JP2017131462A - 血液分離チャンバ及び採血回路セット - Google Patents

血液分離チャンバ及び採血回路セット Download PDF

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Abstract

【課題】遠心分離用ロータの装着溝に素早く確実に装着することができる血液分離チャンバ及び採血回路セットを提供する。
【解決手段】採血回路セット12の血液分離チャンバ18Aは、上下方向に深さを有するとともに上方に開口した装着溝86が設けられたロータ78に装着可能である。血液分離チャンバ18Aは、血液分離部40を有し、装着溝86に挿入可能な帯状のチャンバ本体36と、チャンバ本体36の上部42に設けられ、チャンバ本体36の延在方向又は厚さ方向に延在又は突出した誤装着防止部38Aとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、遠心分離装置に装着される血液分離チャンバ及び採血回路セットに関する。
近年の献血においては、供血者から全血を採取する全血採血の他に、供血者の身体への負担が軽い成分採血(アフェレーシス)が行われている。成分採血は、成分採血システム(アフェレーシスシステム)を使用し、全血から特定の血液成分だけを採取し、残りの成分を供血者の体内に再び戻す採血方法である。
特許文献1には、供血者から取り出した全血を遠心分離して血小板を採取する成分採血システムが開示されている。この成分採血システムは、複数のバッグを有する採血回路セットと、この採血回路セットが装着される遠心分離装置を備える。上記の複数のバッグは、全血が導入される帯状の血液分離チャンバを含む。
上記の遠心分離装置は、血液分離チャンバが装着可能であり、装着された血液分離チャンバに遠心力を付与するロータを有する。ロータの上面には、ロータの回転軸心の周囲に周方向に延在する略環状の装着溝が設けられている。血液分離チャンバは、ロータに対する上下の向きが決められており、正しい向きで装着溝に挿入されることで、ロータに適正に装着されるようになっている。
特表2013−514863号公報
本発明は、上記の従来技術に関連してなされたものであり、遠心分離用ロータの装着溝に素早く確実に装着することができる血液分離チャンバ及び採血回路セットを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、上下方向に深さを有するとともに上方に開口した装着溝が設けられた遠心分離用ロータに装着可能な血液分離チャンバであって、血液分離部を有し、前記装着溝に挿入可能な帯状のチャンバ本体と、前記チャンバ本体の上部に設けられ、前記チャンバ本体の延在方向又は厚さ方向に延在又は突出した誤装着防止部と、を備えることを特徴とする。
上記の構成を採用した本発明の血液分離チャンバによれば、チャンバ本体の上部に誤装着防止部が設けられているため、血液分離チャンバを遠心分離用ロータの装着溝に装着しようとする際に、見てすぐに血液分離チャンバの上下の向きを理解することができる。また、仮に上下逆向きに血液分離チャンバを装着しようとしても、誤装着防止部が邪魔になるため、誤装着防止部が設けられた箇所においてチャンバ本体の装着溝への挿入は阻止される。従って、血液分離チャンバを素早く正確に遠心分離用ロータに装着することができる。
上記の血液分離チャンバにおいて、前記誤装着防止部は、前記チャンバ本体の延在方向の一端部と他端部とに架け渡すように設けられていてもよい。
このような誤装着防止部により、血液分離チャンバの上下の向きの判別を一層容易にできるとともに、誤装着の防止を簡易構成で実現できる。
上記の血液分離チャンバにおいて、前記誤装着防止部は、前記チャンバ本体の延在方向の一端部と他端部の少なくとも一方から前記延在方向に突出していてもよい。
このような誤装着防止部により、血液分離チャンバの上下の向きの判別を一層容易にできるとともに、誤装着の防止を簡易構成で実現できる。
