JP2017133987A - 高度測定方法および高度測定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、高度を精度よく測定するための高度測定方法および高度測定装置に関するものである。
位置情報、特に高度を精度よく測定することが求められている。近年は、スマートフォン等の携帯端末が普及しており、このような携帯端末の機能の1つとして、特定の対象地点における高度を測定する機能が提案されている。高度の測定方法としては、例えば、通信機能を利用して対象地点の位置情報を取得するとともに、対象地点における気圧を測定し、測高公式を用いて高度を測定する方法が提案されている。
高度の測定は、さらなる高精度化が要求されている。本発明の目的は、精度の高い高度測定方法および高度測定装置を提供することである。
本発明の一態様に係る高度測定方法は、
(a)対象地点における第1気温T(K)を測定する工程
(b)前記第1気温Tにおける湿潤断熱減率Γmoist(K・m−1)を求める工程
(c)前記対象地点における第1気圧P(hPa)を測定する工程
(d)前記対象地点における海面気圧P0(hPa)を取得する工程
(e)式(1)を用いて前記対象地点における高度(m)を求める工程
を具備する。
(a)対象地点における第1気温T(K)を測定する工程
(b)前記第1気温Tにおける湿潤断熱減率Γmoist(K・m−1)を求める工程
(c)前記対象地点における第1気圧P(hPa)を測定する工程
(d)前記対象地点における海面気圧P0(hPa)を取得する工程
(e)式(1)を用いて前記対象地点における高度(m)を求める工程
を具備する。
本発明の一態様に係る高度測定装置は、温度センサと、第1演算部と、気圧センサと、取得部と、第2演算部とを具備する。温度センサは、対象地点における第1気温T(K)を測定する。第1演算部は、前記第1気温Tから湿潤断熱減率Γmoist(K・m−1)を
求める。気圧センサは、前記対象地点における第1気圧P(hPa)を測定する。取得部は、前記対象地点における海面気圧P0(hPa)を取得する。第2演算部は、式(1)を用いて前記対象地点における高度(m)を求める。
求める。気圧センサは、前記対象地点における第1気圧P(hPa)を測定する。取得部は、前記対象地点における海面気圧P0(hPa)を取得する。第2演算部は、式(1)を用いて前記対象地点における高度(m)を求める。
上記各態様によれば、精度の高い高度測定を行なうことができる。
本開示の一実施形態に係る高度測定方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、一実施形態に係る高度測定方法のフローチャートである。
まず、高度情報を必要とする対象地点において、気温T(K)(以下では対象地点における気温Tを第1気温Tという)を測定する(S1工程)。第1気温Tは温度センサ等を用いて測定した値を採用することができる。
次に、この第1気温Tから湿潤断熱減率Γmoist(K・m−1)を求める(S2工程)
。湿潤断熱減率Γmoistは、公知の式(2)を用いて算出することができる。
。湿潤断熱減率Γmoistは、公知の式(2)を用いて算出することができる。
式(2)において、Γdry(K・m−1)は乾燥断熱減率であり、0.0098(K・
m−1)である。Rは気体定数であり、8.31(J・K−1・mol−1)である。Mair(kg・mol−1)は、乾燥空気のモル質量であり、0.029(kg・mol−
1)である。Mwater(kg・mol−1)は、水蒸気のモル質量であり、0.018(
kg・mol−1)である。Cp(J・K−1・kg−1)は、空気の定圧比熱であり、1004(J・K−1・kg−1)である。L(J・kg−1)は水の蒸発熱であり、2.5×106(J・kg−1)である。
m−1)である。Rは気体定数であり、8.31(J・K−1・mol−1)である。Mair(kg・mol−1)は、乾燥空気のモル質量であり、0.029(kg・mol−
1)である。Mwater(kg・mol−1)は、水蒸気のモル質量であり、0.018(
kg・mol−1)である。Cp(J・K−1・kg−1)は、空気の定圧比熱であり、1004(J・K−1・kg−1)である。L(J・kg−1)は水の蒸発熱であり、2.5×106(J・kg−1)である。
また、rは乾燥空気1(kg)に対する水蒸気量の割合であり、式(3)を用いて算出することができる。
ここで、Pwater(hPa)は水の蒸気圧であり、温度の関数として決まっている。よ
って、対象地点のPwaterは第1気温Tに対応する水の蒸気圧として得られる。また、Pa
ir(hPa)は乾燥空気の気圧であり、対象地点のPairは式(4)を用いて算出するこ
とができる。
って、対象地点のPwaterは第1気温Tに対応する水の蒸気圧として得られる。また、Pa
ir(hPa)は乾燥空気の気圧であり、対象地点のPairは式(4)を用いて算出するこ
とができる。
