JP2017122523A - Solar heat collecting device and solar heat collecting system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、太陽熱集光装置及び太陽熱集光システムに関する。 The present invention relates to a solar heat collecting apparatus and a solar heat collecting system.
従来、地面付近に設置されたミラーで太陽光を上方へ反射し、集光部に反射光を入射させ集光させることで、集光部の内部に設けられた流路を流通する熱媒体を加熱し発電に利用する太陽熱集光システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。 Conventionally, a heat medium that circulates in the flow path provided inside the light collecting unit is reflected by reflecting sunlight upward with a mirror installed near the ground, and then reflecting the reflected light into the light collecting unit. A solar thermal condensing system that is heated and used for power generation is known (for example, see Patent Document 1).
しかしながら、ミラーにより太陽光を集光部の内部に入射させる場合、太陽光が照射する位置が特定の領域に集中することが考えられる。この場合、太陽光が照射する位置とそうではない位置との間での温度差が大きくなり、集光部が破損する可能性も考えられる。 However, when the sunlight is incident on the inside of the light collecting unit by the mirror, it is conceivable that the positions irradiated with the sunlight are concentrated in a specific region. In this case, there is a possibility that the temperature difference between the position where the sunlight is irradiated and the position where it is not so becomes large, and the condensing part is damaged.
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、太陽光の局所的な照射による破損を防止した太陽熱集光装置及び太陽熱集光システムを提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above, and an object of the present invention is to provide a solar heat concentrating device and a solar heat condensing system that prevent damage due to local irradiation of sunlight.
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る太陽熱集光装置は、集光された太陽光により流路を流れる流体を加熱する太陽熱集光装置であって、前記流路の内面に輻射膜を有することを特徴とする。 In order to achieve the above object, a solar heat collecting apparatus according to an aspect of the present invention is a solar heat collecting apparatus that heats a fluid flowing through a flow path by condensed sunlight, and radiates the inner surface of the flow path. It has a film.
上記の太陽熱集光装置によれば、流路の内面に輻射膜を有することで、太陽光の局所的な照射によって流路が局所的に加熱された場合であっても、輻射膜を介して輻射熱を伝達することができる。したがって、太陽光の局所的な照射による太陽熱集光装置の破損を防ぐことができる。 According to the solar heat concentrating device described above, by having the radiation film on the inner surface of the flow path, even when the flow path is locally heated by the local irradiation of sunlight, Can transmit radiant heat. Therefore, it is possible to prevent damage to the solar heat collecting apparatus due to local irradiation of sunlight.
ここで、前記流路が、キャビティ型である態様とすることができる。 Here, the flow path may be a cavity type.
流路がキャビティ型である場合、太陽光の局所的な照射が発生することが多いと考えられる。したがって、輻射膜を設けることによって、太陽熱集光装置の破損を効果的に防ぐことができる。 When the flow path is a cavity type, it is considered that local irradiation of sunlight often occurs. Therefore, by providing the radiation film, it is possible to effectively prevent the solar heat collecting device from being damaged.
また、前記輻射膜は、前記流路のうち前記太陽光の照射量が大きい領域に設けられる態様とすることができる。 Moreover, the said radiation film can be set as the aspect provided in the area | region where the irradiation amount of the said sunlight is large among the said flow paths.
流路のうち太陽光の照射量が大きい領域とは、高温になりやすい場所であるともいえる。したがって、その領域の内面に輻射膜を設けることで、当該領域からの輻射熱の伝達を効果的に行うことができる。 It can be said that the area where the amount of sunlight irradiated in the channel is large is a place where the temperature tends to be high. Therefore, by providing a radiation film on the inner surface of the region, it is possible to effectively transmit radiant heat from the region.
また、本発明の一形態に係る太陽熱集光システムは、太陽光を反射する反射部と、前記反射部で反射された太陽光を集光し、該集光された太陽光により流路を流れる流体を加熱する集熱部と、を備え、前記集熱部は、前記流路の内面に輻射膜を有することを特徴とする。 Moreover, the solar thermal condensing system which concerns on one form of this invention condenses the sunlight reflected by the said reflection part and the said reflection part, and flows through a flow path by this condensed sunlight. And a heat collecting part for heating the fluid, wherein the heat collecting part has a radiation film on the inner surface of the flow path.
