以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る弾球遊技機としてぱちんこ遊技機PMを図1〜図4に示しており、まず、この図を参照してぱちんこ遊技機PMの全体構成について説明する。本実施形態において、図2の各矢印で示す方向をそれぞれ、上下方向、前後方向、左右方向として説明する。
[ぱちんこ遊技機の全体構成]
始めに、ぱちんこ遊技機PMの前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1と、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2とを主体に構成される。前枠2は、外枠1および前枠2の左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより、外枠1の前側開口部に対して横開き開閉および着脱が可能に取り付けられる。また
、前枠2は、右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して、常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、図2に示すように、この前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠5が上下のヒンジ機構3a,3bを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられる。ガラス枠5は、上述の施錠装置4を利用して、常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。図1に示すように、前枠2の上側に設けられた収容枠2aに遊技盤100が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の複層ガラス5aを通して、遊技盤100の前面に設けられた遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。なお、図1において遊技領域PAの詳細な記載を省略している。
遊技盤100は、透明の樹脂材料を用いて板状に形成されたベース部材111の前面側に、内外のレール部112,113により囲まれて略円形状の遊技領域PAが形成されるようになっている。図4に示すように、遊技盤100の遊技領域PAには、多数本の遊技釘とともに、遊技球が入球可能な一般入賞装置121、第1および第2始動入賞装置122,123、第1および第2大入賞装置124,125等の各種入賞装置、遊技の展開状態に応じた演出画像を表示する画像表示装置140、上下の可動演出装置200,500が設けられるセンター飾り150等が取り付けられている。また、遊技領域PAの下端部には、遊技球が通過可能なアウト口129が形成されている。
外レール部112は、下側が開いた円弧状に形成されており、発射機構22から発射された遊技球を遊技領域PAへ導くようになっている。内レール部113は、右側が開いた円弧状に形成されており、遊技盤100(ベース部材111)の前面において外レール部112の左側部分に対し所定間隔を空けるように配設されることで、外レール部112の左側部分との間に発射通路115が形成されるようになっている。
図2に示すように、ガラス枠5の下部前面側には、遊技球を貯留する上下の球皿(上球皿6aおよび下球皿6b)が設けられる。ガラス枠5の上部前面側には、発光ダイオード(LED)やランプ等の電飾装置7や、遊技の展開状態に応じて効果音を発生させるスピーカ8が設けられる。
図1に示すように、前枠2の右下部には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル9が設けられる。前枠2の下部におけるガラス枠5の後側の領域(以降、遊技補助盤20と称する)には、上球皿6aに貯留された遊技球を1球ずつ送り出す整流器21、整流器21から送り出された遊技球を遊技領域PAに向けて打ち出す発射機構22、発射機構22の作動を制御する発射制御基板23等が設けられる。
続いて、ぱちんこ遊技機PMの後面側の基本構造を説明する。図3に示すように、前枠2の後面側には、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏機構盤30が取り付けられている。裏機構盤30の各部には、遊技施設側から供給される遊技球を貯留するタンク部材33、タンク部材33から供給される遊技球を流下させる樋部材34、樋部材34を流下する遊技球を払い出す賞球払出ユニット35、賞球払出ユニット35から払い出された遊技球を上球皿6aもしくは下球皿6bに流下させる裏側通路部材36等が設けられている。また、裏機構盤30には、遊技盤200の後側を全体的に覆う遊技盤カバー39が取り付けられる。
遊技盤100の後側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御基板(図示せず)や、遊技展開に応じた画像表示、効果照明、効果音等の演出全般の制御を行う副制御基板(図示せず)等が取り付けられている。これに対して、裏機構盤30の後側には、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板42や、遊技施設側から受電して
各種制御装置や電気・電子部品に電力を供給する電源基板43等が取り付けられている。これらの制御装置とぱちんこ遊技機PM各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)で接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
ぱちんこ遊技機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島(設置枠台)に固定設置され、前枠2、ガラス枠5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、上球皿6aに遊技球を貯留させて発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、上球皿6aに貯留された遊技球が、整流器21によって1球ずつ発射機構22に送り出され、発射機構22により遊技領域PAに打ち出されて、以降パチンコゲームが展開される。
[上部可動演出装置の構成]
次に、図5〜図9を追加参照して、上部可動演出装置200について説明する。上部可動演出装置200は、図5および図8に示すように、第1装飾部材210と、第2装飾部材215と、装飾ベース部220と、装飾部材駆動部260と、ロック機構部270と、ロック解除部280とを有して構成される。上部可動演出装置200は、センター飾り150の内側に開口形成された視認部151(図4を参照)を通じて第1装飾部材210および第2装飾部材215のみを前方から視認可能に、遊技盤100におけるベース部材111の上部後側に取り付けられる。
第1装飾部材210は、図8に示すように、樹脂材料を用いて看板状に形成され、第2装飾部材215の上方に配設される。第1装飾部材210の前面側に、第1の装飾が施された第1装飾形成部211が形成される。第1装飾形成部211は、センター飾り150の上側に前方を向いて配設される看板型装飾201(図4および図5を参照)の上側部分を形成する。第1装飾部材210の下縁部に、左右方向に延びる平面状の第1接合部212が形成される。第1装飾部材210の後面側に、第1装飾ベース部材221の長穴部222と係合可能な係合部材214が取り付けられる係合部材取付部(図示せず)が複数形成される。
第2装飾部材215は、図8に示すように、樹脂材料を用いて看板状に形成され、第1装飾部材210の下側に配設される。第2装飾部材215の前面側に、第2の装飾が施された第2装飾形成部216が形成される。第2装飾形成部216は、看板型装飾201(図4および図5を参照)の下側部分を形成する。第2装飾部材215の上縁部に、左右方向に延びる平面状の第2接合部217が形成される。第2装飾部材215は、第2接合部217が第1装飾部材210の第1接合部212と接合した状態で、第1装飾部材210と当接するようになっている。このように、第2装飾部材215が第1装飾部材210と当接すると、第1装飾形成部211(第1の装飾)と第2装飾形成部216(第2の装飾)とが結合して一体の看板型装飾201が形成される。また、第2装飾部材215の後面側に、詳細は後述する裏側演出ユニット300が重なるように結合される。
装飾ベース部220は、図8に示すように、第1装飾ベース部材221と、第2装飾ベース部材231と、左右のスライド部材241L,241Rと、左右のスライドカバー部材246L,246Rと、左右のバネ受け部材251L,251Rと、左右の補助駆動バネ256L,256Rとを有して構成される。装飾ベース部220において、第2装飾部材215が上下方向に往復移動可能に支持される。これにより、第1装飾部材210の第1装飾形成部211と第2装飾部材215の第2装飾形成部216からなる看板型装飾201を、上下二体に分離する演出を行うことが可能になる(図5および図6を参照)。
第1装飾ベース部材221は、図8および図9(a)に示すように、樹脂材料を用いてブロック状に形成され、ネジ等の結合手段(図示せず)を用いて第2装飾ベース部材23
1の上部結合部238に結合される。第1装飾ベース部材221の前側に、上下方向に延びる長穴部222が複数形成される。第1装飾部材210は、長穴部222に対して、第1装飾部材210に取り付けられた係合部材214によりスライド移動自在に係合する。これにより、第1装飾部材210は、下方の第1可動位置(図6の二点鎖線を参照)と、上方の第2可動位置(図6の実線を参照)との間で、長穴部222に沿って上下方向に移動自在に第1装飾ベース部材221に支持される。なお、第1装飾部材210は、第2装飾部材215が当接しないときには、(付勢力として)重力により第1可動位置に位置するように、第1装飾ベース部材221に支持される。
第2装飾ベース部材231は、図7および図8に示すように、樹脂材料を用いて門形に延びる板状に形成される。第2装飾ベース部材231の右側に、上下方向に延びる右スライドガイド部232Rが形成される。右スライドガイド部232Rの前面側には、右スライド部材241Rが上下方向にスライド移動自在に取り付けられる。第2装飾ベース部材231の右上部後面側に、筒状の右モータ取付部233Rが形成される。右モータ取付部233Rには、装飾部材駆動部260の右側装飾部材用駆動モータ261Rが取り付けられる。また、第2装飾ベース部材231の右上部に、右モータ取付部233Rの下方に並んで右ギヤ取付部234Rが形成される。右ギヤ取付部234Rには、装飾部材駆動部260の右側装飾部材用ギヤ機構263Rが取り付けられる。
詳細な図示を省略するが、第2装飾ベース部材231の左側に、右スライドガイド部232Rと左右対称に左スライドガイド部232Lが形成される。左スライドガイド部232Lの前面側には、左スライド部材241L(図6を参照)が上下方向にスライド移動自在に取り付けられる。第2装飾ベース部材231の左上部後面側に、右モータ取付部233Rと左右対称に左モータ取付部233Lが形成される。左モータ取付部233Lには、装飾部材駆動部260の左側装飾部材用駆動モータ261Lが取り付けられる。また、第2装飾ベース部材231の左上部に、右ギヤ取付部234Rと左右対称に左ギヤ取付部234Lが形成される。左ギヤ取付部234Lには、装飾部材駆動部260の左側装飾部材用ギヤ機構(図示せず)が取り付けられる。
図9(b)に示すように、第2装飾ベース部材231の上部右側に、右ロック部材取付部235Rおよび右ソレノイド取付部236Rが左右に並んで形成される。右ロック部材取付部235Rには、ロック機構部270の右ロック部材271Rが左右方向にスライド移動自在に取り付けられる。右ソレノイド取付部236Rには、ロック解除部280の右ソレノイド281Rが取り付けられる。
詳細な図示を省略するが、第2装飾ベース部材231の上部左側には、左ロック部材取付部および左ソレノイド取付部(図示せず)が、右ロック部材取付部235Rおよび右ソレノイド取付部236Rと左右対称に形成される。左ロック部材取付部には、ロック機構部270の左ロック部材(図示せず)が左右方向にスライド移動自在に取り付けられる。左ソレノイド取付部には、ロック解除部280の左ソレノイドが取り付けられる。また、図8に示すように、第2装飾ベース部材231の上部中央に、平板状の上部結合部238が形成される。上部結合部238には、第1装飾ベース部材221が結合される。
右スライド部材241Rは、図8に示すように、樹脂材料を用いて上下方向に延びる板状に形成され、第2装飾ベース部材231の右スライドガイド部232Rに、上下方向にスライド移動自在に取り付けられる。右スライド部材241Rの左上部は、ネジ等の結合手段(図示せず)により第2装飾部材215の右端部と結合される。右スライド部材241Rの右側部に、上下方向に延びるラックギヤ部242Rが形成される。ラックギヤ部242Rは、装飾部材駆動部260の右側装飾部材用ギヤ機構263Rに設けられたピニオンギヤ(図示せず)と噛合する。右スライド部材241Rの前面側に、前方に突出するリ
ブ状のバネ連結部243Rが上下方向に延びて形成される。バネ連結部243Rは、右スライドカバー部材246Rの逃げ穴部248Rに挿通されて外側に突出し、ネジ等の結合手段(図示せず)により、右バネ受け部材251Rと連結されるようになっている。なお、図9(b)に示すように、右スライド部材241Rの上端部左側に、ロック機構部270を構成する移動側ロック爪部278Lが形成される(詳細は後述する)。
左スライド部材241Lは、詳細な図示を省略するが、右スライド部材241Rと左右対称に形成され、第2装飾ベース部材231の左スライドガイド部232Lに、上下方向にスライド移動自在に取り付けられる。左スライド部材241Lの右上部は、ネジ等の結合手段(図示せず)により第2装飾部材215の左端部と結合される。左スライド部材241Lには、右スライド部材241Rと同様に、ラックギヤ部(図示せず)、バネ連結部(図示せず)、移動側ロック爪部278L(図6を参照)等が形成される。
このように、左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rと結合された第2装飾部材215は、第2装飾ベース部材231に対し上下方向に往復移動自在に支持される。そして、第2装飾部材215は、第1可動位置に位置する第1装飾部材210から下方に離れた離間位置(図6を参照)から、第1可動位置に位置する第1装飾部材210と当接可能な当接位置まで移動し、さらに、第1装飾部材と当接したまま第1装飾部材と一緒に上方に移動して所定の当接保持位置(図5を参照)まで移動することができる。なお、当接保持位置は、第2装飾部材215に押圧される第1装飾部材210が第2可動位置を越えない範囲で設定される。
