JP2017137278A - 発毛及び育毛用外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】より優れた発毛・育毛効果を発揮できる発毛・育毛剤を提供する。【解決手段】本発明は、藻類の配偶体から抽出された抽出成分を含む発毛・育毛用外用組成物に係る。【選択図】図1

Description

本発明は、新規な発毛及び育毛用外用組成物に関する。
頭髪(毛髪)は、頭部を直射日光、外部の衝撃等から守る役割があるほか、ヒトの外見・容姿をつくりだすという点でも大きな役割を果たしている。ヒトの頭髪は、平均的に約10万本あるとされているが、1日に約50〜100本が自然に抜け落ちている。これより著しく多く抜け落ち続けた場合、頭髪の量が異常に減少し、地肌が見えるような状態(すなわち、薄毛)が生じることがある。薄毛の原因としては、例えば遺伝、生活環境(ストレス等)、皮膚疾患(皮脂分泌過剰等)、投薬(抗ガン剤等)等によることが報告されているが、未だ解明されていない点も多い。
薄毛の対策としては、カツラ、毛移植等の外科的な方法のほか、外用薬又は内服薬による方法がある。特に、外用薬による方法は、頭部に塗ることにより容易に処方できることに加え、男女のいずれにも適用できるという点で有効である。
外用薬としては、天然物由来の成分を含む組成物が汎用されており、これが育毛剤として実用化されており、例えば医薬品、医薬部外品、化粧品(シャンプー、リンス、ヘアクリーム等)等の形態で販売されている。天然物としても、種々のものが知られており、特に海藻抽出物を有効成分として用いた育毛剤が提案されている。
このような育毛剤としては、例えばコンブ科、チガイソ科、レッソニア科、ヒバマタ科、ホンダワラ科、ミリン科、スギノリ科、ムカデノリ科、テングサ科、オゴノリ科、アオサ科から選ばれる3種以上の海藻抽出物を含有することを特徴とする毛乳頭細胞増殖促進剤が知られている(特許文献1)。
また、プロスタグランジンA類、プロスタグランジンD類及びこれらの誘導体、アデノシン3’,5’−環状−リン酸化合物(cAMP)の誘導体、フコイダン、フコイダン含有抽出物、奇数の炭素鎖長を有する脂肪酸及びその誘導体、奇数の炭素鎖長を有するアルコール及びその誘導体、トコトリエノール並びにミノキシジル類から選ばれる1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有することを特徴とする養育毛組成物がある(特許文献2)。
特開2007−131571 特開2003−155218
これらの従来技術の育毛剤は、コンブ等の抽出物を用いるものであり、ある程度の改善は認められるものの、さらなる改良の余地がある。
従って、本発明の主な目的は、より優れた発毛・育毛効果を発揮できる発毛・育毛用組成物を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、海藻類の配偶体の抽出物を有効成分として用いることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の発毛及び育毛用外用組成物に係る。
1. 藻類の配偶体から抽出された抽出成分を含む発毛・育毛用外用組成物。
2. 前記抽出成分の固形分濃度が0.01〜100 mg/mLである、前記項1に記載の発毛・育毛用外用組成物。
3. 前記藻類が、異形世代交代を行う過程において、胞子体よりも小さな配偶体を産生する植物体の少なくとも1種である、前記項1又は2に記載の発毛・育毛用外用組成物。
4. 前記抽出成分が、1)配偶体を粉砕することにより配偶体の微粉末を調製する工程、2)前記微粉末を溶媒に添加することにより混合液を得る工程及び3)前記混合液を固液分離することにより液体成分を回収する工程を含む製造方法により得られる、前記項1〜3のいずれかに記載の発毛・育毛用外用組成物。
5. 前記1)の工程において、粉砕前の配偶体を予め乾燥する工程を含む、前記項4に記載の発毛・育毛用外用組成物。
6. 前記2)の工程後、前記3)の工程に先立って、前記混合液を加温する工程をさらに含む、前記項4に記載の発毛・育毛用外用組成物。
7. 前記項1に記載の発毛・育毛用外用組成物を製造する方法であって、1)配偶体を粉砕することにより配偶体の微粉末を調製する工程、2)前記微粉末を溶媒に添加することにより混合液を得る工程及び3)前記混合液を固液分離することにより液体成分を回収する工程を含む、発毛・育毛用外用組成物の製造方法。