ここで、Pair(h=0)(hPa)は標準大気の気圧であり、1013(hPa)である。T(h=0)(K)は標準大気の気温であり、288(K)である。
また、dPwater/dTは、蒸気圧に関する実験式であるアントワン式(式(5)参照
)より導かれる、式(6)を用いて算出することができる。
)より導かれる、式(6)を用いて算出することができる。
式(5)において、A、BおよびCはアントワン定数である。水の場合、Pwaterの単
位をmmHg、Tの単位を℃としたときに、Aは8.07131、Bは1730.63、Cは233.426である。
位をmmHg、Tの単位を℃としたときに、Aは8.07131、Bは1730.63、Cは233.426である。
以上より、式(2)を用いて、湿潤断熱減率Γmoistを算出することができる。
次に、対象地点における第1気圧P(hPa)を測定する(S3工程)。第1気圧Pは、気圧センサ等を用いて測定した値を採用することができる。
また、対象地点における海面気圧P0(hPa)を取得する(S4工程)。海面気圧P0は、対象地点の海抜0(m)で測定したと仮定したときの値である。海面気圧P0は、気象庁等で公表される情報を入手することによって、あるいは、公知の海面更正気圧の計算式を用いて算出することによって取得することができる。
そして、式(1)を用いて、対象地点における高度h(m)を求めることができる(S5工程)。なお、対象地点における高度hとは、その対象地点における海面からの高さをいう。
このような高度測定方法によって、高さ精度をより高めることが可能となる。つまり、従来は、式(1)の分母として、一定の換算値である0.0065Km−1が用いられているが、環境温度等の影響によって、精度を高めることが困難である。これに対し、本開示の方法は、対象地点における環境温度等の影響に対して、その影響を考慮した湿潤断熱減率Γmoistを算出するため、より精度の高い高度hを求めることが可能となる。
次に、本開示の一実施形態に係る高度測定装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。図2は、一実施形態に係る高度測定装置10のブロック図である。
温度センサ1は、対象地点における第1気温T(K)を測定する。温度センサ1としては、測温抵抗体型、熱電対型およびサーミスタ型等の種々のセンサが採用可能である。
第1演算部2は、上記温度センサ1で測定した第1気温Tから、上記の高度測定方法で説明した方法を用いて湿潤断熱減率Γmoist(K・m−1)を算出する。第1演算部2は
例えば、プロセッサ等を用いることができる。
例えば、プロセッサ等を用いることができる。
気圧センサ3は、対象地点における第1気圧P(hPa)を測定する。気圧センサ3としては、ダイアフラムゲージを用いたセンサ等が採用可能である。
取得部4は、対象地点における海面気圧P0(hPa)を取得する。海面気圧P0は、対象地点の海抜0(m)で測定したと仮定したときの値である。海面気圧P0は、例えば、気象庁等で公表される情報を入手することによって取得することができる。その場合、取得部4としては、有線通信または無線通信を用いた受信装置であってもよい。あるいは、取得部4は、他の手段(例えば、携帯端末等)で気象庁等から海面気圧P0を入手した後、その情報を入力するための入力部であってもよい。
また、海面気圧P0は、公知の海面更正気圧の計算式を用いて算出してもよい。その場合、対象地点の近隣の参照地点における気圧や温度等の情報を入手して、演算部(この演算部は上記第1演算部2であってもよく、別途設けた演算部であってもよい)で海面更正気圧の計算式を用いて算出することができる。この場合、取得部4は、参照地点の情報を入手するための受信装置であってもよく、他の手段(携帯端末等)で入手した情報を入手する入力部であってもよい。
第2演算部5は、上記の第1演算部2、気圧センサ3および取得部4で得られた情報から、式(1)を用いて対象地点における高度h(m)を求める。第2演算部5は例えば、プロセッサ等を用いることができ、第1演算部2が第2演算部5を兼ねてもよく、第1演算部2とは別の演算部であってもよい。
このような高度測定装置10を用いることによって、上述した高度測定方法を行なうことができ、高度測定の精度をより高めることができる。
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。例えば、上記、高度測定装置10において、さらに、音声通話や画像の送受信等の情報通信を行なう通信装置をさらに具備していてもよい。言い換えれば、スマートフォン等の携帯端末に上記高度測定装置10が具備されていてもよい。その場合、携帯端末に3次元的な位置情報をより精度よく付与することができる。
また、高度測定装置10において、さらに、加速度センサおよび角加速度センサを具備していてもよい。このようなセンサによって高度測定装置10の動きを認識することも可能となり、高度測定装置10の位置情報の精度がさらに高くなる。
