以下、本発明に係る遊技機の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、及び右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側、後側、上側、下側、左側、及び右側とする。
図1及び図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は正面視略正方形の板状であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠10によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、遊技球発射装置37(図3参照)に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球を受ける。上皿5の上面には、遊技者によって操作される操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7は、遊技者が回転操作できるように設けられており、遊技者が発射ハンドル7を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル7の回転角度に応じた強度で、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される。前面枠10の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。ガイドレール3は、遊技領域4の左側に形成されている。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行するセンター飾り8が設けられている。遊技球発射装置37によって発射された遊技球は、ガイドレール3によって遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は、センター飾り8の左側を流下し、所定の強度以上で発射された遊技球は、センター飾り8の右側を流下する。以下、遊技球がセンター飾り8の左側を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と、遊技球がセンター飾り8の右側を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
センター飾り8は、表示画面28、可動体31等を主に備える。表示画面28は、センター飾り8の上部の略中央に配置される。表示画面28は、例えばLCD等によって構成されており、様々な数字・文字等を表示可能である。表示画面28は、例えば、大当たり判定の結果を遊技者に報知する演出用の図柄である演出図柄を表示する。パチンコ機1は、複数(本実施形態では3つ)の演出図柄を変動させる図柄変動を表示した後に、大当たり判定の結果を示す演出図柄の組合せを確定表示する報知演出を実行することで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。可動体31は、表示画面28の上方に設けられている。可動体31は、可動部を動作させることで各種演出を行う。
センター飾り8の略中央下方には、第一始動口14が設けられている。第一始動口14の下方には、第二大入賞口17が設けられている。センター飾り8の右斜め下方には、普通図柄作動ゲート12が設けられている。普通図柄作動ゲート12の下方には、第二始動口15が設けられている。第二始動口15の左斜め下方には、第一大入賞口16が設けられている。第二始動口15、第一大入賞口16及び第二大入賞口17は、それぞれ開閉部材を備える。遊技球は、開閉部材が開放された場合にのみ、第二始動口15、第一大入賞口16及び第二大入賞口17のそれぞれに入賞することができる。第二大入賞口17の内部には、特定領域17A、非特定領域(図示せず)及び可動片(図示せず)が設けられている。特定領域17A及び非特定領域は、第二大入賞口17に入賞した遊技球のみが通過できる領域である。可動片は、第二大入賞口17の内部において、ソレノイド(図示せず)によって電気的に動作する部材である。第二大入賞口17に入賞した遊技球は、可動片の動作に応じて特定領域17A及び非特定領域のいずれかを通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
遊技領域4には、上記以外に、アウト口19、各種の電飾部材、入賞口、風車及び遊技くぎ等が設けられている。遊技領域4を流下する遊技球のうち、第一始動口14、第二始動口15、第一大入賞口16、第二大入賞口17及びその他の入賞口のいずれにも入賞せず遊技領域4の下部まで流下した遊技球は、遊技盤2の下部に設けられたアウト口19を通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
遊技盤2の右下部には、図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、第一特別図柄表示部、第二特別図柄表示部、普通図柄表示部、第一特別図柄記憶数表示LED、第二特別図柄記憶数表示LED及び普通図柄記憶数表示LEDを備える。第一特別図柄表示部及び第二特別図柄表示部は、それぞれ1つの7セグメントLEDからなり、第一大当たり判定及び第二大当たり判定の結果を示す第一特別図柄及び第二特別図柄を表示する。以下、第一大当たり判定及び第二大当たり判定を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、大当たり判定ともいう。普通図柄表示部は、LEDの点灯及び消灯によって普通当たり判定の結果を表示する。第一特別図柄記憶数表示LED及び第二特別図柄記憶数表示LEDは、大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である特別図柄保留球数を表示する。普通図柄記憶数表示LEDは、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である普通図柄保留球数を表示する。
パチンコ機1における遊技の流れについて概略的に説明する。パチンコ機1には、大当たり遊技及び普通当たり遊技が設けられている。本実施形態では、第一始動口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われ、判定の結果を示す第一特別図柄が図柄表示部24の第一特別図柄表示部に表示される。第一大当たり判定では、大当たり及びはずれのいずれであるかが、大当たり乱数に基づいて判定される。第一大当たり判定において大当たりであると判定されると、第一大入賞口16の開閉部材及び第二大入賞口17の開閉部材が所定の順で所定時間開放状態にされる大当たり遊技が実行される。1回の大当たり遊技中に第一大入賞口16の開閉部材及び第二大入賞口17の開閉部材が開放状態にされる回数の合計を、以下、「ラウンド数」という。
パチンコ機1は、非確率変動状態及び確率変動状態のいずれかを生起させる。確率変動状態とは、大当たり判定において大当たりと判定される確率が通常よりも高くなる遊技状態である。本実施形態では、大当たり判定によって大当たりと判定される大当たり確率が、非確率変動状態においては約1/300であり、確率変動状態においては約1/60である。パチンコ機1では、大当たり遊技中に遊技球が第二大入賞口17内の特定領域17Aを通過することが、大当たり遊技終了後に確率変動状態を生起する条件となっている。パチンコ機1は、特定領域17Aへの遊技球の通過を条件に、確率変動状態を、大当たり遊技の終了後に生起させる。本実施形態では、生起された確率変動状態は、大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(以下、「判定回数」という。)が所定の回数(本実施形態では、100回)に達することで、いわゆる回数切り確変機能の作動によって終了する。
なお、確率変動状態の終了の条件は、上記の例に限られない。パチンコ機1は、大当たり遊技の終了後に確率変動状態を生起し、確率変動状態において、転落抽せんに当せんすることで確率変動状態を終了してもよい。転落抽せんとは、確率変動状態において、大当たり判定毎に、大当たり判定に先だって確率変動状態から非確率変動状態へ転落するか否かを決定するための抽せんである。また、パチンコ機1は、大当たり遊技の終了後に確率変動状態を生起し、次に大当たりと判定された場合に確率変動状態を終了させる、所謂ループタイプの遊技機であってもよい。
普通図柄作動ゲート12を遊技球が通過すると、普通当たり判定が行われ、判定の結果を示す普通図柄が図柄表示部24の普通図柄表示部に表示される。普通当たり判定において当たりであると判定されると、第二始動口15の開閉部材が所定時間開放状態にされる普通当たり遊技が実行される。第二始動口15へ遊技球が入賞すると、第二大当り判定が行われ、判定の結果を示す第二特別図柄が図柄表示部24の第二特別図柄表示部に表示される。第二大当たり判定において大当たりであると判定されると、上記と同様の大当たり遊技が実行される。なお、本実施形態では、第一大入賞口16がセンター飾り8の右下方に設けられている(図2参照)。また、閉鎖された第一大入賞口16の上を流下する遊技球が、第二大入賞口17に向けて流下しやすくなるように、第一大入賞口16及び第二大入賞口17が配置されている。よって、大当たり遊技中は、右打ちによって遊技を進行することが遊技者にとって有利となる。
パチンコ機1は、非時短状態及び時短状態のいずれかを生起させる。非時短状態は、第二始動口15の開閉部材が開放状態にされる割合が通常の割合である遊技状態である。時短状態は、非時短状態よりも開閉部材が開放状態にされる割合が高くなる遊技状態である。具体的には、時短状態において普通当たりと判定される確率(本実施形態では99/100)は、非時短状態において普通当たりと判定される確率(本実施形態では4/100)よりも高い。また、普通当たり遊技中の第二始動口15の開閉部材の最大開放時間は、非時短状態(0.2秒)よりも時短状態(4.2秒)の方が長い。さらに、普通図柄の変動時間は、非時短状態における変動時間(本実施形態では10秒)よりも時短状態における変動時間(本実施形態では2秒)の方が短い。当たりを示す普通図柄が確定表示されると、第二始動口15の開閉部材が開放状態になる。この結果、時短状態には、第一始動口14よりも第二始動口15に容易に遊技球を入賞させることができる。よって、時短状態中は、右打ちによって遊技を進行することが遊技者にとって有利となる。一方、非時短状態においては、第二始動口15の開閉部材が開放状態にされる割合が時短状態よりも低くなるので、遊技者は、第二始動口15よりも第一始動口14に容易に遊技球を入賞させることができる。よって、非時短状態中は、左打ちによって遊技を進行することが遊技者にとって有利となる。パチンコ機1は、時短状態を、所定の大当たり種別による大当たり遊技の終了後に生起させる。
パチンコ機1は、これら確率変動状態、非確率変動状態、時短状態及び非時短状態の複数の遊技状態を組み合わせて、複数種類の遊技状態を生起できる。本実施形態の例では、大当たり遊技の終了後に必ず時短状態が生起される。また、大当たり遊技の終了後に、確率変動状態が生起される場合と生起されない場合とがある。したがって、大当たり遊技の終了後に、確率変動状態と時短状態との組合せによる「確率変動時短状態」、及び非確率変動状態と時短状態との組合せによる「非確率変動時短状態」のいずれかが生起される。また、パチンコ機1は、確率変動状態及び時短状態のいずれも生起されていない遊技状態である「通常状態」も備える。なお、パチンコ機1は、遊技状態によらず、左打ちによって遊技を進行することが遊技者にとって有利である遊技機であってもよい。
図3を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、中継基板47及び電源基板42を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続されている。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、第一始動口スイッチ73及び第二始動口スイッチ74に接続している。出力ポート55は、図示しない遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。第一始動口スイッチ73は、第一始動口14に入賞した遊技球を検出する。第二始動口スイッチ74は、第二始動口15に入賞した遊技球を検出する。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582及びROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9及びスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、可動体31及び電飾基板34に接続している。電飾基板34は、例えばLEDを搭載しており、前述の各種の電飾部材の内部に設けられている。ランプドライバ基板46は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、可動体31による各種演出動作及び電飾基板34の発光動作等を制御する。演出制御基板43は、CPU431、CGROM432等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。CGROM432は、表示画面28の表示に必要な画像データ等を記憶する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を払い出させる。
