JP2017131557A - 電気掃除機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ごみ取れをより向上した電気掃除機を提供する。
【解決手段】電気掃除機11は、本体ケースと、駆動輪と、掃除部22と、制御手段27と、算出部62とを有する。駆動輪は、本体ケースを走行可能とする。掃除部22は、床面を掃除する。制御手段27は、駆動輪の駆動を制御することで本体ケースを自律走行させる。算出部62は、掃除可能な領域の掃除カバー率を算出する。制御手段27は、掃除部22の制御を異ならせる複数の掃除モードを備え、一の掃除モードにより掃除して算出部62により算出した掃除カバー率が所定以上となったときに他の掃除モードに切り換わる。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、自律走行可能な電気掃除機に関する。
従来、被掃除面としての床面上を自律走行しながら床面を掃除する、いわゆる自律走行型の電気掃除機(掃除ロボット)が知られている。
このような電気掃除機は、床面の塵埃を吸い込むための電動送風機や、床面の塵埃を掻き上げて捕集する回転ブラシ、あるいは床面の隅部などを掃除するためのサイドブラシなどの各種掃除部を備えている。一般に、自律走行型の電気掃除機は、この掃除部を一定駆動させて掃除をしており、床面の汚れが多い箇所については繰り返し同じ箇所を走行するなど、走行制御を異ならせて対応している。そのため、掃除部により捕集する塵埃の大きさは基本的にいつも同じ範囲のものとなり、異なった大きさを有する塵埃などの捕集が容易でなく、充分なごみ取れを得ることができない場合がある。
特開平5−46239号公報
本発明が解決しようとする課題は、ごみ取れをより向上した電気掃除機を提供することである。
実施形態の電気掃除機は、本体ケースと、駆動輪と、掃除部と、制御手段と、算出手段とを有する。駆動輪は、本体ケースを走行可能とする。掃除部は、被掃除面を掃除する。制御手段は、駆動輪の駆動を制御することで本体ケースを自律走行させる。算出手段は、掃除可能な領域の掃除カバー率を算出する。そして、制御手段は、掃除部の制御を異ならせる複数の掃除モードを備え、一の掃除モードにより掃除して算出手段により算出した掃除カバー率が所定以上となったときに他の掃除モードに切り換わる。
第1の実施形態の電気掃除機を示すブロック図である。 同上電気掃除機の斜視図である。 同上電気掃除機を下方から示す平面図である。 (a)は一の掃除モード(粗塵捕集モード)での同上電気掃除機の一部を示す側面図、(b)は他の掃除モード(細塵捕集モード)での同上電気掃除機の一部を示す側面図である。 (a)は同上電気掃除機により掃除する掃除領域の一例を模式的に示す説明平面図、(b)は(a)の掃除領域を掃除したときの電気掃除機の走行軌跡を模式的に示す説明図である。 第2の実施形態の電気掃除機を示すブロック図である。
以下、第1の実施形態の構成を、図面を参照して説明する。
図1ないし図3において、11は電気掃除機であり、この電気掃除機11は、この電気掃除機11の充電用の基地部となる基地装置としての図示しない充電装置(充電台)などとともに電気掃除装置(電気掃除システム)を構成するものである。そして、電気掃除機11は、本実施形態において、走行面としての被掃除面である床面上を自律走行(自走)しつつ床面を掃除する、いわゆる自走式のロボットクリーナ(掃除ロボット)である。
また、この電気掃除機11は、中空状の本体ケース20と、この本体ケース20を床面上で走行させる走行部21と、床面などの塵埃を掃除する掃除部22と、充電装置を含む外部装置と通信する通信部23と、センサ部26と、走行部21、掃除部22および通信部23などを制御するコントローラである制御手段(制御部)27と、これら走行部21、掃除部22、通信部23、センサ部26および制御手段27などに給電する二次電池28とを備えている。なお、以下、電気掃除機11(本体ケース20)の走行方向に沿った方向を前後方向(図2に示す矢印FR,RR方向)とし、この前後方向に対して交差(直交)する左右方向(両側方向)を幅方向として説明する。
