JP2017128660A - 油性インクジェットインク組成物および画像形成方法 - Google Patents
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本発明に係る油性インクジェットインク組成物の一態様は、
溶剤として下記一般式(1)で表される化合物Aと顔料とを含有し、硫酸根含有量が80ppm以下であることを特徴とする。
R1−(O−CnH2n)m−OR2 ・・・(1)
(一般式(1)中、R1およびR2は炭素数が1〜4のアルキル基であり、同一でも、異なっていてもよく、mは1〜7の整数であり、nは1〜3の整数を表す。)
とにより、外気からインク供給経路内への水分透過があった場合でも、カリウム化合物が析出しにくくなり、インク吐出不良を起こさず、吐出安定性が優れ、臭気が軽減された油性インクジェットインク組成物を提供することが可能となる。
上記適用例において、
カリウム含有量が120ppm以下であることができる。
上記適用例において、
硫酸根含有量が5ppm以上80ppm以下であることができる。
上記適用例において、
カリウム含有量が5ppm以上120ppm以下であることができる。
上記適用例において、
溶剤として、下記一般式(2)で表される化合物Bをさらに含有することができる。
R3−(O−CnH2n)m−OH ・・・(2)
(一般式(2)中、R3は炭素数が2〜7のアルキル基であり、mは1〜7の整数であり、nは1〜3の整数を表す。)
上記適用例において、
前記化合物Bの含有量が2質量%以上20質量%以下であることができる。
上記適用例において、
前記顔料がカーボンブラックであることができる。
本発明に係る画像形成方法の一態様は、
上記適用例に係る油性インクジェットインク組成物の液滴を吐出させて画像を形成する画像形成方法であって、
前記液滴の吐出を、インクと接するインク流路部もしくはインク収容部の少なくともいずれかが樹脂性部材を有するインクジェット記録装置を用いて行うことを特徴とする。
上記適用例において、
前記インクジェット記録装置が、長径15μm以下の粒子を透過するフィルターを備えたヘッドを有することができる。
本発明の一実施形態に係る油性インクジェットインク組成物は、溶剤として下記一般式(1)で表される化合物Aと顔料とを含有し、硫酸根含有量が80ppm以下であることを特徴とする。
R1−(O−CnH2n)m−OR2 ・・・(1)
(一般式(1)中、R1およびR2は炭素数が1〜4のアルキル基であり、同一でも、異なっていてもよく、mは1〜7の整数であり、nは1〜3の整数を表す。)
ことを特徴とする。以下、本実施の形態に係る油性インクジェットインク組成物に含まれる成分について詳細に説明する。
油性インクジェットインク組成物において、主溶剤(第1の溶剤)として上記一般式(1)で表される化合物を含み、上記一般式(1)において、R1及びR2における「炭素数が1〜4のアルキル基」としては、直鎖状または分岐状のアルキル基であることができ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。また、nが1〜3の整数を表す「CnH2n(アルキレン)基」としては、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基等が挙げられる。
レングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジエチルエーテル、ペンタエチレングリコールジブチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジメチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジエチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジブチルエーテル、ヘプタエチレングリコールジメチルエーテル、ヘプタエチレングリコールジエチルエーテル、ヘプタエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
本実施形態において、油性インクジェットインク組成物は、主溶剤(第1の溶剤)としての上記一般式(1)で表される溶剤の他に、第2の溶剤として、下記一般式(2)で表される化合物である溶剤を含むことが好ましい。
R3−(O−CnH2n)m−OH ・・・(2)
(一般式(2)中、R3は炭素数が2〜7のアルキル基であり、mは1〜7の整数であり、nは1〜3の整数を表す。)
ることができる。
本実施形態に係る油性インクジェットインク組成物は、溶剤として環状エステル(ラクトン)を含有してもよい。油性インクは、環状エステルを含有することにより、記録媒体の記録面(例えば塩化ビニル系樹脂を含む記録面)の一部を溶解して記録媒体の内部に油性インクを浸透させることができる。このように記録媒体の内部にインクが浸透することで、記録媒体上に記録した画像の耐擦性(摩擦堅牢性)を向上させることができる。つまり、環状エステルは、塩化ビニル系樹脂との親和性が高いため、油性インクジェットインク組成物の成分を記録面に浸潤させやすい(食い付かせやすい)。環状エステルがこのような作用を有する結果、これを配合した油性インクは、厳しい条件下であっても耐擦性に優れた画像を形成できるものと考えられる。
