JP2017140165A - Mriシミュレーションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間でシミュレーション結果を得ることができる統合的なMRIシミュレーションシステムを提供する。【解決手段】被写体43を撮像するMRI検出部40と、数値ファントム26を撮像する仮想MRI検出部25と、MRIパルスシーケンスに基づきMRI検出部40を制御するMRIコントローラ23と、MRIパルスシーケンスに基づき仮想MRI検出部25を制御するMRIシミュレータ24と、MRIコントローラ23又はMRIシミュレータ24から出力されるMRI信号を復号して再構成画像を生成するMRIリコンストラクタ27と、MRIコントローラ23からのMRI信号を復号した第1の再構成画像及び/又はMRIシミュレータ24からのMRI信号を復号した第2の再構成画像を表示する表示部を有する。【選択図】図2

Description

本発明はMRIシミュレーションシステムに関する。
近年、静磁場強度の増大、勾配磁場系の高速化、RFコイルの多チャンネル化、そして送受信系のデジタル化などのMRIハードウェアの進化に伴い、MRIのパルスシーケンスや画像再構成手法も高度かつ複雑になってきている。このような状況から、MRIハードウェアを必要とするシーケンス開発には、多大な時間とコストを要するようになってきている。このため、IDEA(SIEMENS)やEPIC(GE)などの統合的なMRIシーケンス開発環境が提供されており、これらはシミュレータを適宜利用していると思われる。ところが、このような開発環境は、特定のメーカの機種に特化されており、機種によらない汎用的なものは提案されてはいるものの、実装には装置側の情報公開が不可欠なこともあり、実装のハードルは極めて高いものとなっている。実機MRI装置とMRIシミュレーションの相対関係の詳細は明らかにはされていない(非特許文献1、非特許文献2参照)。
MRI数値シミュレーションの方法として、入力されたパルスシーケンス情報、装置特性情報、検査対象情報を内部データに変換し、検査対象情報生成部は、検査対象情報の磁化分布を格子に分割し、各格子に分布に応じた大きさ、緩和時間を持つ磁化を配置し、装置特性情報生成部は、検査対象情報生成部と同じ大きさの格子に視野を分割し、各格子での磁場強度を求めて内部データとし、磁化グループ生成部は、検査対象を等磁場領域に分割し、磁化の置かれている位置の磁場強度が等しいものを同グループとして、磁化を複数のグループに分け、結果をメモリに格納する方法が知られている(特許文献1参照)。
Magland JF, Li C, Langham MC, WehrliFW,Pulse sequence programming in a dynamic visual environment: SequenceTree. MagnReson Med Mar 7(2015) K.Layton, S.Kroboth, J.Leupold, H.Yu, F.Jia, S.Littin, T.Stocker, M.Zaitsev. A hardware-independent environment for MR acquisition and simulation. 23rd ISMRM annualmeeting(Toronto), 2015, p2484
特開平09−047442号公報
MRIシミュレーションは、NMR現象を取り扱うので、単純なNMRシミュレーションを包含している。工夫をすれば汎用の計算機を用いて、NMR現象やMRI現象のシミュレーションが実現できる状況となっている。一方、NMR/MRI現象を実験的に取り扱う場合、緩和時間という避けられない待ち時間があるため、MRI装置を複数用意するということしか、開発速度を上げることができなかった。
このような背景から、コストと時間がかかりすぎる実機MRI装置を必ず必要とする従来型のMRIあるいはMRIのパルスシークエンス開発は時代遅れの感があり、充分な性能を保持しなおかつ安価なMRIシミュレータによる高効率なMRI開発が必要になってきている。
本発明の目的は、短時間でシミュレーション結果を得て、MRIパルスシーケンス開発を促進できる統合的なMRIシミュレーションシステムを提供することにある。
本発明の他の目的は、核磁化の緩和時間の壁を越えて短時間でシミュレーション結果を得ることができ、実機MRI検出部を駆動できる、統合的なMRIシミュレーションシステムを提供することにある。
本発明の一態様によるMRIシミュレーションシステムは、被写体を撮像するMRI検出部と、数値ファントムを撮像する仮想MRI検出部と、MRIパルスシーケンスに基づき前記MRI検出部を制御するMRIコントローラと、前記MRIパルスシーケンスに基づき前記仮想MRI検出部を制御するMRIシミュレータと、前記MRIコントローラ又は前記MRIシミュレータから出力されるMRI信号を復号して再構成画像を生成するMRIリコンストラクタと、前記MRIコントローラからのMRI信号を復号した第1の再構成画像及び/又は前記MRIシミュレータからのMRI信号を復号した第2の再構成画像を表示する表示部とを有することを特徴とする。
上述したMRIシミュレーションシステムにおいて、前記MRIシミュレータは、前記MRIパルスシーケンスに基づいて単位時間毎にMRIシミュレーション計算を行い、前記MRIパルスシーケンスが所定のパルスシーケンスの場合には、所定期間の間に核磁化が感じる磁場強度の変化量の積分値を演算し、演算された前記積分値に基づき、積分値を演算した前記所定時間内の前記単位時間毎のMRIシミュレーション計算を割愛し、1回で前記所定期間のMRIシミュレーション計算を行うようにしてもよい。
本発明によれば、被写体を撮像するMRI検出部と、数値ファントムを撮像する仮想MRI検出部と、MRIパルスシーケンスに基づきMRI検出部を制御するMRIコントローラと、MRIパルスシーケンスに基づき仮想MRI検出部を制御するMRIシミュレータと、MRIコントローラ又はMRIシミュレータから出力されるMRI信号を復号して再構成画像を生成するMRIリコンストラクタと、MRIコントローラからのMRI信号を復号した第1の再構成画像及び/又はMRIシミュレータからのMRI信号を復号した第2の再構成画像を表示する表示部とを有するので、短時間でシミュレーション結果を得る統合的なMRIシミュレーションシステムを提供することができる。