以下に高度測定方法の具体例を示す。
まず、高度が130mと分かっている地点を対象地点とし、この対象地点において、第1温度Tを卓上型デジタル温度計を用いて測定したところ、21℃(294K)であった。また、第1気圧Pをスマートフォン内蔵の大気圧センサを用いて測定したところ、990hPaであった。
次に、この第1温度Tから、式(2)〜式(6)を用いてΓmoistを算出したところ、
0.04329Km−1であった。
0.04329Km−1であった。
また、気象庁より公表されている、対象地点における海面気圧P0は1000hPaであり、この海面気圧P0と、上記Γmoistと、第1気圧Pと、第1温度Tとから、式(1
)を用いて高度hを算出した結果、130.02mであり、実際の対象地点の高度に近似していた。
)を用いて高度hを算出した結果、130.02mであり、実際の対象地点の高度に近似していた。
一方、比較として、式(1)におけるΓmoistを、従来使用されている換算値である0
.0065Km−1を用いた場合、高度hは86.60mであり、実際の高度130mから大きくずれる結果となった。
.0065Km−1を用いた場合、高度hは86.60mであり、実際の高度130mから大きくずれる結果となった。
以上のことから、本開示の高度測定方法を用いることによって、より精度の高い高度を得ることが可能となることが分かった。
なお、対象地点の温度と気圧の測定は、上記実施例以外にも、時計内蔵型温度計、室温温度計等、一般に用いられている多種の温度計でよく、気圧の測定も、専用の気圧計、活動量計内蔵の気圧計等、一般に用いられている気圧計を用いてもよい。
1:温度センサ
2:第1演算部
3:気圧センサ
4:取得部
5:第2演算部
10:高度測定装置
2:第1演算部
3:気圧センサ
4:取得部
5:第2演算部
10:高度測定装置
Claims (5)
- 対象地点における第1気温T(K)を測定する温度センサと、
前記第1気温Tから湿潤断熱減率Γmoist(K・m−1)を求める第1演算部と、
前記対象地点における第1気圧P(hPa)を測定する気圧センサと、
前記対象地点における海面気圧P0(hPa)を取得する取得部と、
式(1)を用いて前記対象地点における高度(m)を求める第2演算部と
を具備する高度測定装置。 - 前記取得部は受信装置を具備する、請求項2に記載の測定装置。
- 情報通信を行なう通信装置をさらに具備する、請求項2または3に記載の測定装置。
- 加速度センサおよび角加速度センサをさらに具備する、請求項2または3に記載の高度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016015163A JP2017133987A (ja) | 2016-01-29 | 2016-01-29 | 高度測定方法および高度測定装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2017133987A true JP2017133987A (ja) | 2017-08-03 |
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JP2016015163A Pending JP2017133987A (ja) | 2016-01-29 | 2016-01-29 | 高度測定方法および高度測定装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109188562A (zh) * | 2018-08-20 | 2019-01-11 | 陈鑫宁 | 分布式气压监测点 |
CN115496248A (zh) * | 2022-02-14 | 2022-12-20 | 山东省气象科学研究所(山东省海洋气象科学研究所、山东省气象局培训中心) | 一种基于位温梯度的数值模式地面2米气温预报地形高度订正方法 |
-
2016
- 2016-01-29 JP JP2016015163A patent/JP2017133987A/ja active Pending
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CN109188562B (zh) * | 2018-08-20 | 2021-05-25 | 郑美花 | 分布式气压监测点 |
CN115496248A (zh) * | 2022-02-14 | 2022-12-20 | 山东省气象科学研究所(山东省海洋气象科学研究所、山东省气象局培训中心) | 一种基于位温梯度的数值模式地面2米气温预报地形高度订正方法 |
CN115496248B (zh) * | 2022-02-14 | 2023-04-28 | 山东省气象科学研究所(山东省海洋气象科学研究所、山东省气象局培训中心) | 一种基于位温梯度的数值模式地面2米气温预报地形高度订正方法 |
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