。また、このような環状エステルは、特にポリ塩化ビニルとの親和性が高いので、ポリ塩化ビニルが含有される記録媒体に付着された場合に、耐擦性を高める効果を極めて顕著に得ることができる。
本実施形態に係る油性インクジェットインク組成物は、溶剤として、上記一般式(1)、(2)で表される化合物や環状エステルの他に、以下のような化合物を用いることができる。
本実施形態で用いられる油性インクジェットインク組成物は、色材として顔料を含む。顔料は吸湿による異物発生の原因となりやすいため、本発明が特に有利となる。顔料としては、無機顔料および有機顔料等の顔料を用いることもでき、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
本実施形態で用いられる油性インクジェットインク組成物は、顔料を分散させるために、顔料分散剤を含有してもよい。分散剤としては、通常の油性インク、特には、インクジェット記録用油性インクにおいて用いられている任意の分散剤を用いることができる。分散剤としては、有機溶媒の溶解度パラメーターが8〜11であるときに有効に作用する分散剤を用いるのが好ましい。こうした分散剤としては市販品を利用することが可能であり、その具体例としては、例えば、ヒノアクトKF1−M、T−6000、T−7000、T−8000、T−8350P、T−8000E(いずれも武生ファインケミカル株式会社製)等のポリエステル系高分子化合物、ソルスパース20000、24000、32000、32500、33500、34000、35200、37500、39000(いずれもLUBRIZOL社製)、Disperbyk−161、162、163、164、166、180、190、191、192、2091、2095(いずれもビックケミー・ジャパン社製)、フローレンDOPA−17、22、33、G−700(いずれも共栄社化学株式会社製)、アジスパーPB821、PB711(いずれも味の素株式会社製)、LP4010、LP4050、LP4055、POLYMER400、401、402、403、450、451、453(いずれもEFKAケミカルズ社製)等が挙げられる。
本実施形態で用いられる油性インクは、上述の顔料を記録媒体に定着させるための定着樹脂を含有してもよい。
アクリル樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、スチレン−(メタ)アクリル共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、エチレンアルキル(メタ)アクリレート樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂などの(メタ)アクリル系モノマー、または、これと他のモノマーとの共重合体樹脂が挙げられる。これらは、単独または複数組み合わせて用いることができる。
塩化ビニル樹脂としては、例えば、塩化ビニルと、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸、マレイン酸、ビニルアルコール等の他のモノマーとの共重合体が挙げられるが、これらの中でも塩化ビニル及び酢酸ビニルに由来する構成単位を含む共重合体(以下、「塩酢ビ共重合体」ともいう。)が好ましく、ガラス転移温度が60〜80℃である塩酢ビ共重合体がより好ましい。
本実施形態で用いられる油性インクジェットインク組成物には、表面張力を低下させて記録媒体との濡れ性を向上させる観点から、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、または非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン誘導体を添加してもよい。
本実施形態で用いられる油性インクジェットインク組成物には、必要に応じて、pH調整剤、エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)等のキレート化剤、防腐剤・防かび剤、及び防錆剤など、所定の性能を付与するための物質を添加することができる。
るカリウム等、硫酸根と反応し得ないようなカリウムは含まないものとする。
本実施形態で用いられる油性インクジェットインク組成物は、前述した成分を任意な順序で混合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法としては、遠心濾過、フィルター濾過等を必要に応じて行うことができる。
本実施形態で用いられる油性インクジェットインク組成物は、記録品質とインクジェット記録用のインクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学株式会社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
本実施形態に係る油性インクジェットインク組成物は、上記一般式(1)で表される化合物Aである溶剤を含む溶剤インクであることにより、塩化ビニル系記録媒体などのフィルムメディアに記録した時の画質が優れるため、屋外で展示するサイン用途などに特に好適となる。塩化ビニル系記録媒体としては、塩化ビニル系樹脂を含有するものであれば特に限定されない。塩化ビニル系樹脂を含有する記録媒体としては、硬質もしくは軟質の塩化ビニル系フィルム又はシート等が挙げられる。
