元の追尾維持能力の向上が可能となる。
また、実施の形態9では、航空機の機動、航空機の配置、航空機の機数、センサの個数等に関する制約がなく、また、運用者であるパイロットに対する制約事項もない。このため、パイロットが戦術等に応じて有利な機動を選択することが可能なシステムとして構成することが可能となる。
図16に示した移動体電子機器システムのような複雑なマルチセンサシステムでは、航跡の品質に応じて電波放射を低減するセンサ制御機能が実現済みである。このようなマルチセンサシステムでは、複数のセンサの探知データを組合せることで電波妨害への対抗能力を高めることが可能である。したがって、このようなマルチセンサシステムに実施の形態9の手法を適用すれば、パッシブセンサを利用した3次元の探知データも航跡生成に利用できるので、3次元の追尾品質を維持した上で、電波の放射量をさらに削減するセンサ制御を実現することができ、また、レーダ妨害時に3次元の探知データを得る手段が増加することになるので、電波妨害への対処能力を向上することが可能となる。
実施の形態10.
図17は、実施の形態10におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図である。図17では、図16に示す実施の形態9の構成において、3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部531が品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部532に変更されている。なお、その他の構成については、実施の形態9と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部532は、図10に示す実施の形態5の品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部511と同様の機能である。このため、移動体電子機器システムのような複雑なマルチセンサシステムでも、実施の形態5と同様にパッシブ測位による遅延の大きい3次元の探知データを、観測状況に応じて柔軟に利用することが可能となる。
実施の形態11.
図18は、実施の形態11におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図である。図18では、図17に示す実施の形態10の構成において、パッシブ測位用センサ制御手段640がセンサ制御手段602の内部に追加されている。なお、その他の構成については、実施の形態9と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
パッシブ測位用センサ制御手段640は、図13に示す実施の形態7のパッシブ測位用センサ制御手段621と同様に、探知データ入力対象であるパッシブセンサとアクティブセンサに対して、パッシブ測位が有利になるようにセンサを制御する手段である。また、実施の形態11では、通信手段801を通じて僚機のセンサを制御するための情報交換も実施することができるように構成されている。
実施の形態11によれば、移動体電子機器システムのような複雑なマルチセンサシステムでも、実施の形態7と同様にパッシブ測位も考慮したセンサ制御を実施すること可能となる。
実施の形態12.
図19は、実施の形態12におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図である。図19では、図18に示す実施の形態11の構成において、ビーム機動判定手段720が移動体電子機器システム871の内部に追加されている。なお、その他の構成については、実施の形態11と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
ビーム機動判定手段720は、図14に示す実施の形態8のビーム機動判定手段710と同様に、品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部533の出力からビーム機動判定を実施し、判定結果を他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段271に伝達する。ビーム機動判定後の動作は、実施の形態8と同様である。
実施の形態12によれば、移動体電子機器システムのような複雑なマルチセンサシステムでも、実施の形態8と同様にパッシブ測位に対応したビーム機動判定を考慮したパッシブ測位処理及びセンサ制御を実施することが可能となる。
実施の形態13.