上記の太陽熱集光システムによれば、集熱部の流路の内面に輻射膜を有することで、太陽光の局所的な照射によって集熱部の流路が局所的に加熱された場合であっても、輻射膜を介して輻射熱を伝達することができる。したがって、太陽光の局所的な照射による集熱部の破損を防ぐことができる。 According to the solar heat collecting system described above, the radiation film is provided on the inner surface of the flow path of the heat collection unit, and thus the flow path of the heat collection unit is locally heated by the local irradiation of sunlight. However, radiant heat can be transmitted through the radiation film. Accordingly, it is possible to prevent damage to the heat collecting part due to local irradiation of sunlight.
本発明によれば、太陽光の局所的な照射による破損を防止した太陽熱集光装置及び太陽熱集光システムが提供される。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the solar thermal condensing apparatus and solar thermal condensing system which prevented the damage by local irradiation of sunlight are provided.
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。 DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Hereinafter, embodiments for carrying out the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. In the description of the drawings, the same elements are denoted by the same reference numerals, and redundant description is omitted.
図1は、本発明の一実施形態に係る太陽熱集光システムを含む太陽熱発電システムを示す概略図である。図1に示すように、太陽熱発電システム1は、太陽光を反射させ集光させて流体を加熱する太陽熱集光システム2と、加熱された流体との間で熱交換を行って得た熱を利用し発電を行う発電装置3(エネルギー変換部)と、を備える。なお、ここでは特に好ましいとして流体を空気としているが、空気に限定されず、オイル、溶融塩等を用いてもよい。
FIG. 1 is a schematic diagram showing a solar power generation system including a solar thermal condensing system according to an embodiment of the present invention. As shown in FIG. 1, the solar thermal power generation system 1 reflects heat obtained by exchanging heat between a solar
太陽熱集光システム2は、図1に示すように、供給配管4、排出配管5、及び太陽熱集光ユニット6を備えている。太陽熱集光ユニット6は、複数のレシーバ7(太陽熱集光装置、集熱部)と、複数のミラー8(反射部)と、を有している。
As shown in FIG. 1, the solar
供給配管4は、発電装置3における熱交換によって冷却されたた流体を、太陽熱集光ユニット6へ供給するためのものである。また、供給配管4は、各レシーバ7に対して接続されて流体を送る。
The supply pipe 4 is for supplying the fluid cooled by the heat exchange in the
排出配管5は、太陽熱集光ユニット6の各レシーバ7(詳しくは後述)において加熱された流体を、太陽熱集光ユニット6から取り出すためのものである。
The discharge pipe 5 is for taking out the fluid heated in each receiver 7 (details will be described later) of the solar
レシーバ7は、ミラー8で反射された太陽光を集光し、流路を流れる流体を加熱する機能を有する集熱部としての機能を有する。また、レシーバ7は、内部に流体を流通させる流路を有し、集光された太陽光からの伝熱によって、流路の内部の流体を加熱する太陽熱集光装置としての機能も有する。レシーバ7において流体を流通させる流路である配管は、例えばステンレス鋼やニッケル合金等の高温耐性を有する材料により形成されており、その一端が供給配管4の水平部4aに接続されると共に、その他端が排出配管5の水平部5aに接続される。
The
レシーバ7は、本実施形態においては、太陽熱集光ユニット6に複数設けられている。レシーバ7は、供給配管4及び排出配管5の水平部4a,5aに、配管の延在方向に沿って等間隔に設けることができる。隣り合うレシーバ7,7同士の間隔は適宜変更することができる。なお、太陽熱集光ユニット6に設けられるレシーバ7の個数は4つに限られない。
