JP2017138358A - Fixing device and image forming apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、画像形成装置に備えられる定着装置に関する。 The present invention relates to a fixing device provided in an image forming apparatus.
プリンタ、複写機等の画像形成装置に用いられる定着装置として、回転体としてのローラもしくはフィルムと、これに圧接して定着ニップ部を形成する加圧体としての加圧ローラと、を備える構成が知られている。特許文献1、2、3には、ローラもしくはフィルムを構成する層の一部として発熱体を設け、発熱体に電力を給電して抵抗発熱させることで高速立ち上げ・省エネルギー化を図った定着装置が開示されている。
As a fixing device used in an image forming apparatus such as a printer or a copying machine, there is a configuration including a roller or a film as a rotating body and a pressure roller as a pressure body that presses the film to form a fixing nip portion. Are known.
特許文献1、2、3に開示された定着装置は、ローラもしくはフィルムにおける発熱体のある部分とない部分との間で温度ムラが生じる可能性がある。
In the fixing devices disclosed in
本発明は、回転体の層の一部として発熱体を備える定着装置において温度ムラの抑制を図ることができる技術を提供することを目的とする。 An object of the present invention is to provide a technology capable of suppressing temperature unevenness in a fixing device including a heating element as a part of a layer of a rotating body.
上記目的を達成するため、本発明の定着装置は、
発熱体を有する回転体と、前記回転体に圧接して定着ニップ部を形成する加圧体と、を備える定着装置において、
前記回転体は、前記発熱体が外層として形成される導電層を有し、
前記発熱体は、前記導電層上において前記回転体の回転方向に全周にわたって連続するように形成され、給電部材から給電を受ける筒状部と、前記導電層上において前記回転方向に間隔を空けて形成される分割部と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に現像剤像を形成する画像形成部と、
現像剤像を記録材に定着させる、上記定着装置と、
を備えることを特徴とする。
In order to achieve the above object, the fixing device of the present invention includes:
In a fixing device comprising: a rotating body having a heating element; and a pressing body that presses against the rotating body to form a fixing nip portion;
The rotating body has a conductive layer in which the heating element is formed as an outer layer,
The heating element is formed on the conductive layer so as to be continuous over the entire circumference in the rotation direction of the rotating body, and is spaced from the cylindrical portion that receives power from a power supply member in the rotation direction on the conductive layer. And a divided portion formed.
In order to achieve the above object, an image forming apparatus of the present invention includes:
An image forming unit for forming a developer image on a recording material;
The fixing device for fixing the developer image on the recording material; and
It is characterized by providing.
本発明によれば、回転体を構成する層の一部として発熱体を備える定着装置において温度ムラの抑制を図ることが可能となる。 According to the present invention, it is possible to suppress temperature unevenness in a fixing device that includes a heating element as part of a layer constituting a rotating body.
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。 DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Hereinafter, embodiments for carrying out the present invention will be exemplarily described in detail with reference to the drawings. However, the dimensions, materials, shapes, and relative arrangements of the components described in this embodiment should be appropriately changed according to the configuration of the apparatus to which the invention is applied and various conditions. That is, it is not intended to limit the scope of the present invention to the following embodiments.
