JP2017134132A - 光学フィルム、導光板及び照明装置 - Google Patents

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Yurika Tsubakino
由合香 椿野
大悟 山科
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大悟 山科
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Abstract

【課題】光源からの光に含まれる紫外線による劣化を抑制することができ、且つ、輝度ムラを抑制することができる光学フィルムを提供する。【解決手段】光学フィルム8は、紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を含有するフィルム本体10を備え、フィルム本体10の第1の領域20における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量はそれぞれ、フィルム本体10の第1の領域20に隣接する第2の領域22における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量よりも多い。【選択図】図3

Description

本発明は、光学フィルム、導光板及びこれらを備えた照明装置に関する。
光源からの光を拡散させるための光学フィルムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この光学フィルムは、光拡散層と、光拡散層に積層された透明樹脂層とを備えている。光拡散層は、屈折率の異なる複数種類の樹脂で形成されている。光源は、例えば白色LED(Light Emitting Diode)等であり、光学フィルムに対向する位置に配置されている。
特開2003−302629号公報
しかしながら、上述した従来の光学フィルムでは、次のような課題が生じる。第1に、光学フィルムの光源に近い領域では、光源からの光に含まれる紫外線の影響を受けやすいため、長期に亘る使用により光学フィルムが劣化(ひび割れ又は変色等)するという課題が生じる。第2に、光学フィルムの発光面からの光の照射強度は、発光面の光源に近い領域では比較的強く、発光面の光源から遠い領域では比較的弱くなるため、光学フィルムの発光面に輝度ムラが生じるという課題が生じる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、光源からの光に含まれる紫外線による劣化を抑制することができ、且つ、輝度ムラを抑制することができる光学フィルム、導光板及び照明装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る光学フィルムは、光源からの光を拡散させるための光学フィルムであって、紫外線吸収剤及び光拡散剤を含有するフィルム本体を備え、前記フィルム本体の第1の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量はそれぞれ、前記フィルム本体の前記第1の領域に隣接する第2の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量よりも多い。
また、本発明の一態様に係る導光板は、光源からの光を導くための導光板であって、紫外線吸収剤及び光拡散剤を含有する導光板本体を備え、前記導光板本体の第1の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量はそれぞれ、前記導光板本体の前記第1の領域に隣接する第2の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量よりも多い。
本発明の一態様に係る光学フィルム等によれば、光源からの光に含まれる紫外線による劣化を抑制することができ、且つ、輝度ムラを抑制することができる。
実施の形態1に係る照明装置を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る照明装置の断面図である。 光学フィルムに含まれる紫外線吸収剤及び光拡散剤の分布を模式的に示す、実施の形態1に係る照明装置の断面図である。 光学フィルムに含まれる紫外線吸収剤及び光拡散剤の分布を模式的に示す、実施の形態2に係る照明装置の断面図である。 光学フィルムに含まれる紫外線吸収剤及び光拡散剤の分布を模式的に示す、実施の形態3に係る照明装置の断面図である。 実施の形態4に係る照明装置を示す分解斜視図である。 導光板に含まれる紫外線吸収剤及び光拡散剤の分布を模式的に示す、実施の形態4に係る照明装置の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、及び、構成要素の配置位置や接続形態等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1に係る光学フィルム及び照明装置について説明する。
[1−1.照明装置の構成]
まず、図1及び図2を参照しながら、実施の形態1に係る照明装置2の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る照明装置2を示す分解斜視図である。図2は、実施の形態1に係る照明装置2の断面図である。
図1及び図2に示すように、照明装置2は、器具本体(図示せず)、基板4、複数の光源6、光学フィルム8及び照明カバー(図示せず)を備えている。
