JP2017133070A - 酸化亜鉛薄膜製造装置、マルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置、酸化亜鉛薄膜製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛薄膜製造装置、マルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置、酸化亜鉛薄膜製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性及び広帯域で光透過率の高いZnO薄膜を安価に得る。
【解決手段】成膜チャンバ10の左側(基板100と反対側)には、円筒形状のベルジャ20が連結されている。ベルジャ20の外面の周囲には、その中心軸の周りにコイル21が巻回されており、コイル21には、13.56MHzの高周波電流を流すことができる。また、ベルジャ20内には、酸化性ガスを導入することができる。ベルジャ20内の中心軸付近には、線状のZnソース22Aが内部に設置されたオーブン22が設けられる。オーブン22の温度を上昇させることによって、Znソース22Aを加熱することができる。堆積方向におけるコイル21のベルジャ20に対する位置は、調整が可能とされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に導電性かつ透明な酸化亜鉛薄膜を形成する酸化亜鉛薄膜製造装置、マルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置、酸化亜鉛薄膜製造方法に関する。
可視光を受光する太陽電池等のデバイスや、可視光を発するディスプレイ等のデバイスにおいて、光の利用効率を高めるためには、可視光を透過しかつ導電性が高い透明電極を用いることが必須である。透明電極の材料としては、例えばITO(Indium−Tin−Oxide)等が知られている。しかしながら、これに用いられるインジウム(In)は高価な希少金属であるため、ITOは高価な材料であり、より安価かつ安定供給が可能な材料への置換が望まれている。この候補としては、安価かつ安定供給が容易な亜鉛(Zn)を主原料とする酸化亜鉛(ZnO)が知られている。また、ITOと比べて、ZnOは、近赤外域(波長が1μm程度前後)における透過率が高いため、例えば導電性のZnOを透明電極として太陽電池に用いた場合には、ITOを用いた場合と比べてその太陽光の利用効率を高くすることができる。また、これを近赤外域の発光素子に使用することも可能となるため、ZnOの適用範囲はITOと比べて非常に広くなる。
ZnOを透明電極として用いるためには、大面積の基板上に薄膜状態で一様に成膜されたZnO薄膜として形成できることが要求される。一般に、薄膜状態で成膜された材料の特性は、バルク状態の材料の特性とは異なる。このため、特に薄膜状態において、高い可視光透過率と低い電気抵抗(シート抵抗:面積に依存しない抵抗)が得られることが要求される。また、前記のように材料自身が安価であることに加えて、こうした大面積の薄膜状態のものを安価に形成できる製造方法(成膜方法)が適用できることも重要である。
ZnOは広バンドギャップ半導体であり、GaやAl等のドーピングによってn型の導電性を示す。GaドープやAlドープのZnO薄膜を形成するためには、例えばスパッタリング法を用いることができる。ただし、Znは安価であるものの、GaやAlがドープされたZnOのスパッタリングターゲットは、その製造が容易ではないために、高価となる。このため、GaやAlがドープされたZnO薄膜を安価に得ることは困難であった。また、こうした不純物の過剰な添加によって、前記のような近赤外域の光透過率は低下した。
ただし、GaやAl等の導電性不純物を特にドープしなくとも、例えばZnO結晶中の酸素空孔、格子間Zn等の点欠陥や、大気等に起因した意図しない不純物添加等によっても、ZnOにおいてはn型の導電性が発現し易い。こうした安価なZnO薄膜の製造方法が、特許文献1に記載されている。この技術においては、減圧雰囲気中でオーブンを用いて加熱・蒸気化された亜鉛(Zn)と、コイルに高周波電流を流すことによって誘導結合プラズマ化された酸素とが混合されて基板に照射されることによって、ZnOが基板上に堆積し、薄膜として形成される。この際、GaやAl等の導電性不純物を特に添加しなくとも、n型の導電性が発現する。このため、導電性のZnO薄膜を特に安価で得ることができ、その大面積での成膜も可能である。