8. 前記1)の工程において、粉砕前の配偶体を予め乾燥する工程を含む、前記項7に記載の製造方法。
9. 前記2)の工程後、前記3)の工程に先立って、前記混合液を加温する工程をさらに含む、前記項7に記載の製造方法。
本発明によれば、より優れた発毛・育毛効果を発揮できる発毛・育毛用組成物を提供することができる。より具体的には、本発明の発毛・育毛用外用組成物では、藻類の配偶体から抽出された抽出成分を含むので、より優れた発毛効果及び育毛効果を得ることができる。これまでの育毛剤等では藻類の胞子体が原料として使用されているが、本発明では胞子体とは別個の生体である配偶体を選択的に用いることにより、胞子体を用いる場合よりも高い発毛・育毛効果を実現することができる。換言すれば、藻類の配偶体から抽出された抽出成分は、本発明の発毛・育毛用外用組成物の有効成分として効果的に利用することができる。
このような特徴をもつ本発明の発毛・育毛用外用組成物は、例えば化粧品(ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアローション、ヘアリキッド、ヘアトリートメント、ヘアムース、ヘアシャンプー、ヘアリンス、眉毛・睫毛・髭用美容液等)、医薬部外品及び医薬品(外用剤、スプレー剤、貼付剤)等として好適に用いることができる。
試験例1において測定したスコア(発毛状態)の経時的な変化を示すグラフである。 試験例1において、マウスを撮影した結果を示す図である。 試験例1において、観察116日目におけるマウスの毛重量を測定した結果を示すグラフである。 試験例2において測定したスコア(発毛面積スコア及び毛長スコア)の経時的な変化を示すグラフである。 試験例2において、マウスを撮影した結果を示す図である。
1.発毛・育毛用外用組成物
本発明の発毛・育毛用外用組成物(本発明外用組成物)は、藻類の配偶体から抽出された抽出成分を有効成分として含むことを特徴とする。
藻類としては、配偶体を形成するものであれば限定されないが、特に異形世代交代を行う過程において配偶体(とりわけ、胞子体よりも小さな配偶体)を産生する植物体を好適に使用することができる。本発明では、特に褐藻綱に属する植物体(海藻)を好適に用いることができる。例えば、コンブ(マコンブ等)、ワカメ、アラメ、カジメ、クロメ等のコンブ目に属する藻類、モズク等のナガマツモ目に属する藻類のほか、ウスバオオギ目、ウイキョウモ目、ムチモ目、ケヤリ目、ウルシグサ目等に属する藻類が挙げられる。従って、本発明では、例えばコンブ目コンブ科に属する藻類を好適に使用することができる。
例えば、コンブは、食用に供される部位は胞子体と呼ばれ、その増殖は胞子体から放出される胞子によってなされる。この胞子は、遊走子として海中を泳ぐことが可能であり、岩場等に付着した後、発芽することによって配偶体となる。配偶体には、雄と雌が存在し、それぞれに精子と卵子がつくられ、両者が受精することにより新たな胞子体が生まれる。本発明では、このような配偶体を出発材料として用いるものであり、胞子体を出発材料とする従来の育毛剤とは明確に区別されるものである。
本発明において、配偶体の性別は限定されず、雄性配偶体及び雌性配偶体のいずれも採用することができる。例えば、育毛効果の程度、培養の容易さ等に応じて適宜選択することができる。
また、配偶体は、海中の岩場等に植生している配偶体を採取したものを使用できるほか、藻類を人工的に水槽内で育成(養殖又は陸上培養)することによって得られる配偶体を用いることができる。
本発明外用組成物は、このような配偶体の抽出成分を有効成分として含有する。抽出成分は、液体(抽出液)の形態のままで使用できるほか、固体(乾燥物)として使用することもできる。なお、抽出方法については、後述の製造方法で説明する。
本発明外用組成物における抽出成分の濃度(固形分濃度)は限定的ではないが、通常は0.01〜100 mg/mL程度とし、特に1〜10 mg/mLとすることが好ましい。上記の濃度範囲とすることによって、より優れた発毛・育毛効果が得られるとともに、外用組成物としてより優れた保存安定性を実現することができる。