右スライドカバー部材246Rは、図5および図8に示すように、樹脂材料を用いて第2装飾ベース部材231の右側部分の形状に合わせた蓋状に形成され、第2装飾ベース部材231の右前面側を覆うように第2装飾ベース部材231の右側部分に取り付けられる。右スライドカバー部材246Rの上部前面側に、ボス状の固定側バネ取付部247Rが形成される。固定側バネ取付部247Rには、右補助駆動バネ256Rの上端部が取り付け固定される。右スライドカバー部材246Rの中間部に、上下方向に延びる長穴状の逃げ穴部248Rが形成される。逃げ穴部248Rには、右スライド部材241Rのバネ連結部243Rが挿通されて上下方向に移動できるようになっている。
左スライドカバー部材246Lは、図5および図8に示すように、樹脂材料を用いて第2装飾ベース部材231の左側部分の形状に合わせた蓋状に形成され、第2装飾ベース部材231の左前面側を覆うように第2装飾ベース部材231の左側部分に取り付けられる。左スライドカバー部材246Lの上部前面側に、ボス状の固定側バネ取付部247Lが形成される。固定側バネ取付部247Lには、左補助駆動バネ256Lの上端部が取り付け固定される。左スライドカバー部材246Lの中間部に、上下方向に延びる長穴状の逃げ穴部248Lが形成される。逃げ穴部248Lには、左スライド部材241Lのバネ連結部(図示せず)が挿通されて上下方向に移動できるようになっている。
右バネ受け部材251Rは、図5および図8に示すように、樹脂材料を用いて上下方向に延びる板状に形成される。右バネ受け部材251Rは、右スライドカバー部材246Rの逃げ穴部248Rに挿通された右スライド部材241Rのバネ連結部243Rと連結され、右スライドカバー部材246Rの前面に沿って、右スライド部材241Rとともに上下方向に移動できるようになっている。右バネ受け部材251Rの前面側に、ボス状の移動側バネ取付部252Rが形成される。移動側バネ取付部252Rには、右補助駆動バネ256Rの下端部が取り付け固定される。
左バネ受け部材251Lは、図5および図8に示すように、樹脂材料を用いて上下方向に延びる板状に形成される。左バネ受け部材251Lは、左スライドカバー部材246L
の逃げ穴部248Lに挿通された左スライド部材241Lのバネ連結部(図示せず)と連結され、左スライドカバー部材246Lの前面に沿って、左スライド部材241Lとともに上下方向に移動できるようになっている。左バネ受け部材251Lの前面側に、ボス状の移動側バネ取付部252Lが形成される。移動側バネ取付部252Lには、左補助駆動バネ256Lの下端部が取り付け固定される。
右補助駆動バネ256Rは、図5および図8に示すように、引張コイルバネを用いて構成される。右補助駆動バネ256Rの上端部が右スライドカバー部材246Rの固定側バネ取付部247Rに取り付け固定されるとともに、右補助駆動バネ256Rの下端部が右バネ受け部材251Rの移動側バネ取付部252Rに取り付け固定される。右補助駆動バネ256Rは、第2装飾部材215が前述の当接位置から下方の離間位置へ移動すると、右バネ受け部材251Rに引っ張られて下方へ伸びるように弾性変形し、右バネ受け部材251Rおよび右スライド部材241Rを介して、第2装飾部材215が上方へ移動する方向に付勢力を加えるようになっている。
左補助駆動バネ256Lは、図5および図8に示すように、引張コイルバネを用いて構成される。左補助駆動バネ256Lの上端部が左スライドカバー部材246Lの固定側バネ取付部247Lに取り付け固定されるとともに、左補助駆動バネ256Lの下端部が左バネ受け部材251Lの移動側バネ取付部252Lに取り付け固定される。左補助駆動バネ256Lは、第2装飾部材215が前述の当接位置から下方の離間位置へ移動すると、左バネ受け部材251Lに引っ張られて下方へ伸びるように弾性変形し、左バネ受け部材251Lおよび左スライド部材241Lを介して、第2装飾部材215が上方へ移動する方向に付勢力を加えるようになっている。右補助駆動バネ256Rおよび左補助駆動バネ256Lの付勢力により、第2装飾部材215を上方へ移動させる装飾部材駆動部260の負荷を形成させることができる。
装飾部材駆動部260は、左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rを駆動し、左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rと結合された第2装飾部材215を上下方向に往復移動させる。装飾部材駆動部260は、図7および図8に示すように、右側装飾部材用駆動モータ261Rと、左側装飾部材用駆動モータ261Lと、右側装飾部材用ギヤ機構263Rと、左側装飾部材用ギヤ機構(図示せず)とを有して構成される。
右側装飾部材用駆動モータ261Rは、第2装飾ベース部材231の右モータ取付部233Rに取り付けられ、右側装飾部材用ギヤ機構263Rの各ギヤ(図示せず)を回転させる。右側装飾部材用ギヤ機構263Rは、第2装飾ベース部材231の右ギヤ取付部234Rに取り付けられ、右側装飾部材用ギヤ機構263Rを構成するピニオンギヤ(図示せず)が右スライド部材241Rのラックギヤ部242Rと噛合するようになっている。そして、右側装飾部材用駆動モータ261Rにより右側装飾部材用ギヤ機構263Rの各ギヤを回転させることで、ラックギヤ部242Rが設けられた右スライド部材241Rを上下方向にスライド移動させる。
左側装飾部材用駆動モータ261Lは、第2装飾ベース部材231の左モータ取付部233Lに取り付けられ、左側装飾部材用ギヤ機構の各ギヤ(図示せず)を回転させる。左側装飾部材用ギヤ機構は、詳細な図示を省略するが、第2装飾ベース部材231の左ギヤ取付部234Lに取り付けられ、右側装飾部材用ギヤ機構263Rと同様に構成される。そして、左側装飾部材用駆動モータ261Lにより左側装飾部材用ギヤ機構の各ギヤ(図示せず)を回転させることで、ラックギヤ部(図示せず)が設けられた左スライド部材241Lを上下方向にスライド移動させる。なお、左側装飾部材用駆動モータ261Lと右側装飾部材用駆動モータ261Rとが同期して作動することにより、左スライド部材24
1Lと右スライド部材241Rとが、同じ高さを保った状態で上下方向にスライド移動するように構成される。
ロック機構部270は、図8および図9(b)に示すように、右ロック部材271Rと、左ロック部材(図示せず)と、右スライド部材241Rに形成された移動側ロック爪部278Rと、左スライド部材241Lに形成された移動側ロック爪部278L(図6を参照)とを有して構成される。ロック機構部270は、前述の当接保持位置に移動した第2装飾部材215を下方へ動かないように固定保持できるようになっている。
右ロック部材271Rは、樹脂材料を用いてブロック状に形成される。右ロック部材271Rには、直方体状の本体部272Rと、爪状の固定側ロック爪部273Rとが形成される。本体部272Rの上面および下面は、第2装飾ベース部材231の右ロック部材取付部235Rに摺接可能に支持される。これにより、右ロック部材271Rは、第2装飾ベース部材231の右ロック部材取付部235Rに、右スライド部材241Rの移動側ロック爪部278Rと係合可能なロック可能位置と、移動側ロック爪部278Rとの係合を解除可能なロック解除位置とに、左右方向にスライド移動自在に取り付けられる。右ロック部材271Rの本体部272Rと、右ロック部材271Rの左方に並んで取り付けられたロック解除部280の右ソレノイド281R(フレーム282R)との間に、右ロック部材271Rがロック可能位置へ向かう右方向に付勢力を加えるロックバネ(図示せず)が取り付けられる。ロックバネは、圧縮コイルバネを用いて構成される。
固定側ロック爪部273Rは、本体部272Rの右端部に右方に突出して形成される。固定側ロック爪部273Rは、先端側で下方に向けて傾斜した傾斜面を有している。移動側ロック爪部278Rは、右スライド部材241Rの上端部左側に左方に突出して形成される。移動側ロック爪部278Rは、先端側で上方に向けて傾斜した傾斜面を有している。右スライド部材241Rと結合された第2装飾部材215が当接保持位置に移動する際、まず、上方に動く移動側ロック爪部278Rの先端側の傾斜面が、固定側ロック爪部273Rの先端側の傾斜面に摺接し、固定側ロック爪部273Rがロックバネ(図示せず)の付勢力に抗して左方に押圧される。そして、移動側ロック爪部278Rが固定側ロック爪部273Rの上方に達すると、固定側ロック爪部273Rがロックバネの付勢力を受けて右方のロック可能位置に戻り、固定側ロック爪部273Rと移動側ロック爪部278Rとが係合するようになっている。
詳細な図示を省略するが、左ロック部材(図示せず)は、右ロック部材271Rと左右対称に構成される。左スライド部材241Lの移動側ロック爪部278Lは、右スライド部材241Rの移動側ロック爪部278Rと左右対称に形成される。そして、左スライド部材241Lと結合された第2装飾部材215が当接保持位置に移動する際、右ロック部材271Rの場合と同様に、左ロック部材の固定側ロック爪部(図示せず)と左スライド部材241Lの移動側ロック爪部278Lとが係合するようになっている。このように、右ロック部材271Rの固定側ロック爪部273Rと右スライド部材241Rの移動側ロック爪部278Rとが係合するとともに、左ロック部材の固定側ロック爪部と左スライド部材241Lの移動側ロック爪部278Lとが係合することで、ロック機構部270は、第2装飾部材215を当接保持位置で固定保持することができる。
ロック解除部280は、右ソレノイド281Rと、左ソレノイド(図示せず)とを有して構成される。ロック解除部280は、ロック機構部270による第2装飾部材215の固定保持を解除して、当接保持位置に位置する第2装飾部材215を往復移動可能にすることができるようになっている。
右ソレノイド281Rは、第2装飾ベース部材231において右ロック部材取付部23
5Rの左方に並んで形成された右ソレノイド取付部236Rに取り付けられる。右ソレノイド281Rは、枠状のフレーム282Rと、フレーム282Rに収容されて磁界を発生させるコイル283Rと、コイル283Rの内部に固定された固定鉄芯(図示せず)と、コイル283Rで発生する磁界を利用して駆動される可動鉄芯285Rとを有して構成される。可動鉄芯285Rは、左右方向に延びて先端部が右ロック部材271Rの本体部272Rと連結され、コイル283Rに通電されて磁界が発生すると、固定鉄芯に向けて左方へ引き寄せられるようになっている。右ソレノイド281Rが作動状態のとき、ロックバネ(図示せず)の付勢力に抗して、可動鉄芯285Rとともに右ロック部材271Rが左方のロック解除位置にスライド移動する。一方、右ソレノイド281Rが非作動状態のとき、ロックバネ(図示せず)の付勢力を受けて、可動鉄芯285Rとともに右ロック部材271Rが右方のロック可能位置にスライド移動する。これにより、右ソレノイド281Rは、右ロック部材271Rをロック解除位置とロック可能位置とにスライド移動させることができる。
詳細な図示を省略するが、左ソレノイド(図示せず)は、右ソレノイド281Rと左右対称に構成される。そして、左ソレノイドは、右ソレノイド281Rの場合と同様に、左ロック部材(図示せず)をロック解除位置とロック可能位置とにスライド移動させることができるようになっている。
右ソレノイド281Rにより右ロック部材271Rがロック解除位置にスライド移動すると、右ロック部材271Rの固定側ロック爪部273Rが右スライド部材241Rの移動側ロック爪部278Rから左方に離れて、当該固定側ロック爪部273Rと移動側ロック爪部278Rとの係合が解除される。左ソレノイド(図示せず)により左ロック部材(図示せず)がロック解除位置にスライド移動すると、左ロック部材の固定側ロック爪部(図示せず)が左スライド部材241Lの移動側ロック爪部278Lから右方に離れて、当該固定側ロック爪部と移動側ロック爪部278Lとの係合が解除される。このように、右ソレノイド281Rを作動状態にして右ロック部材271Rをロック解除位置にスライド移動させるとともに、左ソレノイドを作動状態にして左ロック部材をロック解除位置にスライド移動させることで、ロック解除部280は、ロック機構部270による第2装飾部材215の固定保持を解除することができる。
以上のように構成される上部可動演出装置200において、看板型装飾201(図4および図5を参照)を上下二体に分離する演出を行うには、まず、ロック解除部280が、ロック機構部270による第2装飾部材215の固定保持を解除して、当接保持位置に位置する第2装飾部材215を往復移動可能にする。このとき、前述したように、ロック解除部280の右ソレノイド281Rを作動状態にしてロック機構部270の右ロック部材271Rをロック解除位置にスライド移動させ、右ロック部材271Rの固定側ロック爪部273Rと右スライド部材241Rの移動側ロック爪部278Rとの係合を解除する。また、ロック解除部280の左ソレノイド(図示せず)を作動状態にしてロック機構部270の左ロック部材(図示せず)をロック解除位置にスライド移動させ、左ロック部材の固定側ロック爪部(図示せず)と左スライド部材241Lの移動側ロック爪部278Lとの係合を解除する。
次に、装飾部材駆動部260が、装飾ベース部220の左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rを駆動し、左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rと結合された第2装飾部材215を下方に移動させる。このとき、装飾部材駆動部260の右側装飾部材用駆動モータ261Rにより右側装飾部材用ギヤ機構263Rの各ギヤ(図示せず)を回転させることで、右スライド部材241Rを下方にスライド移動させるとともに、左側装飾部材用駆動モータ261Lにより左側装飾部材用ギヤ機構の各ギヤ(図示せず)を回転させることで、左スライド部材241Lを下方にスライド移動させる。
これにより、左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rと結合された第2装飾部材215は、前述の当接保持位置(図5を参照)から離間位置(図6を参照)まで下方に移動する。このようにして、図5に示す看板型装飾201が、図6に示すように、第1装飾部材210の第1装飾形成部211と、第2装飾部材215の第2装飾形成部216とに、上下二体に分離される。
なおこのとき、第1装飾部材210は、重力により前述の第1可動位置(図6の二点鎖線を参照)に位置するように、第1装飾ベース部材221に支持される。またこのとき、ロック解除部280の右ソレノイド281Rが非作動状態になってロック機構部270の右ロック部材271Rがロック可能位置にスライド移動するとともに、ロック解除部280の左ソレノイド(図示せず)を非作動状態になってロック機構部270の左ロック部材(図示せず)がロック可能位置にスライド移動する。