図20は、実施の形態13におけるパッシブ測位システムを含む移動体電子機器システムの構成を示すブロック図である。図20では、図19に示す実施の形態12の構成において、他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段271が観測条件・他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段281に変更され、観測条件判定手段283が3次元測位論理センサシステム280の内部に追加されている。なお、その他の構成については、実施の形態12と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
観測条件判定手段283は、目標管理部552から出力された観測条件及び航跡記憶手段252から出力された航跡の算出状況からパッシブセンサのみで同一判定を実施するか否かを判断する機能を有する。
観測条件・他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段281は、航跡記憶手段252に保持された情報を使用してパッシブ測位を実施すると共に、観測条件判定手段283においてパッシブセンサのみで同一判定可と判断された2次元航跡間でパッシブ測位を実施して3次元の観測情報を出力する機能を有する。
例えば、クリアスカイで誤警報がほとんど無く、かつ、複数のパッシブセンサで目標が1個だけ安定して観測されている状況であれば、パッシブセンサのみで同一判定可と判断する。この際、過去の同一判定結果も学習し、パッシブセンサのみで同一判定を実施するか否かを判断してもよい。
実施の形態13によれば、移動体電子機器システムのような複雑なマルチセンサシステムでも、観測条件が有利な状況であれば、パッシブセンサのみで同一判定を実施し、3次元の観測データを生成する。これにより、3次元の探知データが継続して生成できる状況であれば、パッシブセンサのみで分離飛翔体の発射・誘導を行うといった運用が可能になる。
最後に、本実施の形態における各種の制御手段をソフトウェアで実現する際のハードウェア構成について、図23を参照して説明する。なお、ここでいう各種の制御手段とは、データ融合手段、センサ制御手段、ビーム機動判定手段、3次元情報利用手段、出力情報利用手段、ならびに3次元測位論理センサシステムを構成する各種の3次元測位手段及び航跡記憶手段などが該当する。
上述した各種の制御手段の機能をソフトウェアで実現する場合には、図23に示すように、演算を行うCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)950、CPU950によって読みとられるプログラムが保存されるメモリ960及び信号の入出力を行うインタフェース970を含む構成とすることができる。なお、CPU950は、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、又はDSP(Digital Signal Processor)などと称されるものであってもよい。また、メモリ960とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの、不揮発性又は揮発性の半導体メモリなどが該当する。
具体的に、メモリ960には、各種の制御手段の機能を実行するプログラムが格納されている。CPU950は、インタフェース970、本実施の形態で説明された他のインタフェース及び通信手段を介して、必要な情報の授受を行うことにより、本実施の形態で説明された各種の演算処理を実行する。
なお、図23に示すCPU950及びメモリ960を処理回路に置き換えてもよい。処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。また、前述のハードウェアは、単一の計算装置でもネットワークで接続した複数の計算装置としても実現可能である。専用の計算装置として実装することも、センサシステムの信号処理装置内に3次元測位論理センサシステムを混在させるような実装も可能である。
<本発明の効果>
以上の説明の通り、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、異種センサの3次元の観測情報を利用することで、誤警報や探知確率等の観測条件の厳しい場合でも、パッシブセンサ間の同一判定を正確に実施できるので、誤相関を低減できるという効果が得られ、また、観測対象の目標よりも少ない個数のパッシブセンサで、パッシブセンサ間の同一判定を正確に実施できるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、パッシブセンサと異種センサでは、誤警報の発生箇所が一致する確率が低いため、同種のパッシブセンサのみで実現するセンサと比較してパッシブセンサ間の同一判定を正確に実施できるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、異種センサとしてレーダのようなパッシブセンサよりも誤警報を抑圧できるアクティブセンサを使用することとしたので、パッシブセンサの誤警報の影響を低減してパッシブセンサ間の同一判定を正確に実施できるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、パッシブセンサ間の同一判定をより正確に実施できるので、パッシブセンサを用いた三角測量等による測位処理を正確に実施できるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、測位処理結果である3次元の観測情報を正確に算出できるので、誤相関によって目標の存在位置から大きく離れた位置の観測結果を算出するというリスクを低減できるという効果が得られる。