[実施例1]
図1〜図7、図13、図14を参照して、本発明の実施例1に係る定着装置、画像形成装置について説明する。図1は、本実施例に係る定着装置18の主要部を示す模式的断面図、図2は、本実施例に係る定着装置18の模式的正面図であり、長手方向の中央部分を省略し、両端部周辺のみ示した図である。以下の装置構成部材の説明において、長手方向(母線方向)とは、図中のX軸方向であり、幅方向とは記録材搬送方向であるY軸方向、高さ方向とはZ軸方向である。
[Example 1]
A fixing device and an image forming apparatus according to Embodiment 1 of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 7, 13, and 14. FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing the main part of the
本定着装置18は、抵抗発熱方式であり、フィルム36(回転体)を構成する層の一部として形成された発熱パターン(発熱体)に直接電流を流すことで抵抗発熱(ジュール発熱)させるものである。この方式は、ハロゲンヒータ等を熱源として用いる定着装置に対し、フィルム36をより直接的に加熱するため、高速昇温が可能であり、より短時間で印刷可能となる高速立ち上げ及び省エネルギー化を図れるといった利点がある。
The
本定着装置18は、電子写真方式により記録材に画像を形成するプリンタや複写機等の画像形成装置に備えられるものである。なお、本発明は、本実施例のような定着装置だけでなく、例えば、記録材の画像形成面に光沢を付与するなどの表面処理を加熱処理として行う像加熱装置に対しても適用可能である。
The
図14は、本実施例における画像形成装置(レーザビームプリンタ)10の概略構成図である。像担持体である感光ドラム1は矢印の方向に回転駆動され、帯電装置としての帯電ローラ2によって表面が一様に帯電される。レーザスキャナ3(露光装置)は、帯電した感光ドラム1に対し、画像情報に応じてON/OFF制御したレーザビームLによって走査露光を施し、感光ドラム1上に静電潜像を形成する。現像装置4は、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像(現像剤像)を感光ドラム1上に現像する。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ローラ5と感光ドラム1との圧接部である転写ニップ部において、給紙カセット6から搬送ローラ8等の搬送機構により所定のタイミングで搬送された記録材Pに転写される。以上の装置構成により構成される画像形成部においてトナー像が転写形成された記録材Pは、定着部としての定着装置18へと搬送され、定着装置18においてトナー像は記録材Pに加熱定着され、排紙トレイ上に排紙される。
FIG. 14 is a schematic configuration diagram of an image forming apparatus (laser beam printer) 10 in the present embodiment. The photosensitive drum 1 as an image carrier is rotationally driven in the direction of the arrow, and the surface is uniformly charged by a
本実施例に係る定着装置18は、概略、回転体としてのフィルム36を含むフィルムアセンブリ31と、加圧体としての加圧ローラ32と、を備え、両者が互いに圧接すること
で定着ニップ部を形成する。未定着のトナー像を担持する記録材Pを定着ニップ部で挟持搬送することにより、記録材Pに対するトナー像の加熱定着がなされる。加圧ローラ32とフィルムアセンブリ31は、左右の側板34間に上下で略並行に配設してあり、左右の側板34は、装置フレーム33に対して固定されている。
The
図3は、フィルム36の構成を示した模式的斜視図である。フィルム36は、導電層である基層36aの上に発熱体となる発熱パターン36bを設け、さらにその上に弾性層36cと離型層36dを形成し、可撓性を有する筒状部材である。なお、図3では、発熱パターン36bの構成を分かりやすく示すため、弾性層36c及び離型層36dの一部を省略して示している。図4は、フィルム36の層構成を示した模式的断面図であり、図4(a)はフィルム36の長手方向端部の断面図、図4(b)は中央部の断面図を示している。なお、各図では構成を分かりやすく示しているため、発熱パターン36bの幅及び間隔、各層の厚み等の比率は正確に図示したものではない。
FIG. 3 is a schematic perspective view showing the configuration of the
本実施例では基層36aとして、円筒状に形成した厚み約60μmの導電性フィラーを添加して導電性を付与したポリイミドの基材を用いている。基層36aの上には、外層として、厚み約10μmの発熱パターン36bが形成されている。発熱パターン36bの上には、厚み約200μmのシリコーンゴムやフッ素ゴム等からなる弾性層36cを形成し、さらにその上に最表層となる厚み約15μmのPFA樹脂チューブの離型層36dを被覆した。本実施例では、フィルム36は内径約18mmのものを用いている。