中継基板47は、普通電動役物開閉ソレノイド69、第一大入賞口ソレノイド70、第二大入賞口ソレノイド71、可動片ソレノイド72、普通図柄作動スイッチ75、第一大入賞口スイッチ76、第二大入賞口スイッチ77、特定領域スイッチ78、非特定領域スイッチ79及び図柄表示部24に接続している。普通電動役物開閉ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二始動口15の開閉部材を開閉する。第一大入賞口ソレノイド70は、大当たり遊技中に第一大入賞口16の開閉部材を開閉する。第二大入賞口ソレノイド71は、大当たり遊技中に第二大入賞口17の開閉部材を開閉する。可動片ソレノイド72は、大当たり遊技の特定のラウンドにおいて第二大入賞口17内の可動片(図示せず)を動作する。普通図柄作動スイッチ75は、普通図柄作動ゲート12を通過した遊技球を検出する。第一大入賞口スイッチ76は、第一大入賞口16に入賞した遊技球を検出する。第二大入賞口スイッチ77は、第二大入賞口17に入賞した遊技球を検出する。特定領域スイッチ78は、特定領域17Aを通過した遊技球を検出する。非特定領域スイッチ79は、非特定領域を通過した遊技球を検出する。
電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
図4を参照して、RAM52の第一大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第二大当たり関係情報記憶エリアの構成は、第一大当たり関係情報記憶エリアの構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。第一大当たり関係情報記憶エリア及び第二大当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の特別図柄処理(図8から図10参照)において使用される。第一大当たり関係情報記憶エリアには複数の記憶エリアが設けられている。第一始動口14に遊技球が入賞した際に、特別図柄保留球数のうち第一始動口14への入賞による第一保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。第一保留球数とは、第一始動口14へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、大当たり判定の実行が保留された状態で記憶されている乱数の個数である。本実施形態において、最大第一保留球数は「4」である。CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について大当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理が終了すると、次に番号の小さい記憶エリアが判定エリアとされて、大当たり判定等の処理が繰り返される。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理とは、例えば、大当たり判定結果を報知する報知演出、及び判定結果に応じて実行される大当たり遊技に関する処理である。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去してもよい。
各記憶エリアには、第一大当たり判定カウンタの値が記憶される第一大当たり乱数欄、第一特別図柄決定カウンタの値が記憶される第一特別図柄決定乱数欄、及び第一変動パターン決定カウンタの値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。第一始動口14に遊技球が入賞すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が各欄に記憶される。第一大当たり乱数は、第一大当たり判定のために用いられる。第一特別図柄決定乱数は第一特別図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、図柄表示部24の第一特別図柄表示部に表示される第一特別図柄の変動時間を示す変動パターンを決定するために用いられる。
パチンコ機1において、第一特別図柄及び第二特別図柄の変動時間は、第一大当たり判定及び第二大当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板58は、主基板41で決定された変動パターンに従って報知演出を制御する。具体的には、主基板41は、第一変動パターン決定乱数に基づく第一変動パターンに従って、第一特別図柄の変動を開始する。また、主基板41は、第二変動パターン決定乱数に基づく第二変動パターンに従って、第二特別図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかの変動開始に同期して、演出図柄の変動表示を開始する。主基板41は、変動を開始した第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかの変動時間が終了すると、変動させていた第一特別図柄又は第二特別図柄を、所定の特別図柄停止表示時間(本実施形態では0.8秒)の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、特別図柄停止表示時間に同期して、演出図柄を確定表示させる。また、サブ制御基板58は、演出図柄による他、表示画面28、可動体31、電飾部材、スピーカ48等によっても、変動パターンと同期した報知演出を実行する。
第二大当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の特別図柄処理(図8から図10参照)において使用される。第二大当たり関係情報記憶エリアには、第一大当たり関係情報記憶エリアと同様に、複数の記憶エリアが設けられている。第二始動口15に遊技球が入賞した際に、特別図柄保留球数のうち第二始動口15への入賞による第二保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。第二保留球数とは、第二始動口15へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、大当たり判定の実行が保留された状態で記憶されている乱数の個数である。本実施形態において、最大第二保留球数は「4」である。
以下の説明では、第一大当たり乱数及び第二大当たり乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、大当たり乱数ともいう。また、第一変動パターン決定乱数及び第二変動パターン決定乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、変動パターン決定乱数ともいう。また、第一特別図柄決定乱数数及び第二特別図柄決定乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、特別図柄決定乱数ともいう。
図5を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、第一大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第一特別図柄と、第二大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第二特別図柄とを、特別図柄決定テーブルを参照することで決定する。第一特別図柄及び第二特別図柄は、それぞれ複数の大当たり種別のいずれかに分類される。特別図柄決定テーブルには、複数の大当たり種別のそれぞれに、特別図柄決定乱数の値(0〜99)が対応付けられている。
第一特別図柄の大当たり種別は、「16R長開放」、「8R長開放A」、「8R長開放B」、「16R短開放」、「8R短開放」の5種類である。第二特別図柄の大当たり種別は、「16R長開放」の1種類である。「16R」及び「8R」は、それぞれの大当たり種別に対応付けられたラウンド数を示す。ラウンド数とは、大当たりラウンドの合計数である。大当たりラウンドとは、大当たり遊技を構成する一単位であり、1回の大当たりラウンド毎に、第一大入賞口16又は第二大入賞口17が所定時間で1回又は複数回開放する。以下では、ラウンド数を「R」と示すことがある。
本実施形態では、いずれの大当たり種別においても、1Rから7Rでは、第一大入賞口16が最大29秒の開放を1回行う。8Rでは、第二大入賞口17が最大13秒又は最大0.3秒の開放を1回行う。8Rにおける第二大入賞口17の最大開放時間が29秒である大当たり種別は、「長開放」と分類される。8Rにおける第二大入賞口17の最大開放時間が0.3秒である大当たり種別は、「短開放」と分類される。本実施形態における大当たり種別は、大当たり遊技のラウンド数と、8Rにおける第二大入賞口17の最大開放時間に応じて分類される。ラウンド数が16Rである大当たり種別では、9Rから16Rでは、第一大入賞口16が最大29秒の開放を1回行う。
以下では、第一大入賞口16が最大29秒開放する大当たりラウンドを「通常ラウンド」、第二大入賞口17が最大13秒又は最大0.3秒開放する大当たりラウンドを「特別ラウンド」ともいう。前述のように、特定領域17Aは、第二大入賞口17に入賞した遊技球のみが通過できる領域である。このため、通常ラウンドは、特定領域17Aを遊技球が通過不能な大当たりラウンドである。また、特別ラウンドは、特定領域17Aを遊技球が通過する可能性のある大当たりラウンドである。本実施形態では、いずれの大当たり種別でも、通常ラウンドが7回連続して実行された後、特別ラウンドが1回行われる。大当たり種別が「8R」の場合、その後大当たり遊技が終了する。すなわち、大当たり種別が「8R」の場合、最終ラウンドが特別ラウンドである。大当たり種別が「16R」の場合、8R目に特別ラウンドが実行された後に、更に通常ラウンドが8回連続して実行される。
なお、「8R長開放A」及び「8R長開放B」は、「8R長開放B」は、ラウンド数が8Rであって「長開放」に分類される大当たり種別のうち、後述する復活演出が実行されない大当たり種別である。「8R長開放B」は、ラウンド数が8Rであって「長開放」に分類される大当たり種別のうち、復活演出が実行される大当たり種別である。
大当たり種別が「短開放」の場合、大当たり種別が「長開放」の場合に比べて、8Rにおいて第二大入賞口17に遊技球が入賞し難くなる。本実施形態では、第二大入賞口17に入賞した遊技球が特定領域17Aを通過することが、大当たり遊技終了後に確率変動状態を生起する条件となっている。大当たり種別が「長開放」の場合には、「短開放」の場合よりも第二大入賞口17に多くの遊技球が入賞しやすいので、大当たり遊技終了後に確率変動状態が生起されやすくなる。なお、本実施形態では、大当たり種別が「短開放」の場合には、第二大入賞口17に遊技球がほとんど入賞できない。本実施形態では、大当たり種別が「長開放」の場合、大当たり遊技終了後に確率変動状態が生起される割合がほぼ100%であるのに対し、大当たり種別が「短開放」の場合、大当たり遊技終了後に確率変動状態が生起される割合がほぼ0%である。
第一特別図柄の大当たり種別の割合は、「16R長開放」が35%、「8R長開放A」が30%、「8R長開放B」が5%、「16R短開放」が15%、「8R短開放」が15%である。すなわち、第一特別図柄の大当たり種別の割合は、「長開放」が70%、「短開放」が30%とされている。このため、第一大当たり判定が実行されて大当たりの判定結果が得られた場合、約70%の確率で、大当たり遊技終了後に確率変動状態が生起される。一方、第二特別図柄の大当たり種別の割合は、「16R長開放」が100%であるので、第二大当たり判定が実行されて大当たりの判定結果が得られた場合、約100%の確率で、大当たり遊技終了後に確率変動状態が生起される。
図6を参照して、ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。変動パターン決定テーブルは、大当たり判定が第一大当たり判定及び第二大当り判定のいずれであるか、大当たり判定時の遊技状態(本実施形態では時短状態又は非時短状態)及び大当たり判定の結果(大当たり又ははずれ)に応じて、複数のテーブルを設けている。それぞれのテーブルには複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値(0〜511)とが対応付けられている。第一大当たり判定が行われると、その時点の遊技状態と判定結果とに応じたテーブルが参照され、大当たり乱数とともに取得されている変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。