更に、本発明によれば、MRIシミュレータは、MRIパルスシーケンスに基づいて単位時間毎にMRIシミュレーション計算を行い、MRIパルスシーケンスが所定のパルスシーケンスの場合には、所定期間の間に核磁化が感じる磁場強度の変化量の積分値を演算し、演算された積分値に基づき、積分値を演算した所定時間内の単位時間毎のMRIシミュレーション計算を割愛し、1回で所定期間のMRIシミュレーション計算を行うようにしたので、核磁化の緩和時間の壁を越えて短時間でシミュレーション結果を得ることができ、実機MRI検出部を駆動できる、統合的なMRIシミュレーションシステムを提供することができる。
本発明の一実施形態によるMRIソフトウエアプラットフォームを用いたMRIシミュレーションシステムを示す図である。 本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムを示す図である。 本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムにおける、被写体画像データを用いた静磁場の不均一性の抽出方法の説明図である。 従来のMRIシミュレーションプログラムの概略を示す図である。 本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムにおけるMRIシミュレーションプログラムの概略を示す図(その1)である。 本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムにおけるMRIシミュレーションプログラムの概略を示す図(その2)である。 本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムのMRIシミュレータにおける計算の高速化方法の説明図である。 本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムのMRIシミュレータにおけるソースコードの自動生成方法のフローチャートである。 本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムにおけるMRI撮像シーケンスとソースコードとの対応を示す図である。 本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムの実施例1を示す図である。 本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムの実施例2を示す図である。
[発明の概要]
MRI装置(磁気共鳴映像装置)は、日進月歩での進化が宿命づけられており、相当の人数の研究開発人員と、ユーザーまで含めた、MRI装置と撮像手法のイノベーションの枠組みを構築・維持する努力が行われている。しかしMRI装置そのものが非常に高価であり撮像に数分〜数時間の実時間が必要であることから、旧来の大規模な展開にかかわるコストは甚大で、将来に向けてはコンパクトで効率の良いMRI開発の手法が希求されている。特に、複雑なハードウェア制御を伴う「撮像パラメタの最適化」に最もコストがかかる。
本発明は、上記の問題を解決するために、GPGPU(GENRAL PURPOSE GRAPHIC PROCESSOR UNIT)を搭載したPC(パーソナルコンピュータ)内又はネットワーク・サーバー上に仮想的なMRI検出部を実現し、MRI実機を保有していなくても、MRIの模擬撮像を行うことができるようにするものである。
安価かつ並列化が可能なGPGPUやクラウドによる超高速演算によって、実際にMRI装置で撮像を行うよりも短時間で、MRIシミュレータによるシミュレーション結果が得られるので、撮像パラメタの最適化の効率が飛躍的に向上する。
また、このMRIシミュレータをシステム化してMRIハードウェアを駆動制御できる機能を持たせることで、MRIシミュレータとMRI装置との差を最小に保つことができるようになり、将来にわたってMRI装置の開発効率を高めることができる。
これまでも、コイル単体などの個別要素の開発にシミュレータは用いることが提案されているが、本発明は、MRI信号発生の物理原理であるBloch方程式の適用から始まりMRI撮像の全体を網羅していることに特徴がある。
また、MRIシミュレータは、実際のMRI装置に代わって、オシロスコープで観測する実際の物理現象と比較しても遜色ない疑似MRI信号を作り出すことができるので、医学生や工学系学生の教育用途としても有用である。
[MRIシミュレーションシステム]
本発明の一実施形態によるMRIシミュレーションシステムについて図1乃至図10を用いて説明する。
(MRIソフトウエアプラットフォームを用いたMRIシミュレーションシステム)
図1に本実施形態によるMRIソフトウエアプラットフォームを用いたMRIシミュレーションシステムを示す。
本実施形態のMRIシミュレーションシステム10は、図1に示すように、MRIソフトウエアプラットフォーム20と、光伝送プラットフォーム30と、実機であるMRI検出部40により構成されている。MRIソフトウエアプラットフォーム20と実機であるMRI検出部40とは光伝送プラットフォーム30を介して接続される。
MRIソフトウエアプラットフォーム20は、MRI装置やMRI手法の開発者のための装置的な枠組みである。MRI 検出部40を駆動して実際の被写体をMRI撮像することと、保存された数値化ファントムのシミュレーションを行うことができる。実際のMRI撮像によって、数値化ファントムを充実させることもできる。
光伝送プラットフォーム30は、MRI信号の伝送のために、光ファイバ接続を用いてMRIソフトウエアプラットフォーム20と実機であるMRI検出部40とを接続する。信号検出器と分光器本体を光で切り分けることができるので、アナログノイズの回り込みや信号の劣化を防ぐ利点がある。
MRIソフトウエアプラットフォーム20は、MRIシーケンスオプティマイザー21と、MRIシーケンスジェネレータ22と、MRIコントローラ23と、MRIシミュレータ24と、仮想MRI検出部25と、数値ファントム26により構成されている。
MRIシーケンスオプティマイザー21は、入力されたMRIシーケンス(*.seqファイル)の被最適化パラメタを変化させ、撮像およびシミュレーション結果を目標値に近づける機能を有する。評価関数を有している。
MRIシーケンスジェネレータ22は、あらかじめライブラリとして用意したMRIシーケンスのひな形(*.seq)を用いて、使用者から入力された撮像&シミュレーションパラメタに適ったMRIシーケンス・ファイル(*.seq)を生成する機能を有する。
MRIコントローラ23は、MRIで使用するハードウェアを実時間で制御する機能を有する。例えば、本願と同一出願による特願2013−535691のように、時間分解能1μ秒で各機器の制御を行う。ソフトウェア内で、ハードウェアの動きを完全に記述できるので、MRIシミュレータで使用される疑似的なハードウェアの挙動を実現するのに障壁がない。
