JP2017123302A - 液体消費装置に用いられる接続部材、液体消費装置および接続部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体容器の導電部材に対する電気的な接続性を高められる技術を提供する。【解決手段】接続部材は、液体が収容される液体容器と、少なくとも一部が前記液体容器内に配置される導電部材と、前記導電部材に電圧を印加する回路基板と、前記導電部材と前記回路基板とを電気的に接続する配線部材と、を備える液体消費装置において用いられる。前記接続部材は、前記配線部材と前記導電部材との間の電気的な接続を仲介し、前記液体消費装置において前記導電部材が溶接される第1部位と、前記接続部材に部分的に形成されているめっき層を有し、前記液体消費装置に組み付けられるときに前記めっき層の上に前記配線部材を接合するためのはんだが配置される第2部位と、を有している。【選択図】図15
Description
本発明は、液体消費装置に用いられる接続部材、液体消費装置および接続部材に関する。
駆動中に液体が消費される液体消費装置の一態様としては、インクを吐出して画像を形成するインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」とも呼ぶ。)が知られている。プリンターには、インクタンクに収容されているインクの残量を電気的に検出するものがある(例えば、下記特許文献1)。一般に、このようなプリンターにおいては、電極ピンなどの端子部を構成する導電部材がインクタンクに取り付けられ、当該導電部材を介して、インクタンク内のインクに電圧が印加される。
インクタンク内のインクに導電部材を介して電圧を印加し、インクの残量などのインクに関する情報を検出するプリンターにおいては、その検出精度を高めるためにも、当該導電部材に対する電気的な接続状態が良好に確保されることが望ましい。特に、プリンターにおいては、印刷処理にともなって振動が生じてしまう場合があるため、そうした振動などの衝撃に対して、導電部材に対する電気的な接続が遮断されることなく、確保されることが望ましい。また、プリンターの製造コストを低減するためにも、より簡易な構成や簡易な接続方法によって、導電部材との電気的接続が確保できるように構成されていることが望ましい。このように、プリンターにおいては、インクタンクに取り付けられている導電部材に対する接続性が高められることが望ましい。こうした課題は、プリンターに限らず、消費材である液体に関する情報を電気的に検出する液体消費装置において共通する課題である。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の第一形態によれば、液体消費装置に用いられる接続部材が提供される。この液体消費装置は、液体容器と、導電部材と、回路基板と、配線部材と、接続部材と、を備えてよい。前記液体容器は、液体が収容されてよい。前記導電部材は、少なくとも一部が前記液体容器内に配置されてよい。前記回路基板は、前記導電部材に電圧を印加してよい。前記配線部材は、前記前記導電部材と前記回路基板とを電気的に接続してよい。前記接続部材は、前記配線部材と前記導電部材との間の電気的な接続を仲介してよい。前記接続部材は、前記液体消費装置に組み付けられるときに前記導電部材が溶接される第1部位と、前記接続部材に部分的に形成されているめっき層を有し、前記液体消費装置に組み付けられるときに、前記めっき層の上に前記配線部材を接合するためのはんだが配置される第2部位と、を有してよい。この形態の接続部材によれば、液体消費装置において、導電部材と配線部材とを緊密に連結することができるとともに、回路基板と導電部材との間の電気的接続性を高めることができる。
[2]上記形態の接続部材において、前記導電部材と同じ材料成分を主成分とする材料によって本体部が構成されてよい。この形態の接続部材によれば、液体消費装置における回路基板と導電部材との間の電気的接続性をさらに高めることができる。
[3]上記形態の接続部材において、前記第2部位には、前記液体消費装置において前記配線部材の一部が通され、前記はんだによって閉塞される貫通孔が設けられてよい。この形態の接続部材によれば、配線部材に対する接続性が高められる。
[4]上記形態の接続部材は、さらに、前記第1部位と前記第2部位との間に位置し、前記第1部位と前記第2部位のそれぞれに交差している中間部位を有してよい。この形態の接続部材によれば、中間部位を有することによって、第2部位のはんだやめっき材料が第1部位に付着してしまうことによる不具合などが抑制される。
[5]本発明の第二形態によれば、液体消費装置が提供される。この液体消費装置は、液体が収容される液体容器と、少なくとも一部が前記液体容器内に配置される導電部材と、前記導電部材に電圧を印加する回路基板と、上記形態の接続部材と、を備え、前記接続部材の前記第1部位には、前記導電部材が接合されていることによって、前記導電部材の構成材料と前記接続部材の構成材料とが溶け合った溶融部が形成されており、前記第2部位には、前記はんだによって前記配線部材が接合されてよい。この形態の液体消費装置によれば、接続部材によって、導電部材と配線部材とが緊密に連結され、回路基板と導電部材との間の電気的接続性が高められる。
[6]上記形態の液体消費装置において、前記導電部材は、前記液体容器にともに取付けられる一対の第1導電部材および第2導電部材を含み、前記配線部材は、前記第1導電部材に電気的に接続される第1配線と、前記第2導電部材に接続される第2配線と、を含み、前記接続部材は、前記第1導電部材と前記第1配線とに接続される第1接続部材と、前記第2導電部材と前記第2配線とに接続される第2接続部材と、を含んでよい。この形態の液体消費装置によれば、回路基板と一対の第1導電部材および第2導電部材との間の接続性が高められる。
[7]上記形態の液体消費装置は、さらに、前記回路基板と前記液体容器との間に配置され、前記回路基板を保持する基板保持部材を備え、前記接続部材は、前記基板保持部材と、前記液体容器と、の間に配置されてよい。この形態の液体消費装置によれば、基板保持部材によって、接続部材を含む配線部材と導電部材との間の接続構成が保護される。
[8]上記形態の液体消費装置は、さらに、前記回路基板に電気的に接続され、前記回路基板が前記導電部材に印加する前記電圧を利用して、前記液体容器における前記液体の量に関する情報を検出する制御部を備えてよい。この液体消費装置によれば、液体容器に収容されている液体量の検出精度が高められる。
[9]本発明の第三形態によれば、上記形態の接続部材の製造方法が提供される。この形態の製造方法は、前記接続部材を構成する板状の基材が、複数個、前記第1部位となる部位の端部において連結されて、並列に配列されている連結部材を準備する準備工程と、前記連結部材における前記基材のそれぞれを折り曲げて、前記第2部位となる部位と、前記中間部位となる部位と、を形成する曲げ工程と、前記第2部位となる部位にめっき層を形成するめっき工程と、前記めっき層が形成された後に、前記基材のそれぞれにおける前記第1部位となる部位の前記端部において切断し、複数の前記基材をそれぞれ切り離す切断工程と、を備えてよい。この形態の製造方法によれば、接続部材を多数個取りによって効率的に製造できる。また、第1部位にめっき材料が誤って付着してしまうことが抑制される。
[10]上記形態の製造方法において、前記めっき工程の前に、前記連結部材における前記基材のそれぞれの前記第2部位となる部位に対して、前記貫通孔が設けられてよい。この形態の製造方法によれば、貫通孔の内周面にもめっき層を形成でき、接続部材に対するはんだの密着性を高めることができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、接続部材や、液体消費装置や液体消費装置の組立方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体に関する情報を電気的に検出する検出装置や、その検出装置の組立方法、複数の液体容器を備えた液体収容ユニット、液体収容ユニットの組立方法、接続部材の取付方法、液体消費装置の製造方法、液体消費装置における配線方法等の形態で実現することができる。
A.第1実施形態:
本発明の第1実施形態を以下の順序で説明する。
A1.プリンターの概略構成:
A2.タンクユニットの概略構成:
A3.インクタンクの構成:
A4.回路基板の概略構成:
A5.基板保持部材の概略構成:
A6.タンクユニットの組立および印刷部との接続:
A7.接続部材の製造方法:
A8.インク検出のための回路構成およびインク検出方法:
A9.第1実施形態のまとめ:
本発明の第1実施形態を以下の順序で説明する。
A1.プリンターの概略構成:
A2.タンクユニットの概略構成:
A3.インクタンクの構成:
A4.回路基板の概略構成:
A5.基板保持部材の概略構成:
A6.タンクユニットの組立および印刷部との接続:
A7.接続部材の製造方法:
A8.インク検出のための回路構成およびインク検出方法:
A9.第1実施形態のまとめ:
A1.プリンターの概略構成:
図1は、本発明の第1実施形態におけるプリンター10の構成を示す概略斜視図である。図1には、プリンター10が通常の使用状態にあるときに重力方向を示す矢印Gが図示されている。本明細書において、「上」または「下」というときは、特に断らない限り、重力方向を基準とする上下方向を意味している。また、図1には、互いに直交する三方向を示す矢印X,Y,Zが図示されている。矢印Xは、ユーザーのための操作部(図示は省略)が設けられ、印刷用紙PPが排出されるプリンター10の正面側からその反対側の背面側へと向かう水平な方向を示している。矢印Xに平行な方向が、プリンター10の前後方向である。矢印Yは、プリンター10の正面に正対したときに左側から右側に向かう水平な方向を示している。矢印Yに平行な方向が、プリンター10の横方向(幅方向)である。矢印Zは、重力方向とは反対の方向を示しており、プリンター10の高さ方向を示している。本明細書において、矢印X,Y,Zの方向(正方向)とは、矢印X,Y,Zの先端が指し示している方向を意味しており、矢印X,Y,Zの逆方向とは、その反対の方向を意味している。4つの矢印G,X,Y,Zは、本明細書において参照される各図においても、通常の使用状態にあるプリンター10における設置姿勢を基準として、適宜、図示されている。
図1は、本発明の第1実施形態におけるプリンター10の構成を示す概略斜視図である。図1には、プリンター10が通常の使用状態にあるときに重力方向を示す矢印Gが図示されている。本明細書において、「上」または「下」というときは、特に断らない限り、重力方向を基準とする上下方向を意味している。また、図1には、互いに直交する三方向を示す矢印X,Y,Zが図示されている。矢印Xは、ユーザーのための操作部(図示は省略)が設けられ、印刷用紙PPが排出されるプリンター10の正面側からその反対側の背面側へと向かう水平な方向を示している。矢印Xに平行な方向が、プリンター10の前後方向である。矢印Yは、プリンター10の正面に正対したときに左側から右側に向かう水平な方向を示している。矢印Yに平行な方向が、プリンター10の横方向(幅方向)である。矢印Zは、重力方向とは反対の方向を示しており、プリンター10の高さ方向を示している。本明細書において、矢印X,Y,Zの方向(正方向)とは、矢印X,Y,Zの先端が指し示している方向を意味しており、矢印X,Y,Zの逆方向とは、その反対の方向を意味している。4つの矢印G,X,Y,Zは、本明細書において参照される各図においても、通常の使用状態にあるプリンター10における設置姿勢を基準として、適宜、図示されている。
プリンター10は、インクジェットプリンターであり、印刷媒体である印刷用紙PPに対してインク滴を吐出して、印刷用紙PPの印刷面に画像を形成する。プリンター10は、液体であるインクを消費する液体消費装置の一態様である。プリンター10は、タンクユニット20と、印刷部30と、を備えている。タンクユニット20は、印刷部30の右側面に、ネジ止めなどによって着脱可能に取り付けられている。タンクユニット20は、そのケーシング部21の内部に、複数のインクタンク22を収容しており、各インクタンク22から印刷部30に印刷処理に用いられるインクを供給する。本実施形態では、タンクユニット20は、4つのインクタンク22を有しており、それぞれにシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の色インクが収容されている。インクタンク22は、本発明における液体容器の下位概念に相当する。タンクユニット20の構成については後述する。
印刷部30は、樹脂製の中空箱体であるケーシング部31の内部に、制御部32と、印刷ヘッド部33と、搬送機構34と、を有している。制御部32は、少なくとも、中央処理装置と、主記憶装置と、を備えるマイクロコンピューターによって構成される。制御部32は、中央処理装置が主記憶装置に種々のプログラムを読み込んで実行することによって、種々の機能を発揮する。本実施形態では、制御部32は、制御部32の外部から入力された印刷データに基づいて、印刷部30の各構成部を制御して、印刷処理を実行する印刷処理部として機能する。また、制御部32は、タンクユニット20の回路部(図示は省略)と電気信号をやりとりして、各インクタンク22に収容されているインクに関する情報を検出する機能を有する(詳細は後述)。
印刷ヘッド部33は、インクを収容するインク室と、インク室に連通し、下方に開口するノズルと、を備える(図示は省略)。印刷ヘッド部33は、制御部32の制御下において、例えば、ピエゾ素子によるインクへの圧力の印加などの公知の方法によって、インク室のインクをノズルから吐出する。また、印刷ヘッド部33は、制御部32の制御下において、矢印Yの正方向及び逆方向に直線的に往復移動する。本実施形態では、矢印Yに平行な方向がプリンター10の主走査方向である。印刷部30は、印刷ヘッド部33を移動させるための駆動機構として、印刷ヘッド部33が移動するためのレールと、駆動力を発生するモーターと、その駆動力を伝達するプーリーと、を備える(図示および詳細な説明は省略)。印刷ヘッド部33は、可撓性を有する複数の樹脂製のチューブ(図示は省略)を介してタンクユニット20の各インクタンク22からインクの供給を受ける。
