JP2017128493A - ガラス板の製造方法、ガラス物品の製造方法、ガラス板、ガラス物品、およびガラス物品の製造装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(I)大きな寸法のガラス素材を準備する工程、
(II)ガラス素材から、製品形状の複数のガラス基板を切断採取する工程、および
(III)採取されたガラス基板を化学強化処理する工程、
を経て製造される。
(1)相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有するガラス素材を準備する工程と、
(2)前記ガラス素材の前記第1の主表面にレーザを照射することにより、前記第1の主表面に、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が形成されるとともに、前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が形成される、工程と、
(3)前記内部ボイド列が形成された前記ガラス素材を化学強化処理する工程と、
を有する製造方法が提供される。
前述の特徴を有するガラス板の製造方法により、ガラス板を製造する工程であって、前記ガラス板は、前記ガラス素材の前記第1の主表面に対応する第3の主表面、および前記ガラス素材の前記第2の主表面に対応する第4の主表面を有する、工程と、
前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列に沿って、前記ガラス板から、1または2以上のガラス物品を分離する工程と、
を有する、製造方法が提供される。
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有し、
前記第1の主表面には、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が存在し、
前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が存在し、
当該ガラス板を前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列を通るように切断した際に得られる切断面の中央に、化学強化処理により形成された圧縮応力層を有する、ガラス板が提供される。
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有し、
前記第1の主表面には、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が存在し、
前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が存在し、
当該ガラス板を前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列を通るように切断した際に得られる切断面において、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、前記所定のアルカリ金属イオンの濃度が当該ガラス板のバルク濃度よりも高いプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンである、ガラス板が提供される。
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有し、
前記第1の主表面には、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が存在し、
前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が存在し、
当該ガラス板を前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列を通るように切断した際に得られる切断面において、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、当該ガラス板の厚さの中央部分に比べて、前記第1の主表面の側および前記第2の主表面の側ほど前記所定のアルカリ金属イオンの濃度が高いプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンであり、
前記切断面において、前記濃度プロファイルにおける前記所定のアルカリ金属イオンの濃度は、当該ガラス板のバルク濃度よりも高い、ガラス板が提供される。
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有し、
前記第1の主表面には、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が存在し、
前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が存在し、
当該ガラス板を前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列を通るように切断した際に得られる切断面において、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、前記第1の主表面の側および前記第2の主表面の側ほど前記所定のアルカリ金属イオンの濃度が高い、略放物線状のプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンであり、
前記切断面において、前記濃度プロファイルにおける前記所定のアルカリ金属イオンの濃度は、当該ガラス板のバルク濃度よりも高い、ガラス板が提供される。
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面と、両主表面を接合する少なくとも一つの端面とを有し、
前記端面において、化学強化処理により形成された圧縮応力層を有し、
前記端面に垂直な方向のクラック深さは、前記端面に垂直な方向の前記圧縮応力層の深さよりも浅い、ガラス物品が提供される。
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面と、両主表面を接合する少なくとも一つの端面とを有し、
前記端面において、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、厚さ方向の中央部分に比べて、前記第1の主表面の側および前記第2の主表面の側ほど前記アルカリ金属イオンの濃度が高いプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンであり、