器具本体は、基板4を支持するための筐体である。器具本体は、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって、所定の形状に成形される。
基板4は、複数の光源6を実装するためのプリント配線基板であり、X−Y平面視で矩形状に形成されている。基板4上には、銅箔パターンで形成された配線パターン(図示せず)が配置されている。なお、基板4としては、例えば、樹脂基板、メタルベース基板、セラミック基板、紙フェノール基板又はガラス基板等を用いることができる。
複数の光源6の各々は、例えば、パッケージ化された表面実装(SMD:Surface Mount Device)型の白色LED素子である。複数の光源6は、基板4の配線パターンに格子状に実装されている。複数の光源6の各々は、凹部を有する白色樹脂製のパッケージ(容器)と、パッケージの凹部の底面に一次実装されたLEDチップと、パッケージの凹部内に封入された封止部材とを有している。LEDチップは、例えば青色光を発する青色LEDチップである。封止部材には、青色LEDチップからの青色光を励起光として蛍光発光するYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)等の黄色蛍光体が含有されている。
このように、複数の光源6の各々は、青色LEDチップと黄色蛍光体とによって構成されたB−Yタイプの白色LED素子である。具体的には、封止部材に含有される黄色蛍光体は、青色LEDチップからの青色光の一部を吸収することにより励起されて黄色光を放出する。この放出された黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざることにより、白色光が生成される。このようにして光源6から白色光が出射される。なお、複数の光源6の各々から出射される白色光には、紫外線が含まれている。
光学フィルム8は、複数の光源6の各々からの光を拡散させるためのフィルムである。光学フィルム8は、X−Y平面視で矩形状に形成され、複数の光源6に対向する位置に配置されている。本実施の形態の照明装置2では、光学フィルム8の構成に特徴がある。光学フィルム8の構成については次項で詳述する。
照明カバーは、複数の光源6を覆うための外カバーであり、透光性を有する樹脂材料で形成されている。照明カバーは、例えば平板状に形成され、器具本体の開口部に着脱自在に取り付けられる。照明カバーの内面(すなわち、器具本体側の面)には、上述した光学フィルム8が取り付けられている。複数の光源6の各々からの光は、光学フィルム8で拡散された後に、光学フィルム8の発光面8aから出射する。光学フィルム8の発光面8aからの拡散光は、照明カバーを透過して照明装置2の外部に取り出される。
[1−2.光学フィルムの構成]
次に、図2及び図3を参照しながら、光学フィルム8の構成について説明する。図3は、光学フィルム8に含まれる紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の分布を模式的に示す、実施の形態1に係る照明装置2の断面図である。なお、説明の都合上、図3では、第1のコーティング層14のハッチングの図示を省略してある。
図2に示すように、光学フィルム8は、フィルム本体10を備えている。フィルム本体10は、基材12と、基材12の第1の面12a(すなわち、複数の光源6に対向する側の面)を被覆する第1のコーティング層14とを有している。
基材12は、複数の光源6の各々からの光を透過させるためのフィルムである。基材12は、透光性を有する樹脂材料、例えばアクリル(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリカーボネート(PC)等で形成されている。基材12のZ軸方向における厚みは、例えば約50μmである。なお、基材12の第1の面12aと反対側の第2の面12bは、拡散光が出射する発光面8aとして機能する。
第1のコーティング層14は、複数の光源6の各々からの光を拡散させ、且つ、これらの光に含まれる紫外線を吸収するためのコーティング層である。第1のコーティング層14は、透光性を有する樹脂材料、例えばアクリル(PMMA)で形成されている。第1のコーティング層14のZ軸方向における厚みは、基材12の全域に亘ってほぼ均一であり、例えば約20〜30μmである。
図3に示すように、第1のコーティング層14は、紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を含有している。なお、図3において、紫外線吸収剤16を黒色の丸(●)で表し、光拡散剤18を白色の丸(○)で表している。紫外線吸収剤16は、光源6からの光に含まれる紫外線を吸収するためのものであり、例えばベンゾトリアゾール系のUVA(Ultra Violet Absorber)又はベンゾフェノン系のUVA等で形成されている。光拡散剤18は、光源6からの光を拡散させるためのものであり、例えば酸化チタン等で形成されている。
図3に示すように、第1のコーティング層14の光源6に最も近い第1の領域20における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の密度はそれぞれ、第1のコーティング層14の第1の領域20よりも光源6から離れた(すなわち、第1の領域20に隣接する)第2の領域22における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の密度よりも高い。換言すると、第1のコーティング層14の第1の領域20における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量はそれぞれ、第1のコーティング層14の第2の領域22における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量よりも多い。なお、第1のコーティング層14の第1の領域20は、複数の光源6の各々に対応して格子状に配置されている。
