JP2017127624A - X線回折分光用コリメータ、関連装置およびその使用 - Google Patents

X線回折分光用コリメータ、関連装置およびその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】物体の様々な部分を同時に分析することができる形状のコリメータを含む、X線回折分光法によって物体を分析する装置を提供する。
【解決手段】X線回折分光法によって物体を分析する装置であって、コリメータ40は、コリメータの中心軸と呼ばれる軸に対して傾斜したチャネル42を含み、その結果、様々なチャネルが、物体に分布している様々な基本体積に向き、非侵襲的かつ非破壊的に特徴付けることが望まれる生体組織を分析することを可能にする。
【選択図】図1A

Description

本発明の技術分野は、物体によって回析された電離放射線の分光分析による前記物体の特性評価(characterization)である。本発明はまた、診断目的での生体組織の分析、及び、産業分野における又は安全関連の用途のための非破壊検査にも適用される。
頭文字EDXRD(energy dispersive X-ray diffraction;エネルギー分散型X線回折)により広く知られているX線回折分光法は、物体を構成する材料を識別するためによく使用される非破壊分析技術である。この技術は、レイリー散乱とも呼ばれる、電離電磁放射線(ionizing electromagnetic radiation)の弾性散乱に基づいている。この技術は、既に、核物質の検査、及び、爆発物又は他の違法物質の検出に適用されている。一般に、この技術は、X線多重エネルギー放射(polyenergetic x-ray radiation)を使用して物体を照射し、その物体によって、その物体へ入射するX線放射の経路に対して典型的には1°〜20°といった小さな角度で散乱された、放射線のエネルギースペクトルを決定することにある。このスペクトルを分析することにより、物体を構成する材料を同定することができる。具体的には、ほとんどの材料は、その原子または分子構造に依存する、設定されたスペクトル特性を有する。測定された散乱スペクトルと既知の材料の特性とを比較することにより、物体の組成を推測することができる。
現時点で知られている装置では、放射線源は、X線多重エネルギー放射を発する。このX線多重エネルギー放射は、物体、一次コリメータ又はプリコリメータに向かって伝播する。一次コリメータ(primary collimator)又はプリコリメータ(pre-collimator)は、精密にコリメート(collimate)されたX線放射(finely collimated x-ray radiation)を物体に向けるように、放射線源と物体との間に配置されている。そして、第2のコリメータが、分析対象物と検出器との間に配置され、後者(検出器)は、対象物によって散乱された放射線のエネルギースペクトルを取得することができる。この第2のコリメータの様々な形態が提案されている。それは以下の問題であり得る。
・国際公開2013/098520(特許文献1)に記載されているような、高密度の材料で生成された単純なアパーチャ(aperture;開口)。測定の感度はこのアパーチャのサイズによって制限され、アパーチャは、光学用途のピンホールカメラと同じように作用する。
・US特許7835495B2(特許文献2)に記載されているような、互いに平行に延びるチャネル。これは、装置によって向けられる角度範囲をかなり制限する。
・Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A (2000)のMaldenによる文献「多重散乱角でのエネルギー分散型X線回折特性による荷物中の爆発物の検出のためのCdZnTeアレイ(A CdZnTe array for detection of explosives in baggage by energy-dispersive X-ray diffraction signatures at multiple scattering angles)」に記載されているような、全て同じ点に向かって収束するチャネル。この技術は繊細(sensitive)であるが、検査対象物のポイントごとのスキャンを必要とする。
最近の研究により、X線回折分光法は、健常組織を癌性腫瘍と区別するために、医学診断の分野で潜在的に使用可能であることが実証されている。具体的には、健常組織の特性が腫瘍の特性と異なることが研究によって示されている。例えばマンモグラフィでは、Physics in Medicine and Biology, No. 44, 1999, pp 1791−1802のKidane, G et alによる文献「正常及び腫瘍性の乳房組織のX線散乱特性(X-ray scatter signatures for normal and neoplastic breast tissue)」において、健常組織、線維腺組織(fibroglandular)及び悪性癌腫からそれぞれ得られたX線回折スペクトルの間には明確な差異があることが確立されている。健常組織または線維腺組織は約1.1nm−1にピークを示したが、癌組織は約1.6nm−1にピークを示した。単位nm−1は、後述する既知の原理に従って、散乱された放射線のエネルギーおよびその散乱角を知ることによって得られる運動量伝達値を表す。
しかしながら、生物への潜在的な適用は、積算放射線量(integrated dose)及び検査期間に関する困難に直面する。具体的には、患者が受ける放射線量の最適化が大きな課題となっている時点で、感度と積算放射線量との間で妥協点を得ることを可能にする分析方法を提供する必要がある。さらに、分析される組織は、かなりの体積を占めることがあり、単一の取得において分析される体積は、検査される器官について可能な限り走査を制限するように最適であることが必要である。本発明は、これらの要求を満たす。
国際公開第2013/098520号 米国特許第7835495号明細書
本発明の1つの主題は、添付の特許請求の範囲による装置である。基本的には、この装置は、
前記物体を保持することが可能なホルダに向かって伝播する電離電磁放射線を生成するように構成された放射線源と、
前記放射線源と前記ホルダとの間に配置され、前記ホルダに向かって伝播軸に沿って伝播するコリメートされたビームを形成するように構成されたアパーチャを有する第1のコリメータと、
電離電磁放射線を検出してエネルギースペクトルを形成することが可能な画素を有する検出器と、
前記ホルダと前記検出器との間に配置され、前記ホルダによって保持された前記物体によって放射された放射線を、前記物体によって放射された前記放射線の散乱角に応じて、前記検出器に向けて選択的に方向付けるように構成された第2のコリメータと、
を有する。
前記第2のコリメータは、第1の端部と第2の端部との間で、中心軸の周りに延在し、複数のチャネルを含み、各チャネルは、側壁によって境界を定められ、前記第2のコリメータは、