上記の血液分離チャンバにおいて、前記誤装着防止部は、前記チャンバ本体から前記厚さ方向の一方又は両方に突出しており、前記誤装着防止部の前記厚さ方向に沿った幅は、前記装着溝の溝幅よりも大きくてもよい。
この構成により、血液分離チャンバの上下の向きの判別を一層容易にできるとともに、誤装着を確実に一層防止することができる。
上記の血液分離チャンバにおいて、前記誤装着防止部は、前記チャンバ本体の上端縁から立ち上がる立上部を有してもよい。
この構成により、チャンバ本体を装着溝内の規定深さまで支障なく挿入することができる。
上記の血液分離チャンバにおいて、前記チャンバ本体の上部には、視覚によって認識可能な識別表示が設けられていてもよい。
このような識別表示(図形、模様、文字、記号等)により、血液分離チャンバの上下の向きをより素早く理解することができる。
また、本発明は、遠心分離装置に装着可能に構成されるとともに前記遠心分離装置の動作により血液又は血液成分を貯留及び流動するように構成された採血回路セットであって、上記のいずれかの血液分離チャンバを含む複数のバッグと、前記複数のバッグに接続された複数のチューブと、を備えることを特徴とする。
本発明の血液分離チャンバ及び採血回路セットによれば、遠心分離用ロータの装着溝に素早く確実に装着することができる。
本発明の実施形態に係る採血回路セットを備えた採血システムの概略図である。 本発明の第1実施形態に係る血液分離チャンバの斜視図である。 図1に示した採血システムの遠心分離装置のロータの概略斜視図である。 ロータに血液分離チャンバを装着した状態の斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る血液分離チャンバの斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る血液分離チャンバの斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る血液分離チャンバの斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る血液分離チャンバの斜視図である。
以下、本発明に係る血液分離チャンバ及び採血回路セットについて好適な複数の実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。なお、第1実施形態以外の実施形態において、第1実施形態と同一又は同様な要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
図1において、採血システム10は、供血者から血液(全血)を連続的に取り出して体外で遠心分離することにより、特定の血液成分(本実施形態では、血小板)を採取し、残りの血液成分を供血者に戻す血液アフェレーシスシステムとして構成されている。なお、採血システム10は、適宜の改変を施すことにより、全血の採血を行うシステムにも適用可能である。
まず、図1に示す採血システム10の概略を説明する。この採血システム10は、血液成分を貯留及び流動するための採血回路セット12と、採血回路セット12に遠心力を付与する遠心分離装置14とを備える。採血回路セット12は、供血者から取り出された全血が導入され全血を複数の血液成分に遠心分離する1次分離器としての血液分離チャンバ18Aを有する。
遠心分離装置14は、血液分離チャンバ18Aに遠心力を付与するための遠心分離用ロータ78(以下、「ロータ78」という)を有する。ロータ78の上面82aには、ロータ78の回転軸心aを中心に周方向に延在する装着溝86が形成されており、血液分離チャンバ18Aは当該装着溝86に装着可能である。以下、採血回路セット12及び遠心分離装置14について詳細に説明する。
採血回路セット12は、汚染防止や衛生のため、1回の使用毎に使い捨てにされる。採血回路セット12は、血液分離チャンバ18Aを含む複数のバッグ16と、これらのバッグ16に繋がる複数のチューブ20と、所定の経路に形成され複数のチューブ20が保持又は接続されるカセット22と、抗凝固剤導入部24と、穿刺針25を有する採血・返血部26とを備える。