In this embodiment, as the
発熱パターン36bは、長手方向(フィルム36の回転方向と直交する方向)の両端部約10mm幅においてはフィルム36の全周にわたって形成されており、その間の領域ではフィルム36の回転方向において分割された細線状になっている。すなわち、発熱パターン36bは、導電層上の長手方向の両端部においてフィルム36回転方向に全周にわたり連続するように形成された部分(筒状部)と、導電層上においてフィルム36回転方向に間隔を空けて形成される部分(分割部)と、を有する。分割部を構成する複数の細線(帯状部)は、一方の筒状部と他方の筒状部とをつなぐように筒状部から長手方向に延びるように形成されるとともに、導電層上をフィルム36回転方向の全周にわたって所定の間隔で複数形成されている。各細線は略平行であり、幅は約0.5mm、細線間の間隔は約2mmである。細線部(分割部)は両端部(筒状部)に対して相対的に抵抗が高くなることから発熱量が大きくなる。発熱パターン36bの形成方法は、印刷、メッキ、スパッタリング、蒸着等の手段があり、本実施例では銀インクをスクリーン印刷することで形成している。
The
加圧ローラ32は、芯金32aと、芯金32aの周りに同心一体にローラ状に形成した、シリコーンゴムやフッ素ゴム等からなる弾性層32b、最表層となるPFA、PTFE、FEP等の離型層32cを形成している。本実施例では、ステンレス鋼製の外径11mmの芯金32a上に射出成形により厚み約3.5mmのシリコーンゴム層の弾性層32bを形成し、さらにその上に厚み約40μmのPFAコート層の離型層32cを形成した加圧ローラ32を用いた。ローラ外径は約18mmである。この加圧ローラ32の硬度は、ASKER−C硬度計で9.8Nの加重において、定着ニップNの確保や耐久性などの観点から、40°〜70°の範囲が望ましい。本実施例においては、54°にしている。この加圧ローラ32は、図2に示すように、芯金32aの長手方向両端で、それぞれ軸受部材35を介して装置フレーム側板34間に回転自由に支持させて配設してある。Gは芯金32aの一端部に固着した駆動ギアである。この駆動ギアGに不図示の駆動機構部から回転力が伝達されて加圧ローラ32が回転駆動される。
The
フィルムアセンブリ31は、図1に示すように、フィルム36、給電部材37、加圧ホルダ38、加圧ステイ40、フランジ41等を組み立てたものである。フィルム36は、
給電部材37から給電を受けることで発熱する。加圧ホルダ38、加圧ステイ40は、フィルム36を内側からガイドすると共に、フィルム36を介して加圧ローラ32との間でニップ部を形成するニップ部形成部材として機能する。フィルム36の左右に配置されたフランジ41は、フィルム36の長手方向移動を規制する規制部材として機能する。
As shown in FIG. 1, the
Heat is generated by receiving power supply from the
給電部材37は、金属やカーボンなどの導電物が用いられ、加圧ホルダ38に対して固定されている。給電部材37(37a、37b)は、図2に示すように、フィルム36端部の発熱パターン36bが全周にわたって形成されている領域(筒状部)に対して、フィルム36の内面から押し当てられている。加圧ホルダ38は、図1に示すように、横断面略半円状樋型で、剛性・耐熱性・断熱性を有する部材であり、液晶ポリマー等により形成されている。この加圧ホルダ38は、加圧ホルダ38に外嵌したフィルム36の回転ガイドの役目と、ニップ部形成部材としての役目、さらには給電部材37を保持する役目もしている。加圧ステイ40は、U字型の断面をもつ、横長の剛性部材である。加圧ホルダ37下面の窪みに給電部材37を取り付け、外側にフィルム36を被せ、加圧ホルダ38の内側に加圧ステイ40を挿入する。その加圧ステイ40の左右の外方延長腕部にそれぞれ左右のフランジ41を嵌着する。こうしてフィルムアセンブリ31が組み立てられる。
The
このフィルムアセンブリ31を、図1のように、給電部材37側を上向にして、加圧ローラ32の上側に略並行に配列して、左右の側板34間に配設する。左右のフランジ41は、それぞれに設けた縦溝部41aを左右の側板34にそれぞれ設けた縦縁部40aに係合させてある。本実施例では、フランジ41の材料として、液晶ポリマー樹脂を用いている。左右の側板34は装置フレーム33に対して固定され、定着装置18の枠体をなす。
As shown in FIG. 1, the
そして、図2のように、左右のフランジ41の加圧部41bと加圧アーム44との間に加圧バネ45を縮設する。これにより、左右のフランジ41、加圧ステイ40、加圧ホルダ38がフィルム36を挟んで加圧ローラ32の下面に対して所定の押圧力で加圧される。本実施例では、フィルム36と加圧ローラ32の押圧が総圧で160Nとなるように加圧バネ45の圧を設定している。この加圧により、加圧ホルダ38はフィルム36を介して加圧ローラ32の上面に対して圧接し、6mm程度の定着ニップ部Nが形成される。
Then, as shown in FIG. 2, the