前記端面において、前記濃度プロファイルにおける前記所定のアルカリ金属イオンの濃度は、当該ガラス物品のバルク濃度よりも高い、ガラス物品が提供される。
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面と、両主表面を接合する少なくとも一つの端面とを有し、
前記端面において、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、前記第1の主表面の側および前記第2の主表面の側ほど前記アルカリ金属イオンの濃度が高い、略放物線状のプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンであり、
前記端面において、前記濃度プロファイルにおける前記所定のアルカリ金属イオンの濃度は、当該ガラス物品のバルク濃度よりも高い、ガラス物品が提供される。
ガラス板から1または2以上のガラス物品を分離する分離手段を有し、
前記ガラス板は、前述の特徴を有するガラス板であり、
前記分離手段は、
前記ガラス板に、前記面内ボイド領域に沿った押し付け力を加えること、
前記ガラス板を、前記第1の主表面または前記第2の主表面が凸になるように変形させること、および
前記ガラス板に、前記面内ボイド領域に沿った熱応力による引張応力を加えること、から選択される一以上により、
前記ガラス板から、前記1または2以上のガラス物品を分離する、製造装置が提供される。
図1〜図10を参照して、本発明の一実施形態によるガラス物品の製造方法について説明する。
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有するガラス素材を準備する工程(ガラス素材準備工程)(工程S110)と、
ガラス素材の第1の主表面にレーザを照射して、第1の主表面に面内ボイド領域を形成するとともに、ガラス素材の内部に内部ボイド列を形成する工程(レーザ照射工程)(工程S120)と、
ガラス素材を化学強化処理する工程(化学強化工程)(工程S130)と、
化学強化されたガラス素材であるガラス板から、前記面内ボイド領域および内部ボイド列に沿って、ガラス物品を分離する工程(分離工程)(工程S140)と、
を有する。
まず、相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有するガラス素材が準備される。
次に、板状のガラス素材110にレーザが照射される。これにより、ガラス素材110の第1の主表面112に、面内ボイド領域が形成される。また、この面内ボイド領域から下側、すなわち第2の主表面114の側に、複数の内部ボイド列が形成される。
次に、ガラス素材110が化学強化される。
(I)大きな寸法のガラス素材を準備する工程、
(II)ガラス素材から、製品形状の多数のガラス基板を切断採取する工程、および
(III)採取されたガラス基板を化学強化処理する工程、
を経て、ガラス物品が製造される。
次に、化学強化されたガラス素材110、すなわちガラス板175から、ガラス物品が分離される。
次に、図11を参照して、本発明の一実施形態によるガラス板の製造方法について説明する。
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有するガラス素材を準備する工程(ガラス素材準備工程)(工程S210)と、
ガラス素材の第1の主表面にレーザを照射して、第1の主表面に面内ボイド領域を形成するとともに、ガラス素材の内部に内部ボイド列を形成する工程(レーザ照射工程)(工程S220)と、
ガラス素材を化学強化処理する工程(化学強化工程)(工程S230)と、
を有する。
次に、図12を参照して、本発明の一実施形態によるガラス物品について説明する。
次に、図14を参照して、本発明の一実施形態によるガラス板について説明する。
縦横の長さLが100mmで、厚さtが1.3mmのアルミノシリケートガラス製のガラス基板を準備した。なお、ガラス基板は、ガラス素材に相当する。ガラス基板は、Dragontrail(登録商標)の化学強化前の素板を用いた。このため、ガラス基板のガラス組成は、化学強化処理によって置換されるアルカリ金属成分を除けば、Dragontrailの場合と同様である。このガラス基板に一方の主表面の側からレーザを照射し、縦方向および横方向に、複数の面内ボイド領域を形成した。
サンプルAにおいて使用したガラス基板と同様のガラス基板を、サンプルAと同様のレーザ条件で面内ボイド領域および内部ボイド列を形成後に切断し、長さ60mm、幅10mmの複数のサンプルを採取した。その後、各サンプルに対して、化学強化処理を実施し、サンプルBを製造した。化学強化処理の条件は、前述のサンプルAの場合と同様である。
サンプルAにおいて使用したガラス基板と同様のガラス基板を用いてサンプルCを製造した。サンプルCの場合は、レーザ照射を実施せず、ガラス基板に対して直接、化学強化処理を実施した。化学強化処理の条件は、前述のサンプルAの場合と同様である。
前述のように製造された各サンプルA〜Cを用いて、以下の評価を行った。
各サンプルA〜Cの端面の応力分布を評価した。この応力は、主に化学強化処理によるものである。評価には、複屈折イメージング装置(abrio:米国CRi社製)を使用した。それぞれのサンプルにおいて、評価対象面は、長さ60mm、厚さ1.3mmの端面(以下、「第1の端面」と称する)とした。
次に、各サンプルA〜Cを用いて、第1の端面におけるカリウムイオン濃度の分析を行った。具体的には、各サンプルの第1の端面を対象に、EDX法(エネルギー分散型X線分光法:Energy Dispersive X−ray Spectrometry)を用いたライン分析を実施した。
次に、各サンプルA〜Cを用いて、4点曲げ試験による強度評価を行った。
図26には、平曲げ試験装置の構成を模式的に示す。
図27には、縦曲げ試験装置の構成を模式的に示す。
図28には、サンプルA〜Cにおいて得られた平曲げ試験の結果(ワイブル分布図)をまとめて示す。図中の各サンプルでのワイブルプロットに対するフィッティングによる直線は、最小二乗法によって求めた。
サンプルとしては、前述のサンプルAを使用した。図23に示したように、このサンプルの場合、第1の端面では、第1の主表面からの距離によらず、アルカリ金属イオンの侵入深さは、ほぼ20μmで一定である。以下、本実施例に使用したサンプルを、特に「サンプルD」と称する。
(第1の端面の表面粗さの測定)