In the present embodiment, a plurality of
また、本実施形態に係る太陽熱集光システム2では、レシーバ7が所謂キャビティ型レシーバであり、その内部にミラー8からの太陽光を入射させることで、レシーバ7内部の流路である配管を流れる流体が加熱される。このレシーバ7の構造の詳細については後述する。
Moreover, in the solar
ミラー8は、太陽光を反射し、レシーバ7に入射させるためのものである。各レシーバ7に対して一列に整列するように配置されている。各ミラー8は、角度を傾けるための駆動装置(不図示)を備えており、太陽の動きに合わせて自動で角度を変えることで、常に反射光がレシーバ7に入射するように制御されている。なお、図1においては、説明のために、太陽光が一部のミラー8にのみ反射し、一つのレシーバ7にのみ入射するように示しているが、実際は略全てのミラー8に太陽光が反射し、各々対応するレシーバ7に入射する。
The
図1に示すように、発電装置3は、太陽熱集光システム2で加熱され排出配管5を経由した流体と熱交換を行い蓄熱する蓄熱部10と、蓄熱部10で蓄熱した熱を利用して発電を行う発電部11と、を有している。
As shown in FIG. 1, the
蓄熱部10は、固体の蓄熱体を敷き詰めたものであり、排出配管5からの加熱された流体が蓄熱体の隙間を通過する過程で、蓄熱体と流体との間の熱交換を行う。ここでは、蓄熱部10は、蓄熱体を通過する前後で流体の温度を例えば約650℃から約120℃まで低下させる。蓄熱体としては、例えば石を使用することができ、この場合、コストを低減しつつ、蓄熱体に要求される十分な性能を確保できる。
The
発電部11は、蓄熱部10が流体から得た熱によって水から蒸気を発生させる蒸気発生器13と、当該蒸気によって回転駆動される蒸気タービン14と、蒸気タービン14と連動して回転駆動され発電を行う発電機15と、蒸気タービン14を通過した蒸気を水に戻す復水器16と、主に復水器16を通過した水から空気を取り除く脱気器17と、を有している。なお、発電部11としては上記構成に限定されず、蓄熱部10が得た熱を利用して発電を行うことができれば、あらゆる構成を採用することができる。
The
レシーバ7について、図2を参照しながら説明する。図2に示すレシーバ7はキャビティ型である。キャビティ型のレシーバとは、太陽光の入射口が洞穴形状(キャビティ)の入り口となっていて、入射口と比較して内側を広く確保した上で、そのキャビティの内面に日射吸収面が形成されたものである。このうち、本実施形態に係る太陽熱集光システム2では、一般的なキャビティ型レシーバのうち、キャビティの日射吸収面に流路が設けられているレシーバが用いられている。以下の実施形態では、キャビティ型のレシーバとしてコイル状に巻回された流路がキャビティの内面に形成されたタイプのレシーバ7について説明する。
The
レシーバ7は、流体の流路を形成するコイル状の配管71と、コイル状の配管71の周囲を覆うように設けられた断熱材72と、配管71の下方に設けられた2次ミラー73とを含んで構成される。なお、図3では、コイル状の配管71の一部の断面図のみを示している。
The
配管71は、鉛直方向に延びる巻回軸Xを中心にして複数回巻回されていて、概略円筒状をなしている。配管71の下方側の端部71aが供給配管4の水平部4aに接続される。また、配管71の上方側の端部71bが排出配管5の水平部5aに接続される。
The
コイル状に巻回された配管71は、断熱材72の内部に収容される。断熱材72は配管71と外部とを断熱するために設けられている。断熱材72は、内部に配管71を収容すると共に上方側の端部は閉じていて、断熱性能が高められている。また、下方側の端部は、配管71に対して太陽光を照射するための開口72aが形成されている。開口72aの内径は、コイル状の配管71の内径よりも小さくすることができるが、ミラー8からの太陽光の光路に応じて適宜変更される。
The
開口72aの下方には、2次ミラー73が取り付けられている。2次ミラー73は、ミラー8により反射された太陽光のレシーバ7内部への入射を促進するためのものである。2次ミラー73を備えることで、ミラー8により反射された太陽光のうち2次ミラー73に到達した光についてもレシーバ7の内部へ入射させることができる。
A
上記のレシーバ7では、ミラー8又は2次ミラー73により反射することで集光された太陽光が、レシーバ7における断熱材72の開口72aから断熱材72の内部に入射し、断熱材72の内部に配置するコイル状に巻回された配管71の中央側から配管71を照射する。これにより配管71が温度上昇することによって、内部の流体が加熱される。流体は、配管71の入口である下方側の端部71aから出口である上方側の端部71bまで移動する間に、温度が約120℃から約650℃まで加熱される。
In the
レシーバ7の配管71は、太陽光により照射される領域における集熱効率を高めるために、その表面に熱吸収膜等を設けた構成とすることができる。また、配管71は内面に輻射膜74(図3参照)を有する。内面とは、配管71において流体が流通する側の面のことである。本実施形態の太陽熱集光システム2のレシーバ7は、配管71の内部に輻射膜74を有することで、配管71の各位置における温度の偏りを抑制する。レシーバ7では、配管71の内面全面に輻射膜74が設けられている。
The