そして、加圧ローラ32の駆動ギアGに不図示の駆動機構部から回転力が伝達されて加圧ローラ32が図1において反時計回り方向に所定の速度で回転駆動される。この加圧ローラ32の回転駆動に伴って定着ニップ部Nにおける加圧ローラ32とフィルム36との摩擦力でフィルム36に回転力が作用する。これにより、フィルム36の内面が加圧ホルダ38の上面に密着して摺動しながら加圧ホルダ38の外回りを時計回り方向に加圧ローラ32の回転に従動して回転状態になる。給電部材37は、加圧ホルダ38に対して固定されているため、回転する加圧ローラ32に対して摺動しながら接触する。
Then, a rotational force is transmitted to the drive gear G of the
加圧ローラ32の回転によるフィルム36の回転がなされ、発熱パターン36bに対する通電がなされてフィルム36の温度が所定の温度に立ち上がって温調された状態において、記録材Pが導入される。入り口ガイド30は、未定着状態であるトナー像tを載せた記録材Pが、定着ニップ部Nに正確にガイドされるよう、記録材Pを導く役割を果たしている。定着ニップ部Nのフィルム36と加圧ローラ32との間に未定着トナー画像tを担持した記録材Pが導入され、定着ニップ部Nにおいて記録材Pのトナー画像担持側面がフィルム36の外面に密着して定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この挟持搬送過程において発熱パターン36bの抵抗発熱により加熱されたフィルム36の熱により記録材Pが加熱され、記録材P上の未定着トナー画像tが記録材P上に加熱・加圧されて溶融定着される。定着ニップ部Nを通過した記録材Pはフィルム36の面から曲率分離して排出し、不図示の排紙ローラ対により搬送される。
The recording material P is introduced in a state in which the
図5は、この定着装置の電気的な接続を示した概略図である。両端の給電部材37a、及び給電部材37bは、導線によって電源50に接続されており、電源50は不図示の制御部により電力を供給する。給電部材37a、37bから基層36aを介して発熱パターン36bに電力が供給されることにより、電流は発熱パターン36b内を流れ、抵抗発熱によってフィルム36は迅速に昇温する。温度検知手段42は、フィルム36の表面温度を非接触に測定するもので、本実施例ではサーモパイルを用い、長手方向においてフィルム36の略中央部に配置されている。フィルム36の表面温度が温度検知手段42により検知され、制御部により所定の温度に温調維持されるように電源50からフィルム36への電力供給が制御される。
FIG. 5 is a schematic view showing the electrical connection of the fixing device. The
発熱パターン36bの細線部(分割部)の領域は、記録材Pの最大幅よりも長手方向に長くなるように設けられている。これにより、記録材P全域に十分な熱を与えつつ、記録材Pが通過しない両端部の領域では不要な発熱を抑えている。
The region of the thin line portion (divided portion) of the
ここで、例えば、図13に示す比較例のように、発熱パターン36bを絶縁の基層136aの上に形成し、フィルム36の外側に配置した給電部材37から給電したとする。弾性層36c及び離型層36dは絶縁であるため、発熱パターン36bに給電可能とするために、両端部は弾性層36c及び離型層36dを設けず、発熱パターン36bを露出させて給電部材37を接触させている。この場合、発熱パターン36bの細線部のみが発熱し、細線間の領域は発熱しない。そのため、フィルム36の表面に温度ムラが生じ、結果として記録材P上のトナーの定着性のムラによる画像の光沢ムラが生じてしまうという問題がある。
Here, for example, as in the comparative example shown in FIG. 13, the
一方、発熱パターンを用いずに導電の基層36aのみを抵抗発熱させようとする場合、抵抗発熱可能なまで抵抗を下げることが製造上困難であるという課題がある。また、後述するように、フィルム36の一部が破損した際に異常発熱が発生するという問題がある。
On the other hand, in the case where only the
そこで、本実施例では、発熱パターン36bを導電の基層36aの上に形成している。以下、本実施例におけるフィルム36の構成とその効果について詳細に説明する。発熱パターン36bは導電の基層36aの上に形成されており、発熱パターン36bの抵抗値は基層36aの抵抗値よりも低くなるように作製されている。本実施例では、発熱パターン36bの表面抵抗率は、ロレスタGP(三菱化学アナリテック製)を用いてJIS K 7194に準拠した方法での測定値で、7.04×10−1Ω/□である。基層36a上の細線状の発熱パターン36bの抵抗を測定することは不可能であるため、絶縁体の上に発熱パターンを同じ厚みで面状に作製したものの測定値である。一方、基層36aの表面抵抗率は、2.47×10Ω/□であり、発熱パターン36bの抵抗値の方が低くなっている。したがって、給電部材37から流れ込んだ電流は、抵抗比率に応じて、主に発熱パターン36bを流れると共に、一部は基層36aを流れる。発熱パターン36bだけでなく基層36aも抵抗発熱することから、発熱パターン36bのある部分とない部分との温度ムラを抑制することが可能となる。