複数のバッグ16は、血液分離チャンバ18Aと、補助バッグ28と、PPP用バッグ30と、保存液用バッグ32と、血小板用バッグ34とを含む。
血液分離チャンバ18Aは、帯状の袋に形成されており、遠心分離装置14のロータ78に装着されるように構成されている。具体的に、血液分離チャンバ18Aは、ロータ78に設けられた装着溝86に装着可能な帯状のチャンバ本体36と、チャンバ本体36の上部42に設けられた誤装着防止部38Aとを有する。
図2において、チャンバ本体36は、供血者の全血が供給される第1チャンバ40(血液分離部)を内部に有する軟質バッグであり、容易に折り曲げたり、畳んだり、丸めたりすることが可能である。第1チャンバ40は、チャンバ本体36の一端部36aから他端部36bまで延在している。遠心分離処理時において、第1チャンバ40に導入された全血は、一端部36aから他端部36bまで流動する間に遠心力によって遠心分離される。
血液分離チャンバ18Aのチャンバ本体36は、ロータ78の構造との関係上、遠心分離処理を適切に行うために、ロータ78に対する上下の取付方向が決められており、図2に示す向きでロータ78に装着される。従って、チャンバ本体36は、ロータ78に対する装着状態で上方側となる上部42と、下方側となる下部44とを有する。以下、チャンバ本体36について、図2の上下方向の寸法を「高さH」(又は「幅」)といい、チャンバ本体36の延在方向及び高さ方向に直交する方向の寸法を「厚さT」という。
誤装着防止部38Aは、血液分離チャンバ18Aをロータ78の装着溝86に装着する際に、血液分離チャンバ18Aの上下の向きの判別を容易にするとともに、装着溝86への誤装着(上下逆向きの装着)を防止するために、設けられている。
本実施形態において、誤装着防止部38Aは、チャンバ本体36の上部42において、チャンバ本体36の延在方向に延在している。より具体的には、誤装着防止部38Aは、チャンバ本体36の上部42において、チャンバ本体36の一端部36aと他端部36bとに架け渡すように設けられている。換言すれば、誤装着防止部38Aの一端部は、チャンバ本体36の上部42における一端部36aに連なり、誤装着防止部38Aの他端部は、チャンバ本体36の上部42における他端部36bに連なっている。
このように、チャンバ本体36の一端部36aと他端部36bとが誤装着防止部38Aにより連結されていることにより、血液分離チャンバ18Aは、一周繋がった環状に形成されている。
本実施形態において、誤装着防止部38Aは、チャンバ本体36の一端部36aにおける上端縁43から立ち上がる第1立上部39aと、チャンバ本体36の他端部36bにおける上端縁43から立ち上がる第2立上部39bと、第1立上部39aと第2立上部39bとの間に延在する延在部39cとを有する。延在部39cの下面の高さは、チャンバ本体36の上端縁43と略同じか、それよりも若干だけ高い。
誤装着防止部38Aは、チャンバ本体36に一体成形された部分であってもよく、あるいは、チャンバ本体36とは別部品として製作され、チャンバ本体36に対して適宜の接合手段(接着、溶着等)により接合及び固定された部材であってもよい。誤装着防止部38Aは、血液分離チャンバ18Aの変形容易性を確保するために軟質に構成されるのが好ましいが、硬質に構成されてもよい。
図1及び図2において、血液分離チャンバ18Aの一端部36aには、導入チューブ46が連結されている。図1において、導入チューブ46は、カセット22を介して採血・返血部26に接続されている。採血・返血部26には、供血者からの初流血を採取するサンプリング部48が接続されている。また、採血・返血部26は、カセット22を介して、抗凝固剤導入部24に接続されている。
抗凝固剤導入部24は、図示しないACD液保存バッグと接続可能に構成されている。採血回路セット12の使用時には、初期操作として、ACD液保存バッグから抗凝固剤導入部24を介して、抗凝固剤であるACD液が血液分離チャンバ18Aに供給され、これにより、全血の凝固が抑制される。