この際、電極として用いるためには、シート抵抗の低いことが要求される。シート抵抗は、電気抵抗率(体積抵抗率)と膜厚で定まり、電気抵抗率が一定の場合には、シート抵抗は膜厚の増大と共に減少する。ITOと同様に、ZnO薄膜の電気抵抗率を例えば光透過性でない通常の配線材料である金属(AlやCu等)と同等に低くすることは極めて困難である。更に、ZnO薄膜は一般には多結晶であり、その電気抵抗率は、粒径やその結晶粒分布等にも依存し、電気抵抗率は膜厚方向で一様ではない。このため、ZnO薄膜のシート抵抗を低減するためには、実際には、電気抵抗率をある程度以下に低く維持した状態で膜厚を大きくする(厚くする)ことが有効である。この際、透明電極として用いるためには、シート抵抗が充分低くなる程度に膜厚を大きくしても光(可視光)透過率が高く維持されることが要求される。
一方、一般的には、薄膜の膜厚が増大した場合には、薄膜中の膜応力等に起因して基板からの剥離が発生しやすくなる。このため、充分に低いシート抵抗と高い光透過率が得られるZnO薄膜を剥離なく基板上に形成できることが要求される。特許文献1に記載の製造方法においては、こうした要求を満たすこともできる。この際、基板を高温にすることもないため、耐熱性の低い基板(例えば有機材料で構成された基板)に対しても透明電極となるZnO薄膜を形成することができる。また、大きな成膜速度(ZnO薄膜の堆積速度)が得られるため、ZnO薄膜を用いた素子(太陽電池等)の量産という観点からも、この製造方法は有効である。
特開2010−261084号公報
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法を用いて得られたZnO薄膜のシート抵抗は、最低でも23Ω/□(以下、シート抵抗の単位はΩであるが、これをΩ/□と記載する)程度であった。この値は、ZnO薄膜としては低いものの、現在広く用いられているITO薄膜等と比べると、大きかった。あるいは、透明電極を構成する材料として、広帯域で光透過率を同等に高く保ったままで、更に低いシート抵抗が要求された。
すなわち、導電性及び広帯域で光透過率の高いZnO薄膜を安価に得ることは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の酸化亜鉛薄膜製造装置は、基板上に酸化亜鉛薄膜を形成する酸化亜鉛薄膜製造装置であって、前記基板を減圧雰囲気下で収容する成膜チャンバと、前記基板に対する前記酸化亜鉛薄膜の堆積方向における前記基板と反対側において、前記成膜チャンバと連結され、酸素を含む酸化性ガスが流されるベルジャと、前記ベルジャの外部に装着され、高周波電力が印加されることによって前記ベルジャの内部における前記酸化性ガスをプラズマ化するプラズマ生成手段と、内部に亜鉛材料を収容し、加熱されることによって前記亜鉛材料から亜鉛を蒸気化して前記基板の側に噴射するように前記ベルジャの内部に設けられたオーブンと、を具備し、前記プラズマ生成手段と前記基板との間の前記堆積方向に沿った間隔が調整可能とされたことを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛薄膜製造装置において、前記プラズマ生成手段は、前記ベルジャの外面を前記堆積方向の周りで巻回するコイルであることを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛薄膜製造装置は、前記堆積方向に沿った前記オーブンと前記基板との間の間隔が調整可能とされたことを特徴とする。
本発明のマルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置は、前記酸化亜鉛薄膜製造装置が複数、前記成膜チャンバを共通として前記堆積方向と垂直な面内において配列されたことを特徴とする。
本発明のマルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置は、前記プラズマ生成手段と前記基板との間の間隔が、各前記プラズマ生成手段毎に調整可能とされたことを特徴とする。
本発明のマルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置は、前記プラズマ生成手段に投入される前記高周波電力が、各前記プラズマ生成手段毎に調整可能とされたことを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛薄膜製造方法は、前記酸化亜鉛薄膜製造装置又は前記マルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置を用いた酸化亜鉛薄膜製造方法であって、前記基板が収容された前記成膜チャンバを1×10−4〜8×10−3Paの範囲に減圧する減圧工程と、前記減圧工程後に、前記酸化性ガスを導入して前記ベルジャ内の圧力を0.05〜0.5Paの範囲とし、前記プラズマ生成手段に前記高周波電力を投入し、前記ベルジャ内の前記酸化性ガスをプラズマ化すると共に、前記オーブンを加熱する成膜工程と、を具備し、前記堆積方向に沿った前記プラズマ生成手段と前記基板との間の間隔を20〜100mmの範囲とすることを特徴とする。