Therefore, in the present embodiment, the
図6は、基層36aを導電とした場合(本実施例)と絶縁とした場合(比較例1)との、フィルム36表面の温度ムラを示した図である。いずれも発熱パターン36b部分で発熱量が大きいため温度が高くなっているものの、本実施例では基層36aも発熱するため温度ムラを抑えることが可能となる。
FIG. 6 is a diagram showing temperature unevenness on the surface of the
一方で、図7(a)に示すように、発熱パターンを用いずに導電の基層236aのみを発熱体として抵抗発熱させる場合は、破損時に異常発熱が発生するという問題がある。これは、フィルム36の一部にクラック等の破損が発生すると、クラックを迂回しようとする電流がクラック端部に集中し、周囲に比べて高温になるという現象である。ここで、フ
ィルム36の回転方向において分割された発熱パターン36bを発熱体とすると、図7(b)に示すように、フィルム36の一部が破損しても電流の集中が抑えられるため、異常発熱の発生を抑えられる。これは、破損によって発熱パターン36bの一部が切断されても、迂回するような電流の発生が小さいためである。
On the other hand, as shown in FIG. 7A, when resistance heating is performed using only the
したがって、「フィルム36表面の温度ムラ」と「フィルム36破損時の異常発熱」の両方を抑制できるような、基層36aと発熱パターン36bの適切な抵抗比率を選択する必要がある。以下の表1は、発熱パターン36bと基層36aの抵抗比率(発熱パターン36bの表面低効率/基層36aの表面低効率)を変えていった際の画像の光沢ムラとクラック端の異常発熱を、シミュレーション結果を元に示したものである。
表1 抵抗比率による画像の光沢ムラとクラック端の異常発熱
Therefore, it is necessary to select an appropriate resistance ratio between the
Table 1 Image gloss unevenness and abnormal heat generation at the crack edge depending on the resistance ratio
発熱パターン36bと基層36aの抵抗比率が1/5〜1/500の範囲で「フィルム36表面の温度ムラによる画像光沢ムラ」と「フィルム36破損時の異常発熱」の両方を抑制できていることが分かる。したがって、発熱パターン36bと基層36aの抵抗比率は1/5〜1/500、好ましくは1/5〜1/100の範囲で設定するとよい。そこで本実施例では、発熱パターン36bと基層36aの抵抗比率を約1/35とすることで、「フィルム36表面の温度ムラによる画像光沢ムラ」と「フィルム36破損時の異常発熱」の両方の抑制を可能としている。
Both “image gloss unevenness due to temperature unevenness on the surface of the
以上説明したように、本実施例によれば、フィルムの導電層上に発熱体を設け、発熱体の抵抗を導電層の抵抗よりも低くすることで、電流の大部分は発熱体を流れる一方、導電層にも一部の電流が流れて抵抗発熱するため、温度ムラを抑制することが可能となる。また、電流の大部分を周方向に分割された発熱体に流すことで、フィルム破損時においても異常発熱の発生を抑制することが可能となる。 As described above, according to this embodiment, the heating element is provided on the conductive layer of the film, and the resistance of the heating element is made lower than the resistance of the conductive layer, so that most of the current flows through the heating element. In addition, since a part of current also flows through the conductive layer and heat is generated by resistance, temperature unevenness can be suppressed. Further, by causing most of the current to flow through the heating element divided in the circumferential direction, it is possible to suppress the occurrence of abnormal heat generation even when the film is broken.