採血回路セット12を使用した成分採血においては、供血者から穿刺針25を介して取り出された全血は、導入チューブ46が接続する一端部36a(図2参照)から装着溝86に装着されたチャンバ本体36の第1チャンバ40に流入する。流入した全血は、血液分離チャンバ18A(チャンバ本体36)の延在方向に沿って他端部36b(図2参照)側に向かって流動する。全血は、ロータ78の回転に伴う遠心力を受けることで、その流動中に遠心分離がなされる。本実施形態の場合、全血は、遠心分離によって、軽比重成分(上清成分)である血漿(乏血小板血漿:PPP)と、重比重成分(沈降成分)である濃厚赤血球と、中比重成分であるバフィーコート(BC)とに分離される。
血液分離チャンバ18Aの他端部36bには、第1〜第3導出チューブ48a〜48cが接続されている。
第1導出チューブ48aは、カセット22内に設けられたリザーバ50に接続されている。第1チャンバ40の遠心分離により生成された濃厚赤血球は、第1導出チューブ48aによりリザーバ50へと導かれる。
第2導出チューブ48bは、カセット22を介して、PPP用バッグ30に接続されたチューブ52と、カセット22内に設けられたリザーバ50とに接続されている。全血の遠心分離により第1チャンバ40にて生成された血漿は、第2導出チューブ48bを介してカセット22へと導かれ、一部はチューブ52を介してPPP用バッグ30へと導入され、残りの血漿はリザーバ50へと導入される。リザーバ50に貯留された血液成分(濃厚赤血球及び血漿)は、遠心分離処理後に、採血・返血部26へと導出され、穿刺針25を介して供血者に戻される。
図2において、第3導出チューブ48cは、第2チャンバ54を有する2次分離器としての濃縮器56に接続されている。全血の遠心分離により第1チャンバ40にて生成されたバフィーコートは、第3導出チューブ48cにより、濃縮器56へと導入される。バフィーコートには、白血球成分と多血小板血漿(血小板含有成分)が含まれる。
濃縮器56は、血液分離チャンバ18Aからのバフィーコートを第2チャンバ54内に導入し、ロータ78の回転に伴う遠心力によってバフィーコートをさらに遠心分離する。この濃縮器56は、複数の段差付き円錐状に形成されており、ロータ78に取り付けられた状態で、円錐状の頂部側が遠心中心から遠い側に配置され、円錐状の底面側が遠心中心に近い側に配置される。
濃縮器56において、バフィーコートは、重比重成分である白血球と、軽比重成分である血小板(具体的には、血漿及び血小板を含む血小板含有成分)とに分離させられる。白血球は、濃縮器56に形成された複数の段差によって捕捉される。血小板は、濃縮器56の出口(底面側)に接続された中継チューブ58へと流出し、図1に示すカセット22及びチューブ60を介して血小板用バッグ34へと導入される。また、血小板用バッグ34には、血小板の導入に伴って、保存液用バッグ32からチューブ62、カセット22及びチューブ60を介して、血小板保存液(PAS液)が供給される。
なお、導入チューブ46、第1導出チューブ48a、第2導出チューブ48b及び中継チューブ58は、結束シース64によって束ねられている。
図1において、遠心分離装置14は、成分採血において繰り返し使用される機器であり、例えば、医療施設や採血用車両等に備えられる。遠心分離装置14は、高さ方向に比較的長く形成された箱状の装置本体70と、装置本体70内に収容された遠心ユニット72とを備える。
装置本体70は、採血回路セット12の複数のバッグ16を内部に収容し又は外部に保持するとともに、採血回路セット12に取り込まれた血液の遠心分離を制御する機能を有している。この装置本体70は、血液の遠心分離を行う際の操作や表示を行う表示操作装置74と、採血回路セット12のカセット22が取り付け可能に構成された取付部76と、遠心ユニット72を収容する収容部79と、収容部79の前面側を開閉可能な扉81とを備える。