これにより、パッシブセンサを利用して確度の高い3次元の観測情報を算出可能なシステムを構成できるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、異種センサの3次元の観測情報を利用することで、パッシブセンサの個数や配置、パッシブセンサを搭載した移動体の機動に対して制約を設けずに同一判定を正しく実施するシステムを提供可能である。個数や配置機動といった運用に対する制約がなく、同一判定を正しく実施して3次元の探知データを生成できる、パッシブ測位システムを提供できるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、3次元の探知データと2次元の探知データを用いた追尾処理結果の航跡において、3次元の情報が有効であった期間の情報を利用して相対関係を決定する(メモリトラック3次元データでの相関決定方法)ことで同一判定を正確に実施して3次元の観測情報を生成するシステムを得ることができるという効果が得られる。この結果、3次元を観測可能なセンサの観測が困難になった状況でも、2次元の航跡情報を用いて3次元の情報で相関判定に基づく確度が高い相関判定に基づいた3次元探知データを生成して、3次元の航跡情報を継続して出力できるシステムを得ることができるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、遅延時間等、新規に入力された探知データの品質と、追尾処理に入力済みの探知データの品質を比較して、3次元と2次元の探知データを用いた追尾処理に投入する探知データを選択することで、処理遅延が大きいパッシブ測位の探知データを追尾処理の状況に応じて使用する追尾処理を実現できる効果がある。追尾維持と追尾品質の双方に対して、最も有利な探知データを選択可能なシステムを実現できるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、パッシブ測位の機能を移動体電子機器システムのような複雑なマルチセンサシステムへ組込むことで、移動体電子機器システムでも、同一判定の確度が高いパッシブ測位による3次元の探知データを活用できるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムによれば、移動体電子機器システムのような複雑なマルチセンサシステムでは、同一目標に対する3次元航跡データを継続して出力することが特に重要である。本発明のパッシブ測位により、パッシブセンサを利用した3次元の探知データも航跡生成で利用できるようになり、3次元の追尾維持能力を向上できるという効果が得られる。また、この種の移動体電子機器システムでは、航跡の品質に応じて電波放射を低減するセンサ制御機能が実現済みであるため、3次元の追尾品質を維持した上で、電波の放射量をさらに削減するセンサ制御を実現できる効果がある。さらに、この種の移動体電子機器システムでは、複数のセンサの探知データを組合せることで電波妨害への対抗能力を高めることができるので、レーダ妨害時に3次元の探知データを得る手段が増加することで、電波妨害への対処能力を向上できるという効果が得られる。
また、本実施の形態に係るパッシブ測位システムは、航空機の機動や配置、航空機の機数、センサの個数などに制約がなく、運用者であるパイロットに対する制約事項もないので、パイロットが戦術等に応じて有利な機動を選択することが可能なシステムとして構成できるという効果が得られる。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
100(100A,100B),110(110A,110B) パッシブ測位システム、200(200A,200B) 他センサ活用3次元測位手段、210(210A,210B) 3次元測位論理センサシステム、211(211A,211B) 既存相関関係活用3次元測位手段、212(212A,212B) 航跡記憶手段、220 3次元測位論理センサシステム、221 他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段、230 3次元測位論理センサシステム、231 他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段、240 3次元測位論理センサシステム、241 他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段、250 3次元測位論理センサシステム、251 他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段、252 航跡記憶手段、260 3次元測位論理センサシステム、261 他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段、270 3次元測位論理センサシステム、271 他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段、280 3次元測位論理センサシステム、281 観測条件・他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段、283 観測条件判定手段、300(300A,300B) パッシブセンサシステム、310 観測部、320 探知部、330 追尾部、340 制御部、400(400A,400B) アクティブセンサシステム、410 観測部、420 探知部、440 制御部、500,501 データ融合手段、510(510A,510B) 3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部、511 品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部、530 探知データ相関・統合機能部、531 3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部、532 