JP2017131218A - Ebウイルス関連nk細胞リンパ増殖性疾患からnk細胞性腫瘍進展に至る疾患の検査補助のための測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定の遺伝子、(A−1)GPR82、MYO18B、CYP1B1、S100A8、HBA1、HBA2等、(A−2)RFC2、PLK1、DHFR、CDC45L、PTPN11、BIRC5等、(B−1)TSPO、SHC4、CRTAM、CADM1等、(B−2)TNFRSF10A、CCND2、PDGFRA、FADS1等、(C)ZNF569、ZNF836、PALLD、SOX4、ZNF91、LEF1等、(D−1)MSN、HLA−DPB1、SLC16A3、MYO6等、(D−2)ATAD3A、LOC100129935、TJP1、SSX1等から選択される1種以上の遺伝子の発現量を測定する疾患の検査補助のための測定方法。
【選択図】図9
Description
1.採取された生体検体について、GPR82、MYO18B、CYP1B1、S100A8、HBA1、HBA2、NRGN、NR4A2、AREG、PTPN6、HBB、CD6、LYZ、PPBP、RNF130、FAIM3、KLF4、RASA3、FAM26F、LY9、RFC2、PTP4A1、JAK3、STAT3、CISH (CIS)、MAT2A、DDX3X、ACSL3、ETF5A、PLK1、DHFR、FOXM1、CDC45L、CXCL10、NFE2L3、FDXR、PTPN11、BIRC5、MINA、DHRS2、ELL2、CYP51A1、GEMIN4、BRWD2、TSR1、RAD54B、LOC389831、UHRF1ECT2、LOC100289026、GINS3、PRKCD、GPR56、B4GALT6、CUX1、LGR4、MXRA7、MYOF、PCNX、PLAU、PTPRN2、SEPT9、AKT3、TRPM6、TSPO、SHC4、CRTAM、CADM1、OSMR、PROK2、TNFRSF10A、CCDC125、NHEDC2、CCND2、FADS2、PDGFRA、RCAN2、FADS1、HGF、CLIC2、RPAIN、UTP18、ATL3、TC2N、SNX20、ZNF569、ZNF836、DDX3Y、PALLD、SOX4、TJP2、DHRS3、PHACTR2、ADCY9、ZNF91、METTL7A、CRY1、SATB2、KLRB1、LPAR6、SEMA4A、LEF1、TMEM9、GPD2、SUSD1、SYTL1、USP9Y、PTPLAD2、RFESD、ALKBH3、IDG2、NPHP3、CTNNBIP1、GNAI1、IPAR6、CCDC141、SLC35E4、MSN、TMEM189、HLA-DPB1、PEPD、GNAQ、SLC16A3、BIN1、NINJ1、MYO6、BCL6、ATXN1、PRPS2、TCIRG1、VDR、ZNF140、ASNS、CRIP1、SAMD3、DIAPH2、CYB5A、ABAT、HLADRB4、TP63、ICOS、HLADRA、RHOB、GPD1L、HLA-BQB1、MFSD1、ZDHHC2、BCOR、C12orf23、NAP1L5、FUNDC1、CD2、ITGB7、HLA-DMA、HLA-DMB、HLA-DOA、HLA-DPA1、HLA-DQA1、HLA-DQB1、HLA-DRB3、ATAD3A、NOX5、SNTG2、LOC643201、LOC100129935、TJP1、SSX1、SSX2、SSX3、SSX4、SPANXB1、MECOM、SPANXA2、NEFH、ITGA6、SPHK1、SFN、FGF9、TMP3、CSF1R、SSX2B、SSX5、SSX8、TIMP3及びZNF320から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とする、蚊刺過敏症(HMB)、慢性活動性EBV感染症(CAEBV)、NK細胞性リンパ腫(NK Lymphoma)、NK細胞性白血病(NK Leukemia)のいずれかへの進展に至る疾患の検査補助のための測定方法。
2.前項1に記載の遺伝子が、(A−1)、(A−2)、(B−1)、(B−2)、(C)、(D−1)、(D−2)のクラスターに分類され、(A−1)がGPR82、MYO18B、CYP1B1、S100A8、HBA1、HBA2、NRGN、NR4A2、AREG、PTPN6、HBB、CD6、LYZ、PPBP、RNF130、FAIM3、KLF4、RASA3、FAM26F、LY9であり、(A−2)がRFC2、PTP4A1、JAK3、STAT3、CISH (CIS)、MAT2A、DDX3X、ACSL3、ETF5A、PLK1、DHFR、FOXM1、CDC45L、CXCL10、NFE2L3、FDXR、PTPN11、BIRC5、MINA、DHRS2、ELL2、CYP51A1、GEMIN4、BRWD2、TSR1、RAD54B、LOC389831、UHRF1ECT2、LOC100289026、GINS3であり、(B−1)がPRKCD、GPR56、B4GALT6、CUX1、LGR4、MXRA7、MYOF、PCNX、PLAU、PTPRN2、SEPT9、AKT3、TRPM6、TSPO、SHC4、CRTAM、CADM1、OSMR、PROK2であり、(B−2)がTNFRSF10A、CCDC125、NHEDC2、CCND2、FADS2、PDGFRA、RCAN2、FADS1、HGF、CLIC2、RPAIN、UTP18、ATL3であり、(C)がTC2N、SNX20、ZNF569、ZNF836、DDX3Y、PALLD、SOX4、TJP2、DHRS3、PHACTR2、ADCY9、ZNF91、METTL7A、CRY1、SATB2、KLRB1、LPAR6、SEMA4A、LEF1、TMEM9、GPD2、SUSD1、SYTL1、USP9Y、PTPLAD2、RFESD、ALKBH3、IDG2、NPHP3、CTNNBIP1、GNAI1、IPAR6であり、(D−1)がCCDC141、SLC35E4、MSN、TMEM189、HLA-DPB1、PEPD、GNAQ、SLC16A3、BIN1、NINJ1、MYO6、BCL6、ATXN1、PRPS2、TCIRG1、VDR、ZNF140、ASNS、CRIP1、SAMD3、DIAPH2、CYB5A、ABAT、HLADRB4、TP63、ICOS、HLADRA、RHOB、GPD1L、HLA-BQB1、MFSD1、ZDHHC2、BCOR、C12orf23、NAP1L5、FUNDC1、CD2、ITGB7、HLA-DMA、HLA-DMB、HLA-DOA、HLA-DPA1、HLA-DQA1、HLA-DQB1、HLA-DRB3であり、(D−2)がATAD3A、NOX5、SNTG2、LOC643201、LOC100129935、TJP1、SSX1、SSX2、SSX3、SSX4、SPANXB1、MECOM、SPANXA2、NEFH、ITGA6、SPHK1、SFN、FGF9、TMP3、CSF1R、SSX2B、SSX5、SSX8、TIMP3、ZNF320と分類され、(A−1)、(A−2)、(B−1)、(B−2)、(C)、(D−1)及び(D−2)から選択されるいずれかのクラスターに含まれる遺伝子群のうち、いずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とする、前項1に記載の測定方法。
3.(A−1)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が低い場合に、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患であると判定するための、前項2に記載の測定方法。
4.(A−1)に分類される遺伝子群がGPR82、MYO18B、CYP1B1、S100A8、HBA1、HBA2、NRGN、NR4A2、AREG、PTPN6、HBB、CD6、LYZ、PPBP、RNF130、FAIM3、KLF4、RASA3、FAM26F、LY9である、前項3に記載の測定方法。
5.(A−2)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が高い場合に、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患であると判定するための、前項2に記載の測定方法。
6.(A−2)に分類される遺伝子群がBIRC5、PTPN11、CDC45L、RFC2、DHFR、PLK1である、前項5に記載の測定方法。
7.(B−1)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人及びHMB患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が低い場合に、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患であるHMBからCAEBV及び/又はNK細胞性腫瘍進 展に至ると判定するための、前項2に記載の測定方法。
8.(B−1)に分類される遺伝子群がTSPO、SHC4、CRTAM、CADM1、OSMRである、前項7に記載の測定方法。
9.(B−2)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人又はHMB患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が高い場合に、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患であるHMBからCAEBV及び/又はNK細胞性腫瘍進展 に至ると判定するための、前項2に記載の測定方法。
10.(B−2)に分類される遺伝子群がATL3、TNFRSF10A、FADS1、CCND2、PDGFRAである、前項9に記載の測定方法。
11.(C)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人、HMB患者又はCAEBV患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が低い場合に、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患であるHMB及び/又はCAEBVからNK細胞性腫瘍進展に至る と判定するための、前項2に記載の測定方法。
12.(C)に分類される遺伝子群がPALLD、ZNF836、ZNF91、ZNF569、USP9Y、SOX4、LEF1である、前項11に記載の測定方法。
13.(D−1)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人、HMB患者、CAEBV患者又はEBV関連NK細胞性リンパ腫患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が低い場合に、EBV関連NK細胞性リンパ腫からNK細胞性白血病進展に至ると判定するための、前項2に記載の測定方法。