ここで、第1のコーティング層14を基材12の第1の面12aに形成する方法について説明する。例えばグラビア印刷又はインクジェットにより、紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を含有する樹脂塗料を基材12の第1の面12aに塗布する。このとき、例えば第1のコーティング層14の第1の領域20に樹脂塗料を二度塗りすることにより、第1のコーティング層14の第1の領域20における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の密度がそれぞれ、第1のコーティング層14の第2の領域22における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の密度よりも高くなる。以上のようにして、基材12の第1の面12aには、樹脂塗料によって第1のコーティング層14が形成される。
[1−3.効果]
以上説明したように、本実施の形態の光学フィルム8は、光源6からの光を拡散させるための光学フィルムである。光学フィルム8は、紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を含有するフィルム本体10を備える。フィルム本体10の第1の領域20における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量はそれぞれ、フィルム本体10の第1の領域20に隣接する第2の領域22における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量よりも多い。
これによれば、フィルム本体10の第1の領域20は光源6に最も近い領域であるので、光源6からの光に含まれる紫外線の照射量が比較的多い。そのため、フィルム本体10の第1の領域20における紫外線吸収剤16の含有量を比較的多くすることによって、光源6からの光に含まれる紫外線を紫外線吸収剤16により効率良く吸収することができる。その結果、光学フィルム8が光源6からの光に含まれる紫外線により劣化するのを抑制することができる。
一方、フィルム本体10の第2の領域22は第1の領域20よりも光源6から離れた領域であるので、光源6からの光に含まれる紫外線の照射量が比較的少ない。このとき、仮にフィルム本体10の第2の領域22における紫外線吸収剤16の含有量が比較的多い場合には、光源6からの光に含まれる青色の波長成分が繰り返し除去されることにより、発光面8aからの光が黄みを帯びた白色光になるおそれがある。そのため、本実施の形態では、フィルム本体10の第2の領域22における紫外線吸収剤16の含有量を比較的少なくすることによって、光源6からの光に含まれる青色の波長成分が繰り返し除去されるのを抑制することができ、発光面8aからの光が黄みを帯びた白色光になるのを抑制することができる。
また、フィルム本体10の第1の領域20は光源6に最も近い領域であるので、光源6からの光の照射量が比較的多い。そのため、フィルム本体10の第1の領域20における光拡散剤18の含有量を比較的多くすることによって、光源6からの光を光拡散剤18により効率良く拡散させることができる。その結果、光学フィルム8の発光面8aの第1の領域20に対応する領域からの光の照射強度を緩和することができ、発光面8aに輝度ムラが生じるのを抑制することができる。
さらに、フィルム本体10は、透光性を有するフィルム状の基材12と、紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を含有し、光源6に対向する基材12の第1の面12aを被覆する第1のコーティング層14とを有する。
これによれば、光源6からの光に含まれる紫外線は、第1のコーティング層14の紫外線吸収剤16により吸収された後に基材12を透過するので、光学フィルム8が光源6からの光に含まれる紫外線により劣化するのをより効果的に抑制することができる。
さらに、第1のコーティング層14の第1の領域20における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の密度はそれぞれ、第1のコーティング層14の第2の領域22における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の密度よりも高い。
これによれば、上述と同様に、光学フィルム8が光源6からの光に含まれる紫外線により劣化するのを抑制することができ、且つ、発光面8aに輝度ムラが生じるのを抑制することができる。
また、本実施の形態の照明装置2は、光を発する光源6と、光源6からの光を拡散させる、上述したいずれかの光学フィルム8とを備える。光学フィルム8の光源6に最も近い第1の領域20における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量はそれぞれ、光学フィルム8の第1の領域20よりも光源6から離れた第2の領域22における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量よりも多い。
これによれば、上述と同様に、光学フィルム8が光源6からの光に含まれる紫外線により劣化するのを抑制することができ、且つ、発光面8aに輝度ムラが生じるのを抑制することができる。
(実施の形態2)