MRIシミュレータ24は、Bloch方程式に従って核磁化(核スピンの集合体)を三次元的な画像マトリクスに見立て、MRIで行っている撮像すなわちMRI現象をコンピュータ内でシミュレートする機能を有する。単に、一画素内で起こるNMR現象をシミュレートする目的にも使用することができる。
仮想MRI検出部25は、実機であるMRI検出部40をコンピュータ上で仮想的に実現したものである。仮想MRI検出部25は、MRIの検出部ハードウェアである静磁場磁石、勾配(傾斜)磁場コイル、シムコイル、送信RFコイル、受信RFコイルを仮想的に表現したものである。
静磁場磁石はMRI撮像を行う均一な静磁場空間を0.05mTeslaから25Tesla程度で場合に応じて発生し、ハードウェアの不完全性による静磁場の不均一性を有している。勾配(傾斜)磁場コイルは、MRI撮像を行うための勾配磁場空間を有しているが、中心から離れるにつれて大きくなる非線形性と、時間的に変化する渦電流による勾配磁場も有している。シムコイルは、静磁場の不均一性を打ち消して除去するために使用される電流コイルである。送信RFコイルは、被写体の核磁化を励起するために用いられる。均一な領域、不均一な領域の分布がある。受信RFコイルは、被写体の核磁化の信号を受信するために用いられる。均一な領域、不均一な領域の分布がある。同時に複数個用いられる場合があり、この場合、相互のカップリングが問題となる。送信RFコイル、受信RFコイルは、兼用されることがある。
数値ファトム26は、仮想MRI検出部25で検出できるように、実際の被写体に相当するものをコンピュータ上で仮想的に実現したファントムである。単純に被写体の2次元あるいは3次元構造を画像データとして保持するだけでなく、NMR/MRIの物理パラメタであるT1緩和時間、T2緩和時間、共鳴周波数、NMR原子核の量、拡散係数等を格納した多次元データとなっている。NMR/MRIパラメタだけでなく、リアルタイムで変化する生命現象として心拍の動きや流体現象として血流を模擬させてもよい。
数値ファントム26には、コンピュータ上で仮想的に作成した純粋な数値ファントムと、被写体のMRIデータを数値化して作成した数値化ファントムとがある。
光伝送プラットフォーム30は、検出用アンプ31と光伝送器32と光伝送器33と制御器・送受信機34により構成されている。
検出器アンプ31は、実機のMRI検出部40からのアナログのMRI信号を取り込みデジタル化する。制御器・送受信機34は、MRIコントローラ23により制御される。
光伝送器32が送信側の場合は、デジタル化されたMRI信号を、光伝送可能なデジタル信号に変換し、MRIプラットフォーム側の光伝送器33に送信する。光伝送器33が受信側の場合は、光伝送されてきたMRI信号を、制御器・送受信機34が扱うデジタル信号の形式に変換する。制御器・送受信機34は、MRIコントローラ23により制御される。光伝送器33が送信側の場合は、制御器・送受信機34から送られてきたMRI検出部40を駆動するための制御信号を、光伝送可能なデジタル信号に変換し、MRI検出器側の光伝送器32に送信する。光伝送器32が受信側の場合は、光伝送されてきたMRI制御信号を、アンプ42に送信する。
実機であるMRI検出部40は、静磁場磁石(図示せず)、勾配磁場コイル(図示せず)、RFコイル(図示せず)、シムコイル(図示せず)、それらを駆動する電源(アンプ42)、付帯ユニット(図示せず)から構成される。
実機であるMRI検出部40は、MRI磁石41とアンプ42とを有している。内部にある測定対象物である被写体43のNMR/MRI信号を検出することができる。
MRI検出部40からのNMR/MRI信号は、光伝送プラットフォーム30の検出用アンプ31に入力される。光伝送プラットフォーム30の光伝送器32からのMRI制御信号は、実機であるMRI検出部40のアンプ42に入力されている。
(MRIソフトウエアプラットフォーム)
図2に本実施形態によるMRIシミュレーションシステムにおけるMRIソフトウエアプラットフォーム20を示す。
MRIソフトウエアプラットフォーム20に、MRI検出部40および被写体43を加えたものが、MRIシミュレーションシステムとなる。
MRIシーケンスライブラリ50は、MRIの様々な撮像法をファイル(*.seq)としてまとめたものである。教科書(Textbook)や、論文(Paper)、特許出願(Patent)等の資料をもとに準備する。
MRIソフトウエアプラットフォーム20において、MRIシーケンスジェネレータ(MRI信号符号器)22は、MRIシーケンスライブラリ50からひとつのファイル(*.seq)を取り出し、MRIシーケンスを生成する。MRIシーケンスは、MRIコントローラ23又はMRIシミュレータ24を駆動させ、実際にあるいは疑似的にMRI信号を発生させる。MRI信号とは、NMR信号に画像情報を符号化したものである。
MRIシーケンスをMRIコントローラ23に入力すれば、実機であるMRI検出部40により、被写体43のMRI撮像が実施できる。
MRIシーケンスをMRIシミュレータ24に入力し、仮想MRI検出部25に数値ファントム26を入力すれば装置パラメタを反映した状態でMRIシミュレーションが実行できる状態となり、数値ファントム26の仮想的MRI撮像が実施できる。MRIシミュレータ24は、計算の高速化のためにGPGPU(general purpose graphic processor unit)を登載している。
なお、必ずしもローカルにGPGPUハードウェアを保持している必要はなく、高速ネットワーク経由で、疑似的に実現してもよい。
MRIリコンストラクタ(MRI信号復号器)27は、MRIコントローラ23又はMRIシミュレータ24の駆動により生成された各MRI信号を、MRIシーケンスの情報から復号して画像化する、いわゆる画像再構成をして、被写体43からは再構成画像28A、数値ファントム26からは再構成画像28Bを生成し、各画像を保存してモニタ(図示せず)に表示する。
再構成画像28Aは、MRIコントローラ23からのMRI信号により再構成された実機のMRI検出部40による撮像画像である。再構成画像28Bは、MRIシミュレータ24からのMRI信号により再構成された仮想MRI検出部25による撮像画像である。
再構成画像28Aおよび再構成画像28Bは、それぞれ被写体として選択した人間やネズミのMRI画像データである。空間的には2次元ないし3次元マトリクスとして格子状に構成されており、プロトン密度強調画像、T1緩和時間強調画像、T2緩和時間強調画像等に相当する。被写体43または数値ファントム26に時間変化するものを選んだ場合は、画像データに時間軸が追加されることになる。