第2装飾部材215を前述の離間位置から当接保持位置に戻すには、装飾部材駆動部260が、装飾ベース部220の左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rを駆動し、左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rと結合された第2装飾部材215を上方に移動させる。このとき、装飾部材駆動部260の右側装飾部材用駆動モータ261Rにより右側装飾部材用ギヤ機構263Rの各ギヤを回転させることで、右スライド部材241Rを上方にスライド移動させ、左側装飾部材用駆動モータ261Lにより左側装飾部材用ギヤ機構の各ギヤを回転させることで、左スライド部材241Lを上方にスライド移動させる。
これにより、左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rと結合された第2装飾部材215は、離間位置から当接位置まで上方に移動して第1可動位置に位置する第1装飾部材210と当接する。さらに、第2装飾部材215は、第1装飾部材と当接したまま第1装飾部材と一緒に上方に移動して当接保持位置よりも少しだけ上方の位置まで移動し、装飾部材駆動部260の作動が停止した後、重力を受けて下方の当接保持位置へ移動する。このように、本実施形態によれば、第2装飾部材215が当接保持位置において第1装飾部材210と確実に当接するため、第1装飾部材210の第1装飾形成部211と第2装飾部材215の第2装飾形成部216とが隙間なく結合して、装飾性の高い一体の看板型装飾201が形成され、上部可動演出装置200の装飾性をより高めることが可能になる。
なお、第2装飾部材215が当接保持位置に位置する際、前述したように、右ロック部材271Rの固定側ロック爪部273Rと右スライド部材241Rの移動側ロック爪部278Rとが係合するとともに、左ロック部材の固定側ロック爪部(図示せず)と左スライド部材241Lの移動側ロック爪部278Lとが係合する。このように、ロック機構部270が、第2装飾部材215を当接保持位置で固定保持することで、第2装飾部材215が不必要に下方(離間位置の方)へ動くのを防止することができ、第2装飾部材215が第1装飾部材210と当接する状態を確実に維持することができる。
[裏側演出ユニットの構成]
また、図6に示すように、第2装飾部材215が離間位置に移動した際、裏側演出ユニット300の第1装飾片部366,366および第2装飾片部376,376が回転して第2装飾部材215の後側(裏側)から出現するようになっている。そこで、図10〜図13を追加参照して、裏側演出ユニット300について説明する。裏側演出ユニット300は、図10〜図12に示すように、裏側ベース部310と、第1回転演出部材360と、第2回転演出部材370と、回転駆動部400とを有して構成される。裏側ベース部310は、図12に示すように、裏側ベース部材311と、センサ基板321と、中継基板
331と、ギヤカバー部材341と、発光制御基板351とを有して構成される。
裏側ベース部材311は、図11および図12に示すように、樹脂材料を用いて左右方向に延びる板状に形成される。図11に示すように、裏側ベース部材311の左端部後面側に、筒状のモータ取付部312が形成される。モータ取付部312には、回転駆動部400の回転駆動モータ410が取り付けられる。裏側ベース部材311の左後面側に、モータ取付部312の右方に並んでギヤ取付部313が形成される。ギヤ取付部313には、回転駆動部400の伝達ギヤ420、並列ギヤ430、および反転ギヤ450が回転自在に取り付けられる。なお、図7に示すように、裏側ベース部材311の後面側には、裏側ベース部材311の後面側に取り付けられた回転駆動モータ410、伝達ギヤ420、並列ギヤ430、反転ギヤ450等の各部品を覆う裏カバー部材356が取り付けられる。
図12に示すように、裏側ベース部材311の中央部に、回転駆動部400の第2駆動ギヤ470を挿通させることが可能な円形の中央開口部314が形成される。裏側ベース部材311の左右端部の前面側に、裏側ベース部材311を第2装飾部材215の後面側に結合させるためのボス部を有した装飾部材結合部315,315が形成される。装飾部材結合部315は、裏側ベース部材311の前面側より前方に突出して形成されており、裏側ベース部材311の前面側における左右の装飾部材結合部315,315の間の部分に、第1回転演出部材360および第2回転演出部材370が回転自在に取り付け保持される。第2装飾部材215の後面側に裏側ベース部材311の装飾部材結合部315が結合した状態で、第2装飾部材215と裏側ベース部材311との間に間隙部が形成され、当該間隙部に第1回転演出部材360および第2回転演出部材370が配置される。
センサ基板321は、図11および図12に示すように、裏側ベース部材311の後面側における伝達ギヤ420の前方に重なる位置に取り付けられる。センサ基板321の中央部に、回転駆動部400の伝達ギヤ420と連結されたギヤシャフト426が挿通される開口部322が形成される。センサ基板321の後面側には、回転検出センサ326が配設される。回転検出センサ326は、伝達ギヤ420の側部に形成されたリブ421を検出することにより、伝達ギヤ420が所定の回転基準位置(原点位置)に回転移動したことを検知できるようになっている。これにより、回転駆動部400により回転駆動される第1回転演出部材360(および第2回転演出部材370)が所定の第1待機位置(図10を参照)に回転移動したことを検知することが可能になる。
中継基板331は、図11および図12に示すように、ギヤカバー部材341の内側(前面側)に重ねて取り付けられる。中継基板331の中央部に、ギヤカバー部材341の支持軸部342が挿通される軸挿通孔332が形成される。中継基板331には、第1回転演出部材360および第2回転演出部材370に内蔵されたランプ(図示せず)の発光制御を行うための各種電子部品が配設される。
ギヤカバー部材341は、図11および図12に示すように、樹脂材料を用いて蓋状に形成される。ギヤカバー部材341は、回転駆動部400の第2駆動ギヤ470を覆うようにして裏側ベース部材311の中央部後面側に取り付けられる。ギヤカバー部材341の中央部に、前方に突出する筒状の支持軸部342が形成される。支持軸部342は、第2駆動ギヤ470の軸挿入部472に挿入され、軸挿入部472に取り付けられた第2軸受部材476を介して、支持軸部342の外周側で第2駆動ギヤ470を回転自在に支持する。支持軸部342の内周側に、回転駆動部400の第1駆動ギヤ440と連結された駆動軸446が挿通される。支持軸部342は、支持軸部342の内周側で駆動軸446を回転自在に支持する。これにより、第1駆動ギヤ440がギヤカバー部材341の後面側に回転自在に取り付けられ、第2駆動ギヤ470がギヤカバー部材341の前面側に回
転自在に取り付けられる。
発光制御基板351は、図11および図12に示すように、裏側ベース部材311の左後面側に取り付けられる。発光制御基板351には、第2装飾部材215に内蔵されたランプ(図示せず)の発光制御を行うための各種電子部品が配設される。
第1回転演出部材360は、図10および図12に示すように、樹脂材料を用いてプロペラ状に形成される。第1回転演出部材360の中央部に、円盤状の第1円盤部361が形成され、第1回転演出部材360の外周側に、一対の羽根状の第1装飾片部366,366が形成される。第1円盤部361の外周側に、第1回転規制穴部362と、第2回転規制穴部363が形成される。第1回転規制穴部362は、円弧状に延びる長穴状に形成され、第2回転演出部材370の第1回転規制突起部372がスライド移動自在に係合する。第2回転規制穴部363は、第1回転規制穴部362と同心の円弧状に延びる長穴状に形成され、第2回転演出部材370の第2回転規制突起部373がスライド移動自在に係合する。第1円盤部361の中心部に、駆動軸446の前端部が連結される軸連結部364が形成される。第1回転演出部材360は、軸連結部364に連結された駆動軸446により、裏側ベース部材311の前面側に回転自在に取り付け保持される。
第2回転演出部材370は、図10および図12に示すように、樹脂材料を用いてプロペラ状に形成され、第1回転演出部材360と裏側ベース部材311との間に配置される。第2回転演出部材370の中央部に、第1円盤部361の後面側に重なる半円状の第2円盤部371が形成され、第2回転演出部材370の外周側に、一対の羽根状の第2装飾片部376,376が形成される。第2円盤部371の外周側に、第1回転規制突起部372と、第2回転規制突起部373が形成される。第1回転規制突起部372は、第2円盤部371の前面側から前方に突出する突起状に形成され、第1回転演出部材360の第1回転規制穴部362にスライド移動自在に係合する。第2回転規制突起部373は、第2円盤部371の前面側から前方に突出する突起状に形成され、第1回転演出部材360の第2回転規制穴部363にスライド移動自在に係合する。
第2円盤部371の中心部に、第1回転演出部材360と連結された駆動軸446が挿通される軸挿通部374が形成される。軸挿通部374には、駆動軸446と回転自在に摺接する第1軸受部材378が、軸受固定部材379を用いて取り付けられる。これにより、第2回転演出部材370は、第1回転演出部材360と同じ回転軸で、第1回転演出部材360と別体に回転することができ、第1回転演出部材360に対して相対回転することが可能になる。
なお、図10に示すように、第1装飾片部366,366と第2装飾片部376,376とが近接する近接位置に、第2回転演出部材370が第1回転演出部材360に対して相対回転移動すると、第1回転規制突起部372および第2回転規制突起部373は、第1回転規制穴部362および第2回転規制穴部363の反時計回りの端部に当接し、第1装飾片部366,366と第2装飾片部376,376とがより近づいて重なる方向への相対回転を規制する。一方、図6に示すように、第1装飾片部366,366と第2装飾片部376,376とが離れる開拡位置に、第2回転演出部材370が第1回転演出部材360に対して相対回転移動すると、第1回転規制突起部372および第2回転規制突起部373は、第1回転規制穴部362および第2回転規制穴部363の時計回りの端部に当接し、第1装飾片部366,366と第2装飾片部376,376とがより離れる方向への相対回転を規制する。このように、第1回転規制突起部372および第2回転規制突起部373は、第1回転演出部材360に対する第2回転演出部材370の相対回転移動範囲を規制する。
回転駆動部400は、図11および図12に示すように、回転駆動モータ410と、モータギヤ415と、伝達ギヤ420と、並列ギヤ430と、第1駆動ギヤ440と、反転ギヤ450と、第2駆動ギヤ470とを有して構成される。回転駆動部400は、第1回転演出部材360および第2回転演出部材370を回転駆動する。回転駆動モータ410は、モータ軸が後方を向くように、裏側ベース部材311のモータ取付部312に取り付けられる。モータギヤ415は、回転駆動モータ410のモータ軸に結合され、伝達ギヤ420と噛合する。
伝達ギヤ420は、伝達ギヤ420と連結されたギヤシャフト426を用いて、裏側ベース部材311のギヤ取付部313に回転自在に取り付けられる。伝達ギヤ420は、モータギヤ415および並列ギヤ430の第1ギヤ部431と噛合する。伝達ギヤ420の側部に、円弧状に延びるリブ421が形成される。円弧状のリブ421は、伝達ギヤ420が所定の回転基準位置(原点位置)に回転移動したときに、回転検出センサ326で検出されるように配置される。
並列ギヤ430は、並列ギヤ430と連結されたギヤシャフト(図示せず)を用いて、裏側ベース部材311のギヤ取付部313に回転自在に取り付けられる。並列ギヤ430は、伝達ギヤ420および第1駆動ギヤ440と噛合する第1ギヤ部431と、第1ギヤ部431と一体に形成されて反転ギヤ450と噛合する第2ギヤ部432とを有して構成される。
第1駆動ギヤ440は、前述したように、第1駆動ギヤ440と連結された駆動軸446を用いて、ギヤカバー部材341の後面側に回転自在に取り付けられる。第1駆動ギヤ440は、並列ギヤ430の第1ギヤ部431と噛合する。第1駆動ギヤ440の中心部に、駆動軸446の後端部が連結される軸連結部441が形成される。駆動軸446は、前後方向に延びて第1回転演出部材360と第1駆動ギヤ440とに連結され、回転駆動モータ410により第1駆動ギヤ440が回転すると、第1駆動ギヤ440とともに回転して第1回転演出部材360を回転駆動するようになっている。
反転ギヤ450は、反転ギヤ450と連結されたギヤシャフト(図示せず)を用いて、裏側ベース部材311のギヤ取付部313に回転自在に取り付けられる。反転ギヤ450は、並列ギヤ430の第2ギヤ部432と噛合する駆動側ギヤ部451と、駆動側ギヤ部451と別体に形成されて第2駆動ギヤ470と噛合する従動側ギヤ部456と、駆動側ギヤ部451と従動側ギヤ部456とに連結されるトルクリミッタ461(図13を参照)とを有して構成される。
図13(a)に示すように、駆動側ギヤ部451の中央部前側(内側)に、トルクリミッタ461の第1係合突起部463が係合可能な第1係合溝部452が形成される。駆動側ギヤ部451の中心部に、従動側ギヤ部456の軸部458が回転自在に係合する軸係合穴部453が前後に貫通して形成される。図13(b)に示すように、従動側ギヤ部456の中央部後側(内側)に、トルクリミッタ461の第2係合突起部464が係合する第2係合溝部457が形成される。従動側ギヤ部456の中心部後側(内側)に、後方に向けて突出する軸部458が形成される。図13(a)に示すように、従動側ギヤ部456の中心部前側(外側)に、ギヤシャフト(図示せず)の一端が連結されるギヤシャフト連結部459が形成される。
従動側ギヤ部456の軸部458を駆動側ギヤ部451の軸係合穴部453に係合させることで、従動側ギヤ部456が駆動側ギヤ部451に対して相対回転可能に連結される。トルクリミッタ461は、第1係合突起部463が駆動側ギヤ部451の第1係合溝部452に係合し、第2係合突起部464が従動側ギヤ部456の第2係合溝部457に係
合した状態で、互いに連結された駆動側ギヤ部451および従動側ギヤ部456の内側に収容される。駆動側ギヤ部451(もしくは従動側ギヤ部456)に作用するトルクが所定の規制トルクより小さいと、トルクリミッタ461は、駆動側ギヤ部451と従動側ギヤ部456とを一体的に回転させる。駆動側ギヤ部451(もしくは従動側ギヤ部456)に作用するトルクが規制トルク以上の大きさになると、トルクリミッタ461は、駆動側ギヤ部451から従動側ギヤ部456へのトルクの伝達を断つ状態となり、駆動側ギヤ部451および従動側ギヤ部456のうち一方を他方に対して相対回転可能にする。
第2駆動ギヤ470は、前述したように、ギヤカバー部材341の前面側に回転自在に取り付けられる。第2駆動ギヤ470の側部に、ギヤ連結穴部471が貫通して形成される。ネジ等の結合手段(図示せず)をギヤ連結穴部471に挿通させて第2回転演出部材370の第2円盤部371に結合させることで、第2回転演出部材370の第2円盤部371の後面側に第2駆動ギヤ470が連結される。これにより、第2回転演出部材370は、第2円盤部371に連結された第2駆動ギヤ470により、裏側ベース部材311の前面側に回転自在に取り付け保持される。第2駆動ギヤ470の中心部に、ギヤカバー部材341の支持軸部342が挿入される軸挿入部472が形成される。軸挿入部472には、ギヤカバー部材341の支持軸部342が回転自在に摺接する第2軸受部材476が取り付けられる。