[実施例2]
図8〜図12を参照して、本発明の実施例2について説明する。図8は、本実施例に係る定着装置18の主要部を示す模式的断面図である。図9は、本実施例に係る定着装置18の模式的正面図である。図10は、定着ローラ62の構成を示した模式的斜視図である。図11は、定着ローラ62の層構成を示した模式的断面図である。図12は、電気的な接続を示した概略図である。
[Example 2]
A second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 8 is a schematic cross-sectional view showing the main part of the fixing
本実施例は、回転体として、実施例1のフィルム36とは異なり、定着ローラ62を備え、定着ローラ62に設けた発熱パターン62dを発熱させるという点で実施例1とは異なる。なお、実施例2において実施例1と同じ動作と構成に関しては説明を省略し、ここでは実施例1と異なる点についてのみ説明する。本実施例では、図8及び図9に示すように、回転体としての定着ローラ62を上側、加圧体としての加圧フィルムアセンブリ61を下側とし、ニップ部を形成している。実施例1と同様に、電極部材37は加圧ホルダ3
8に設けられているが、電極部材37は加圧フィルム66の端部よりも外側にあり、定着ローラ62に対して外面から給電する。
Unlike the
Although the
定着ローラ62は、芯金62a、第1の弾性層62b、導電層62c、発熱パターン62d、第2の弾性層62e、離型層62fを順に積層したものである。図10は、定着ローラの芯金62a、第1の弾性層62b、導電層62c、発熱パターン62dの構成を示した斜視図である。なお、図では、発熱パターン62dの構成を分かりやすく示すため、第2の弾性層62e及び離型層62fの一部を省略して示している。図11は、定着ローラ62の層構成を示した断面図であり、図11(a)は定着ローラ62の長手方向端部の断面図、図11(b)は中央部の断面図を示している。第2の弾性層62e及び離型層62fは端部では形成されておらず、中央部のみ形成されている。なお、各図では構成を分かりやすく示しているため、発熱パターン62dの幅及び間隔、各層の厚み等の比率は正確に図示したものではない。
The fixing
本実施例ではステンレス鋼製の外径11mmの芯金62a上に射出成形により厚み約3.5mmのシリコーンゴム層の第1の弾性層62bを形成している。そして、その上に厚み約60μmのカーボンを分散させたPIフィルムの導電層62cを被覆し、その上に厚み約10μmの発熱パターン62dを形成した。さらにその上に、厚み約200μmのシリコーンゴムやフッ素ゴム等からなる第2の弾性層62eを形成し、その上に最表層として厚み約40μmのPFAコート層の離型層62fを形成した定着ローラ62を用いた。第2の弾性層62eは、定着ローラ62の表面近傍の硬度を下げて定着性を向上させると共に、発熱パターン62dによる凹凸を均して平滑な表面を形成する役割を果たしている。ローラ外径は約18mmである。発熱パターン62dは第1の実施例と同様に、銀インクをスクリーン印刷することで形成している。
In this embodiment, a first
図9及び図12に示すように、定着ローラ62の長手方向の両端部約10mmの領域は、第2の弾性層62e及び離型層62fは形成されておらず、発熱パターン62dが露出している。給電部材37は発熱パターン62dに直接接触して給電する。加圧フィルム66は、耐熱樹脂から成る基層の上に離型層を形成し、可撓性を有する筒状部材である。本実施例では基層として、円筒状に形成した厚み約60μmのポリイミドの基材を用いている。基層の上には、離型層として厚み約15μmのPFA樹脂チューブを被覆した。本実施例では、フィルム66は内径約18mmのものを用いている。
As shown in FIGS. 9 and 12, the second
本実施例においても、導電層62cの上に発熱パターン62dを設け、発熱体の抵抗を導電層の抵抗よりも低くすることで、温度ムラを抑制することが可能となる。また、電流の大部分を周方向に分割された発熱体に流すことで、定着ローラ62破損時においても異常発熱の発生を抑制することが可能となる。
Also in this embodiment, it is possible to suppress temperature unevenness by providing the
本実施例では、実施例1に対し、導電層62cの内部が第1の弾性層62bで充填されているため、実施例1のフィルム36に比べ破損しにくいという利点がある。
In the present embodiment, the
以上、実施例1、2では、発熱パターンが導電の基層の外側に形成されている例を用いて説明したが、発熱パターンと導電の基層が接していれば、層構成の順序は問わない。したがって、発熱パターンが導電の基層の内側に形成されている構成、あるいは、発熱パターンが導電の基層の中に埋め込まれている構成であっても良い。また、実施例1で、フィルム36の内面から給電する構成を用いて説明したが、実施例2と同様に外面から給電する構成であってもよい。