輻射膜74は、配管71の内面での輻射(放射)を促進させるために設けられる。具体的には、輻射膜74は、配管71の内面に積層することができ、何も加工しない配管71の内面と比較して輻射率(放射率)を向上させる材料であれば特に限定されない。ステンレス鋼の配管71を用いる場合、内面の輻射率は概ね0.2程度である。したがって、輻射膜74の輻射率はこれよりも大きい値であることによりその効果が奏される。なお、輻射率が0.5以上程度であると、何も加工をしていない場合と比較して内面の輻射率が十分に大きくなる。
The
また、輻射膜74は、配管71及びその内部を流れる流体の温度に対して耐熱性を有している必要がある。すなわち、耐熱温度が約650℃よりも高い材料が選択される。上記のような条件を満たす輻射膜74として、例えば耐熱性の放熱塗料を用いることができる。公知の放熱塗料を輻射膜74として用いることができるが、このような放熱塗料としては、例えば、ピロマーク(製品名;テンピル社製)が挙げられる。
Moreover, the
上記の太陽熱発電システム1では、太陽光が集光されたレシーバ7において、太陽光が配管71を照射することで、配管71の内部を流れる流体が加熱される。レシーバ7において加熱された流体は、排出配管5を経由して蓄熱部10に至り、ファン12の吸引により蓄熱部10を通過する際に蓄熱体との間で熱交換が行われて冷却される。冷却された流体は、供給配管4に供給されて流通する。一方、発電部11では、蒸気発生器13において、蓄熱部10が流体から得た熱によって水から蒸気が発生し、当該蒸気によって蒸気タービン14及び発電機15を回転駆動させることで発電を行う。
In the solar thermal power generation system 1 described above, the sunlight flowing through the
ここで、レシーバ7には、配管71の内面に輻射膜74が形成されている。これにより、太陽光の局所的な照射により、レシーバ7の配管71に生じる温度差を抑制することができる。すなわち、太陽光の局所的な照射によるレシーバ7の破損(特に、配管71の破損)を防止することができる。
Here, a
レシーバ7では、断熱材72の下方に設けられた開口72aから太陽光が入射するため、太陽光はコイル状の配管71における径方向内側の表面(巻回軸X側と対向する側の面)を照射する。逆に、径方向外側の配管71の表面(断熱材72と対向する側の面)には太陽光は照射されない。そのため、配管71の径方向内側と径方向外側との間での温度差が大きくなる。なお、配管71の径方向内側と径方向外側との間での温度差とは、径方向内側での表面と、径方向外側での表面とを比較したものを指している。ただし、配管71の径方向内側における表面と裏面(内面)との温度差、及び、配管71の径方向外側における表面と裏面(内面)との温度差は、配管71の径方向内側と径方向外側との間での温度差と比較すると十分小さく、無視できるレベルである。
In the
配管71の径方向内側と径方向外側との温度差は、配管71に負荷を与えることになる。具体的には、温度差によって配管71において応力が生じ、配管71の変形を発生させることも考えられる。また、配管71の内部の流体の温度は、配管71の周囲の温度の平均値と同じようになるように変化する。すなわち、配管71内部の流体の温度が最終的に約650℃に到達すると考えると、配管71の径方向内側と径方向外側との温度差が大きいということは、配管71の径方向内側の温度は流体の到達温度(約650℃)よりもかなり高くなると考えられる。配管71の材料がステンレス鋼である場合、700℃以上となると配管71自体の劣化が促進されてしまう可能性がある。
The temperature difference between the radially inner side and the radially outer side of the
上記の問題点について、例えば、配管71の厚みを変更して熱伝導性を高めるという対応が考えられるが、この対応は材料コストの上昇を招く可能性がある。配管71の材料として用いられるステンレス鋼やニッケル合金は、そもそも熱伝導率が高い材料でないため、厚みを増して温度の均一化を図ろうとしても、なかなかその効果が得られない可能性がある。さらに、厚くなった配管71自体が内部の流体への伝熱を遅くすることが考えられる。また、配管71に生じる温度差を小さくする他の方法として、配管71の径方向外側の表面にも太陽光が照射されるように、配管71の形状を変更することも考えられるが、形状変更による加工コストが上昇する可能性や、形状によっては内部の流体の加熱効率が低下する可能性が考えられる。
Regarding the above problem, for example, a countermeasure of increasing the thermal conductivity by changing the thickness of the
そこで、本実施形態の太陽熱集光システム2におけるレシーバ7(太陽熱集光装置)では、配管71の内面に輻射膜74を設けることで、太陽光が照射する配管71の径方向内側で発生した熱が配管71の径方向外側へ輻射される。これにより、配管71における径方向内側と径方向外側との温度差を小さくすることができる。すなわち、太陽光の局所的な照射によるレシーバ7の破損を防止することができる。
Therefore, in the receiver 7 (solar heat concentrating device) in the solar