また、再構成画像28A、28Bは、画像再構成処理(フーリエ変換)後のものを意図するが、画像再構成処理をせずに、いわゆる生データをそのまま表示/保存したものでもよい。
MRIコントローラ23からのMRI信号をオシロスコープ29Aにより直接観測することができる。MRIシミュレータ24からのMRI信号を仮想現実的にオシロスコープ29Bにより直接観測することができる。
再構成画像28A、28Bをモニタ(図示せず)に比較して表示し、MRIコントローラ23、MRIシミュレータ24からの各MRI信号をオシロスコープ29A、29Bにより同時に観測することにより、研究者等は、実機のMRI検出部40の不具合や、仮想MRI検出部25の不具合、MRIコントローラ23の不具合、MRIシミュレータ24の不具合、MRI シーケンスライブラリ50の完成度、MRIシーケンスジェネレータ22の不具合、MRI理コンストラクタ27の不具合、被写体43の状態、数値ファントム26の完成度等を把握することができる。
(実際の被写体と数値ファントム)
数値ファトム26には、実際の被写体に相当するものをコンピュータ上で仮想的に実現した純粋な数値ファントムと、被写体のMRIデータを数値化して作成した数値化ファントムとがある。
純粋な数値ファントムはコンピュータで作成する疑似的な被写体であり、人体やマウスなどの形状・構造を画素の集合体として立体的に模すだけでなく、MRIパラメタである、密度分布、水/脂の違いを示す共鳴周波数の差、T1緩和時間、T2緩和時間、拡散係数等のMRIで計測できる多次元の物理値を画素に付与することで作成する。
数値ファントムには、このように単純に静的な疑似的被写体だけでなく、例えば毛細血管内を移動する血流を模して生命現象をもシミュレートした、動的な数値ファントムもある。脳梗塞やBOLD効果等で、MRIの画像コントラストが得られる決定的な要因が解明されていないものも多く、数値ファントムを用いたMRIシミュレーションを実施することが画像コントラストのメカニズム解明に大きく貢献している。
いくつかのパラメタを限定的に振ってあらかじめ得ておいたNMR/MRIシミュレーションの結果と、実際のMRI撮像の結果をマッチング比較することによって、尤もらしいパラメタを推測(計測)することができる。
数値化ファントムは、人間やマウス等の実測画像データを用いて作成する数値ファントムである。純粋な数値ファントムはシミュレーションデータとしては理想的であるが、実際に取得できる被写体のMRIデータとの乖離がある。そこで、MRI検出部で実際に取得したMRI画像を解析して、多次元化することで作成するのが数値化ファントムである。
理想的には、数値化ファントムには、プロトン密度やT1緩和時間、T2緩和時間の他に、計測し得るすべてのMRIパラメタ(水/油、拡散係数、磁化率等)を保持していることが好ましい。数値化ファントムに、それらMRIパラメタを保持することは、多くのMRIシミュレーションにおいて有用である。
本願明細書では、純粋な数値ファントムと数値化ファントムを総称して数値ファントムと称している。
(数値化ファントムの利用)
図2に示すMRIソフトウエアプラットフォーム20では、被写体を撮像したMRIデータを数値ファントム26に取り入れやすくするための様々な工夫をしている。
例えば、MRIリコンストラクタ(MRI信号復号器)27から出力された被写体のMRIデータ51を用いて数値ファントム(数値化ファントム)26を作成する。
また、被写体43の実験では取得しないMRI情報52、例えば、自己拡散係数、磁化率等を抽出し、そのMRI情報52を用いて数値ファントム(数値化ファントム)26を作成する。
また、後述する方法によりMRI検出部40の静磁場の不均一性を抽出し、その静磁場の不均一性データ53を用いて仮想検出部25のパラメタを作成する。
このようにして、MRI検出部40や被写体43の特性を反映した数値化ファントムを作成することにより、研究者等は、実際のMRI装置を長時間占有することなく、MRI総ソフトウエアプラットフォームを用いて、MRIの装置開発あるいはMRIシーケンスの開発を実行することができる。
(静磁場の不均一性の抽出方法)
図3に本実施形態によるMRIシミュレーションシステムにおける、被写体画像データを用いた静磁場の不均一性の抽出方法を示す。
MRI検出部40における静磁場の不均一性は、おもに主磁場の超電導磁石および永久磁石の製造上避けられない誤差や磁性物によって生じるものである。理想的には0ppmであるが、実際には±1000ppm程度の不均一性となる場合がある。
通常、いわゆるシミングによって静磁場の均一化が行われているが、それでも残留した成分を静磁場の不均一性と呼ぶ。この静磁場の不均一性を2回のスピンエコー撮像法の位相画像の差分によって計測することができる。
スピンエコー撮像法では、一般に、RF磁場照射によるスピンエコー中心(焦点)と勾配(傾斜)磁場コイルの駆動によって発生する勾配エコー中心(焦点)を合致させた撮像が行われている。スピンエコー中心と勾配エコー中心を合致させ、スピンエコー中心と勾配エコー中心とのずれ時間であるΔt=0として撮像する。これを静磁場の不均一性の計測における基準画像とする。図3の中央のMRI画像が基準画像である。
静磁場の不均一性を計測する場合は、核磁化の位相ずれを検出するために、位相差分を取得する画像のスピンエコー中心、もしくは勾配エコー中心を、基準画像の場合と比較して例えば1ms遅らせて、画像取得を行う。例えば、スピンエコー中心と勾配エコー中心との合焦時間をΔt=1msずらして撮像する。実際に、撮像シーケンスを調整する場合には勾配エコーが見えている状態ではスピンエコーは目視できないため、勾配磁場の印加をON/OFFした状態で、スピンエコー中心と勾配エコー中心を識別する必要がある。図3の左側のMRI画像が取得した画像である。静磁場の不均一性を反映している。
これらのMRI画像を、核磁化の方位を示す位相画像に変換し、必要に応じて位相アンラッピング(unwrapping)処理を施し、位相差画像を生成することで静磁場の不均一性を抜き出すことができる。図3の右側のMRI画像が静磁場の不均一性のみが抽出された画像である。
位相差画像から不均一性への計算式は下記のようになる。例えば、計算された位相差画像内のある点において核磁化の位相差が360度であった場合、Δt=1msを選んでいた場合は、核磁化の1msに回転した量に相当するので、1秒に換算すると、1000回転つまり1kHzの静磁場の不均一性が存在していることになる。なお、撮像時に設定する遅延のΔt=1msは任意であり、計測する静磁場の不均一性と静磁場強度を勘案して、通常0.1msから2ms程度の範囲で選択される。
