JP2017133957A - ミッドカイン結合性ペプチドアプタマーおよびその使用 - Google Patents
ミッドカイン結合性ペプチドアプタマーおよびその使用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017133957A JP2017133957A JP2016014248A JP2016014248A JP2017133957A JP 2017133957 A JP2017133957 A JP 2017133957A JP 2016014248 A JP2016014248 A JP 2016014248A JP 2016014248 A JP2016014248 A JP 2016014248A JP 2017133957 A JP2017133957 A JP 2017133957A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- midkine
- seq
- peptide aptamer
- cancer
- amino acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Peptides Or Proteins (AREA)
Abstract
Description
がんの確定診断は、様々な検査により慎重に行う必要があるため、職場や自治体によって行われる健康診断や人間ドックなどにおいて、超音波検査、X線検査、内視鏡検査、CT検査、MRI検査などに加え、病理検査によりがんの種類、性質を特定して行われることが多い。最近では、これらの検査に加え、腫瘍マーカーの検査を組み合わせて行うケースも増えている。腫瘍マーカーは、その特異性によっては、常に正確な判断が可能であるとまでは言えないが、体への負担が少なく、がん発症の第1次的なスクリーニング検査としては、非常に優れている。
また、様々な癌患者の血清中においてMK値が上昇していることが確認されている(非特許文献3)。具体的には抗MK抗体を用いたEnzyme-linked immunoassay(EIA、またはEnzyme-linked immunosorbent assay;ELISA)により、肝臓癌、肺癌、胆管癌、結腸癌、食道癌、胃癌またはニューロブラストーマ患者の血清中におけるMK値が、非癌患者と比較して上昇していることが確認されている(非特許文献4〜非特許文献8)。さらに、癌患者の尿中におけるMK値が上昇していることも報告されている(非特許文献9)。
以上のように、MKは腫瘍マーカーとして高い有効性が示唆されている。
現在、抗体に並ぶ分子認識物質として、アプタマー(RNAまたはDNAアプタマー、ペプチドアプタマー)が注目されつつある。実際、MKに特異的で高親和性のRNAアプタマーが試験管内淘汰により取得されている(特許文献1)。
しかしながら、ミッドカインに対するペプチドアプタマーに関する報告は未だに存在しない。
本発明者らは、表面プラズモン共鳴法によるBIAcore解析にて、カルシウムイオン非存在条件において、mtCBPおよびwtCBPが、ミッドカインに特異的に結合することを見出し、本発明を完成させた。
(1)以下の(a)または(b)のペプチドアプタマーを含んでなる、ミッドカインの検出薬。
(a)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドアプタマー、
(b)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、ミッドカインに結合するペプチドアプタマー
(2)以下の(a)または(b)のペプチドアプタマーを含んでなる、がんの検査薬。
(a)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドアプタマー、
(b)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、ミッドカインに結合するペプチドアプタマー
(3)前記ペプチドアプタマーが標識物質を有することを特徴とする上記(1)に記載の検出薬、または上記(2)に記載の検査薬。
(4)少なくとも上記(2)または(3)に記載のがんの検査薬を含むがん診断用キット。
(5)以下の(a)または(b)のペプチドアプタマーを試料と接触させる工程を含む、ミッドカインの検出および/または定量方法。
(a)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドアプタマー、
(b)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、ミッドカインに結合するペプチドアプタマー
(6)以下の(a)または(b)のペプチドアプタマーを被験者由来の生体試料と接触させる工程含む、がんの診断方法。
(a)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドアプタマー、
(b)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、ミッドカインに結合するペプチドアプタマー
(7)前記ペプチドアプタマーが標識物質を有することを特徴とする上記(5)に記載の検出方法、または上記(6)に記載の診断方法。
