JP2017120220A - 三次元計測治具 - Google Patents

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臣吾 米本
Shingo Yonemoto
臣吾 米本
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祐哉 皆方
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Abstract

【課題】三次元レーザー測定器によって被計測物を三次元計測するために用いるリフレクタを保持する三次元計測治具を提供する。【解決手段】三次元レーザー計測器によって丸孔を三次元計測するために用いるリフレクタ3を保持する三次元計測治具4は、基準面74、及び、基準面と反対向きの面に設けられてリフレクタが載置される座72を有する台座部7と、台座部の基準面からこれと直交する方向に延びる軸状の脚本体80、及び、脚本体の外周面において円周方向に等間隔に並ぶ、半径方向に伸縮可能な複数の弾性体843を有する脚部8とを備える。台座部の基準面が丸孔の開口縁と接触し、且つ、脚部の複数の弾性体が丸孔の内周面と接触するように、脚部が丸孔に挿入される。【選択図】図2

Description

本発明は、三次元レーザー測定器によって計測対象を三次元計測するために用いるリフレクタを保持する三次元計測治具に関する。
土木機械、プラント、船舶、橋梁などの大型構造物において、三次元計測技術が活用され、例えば、穴径や角部等の位置計測等が行われている。
例えば、特許文献1では、配管のフランジの孔に取り付けられたレーザー計測用ターゲット治具と、レーザー測定器とを用いて、フランジの面及び孔の中心位置を特定することが示されている。このレーザー測定器は、レーザー計測用ターゲット治具に向けてレーザーを投光するとともに反射光を受光して、最大の反射光強度が得られたときの対象物までの距離をレーザー測定器からレーザー計測用ターゲット治具までの距離として検出し、この距離に基づいてレーザー計測用ターゲット治具の座標を算出することにより、フランジの面及び中心位置を特定するように構成されている。
特許文献1のレーザー計測用ターゲット治具は、厚板形状の台座と、表面の一部が台座から突出するように台座に固定された球体(リフレクタ)と、台座の背面に設けられフランジの孔に挿通されたアンカーボルト及びアンカーボルトに螺合されたナットから成る固定手段とから構成されている。ナットはテーパ面を有し、このテーパ面がフランジの孔に食い込むことにより、レーザー計測用ターゲット治具の中心と孔の中心とを一致させるようにしている。
ところで、三次元レーザー測定器と共に使用されるリフレクタの一種として、レトロリフレクタが知られている。特許文献2では、有関節座標計測機の先端アームに配置したレトロリフレクタと、レーザートラッカを使用して、三次元位置計測を行うことが記載されている。レトロリフレクタは互いに直交した3枚の鏡から構成されており、入射した光はこれらの鏡で反射して、3枚の鏡が交わる頂点である中心へ集められ、この中心から反射光が入射方向へ戻るという特徴を有している。
特開2012−247292号公報 特開2013−68625号公報
三次元レーザー測定器と共に使用されるリフレクタとしてレトロリフレクタを用いれば、レーザー光照射位置の精度が要求されないため、特に、大型構造物上の被計測点などのように、三次元レーザー測定器からリフレクタまでの距離が大きくなる場合の三次元位置計測に有利である。しかしながら、レトロリフレクタは非常に高価且つデリケートであり、特許文献1のレーザー計測用ターゲット治具において球体をレトロリフレクタで代用することは困難である。また、特許文献1のレーザー計測用ターゲット治具はフランジのボルト孔に取り付けるためにアンカーボルトとナットを締結する作業が必要であり、被計測点が多数である場合には作業効率が高いとはいえない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、三次元レーザー測定器によって被計測物を三次元計測するために用いるリフレクタを保持する三次元計測治具であって、三次元計測の作業効率を向上し得るものを提案することにある。
本発明の第1の態様に係る三次元計測治具は、三次元レーザー計測器によって丸孔を三次元計測するために用いるリフレクタを保持する三次元計測治具であって、
基準面、及び、前記基準面と平行であって前記リフレクタが載置される座面を有する台座部と、