搬送機構34は、印刷用紙PPを搬送する搬送ローラーや、搬送ローラーを駆動する駆動モーターを備えており、制御部32の制御下において、印刷用紙PPを所定の搬送速度で搬送する。プリンター10が印刷処理の実行時には、印刷用紙PPは、印刷ヘッド部33の下方の領域から、ケーシング部31の正面に設けられた開口部35に向かって、矢印Xの逆方向に搬送される。本実施形態では、矢印Xに平行な方向が、プリンター10の副走査方向である。印刷処理の実行時には、制御部32は、印刷用紙PPを副走査方向に搬送しつつ、印刷ヘッド部33を主走査方向に往復移動させ、印刷データに基づいて決定したタイミングで、印刷ヘッド部33に、印刷用紙PPの印刷面に向かって、インク滴を吐出させる。
A2.タンクユニットの概略構成:
図2は、タンクユニット20を正面側から見たときの概略斜視図である。図2には、ケーシング部21の蓋部21cが開かれ、インクタンク22のキャップ部材59cが取り外された状態が図示されている。図3は、蓋部21cが閉じられた状態のタンクユニット20を背面側から見たときの概略斜視図である。図4は、タンクユニット20の内部ユニット25を背面側から見たときの概略斜視図である。図5は、内部ユニット25の概略分解斜視図である。ここで、タンクユニット20の正面とは、矢印Yの逆方向側の面であり、プリンター10の右側面を構成する面である。また、タンクユニット20の背面とは、矢印Yの方向側の面であり、プリンター10に取り付けられたときに印刷部30の方に向く面である。タンクユニット20においては矢印Yに平行な方向が、その前後方向であり、矢印Xに平行な方向が、その幅方向である。
図2は、タンクユニット20を正面側から見たときの概略斜視図である。図2には、ケーシング部21の蓋部21cが開かれ、インクタンク22のキャップ部材59cが取り外された状態が図示されている。図3は、蓋部21cが閉じられた状態のタンクユニット20を背面側から見たときの概略斜視図である。図4は、タンクユニット20の内部ユニット25を背面側から見たときの概略斜視図である。図5は、内部ユニット25の概略分解斜視図である。ここで、タンクユニット20の正面とは、矢印Yの逆方向側の面であり、プリンター10の右側面を構成する面である。また、タンクユニット20の背面とは、矢印Yの方向側の面であり、プリンター10に取り付けられたときに印刷部30の方に向く面である。タンクユニット20においては矢印Yに平行な方向が、その前後方向であり、矢印Xに平行な方向が、その幅方向である。
上述したように、タンクユニット20のケーシング部21には、複数のインクタンク22が収容されている(図2)。ケーシング部21は、樹脂製の中空箱体によって構成されており、その背面側全体が開口している(図3)。複数のインクタンク22は、ケーシング部21内において、矢印Xの方向に一列に配列されている(図2)。
ケーシング部21の正面側の壁部には、複数の窓部21wが設けられている。複数の窓部21wは、矢印Xの方向に配列された貫通孔として設けられている。窓部21wは、各インクタンク22の一部がケーシング部21の外部から見えるように、各インクタンク22に一つずつ対応して設けられている。本実施形態のプリンター10では、ユーザーは、窓部21wを介して、各インクタンク22に収容されているインクの液面の位置を視認することができる(詳細は後述)。
ケーシング部21の上面部には、蓋部21cが設けられている(図2)。蓋部21cは、ヒンジ機構21hによって開閉する。タンクユニット20は、蓋部21cが開かれたときに、各インクタンク22において上方に突出している円筒状のインク注入部59の上端部がケーシング部21の外部に露出するように構成されている。プリンター10のユーザーは、蓋部21cを開き、インク注入部59からキャップ部材59cを取り外すことによって、タンクユニット20の外部から各インクタンク22内にインクを注入することができる。インクタンク22の構成の詳細については後述する。
タンクユニット20では、各インクタンク22と、回路基板23と、基板保持部材24と、が一体化されて内部ユニット25を構成している(図4,図5)。内部ユニット25では、各インクタンク22は、互いにほぼ隣接した状態で矢印Xの方向に一列に配列されている。各インクタンク22には、内部のインクを電気的に検出するための一対の端子ピン64a,64bが取り付けられており、当該端子ピン64a,64bには、回路基板23に電気的に接続するためのワイヤーハーネス65(以下、単に「ハーネス65」と呼ぶ。)が取り付けられている。端子ピン64a,64bやハーネス65についての詳細は後述する。
回路基板23は、基板保持部材24の上に配置される。基板保持部材24は、各インクタンク22の上にまたがって架設され、各インクタンク22にネジ止めされる。これによって、各インクタンク22は一体的に連結される。内部ユニット25では、回路基板23は、基板保持部材24を間に挟んで、各インクタンク22の上に配置される。回路基板23は、基板保持部材24上において、各インクタンク22にまたがって、矢印Xの方向に延在している。本明細書において「延在する」とは、ある方向に切れ間なく連続して連なっている状態を意味する。
各インクタンク22に取り付けられているハーネス65はそれぞれ、基板保持部材24に設けられている貫通孔81を介して回路基板23まで引き回されて回路基板23に接続される(図4)。ハーネスの配線方法についての詳細は後述する。なお、回路基板23には、別途、配線ケーブル26が接続される(図3,図4)。回路基板23は、その配線ケーブル26を介して印刷部30の制御部32とも電気的に接続される。本実施形態では、配線ケーブル26は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)によって構成されている。
A3.インクタンクの構成:
図6〜図8を参照して、本実施形態におけるインクタンク22の構成を説明する。図6は、背面側から見たときのインクタンク22の概略分解斜視図である。図7は、インクタンク22の概略右側面図である。図8は、図7に示されているA−A切断におけるインクタンク22の概略断面図である。図7および図8では、インクタンク22にインクIKが収容されている状態が模式的に図示されている。
図6〜図8を参照して、本実施形態におけるインクタンク22の構成を説明する。図6は、背面側から見たときのインクタンク22の概略分解斜視図である。図7は、インクタンク22の概略右側面図である。図8は、図7に示されているA−A切断におけるインクタンク22の概略断面図である。図7および図8では、インクタンク22にインクIKが収容されている状態が模式的に図示されている。
インクタンク22は、6つの面部41〜46を有する中空容器として構成されている(図6,図7)。第1面部41は下方に向く底面部を構成し、第2面部42は上方に向く上面部を構成する。第3面部43は、第1面部41と第2面部42とに交差し、タンクユニット20の正面側に位置する正面部を構成する。第4面部44は、第1面部41と第2面部42とに交差し、第3面部43とは反対の方向を向く背面部を構成し、プリンター10において、印刷部30の方に向く。第5面部45は、前記の4つの面部41〜44のそれぞれに交差し、第3面部43に正対したときに左側に位置する左側面部を構成する。第6面部46は、4つの面部41〜44のそれぞれに交差し、第3面部43に正対したときに、右側に位置する右側面部を構成する。なお、本明細書において、2つの面部が「交差する」とは、2つの面部が相互に実際に交差する状態と、一方の面部の延長面が他方の面部に交差する状態と、2つの面部の延長面同士が交差する状態と、のいずれかの状態であることを意味する。従って、例えば、互いに交差している2つの面部の間には、当該2つの面部が交差する角部において曲面や斜面を構成する面取り部が介在していてもよい。
インクタンク22は、ケース部材50と、シート部材51と、によって本体部が構成されている(図6)。ケース部材50は、インクタンク22の本体部を構成する中空の箱体である。ケース部材50は、第6面部46側の全体が矢印Xの方向に開口しており、ケース部材50の内部空間50sを囲む外壁部47がそれぞれ、第6面部46以外の5つの面部41〜45を構成している。ケース部材50は、例えば、ナイロンやポリプロピレンなどの合成樹脂の一体成型によって作製される。
シート部材51は、可撓性を有する薄膜状の部材であり、ケース部材50の開口部全体を封止するように接合されてインクタンク22の第6面部46を構成する(図6)。シート部材51は、例えば、ナイロンやポリプロピレンなどの合成樹脂によって形成されたフィルム部材によって構成される。シート部材51は、ケース部材50に対して、例えば溶着によって接合される。なお、図7では、便宜上、シート部材51の図示が省略されており、シート部材51が溶着される領域が斜線ハッチングによって示されている。
インクタンク22では、ケース部材50とシート部材51との間の内部空間50sに、インク収容部54と、大気導入部55と、が形成されている(図6)。インク収容部54は、インクIKを貯留可能な中空部位であり、インクタンク22において最も大きな空間容積を有している(図7)。大気導入部55は、インクタンク22の外部からインク収容部54へと大気(空気)を導入するための流路を構成する。本実施形態では、大気導入部55は、インク収容部54の上方の領域と背面側の領域とに形成されている。
大気導入部55は、複数の大気流路56と、複数の大気室57と、を含む。複数の大気流路56は、ケース部材50において、シート部材51に面するように設けられた流路溝がシート部材51に被覆されることによって構成される管状の流路である(図7)。各大気流路56は、インクタンク22が回転したときに、大気導入部55を介してインクIKが外部へと漏洩しないように、矢印Yの方向や矢印Zの方向に何度も折り返すように構成されている。複数の大気室57のそれぞれは、各大気流路56に連通している略直方体形状の中空部位である。各大気室57は、インク収容部54から流入してしまったインクIKを貯留可能なように、各大気流路56よりも大きい容積を有している。
大気導入部55は、大気取入部58を介してインクタンク22の外部に連通している。本実施形態では、大気取入部58は、インクタンク22の上端部において、矢印Yの逆方向に突出する円筒状の配管として形成されている(図6,図7)。大気取入部58から取り入れられた空気は、図7において矢印ARによって示されている経路で、インク収容部54へと流入する。
インクタンク22には、インク収容部54にインクIKを注入するためのインク注入部59が設けられている。本実施形態では、インク注入部59は、インク収容部54に連通する貫通孔59hを有する円筒状の部位として構成されている。インク注入部59は、ユーザーがアクセスしやすいように、第2面部42における第3面部43側に寄った位置において上方に向かって突出している。
上述したように、タンクユニット20において、ケーシング部21の蓋部21cが開かれたときには、インク注入部59の上端開口部が外部に露出する(図2)。インク注入部59の上端開口部には、通常、キャップ部材59cが気密に取り付けられている。キャップ部材59cは、例えば、ナイロンやポリプロピレンなどの合成樹脂によって作製される。プリンター10のユーザーは、インク注入部59からキャップ部材59cを取り外すことによって、インク収容部54にインクIKを補充することができる。
インクタンク22の第4面部44の下端には、インク出口部60が形成されている(図6,図7)。インク出口部60は、インク収容部54の下端部に連通する貫通孔を有する円筒状の配管部として構成されており、第4面部44の下端部において、ケース部材50の外壁部47から矢印Xの逆方向に突出している。インク出口部60は、チューブ(図示は省略)を介して印刷ヘッド部33(図1)に接続される。インク収容部54のインクIKは、インク出口部60から印刷ヘッド部33へと供給される。
インクタンク22は、少なくとも第3面部43を構成するケース部材50の外壁部47の一部または全部が、インク収容部54におけるインクIKの液面が外から視認可能なように、透明または半透明に構成されている(図6)。タンクユニット20のケーシング部21には、第3面部43のその部位がケーシング部21の外部から見ることができるように窓部21wが設けられている(図2)。ユーザーは、インクタンク22にインクIKを補充するときなどに、当該窓部21wを介して、インクタンク22に収容されているインク量を視認することができる。
第3面部43の壁面には、マーク部61が設けられている(図2,図7)。マーク部61は、インク収容部54におけるインクIKの液面の上限位置を示している。マーク部61は、例えば、第3面部43の壁面における凸部または凹部として形成されていても良く、印刷やシールの貼付によって形成されていても良い。タンクユニット20の窓部21wは、タンクユニット20の外部からマーク部61が視認可能なように形成されている(図2)。
インクタンク22には、端子アッセンブリー63が取り付けられている(図6)。端子アッセンブリー63は、第1端子ピン64aと、第2端子ピン64bと、ハーネス65と、2つの接続部材68と、固定部材69と、を備える。端子アッセンブリー63が有する一対の端子ピン64a,64bは、インクタンク22の上端部からインク収容部54内に矢印Zの方向に挿入され、インク収容部54におけるインクIKを電気的に検出するために用いられる(詳細は後述)。本実施形態では、2本の端子ピン64a,64bは、軸状に真っ直ぐに延びた円柱状の導電部材によって構成されている。各端子ピン64a,64bは、例えば、ステンレス鋼によって構成される。各端子ピン64a,64bの一方の端部はインク収容部54内に配置され、各端子ピン64a,64bの他方の端部はインクタンク22の外部に配置される(図7,図8)。以下では、各端子ピン64a,64bの2つの端部のうちインク収容部54内に配置される矢印Zの逆方向側の端部を「先端部」と呼び、インクタンク22の外部に配置される矢印Zの方向側の端部を「後端部」と呼ぶ。なお、本実施形態では、第1端子ピン64aの方が、第2端子ピン64bよりも長い(図6,図8)。
ハーネス65は、第1配線66aと、第2配線66bと、コネクター部67と、を有する(図6)。第1配線66aおよび第2配線66bは、中心に銅などで構成された導線を有する。当該導線の外周は、ビニールなどの絶縁部材によって被覆されている。第1配線66aの一方の端部は、接続部材68を介して、第1端子ピン64aの後端部に接続されている。同様に、第2配線66bの一方の端部も、接続部材68を介して、第2端子ピン64bの端部に接続されている。接続部材68については後述する。第1配線66aと第2配線66bのそれぞれの他方の端部は端子部であるコネクター部67によって連結されている。コネクター部67は、回路基板23が有する回路側接続部75(後述)に接続される。