・各チャネルは中央軸を有し、前記中央軸は、前記チャネルの中心において、前記チャネルの境界を定める前記側壁の間に延び、
・各チャネルの前記中央軸は、前記第2のコリメータの前記中心軸と、前記チャネルのコリメート角と呼ばれる鋭角をなし、
・各チャネルは、前記チャネルの中央軸と前記第2のコリメータの中心軸との交差によって形成される、焦点と呼ばれる点に関連付けられ、
・前記第2のコリメータは、前記コリメート角が異なる少なくとも2つのチャネルを含み、これらのチャネルにそれぞれ関連する焦点は、互いに異なり、前記第2のコリメータの前記中心軸に沿って互いに離間している、
ように構成され、
各チャネルは、前記ホルダに配置された前記物体の、前記第2のコリメータによって定義された焦点の周りに延在する基本体積によって放射された放射線を、所定の角度範囲で、前記検出器に向けて通過させる。
第2のコリメータは、電離電磁放射線によって照射された物体と検出器との間に配置されると、物体によって放射された放射線、特に様々な角度で散乱された放射線を、検出器に対して通過させる(送出する)ことが可能である。さらに、複数の異なる焦点を提供することにより、物体の様々な部分によって放射される放射線を同時に検出することができる。放出された放射線が散乱放射線である場合、これにより、コリメータを物体に対して移動させることなくこれらの様々な部分を同時に特徴付けることが可能となる。したがって、第2コリメータの各チャネルは、ホルダ上に配置された物体の基本体積によって放射された放射線を検出器に伝達し、前記基本体積は、第2のコリメータによって規定される焦点の周りに所定の角度範囲で延在する。
少なくとも2つの焦点は、コリメータの前記中心軸に沿って、2cmより大きい距離、さらには4cmより大きい距離だけ、互いに間隔を置いて配置される。
第2のコリメータは、中心軸の周りに延在し、厚さが5mmよりも大きい円柱または円錐台を描くいわゆるベース壁を含むことができる。このベース壁は、中実でもよく、又は、コリメータの中心軸と一致する中央軸に沿って延びる中空キャビティを含んでもよい。
装置は、単独で、または技術的に可能な組み合わせで実装され得る以下の機能のいずれかを有しうる。
・例えばX線管である線源によって放出された電離放射線は、多重エネルギー線である。
・第2のコリメータは、その中心軸がコリメートされた入射ビームの伝播軸と同軸になるように配置される。
・検出器は、第2のコリメータの前記中心軸に垂直な、検出面と呼ばれる平面内に延在している。次に、複数の画素が、第2のコリメータの前記中心軸から半径方向距離と呼ばれる同じ距離に配置される。
・検出器は、検出器の各画素を仮想画素と呼ばれるものに細分することができる、マイクロプロセッサなどのコンピュータに接続される。
先の4つの点で述べた特徴を組み合わせることが望ましい。
装置は、ホルダ上に配置された分析対象の物体を含み、第2のコリメータによって規定される少なくとも1つの焦点、好ましくは複数の焦点がその分析対象の物体内に配置される。
本発明の別の主題は、本明細書に記載された装置を使用して、添付の特許請求の範囲の1つの請求項に記載された、物体を分析する方法である。この方法は、以下のステップを含む:
a)前記物体を前記装置の前記ホルダ上に置き、伝播軸に沿って前記物体に向かって伝播するコリメートされた入射ビームを形成するように、前記放射線源を用いて前記物体を照射し、前記物体は、前記第2のコリメータによって定義される複数の焦点が前記物体に配置されるように配置される、ステップと、
b)前記検出器の各画素を使用して、前記コリメートされた入射ビームによる放射線に続いて前記物体によって散乱された放射線を検出し、前記検出された放射線の前記エネルギー分布を表すスペクトルを形成する、ステップと、
c)前記物体の所与の体積要素によって散乱された放射線をそれぞれ受け取る複数の画素群を定義し、前記体積要素は、前記伝播軸上に配置され、2つの異なる画素群は、2つの異なる体積要素によって散乱された放射線を受け取る、ステップと、
d)前のステップで定義された各画素群について、各画素によって取得されたスペクトルを結合して、前記画素群に関連付けられた合成スペクトルと称されるスペクトルを確立するステップと、
e)種々の画素群にそれぞれ関連する前記合成スペクトルを使用して、前記物体の複数の体積要素を構成する前記材料の性質を決定する。
物体は、特に、生体組織であり得る。したがって、本発明は、組織の性質を非侵襲的に特徴付けることを可能にする。
他の利点および特徴は、非限定的な例として与えられ、以下に記載される添付の図面に示される、本発明の特定の実施形態の以下の説明からより明確に明らかになるであろう。
本発明にかかる材料を分析するための例示的な装置を示す図である。 図1Aを参照して記載された装置のコリメータの第1の実施形態の断面図を示す図である。ここで、切断面は、コリメータの中心軸に平行でこの軸を通過する平面である。 チャネルによって観察される物体の基本体積の詳細を示す図である。 様々なチャネルに関連付けられた物体の基本体積と、検出器の画素に関連付けられた体積要素とを示す図である。 例示的な検出器を示す図である。 放射線源によって放出される放射線の例示的なスペクトルを示す図である。 コリメータの第1の実施形態の断面を示す図である。ここで、断面は、コリメータの中心軸に垂直である。 コリメータの第1の実施形態の断面を示す図である。ここで、断面は、コリメータの中心軸に垂直である。 図1Aに示す装置に使用することができるコリメータの第2の実施形態を示す図である。 このコリメータの断面図である。ここで、切断面はコリメータの中心軸に垂直である。 このコリメータの断面図である。ここで、切断面はコリメータの中心軸に垂直である。 図2Aに示された装置の三次元ビューを示す図である。 図2Dの概略的な断面図である。ここで、切断面は。コリメータの中心軸を通り、この中心軸に平行である。 図2A〜図2Eに示されるコリメータと同様の幾何学的形状の、10個の環状チャネルを含むコリメータの特性を示す図である。 図2A〜図2Eに示されるコリメータと同様の幾何学的形状の、10個の環状チャネルを含むコリメータの特性を示す図である。ここで、このコリメータは、図3に示すコリメータよりも大きな高さにわたって延在する。 図1Aに示すような装置で物体を分析することを可能にする方法の主なステップを示す図である。
図1Aは、材料を分析するための例示的な装置1を示す。放射線源11は、電離性電磁放射線12を放射し、この放射線は、その組成を判定したい物体10に向かって伝播する。この装置は、放射線源11によって放射された放射線をコリメートすることができる第1コリメータ又はプリコリメータ30を有し、それによってコリメートされた入射ビーム12cを形成する。そのビームは伝播軸12zに沿って物体に向かって伝播する。その装置はまた、画素20i,jを含む検出器20を有し、各画素は、コリメートされた入射ビームによって照射された物体を通過した(transmitted by the object)放射線14を検出することができ、この放射は、例えば、コリメートされた入射ビーム12cを形成する放射の弾性散乱によって生成される。