アプタマー(aptamer)は、特定の分子と特異的な親和性または結合性を有する分子で、DNAやRNAからなる核酸アプタマー、ペプチドからなるペプチドアプタマーなどがある。本発明の実施形態で使用されるミッドカイン結合性ペプチドアプタマー(以下、「本発明に係るペプチドアプタマー」とする)は、ミッドカインと結合するペプチドであれば如何なるものであってもよい。
試料中のミッドカインを検出する場合、抗ミッドカイン抗体も使用できるが、抗体は本来のエピトープではなく類似のエピトープを認識することによる非特異的交叉反応を起こすこともあり、非特異的な検出を伴う可能性がある。これに対し、本発明に係るペプチドアプタマーは、抗体とは異なる様式でミッドカインを認識していることが予想されるため、抗体よりも、より特異的なミッドカインの検出が期待できる。
あるいは、本発明に係るペプチドアプタマーは、例えば、限定はしないが、配列番号1もしくは配列番号2で表されるアミノ配列からなるペプチド、または、配列番号1もしくは配列番号2で表されるアミノ酸配列と約70%以上、より好ましくは約80%以上、より好ましくは、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、最も好ましくは99%以上のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ、ミッドカインに結合するペプチドである。
また、本発明に係るペプチドアプタマーには、非天然型のペプチド結合、例えば、ケトメチレン、チオアミドなどによって構成されるものも含まれる。
本発明に係るペプチドアプタマーを化学的に合成する場合、本発明に係るペプチドアプタマーを構成するペプチドの一部もしくはアミノ酸と残余部分とを縮合させ、生成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより目的のペプチドを製造することができる。合成反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、再結晶などを組み合わせてペプチドを単離精製することができる。
ミッドカインは多くのヒト癌組織(例えば、神経芽細胞腫(ニューロブラストーマ)、膠芽腫(グリオブラストーマ)、肝臓癌、食道扁平上皮癌、口腔扁平上皮癌、甲状腺癌、膀胱癌、前立腺癌、大腸癌、胃癌、胸部癌、乳癌、膵臓癌、肺癌、子宮癌、卵巣癌、ウィルムス腫瘍)で、非癌組織と比較して発現が増大していることが確認されている(非特許文献2)。また、癌患者の血清中においてミッドカインの量が上昇していることも報告されている(非特許文献3)。従って、被験者由来の生体試料中のミッドカイン量を測定し、対照者(がんに罹患していないことが確認されている者)由来の生体試料中のミッドカイン量と比較することで、当該被験者が、がんに罹患しているか、またはがんに罹患している可能性があるかどうかについて、判断することができる。
検査の対象となる「がん」は、特に限定されず、上述の癌、肉腫の他、それ以外の癌、肉腫、液性がんが含まれる。
さらに、上記キットには、本発明に係るペプチドアプタマーが支持体(例えば、マルチウェルプレート、ガラスまたは金属などのプレート、磁気(性)ビーズまたは樹脂ビーズなど)上に固定された状態で含まれていてもよい。
キットに添付される使用説明書は、紙または他の材質上に印刷されて提供されてもよく、CD−ROM、DVD−ROMなどの媒体に記録して供給されてもよい。あるいは、その使用説明が、供給者のウェッブサイトなどに開示されていてもよい。
本発明に係るペプチドアプタマーを使用したミッドカインの検出または定量方法としては、免疫学的手法またはペプチドアプタマーの結合性を利用した方法により行うことができ、例えば、免疫クロマトグラフィー法、ウェスタンブロッティング法、ELISA法(例えば、直接競合ELISA、間接競合ELISA、サンドイッチELISAなど)、放射免疫測定法(RIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、免疫組織化学的染色法、水晶振動子マイクロバランス法(Quartz crystal microbalance;QCM)および磁性ビーズ(例えば、Therma-Max(登録商標);JNC株式会社)を使用した方法など、当業者において周知の方法を挙げることができる。
非特許文献6においては、対照血清試料中に存在するミッドカインの存在量の平均値が約0.15 ng/mLであったのに対し、被験者由来の生体試料(血清)には0.5 ng/mL(カットオフ値)以上、多い場合では5 ng/mL以上のミッドカインが存在していることが報告されている。本発明のがんの診断方法においては、例えば、対照試料中に存在するミッドカインの存在量よりも、例えば、2倍以上、好ましくは、3倍以上多く被験者由来の生体試料に存在している場合に、被験者が、がんに罹患している可能性があると判断することができる。
以下の実施例は、あくまでも例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
1−1.機器・ソフトウェア
測定機器:BIAcore X100 Plus Package(GEヘルスケア社)
解析ソフトウェア:BIA control software(GEヘルスケア社)
BIA evaluation software(GEヘルスケア社)