装置本体70の取付部76は、装置本体70の上部側に配置され、カセット22を嵌め込み保持するように構成される。また、詳細は図示していないが、取付部76は、複数のポンプ、複数のクランプ及び複数のセンサを備える。取付部76へのカセット22の取り付けに伴い、採血回路セット12のチューブ20やカセット22が構成する経路上には、これらのポンプ、クランプ及びセンサが配置される。
遠心ユニット72は、鉛直な軸心を中心に回転可能なロータ78と、このロータ78を回転駆動する駆動部80(モータ)とを有する。ロータ78は、血液分離チャンバ18Aが装着されるように構成された上側ロータ82と、上側ロータ82と同軸に回転可能な下側ロータ84とを有する。上側ロータ82は、下側ロータ84に対して相対回転可能であり、その上面82aには、血液分離チャンバ18Aを装着するための装着溝86が設けられている。
下側ロータ84は、駆動部80の出力軸に連結されている。上側ロータ82を下側ロータ84の2倍の速度で回転させるために、上側ロータ82と下側ロータ84とはピニオンアセンブリ85により連結されている。ピニオンアセンブリ85は、例えば、ロータ78の回転軸心aと垂直な軸心を中心に回転可能に下側ロータ84に支持された中間ギヤと、非回転部位に設けられ中間ギヤの下部に噛合う下側ギヤと、回転軸心aを中心に上側ロータ82に設けられた上側ギヤとを有する。
このようなピニオンアセンブリ85により、下側ロータ84が1回転する毎に、上側ロータ82は2回転する。これにより、遠心分離のために血液分離チャンバ18Aがロータ78によって連続的に回転しても、血液分離チャンバ18Aと、この血液分離チャンバ18Aに接続された複数のチューブ(導入チューブ46等)との間の捩じれは所定範囲内に収まるため、それらの間のロータリーシールは不要とされている。
なお、上側ロータ82を下側ロータ84の2倍の速度で回転させるための手段は、上記のピニオンアセンブリ85に限られず、他の構成であってもよい。例えば、上側ロータ82と下側ロータ84とをそれぞれ別々のモータで回転させることにより、上側ロータ82を下側ロータ84の2倍の速度で回転させてもよい。
図3に示すように、上側ロータ82の上面82aに設けられた装着溝86は、ロータ78の回転軸心aの周りを延在するように略円環状に形成されている。装着溝86の略円環状の曲率中心は、ロータ78の回転軸心aと一致している。装着溝86は、上下方向に深さを有するとともに、上方に開口した溝である。装着溝86の溝深さDは、チャンバ本体36の高さH(幅)(図2参照)と略同じか僅かに大きい。装着溝86の溝幅W(ロータ78の径方向に沿った寸法)は、周方向の全長に亘って略一定である。
装着溝86は、回転軸心aの周りを一周する完全な環状ではなく、円の一部を切り欠いたC字状に形成されている。従って、装着溝86は、周方向の一端側を構成する第1端部87と、周方向の他端側を構成する第2端部88とを有する。図示を省略しているが、上側ロータ82の上面82aには、濃縮器56(図2参照)を装着し固定するための固定部が設けられている。
また、上側ロータ82には、上下方向に貫通した上部空洞90と、複数のスリット溝(第1〜第3スリット溝92a〜92c)とが設けられている。上側ロータ82の上部内面には、結束シース64(図1参照)を保持するためのホルダ91が取り付けられている。ホルダ91は、上部空洞90内に配置されている。第1スリット溝92aは第1端部87と上部空洞90とを連通しており、血液分離チャンバ18Aの装着の際に、チャンバ本体36に接続された導入チューブ46(図2参照)が挿入される。
第2スリット溝92b及び第3スリット溝92cは、第2端部88と上部空洞90とを連通している。第2スリット溝92bは、血液分離チャンバ18Aの装着の際に、チャンバ本体36に接続された第3導出チューブ48c(図2参照)が挿入される。第3スリット溝92cは、血液分離チャンバ18Aの装着の際に、チャンバ本体36に接続された第1導出チューブ48a及び第2導出チューブ48b(図2参照)が挿入される。