本発明の酸化亜鉛薄膜製造方法は、酸素濃度が99mol%以上とされた前記酸化性ガスを用いることを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、導電性及び広帯域で光透過率の高いZnO薄膜を安価に得ることができる。
本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛薄膜製造装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛薄膜製造装置において生成される混合ガスプラズマの発光スペクトルの一例である。 本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛薄膜製造装置において、コイルと基板の間隔zasを40〜70mmの範囲で変化させた場合における、ZnO薄膜のシート抵抗Rsのオーブン温度Tov依存性である。 本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛薄膜製造装置における、混合ガスプラズマのプラズマ密度nのzas依存性を測定した結果である。 混合ガスプラズマにおける、Zn/O、O /O、Zn/Znの発光強度比のzas依存性を測定した結果である。 本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛薄膜製造装置において、zasを80〜110mmの範囲で変化させた場合における、RsのTov依存性である。 本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛薄膜の製造方法によって得られたZnO薄膜の光透過特性の例である。 本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛薄膜の製造方法によって得られたZnO薄膜と、同等のRsをもつITO薄膜の光透過特性を比較して示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛薄膜製造装置について説明する。図1は、このZnO薄膜製造装置(酸化亜鉛薄膜製造装置)1の構成を模式的に示す構成図である。このZnO薄膜製造装置1の基本構成は、特許文献1に記載されたものと多くの共通点を有する。まず、このZnO薄膜製造装置1においては、所定のベース真空度まで真空ポンプ(図示せず)を用いて減圧され、ZnO薄膜を形成すべき基板100が載置される成膜チャンバ10が用いられる。ここで、基板100におけるZnO薄膜の堆積方向は、図1における水平方向であり、基板100におけるZnO薄膜の堆積面(基板100の表面)は、紙面と垂直である。
図1において、成膜チャンバ10の左側(基板100と反対側)には、絶縁性の石英で構成され、中心軸が図1における水平方向(堆積方向と同一)とされた円筒形状のベルジャ20が連結されている。成膜チャンバ10内の空間とベルジャ20内の空間は連結されているため、成膜チャンバ10内の減圧に伴い、ベルジャ20内も同程度の圧力に減圧される。ベルジャ20の外面の周囲には、その中心軸の周りに4ターンのコイル(アンテナ:プラズマ生成手段)21が巻回されており、コイル21には、13.56MHzの高周波電流を流すことができる。また、ベルジャ20内には、図1における左側(基板100がある側と反対側)から酸化性ガスを導入することができる。
このため、酸化性ガスをベルジャ20中に導入し、その圧力を制御した状態でコイル21に高周波電力を印加すると、コイル21によってベルジャ内部に誘起された高周波電磁界によって、この酸化性ガスをICP(誘導結合プラズマ)化することができる。酸化性ガスとしては、少なくとも、Znを酸化するための酸素(O)を含むものが用いられる。なお、酸化性ガスのベルジャ20内への単位時間当たり流量は、マスフローコントローラ(図示せず)を用いて、パーソナルコンピュータ等によって制御される。ICP化された酸化性ガス(酸化性ガスプラズマOP)は、図中左側から右側(基板100のある側)に向かって流れる。
また、ベルジャ20内の中心軸付近には、線状のZnソース22Aが内部に設置されたオーブン22が設けられる。オーブン22には、抵抗加熱式のヒーター及び温度計(どちらも図示せず)が固定され、その温度を上昇させることによって、Znソース22Aを加熱することができる。Znは蒸気圧の高い金属材料であるため、加熱によってZn蒸気Vが発生し、Zn蒸気Vは、図1においてオーブン22の右端に設けられた開口から右側(基板100側)に噴出し、ベルジャ20内で生成された酸化性ガスプラズマOPと混合した混合ガスプラズマMPが生成され、基板100はこの混合ガスプラズマMPに曝される。これによって、ZnO層が基板100上に堆積することによって、ZnO薄膜が形成される。オーブン22の温度Tovも、前記のパーソナルコンピュータ等によって制御される。