サンプルDの第1の端面の表面粗さ(算術平均粗さRa)を測定した。算術平均粗さRaは、JIS B0601(2013年)に準拠し、東京精密社製のSurfcom1400Dを用いて測定した。測定長さは、第1の端面の長手方向に沿って、8.0mmとした。λc輪郭曲線フィルターのカットオフ値は、0.8mmとした。測定速度は、0.3mm/秒とした。
以下の方法により、サンプルDにおける第1の端面のクラック深さを測定した。クラック深さの測定方向は、第1の端面に垂直な方向とした。
(1)エッチング液の準備
エッチング液は、900mlの水に、46.0質量%のフッ化水素酸(HF)100mlと、36質量%の塩酸(HCl)1000mlを混合して調製した。
(2)エッチング処理
サンプルDを、(1)で準備したエッチング液に1分間浸漬させ、約3μmの当方性エッチングを実施した。
(3)ブラシ研磨
エッチング後に、サンプルDに対してブラシ研磨を行い残留物を除去した。
12枚のそれぞれのサンプルDに対して得られた、第1の端面の表面粗さおよびクラック深さD1の評価結果を、まとめて表1に示す。なお、表1には、参考のため、各サンプルDにおける第1の主表面の面内ボイド領域の表面ボイド間のピッチを合わせて示した。
前述の(サンプルAの製造方法)に示したような方法で、3種のサンプルE、FおよびGを製造した。
ガラス素材の第1の主表面に対応するいずれかの位置、すなわち長さ60mmの一方の辺に対応するいずれかの位置(「測定領域1」という)、
ガラス素材の第1の主表面に対応する位置から、サンプルの厚さ方向(ガラス素材の第2の主表面に向かう方向)に沿って1/4だけ移動したいずれかの位置(「測定領域2」という)、および
ガラス素材の第1の主表面に対応する位置から、サンプルの厚さ方向に沿って1/2だけ移動したいずれかの位置(「測定領域3」という)。
112 第1の主表面
114 第2の主表面
116 端面
130、131、132 面内ボイド領域
138 表面ボイド
138A、138B 表面ボイド列
150 内部ボイド列
158 ボイド
160、161、162 ガラスピース
170 仮想端面
175 ガラス板
180 ガラス物品
186 端面
200 装置
210 台座
220 ローラ
250 装置
260 シート状部材
270 支持部材
380 第1のガラス物品
382 第1の主表面
384 第2の主表面
386(386−1〜386−4) 端面
415 第1のガラス板
417 第1の主表面
419 第2の主表面
420(420−1〜420−4) 端面
431 面内ボイド領域
461 ガラスピース
800 ガラス基板
802 第1の主表面
831、832 面内ボイド領域
880 サンプル
900 平曲げ試験装置
910 サンプル
912 第1の主表面
914 第2の主表面
918 第2の端面
920 支点部材
930 荷重部材
950 縦曲げ試験装置
916 第1の端面
918 第2の端面
970 支点部材
980 荷重部材
Claims (20)
- ガラス板の製造方法であって、
(1)相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有するガラス素材を準備する工程と、
(2)前記ガラス素材の前記第1の主表面にレーザを照射することにより、前記第1の主表面に、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が形成されるとともに、前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が形成される、工程と、
(3)前記内部ボイド列が形成された前記ガラス素材を化学強化処理する工程と、
を有する製造方法。 - 前記面内ボイド領域において、隣接するボイド同士の間隔は、3μm〜10μmの範囲である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記(2)の工程では、第1パスのレーザ照射により、前記面内ボイド領域が形成された後、さらに該面内ボイド領域に沿って少なくとも1回のレーザ照射が繰り返され、これにより、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたって、前記内部ボイド列が形成される、請求項1または2に記載の製造方法。
- さらに、前記(2)の工程において、
前記面内ボイド領域の形成後に、前記第1の主表面および前記第2の主表面の少なくとも一つにおいて、前記面内ボイド領域に沿って溝を形成する工程、または
前記面内ボイド領域の形成前に、前記第1の主表面および前記第2の主表面の少なくとも一つにおいて、後に形成される面内ボイド領域に沿って溝を形成する工程、
を有する、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の製造方法。 - ガラス物品の製造方法であって、
請求項1乃至4のいずれか一つに記載のガラス板の製造方法により、ガラス板を製造する工程であって、前記ガラス板は、前記ガラス素材の前記第1の主表面に対応する第3の主表面、および前記ガラス素材の前記第2の主表面に対応する第4の主表面を有する、工程と、
前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列に沿って、前記ガラス板から、1または2以上のガラス物品を分離する工程と、
を有する、製造方法。 - 前記ガラス物品を分離する工程では、
前記ガラス板に、前記面内ボイド領域に沿った押し付け力を加えること、
前記ガラス板を、前記第3の主表面または前記第4の主表面が凸になるように変形させること、および
前記ガラス板に、前記面内ボイド領域に沿った熱応力による引張応力を加えること、
から選択される一以上により、前記1または2以上のガラス物品が得られる、請求項5に記載の製造方法。 - ガラス板であって、
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有し、
前記第1の主表面には、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が存在し、
前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が存在し、
当該ガラス板を前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列を通るように切断した際に得られる切断面の中央に、化学強化処理により形成された圧縮応力層が存在する、ガラス板。 - ガラス板であって、
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有し、
前記第1の主表面には、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が存在し、