本体ケース20は、例えば合成樹脂などにより扁平な円柱状(円盤状)などに形成されている。すなわち、この本体ケース20は、側面部20aと、この側面部20aの上部および下部にそれぞれ連続する上面部20b(図2)および下面部20c(図3)とを備えている。この本体ケース20の側面部20aは、略円筒面状に形成されており、この側面部20aには、例えば撮像部などが配置されている。また、本体ケース20の上面部20bおよび下面部20cは、それぞれ略円形状に形成されており、図3に示すように、床面に対向する下面部20cには、集塵口である吸込口30、および、排気口31などがそれぞれ開口されている。さらに、この本体ケース20の下面部20cには、この下面部20cに対して上下動可能な吸込部ユニット32が設けられている。
吸込部ユニット32には、吸込口30が設けられている。この吸込部ユニット32は、本体ケース20に対して例えば後端側が上下方向に回動可能に軸支されており、本体ケース20に対して、この本体ケース20の下面部20cから下方へと突出する方向に付勢されている。また、この吸込部ユニット32は、ユニット駆動手段(ユニット駆動部)としてのユニット用モータ33(図1)の駆動により上下動されるように構成されている。
走行部21は、複数(一対)の駆動部としての駆動輪34,34、これら駆動輪34,34を駆動させる動作部としての駆動手段であるモータ35,35(図1)、および、旋回用の旋回輪36などを備えている。
各駆動輪34は、電気掃除機11(本体ケース20)を床面上で前進方向および後退方向に走行(自律走行)させる、すなわち走行用のものであり、左右幅方向に沿って図示しない回転軸を有し、幅方向に対称に配置されている。
各モータ35(図1)は、例えば駆動輪34のそれぞれに対応して配置されており、各駆動輪34を独立して駆動させることが可能となっている。
旋回輪36は、本体ケース20の下面部20cの幅方向の略中央部で、かつ、前部に位置しており、床面に沿って旋回可能な従動輪である。
掃除部22は、吸込口30を含む吸込部ユニット32およびユニット用モータ33(図1)、例えば本体ケース20内に位置して塵埃を吸込口30から空気とともに吸い込み排気口31から排気する電動送風機41、吸込口30に回転可能に取り付けられて塵埃を掻き上げる回転清掃体としての回転ブラシ42およびこの回転ブラシ42を回転駆動させるブラシモータ43(図1)、本体ケース20の前側などの両側に回転可能に取り付けられて塵埃を掻き集める旋回清掃部としての補助掃除手段(補助掃除部)であるサイドブラシ44およびこのサイドブラシ44を駆動させるサイドブラシモータ45(図1)、および、吸込口30と連通して塵埃を溜める集塵部46(図2)などを備えている。なお、電動送風機41と、回転ブラシ42およびブラシモータ43(図1)と、サイドブラシ44およびサイドブラシモータ45(図1)とは、少なくともいずれかを備えていればよい。
回転ブラシ42およびブラシモータ43は、それぞれ吸込部ユニット32に保持されている。したがって、これら回転ブラシ42およびブラシモータ43は、吸込部ユニット32とともに、本体ケース20に対して(ユニット用モータ33(図1)の駆動により)上下動可能となっている。
図1に示す通信部23は、充電装置などへと無線信号(赤外線信号)を送信する例えば赤外線発光素子などの図示しない送信手段(送信部)、および、充電装置や図示しないリモコンなどからの無線信号(赤外線信号)を受信する例えばフォトトランジスタなどの図示しない受信手段(受信部)などを備えている。
センサ部26は、例えば各駆動輪34(各モータ35)の回転数を検出する光エンコーダなどの回転数センサ55を備えている。この回転数センサ55は、測定した駆動輪34(図3)またはモータ35の回転数によって、電気掃除機11(本体ケース20(図3))の旋回角度や進行距離を検出するようになっている。したがって、この回転数センサ55は、例えば充電装置などの基準位置からの電気掃除機11(本体ケース20(図3))の相対位置を検出する、位置検出センサである。なお、このセンサ部26は、例えば障害物を検出する障害物検出手段としての障害物センサ、集塵部46に捕集される塵埃量を検出する塵埃量検出手段としての光センサなどをさらに備えていてもよい。