図6に示すように、非時短状態における第一大当たり判定の判定結果が大当たりの場合には、「リーチ演出A」から「リーチ演出E」の順に、変動パターンが決定される割合が高くなる。ここで、「リーチ演出」とは、例えば3つの演出図柄のうち2つが同じ図柄で停止するリーチ状態が構成された後に、大当たりの可能性があることを示す演出を実行する報知演出である。一方、判定結果がはずれの場合には、「リーチ演出A」から「リーチ演出E」の順に、変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、第一大当たり判定の結果が大当たりとなる期待値は、「リーチ演出A」から「リーチ演出E」の順に高くなる。なお、本実施形態において、「非リーチ」の変動パターンは、リーチ状態に至ることなく演出が終了する報知演出であり、本実施形態では、大当たり判定の結果がはずれの場合にのみ決定される。
なお、詳細は省略するが、変動パターン決定テーブルにおいて、第二大当り判定についても、遊技状態に応じて複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値とが対応付けられている。主基板41は、決定した変動パターンに応じて決められている変動時間だけ、第一特別図柄又は第二特別図柄を変動させる。また、主基板41は、変動パターン決定テーブルが参照されて決定された変動パターンを指定するコマンドである変動パターン指定コマンドを、サブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、コマンドによって指定された変動パターンに応じて表示画面28及びスピーカ48等を制御する。
図7から図13を参照して、パチンコ機1の主基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理(図7参照)は、割込信号発生回路57(図3参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
図7に示すように、メイン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、メイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、普通図柄作動ゲート12、第一始動口14、第二始動口15、第一大入賞口16、第二大入賞口17、特定領域17A、非特定領域、その他入賞口に設けられた各スイッチ(図3参照)の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、特別図柄の変動時間を計測するためのタイマカウンタである特別図柄変動時間カウンタの値が減算される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。詳細は後述するが、特別電動役物処理では、大当たり遊技の動作(主に第一大入賞口16及び第二大入賞口17の各開閉部材の開閉動作)を制御するための処理と、大当たり遊技終了後に生起される遊技状態に関する処理とが行われる(図12及び図13参照)。
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定、特別図柄の決定及び遊技状態の移行処理等が行われる(図8から図11参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S15)。普通電動役物処理では、普通当たり遊技の動作(主に第二始動口15の開閉部材の開閉動作)を制御するための処理が行われる。CPU51は、時短状態中に普通当たりと判定された場合、開閉部材を、非時短状態中よりも長く開放させる。なお、CPU51は、時短フラグが「ON」とされていれば、時短状態中であると判断する。
次いで、普通図柄処理が行われる(S16)。普通図柄処理では、普通図柄作動スイッチ75が遊技球を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの記憶等の処理が行われる。前述したように、普通当たり判定は、時短状態が生起されているか否かに応じて、それぞれの確率で判定される。
次いで、払出処理(S17)、エラーチェック(S18)及び情報出力処理(S19)が行われる。払出処理では、賞球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28及びスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、遊技場管理用コンピュータ(図示せず)に各種の情報が出力される。
図8から図10を参照して、特別図柄処理(S14、図7参照)の詳細について説明する。まず、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52には、大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示状態フラグ、確率変動フラグ、時短フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技状態中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技状態中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。大当たり遊技状態は、大当たり遊技が開始されてから、大当たり種別に応じた所定のラウンド数に応じた第一大入賞口16及び第二大入賞口17の開放動作が行われた後、大当たりエンディング時間が経過するまでの期間を含む。大当たりエンディング時間とは、大当たりエンディングが開始されてから終了するまでの時間の長さを示す。大当たりエンディングとは、大当たり遊技の最終ラウンドが終了してから次の大当たり判定が実行されるまでの間の時間をいう。大当たりエンディング時間は、第一大入賞口16及び第二大入賞口17に入賞した遊技球が、遊技領域4の外部へ排出されるまでに必要な時間等を勘案して設定されている。
特別図柄表示状態フラグは、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれか一方が変動している場合(変動中)に「1」、いずれか一方が停止表示されている場合(停止表示中)に「2」、いずれも変動中でも停止表示中でもない場合に「0」が記憶される。確率変動フラグは、確率変動状態中であるか否かを示すフラグであり、確率変動状態中に「1」が記憶されて「ON」となる。時短フラグは、時短状態中であるか否かを示すフラグであり、時短状態中に「1」が記憶されて「ON」となる。
図8に示すように、特別図柄処理が開始されると、第一始動口14に遊技球が入賞しているかが判断される(S41)。第一始動口14に設けられた第一始動口スイッチ73が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図7参照)において、第一始動口スイッチ73に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「ON」でない場合には、遊技球が入賞していないと判断されて(S41:NO)、処理はS51の判断へ移行する。第一始動口14に遊技球が入賞していれば(S41:YES)、第一保留球数が「4」であるかが判断される(S42)。RAM52に記憶されている第一保留球数が「4」であれば(S42:YES)、記憶可能な保留球の数が上限に達しているため、処理はS51の判断へ移行する。
第一保留球数が「4」でない場合(S42:NO)、RAM52に記憶されている第一保留球数に「1」が加算される(S43)。次いで、各種乱数が取得され、第一大当たり関係情報記憶エリア(図5参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S45)。具体的には、第一大当たり乱数欄には第一大当たり判定カウンタの値が、第一特別図柄決定乱数欄には第一特別図柄決定カウンタの値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定カウンタの値が、それぞれRAM52に記憶される。その後、処理はS51の判断へ移行する。
次いで、第二始動口15に遊技球が入賞しているかが判断される(S51)。第二始動口15に設けられた第二始動口スイッチ74が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図7参照)において、第二始動口スイッチ74に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「ON」でない場合には、遊技球が入賞していないと判断されて(S51:NO)、処理はS61(図9参照)の判断へ移行する。第二始動口15に遊技球が入賞していれば(S51:YES)、第二保留球数が「4」であるかが判断される(S52)。RAM52に記憶されている第二保留球数が「4」であれば(S52:YES)、記憶可能な保留球の数が上限に達しているため、処理はS61の判断へ移行する。
第二保留球数が「4」でない場合(S52:NO)、RAM52に記憶されている第二保留球数に「1」が加算される(S53)。次いで、各種乱数が取得され、第二大当たり関係情報記憶エリア(図示せず)における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S55)。具体的には、第二大当たり乱数欄には第二大当たり判定カウンタの値(第二大当たり乱数)、第二特別図柄決定カウンタの値(第二特別図柄決定乱数)、第二変動パターン決定カウンタの値(第二変動パターン決定乱数)がそれぞれ記憶される。
次いで、図9に示すように、大当たり遊技状態であるかが判断される(S61)。大当たり遊技状態フラグが「ON」である場合、大当たり遊技状態中であると判断されて(S61:YES)、処理はメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグが「OFF」である場合、大当たり遊技状態中でないと判断されて(S61:NO)、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが変動中であるかが判断される(S62)。特別図柄表示状態フラグが「1」でない場合には、いずれも変動中でないと判断されて(S62:NO)、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが停止状態中であるかが判断される(S63)。特別図柄表示状態フラグが「2」でない場合は、いずれも停止表示中でないと判断されて(S63:NO)、処理はS71(図10参照)へ移行し、大当たり判定等の処理が行われる。
本実施形態では、大当たり判定において、第二大当り判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。図10に示すように、まず、第二保留球数が「1」以上であるかが判断される(S71)。RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」以上である場合には(S71:YES)、第二大当り判定が行われるが、詳細は後述する。第二保留球数が「0」である場合には(S71:NO)、第一保留球数が「1」以上であるかが判断される(S72)。RAM52に記憶されている第一保留球数が「0」であれば(S72:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第一保留球数が「1」以上である場合には(S72:YES)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」減算される(S73)。次いで、第一大当たり関係情報記憶エリア(図4参照)の判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S75)。
次いで、確率変動状態であるか否かに応じた第一大当たり判定が行われる(S76)。S76では、確率変動フラグの状態を参照して、現時点において確率変動状態が生起されているか否かが特定される。確率変動状態が生起されているか否かが特定された結果に対応して、低確率判定テーブル又は高確率判定テーブルが選択される。図示しないが、ROM53には、大当たり判定を行うためのテーブルとして、低確率判定テーブルと、高確率判定テーブルとが記憶されている。低確率判定テーブルは、非確率変動状態中の大当たり判定に用いられるテーブルであり、「大当たり」及び「はずれ」に各々対応する大当たり乱数の乱数値が定義されている。高確率判定テーブルは、確率変動状態中の大当たり判定に用いられるテーブルであり、「大当たり」及び「はずれ」に各々対応する大当たり乱数の乱数値が定義されている。確率変動状態が生起されているか否かが特定された結果に対応して、低確率判定テーブルまたは高確率判定テーブルが選択される。選択された低確率判定テーブル又は高確率判定テーブルが参照されて、S75でシフトされた判定エリアに記憶されている第一大当たり乱数が「大当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第一大当たり乱数に基づく第一大当たり判定が、第一大当たり乱数の記憶された順に行われる。
次いで、第一大当たり判定の結果が大当たりであるかが判断される(S81)。第一大当たり判定の結果がはずれの場合(S81:NO)、はずれであることを示す所定の第一特別図柄が決定されて(S83)、処理はS111へ移行する。第一大当たり判定の結果が大当たりの場合(S81:YES)、大当たりであることを示す第一特別図柄が決定される(S82)。S82の処理では、特別図柄決定テーブル(図5参照)が参照されて、S75でシフトされた判定エリアに記憶されている大当たり乱数と同時に取得された第一特別図柄決定乱数の値に対応する第一特別図柄が決定される。