(従来のMRIシミュレーションプログラム)
図4に従来のMRIシミュレーションプログラムの概略を示す。
MRIシミュレーションプログラム60には、三次元的な被写体の特性情報のパラメタである、密度分布、T1マップ(T1緩和時間分布)、T2マップ(T2緩和時間分布)、静磁場分布(中心共鳴周波数からのシフト分の分布)のパラメタ61と、MRI検出部 40の装置のパラメタである、勾配磁場強度/分布、静磁場強度/分布、高周波磁場強度/分布、渦電流の特性等のシステムパラメタ62と、MRIシーケンスである、パルスシーケンス63とが入力される。例えば、パラメタ61の静磁場強度/分布は、静磁場の不均一性53を反映したものである。あらかじめ、被写体の形状や磁化率によって引き起こされる静磁場の不均一性を加味して反映させてもよい。
従来のMRIシミュレーションプログラム60では、位相エンコードループ60A内にシーケンスイベントループ60Bが包含されている。
シーケンスイベントループ60Bでは、シーケンスのイベントを解釈し、分岐先を決定し、イベントの時刻と引数を分岐先の関数へ受け渡すステップ60B1と、核磁化の仰角を三次元方向に変化させ、核磁化強度を減衰させるステップ60B2と、核磁化の位相を二次元面内で変化させ、核磁化強度を減衰させるステップ60B3と、核磁化成分の総和によりMRI信号を計算するステップ60B4とを繰り返し実行する。
これらを実行することにより疑似的なMRI信号が出力される。
このように従来のMRIシミュレーションプログラムでは、時間的に連続したシーケンスのイベントループで単位時間刻みごとにイベントを逐次的に解釈して、対応するCPU/GPGPUの並列計算関数を実行している。CPU/GPGPUの並列計算関数は、内部で核磁化ベクトルの値、T1値、T2値等をグローバルメモリから読み書きする必要があり、データ転送の遅延待ちにより、計算処理が律速される。このため、シミュレーションに要する時間が膨張する。具体的には次のような理由である。
従来のMRIシミュレーションプログラムでは、MRI装置が実際に信号取得を行う場合の、静磁場中に静置された被写体数値化データの核磁化の挙動を、コンピュータ内で再現する。MRIは核磁化分布を可視化する画像計測なので、被写体を、例えば、10μm〜1mm程度大きさの256個の隣接する直方体マトリクスとして分解して、NMR現象の標準であるBloch方程式に従って、1μ秒から数10μ秒の刻みで各画素のNMR現象をシミュレートする。被写体の核磁化分布(256個)と、実際に取得できるMRIデータ(256画素)には、フーリエ変換の関係がある。このためMRIデータを256画素で収集する場合は、256個のNMR現象シミュレーションを256回以上繰り返す必要があり、膨大な処理時間を必要とする。
なお、各画素のNMRパラメタである、プロトン密度分布、T1分布、T2分布、共鳴周波数分布(不均一磁場分布)が、画像コントラストだけでなく画像の性質を決定する要素となる。
(本実施形態のMRIシミュレーションプログラム)
図5及び図6に本実施形態のMRIシミュレーションプログラムの概略を示す。
MRIシミュレーションプログラム70には、従来のMRIシミュレーションプログラムと同様に、三次元的な被写体の特性情報のパラメタである、密度分布、T1マップ(T1緩和時間分布)、T2マップ(T2緩和時間分布)、静磁場分布(中心共鳴周波数からのシフト分の分布)のパラメタ61と、MRI検出部のパラメタである、勾配磁場強度/分布、高周波磁場強度/分布、渦電流の特性等のシステムパラメタ62と、MRIシーケンスである、パルスシーケンス63とが入力される。
MRIシミュレーションプログラム70では、まず、パルスシーケンス63とシステムパラメタ62に依存したCUDA(クーダ)のカーネル関数のソースコードを自動生成する(ステップ70A)。外部から入力したMRIパルスシーケンスの動作であるイベントのコードを解釈し、外部から入力したMRIシステムのパラメタを用いて、GPGPUの性能を活かした実行コードとして実装されているカーネル関数のソースコードを、パルスシーケンスのプログラムが最適化されるようなアルゴリズムで自動的に文字列として生成する。
CUDA(Compute Unified Device Architecture:クーダ)とは、NVIDIA Corporation(エヌビディアコーポレーション)により提供されるGPGPU向けのC言語の統合開発環境であり、コンパイラ(nvcc)やライブラリなどから構成されている。アプリケーションを実行する基盤となるプラットフォーム/アーキテクチャそのものをCUDAと呼ぶこともある。
次に、NVIDIA Corporation(エヌビディアコーポレーション)により提供されるランタイムコンパイルライブラリによりCUDAのカーネル関数のソースコードをコンパイルしてコンピュータにより実行可能なオブジェクトコード(機械語)に変換する(ステップ70B)。例えば、GPGPUの製造メーカが提供する、GPGPUのソースコードのコンパイラを用いて、MRIシミュレーションプログラム上から、ソースコードを実行可能コードに変換する。
次に、CUDAカーネル関数によるブロッホ(Bloch)方程式の計算とMRI信号の収集を行う(ステップ70C)。ブロッホ(Bloch)方程式とは、磁気共鳴の現象論的記述をする方程式である。
ステップ70Cは、実際のプログラム実行プロセスであり、GPGPUのホストとなるCPUとGPGPUが同期をとりながら、核磁化シミュレーションを高速に実行する。
ステップ70Cは、図6に示すように、位相エンコードループ70C1内に、実行時にコンパイルされるCUDA関数70C2が内包され、関数70C2内に、GPGPUで並列化された画素計算ループ70C3が内包されている。
位相エンコードループ70C1は、位相エンコードループであり、核磁化の位置情報を付加するために、核磁化シミュレーションで行われる最も外側のループである。三次元イメージングでは、画素数に対応したループであり、通常、二重のループとなっていて、本実施形態では、CPUで実行される。
CUDA関数70C2は、核磁化の運動を逐一計算する、GPGPUの演算コード(カーネル関数)が実行順に並べられている。
画素計算ループ70C3には、Rotate3DandRelax(…);Rotate2DandRelax(…);AcquireNMRSignal(…)等が含まれている。
画素計算ループ70C3は、カーネル関数を核磁化計算の機能毎に並べたものである。Rotate3DandRelax()という関数は、不均一磁場中における高周波パルスによる励起、すなわち核磁化が緩和しながら三次元的に回転する操作を表す。Rotate2DandRelax()は、不均一磁場中で、高周波パルスが印加されていないときに、緩和しながらZ軸の周りに歳差運動する操作を表す。AcquireMRISignal()は、歳差運動している核磁化の成分をすべて足し合わせることにより、MRI信号を計算する操作を表す。