14.(D−1)に分類される遺伝子群がBCL6、ATXN1、SMAD3、MSN、HLA-DPB1、SLC16A3、MYO6である、前項13に記載の測定方法。
15.(D−2)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人、HMB患者、CAEBV患者又はEBV関連NK細胞性リンパ腫患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が高い場合に、EBV関連NK細胞性リンパ腫からNK細胞性白血病進展に至ると判定するための、前項2に記載の測定方法。
16.(D−2)に分類される遺伝子群がMECOM、SPANXA2、SPANXB1、NEFH、TJP1、LOC100129935、SSX1、SSX2、ATAD3Aである、前項15に記載の測定方法。
17.EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患が、HMB及び/又は CAEBVであり、NK細胞性腫瘍進展に至る疾患が、NK細胞性リンパ腫及び/又はNK細胞性白血病である、前項1〜16のいずれか1に記載の測定方法。
本発明は、EBウイルス関連NK細胞リンパ増殖性疾患及び/又はNK細胞性腫瘍進展に至る疾患の検査補助のための測定方法に関する。具体的には蚊刺過敏症(HMB)、慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)、EBV陽性NK細胞性リンパ腫(NK Lymphoma)、EBV陽性NK細胞性白血病(NK Leukemia)への4つの病態のいずれかへの進展を段階的に進展していく各疾患の検査補助のための測定方法に関する。本発明は、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患におけるHMB及びCAEBVと、NK細胞性腫瘍におけるEBV陽性NK細胞性リンパ腫及びEBV陽性NK細胞性白血病への進展の状態の検査補助のための測定方法として実施することができる。
CAEBVは、高熱・肝障害・リンパ節腫大等の、伝染性単核球症様の症状が、長期にわたり持続、又は反復して見られる疾患で、血球貪食症候群・心筋炎・間質性肺炎等を合併し長期予後は極めて不良である。モノクローナルな増殖を示すEBV感染NK/T細胞を末梢血中に認める。
NK/T細胞性リンパ腫は、鼻腔や咽頭に発生し、顔面正中部に向かって進行する破壊性の壊死性肉芽腫性病変を中心とする悪性リンパ腫である。肺・皮膚・消化管などの他臓器への浸潤、血球貪食症候群などが高頻度に出現し、極めて予後不良である。時に白血病化し、NK細胞性白血病となる。
これらの疾患では、長期間経過すると、血球貪食症候群などの致命的な合併症や、NK/T細胞性リンパ腫/白血病を発症し致命的となる症例がしばしば報告されている。HMB、CAEBV、NK/T細胞性リンパ腫/白血病は段階的に病態が進展していく疾患群であることが推測され、早期の診断が重要である。
(A−2)クラスターA-2に分類される遺伝子として、例えばRFC2、PTP4A1、JAK3、STAT3、CISH (CIS)、MAT2A、DDX3X、ACSL3、ETF5A、PLK1、DHFR、FOXM1、CDC45L、CXCL10、NFE2L3、FDXR、PTPN11、BIRC5、MINA、DHRS2、ELL2、CYP51A1、GEMIN4、BRWD2、TSR1、RAD54B、LOC389831、UHRF1ECT2、LOC100289026及びGINS3が挙げられる。
(B−1)クラスターB-1に分類される遺伝子としては、例えばPRKCD、GPR56、B4GALT6、CUX1、LGR4、MXRA7、MYOF、PCNX、PLAU、PTPRN2、SEPT9、AKT3、TRPM6、TSPO、SHC4、CRTAM、CADM1 及び OSMRが挙げられる。クラスターB-1に多く含まれるアポトーシス制御に関わる遺伝子として、例えばCADM1、CRTAM及びPROK2が挙げられる。
(B−2)クラスターB-2に分類される遺伝子としては、例えばTNFRSF10A、CCDC125、NHEDC2、CCND2、FADS2、PDGFRA、RCAN2、FADS1、HGF、CLIC2、RPAIN、UTP18及びATL3が挙げられる。
(C)クラスターCに分類される遺伝子としては、例えばTC2N、SNX20、ZNF569、ZNF836、DDX3Y、PALLD、SOX4、TJP2、DHRS3、PHACTR2、ADCY9、ZNF91、METTL7A、CRY1、SATB2、KLRB1、LPAR6、SEMA4A、LEF1、TMEM9、GPD2、SUSD1、SYTL1、PHACTR2、USP9Y及びPTPLAD2が挙げられる。クラスターCに多く含まれる酸化還元に関連する遺伝子としては、例えばRFESD、ALKBH3、DHRS3、GPD2、IDG2 及び NPHP3が挙げられる。クラスターCに多く含まれるWntレセプターシグナル経路の制御等に関連する遺伝子としては、例えばSOX4、ADCY9、CTNNBIP1、GNAI1、KLRB1、LEF1、IPAR6 及び USP9Yが挙げられる。