アナライト
(A)ミッドカイン;ATGen社(NCBI accession no. NP_00238;配列番号3)
(B)ウシ血清由来アルブミン(Bovine serum albumin:BSA);TaKaRa社
(C)緑色蛍光タンパク質(Green fluorescent protein:GFP)UV5;(Suzukiら, Biochim. Biophys. Acta, 1679, 222-229 (2004);Suzukiら, Biochem. Biophys. Res. Commun., 330, 454-460 (2005))
(D)ウサギ血清由来免疫グロブリンG(IgG);Sigma社
(E)サバイビン(Survivin);ATGen社(NCBI accession no. NP_001159;配列番号4)
ヒト由来サバイビンタンパク質で、N末端にカルモジュリンを融合させており、このカルモジュリンがカルシウムイオン依存的にmtCBP、wtCBPに対して親和性を示す。
(a)ミオシン軽鎖キナーゼ2由来カルモジュリン結合ペプチド(wtCBPを記す)
Biotin-(PEG 12 spacer)-AAARWKKNFIAVSAANRFKKIS(分子量3303.9)(配列番号5)
(PEG 12 spacer: -NH-(C2H4-O-)12-C2H4-CO-)
(b)上記(a)の変異体(N8A変異体(下線部);mtCBPを記す)(非特許文献11)
Biotin-(PEG 12 spacer)-AAARWKKAFIAVSAANRFKKIS(分子量3260.8)(配列番号6)
本先行研究において、カルシウムイオン存在下、mtCBPとwtCBPのカルモジュリンタンパク質に対する解離定数(KD)はそれぞれ2.2 (±1.4) x 10-12 M、3.7 (±1.8) x 10-9Mである。
(PEG 12 spacer: -NH-(C2H4-O-)12-C2H4-CO-)
(c) NM23タンパク質結合性ペプチド(anti-NM23 pep.を記す)
Biotin-Ahx-IRNGPSSP(分子量1168)(配列番号7)
(Ahx: -NH-C5H10-CO-)
NM23タンパク質結合性ペプチドは、NM23タンパク質に対して進化分子工学技術を用いて取得されたペプチドアプタマーで、KD = 10-10 M。NM23タンパク質は、細胞の分化誘導抑制因子、又は癌転移関連因子と呼ばれ、Nucleoside diphosphate kinase1と同一物質である。埼玉県がんセンターの角らにより、白血病細胞や悪性リンパ腫細胞において、NM23タンパク質の異常発現が報告されており、がんマーカーとしての有用性が期待されている(角純子、横山明弘, 臨床血液, 39, 92-94 (1998))。
2−1.BIAcore解析
BIAcore X100 Plus Packageを用いたアナライトとリガンドの分子間相互作用解析の模式図を図1に示す。
アナライトは、Fc = 1(リファレンスセル)から、リガンドが固定化されたFc = 2(測定セル)を連続的に流れる。アナライトがセンサーチップ上のリガンドと相互作用する場合(センサーチップへの非特異的な相互作用を含む)、センサーグラム上のレスポンス(RU値)が上昇する。アナライト―リガンドの特異的親和性はFc = 2-1(測定セルとリファレンスセルのレスポンスの差)から評価される。BIA evaluation softwareにてFc = 2-1のカーブフィッティング等を行い、速度論解析が行われる。
本実施例では、「1.材料等」にて示した3種類のビオチン化リガンド(mtCBP、wtCBP、anti-NM23 pep.)それぞれを、ストレプトアビジン修飾センサーチップ(Sensor chip SA(GE ヘルスケア社))上に固定化した。その固定化方法は、BIAcore X100 control softwareのワークフローに従い、50 mM 水酸化ナトリウム、1M塩化ナトリウムによるセンサーチップ表面の洗浄(3回)の後、HBS−EP+(10 mM HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid )[pH 7.4]、150 mM塩化ナトリウム、3 mM EDTA(ethylenediaminetetraacetic acid)、0.05% Polysorbate 20(Tween20))にて終濃度10〜30 μMにて調製した各ビオチン化リガンド溶液をインジェクトした。その結果を図2に示す。
センサーチップSA上へ固定化されたビオチン化リガンドの固定化量は3種類とも飽和しており、それぞれ1292RU (mtCBP)、1364RU (wtCBP)、381RU (Anti-NM23 pep.)であった。ビオチン化リガンドの分子量から考察しても、これらペプチドのセンサーチップ上への固定化量が飽和していると解するのが合理的である。
本実施例において、BIAcore X100 Plus Packageを用いたアナライトとリガンドの分子間相互作用解析は、シングルサイクルカイネティクス解析法にて行った。BIA control softwareのワークフローに従い、以下の実験条件にて行った。
ランニング緩衝液:HBS-EP+ for MK-CBP (10 mM HEPES [pH 7.4]、500 mM塩化ナトリウム、30 mM EDTA、0.05% Tween20)