また、本発明外用組成物では、上記の抽出成分のほか、必要に応じて他の成分が含まれていても良い。例えば溶媒(水、水溶性有機溶媒)、保湿成分、分散剤(乳化剤)、界面活性剤、香料、着色料、酸化防止剤、抗菌剤、増粘剤、防腐剤、pH調整剤等の公知又は市販の育毛剤等に含まれる添加剤が、本発明の効果を妨げない範囲内で含有されていても良い。また、公知又は市販の育毛剤等に含まれている有効成分(血行促進成分、抗かゆみ成分、抗ふけ成分、抗炎症成分、抗アンドロゲン成分、細胞賦活成分等)も含有させることができる。
本発明外用組成物の性状は特に限定されないが、一般的には液体であり、溶液又は分散液(エマルジョン)のいずれであっても良い。また、粘性という見地では、粘性のない液体(粘度が水とほぼ同じ液体)のほか、例えばペースト状、ゼリー状(ゲル状)、乳液状等の粘性液体のいずれであっても良い。さらに、エアゾール等の形態で使用することもできる。製品形態としては、例えばシャンプー、リンス、ヘアクリーム、ムース、パック、ヘアスプレー等の形態を適宜採用することができる。
本発明の発毛及び育毛用外用組成物は、基本的には公知又は市販の育毛外用組成物と同様の方法で使用することができる。例えば、皮膚外用剤として、本発明外用組成物を頭皮(患部)に直接塗布することにより使用することができる。塗布量(投与量)は、通常は1日当たり1〜3回程度とし、所期の効果が得られるまで継続的に実施すれば良く、例えば3ヶ月以上続けて使用することが好ましい。
2.発毛・育毛用外用組成物の製造方法
本発明外用組成物の製造方法は、藻類の配偶体から抽出成分を抽出する工程を含む方法により実現されるが、その方法は特に限定されず、例えば溶媒を用いる方法、イオン交換樹脂を用いる方法等の各種の抽出方法を採用することができる。従って、例えば本発明では、特に次のような方法によっても好適に実施することができる。
すなわち、本発明では、1)配偶体を粉砕することにより配偶体の微粉末を調製する工程(粉砕工程)、2)前記微粉末を溶媒に添加することにより混合液を得る工程(混合工程)、3)前記混合液を50〜90℃に加温する工程(加温工程)及び4)前記混合液を固液分離することにより液体成分を回収する工程(固液分離工程)を含む方法により配偶体の抽出液を好適に製造することができる。
粉砕工程
粉砕工程では、配偶体を粉砕することにより配偶体の微粉末を調製する。配偶体の粉砕方法は特に限定的ではなく、例えば乳鉢による粉砕、ボールミルによる粉砕等の公知の方法を採用することができる。この場合、粉砕方式は湿式粉砕又は乾式粉砕のいずれであっても良い。
粉砕工程では、必要に応じて予め配偶体を乾燥処理に供することもできる。これにより、より効果的に粉砕(乾式粉砕)を行うことが可能となり、さらには本発明の所望の抽出成分をより確実に得ることができる。配偶体の乾燥方法は、自然乾燥又は加熱乾燥のいずれであっても良い。乾燥の程度は、粉砕が可能となる程度であれば限定的ではないが、通常は水分含有量が3重量%以下程度となるようにすれば良い。なお、水分含有量の下限値は限定されず、0重量%も包含するが、例えば0.1重量%程度としても良い。
配偶体の粉砕は、配偶体を破砕することにより抽出を円滑にするために行うものであり、公知の粉砕方法に従って実施することができる。例えば、乳鉢、ボールミル、ジェットミル等の公知の粉砕手段を採用することができる。粉砕は、配偶体を破砕することにより配偶体に含まれる成分を円滑に取り出すために行うものであるので、配偶体の一部又は全部が破壊される限りはその破砕の程度は特に限定されないが、通常は平均粒径が10μm以下となるようにすれば良い。その下限値は特に限定されず、例えば0.1μm程度とすることができる。
混合工程
混合工程では、前記微粉末を溶媒に添加することにより混合液を得る。用いる溶媒としては、水のほか、親水性有機溶媒、親油性有機溶媒等の有機溶媒を用いることができる。これらの溶媒は、それぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。
親水性有機溶媒としては、例えばエタノール、メタノール、アセトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、イソプロパノール、n−プロパノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等を使用することができる。