制御手段27は、例えば制御手段本体(制御部本体)であるCPU、このCPUによって読み出されるプログラムなどの固定的なデータを格納した格納部であるROM、プログラムによるデータ処理の作業領域となるワークエリアなどの各種メモリエリアを動的に形成するエリア格納部であるRAM(それぞれ図示せず)などを備えるマイコンである。この制御手段27には、さらに、各種データなどを記憶する記憶手段(記憶部)としてのメモリ61、掃除カバー率を算出する算出手段としての算出部62、および、この算出部62で算出した掃除カバー率に基づいて掃除モードの切り換えを判定する判定部63などを備えている。また、この制御手段27は、走行部21のモータ35,35(駆動輪34,34)の動作を制御する走行制御部66、および、掃除部22の吸込部ユニット32の上下動用のユニット用モータ33、電動送風機41、ブラシモータ43およびサイドブラシモータ45の動作を制御する掃除制御部67などを備えている。そして、この制御手段27は、例えば駆動輪34,34(モータ35,35)を駆動して電気掃除機11(本体ケース20)を自律走行させる走行モードと、充電装置を介して二次電池28を充電する充電モードと、動作待機中の待機モードとを有している。また、走行モード中には、掃除部22(電動送風機41、回転ブラシ42およびブラシモータ43(図1)、あるいはサイドブラシ44およびサイドブラシモータ45(図1))の制御を互いに異ならせた複数、例えば2つの掃除モードが含まれている。これら掃除モードについては後述する。
メモリ61は、電気掃除機11の電源のオンオフに拘らず記憶した各種データを保持する、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性のメモリである。
算出部62は、例えば所有者の入力などによって予めメモリ61などに記憶した掃除領域の面積に対する掃除済み領域(走行済み領域)の面積の比率を掃除カバー率として算出する。すなわち、掃除カバー率は、(掃除済み領域の面積)/(掃除領域の面積)により算出される。これらの面積は、実際の面積を用いてもよいし、例えば入力された掃除領域のマップ上の面積など、実際の面積に対応(比例)する数値を用いてもよい。なお、算出部62で算出する掃除カバー率としては、例えば電気掃除機11(本体ケース20)の走行済み面積に対する、所定回数以上重複走行した領域の面積の比率で求めてもよい。そして、所定回数以上重複走行した領域の面積の比率が上昇することは、掃除領域の多くの箇所を繰り返し走行していることを意味するので、その間掃除をしていれば、掃除カバー率が増加しているものと想定されるためである。なお、掃除済み領域の面積、走行済み面積、あるいは所定回数以上重複走行した領域の面積は、例えば回転数センサ55により検出する電気掃除機11(本体ケース20)の位置(座標)およびその位置を通過した時間などをメモリ61などの記憶手段に記憶しておくことで容易に求めることができる。例えば、図5(a)に掃除領域CAの一例を示し、図5(b)にメモリ61などの記憶手段に記憶された図5(a)の掃除領域CAの掃除カバー率を視覚的に示す。この図5(b)は、図5(a)の掃除領域CAを所定のメッシュサイズに分割したマップに対して電気掃除機11(本体ケース20)の走行軌跡を配置したものであり、重複走行した回数が多いほど明度が小さい(画像が黒に近い)、例えば256階調(8ビット=28)のグレースケールの画像として示す。したがって、メモリ61などの記憶手段においては、メッシュ毎に電気掃除機11(本体ケース20)が通過した回数が記憶されており、掃除カバー率が大きいほど、この画像全体の明度が減少するように構成されている。
図1に示す判定部63は、算出部62で算出した掃除カバー率と、予め設定された所定の閾値とを比較し、掃除カバー率が所定の閾値未満であるとき、すなわち掃除領域の掃除済み領域が相対的に少ないときには、一の掃除モード(第1掃除モード)である粗塵捕集モードを選択し、掃除カバー率が所定の閾値以上であるとき、すなわち掃除領域の掃除済み領域が相対的に多いときには、一の掃除モードと異なりこの一の掃除モードよりも相対的に小さい塵埃を捕集するための他の掃除モード(第2掃除モード)である細塵捕集モードを選択する。そして、この判定部63の判定にしたがい、走行制御部66や掃除制御部67が各種駆動を制御する。
図1に示す走行制御部66は、モータ35,35に流れる電流の大きさおよび向きを制御することにより、モータ35,35を正転、あるいは逆転させることで、モータ35,35の駆動を制御し、これらモータ35,35の駆動を制御することで駆動輪34,34(図3)の駆動を制御している。