(D−1)クラスターD-1に分類される遺伝子として、例えばCCDC141、SLC35E4、MSN、TMEM189、HLA-DPB1、PEPD、GNAQ、SLC16A3、BIN1、NINJ1、MYO6、BCL6、ATXN1、PRPS2、TCIRG1、VDR、ZNF140、ASNS、CRIP1、SMAD3、DIAPH2、CYB5A、ABAT、HLADRB4、TP63、ICOS、HLADRA、RHOB、GPD1L、HLA-BQB1、MFSD1、ZDHHC2、BCOR、C12orf23、GNAQ、NAP1L5及びFUNDC1が挙げられる。クラスターD-1に分類されるMHC-IIタンパク質複合体又は細胞接着分子(Cell adhesion molecules: CAMs)に関連する遺伝子としては、例えばCD2、ICOS、ITGB7、HLA-DMA、HLA-DMB、HLA-DOA、HLA-DPA1、HLA-DPB1、HLA-DQA1、HLA-DQB1、HLA-DRA、HLA-DRB3及びHLA-DRB4が挙げられる。
(D−2)クラスターD-2に分類される遺伝子として、例えばATAD3A、NOX5、SNTG2、LOC643201、LOC100129935、TJP1、SSX1、SSX2、SSX3、SSX4、SPANXB1、MECOM、SPANXA2及びNEFHが挙げられる。クラスターD-2に分類される癌パスウェイに関連する遺伝子として、例えばITGA6、SPHK1、SFN、TJP1、FGF9及びTMP3が挙げられる。癌原遺伝子や転写制御に関連する遺伝子として、例えばCSF1R、MECOM、SSX1、SSX2、SSX2B、SSX5、SSX8、TIMP3及びZNF320が挙げられる。
GPR82、MYO18B、CYP1B1、S100A8、HBA1、HBA2、NRGN、NR4A2、AREG、PTPN6、HBB、CD6、LYZ、PPBP、RNF130、FAIM3、KLF4、RASA3、FAM26F、LY9
(2) EBV感染に伴うEBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患において、遺伝子発現が増加する遺伝子群(クラスターA−2に含まれる)
BIRC5、PTPN11、CDC45L、RFC2、DHFR、PLK1
(3)HMBからCAEBV、更に腫瘍化(EBV陽性NK細胞性リンパ腫)への進展に伴って遺伝子発現が減少する遺伝子群(クラスターB−1に含まれる)
TSPO、SHC4、CRTAM、CADM1、OSMR
(4)HMBからCAEBV、更に腫瘍化(EBV陽性NK細胞性リンパ腫/白血病)への進展に伴って遺伝子発現が増加する遺伝子群(クラスターB−2に含まれる)
ATL3、TNFRSF10A、FADS1、CCND2、PDGFRA
(5)HMB、CAEBVから腫瘍化(EBV陽性NK細胞性リンパ腫/白血病)への進展に伴って遺伝子発現が減少する遺伝子群(クラスターCに含まれる)
PALLD、ZNF836、ZNF91、ZNF569、USP9Y、SOX4、LEF1
(6)HMB、CAEBV、EBV陽性NK細胞性リンパ腫からEBV陽性NK細胞性白血病への進展に伴って遺伝子発現が減少する遺伝子群(クラスターD−1に含まれる)
BCL6、ATXN1、SMAD3、MSN、HLA-DPB1、SLC16A3、MYO6
(7)HMB、CAEBV、EBV陽性NK細胞性リンパ腫からEBV陽性NK細胞性白血病への進展に伴って遺伝子発現が増加する遺伝子群(クラスターD−2に含まれる)
MECOM、SPANXA2、SPANXB1、NEFH、TJP1、LOC100129935、SSX1、SSX2、ATAD3A
本発明の検査方法に係る発明を完成させるに当たり、まず初めに各種遺伝子発現プロファイルを確認した。網羅的遺伝子発現解析に基づいて主成分分析を行い、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患に係る各疾患のバイオマーカーの解析を行った。複数個の解析対象遺伝子について主成分分析を行うことで、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患からNK細胞性腫瘍進展に至る各疾患に関連する細胞に含まれる各種遺伝子を、例えばマイクロアレイ解析や次世代シーケンサー(NGS: Next Generation Sequencer)解析により行うことができる。
本発明の検査方法に係る発明を完成させるに当たり、まず初めにEBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患からNK細胞性腫瘍進展に至る疾患は、HMB、CAEBVからNK細胞性リンパ腫、NK細胞性白血病の4つの病態へと段階的に進展していく疾患群として捉え、遺伝子発現プロファイル解析を行った。遺伝子発現プロファイル解析で使用した各細胞を以下に示した。本参考例では、HMB、CAEBV、NK細胞性リンパ腫、NK細胞性白血病、それぞれ患者由来細胞のmRNAを抽出し、マイクロアレイ法により、各病態特異的に発現する遺伝子を検出し、CAEBV検査用バイオマーカーの予備的検討を行った。
a)PBMC:Ficoll-Hypaque 法を用いて健常ドナー末梢血より採取した。
b)CD56(+)CD16(-) normal NK:MACS CD56+CD16-NK cell Isolation Kit を用いて健常ドナーの扁桃組織より採取した。
c)KAI3:HMB患者の末梢血由来細胞株
10%ウシ胎児血清、50 U/ml IL-2添加AIM-Vで培養した。
d)SNK10:CAEBV患者末梢血由来培養細胞株