このように、本実施形態では、回路基板23とインクの検出に用いられる端子ピン64a,64bとが、接続部材68及びハーネス65の各配線66a,66bを介して接続されている。従って、プリンター10に生じる振動などの衝撃によって、その電気的接続が解除されてしまうことが抑制されている。また、端子ピン64a,64bに対する電気的接点における電気抵抗が低減される。このように、本実施形態のハーネス65および接続部材68を利用した接続構成は、この点に関して、例えば、端子ピン64a,64bに接合されることなく、ばねの弾性を利用して電気的に接続するばね接点を利用している構成よりも優れた優位性を発揮する。また、本実施形態では、接続部材68は基板保持部材24の下方に配置されており、ハーネス65と一対の端子ピン64a,64bとの間の接続構造が基板保持部材24によって保護されている。
固定部材69は、樹脂製の板状部材であり、インクタンク22に端子アッセンブリー63を2本のネジS1によって固定するために用いられる補助部材である。固定部材69には、第1貫通孔69aと、第2貫通孔69bと、が矢印Xの方向に並んで設けられている。タンクユニット20の組立時に、第1貫通孔69aにはハーネス65の第1配線66aが通され、第2貫通孔69bにはハーネス65の第2配線66bが通される(詳細は後述)。また、固定部材69には、第1貫通孔69aと第2貫通孔69bとを挟む両側に、ネジS1が通される第3貫通孔69cと第4貫通孔69dとが設けられている。端子アッセンブリー63の組立方法については後述する。
インクタンク22のケース部材50には、第2面部42を構成する外壁部47における第4面部44に寄った端部位置に、上方に突出する略円筒状の第1円筒部48aおよび第2円筒部48bが設けられている(図6)。第1円筒部48aおよび第2円筒部48bの中心を通る筒穴は、インク収容部54に連通している(図8)。第1端子ピン64aの先端部は、第1円筒部48aの筒穴を介して、インク収容部54に挿入される。第2端子ピン64bの先端部は、第2円筒部48bの筒穴を介して、インク収容部54に挿入される。
本実施形態のインクタンク22では、第1円筒部48aの筒穴の底部および第2円筒部48bの筒穴の底部には、円環状のシール部材70が配置されている(図6,図8)。各端子ピン64a,64bは、各シール部材70の中央に設けられている貫通孔を通って、インク収容部54内に挿入される。各シール部材70の内周面は、各端子ピン64a,64bの外周面に気密に接し、各シール部材70の下端部は、インク収容部54を封止する(図8)。本実施形態のインクタンク22では、各シール部材70によって、インク収容部54の気密性が高められているとともに、各端子ピン64a,64bの固定性が高められている。
また、本実施形態のインクタンク22では、端子アッセンブリー63は、台座部材71を挟んで、ケース部材50に取り付けられる(図6)。台座部材71は、端子アッセンブリー63を固定するための樹脂製の補助部材であり、端子アッセンブリー63の固定部材69が有する4つの貫通孔69a〜69bに対応する位置に、4つの貫通孔71a〜71dを有する。端子アッセンブリー63がケース部材50に取り付けられるときには、第1円筒部48aおよび第2円筒部48bの筒穴内にそれぞれ、台座部材71の貫通孔71a,71bを内部に有する2つの突起部が嵌合するように収容される(図8)。そして、台座部材71の上に、固定部材69が積層され、台座部材71の貫通孔71cと固定部材69の貫通孔69cにネジS1が挿入される。同様に、台座部材71の貫通孔71dと固定部材69の貫通孔69dにもネジS1が挿入される。
本実施形態の各端子ピン64a,64bには、その中心軸方向に直交する径方向に、庇状に突出している鍔部72が設けられている(図6)。鍔部72は、例えば、各端子ピン64a,64bの本体に取り付けられるEリングやCリングによって構成される。インクタンク22では、各端子ピン64a,64bの鍔部72が、台座部材71の貫通孔71a,71bの周縁部に係止されることによって、各端子ピン64a,64bが、高さ方向において位置決めされる(図8)。本実施形態では、ケース部材50から突出している各端子ピン64a,64bの後端部の高さ位置はほぼ同じである。一方、第1端子ピン64aの先端部は、第2端子ピン64bの先端部より低い位置に位置している。インク収容部54内における各端子ピン64a,64bの先端部の高さ位置は、インク収容部54に収容されるインク量が所定量になったことを検出できる位置に応じて定められていることが望ましい。その所定量は、ユーザーにインクの補充を通知するタイミングに応じて設定されるものとしてもよい。
A4.回路基板の概略構成:
図9および図10を参照して、回路基板23の概略構成を説明する。図9は、回路基板23の外観構成を示す概略斜視図である。図10は、回路基板23の構成を模式的に表した概略図である。図10では、回路基板23に接続される各コネクター部67や配線ケーブル26が模式的に図示されているとともに、回路基板23における電気的な接続経路が一点鎖線で模式的に表されている。
図9および図10を参照して、回路基板23の概略構成を説明する。図9は、回路基板23の外観構成を示す概略斜視図である。図10は、回路基板23の構成を模式的に表した概略図である。図10では、回路基板23に接続される各コネクター部67や配線ケーブル26が模式的に図示されているとともに、回路基板23における電気的な接続経路が一点鎖線で模式的に表されている。
回路基板23は、矢印Xの方向が長く、矢印Yの方向が短い略長方形形状の外周輪郭を有しており、タンクユニット20において上方に向く第1面23aと、その反対側の第2面23bと、を有する。回路基板23は、絶縁性を有する樹脂製のプリント基板によって構成される。回路基板23は、硬質なリジッド基板によって構成されてもよいし、可撓性を有するフレキシブルプリント基板によって構成されてもよい。回路基板23の第1面23aには、複数の回路側接続部75と、ケーブル接続部76と、回路部77と、が配置されている。
複数の回路側接続部75は、タンクユニット20が有する複数のインクタンク22のそれぞれに1つずつ対応して設けられている。本実施形態では、4つのインクタンク22に対して、4つの回路側接続部75が設けられている。以下では、4つの回路側接続部75のそれぞれを区別して、第1回路側接続部75a、第2回路側接続部75b、第3回路側接続部75c、第4回路側接続部75dと呼ぶ。各回路側接続部75a〜75dには、対応するインクタンク22に取り付けられているハーネス65のコネクター部67が接続される。
タンクユニット20においては、各回路側接続部75a〜75dは、自身に接続されるインクタンク22の上方に配置されている(図4)。第1回路側接続部75aには、矢印Xの逆方向に見たときに、1番手前に位置するインクタンク22のコネクター部67が接続される。第2回路側接続部75bには、手前から2番目に位置するインクタンク22のコネクター部67が接続される。第3回路側接続部75cには、手前から3番目に位置するインクタンク22のコネクター部67が接続される。第4回路側接続部75dには、手前から4番目に位置するインクタンク22のコネクター部67が接続される。
本実施形態の回路基板23では、第1回路側接続部75aと第2回路側接続部75bとは、矢印Xの方向側の端部に寄った位置に設けられている(図9,図10)。一方、第3回路側接続部75cと第4回路側接続部75dとは、矢印Xの逆方向側の端部に寄った位置に設けられている。第3回路側接続部75cと第4回路側接続部75dとの間には、ケーブル接続部76が設けられている。ケーブル接続部76には、印刷部30の制御部32と電気信号をやりとりするための配線ケーブル26が接続される。
本実施形態の回路基板23では、第1回路側接続部75aと第2回路側接続部75bと第3回路側接続部75cはそれぞれ、矢印Yの方向からコネクター部67が接続されるように、矢印Yの逆方向に開口している。また、ケーブル接続部76も同様に、矢印Yの方向から配線ケーブル26が接続されるように、矢印Yの逆方向に開口している。これに対して、第4回路側接続部75dは、矢印Xの逆方向側の端部において、矢印Xの方向からコネクター部67が接続されるように、矢印Xの逆方向に開口している。この理由については後述する。
本実施形態の回路基板23では、矢印Xの方向において、第1回路側接続部75aと第2回路側接続部75bとの間の距離、および、第3回路側接続部75cと第4回路側接続部75dとの間の距離よりも、第2回路側接続部75bと第3回路側接続部75cとの間の距離の方が大きい。第2回路側接続部75bと第3回路側接続部75cとの間の中央の領域には、回路部77が設けられている。
回路部77では、上記の中央の領域にまとまって配置された複数の電子素子によって、種々の機能を有する複数の回路が構成されている。回路部77は、交流生成回路78を含む。交流生成回路78は、各インクタンク22におけるインクの検出に用いられる交流電圧を発生する。各回路側接続部75a〜75bとケーブル接続部76のそれぞれは、本体基板の表層あるいは内部層にプリントされた配線を介して、回路部77の交流生成回路78に電気的に接続されている。交流生成回路78は、選択回路79を含んでおり、交流生成回路78において生成された交流電圧は、選択回路79によって、回路側接続部75a〜75dのなかから選択的に1つずつ順に印加される。回路部77におけるインク検出のための回路構成の詳細、および、プリンター10におけるインクの検出方法の詳細については後述する。
ここで、上記のように、本実施形態の回路基板23では、選択回路79は、第2回路側接続部75bと第3回路側接続部75cとの間に配置されており、回路基板23の長手方向において中央の領域に設けられている。これによって、各回路側接続部75a〜75dとの間の配線距離のばらつきが低減されており、各回路側接続部75a〜75dの設置位置に起因するインクIKの検出誤差の発生が抑制されている。本実施形態では、選択回路79を挟んで両側に同じ個数の回路側接続部75が設けられているため、より顕著にその効果を得ることができる。また、本実施形態では、各回路側接続部75a〜75dは、対応するインクタンク22の上方に位置するように、回路基板23に設置されている(図4)。従って、各回路側接続部75a〜75dと対応するインクタンク22との間の距離のばらつきの発生が抑制されており、そのばらつきに起因するインクIKの検出誤差の発生が抑制されている。
その他に、本実施形態の回路基板23には、基板保持部材24上における回路基板23の配置位置を規定するための位置決め部80が設けられている。回路基板23には、位置決め部80として、矢印Yの逆方向側の長辺部において矢印Yの方向に局所的に窪んだ2つの凹部が設けられている。2つの位置決め部80はそれぞれ、矢印Xの方向における両短辺部に寄った位置に設けられている。2つの位置決め部80には、基板保持部材24の2つの突起部が嵌合する。
A5.基板保持部材の概略構成:
図11は、基板保持部材24を上方から見たときの概略斜視図である。基板保持部材24は樹脂製の板状部材であり、タンクユニット20において上方に向く上面24aと、下方のインクタンク22側に向く下面24bと、を有する。基板保持部材24には、複数の貫通孔81が、矢印Yの方向の中央部において矢印Xの方向に配列されている。複数の貫通孔81は、タンクユニット20が有する複数のインクタンク22のそれぞれに1つずつ対応して設けられている。本実施形態では、4つのインクタンク22に対して、4つの貫通孔81が設けられている。以下では、4つの貫通孔81のそれぞれを区別して、第1貫通孔81a、第2貫通孔81b、第3貫通孔81c、第4貫通孔81dと呼ぶ。
図11は、基板保持部材24を上方から見たときの概略斜視図である。基板保持部材24は樹脂製の板状部材であり、タンクユニット20において上方に向く上面24aと、下方のインクタンク22側に向く下面24bと、を有する。基板保持部材24には、複数の貫通孔81が、矢印Yの方向の中央部において矢印Xの方向に配列されている。複数の貫通孔81は、タンクユニット20が有する複数のインクタンク22のそれぞれに1つずつ対応して設けられている。本実施形態では、4つのインクタンク22に対して、4つの貫通孔81が設けられている。以下では、4つの貫通孔81のそれぞれを区別して、第1貫通孔81a、第2貫通孔81b、第3貫通孔81c、第4貫通孔81dと呼ぶ。
タンクユニット20においては、各貫通孔81a〜81dは、自身に接続されるインクタンク22の上方に設けられている(図4,図5,図11)。基板保持部材24を矢印Xの逆方向に見たときに、第1貫通孔81aは1番手前に位置する。第2貫通孔81bは手前から2番目に位置する。第3貫通孔81cは、手前から3番目に位置する。第4貫通孔81dは、手前から4番目に位置する。本実施形態では、各貫通孔81a〜81dは、対応する一対の端子ピン64a,64bの中心軸の延長線上に位置している。対応するインクタンク22に取り付けられているハーネス65の一対の配線66a,66bは、各貫通孔81a〜81dを通って、上方の回路基板23の方へと引き回される。
本実施形態の基板保持部材24の上面24aには、4つの爪部82が設けられている。各爪部82は、4つの貫通孔81a〜81dのそれぞれに1つずつ設けられており、各貫通孔81a〜81dの矢印Yの逆方向側の周縁部において、各貫通孔81a〜81dに向かって延びるように爪状に突起している。各爪部82は、その先端部が回路基板23の矢印Yの逆方向側の長辺部に乗り上げることによって、回路基板23に係合し、回路基板23を基板保持部材24上に固定する。本明細書において「係合する」とは、対象物のある方向への移動が規制されるように当該対象物に対して係ることを意味する。
本実施形態の基板保持部材24の上面24aには、略直方体形状の2つの突起部83が設けられている。各突起部83は、上述した回路基板23の位置決め部80に対応する位置に設けられており、基板保持部材24上に回路基板23が固定・保持されるときには、それぞれが対応する位置決め部80内に嵌まり込む。これによって、回路基板23の矢印Xの正方向および逆方向への移動が規制される。