下側ロータ84には、上側ロータ82の中央部に形成された上部空洞90に連通するとともに下側ロータ84の外周面にて開口する下部空洞94が設けられている。具体的に、下部空洞94は、上部空洞90の真下で上下方向に延在する縦孔部94aと、縦孔部94aの下部と下側ロータ84の外周面とを連通する側孔部94bとを有する。
次に、上記のように構成された血液分離チャンバ18A及び採血回路セット12の作用及び効果を説明する。
図1に示す採血システム10を用いて供血者から成分採血を行うための準備(セットアップ)として、採血回路セット12が遠心分離装置14に装着される。遠心分離装置14への採血回路セット12の装着においては、具体的には、カセット22が取付部76に取り付けられ、複数のバッグ16のうち血液分離チャンバ18A以外のバッグが遠心分離装置14の適宜の箇所に吊り下げられ、血液分離チャンバ18Aがロータ78に装着される。
ロータ78に対して血液分離チャンバ18Aを装着する際には、装置本体70の扉81を開けてロータ78にアクセスする。そして、血液分離チャンバ18Aは、折り曲げて(あるいは丸められて)小さくされた状態で、図3に示す側孔部94bから下部空洞94及び上部空洞90へと挿入され、上部空洞90から上方に引き出される。
折り曲げられた状態で引き出された血液分離チャンバ18Aは、円環状に展開されて、図4のように、装着溝86に規定深さまで挿入されることによりロータ78に装着される。この装着状態で、チャンバ本体36は、装着溝86内にすっぽり収まっている(上部42が装着溝86より上方に突出していない)。なお、図4では図示を省略しているが、血液分離チャンバ18Aが装着溝86に装着された状態では、血液分離チャンバ18Aに接続された複数のチューブ(導入チューブ46等)及び結束シース64は、上部空洞90及び下部空洞94(図3参照)に挿通された状態となっている。
この場合、本実施形態に係る血液分離チャンバ18Aによれば、チャンバ本体36の上部42に誤装着防止部38Aが設けられている。このため、血液分離チャンバ18Aをロータ78の装着溝86に装着しようとする際に、見てすぐに血液分離チャンバ18Aの上下の向きを理解することができる。すなわち、誤装着防止部38Aを見ることで、ロータ78への装着前において、チャンバ本体36の幅方向のどちら側が上部42であるかを素早く把握することができ、スムーズな装着が可能である。
また、仮に、誤装着防止部38Aに気が付かないことにより、あるいは、誤解により、上下逆向きに血液分離チャンバ18Aを装着しようとしても、誤装着防止部38Aが邪魔になる。すなわち、誤装着防止部38Aが、上側ロータ82の上面82aにおける装着溝86でない部分に当たる。このため、誤装着防止部38Aが設けられた箇所においてチャンバ本体36の装着溝86への挿入は阻止される。
このように、血液分離チャンバ18Aは、ロータ78への装着前において上下の向きを容易に理解でき且つ上下逆向きの場合には物理的に装着溝86への挿入ができないように構成されている。よって、血液分離チャンバ18Aを素早く正確にロータ78に装着することができる。
本実施形態では、誤装着防止部38Aは、チャンバ本体36の延在方向の一端部36aと他端部36bとに架け渡すように設けられている。このような誤装着防止部38Aにより、血液分離チャンバ18Aの上下の向きの判別を一層容易にできるとともに、誤装着の防止を簡易構成で実現できる。
また、誤装着防止部38Aは、チャンバ本体36の上端縁43から立ち上がる第1立上部39a及び第2立上部39bを有するため、誤装着防止部38Aと上側ロータ82の上面82aとの干渉が回避され、チャンバ本体36を装着溝86内の規定深さまで支障なく挿入することができる。なお、上側ロータ82の上面82a(図3参照)において、装着溝86の第1端部87と第2端部88との間に延在し且つ装着溝86よりも浅い溝が設けられてもよい。このような浅い溝が設けられる場合、第1立上部39a及び第2立上部39bをなくしてもよい。
図1に示す採血回路セット12において、血液分離チャンバ18Aに代えて、図5〜図8にそれぞれ示す血液分離チャンバ18B〜18Eが採用されてもよい。