次いで、S82の処理で決定された第一特別図柄の大当たり種別が、「16R長開放」、「8R長開放A」及び「8R長開放B」のいずれかであるか、すなわち、第一特別図柄の大当たり種別が「長開放」であるかが判断される(S85)。第一特別図柄の大当たり種別が「16R短開放」及び「8R短開放」のいずれかである場合、すなわち、第一特別図柄の大当たり種別が「短開放」である場合(S85:NO)、処理はS111へ移行する。第一特別図柄の大当たり種別が「長開放」である場合(S85:YES)、獲得演出コマンドがRAM52に記憶される(S86)。獲得演出コマンドは、後述する獲得演出の実行をサブ制御基板58に指示するためのコマンドである。獲得演出コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において、サブ制御基板58に送信される。
次いで、S82の処理で決定された第一特別図柄の大当たり種別が「8R長開放B」であるかが判断される(S88)。第一特別図柄の大当たり種別が「8R長開放B」でない場合(S88:NO)、処理はS111へ移行する。第一特別図柄の大当たり種別が「8R長開放B」である場合(S88:YES)、復活演出コマンドがRAM52に記憶される(S89)。復活演出コマンドは、後述する復活演出の実行をサブ制御基板58に指示するためのコマンドである。復活演出コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において、サブ制御基板58に送信される。処理はS111へ移行する。
また、第二大当り判定では、まず第二保留球数が「1」減算される(S91)。次いで、第二大当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S92)。次いで、確率変動状態であるか否かに応じた第二大当たり判定が行われる(S93)。S93では、確率変動フラグの状態を参照して、現時点において確率変動状態が生起されているか否かが特定される。確率変動状態が生起されているか否かが特定された結果に対応して、前述の低確率判定テーブル又は高確率判定テーブルが選択される。選択された低確率判定テーブル又は高確率判定テーブルが参照されて、S92でシフトされた判定エリアに記憶されている第二大当たり乱数が「大当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第二大当たり乱数に基づく第二大当たり判定が、第二大当たり乱数の記憶された順に行われる。
次いで、第二大当たり判定の結果が大当たりであるかが判断される(S95)。第二大当たり判定の結果がはずれの場合(S95:NO)、はずれであることを示す所定の第二特別図柄が決定されて(S98)、処理はS111へ移行する。一方、第二大当たり判定の結果が大当たりの場合(S95:YES)、大当たりであることを示す第二特別図柄が決定される(S96)。S96の処理では、特別図柄決定テーブル(図5参照)が参照されて、S92でシフトされた判定エリアに記憶されている大当たり乱数と同時に取得された第二特別図柄決定乱数の値に対応する第二特別図柄が決定される。処理はS111へ移行する。
次いで、変動パターン決定処理が行われる(S111)。変動パターン決定処理は、第一特別図柄及び第二特別図柄の変動パターンを決定する処理である。変動パターン決定処理では、ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブル(図6参照)のうち、大当たり判定が第一大当たり判定及び第二大当たり判定のいずれであるか、大当たり判定時の遊技状態(時短状態又は非時短状態)及び大当たり判定の結果(大当たり又ははずれ)に応じたテーブルが参照されて、第一特別図柄及び第二特別図柄の変動パターンが決定される。
変動パターンが決定されると、決定された変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドがRAM52に記憶される(S112)。変動パターン指定コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において、サブ制御基板58に送信される。決定された変動パターンに応じて定められている第一特別図柄又は第二特別図柄の変動時間が、特別図柄変動時間カウンタにセットされる(S113)。第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが変動中であることを示す「1」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S114)、処理はメイン処理へ戻る。
また、図9に示すS62の判断において、特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶されている場合には、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが変動中であると判断され(S62:YES)、変動時間が経過したかが判断される(S121)。S113(図10参照)の処理においてセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっている場合には、変動時間が経過したと判断され(S121:YES)、RAM52に特別図柄停止コマンドが記憶される(S122)。このコマンドは、コマンド出力処理(S10、図7参照)によって中継基板47及びサブ制御基板58に送信され、第一特別図柄又は第二特別図柄、及び表示画面28の演出図柄の変動停止を指示する。次いで、所定の特別図柄停止表示時間が特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S123)。第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが停止表示中であることを示す「2」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S124)、処理はメイン処理へ戻る。一方、S121の判断において、変動時間がまだ経過していないと判断された場合には(S121:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
また、S63の判断において、特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されている場合(S63:YES)、S123においてセットされた特別図柄停止時間カウンタの値によって、特別図柄停止表示時間が経過したかが判断される(S126)。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でない場合には、特別図柄停止表示時間がまだ経過していないと判断され(S126:NO)、処理はメイン処理へ戻る。特別図柄停止表示時間が経過した場合には(S126:YES)、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれもが変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、特別図柄表示状態フラグに記憶される(S127)。次いで、遊技状態移行処理が行われて(S128)、処理はメイン処理へ戻る。
図11を参照して、遊技状態移行処理(S128、図10参照)について詳細に説明する。遊技状態移行処理では、大当たりと判定された場合には遊技を大当たり遊技へ移行させ、所定の終了条件が成立した場合には確率変動状態及び時短状態を終了させるための各種のフラグの制御とが行われる。
図11に示すように、遊技状態移行処理が開始されると、まず、大当たり判定の判定結果が大当たりであるかが判断される(S131)。大当たりの場合(S131:YES)、Rカウンタに大当たり種別に対応付けられたラウンド数がセットされる(S132)。Rカウンタは、大当たり遊技において実行するラウンド数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。具体的には、大当たり種別が「16R長開放」及び「16R短開放」のいずれかの場合には、Rカウンタに「16」が記憶される。大当たり種別が「8R長開放A」、「8R長開放B」及び「8R短開放」のいずれかの場合には、Rカウンタに「8」が記憶される。
次いで、判定回数計数カウンタの値が「0」にクリアされる(S133)。判定回数計数カウンタは、前回の大当たり遊技の終了後から実行された判定回数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。次いで、「ON」となっている時短フラグ及び確率変動フラグがあれば、ともに「OFF」となる(S134)。つまり、大当たり遊技中は、遊技状態が、確率変動状態及び時短状態から、通常状態へと移行する。
次いで、大当たり遊技が開始することを示す大当たり遊技開始コマンドが、RAM52に記憶される(S135)。大当たり遊技開始コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において、サブ制御基板58に送信される。また、大当たり遊技状態フラグが「ON」となる(S136)。処理は特別図柄処理(図9参照)へ戻る。
一方、大当たり判定の判定結果がはずれの場合(S131:NO)、判定回数計数カウンタに「1」が加算される(S141)。次いで、判定回数計数カウンタの値が「100」であるかが判断される(S142)。判定回数計数カウンタの値が「100」でない場合(S142:NO)、処理は特別図柄処理(図9参照)へ戻る。
判定回数計数カウンタの値が「100」の場合(S142:YES)、確率変動状態中であるかが判断される(S143)。この判断は、確率変動フラグの状態によって行われる。確率変動フラグが「OFF」の場合(S143:NO)、処理はS145へ移行する。確率変動フラグが「ON」の場合(S143:YES)、確率変動フラグが「OFF」になる(S144)。次いで、時短フラグが「OFF」になり(S145)、処理は特別図柄処理(図9参照)へ戻る。
図12及び図13を参照して、特別電動役物処理(S13、図7参照)の詳細について説明する。まず、特別電動役物処置で使用されるフラグについて説明する。RAM52には、開放中フラグ、処理待機中フラグ及びV通過フラグ等が記憶されている。
開放中フラグは、第一大入賞口16及び第二大入賞口17が開放状態であるか否かを示すフラグである。開放中フラグは、第一大入賞口16及び第二大入賞口17のいずれかの開閉部材が開放されている場合に「1」が記憶されて「ON」となり、いずれの開閉部材も開放されていない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。処理待機中フラグは、第一大入賞口16及び第二大入賞口17の入口が閉鎖されてから次の処理が行われるまでの所定の処理時間が経過する前である処理待機中であるか否かを示すフラグである。処理待機中フラグは、処理待機中に「1」が記憶されて「ON」となり、処理時間が経過すると「OFF」になる。なお、処理時間は、第一大入賞口16及び第二大入賞口17に入賞した遊技球が、遊技領域4の外部へ排出されるまでに必要な時間等を勘案して設定されており、大当たりラウンド間のインターバルの時間を規定する。V通過フラグは、8R目の大当たり遊技において、遊技球が第二大入賞口17内の特定領域17Aを通過したことを示すフラグである。V通過フラグは、8R目の大当たり遊技において遊技球が特定領域17Aを通過すると「1」が記憶されて「ON」となり、遊技球が特定領域17Aを通過したことに応じた所定の処理が終了すると「OFF」になる。
図12に示すように、特別電動役物処理が開始されると、大当たり遊技状態であるかが判断される(S151)。この判断は、大当たり遊技状態フラグの状態によって行われる。大当たり遊技状態フラグが「OFF」の場合(S151:NO)、処理はメイン処理(図7参照)へ戻る。大当たり遊技状態フラグが「ON」の場合(S151:YES)、処理待機中であるかが判断される(S152)。この判断は、処理待機中フラグの状態によって行われる。処理待機中フラグが「OFF」の場合(S152:NO)、大当たり遊技において最終ラウンドが終了したかが判断される(S153)。この判断は、Rカウンタの値が「0」であるか否かに基づいて行われる。
Rカウンタの値が「0」でない場合(S153:NO)、第一大入賞口16又は第二大入賞口17が開放中であるかが判断される(S155)。この判断は、開放中フラグの状態によって行われる。開放中フラグが「OFF」の場合(S155:NO)、第一大入賞口16又は第二大入賞口17の各開閉部材を開放させるための開放コマンドがRAM52に記憶される(S156)。開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において中継基板47に送信される。なお、大当たり遊技において、1Rから7R、及び9Rから16Rにおいては、中継基板47を介して第一大入賞口ソレノイド70に開放コマンドが送信される。8Rにおいては、中継基板47を介して第二大入賞口ソレノイド71に開放コマンドが送信される。中継基板47を介して開放コマンドを受信した第一大入賞口ソレノイド70及び第二大入賞口ソレノイド71は、第一大入賞口16及び第二大入賞口17の各開閉部材を開放させる。