アナライト濃度:アナライト溶液をランニング緩衝液にて希釈して調製した。
アナライト溶液流速:30μL/分
結合反応時間:120秒
解離反応時間:600秒
測定に使用したビオチン化ペプチドが固定化されたセンサーチップSAは、HBS-EP+(10 mM HEPES [pH 7.4]、150 mM塩化ナトリウム、3 mM EDTA、0.05% Tween20)中にて、4℃で保存した。
3−1.Midkine-mtCBP分子間相互作用解析
ミッドカインとmtCBPのBIAcoreによる分子間相互作用解析の結果を図3に示す。ミッドカインは、ランニング緩衝液(HBS-EP+ for MK-CBP)にて希釈し、12.5 nM、25 nM、50 nM、100 nM、200 nMに調製したミッドカイン溶液をインジェクトした。
ミッドカインは、塩基性タンパク質であり、ランニング緩衝液(pH 7.4)中では正電荷を帯びていると考えられる。HBS-EP+(10 mM HEPES [pH 7.4]、150 mM塩化ナトリウム、3 mM EDTA、0.05% Tween20)をランニング緩衝液に用いた場合、ミッドカインがセンサーチップSAとの静電的な非特異的相互作用により、リファレンスセルでは結合を示唆するセンサグラムパターンが認められた。ランニング緩衝液をHBS-EP+ for MK-CBPに変更し、塩濃度を500 mMにすることで、この非特異的相互作用を解消することが出来た。また、金属イオンによる影響を解消するために、30 mM EDTAにてランニング緩衝液を調製した。
図3(A)にて、ランニング緩衝液にHBS-EP+ for MK-CBPを用いることで、ミッドカインのセンサーチップSAへの非特異的相互作用を抑えることが出来ている。また、図3(B)では、mtCBPが固定化されたセンサーチップへのミッドカインの相互作用が認められ、測定セルとリファレンスセルの差分であるFc =2-1では特異的結合を示すセンサグラムパターンが得られた(図3(C))。
BIA evaluation softwareによるミッドカインとmtCBPの1:1結合のカーブフィッティングの結果、結合速度定数(ka)= 7.113 x 104 (1/Ms)、解離速度定数(kd)= 5.785 x 10-4 (1/s)、解離定数(KD = kd/ka)= 8.132 x 10-9 (M)と算出された。
BSAとmtCBPのBIAcoreによる分子間相互作用解析の結果を図5に示す。BSAはランニング緩衝液 (HBS-EP+ for MK-CBP)にて希釈し、12.5 nM、25 nM、50 nM、100 nM、200 nMに調製したBSA溶液をインジェクトした。
図5より、Fc = 1とFc = 2のセンサーグラムのレスポンスパターンは類似している。またその差分を示すFc = 2-1のセンサーグラムでは、レスポンスの増加が見られないことからBSAがmtCBPに親和性を示すことは確認できなかった。
GFPとmtCBPのBIAcoreによる分子間相互作用解析の結果を図6に示す。GFPはランニング緩衝液 (HBS-EP+ for MK-CBP)にて希釈し、0.32 nM、1.6 nM、8 nM、40 nM、200 nMに調製したGFP溶液をインジェクトした。
図6(A)におけるリファレンスセルでのセンサーグラムより、GFPがセンサーチップSAに対し若干の非特異的な親和性を示していることが確認でき、これによりFc = 2-1のセンサーグラムにおいて、GFPのセンサーチップSAへの非特異的結合に因る負のレスポンスが確認できた。また、測定セルにおいては特異的結合のセンサグラムパターンではなく、GFPのmtCBPに対する親和性がないことを示していた。
IgG(ウサギ血清由来)とmtCBPのBIAcoreによる分子間相互作用解析の結果を図7に示す。IgGはランニング緩衝液(HBS-EP+ for MK-CBP)にて希釈し、12.5 nM、25 nM、50 nM、100 nM、200 nMに調製したIgG溶液をインジェクトした。
図7より、測定セルのセンサグラムパターンとリファレンスセルのセンサグラムパターンは類似しており、それらの差分のセンサグラムパターンにおけるレスポンス値の変化は5RU以内であった。以上のことからIgG(ウサギ血清由来)とmtCBP間には親和性がないことが示された。
サバイビンとmtCBPのBIAcoreによる分子間相互作用解析の結果を図8に示す。サバイビンをランニング緩衝液(HBS-EP+ for MK-CBP)にて希釈し、0.32 nM、1.6 nM、8 nM、40 nM、200 nMに調製したミッドカイン溶液をインジェクトした。
図8より、測定セルのセンサグラムパターンとリファレンスセルのセンサグラムパターンは類似しており、それらの差分のセンサグラムパターンにおけるレスポンス値の変化は5RU以内であった。以上のことからサバイビンmtCBP間には親和性がないことが示された。
ここで使用したサバイビンは、N末端にカルモジュリンが修飾された融合タンパク質で、BIAcoreによるシングルサイクルカイネティクス解析のランニング緩衝液にHBS−PCa(10 mM HEPES [pH 7.4]、150 mM塩化ナトリウム、2 mM塩化カルシウム、0.05% Tween20)を用いた場合、カルモジュリンがCBPと相互作用することが認められている。しかし、HBS-EP+ for MK-CBPはカルシウムイオンを含まず、また、30 mM EDTAを含んでいることから、サバイビン(N末端カルモジュリン修飾)とmtCBPの相互作用には、カルモジュリンは寄与しないことが考えられ、図8はサバイビンがmtCBPに対して親和性を示さないことが言える。