基板100上(図1における左側)には、基板100上における特定の領域のみにZnO薄膜を堆積させるために、この特定の領域のみが開口されたマスク11が設けられている。また、成膜のオン・オフを制御するためのシャッター12が、マスク11の開口部を覆うように設けられている。シャッター12は、図1において水平方向に延伸し基板100よりも上側に設けられたシャッター軸12Aの周りで回動する。シャッター軸12Aの回転角度を外部から制御してシャッター12がマスク11の開口部を覆わない状態とすることによって、ZnO成膜を行うことができる。以上の構成については、特許文献1に記載のものと同様である。
また、ZnO薄膜の成膜とは直接関係ないが、混合ガスプラズマMPの状態を調べるために、図1においては、発光分析器受光部31と、ラングミュアプローブ32とが、成膜チャンバ10に装着されている。発光分析器受光部31によって、成膜チャンバ10内の混合ガスプラズマMPの発光スペクトルをリアルタイムで測定することができ、これによって、混合ガスプラズマMP中における輝線スペクトルを発する元素、分子、イオン等の種類を認識することができ、その解析を外部のパーソナルコンピュータ等で行うことができる。一方、ラングミュアプローブ32は、これに印加された電圧と流れる電流の関係(I−V特性)によって、混合ガスプラズマMPの状態を示す電子温度、プラズマ密度、プラズマ電位等のプラズマパラメータを認識することができる。成膜の状態を調べるためには、基板100に近い場所における混合ガスプラズマMPの状態をモニターすることが好ましいため、発光分析器受光部31、ラングミュアプローブ32は、基板100に近接して設けられている。なお、発光分析器受光部31、ラングミュアプローブ32は、混合ガスプラズマMPの状態を調べるためにのみ設けられるため、このZnO薄膜製造装置1を用いて実際に太陽電池等を製造する際には、不要である。
また、図1においては図示が省略されているが、実際には、成膜チャンバ10の上側には、開閉扉を介して成膜チャンバ10と連結され、成膜チャンバ10とは独立して減圧(真空排気)されるロードロック室が設けられる。ロードロック室と成膜チャンバ10の間(図1における上下方向)で基板100が搬送可能とされる。このため、1枚の基板100に対してZnO薄膜を形成中に他の1枚の基板100をロードロック室に設置し、ZnO薄膜が形成された後の基板100とロードロック室中の基板100とを入れ替えた後にZnO薄膜が形成された基板100を取り出し、かつ新たな基板100をロードロック室に設置することを繰り返すことができる。この際、基板100を外部に取り出す際に成膜チャンバ10を大気開放する必要がない。このため、多数枚の基板100に対してZnO薄膜を形成する作業を効率的に行うことができる。
ここで、成膜チャンバ10に対してベルジャ20は固定されており、両者の位置関係は固定されている。これに対して、堆積方向(図1における水平方向)におけるコイル21、オーブン22のベルジャ20に対する位置は、調整が可能とされる。コイル21の位置を調整することによって、基板100に対する酸化性ガスプラズマOPの生成位置が調整され、オーブン22の位置を調整することによって、Zn蒸気Vの噴出口の位置が調整される。堆積方向におけるコイル21と基板100との間の間隔をzas、オーブン22と基板100の間の間隔をzbsとする。オーブン22の内部は成膜チャンバ10と連結した減圧雰囲気(真空)とされるのに対し、コイル21は大気中に配されるため、zasを調整するための機構は容易に形成することができ、例えば、送りねじ機構等を用いてこれを構成することができ、この操作を外部から容易に行うことができる。
なお、図1におけるベルジャ20、コイル21、オーブン22を組み合わせた構造を堆積方向と垂直(図1における紙面と垂直)な面上に2次元配列し、単一の成膜チャンバ10及びその中に設置された大きな基板100と組み合わせることによって、より広い面積の基板100に対して一様にZnO薄膜を形成することもできる。すなわち、複数のZnO薄膜製造装置1を各々の堆積方向が平行となるように、かつ成膜チャンバ10を共通とするように堆積方向と垂直な面上に配列してマルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置を実現することができる。この際、各ZnO薄膜製造装置1におけるzas、zbsは独立して制御することができることが好ましい。