分析装置1は、物体10と検出器20との間に配置された第2コリメータ40を含む。このコリメータは、中心軸45と称する軸の周りに延びている。中心軸45に対するこの放射線の伝播の角度θ,θ,θ,θに応じて、物体10を通過した散乱放射線14,14,14,14を検出器に向けて選択的に方向付ける(direct)ことができる。用語「選択的に」は、検出器に向けて通過する放射線が、それが伝播している角度および放射された物体の部分に依存することを意味する。この第2コリメータは、本明細書の残りの部分でコリメータという用語で示され、本発明の重要な要素であり、以下でより詳細に説明される。
分析装置1は、図1Aに示すような直交座標系X,Y,Zが関連付けられた基準座標系(reference frame)内に配置される。物体はホルダ10s上に置かれ、または保持される。
表現「電離電磁放射線(ionizing electromagnetic radiation)」は、1keVより高く、好ましくは5MeVより低いエネルギーの光子からなる電磁放射線を示す。電離放射線のエネルギー範囲は、1keVと2MeVとの間に含まれ得るが、最も一般的には、1keVと150keVまたは300keVとの間に及ぶ。電離放射線は、X線放射線又はγ線放射線であってもよい。好ましくは、電離放射線源は多重エネルギー線であり、入射放射線は一般に数十keV以上又は数百keV程度に及ぶエネルギー範囲で放射される。これは、特にX線放射管である。
放射線検出器は、検出面P20と称する平面内に配置された画素20i,jを含む検出器である。インデックスi,jは、検出面における各画素の座標を示す。画素は線形配列を形成し得るが、一般に、画素は、二次元の規則的なマトリクス配列を形成する。この特許出願に記載された例では、検出面は、コリメータの中心軸45に垂直なXY平面であり、後者の軸(中心軸45)はコリメートされた入射ビーム12cの伝播軸12zと一致している。これは好ましい構成である。
放射線源11は、一般に40〜150kVの電圧を受けるタングステン陽極を備えたX線管であり、この電圧は、入射放射線12のエネルギー範囲を変更するために変化し得る。検出器20は、X軸に沿って40画素、Y軸に沿って40画素、すなわち1600画素を含み、各画素は2.5×2.5mmの面積を有し、その厚さは5mmである。各画素は、半導体材料、例えばCdTeまたはCdZnTe、または好ましくは室温で分光測定を行うことができる任意の他の材料から作られる。それは、十分なエネルギー分解能を有するならば、シンチレータ材料であってもよい。検出器はエネルギー分解され(resolved in energy)、各画素により、約1keVのエネルギーチャネルでスペクトルが得られる。放射線源11は、例えば20keVなどの閾値よりも低いエネルギーの放射線のプリコリメータ30への伝播を阻止するように、例えば銅で作られた金属スクリーンを含み得る。このスクリーンが銅で作られる場合、その厚さは、例えば0.2mmに等しい。
第1コリメータ30またはプリコリメータは、放射線源11によって放射された放射線12のほとんどを吸収するように緻密な材料のブロック31を含む。これは、伝播軸12zと称する軸に沿って伸びる、狭いコリメートされたビーム12cを通過させる小さいアパーチャ32を含む。小さなアパーチャ(aperture;開口)とは、アパーチャの直径またはその最大対角線が2cmより小さいか、さらに1cmよりも小さいということを意味する。この例では、アパーチャは直径1mmの円筒である。
物体10は、生きた生物組織、例えば、動物又は人間の身体の部分であってもよい。この装置は、医用撮像装置である。身体の部分は、特に、X線またはスキャンなどの第1の検査の後で、異常、特に癌性腫瘍の存在が疑われる器官であってもよい。この第1の検査はまた、組織内の異常のおおよその位置を決定することを可能にする。そして、装置1は、異常の位置およびその近傍の器官を構成する組織の性質を特徴付けるために、第2の指示の間に実施されてもよい。器官は、特に、骨または他の器官による減衰の影響を受けずに容易な分析を可能にするために、身体の周辺に位置する器官である。それは、特に、胸部、睾丸、または腹腔の器官であり得る。他の用途では、物体は、工業部品または荷物の一部であってもよく、装置1は、非破壊検査目的で使用される。
放射線検出器20の各画素20i,jは、以下を含む。
・第2コリメータ40を介して物体10を通過した放射線14,14,・・・,14,・・・,14の光子と相互作用することができる検出器材料。この材料は、シンチレータ材料、または、好ましくは、CdTeまたはCdZnTeのような、室温で使用することができる半導体材料である。
・信号を生成することができる電子回路。その信号の振幅Aは、検出器材料と相互作用する各光子によって堆積されるエネルギーEに依存し、好ましくはエネルギーEに比例する。
・取得期間と称される期間に検出された信号からSi,jと表されるエネルギースペクトルを確立することができる分光回路。
したがって、画素がマトリクス配列内に規則的に配置されている場合、各画素は、このマトリクス配列に従って物体を通過した放射線14からスペクトルSi,jを生成することができる。
「エネルギースペクトル」という表現は、スペクトルの取得期間中に検出された信号の振幅Aのヒストグラムに対応する。信号の振幅Aと放射線のエネルギーEとの間の関係は、当業者に知られている原理に従って、E=g(A)であるようなエネルギー較正関数gを使用して取得され得る。したがって、エネルギースペクトルSi,jは、ベクトルの形態を取ることができ、その各項(term)Si,j(E)は、エネルギー範囲E±(δE/2)で画素20i,jによって検出される放射線量を表す。ここで、δEは、そのスペクトルのエネルギー離散化ステップの分光幅である。
装置はまた、検出器20の画素20i,jによって測定された各スペクトルSi,jを処理することができる、演算器、または、例えばマイクロプロセッサであるプロセッサ22を有する。特に、プロセッサは、本明細書で説明されるスペクトル処理および計算動作を実行するための一連の命令が格納されるプログラマブルメモリ23に接続されたマイクロプロセッサである。これらの命令は、ハードディスク、CD−ROMまたは別のタイプのメモリのような、プロセッサによって読取り可能な記憶媒体に保存され得る。プロセッサは、例えばスクリーンである表示装置24に接続されてもよい。
コリメータ40は、チャネル42を含み、チャネルは、中心軸45の周りに延び、中心軸45に向かって収束する。より正確には、各チャネル42は、所定の角度範囲Δθに属する散乱角θで、物体10を通過して検出器20に向かう通過放射線(transmitted radiation)14を送出する(通過させる)ことができる。
図1Bは、中心軸45を通過するXZ平面を切断面とする第2コリメータ40の断面図を示す。この中心軸は、コリメータ40の中心でコリメータ40の厚さ(thickness)を通って延びている。コリメータ40は、中心軸45に対して垂直な2つの平面P40.1とP40.2との間に延在している。これらの平面はそれぞれ、コリメータの第1の端部46および第2の端部47を定義する。これは、それぞれ第1の端部46,46,46,46と第2の端部47,47,47,47との間にそれぞれ延在するチャネル42,42,42,42を含む。各第1の端部は、特徴付けの対象となる物体10に面して配置されることを目的とし、一方、各第2の端部は、検出器20に面して配置されることを目的とする。好ましくは、図1Bに示すように、コリメータ40は、コリメータ40の中心軸45がコリメートされた入射ビーム12cの軸12zと一致するように、物体10に面して配置される。
本明細書の残りの部分では、nは1以上でN以下の自然数であり、Nは厳密に正の整数である。nはコリメータの任意のチャネル42を指定し、Nは第2コリメータのチャネル数を指定する。以下で定義される側壁41、または第1の端部46または47についても同様であり、指数nはチャネル42を指す。
各チャネル42は、少なくとも2つの側壁41n−1,41によって境界を定められる。ここで、近位壁(proximal wall)と称される壁41n−1は、遠位壁(distal wall)と称される壁41よりも中心軸45に近い。したがって、チャネル42,42,42および42は、それぞれ、側壁41および41、側壁41および41、側壁41および41、及び、側壁41および41によって境界を定められている。これらの側壁は、放射線源11が入射放射線12を放射する放射エネルギー範囲内の電磁放射線を著しく減衰させるのに十分な高密度の材料から製造される。金属材料が好ましく、特にその原子番号が鉄の原子数(26)以上、好ましくは鉛の原子数(82)以上である材料が好ましい。鉛またはタングステンを主成分とする合金からなるコリメータが、従来からこの種の用途に用いられている。これらの壁の厚さは、一般的に、1cmあるいは0.5cmよりも小さい。壁の厚さは、コリメータ40の第1の端部と第2の端部との間で変化してもよい。様々な壁の間に延在する各チャネルは、あまり減衰しない材料、例えば空気で満たされている。
図示の例では、側壁41,41,41,41は、実質的に円錐台形状(frustoconical shape)を有し、コリメータの中心軸45の周りに延在する。各側壁41の円錐台形状は、中心軸45上に位置する頂点と、側壁によって境界を定められたチャネル42の第2の端部47において中心軸45の周りに延在する環状の母線(annular generatrice)とによって定義され得る。したがって、中心軸45に対して垂直に延びる横断面P40において、各チャネルの断面は、その中心がこの中心軸上に位置するリングの一部を表す。リングという用語は、円形または多角形のリングを示す。
この例では、コリメータは、ベース壁41と称される中央壁を含み、ベース壁41は中実(solid)であり、その外半径がチャネル42を境界付けている。このベース壁は、コリメータの中心軸とこの中心軸に最も近いチャネルとの間に延在する。このベース壁は円柱形または円錐台形である。ベース壁は、伝播軸12に平行な入射方向で物体を通過する放射線の通過を防止するように、中心軸45の周りに延在する。一変形形態によれば、実施形態がどのようなものであっても、コリメータは、中空のベース壁41を含んでもよい。この場合、ベース壁は、中心軸45の周りに延在して円筒または円錐を定義し、その中央軸(median axis)がコリメータの中心軸45であるキャビティの境界を示す。これにより、物体10を通過後に中心軸45に沿って伝播する放射線のスペクトルを、検出器20によって測定することができる。コリメータの中心軸がコリメートされた入射ビーム12cの伝播軸12zと一致するとき、これにより、検出器20によって、物体を通過するが物体から逸脱しない(not deviated by)放射線のスペクトルの測定が可能になる。これにより、検査対象の物体に起因するコリメートされた放射線12cを減衰させることが可能となる。
各側壁は、外側半径および/または内側半径の間に延びる。コリメータの第1の端部46におけるこれらの半径は、中心軸45に最も近い壁の数ミリメートルから、中心軸45から最も遠い側壁の数センチメートル(例えば1cmまたは2cm)までの間で変化する。第2の端部47では、これらの外側半径は、最も近い壁の数ミリメートルから、最も遠い壁の数センチメートル(例えば6cm)までの間で変化する。チャネル42のアパーチャ、すなわちそれを囲む側壁間の距離は、例えば、第1の端部46で1mmより小さく、第2の端部47で1mmと1cmとの間に含まれる。
各チャネル42は、その第1の端部46と第2の端部47との間で、中央軸44の周りに延びている。図1Bは、チャネル42,42,42および42にそれぞれ関連する中央軸44,44,44および44を示す。中央軸とは、チャネルの中心に沿って延びる軸、すなわち、チャネルの境界となる側壁からの距離が等しい軸を意味する。チャネル42の各中央軸44は、コリメータの中心軸45に対して傾斜しているので、チャネル42のコリメート角と呼ばれる鋭角θを形成する。
図1Bはまた、チャネル42’,42’,42’および42’を示し、そのコリメート角は、それぞれ、チャネル42,42,42および42のコリメート角と同一である。したがって、この例では、複数のチャネルが同じコリメート角を有し得る。
チャネル42の各中央軸44は、焦点と呼ばれる点Pでコリメータの中心軸45と交差する。このコリメータの注目すべき点は、それぞれのコリメート角θ,θ,θ,θが異なるチャネルに関連する焦点P,P,P,Pが、互いに離間していることである。換言すれば、これは従来技術との顕著な違いであり、コリメータのチャネル42は、以下のように、コリメータの中心軸45と交差する中央軸44の周りに延びている
・同じコリメート角度θを有する2つのチャネル42,42’の中央軸44,44’は、セカント(secant)であり、コリメート角θで、コリメータの中心軸45に沿って位置する焦点Pと呼ばれる同じ点で交差する。
・コリメート角(θ,θn’)が異なる2つのチャネル42,42n’の中央軸44,44n’は、コリメータの中心軸45に沿って位置する2つの異なる焦点P,Pn’において中心軸と交差する。
各チャネル42は、焦点Pの周りで物体10を通過した放射線14を通過させることができ、この放射線14は、チャネルのコリメート角θの周りに延びる角度範囲Δθで伝播する。コリメート角度θとは別に、この角度範囲Δθは、チャネルの直径またはその対角線、およびその第1の端部46と第2の端部47との間のチャネル42の長さに依存する。この長さが長いほど、コリメート角θの周りの角度範囲Δθは狭くなる。チャネルのアパーチャが小さいほど、コリメート角θの周りの角度範囲Δθは狭くなる。チャネル42のアパーチャは、それを囲む2つの近位壁と遠位壁との間の距離を示す。
焦点が互いに離間しているという事実は、物体10の様々な部分を同時に検査することを可能にする。具体的には、図1Bに示すように、焦点P,P,・・・,P,・・・,Pのすべてまたは一部が物体10に含まれるように、コリメータ40は、物体10と検出器20との間に配置される。一般に、コリメータに最も近い焦点とコリメータから最も遠い焦点との間の距離は、目標とする用途に応じて1〜100cmであり、好ましくは2〜50cmである。これは、図1Bにおいて、点Pと点Pとの間の距離に対応する。生物学的組織への適用の場合、この距離は、1cm〜10cmであり、好ましくは2cm〜10cmである。
図1Cは、チャネル42に関連する角度範囲Δθの定義を示す。そのアパーチャのために、このチャネルは、最小のコリメート角度θ minおよび最大のコリメート角度θ maxによって画定される角度範囲Δθで、物体によって放射される(または物体を通過する)放射線を通過させることができる。これらの2つの限界角は、チャネル42から物体10を見たときの立体角(solid angle)Ωの限界48,48’を表すことによって決定される。この立体角Ωと入射ビーム12cとの交点によって、チャネルから見た物体の基本体積(elementary volume)Vを定義することが可能になる。この基本体積は、コリメータの中心軸45に沿った座標範囲Δzを占め、この範囲はチャネル42に関連する空間的拡張(spatial extension)と呼ばれる。明瞭化のために、入射ビーム12は図1Cには示されていない。このビームは、この例ではコリメータ40の中心軸45と同軸の伝播軸12に沿って延びる。
図1Dは、物体10と検出器20との間に配置された、上の図を参照して説明したコリメータ40を示す。3つのチャネル42,42,42の中央軸44,44,44が示され、それぞれ関連する焦点P,P,Pが示されている。各チャネルに向けられる物体10の基本体積V,V,Vも示されている。中心軸45に沿った焦点の分布によって、検査された様々な基本体積はこの軸に沿って分布することができる。したがって、検出器20の画素20i,jは、それらの配置に対向したチャネルに応じて、これらの基本体積の1つまたは他のものを表す散乱放射線のスペクトルを取得する。チャネルは、好ましくは、基本体積ができるだけ重ならないように配置される。
コリメータの第1の端部および第2の端部は、この例では、コリメータ40がその間を延びる平面P40.1およびP40.2にそれぞれ対応する。それらは、コリメータの高さと呼ばれる高さHによって分離され、この高さHは、一般に5〜100cm、好ましくは5〜50cmの間に含まれる。それが高ければ高いほど、各チャネル42に関連する角度範囲Δθが狭くなり、それによって角度分解能は改善されるが、コリメータのコスト、体積(bulk)および重量が大きくなる。
物体10とコリメータ40との間の距離dは調整することができ、ゼロであってもよく、このときコリメータは物体と接触する。それはまた、数cmに達することがあり、通常は10cm未満である。コリメータ40を検出器20から離す距離dについても同様である。一般に、コリメータは、複数の焦点、好ましくはすべての焦点が物体10に含まれるように配置される。このようにして、検出器20は、焦点Pの周りに伸びる、対象物の様々な基本体積Vから来る通過放射線14を検出することを可能にする。
検出器20は、好ましくはコリメータ40の中心軸45に対して垂直である、2つの平面P20.1とP20.2との間に延在している。したがって、この例では、検出器は、コリメートされた入射ビーム12の伝播軸12に対して垂直に延在する。検出器20の厚さεは、2つの平面P20.1とP20.2との間の距離に対応する。これは、一般に1〜10mmであり、この例では5mmに達する。
検出器の各画素20i,jは、コリメータの中心軸45から、半径方向距離(radial distance)と呼ばれる距離Rに配置される。この実施形態のように、検出器20がこの中心軸45に垂直に延在するとき、中心軸45から(つまりコリメートされたビーム12cの軸12zから)等距離にあるすべての画素20i,jを含む画素群20を定義することが可能である。画素群20は、その半径方向距離Rが同一である画素20i,jに対応する。コリメータの幾何学的形状のために、各画素群20は、その群の画素20i,jから物体を見たときの立体角δΩi,jと、コリメートされた入射ビーム12cとの交点に対応する、物体の1つの体積要素(volume element)δVと関連付けられている。この体積要素δVは、検出器とこの体積要素との間の距離zと、散乱角θとに依存して定義される。
図1Eは、サイズが2.5mm×2.5mmで、厚さε=5mmの平行六面体ピクセルを含み、画素が40ピクセル×40ピクセルの2次元マトリクス配列に配列された、例示的な検出器を示す。コリメータ40の中心軸45も示されている。したがって、有用な検出領域は100mm×100mmである。各画素20i,jは、この画素に面して配置されたチャネル42を通過する散乱放射線のエネルギーを表す信号を収集することができる、電子回路21に接続されている。この図はまた、画素20i,jの半径方向距離Rを示している。検出器20は、これらの画素が分散されているピッチよりも小さい空間分解能で、検出された放射線の影響点(point of impact)の場所を見つけるために、複数の隣接する画素によって発せられた信号を分析することからなる第1の処理操作を実行することができる、プロセッサ22(上述)に接続されている。このような処理は、当業者にはサブピクセル化(sub-pixelation)または追加ピクセル化(sur-pixelation)として知られており、仮想画素20 k,lと呼ばれるものを形成することを意味する。各仮想画素の領域は、例えば1mm× 1mm、または0.5mm×0.5mmであってもよい。したがって、検出器20の空間分解能が向上する。
図1Fは、放射線源11によって放出される放射線12の例示的なスペクトルを示す。このスペクトルは、エネルギー(横座標)の関数としての光子の数(縦座標)を表す。上記のように配置された減衰銅スクリーンに起因して、20keV以下の有意な信号が存在しないことに留意されたい。ピークは、タングステンのX線蛍光ピークに対応する。この放出された放射線のスペクトル範囲は20〜100keVの間に広がっていることが分かり、これはこのタイプの分析では一般的ではない。
図1Gおよび図1Hは、上述したコリメータ40の断面を示し、切断面は、それぞれ、図1Dに示す平面P40.1および平面P40.2である。
コリメータ40は、アパーチャを含むプレートの組立体(assembly)の形態をとり、各プレートは1mmの厚さを有してもよい。各アパーチャのサイズは、平面P40.2に近づくにつれて大きくなる。したがって、プレートの組立体はコリメータを形成し、その各チャネルは、互いに接着結合されたプレートのアパーチャによって形成される。これらの図の各々において、白い破線で、各側壁41,41,41,41が示されている。この構成では、各側壁は、軸45の周りの正方形の母線リング(square generatrice ring)を描く。
図2Aは、コリメータの各チャネル42が環状である別の実施形態を示す。したがって、中心軸45に対して垂直に延びる平面P40において、各チャネルは、リングを描く断面を有する。リングは、多角形または円形の母線であってもよい。各チャネル42の各中央軸44は、チャネルを囲む側壁41n−1および側壁41から等しい距離に位置する円錐面上にあり、その中心軸45に含まれる頂点は焦点Pに対応する。前述の実施形態と同様に、各チャネル42には、中央軸44とコリメータ40の中心軸45との交点に対応する焦点Pが対応する。
図2Bおよび図2Cは、コリメータ40の断面図を示し、それぞれの切断面は、それらの間でコリメータ40が延びる平面P40.1および平面P40.2である。これにより、各チャネルの環状断面を観察することができる。
図2Dは、図2Aに示された装置の斜視図である。物体10、コリメータ40、検出器20、およびコリメートされたビーム12cによる放射線の影響下で物体10によって散乱された光線14が見られる。図2Eは、図2Dの断面図であり、切断面は、コリメータ40の中心軸45を通り、この中心軸に平行である。この例では、物体は、脂肪組織に対応するマトリクス10.2に含まれる繊維腺組織10.1からなる。最後に、物体は、黒い斑点で表される癌腫10.3を含む。
図3は、10個の環状チャネルを含む、図2A〜図2Eに示すものと同様のコリメータの特性を示す。このコリメータはDenal製で、90%以上のタングステンからなり、ニッケル、鉄及びコバルトが残りを構成している。それは、物体に隣接する第1の平面P40.1と、検出器に隣接する第2の平面P40.2との間に、100mmの高さにわたって延在している。第1の平面P40.1および第2の平面P40.2は、それぞれ物体および検出器に接触するように配置される(d=d=0)。第1の平面P40.1の高さでは、チャネル42,42,42,42,42,42,42,42,42,4210の中央軸は、中心軸45から、それぞれ、1.6mm,4.3mm,6mm,7.5mm,8.9mm,10.4mm,11.9mm,13.4mm,14.8mm,16.2mm離れている。各チャネルのアパーチャは、0.5mmに等しい。第2の平面P40.2の高さでは、コリメータは、中心軸の周りに円筒を形成する、直径5mmの中実の中央壁(またはベース壁)を含む。これはまた、側壁41,41,41,41,41,41,41,41,41,4110を含み、これらの側壁は、中心軸45からの距離が、それぞれ、16.5mm,23mm,28mm,32mm,35.5mm,39mm,42mm,45mm,47.5mm,50mmに位置する。
計算により、各チャネル42で向けられる(addressed)角度範囲を決定することが可能になっている。横座標は、z軸に沿った検出器に対する距離zを表し、検出器は、z=0に位置する。散乱角度は、この次の図に示されているカラースケールに従って表示される。コリメータの中心軸45に最も近いチャネル42を除いて、各チャネル42は、中心軸から最も遠いチャネルについては約1°以上、最も近いチャネルについては数度まで延びる角度範囲Δθを規定する(address)ことが分かるだろう。例えば、チャネル42に関連する角度範囲は、6°〜10°に含まれる。横座標は、コリメータの中心軸45に沿った各チャネル42に向けられる空間的拡張Δzを測定することを可能にし、そのような空間的拡張は図1Cを参照して定義される。チャネル42に対応する空間拡張Δzが示されている。コリメータに最も近いチャネル42は、このチャネルに向けられる小さな角度のために、大きな空間的拡張を有し、この角度は、十分の数度〜4度に含まれる。
この図によって、中心軸45からの半径方向距離Rに位置する各ピクセルについて、検出器に対して向けられた散乱角θおよび検出器に対する距離zを決定することがさらに可能となり、それによって画素から見える物体10の体積要素δVを決定することが可能となる。縦座標は半径方向距離Rを表し、半径方向距離Rは、数mm(中心軸45に最も近い画素)と、検出器の半幅に対応する50mmとの間で変化する。例えば、コリメータの軸45から半径方向距離R=20mmに位置する各画素は、コリメートされたビーム12の伝播軸12に沿って、検出器から126mmと130mmとの間に含まれる距離範囲δzR=20に配置された物体10の体積要素δVを通過する散乱放射線を検出し、ここで、この放射は、8°と9°との間に含まれる散乱角θで放射される。
図4は、前の例で説明したものと同様のコリメータを使用して作成されたが、その高さは240mmに達する、類似のモデルを示す。第1の端部46および第2の端部47における各チャネルの寸法は、前の例で説明した寸法と同様である。このコリメータは、240mmの高さに亘って延び、物体および検出器と接触して配置される。コリメータの中心軸45に最も近い第1のチャネル42を除く各チャネル42について、コリメータの中心軸45まわりの角度範囲Δθおよび空間的拡張Δzが減少することが観察される。このようなコリメータにより、検査対象の物体をより細かくメッシュ分割する(mesh)ことができ、各チャネル42に関連する基本体積Vをより良好に分離することができることが理解されよう。図3と同様に、この図によって、コリメータの軸45から半径方向距離Rに位置する各画素から見た物体の体積要素δVを規定する、検出器に関して向けられた散乱角θおよび検出器に対する距離zが、把握される。
図3および図4は、コリメータの軸45に対する半径方向距離Rに従って、検出器の様々な画素が、30〜40mmの全深さにわたって物体を観察することを可能にすることを示している。ここで、この深さは、コリメータの軸45に最も近い第1のチャネル42を考慮せずに決定される。コリメート角θが小さいので、コリメータは、より大きな深さに対応する。これは、そのようなコリメータの利点を示し、物体と検出器との相対的な動きなしに、物体をかなりの深さにわたって特徴付けることを可能にする。
次に、上記のような装置1及びコリメータを用いて物体10を分析する方法について説明する。
図1Aの場合と同様に、コリメータ40は、その中心軸45がコリメートされた入射ビーム12cが伝播する軸12zと一致するように配置される。検出器20は、中心軸45に対して垂直に延びている。レイリー弾性散乱の影響下で、入射放射線12のいくつかは、以下の式のように、軸12に対して鋭角θで散乱される。
ここで、
・dは、物体を構成する材料の原子または分子の配列の距離特性である。解析された材料が結晶である場合、dは面間隔(interplanar spacing)に対応する。
・Eは、散乱放射線のエネルギーであり、keVで表される。
・θは、散乱されていない放射線の経路に対する散乱角である。
・h及びcは、それぞれプランク定数と光速である。
以下の式のように、文字χで表され、nm−1で表される、運動量伝達と呼ばれる量を表現することは、一般的である。
各画素20i,j、そしてさらには(a fortiori)各仮想画素20 k,lに対応するのは、散乱放射線14が画素に到達する最も可能性の高い角度に対応する散乱角θである。この追加ピクセル化の利点は、小さなサイズの画素が得られ、それにより、それらに到達し易い散乱放射線の角度範囲を減少させることである。具体的には、画素のサイズを減少させることによって、画素から物体を見た状態における各立体角δΩijのサイズが減少する。したがって、サブピクセル化は、小さなサイズの仮想画素20 k,lを得ることができるので、有利である。
検出器20がコリメータ40の中心軸45に垂直に延びているので、所与の散乱角に関連する画素20i,jまたは仮想画素20 k,lの位置は環状の配置を有する。これらの画素は画素群20Rを形成し、この群の各画素は物体10の所与の体積要素δVに向けられる。所与の画素群の画素は、コリメータの中心軸45からの同じ半径方向距離Rに配置される。画素と体積要素との関連付けは、この画素によって受け取られる散乱放射線が主にこの体積要素δVから来るという事実を示す。
次に、材料を分析する方法は、図5を参照して説明する以下のステップを含む。
a)物体10が放射線源11によって好ましくはプリコリメータ30を通って照射され、コリメートされた入射ビーム12によって物体が照射され、ビームが伝播軸12に沿って伝播するステップ。これは、図5のステップ100に対応する。
b)検出器の各画素20i,j、または好ましくは各仮想画素20 k,lが、物体10によって散乱された放射線14のエネルギースペクトルS i,j(またはS k,l)を取得するステップであって、各画素(または各仮想画素)は、物体内の体積要素δVに関連付けられている。好ましくは、各体積要素には2つ以上の画素が向けられている。これは、図5のステップ120に対応する。
c)複数の画素群20が定義され、各画素群が、物体10内の所与の体積要素δVから来る散乱放射線を受ける画素を含み、この体積要素は伝播軸12上に配置され、2つの異なる画素群20、20’は、検出器からの2つの異なる距離z,z’にそれぞれ位置する2つの異なる体積要素δV,δV’によって散乱された放射線を受けるステップ。この例では、各画素群は、コリメータの中心軸(45)から同じ半径方向距離Rに位置する画素に対応する。
d)各群に位置する画素(20i,j、20 k,l)に対応する各スペクトルS i,j(またはS k,l)を組み合わせて、結合エネルギースペクトルと呼ばれる、その群を示すエネルギースペクトルS を形成するステップであって、各結合エネルギースペクトルは物体内の1つの体積要素δVに対応する。これは、図5のステップ140に対応する。この結合は、所与のグループの画素のすべてのスペクトルの単純な加算であってもよい。
e)この物体の複数の体積要素(δV、δV’)を構成する材料の性質が、様々な結合スペクトルを用いて決定されるステップ。これは、図5のステップ160に対応する。
各体積要素δVに関して、検出器に対する距離zが関連付けられてもよい。各体積要素δVは、コリメートされた入射ビーム12cの伝播軸12z上に位置する。各体積要素δVには、散乱放射線が体積要素δVと画素群の各画素との間を伝播する角度に対応する散乱角θが対応する。
この方法は、検出器からの様々な距離zに位置する体積要素δVを構成する材料の性質を推定することを可能にする。
ステップ160は、以下のように実行されてもよい。このステップは、材料iが検出器から距離zに位置する場合に、コリメータの中心軸からの半径方向距離Rに位置する各画素によって得られるスペクトルを含む、Repと示される応答行列が設定されていることを想定する。この行列の各項Rep(E,R,z,i)は、材料iが検出器から距離zに位置する場合の、コリメータの中心軸から半径方向距離Rに位置する画素によってエネルギーEで検出された光子の数を表す。
この応答行列は、N×N行およびN×N列を含む。ここで、N、N、N及びNは、それぞれ、各スペクトルのエネルギーチャネルの数、半径方向距離Rの数、距離zの数及び対象となる材料iの数である。
コリメータの中心軸に対するN個の半径方向距離Rについて得られた様々な結合スペクトルS を連結して、N×Nサイズの全体スペクトル(overall spectrum)と呼ばれるベクトルSを形成してもよい。ベクトルSの各項S(E,R)は、コリメータの中心軸からの半径方向距離Rに位置する画素によってエネルギーEで検出された光子の数を表す。
この方法は、検出器からの距離zにおける材料iの割合f(z,i)を決定すること、つまり、各項が割合f(z,i)である、(N×N,1)サイズの割合のベクトルfを求めることを目的としている。
したがって、S=Rep*f(3)である。
ここで、*は行列乗算を表し、ベクトルSの各項S(E,R)は、以下で示される。
行列Repは、以下のように実行される較正ステップにおいて決定される。
・実験的測定(experimental measurements)を使用して、物体を既知の標準物質によって置き換える、
・又は、シミュレーションによって、材料を通る光子の経路をシミュレーションする計算コードを用いる、
・又は、実験的測定およびシミュレーションを組み合わせる。
このような較正ステップは、従来の手順である。
ベクトルS、f、および行列Repは、以下のように成分ごとに書き出される。
ここで、Emin、Rmin、zmin及びiminは、それぞれ、E、R、z及びiの最小指数を示し、Emax、Rmax、zmax及びimaxは、それぞれE、R、z及びiの最大指数を示す。
応答行列Repを決定し、測定値から全体スペクトルSを得た後、再構成アルゴリズムを使用して組成物(compositions)fのベクトルの推定値
を得ることが可能である。一般的に使用される反復再構成アルゴリズムの中で、MLEMアルゴリズム(最尤期待値最大化(maximum likelihood expectation maximization)を表すMLEM)が使用され得る。このようなアルゴリズムによれば、ベクトル
の各項の値は、以下の式を用いて得られ得る。
ここで、指数qは、各反復のランクを示す。
一実施形態によれば、この方法は、各スペクトルS i,jが、式(2)を使用して、運動量伝達の分布を表すスペクトルS i,jに変換され、角度θが画素20i,jに関連する角度θに対応する(または、適切な場合には仮想画素20 k,l)、変数を変更するステップを含む。このようなスペクトルは、エネルギースペクトルではなく、実際には、検出された放射線のエネルギー分布を表すスペクトルのままである。
本発明は、診断を行うために必要なデータを提供するために使用される可能性がある。例えば、X線撮影、X線断層撮影、超音波検査またはMRIのような画像化方法によって予め検出された疑わしい領域で実施される可能性がある。これにより、疑わしいと考えられる組織の生体内での(in vivo)特徴付けが可能になり、生検などの、より侵襲的でより外傷性の大きな技法を使用する必要性を避けることが可能となる。知るべき場所が考慮されるという事実は、疑わしい領域に集中し、患者が浴びる積算放射線量を制限することを可能にする。具体的には、得られると考えられるこのような知識を用いて、コリメートされたビームの軸12が予め決定された疑わしい領域を通過するように装置を使用することができる。
本発明は、荷物の検査、不正な物質の検出、構造の完全性の検査など、他の非破壊材料検査アプリケーションでも実施されることが可能である。