また、第2駆動ギヤ470の中心軸と、第2回転演出部材370の中心軸とが一致するように、第2回転演出部材370の第2円盤部371の後面側に第2駆動ギヤ470が連結され、第2駆動ギヤ470の軸挿入部472は、第2回転演出部材370の軸挿通部374と位置整合するようになっている。これにより、軸挿入部472に挿入されたギヤカバー部材341の支持軸部342の内周側と、第2回転演出部材370の軸挿通部374とに、第1回転演出部材360と第1駆動ギヤ440とに連結された駆動軸446を挿通させることができる。
以上のように構成される裏側演出ユニット300において、通常時には、図10に示すように、第1回転演出部材360が、裏側ベース部材311の前面側に重なる第1待機位置に回転移動する。また、第2回転演出部材370が、第1回転演出部材360に対して前述の近接位置に相対回転移動する状態で、裏側ベース部材311の前面側に重なる第2待機位置に回転移動する。これにより、第1装飾片部366,366および第2装飾片部376,376が第2装飾部材215の後側(裏側)に隠れるように配置される。前述したように、第2装飾部材215が離間位置に移動する際、回転駆動部400により第1回転演出部材360および第2回転演出部材370を回転させて、第1装飾片部366,366および第2装飾片部376,376を第2装飾部材215の後側(裏側)から出現させる演出が行われる。なお、第1回転演出部材360が第1待機位置に回転移動すると、回転駆動部400の伝達ギヤ420が所定の回転基準位置(原点位置)に回転移動するように設定される。
回転駆動部400の回転駆動モータ410によりモータギヤ415が回転して、伝達ギヤ420が所定の回転基準位置から(前方から見て)反時計回りに回転すると、並列ギヤ430の第1ギヤ部431を介して、第1駆動ギヤ440が反時計回りに回転する。第1駆動ギヤ440が反時計回りに回転すると、駆動軸446を介して第1駆動ギヤ440と連結された第1回転演出部材360が反時計回りに回転する。これにより、第1回転演出部材360が第1待機位置から反時計回りに回転移動し、図6に示すように、第1回転演出部材360の第1装飾片部366,366が回転して第2装飾部材215の後側(裏側)から出現する。
また、伝達ギヤ420が所定の回転基準位置から(前方から見て)反時計回りに回転す
ると、並列ギヤ430の第2ギヤ部432を介して、反転ギヤ450の駆動側ギヤ部451および従動側ギヤ部456が一体的に反時計回りに回転する。反転ギヤ450の従動側ギヤ部456が反時計回りに回転すると、第2駆動ギヤ470が時計回りに回転する。第2駆動ギヤ470が時計回りに回転すると、第2駆動ギヤ470と連結された第2回転演出部材370が時計回りに回転する。これにより、第2回転演出部材370が第2待機位置から第1回転演出部材360と逆方向の時計回りに回転移動し、第2回転演出部材370の第2装飾片部376,376が回転して第2装飾部材215の後側(裏側)から出現する。
このとき、第2回転演出部材370は、第1回転演出部材360に対して前述の近接位置から拡開位置に向けて(時計回りに)相対回転移動する。第2回転演出部材370が第1回転演出部材360に対して拡開位置まで相対回転移動すると、第2回転演出部材370の第1回転規制突起部372および第2回転規制突起部373は、第1回転演出部材360に形成された第1回転規制穴部362および第2回転規制穴部363の時計回りの端部に当接し、第1装飾片部366,366と第2装飾片部376,376とがより離れる方向への相対回転を規制する。
第1回転規制突起部372および第2回転規制突起部373が、第1回転規制穴部362および第2回転規制穴部363の時計回りの端部に当接すると、第1回転演出部材360からの反力が第2回転演出部材370および第2駆動ギヤ470を介して反転ギヤ450の従動側ギヤ部456に作用する。この反力に抗して従動側ギヤ部456を回転させるために駆動側ギヤ部451に作用するトルクが規制トルクに達すると、トルクリミッタ461により、駆動側ギヤ部451が従動側ギヤ部456に対して反時計回りに相対回転可能になる。これにより、回転駆動モータ410に過大な負荷をかけることなく、第2回転演出部材370が第1回転演出部材360に対して拡開位置まで相対回転移動することができる。
第1装飾片部366,366が第2装飾部材215の後側(裏側)から出現する所定の第1出現位置(図6を参照)まで第1回転演出部材360が回転移動すると、第2回転演出部材370が、第1回転演出部材360に対して拡開位置に相対回転移動する状態で、第2装飾片部376,376が第2装飾部材215の後側から出現する所定の第2出現位置(図6を参照)まで回転移動する。このとき、回転駆動モータ410が作動を停止すると、第1回転演出部材360が第1出現位置で停止するとともに、第2回転演出部材370が第2出現位置で停止して、第1装飾片部366,366および第2装飾片部376,376が第2装飾部材215の後側から出現した状態で固定される。
また、回転駆動モータ410が作動を続けると、トルクリミッタ461により、反転ギヤ450の従動側ギヤ部456が駆動側ギヤ部451に対して時計回りに(駆動側ギヤ部451の回転方向と逆方向に)相対回転可能であるため、第1回転演出部材360からの反力(反時計回りの回転駆動力)によって、第2回転演出部材370が(駆動側ギヤ部451による回転駆動方向とは逆方向の)反時計回りに回転する。そのため、回転駆動モータ410が作動を続けると、第1回転演出部材360が反時計回りに回転するとともに、第2回転演出部材370が、第1回転演出部材360に対して拡開位置に相対回転移動する状態で、第1回転演出部材360と一体的に反時計回りに回転する。
一方、第1回転演出部材360が第1出現位置に位置するとともに、第2回転演出部材370が第2出現位置に位置するときに、回転駆動モータ410によりモータギヤ415が回転して、伝達ギヤ420が(前方から見て)時計回りに回転すると、並列ギヤ430の第1ギヤ部431を介して、第1駆動ギヤ440が時計回りに回転する。第1駆動ギヤ440が時計回りに回転すると、駆動軸446を介して第1駆動ギヤ440と連結された
第1回転演出部材360が時計回りに回転する。これにより、第1回転演出部材360は、第1出現位置から第1待機位置まで時計回りに回転移動する。
また、伝達ギヤ420が(前方から見て)時計回りに回転すると、並列ギヤ430の第2ギヤ部432を介して、反転ギヤ450の駆動側ギヤ部451および従動側ギヤ部456が一体的に時計回りに回転する。反転ギヤ450の従動側ギヤ部456が時計回りに回転すると、第2駆動ギヤ470が反時計回りに回転する。第2駆動ギヤ470が反時計回りに回転すると、第2駆動ギヤ470と連結された第2回転演出部材370が反時計回りに回転する。これにより、第2回転演出部材370は、第2出現位置から第2待機位置に向けて第1回転演出部材360と逆方向の反時計回りに回転移動する。
このとき、第2回転演出部材370は、第1回転演出部材360に対して拡開位置から近接位置に向けて(反時計回りに)相対回転移動する。第2回転演出部材370が第1回転演出部材360に対して近接位置まで相対回転移動すると、第2回転演出部材370の第1回転規制突起部372および第2回転規制突起部373は、第1回転演出部材360に形成された第1回転規制穴部362および第2回転規制穴部363の反時計回りの端部に当接し、第1装飾片部366,366と第2装飾片部376,376とがより近づいて重なる方向への相対回転を規制する。
第1回転規制突起部372および第2回転規制突起部373が、第1回転規制穴部362および第2回転規制穴部363の反時計回りの端部に当接すると、第1回転演出部材360からの反力が第2回転演出部材370および第2駆動ギヤ470を介して反転ギヤ450の従動側ギヤ部456に作用する。この反力に抗して従動側ギヤ部456を回転させるために駆動側ギヤ部451に作用するトルクが規制トルクに達すると、トルクリミッタ461により、駆動側ギヤ部451が従動側ギヤ部456に対して時計回りに相対回転可能になる。これにより、回転駆動モータ410に過大な負荷をかけることなく、第2回転演出部材370が第1回転演出部材360に対して近接位置まで相対回転移動することができる。
ここで、第2回転演出部材370が反時計回りに第2待機位置を越える位置まで回転移動したときに、第1回転演出部材360に対して近接位置に相対回転移動する場合について述べる。この場合、トルクリミッタ461により、反転ギヤ450の従動側ギヤ部456が駆動側ギヤ部451に対して反時計回りに(駆動側ギヤ部451の回転方向と逆方向に)相対回転可能であるため、第1回転演出部材360からの反力(時計回りの回転駆動力)によって、第2回転演出部材370が(駆動側ギヤ部451による回転駆動方向とは逆方向の)時計回りに回転する。そのため、回転駆動モータ410が作動を続けると、第1回転演出部材360が時計回りに回転するとともに、第2回転演出部材370が、第1回転演出部材360に対して近接位置に相対回転移動する状態で、第1回転演出部材360と同じ時計回りに回転し、第1回転演出部材360と第2回転演出部材370とが一体的に回転する。これにより、第2回転演出部材370は、反時計回りに第2待機位置を越える位置まで回転移動した場合でも、第1回転演出部材360に対して近接位置に相対回転移動する状態で、第1回転演出部材360に押圧されて第2待機位置まで時計回りに回転移動する。
このように、本実施形態によれば、トルクリミッタ461により、従動側ギヤ部456が駆動側ギヤ部451に対して駆動側ギヤ部451の回転方向と反対方向に相対回転可能になるため、回転駆動モータ410に過大な負荷をかけることなく、一つの回転駆動モータ410を用いて、第1回転演出部材360と第2回転演出部材370とを反対方向もしくは同じ方向にそれぞれ回転させることが可能になる。
[下部可動演出装置の構成]
次に、図14〜図23を追加参照して、下部可動演出装置500について説明する。下部可動演出装置500は、図14および図15に示すように、演出ベース部510と、演出可動部530と、演出駆動部600とを有して構成される。下部可動演出装置500は、遊技盤100におけるベース部材111の下部後側に取り付けられる。演出ベース部510は、図15および図16に示すように、演出ベース部材511と、左右のギヤカバー部材521L,521Rとを有して構成される。
演出ベース部材511は、図16に示すように、樹脂材料を用いて板状に形成される。演出ベース部材511の中央部前面側に、演出可動部530の可動部材541が取り付けられる可動部材支持部512が形成される。可動部材支持部512の左側に、上下方向に延びる溝状の左スライド溝部513Lが形成される。可動部材支持部512には、可動部材541の左スライドリブ542Lが摺接可能に係合する。可動部材支持部512の右側に、上下方向に延びる溝状の右スライド溝部513Rが形成される。右スライド溝部513Rには、可動部材541の右スライドリブ542Rが摺接可能に係合する。これにより、可動部材支持部512に取り付けられた可動部材541が上下方向にスライド移動可能となる。
演出ベース部材511の左端部前面側に、筒状の左モータ取付部514Lが形成される。左モータ取付部514Lには、演出駆動部600の左側可動部材用駆動モータ611Lが取り付けられる。演出ベース部材511の右端部前面側に、筒状の右モータ取付部514Rが形成される。右モータ取付部514Rには、演出駆動部600の右側可動部材用駆動モータ611Rが取り付けられる。演出ベース部材511の左上部前面側に、左モータ取付部514Lの右方に並んで左ギヤ取付部515Lが形成される。左ギヤ取付部515Lには、演出駆動部600の左側第1中間ギヤ631L、左側第2中間ギヤ641L、および左側ピニオンギヤ651Lが回転自在に取り付けられる。演出ベース部材511の右上部前面側に、右モータ取付部514Rの左方に並んで右ギヤ取付部515Lが形成される。右ギヤ取付部515Lには、演出駆動部600の右側第1中間ギヤ631R、右側第2中間ギヤ641R、および右側ピニオンギヤ651Rが回転自在に取り付けられる。
左ギヤカバー部材521Lは、図15および図16に示すように、樹脂材料を用いて蓋状に形成される。左ギヤカバー部材521Lは、演出ベース部材511の左ギヤ取付部515Lに取り付けられて、演出駆動部600の左側第1中間ギヤ631L、左側第2中間ギヤ641L、および左側ピニオンギヤ651L等を覆うようになっている。左ギヤカバー部材521Lの左側に、左側第1中間ギヤ631Lを回転自在に支持する第1中間ギヤ支持穴部522Lが形成される。左ギヤカバー部材521Lの中央上部に、左側第2中間ギヤ641Lを回転自在に支持する第2中間ギヤ支持穴部523Lが形成される。左ギヤカバー部材521Lの右上部に、左側ピニオンギヤ651Lを回転自在に支持するピニオンギヤ支持穴部524Lが形成される。
左ギヤカバー部材521Lの右端部に、上下方向に延びる板状の支持カバー部525Lが形成される。支持カバー部525Lは、演出ベース部材511に取り付けられた可動部材541の左端部前面側(左規制片部544Lの前面側)を摺接可能に覆うようになっている。左ギヤカバー部材521Lの中央上部後面側に、突起状の回転規制部526Lが形成される。回転規制部526Lは、左ギヤカバー部材521Lの後方へ突出して延びて、左側第2中間ギヤ641Lが回転可能な状態で左側第2中間ギヤ641Lの溝部642Lに受容されるようになっている。
右ギヤカバー部材521Rは、図15に示すように、樹脂材料を用いて蓋状に形成される。右ギヤカバー部材521Rは、演出ベース部材511の右ギヤ取付部515Lに取り
付けられて、演出駆動部600の右側第1中間ギヤ631R、右側第2中間ギヤ641R、および右側ピニオンギヤ651R等を覆うようになっている。右ギヤカバー部材521Rの右側に、右側第1中間ギヤ631Rを回転自在に支持する第1中間ギヤ支持穴部522Rが形成される。右ギヤカバー部材521Rの中央上部に、右側第2中間ギヤ641Rを回転自在に支持する第2中間ギヤ支持穴部523Rが形成される。右ギヤカバー部材521Rの左上部に、右側ピニオンギヤ651Rを回転自在に支持するピニオンギヤ支持穴部524Rが形成される。
右ギヤカバー部材521Rの左端部に、上下方向に延びる板状の支持カバー部525Rが形成される。支持カバー部525Rは、演出ベース部材511に取り付けられた可動部材541の右端部前面側(右規制片部544Rの前面側)を摺接可能に覆うようになっている。左右のギヤカバー部材521L,521Rの支持カバー部525L,525Rによって可動部材541の左右端部が覆われる状態で、可動部材541が演出ベース部材511の前面に重なる第1演出位置(図17を参照)と、第1演出位置より上方の第2演出位置(図19を参照)とに、可動部材541が演出ベース部材511に対し上下方向に往復移動可能に支持される。右ギヤカバー部材521Rの中央上部後面側に、突起状の回転規制部(図示せず)が形成される。右ギヤカバー部材521Rの回転規制部は、左ギヤカバー部材521Lの回転規制部526Lと同様に形成され、右側第2中間ギヤ641Rが回転可能な状態で右側第2中間ギヤ641Rの溝部(図示せず)に受容されるようになっている。