掃除制御部67は、電動送風機41、ブラシモータ43、サイドブラシモータ45、および、ユニット用モータ33をそれぞれ別個に導通角制御することで、これら電動送風機41、ブラシモータ43(回転ブラシ42(図3))、サイドブラシモータ45(サイドブラシ44(図3))、および、ユニット用モータ33の駆動を制御している。また、この掃除制御部67は、判定部63の判定に応じて、掃除部22の動作を制御するように構成されている。なお、これら電動送風機41、ブラシモータ43、サイドブラシモータ45、およびユニット用モータ33のそれぞれに対応して制御部を別個に設けてもよい。
二次電池28は、例えば図3に示す本体ケース20の下面部20cの後部の両側に露出する接続部としての充電端子71,71と電気的に接続されており、これら充電端子71,71が充電装置側と電気的および機械的に接続されることで、この充電装置に搭載された充電回路を介して充電されるようになっている。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
一般に、電気掃除装置は、電気掃除機11によって掃除をする掃除作業と、充電装置によって二次電池28を充電する充電作業とに大別される。充電作業は、充電装置に内蔵された定電流回路などの充電回路を用いる既知の方法が用いられるため、掃除作業についてのみ説明する。
電気掃除機11は、例えば予め設定された掃除開始時刻となったときや、リモコンまたは外部装置によって送信された掃除開始の指令信号を受信したときなどのタイミングで、制御手段27が待機モードから走行モードに切り換わり、この制御手段27(走行制御部66)がモータ35,35(駆動輪34,34)を駆動させ充電装置から離脱し、掃除を開始する。このとき、電気掃除機11は、予め記憶された掃除領域のマップに基づいて自律走行しつつ、また、障害物センサなどを用いて周囲の障害物や壁を検出し、これら障害物や壁などを回避して自律走行しつつ、掃除をする。この自律走行の際の走行制御については、任意の制御方法を用いることができるが、本実施形態では、例えばランダム走行が用いられる。ランダム走行とは、まず、制御手段27(走行制御部66)が駆動輪34,34(モータ35,35)の駆動を制御することで電気掃除機11(本体ケース20)を直線状に前進させるとともに、電気掃除機11(本体ケース20)の前部がマップの壁に接近(接触)したとき、あるいは障害物センサにより進行方向前方の所定距離以内に障害物を検出したときに、制御手段27(走行制御部66)が駆動輪34,34(モータ35,35)の駆動を制御することで所定の角度範囲内のランダムな角度に旋回して進行方向を変え、さらに直線状に前進するという動作を繰り返す走行制御をいう。
そして、この掃除の際に、算出部62で算出した掃除カバー率が所定未満であるときには、判定部63が掃除モードを粗塵捕集モードとする。この粗塵捕集モードでは、制御手段27(掃除制御部67)が、掃除部22の電動送風機41およびサイドブラシ44(サイドブラシモータ45)を駆動させるとともに、回転ブラシ42(回転ブラシモータ43)を停止させ、かつ、ユニット用モータ33を駆動させることにより吸込部ユニット32を本体ケース20の下部(下面部20c)に対して上方、すなわち床面Fから離間する方向に移動させた状態とする(図4(a))。この結果、吸込部ユニット32と床面Fとの上下方向の隙間が相対的に増加するので、比較的大きな塵埃である粗塵を吸込口30から集塵部46へと捕集できるとともに、回転ブラシ42(回転ブラシモータ43)が停止しているので、髪の毛などの線状の塵埃を回転ブラシ42に絡み付かせることなく吸込口30から集塵部46へと吸い込むことができる。したがって、この粗塵捕集モードにより、電気掃除機11は、比較的大きい塵埃を効果的に掃除できる。
一方、掃除が進行して、算出部62で算出した掃除カバー率が所定以上になると、判定部63が掃除モードを細塵捕集モードに切り換える。この細塵捕集モードでは、制御手段27(掃除制御部67)が、掃除部22の電動送風機41、回転ブラシ42(ブラシモータ43)およびサイドブラシ44(サイドブラシモータ45)を駆動させるとともに、ユニット用モータ33を駆動させることにより吸込部ユニット32を本体ケース20の下部(下面部20c)に対して下方、すなわち床面Fに接近する方向に移動させた状態とする(図4(b))。この結果、吸込部ユニット32と床面Fとの上下方向の隙間が相対的に減少するので、吸込口30が床面Fに接近し、吸込口30の周囲の真空度が向上して、比較的小さい塵埃を吸込口30から集塵部46へと吸い込んだり集塵部46へと掻き上げたりすることができる。したがって、この細塵捕集モードにより、電気掃除機11は、比較的小さい(細かい)塵埃を効果的に掃除できる。