これらを実行することにより擬似的なMRI信号が出力される。
このように本実施形態のMRIシミュレーションプログラムでは、シーケンスとシステムパラメタが入力された時点で、計算手順は決定する。従来のMRIシミュレーションプログラムでは逐次的に分岐判断しながら行っていた計算を、分岐のないソースコードとして生成する。それをコンパイルすることにより、従来のMRIシミュレーションプログラムのシーケンスイベントループから分岐を除去することができる。また、それぞれの計算は、レジスタ内で行うことができ、ループの先頭と末尾でメモリ読み書きをするだけでよいため、メモリ読み書きによる性能低下も防げる。このため、シミュレーションに要する時間が大幅に短縮される。
(MRIシミュレーション計算の高速化方法)
図7に本実施形態のMRIシミュレーションシステムのMRIシミュレータにおける計算の高速化方法を示す。この計算の高速化方法は、特に、勾配磁場の印加と、静磁場の不均一性によって、核磁化ベクトルが変化する現象に関係する。
本実施形態のシミュレーション計算の高速化方法は、MRIのパルスシークエンスを時間軸上でMRI制御イベントの特徴毎に分割し、「勾配磁場と静磁場の不均一性に関する計算」を行う際には、Δ磁場×Δ時間の積分値を適用することで連続した単位時間当たりのシミュレーションを不要として計算を高速化している。
通常、時間変化するMRI現象をシミュレーションする場合、最小単位時間を設定してその刻みで対象の計算を行う必要がある。MRIシミュレーションにおいても同様である。
MRIシミュレーションで扱う磁場を、静磁場系をB0、高周波磁場系をB1とするならば、静磁場の不均一性はΔB0、勾配磁場の変化はΔGX/ΔGY/ΔGZである。静磁場系の変化量としてΔA=ΔB0+ΔGX/ΔGY/ΔGZ+渦電流効果と表記することもできる。
MRIシミュレーションにおいて、場合によっては、静磁場強度B0が23.4Teslaもありうるが、1GHzに近い周波数で歳差運動する核磁化をB0+ΔAの強力な磁場で数値計算するのは現在の計算機では不可能である。
そこで本発明においてはB0を一定としてΔAのみをとりあつかう回転座標系で起こるNMRおよびMRI現象のシミュレーションを用いている。
本実施形態では、シミュレーション対象であるMRIパルスシーケンスの特徴に着目して単位時間ごとの計算を一気に割愛する計算方法を用いている。
上述のΔAの勾配磁場、渦電流、および静磁場の不均一性は空間的に変化する特徴があるが、微視的な1画素においては、勾配磁場と渦電流は時間変化するが、均一磁場、静磁場の不均一性は時間変化しない均一磁場とみなすことができる。どちらの場合であっても、磁場の変化量の積分値が時間軸で得られていれば、それを用いることで、繰り返し計算を行う必要はなく、1回の計算で、高速化できる時間幅を一気に短縮することができる。磁場の変化量の積分値の計算は、MRIのシミュレーションの1ステップと比較して、非常に高速に計算結果を得ることができるので、この手法による高速化のメリットは大きい。
図7(a)のように核磁化が感じる磁場の強度Aの時間変化がない場合、従来のMRIシミュレーションでは、最小単位時間刻み毎にN回の数値計算を行っていたが、本実施形態のMRIシミュレーションでは、核磁化が感じる磁場の強度Aが一定として、その面積ΔA×tに基づいて1回の数値計算を行うだけでよい。これにより数値計算の高速化を図ることができる。
図7(b)のように核磁化が感じる磁場の強度Aの時間変化がある場合、従来のMRIシミュレーションでは、最小単位時間刻み毎にN回の数値計算を行っていたが、本実施形態のMRIシミュレーションでは、核磁化が感じる磁場の強度Aが変化しても、その平均値に基づく積分値(面積)ΔA×tに基づいて1回の数値計算を行うだけでよい。これにより数値計算の高速化を図ることができる。
なお、図7では、時間変化がない場合として時間軸の計算を大きく割愛する例を記載しているが、ΔA×t=A×ΔtとなるAを求めて、ステップ状に変化するように配置して残りは強度Aを0として計算を割愛してもよい。
(ソースコードの自動生成)
図8のフローチャートを用いて、本実施形態のMRIシミュレーションプログラム70におけるステップ70Aの詳細を説明する。
ここでは特に図7で説明した高速化手法を、MRシミュレータに入力されたMRIシーケンスの変形に利用している。
ステップ70Aでは、パルスシーケンス63とシステムパラメタ62に依存したCUDAのカーネル関数のソースコードを自動生成する。
まず、パルスシーケンス63から、今回ソースコードを生成する一連のパルスシーケンスを読み込む(ステップS1)。
次に、核磁化ベクトルの位相の積分値、直前のGX,GY,GZのイベント、ソースコード生成時刻を初期化する(ステップS2)。
次に、一連のパルスシーケンスの全てのイベントについてのループのステップS3を実行する。ステップS3は、次に説明するステップS4〜S9によって構成されている。
まず、ステップS4ではイベントの種類を判断し、その判断結果に基づいて、ステップS5〜S9を実行する。
画像マトリクス内の各点で表現される核磁化ベクトルは、大きさ、仰角、および位相情報を保持しており、以降、計測開始から現在の履歴をすべて表現する意を込めて静磁場に直交する回転座標内において、核磁化ベクトルの方位を、核磁化位相の積分値と表現する。具体的に採り得る値は、±180度であるが、180度を超えて、例えば、180度+360度を540度と表現し保持してもよい。
ステップS5では、核磁化位相の積分値(計測開始から現在時刻まで)に,直前のGXイベントのイベントからここまでのGXイベントの変化量の積分値を足し合わせる。
図7(b)右側で示した例を推し進め、この変化量を計算して求めたGXイベントを新たなGXのイベントとして対応する時刻に1つ配置する。直前のGXイベントのイベントからここまでのGXイベントのGXの変化量は1つのイベントの集約できる。集約されて排除した計算部分は実行しないので計算を高速化できる。
ステップS6では、ステップS5をGYについて行う。
ステップS7では、ステップS5をGZについて行う。
ステップS8では、核磁化ベクトルの位相の積分値に直前のソースコード生成時刻からこのイベントの時刻までの不均一磁場(静磁場の不均一性)の積分値を足し合わせて、2次元回転のソースコードを生成し,核磁化ベクトルの位相の積分値を0にする直前のソースコード生成時刻と、このイベントの時刻までの緩和のソースコードを生成直前のGX、GY、GZのイベントの時刻、ソースコード生成時刻をこのイベントの時刻に設定3次元の回転のソースコードを生成する。