輻射膜74を設けることによる効果についてシミュレーションした結果を示す。図2に示した輻射膜74を有するレシーバ7に対して太陽光を照射した場合に、輻射膜74の有無によって温度がどう変化するかをシミュレーションした。具体的には、図3に示すように、コイル状の配管71の下方から順に1周毎に測定点P1〜P4を設定した。そして、レシーバ7と同様に下方の開口72aから太陽光を入射させて配管71に対して照射したときの、それぞれの測定点における径方向内側の1点における表面温度と、径方向外側の1点における表面温度と、を2つの条件下において、シミュレーションにより算出した。2つの条件とは、配管71の内面に輻射膜74が設けられている場合(輻射率0.82)と、輻射膜74が設けられていない場合(輻射率0.18)と、である。
The result of having simulated about the effect by providing
なお、配管71については、ステンレス製であって、外径22mm、巻回径(巻回軸Xを挟んで対向する配管71同士の中心間の距離)160mmであるとした。また、配管71内で流量3.1g/sとなるように端部71aから120℃の空気を導入した状態で、太陽光の照射により配管71を加温した、という条件でシミュレーションを行った。その結果を表1に示す。
The
表1に示すように、輻射率0.18の場合には、測定点P1において内側と外側の温度差が162℃であったのに対して、輻射率0.82の場合には、113℃となった。同様に、測定点P2〜P4についても、輻射率0.18の場合と比較して輻射率0.82の場合の方が内側と外側の温度差が小さくなった。表1の算出結果からも明らかなように、配管71の内面の輻射率が高くなると内側の温度が低下し、外側の温度が上昇することが確認された。これは、配管71の径方向内側から径方向外側へ向けた輻射熱の伝達によるものであると考えられる。このように、配管71における径方向内側と径方向外側との温度差を小さくすることがシミュレーション結果からも確認できた。
As shown in Table 1, when the emissivity is 0.18, the temperature difference between the inner side and the outer side is 162 ° C. at the measurement point P1, whereas when the emissivity is 0.82, 113 ° C. It became. Similarly, at the measurement points P2 to P4, the temperature difference between the inner side and the outer side is smaller when the radiation rate is 0.82 than when the radiation rate is 0.18. As is clear from the calculation results in Table 1, it was confirmed that when the emissivity of the inner surface of the
また、配管71内の流体が空気である場合、輻射膜74は近赤外(700nm〜2500nm)又は中赤外(2500nm〜4000nm)の波長領域の光に対しても高い輻射率を有していることが好ましい。配管71内の流体が空気である場合、空気は赤外線を透過するため、配管71における内側から外側への輻射熱の伝達を効率よく行うことができる。
Further, when the fluid in the
また、配管71を含むレシーバ7がキャビティ型である場合に、輻射膜74に設けることによる効果が顕著となる。すなわち、キャビティ型のレシーバでは、太陽光の入射口が限定されているため、照射方向が限られてしまう。したがって、キャビティの内面に形成される流路のうち、入射口に対向する側の面は太陽光の照射によって加熱される一方で、入射口に対向する側の面とは逆側の面には太陽光の照射がなく、その結果両者間で温度差が生じると考えられる。このように、キャビティ型のレシーバでは、太陽光の局所的な照射による温度差が大きくなる可能性が考えられるため、輻射膜74に設けることによる温度差の低減効果が顕著となると考えられる。
In addition, when the
また、本実施形態に係るレシーバ7のように、輻射膜74に設けることによる効果が顕著となる。開口72aの近傍に設けられた2次ミラー73を有している場合には、ミラー8のみの場合と比較して太陽光の角度分布が大きくなるため、開口72a周辺、すなわち、下方側に太陽光が集中しやすくなると考えられる。配管71を流れる流体は、下方から上方へ移動しながら加熱されるため、下方の配管71には低温の流体が流れている。そのため、上記のシミュレーションでも示したように、上方の配管71と比較して内外での温度差が大きくなりやすい。したがって、輻射膜74を設けることによる温度差の低減効果が顕著となると考えられる。
Moreover, the effect by providing in the radiation film |
なお、輻射膜74は、配管71の内面全面に設けられていてもよいが、太陽光の照射によって高温となりやすい部分に輻射膜74を設けることで、太陽光の局所的な照射によるレシーバ7の破損を防止することができる。高温となりやすい部分とは、他の領域と比較して集光された太陽光の照射量が大きい領域である。本実施形態に係るレシーバ7の場合、集光された太陽光の照射量が大きい領域とは、配管71のうち径方向内側の領域であり、且つ、開口72aに近い下方側であると考えられる。ただし、流路の配置を含むレシーバ7の形状、及び、ミラー8の配置等によって太陽光の集光具合及び太陽光の照射位置が変化することが考えられる。つまり、どのような領域に太陽光が集中して照射されるかは、諸々の条件によって変化する。したがって、輻射膜74を設ける位置についても適宜変更することができる。