10%ヒト血清、700 U/ml IL-2添加gm+RPMIで培養した。
e)HANK1:NK/T細胞性リンパ腫患者の原発巣由来細胞株
10%ウシ胎児血清、100 U/ml IL-2添加IMDMで培養した。
f)SNK6:NK/T細胞性リンパ腫患者の原発巣由来細胞株
10%ヒト血清、700 U/ml IL-2添加gm+RPMIで培養した。
g)NK-YS:NK/T細胞性白血病患者の末梢血由来細胞株
10%ウシ胎児血清、100 U/ml IL-2添加IMDMで培養した。
上記の細胞を回収し、mRNA抽出用試薬(RNeasy Mini又は Micro kit:QIAGEN)を用いてmRNAを抽出し、GeneChip(R) One-cycle Target Labeling Kit(Affymetrix社)を用いて抽出したmRNAを標識染色し、 GeneChip(R) Human Genome U133 Plus2.0(Affymetrix社)にハイブリダイゼーションを行った。その後、生命科学研究用ソフト(Subio Platform)を用いて解析した。各病態において健常の状態と比べて、発現量が変化した遺伝子について相対的変化の傾向を図1〜4に示した。
GPR82、MYO18B、CYP1B1、S100A8、HBA1、HBA2、NRGN、NR4A2、AREG、PTPN6、HBB、CD6、LYZ、PPBP、RNF130、FAIM3、KLF4、RASA3、FAM26F、LY9
2. EBV感染に伴うEBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患において遺伝子発現が増加する遺伝子群(図1右: (A-2))
BIRC5、PTPN11、CDC45L、RFC2、DHFR、PLK1
3.HMBからCAEBV更に腫瘍化(EBV陽性NK細胞性リンパ腫)への進展に伴って遺伝子発現が減少する遺伝子群(図2: (B-1))
TSPO、SHC4、CRTAM、CADM1、OSMR
4.HMBからCAEBV更に腫瘍化(EBV陽性NK細胞性リンパ腫/白血病)への進展に伴って遺伝子発現が増加する遺伝子群 (図3左: (B-2))
ATL3、TNFRSF10A、FADS1、CCND2、PDGFRA
5.HMB、CAEBVから腫瘍化(EBV陽性NK細胞性リンパ腫/白血病)への進展に伴って遺伝子発現が減少する遺伝子群(図3右: (C))
PALLD、ZNF836、ZNF91、ZNF569、USP9Y、SOX4、LEF1
6.HMB、CAEBV、EBV陽性NK細胞性リンパ腫からEBV陽性NK細胞性白血病への進展に伴って遺伝子発現が減少する遺伝子群(図4左: (D-1))
BCL6、ATXN1、SMAD3、MSN、HLA-DPB1、SLC16A3、MYO6
7.HMB、CAEBV、EBV陽性NK細胞性リンパ腫からEBV陽性NK細胞性白血病への進展に伴って遺伝子発現が増加する遺伝子群(図4右: (D-2))
MECOM、SPANXA2、SPANXB1、NEFH、TJP1、LOC100129935、SSX1、SSX2、ATAD3A
本参考例では、各種遺伝子発現プロファイルに基づいて特性の確認は、GO(Gene Ontology)解析を行い、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患に係る各疾患の遺伝子の特性を確認した。特性により遺伝子群について分類した。特性解析にはDAVID(the Database for Annotation, Visualization and Integrated Discovery、「<http://david.abcc.ncifcrf.gov/>」を活用した。
複数個の解析対象遺伝子について主成分分析を行うことで、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患からNK細胞性腫瘍進展に至る各疾患に関連する遺伝子の解析を行うことができる。
各遺伝子の発現パターンを解析した。その結果、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患では、正常NK細胞と比較して、細胞増殖を促進するサイクリン、CDK等の遺伝子と、細胞周期を止めるp53、p21、chk1/2等の遺伝子のいずれにおいても、その発現が増強していた(図7参照)。また、アポトーシス制御に関わる遺伝子群でも、survivinやBcl-XL等のアポトーシス回避分子のみならず、FASやTRAILR、Caspase 3といったアポトーシス誘導分子についても、その遺伝子発現が増強していた(図8参照)。特に、アポトーシス誘導分子はHMB及びCAEBVで、アポトーシス回避分子はリンパ腫、白血病で発現がより強く見られる傾向にあった。EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患では、 JAK/STATシグナル経路に関わる分子の多くに遺伝子発現量の変化が見られた(図9)。JAK/STAT系にシグナルを伝達するレセプター群、レセプター直下のSHP1、SHP2、SOCS3等の分子、JAK/STAT系のout putに相当する分子等で、いずれも細胞増殖を促進する方向への発現量の変化を認めた(図9)。