前記台座部の前記基準面からこれと直交する方向に延びる軸状の脚本体、及び、前記脚本体の外周面において円周方向に等間隔に並ぶ、半径方向に伸縮可能な複数の弾性体を有する脚部とを備え、
前記台座部の前記基準面が前記丸孔の開口縁と接触し、且つ、前記脚部の前記複数の弾性体が前記丸孔の内周面と接触するように、前記脚部が前記丸孔に挿入されることを特徴としている。
上記構成の三次元計測治具では、脚部が丸孔に挿入されると、丸孔に挿し込まれた脚部の複数の弾性体の弾性変形がバランスすることによって、脚部の脚本体の軸心と丸孔の中心とが同一直線上に位置するように自動的に位置決めされる。したがって、脚部が丸孔に挿し込まれた状態で、台座の座にリフレクタを載せると、丸孔に対しリフレクタが位置決めされる。このように、三次元計測治具を用いることによって、丸孔に対するリフレクタの位置決めが容易となり、丸孔の三次元計測の作業効率を向上させることができる。
上記三次元計測治具において、前記複数の弾性体の各々はボールプランジャであってよい。
上記構成によれば、脚部の脚本体に対するボールプランジャの螺入具合を調整することによって、弾性体の脚本体の外周面から半径方向外側への突出量を調整することが可能である。
また、上記三次元計測治具において、前記脚本体に前記半径方向に延びる複数のネジ孔が設けられ、前記複数のネジ孔の各々に前記ボールプランジャが螺入され、前記複数のネジ孔の各々に対応して、前記ネジ孔と同一直線上を通って前記脚本体を前記半径方向に貫く調整孔が設けられていてよい。
上記構成によれば、調整孔に工具を挿入して、ネジ孔に螺入されたボールプランジャを回転操作することができる。よって、弾性体の脚本体の外周面から半径方向外側への突出量の調整作業が容易である。
本発明の第2の態様に係る三次元計測治具は、三次元レーザー計測器によってボルト孔を三次元計測するために用いるリフレクタを保持する三次元計測治具であって、
基準面、及び、前記基準面と反対向きの面に設けられて前記リフレクタが載置される座を有する台座部と、
前記台座部の前記基準面からこれと直交する方向に延びる軸状の脚本体、及び、前記脚本体の外周面に形成された雄ネジ部を有する脚部とを備え、
前記台座部の前記基準面が前記ボルト孔の開口縁と接触し、前記脚部の前記雄ネジ部が前記ボルト孔と螺合するように、前記脚部が前記ボルト孔に挿入されることを特徴としている。
上記構成の三次元計測治具では、脚部がボルト孔に螺入されると、脚部の脚本体の軸心とボルト孔の中心とが同一直線上に位置するように自動的に位置決めされる。したがって、脚部がボルト孔に螺入された状態で、台座の座にリフレクタを載せると、ボルト孔に対しリフレクタが位置決めされる。このように、三次元計測治具を用いることによって、ボルト孔に対するリフレクタの位置決めが容易となり、ボルト孔の三次元計測の作業効率を向上させることができる。
上記第1及び第2の態様に係る三次元計測治具において、前記脚部の前記脚本体の軸心の延長線上に、前記台座部の前記座に載置された前記リフレクタの中心が位置していてよい。
これにより、丸孔又はボルト孔の中心線上にリフレクタの中心が位置決めされることとなり、三次元計測の作業及び処理が容易となる。
上記第1及び第2の態様に係る三次元計測治具において、前記台座部と前記脚部の前記脚本体との連結部において、前記台座部と前記脚部の前記脚本体に亘って円周方向に連続する逃がし溝が形成されていてよい。
上記構成によれば、丸孔又はボルト孔の開口縁にバリが存在する場合に、そのバリと治具との干渉を避けることができる。
また、上記第1及び第2の態様に係る三次元計測治具において、前前記台座部の前記基準面の縁に沿って切欠きが形成されていてよい。
上記構成によれば、丸孔又はボルト孔に装着された三次元計測治具を取り外すときに、作業者が切欠きに指を掛けることによって三次元計測治具を容易に取り扱うことができる。
本発明の第3の態様に係る三次元計測治具は、三次元レーザー計測器によって円管を三次元計測するために用いるリフレクタを保持する三次元計測治具であって、
基準面、及び、前記基準面と反対向きの面に設けられて前記リフレクタが載置される座を有する台座部と、
前記台座部の前記基準面からこれと直交する方向に延び、前記基準面と直交する第1面、及び、前記基準面と直交し前記第1面と交わる第2面を有する脚部とを備え、
前記台座部の前記基準面が前記円管の開口縁と接触し、且つ、前記脚部の前記第1面及び前記第2面が前記円管の外周面と接触するように、前記円管に配置されることを特徴としている。