図5に示す第2実施形態に係る血液分離チャンバ18Bにおいて、誤装着防止部38Bは、チャンバ本体36の延在方向の一端部36a及び他端部36bから当該延在方向に突出している。具体的に、誤装着防止部38Bは、チャンバ本体36の上部42において一端部36aから突出した第1突出部100と、チャンバ本体36の上部42において他端部36bから突出した第2突出部102とを有する。要するに、この誤装着防止部38Bは、第1実施形態における誤装着防止部38Aの延在方向中間部分を取り除いた構成に相当する。
このように構成された誤装着防止部38Bを備えた血液分離チャンバ18Bによっても、第1実施形態に係る血液分離チャンバ18Aと同様に、素早く正確にロータ78に装着することができる。なお、血液分離チャンバ18Bにおいて、第1突出部100と第2突出部102のうち一方をなくしてもよい。
図6に示す第3実施形態に係る血液分離チャンバ18Cにおいて、誤装着防止部38Cは、チャンバ本体36の厚さ方向に突出している。具体的に、誤装着防止部38Cは、チャンバ本体36の上部42における厚さ方向の一方側(装着溝86に装着したときに径方向内側になる側)に突出している。誤装着防止部38Cのチャンバ本体36の厚さ方向に沿った幅は、ロータ78に設けられた装着溝86の溝幅Wよりも大きい。図6では、チャンバ本体36の延在方向に間隔を置いて、3つの誤装着防止部38Cが設けられている。なお、誤装着防止部38Cは1つだけ設けられてもよい。
また、誤装着防止部38Cは、チャンバ本体36の上端縁43から立ち上がる立上部103aと、立上部103aから屈曲してチャンバ本体36の厚さ方向に突出する突出片103bとを有する。突出片103bの下面の高さは、上端縁43の高さと略同じか、それよりも若干だけ高い。なお、上側ロータ82の上面82a(図3参照)において、装着溝86の第1端部87と第2端部88との間に延在し且つ装着溝86よりも浅い溝が設けられる場合には、立上部103aをなくしてもよい。
このように構成された誤装着防止部38Cを備えた血液分離チャンバ18Cによっても、第1実施形態に係る血液分離チャンバ18Aと同様に、ロータ78への装着前において上下の向きを容易に理解でき且つ上下逆向きの場合には装着溝86への挿入が阻止される。よって、血液分離チャンバ18Cを素早く正確にロータ78に装着することができる。
図7に示す第4実施形態に係る血液分離チャンバ18Dにおいて、誤装着防止部38Dは、チャンバ本体36の厚さ方向に突出している。具体的に、誤装着防止部38Dは、チャンバ本体36の上部42における厚さ方向の他方側(装着溝86に装着したときに径方向外側になる側)に突出している。誤装着防止部38Dのチャンバ本体36の厚さ方向に沿った幅は、ロータ78に設けられた装着溝86の溝幅Wよりも大きい。図7では、チャンバ本体36の延在方向に間隔を置いて、3つの誤装着防止部38Dが設けられている。なお、誤装着防止部38Dは1つだけ設けられてもよい。
また、誤装着防止部38Dは、チャンバ本体36の上端縁43から立ち上がる立上部104aと、立上部104aから屈曲してチャンバ本体36の厚さ方向に突出する突出片104bとを有する。突出片104bの下面の高さは、上端縁43の高さと略同じか、それよりも若干だけ高い。なお、上側ロータ82の上面82a(図3参照)において、装着溝86の第1端部87と第2端部88との間に延在し且つ装着溝86よりも浅い溝が設けられる場合には、立上部104aをなくしてもよい。
このように構成された誤装着防止部38Dを備えた血液分離チャンバ18Dによっても、第1実施形態に係る血液分離チャンバ18Aと同様に、ロータ78への装着前において上下の向きを容易に理解でき且つ上下逆向きの場合には装着溝86への挿入が阻止される。よって、血液分離チャンバ18Dを素早く正確にロータ78に装着することができる。