本実施形態の基板保持部材24の上面24aには、仕切壁部84が設けられている。仕切壁部84は、第4貫通孔81dの矢印Xの逆方向側に設けられており、矢印Zの方向に突起するとともに、矢印Xの逆方向に延びている。仕切壁部84は、第4貫通孔81dから延び出ている一対の配線66a,66bと、配線ケーブル26と、をガイドする機能と、両者の電気的な干渉を抑制する機能と、を有する(詳細は後述)。
仕切壁部84の矢印Xの逆方向側には、配線ケーブル26の引き回しをガイドするための2つの板状部位85a,85bが設けられている(図11)。第1板状部位85aは、仕切壁部84の隣に設けられている。第1板状部位85aは、矢印Yの方向に水平方向に延び出ている。第1板状部位85aの矢印Yの逆方向側の一端は、基板保持部材24の本体部に連結されて固定されているのに対して、矢印Yの方向側の他端は固定されていない。これによって、第1板状部位85aは、矢印Zの方向に弾性的に撓み変形することができる。第1板状部位85aの下方には、下方に配線ケーブル26を通すための空間が形成されており、配線ケーブル26が引き回されるときには、第1板状部位85aは、上から配線ケーブル26を押さえ込む(図4)。第2板状部位85bは、第1板状部位85aに対して矢印Xの逆方向側に設けられており、矢印Xの逆方向に水平に延びている(図11)。第1板状部位85aの位置から第2板状部位85bの方に引き回されてきた配線ケーブル26は、第2板状部位85bに巻き廻されることによって、矢印Yの逆方向へと折り返される(図4)。
基板保持部材24の矢印Yの方向側の端部には、貫通孔である複数のねじ穴86が矢印Xの方向に一列に配列されている。複数のねじ穴86は、タンクユニット20が有する複数のインクタンク22のそれぞれに1つずつ対応して設けられている。本実施形態では、4つのインクタンク22に対応して4つのねじ穴86が設けられている。基板保持部材24は、各ねじ穴86に通されるネジS2(後に参照される図17において図示)によって、各インクタンク22にネジ止めされる。基板保持部材24の矢印Xの方向における両端にはそれぞれ貫通孔である2つのねじ穴87が設けられている。基板保持部材24は、各ねじ穴87に通されるネジ(図示は省略)によって、タンクユニット20のケーシング部21にネジ止めされる。
基板保持部材24の矢印Yの逆方向側の長辺部には、矢印Zの逆方向に垂下している複数の垂下壁部88が設けられている。複数の垂下壁部88は、タンクユニット20が有する複数のインクタンク22のそれぞれに1つずつ対応して設けられている。本実施形態では、4つのインクタンク22に対応して4つの垂下壁部88が設けられている。各垂下壁部88は、タンクユニット20を矢印Yの方向に見たときに、対応するインクタンク22と重なる位置に形成されている(図3)。より具体的には、各垂下壁部88は、対応するインクタンク22における一対の端子ピン64a,64bとハーネス65との接続部位と重なる位置に形成されている。これによって、タンクユニット20では、当該接続部位の保護性が高められている。
A6.タンクユニットの組立および印刷部との接続:
図12〜図21を、順次、参照して、プリンター10の製造工程に含まれるタンクユニット20の組立・接続工程を説明する。図12は、タンクユニット20の組立・接続工程のフローを示す工程図である。工程1では、端子アッセンブリー63が組み立てられる。具体的には、まず、ハーネス65に接続部材68が取り付けられ、次に、ハーネス65に固定部材69が取り付けられるとともに、一対の端子ピン64a,64bが接続部材68を介してハーネス65に取り付けられる。
図12〜図21を、順次、参照して、プリンター10の製造工程に含まれるタンクユニット20の組立・接続工程を説明する。図12は、タンクユニット20の組立・接続工程のフローを示す工程図である。工程1では、端子アッセンブリー63が組み立てられる。具体的には、まず、ハーネス65に接続部材68が取り付けられ、次に、ハーネス65に固定部材69が取り付けられるとともに、一対の端子ピン64a,64bが接続部材68を介してハーネス65に取り付けられる。
図13および図14は、ハーネス65に対する接続部材68の取り付け工程を示す概略図である。図13は、ハーネス65に接続部材68が取り付けられる前の状態を示しており、図14は、ハーネス65の一対の配線66a,66bのそれぞれに接続部材68が取り付けられた後の状態を示している。
まず、図13を参照して、接続部材68の構成を説明する。接続部材68は、略長方形形状を有する金属板によって構成される。接続部材68は、端子ピン64a,64bと主成分が同じ金属材料によって構成されていることが望ましい。本明細書において、「主成分」とは、重量比率が50%以上を占める材料成分を意味する。本実施形態では、接続部材68は、ステンレス鋼によって構成されている。接続部材68は、長手方向における一方の端部に位置する第1部位91と、他方の端部に位置する第2部位92と、第1部位91と第2部位92との間に位置する中間部位93と、を有している。
第1部位91と第2部位92とは互いにほぼ平行であり、中間部位93は、第1部位91と第2部位92の両方に、ほぼ直角に交差している。つまり、本実施形態の接続部材68は、クランク状に折り曲げられた形状を有しており、第1部位91と第2部位92との間に中間部位93が介在することによって段差が形成されている。なお、第1部位91と第2部位92とは厳密に互いに平行になっていなくてもよく、互いの延長面が交差するような配置角度になっていてもよい。中間部位93は、第1部位91と第2部位92との間に段差が形成されるように、第1部位91および第2部位92に対して交差していればよく、第1部位91および第2部位92に対して厳密に直角に交差していなくてもよい。
接続部材68では、第1部位91に端子ピン64a,64bが接続され、第2部位92に配線66a,66bが接続される。後述するように、本実施形態では、各端子ピン64a,64bは、第1部位91に対して溶接される。また、各配線66a,66bは、先端において絶縁被膜から露出している導線部90において、第2部位92に対し、はんだ付けされる。
接続部材68の第2部位92には、配線66a,66bの接続性を高めるために、貫通孔94と、めっき層95と、が形成されている。貫通孔94の役割については後述する。めっき層95は、はんだの乗りを良くするために設けられる。めっき層95は、第2部位92の一方の面92sに形成されている。当該一方の面92sは、接続部材68を、第2部位92が下方に位置し、第1部位91が上方に位置する水平な配置姿勢にしたときに、上方に向く面である。以下では、この面92sを「めっき面92s」とも呼ぶ。本実施形態の接続部材68では、めっき層95は部分的に形成されており、第1部位91や中間部位93には形成されていない。また、本実施形態では、めっき層95は、ニッケル(Ni)めっき層の上に、金(Au)めっき層を重ねて形成されている。本実施形態の接続部材68は、いわゆる多数個取りによって効率的に製造される。接続部材68の製造工程については後述する。
図14を参照して、接続部材68に対する配線66a,66bのはんだ付け工程を説明する。この工程では、まず、各配線66a,66bの導線部90の先端が、接続部材68の第2部位92に設けられている貫通孔94に、めっき面92s側から挿入される。そして、貫通孔94からめっき面92s側に延び出ている導線部90が第1部位91とは反対の方向に向かって折り曲げられる。この状態において、貫通孔94の全体を覆うように、はんだ96が配置される。
このように、本実施形態では、めっき面92sの表層にはめっき層95が形成されているため、接続部材68に対するはんだ96の接着性が高められている。また、接続部材68の貫通孔94に配線66a,66bの導線部90が係合した状態で、はんだ付けされるため、接続部材68に対する配線66a,66bの接合性が高められている。さらに、本実施形態では、めっき面92sと第1部位91との間に、中間部位93によって形成されている段差があるため、はんだ付けの際に、第1部位91に、はんだ96が誤って付着してしまうことが抑制される。
図15は、ハーネス65に対する固定部材69の取り付け工程と、ハーネス65に対する一対の端子ピン64a,64bの取り付け工程と、を順に示す概略図である。図15では、矢印で示されているように、各工程が、紙面左側から紙面右側に向かって順に図示されている。
固定部材69は、第1貫通孔69aに、接続部材68が取り付けられた第1配線66aが通され、第2貫通孔69bに、接続部材68が取り付けられた第2配線66bが通されることによって、ハーネス65に取り付けられる。ハーネス65は、固定部材69が取り付けられた状態で、各接続部材68の第1部位91に端子ピン64a,64bがそれぞれ溶接される。接続部材68は、端子ピン64a,64bの中心軸に沿った軸方向に第1部位91と第2部位92とが並ぶように、端子ピン64a,64bの後端部に真っ直ぐに取り付けられる。そして、接続部材68は、第2部位92のめっき面92sとは反対側の第1部位91の面91sにおいて各端子ピン64a,64bに溶接される。以下では、この面91sを「接合面91s」とも呼ぶ。溶接によって、接合面91sには、接続部材68を構成する金属材料と各端子ピン64a,64bを構成する金属材料とが溶け合った溶融部が形成される。
本実施形態では、接続部材68が接合面91sにおいて端子ピン64a,64bに溶接されることによって、第2部位92における配線66a,66bの接合部位が端子ピン64a,64bの軸線上に配置される。つまり、本実施形態では、配線66a,66bの接続部位が、端子ピン64a,64bの径方向において奥まった位置に配置される。これによって、端子アッセンブリー63がより小さくコンパクトにまとめられている。また、当該接合部位が端子ピン64a,64bの径方向に突出していないことによって、当該接続部位に対する予期せぬ接触などが抑制されるため、当該接続部に対する高い保護性が得られている。
本実施形態では、端子ピン64a,64bは、接続部材68に対して抵抗溶接によって溶接されることが望ましい。抵抗溶接の際には、接続部材68における平板状の第1部位91と、端子ピン64a,64bにおいて曲面を構成している後端部側面と、を接触させた溶接部位に高電流が流される。本実施形態の接続部材68であれば、抵抗溶接の際には、接触面積が小さい1箇所の溶接部位に集中的に高電流を流すことができる。従って、接続部材68と各端子ピン64a,64bとの間の接合強度を高めることができる。なお、接続部材68に対する各端子ピン64a,64bの溶接方法は、抵抗溶接に限定されることはなく、他の方法によって溶接されてもよい。例えば、レーザー溶接によって溶接されてもよい。この場合であっても、接合部位が分散していないため、同様な効果を得ることができる。
各端子ピン64a,64bがハーネス65に取り付けられた後には、固定部材69は、各端子ピン64a,64bの鍔部72に係止されるため、ハーネス65から脱落してしまうことが抑制される。以上のように、端子アッセンブリー63が組み立てられた後に、工程2では、各インクタンク22にその端子アッセンブリー63が取り付けられる(図12)。
図16は、工程2のインクタンク22に対する端子アッセンブリー63の取り付け工程を示す概略図である。工程2では、まず、インクタンク22の第1円筒部48aの筒穴内と第2円筒部48bの筒穴内とにそれぞれシール部材70が配置され、第1円筒部48aおよび第2円筒部48bの上に台座部材71が取り付けられる。そして、台座部材71の第1貫通孔71aを介して、第1端子ピン64aが第1円筒部48aの筒穴内に挿入され、台座部材71の第2貫通孔71bを介して、第2端子ピン64bが第2円筒部48bの筒穴内に挿入される。続いて、固定部材69が台座部材71の上に積層されて、固定部材69と台座部材71とが2本のネジS1によってねじ止めされ、インクタンク22に対する端子アッセンブリー63の取り付け工程が完了する。続く工程3では、基板保持部材24に各インクタンク22が取り付けられ、工程4では、基板保持部材24に回路基板23が取り付けられる(図12)。
図17は、基板保持部材24に対する各インクタンク22の取り付け工程と、基板保持部材24に対する回路基板23の取り付け工程と、を示す概略図である。工程3では、各インクタンク22の上方から基板保持部材24が取り付けられる。この際に、各インクタンク22に取り付けられているハーネス65の一対の配線66a,66bは、基板保持部材24の対応する各貫通孔81に通され、下面24b側から上面24a側へと引き出される。そして、基板保持部材24の各ねじ穴86にネジS2が通されて、基板保持部材24が各インクタンク22にねじ止めされる。これによって、各インクタンク22は一列に配列された状態で連結される。工程4では、基板保持部材24の上に、回路基板23が取り付けられる。このとき、回路基板23は、回路基板23の位置決め部80に対応する突起部83が嵌合することによって位置決めされる。また、回路基板23は、基板保持部材24の複数の爪部82が係合することによって基板保持部材24の上に固定される。工程5では、各インクタンク22のハーネス65が回路基板23に接続される(図12)。
図18〜図20を参照して、回路基板23に対するハーネス65の接続工程を説明する。図18には、回路基板23の各回路側接続部75に対応するハーネス65のコネクター部67が接続された後の状態が示されている。図19には、図18に示されている第1回路側接続部75aと第2回路側接続部75bの近傍領域Aが抜き出して示されている。図20には、図18に示されている第3回路側接続部75cと第4回路側接続部75dの近傍領域Bが抜き出して示されている。
基板保持部材24の第1貫通孔81aを通されたハーネス65のコネクター部67は、第1回路側接続部75aに接続される(図18,図19)。基板保持部材24の第2貫通孔81bを通されたハーネス65のコネクター部67は、第2回路側接続部75bに接続される。基板保持部材24の第3貫通孔81cを通されたハーネス65のコネクター部67は、第3回路側接続部75cに接続される(図18,図20)。基板保持部材24の第4貫通孔81dを通されたハーネス65のコネクター部67は、第4回路側接続部75dに接続される。