ミッドカインとwtCBPのBIAcoreによる分子間相互作用解析の結果を図9に示す。ミッドカインは、ランニング緩衝液(HBS-EP+ for MK-CBP)にて希釈し、12.5 nM、25 nM、50 nM、100 nM、200 nMに調製したミッドカイン溶液をインジェクトした。
BIA evaluation softwareによるMidkineとwtCBPの1:1結合のカーブフィッティングの結果から、ミッドカインとwtCBP間において親和性を持つと予測できるセンサグラムパターンになっていると考えられる。しかし、正確な定量性を示すのは不十分な結果であり、より高濃度のミッドカイン溶液を用いた解析が必要だと考えられる。つまり、mtCBPと比較してwtCBPは弱い親和性を示すと予測される。
ミッドカインとAnti-NM23 pep.のBIAcoreによる分子間相互作用解析の結果を図11に示す。
ミッドカインをランニング緩衝液(HBS-EP+ for MK-CBP)にて希釈し、12.5 nM、25 nM、50 nM、100 nM、200 nMに調製したミッドカイン溶液をインジェクトした。
図11より、測定セルのセンサグラムパターンとリファレンスセルのセンサグラムパターンは類似しており、それらの差分のセンサグラムパターンにおけるレスポンス値の変化は5RU以内であった。以上のことからミッドカインとAnti-NM23 pep.間には親和性がないことが示された。
Claims (7)
- 以下の(a)または(b)のペプチドアプタマーを含んでなる、ミッドカインの検出薬。
(a)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドアプタマー、
(b)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、ミッドカインに結合するペプチドアプタマー - 以下の(a)または(b)のペプチドアプタマーを含んでなる、がんの検査薬。
(a)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドアプタマー、
(b)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、ミッドカインに結合するペプチドアプタマー - 前記ペプチドアプタマーが標識物質を有することを特徴とする請求項1に記載の検出薬、または請求項2に記載の検査薬。
- 少なくとも請求項2または3に記載の検査薬を含むがん診断用キット。
- 以下の(a)または(b)のペプチドアプタマーを試料と接触させる工程を含む、ミッドカインの検出および/または定量方法。
(a)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドアプタマー、
(b)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、ミッドカインに結合するペプチドアプタマー - 以下の(a)または(b)のペプチドアプタマーを被験者由来の生体試料と接触させる工程含む、がんの診断方法。
(a)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドアプタマー、
(b)配列番号1または配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、ミッドカインに結合するペプチドアプタマー - 前記ペプチドアプタマーが標識物質を有することを特徴とする請求項5に記載の検出方法、または請求項6に記載の診断方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016014248A JP6653504B2 (ja) | 2016-01-28 | 2016-01-28 | ミッドカイン結合性ペプチドアプタマーおよびその使用 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016014248A JP6653504B2 (ja) | 2016-01-28 | 2016-01-28 | ミッドカイン結合性ペプチドアプタマーおよびその使用 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017133957A true JP2017133957A (ja) | 2017-08-03 |
| JP6653504B2 JP6653504B2 (ja) | 2020-02-26 |
Family
ID=59502569
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016014248A Active JP6653504B2 (ja) | 2016-01-28 | 2016-01-28 | ミッドカイン結合性ペプチドアプタマーおよびその使用 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP6653504B2 (ja) |