SHP1は造血細胞の細胞増殖抑制的制御や生存等に関わる癌抑制遺伝子で、多くの造血系腫瘍でプロモーターのメチル化による発現抑制が報告されている。また、SHP2は、恒常的過剰発現により癌遺伝子として機能しヘリコバクター・ピロリ感染に伴う胃がんの発症等に関わっているとする報告がある。本実施例での実験に於いてもSHP1及びSHP2の腫瘍特異的な発現パターンがHMBの段階から認められ、これらの分子がEBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患の発症に深く関わっている可能性が示唆された。
NK/T細胞性リンパ腫患者及びCAEBV患者の生体検体について免疫染色を行い、SHP1、SHP2、Surevivin及びFasの各遺伝子の発現を確認した。なお、本実施例に係る試験は岡山大学病院及び名古屋大学附属病院各々の倫理委員会の承認を得て行なった。生体検体は発症部位である、卵巣(ovary)、鼻腔(nose)、骨髄(BM)、眼窩(orbita)、皮膚(skin)、脾臓(spleen)、肝臓(liver)、心臓(heart)又は反応性リンパ様過形成(RLH: Reactive Lymphoid Hyperplasia)の病理組織を用いた。免疫染色用の検体は常法によりパラフィンブロックを用いて処理した。抗体は抗CD56抗体、抗CD3抗体 (Novocastra, Newcastle upon Tyne, UK)、抗CD16抗体 (Becton Dickinson, San Jose, CA, USA)、抗Survivinモノクローナル抗体 (Cell signaling technology, Beverly, MA, USA)、抗SHP2ポリクローナル抗体 (GeneTex, San Antonio, TX, USA)及び抗SH-PTP1ポリクローナル抗体 (Santa Cruz Biotechnology, Santa Cruz, MA, USA)を用いて行った。本実施例では、CD56陽性細胞(CD56(+))について確認した。
本実施例では、各細胞株(HeLa(子宮頚部扁平上皮癌由来:陽性対照)、NormPBMC1、NormPBMC2、KAI3(HMB患者由来)、SNK10(CAEBV患者由来)、HANK1(NK細胞性リンパ腫患者由来)、SNK6(NK細胞性リンパ腫患者由来)、NKYS(NK細胞性白血病患者由来)について、ウエスタンブロッティングによりCyclin-D1、Cyclin-E2、Cyclin-A2、Fas、Survivin、SHP1及びSHP2の発現を確認した。その結果、EBウイルス関連NK細胞リンパ増殖性疾患からNK細胞性腫瘍進展に至りCyclin-D1、-E2、-A2及びSHP2タンパク質の発現は増加傾向を示したのに対し、SHP1タンパク質の発現は減少傾向を示した。アポトーシス誘導にかかるFasタンパク質の発現は、SNK10細胞が最も強かった。アポトーシス制御にかかるSurvivinタンパク質の発現は、HANK1細胞及びSNK6細胞が最も強かった(図10)。
本実施例では、参考例1に示す各細胞株について、培養に使用する培地成分を変えたときのCyclinD1タンパク質の発現及び細胞周期に及ぼす影響を確認した。以下の3種類の培地を使用した。
培地1(medium1):10%ヒト血清、700 U/ml IL-2添加gm+RPMI培地
培地2(medium2):10%ウシ胎児血清、50 U/ml IL-2添加AIM-V培地
培地3(medium3):10%ウシ胎児血清、100 U/ml IL-2添加IMDM培地
その結果、培地の違いによるCyclinD1タンパク質の発現及び細胞周期について差はほとんど認められなかった。このことより、細胞周期関連遺伝子の発現変化は病態進展に伴う各細胞固有の遺伝子発現の差を反映していると考えられた(表4、図11、12参照)。
本実施例では、反応性リンパ様過形成(RLH:Reactive lymphoid hyperplasia)、CAEBV及びNK/T細胞性リンパ腫の各患者の生体検体について、Fas、CD56及びDAPI(核染色)による蛍光三重染色を行い、各細胞でのアポトーシス関連遺伝子の発現を確認した。本実施例に係る試験は、岡山大学病院内倫理委員会の承認を得た上で病理組織より取得し、行った。その結果を図13に示した。
b)RLH患者検体をマウス抗CD56抗体で処理し、抗マウスIgG Alexa555(赤)で染色
c)RLH患者検体をDAPI(青)で核染色
d)a), b)及び c)を統合した。RLH患者検体において、Fas陽性細胞中にCD56(+)NK細胞はなかった。
e)CAEBV患者検体をラビット抗Fas抗体で処理し、抗ラビットIgG Alexa488(緑)で染色
f)CAEBV患者検体をマウス抗CD56抗体で処理し、抗マウスIgG Alexa555(赤)で染色
g)CAEBV患者検体をDAPI(青)で核染色
h)e), f)及び g)を統合した。 CAEBV患者検体において、Fas陽性細胞中にCD56(+)NK細胞が認められた(矢印部分)
i)NK/T細胞性リンパ腫患者検体をラビット抗Fas抗体で処理し、抗ラビットIgG Alexa488(緑)で染色
j)NK/T細胞性リンパ腫患者検体をマウス抗CD56抗体で処理し、抗マウスIgG Alexa555(赤)で染色
k)NK/T細胞性リンパ腫患者検体をDAPI(青)で核染色
l)i), j)及び k)を統合した。 NK/T細胞性リンパ腫患者検体において、CD56(+)NK細胞は確認されなかった。
Claims (17)