演出可動部530は、図14(a)および図15に示すように、演出表示部540と、左右のシャッター部材561L,561Rと、シャッター駆動部580とを有して構成される。演出表示部540は、可動部材541と、演出表示部材551と、小型表示装置556とを有して構成され、小型表示装置556で所定の演出画像を表示できるようになっている。
可動部材541は、図15に示すように、樹脂材料を用いて板状に形成され、前述したように、演出ベース部510の演出ベース部材511に対し上下方向に往復移動可能に支持される。可動部材541の左後面側に、上下方向に延びるリブ状の左スライドリブ542Lが形成される。左スライドリブ542Lは、演出ベース部材511の左スライド溝部513Lに摺接可能に係合する。可動部材541の右後面側に、上下方向に延びるリブ状の右スライドリブ542Rが形成される。右スライドリブ542Rは、演出ベース部材511の右スライド溝部513Rに摺接可能に係合する。
可動部材541の左右端部に、左右一対のラックギヤ543L,543Rと、左右一対の規制片部544L,544Rが形成される。可動部材541の左端部後側に、上下方向に延びる左ラックギヤ543Lが形成される。左ラックギヤ543Lは、演出駆動部600の左側ピニオンギヤ651Lと噛合する。可動部材541の右端部後側に、上下方向に延びる右ラックギヤ543Rが形成される。右ラックギヤ543Rは、演出駆動部600の右側ピニオンギヤ651Rと噛合する。
可動部材541の左端部前側に、左ラックギヤ543Lと平行に上下方向に延びる左規制片部544Lが形成される。左規制片部544Lは、上下方向に延びる板状に形成される。左規制片部544Lの上側に、左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lが入り込むことが可能な上側切欠き部545Lが形成される。左規制片部544Lの下側に、左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lが入り込むことが可能な下側切欠き部546Lが形成される。左規制片部544Lにおける下側切欠き部546Lの上側に、下側切欠き部546Lに入り込んだ復帰規制部652Lと当接可能な復帰規制側当接部547Lが形成される。左規制片部544Lにおける下側切欠き部546Lの下側に、下側切欠
き部546Lに入り込んだ復帰規制部652Lと当接可能な脱落規制側当接部548Lが形成される。可動部材541の右端部前側に、右ラックギヤ543Rと平行に上下方向に延びる右規制片部544Rが形成される。右規制片部544Rは、左規制片部544Lと左右対称に形成される。右規制片部544Rには、左規制片部544Lと同様に、上側切欠き部545R、下側切欠き部546R、復帰規制側当接部547R、および脱落規制側当接部548Rが形成される。
演出表示部材551は、図15に示すように、樹脂材料を用いて前面側に所定の装飾が施された板状に形成される。演出表示部材551は、ネジ等の結合手段を用いて、可動部材541の前面側に重ねて結合される。これにより、演出表示部材551は、可動部材541とともに上下方向に往復移動自在に構成される。演出表示部材551の中央上部に、枠状の表示装置取付部552が形成され、この表示装置取付部552に小型表示装置556が前方を向いて取り付けられる。演出表示部材551の下部前面側に、左右のシャッター部材561L,561Rとともにシャッター駆動部580が取り付けられるシャッター取付部553が形成される。
左右のシャッター部材561L,561Rは、図15に示すように、樹脂材料を用いて左右に開閉可能なシャッター状に形成される。左シャッター部材561Lは、演出表示部材551の左前面側に取り付けられ、右シャッター部材561Rとともに小型表示装置556を覆う左閉鎖位置と、小型表示装置556を前方から視認可能にする左開放位置(図14(a)を参照)とに、左右方向にスライド移動可能に構成される。左シャッター部材561Lの下部後側に、左右方向に延びるラックギヤ部562Lが形成される。ラックギヤ部562Lは、シャッター駆動部580のシャッター駆動ギヤ機構586に設けられた左側のピニオンギヤ(図示せず)と噛合する。左シャッター部材561Lの下部前側に、左右方向に延びる突起を有した板状のシャッタースライド部563Lが形成される。シャッタースライド部563Lは、シャッター駆動部580のシャッターガイド部材596の後面側に形成されたガイド面(図示せず)に、左右方向にスライド移動自在に摺接する。
右シャッター部材561Rは、演出表示部材551の右前面側に取り付けられ、左シャッター部材561Lとともに小型表示装置556を覆う右閉鎖位置と、小型表示装置556を前方から視認可能にする右開放位置(図14(a)を参照)とに、左右方向にスライド移動可能に構成される。右シャッター部材561Rの下部後側に、左右方向に延びるラックギヤ部562Rが形成される。ラックギヤ部562Rは、シャッター駆動部580のシャッター駆動ギヤ機構586に設けられた右側のピニオンギヤ(図示せず)と噛合する。右シャッター部材561Rの下部前側に、左右方向に延びる突起を有した板状のシャッタースライド部563Rが形成される。シャッタースライド部563Rは、シャッター駆動部580のシャッターガイド部材596の後面側に形成されたガイド面(図示せず)に、左右方向にスライド移動自在に摺接する。
シャッター駆動部580は、図15に示すように、シャッター駆動モータ581と、シャッター駆動ギヤ機構586と、左右の押さえ部材591L,591Rと、シャッターガイド部材596とを有して構成され、左右のシャッター部材561L,561Rを駆動して左右方向に開閉させる。シャッター駆動モータ581は、演出表示部材551におけるシャッター取付部553の中央部に取り付けられる。シャッター駆動ギヤ機構586は、シャッター取付部553の左右に亘って取り付けられ、シャッター駆動ギヤ機構586を構成する左右のピニオンギヤ(図示せず)が左右のシャッター部材561L,561Rのラックギヤ部562L,562Rとそれぞれ噛合するようになっている。そして、シャッター駆動モータ581によりシャッター駆動ギヤ機構586の各ギヤ(図示せず)を回転させることで、ラックギヤ部562L,562Rが設けられた左右のシャッター部材561L,561Rをそれぞれ左右方向にスライド移動させる。
左右の押さえ部材591L,591Rは、樹脂材料を用いて小型の板状に形成され、シャッター取付部553の左右に取り付けられてシャッター取付部553に配線されるケーブルを固定するようになっている。シャッターガイド部材596は、樹脂材料を用いて左右方向に延びる板状に形成される。シャッターガイド部材596は、シャッター取付部553の前面側に所定距離をおいて取り付けられ、シャッター駆動モータ581、シャッター駆動ギヤ機構586、左右の押さえ部材591L,591R、および左右のシャッター部材561L,561Rの下部を覆うようになっている。
演出駆動部600は、図16および図17に示すように、左右の可動部材用駆動モータ611L,611Rと、左右のモータギヤ621L,621Rと、左右の第1中間ギヤ631L,631Rと、左右の第2中間ギヤ641L,641Rと、左右のピニオンギヤ651L,651Rとを有して構成される。演出駆動部600は、演出可動部530の可動部材541を駆動して演出可動部530を上下方向に往復移動させる。
左側可動部材用駆動モータ611Lは、モータ軸が後方を向くように、演出ベース部材511の左モータ取付部514Lに取り付けられる。左側モータギヤ621Lは、左側可動部材用駆動モータ611Lのモータ軸に結合され、左側第1中間ギヤ631Lと噛合する。左側第1中間ギヤ631Lは、演出ベース部材511の左ギヤ取付部515Lに回転自在に取り付けられる。左側第1中間ギヤ631Lは、左側モータギヤ621Lおよび左側第2中間ギヤ641Lと噛合する。
左側第2中間ギヤ641Lは、演出ベース部材511の左ギヤ取付部515Lに回転自在に取り付けられる。左側第2中間ギヤ641Lは、左側第1中間ギヤ631Lおよび左側ピニオンギヤ651Lと噛合する。左側第2中間ギヤ641Lは、左側ピニオンギヤ651Lよりも径が大きくなるように(歯数が多くなるように)形成され、左側第2中間ギヤ641Lが1回転するまでに、左側ピニオンギヤ651Lが1回転以上回転できるように構成される。なお、左側第2中間ギヤ641Lは、左側第1中間ギヤ631Lと同じ形状に形成されているが、これに限られるものではない。左側第2中間ギヤ641Lの側部には、円弧状の溝部642Lが形成される。溝部642Lは左ギヤカバー部材521Lの回転規制部526Lを受容し、回転規制部526Lが左側第2中間ギヤ641Lの回転に応じて円弧状に延びる溝部642Lの内側で相対移動するようになっている。左側第2中間ギヤ641Lの側部における溝部642Lの端部に、溝部642Lに受容された回転規制部526Lが当接可能なストッパー部643Lが形成される。
左側ピニオンギヤ651Lは、演出ベース部材511の左ギヤ取付部515Lに回転自在に取り付けられる。左側ピニオンギヤ651Lは、左側第2中間ギヤ641Lと噛合する。左側ピニオンギヤ651Lの側部における外周側に、前方に突出する復帰規制部652Lが形成される。復帰規制部652Lは、断面視扇形のブロック状に形成される。復帰規制部652Lの外周面に、可動部材541に形成された左規制片部544Lの復帰規制側当接部547Lが当接して受け止めることが可能な当接面部653Lが形成される。
右側可動部材用駆動モータ611Rは、モータ軸が後方を向くように、演出ベース部材511の右モータ取付部514Rに取り付けられる。右側モータギヤ621Rは、右側可動部材用駆動モータ611Rのモータ軸に結合され、右側第1中間ギヤ631Rと噛合する。右側第1中間ギヤ631Rは、演出ベース部材511の右ギヤ取付部515Rに回転自在に取り付けられる。右側第1中間ギヤ631Rは、右側モータギヤ621Rおよび右側第2中間ギヤ641Rと噛合する。
右側第2中間ギヤ641Rは、演出ベース部材511の右ギヤ取付部515Rに回転自
在に取り付けられる。右側第2中間ギヤ641Rは、右側第1中間ギヤ631Rおよび右側ピニオンギヤ651Rと噛合する。右側第2中間ギヤ641Rは、左側第2中間ギヤ641Lと左右対称に形成される。右側第2中間ギヤ641Rには、左側第2中間ギヤ641Lと同様に、溝部およびストッパー部(図示せず)が形成される。
右側ピニオンギヤ651Rは、演出ベース部材511の右ギヤ取付部515Rに回転自在に取り付けられる。右側ピニオンギヤ651Rは、右側第2中間ギヤ641Rと噛合する。右側ピニオンギヤ651Rは、左側ピニオンギヤ651Lと左右対称に形成される。右側ピニオンギヤ651Rには、左側ピニオンギヤ651Lと同様に、復帰規制部(図示せず)が形成される。
以上のように構成される下部可動演出装置500において、演出可動部530の可動部材541は、前述の第1演出位置(図17を参照)と第2演出位置(図19を参照)との間で、演出ベース部510の演出ベース部材511に対し上下方向に往復移動可能に支持される。演出可動部530は、演出駆動部600により可動部材541が第1演出位置に移動すると、遊技盤100におけるベース部材111の下部後側に隠れるように配置される(図4を参照)。一方、演出可動部530は、演出駆動部600により可動部材541が第2演出位置に移動すると、遊技盤100の中央部後側に(視認部151を通じて)前方から視認可能に配置され、左右のシャッター部材561L,561Rを開閉させて小型表示装置556で所定の演出画像を表示する演出を行う。
図18に示すように、可動部材541が第1演出位置に移動すると、演出駆動部600の左側ピニオンギヤ651Lおよび右側ピニオンギヤ651Rがそれぞれ所定の回転基準位置(原点位置)に回転移動するように設定される。このとき、左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lは、左側ピニオンギヤ651Lの回転軸の右下方に回転移動し、左規制片部544Lの上側切欠き部545Lに入り込むようになっている。同様に、右側ピニオンギヤ651Rの復帰規制部(図示せず)は、右側ピニオンギヤ651Rの回転軸の左下方に回転移動し、右規制片部544Rの上側切欠き部545Rに入り込むようになっている(詳細な図示を省略)。なおこのとき、左ギヤカバー部材521Lの回転規制部526Lは、左側第2中間ギヤ641Lの溝部642Lにおけるストッパー部643Lの左方近傍に位置する。同様に、右ギヤカバー部材521Rの回転規制部(図示せず)は、右側第2中間ギヤ641Rの溝部におけるストッパー部の右方近傍に位置する(詳細な図示を省略)。
可動部材541が第1演出位置に移動する状態で、左側可動部材用駆動モータ611Lにより左側モータギヤ621Lが(前方から見て)時計回りに回転すると、左側第1中間ギヤ631Lおよび左側第2中間ギヤ641Lを介して、左側ピニオンギヤ651Lが反時計回りに回転する。同様に、右側可動部材用駆動モータ611Rにより右側モータギヤ621Rが(前方から見て)反時計回りに回転すると、右側第1中間ギヤ631Rおよび右側第2中間ギヤ641を介して、右側ピニオンギヤ651Rが時計回りに回転する。左側ピニオンギヤ651Lが反時計回りに回転するとともに、右側ピニオンギヤ651Rが時計回りに回転すると、左ラックギヤ543Lおよび右ラックギヤ543Rが設けられた可動部材541が上方へ移動する。
図19に示すように、左側ピニオンギヤ651Lおよび右側ピニオンギヤ651Rがそれぞれ回転基準位置から1回転(360°だけ回転)すると、可動部材541が第1演出位置から第2演出位置まで上方に移動する。このとき、左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lは、左規制片部544Lの左側方へ迂回するように左側ピニオンギヤ651Lとともに回転し、左側ピニオンギヤ651Lの回転軸の右下方まで1回転すると、左規制片部544Lの下側切欠き部546Lに入り込むようになっている。同様に、右側ピ
ニオンギヤ651Rの復帰規制部(図示せず)は、右規制片部544Rの右側方へ迂回するように右側ピニオンギヤ651Rとともに回転し、右側ピニオンギヤ651Rの回転軸の左下方まで1回転すると、右規制片部544Rの下側切欠き部546Rに入り込むようになっている(詳細な図示を省略)。なお、図19、図22、図23において、左規制片部544Lの一部の記載を省略している。
可動部材541が第2演出位置に移動する状態で、左側可動部材用駆動モータ611Lにより左側モータギヤ621Lが(前方から見て)反時計回りに回転すると、左側第1中間ギヤ631Lおよび左側第2中間ギヤ641Lを介して、左側ピニオンギヤ651Lが時計回りに回転する。同様に、右側可動部材用駆動モータ611Rにより右側モータギヤ621Rが(前方から見て)時計回りに回転すると、右側第1中間ギヤ631Rおよび右側第2中間ギヤ641を介して、右側ピニオンギヤ651Rが反時計回りに回転する。左側ピニオンギヤ651Lが時計回りに回転するとともに、右側ピニオンギヤ651Rが反時計回りに回転すると、左ラックギヤ543Lおよび右ラックギヤ543Rが設けられた可動部材541が下方へ移動する。