上記構成の三次元計測治具では、上記の通り治具が円管に配置されることによって、円管の中心とリフレクタの距離が一定となるように、円管に対しリフレクタが位置決めされる。そして、円管の円周方向の複数位置において治具を配置して三次元計測を行うことによって、円管の中心を求めることができる。このように、治具を用いることによって、円管に対するリフレクタの位置決めが容易となり、円管の三次元計測の作業効率を向上させることができる。
本発明に係る三次元計測治具によれば、三次元計測の作業効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る三次元計測治具を具備する三次元座標計測システムの概略構成を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る三次元計測治具の側面一部断面図である。 第1実施形態に係る三次元計測治具の平面図である。 図2におけるIV−IV断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例1に係る三次元計測治具の側面図である。 本発明の第2実施形態に係る三次元計測治具の側面図である。 本発明の第3実施形態に係る三次元計測治具の側面図である。 本発明の第3実施形態に係る三次元計測治具の底面図である。 図8におけるIX−IX矢視断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。先ず、本発明の一実施形態に係る三次元計測治具4を具備する三次元座標計測システム1の概略構成について説明する。図1は、三次元座標計測システム1の概略構成を示す概念図である。
図1に示すように、三次元座標計測システム1は、三次元レーザー測定器2と、リフレクタ3と、計測対象にリフレクタ3を位置決め及び保持させる三次元計測治具(以下、単に「治具4」という)とを備えている。図1に示す例では、フランジ10に穿設された円周方向に並ぶ複数の丸孔11について、各丸孔11の中心位置(即ち、丸孔11の中心線11Cの位置)を三次元計測しようとしている。
本実施形態では、リフレクタ3として、球殻形状のレトロリフレクタが用いられている。リフレクタ3は、一部が開口した部分球殻31と、部分球殻31に内装された3枚の平面鏡32とを備えている。部分球殻31の開口を通じてレーザー光Lが平面鏡32に入射する。3枚の平面鏡32は互いに直交し、更に、3枚の平面鏡32が交わる頂点と部分球殻31の球の中心とが一致している。この3枚の平面鏡32が交わる頂点、且つ、部分球殻31の球の中心を、リフレクタ3の中心3Cという。但し、リフレクタ3の形態は上記に限定されず、例えば、レーザー光を反射する金属素材から成る半球殻又は半球体がリフレクタとして用いられてもよい。
本実施形態では、三次元レーザー測定器2としてレーザートラッカが用いられている。三次元レーザー測定器2は、レーザー光Lを出射し、その反射光を受光するレーザーセンサ部21と、レーザーセンサ部21を支持する支持部22と、レーザーセンサ部21及び支持部22の動作を制御するとともに計測対象の三次元位置を演算する演算制御装置23とで概ね構成されている。支持部22はレーザーセンサ部21の姿勢を垂直方向及び水平方向に変化させることが可能である。
三次元レーザー測定器2から出射したレーザー光Lはリフレクタ3で反射し、反射光は入射光が辿った光路を逆に辿って三次元レーザー測定器2に入射する。演算制御装置23は、レーザーセンサ部21への反射光の入射位置を監視して、レーザー光Lがリフレクタ3へ正確に入射するように、レーザーセンサ部21の姿勢を調整すべく支持部22を制御する。また、演算制御装置23は、レーザー光Lの投光及び受光タイミングに基づいてレーザーセンサ部21からリフレクタ3までの距離を算出し、計測対象を三次元計測する。なお、三次元レーザー測定器2の構成は上記に限定されず、公知の三次元レーザー測定器(望ましくは、レーザートラッカ)を用いることができる。
治具4は、リフレクタ3が載置される台座部7と、台座部7と一体的に設けられた脚部8とから概ね構成されている。リフレクタ3は、治具4によって計測対象の計測に適切な位置に保持される。以下、第1〜3の実施形態に係る治具4,4A〜Cについて詳細に説明する。
[第1実施形態]
次に、第1実施形態に係る治具4の構成について説明する。図2は本発明の第1実施形態に係る治具4の側面一部断面図、図3は第1実施形態に係る治具4の平面図、図4は図2におけるIV−IV断面図である。図2,3においてリフレクタ3が二点鎖線で示されている。
図2〜4に示すように、第1実施形態に係る治具4は、一体的に設けられた台座部7と脚部8とから成る。台座部7と脚部8は、接合されていてもよいし、一体的に成形されていてもよい。脚部8は、軸状を呈する脚本体80を有する。ここでは、脚本体80の軸心の延びる方向と平行な方向を「軸方向X」ということとする。治具4には、脚本体80の軸心を通る「軸心40」が規定されている。
台座部7は、軸方向Xに厚みを有する厚板形状を呈し、軸方向Xの一方(下方)を向いた基準面74と、基準面74と反対向きの座面71に設けられた座72とを有している。座72には、リフレクタ3が載置される。
本実施形態に係る座72は、座面71の中央に設けられた凹部である。この凹部は、球殻形状のリフレクタ3の直径のおよそ1/6が嵌まり込む程度の深さを有している。このような形状の座72によれば、リフレクタ3が転がることなく安定して台座部7に保持される。但し、座72の形状は本実施形態に限定されるものではなく、リフレクタ3の外形に応じて適切な形状が採用される。また、治具4の軸心40の延長線上にリフレクタ3の中心3Cが位置するように、座72の位置及び形状が定められることが望ましい。
脚部8の脚本体80は、台座部7の基準面74から軸方向Xに延びている。本実施形態に係る脚本体80は、中空軸状を呈し、脚本体80の外径寸法は台座部7の外径寸法より小さい。台座部7の基準面74と脚本体80との接続部分において、基準面74と脚本体80に亘って円周方向に連続する逃がし溝74aが形成されている。この逃がし溝74aにより、丸孔11の開口縁にバリが存在する場合に、そのバリと治具4との干渉を避けることができる。
台座部7の基準面74の外周縁には、縁に沿って連続する切欠き73aが設けられている。本実施形態に係る切欠き73aは、台座部7の外周面73と基準面74が交差する角を面取りする態様で設けられている。この切欠き73aは、丸孔11に装着された治具4を取り外すときに、作業者の指の引っ掛かり部として利用される。
脚部8の脚本体80には、円周方向の少なくとも3か所において、半径方向に延びるネジ孔83が設けられている。複数のネジ孔83は、円周方向に等分割(等間隔)で配置されている。ネジ孔83には、ボール841の少なくともその一部分がネジ孔83(即ち、脚本体80の外周面)から半径方向外側へ突出するように、ボールプランジャ84が螺入されている。ボールプランジャ84は、弾性体の一例である。ボールプランジャ84は、外周面に雄ネジが形成されたシリンダ842と、シリンダ842に挿入されたボール841と、ボール841をシリンダ842から脱出する向き(ここでは、半径方向外向き)へ付勢するバネ843とで構成されている。
脚部8には、各ネジ孔83につき、ネジ孔83と同一直線上に配置され、脚本体80を半径方向に貫く調整孔82が設けられている。調整孔82は、ボールプランジャ84のネジ孔83からの突出量を調整するために利用される。即ち、調整孔82を通じてネジ孔83へ工具90を挿入し、この工具90を用いてボールプランジャ84のシリンダ842を回転させることで、ネジ孔83に対するシリンダ842の位置を変更して、ボール841のネジ孔83から半径方向外側への突出量を調整することができる。
ここで、上記構成の治具4の使用方法を説明する。本実施形態に係る治具4は、丸孔11の三次元計測に用いられる。
図1に示すように、先ず、台座部7の基準面74がフランジ10の表面における丸孔11の開口縁に接触するまで、治具4の脚部8が丸孔11に挿し込まれる。なお、脚部8の脚本体80の外径寸法は丸孔11の内径寸法より若干小さい。また、丸孔11に脚部8が挿入されたときにボール841が丸孔11の内壁に接触して半径方向内向きに押圧されるように、ボールプランジャ84の突出量が予め調整されている。よって、治具4の脚部8が丸孔11に挿し込まれると、複数のボールプランジャ84の弾性変形がバランスすることにより、丸孔11の中心線11Cと治具4の軸心40とが同一直線上に位置するように、治具4が丸孔11に位置決め(調心)される。
上記のようにフランジ10の丸孔11に治具4が装着されたあとで、治具4の台座部7の座72にリフレクタ3が載置される。本実施形態では座72に載置されたリフレクタ3の中心3Cは治具4の軸心40の延長線上にあることから、リフレクタ3の中心3Cは丸孔11の中心線11Cの延長線上に位置決めされる。このように位置決めされたリフレクタ3の中心3Cを三次元レーザー測定器2で三次元位置計測することにより、丸孔11の中心線11Cを三次元計測することができる。
また、台座部7の基準面74から、台座部7の座72に嵌められたリフレクタ3の中心3Cまでの高さ(距離)Hは既知の値である。そして、台座部7の基準面74はフランジ10の表面における丸孔11の開口縁と接触している。よって、三次元レーザー測定器2で測定されたリフレクタ3の中心3Cの位置(座標)に基づいて、フランジ10の表面位置を特定することが可能である。