次いで、所定の開放時間が、開放時間カウンタに記憶される(S158)。開放時間カウンタは、第一大入賞口16及び第二大入賞口17の各開閉部材の開放時間を計測するためのカウンタであり、RAM52に記憶される。なお、大当たり遊技において、1Rから7R、及び9Rから16Rにおいては、所定の開放時間として29秒を示す値が、開放時間カウンタにセットされる。大当たり遊技において、8Rにおいては、「長開放」の場合には13秒を示す値が、「短開放」の場合には0.3秒を示す値が、それぞれ所定の開放時間として開放時間カウンタにセットされる。次いで、開放中フラグが「ON」となる(S159)。
次いで、実行する大当たりラウンドが8Rであるかが判断される(S161)。この判断は、Rカウンタの値が「1」又は「9」であるか否かに基づいて行われる。実行する大当たりラウンドが8Rでない場合(S161:NO)、処理はS171(図13参照)の判断へ移行する。実行する大当たりラウンドが8Rである場合(S161:YES)、第二大入賞口17内の可動片を動作させるための可動片作動コマンドがRAM52に記憶される(S162)。可動片作動コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において中継基板47に送信される。中継基板47を介して可動片作動コマンドを受信した可動片ソレノイド72は、8R中に、可動片を所定動作パターンで動作させる。
次いで、8Rの大当たりラウンドが開始されることをサブ制御基板58に通知するための8R開始コマンドがRAM52に記憶される(S163)。8R開始コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において、サブ制御基板58に送信される。処理はS171(図13参照)の判断へ移行する。
次いで、図13に示すように、第一大入賞口16又は第二大入賞口17へ遊技球が入賞したかが判断される(S171)。第一大入賞口スイッチ76に対応するフラグが「OFF」となっていれば第一大入賞口16へ遊技球が入賞していないと判断される。第二大入賞口スイッチ77に対応するフラグが「OFF」となっていれば第二大入賞口17へ遊技球が入賞していないと判断される。第一大入賞口16又は第二大入賞口17へ遊技球が入賞していない場合(S171:NO)、処理はS173の判断へ移行する。第一大入賞口スイッチ76又は第二大入賞口スイッチ77に対応するフラグが「ON」となっていれば第一大入賞口16又は第二大入賞口17へ遊技球が入賞したと判断され(S171:YES)、第一大入賞口16又は第二大入賞口17へ入賞した遊技球の個数を計数するRAM52の入賞球数カウンタに「1」が加算される(S172)。処理はS173の判断へ移行する。
次いで、実行中の大当たりラウンドが8Rであるかが判断される(S173)。この判断は、Rカウンタの値が「1」又は「9」であるか否かに基づいて行われる。Rカウンタの値が「1」又は「9」でない場合(S173:NO)、処理はS179の判断へ移行する。
Rカウンタの値が「1」又は「9」の場合(S173:YES)、第二大入賞口17の特定領域17Aを遊技球が通過したかが判断される(S175)。この判断は、特定領域スイッチ78に対応するフラグの状態に基づいて判断される。遊技球が特定領域17Aを通過していない場合(S175:NO)、処理はS179の判断へ移行する。遊技球が特定領域17Aを通過している場合(S175:YES)、遊技球が特定領域17Aを通過したことをサブ制御基板58に通知するためのV通過コマンドがRAM52に記憶される(S176)。V通過コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において中継基板47に送信される。なお、V通過コマンドの名称は、特定領域17Aのような、大入賞口の内部に設けられた特定の領域を、一般的に「Vゾーン」と呼ぶことによる。処理はS179の判断へ移行する。
次いで、第一大入賞口16又は第二大入賞口17への入賞球数が「9」以上であるかが判断される(S179)。入賞球数カウンタの値が「9」未満の場合(S179:NO)、開放時間カウンタの値に基づいて開放時間が経過したかが判断される(S180)。開放時間が経過していなければ(S180:NO)、処理はメイン処理へ戻る。以降に行われる特別電動役物処理において、大当たり遊技状態であり(S151:YES)、処理待機中でなく(S152:NO)、最終ラウンドが終了しておらず(S153:NO)、第一大入賞口16又は第二大入賞口17が開放中である場合(S155:YES)、第一大入賞口16又は第二大入賞口17に9個以上の遊技球が入賞するか、又は開放時間が経過するまで、これらの判断が繰り返し実行される(S179:NO、S180:NO)。
第一大入賞口16又は第二大入賞口17に9個以上の遊技球が入賞するか(S179:YES)、又は開放時間が経過した場合(S180:YES)、閉鎖コマンドがRAM52に記憶される(S181)。閉鎖コマンドは、開放している第一大入賞口16又は第二大入賞口17の各開閉部材を閉鎖させるためのコマンドである。閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において中継基板47に送信される。中継基板47を介して閉鎖コマンドを受信した第一大入賞口ソレノイド70及び第二大入賞口ソレノイド71は、第一大入賞口16又は第二大入賞口17の各開閉部材を閉鎖させる。
次いで、所定の処理時間が処理時間カウンタに記憶される(S182)。処理待機中フラグが「ON」となる(S183)。開放中フラグが「OFF」とされる(S185)。次いで、実行を終了する大当たりラウンドが7Rであるかが判断される(S186)。この判断は、Rカウンタの値が「2」又は「10」であるか否かに基づいて行われる。実行を終了する大当たりラウンドが7Rでない場合(S186:NO)、処理はメイン処理へ戻る。実行を終了する大当たりラウンドが7Rである場合(S186:YES)、7Rの大当たりラウンドが終了され、後述の特定インターバルが開始されることをサブ制御基板58に通知するための7R終了コマンドがRAM52に記憶される(S189)。処理はメイン処理へ戻る。
一方、処理待機中フラグが「ON」の場合(S152:YES、図12参照)、処理時間カウンタの値に基づいて処理時間が経過したかが判断される(S191)。処理時間カウンタの値が「0」でなければ処理時間が経過していないと判断されて(S191:NO)、処理はメイン処理へ戻る。以降に行われる特別電動役物処理において、処理時間カウンタの値が「0」であれば処理時間が経過したと判断されて(S191:YES)、処理待機中フラグが「OFF」となる(S192)。次いで、Rカウンタの値が「1」減算される(S193)。
次いで、特定インターバルの終了であるかが判断される(S195)。本実施形態では、7Rの大当たりラウンドと8Rの大当たりラウンドとの間のインターバルを、特定インターバルという。すなわち、本実施形態において、特定インターバルは、特別ラウンドと、特別ラウンドの直前の通常ラウンドとの間のインターバルである。特定インターバルは、大当たり遊技において、大当たりエンディングよりも前のタイミングに設けられる。S195では、S191において処理時間が経過したと判断された大当たりラウンド間のインターバルが、特定インターバルであるかが判断される。この判断は、Rカウンタの値が「1」又は「9」であるか否かに基づいて行われる。特定インターバルの終了でない場合(S195:NO)、処理はS197の判断へ移行する。
特定インターバルの終了である場合(S195:YES)、特定インターバル終了コマンドがRAM52に記憶される(S196)。本実施形態では、所定の場合に、特定インターバルにおいて後述の復活演出が実行される。特定インターバル終了コマンドは、特定インターバルの終了をサブ制御基板58に通知するためのコマンドである。特定インターバル終了コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において、サブ制御基板58に送信される。処理はS197の判断へ移行する。
次いで、Rカウンタの値に基づいて、大当たり遊技において最終ラウンドが終了したか否かが判断される(S197)。Rカウンタの値が「0」でなければ最終ラウンドが終了していないと判断されて(S197:NO)、処理はメイン処理へ戻り、次回以降の特別電動役物処理において、残りの大当たりラウンドにおける第一大入賞口16又は第二大入賞口17の各開閉部材の開閉動作が行われる。
Rカウンタの値が「0」であり最終ラウンドが終了したと判断された場合(S197:YES)、大当たりエンディング時間を計測するエンディング時間カウンタに所定のエンディング時間が記憶される(S198)。なお、本実施形態では、大当たりエンディングにおいて、後述するロゴ画像111及び第一喚起画像112(図19参照)が、表示される。次いで、大当たりエンディング時間の開始をサブ制御基板58に通知するためのエンディング開始コマンドがRAM52に記憶され(S199)、処理はメイン処理へ戻る。
また、図12に示すように、S153の判断においてRカウンタの値が「0」であり最終ラウンドが終了したと判断された場合(S153:YES)、エンディング時間カウンタの値に基づいて大当たりエンディング時間が経過したか否かが判断される(S201)。エンディング時間カウンタの値が「0」でなければ大当たりエンディング時間が経過していないと判断されて(S201:NO)、処理はメイン処理へ戻る。以降に行われる特別電動役物処理において、エンディング時間カウンタの値が「0」であれば大当たりエンディング時間が経過したと判断されて(S201:YES)、大当たり遊技終了コマンドがRAM52に記憶される(S202)。大当たり遊技終了コマンドは、大当たり遊技が終了したことをサブ制御基板58に通知するためのコマンドである。
大当たり遊技終了コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において、サブ制御基板58に送信される。次いで、大当たり遊技状態フラグが「OFF」となる(S203)。
次いで、8Rの大当たりラウンドにおいて遊技球が特定領域17Aを通過したかが判断される(S205)。特定領域スイッチ78に対応するフラグが「OFF」となっていれば遊技球が特定領域17Aを通過していないと判断されて(S205:NO)、処理はS208へ移行する。特定領域スイッチ78に対応するフラグが「ON」となっていれば遊技球が特定領域17Aを通過したと判断されて(S205:YES)、確率変動フラグが「ON」となる(S206)。次いで、時短フラグが「ON」となる(S208)。次いで、V通過フラグが「OFF」となり、(S209)処理はメイン処理へ戻る。
図14から図20を参照して、サブ制御基板58が実行するサブ制御基板処理と、本実施形態において実行される復活演出及び獲得演出について説明する。復活演出は、大当たり遊技における全ての大当たりラウンドが終了したかのような印象を遊技者に与えた後に、継続して大当たりラウンドが行われることを遊技者に示唆する演出である。パチンコ機1は、復活演出を実行することで、終了するかと思われた大当たり遊技が、あたかも復活したかのような印象を遊技者に与え、大当たり遊技の興趣を高めることができる。本実施形態では、復活演出は、特定の大当たり種別の大当たり遊技において実行される。また、獲得演出は、大当たり種別が「長開放」である場合に、8Rの大当たりラウンドが「長開放」によるものであることを、遊技者に示唆する演出である。本実施形態では、獲得演出は、復活演出の実行後に実行される。サブ制御基板処理は、ROM583に記憶されているプログラムに従って、CPU581によって実行される。
サブ制御基板処理について説明する。RAM582には、復活演出フラグ及び獲得演出フラグが記憶されている。復活演出フラグは、大当たり種別が、「8R長開放B」であり、大当たり遊技において復活演出が実行される条件が充足されていることを示すフラグである。復活演出フラグは、復活演出が実行される条件が充足されている場合に「1」が記憶されて「ON」となり、復活演出が実行される条件が充足されていない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。獲得演出フラグは、大当たり種別が、「長開放」であり、大当たり遊技において獲得演出が実行される条件が充足されていることを示すフラグである。獲得演出フラグは、獲得演出が実行される条件が充足されている場合に「1」が記憶されて「ON」となり、獲得演出が実行される条件が充足されていない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。
図14に示すように、サブ制御基板処理が開始されると、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信したかが判断される(S221)。変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S221:NO)、処理はS225の判断へ移行する。変動パターン指定コマンドを受信した場合(S221:YES)、主基板41から受信した変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが、RAM582に記憶される(S222)。次いで、変動パターンに応じて、報知演出が制御される(S223)。これにより、表示画面28における演出図柄の図柄変動が開始される。処理はS225の判断へ移行する。