As described above, the first and second embodiments have been described using the example in which the heat generation pattern is formed outside the conductive base layer. However, the order of the layer configuration is not limited as long as the heat generation pattern and the conductive base layer are in contact with each other. Accordingly, a configuration in which the heat generation pattern is formed inside the conductive base layer, or a configuration in which the heat generation pattern is embedded in the conductive base layer may be employed. In the first embodiment, the configuration in which power is supplied from the inner surface of the
18…定着装置、32…加圧ローラ(加圧体)、36…定着フィルム(回転体)、36
a…基層(導電層)、36b…発熱パターン(発熱体)、37…給電部材
18, fixing device, 32, pressure roller (pressure body), 36, fixing film (rotary body), 36
a ... base layer (conductive layer), 36b ... heating pattern (heating element), 37 ... power feeding member
Claims (14)
前記回転体は、前記発熱体が外層として形成される導電層を有し、
前記発熱体は、前記導電層上において前記回転体の回転方向に全周にわたって連続するように形成され、給電部材から給電を受ける筒状部と、前記導電層上において前記回転方向に間隔を空けて形成される分割部と、を有することを特徴とする定着装置。 In a fixing device comprising: a rotating body having a heating element; and a pressing body that presses against the rotating body to form a fixing nip portion;
The rotating body has a conductive layer in which the heating element is formed as an outer layer,
The heating element is formed on the conductive layer so as to be continuous over the entire circumference in the rotation direction of the rotating body, and is spaced from the cylindrical portion that receives power from a power supply member in the rotation direction on the conductive layer. A fixing unit.
前記帯状部は、一方の前記筒状部と他方の前記筒状部とをつなぐように形成されることを特徴とする請求項4または5に記載の定着装置。 The cylindrical portions are respectively provided at both ends in a direction orthogonal to the rotation direction on the conductive layer,
The fixing device according to claim 4, wherein the belt-shaped portion is formed so as to connect one of the cylindrical portions and the other cylindrical portion.
現像剤像を記録材に定着させる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の定着装置と、を備える画像形成装置。 An image forming unit for forming a developer image on a recording material;
An image forming apparatus comprising: the fixing device according to claim 1, which fixes a developer image on a recording material.
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WO2020261829A1 (en) * | 2019-06-26 | 2020-12-30 | 住友理工株式会社 | Fixing member for electrophotographic device |
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2016
- 2016-02-01 JP JP2016017151A patent/JP2017138358A/en active Pending
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WO2020261829A1 (en) * | 2019-06-26 | 2020-12-30 | 住友理工株式会社 | Fixing member for electrophotographic device |
JP2021004977A (en) * | 2019-06-26 | 2021-01-14 | 住友理工株式会社 | Fixing member for electrophotographic apparatus |
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