以上に説明した通り、治具4を用いることによって、丸孔11に対するリフレクタ3の位置決めが容易となり、丸孔11の三次元計測の作業効率を向上させることができる。
そして、治具4は単純な構成であり安価に製造することが可能である。よって、フランジ10に設けられた複数の丸孔11を三次元計測する際には、各丸孔11に治具4を予め装着しておき、一つのリフレクタ3を各治具4に順次載置して三次元レーザー測定器2で計測すれば、複数の丸孔11の三次元計測を短時間で効率的に行うことができる。
(変形例1)
次に、上記第1実施形態に係る治具4の変形例1に係る治具4Aについて説明する。変形例1に係る治具4Aは、前述の第1実施形態に係る治具4と同様に、丸孔11の三次元計測に用いられる。
図5は本発明の第1実施形態の変形例1に係る三次元計測治具4Aの側面図である。図5に示すように、変形例1に係る治具4Aは、上記第1実施形態に係る治具4と対比すると、脚部8の形状が相違し、その余の構成は実質的に同一である。そこで、本変形例の説明においては、前述の第1実施形態に係る治具4と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
治具4Aの脚部8の脚本体80は、台座部7の外径寸法よりも小さい外径寸法を有し、軸心40を中心として軸方向Xに延びる円筒又は円柱体である。脚本体80の外周面には複数の板バネ88が円周方向に等分割(等間隔)で配置されている。
各板バネ88は脚部8の脚本体80の外周面から半径方向外側に突出しており、半径方向内向きの力を受けて弾性変形することができる。なお、板バネ88に代えて、脚部8の脚本体80の外周面から半径方向外側へ突出しており、半径方向内向きの力を受けて弾性変形することができる弾性体を用いてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る治具4Bの構成について説明する。第2実施形態に係る治具4Bは、ボルト孔の三次元計測に用いられるものであって、特に、ボルト孔の雌ネジ溝の三次元計測に好適である。
図6は本発明の第3実施形態に係る三次元計測治具4Bの側面図である。図6に示すように、第2実施形態に係る治具4Bは、上記第1実施形態に係る治具4と対比すると、脚部8の形状が相違し、その余の構成は実質的に同一である。そこで、本実施形態の説明においては、前述の第1実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
治具4Bの脚部8は、台座部7の外径寸法よりも小さい外径寸法を有し、軸心40を中心とし軸方向Xに延びる円柱又は円筒状の脚本体80を有する。脚本体80の周囲には、雄ネジ溝86が形成されている。雄ネジ溝86の形状(外径、谷の径、ピッチ)は、計測しようとするボルト孔のネジ溝の形状と対応している。
ここで、上記構成の治具4Bの使用方法を説明する。先ず、台座部7の基準面74がフランジ10の表面に接触するまで、治具4Bの脚部8がボルト孔に螺入される。脚部8がボルト孔に進入する過程で、ボルト孔の雌ネジ溝の中心と治具4Bの軸心40とが同一直線上に位置するように自動的に位置決めされる。
次に、上記のようにボルト孔に治具4Bが装着されたあとで、治具4Bの台座部7の座72にリフレクタ3が置かれる。座72に保持されたリフレクタ3の中心3Cは治具4Bの軸心40の延長線上にあることから、ボルト孔の雌ネジ溝の中心とリフレクタ3の中心3Cは同一直線上に位置する。
そして、上記のように位置決めされたリフレクタ3の中心3Cを三次元レーザー測定器2で三次元位置計測することにより、ボルト孔の雌ネジ溝の中心を三次元計測することができる。以上の通り、治具4Bを用いることによって、ボルト孔に対するリフレクタ3の位置決めが容易となり、ボルト孔(又はその雌ネジ溝)の三次元計測の作業効率を向上させることができる。
なお、ボルト孔の中心と、そのボルト孔に形成された雌ネジ溝の中心とが、心ずれしていることがある。そこで、先ず、第1実施形態に係る治具4を用いてボルト孔の中心の位置を計測し、次に、第2実施形態に係る治具4Bを用いてボルト孔の雌ネジ溝の中心の位置を計測し、これらを比較することにより、心ずれを検出することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る治具4Cの構成について説明する。第3実施形態に係る治具4Cは、比較的大径の円管12の三次元計測に用いられる。