次いで、主基板41から復活演出コマンドを受信したかが判断される(S225)。復活演出コマンドを受信していない場合(S225:NO)、処理はS228の判断へ移行する。復活演出コマンドを受信した場合(S225:YES)、復活演出フラグが「ON」となる(S226)。処理はS228の判断へ移行する。
次いで、主基板41から獲得演出コマンドを受信したかが判断される(S228)。獲得演出コマンドを受信していない場合(S228:NO)、処理はS231の判断へ移行する。獲得演出コマンドを受信した場合(S228:YES)、獲得演出フラグが「ON」となる(S229)。処理はS231の判断へ移行する。
次いで、主基板41から特別図柄停止コマンドを受信したかが判断される(S231)。特別図柄停止コマンドを受信していない場合(S231:NO)、処理はS235(図15参照)の判断へ移行する。特別図柄停止コマンドを受信した場合(S231:YES)、大当たり判定の判定結果を示す演出図柄の組合せが確定表示され(S232)、報知演出が終了する。処理はS235の判断へ移行する。本実施形態では、大当たり判定の結果が大当たりであることを示す演出図柄の組合せは、例えば「111」「222」等、同じ数字を示す3個の演出図柄による組合せである。大当たり判定の結果がはずれであることを示す演出図柄の組合せは、例えば「274」「353」等、3個の演出図柄が同じ数字に揃わない組合せである。
次いで、図15に示すように、主基板41から大当たり遊技開始コマンドを受信したかが判断される(S235)。大当たり遊技開始コマンドを受信していない場合(S235:NO)、処理はS238の判断へ移行する。大当たり遊技開始コマンドを受信した場合(S235:YES)、大当たり遊技演出の実行が開始される(S236)。大当たり遊技演出は、大当たり遊技中であることを遊技者に報知するために実行される演出である。
図18の(A)は、7Rの大当たりラウンドにおける表示画面28の表示内容の一例である。本実施形態の大当たり遊技演出では、例えば、図18の(A)に示すような、大当たり遊技の機会が得られた遊技者を高揚させうる大当たり遊技演出画像101が、表示画面28に表示される。この他、大当たりラウンド中には、ラウンド画像103、大当たり図柄画像104、第一右打ち報知画像105等が、表示画面28に表示される。ラウンド画像103は、実行中のラウンド数を示す画像である。大当たり図柄画像104は、大当たり判定の結果を示す演出図柄の組合せを示す画像(すなわち、どのような図柄の組合せで大当たり遊技に至ったのかを示す画像)である。第一右打ち報知画像105は、右打ちによって遊技を進行することが遊技者にとって有利な状態であることを遊技者に報知する画像である。
図18の(B)は、大当たり遊技演出のうち、大当たり種別が「8R短開放」である場合の、7Rの大当たりラウンドの終盤における表示画面28の表示内容の一例である。この場合、終了示唆画像102が、表示画面28に表示される。終了示唆画像102は、遊技者にとって有利な状態が終了することを示唆することを示す画像である。本実施形態では、終了示唆画像102は、「TIME UP」の文字を示す。本実施形態では、大当たり種別が「8R短開放」である場合、8Rの大当たりラウンドでは、第二大入賞口17が最大で0.3秒間開放されるのみである。このため、8Rの大当たりラウンドでは、第二大入賞口17に遊技球が非常に入賞し難いので、8Rの大当たりラウンドにおいて払い出される賞球の個数(いわゆる、出玉)も非常に少なくなる。パチンコ機1は、7Rの大当たりラウンドの終盤に終了示唆画像102を表示画面28に表示することで、実行中の大当たり遊技における出玉を得られる大当たりラウンドは、現ラウンドである7ラウンドでほぼ終了することを遊技者に示唆できる。
また、このように、大当たり種別が8Rの大当たりラウンドにおいて第二大入賞口17に遊技球が非常に入賞し難い「短開放」の場合、遊技球が特定領域17Aを通過し難くなるので、大当たり遊技終了後に確率変動状態が非常に生起され難くなる。本実施形態では、大当たり種別が「8R短開放」である場合、実行中の大当たり遊技終了後に確率変動状態が生起される割合は、ほぼ0%である。パチンコ機1は、大当たり種別が「8R短開放」である場合に、7Rの大当たりラウンドの終盤に終了示唆画像102を表示画面28に表示する。これにより、パチンコ機1は、現大当たりラウンドの終了に伴い、遊技者にとって有利な状態が終了する可能性が高いことを、遊技者に示唆できる。
なお、本実施形態では、大当たり種別が「8R短開放」である場合に加えて、大当たり種別が「8R長開放B」の場合にも、7Rの大当たりラウンドの終盤に終了示唆画像102が表示画面28に表示されるように構成されている。これにより、パチンコ機1は、復活演出の効果である、大当たり遊技における全ての大当たりラウンドが終了したかのような印象を遊技者に与える効果を、より向上できる。
図15の説明に戻る。次いで、主基板41から7R終了コマンドを受信したかが判断される(S238)。7R終了コマンドを受信していない場合(S238:NO)、処理はS241の判断へ移行する。7R終了コマンドを受信した場合(S238:YES)、復活演出制御処理が実行されて(S239)、処理はS241の判断へ移行する。
図16を参照して、復活演出制御処理(S239、図15参照)について詳細に説明する。復活演出制御処理では、特定インターバルにおいて実行される復活演出の制御が行われる。本実施形態では、大当たり遊技が、ラウンド数が「8R」である「長開放」の大当たり種別のうちの一部である「8R長開放B」による場合に、図19に示す復活演出が実行される。
復活演出制御処理が開始されると、復活演出フラグが「ON」であるかが判断される(S261)。復活演出フラグが「OFF」の場合(S261:NO)、処理はサブ制御基板処理(図15参照)に戻る。復活演出フラグが「ON」の場合(S261:YES)、ロゴ画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S262)。ロゴ画像表示コマンドは、図19に示すロゴ画像111を表示画面28に表示させることを演出制御基板43に指示するためのコマンドである。
本実施形態において、ロゴ画像111は、パチンコ機1のメーカー名及びキャッチフレーズを示すロゴマークを示す画像である。パチンコ機1をはじめとする遊技機において、メーカー名、販社名等、遊技機の提供元を示唆するロゴマークを表示画面28に表示するタイミングは様々である。近年では、大当たりエンディングに、遊技機の提供元を示唆するロゴマークが表示画面28に表示されるのが慣例となっている。後述するが、パチンコ機1においても、ロゴ画像111及び第一喚起画像112は、大当たりエンディングにも表示画面28に表示される。このため、表示画面28に表示された遊技機の提供元を示唆するロゴマークを視認した遊技者は、大当たり遊技が終了したと認識しやすい。
ロゴ画像表示コマンドは、後述するサブ制御基板処理のコマンド出力処理(S258、図15参照)において、演出制御基板43に送信される。ロゴ画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、ロゴ画像111に対応する画像データをCGROM432から読み出し、ロゴ画像111を表示画面28に表示させる。
次いで、第一喚起画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S263)。第一喚起画像表示コマンドは、図19の(C)に示す第一喚起画像112を表示画面28に表示させることを演出制御基板43に指示するためのコマンドである。本実施形態において、第一喚起画像112は、「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください」の文言を示す画像である。パチンコ機1は、第一喚起画像112を表示画面28に表示することで、大当たり遊技の終了後等に不利益な目に合わないように、遊技者に喚起することができる。
第一喚起画像表示コマンドは、後述するサブ制御基板処理のコマンド出力処理(S258、図15参照)において、演出制御基板43に送信される。第一喚起画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、第一喚起画像112に対応する画像データをCGROM432から読み出し、第一喚起画像112を表示画面28に表示させる。
次いで、画像変化コマンドがRAM582に記憶される(S265)。画像変化コマンドは、図19の(D)に示すように、表示画面28に表示されている第一喚起画像112の表示態様を変化させることを演出制御基板43に指示するためのコマンドである。これにより、第一喚起画像112は、第一喚起画像112の左端が表示画面28の手前側を左側から右側に向けて移動するとともに、第一喚起画像112の右端が表示画面28の奥側を右側から左側に向けて移動するようにして、反転するように表示態様が変化される。これにより、パチンコ機1は、表示画面28の表示内容に対して遊技者の関心を集め、後に表示画面28に表示される後述の第二喚起画像113を、遊技者に見逃し難くすることができる。
画像変化コマンドは、後述するサブ制御基板処理のコマンド出力処理(S258、図15参照)において、演出制御基板43に送信される。画像変化コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、第一喚起画像112の表示態様の変化に対応する画像データをCGROM432から読み出し、第一喚起画像112を表示画面28の表示態様を変化させる。なお、画像変化コマンドは、第一喚起画像表示コマンドの受信に応じて第一喚起画像112が表示画面28に表示された後、所定時間経過してから、第一喚起画像112の表示態様を変化するように、演出制御基板43のCPU431に指示をする。
次いで、第二喚起画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S266)。第二喚起画像表示コマンドは、図19の(E)に示す第二喚起画像113を表示画面28に表示させることを演出制御基板43に指示するためのコマンドである。本実施形態において、第二喚起画像113は、「Attack Roundの取り忘れにご注意ください」の文言を示す画像である。本実施形態において、「Attack Round」とは、第二大入賞口17が長開放する特別ラウンドを示す文言である。パチンコ機1は、第二喚起画像113を表示画面28に表示することで、大当たり遊技がまだ終了しておらず、7Rの大当たりラウンドの後に第二大入賞口17が長開放する特別ラウンドがさらに実行されることを、遊技者に喚起することができる。
なお、第二喚起画像113は、特定インターバルにおける復活演出において表示画面28に表示され、大当たりエンディングにおいては表示画面28に表示されない。このため、遊技者は、第二喚起画像113が表示画面28に表示されている場合には、大当たり遊技がまだ終了しておらず、特別ラウンドがさらに実行されることを認識しやすい。
第二喚起画像表示コマンドは、後述するサブ制御基板処理のコマンド出力処理(S258、図15参照)において、演出制御基板43に送信される。第二喚起画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、第二喚起画像113に対応する画像データをCGROM432から読み出し、第二喚起画像113を表示画面28に表示させる。なお、第二喚起画像表示コマンドは、画像変化コマンドの受信に応じて表示画面28に表示されている第一喚起画像112の表示態様が変化された後、所定時間経過してから、第二喚起画像113を表示するように、演出制御基板43のCPU431に指示をする。
次いで、復活演出フラグが「OFF」となり(S268)、処理はサブ制御基板処理(図15参照)に戻る。このように、復活演出制御処理が実行されることで、特別ラウンドのうち、第二大入賞口17が長開放するラウンドの直前の特定インターバルにおいて、図19の(C)〜(E)に示す一連の復活演出が実行される。パチンコ機1は、復活演出を実行することで、7Rの大当たりラウンドの終了に伴い、一旦は大当たり遊技における全ての大当たりラウンドが終了したように遊技者に感じさせた後、特別ラウンドがさらに実行されることを遊技者に喚起できる。特に、本実施形態では、復活演出の後に実行される特別ラウンドが「長開放」によるものであるで、特別ラウンドが終了して大当たり遊技が終了すると、大当たり遊技の終了後に非常に高い確率で確率変動状態が生起される。このため、パチンコ機1は、有利な状態の継続をあきらめた遊技者に対して、有利な状態が復活したかのような印象を与えることができる。よって、パチンコ機1は、復活演出を実行しないで単に「長開放」による特別ラウンドを実行するよりも、遊技者に驚きを与え、遊技者の高揚を増幅できる。なお、大当たり遊技の終了後に確率変動状態が生起されるには、特別ラウンドにおいて第二大入賞口17に入賞した遊技球が特定領域17Aを通過することが条件となる。パチンコ機1は、復活演出を実行することで、特別ラウンドにおいて第二大入賞口17に遊技球を入賞させて特定領域17Aに遊技球を通過させることを遊技者に喚起して、得られるべき有利な状態を取り逃さないように、遊技者に認知させることができる。