本発明の一実施形態に係る画像形成方法は、上記の油性インクジェットインク組成物の液滴を吐出させて画像を形成する画像形成方法であって、前記液滴の吐出を、インクと接するインク流路部もしくはインク収容部の少なくともいずれかが樹脂性部材を有するインクジェット記録装置を用いて行うことを特徴とする。これにより、記録媒体上に画像の形成された記録物が得られると共に、外気からインク供給経路内への水分透過があった場合でも、カリウム化合物が析出しにくくなり、インク吐出不良を起こさず、吐出安定性が優れ、臭気が軽減された画像形成方法を提供することが可能となる。
もよい。
限定されるものではない。図1の例では、加熱機構6は、プラテン5上であって、ヘッド2と対向する位置に設置されている。このように、加熱機構6がヘッド2と対向する位置に設置されていると、記録媒体Pにおける液滴の付着位置を確実に加熱できるので、記録媒体Pに付着した液滴を効率的に乾燥できる。
に限定されないが、オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準である。
容器に、表1に記載の濃度に相当する量の有機溶剤のみを入れ、それぞれのインクごとに攪拌して、混合溶剤を得た。得られた混合溶剤の一部を取り分けて、顔料分散剤と、下記2.2.の精製操作により精製した顔料と、を所定量添加して、ホモジナイザーを用いて予備分散した後に、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填したビーズミルにて分散処理を行うことにより顔料分散体を得た。そして、混合溶剤の一部を取り分けていたものに、樹脂を加えて攪拌して、完全に溶解させた樹脂溶液を得た。上記の顔料分散剤に、混合溶剤の残部、界面活性剤および上記の樹脂溶液を混ぜ入れて、1時間攪拌してから、5μmのPTFE製メンブランフィルターを用いて濾過することで、各実施例および比較例のインク組成物を得た。
・カーボンブラック:商品名「SPECIAL BLACK4」、Degussa社製
・ピグメントブルー:Pigment Blue 15:3
・ソルバインC5R:商品名、日信化学株式会社製、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
・SS39000:商品名「Solsperse39000」、日本ルーブリゾール社製、顔料分散剤
・フタージェント251:商品名、株式会社ネオス社製、フッ素系界面活性剤
表1に記載の各実施例および比較例で使用する顔料については、精製操作を行ったものを使用した。実施例1で用いた顔料は、以下の基本精製操作により精製した顔料である。実施例2以降および比較例で用いた顔料は、基本精製操作で超純水量を増減して精製度を変更したものである。
<基本精製操作>
顔料(20質量部)と超純水(80質量部)とを混合し、予備攪拌後、超音波ホモジナイザーで30分間混合してスラリーを調製した。その後、得られたスラリーを遠心分離器(10000rpm、30分)で遠心分離し、スラリーからカーボンブラックを分離し、上澄み溶液を捨て、湿潤状態のカーボンブラックを得た。更に150℃120分間窒素ガス中で乾燥を行い、水を除去することにより精製カーボンブラックを作製した。
調製した各インク組成物について、等量のインクと純水を分液漏斗に入れてよく振った後、静置し、水層の液体を取り出した。取り出した液体をメンブレンフィルターでろ過して凝集物を除去し、分析検体とした。この分析検体についてダイオネクス社製イオンクロマトグラフ(ICS−1500型)を使用した陰イオン分析システムにより、インク組成物中の硫酸根量を測定した。なお、カラムはIonPacAG12A/IonPacAS12Aを用い、移動相は炭酸水素ナトリウム溶液(1.7mmol/L)とし、流速1.5mL/minで、検出器には電気伝導度検出器を用いた。
調製した各インク組成物について、乾式分解(酸溶融含)後、希酸にて加熱溶解し、定容したものを検液とした。検液中のカリウム量及びナトリウム量を720−ES(アジレント・テクノロジー製)を用いて、ICP発光分光分析法(ICP−AES法)にて測定した。
2.4.1.異物評価
調製したインク組成物10ccに10%の超純水を添加して室温解放系で5日放置したのち、撹拌して#2300メッシュの金属フィルターでろ過した後、フィルター面上に捕捉された結晶状の異物を観察し、以下の基準で評価した。
(評価基準)
×:フィルター面上に目視で結晶状の異物が確認され、フィルター表面積の1%超が異物で覆われている。
△:フィルター面上に目視で結晶状の異物が確認され、フィルター表面積の1%以下が異物で覆われている。
○:フィルター面上に目視で結晶状の異物が確認されず、乾燥後フィルター重量の増加が1mg以上である。
◎:フィルター面上に目視で結晶状の異物が確認されず、乾燥後フィルター重量の増加が1mg未満である。
ヘッドに2600メッシュの綾畳織金属フィルター(線径0.03mm、長径4.9μ