親油性有機溶媒としては、例えばn−ブタノール、n−アミルアルコール、n−ヘキサノール、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、石油エーテル、n−ヘキサン等を使用することができる。
混合液中の微粉末の濃度(固形分濃度)は、特に制限されないが、通常は1〜50重量%の範囲内で適宜設定することができる。混合工程(さらには後工程である加温工程)により、微粉末中に含まれる成分の少なくとも一部が溶媒に溶出される。
加温工程
本発明では、混合工程の後、固液分離工程に先立って、必要に応じて前記混合液を50〜90℃程度、好ましくは60〜80℃に加温することができる。上記の温度範囲内で加温することによって、配偶体からより効率的に抽出成分を取り出すことができる。また、加温保持時間は、微粉末中に含まれる成分が溶媒に溶出するのに十分な時間であれば良いが、通常は0.5〜5時間程度とすれば良い。
固液分離工程
固液分離工程では、前記混合液を固液分離することにより液体成分(ろ液)を回収する。固液分離する方法は、公知の方法に従えば良く、例えばフィルタープレス、遠心分離、限外ろ過等の各種の方法・装置を採用することができる。
この場合、回収された液体成分をその液体のまま又は濃度調整した上で本発明外用組成物の有効成分として用いることもできる。回収された液体成分を濃度調整した上で利用する場合は、例えば溶媒を添加することにより希釈することができる。溶媒としては、前記で示した各種の溶媒を使用することができる。
また、液体成分は、必要に応じて当該液体中の溶解成分(溶質)を回収し、その溶解成分を本発明外用組成物の有効成分として利用することもできる。液体成分から溶解成分を回収した場合は、溶解成分をさらに溶媒に溶解又は分散させた上で利用することができる。溶媒としては、前記で示した各種の溶媒を使用することができる。
本発明外用組成物を調製するに際し、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、公知又は市販の育毛剤等に含まれる各種の成分(保湿成分、分散剤(乳化剤)、界面活性剤、香料、着色料、酸化防止剤、抗菌剤、増粘剤、公知又は市販の育毛成分等)を本発明の効果を妨げない範囲内で配合することができる。また、公知又は市販の育毛剤等に含まれている各種の有効成分(血行促進成分、抗かゆみ成分、抗ふけ成分、抗炎症成分、抗アンドロゲン成分、細胞賦活成分等)も含有させることができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
実施例1
藻類として、コンブ目コンブ科に属するホソメコンブ(Laminaria religiosa Miyabe)を用いた。これを水槽中で育成し、配偶体を回収した後、乾燥を行った。得られた粉末状乾燥物を乳鉢で粉砕することにより微粉末を得た。微粉末1重量部に対して20重量部の70%エタノール(無水エタノールを超純水で濃度70v/v%となるように調製したもの)を添加することにより混合液を調製した後、70℃に加温した状態で1時間静置した。次いで、常温まで冷却した後、4℃で15000gの遠心力にて30分間かけて遠心分離を行い、さらに濾過を行うことにより、固液分離を実施した。固液分離により得られた液体成分の固形分含量を測定した。次に、固液分離により得られた液体の固形分濃度が10mg/mLとなるように上記と同じエタノールで濃度調節を行うことにより試料1を得た。試料1は、1回の使用量ずつ分注し、使用時まで遮光下にて−20℃で保存した。
試験例1
実施例1で調製された試料1を用いて発毛・育毛の評価試験を実施した。マウス(C3H/HeN CrlCrlj、雄性、6週齢)(日本チャールス・リバー株式会社製)をペントバルビタール系麻酔下にてバリカンにより剃毛した。剃毛範囲は、頸部(左右の耳根部)から臀部(尾)までとし、剃毛後の毛重量を測定した。また、剃毛前後のマウスの体重も測定した。次いで、剃毛処理の翌日から毎日、定時に試料1をマウスの剃毛範囲に塗布した。塗布量は0.1mL/mouse(抽出成分量として1mg/mouse)とした。本試験例におけるマウスは各投与群8例とした。また、発毛状態の観察に当たり、発毛面積及び毛の長さは、0〜5の6段階にスコア化した。そのスコア化基準を表1に示す。