[2−1.照明装置の構成]
次に、図4を参照しながら、実施の形態2に係る照明装置2Aの構成について説明する。図4は、光学フィルム8Aに含まれる紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の分布を模式的に示す、実施の形態2に係る照明装置2Aの断面図である。なお、説明の都合上、図4では、第1のコーティング層14Aのハッチングの図示を省略してある。以下に示す各実施の形態では、上記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図5に示すように、本実施の形態の照明装置2Aでは、光学フィルム8Aのフィルム本体10Aの構成が上記実施の形態1と異なっている。具体的には、第1のコーティング層14Aの第1の領域20は、基材12の第1の面12aと略平行な面を有し、第2の領域22は、基材12の第1の面12aに対して傾斜する面を有している。これにより、第1のコーティング層14Aの第1の領域20における厚みD1は、第1のコーティング層14Aの第2の領域22における厚みD2よりも大きくなる。なお、例えばグラビア印刷又はインクジェットによって第1のコーティング層14Aの第1の領域20に樹脂塗料を複数回塗布することにより、厚みD1を厚みD2よりも大きくすることができる。
さらに、第1のコーティング層14Aにおける紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の密度は、第1のコーティング層14Aの全域に亘ってほぼ均一である。その結果、第1のコーティング層14Aの第1の領域20における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量はそれぞれ、第1のコーティング層14Aの第2の領域22における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量よりも多くなる。
[2−2.効果]
以上説明したように、本実施の形態の光学フィルム8Aでは、第1のコーティング層14Aの第1の領域20における厚みD1は、第1のコーティング層14Aの第2の領域22における厚みD2よりも大きい。
これによれば、上記実施の形態1と同様に、光学フィルム8Aが光源6からの光に含まれる紫外線により劣化するのを抑制することができ、且つ、発光面8aに輝度ムラが生じるのを抑制することができる。
(実施の形態3)
[3−1.照明装置の構成]
次に、図5を参照しながら、実施の形態3に係る照明装置2Bの構成について説明する。図5は、光学フィルム8Bに含まれる紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の分布を模式的に示す、実施の形態3に係る照明装置2Bの断面図である。なお、説明の都合上、図5では、第2のコーティング層24のハッチングの図示を省略してある。
図5に示すように、本実施の形態の照明装置2Bでは、光学フィルム8Bのフィルム本体10Bの構成が上記実施の形態2と異なっている。具体的には、フィルム本体10Bは、基材12の第2の面12bを被覆する第2のコーティング層24を有している。なお、基材12の第1の面12aは、上記実施の形態2で説明した第1のコーティング層14Aで被覆されている。
第2のコーティング層24は、照明装置2Bの外部から照明カバー(図示せず)を透過した外光に含まれる紫外線を吸収するためのコーティング層である。第2のコーティング層24は、透光性を有する樹脂材料、例えばアクリル(PMMA)で形成されている。第2のコーティング層24のZ軸方向における厚みは、基材12の全域に亘ってほぼ均一であり、例えば約10〜30μmである。
第2のコーティング層24は、紫外線吸収剤26を含有している。なお、図5において、紫外線吸収剤26を黒色の丸(●)で表している。紫外線吸収剤26は、紫外線吸収剤16と同様に、例えばベンゾトリアゾール系のUVA又はベンゾフェノン系のUVA等で形成されている。紫外線吸収剤26の密度は、第2のコーティング層24の全域に亘ってほぼ均一である。
[3−2.効果]
以上説明したように、本実施の形態の光学フィルム8Bでは、フィルム本体10Bは、さらに、紫外線吸収剤26を含有し、基材12の第1の面12aと反対側の第2の面12bを被覆する第2のコーティング層24を有する。
これによれば、照明装置2Bの外部からの外光が照明カバーを透過して第2のコーティング層24に入射した場合であっても、外光に含まれる紫外線を第2のコーティング層24の紫外線吸収剤26により吸収することができる。その結果、光学フィルム8Bが外光に含まれる紫外線により劣化するのを抑制することができる。
(実施の形態4)
[4−1.照明装置の構成]
次に、図6及び図7を参照しながら、実施の形態4に係る照明装置2Cの構成について説明する。図6は、実施の形態4に係る照明装置2Cを示す分解斜視図である。図7は、導光板28に含まれる紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の分布を模式的に示す、実施の形態4に係る照明装置2Cの断面図である。なお、説明の都合上、図7では、導光部34及びコーティング層36の各々のハッチングの図示を省略してある。
図6及び図7に示すように、照明装置2Cは、例えば、住宅等の建物の天井に設置されるシーリングライトである。照明装置2Cは、器具本体(図示せず)、基板4C、複数の光源6、導光板28及び照明カバー(図示せず)を備えている。器具本体、複数の光源6及び照明カバーはそれぞれ、上記実施の形態1で説明した器具本体、複数の光源6及び照明カバーと同様であるため、説明を省略する。