- 採取された生体検体について、GPR82、MYO18B、CYP1B1、S100A8、HBA1、HBA2、NRGN、NR4A2、AREG、PTPN6、HBB、CD6、LYZ、PPBP、RNF130、FAIM3、KLF4、RASA3、FAM26F、LY9、RFC2、PTP4A1、JAK3、STAT3、CISH (CIS)、MAT2A、DDX3X、ACSL3、ETF5A、PLK1、DHFR、FOXM1、CDC45L、CXCL10、NFE2L3、FDXR、PTPN11、BIRC5、MINA、DHRS2、ELL2、CYP51A1、GEMIN4、BRWD2、TSR1、RAD54B、LOC389831、UHRF1ECT2、LOC100289026、GINS3、PRKCD、GPR56、B4GALT6、CUX1、LGR4、MXRA7、MYOF、PCNX、PLAU、PTPRN2、SEPT9、AKT3、TRPM6、TSPO、SHC4、CRTAM、CADM1、OSMR、PROK2、TNFRSF10A、CCDC125、NHEDC2、CCND2、FADS2、PDGFRA、RCAN2、FADS1、HGF、CLIC2、RPAIN、UTP18、ATL3、TC2N、SNX20、ZNF569、ZNF836、DDX3Y、PALLD、SOX4、TJP2、DHRS3、PHACTR2、ADCY9、ZNF91、METTL7A、CRY1、SATB2、KLRB1、LPAR6、SEMA4A、LEF1、TMEM9、GPD2、SUSD1、SYTL1、USP9Y、PTPLAD2、RFESD、ALKBH3、IDG2、NPHP3、CTNNBIP1、GNAI1、IPAR6、CCDC141、SLC35E4、MSN、TMEM189、HLA-DPB1、PEPD、GNAQ、SLC16A3、BIN1、NINJ1、MYO6、BCL6、ATXN1、PRPS2、TCIRG1、VDR、ZNF140、ASNS、CRIP1、SAMD3、DIAPH2、CYB5A、ABAT、HLADRB4、TP63、ICOS、HLADRA、RHOB、GPD1L、HLA-BQB1、MFSD1、ZDHHC2、BCOR、C12orf23、NAP1L5、FUNDC1、CD2、ITGB7、HLA-DMA、HLA-DMB、HLA-DOA、HLA-DPA1、HLA-DQA1、HLA-DQB1、HLA-DRB3、ATAD3A、NOX5、SNTG2、LOC643201、LOC100129935、TJP1、SSX1、SSX2、SSX3、SSX4、SPANXB1、MECOM、SPANXA2、NEFH、ITGA6、SPHK1、SFN、FGF9、TMP3、CSF1R、SSX2B、SSX5、SSX8、TIMP3及びZNF320から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とする、蚊刺過敏症(HMB)、慢性活動性EBV感染症(CAEBV)、NK細胞性リンパ腫(NK Lymphoma)、NK細胞性白血病(NK Leukemia)のいずれかへの進展に至る疾患の検査補助のための測定方法。
- 請求項1に記載の遺伝子が、(A−1)、(A−2)、(B−1)、(B−2)、(C)、(D−1)、(D−2)のクラスターに分類され、(A−1)がGPR82、MYO18B、CYP1B1、S100A8、HBA1、HBA2、NRGN、NR4A2、AREG、PTPN6、HBB、CD6、LYZ、PPBP、RNF130、FAIM3、KLF4、RASA3、FAM26F、LY9であり、(A−2)がRFC2、PTP4A1、JAK3、STAT3、CISH (CIS)、MAT2A、DDX3X、ACSL3、ETF5A、PLK1、DHFR、FOXM1、CDC45L、CXCL10、NFE2L3、FDXR、PTPN11、BIRC5、MINA、DHRS2、ELL2、CYP51A1、GEMIN4、BRWD2、TSR1、RAD54B、LOC389831、UHRF1ECT2、LOC100289026、GINS3であり、(B−1)がPRKCD、GPR56、B4GALT6、CUX1、LGR4、MXRA7、MYOF、PCNX、PLAU、PTPRN2、SEPT9、AKT3、TRPM6、TSPO、SHC4、CRTAM、CADM1、OSMR、PROK2であり、(B−2)がTNFRSF10A、CCDC125、NHEDC2、CCND2、FADS2、PDGFRA、RCAN2、FADS1、HGF、CLIC2、RPAIN、UTP18、ATL3であり、(C)がTC2N、SNX20、ZNF569、ZNF836、DDX3Y、PALLD、SOX4、TJP2、DHRS3、PHACTR2、ADCY9、ZNF91、METTL7A、CRY1、SATB2、KLRB1、LPAR6、SEMA4A、LEF1、TMEM9、GPD2、SUSD1、SYTL1、USP9Y、PTPLAD2、RFESD、ALKBH3、IDG2、NPHP3、CTNNBIP1、GNAI1、IPAR6であり、(D−1)がCCDC141、SLC35E4、MSN、TMEM189、HLA-DPB1、PEPD、GNAQ、SLC16A3、BIN1、NINJ1、MYO6、BCL6、ATXN1、PRPS2、TCIRG1、VDR、ZNF140、ASNS、CRIP1、SAMD3、DIAPH2、CYB5A、ABAT、HLADRB4、TP63、ICOS、HLADRA、RHOB、GPD1L、HLA-BQB1、MFSD1、ZDHHC2、BCOR、C12orf23、NAP1L5、FUNDC1、CD2、ITGB7、HLA-DMA、HLA-DMB、HLA-DOA、HLA-DPA1、HLA-DQA1、HLA-DQB1、HLA-DRB3であり、(D−2)がATAD3A、NOX5、SNTG2、LOC643201、LOC100129935、TJP1、SSX1、SSX2、SSX3、SSX4、SPANXB1、MECOM、SPANXA2、NEFH、ITGA6、SPHK1、SFN、FGF9、TMP3、CSF1R、SSX2B、SSX5、SSX8、TIMP3、ZNF320と分類され、(A−1)、(A−2)、(B−1)、(B−2)、(C)、(D−1)及び(D−2)から選択されるいずれかのクラスターに含まれる遺伝子群のうち、いずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とする、請求項1に記載の測定方法。