本実施形態では、各ハーネス65の配線66a,66bは、基板保持部材24の各貫通孔81a〜81dを通って、回路基板23へと引き回されている。従って、配線66a,66bを基板保持部材24の外周縁部に回りこませる必要がないため、配線66a,66bに余計な負荷をかけることなく、配線66a,66bを引き回すことができるとともに、配線66a,66bをコンパクトに配線することができる。また、配線66a,66bを基板保持部材24の上に収めることができるため、配線66a,66bが何かに引っかかって引っ張られてしまうなど、配線66a,66bやその接続部位に何らかの外力が加わることによる不具合の発生が抑制される。
本実施形態では、矢印Zの逆方向に見たときに、各貫通孔81a〜81dが回路基板23とは重ならない隙間が形成されており、当該隙間から各配線66a,66bを延び出させることができる。従って、接続工程において、配線66a,66bにかかる負荷を低減することができる。
本実施形態では、コネクター部67が矢印Yの逆方向から接続される回路側接続部75a〜75cは、矢印Zの逆方向に見たときに、各端子ピン64a,64bの中心軸からずれた位置にあり、対応する各貫通孔81a〜81cに対して、矢印Xの方向または矢印Xの逆方向にずれた位置に設けられている。そのため、ハーネス65の接続の際には、回路側接続部75a〜75cの接続方向に対してずれた位置から各配線66a,66bが引き回されることになる。より具体的には、各配線66a,66bは、各貫通孔81a〜81cから引き出された後に、矢印Xの方向または矢印Xの逆方向へと導かれて、対応する回路側接続部75の方へと引き回される。これによって、配線66a,66bに弛み(あそび)を持たせつつハーネス65のコネクター部67を対応する回路側接続部75a〜75cに円滑に接続することができるため、配線66a,66bにかかる負荷が低減される。第4回路側接続部75dについても以下のように同様な効果が得られる。
第4回路側接続部75dは、矢印Xの逆方向からコネクター部67が接続される。第4回路側接続部75dに対応する第4貫通孔81dは、第4回路側接続部75dの矢印Yの逆方向側に位置しており、第4回路側接続部75dの接続方向からずれた位置において開口している。そのため、第4貫通孔81dから引き出された配線66a,66bは、いったん、矢印Xの逆方向へと導かれた後、矢印Xの方向へと反転して第4回路側接続部75dの方へと引き回される。これによって、配線66a,66bに弛みを持たせたままハーネス65のコネクター部67を第4回路側接続部75dに円滑に接続することができ、配線66a,66bにかかる負荷が低減される。その他にも、回路基板23の矢印Xの逆方向側の端部に位置する第4回路側接続部75dが矢印Xの逆方向に開口していることによって、回路基板23の当該端部の周りの領域を、第4回路側接続部75dに接続される配線66a,66bの引き回しのためのスペースとして有効に活用することができる。なお、第4回路側接続部75dに接続されるハーネス65の配線66a,66bは、基板保持部材24に設けられている仕切壁部84に沿って配置される。これによって、例えば、配線66a,66bの配置位置が乱れてしまうことや、配線66a,66bに余計な外力が加えられてしまうことなどが抑制される。
その他に、本実施形態では、比較的近い距離で隣り合っている第1回路側接続部75aと第2回路側接続部75bとの組においては、それぞれに接続される配線66a,66bが、互いに離れる方向に引き回されている。より具体的には、第1回路側接続部75aに接続されている配線66a,66bは、矢印Xの方向に配線されており、第2回路側接続部75bに接続されている配線66a,66bは、矢印Xの逆方向に配線されている。比較的近い距離で隣り合っている第3回路側接続部75cと第4回路側接続部75dの組においても同様である。これによって、比較的近い距離に設けられている一組の回路側接続部75のそれぞれに接続されるハーネス65の間での配線66a,66bのからまりや、それらの間での電気的干渉の発生が抑制されている。また、本実施形態では、各ハーネス65の配線66a,66bは、互いに捩った状態で引き回されている。これによって、配線66a,66bの取り回しが容易化されている。
以上の工程1〜工程5(図12)によってタンクユニット20の内部ユニット25が構成される(図4)。工程6では、内部ユニット25がケーシング部21の内部に収容されてねじ止めされる。これによって、タンクユニット20が完成する(図3)。その後、工程7では、配線ケーブル26を介して、タンクユニット20の回路基板23と印刷部30の制御部32(図1)とが電気的に接続される。
図21は、回路基板23に対する配線ケーブル26の接続工程を説明するための概略図である。図21には、矢印の後側に配線ケーブル26が接続される前の内部ユニット25におけるケーブル接続部76の近傍領域が抜き出して図示されており、矢印の前側に配線ケーブル26が接続された後の同じ領域が図示されている。工程7では、配線ケーブル26は、ケーシング部21の背面側の開口から内部ユニット25へと引き込まれて、ケーブル接続部76に対して、矢印Yの方向に接続される。その際に、配線ケーブル26は、まず、矢印Yの方向から第2板状部位85bに巻き回されて、矢印Xの方へと引き回される。そして、第1板状部位85aの下方に導かれ、第1板状部位85aによって留められつつ、仕切壁部84に沿って、ケーブル接続部76の方へと導かれる。
本実施形態では、配線ケーブル26が接続されるケーブル接続部76が、矢印Yの逆方向に開口するように、回路基板23に取り付けられている。そのため、内部ユニット25がケーシング部21に収容された状態であっても、ケーブル接続部76に対して、容易に配線ケーブル26を接続することができる。また、本実施形態では、ケーブル接続部76の隣に位置する第4回路側接続部75dが、ケーブル接続部76とは異なり、矢印Xの逆方向に開口している。これによって、配線ケーブル26の配線経路と、第4回路側接続部75dに接続されているハーネス65の配線66a,66bの配線経路と、が互いに干渉してしまうことが抑制されている。
また、本実施形態では、配線ケーブル26と、第4回路側接続部75dに接続されているハーネス65の配線66a,66bとは、基板保持部材24に設けられている仕切壁部84を挟んで並列に配置されている。これによって、配線ケーブル26と当該配線66a,66bとの間の電気的干渉が抑制されている。その他に、本実施形態では、配線ケーブル26が、上記のように、第1板状部位85aや第2板状部位85bによってガイドされるとともに保持されているため、配線ケーブル26がケーシング部21の外部へと引っ張られてしまったとしてもケーブル接続部76との接続が解除されてしまうことが抑制される。
以上の工程により、タンクユニット20が組み立てられるとともに、印刷部30に電気的に接続され、プリンター10が完成する。
A7.接続部材の製造方法:
図22〜図24を、順次、参照して、接続部材68の製造工程の一例を説明する。図22は、接続部材68の製造工程のフローを示す工程図である。この製造工程では、多数個取りによって、一度に複数の接続部材68が製造される。
図22〜図24を、順次、参照して、接続部材68の製造工程の一例を説明する。図22は、接続部材68の製造工程のフローを示す工程図である。この製造工程では、多数個取りによって、一度に複数の接続部材68が製造される。
図23を参照して、図22に示されている工程1および工程2を説明する。工程1では、金属板から連結部材100が切り出される(図23の紙面上段)。連結部材100は、平板状の部材であり、支持部101と、複数の基材部68sと、複数の連結部103と、を有する。支持部101は、略長方形形状を有している。支持部101には、連結部材100の運搬の際に用いられる複数の貫通孔104が、その長手方向に一列に配列されている。支持部101の一方の長辺には、複数の基材部68sが所定の間隔をあけて長手方向に配列された状態で、連結部103を介して連結されている。各基材部68sが接続部材68を構成する部位である。各基材部68sは、略長方形形状を有しており、その長手方向が支持部101の長手方向と直交する状態で、支持部101に連結されている。連結部103は、連結部材100と各基材部68sの上端部との間の括れ部として形成されている。工程1では、さらに、各基材部68sの下端部に寄った位置に貫通孔94が打ち抜き加工によって形成される。各基材部68sの下端側の部位が、接続部材68の第2部位92となる部位である。
工程2では、連結部材100に連結された状態のまま各基材部68sに対して一度に曲げ加工が施される(図23の紙面下段)。これによって、各基材部68sがクランク状に折れ曲がり、第1部位91と第2部位92と中間部位93とが形成される。
図24を参照して、図22に示されている工程3および工程4を説明する。工程3では、連結部材100に連結されている複数の基材部68sの第2部位92に対して、第1めっき処理が施される(図24の紙面左側)。本実施形態の第1めっき処理では、連結部材100の支持部101を把持機構110によって把持して、各基材部68sの下端側の第2部位92をめっき槽111のめっき液に浸漬させる。このとき、各基材部68sの中間部位93はめっき槽111の液面より上方に位置していることが望ましい。第1めっき処理によって第2部位92は第1めっき層95aによって被覆される。第1めっき層95aは、第2めっき処理で形成される第2めっき層95bの基材部68sに対する密着性を高めるためのものである。本実施形態の第1めっき層95aは、Niめっき層である。
工程4では、各基材部68sの第2部位92に対して、第2めっき処理が施される(図24の紙面右側)。第2めっき処理では、スプレー112によって、第2部位92のめっき面92sに対してめっき液を吹き付けることによって、第1めっき層95aの上に第2めっき層95bが形成される。第2めっき層95bは、第2部位92に対するはんだの乗りをよくするために形成される。本実施形態では、第2めっき層95bは、Auめっき層である。
本実施形態では、工程3および工程4の各めっき処理の前に、工程2において連結部材100が曲げ加工され、各基材部68sの中央部に段差を構成する中間部位93が形成されている。工程3および工程4の各めっき処理においては、中間部位93が第1部位91に対してめっき液が付着してしまうことを抑制する保護壁部として機能する。よって、第1部位91にめっき液が付着してしまうことによって、第1部位91に対する各端子ピン64a,64bの接合性や電気的接続性が低下してしまうことが抑制される。また、本実施形態では、工程3および工程4の各めっき処理の前に、貫通孔94が形成されているため、貫通孔94の内周面にもめっき層95a,95bを形成することができる。従って、当該内周面に対するはんだの密着性を高めることができる。
工程5(図22)では、連結部材100の各連結部103が切断されることによって、支持部101から各基材部68sが切り離される。これによって、接続部材68が完成する。以上のように、本実施形態の製造工程によれば、多数個取りによって、接続部材68を製造することができるため効率的である。また、本実施形態では、第2部位92にのみ部分的にめっき処理が施されるため、接続部材68の製造コストの低減が可能である。その他に、上述したように、めっき処理において第1部位91にめっき液が付着してしまうことが抑制され、接続部材68の性能低下の抑制が可能である。
A8.インク検出のための回路構成およびインク検出方法:
図25〜図27を参照して、プリンター10におけるインクIKの検出のための回路構成およびインクIKの検出方法を説明する。図25および図26は、プリンター10の電気的構成を示す概略図である。図25および図26は、以下の点が相違している以外は、同じ構成を示している。図25では、交流生成回路78が、選択回路79を介して複数のインクタンク22の一対の端子ピン64a,64bに電気的に接続されている構成が図示されている。図26には、交流生成回路78が、選択回路79によって選択された1つのインクタンク22の一対の端子ピン64a,64bのみに電気的に接続されている状態の構成が示されており、便宜上、選択回路79の図示は省略されている。また、図25では、判定用電圧生成部205の回路構成の図示が省略されているのに対して、図26では、判定用電圧生成部205の回路構成が詳細に図示されている。なお、図25および図26において、VDDは、回路基板23に接続される電源の高電位側の電位を示す。また、VSSは、その低電位側の電位を示しており、基準電位(グランド)である。以下において参照される図面においても、同様の符号が用いられている。
図25〜図27を参照して、プリンター10におけるインクIKの検出のための回路構成およびインクIKの検出方法を説明する。図25および図26は、プリンター10の電気的構成を示す概略図である。図25および図26は、以下の点が相違している以外は、同じ構成を示している。図25では、交流生成回路78が、選択回路79を介して複数のインクタンク22の一対の端子ピン64a,64bに電気的に接続されている構成が図示されている。図26には、交流生成回路78が、選択回路79によって選択された1つのインクタンク22の一対の端子ピン64a,64bのみに電気的に接続されている状態の構成が示されており、便宜上、選択回路79の図示は省略されている。また、図25では、判定用電圧生成部205の回路構成の図示が省略されているのに対して、図26では、判定用電圧生成部205の回路構成が詳細に図示されている。なお、図25および図26において、VDDは、回路基板23に接続される電源の高電位側の電位を示す。また、VSSは、その低電位側の電位を示しており、基準電位(グランド)である。以下において参照される図面においても、同様の符号が用いられている。
図25を参照する。既に説明したとおり、タンクユニット20の回路基板23には、交流生成回路78が設けられており、交流生成回路78には選択回路79が含まれている。交流生成回路78は、配線ケーブル26を介して、制御部32に電気的に接続されており、制御部32からの電気信号を受信する。交流生成回路78の選択回路79は、ハーネス65を介して、各インクタンク22に取り付けられている第2端子ピン64bに電気的に接続されている。選択回路79は、例えば、アナログスイッチなどで構成されたマルチプレクサー回路によって構成される。選択回路79は、配線ケーブル26を介して、制御部32からの電気信号を受信する。インクIKの検出の際には、選択回路79は、制御部32から受信した電気信号に基づいて、複数のインクタンク22の中から周期的に順に選択された1つに交流電圧を印加する。