ステップS9では、核磁化ベクトルの位相の積分値に直前のソースコード生成時刻からこのイベントの時刻までの不均一磁場の積分値を足し合わせて、位相の2次元回転のソースコードを生成し、位相の積分値を0にする直前のソースコード生成時刻と、このイベントの時刻までの緩和のソースコードを生成直前のGX、GY、GZのイベントの時刻、ソースコード生成時刻をこのイベントの時刻に設定したMRI信号サンプリングのソースコードを生成する。
一連のパルスシーケンスの全てのイベントについてのループが終了する(ステップS10)と、引き続いて、核磁化ベクトルの位相の積分値に直前のソースコード生成時刻からTRまでの不均一磁場(静磁場の不均一性)の積分値を足し合わせて、位相の2次元回転のソースコードを生成直前のソースコード生成時刻からTRまでの核磁化の緩和のソースコードを生成する(ステップS11)。
このようにして入力されたパルスシーケンスに基づいたソースコードを自動生成するステップS70Aを終了する。
(シーケンスとソースコードの具体例)
図9に本実施形態のMRIシミュレーションプログラムを用いてシーケンスからソースコードを生成した具体例を示す。
図9左部に示すMRIパルスシーケンスについて説明する。
これは繰り返し時間TR内で絶対時間表記されたものであり、左から実行時刻、イベント、引数に対応する。例えば、00.010.000.0は10.0msを起点にRFパルスの0002番(組込みSINC波形の1ms幅)を照射せよ、というイベントに相当する。
このMRIパルスシーケンスは、スピンエコー法のものである。このMRIパルスシーケンスのBlochシミュレーションを計算する場合、枠で囲った7個の特徴を自動あるいは手動で認識し、計算ステップ(1)〜(7)に分割して計算するソースコードを生成する。これをあらかじめ決めた回数であるN回分を繰り返し連続的に実行する。繰り返し時間TRの設定が充分に長くない場合は、核磁化ベクトルの位相や大きさの履歴を引きずりながらのBlochシミュレーションとなる。
計算ステップ(1)、(3)、(5)、(6)、(7)(所定のパルスシーケンス)は、核磁化ベクトルに、その区間のGX、GY、GZによる勾配磁場と、不均一磁場(静磁場の不均一性)の各積分値に応じたZ方向を軸とした2次元の回転行列とその区間のT1、T2緩和行列を乗じ、T1緩和ベクトルを加算するソースコードを生成する計算ステップである。
計算ステップ(2)、(4)は、核磁化ベクトルに、その区間のGX、GY、GZによる勾配磁場と、不均一磁場(静磁場の不均一性)、これらに直交するRF高周波磁場(B1)の積分値に応じた、核磁化ベクトルの方位に関する3次元の回転行列とその区間のT1、T2緩和行列を乗じ、T1緩和ベクトルを加算するソースコードを生成する計算ステップである。計算精度を確保するために3次元の回転と緩和を何分割化して計算するソースコードを生成する。
計算ステップ(6)′(所定のシミュレーション計算)は、MRIにおけるAD変換器によるデータサンプリングとその前後時間に相当する。核磁化ベクトルの回転と緩和の計算をしながら、NMR信号として、核磁化を足し合わせる計算をするソースコードを生成する計算ステップである。
この例のように、ADサンプリング中の場合には、計算ステップ(6)(所定のパルスシーケンス)から分岐した特別に高速なソースコード(6)′(所定のシミュレーション計算)を生成する。計算ステップ(6)′におけるNMRSignalSampling()関数による核磁化ベクトルの超高速な計算結果は、繰り返し時間TR内の決められた区間をサンプリングして、MRI画像の生データの一部として別途保存した後、次の計算ステップ(7)のシミュレーションデータとしては継承しないで捨てる。
NMRSignalSampling()関数が最小時間分解能で行う連続した超高速な数値計算は誤差分を多く含むので、計算ステップ(6)は並行して上述の計算ステップ(1)、(3)、(5)、(7)と同様の計算を行っておき、あるいは、後の計算ステップ(7)にて、(6)と(7)の勾配磁場変化をまとめて計算するソースコードを生成する。このように切り捨てる分岐経路を持つことで、全体的な高速化と部分的な高速化を、計算精度を保ちながら両立させることができる。
図9右部に示すソースコード記述(呼出関数)について説明する。
計算ステップ(1)の呼出関数は、最初のRFパルスまでの不均一磁場による核磁化の2次元回転と緩和の計算を行う呼出関数である。
計算ステップ(2)の呼出関数は、RF磁場と不均一磁場による核磁化の3次元回転と緩和の計算をN分割して行う呼出関数である。
計算ステップ(3)の呼出関数は、GXの勾配磁場と次のRFパルスまでの不均一磁場による核磁化の2次元回転と緩和の計算を行う呼出関数である。
計算ステップ(4)の呼出関数は、RF磁場と不均一磁場による核磁化の3次元回転と緩和の計算をN分割して行う呼出関数である。
計算ステップ(5)の呼出関数は、GY,GZの位相エンコード勾配磁場とサンプリングをするまでのリード勾配磁場と不均一磁場による核磁化の2次元回転と緩和の計算を行う呼出関数である。
計算ステップ(6)の呼出関数は、GXの勾配磁場と次のRFパルスまでの不均一磁場による核磁化の2次元回転と緩和の計算を行う呼出関数である。
計算ステップ(6)′の呼出関数は、リード勾配磁場と不均一磁場による2次元の回転と緩和の計算を行い、NMR信号の計算を行う呼出関数である。信号を計算した後の核磁化は、保存せずに捨てる。
計算ステップ(7)の呼出関数は、サンプリング中のリード勾配磁場と残りのTRまでの不均一磁場による2次元回転と緩和の計算を行う呼出関数である。
図9に示すMRIシミュレーションの具体例に適用する場合について説明する。このMRIシミュレーションでは、枠で囲った7個の計算ステップ(1)〜(7)に分割して計算するソースコードを生成する。
7個の計算ステップ(1)〜(7)のうち、計算ステップ(1)、(3)、(5)、(6)、(7)は、RF高周波磁場による影響がない場合の、核磁化ベクトルの位相のシミュレーション計算であるので、本実施形態による計算の高速化方法を適用できる。
ただし、ADサンプリングに相当する計算ステップ(6)については、並行して高精細なシミュレーションを切り捨てで実施する。
計算ステップ(1)、(3)、(5)、(6)、(7)は、核磁化ベクトルに、その区間のGX、GY、GZによる磁場と付帯する渦電流、不均一磁場(静磁場の不均一性)、の積分値に応じたZ方向を軸とした2次元の回転行列とその区間のT1、T2緩和行列を乗じ、T1緩和ベクトルを加算するソースコードを生成する計算ステップである。