品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部、533 品質基準探知棄却機能付3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部、540 航跡相関・統合機能部、550 目標管理部、551 目標管理部、552 目標管理部、600,601,602 センサ制御手段、610(610A,610B) パッシブセンサ制御手段、612(612A,612B) アクティブセンサ制御手段、621(621A,621B) パッシブ測位用センサ制御手段、630 センサ制御ルール、631 センサ制御ルール、632 センサ制御ルール、640 パッシブ測位用センサ制御手段、710 ビーム機動判定手段、720 ビーム機動判定手段、801(801A,801B) 通信手段、811(811A,811B) 3次元情報利用手段、812(812A,812B) 出力情報利用手段、820 パイロットインタフェース手段、830 パイロット、840 分離飛翔体制御手段、850 分離飛翔体、860 他センサシステム、861 観測部、862 探知部、863 追尾部、864 制御部、871 移動体電子機器システム、911(911A,911B),912(912A,912B) 航空機、921 3次元観測システム、930 外部センサ管理機構、950 CPU、960 メモリ、970 インタフェース。

Claims (24)

  1. 複数のパッシブセンサと、3次元位置の観測情報を入力可能な手段と、他センサ活用3次元測位手段とを備えて構成されるパッシブ測位システムにおいて、
    前記他センサ活用3次元測位手段は、他のセンサによる3次元位置の観測情報を使用して、複数のパッシブセンサの観測値間の同一判定を実施し、同一であるとの判定結果に基づいて複数のパッシブセンサの観測情報から3次元の位置情報を生成することを特徴とするパッシブ測位システム。
  2. パッシブ測位が有利になるようにパッシブセンサを制御するパッシブセンサ制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のパッシブ測位システム。
  3. 3次元位置の観測情報を入力するアクティブセンサと、
    パッシブ測位が有利になるように前記アクティブセンサを制御するアクティブセンサ制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のパッシブ測位システム。
  4. 3次元位置の観測情報を入力するアクティブセンサと、
    前記パッシブセンサ及び前記アクティブセンサに、情報処理で3次元探知データを生成する論理センサとしての3次元測位論理センサと、
    前記パッシブセンサの探知データ及び前記アクティブセンサの探知データに、前記3次元測位論理センサで生成したパッシブ測位の算出結果である3次元の位置の観測情報を加えて、探知データ間の相関・統合処理を実施する3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のパッシブ測位システム。
  5. 前記3次元測位論理センサは、
    前記3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部の処理結果である航跡を保持する航跡記憶手段と、
    前記航跡記憶手段に保持された情報を使用して、パッシブ測位を実施する既存相関関係活用3次元測位手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載のパッシブ測位システム。
  6. 前記航跡記憶手段は、通信手段を通じて得た、他のプラットフォームからの航跡を保持することを特徴とする請求項5に記載のパッシブ測位システム。
  7. 前記既存相関関係活用3次元測位手段の処理対象となる航跡には、過去に3次元の観測情報を得ていて、前記アクティブセンサの情報が入力されなくなったことで、前記パッシブセンサの観測情報で2次元の観測情報が有効である第1の航跡が含まれることを特徴とする請求項6に記載のパッシブ測位システム。
  8. 前記既存相関関係活用3次元測位手段の処理対象となる航跡には、前記第1の航跡を生成する際に使用したパッシブセンサとは異なるパッシブセンサの観測情報で生成された2次元の観測情報が有効な第2の航跡が含まれることを特徴とする請求項7に記載のパッシブ測位システム。
  9. 前記第1の航跡と、前記第2の航跡のうち、前記第1の航跡で3次元の観測情報が有効だったときに、同一目標であった第3の航跡とを使用し、三角測量の原理で、3次元の位置情報を生成することを特徴とする請求項8に記載のパッシブ測位システム。
  10. 前記三角測量を実施する時刻は、前記第1の航跡が2次元の観測情報が有効な時刻であることを特徴とする請求項9に記載のパッシブ測位システム。
  11. 前記3次元の位置情報が有効なときには、パッシブ測位は実施しない、ことを特徴とする請求項9に記載のパッシブ測位システム。
  12. 前記3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部には、前記航跡記憶手段に保持された情報を使用して、パッシブ測位を実施する際に、入力された探知データを追尾処理全体の品質を考慮して棄却するか否かを判定する機能が付加されている
    ことを特徴とする請求項5から11の何れか1項に記載のパッシブ測位システム。
  13. 前記既存相関関係活用3次元測位手段には、他のセンサによる3次元位置の観測情報を使用して、複数のパッシブセンサの観測値間の同一判定を実施する機能が付加されている
    ことを特徴とする請求項5から12の何れか1項に記載のパッシブ測位システム。