- (A−1)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が低い場合に、EBウイルス関連NK細胞リンパ増殖性疾患であると判定するための、請求項2に記載の測定方法。
- (A−1)に分類される遺伝子群がGPR82、MYO18B、CYP1B1、S100A8、HBA1、HBA2、NRGN、NR4A2、AREG、PTPN6、HBB、CD6、LYZ、PPBP、RNF130、FAIM3、KLF4、RASA3、FAM26F、LY9である、請求項3に記載の測定方法。
- (A−2)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が高い場合に、EBウイルス関連NK細胞リンパ増殖性疾患であると判定するための、請求項2に記載の測定方法。
- (A−2)に分類される遺伝子群がBIRC5、PTPN11、CDC45L、RFC2、DHFR、PLK1である、請求項5に記載の測定方法。
- (B−1)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人又はHMB患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が低い場合に、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患であるHMBからCAEBV及び/又はNK細胞性腫瘍進 展に至ると判定するための、請求項2に記載の測定方法。
- (B−1)に分類される遺伝子群がTSPO、SHC4、CRTAM、CADM1、OSMRである、請求項7に記載の測定方法。
- (B−2)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人又はHMB患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が高い場合に、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患であるHMBからCAEBV及び/又はNK細胞性腫瘍進展 に至ると判定するための、請求項2に記載の測定方法。
- (B−2)に分類される遺伝子群がATL3、TNFRSF10A、FADS1、CCND2、PDGFRAである、請求項9に記載の測定方法。
- (C)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人、HMB患者又はCAEBV患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が低い場合に、EBV関連NK細胞リンパ増殖性疾患であるHMB及び/又はCAEBVからNK細胞性腫瘍進展に至る と判定するための、請求項2に記載の測定方法。
- (C)に分類される遺伝子群がPALLD、ZNF836、ZNF91、ZNF569、USP9Y、SOX4、LEF1である、請求項11に記載の測定方法。
- (D−1)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人、HMB患者、CAEBV患者又はEBV関連NK細胞性リンパ腫患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が低い場合に、EBV関連NK細胞性リンパ腫からNK細胞性白血病進展に至ると判定するための、請求項2に記載の測定方法。
- (D−1)に分類される遺伝子群がBCL6、ATXN1、SMAD3、MSN、HLA-DPB1、SLC16A3、MYO6である、請求項13に記載の測定方法。
- (D−2)に分類される遺伝子群から選択されるいずれか1種又は複数種の遺伝子の発現量を測定することを特徴とし、健常人、HMB患者、CAEBV患者又はEBV関連NK細胞性リンパ腫患者から採取された生体検体の測定値に比べて遺伝子発現量が高い場合に、EBV関連NK細胞性リンパ腫からNK細胞性白血病進展に至ると判定するための、請求項2に記載の測定方法。
- (D−2)に分類される遺伝子群がMECOM、SPANXA2、SPANXB1、NEFH、TJP1、LOC100129935、SSX1、SSX2、ATAD3Aである、請求項15に記載の測定方法。
- EBウイルス関連NK細胞リンパ増殖性疾患が、蚊刺過敏症及び/又は慢性活動性EBウイルス感染症であり、NK細胞性腫瘍進展に至る疾患が、NK細胞性リンパ腫及び/又はNK細胞性白血病である、請求項1〜16のいずれか1に記載の測定方法。
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