左側ピニオンギヤ651Lおよび右側ピニオンギヤ651Rがそれぞれ回転基準位置から(上方の場合と逆方向に)1回転(360°だけ回転)すると、可動部材541が第2演出位置から第1演出位置まで下方に移動する。このとき、左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lは、左規制片部544Lの左側方へ迂回するように左側ピニオンギヤ651Lとともに回転し、左規制片部544Lの上側切欠き部545Lに入り込む。同様に、右側ピニオンギヤ651Rの復帰規制部(図示せず)は、右規制片部544Rの右側方へ迂回するように右側ピニオンギヤ651Rとともに回転し、右規制片部544Rの上側切欠き部545Rに入り込む(詳細な図示を省略)。このように、左右の可動部材用駆動モータ611L,611Rを同期して作動させることにより、可動部材541を第1演出位置と第2演出位置との間で上下方向に往復移動させることができる。
ところで、左右の可動部材用駆動モータ611L,611Rの誤作動等により、可動部材541が第2演出位置を越えて演出ベース部材511の上方外側に向けて移動すると、図22に示すように、左側ピニオンギヤ651Lと左ラックギヤ543Lとの噛合が外れるとともに、右側ピニオンギヤ651Rと右ラックギヤ543Rとの噛合が外れるように構成される。このとき、図20および図21に示すように、左規制片部544Lの下側切欠き部546Lに入り込んだ左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lは、左側ピニオンギヤ651Lの回転軸の右上方に位置する復帰規制位置まで回転移動する。同様に、右規制片部544Rの下側切欠き部546Rに入り込んだ右側ピニオンギヤ651Rの復帰規制部(図示せず)は、右側ピニオンギヤ651Rの回転軸の左上方に位置する復帰規制位置まで回転移動する(詳細な図示を省略)。
なおこのとき、左ギヤカバー部材521Lの回転規制部526Lは、左側第2中間ギヤ641Lにおけるストッパー部643Lの右側に当接するか、ストッパー部643Lの右側近傍に位置する。これにより、左側第2中間ギヤ641Lの時計回りの回転、すなわち、左側ピニオンギヤ651Lの反時計回りの回転が規制される。同様に、右ギヤカバー部材521Rの回転規制部(図示せず)は、右側第2中間ギヤ641Rにおけるストッパー部の左側に当接するか、ストッパー部の左側近傍に位置する(詳細な図示を省略)。これにより、右側第2中間ギヤ641Rの反時計回りの回転、すなわち、右側ピニオンギヤ651Rの時計回りの回転が規制される。
左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lが復帰規制位置まで回転移動すると、復帰規制部652Lの外周面に形成された当接面部653Lが左規制片部544Lの復帰規制側当接部547Lと右斜め方向に対向する。第2演出位置を越えて移動した可動部材
541が下方へ移動しようとすると、左規制片部544Lの復帰規制側当接部547Lが復帰規制部652Lの当接面部653Lと当接する。このとき、復帰規制側当接部547Lの押圧力は、当接面部653Lに対して左側ピニオンギヤ651Lの径方向に作用して受け止められるため、左側ピニオンギヤ651Lを回転させる駆動力として作用することがない。そのため、復帰規制位置まで回転移動した左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lにより、第2演出位置を越えて移動した可動部材541の下方への移動が規制される。同様に、復帰規制位置まで回転移動した右側ピニオンギヤ651Rの復帰規制部(図示せず)により、第2演出位置を越えて移動した可動部材541の下方への移動が規制される(詳細な図示を省略)。これにより、第2演出位置を越えて移動した可動部材541を無理に下方へ戻そうとして、左側ピニオンギヤ651Lおよび右側ピニオンギヤ651R等が破損するのを防止することができる。また、左側ピニオンギヤ651Lおよび右側ピニオンギヤ651Rが左右非対称な位置関係(通常と異なる位置関係)で左ラックギヤ543Lおよび右ラックギヤ543Rと再び噛合してしまい、左右の可動部材用駆動モータ611L,611Rの負荷が過大となって左右の可動部材用駆動モータ611L,611Rが故障するのを防止することができる。
一方、第2演出位置を越えて移動した可動部材541が上方へ移動しようとすると、左規制片部544Lの脱落規制側当接部548Lが復帰規制部652Lに当接する。このとき、左ギヤカバー部材521Lの回転規制部526Lにより左側ピニオンギヤ651Lの反時計回りの回転(すなわち、左ラックギヤ543Lと再び噛合可能な方向と逆の方向への回転)が規制されるため、復帰規制位置まで回転移動した左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lにより、第2演出位置を越えて移動した可動部材541の上方への移動が規制される。同様に、復帰規制位置まで回転移動した右側ピニオンギヤ651Rの復帰規制部(図示せず)により、第2演出位置を越えて移動した可動部材541の上方への移動が規制される(詳細な図示を省略)。これにより、第2演出位置を越えて移動した可動部材541が演出ベース部材511の上方外側に抜け出して、演出可動部530(可動部材541)が落下等により破損するのを防止することができる。
第2演出位置を越えて移動した可動部材541を第2演出位置に戻すには、まず、左側ピニオンギヤ651Lを手動で時計回りに回転させ、図23に示すように、左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lを前述の復帰規制位置から左側ピニオンギヤ651Lの回転軸の右方に位置する復帰許容位置まで回転移動させる。同様に、右側ピニオンギヤ651Rを反時計回りに回転させ、右側ピニオンギヤ651Rの復帰規制部(図示せず)を前述の復帰規制位置から右側ピニオンギヤ651Rの回転軸の左方に位置する復帰許容位置まで回転移動させる。そして、第2演出位置を越えて移動した可動部材541を下方へ移動させることで、左側ピニオンギヤ651Lと左ラックギヤ543Lとを再び噛合させるとともに、右側ピニオンギヤ651Rと右ラックギヤ543Rとを再び噛合させることができる。
この状態で、第2演出位置を越えて移動した可動部材541が下方へ移動しようとすると、左規制片部544Lの復帰規制側当接部547Lが復帰規制部652Lの側部(当接面部653Lと異なる部分)と当接する。このとき、復帰規制側当接部547Lの押圧力の少なくとも一部は、復帰規制部652Lの側部に対して左側ピニオンギヤ651Lの接線方向に作用するため、左側ピニオンギヤ651Lを時計回りに回転させる駆動力として作用する。そのため、復帰許容位置まで回転移動した左側ピニオンギヤ651Lの復帰規制部652Lにより、第2演出位置を越えて移動した可動部材541の下方への移動が許容される。同様に、復帰許容位置まで回転移動した右側ピニオンギヤ651Rの復帰規制部(図示せず)により、第2演出位置を越えて移動した可動部材541の下方への移動が許容される。
このようにして、左規制片部544Lの復帰規制側当接部547Lにより左側ピニオンギヤ651Lが時計回りに回転して左ラックギヤ543Lと再び噛合するとともに、右規制片部544Rの復帰規制側当接部547Rにより右側ピニオンギヤ651Rが反時計回りに回転して右ラックギヤ543Rと再び噛合し、第2演出位置を越えて移動した可動部材541が下方へ移動して第2演出位置まで戻る。これにより、正規の回転位置で、左側ピニオンギヤ651Lと左ラックギヤ543Lとを再び噛合させるとともに、右側ピニオンギヤ651Rと右ラックギヤ543Rとを再び噛合させた状態で、第2演出位置を越えて移動した可動部材541を第2演出位置に戻すことができる。
このように、本実施形態によれば、左右のピニオンギヤ651L,651Rに設けられた復帰規制部652Lにより、第2演出位置を越えて移動した可動部材541の上下方向の移動が規制される。これにより、第2演出位置を越えて移動した可動部材541を無理に下方へ戻そうとして、左右のピニオンギヤ651L,651R等が破損し、もしくは、左右のピニオンギヤ651L,651Rが左右非対称な位置関係(通常と異なる位置関係)で左右のラックギヤ543L,543Rと再び噛合して左右の可動部材用駆動モータ611L,611Rが過大な負荷により故障するのを防止することができる。また、第2演出位置を越えて移動した可動部材541が演出ベース部材511の上方外側に抜け出して、演出可動部530(可動部材541)が落下等により破損するのを防止することができる。そのため、下部可動演出装置500の故障を防止することが可能になる。
[下部可動演出装置の変形例]
なお、遊技盤100におけるベース部材111の下部後側に取り付けられる下部可動演出装置500の構成は、これに限られるものではない、そこで、図24〜図30を追加参照して、下部可動演出装置の変形例について説明する。図24(a)に示す変形例の下部可動演出装置800は、演出ベース部(図示せず)と、演出表示部810と、演出駆動部(図示せず)とを有して構成される。演出表示部810は、図25に示すように、可動部材811と、ランプ基板821と、導光部材831と、ランプハウス841と、保護シート851と、ランプカバー861とを有して構成される。
可動部材811は、図25および図26に示すように、樹脂材料を用いて板状に形成される。なお、可動部材811は、演出ベース部(図示せず)の前面に重なる第1演出位置と、第1演出位置より上方の第2演出位置との間で、演出ベース部に対し上下方向に往復移動可能に支持される。また、演出駆動部(図示せず)は、演出表示部810の可動部材811を駆動して演出表示部810を上下方向に往復移動させる。演出ベース部および演出駆動部は、前述した演出ベース部510および演出駆動部600と同様に構成されてもよく、これにより、前述した下部可動演出装置500の場合と同様の効果を得ることができる。
可動部材811の上部前面側に、角形トレイ状のランプ基板受容部812が形成される。ランプ基板受容部812は、ランプ基板821の後面側を受容するようになっている。ランプ基板受容部812の四隅に、ダボ穴状のランプカバー取付部813が形成される。ランプカバー取付部813には、ネジ等の固定手段(図示せず)を用いて、ランプハウス841とともにランプカバー861の四隅が固定される。可動部材811の下部に、湾曲しつつ前後方向に貫通したケーブル挿通孔814が形成される。ケーブル挿通孔814には、ランプ基板821から延びるフラットケーブル823が可動部材811の前面側から後面側へ挿通される。可動部材811の後面側に、上下方向に延びるラックギヤ815が形成される。ラックギヤ815は、演出駆動部(図示せず)に設けられたピニオンギヤ(図示せず)と噛合する。
ランプ基板821は、図25および図27に示すように、可動部材811におけるラン
プ基板受容部812の前面側に重ねて取り付けられる。ランプ基板821の前面側に、複数のランプ822,822,…が配設される。複数のランプ822,822,…は、導光部材831に形成された第1柱状部834,834,…および第2柱状部836,836と対向するように配置され、第1柱状部834,834,…および第2柱状部836,836に向けて光を発光させることができるようになっている。ランプ822は、LED(Light Emitting Diode)ランプ等を用いて構成される。ランプ基板821の後面側に、コネクタ(図示せず)を介して可撓性を有する(フレキシブル)フラットケーブル823が電気的に接続される。
導光部材831は、図25および図27〜図30に示すように、透光性を有する(例えば、透明の)樹脂材料を用いて板状に形成され、複数のランプ822,822,…と対向するようにランプ基板821の前面側に重ねて取り付けられる。導光部材831は、ランプ基板821に沿って延びる板状部832と、板状部832に対し前方に突出して形成された複数の第1柱状部834,834,…および第2柱状部836,836とを有している。板状部832の外縁部後面側に、突起状の支持部833が形成される。支持部833は、ランプ基板821の前面側に当接して、ランプ基板821に対し所定間隔(複数のランプ822,822,…を配置可能な間隔)をおいて略平行に離れるように板状部832を支持する。
複数の第1柱状部834,834,…は、導光部材831の前方から見て、4桁の「8」の字を形成する(すなわち、「8」の字の各セグメントを構成する)ように配置される。第1柱状部834は、ランプハウス841の前方外側に向けて延びる柱状に形成される。第1柱状部834は、ランプハウス841に形成された第1挿通孔844に挿通されてランプハウス841の前方外側に突出するようになっている。ランプハウス841の前方外側に突出する第1柱状部834の外端面834aには、拡散シート(図示せず)が付着している。なお、ランプハウス841の前方外側に突出する第1柱状部834の側面834bには、拡散シート(図示せず)が付着していない。
2つの第2柱状部836,836は、導光部材831の前方から見て、4桁の「8」の字のアンダーラインを形成する(すなわち、アンダーラインの各セグメントを構成する)ように配置される。第2柱状部836は、ランプハウス841の前方外側に向けて延びる柱状に形成される。第2柱状部836は、ランプハウス841に形成された第2挿通孔846に挿通されてランプハウス841の前方外側に突出するようになっている。ランプハウス841の前方外側に突出する第2柱状部836の外端面836aには、拡散シート(図示せず)が付着している。なお、ランプハウス841の前方外側に突出する第2柱状部836の側面836bには、拡散シート(図示せず)が付着していない。
ランプハウス841は、図25および図27に示すように、遮光性を有する樹脂材料を用いて板状に形成される。ランプハウス841は、導光部材831の前面側に重ねて取り付けられ、導光部材831の板状部832およびランプ基板821を遮光して覆うようになっている。ランプハウス841の四隅に、穴状のランプハウス固定部842が形成される。ランプハウス固定部842は、可動部材811のランプカバー取付部813に固定される。ランプハウス841の外縁部後面側に、導光部材831の板状部832の外周形状に合わせた枠状の周囲カバー部848が形成される。周囲カバー部848は、導光部材831の板状部832の外周部を覆ってランプ基板821の前面側に当接する。
ランプハウス841に、前後に貫通した複数の第1挿通孔844,844,…および第2挿通孔846,846が形成される。複数の第1挿通孔844,844,…は、ランプハウス841の前方から見て、4桁の「8」の字を形成する(すなわち、「8」の字の各セグメントを構成する)ように配置され、導光部材831の複数の第1柱状部834,8