そして、細塵捕集モードにより所定時間、あるいは所定の掃除カバー率となるまで掃除を継続した場合、あるいは掃除作業中に二次電池28の容量が所定量まで低下して掃除や撮像を完了させるのに不足している(二次電池28の電圧が放電終止電圧近傍まで低下している)場合などの所定条件時には、電気掃除機11では、充電装置などに帰還するように制御手段27(走行制御部67)によってモータ35,35(駆動輪34,34)の動作を制御する。この後、充電端子71,71と充電装置に設けられた充電用端子とが接続されると、掃除作業を終了し、制御手段27が待機モード、あるいは充電モードに移行する。
上述したように、上記第1の実施形態によれば、掃除可能な領域の掃除カバー率を算出部62により算出し、一の掃除モード(粗塵捕集モード)により掃除して算出部62により算出した掃除カバー率が所定以上となったときに他の掃除モード(細塵捕集モード)に切り換わることにより、1回の掃除中に、互いに異なる掃除モードで掃除する時間をそれぞれ設け、異なる種類の掃除方法によって、例えば異なる大きさや種類の塵埃を捕集したり、異なる種類の掃除効果(例えば塵埃の吸い込み、塵埃の拭き取り、床面の磨きなど)を与えたりすることができる。したがって、塵埃の取り残しを低減でき、ごみ取れをより向上できる。
しかも、算出部62により算出した掃除カバー率をトリガとして掃除モードを切り換えるので、掃除領域の面積の大小や障害物の配置、あるいは掃除領域の間取りなどの複雑さに左右されることなく、掃除モードを効果的なタイミングで切り換えることができる。
また、算出部62が、掃除領域の面積に対する一の掃除モード(粗塵捕集モード)による掃除済み面積の比率を掃除カバー率として算出する場合には、掃除カバー率をより精度よく算出できる。
一方、判定部63が、走行済み面積に対する一の掃除モード(粗塵捕集モード)での所定回数以上重複走行した領域の面積の比率を掃除カバー率として算出する場合には、予め掃除領域のマップやその面積などを記憶しておく必要がなく、制御手段27による処理の負荷が軽くなるとともに、所有者の負担が少ない。
そして、制御手段27は、粗塵捕集モードにより掃除して算出部62により算出した掃除カバー率が所定以上となったときに細塵捕集モードに切り換わることで、粗塵捕集モードによって先に比較的大きい塵埃を掃除した後、細塵捕集モードによって比較的小さい塵埃を掃除できる。そのため、細塵捕集モード時に比較的大きい塵埃が回転ブラシ42に絡み付くなどして比較的小さい塵埃の捕集を妨げにくく、より効率よく掃除できる。
なお、上記第1の実施形態において、制御手段27(判定部63)は、掃除カバー率の所定時間毎の変化量(上昇率)が所定未満となったとき、換言すれば掃除カバー率が飽和に近づいたときに、一の掃除モード(粗塵捕集モード)から他の掃除モード(細塵捕集モード)に切り換えるように制御してもよい。すなわち、掃除カバー率は、一の掃除モードによって掃除を継続することにより上昇していくものの、掃除が進むにしたがって徐々にその上昇率が低下していく。したがって、掃除カバー率の所定時間毎の変化量(上昇率)が所定未満となったとき、すなわち掃除カバー率があまり上昇しなくなったときには、一の掃除モードによる掃除が略終了しているものと想定されるので、制御手段27(判定部63)が、この掃除カバー率の変化量に基づいて、一の掃除モードから他の掃除モードに掃除モードを切り換える制御としても、同様の作用効果を奏することができる。
また、算出部62および掃除制御部67はそれぞれ制御手段27中に備えたが、それぞれ別構成としてもよいし、いずれか2つ以上を任意に組み合わせてもよく、制御手段27とは別個に設けてもよい。
次に、第2の実施形態を、図6を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施形態は、上記第1の実施形態の制御手段27が、算出部62に代えて、掃除時間を計測する計時手段(計時部)としてのタイマ74を備えるものである。
タイマ74は、掃除開始から掃除終了まで、換言すれば制御手段27の掃除モード中の時間を計測している。このタイマ74は、専用のものを用いてもよいし、例えば現時刻を検出しているタイマなどと共通とすることもできる。