基板4Cは、長尺状の矩形状に形成されている。複数の光源6は、基板4Cの長手方向(Y軸方向)に沿って間隔を置いて配置されている。
導光板28は、複数の光源6の各々からの光を照明カバーへ導くための導光板である。導光板28は、X−Y平面視で矩形状に形成されている。図7に示すように、導光板28の側面28aは、複数の光源6に対向する位置に配置されている。導光板28の発光面28b(側面28aに直交する面)は、照明カバーに対向する位置に配置されている。導光板28の背面28c(発光面28bと反対側の面)には、光を反射するための反射シート30が取り付けられている。
図7に示すように、導光板28は、導光板本体32を備えている。導光板本体32は、導光部34と、導光部34の第1の面34aを被覆するコーティング層36とを有している。
導光部34は、透光性を有する樹脂材料、例えばアクリル等で形成されている。導光部34のZ軸方向における厚みは、例えば約10mmである。
コーティング層36は、複数の光源6の各々からの光を拡散させ、且つ、これらの光に含まれる紫外線を吸収するためのコーティング層である。コーティング層36は、透光性を有する樹脂材料、例えばアクリル(PMMA)で形成されている。コーティング層36のZ軸方向における厚みは、導光板本体32の全域に亘ってほぼ均一であり、例えば約20〜30μmである。なお、コーティング層36の表面は、導光板28の発光面28bとして機能する。
コーティング層36は、上記実施の形態1の第1のコーティング層14と同様に、紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を含有している。コーティング層36の光源6に最も近い第1の領域38における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の密度はそれぞれ、コーティング層36の第1の領域38よりも光源6から離れた(すなわち、第1の領域38に隣接する)第2の領域40における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の密度よりも高い。換言すると、コーティング層36の第1の領域38における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量はそれぞれ、コーティング層36の第2の領域40における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量よりも多い。なお、コーティング層36は、上記実施の形態1で説明した第1のコーティング層14の形成方法と同様の方法で形成される。
複数の光源6の各々からの光は、導光板28の側面28aに入射する。導光板28の側面28aに入射した光は、導光板28の内部を伝播して反射シート30で反射した後に、コーティング層36で拡散されて発光面28bから出射する。発光面28bから出射した拡散光は、照明カバーを透過して照明装置2Cの外部に取り出される。
[4−2.効果]
以上説明したように、本実施の形態の導光板28は、光源6からの光を導くための導光板である。導光板28は、紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を含有する導光板本体32を備える。導光板本体32の第1の領域38における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量はそれぞれ、導光板本体32の第1の領域38に隣接する第2の領域40における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量よりも多い。
これによれば、導光板本体32の第1の領域38は光源6に最も近い領域であるので、光源6からの光に含まれる紫外線の照射量が比較的多い。そのため、導光板本体32の第1の領域38における紫外線吸収剤16の含有量を比較的多くすることによって、光源6からの光に含まれる紫外線を紫外線吸収剤16により効率良く吸収することができる。その結果、導光板28が光源6からの光に含まれる紫外線により劣化するのを抑制することができる。
一方、導光板本体32の第2の領域40は第1の領域38よりも光源6から離れた領域であるので、光源6からの光に含まれる紫外線の照射量が比較的少ない。このとき、仮に導光板本体32の第2の領域40における紫外線吸収剤16の含有量が比較的多い場合には、光源6からの光に含まれる青色の波長成分が繰り返し除去されることにより、発光面28bからの光が黄みを帯びた白色光になるおそれがある。そのため、本実施の形態では、導光板本体32の第2の領域40における紫外線吸収剤16の含有量を比較的少なくすることによって、光源6からの光に含まれる青色の波長成分が繰り返し除去されるのを抑制することができ、発光面28bからの光が黄みを帯びた白色光になるのを抑制することができる。
また、導光板本体32の第1の領域38は光源6に最も近い領域であるので、光源6からの光の照射量が比較的多い。そのため、導光板本体32の第1の領域38における光拡散剤18の含有量を比較的多くすることによって、光源6からの光を光拡散剤18により効率良く拡散させることができる。その結果、導光板28の発光面28bの第1の領域38に対応する領域からの光の照射強度を緩和することができ、発光面28bに輝度ムラが生じるのを抑制することができる。