従来のMRIシミュレーションが、ΔA=勾配磁場+渦電流+不均一磁場について最小時間単位で起点から終点までのすべての時刻において数値計算していた「全道程なぞり型」とするならば、本実施形態では、起点から終点を一直線につないだ「直線移動型」あるいは、起点から終点までの変化量を0として瞬間移動し、終点にすべての変化量(積分値)を上乗せして帳尻を合わせた「瞬間移動型」として考えることができる。
図9のシーケンスチャートにおいて、勾配磁場のステップ変化のみを加味する場合、図7(a)の高速化手法を計算ステップ(1)、(3)、(5)、(6)、(7)に適用することができる。
図9のシーケンスチャートにおいて、勾配磁場の緩やかな変化、渦電流、不均一磁場の影響を加味する場合、図7(b)の高速化手法を計算ステップ(1)、(3)、(5)、(6)、(7)に適用することができる。
ただし、計算ステップ(6)に関しては、ADサンプリングのための詳細な計算が必要であるため、計算ステップ(6)の直前まで繋がれてきた計算結果を用いて、繰り返し時間TR毎にADサンプリングのための高速核磁化計算(6)′を行う。このため、図9のソースコードの呼出関数の記載において「NMRSignalSampling();」という特別な関数を用意している。
(実施例)
本実施形態のMRIシミュレーションシステムの実施例を図10及び図11に示す。
図10は、球状の空孔を持つファントム(模擬物体)のシミュレーションと実験画像とを比較した実施例1である。実験画像に対し,3276.8/298.6=約11倍の速度で、誤差のほとんどないシミュレーション画像が得られた。
図11は、円筒状の空孔を持つファントム(模擬物体)のシミュレーションと実験画像とを比較した実施例2である。実験画像に対し、819.2/17.3=約47倍の速度で、誤差のほとんどないシミュレーション画像が得られた。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、MRIシミュレータを単一としたが、複数のMRIシミュレータを設けてもよい。
例えば、上記実施形態では、MRIソフトウエアプラットフォームを単一としたが、複数のMRIソフトウエアプラットフォームを配置/接続するようにしてもよい。
10 MRIシミュレーションシステム
20 MRIソフトウエアプラットフォーム
21 MRIシーケンスオプティマイザー
22 MRIシーケンスジェネレータ(MRI信号符号器)
23 MRIコントローラ
24 MRIシミュレータ
25 仮想MRI検出部
26 数値ファントム
27 MRIリコンストラクタ(MRI信号復号器)
28A、28B 再構成画像
29A、29B オシロスコープ
30 光伝送プラットフォーム
31 検出用アンプ
32 光伝送器
33 光伝送器
34 制御器・送受信機
40 MRI検出部
41 MRI磁石
42 アンプ
43 被写体
50 MRIシーケンスライブラリ
51 被写体のMRIデータ
52 被写体のMRI情報
53 静磁場の不均一性
60 MRIシミュレーションプログラム
60A 位相エンコードループ
60B シーケンスイベントループ
61 被写体の特性情報のパラメタ
62 MRI検出部のパラメタ
63 MRIパルスシーケンス
70 MRIシミュレーションプログラム

Claims (6)

  1. 被写体を撮像するMRI検出部と、
    数値ファントムを撮像する仮想MRI検出部と、
    MRIパルスシーケンスに基づき前記MRI検出部を制御するMRIコントローラと、
    前記MRIパルスシーケンスに基づき前記仮想MRI検出部を制御するMRIシミュレータと、
    前記MRIコントローラ又は前記MRIシミュレータから出力されるMRI信号を復号して再構成画像を生成するMRIリコンストラクタと、
    前記MRIコントローラからのMRI信号を復号した第1の再構成画像及び/又は前記MRIシミュレータからのMRI信号を復号した第2の再構成画像を表示する表示部と
    を有することを特徴とするMRIシミュレーションシステム。
  2. 請求項1記載のMRIシミュレーションシステムにおいて、
    前記MRIコントローラから出力される前記被写体のMRI信号に基づいて前記数値ファントムを作成する
    ことを特徴とするMRIシミュレーションシステム。
  3. 請求項1又は2記載のMRIシミュレーションシステムにおいて、
    前記MRIシミュレータは、
    前記MRIパルスシーケンスに基づいて単位時間毎にMRIシミュレーション計算を行い、
    前記MRIパルスシーケンスが所定のパルスシーケンスの場合には、所定期間の間に核磁化が感じる磁場強度の変化量の積分値を演算し、演算された前記積分値に基づき、積分値を演算した前記所定時間内の前記単位時間毎のMRIシミュレーション計算を割愛し、1回で前記所定期間のMRIシミュレーション計算を行う
    ことを特徴とするMRIシミュレーションシステム。
  4. 請求項3記載のMRIシミュレーションシステムにおいて、
    前記MRIシミュレータは、
    前記MRIパルスシーケンスが前記所定のパルスシーケンスであって、最小時間分解能で実行することが望ましい所定のシミュレーション計算を含む場合には、前記所定のシミュレーション計算のための分岐を設け、その分岐において最小時間分解能で前記所定のシミュレーション計算を実行し、その計算結果を前記所定のパルスシーケンスのシミュレーションデータとして使用する
    ことを特徴とするMRIシミュレーションシステム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のMRIシミュレーションシステムにおいて、
    前記MRIシミュレータは、
    前記MRIパルスシーケンスに基づくカーネル関数のソースコードを生成する手段と、
    前記カーネル関数のソースコードをコンパイルしてオブジェクトコードに変換する手段と、
    前記オブジェクトコードを実行してMRI信号を出力する手段とを有する
    ことを特徴とするMRIシミュレーションシステム。
  6. コンピュータを、
    MRIパルスシーケンスに基づくカーネル関数のソースコードを生成する手段と、
    前記カーネル関数のソースコードをコンパイルしてオブジェクトコードに変換する手段と、
    前記オブジェクトコードを実行してMRI信号を出力する手段と
    を有するMRIシミュレーション装置
    として機能させるためのプログラム。
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