また、判定部63は、タイマ74により計測した掃除時間と所定の閾値とを比較し、掃除時間が所定の閾値以上になると、一の掃除モード(粗塵捕集モード)から他の掃除モード(細塵捕集モード)に掃除モードを切り換えるように構成されている。
そして、一の掃除モード(粗塵捕集モード)により掃除した時間が所定以上となったときに他の掃除モード(細塵捕集モード)に切り換わることにより、1回の掃除中に、互いに異なる掃除モードで掃除する時間をそれぞれ設け、異なる種類の掃除方法によって、例えば異なる大きさや種類の塵埃を捕集したり、異なる種類の掃除効果(例えば塵埃の吸い込み、塵埃の拭き取り、床面の磨きなど)を与えたりすることができる。したがって、塵埃の取り残しを低減でき、ごみ取れをより向上できる。
しかも、掃除領域の面積に依存せず、時間のみで掃除モードの切り換えを判断するので、掃除領域の面積などを所有者が予め入力などによって電気掃除機11のメモリ61などに記憶させておく必要がなく、所有者の負担が少ない。
なお、上記各実施形態において、掃除モードは、粗塵捕集モードおよび細塵捕集モードに限らず、例えば床面の拭き掃除や磨き掃除をする掃除モードなど、他の様々な掃除モードを含むことができる。すなわち、上記各実施形態は、互いに異なる掃除方法を有する複数の掃除モードを掃除カバー率または時間に応じて切り換えるものであれば、切り換える掃除モードの内容は限定されず、また、2つの掃除モードを切り換えるだけでなく、3以上の掃除モードを掃除カバー率または時間に応じて切り換えるようにすることもできる。したがって、掃除部22も、電動送風機41、回転ブラシ42(ブラシモータ43)、サイドブラシ44(サイドブラシモータ45)、および、吸込部ユニット32(ユニット用モータ33)などの構成に限定されず、必要な掃除の形態に応じた掃除部を備えることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11 電気掃除機
20 本体ケース
22 掃除部
27 制御手段
34 駆動輪
62 算出手段としての算出部
74 計時手段としてのタイマ

Claims (5)

  1. 本体ケースと、
    この本体ケースを走行可能とする駆動輪と、
    被掃除面を掃除する掃除部と、
    前記駆動輪の駆動を制御することで前記本体ケースを自律走行させる制御手段と、
    掃除可能な領域の掃除カバー率を算出する算出手段とを具備し、
    前記制御手段は、前記掃除部の制御を異ならせる複数の掃除モードを備え、一の掃除モードにより掃除して前記算出手段により算出した掃除カバー率が所定以上となったときに他の掃除モードに切り換わる
    ことを特徴とした電気掃除機。
  2. 算出手段は、掃除領域の面積に対する一の掃除モードによる掃除済み面積の比率を掃除カバー率として算出する
    ことを特徴とした請求項1記載の電気掃除機。
  3. 算出手段は、走行済み面積に対する一の掃除モードでの所定回数以上重複走行した領域の面積の比率を掃除カバー率として算出する
    ことを特徴とした請求項1記載の電気掃除機。
  4. 制御手段は、掃除部の制御を異ならせることで相対的に大きい塵埃を捕集する粗塵捕集モードと相対的に小さい塵埃を捕集する細塵捕集モードとを備え、粗塵捕集モードにより掃除して算出手段により算出した掃除カバー率が所定以上となったときに細塵捕集モードに切り換わる
    ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか一記載の電気掃除機。
  5. 本体ケースと、
    この本体ケースを走行可能とする駆動輪と、
    被掃除面を掃除する掃除部と、
    前記駆動輪の駆動を制御することで前記本体ケースを自律走行させる制御手段と、
    掃除時間を計測する計時手段とを具備し、
    前記制御手段は、前記掃除部の制御を異ならせる複数の掃除モードを備え、前記計時手段によって計測した一の掃除モードにより掃除した時間が所定以上となったときに他の掃除モードに切り換わる
    ことを特徴とした電気掃除機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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