プリンター10は、さらに、インクの検出に用いられる回路部として、判定用電圧生成部205を有している。本実施形態では、判定用電圧生成部205は、交流生成回路78とともに、回路基板23に設けられている。判定用電圧生成部205は、交流生成回路78に電気的に接続されており、交流生成回路78において生成された交流電圧を利用して、判定用電圧VJを生成する。判定用電圧生成部205は、生成した判定用電圧VJを配線ケーブル26を介して制御部32に出力する。制御部32は、判定用電圧VJに基づいて、インクタンク22のインクIKを検出する。
図26を参照する。交流生成回路78は、第1と第2の抵抗R1,R2と、キャパシターC1と、を含む。第1の抵抗R1の一端は、第2端子ピン64bに接続され、他端は、第2の抵抗R2を介して、基準電位VSSに接続される。本実施形態では、第2の抵抗R2によって基準電位供給部が構成されている。キャパシターC1は、第1端子ピン64aと基準電位VSSとの間に接続されている。なお、回路基板23では、キャパシターC1は、接続される複数のインクタンク22のそれぞれに対応して一つずつ設けられている(図25)。これによって、各インクタンク22におけるインクIKの検出精度が安定化される。
交流生成回路78(図26)は、さらに、周期信号発生部201と、所定電位供給部203と、を含む。周期信号発生部201は、制御部32の制御に基づいて、種々のタイミングで所定の周期信号を生成することができる信号生成器によって構成される。本実施形態では、周期信号発生部201は、PWM回路によって構成されている。以下では、周期信号発生部201の出力をPWM出力とも呼ぶ。
所定電位供給部203は、例えば、pチャンネル型FETによって構成される。所定電位供給部203のゲート端子は、周期信号発生部201に接続され、ソース端子はVDDに接続される。所定電位供給部203のドレイン端子には、第1の抵抗R1と第2の抵抗R2とが接続される。所定電位供給部203は、周期信号発生部201において生成される所定の周期信号の一周期のうちの第1期間において、第1の抵抗R1を介して、第2端子ピン64bを基準電位VSSより高電位の所定電位VDDに接続する。また、一周期内の第2期間において、第2端子ピン64bと所定電位VDDとの接続を遮断する。
判定用電圧生成部205は、スイッチ回路213と、平滑化回路214と、を含む。スイッチ回路213は制御端子Sを有する。スイッチ回路213の制御端子Sは、交流生成回路78における第1と第2の抵抗R1,R2の接続点に接続されており、スイッチ回路213は、当該接続点の電位V2に応じてON/OFFが切り替えられる。判定用電圧生成部205は、第1の抵抗R1と第2端子ピン64bとの間の電圧V1を、スイッチ回路213がONになる特定のタイミングで平滑化回路214に伝送する。以下では、この電圧V1を検出電圧V1とも呼ぶ。
平滑化回路214は、スイッチ回路213から伝送された電圧を平滑化して出力する。平滑化回路214は、抵抗R4と、キャパシターC4と、を含む。抵抗R4の一端は、スイッチ回路213に接続され、抵抗R4の他端はキャパシターC4の一端に接続され、キャパシターC4の他端はVSSに接続されている。抵抗R4とキャパシターC4との接続点の電位が、平滑化回路214の出力電圧であり、判定用電圧生成部205の出力電圧である。以下、この出力電圧を判定用電圧VJとも呼ぶ。基準電位VSSと所定電位VDDとは、配線ケーブル26を介して電源から供給される。
図27は、インクの検出処理における種々の電圧の変化の一例を示すタイミングチャートである。図27の(A)欄には、周期信号発生部201の出力の時間変化がPWM出力として示されている。図27の(B)欄には、(A)欄のPWM出力の二点鎖線で囲まれた範囲Aが拡大して図示されている。図27の(C)欄には、インクIKが検出されているときの検出電圧V1の変化が実線で示されており、インクIKが検出されていないときの検出電圧V1の変化が破線で示されている。図27の(D)欄には、スイッチ回路213の動作を制御する電位V2の変化が示されている。図27の(E)欄には、異なる種類のインクIKが検出されているときの検出電圧V1の変化が実線と一点鎖線で示され、インクIKが検出されていないときの検出電圧V1の変化が破線で示されている。図27の(F)欄には、スイッチ回路213の出力(平滑化回路214に対する入力)の変化が示され、図27の(G)欄には、平滑化回路214の出力電圧である判定用電圧VJの変化が示されている。
周期信号発生部201は、制御部32からの制御信号により、周期信号発振の開始と停止が制御されている。周期信号発生部201は、制御部32から発振の指示を受けている期間(時刻t1〜t2)に、VSSレベルの電位を出力する第1期間T1と、VDDレベルの電位を出力する第2期間T2と、を周期的に繰り返す信号を出力する。周期信号発生部201は、制御部32から発振の停止の信号を受信すると、発振を停止して、出力としてVDDレベルの信号を出力する(時刻t2〜 t3)。以下では、発振の指令を受けている期間を周期信号区間という。周期信号発生部201は、例えば、周期信号区間において、第1期間T1と第2期間T2とを同一デューティー比(50%)で周期的に繰り返す。周期信号区間の長さは、1つのインクタンク22についてのインクの検出を実行できる時間に予め設定されていることが望ましい。
交流生成回路78においては、所定電位供給部203は、周期信号発生部201のPWM出力に基づいてON/OFFが制御される。具体的には、所定電位供給部203は、ゲート端子がVSSレベルである第1期間T1のときにONとなり、ゲート端子がVDDレベルである第2期間T2の時にOFFとなる。その結果、ドレイン端子は、第1期間T1においてVDDとなり、第2期間T2において、ドレイン端子はハイインピーダンス状態となる。そのため、第1期間T1において、第2端子ピン64bが、第1の抵抗R1を介してVDDに接続され、第2期間T2において、その接続が遮断された状態となる。なお、第1期間T1においては、第2の抵抗R2もVDDに接続されるため、第2の抵抗R2を介してVDDからVSSに電流が流れる。この電流は、交流生成回路78の消費電流を増加させることになるため、消費電流の増加を防ぐためには、第2の抵抗R2の値を出来るだけ大きくすることが望ましい。
一対の端子ピン64a,64bがインクIKに接しているときには、一対の端子ピン64a,64bは、インクIKを介して電気的に導通する。そのため、第1期間T1において、VDD→所定電位供給部203→第1の抵抗R1→第2端子ピン64b→インクIK→第1端子ピン64a→キャパシターC1→VSSの経路で電流が流れる。この経路で電流が流れることによって、キャパシターC1が充電され、キャパシターC1の電位が徐々にVDDに近づき、第1期間T1において検出電圧V1が徐々にVDDに近づく(図27の(C)欄)。
第2期間T2では、所定電位供給部203がOFFするため、VDDから流れる電流がなくなり、充電されたキャパシターC1が、回路系において最も高電位となる。その結果、キャパシターC1→第1端子ピン64a→インクIK→第2端子ピン64b→第1の抵抗R1→第2の抵抗R2→VSSの経路で電流が流れ、第1期間T1でキャパシターC1に充電された電荷が放電される。第2の抵抗R2は、第1の抵抗R1を介して第2端子ピン64bを、VSSに接続する基準電位供給部として機能していると解釈できる。キャパシターC1の電位が放電に伴って徐々に低下するため、第2期間T2において検出電圧V1が徐々にVSSに近づく(図27の(C)欄)。
第1期間T1においてインクIKに流れる電流と第2期間T2においてインクIKに流れる電流とでは、電流の流れる方向が逆になる。つまり、PWM出力が第1期間T1と第2期間T2とを周期的に繰り返す周期信号区間においては、インクIKには交流電流が流れる。
次に、判定用電圧生成部205の動作を説明する。スイッチ回路213を制御する電位V2は、図27の(B)欄に示されているPWM出力に基づいて、(D)欄に示されているように変化する。具体的には、PWM出力がVDDレベルの時は、所定電位供給部203がOFFになるため、電位V2は第2の抵抗R2を介してVSSに近づく。一方、PWM出力がVSSレベルのときには、所定電位供給部203がONになるため、電位V2はVDDとなる。
スイッチ回路213は、電位V2が、所定の閾値を越えてVDDに近づくとOFFし、所定の閾値を下回ってVSSに近づくとONするように構成されている。したがって、電位V2がVSSに近づく第2期間T2のときに、平滑化回路214には、スイッチ回路213から検出電圧V1が伝送される。一方、電位V2がVDDになる第1期間T1の時は、検出電圧V1の伝送が遮断されるため、スイッチ回路213の出力は不定状態となる。そのため、図27の(F)欄に示されているように、第2期間T2のときに、スイッチ回路213の出力V3として、検出電圧V1が現れている。
ここで、図27の(E)欄においては、実線が、抵抗が大きい顔料系インクの検出電圧V1を示しており、一点鎖線が、顔料系インクより抵抗の小さい染料系インクの検出電圧V1を示している。このように、検出電圧V1は、インクIKの種類に対応して異なる値となる。上述したように、スイッチ回路213の出力が平滑化回路214に伝送されて平滑化され、判定用電圧VJが生成される。その結果、図27の(G)欄に示すように、インクIKの種類に対応して異なる電位レベルを持つ安定した判定用電圧VJが生成される。具体的には、染料系インクが最も大きな電位を示し(一点鎖線)、顔料系インクが染料系インクよりも低い電位を示す(実線)。
制御部32は、判定用電圧VJの値に基づいて、各インクタンク22ごとに、第2端子ピン64bの先端部の位置にインクIKがあるか否かを検出できる。つまり、各インクタンク22のインク収容部54に所定量以上のインクIKが収容されているか否かを検出することができる。また、A/Dコンバーターを用いて、判定用電圧VJの電位レベルの差異を検出することによって、インクIKの種類を検出することも可能である。このように、制御部32は、インクタンク22の一対の端子ピン64a,64bに交流電圧を印加することにより、インクタンク22に収容されているインクIKの量やインクIKの種類など、インクIKに関する情報を検出することができる。
A9.第1実施形態のまとめ:
以上のように、本実施形態のプリンター10では、回路基板23とインクタンク22の一対の端子ピン64a,64bとがハーネス65によって電気的に接続されており、予期せぬ衝撃などによってその電気的接続が解除されてしまうことが抑制されている。また、接続部材68を介して、ハーネス65と一対の端子ピン64a,64bとが接続されていることによって、両者の間の接続性が高められている。本実施形態のプリンター10では、基板保持部材24の貫通孔81を介してハーネス65が引き回されていることによって、ハーネス65の配線66a,66bの取り回し性が高められている。本実施形態のプリンター10では、回路基板23における回路部77と回路側接続部75a〜75bの配置構成によって、インクIKの検出精度の低下が抑制されている。その他に、本実施形態のプリンター10によれば、上記実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。
以上のように、本実施形態のプリンター10では、回路基板23とインクタンク22の一対の端子ピン64a,64bとがハーネス65によって電気的に接続されており、予期せぬ衝撃などによってその電気的接続が解除されてしまうことが抑制されている。また、接続部材68を介して、ハーネス65と一対の端子ピン64a,64bとが接続されていることによって、両者の間の接続性が高められている。本実施形態のプリンター10では、基板保持部材24の貫通孔81を介してハーネス65が引き回されていることによって、ハーネス65の配線66a,66bの取り回し性が高められている。本実施形態のプリンター10では、回路基板23における回路部77と回路側接続部75a〜75bの配置構成によって、インクIKの検出精度の低下が抑制されている。その他に、本実施形態のプリンター10によれば、上記実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。
B.第2実施形態:
図28,図29を参照して、第2実施形態における接続部材68Aの構成を説明する。図28は、未使用状態の第2実施形態の接続部材68Aを示す概略斜視図である。図29は、接続部材68Aが、一対の端子ピン64a,64bと、ハーネス65の一対の配線66a,66bと、に取り付けられた状態を示す概略斜視図である。第2実施形態の接続部材68Aの構成は、以下に説明する点以外は、第1実施形態の接続部材68の構成と同様であり、第1実施形態で説明したプリンター10において、第1実施形態の接続部材68の代わりに用いることができる。
図28,図29を参照して、第2実施形態における接続部材68Aの構成を説明する。図28は、未使用状態の第2実施形態の接続部材68Aを示す概略斜視図である。図29は、接続部材68Aが、一対の端子ピン64a,64bと、ハーネス65の一対の配線66a,66bと、に取り付けられた状態を示す概略斜視図である。第2実施形態の接続部材68Aの構成は、以下に説明する点以外は、第1実施形態の接続部材68の構成と同様であり、第1実施形態で説明したプリンター10において、第1実施形態の接続部材68の代わりに用いることができる。
第2実施形態の接続部材68Aでは、第1部位91Aにおける第2部位92Aのめっき面92sと同じ側の面が、各端子ピン64a,64bが接合される接合面91Asである。第1部位91Aには、接続部材68Aの中心軸CXを挟む両側に、各端子ピン64a,64bの側面に沿うように湾曲している保持部115が設けられている。接続部材68Aでは、保持部115によって、各端子ピン64a,64bに対する接触面積および溶接面積を増加させることができるため、各端子ピン64a,64bとの間の接触抵抗が低減されているとともに、各端子ピン64a,64bの保持性が高められている。