上記の構成において、ベルジャ20に導入される酸化性ガスとしては、酸素(純酸素)を用いることができる。プラズマCVD等、通常のプラズマプロセスでは、着火を容易とする、あるいはプラズマを安定化するために、酸素を酸化性ガスとして用いる場合には、反応と無関係のAr等を混合する場合が多い。しかしながら、上記の構成においては、酸素以外の成分がZnO薄膜に混合することを抑制するために、酸化性ガスとしては純酸素(純度99mol%以上)を用いることが好ましく、純度が99.9999%以上のものを用いることが特に好ましい。一般的に純酸素ガスに対するプラズマプロセスにおいては着火が容易ではないが、この場合でもガス導入と排気速度を適切にすると着火が容易になる。
一方、もう一つの原材料となるZnソース22Aとしては、純度99.99%以上のものを用いることができる。Znソース22Aは、これを抵抗、誘導,及び,ランプ加熱で蒸発させるような形態とすることができ、例えばワイヤ状とすることができる。
上記の構成においては、成膜チャンバ10(ベルジャ20)内を1×10−4〜8×10−3Pa程度の圧力(ベース真空度)まで減圧した後に、ベルジャ20内に酸化性ガスを導入しベルジャ20内の圧力を0.05〜0.5Pa程度としてコイル21に高周波電力を投入することにより、酸化性ガスをICP化することができる。酸化性ガス導入後のベルジャ20内の圧力は、マスフローコントローラによって制御された酸化性ガスの流量と成膜チャンバ10の排気速度で定まる。この程度の圧力の場合、酸化性ガスプラズマOP中の電子温度は高くなり、酸化性ガスプラズマOP中の高温電子のエネルギーはZnのイオン化エネルギーよりも大きくなる。このため、成膜チャンバ10内においては、ベルジャ20内で生成された酸化性ガスプラズマOPとオーブン22から噴出したZn蒸気Vとが混合し、酸素と亜鉛の中性粒子(原子と分子)、及び,それらのイオンである酸素イオン、亜鉛イオン、あるいは酸素ラジカル、亜鉛ラジカル、そして更に電子等が混在した混合ガスプラズマMPが生成される。ただし、酸化性ガスプラズマOPが生成される領域はコイル21が設けられた領域であるため、図1において基板100から距離zasだけ左(上流)側に存在する。このため、ベルジャ20内で多量に生成された酸素正イオンの一部は、基板100側に移動する際に、電子との再結合によって中性の酸素原子(分子)となる。この度合いは、zasによって異なる。このため、基板100のある箇所における混合ガスプラズマMPのプラズマ密度nには、zas依存性がある。プラズマ密度nだけではなく、混合ガスプラズマMPにおける他のプラズマパラメータについても同様である。
図2は、ZnO薄膜形成時において発光分析器受光部31によって計測された混合ガスプラズマMPの発光スペクトルの一例である。この結果より、原子状亜鉛(Zn)、亜鉛イオン(Zn)、原子状酸素(O)、酸素分子イオン(O )に対応した輝線スペクトルが確認でき、少なくともこれらが混合ガスプラズマMP中に存在することが確認できる。また、ラングミュアプローブ32を用いて計測されたプラズマ電位φは32V程度であった。ここで、混合ガスプラズマMP中に曝されたことによって前記のプラズマ電位φに対して下がる電位(浮遊電位Vf)となった基板100(絶縁性基材あるいは周囲から絶縁された導体)に、亜鉛イオン(Zn)や酸素分子イオン(O )が、φ−Vf(φ>Vf)の電位差で加速されて入射する。また、ここで示されるZnのピークは、オーブン22の温度Tovを上昇させることによって増大する、すなわち、Tovを上昇させることによってZn供給量を増加させることができることが確認された。
基板100がこのような混合ガスプラズマMPに曝されるため、その表面にZnOを堆積させることができ、この混合ガスプラズマMPの状態によって、ZnO薄膜の成膜特性あるいはZnO薄膜自身の特性は制御される。ここで、混合ガスプラズマMPを構成する一方の成分となる酸化性ガスプラズマOPは、ベルジャ20内の酸素圧力、コイル21に投入された高周波電力で制御される。また、ZnO薄膜の成膜に直接関わるのは基板100の位置における混合ガスプラズマMPであるため、ZnO薄膜あるいはその成膜特性はコイル21と基板100の間の間隔zasにも依存する。
一方、混合ガスプラズマMPを構成する他方の成分となるZn蒸気は、オーブン22の温度Tovで制御される。また、上記と同様に、ZnO薄膜の成膜特性あるいはZnO薄膜自身の特性はオーブン22と基板100の間の間隔zbsにも依存する。
混合ガスプラズマMP中のイオン(亜鉛イオン、酸素イオン)のエネルギーは連続的に分布している。この混合ガスプラズマMPからZnO薄膜を形成するためには、このイオンのエネルギー分布において、Znの凝集エネルギー(1.355eV)より大きなものが充分多く、ZnOの格子エネルギー(40eV程度)より大きなものが充分少ないことが好ましい。また、混合ガスプラズマMPにおけるプラズマ密度nが小さな場合には、成膜速度が小さくなる、あるいは、酸素分子(O)がZnO薄膜に取り込まれやすくなり移動度の低下(電気抵抗率の増大)の原因となる。一般的には、プラズマ密度nとイオンエネルギー分布を独立に制御することは困難であり、ベルジャ20内での酸化性ガスプラズマOPの生成条件には最適な範囲が存在する。