さらに、本実施の形態の照明装置2Cは、光を発する光源6と、光源6からの光を導く、上述した導光板28とを備える。導光板28の光源6に最も近い第1の領域38における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量はそれぞれ、導光板28の第1の領域38よりも光源6から離れた第2の領域40における紫外線吸収剤16及び光拡散剤18の各々の含有量よりも多い。
これによれば、上述と同様に、導光板28が光源6からの光に含まれる紫外線により劣化するのを抑制することができ、且つ、発光面28bに輝度ムラが生じるのを抑制することができる。
(他の変形例等)
以上、本発明について実施の形態1〜4に基づいて説明したが、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態1〜3では、第1のコーティング層14(14A)が紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を含有するように構成したが、第1のコーティング層14(14A)を省略し、基材12に紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を練り込むように構成してもよい。同様に、上記実施の形態4では、コーティング層36が紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を含有するように構成したが、コーティング層36を省略し、導光部34に紫外線吸収剤16及び光拡散剤18を練り込むように構成してもよい。
例えば、上記各実施の形態では、光源6の実装構造をSMD構造としたが、例えばLEDチップが基板4(4C)上に直接実装されたCOB(Chip On Board)構造としてもよい。
その他、上記各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
2,2A,2B,2C 照明装置
6 光源
8,8A,8B 光学フィルム
10,10A,10B フィルム本体
12 基材
12a,34a 第1の面
12b 第2の面
14,14A 第1のコーティング層
16,26 紫外線吸収剤
18 光拡散剤
20,38 第1の領域
22,40 第2の領域
24 第2のコーティング層
28 導光板
32 導光板本体

Claims (8)

  1. 光源からの光を拡散させるための光学フィルムであって、
    紫外線吸収剤及び光拡散剤を含有するフィルム本体を備え、
    前記フィルム本体の第1の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量はそれぞれ、前記フィルム本体の前記第1の領域に隣接する第2の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量よりも多い
    光学フィルム。
  2. 前記フィルム本体は、
    透光性を有するフィルム状の基材と、
    前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤を含有し、前記光源に対向する前記基材の第1の面を被覆する第1のコーティング層と、を有する
    請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記第1のコーティング層の前記第1の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の密度はそれぞれ、前記第1のコーティング層の前記第2の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の密度よりも高い
    請求項2に記載の光学フィルム。
  4. 前記第1のコーティング層の前記第1の領域における厚みは、前記第1のコーティング層の前記第2の領域における厚みよりも大きい
    請求項2に記載の光学フィルム。
  5. 前記フィルム本体は、さらに、紫外線吸収剤を含有し、前記基材の前記第1の面と反対側の第2の面を被覆する第2のコーティング層を有する
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  6. 光源からの光を導くための導光板であって、
    紫外線吸収剤及び光拡散剤を含有する導光板本体を備え、
    前記導光板本体の第1の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量はそれぞれ、前記導光板本体の前記第1の領域に隣接する第2の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量よりも多い
    導光板。
  7. 光を発する光源と、
    前記光源からの光を拡散させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルムと、を備え、
    前記光学フィルムの前記光源に最も近い第1の領域における紫外線吸収剤及び光拡散剤の各々の含有量はそれぞれ、前記光学フィルムの前記第1の領域よりも前記光源から離れた第2の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量よりも多い
    照明装置。
  8. 光を発する光源と、
    前記光源からの光を導く、請求項6に記載の導光板と、を備え、
    前記導光板の前記光源に最も近い第1の領域における紫外線吸収剤及び光拡散剤の各々の含有量はそれぞれ、前記導光板の前記第1の領域よりも前記光源から離れた第2の領域における前記紫外線吸収剤及び前記光拡散剤の各々の含有量よりも多い
    照明装置。
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