m以下の粒子を通過するフィルター。)を搭載し、テフロン(登録商標)製インクチューブを有するインクジェットプリンター(セイコーエプソン社製、MJ−8000C改造品)を使用して、表1に示す各々のインク組成物を、200μmのポリ塩化ビニルシート(リンテック社製、ビューカル900)に印字し、インク吐出安定性に関して下記の測定方法により評価した。10mg/inch2の高デューティーな画像パターンの印字を2日間連続して行った後休止し、180日間経過後に再び同画像の印字を行った。インクの全使用量は100mlである。その後、印字サンプルからクリーニング後のドット抜けの回復性を目視観察し、クリーニングで回復不能なドット抜けの発生を以下の基準で評価した。
(評価基準)
○:クリーニングによりドット抜けが回復する。
×:クリーニングを実施しても回復しない。
吐出安定性実機評価1においてテフロン(登録商標)製インクチューブ部をSUSチューブに変更し、プリンターの接液部からプラスチック製部材を排除した。その他は吐出安定性評価1と同様にして評価を行った。
吐出安定性実機評価1が終了した後、ヘッドを外してノズル面に付着しているインクミスト量を目視で観察し、以下の基準で評価した。
(評価基準)
△:ノズル面の50%超にミストが付着している。
○:ノズル面の30%超50%以下にミストが付着している。
◎:ノズル面の10%超30%以下にミストが付着している。
◎◎:ノズル面のミスト付着量が10%以下である。
全実施例および比較例において、化合物Aを「ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート」に置き換えた以外は同様にして評価を行った。
まず、顔料を含まない比較例3では、カリウムおよび硫酸根量は検出限界以下であり、異物は生じなかったが、ミストは発生した。また、硫酸根含有量が80ppm超である比較例1、2では、異物が発生した。特に、硫酸根含有量およびカリウム量が多い比較例2では、吐出安定性が劣る結果となった。これに対し、硫酸根含有量が80ppm以下である実施例では、いずれも異物の発生が抑えられていた。化合物Bを添加していない例で比べてみると、カリウム含有量が5ppm以上120ppm以下である場合には、フィルター面上に目視で結晶状の異物が確認されなかったが、カリウム含有量が120ppm超である実施例13では、フィルター面上に目視で結晶状の異物が確認された。なお、実施例3、8の結果より、硫酸根含有量およびカリウム含有量が低くなると、ノズル面にミストが付着した。
異物、ミスト付着の評価結果は◎、吐出安定性実機評価1、2の評価結果は○であった。しかしながら、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを主溶剤として使用したインク組成物は、化合物Aを使用した本願発明のインク組成物に比べて総じて臭気が強く、また吐出安定性実機評価1の初日の印字サンプルの色濃度が劣るものであった。このように、アセテート系溶剤を使用したインク組成物では、吸湿性が低く、異物発生やミスト付着に関しては問題が生じない一方、臭気が問題となった。
Claims (9)
- 溶剤として下記一般式(1)で表される化合物Aと顔料とを含有し、硫酸根含有量が80ppm以下である、油性インクジェットインク組成物。
R1−(O−CnH2n)m−OR2 ・・・(1)
(一般式(1)中、R1およびR2は炭素数が1〜4のアルキル基であり、同一でも、異なっていてもよく、mは1〜7の整数であり、nは1〜3の整数を表す。) - カリウム含有量が120ppm以下である、請求項1に記載の油性インクジェットインク組成物。
- 硫酸根含有量が5ppm以上80ppm以下である、請求項1または請求項2に記載の油性インクジェットインク組成物。
- カリウム含有量が5ppm以上120ppm以下である、
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の油性インクジェットインク組成物。 - 溶剤として、下記一般式(2)で表される化合物Bをさらに含有する、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の油性インクジェットインク組成物。
R3−(O−CnH2n)m−OH ・・・(2)
(一般式(2)中、R3は炭素数が2〜7のアルキル基であり、mは1〜7の整数であり、nは1〜3の整数を表す。) - 前記化合物Bの含有量が2質量%以上20質量%以下である、請求項5に記載の油性インクジェットインク組成物。
- 前記顔料がカーボンブラックである、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の油性インクジェットインク組成物。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の油性インクジェットインク組成物の液滴を吐出させて画像を形成する画像形成方法であって、
前記液滴の吐出を、インクと接するインク流路部もしくはインク収容部の少なくともいずれかが樹脂性部材を有するインクジェット記録装置を用いて行う、画像形成方法。 - 前記インクジェット記録装置が、長径15μm以下の粒子を透過するフィルターを備えたヘッドを有する、請求項8に記載の画像形成方法。
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