また、比較のため、表2に示すように、1)70%エタノールそのものを塗布したマウス(比較例1)、2)コンブ胞子体を用いたほかは、実施例1と同様にして得られた抽出成分を用いて調製された試料を塗布したマウス(比較例2)、3)市販の発毛剤成分ミノキシジル(東京化成工業(株)製)を用い、その濃度が10mg/mLとなるように70%エタノールで濃度調節して得られた試料(比較例3)を、毎日連続塗布したマウスを各8例ずつ用意し、これらも同様に経日的に観察を行った。なお、表2中の投与量は各成分の1日当たりの投与量を示す。
これらの各群のマウスの発毛面積及び毛の長さを経日的に観察・測定し、発毛が認められた時点より1週ごとに非麻酔下にてマウスの写真撮影も行った。発毛面積及び毛の長さのスコアから算出した「発毛状態」スコアの結果を図1に示す。その算出方法は、[(発毛面積スコア)×(毛の長さのスコア)/5]とした。また、102日目(図1中の「写真」)における各マウスを写真撮影した結果を図2に示す。図1中、*印等の記号が示されている箇所は有意差となっているポイントを示している。さらに、116日目の各マウスの毛重量を測定した。その結果を図3に示す。なお、これらの図中、「コンブ配偶体」は実施例1、「対照」は比較例1、「コンブ胞子体」は比較例2、「ミノキシジル」は比較例3をそれぞれ示す。
これらの結果からも明らかなように、実施例1のマウスは、比較例1〜3と比べて発毛促進効果及び育毛促進効果に優れていることがわかる。特に、実施例1では、53日目という早期の段階から発毛促進効果が現われており、コンブの胞子体を用いた比較例2との関係においても、育毛剤等としてより優れた効果を達成できることがわかる。
実施例2
藻類として、コンブ目コンブ科に属するクロメ(Ecklonia kurome Okamura)を用いたほかは、実施例1と同様にして試料を調製した(試料2)。
試験例2
実施例2で調製された試料2を用いて発毛・育毛の評価試験を実施した。試験例1と同様のマウスを用い、試験例1と同様の剃毛処理等を施した。次いで、剃毛処理の翌日から毎日、定時に試料2をマウスの剃毛範囲に塗布した。塗布量は0.1mL/mouse(抽出成分量として1mg/mouse)とした。本試験例におけるマウスは各投与群8例とした。また、発毛状態の観察に当たり、表2と同様にして発毛面積及び毛の長さを0〜5の6段階にスコア化した。
また、比較のため、表3に示すように、1)70%エタノールそのものを塗布したマウス(比較例4)、2)クロメ胞子体を用いたほかは、実施例2と同様にして得られた抽出成分を用いて調製された試料を塗布したマウス(比較例5)、3)市販の発毛剤成分ミノキシジル(東京化成工業(株)製)を用い、その濃度が10mg/mLとなるように70%エタノールで濃度調節して得られた試料(比較例6)を、毎日連続塗布したマウスを各8例ずつ用意し、これらも同様に経日的に観察を行った。なお、表3中の投与量は各成分の1日当たりの投与量を示す。
これらの各群のマウスの発毛面積及び毛の長さを経日的に観察・測定し、発毛が認められた時点より1週ごとに非麻酔下にてマウスの写真撮影も行った。発毛面積及び毛の長さの各スコアの結果を図4にそれぞれ示す。また、74日目(図4中の「写真」)における各マウスを写真撮影した結果を図5に示す。図4中、*印等の記号が示されている箇所は有意差となっているポイントを示している。なお、これらの図中、「クロメ配偶体」は実施例2、「対照」は比較例4、「クロメ胞子体」は比較例5、「ミノキシジル」は比較例6をそれぞれ示す。
これらの結果からも明らかなように、実施例2のマウスは、比較例4〜6と比べて発毛促進効果及び育毛促進効果に優れていることがわかる。特に、実施例2では65日目という早期の段階から発毛促進効果が現われており、クロメの胞子体を用いた比較例5との比較においても、育毛剤等としてより優れた効果を達成できることがわかる。

Claims (3)

  1. 藻類の配偶体から抽出された抽出成分を含む発毛・育毛用外用組成物。
  2. 前記抽出成分の固形分濃度が0.01〜100 mg/mLである、請求項1に記載の発毛・育毛用外用組成物。
  3. 前記藻類が、異形世代交代を行う過程において、胞子体よりも小さな配偶体を産生する植物体の少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の発毛・育毛用外用組成物。
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