図3は、zbs=40mmとし、zasを40〜70mmの範囲で変化させた場合において、非晶質ガラスで構成された基板100上に形成されたZnO薄膜(成膜時間30sec)のシート抵抗RsのTov依存性を調べた結果である。ここで、データとして図示された範囲外(Tov=480〜494 ℃)においては、ZnO薄膜が剥離したために、Rsの測定が不可能であった。また、黒色のプロットの点は、Rsは測定できたが、ZnO薄膜が着色されており可視光透過率が低かったことを示している。このため、この範囲内でのシート抵抗Rsの最低値は15Ω/□程度である。Tovが高くなると可視光透過率が低下するのは、Znの供給が過剰となったために、形成されたZnO薄膜中においてZnの凝集やキャリア密度の極めて高い領域が形成されたためと考えられる。
図3の結果より、Rsを最小とするためのTovの最適値があるようにも見えるが、少なくとも剥離を発生させずにRsが20Ω/□以下と小さくかつ可視光透過率の高いZnO薄膜を得るためのプロセスウィンドウは極めて狭いことが明らかである。
ここで、一般的に、イオンが関与した薄膜の形成においては、基板に対するイオン衝撃が薄膜の基板に対する剥離強度に対して大きな影響を与えることが知られている。ここでは、特にICP化された酸化性ガスプラズマOP中における、ZnO原料になりにくく質量の重い酸素イオン(O )によるイオン衝撃の影響が大きい。図2に示されるように、O (酸素分子イオン)と中性の酸素(O)は、共に発光分析(発光分析器受光部31によって計測された発光スペクトル)によって確認でき、これらの各々に対応したピーク強度は、混合ガスプラズマMP中におけるこれらの各々の存在比率におおよそ対応する。
上記の構成においては、酸化性ガスプラズマOPは、基板100から離れたベルジャ20内で生成された後に、基板100側に流れる。この際、酸化性ガスプラズマOPは、コイル21の巻回された領域で生成されるため、zasを調整することによって、酸化性ガスプラズマOPが生成される領域と基板100との間の距離を調整することができる。酸化性ガスプラズマOPが生成される領域が基板100に近ければ、多くの酸素イオン(O )が基板100に直接入射するが、酸化性ガスプラズマOPが生成される領域が基板100から遠い場合には、酸素イオン(O )のうち、基板100のイオンシース端に到達するまでに再結合して中性の酸素分子(O)に変化するものが多くなる。このため、基板100に対するイオン衝撃は、zasが小さな場合に大きく、zasが大きな場合に小さくなる。
図4は、ラングミュアプローブ32を用いて計測されたプラズマ密度nのzas依存性を測定した結果である。前記の通り、zasの増大に伴い、基板100付近においては再結合したイオンの割合が高まるため、プラズマ密度nは減少する。これに対応して、図2に示された発光スペクトルを各zas毎に測定し、波長636nm(Zn)に対応したピーク強度(I(Zn、636)と記載)、波長777nm(O)に対応したピーク強度(I(O、777)と記載)、波長589nm(Zn)に対応したピーク強度(I(Zn、589)と記載)、波長526nm(O )に対応したピーク強度(I(O 、526)と記載)を、それぞれの発光スペクトルにおいて求め、これらの比のzas依存性を調べた結果を図5に示す。I(Zn、636)/I(O、777)は中性O原子に対する中性Zn原子の比に対応し、I(O 、526)/I(O、777)は中性O原子に対するO イオンの比に対応し、I(Zn、589)/I(Zn、636)は中性Zn原子に対するZnイオンの比に対応する。これらの比はスペクトルにおける強度比であるため、存在比率を直接意味するものではなく、その増大や減少が、これらの存在比率の増大や減少を意味する。
図5より、zasを大きくすることによって、中性亜鉛(Zn)の中性酸素(O)に対する比率を減少させ、かつ酸素イオン(O )の中性酸素(O)に対する比率を減少させることができる。この際、亜鉛イオン(Zn)と中性亜鉛(Zn)の比率は大きく変動しない。このため、特にzasを大きくする(コイル21を基板100から離す)ことによって、基板100を照射する酸素分子イオンの存在比率を下げることができる。図6は、zasを図3における場合よりも大きく80〜110mmとした場合において同様にシート抵抗RsのTov依存性を測定した結果を示す。ここで、成膜時間は、zas=110mmの場合のみが60secであり、他は全て120secである。成膜時間が図3の場合よりも長いのは、図4に示されたように、プラズマ密度nが低下したことにより堆積速度が低下したこと起因する。また、図3と同様に、プロットが着色された点は、可視光透過率が低下したことを示している。図3の場合よりもTovが低下した範囲でRsを低下させることができ、Tovが低いためにZnO薄膜中においてZnが過剰になることが抑制されるため、可視光透過率が高く維持される範囲とRsが小さな範囲とが重複する範囲を広くすることができる。