なお、血液分離チャンバ18C、18Dの他の変形例として、チャンバ本体36の上部42において、誤装着防止部38C及び誤装着防止部38Dが設けられてもよい。また、血液分離チャンバ18C、18Dの他の変形例として、チャンバ本体36の上部42において、チャンバ本体36の厚さ方向の両側に突出する誤装着防止部(図示せず)が設けられてもよい。
図8に示す第5実施形態に係る血液分離チャンバ18Eは、図2に示した第1実施形態に係る血液分離チャンバ18Aに対して、チャンバ本体36の上部42に、視覚によって認識可能な識別表示106が付加されたものである。識別表示106の形態としては、図形、模様、文字、記号等、あるいはこれらの要素の組合せが挙げられる。図8に示された識別表示106は、チャンバ本体36の延在方向に沿って延在する細長い線状模様の形態を有し、チャンバ本体36を装着溝86に装着したときに径方向外側になる側面37aに設けられている。
なお、識別表示106は、チャンバ本体36を装着溝86に装着したときに径方向内側になる側面37bに設けられてもよい。あるいは、識別表示106は、チャンバ本体36の上端縁43に設けられてもよい。
第5実施形態に係る血液分離チャンバ18Eによれば、誤装着防止部38Aだけでなく、識別表示106も設けられることで、血液分離チャンバ18Aの上下の向きをより素早く理解することができる。なお、上述した第2〜第4実施形態に係る血液分離チャンバ18B〜18Dにおいて、識別表示106が設けられてもよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
10…採血システム 12…採血回路セット
14…遠心分離装置 18A〜18E…血液分離チャンバ
38A〜38D…誤装着防止部 78…ロータ
86…装着溝

Claims (7)

  1. 上下方向に深さを有するとともに上方に開口した装着溝が設けられた遠心分離用ロータに装着可能な血液分離チャンバであって、
    血液分離部を有し、前記装着溝に挿入可能な帯状のチャンバ本体と、
    前記チャンバ本体の上部に設けられ、前記チャンバ本体の延在方向又は厚さ方向に延在又は突出した誤装着防止部と、を備える、
    ことを特徴とする血液分離チャンバ。
  2. 請求項1記載の血液分離チャンバにおいて、
    前記誤装着防止部は、前記チャンバ本体の延在方向の一端部と他端部とに架け渡すように設けられている、
    ことを特徴とする血液分離チャンバ。
  3. 請求項1記載の血液分離チャンバにおいて、
    前記誤装着防止部は、前記チャンバ本体の延在方向の一端部と他端部の少なくとも一方から前記延在方向に突出している、
    ことを特徴とする血液分離チャンバ。
  4. 請求項1記載の血液分離チャンバにおいて、
    前記誤装着防止部は、前記チャンバ本体から前記厚さ方向の一方又は両方に突出しており、
    前記誤装着防止部の前記厚さ方向に沿った幅は、前記装着溝の溝幅よりも大きい、
    ことを特徴とする血液分離チャンバ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の血液分離チャンバにおいて、
    前記誤装着防止部は、前記チャンバ本体の上端縁から立ち上がる立上部を有する、
    ことを特徴とする血液分離チャンバ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の血液分離チャンバにおいて、
    前記チャンバ本体の上部には、視覚によって認識可能な識別表示が設けられている、
    ことを特徴とする血液分離チャンバ。
  7. 遠心分離装置に装着可能に構成されるとともに前記遠心分離装置の動作により血液又は血液成分を貯留及び流動するように構成された採血回路セットであって、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の血液分離チャンバを含む複数のバッグと、
    前記複数のバッグに接続された複数のチューブと、を備える、
    ことを特徴とする採血回路セット。
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