前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が存在し、
当該ガラス板を前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列を通るように切断した際に得られる切断面における、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、前記所定のアルカリ金属イオンの濃度が当該ガラス板のバルク濃度よりも高いプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンである、ガラス板。 - ガラス板であって、
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有し、
前記第1の主表面には、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が存在し、
前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が存在し、
当該ガラス板を前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列を通るように切断した際に得られる切断面において、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、当該ガラス板の厚さの中央部分に比べて、前記第1の主表面の側および前記第2の主表面の側ほど前記所定のアルカリ金属イオンの濃度が高いプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンであり、
前記切断面において、前記濃度プロファイルにおける前記所定のアルカリ金属イオンの濃度は、当該ガラス板のバルク濃度よりも高い、ガラス板。 - ガラス板であって、
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面を有し、
前記第1の主表面には、複数のボイドが配列された面内ボイド領域が存在し、
前記面内ボイド領域から前記第2の主表面に向かって、1または2以上のボイドが配列された、複数の内部ボイド列が存在し、
当該ガラス板を前記面内ボイド領域および前記複数の内部ボイド列を通るように切断した際に得られる切断面において、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、前記第1の主表面の側および前記第2の主表面の側ほど前記所定のアルカリ金属イオンの濃度が高い、略放物線状のプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンであり、
前記切断面において、前記濃度プロファイルにおける前記所定のアルカリ金属イオンの濃度は、当該ガラス板のバルク濃度よりも高い、ガラス板。 - 前記面内ボイド領域において、隣接するボイド同士の間隔は、3μm〜10μmの範囲である、請求項7乃至10のいずれか一つに記載のガラス板。
- 前記切断面は、当該ガラス板からガラス物品が分離される際の端面に対応する、請求項7乃至11のいずれか一つに記載のガラス板。
- 前記端面は、前記第1の主表面との接続部分、および/または前記第2の主表面との接続部分が、面取りされまたはラウンド加工されている、請求項12に記載のガラス板。
- ガラス物品であって、
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面と、両主表面を接合する少なくとも一つの端面とを有し、
前記端面は、化学強化処理により形成された圧縮応力層を有し、
前記端面に垂直な方向のクラック深さは、前記端面に垂直な方向の前記圧縮応力層の深さよりも浅い、ガラス物品。 - ガラス物品であって、
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面と、両主表面を接合する少なくとも一つの端面とを有し、
前記端面において、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、厚さ方向の中央部分に比べて、前記第1の主表面の側および前記第2の主表面の側ほど前記アルカリ金属イオンの濃度が高いプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンであり、
前記端面において、前記濃度プロファイルにおける前記所定のアルカリ金属イオンの濃度は、当該ガラス物品のバルク濃度よりも高い、ガラス物品。 - ガラス物品であって、
相互に対向する第1の主表面および第2の主表面と、両主表面を接合する少なくとも一つの端面とを有し、
前記端面において、前記第1の主表面から前記第2の主表面にわたる所定のアルカリ金属イオンの濃度プロファイルは、前記第1の主表面の側および前記第2の主表面の側ほど前記アルカリ金属イオンの濃度が高い、略放物線状のプロファイルを有し、
前記所定のアルカリ金属イオンは、前記第1の主表面および前記第2の主表面に圧縮応力層を付与して、両主表面の強度を高めるためのアルカリ金属イオンであり、
前記端面において、前記濃度プロファイルにおける前記所定のアルカリ金属イオンの濃度は、当該ガラス物品のバルク濃度よりも高い、ガラス物品。 - 前記端面に垂直な方向のクラック深さは、前記端面に垂直な方向の前記所定のアルカリ金属イオンの侵入深さよりも浅い、請求項15または16に記載のガラス物品。
- 前記所定のアルカリ金属イオンは、ナトリウムイオンおよび/またはカリウムイオンである、請求項15乃至17のいずれか一つに記載のガラス物品。
- 前記端面は、前記第1の主表面との接続部分、および/または前記第2の主表面との接続部分が、面取りされまたはラウンド加工されている、請求項14乃至18のいずれか一つに記載のガラス物品。
- ガラス物品の製造装置であって、
ガラス板から1または2以上のガラス物品を分離する分離手段を有し、
前記ガラス板は、前記請求項7乃至13のいずれか一つに記載のガラス板であり、
前記分離手段は、
前記ガラス板に、前記面内ボイド領域に沿った押し付け力を加えること、
前記ガラス板を、前記第1の主表面または前記第2の主表面が凸になるように変形させること、および
前記ガラス板に、前記面内ボイド領域に沿った熱応力による引張応力を加えること、
から選択される一以上により、前記ガラス板から、前記1または2以上のガラス物品を分離する、製造装置。
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