この結果より、特にzasを20〜100mmとすることにより、可視光透過率を高く保った状態で最低でRs=1.7Ω/□程度まで低下させることができ、Rsを10Ω/□以下と低くするためのプロセスウィンドウを広くすることができた。あるいは、上記のZnO薄膜製造装置1において、zasを20〜100mmの範囲で調整することにより、Rsと光透過率とが適正な範囲内で調整されたZnO薄膜を得ることができた。また、前記の通り、zasが小さな図3の場合と比べてZnO薄膜の堆積速度は低下するものの、図6に示されたRs<10Ω/□が得られた領域におけるこの堆積速度は20nm/s以上であり、一般のスパッタ堆積法に比べて1桁ほど高く実用的に充分な値である。
また、この際、ZnO薄膜に対してZnとO以外の元素の意図したドーピングは行われずに、このような低いRsを得ることができる。この原因としては、ZnO薄膜中における格子間Znや酸素欠損等の点欠陥に加え、成膜前における成膜チャンバ10の真空度(ベース真空度)が10−3Pa程度と高いことによる不純物の混入(オートドーピング)が考えられる。
ここで、上記の構成において意図的に水素を混入した場合において、Rsが30Ω/□以下のZnO薄膜はドーピング効果によって得られたものの、10Ω/□以下のZnO薄膜を得ることは困難であった。このため、更なる低抵抗化への寄与として、空気の主成分である窒素(N)が考えられる。しかし,Nはp型ZnO半導体を作製する際のドーパントとして認知されているので,この添加効果は本試料であるn型ZnO半導体においては抵抗率が増加する方向に働く.そのため、シート抵抗が減少するのは膜厚の増加によるものであり,Nが剥離抑制や堆積レート向上に寄与していると考えられ、この添加量は3%程度と大きかった。
このため、上記の構成においては、一般に行われるスパッタリング等と比べてこのように高いベース真空度から成膜を開始することができ、これによってRsの小さなZnO薄膜を得ることができる。このように高いベース真空度が用いられるため、成膜を開始するまでの間に成膜チャンバ10を排気する時間を短くすることができるため、スループットを高くすることができる。あるいは、成膜チャンバ10を排気するための真空ポンプとして、高真空度を得るために要求されるターボポンプやクライオポンプ等は不要であり、高真空度を得ることは困難であるが安価な多段ドライポンプ等のみを用いても上記の構成を実現することができる。同様に、Znの源となるZnソース22Aについても、高い純度は要求されず、純度99.99%以上であれば充分である。
図6に示された範囲内におけるZnO薄膜の光透過特性(透過率の波長依存性)を図7に示す。この結果より、波長950nm以下では、Rsによらずに高い光透過率が得られている。この際の膜厚は1〜2μm程度であり、透明電極として充分使用可能な範囲である。一方、波長950nm以上の近赤外域では、シート抵抗が低くなるに従って光透過率も低下している。図8に、Rsが1.7Ω/□であった上記のZnO薄膜と、同等のRsをもち現在広く使用されているITO薄膜の光透過特性を示す。この結果より、近赤外域の光透過率が比較的低い上記のZnO薄膜においても、近赤外域においてはITO薄膜よりも高い光透過率が得られる。なお、図8におけるITO薄膜の厚さは0.3μm程度であり、ZnO薄膜の厚さは1.5μm程度であった。このため、ZnO薄膜に対してこれよりも高いRsを許容すれば、近赤外域において更に高い光透過率を得ることができる。
上記のZnO薄膜製造装置1においては、特にコイル21と基板100の間隔zasを調整可能とすることによって、このように低いシート抵抗、可視光域から近赤外域かけての高い光透過率を得ることができる。この際、ZnO薄膜の成膜においては、基板加熱は不要である。また、成膜直後のZnO薄膜において上記のような特性が得られるため、成膜後にZnO薄膜に対して熱処理等を行うことも不要である。このため、耐熱性の低い材料(例えばPET:ポリエチレンテレフタレート等)で構成された基板上にも、こうしたZnO薄膜を形成することができる。すなわち、透明電極として使用できるZnO薄膜を、様々な種類の基板上に形成することができる。
この際、成膜前のベース真空度が高く、かつ純度が低く安価な材料を用いることができるため、装置全体や製造に用いる原材料を安価とすることができる。このため、上記のようなZnO薄膜を特に低コストで得ることができる。