34,…がそれぞれ挿通される。2つの第2挿通孔846,846は、ランプハウス841の前方から見て、4桁の「8」の字のアンダーラインを形成する(すなわち、アンダーラインの各セグメントを構成する)ように配置され、導光部材831の2つの第2柱状部836,836がそれぞれ挿通される。ランプハウス841の厚さは、第1挿通孔844および第2柱状部836の高さよりも小さくなるように設定され、図24(b)に示すように、第1柱状部834が第1挿通孔844に挿通されてランプハウス841の前方外側に突出するとともに、第2柱状部836が第2挿通孔846に挿通されてランプハウス841の前方外側に突出する。
保護シート851は、図25に示すように、透明の樹脂材料を用いて薄板状に形成される。保護シート851は、ランプカバー861の内側に取り付けられてランプハウス841を前方から覆うようになっている。
ランプカバー861は、図25〜図27に示すように、樹脂材料を用いて中央に窓穴を有する窓枠状に形成され、可動部材811のランプ基板受容部812、ランプ基板821、ランプハウス841、および保護シート851の外周部を覆うようになっている。ランプカバー861は、ネジ等の固定手段(図示せず)を用いて、ランプ基板821およびランプハウス841の四隅を固定するように、可動部材811のランプカバー取付部813に取り付け固定される。ランプカバー861の窓穴を塞ぐように保護シート851が取り付けられ、ランプカバー861の前方から保護シート851を通じて、ランプハウス841の前方外側に突出する第1柱状部834および第2柱状部836を視認可能に構成される。
以上のように構成される下部可動演出装置800において、演出表示部810の可動部材811は、前述の第1演出位置と第2演出位置との間で、演出ベース部(図示せず)に対し上下方向に往復移動可能に支持される。演出表示部810は、演出駆動部(図示せず)により可動部材811が第1演出位置に移動すると、遊技盤100におけるベース部材111の下部後側に隠れるように配置される。一方、演出表示部810は、演出駆動部により可動部材811が第2演出位置に移動すると、遊技盤100の中央部後側に(視認部151を通じて)前方から視認可能に配置され、任意の数字等(例えば、リーチ変動演出に関する時間表示、いわゆる時短遊技状態や確変遊技状態における残りの図柄変動回数等)を発光表示する発光演出を行う。
本実施形態では、導光部材831に形成された複数の第1柱状部834,834,…が4桁の「8」の字を形成するように配置され、2つの第2柱状部836,836が4桁の「8」の字のアンダーラインを形成するように配置される。そのため、複数のランプ822,822,…の切換作動により、複数の第1柱状部834,834,…のうち少なくともいずれかの外端面834aおよび側面834b(並びに、2つの第2柱状部836,836のうち少なくともいずれかの外端面836aおよび側面836b)から発光させることで、4桁までの数字を任意に切り換えて発光表示できるようになっている。
例えば、複数の第1柱状部834,834,…のうち或る一つの第1柱状部834と対向して配置されたランプ822が発光すると、当該ランプ822で発光した光は前方に進み、導光部材831の板状部832に入射する。板状部832に入射した光は、前方に進んで板状部832および、当該ランプ822と対向する(前述した或る一つの)第1柱状部834を透過し、当該第1柱状部834の外端面834aおよび側面834bから発光する。
このとき、第1柱状部834の外端面834aに拡散シート(図示せず)が付着しているため、第1柱状部834の外端面834aから発光する光は、略均一な拡散光となる。
また、第1柱状部834の側面834bに拡散シート(図示せず)が付着していないため、第1柱状部834の側面834bから発光する光は、ランプ822の形状等に応じた鋭い光となる。そのため、演出表示部810で発光表示される数字を前方から視認した場合に、当該発光表示される数字を形成する第1柱状部834の縁部(側面834b)が明るく縁取られたように見える。
また例えば、第2柱状部836と対向して配置されたランプ822が発光すると、当該ランプ822で発光した光は前方に進み、導光部材831の板状部832に入射する。板状部832に入射した光は、前方に進んで板状部832および、当該ランプ822と対向する第2柱状部836を透過し、当該第2柱状部836の外端面836aおよび側面836bから発光する。
このとき、第2柱状部836の外端面836aに拡散シート(図示せず)が付着しているため、第2柱状部836の外端面836aから発光する光は、略均一な拡散光となる。また、第2柱状部836の側面836bに拡散シート(図示せず)が付着していないため、第2柱状部836の側面836bから発光する光は、ランプ822の形状等に応じた鋭い光となる。そのため、演出表示部810で発光表示される数字のアンダーラインを前方から視認した場合に、当該アンダーラインを形成する第2柱状部836の縁部(側面836b)が明るく縁取られたように見える。
このように、下部可動演出装置の変形例によれば、第1柱状部834の外端面834aと側面834bとで趣の異なる光が発光し、第2柱状部836の外端面836aと側面836bとで趣の異なる光が発光することで、装飾性の高い発光演出を行うことが可能になる。
[不正チェック補助手段]
前述した上下の可動演出装置が設けられるぱちんこ遊技機PMにおいて、遊技盤100の遊技領域PAに打ち出された遊技球は、遊技領域PAに設けられた遊技釘(図示せず)や各種遊技部品と接触を繰り返し、各入賞装置(一般入賞装置121、第1および第2始動入賞装置122,123、第1および第2大入賞装置124,125)に入賞することで、遊技球が獲得される構成となっている。遊技施設において遊技釘に対し不適正な調整が行われると、一定の発射球数に対して本来設定された各入賞装置への入賞球数が得られなくなることがある。
そこで、ぱちんこ遊技機PMに対して、遊技釘に対し不適正な調整が行われたことを把握できるよう、不正チェック補助手段が用いられるようにしてもよい。以下、図31〜図32を追加参照して、ぱちんこ遊技機PMの変形例として不正チェック補助手段について説明する。不正チェック補助手段は、ぱちんこ遊技機PMが遊技施設の遊技島(設置枠台)に設置された状態で、目視用治具を用いてぱちんこ遊技機PMの遊技釘が適正な状態か否かを確認する不正チェック作業を補助するためのものである。具体的には、ぱちんこ遊技機PMのガラス枠905(図31を参照)等を開放することなく(直接遊技釘に触れる機会を設けることなく)、ぱちんこ遊技機PMの基準位置と目視用治具の基準位置とを整合させる目印となる部位(以降、目印部と称する)をぱちんこ遊技機PMに設ける。そして、目視用治具を目印部に基づいて配置することで、遊技釘が適正な状態か否かを、ガラス枠905の複層ガラス905a(透明板)を通じて目視によりチェックする作業を補助するようになっている。
本変形例において、不正チェック補助手段は、図31に示すように、ガラス枠905に設けられた目印部を構成する凹部906と、目視用治具910とを有して構成される。凹部906は、ガラス枠905の複層ガラス905aの前面側において、複層ガラス905
aの右斜め上と左斜め下の対角線上に2つ形成される。凹部906は、複層ガラス905aの前面側に円形穴状に形成され、目視用治具910に形成された突起部916と係合可能に構成される。なお、本変形例のガラス枠905は、複層ガラス905aの凹部906の他は、前述のガラス枠5と同様に形成される。
目視用治具910は、透明の樹脂材料を用いて、ガラス枠905の複層ガラス905aに合わせた板状に形成される。目視用治具910の後面側に、複層ガラス905aの凹部906と係合可能な突起部916が後方に突出して形成される。突起部916は、目視用治具910の後面側において、目視用治具910の右斜め上と左斜め下の対角線上に2つ形成される。また、目視用治具910の左右端部に、目視用治具910を把持しやすくするための把持部917が形成される。図31および図32に示すように、目視用治具910の前面もしくは後面には、インクジェット印刷や、レーザーマーキング、塗装等により、機種確認マーク911および釘確認マーク912が形成される。
機種確認マーク911は、例えば、目視用治具910の右斜め上と左斜め下の対角線上に2つ形成される。機種確認マーク911は、チェック対象の遊技盤100に形成された機種確認マーク(図示せず)に対応した形状(例えば、遊技盤100の機種確認マークと同じ形状)に形成される。目視用治具910の機種確認マーク911は、遊技盤100の種類ごとに異なる形状に形成される。これにより、目視用治具910およびガラス枠905の複層ガラス905aを通じて、目視用治具910の機種確認マーク911と、遊技盤100の機種確認マークとを見比べることで、チェック対象の遊技盤100に対応した目視用治具910が用いられているか確認することができる。
釘確認マーク912は、例えば、一般入賞装置121の上方近傍の遊技釘、第1始動入賞装置122の上方近傍の遊技釘、第2始動入賞装置123の上方近傍の遊技釘、第2大入賞装置125の上方近傍の遊技釘等、遊技盤100において目視確認を行う遊技釘の設計的な配置に合わせて、前方から見た遊技釘と同様の形状に形成される。また一般的に、遊技釘は遊技盤100に対して所定の角度(約5度)だけ傾斜して配設されるため、遊技盤100の前面から目視用治具910までの距離と当該角度とを考慮して、目視用治具910に釘確認マーク912を配置することが好ましい。このような構成にすれば、目視用治具910により遊技釘が適正な状態か否かを目視でチェックする際、奥行き方向の錯視による誤認を抑止することが期待できる。
本変形例において、複層ガラス905aの凹部906に合わせて目視用治具910の突起部916を係合させて、目視用治具910を複層ガラス905aの前面側にセットすることで、目視用治具910に形成された釘確認マーク912と遊技釘とが位置整合するかを正確に目視することができる。これにより、目視用治具910および複層ガラス905aを通じて、遊技釘が適正な状態か否かを目視で正確にチェックすることができる。
なお、ガラス枠905の複層ガラス905aに突起部が形成されるとともに、目視用治具910に凹部が形成されるようにしてもよく、ガラス枠905に複数の目印部を設ける場合に、当該目印部として複層ガラス905aの前面側に凹部906と突起部とを組合せて形成することも可能である。なおこの場合、前面側の意匠(デザイン)や前方突出量、ガラス面との関係を考慮して選択することが望ましい。また、複層ガラス905aの前面側に突起部を形成する場合、ぱちんこ遊技機PMの他の部分より前方に突出しないような配置や高さにすることが望ましい。
また、前述したように、遊技盤100は前枠2(収容枠2a)に対し着脱可能にセット保持されており、遊技盤100を前枠2に取り付ける際、若干の取付誤差が生じる可能性がある。そのため、遊技盤100の基準位置(取付基準)と目印部(凹部906)との間
で誤差が生じにくくなるように構成されていることが望ましい。例えば、ガラス枠905の取付基準(前枠2との整合基準部やガラス枠905の収容時の当接面等)が、遊技盤100の取付基準となる孔部や突起部と一体に形成されて、ガラス枠905に目印部が設けられる構成であってもよい。また例えば、遊技盤100の取付基準が形成された枠部材と一体に目印部が設けられる構成であってもよい。また例えば、遊技盤100(もしくは、遊技盤100に配置された入賞装置やレール取付部材などの遊技部品)に目印部が設けられる構成であってもよい。このようにすれば、遊技釘が適正な状態か否かをより正確に判断することができる。
以上、不正チェック補助手段の目印部として物理的な構成(凹部と突起部)を採用したものを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、遊技盤100または目視用治具910に設けられた発光部もしくは反射面部と透光部により、光を用いて目印部が形成される構成であってもよく、目印部が発光装置等の電気的手段を用いて構成されてもよい。また例えば、いわゆる導光部材のように、ガラス枠905の複層ガラス905a、遊技盤100のベース部材111、もしくは目視用治具910等の側端部に光を入射させて、目印部を構成する反射面において前方に(不正チェック作業者の方に)向けて反射させることにより、光を用いて目印部が形成される構成であってもよい。また例えば、ガラス枠905の複層ガラス905a、遊技盤100のベース部材111、もしくは目視用治具910等に、特殊な波長の光(ブラックライト等)に反応して(励起されて)発光する蛍光(蓄光)塗料が塗布されるようにしもよい。
また、目視用治具910に電気的な装置を組み合わせることで、目視による不正チェック作業に加え、遊技盤100の各部品の電気的なチェック作業を行うことが可能であり、このような構成にしても、不正チェック補助手段として適用することができる。例えば、目視用治具910の任意の箇所に磁気発生手段(コイル)を設け、遊技盤100に設けられた磁気センサ(図示せず)の反応を確認する場合などが考えられる。また、目視用治具910が液体を内包して形成され、複層ガラス905aの前面側にセットされる際に水平であるか否かを確認できるようにしてもよい。
[本実施形態における特徴構成]
[上部可動演出装置の特徴構成]
本実施形態において、上部可動演出装置200の第2装飾部材215は、第1装飾部材210の下側に配設され、第1可動位置に位置した第1装飾部材210から下方に離れた離間位置から、第1可動位置に位置した第1装飾部材210と当接する当接位置まで移動可能であり、さらに、第1装飾部材210と当接したまま第1装飾部材210と一緒に当接位置を越えて上方に移動可能に構成される。これにより、第2装飾部材215が当接位置を越えた位置(当接保持位置)において第1装飾部材210と確実に当接するため、上部可動演出装置200の装飾性をより高めることが可能になる。
本実施形態では、第2装飾部材215が第1装飾部材210と当接すると、第1装飾形成部211(第1の装飾)と第2装飾形成部216(第2の装飾)とが結合して一体の看板型装飾201が形成される。そのため、第2装飾部材215が当接位置を越えた位置(当接保持位置)において第1装飾部材210と確実に当接することで、第1装飾部材210の第1装飾形成部211と第2装飾部材215の第2装飾形成部216とが隙間なく結合して、装飾性の高い一体の看板型装飾201が形成され、上部可動演出装置200の装飾性をより高めることが可能になる。
また、当接保持位置で第2装飾部材215を固定保持するロック機構部270と、ロック機構部270による固定保持を解除して第2装飾部材215を移動可能にするロック解除部280とが設けられる。これにより、ロック機構部270が、第2装飾部材215を
当接保持位置で固定保持することで、第2装飾部材215が不必要に下方(離間位置の方)へ動くのを防止することができ、第2装飾部材215が第1装飾部材210と当接する状態を確実に維持することができる。特に、第2装飾部材215の重量が大きい場合に、重力の作用により第2装飾部材215が当接保持位置から下方に動くのを効果的に防止することができる。