-
2016
- 2016-01-28 JP JP2016014248A patent/JP6653504B2/ja active Active
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP6653504B2 (ja) | 2020-02-26 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Park et al. | Screening of peptides bound to breast cancer stem cell specific surface marker CD44 by phage display | |
| CN102947707B (zh) | 前胃泌素和肝病理 | |
| KR20140107615A (ko) | 엑소좀 검출용 모노클로날 항체 | |
| JP2010525362A (ja) | 免疫調節剤のスクリーニング方法 | |
| WO2013035799A1 (ja) | ペリオスチンの特定領域に結合する抗体及びこれを用いたペリオスチンの測定方法 | |
| CN102482348B (zh) | 胶原新表位抗体 | |
| JP2023065484A (ja) | 新規タウ種 | |
| JP6609570B2 (ja) | がんを検出するための方法およびバイオマーカー | |
| JP6276992B2 (ja) | 胸膜中皮腫患者の早期発見のための分子マーカー及びその発現解析方法 | |
| JP7546255B2 (ja) | 癌を検出する方法および検出試薬 | |
| NZ564153A (en) | Melanoma-associated endogenous retrovirus (merv) derived peptide sequences and their therapeutic/ diagnostic use | |
| WO2012140327A1 (en) | Method for determining the risk of cardiovascular events using igfbp fragments | |
| Jin et al. | Screening and identification of a specific peptide binding to breast cancer cells from a phage-displayed peptide library | |
| JP2012058048A (ja) | ペリオスチン測定の正確性の改善方法 | |
| JP2020500150A (ja) | 下限臨界溶液温度挙動を有する非反復かつ非構造的ポリペプチド | |
| JP6653504B2 (ja) | ミッドカイン結合性ペプチドアプタマーおよびその使用 | |
| JP2015042641A (ja) | 壊死マーカー及びその用途 | |
| CN108139404A (zh) | 特异性地识别、结合活性结构的REIC/Dkk-3蛋白的抗体、以及使用该抗REIC/Dkk-3抗体的癌治疗的监测 | |
| KR20190038173A (ko) | 항 c-Met 항체 및 이의 용도 | |
| KR20190038174A (ko) | 항 c-Met 항체 및 이의 용도 | |
| JP2021500078A5 (ja) | ||
| US20130243757A1 (en) | Method for cancer detection | |
| WO2016209876A1 (en) | Cardiomyocyte-specific biological markers and uses thereof | |
| US12552834B2 (en) | Selective MENA binding peptides | |
| US8673309B2 (en) | Methods for measuring high molecular weight complexes of fibrinogen with fibronectin and fibulin-1 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190115 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191011 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191023 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191204 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200114 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200121 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6653504 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |