JP2017125515A - 燃料ガス残量計算装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水素等の燃料ガスにより駆動する車両に搭載され、燃料ガスの過充填等の不具合の発生を抑制しつつ、燃料ガスの残量計算の負荷を低減できる燃料ガス残量計算装置を提供する。
【解決手段】燃料ガス残量計算装置としての制御部14のROM22には、水素タンク3内の水素(燃料ガス)の残量を計算する第1計算モデルと、その第1計算モデルよりも精度は粗いが計算量が少ない第2計算モデルとが記憶される。制御部14は、現在の場面が、高精度の水素残量の計算が必要な場面として、例えば水素ステーション30において水素充填中に水素充填率が満タン付近になった場面か、高負荷走行の場面か、水素充填率が空欠付近で走行する場面かを判断する。現在の場面が高精度必要場面の場合には、第1計算モデルを用いて水素残量を計算する。現在の場面が高精度必要場面ではない場合には、第2計算モデルを用いて水素残量を計算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素等の燃料ガスにより駆動する車両に搭載される、タンク内の燃料ガスの残量を計算する燃料ガス残量計算装置に関する。
従来より、水素を収容するタンクとそのタンク内の水素により発電する燃料電池とを備えて、その燃料電池の電力により駆動する燃料電池車が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2014−149065号公報
ところで、燃料電池車など燃料ガスにより駆動する車両においては、ガスステーションにおいて燃料ガスを充填する際に過充填を防止するためや、走行時に燃料ガスの残量を表示するなどの目的でタンク内の燃料ガスの残量(言い換えると充填率)を求める必要がある。この残量は、タンク内の燃料ガスの状態(温度、圧力)に基づいて計算することができる。計算により得られる残量はできるだけ高精度であるのが好ましいが、精度を求めると、残量計算の負荷が高くなるという問題がある。残量計算の負荷を低くするために、精度を粗くすることが考えられるが、この場合には、燃料ガスの過充填などの不具合が発生するおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、燃料ガスの過充填等の不具合の発生を抑制しつつ、燃料ガスの残量計算の負荷を低減できる燃料ガス残量計算装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の燃料ガス残量計算装置(14)は、
燃料ガスを収容するタンク(3)と、前記タンク内の燃料ガスの状態を検出するセンサ(4、5)とを備えた、前記タンクに収容された燃料ガスにより駆動する車両(1)に搭載され、
前記状態に応じた前記タンク内の燃料ガスの残量を計算する第1計算モデルと、その第1計算モデルより粗い精度ではあるが計算量が少ない第2計算モデルとを記憶した記憶手段(22)と、
現在の場面が、高精度の燃料ガス残量の計算が必要な場面として予め定められた高精度必要場面であるか否かを判断する判断手段(S11)と、
前記判断手段により現在の場面が前記高精度必要場面であると判断された場合には前記第1計算モデルにより前記残量を計算する第1計算手段(S12)と、
前記判断手段により現在の場面が前記高精度必要場面ではないと判断された場合には前記第2計算モデルにより前記残量を計算する第2計算手段(S13)と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、燃料ガスの残量を計算するモデルとして、第1計算モデルと、その第1計算モデルより粗い精度ではあるが計算量が少ない第2計算モデルとを場面に応じて使いわけることを特徴としている。つまり、高精度な燃料ガス残量が求められるのは一部場面であることに鑑みて、高精度必要場面では第1計算モデルを用いて燃料ガス残量を計算し、高精度必要場面以外の場面では第2計算モデルを用いて残量を計算する。これによって、第2計算モデルで残量計算する場面においては、残量計算の負荷を低減できる。また、高精度必要場面では第1計算モデルを用いて燃料ガス残量を計算することで、高精度の残量を得ることができる。よって、常に第2計算モデルを用いて残量計算する構成に比べて、燃料ガスの過充填等の不具合の発生を抑制できる。
燃料電池自動車の構成及び水素ステーションの構成を示した図である。 (1)式中の係数a、b、cの値を示した表である。 第2計算モデルとして各圧力、温度ごとの水素充填率を示したテーブルである。 バイリニア法による線形補間を説明する図である。 時間に対する燃料残量の変化を示し、高精度で燃料残量を計算する区間Aと、粗い精度でも良い区間Bとを例示した図である。 制御部が実行する水素残量計算処理を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、水素を燃料として発電する燃料電池により駆動する燃料電池自動車1と、燃料電池自動車1の外部に設置される水素ステーション30とを示している。先ず、燃料電池自動車1の構成を説明する。
燃料電池自動車1は、水素を収容する水素タンク3と、その水素タンク3内の水素が供給されて、供給された水素により発電を行う周知の構成の燃料電池スタック7と、燃料電池自動車1の駆動モータであって燃料電池スタック7で発電された電力により駆動されるモータ10とを備える。水素タンク3と燃料電池スタック7との間は配管6が接続されており、水素タンク3内の水素はその配管6を通じて燃料電池スタック7に供給される。
燃料電池スタック7は、電界質膜の両側にアノードとカソードの両電極を接合させた膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly/MEA)を備える発電モジュールを積層して構成されている。燃料電池スタック7は、配管6から供給される水素と空気供給配管(図示外)から供給される酸化ガスとしての酸素との電気化学反応によって発電する。
燃料電池自動車1は燃料電池制御部8を備えている。燃料電池スタック7はその燃料電池制御部8により発電制御がされる。また、燃料電池自動車1は車速制御部9と、燃料電池自動車1の車速を検出する車速センサ11と、燃料電池自動車1の運転者の要求トルクを車両側に知らせるためのアクセルペダル(図示外)の操作量(踏み込み量)を検出するアクセルペダルセンサ12とを備えている。車速センサ11及びアクセルペダルセンサ12の検出値は車速制御部9に入力される。車速制御部9は、アクセルペダルセンサ12の検出値に基づいてモータ10の回転を制御することで、燃料電池自動車1の車速を制御する。このとき、車速制御部9は、例えばアクセルペダルセンサ12の検出値が大きいほど車速が大きくなるようモータ10を高回転で駆動する。
また、燃料電池自動車1は、水素タンク3内の水素の残量(充填率)を表示する残量メータ13を備えている。その残量メータ13は、車内の運転席周辺のインストルメントパネルに設けられる。車速制御部9は、後述する制御部14から水素残量を受信して、その水素残量を残量メータ13に表示させる。
また、燃料電池自動車1は、水素タンク3内の圧力(水素圧力)を検出する圧力センサ4と、水素タンク3内の温度(水素温度)を検出する温度センサ5とを備えている。それらセンタ4、5の検出値は制御部14に入力される。
また、燃料電池自動車1には、水素ステーション30において水素タンク3内に水素を充填する際に、水素ステーション30に備えられた水素充填ノズル33が接続されるレセプタクル21が設けられている。そのレセプタクル21は、例えば燃料電池自動車1の車体の側面後部に設けられる。また、レセプタクル21を開閉する蓋部としてのフューエルリッド(図示外)が設けられている。フューエルリッドはレセプタクル21を覆う位置で開閉可能に設けられる。フューエルリッドが開くとレセプタクル21が外部に露出し、フューエルリッドが閉じるとそのフューエルリッドで覆われることでレセプタクル21が外部に非露出となる。フューエルリッドはユーザ操作により開閉される。燃料電池自動車1は、フューエルリッドの開閉状態に応じた信号を出力するスイッチ17を備えている。スイッチ17は言い換えるとフューエルリッドの開閉を検出するセンサである。スイッチ17の出力信号は制御部14に入力される。
レセプタクル21と水素タンク3の間は配管19が設けられている。水素の充填場面では、水素充填ノズル33から供給される水素は配管19を通じて水素タンク3内に充填される。
また、レセプタクル21の近傍には、水素ステーション30にて水素充填をする際に、水素タンク3内の状態(温度、圧力)を水素ステーション30側に送信するための赤外線送信機20が配置されている。その赤外線送信機20は、例えばレセプタクル21に隣接した位置に配置され、水素タンク3内の状態を赤外線で無線送信するものである。赤外線送信機20は、水素充填ノズル33がレセプタクル21に接続された際にその水素充填ノズル33の方向に赤外線を送信するように、向きが調整されている。また、赤外線送信機20の赤外線送信範囲は例えば数cm〜数十cm程度である。
また、燃料電池自動車1は、水素タンク3内の水素残量(充填率)を計算したり、水素充填の際に赤外線送信機20による通信を制御したりする制御部14を備えている。その制御部14の詳細は後述する。
燃料電池自動車1は、バッテリ15とそのバッテリ15による電力供給をオンオフするイグニッションスイッチ16とを備えている。バッテリ15は、燃料電池自動車1に備えられた各制御部(燃料電池制御部8、車速制御部9、制御部14等)にイグニッションスイッチ16を介して接続されている。燃料電池自動車1は、イグニッションスイッチ16のオン時に起動状態(言い換えると走行可能状態)となる。すなわち、イグニッションスイッチ16がオンになると、バッテリ15の電力が各制御部に供給されることで、例えば燃料電池制御部8による燃料電池スタック7の発電制御機能及び車速制御部9による車速制御機能がオンとなる。
各制御部8、9、14は、CANバス18に接続されており、そのCANバス18を介して、CAN(Controller Area Network)の通信規格に則って相互に通信可能である。
以上が燃料電池自動車1の構成である。次に水素ステーション30の構成を説明する。水素ステーション30は、水素が貯蔵された水素貯蔵部31と、燃料電池自動車1への水素充填を制御する充填制御部32と、水素充填の際に燃料電池自動車1のレセプタクル21に接続される水素充填ノズル33と、赤外線受信部34とを備えている。
赤外線受信部34は、水素充填ノズル33の先端近傍においてノズル33の軸方向に赤外線信号を受信できるように配置されている。つまり、赤外線受信部34は、水素充填ノズル33がレセプタクル21に接続された際に赤外線送信機20から送信される赤外線信号を受信できる位置に配置されている。
充填制御部32は、例えばSAE(Society of Automotive Engineers)規格(例えばSAE J2799)にしたがって水素充填を制御する。具体的には、充填制御部32に赤外線受信部34が電気的に接続されており、充填制御部32は、その赤外線受信部34による赤外線通信を制御する。より具体的には、充填制御部32は、ノズル33がレセプタクル21に接続されて水素充填の準備がととのった場合には、赤外線受信部34に燃料電池自動車1(赤外線送信機20)からの赤外線信号を受信させて、その赤外線信号で示される水素タンク3内の状態(温度、圧力)を取得する。そして、充填制御部32は、取得した温度や圧力が適正範囲に入っていること及び赤外線受信部34から取得した伝文中に高速充填コマンドであるDynaが含まれていることを確認した上で、水素貯蔵部31からノズル33に送り出す圧力、つまり水素充填圧力を例えば70MPaに設定して、ノズル33から水素を噴出させる。つまり、70MPaの水素充填圧力で水素充填を実行する。
一方、充填制御部32は、赤外線受信部34から取得した温度や圧力が適正範囲に入っていない場合や、赤外線受信部34から取得した伝文中に充填停止を要求するコマンドであるAbortが含まれている場合には、水素充填を停止させる。さらに、充填制御部32は、ノズル33がレセプタクル21に接続されているにもかかわらず、赤外線送信機20の故障等により赤外線受信部34で温度や圧力を受信できなかった場合には、例えば水素充填圧力を低圧(例えば35MPa)に設定して、水素充填を実行する。
また、充填制御部32は、赤外線受信部34で受信した圧力、温度及び、水素ステーション30に備わる温度センサ、圧力センサ(図示外)が検出する水素温度、水素圧力に基づいて、水素タンク3内の水素充填状態を示すSOC(State of Charge)を計算する。そして、充填制御部32は、そのSOCが、水素タンク3内の水素充填率が満タンであることを示す値となった時に、水素充填を終了する。以上が水素ステーション30の構成である。
次に、制御部14の詳細を説明する。制御部14は、CPU、ROM、RAM等により構成されている。制御部14は、上述したように、水素充填の際に赤外線送信機20による通信を制御する。具体的には、制御部14は、スイッチ17からの信号によりフューエルリッドが開けられたと判断した場合には、水素充填の場面であるとして、水素充填に必要な情報としてセンサ4、5の検出値、水素タンク3の容量、高速充填コマンド(Dyna)や充填停止コマンド(Abort)等、水素ステーション30に対して水素充填の態様を指示するコマンド等を赤外線送信機20に送信させる。
また、制御部14は、燃料電池自動車1の走行場面及び水素充填の場面のそれぞれで、水素タンク3内の水素の残量(充填率)を計算する。その計算のために、制御部14のROM22には、水素残量の2つの計算モデルが記憶されている。2つの計算モデルの一方は、例えば以下の式(1)を含んで構成される。式(1)は、Journal of Research of the National Institute of Standard and Technology, Volume 113, Number 6, November-December 2008, 341-350, “Revised Standardized Equation for Hydrogen Gas Densities for Fuel Consumption Application” により提案された式である。式(1)において、Zは水素の圧縮係数、pは水素タンク内の圧力、Tは水素タンク内の温度、ρはタンク内の水素密度(言い換えるとタンク内における単位体積当たりの水素のモル数)を示している。また、式(1)中の各係数a、b、cの値は図2に示しており、この図2は上記文献を引用した図である。
式(1)によりタンク内の温度及び圧力に応じた圧縮係数Zが求まり、この圧縮係数Zと、式(1)のp/ρRTとから、タンク内の水素密度ρが求まる。この水素密度ρに基づいてタンク内の水素充填率(%)が求まる。以上が、一方の計算モデルであり、以下では式(1)をその都度計算すること水素充填率を得る計算モデルを第1計算モデルという。第1計算モデルは、式(1)が小数点のべき乗を含んでいる等により、以下に示すもう一方の計算モデルに比べて、高精度ではあるが計算量が多い計算モデルである。
2つの計算モデルの他方は、第1計算モデルより得られる残量の精度は粗い(低い)が、第1計算モデルより計算量が少ない計算モデルとして定められ、具体的には図3に示される。図3は、水素タンク内の温度及び圧力ごとに水素充填率を上記第1計算モデルにより予め求めておいて、それをテーブルにあらわした計算モデルである。なお、図3のテーブルでは、0以外の水素充填率は図示を省略しているが、実際は温度及び圧力に応じた水素充填率が格納される。図3のテーブルにおいては、予め定められた温度間隔(図3の例では5℃間隔)及び予め定められた圧力間隔(図3の例では5MPa間隔)で水素充填率が格納された例を示している。
以下では、図3のテーブルにより水素充填率を得る計算モデルを第2計算モデルという。第2計算モデルで水素充填率を計算する際には、図3のテーブルから、センサ4、5が検出する圧力及び温度に最も近い圧力及び温度における水素充填率を読み出す。例えば、圧力センサ4の検出値が21MPa、温度センサ5の検出値が67℃の場合には、図3のテーブルの圧力のうち21MPaに最も近い圧力である20MPa、及び図3のテーブルの温度のうち67℃に最も近い温度である65℃の場合における水素充填率Qを図3のテーブルから読み出す。この水素充填率Qを、水素タンク3内の水素充填率とする。このように、第2計算モデルでは、実際の圧力(21MPa)及び温度(67℃)と若干ずれた圧力(20MPa)及び温度(65℃)での水素充填率が得られることから、第1計算モデルよりも精度が粗い計算モデルであるといえる。また、第2計算モデルでは、式(1)を計算する必要はないので、第1計算モデルより計算量が少ない計算モデルであるといえる。
また、第2計算モデルにおいて、より精度の良い水素充填率を得たい場合には、図4に示すように、図3のテーブルから求まる水素充填率を線形補間することで、センサ4、5の検出値に応じた水素充填率を求めても良い。具体的には、圧力センサ4の検出値がx、温度センサ5の検出値がyとすると、図3のテーブルから、圧力検出値xより小さい圧力のうち圧力検出値xに最も近い圧力x1、圧力検出値xより大きい圧力のうち圧力検出値xに最も近い圧力x2、温度検出値yより小さい温度のうち温度検出値yに最も近い温度y1、及び温度検出値yより大きい温度のうち温度検出値yに最も近い温度y2における各水素充填率Q11、Q12、Q21、Q22を読み出す。つまり、圧力検出値xの両隣りに位置する2つの圧力、温度検出値yの両隣りに位置する2つの温度ごとの水素充填率を図3のテーブルから読み出す。読み出した各水素充填率Q11、Q12、Q21、Q22を、図4に示す式に適用することで、圧力検出値x及び温度検出値yに応じた水素充填率SOCを計算する。なお、図4は、バイリニア法による線形補間を説明しているが、補間の手法はバイリニア法に限らずどのような手法でも良い。
制御部14は、場面に応じて第1計算モデルと第2計算モデルを使い分ける。詳しくは、図5に示すように、区間(B)で示す一部場面に限定して第1計算モデルを用いて水素残量(水素充填率)を計算し、区間(B)以外の区間(A)では計算量が少ない第2計算モデルを用いて水素残量を計算する。ここで、図6は、制御部14が実行する水素残量計算処理のフローチャートを示している。図6の処理は所定周期で繰り返し実行される。
図6の処理を開始すると、制御部14は、現在の場面が、図4の区間(B)であるか否かを判断つまり高精度の水素残量の計算が必要な場面として予め定められた高精度必要場面Bであるか否かを判断する(S11)。高精度必要場面Bは、具体的には例えば水素ステーション30において水素充填中に、タンク3内の水素充填率が満タン付近になった場面とすることができる。この場合、S11では、スイッチ17(図1参照)からの信号に基づいてフューエルリッドが開いており、かつ、第2計算モデルにより得られる水素充填率が、満タン(充填率が100%)付近に設定された所定値(例えば90%の充填率)以上か否かを判断する。そして、フューエルリッドが開いており、かつ水素充填率が満タン付近に設定された所定値以上の場合に高精度必要場面Bであると判断する。一方、フューエルリッドが閉じているか、開いているが水素充填率が所定値未満の場合には、高精度必要場面Bではない場面つまり粗い精度の残量計算でも良い粗精度場面A(図4の区間A)であると判断する。
また、高精度必要場面Bは、例えば燃料電池自動車1が高負荷走行する場面とすることができる。高負荷走行の場面は、モータ10の負荷が高い場面である。この場合には、S11では、例えばイグニッションスイッチ16がオン、かつ車速センサ11が検出する車速が高速走行を示す所定値(例えば100km/h)以上か否かを判断する。そして、イグニッションスイッチ16がオン、かつ車速が所定値以上の場合に、高精度必要場面Bであると判断する。一方、イグニッションスイッチ16がオフか、オンであるが車速が所定値未満の場合には粗精度場面Aとしての低中負荷走行の場面であると判断する。このように、高速走行している場合には、高負荷走行の可能性が高いので、車速を確認することで簡単にモータ10の負荷が高い高負荷走行を判断できる。なお、イグニッションスイッチ17がオンか否かはバッテリ15からの電力供給の有無に基づいて判断すれば良い。また、制御部14は、車速センサ11の検出値を、車速センサ11から直接に取得しても良いし、車速制御部9を介して取得しても良い。
また、燃料電池自動車1が高負荷走行する場面の判断として、車速に代えて、アクセルペダルセンサ12の検出値(アクセルペダルの踏み込み量)に基づいて、その場面であるか否かを判断しても良い。すなわち、イグニッションスイッチ16がオン、かつアクセルペダルセンサ12の検出値が所定値以上の場合に高精度必要場面B(高負荷走行の場面)であると判断し、イグニッションスイッチ16がオフか、オンであるがアクセルペダルセンサ12の検出値が所定値未満の場合には粗精度場面A(低中負荷走行の場面)であると判断しても良い。
また、車速やアクセルペダルの踏み込み量に代えて又はこれに加えて、モータ10の状態(回転数、駆動電流等)に基づいて高負荷走行する場面を判断しても良い。
また、高精度必要場面Bは、例えば、燃料電池自動車1の走行場面(水素充填場面を除く)においてタンク3内の水素が空欠(充填率が0%)付近になった場面とすることができる。この場合、S11では、例えばイグニッションスイッチ16がオン、かつ第2計算モデルにより得られる水素充填率が、空欠付近に設定された所定値(例えば10%の充填率)未満か否かを判断する。そして、イグニッションスイッチ16がオン、かつ水素充填率が所定値未満の場合に高精度必要場面Bであると判断し、イグニッションスイッチ16がオフか、オンであるが水素充填率が所定値以上の場合に粗精度場面Aであると判断する。
なお、図4では、高精度必要場面Bとして、水素充填中に水素充填率が満タン付近の値になった場面のみを図示しており、高精度必要場面Bとしての高負荷走行の場面と水素充填率が空欠付近で走行する場面との図示は省略している。
S11において現在の場面が高精度必要場面Bであると判断した場合には(S11:TRUE)、センサ4、5の検出値を取得して、その検出値を上記第1計算モデルに適用することで、タンク3内の水素残量(水素充填率)を計算する(S12)。すなわち、例えば水素ステーション30において水素充填中にタンク3内の水素充填率が満タン付近になった場合には、制御部14は第2計算モデルから第1計算モデルに切り替えて水素充填率を計算する。そして、制御部14は、第1計算モデルにより得られる水素充填率が満タン値(充填率100%)を超える異常時には、赤外線送信機20により水素充填の停止を要求するコマンド(Abort)を送信して、水素充填を停止させる。
このように、水素充填の際に満タン付近になったら残量計算の精度を上げることで、タンク3内の水素充填率をより満タンに近づけることができるとともに、過充填を抑制できる。
また、例えば、高精度必要場面Bとして高負荷走行の場面の場合には、制御部14は、第2計算モデルから第1計算モデルに切り替えて水素充填率を計算し、その水素充填率を車速制御部9に送信して、残量メータ13に表示させる。このように、高負荷走行の場面では水素の消費量が増えるが、残量計算の精度を上げることで、水素の消費量が大きいことを運転者に正確に把握させることができる。これにより、運転者は、例えば水素の消費量を抑えるよう高負荷運転から低負荷、中負荷運転に切り替えることで、エコ運転を実施することができる。
また、例えば、高精度必要場面Bとして水素充填率が空欠付近で走行する場面の場合には、制御部14は、第2計算モデルから第1計算モデルに切り替えて水素充填率を計算し、その水素充填率を車速制御部9に送信して、残量メータ13に表示させる。このように、空欠付近になった場合に水素残量計算の精度を上げることで、水素が空欠付近であることを運転者に正確に把握させることができる。これにより、空欠になる前に水素充填を行うことで、水素が空欠になってしまうのを抑制できる。S12の処理を実施した後、図6の処理を終了する。
一方、S11において現在の場面が高精度必要場面Bではない場合つまり粗精度場面Aである場合には(S11:FALSE)、センサ4、5の検出値を取得して、その検出値を上記第2計算モデルに適用することで、タンク3内の水素残量(水素充填率)を計算する(S13)。すなわち、例えば低負荷、中負荷走行の場面では、計算量を抑えた第2計算モデルにより水素残量を計算し、得られる水素残量を車速制御部9に送信して、残量メータ13に表示させる。また、例えば、水素ステーション30において水素充填中には、満タン付近になるまでは、計算量を抑えた第2計算モデルにより水素充填率を計算する。このように、水素充填中において水素充填率を監視することで、過充填を抑制できる。S13の処理を実施した後、図6の処理を終了する。
以上本実施形態によれば、高精度の第1計算モデルによる水素残量計算は極一部の場面に限定しており、残りの場面では精度は粗いが計算量が少ない第2計算モデルにより水素残量を計算するので、制御部14による水素残量の計算負荷を低減できる。これにより、制御部14のCPUとして性能を抑えた低コストのCPUを用いることができる。また、第2計算モデルで残量計算をする場面では、制御部14の処理負荷を抑えることができ、残量計算以外の処理も実施できる。また、第2計算モデルで残量計算をする場面では、残量計算の処理時間が長くなってしまうのを抑制できる。また、高精度必要場面Bでは高精度の第1計算モデルを用いて残量計算を行うので、常に第2計算モデルを用いて残量計算する構成に比べて、水素の過充填、空欠等の不具合の発生を抑制できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない限度で種々の変更が可能である。例えば水素以外の燃料ガス(例えば天然ガス(CNG))により駆動する車両における燃料ガスの残量計算に本発明を適用しても良い。また、上記実施形態では、水素充填中に満タン付近になったときに高精度の第1計算モデルに切り替える例を示したが、水素充填場面の全期間で第1計算モデルにより水素残量の計算を行っても良い。これにより、より一層、水素の過充填を抑制できる。
なお、上記実施形態において制御部14が本発明の燃料ガス残量計算装置に相当する。ROM22が本発明の記憶手段に相当する。図6のS11の処理が本発明の判断手段に相当する。S12の処理が本発明の第1計算手段に相当する。S13の処理が本発明の第2計算手段に相当する。
1 燃料電池自動車
3 水素タンク
4 圧力センサ
5 温度センサ
22 ROM
14 制御部

Claims (5)

  1. 燃料ガスを収容するタンク(3)と、前記タンク内の燃料ガスの状態を検出するセンサ(4、5)とを備えた、前記タンクに収容された燃料ガスにより駆動する車両(1)に搭載され、
    前記状態に応じた前記タンク内の燃料ガスの残量を計算する第1計算モデルと、その第1計算モデルより粗い精度ではあるが計算量が少ない第2計算モデルとを記憶した記憶手段(22)と、
    現在の場面が、高精度の燃料ガス残量の計算が必要な場面として予め定められた高精度必要場面であるか否かを判断する判断手段(S11)と、
    前記判断手段により現在の場面が前記高精度必要場面であると判断された場合には前記第1計算モデルにより前記残量を計算する第1計算手段(S12)と、
    前記判断手段により現在の場面が前記高精度必要場面ではないと判断された場合には前記第2計算モデルにより前記残量を計算する第2計算手段(S13)と、
    を備えることを特徴とする燃料ガス残量計算装置(14)。
  2. 前記高精度必要場面は、前記タンク内に燃料ガスを充填する場面であることを特徴とする請求項1に記載の燃料ガス残量計算装置。
  3. 前記高精度必要場面は、前記タンク内に燃料ガスを充填中に前記第2計算手段により得られる前記残量が所定値以上となる場面であることを特徴とする請求項2に記載の燃料ガス残量計算装置。
  4. 前記高精度必要場面は、前記車両が高負荷走行する場面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料ガス残量計算装置。
  5. 前記高精度必要場面は、前記車両の走行場面において前記第2計算手段により得られる前記残量が所定値未満となる場面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料ガス残量計算装置。
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