The
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られず、種々の変更を加えることができる。 As mentioned above, although embodiment which concerns on this invention was described, this invention is not restricted to the said embodiment, A various change can be added.
例えば、上記実施形態では、流路がキャビティ型であるレシーバ7として、配管71がコイル状に巻回されたタイプのレシーバ7について説明したが、レシーバ7の形状は適宜変更することができる。また、流路の形状についても適宜変更することができる。例えば、上記実施形態では、流路が配管71であって、レシーバ7の下方から上方に向けて配管71内を流体が移動する場合について説明したが、例えば、上記実施形態で説明した輻射膜は、スリット状の開口部を有する筒形状の部材を形成し、その内部を中空にすることで流体の流路としたレシーバにも適用することができる。このような形状のレシーバの場合、スリットがキャビティにおける太陽光の入射口となる。
For example, in the above embodiment, the
さらに、本発明に係る輻射膜は、キャビティ型のレシーバの流路には限定されない。流体を流れる流路を有するレシーバでは、流路の外側全面に太陽光を均等に照射することは困難であることから、太陽光の局所的な照射が発生することが考えられる。すなわち、太陽光の局所的な照射によるレシーバの破損が生じることが考えられる。これに対して、流路の内面に輻射膜を設けることによって、太陽光の局所的な照射によるレシーバの破損を防止することができる。 Furthermore, the radiation film according to the present invention is not limited to the channel of the cavity type receiver. In a receiver having a flow path through which a fluid flows, it is difficult to irradiate sunlight uniformly over the entire outer surface of the flow path. Therefore, local irradiation of sunlight may occur. That is, it is conceivable that the receiver is damaged due to local irradiation of sunlight. In contrast, by providing a radiation film on the inner surface of the flow path, it is possible to prevent damage to the receiver due to local irradiation of sunlight.
1…太陽熱発電システム、2…太陽熱集光システム、3…発電装置、4…供給配管、5…排出配管、6…太陽熱集光ユニット、7…レシーバ、8…ミラー、71…配管、72…断熱材、73…2次ミラー。
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Solar thermal power generation system, 2 ... Solar thermal condensing system, 3 ... Power generation apparatus, 4 ... Supply piping, 5 ... Discharge piping, 6 ... Solar thermal condensing unit, 7 ... Receiver, 8 ... Mirror, 71 ... Piping, 72 ...
Claims (4)
前記流路の内面に輻射膜を有することを特徴とする太陽熱集光装置。 A solar thermal condensing device that heats a fluid flowing through a flow path by condensed sunlight,
A solar heat concentrator having a radiation film on an inner surface of the flow path.
前記反射部で反射された太陽光を集光し、該集光された太陽光により流路を流れる流体を加熱する集熱部と、を備え、
前記集熱部は、前記流路の内面に輻射膜を有することを特徴とする太陽熱集光システム。 A reflector that reflects sunlight;
A heat collecting unit that collects sunlight reflected by the reflecting unit and heats the fluid flowing through the flow path by the collected sunlight, and
The solar heat condensing system, wherein the heat collecting part has a radiation film on an inner surface of the flow path.
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