本実施形態では、大当たり種別が「8R長開放B」の場合に、特定インターバルにおいて復活演出が実行され、大当たり種別が「8R長開放A」の場合には、特定インターバルにおいて復活演出が実行されない。前述のように、大当たり種別の割合は、「8R長開放A」が30%、「8R長開放B」が5%である(図5参照)。すなわち、「8R」且つ「長開放」の大当たり種別のうち、特定インターバルにおいて復活演出が実行される割合は、特定インターバルにおいて復活演出が実行されない割合よりも低い。このようにして、パチンコ機1は、復活演出に貴重価値を与え、復活演出の実行によって遊技者を大いに驚かせることができる。
また、このような復活演出を体験した遊技者は、次回以降に遭遇する大当たり遊技においてロゴ画像111及び第一喚起画像112の少なくともいずれかを視認した場合にも、大当たり遊技の復活を期待して遊技を見守りやすくなる。例えば、遊技者は、大当たりエンディングに表示画面28に表示されたロゴ画像111を視認した場合にも、復活演出がさらに実行されるのではないかといった期待感を抱く可能性がある。このように、パチンコ機1は、大当たり遊技においてロゴ画像111及び第一喚起画像112表示させても、遊技者の期待感を持続させることができる。
図15の説明に戻る。次いで、主基板41から特定インターバル終了コマンドを受信したかが判断される(S241)。特定インターバル終了コマンドを受信していない場合(S24:NO)、処理はS243の判断へ移行する。特定インターバル終了コマンドを受信した場合(S241:YES)、復活演出が実行されていれば復活演出が終了されて(S242)、処理はS243の判断へ移行する。
次いで、主基板41から8R開始コマンドを受信したかが判断される(S243)。8R開始コマンドを受信していない場合(S243:NO)、処理はS245の判断へ移行する。8R開始コマンドを受信した場合(S243:YES)、獲得演出制御処理が実行されて(S244)、処理はS245の判断へ移行する。
図17を参照して、獲得演出制御処理(S244、図15参照)について詳細に説明する。大当たり種別が「長開放」である場合に、8ラウンド目の大当たりラウンドが「長開放」によるものであることを、遊技者に示唆する演出である。本実施形態では、大当たり種別が「16R長開放」、「8R長開放A」及び「8R長開放B」のいずれかである場合、すなわち、大当たり種別が「長開放」である場合に、獲得演出制御処理によって、図20に示す獲得演出が実行される。
獲得演出制御処理が開始されると、獲得演出フラグが「ON」であるかが判断される(S271)。獲得演出フラグが「OFF」の場合(S271:NO)、処理はサブ制御基板処理(図15参照)に戻る。獲得演出フラグが「ON」の場合(S271:YES)、第三喚起画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S272)。第三喚起画像表示コマンドは、図20の(F)に示す第三喚起画像106を表示画面28に表示させることを演出制御基板43に指示するためのコマンドである。本実施形態において、第三喚起画像106は、「ATTACK ROUND Vに玉を入れろ!」の文言を示す画像である。パチンコ機1は、第三喚起画像106を表示画面28に表示することで、特別ラウンドが開始され、第二大入賞口17に遊技球を入賞させて特定領域17A(Vゾーン)を通過させることのできるチャンスが到来していることを、遊技者に喚起することができる。
第三喚起画像表示コマンドは、後述するサブ制御基板処理のコマンド出力処理(S258、図15参照)において、演出制御基板43に送信される。第三喚起画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、第三喚起画像106に対応する画像データをCGROM432から読み出し、第三喚起画像106を表示画面28に表示させる。
次いで、第四喚起画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S273)。第四喚起画像表示コマンドは、図20の(G)に示す第四喚起画像108を表示画面28に表示させることを演出制御基板43に指示するためのコマンドである。本実施形態において、第四喚起画像108は、「右打ち」の文言を示す画像と、右向きの矢印を示す画像とが結合された画像である。本実施形態において、第二大入賞口17に遊技球を入賞させるためには、遊技者は、遊技球を右打ちする必要がある。パチンコ機1は、第四喚起画像108を表示画面28に表示することで、遊技球を右打ちすべきタイミングが到来していることを、遊技者に喚起することができる。例えば、復活演出が実行された後であっても、7Rまでで大当たり遊技における全ての大当たりラウンドが終了したと思い込む等により、遊技者が遊技球の発射を既に中止していることも考えられる。パチンコ機1は、第四喚起画像108を用いて、大当たりラウンドが復活しており、特別ラウンドにおいて第二大入賞口17に遊技球を入賞させて特定領域17Aを通過させることのできるチャンスが到来していることを、遊技者に喚起することができる。パチンコ機1は、特に、第三喚起画像106に加えて第四喚起画像108を表示画面28に表示することで、特定領域17Aを通過させて、大当たり遊技の終了後に確率変動状態を生起できる機会を取り逃さないように、遊技者に認知させることができる。
第四喚起画像表示コマンドは、後述するサブ制御基板処理のコマンド出力処理(S258、図15参照)において、演出制御基板43に送信される。第四喚起画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、第四喚起画像108に対応する画像データをCGROM432から読み出し、第四喚起画像108を表示画面28に表示させる。なお、第四喚起画像表示コマンドは、第三喚起画像表示コマンドの受信に応じて表示画面28に第三喚起画像106が表示された後、所定時間経過してから、第四喚起画像108を表示するように、演出制御基板43のCPU431に指示をする。
次いで、獲得演出フラグが「OFF」となり(S275)、処理はサブ制御基板処理(図15参照)に戻る。このように、獲得演出制御処理が実行されることで、大当たり種別が「長開放」である大当たり遊技の特別ラウンドにおいて、図20の(F)及び(G)に示す一連の獲得演出が実行される。パチンコ機1は、獲得演出を実行することで、特別ラウンドが実行されることを、遊技者にわかりやすく喚起できる。特に、大当たり種別が「8R長開放B」の場合には、復活演出が実行された後に獲得演出が実行される。このため、パチンコ機1は、一旦は大当たり遊技が終了した等と遊技者が思い込んでしまった場合であっても、特定領域17Aに遊技球を通過させるチャンスを遊技者が取り逃さないようにさせることができる。
図15の説明に戻る。次いで、主基板41からV通過画像表示コマンドを受信したかが判断される(S245)。V通過画像表示コマンドを受信していない場合(S245:NO)、処理はS251の判断へ移行する。V通過画像表示コマンドを受信した場合(S245:YES)、V通過画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S246)。V通過画像表示コマンドは、図20の(H)に示すV通過画像109を表示画面28に表示させることを演出制御基板43に指示するためのコマンドである。本実施形態において、V通過画像109は、「V」の文字を模る画像である。パチンコ機1は、V通過画像109を表示画面28に表示することで、特別ラウンドにおいて、第二大入賞口17に入賞した遊技球が、特定領域17A(Vゾーン)を通過したことを、遊技者に報知することができる。また、パチンコ機1は、V通過画像109を表示画面28に表示することで、大当たり遊技の終了後に確率変動状態が生起されることを、遊技者に報知することができる。
V通過画像表示コマンドは、後述するサブ制御基板処理のコマンド出力処理(S258、図15参照)において、演出制御基板43に送信される。V通過画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、V通過画像109に対応する画像データをCGROM432から読み出し、V通過画像109を表示画面28に表示させる。処理はS251の判断へ移行する。
次いで、主基板41からエンディング開始コマンドを受信したかが判断される(S251)。エンディング開始コマンドを受信していない場合(S251:NO)、処理はS255の判断へ移行する。エンディング開始コマンドを受信した場合(S251:YES)、ロゴ画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S252)。次いで、第一喚起画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S253)。
このロゴ画像表示コマンド及び第一喚起画像表示コマンドは、前述の復活演出制御処理(図16参照)のS262及びS263において用いられたロゴ画像表示コマンド及び第一喚起画像表示コマンドと同じコマンドである。ロゴ画像表示コマンド及び第一喚起画像表示コマンドは、後述するサブ制御基板処理のコマンド出力処理(S258、図15参照)において、演出制御基板43に送信される。ロゴ画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、ロゴ画像111に対応する画像データをCGROM432から読み出し、ロゴ画像111を表示画面28に表示させる。また、第一喚起画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、第一喚起画像112に対応する画像データをCGROM432から読み出し、第一喚起画像112を表示画面28に表示させる。
パチンコ機1は、図19の(C)に示す表示内容でロゴ画像111及び第一喚起画像112を大当たりエンディングに表示画面28に表示させることで、全ての大当たりラウンドが終了し、大当たり遊技が終了することを遊技者に示唆できる。大当たりエンディングにおけるロゴ画像111及び第一喚起画像112の表示は、当該大当たり遊技の大当たり種別に関わらず、すべての大当たり遊技の当たりエンディングにおいて行われる。また、大当たり遊技を経験した遊技者は、ロゴ画像111が大当たり遊技の終了を示す画像であると認識する。その後、処理はS255の判断へ移行する。
次いで、主基板41から大当たり遊技終了コマンドを受信したかが判断される(S255)。大当たり遊技終了コマンドを受信していない場合(S255:NO)、処理はS258へ移行する。大当たり遊技終了コマンドを受信した場合(S255:YES)、大当たり遊技演出の実行が終了されて(S256)、処理はS258へ移行する。
次いで、コマンド出力処理が行われる(S258)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、演出制御基板43等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、サブ制御基板処理においてRAM582に記憶された制御コマンドである。その後、処理はS221(図14参照)の判断に戻る。
以上説明したように、サブ制御基板58のCPU581は、主基板41からエンディング開始コマンドを受信した場合(S251:YES)、ロゴ画像表示コマンドをRAM582に記憶する(S252)。ロゴ画像表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、ロゴ画像111に対応する画像データをCGROM432から読み出し、ロゴ画像111を表示画面28に表示させる(図19の(C)参照)。これにより、大当たりエンディングに、ロゴ画像111が表示画面28に表示される。したがって、大当たり遊技を経験した遊技者は、ロゴ画像111が大当たり遊技の終了を示す画像であると認識する。一方、復活演出フラグが「ON」の場合にも(S261:YES)、ロゴ画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S262)。これに伴い、復活演出として特定インターバルにロゴ画像111が表示画面28に表示される(図19の(C)参照)。この場合、ロゴ画像111を視認した遊技者は、大当たり遊技が終了したように認識する可能性がある。しかし、ロゴ画像111が表示された後に特別ラウンドがさらに実行されるので、遊技者は、有利な状態が復活したかのような印象を抱きやすくなり、遊技の興趣が向上する。また、パチンコ機1は、大当たりエンディングにおいて表示画面28に表示されるロゴ画像111を視認した遊技者にも、さらに大当たり遊技が継続される期待感を抱かせることもできる。このように、パチンコ機1は、ロゴ画像111を用いた復活演出を行うことで、大当たり遊技の最後まで、遊技者の期待感を向上させたまま維持できる。
パチンコ機1では、S82及びS96において大当たり種別が決定される。決定された大当たり種別が「8R長開放B」である場合(S88:YES)、復活演出コマンドがRAM52に記憶され(S89)、サブ制御基板58に送信される。サブ制御基板58が復活演出コマンドを受信した場合(S225:YES)、復活演出フラグが「ON」となる(S226)。そして、復活演出フラグが「ON」の場合に(S261:YES)、ロゴ画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S262)。このように、パチンコ機1は、大当たり種別に応じて復活演出を行うか否かを決定し、大当たり遊技中の遊技者の期待感を維持できる。