また、第1装飾部材210は、装飾ベース部220の第1装飾ベース部材221に対し長穴部222に沿って上下方向に移動自在に支持される。これにより、簡便な構成で、第1装飾部材210を上下方向に移動自在に支持することができる。なお、本実施形態において、第2装飾部材215は、ロック機構部270により当接保持位置で下方へ動かないように固定保持されるが、当接保持位置よりも上方に少しだけ移動できるようになっている。そのため、ロック機構部270が作動する状態で、装飾部材駆動部260により第2装飾部材215を当接保持位置よりも少しだけ上方に動かして、第1装飾部材210を長穴部222の範囲で上下方向に移動させることができる。このようにすれば、ロック解除部280を作動させてロック機構部270による固定保持を解除しなくても、第2装飾部材215が動いて下方へ移動するかもしれないという期待感を、遊技者に抱かせる演出を行うことが可能になる。
[下部可動演出装置の特徴構成]
本実施形態において、下部可動演出装置500の左右のピニオンギヤ651L,651Rの側部に、第2演出位置を越えて移動した可動部材541が移動するのを規制するが、左右のピニオンギヤ651L,651Rを左右のラックギヤ543L,543Rと再び噛合可能な方向へ回転させた場合にのみ、可動部材541が第2演出位置から第1演出位置に向けて戻るのを許容する復帰規制部652Lが設けられている。これにより、前述したように、第2演出位置を越えて移動した可動部材541を無理に下方へ戻そうとして、左右のピニオンギヤ651L,651R等が破損し、もしくは、左右のピニオンギヤ651L,651Rが左右非対称な位置関係(通常と異なる位置関係)で左右のラックギヤ543L,543Rと再び噛合して左右の可動部材用駆動モータ611L,611Rが過大な負荷により故障するのを防止することができる。また、第2演出位置を越えて移動した可動部材541が演出ベース部材511の上方外側に抜け出して、演出可動部530(可動部材541)が落下等により破損するのを防止することができる。そのため、下部可動演出装置500の故障を防止することが可能になる。また、復帰規制部652Lにより可動部材541の移動が規制される状態になった場合でも、予め定められた手順を経て、可動部材541を第2演出位置から第1演出位置に向けて戻すことで、下部可動演出装置500の修復率を向上させて故障率を抑えることが可能になる。
また、左右のピニオンギヤ651L,651Rに設けられた復帰規制部652Lは、可動部材541が第2演出位置を越えて外側に移動すると、可動部材541の左右の規制片部544L,544Rを受け止めることが可能な復帰規制位置へ回転移動し、第2演出位置を越えて外側に移動した可動部材541が移動するのを規制するが、左右のピニオンギヤ651L,651Rを左右のラックギヤ543L,543Rと再び噛合する方向へ回転させると、復帰規制位置から左右の規制片部544L,544Rの移動を許容する方向へ回転し、可動部材541が第2演出位置に戻るのを許容するように構成される。これにより、簡便な構成で、第2演出位置を越えて外側に移動した可動部材541が移動するのを規制することができる。
また、左右のピニオンギヤ651L,651Rと左右のラックギヤ543L,543Rとの噛合が外れるまで左右のピニオンギヤ651L,651Rが回転すると、左右のラックギヤ543L,543Rと再び噛合する方向と逆の方向へ左右のピニオンギヤ651L,651Rが回転するのを規制する回転規制部526Lが設けられる。これにより、第2
演出位置を越えて移動した可動部材541が上方へ移動しようとして復帰規制部652Lに当接しても、回転規制部526Lが、左右のラックギヤ543L,543Rと再び噛合する方向と逆の方向へ左右のピニオンギヤ651L,651Rが回転するのを規制するため、第2演出位置を越えて移動した可動部材541の上方への移動が規制される。これにより、第2演出位置を越えて移動した可動部材541が演出ベース部材511の上方外側に抜け出して、演出可動部530(可動部材541)が落下等により破損するのを防止することができる。
また、回転規制部526Lは、突起状に形成されて、左右の第2中間ギヤ641L,641Rが回転可能な状態で左右の第2中間ギヤ641L,641Rの溝部642Lに受容される。そして、左右のピニオンギヤ651L,651Rと左右のラックギヤ543L,543Rとの噛合が外れるまで左右のピニオンギヤ651L,651Rおよび左右の第2中間ギヤ641L,641Rが回転すると、回転規制部526Lは、左右の第2中間ギヤ641L,641Rのストッパー部643Lに当接して、左右のラックギヤ543L,543Rと再び噛合する方向と逆の方向へ左右のピニオンギヤ651L,651Rが回転するのを規制するように構成される。これにより、回転規制部526Lの構成を簡便にすることができる。
[下部可動演出装置の変形例の特徴構成]
下部可動演出装置の変形例において、下部可動演出装置800の導光部材831は、ランプハウス841の外側に向けて延びる柱状に形成された第1柱状部834および第2柱状部836を有し、ランプハウス841は、導光部材831の第1柱状部834および第2柱状部836を挿通させてランプハウス841の外側に突出させる第1挿通孔844および第2挿通孔846を有している。そして、ランプ822からの光が導光部材831を透過して、ランプハウス841の外側に突出する第1柱状部834の外端面834aおよび側面834bから発光し、もしくは、ランプハウス841の外側に突出する第2柱状部836の外端面836aおよび側面836bから発光するようになっている。これにより、前述したように、第1柱状部834の外端面834aと側面834bとで趣の異なる光が発光し、第2柱状部836の外端面836aと側面836bとで趣の異なる光が発光することで、表示内容の輪郭を強調する等の装飾性の高い発光演出を行うことが可能になる。
また、導光部材831は、ランプ基板821に沿って延びる板状に形成されてランプハウス841に覆われる板状部832と、板状部832に対し突出して形成された複数の第1柱状部834,834,…および第2柱状部836,836とを有している。これにより、複数の第1柱状部834,834,…および第2柱状部836,836を容易に設けることができる。
また、ランプ822からの光が導光部材831を透過して、複数の第1柱状部834,834,…のうち少なくともいずれかの外端面834aおよび側面834b(並びに、2つの第2柱状部836,836のうち少なくともいずれかの外端面836aおよび側面836b)から発光することで、所定の発光演出(任意の数字等を発光表示する発光演出)を行うように構成される。これにより、複数のランプ822,822,…の切換作動により、多彩な発光演出を行うことが可能になる。
上述の実施形態において、第1装飾部材210が装飾ベース部220に対し上下方向に移動自在に支持されるとともに、第2装飾部材215が装飾ベース部220に対し上下方向に移動自在に支持されているが、これに限定されるものではない。例えば、第1装飾部材が装飾ベース部に対し左右方向に移動自在に支持されるとともに、第2装飾部材が装飾ベース部に対し左右方向に移動自在に支持されるようにしてもよい。この場合、第2装飾
部材は、第1装飾部材の左方もしくは右方に配設されるが、前述の第2可動位置から第1可動位置に向かう方向において第1装飾部材を越える側に配設されていればよい。またこの場合、第2装飾部材は、前述の離間位置から当接位置まで左右方向に移動可能であり、第1装飾部材と当接したまま第1装飾部材と一緒に当接位置を越えて第2可動位置の方向に移動可能に構成される。またこの場合、第1装飾部材は、付勢バネ(図示せず)による付勢力を受けて常時は第1可動位置に位置するように構成されてもよい。
上述の実施形態において、第1装飾ベース部材221に長穴部222が設けられるとともに、第1装飾部材210に係合部材214が設けられているが、これに限定されるものではなく、第1装飾部材210に長穴部が設けられるとともに、第1装飾ベース部材221に係合部材が設けられてもよい。
上述の実施形態において、ロック解除部280がロック機構部270による第2装飾部材215の固定保持を解除した後、装飾部材駆動部260が当接保持位置に位置する第2装飾部材215を下方に移動させるように構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、装飾部材駆動部260が第2装飾部材215を当接保持位置より上方に駆動する状態(例えば、当接保持位置よりも少しだけ上方に動かした状態)で、ロック解除部280がロック機構部270による固定保持を解除するようにしてもよい。このようにすれば、ロック解除部280における左右のソレノイド281Rの作動タイミングがずれた場合に、重力により第2装飾部材215の左右端部のうち一方が他方に対して先に動いて下傾した状態で、装飾部材駆動部260により第2装飾部材215が下方に移動するのを防止することができる。
次に、装飾部材駆動部260が、装飾ベース部220の左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rを駆動し、左スライド部材241Lおよび右スライド部材241Rと結合された第2装飾部材215を下方に移動させる。
上述の実施形態において、演出可動部530の可動部材541は、前述の第1演出位置と第2演出位置との間で、演出ベース部510の演出ベース部材511に対し上下方向に往復移動可能に支持されているが、これに限定されるものではない。例えば、演出可動部の可動部材は、第1演出位置と第2演出位置との間で、演出ベース部の演出ベース部材に対し左右方向に往復移動可能に支持されてもよい。
上述の実施形態において、回転規制部526Lは、左右のギヤカバー部材521L,521Rに設けられて、左右の第2中間ギヤ641L,641Rの側部に形成された溝部642Lに受容されるように構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、回転規制部は、左右の第1中間ギヤ631L,631Rの側部に形成された溝部(図示せず)に受容されてもよい。また例えば、回転規制部は、演出ベース部材511の左右のギヤ取付部515L,515Rに設けられて、左右の第2中間ギヤ641L,641Rもしくは左右の第1中間ギヤ631L,631Rの(上述と反対側の)側部に形成された溝部(図示せず)に受容されてもよい。
上述の実施形態において、可動部材541が第2演出位置を越えて演出ベース部材511の上方外側に向けて移動すると、左右のピニオンギヤ651L,651Rと左右のラックギヤ543L,543Rとの噛合が外れるように構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、可動部材541が第2演出位置を越えた場合に、左右のピニオンギヤ651L,651Rと左右のラックギヤ543L,543Rとの噛合が外れる前に、左右のピニオンギヤ651L,651Rの復帰規制部652Lが復帰規制位置まで回転移動するとともに、左右のギヤカバー部材521L,521Rの回転規制部526Lが左右の第2中間ギヤ641L,641Rのストッパー部643Lに当接(もしくは、近傍に位
置する)するように構成されてもよい。このようにすれば、左右のピニオンギヤ651L,651Rと左右のラックギヤ543L,543Rとが噛合した状態でも、復帰規制位置まで回転移動した左右のピニオンギヤ651L,651Rの復帰規制部652Lにより、第2演出位置を越えて移動した可動部材541の上下方向の移動を規制することができる。
上述の実施形態において、第1柱状部834の外端面834a(および、第2柱状部836の外端面836a)に拡散シート(図示せず)が付着し、第1柱状部834の側面834b(および、第2柱状部836の側面836b)に拡散シート(図示せず)が付着しないように構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、第1柱状部834の外端面834a(または、第2柱状部836の外端面836a)に、拡散光を得るためのインクジェット加工が施されてもよい。また例えば、第1柱状部834の側面834b(または、第2柱状部836の側面836b)にカラーフィルム等が付着してもよい。すなわち、第1柱状部834の外端面834aと側面834bとで趣の異なる光が発光し、第2柱状部836の外端面836aと側面836bとで趣の異なる光が発光するように構成されていればよい。また、第1柱状部834の外端面834aに、ブラックライト等の特殊な波長の光にのみ反応して(励起されて)発光する塗料が塗布されて、第1柱状部834の外端面834aおよび第2柱状部836の外端面836aから発光する場合と、第1柱状部834の外端面834aのみから発光する場合とで、趣の異なる光が発光するように構成されてもよい。
上述の実施形態において、第1柱状部834の外端面834a(および、第2柱状部836の外端面836a)は、第1柱状部834(第2柱状部836)の延伸方向と同じ前方を向くように形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、第1柱状部834の外端面834a(または、第2柱状部836の外端面836a)は、遊技者が上方から視認しやすいように、遊技者のアイポイント(設計の際に設定される遊技者の目の位置)の方を向くように、第1柱状部834(第2柱状部836)の延伸方向に対し上方に傾斜して形成されてもよい。
上述の実施形態において、複数の第1柱状部834,834,…(および、第2柱状部836,836)は、板状部832に対し前方に突出して形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1柱状部834,834,…(および、第2柱状部836,836)は、遊技者が上方から視認しやすいように、遊技者のアイポイントの方を向くように、板状部832(法線方向)に対し上方に傾斜して前方に突出するように形成されてもよい。
上述の実施形態において、複数の第1柱状部834,834,…(および、第2柱状部836,836)は、同じ高さを有して形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1柱状部834,834,…(および、第2柱状部836,836)は、遊技者が上方から視認しやすいように、上方から下方に向かうにつれて高さ(ランプハウス841に対する前方外側への突出量)が大きくなるように、異なる高さを有して形成されてもよい。
上述の実施形態において、ランプハウス841は、遮光性を有する樹脂材料を用いて形成されているが、これに限定されるものではなく、透光性を有するが導光部材831よりも光の透過率が低い樹脂材料を用いて形成されてもよい。
上述の実施形態において、本発明が適用される遊技機の一例として、ぱちんこ遊技機を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、アレンジボール、雀球遊技機、スロットマシン(回胴式遊技機)などについても同様に適用し、同様の効果を得る
ことができる。