  14. 目標がビーム機動となったことを、前記3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部の出力から判断するビーム機動判定手段を備え、
    前記既存相関関係活用3次元測位手段は、ビーム機動検出に応じて、パッシブ測位が有利になるようなセンサ制御をパッシブ測位用センサ制御手段を通じて指示することを特徴とする請求項5から13の何れか1項に記載のパッシブ測位システム。
  15. 複数のパッシブセンサと、3次元位置の観測情報を入力するアクティブセンサと、前記パッシブセンサ及び前記アクティブセンサ以外の搭載センサである他のセンサと、請求項4から14の何れか1項に記載の3次元測位論理センサと、システム全体の相関・統合機能部であるデータ融合手段と、を含むことを特徴とするマルチセンサシステム。
  16. 前記データ融合手段は、
    前記パッシブセンサの探知データ及び前記アクティブセンサの探知データに、前記3次元測位論理センサで生成したパッシブ測位の算出結果である3次元の位置の観測情報を加えて、探知データ間の相関・統合処理を実施して航跡を生成する3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部と、
    前記他のセンサ及び通信手段経由の外部からの航跡情報並びに前記3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部が生成した航跡を相関・統合して航跡を生成する航跡相関・統合機能部と、
    前記探知データ相関・統合機能部及び前記航跡相関・統合機能部が生成した航跡を含む観測情報を目標情報として管理する目標管理部と、
    を備えたことを特徴とする請求項15に記載のマルチセンサシステム。
  17. 前記パッシブセンサ、前記アクティブセンサ、前記他のセンサ及び前記3次元測位論理センサに対して制御コマンドを発行するセンサ制御手段を備え、
    前記センサ制御手段は、前記データ融合手段と連携して、前記パッシブセンサ、前記アクティブセンサ、前記他のセンサ及び前記3次元測位論理センサに対する連携制御及び自動制御を実施することを特徴とする請求項16に記載のマルチセンサシステム。
  18. 前記センサ制御手段は、運用での優先順位及びセンサリソースを含む制約から、事前に状況に応じたセンサの制御要領をセンサ制御ルールとしてプリセットすると共に、センサ制御の実行中において、前記データ融合手段からの目標情報を基準に現在の状況を把握し、当該現在の状況及び前記センサ制御ルールに基づいて前記パッシブセンサ、前記アクティブセンサ、前記他のセンサ及び前記3次元測位論理センサに対する制御コマンドを発行することを特徴とする請求項17に記載のマルチセンサシステム。
  19. 前記目標管理部からの前記目標情報を基準に、パイロットに対する画面表示および警報音発生を含む出力情報を生成するパイロットインタフェース手段を備えたことを特徴とする請求項16から18の何れか1項に記載のマルチセンサシステム。
  20. 前記目標管理部からの前記目標情報を基準に、分離飛翔体に対して目標の位置を通知すると共に、前記分離飛翔体からの情報を前記データ融合手段へ出力する分離飛翔体制御手段を備えたことを特徴とする請求項16から19の何れか1項に記載のマルチセンサシステム。
  21. 前記3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部には、前記航跡記憶手段に保持された情報を使用して、パッシブ測位を実施する際に、入力された探知データを追尾処理全体の品質を考慮して棄却するか否かを判定する機能が付加されている
    ことを特徴とする請求項16から20の何れか1項に記載のマルチセンサシステム。
  22. パッシブ測位が有利になるように前記パッシブセンサ、前記アクティブセンサ、前記他のセンサ又は前記3次元測位論理センサのうちの少なくとも一つを制御するパッシブ測位用センサ制御手段を備えたことを特徴とする請求項16から21の何れか1項に記載のマルチセンサシステム。
  23. 目標がビーム機動となったことを、前記3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部の出力から判断するビーム機動判定手段を備え、
    前記3次元論理センサは、
    前記3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部の処理結果である航跡を保持する航跡記憶手段と、
    前記航跡記憶手段に保持された情報を使用してパッシブ測位を実施する既存相関関係活用3次元測位手段と、
    ビーム機動検出に応じて、パッシブ測位が有利になるようなセンサ制御を前記パッシブ測位用センサ制御手段を通じて指示する他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項22に記載のマルチセンサシステム。
  24. 前記3次元論理センサは、
    前記3次元測位論理センサ対応探知データ相関・統合機能部の処理結果である航跡を保持する航跡記憶手段と、
    前記目標管理部から出力された観測条件及び前記航跡記憶手段から出力された航跡の算出状況から前記パッシブセンサのみで同一判定を実施するか否かを判断する観測条件判定手段と、
    前記航跡記憶手段に保持された情報を使用してパッシブ測位を実施すると共に、前記観測条件判定手段において前記パッシブセンサのみで同一判定可と判断された2次元航跡間でパッシブ測位を実施して3次元の観測情報を出力する観測条件・他センサ・既存相関関係活用3次元測位手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項16から22の何れか1項に記載のマルチセンサシステム。
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