Claims (15)

  1. 物体を分析するための装置であって、
    前記物体を保持することが可能なホルダに向かって伝播する電離電磁放射線を生成するように構成された放射線源と、
    前記放射線源と前記ホルダとの間に配置され、前記ホルダに向かって伝播軸に沿って伝播するコリメートされたビームを形成するように構成されたアパーチャを有する第1のコリメータと、
    電離電磁放射線を検出してエネルギースペクトルを形成することが可能な画素を有する検出器と、
    前記ホルダと前記検出器との間に配置され、前記ホルダによって保持された前記物体によって放射された放射線を、前記物体によって放射された前記放射線の散乱角に応じて、前記検出器に向けて選択的に方向付けるように構成された第2のコリメータと、
    を有し、
    前記第2のコリメータは、第1の端部と第2の端部との間で、中心軸の周りに延在し、複数のチャネルを含み、各チャネルは、側壁によって境界を定められ、前記第2のコリメータは、
    ・各チャネルは中央軸を有し、前記中央軸は、前記チャネルの中心において、前記チャネルの境界を定める前記側壁の間に延び、
    ・各チャネルの前記中央軸は、前記第2のコリメータの前記中心軸と、前記チャネルのコリメート角と呼ばれる鋭角をなし、
    ・各チャネルは、前記チャネルの中央軸と前記第2のコリメータの中心軸との交差によって形成される、焦点と呼ばれる点に関連付けられ、
    ・前記第2のコリメータは、前記コリメート角が異なる少なくとも2つのチャネルを含み、これらのチャネルにそれぞれ関連する焦点は、互いに異なり、前記第2のコリメータの前記中心軸に沿って互いに離間している、
    ように構成され、
    各チャネルは、前記ホルダに配置された前記物体の、前記第2のコリメータによって定義された焦点の周りに延在する基本体積によって放射された放射線を、所定の角度範囲で、前記検出器に向けて通過させる、
    装置。
  2. 前記第2のコリメータは、同じコリメート角を有する複数のチャネルを備え、前記チャネルは、前記第2のコリメータの前記中心軸の周りに延び、前記チャネルの前記焦点は一致している、
    請求項1に記載の装置。
  3. 少なくとも1つのチャネルが、前記中心軸に垂直な平面内に断面を有し、前記断面が前記第2のコリメータの前記中心軸の周りのリングの全てまたは一部を形成する、
    請求項1又は2に記載の装置。
  4. 少なくとも1つのリングは、円形または多角形である、
    請求項3に記載の装置。
  5. 少なくとも2つの焦点は、前記第2のコリメータの前記中心軸に沿って2cmよりも大きい距離だけ離間されている、
    請求項1,2,3又は4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記第2のコリメータのチャネルの境界を定める各側壁は、原子番号が26よりも大きい材料から製造される、
    請求項1,2,3,4又は5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記第2のコリメータの各チャネルは、近位壁と称される側壁と、遠位壁と称される側壁とによって境界を定められ、前記近位壁は、前記遠位壁よりも中心軸に近く、これらの壁のそれぞれは、
    ・前記中心軸上に位置する頂点と、
    ・前記第2の端部において、リングの全部または一部を描く母線と、
    によって定義される円錐台領域を形成するように、前記チャネルの前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する
    請求項1,2,3,4,5又は6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記第2のコリメータは、前記中心軸の周りに延在し、5mmよりも大きい厚さの、円柱又は円錐台を描く、ベース壁を含む、
    請求項1,2,3,4,5,6又は7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記第2のコリメータは、その中心軸が前記コリメートされた入射ビームの伝播軸と同軸になるように配置される、
    請求項1,2,3,4,5,6,7又は8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記検出器は、前記第2のコリメータの前記中心軸に垂直な平面内に延在する、
    請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記検出器は、前記検出器の各画素を仮想画素に細分することができるマイクロプロセッサに接続され、複数の画素又は仮想画素が所与のチャネルの延長に配置される、
    請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 請求項1に記載の装置を使用して物体を特徴付ける方法であって、
    a)前記物体を前記装置の前記ホルダ上に置き、伝播軸に沿って前記物体に向かって伝播するコリメートされた入射ビームを形成するように、前記放射線源を用いて前記物体を照射し、前記物体は、前記第2のコリメータによって定義される複数の焦点が前記物体に配置されるように配置される、ステップと、
    b)前記検出器の各画素を使用して、前記コリメートされた入射ビームによる放射線に続いて前記物体によって散乱された放射線を検出し、前記検出された放射線のエネルギー分布を表すスペクトルを形成する、ステップと、
    c)前記物体の所与の体積要素によって散乱された放射線をそれぞれ受け取る複数の画素群を定義し、前記体積要素は、前記伝播軸上に配置され、2つの異なる画素群は、2つの異なる体積要素によって散乱された放射線を受け取る、ステップと、
    d)前のステップで定義された各画素群について、各画素によって取得されたスペクトルを結合して、前記画素群に関連付けられた合成スペクトルと称されるスペクトルを確立するステップと、
    e)種々の画素群にそれぞれ関連する前記合成スペクトルを使用して、前記物体の複数の体積要素を構成する材料の性質を決定するステップと、
    を含む方法。
  13. ・前記第2のコリメータの前記中心軸は、前記コリメートされたビームの前記伝播軸と一致し、
    ・前記検出器は、前記第2のコリメータの前記中心軸に対して垂直に延在し、各画素群は、前記第2のコリメータの前記中心軸からの半径方向距離と呼ばれる同じ距離に位置する画素を含む、
    請求項12に記載の方法。
  14. 前記コリメートされた入射ビームの方向は、前記物体の事前の検査によって得られるとされる知識に基づいて定義される、
    請求項12又は13に記載の方法。
  15. 前記事前の検査が、X線撮影、またはX線断層撮影、または超音波検査、または磁気共鳴映像法によって実行される、
    請求項14に記載の方法。
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