第2実施形態の接続部材68Aでは、中間部位93Aは、第1部位91Aと第2部位92との間で段差を形成しておらず、接続部材68Aを水平に配置したときに、第1部位91Aおよび第2部位92と同じ高さに位置する。中間部位93Aには、2つの突起壁部116が設けられている。2つの突起壁部116は、接続部材68Aの中心軸CXを挟んで中間部位93Aの両側に設けられた略長方形形状の板状部位を、めっき面92s側の方向にほぼ直角に折り曲げられることによって形成されている。第1部位91Aに各端子ピン64a,64bが接合されるときには、第1部位91A側の各突起壁部116の端面が各端子ピン64a,64bの端面に接触する。これによって、各突起壁部116は、各端子ピン64a,64bに対する接続部材68Aの位置決め部として機能する。
第2実施形態の接続部材68Aを用いれば、各端子ピン64a,64bに対するハーネス65の接続性が高められる。その他に、第2実施形態の接続部材68Aであれば、第1実施形態において説明した種々の作用効果を奏することができる。
C.第3実施形態:
図30,図31を参照して、第3実施形態における接続部材68Bの構成を説明する。図30は、未使用状態の第3実施形態の接続部材68Bを示す概略斜視図である。図31は、接続部材68Bが、一対の端子ピン64a,64bと、ハーネス65の一対の配線66a,66bと、に取り付けられた状態を示す概略斜視図である。第3実施形態の接続部材68Bの構成は、以下に説明する点以外は、第2実施形態の接続部材68Aの構成とほぼ同じである。
図30,図31を参照して、第3実施形態における接続部材68Bの構成を説明する。図30は、未使用状態の第3実施形態の接続部材68Bを示す概略斜視図である。図31は、接続部材68Bが、一対の端子ピン64a,64bと、ハーネス65の一対の配線66a,66bと、に取り付けられた状態を示す概略斜視図である。第3実施形態の接続部材68Bの構成は、以下に説明する点以外は、第2実施形態の接続部材68Aの構成とほぼ同じである。
第3実施形態の接続部材68Bでは、第2部位92Bに、中間部位93Aに設けられた2つの突起壁部116の一部が第2部位92Bまで延長された側壁部118が設けられている。第2部位92Bにハーネス65の配線66a,66bがはんだ付けされたときには、めっき面92sのはんだ96が側壁部118に挟まれた状態となる。つまり、側壁部118は、配線66a,66bの接続部位を保護する保護壁部として機能する。第3実施形態の接続部材68Aを用いれば、各端子ピン64a,64bに対するハーネス65の接続性およびはんだ96の接合部位の保護性が高められる。その他に、第3実施形態の接続部材68Bであれば、第1実施形態および第2実施形態において説明した種々の作用効果を奏することができる。
D.第4実施形態:
図32は、本発明の第4実施形態におけるインクIKの検出のためのプリンターの回路構成を示す概略図である。第4実施形態のプリンターは、以下に説明するように交流生成回路78Cの構成が異なっている点以外は、第1実施形態のプリンター10の構成とほぼ同じである。第4実施形態の交流生成回路78Cでは、第2の抵抗R2が省略されており、所定電位供給部203に加えて、nチャンネル型FETによって構成された基準電位供給部204が設けられている。2つの電位供給部203,204は、以下のように、相補的に駆動する。周期信号発生部201が出力するPWM出力が第1期間T1のときには、所定電位供給部203がONして基準電位供給部204がOFFし、キャパシターC1に、第1の抵抗R1及びインクIKを介して電流が流れる。一方、PWM出力が第2期間T2のときには、所定電位供給部203がOFFし、基準電位供給部204がONする。これによって、第1期間T1で充電されたキャパシターC1から、インクIK及び第1の抵抗R1を介して電流が流れる。このような構成であっても、第1実施形態で説明したのと同様に、インクIKに関する情報を検出可能な検出電圧V1が生成される。第4実施形態の交流生成回路78Cであれば、交流生成回路78Cの構成の簡素化が可能である。
図32は、本発明の第4実施形態におけるインクIKの検出のためのプリンターの回路構成を示す概略図である。第4実施形態のプリンターは、以下に説明するように交流生成回路78Cの構成が異なっている点以外は、第1実施形態のプリンター10の構成とほぼ同じである。第4実施形態の交流生成回路78Cでは、第2の抵抗R2が省略されており、所定電位供給部203に加えて、nチャンネル型FETによって構成された基準電位供給部204が設けられている。2つの電位供給部203,204は、以下のように、相補的に駆動する。周期信号発生部201が出力するPWM出力が第1期間T1のときには、所定電位供給部203がONして基準電位供給部204がOFFし、キャパシターC1に、第1の抵抗R1及びインクIKを介して電流が流れる。一方、PWM出力が第2期間T2のときには、所定電位供給部203がOFFし、基準電位供給部204がONする。これによって、第1期間T1で充電されたキャパシターC1から、インクIK及び第1の抵抗R1を介して電流が流れる。このような構成であっても、第1実施形態で説明したのと同様に、インクIKに関する情報を検出可能な検出電圧V1が生成される。第4実施形態の交流生成回路78Cであれば、交流生成回路78Cの構成の簡素化が可能である。
E.変形例:
E1.変形例1:
上記の各実施形態では、2本の円柱状の導電部材によって構成されている端子ピン64a,64bによってインクタンク22のインクIKに電圧が印加されている。これに対して、インクタンク22のインクIKに対しては、端子ピン64a,64bとは異なる構成の導電部材によって電圧が印加されてもよい。例えば、角柱形状の導電部材が用いられてもよいし、板形状の導電部材が用いられてもよい。あるいは、板状や棒状の部材を屈曲させた構成やコイル状に巻いた構成を有していてもよい。また、上記の各実施形態では、端子ピン64a,64bの後端部がインクタンク22の外部に突出している。これに対して、インクIKに電圧を印加するための導電部材の全体が、インクタンク22の内部に収容されていてもよい。この場合には、各配線66a,66bがインクタンク22の内部まで引き込まれる構成であってもよい。上記の各実施形態では、2本の端子ピン64a,64bが並列に上方からインクタンク22内に挿入されている。これに対して、2本の端子ピン64a,64bは、インクタンク22の側方から内部に挿入されてもよいし、互いに交差する方向に沿って、インクタンク22内に挿入されもよい。上記の各実施形態では、2本の端子ピン64a,64bを用いて、インクIKに電圧が印加されている。これに対して、2本の端子ピン64a,64bのうちのいずれか一本のみを用いて、インクIKに電圧が印加されてもよい。この場合には、例えば、インクIKに電圧が印加されたときにインクIKを介して電流が流れるように、インクタンク22に別の配線系統が形成されていてもよい。
E1.変形例1:
上記の各実施形態では、2本の円柱状の導電部材によって構成されている端子ピン64a,64bによってインクタンク22のインクIKに電圧が印加されている。これに対して、インクタンク22のインクIKに対しては、端子ピン64a,64bとは異なる構成の導電部材によって電圧が印加されてもよい。例えば、角柱形状の導電部材が用いられてもよいし、板形状の導電部材が用いられてもよい。あるいは、板状や棒状の部材を屈曲させた構成やコイル状に巻いた構成を有していてもよい。また、上記の各実施形態では、端子ピン64a,64bの後端部がインクタンク22の外部に突出している。これに対して、インクIKに電圧を印加するための導電部材の全体が、インクタンク22の内部に収容されていてもよい。この場合には、各配線66a,66bがインクタンク22の内部まで引き込まれる構成であってもよい。上記の各実施形態では、2本の端子ピン64a,64bが並列に上方からインクタンク22内に挿入されている。これに対して、2本の端子ピン64a,64bは、インクタンク22の側方から内部に挿入されてもよいし、互いに交差する方向に沿って、インクタンク22内に挿入されもよい。上記の各実施形態では、2本の端子ピン64a,64bを用いて、インクIKに電圧が印加されている。これに対して、2本の端子ピン64a,64bのうちのいずれか一本のみを用いて、インクIKに電圧が印加されてもよい。この場合には、例えば、インクIKに電圧が印加されたときにインクIKを介して電流が流れるように、インクタンク22に別の配線系統が形成されていてもよい。
E2.変形例2:
上記の各実施形態では、ハーネス65が有する一対の配線66a,66bのそれぞれが、接続部材68,68A,68Bを介して、一対の端子ピン64a,64bのそれぞれに接続されている。これに対して、一対の配線66a,66bのうちのいずれか一方のみが、接続部材68によって、対応する端子ピンに接続されていてもよい。
上記の各実施形態では、ハーネス65が有する一対の配線66a,66bのそれぞれが、接続部材68,68A,68Bを介して、一対の端子ピン64a,64bのそれぞれに接続されている。これに対して、一対の配線66a,66bのうちのいずれか一方のみが、接続部材68によって、対応する端子ピンに接続されていてもよい。
E3.変形例3:
上記の各実施形態では、インクタンク22に取り付けられている一対の端子ピン64a,64bは、配線部材の一例であるハーネス65を介して、回路基板23に電気的に接続されている。これに対して、一対の端子ピン64a,64bはそれぞれ、ハーネス65の代わりに、2本の配線によって別個に回路基板23に接続されてもよい。また、この場合には、回路基板23の回路側接続部75が省略されて、各配線が回路基板23の配線部に直接はんだ付けなどによって、接続されてもよい。
上記の各実施形態では、インクタンク22に取り付けられている一対の端子ピン64a,64bは、配線部材の一例であるハーネス65を介して、回路基板23に電気的に接続されている。これに対して、一対の端子ピン64a,64bはそれぞれ、ハーネス65の代わりに、2本の配線によって別個に回路基板23に接続されてもよい。また、この場合には、回路基板23の回路側接続部75が省略されて、各配線が回路基板23の配線部に直接はんだ付けなどによって、接続されてもよい。
E4.変形例4:
上記の各実施形態では、インクの検出のために、インクタンク22に収容されているインクIKに交流電圧が印加されている。これに対して、インクタンク22に収容されているインクIKには、交流電圧ではなく、直流電圧が印加されてもよい。この場合には、制御部32は、例えば、直流電圧を印加したときに2本の端子ピン64a,64bの間において検出される抵抗値に基づいて、インクIKの有無やインクIKの種類などを、インクに関する情報を検出してもよい。
上記の各実施形態では、インクの検出のために、インクタンク22に収容されているインクIKに交流電圧が印加されている。これに対して、インクタンク22に収容されているインクIKには、交流電圧ではなく、直流電圧が印加されてもよい。この場合には、制御部32は、例えば、直流電圧を印加したときに2本の端子ピン64a,64bの間において検出される抵抗値に基づいて、インクIKの有無やインクIKの種類などを、インクに関する情報を検出してもよい。
E5.変形例5:
上記の各実施形態では、各端子ピン64a,64bはステンレス鋼によって構成されている。これに対して、各端子ピン64a,64bはステンレス鋼以外の他の金属材料によって構成されてもよい。各端子ピン64a,64bは、例えば、鉄や、銅、カーボン、あるいはそれらを主成分とする合金などによって構成されてもよい。上記の各実施形態では、接続部材68,68A,68Bが各端子ピン64a,64bと同じステンレス鋼によって構成されている。これに対して、接続部材68,68A,68Bは、ステンレス鋼以外の前述したような金属材料によって構成されていてもよい。また、接続部材68,68A,68Bに形成されるめっき層95は、Niめっき層およびAuめっき層に限定されることはなく、接続部材68,68A,68Bの構成材料の種類に応じて、適宜、めっきの種類や方法が選択されればよい。
上記の各実施形態では、各端子ピン64a,64bはステンレス鋼によって構成されている。これに対して、各端子ピン64a,64bはステンレス鋼以外の他の金属材料によって構成されてもよい。各端子ピン64a,64bは、例えば、鉄や、銅、カーボン、あるいはそれらを主成分とする合金などによって構成されてもよい。上記の各実施形態では、接続部材68,68A,68Bが各端子ピン64a,64bと同じステンレス鋼によって構成されている。これに対して、接続部材68,68A,68Bは、ステンレス鋼以外の前述したような金属材料によって構成されていてもよい。また、接続部材68,68A,68Bに形成されるめっき層95は、Niめっき層およびAuめっき層に限定されることはなく、接続部材68,68A,68Bの構成材料の種類に応じて、適宜、めっきの種類や方法が選択されればよい。
E6.変形例6:
上記の各実施形態では、一対の配線66a,66bはともに、基板保持部材24に設けられている対応する1つの貫通孔81に通されている。これに対して、一対の配線66a,66bはそれぞれ、基板保持部材24に設けられている別々の貫通孔に通されてもよい。また、上記の各実施形態では、基板保持部材24の各貫通孔81a〜81dは、対応する各回路側接続部75a〜75dからずれた位置に設けられている。これに対して、各貫通孔81a〜81dは、対応する各回路側接続部75a〜75dの下方や、各回路側接続部75a〜75dの開口方向の前に位置するように形成されていてもよい。上記の各実施形態では、基板保持部材24の各貫通孔81a〜81dは、矢印Zの逆方向に見たときに、その開口領域の一部が回路基板23からはみ出すように形成されている。これに対して、基板保持部材24の各貫通孔81a〜81dは、矢印Zの逆方向に見たときに、開口領域全体が回路基板23に覆われる位置に形成されていてもよい。
上記の各実施形態では、一対の配線66a,66bはともに、基板保持部材24に設けられている対応する1つの貫通孔81に通されている。これに対して、一対の配線66a,66bはそれぞれ、基板保持部材24に設けられている別々の貫通孔に通されてもよい。また、上記の各実施形態では、基板保持部材24の各貫通孔81a〜81dは、対応する各回路側接続部75a〜75dからずれた位置に設けられている。これに対して、各貫通孔81a〜81dは、対応する各回路側接続部75a〜75dの下方や、各回路側接続部75a〜75dの開口方向の前に位置するように形成されていてもよい。上記の各実施形態では、基板保持部材24の各貫通孔81a〜81dは、矢印Zの逆方向に見たときに、その開口領域の一部が回路基板23からはみ出すように形成されている。これに対して、基板保持部材24の各貫通孔81a〜81dは、矢印Zの逆方向に見たときに、開口領域全体が回路基板23に覆われる位置に形成されていてもよい。