エンディング開始コマンドを受信した場合(S251:YES)、ロゴ画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S252)。これに応じて、第一喚起画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S253)。パチンコ機1は、大当たりエンディングに第一喚起画像112を表示画面28に表示させることで、全ての大当たりラウンドが終了し、大当たり遊技が終了することを遊技者に示唆できる。一方、S262においてロゴ画像表示コマンドがRAM582に記憶されるのに伴い(S262)、第二喚起画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S266)。パチンコ機1は、第一喚起画像112を表示画面28に表示することで、大当たり遊技がまだ終了しておらず、7Rの大当たりラウンドの後に第二大入賞口17が長開放する特別ラウンドがさらに実行されることを、遊技者に喚起することができる。すなわち、遊技者は、第一喚起画像112及び第二喚起画像113のいずれが表示されているかによって、ロゴ画像111が特定エンディング及び大当たりエンディングのいずれに表示されているのかを見極めることができる。このため、パチンコ機1は、S262の処理によって表示画面28に表示されたロゴ画像111を視認した遊技者が、大当たり遊技が終了した等と思い込むことによって、遊技球の発射を中止してしまう等、遊技者に不都合な事態が生ずることを防止できる。また、遊技者は、表示手段にロゴ画像111が表示されることに応じて、第一喚起画像112及び第二喚起画像113のいずれが表示されるかに着目しやすくなる。したがって、パチンコ機1は、遊技者のロゴ画像111への注目度合いを向上できる。
第一特別図柄の大当たり種別が「長開放」である場合(S85:YES)、獲得演出コマンドがRAM52に記憶される(S86)。主基板41から獲得演出コマンドを受信した場合(S228:YES)、獲得演出フラグが「ON」となる(S229)。主基板41から8R開始コマンドを受信した場合において(S243:YES)、獲得演出フラグが「ON」のとき(S271:YES)、第三喚起画像表示コマンド及び第四喚起画像表示コマンドがRAM582に記憶される(S272、S273)。これにより、特定インターバルにおいて復活演出が行われた後であって、特定インターバル直後の8Rである特別ラウンドが「長開放」による場合に、第三喚起画像106及び第四喚起画像108が表示画面28に表示される。したがって、パチンコ機1は、特別ラウンドが開始され、第二大入賞口17に遊技球を入賞させて特定領域17A(Vゾーン)を通過させることのできるチャンスが到来していることを、遊技者に注意喚起することができる。
本実施形態において、図10のS76及びS93において大当たり判定を行う主基板41のCPU51が、本発明の「判定手段」として機能する。図15のS236において大当たり遊技演出の実行を開始するサブ制御基板58のCPU581が、本発明の「大当たり遊技実行手段」として機能する。ロゴ画像111が、本発明の「第一画像」に相当する。大当たりエンディングが、本発明の「第一タイミング」に相当する。表示画面28が、本発明の「表示手段」に相当する。図15のS252においてロゴ画像111を表示画面28に表示させるサブ制御基板58のCPU581が、本発明の「第一表示制御手段」として機能する。特定インターバルが、本発明の「第二タイミング」に相当する。図10のS89において第一特別図柄の大当たり種別が、「8R長開放B」である場合に復活演出コマンドをRAM52に記憶する主基板41のCPU51が、本発明の「表示決定手段」として機能する。図16のS262において復活演出フラグが「ON」の場合にロゴ画像111を表示画面28に表示させるサブ制御基板58のCPU581が、本発明の「第二表示制御手段」として機能する。
図10のS82及びS96において大当たりであることを示す特別図柄を決定する主基板41のCPU51が、本発明の「種別決定手段」として機能する。第一喚起画像112が、本発明の「第二画像」に相当する。図15のS253においてロゴ画像111の表示に応じて第一喚起画像112を表示画面28に表示させるサブ制御基板58のCPU581が、本発明の「第三表示制御手段」として機能する。第二喚起画像113が、本発明の「第三画像」に相当する。図16のS266においてロゴ画像111の表示に応じて第二喚起画像113を表示画面28に表示させるサブ制御基板58のCPU581が、本発明の「第四表示制御手段」として機能する。第三喚起画像106及び第四喚起画像108が、本発明の「第四画像」に相当する。図17のS272及びS273において第三喚起画像106及び第四喚起画像108を表示画面28に表示させるサブ制御基板58のCPU581が、本発明の「第五表示制御手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。上記実施形態では、ロゴ画像111は、パチンコ機1のメーカー名及びキャッチフレーズを示すロゴマークを示す画像であるが、例えば、メーカー名及びキャッチフレーズのいずれかを示すロゴマークであってもよい。また、メーカー名及びキャッチフレーズについては、必ずしもロゴマーク化されていなくてもよく、メーカー名及びキャッチフレーズが単に文字列で示された画像が、ロゴ画像111に替えて用いられてもよい。
この他、ロゴ画像111は、メーカー名及びキャッチフレーズを示す画像に限られず、大当たり遊技の終了を、直接又は間接に示す文言を示す画像を含む画像であってもよい。大当たり遊技の終了を直接又は間接に示す文言は、例えば、「おわり」、「おしまい」、「終了」、「またね」、「バイバイ」、「敗北」、「残念」等を含む。
上記実施形態では、確率変動状態及び時短状態のいずれも生起されていない通常状態において主に第一大当たり判定が行われ、確率変動時短状態及び非確率変動時短状態においては主に第二大当たり判定が行われる。「8R長開放B」の大当たり種別は、第一特別図柄に設けられているが、第二特別図柄には設けられていない。このため、復活演出が実行されるのは、主に、通常状態において第一大当たり判定による判定結果が大当たりであって、大当たり種別が「8R長開放B」に決定された場合である。すなわち、パチンコ機1は、通常状態にて遊技を開始した後、最初に大当たりと判定される場合(いわゆる、初当たりの場合)に、復活演出が行われ易くなるように構成されている。これは、復活演出の実施態様の一例である。この他、確率変動時短状態及び非確率変動時短状態における大当たり判定による判定結果が大当たりであって(いわゆる、連チャン当たりの場合)、所定の大当たり種別が決定された場合にも、復活演出が行われ易くなるように構成されてもよい。具体的には、復活演出が実行される大当たり種別が、第二特別図柄に設けられていてもよい。
上記実施形態では、すべての大当たり遊技の大当たりエンディングにおいて、ロゴ画像111及び第一喚起画像112が表示画面28に表示されるように構成されている。この他、例えば、初当たりの場合には大当たりエンディングにロゴ画像111及び第一喚起画像112が表示され、連チャン当たりの場合には大当たりエンディングにロゴ画像111及び第一喚起画像112が表示されないように構成されていてもよい。
上記実施形態では、S82の処理で決定された第一特別図柄の大当たり種別が「8R長開放B」である場合に(S88:YES)、復活演出コマンドがRAM52に記憶される(S89)。サブ制御基板58が復活演出コマンドを受信した場合(S225:YES)、復活演出フラグが「ON」となり(S226)、特定インターバルにおいて復活演出が行われる(S262〜S266)。すなわち、復活演出を実行するか否かの決定が、メイン処理の中で実行される特別図柄処理において行われている。この他、復活演出を実行するか否かの決定処理が、サブ制御基板処理で行われてもよい。例えば、「8R」且つ「長開放」の大当たり種別が「8R長開放A」及び「8R長開放B」といった区分がされていなくてもよい。そして、サブ制御基板処理において、S225の処理の前に、「8R」且つ「長開放」の大当たり種別の場合に、抽選等によって所定の割合で復活演出フラグを「ON」にすることを決定してもよい。この場合、「8R」且つ「長開放」の大当たり種別の場合に、所定の割合で復活演出フラグを「ON」にすることを決定するサブ制御基板58のCPU581が、本発明の「表示決定手段」として機能する。
上記実施形態では、獲得演出制御処理において、第三喚起画像表示コマンド及び第四喚起画像表示コマンドがRAM582に記憶されることに応じて(S272、S273)、第三喚起画像106及び第四喚起画像108が表示画面28に表示される。獲得演出において、必ずしも第三喚起画像106及び第四喚起画像108の双方が表示されなくてもよく、第三喚起画像106及び第四喚起画像108のいずれか一方が表示されてもよい。
上記実施形態では、大当たりエンディングに表示画面28に表示されるロゴ画像111及び第一喚起画像112と、特定インターバルにおいて表示画面28に表示されるロゴ画像111及び第一喚起画像112とは、同じ画像である。大当たりエンディングに表示されるロゴ画像111及び第一喚起画像112と、特定インターバルにおいて表示されるロゴ画像111及び第一喚起画像112とは、完全に同一の画像である必要はない。例えば、大当たりエンディングに表示させる場合と、特定インターバルにおいて表示させる場合とで、ロゴ画像111及び第一喚起画像112の双方又は一方の大きさ、色調、デザイン等を変更してもよい。この場合、ロゴ画像111及び第一喚起画像112の見た目の違いによって、大当たり遊技が終了することが喚起されるのか、大当たり遊技がまだ終了せず大当たり遊技が復活することが喚起されるのかを、遊技者にわかりやすく認識させることができる。
上記実施形態では、通常では大当たりエンディングにおいて表示画面28に表示されるロゴ画像111が、大当たり種別が「8R長開放B」である場合には大当たりエンディングよりも前のタイミングである特定インターバルにおいて表示画面28に表示される。この他、大当たりエンディングよりも前のタイミングは、特定インターバルの他に、特別ラウンドの直前の通常ラウンドの終盤(例えば、7Rであって終了示唆画像102が表示画面28に表示された後のタイミング)であってもよい。また、特別ラウンドにおいて獲得演出が開始される前のタイミング(例えば、8Rであって獲得演出として第三喚起画像106等が表示画面28に表示される前)であってもよい。
本発明を、いわゆるランクアップボーナスに適用してもよい。ランクアップボーナスとは、例えば、大入賞口が複数回開放する大当たりラウンドを複数含むなどによって、1回の大当たり遊技において大入賞口がラウンド数よりも多くの回数開放する大当たり遊技である。ラウンド数にとらわれず、大入賞口が開放する回数が増加するにつれて、大入賞口への入賞に伴う賞球が増加しやすくなるので、1回のランクアップボーナスにおいて多くの回数の大入賞口の開放が行われるほど、遊技者の期待感が高まる。このようなランクアップボーナスによる大当たり遊技は、大当たり遊技中に大入賞口が開放する回数が遊技者に明示されないで行われることも多いので、遊技者は、ランクアップボーナスがいつまで継続して行われるのかに注目しながら遊技を進める。
例えば、ランクアップボーナスにおいて合計48回の大入賞口の開放が行われる場合、パチンコ機1は、ランクアップボーナスの途中の段階である36回目の大入賞口の開放が終了したタイミングに、ロゴ画像111を表示画面28に表示させてもよい。ロゴ画像111を視認した遊技者は、ランクアップボーナスが終了したと認識しやすい。この場合、ランクアップボーナスの途中の段階である36回目の大入賞口の開放が終了したタイミングが、本発明の「第二タイミング」に相当する。そして、パチンコ機1は、ロゴ画像111が表示画面28に表示されることに応じて第一喚起画像112を、第一喚起画像112が表示画面28に表示されることに応じて第二喚起画像113を、それぞれ表示画面28に表示させてもよい。このタイミングで第一喚起画像112及び第二喚起画像113を表示画面28に表示させることで、パチンコ機1は、ランクアップボーナスがまだ途中の段階であることを遊技者に喚起することができる。すなわち、パチンコ機1は、ランクアップボーナスの途中の段階で復活演出を実行することで、ランクアップボーナスが継続して実行されることへの遊技者の期待感を向上できる。また、パチンコ機1は、37回目以降の大入賞口の開放において、獲得演出をさらに実行して、継続してランクアップボーナスが行われることを遊技者に示唆してもよい。
確率変動状態の生起の条件は、上記実施形態の例に限られない。パチンコ機1は、特定領域17Aへの遊技球の通過の有無に関わらず、所定の割合で大当たり遊技終了後に確率変動状態を生起してもよい。すなわち、パチンコ機1は、第二大入賞口17の内部に特定領域17Aが設けていなくてもよい。
請求項、明細書及び図面に記載される全ての要素(例えば、表示手段、可動手段、対応画像等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「表示手段」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。