また、前記の通り、図1の構成において、成膜チャンバ10を紙面垂直方向に大きくし、かつベルジャ20、コイル21、オーブン22の組み合わせ構造を紙面垂直方向に多数配列することによって、ZnO薄膜を大面積で成膜することができる。この際、個々の組み合わせ構造においてインピーダンス整合をとることにより、個々の組み合わせ構造において混合プラズマの生成を最適化することができるため、高周波電源はコイル毎に独立とすることが好ましい。この際、各ベルジャ、各コイル、各オーブンが単独で用いられる場合と、各ベルジャ、各コイル、各オーブンが同時に用いられる場合とでは、混合ガスプラズマの状態は異なるため、zasの調整は、各コイル毎に独立して行われることが好ましい。オーブンと基板間の間隔zbsについても同様である。
また、上記の構成においては、酸化性ガスがコイル21を用いてICP化され酸化性ガスプラズマOPとなった。しかしながら、酸化性ガスプラズマを基板側に照射することができる限りにおいて、酸化性ガスをプラズマ化するための手法は任意であり、プラズマ源の位置調整が可能な、他のプラズマ生成手段を用いることもできる。Zn蒸気を発生させるためのオーブンの構成等についても、同様である。
1 ZnO薄膜製造装置(酸化亜鉛薄膜製造装置)
10 成膜チャンバ
11 マスク
12 シャッター
12A シャッター軸
20 ベルジャ
21 コイル(アンテナ:プラズマ生成手段)
22 オーブン
22A Znソース
31 発光分析器受光部
32 ラングミュアプローブ
100 基板
MP 混合ガスプラズマ
OP 酸化性ガスプラズマ
V Zn蒸気

Claims (8)

  1. 基板上に酸化亜鉛薄膜を形成する酸化亜鉛薄膜製造装置であって、
    前記基板を減圧雰囲気下で収容する成膜チャンバと、
    前記基板に対する前記酸化亜鉛薄膜の堆積方向における前記基板と反対側において、前記成膜チャンバと連結され、酸素を含む酸化性ガスが流されるベルジャと、
    前記ベルジャの外部に装着され、高周波電力が印加されることによって前記ベルジャの内部における前記酸化性ガスをプラズマ化するプラズマ生成手段と、
    内部に亜鉛材料を収容し、加熱されることによって前記亜鉛材料から亜鉛を蒸気化して前記基板の側に噴射するように前記ベルジャの内部に設けられたオーブンと、
    を具備し、
    前記プラズマ生成手段と前記基板との間の前記堆積方向に沿った間隔が調整可能とされたことを特徴とする酸化亜鉛薄膜製造装置。
  2. 前記プラズマ生成手段は、前記ベルジャの外面を前記堆積方向の周りで巻回するコイルであることを特徴とする請求項1に記載の酸化亜鉛薄膜製造装置。
  3. 前記堆積方向に沿った前記オーブンと前記基板との間の間隔が調整可能とされたことを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化亜鉛薄膜製造装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の酸化亜鉛薄膜製造装置が複数、前記成膜チャンバを共通として前記堆積方向と垂直な面内において配列されたことを特徴とするマルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置。
  5. 前記プラズマ生成手段と前記基板との間の間隔が、各前記プラズマ生成手段毎に調整可能とされたことを特徴とする請求項4に記載のマルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置。
  6. 前記プラズマ生成手段に投入される前記高周波電力が、各前記プラズマ生成手段毎に調整可能とされたことを特徴とする請求項4又は5に記載のマルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置。
  7. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の酸化亜鉛薄膜製造装置、又は請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載のマルチプラズマ酸化亜鉛薄膜製造装置を用いた酸化亜鉛薄膜製造方法であって、
    前記基板が収容された前記成膜チャンバを1×10−4〜8×10−3Paの範囲に減圧する減圧工程と、
    前記減圧工程後に、前記酸化性ガスを導入して前記ベルジャ内の圧力を0.05〜0.5Paの範囲とし、前記プラズマ生成手段に前記高周波電力を投入し、前記ベルジャ内の前記酸化性ガスをプラズマ化すると共に、前記オーブンを加熱する成膜工程と、
    を具備し、
    前記堆積方向に沿った前記プラズマ生成手段と前記基板との間の間隔を20〜100mmの範囲とすることを特徴とする酸化亜鉛薄膜製造方法。
  8. 酸素濃度が99mol%以上とされた前記酸化性ガスを用いることを特徴とする請求項7に記載の酸化亜鉛薄膜製造方法。
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