E7.変形例7:
上記の各実施形態では、プリンター10は、4つのインクタンク22を備えている。これに対して、プリンター10が備えるインクタンク22の数は4つに限定されることはない。プリンター10は、インクタンク22を1つのみ備えているものとしてもよい。あるいは、インクタンク22を2〜3つ備えているものとしてもよいし、5つ以上備えているものとしてもよい。プリンター10は、k(kは2以上の整数)個のインクタンク22と、k組の端子ピン64a,64bと、k個のハーネス53と、を備え、回路基板23に、K個の回路側接続部75が設けられている構成を有していてもよい。
上記の各実施形態では、プリンター10は、4つのインクタンク22を備えている。これに対して、プリンター10が備えるインクタンク22の数は4つに限定されることはない。プリンター10は、インクタンク22を1つのみ備えているものとしてもよい。あるいは、インクタンク22を2〜3つ備えているものとしてもよいし、5つ以上備えているものとしてもよい。プリンター10は、k(kは2以上の整数)個のインクタンク22と、k組の端子ピン64a,64bと、k個のハーネス53と、を備え、回路基板23に、K個の回路側接続部75が設けられている構成を有していてもよい。
E8.変形例8:
上記第1実施形態において説明されている各構成部は、適宜、省略や変形がなされてもよい。例えば、固定部材69や台座部材71は、いずれか一方、あるいは、その両方が省略されてもよい。また、基板保持部材24自体が省略されてもよいし、基板保持部材24の仕切壁部84や、板状部位85a,85b、垂下壁部88などが省略されるものとしてもよい。各端子ピン64a,64bの鍔部72が省略されてもよい。接続部材68,68A,68Bの中間部位93や貫通孔94が省略されてもよい。上記の各実施形態では、回路基板23が各インクタンク22の上に架設されるように、矢印Xの方向に延在している。これに対して、回路基板23は矢印Xの方向に延在していなくてもよく、複数に分割された回路基板23が基板保持部材24の上において矢印Xの方向に配列されていてもよい。その他に、回路基板23や基板保持部材24は、インクタンク22の上方に配置されていなくてもよく、例えば、背面側に配置されていてもよい。
上記第1実施形態において説明されている各構成部は、適宜、省略や変形がなされてもよい。例えば、固定部材69や台座部材71は、いずれか一方、あるいは、その両方が省略されてもよい。また、基板保持部材24自体が省略されてもよいし、基板保持部材24の仕切壁部84や、板状部位85a,85b、垂下壁部88などが省略されるものとしてもよい。各端子ピン64a,64bの鍔部72が省略されてもよい。接続部材68,68A,68Bの中間部位93や貫通孔94が省略されてもよい。上記の各実施形態では、回路基板23が各インクタンク22の上に架設されるように、矢印Xの方向に延在している。これに対して、回路基板23は矢印Xの方向に延在していなくてもよく、複数に分割された回路基板23が基板保持部材24の上において矢印Xの方向に配列されていてもよい。その他に、回路基板23や基板保持部材24は、インクタンク22の上方に配置されていなくてもよく、例えば、背面側に配置されていてもよい。
E9.変形例9:
上記第1実施形態において説明したタンクユニット20の組立工程は、適宜、順序が入れ替えられてもよいし、省略されてもよい。例えば、工程2と工程3とが入れ替えられて、基板保持部材24に連結されている状態の各インクタンク22に対して、貫通孔81を介して、端子アッセンブリー63が取付けられてもよい。また、工程3と工程4とは順序が入れ替えられて、回路基板23を保持している状態の基板保持部材24が各インクタンク22にねじ止めされてもよい。その他に、工程1において、固定部材69は、ハーネス65に接続部材68が取り付けられた後に、ハーネス65に取り付けられていてもよい。
上記第1実施形態において説明したタンクユニット20の組立工程は、適宜、順序が入れ替えられてもよいし、省略されてもよい。例えば、工程2と工程3とが入れ替えられて、基板保持部材24に連結されている状態の各インクタンク22に対して、貫通孔81を介して、端子アッセンブリー63が取付けられてもよい。また、工程3と工程4とは順序が入れ替えられて、回路基板23を保持している状態の基板保持部材24が各インクタンク22にねじ止めされてもよい。その他に、工程1において、固定部材69は、ハーネス65に接続部材68が取り付けられた後に、ハーネス65に取り付けられていてもよい。
E10.変形例10:
上記の各実施形態において、プリンター10は、上記第1実施形態や第4実施形態において説明したインクの検出のための回路構成以外の回路構成を有していてもよく、図27を参照して説明した以外の方法によってインクを検出してもよい。例えば、上記したように、インク検出のための直流電圧を発生する回路構成を有し、インクに直流電圧を印加していてもよい。
上記の各実施形態において、プリンター10は、上記第1実施形態や第4実施形態において説明したインクの検出のための回路構成以外の回路構成を有していてもよく、図27を参照して説明した以外の方法によってインクを検出してもよい。例えば、上記したように、インク検出のための直流電圧を発生する回路構成を有し、インクに直流電圧を印加していてもよい。
E11.変形例11:
上記の各実施形態では、回路基板23の回路部77には、選択回路79を含む交流生成回路78と、判定用電圧生成部205と、が設けられている。これに対して、回路基板23の回路部77には、選択回路79のみが設けられ、他の回路は回路基板23から離れた部位に設けられていてもよい。例えば、判定用電圧生成部205は、印刷部30に設けられていてもよい。
上記の各実施形態では、回路基板23の回路部77には、選択回路79を含む交流生成回路78と、判定用電圧生成部205と、が設けられている。これに対して、回路基板23の回路部77には、選択回路79のみが設けられ、他の回路は回路基板23から離れた部位に設けられていてもよい。例えば、判定用電圧生成部205は、印刷部30に設けられていてもよい。
E12.変形例12:
上記の各実施形態では、本願発明が適用されている液体吐出装置の一態様としてインクジェットプリンターであるプリンター10の構成が説明されている。これに対して、本願発明は、インクジェットプリンター以外の液体消費装置に適用されてもよい。例えば、高圧の水を噴射する液体噴射装置などに適用されてもよい。
上記の各実施形態では、本願発明が適用されている液体吐出装置の一態様としてインクジェットプリンターであるプリンター10の構成が説明されている。これに対して、本願発明は、インクジェットプリンター以外の液体消費装置に適用されてもよい。例えば、高圧の水を噴射する液体噴射装置などに適用されてもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…プリンター、20…タンクユニット、21…ケーシング部、21c…蓋部、21w…窓部、21h…ヒンジ機構、22…インクタンク、23…回路基板、23a,23b…面、24…基板保持部材、24a,24b…面、25…内部ユニット、26…配線ケーブル、30…印刷部、31…ケーシング部、32…制御部、33…印刷ヘッド部、34…搬送機構、35…開口部、41〜46…面部、47…外壁部、48a,48b…円筒部、50…ケース部材、50s…内部空間、51…シート部材、54…インク収容部、55…大気導入部、56…大気流路、57…大気室、58…大気取入部、59…インク注入部、59c…キャップ部材、59h…貫通孔、60…インク出口部、61…マーク部、63…端子アッセンブリー、64a,64b…端子ピン、65…ハーネス、66a,66b…配線、67…コネクター部、68,68A,68B…接続部材、68s…基材部、69…固定部材、69a〜69d…貫通孔、70…シール部材、71…台座部材、71a〜71d…貫通孔、72…鍔部、75(75a〜75d)…回路側接続部、76…ケーブル接続部、77…回路部、78,78C…交流生成回路、79…選択回路、80…位置決め部、81(81a〜81d)…貫通孔、82…爪部、83…突起部、84…仕切壁部、85a,85b…板状部位、86,87…ねじ穴、88…垂下壁部、90…導線部、91,91A…第1部位、91s,91As…接合面、92,92A,92B…第2部位、92s…めっき面、93…中間部位、94…貫通孔、95,95a,95b…めっき層、96…はんだ、100…連結部材、101…支持部、103…連結部、104…貫通孔、110…把持機構、111…めっき槽、112…スプレー、115…保持部、116…突起壁部、118…側壁部、201…周期信号発生部、203…所定電位供給部、204…基準電位供給部、205…判定用電圧生成部、213…スイッチ回路、214…平滑化回路、C1,C4…キャパシター、IK…インク、PP…印刷用紙、R1,R2,R4…抵抗、S…制御端子、S1,S2…ネジ、VSS…基準電位、VDD…高電位側電位
Claims (10)
- 液体が収容される液体容器と、少なくとも一部が前記液体容器内に配置される導電部材と、前記導電部材に電圧を印加する回路基板と、前記導電部材と前記回路基板とを電気的に接続する配線部材と、を備える液体消費装置に用いられる接続部材であって、
前記配線部材と前記導電部材との間の電気的な接続を仲介し、
前記液体消費装置に組み付けられるときに、前記導電部材が溶接される第1部位と、
前記接続部材に部分的に形成されているめっき層を有し、前記液体消費装置に組み付けられるときに、前記めっき層の上に前記配線部材を接合するためのはんだが配置される第2部位と、
を有している、接続部材。 - 請求項1記載の接続部材であって、
前記導電部材と同じ材料成分を主成分とする材料によって本体部が構成されている、接続部材。 - 請求項1または請求項2記載の接続部材であって、
前記第2部位には、前記液体消費装置において前記配線部材の一部が通され、前記はんだによって閉塞される貫通孔が設けられている、接続部材。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の接続部材であって、さらに、
前記第1部位と前記第2部位との間に位置し、前記第1部位と前記第2部位のそれぞれに交差している中間部位を有している、接続部材。 - 液体消費装置であって、
液体が収容される液体容器と、
少なくとも一部が前記液体容器内に配置される導電部材と、
前記導電部材に電圧を印加する回路基板と、
前記導電部材と前記回路基板とを電気的に接続する配線部材と、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の接続部材と、
を備え、
前記接続部材の前記第1部位には、前記導電部材が接合されていることによって、前記導電部材の構成材料と前記接続部材の構成材料とが溶け合った溶融部が形成されており、
前記第2部位には、前記はんだによって前記配線部材が接合されている、液体消費装置。 - 請求項5記載の液体消費装置であって、
前記導電部材は、前記液体容器にともに取付けられる一対の第1導電部材および第2導電部材を含み、
前記配線部材は、前記第1導電部材に電気的に接続される第1配線と、前記第2導電部材に接続される第2配線と、を含み、
前記接続部材は、前記第1導電部材と前記第1配線とに接続される第1接続部材と、前記第2導電部材と前記第2配線とに接続される第2接続部材と、を含む、液体消費装置。 - 請求項5または請求項6記載の液体消費装置であって、さらに、
前記回路基板と前記液体容器との間に配置され、前記回路基板を保持する基板保持部材を備え、
前記接続部材は、前記基板保持部材と、前記液体容器と、の間に配置されている、液体消費装置。 - 請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の液体消費装置であって、さらに、
前記回路基板に電気的に接続され、前記回路基板が前記導電部材に印加する前記電圧を利用して、前記液体容器における前記液体の量に関する情報を検出する制御部を備える、液体消費装置。 - 請求項4に記載の接続部材の製造方法であって、
前記接続部材を構成する板状の基材が、複数個、前記第1部位となる部位の端部において連結されて、並列に配列されている連結部材を準備する準備工程と、
前記連結部材における前記基材のそれぞれを折り曲げて、前記第2部位となる部位と、前記中間部位となる部位と、を形成する曲げ工程と、
前記第2部位となる部位にめっき層を形成するめっき工程と、
前記めっき層が形成された後に、前記基材のそれぞれにおける前記第1部位となる部位の前記端部において切断し、複数の前記基材をそれぞれ切り離す切断工程と、
を備える、製造方法。 - 請求項9記載の製造方法において、
前記接続部材は、請求項3に従属する請求項4に記載の接続部材であり、
前記めっき工程の前に、前記連結部材における前記基材のそれぞれの前記第2部位となる部位に対して前記貫通孔が設けられる、製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016002507A JP2017123302A (ja) | 2016-01-08 | 2016-01-08 | 液体消費装置に用いられる接続部材、液体消費装置および接続部材の製造方法 |
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ID=59305820
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11993086B2 (en) | 2020-01-20 | 2024-05-28 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Ink tank and inkjet printer |
-
2016
- 2016-01-08 JP JP2016002507A patent/JP2017123302A/ja active Pending
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