図7は本発明の第3実施形態に係る治具4Cの側面図、図8は本発明の第3実施形態に係る治具4Cの底面図、図9は図8におけるIX−IX矢視断面図である。図7〜9に示すように、第3実施形態に係る治具4Cは、上記第1実施形態に係る治具4と対比すると、脚部8の形状が相違し、その余の構成は実質的に同一である。そこで、本実施形態の説明においては、前述の第1実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付して説明を省略する。
治具4Cの脚部8は、軸方向Xに延びる柱形状を呈する脚本体80を有している。この脚本体80には、軸心40と平行な交線でV字状に交わる2つの平面(第1面91,第2面92)が設けられている。2つの平面91,92は、基準面74と直交している。また、2つの平面91,92の成す角度θは、本実施形態では約150°である。
ここで、上記構成の治具4Cの使用方法を説明する。先ず、台座部7の基準面74が円管12の開口縁と接触し、且つ、脚部8の第1面91及び第2面92が円管12の外周面と接触するように、治具4Cが円管12上に配置される。ここで、治具4Cと円管12とが3点で接触するので、治具4Cが円管12上で安定した姿勢を維持することができる。
上記のように円管12上に治具4Cが配置されたあとで、治具4Cの台座部7にリフレクタ3が載置される。続いて、三次元レーザー測定器2によってリフレクタ3の中心3Cの三次元位置が計測される。なお、脚部8の第1面91及び第2面92が円管12の外周面と接触している状態で、リフレクタ3の中心3Cを通って軸方向Xに延びる直線上に円管12の外周面が位置するように、座72の位置が設計されることが望ましい。
上記のように治具4Cが円管12上に配置された状態において、治具4Cが円管12の円周方向のいずれの位置に配置されても、円管12の中心線12Cからリフレクタ3の中心3Cまでの距離は一定である。このことを利用して、円管12の円周方向の3箇所以上で治具4Cを用いてリフレクタ3の中心3Cの三次元位置計測が行われ、計測された複数のリフレクタ3の中心3Cの三次元位置に基づいて円管12の中心線12Cの三次元位置が求められる。更に、計測された複数のリフレクタ3の中心3Cの三次元位置に基づいて、円管12の外形を三次元計測することも可能である。
上記の通り、治具4Cが配置される円管12の円周方向の位置は任意であることから、治具4Cを用いることによって円管12に対するリフレクタ3の位置決めが容易となり、円管12の三次元計測の作業効率を向上させることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明した。但し、上記説明は例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
1 :三次元座標計測システム
2 :三次元レーザー測定器
3 :リフレクタ
3C :(リフレクタの)中心
4,4A,4B,4C:三次元計測治具
40 :軸心
7 :台座部
8 :脚部
11 :丸孔
11C :(丸孔の)中心線
12 :円管
12C :(円管の)中心線
72 :凹部
73a :切欠き
74a :逃がし溝
80 :脚本体
82 :調整孔
83 :ネジ孔
84 :ボールプランジャ
86 :雄ネジ溝
88 :板バネ
90 :工具
91 :第1面
92 :第2面

Claims (8)

  1. 三次元レーザー計測器によって丸孔を三次元計測するために用いるリフレクタを保持する三次元計測治具であって、
    基準面、及び、前記基準面と反対向きの面に設けられて前記リフレクタが載置される座を有する台座部と、
    前記台座部の前記基準面からこれと直交する方向に延びる軸状の脚本体、及び、前記脚本体の外周面において円周方向に等間隔に並ぶ、半径方向に伸縮可能な複数の弾性体を有する脚部とを備え、
    前記台座部の前記基準面が前記丸孔の開口縁と接触し、且つ、前記脚部の前記複数の弾性体が前記丸孔の内周面と接触するように、前記脚部が前記丸孔に挿入される、
    三次元計測治具。
  2. 前記複数の弾性体の各々がボールプランジャである、
    請求項1に記載の三次元計測治具。
  3. 前記脚本体に前記半径方向に延びる複数のネジ孔が設けられ、
    前記複数のネジ孔の各々に前記ボールプランジャが螺入され、
    前記複数のネジ孔の各々に対応して、前記ネジ孔と同一直線上を通って前記脚本体を前記半径方向に貫く調整孔が設けられている、
    請求項2に記載の三次元計測治具。
  4. 三次元レーザー計測器によってボルト孔を三次元計測するために用いるリフレクタを保持する三次元計測治具であって、
    基準面、及び、前記基準面と反対向きの面に設けられて前記リフレクタが載置される座を有する台座部と、
    前記台座部の前記基準面からこれと直交する方向に延びる軸状の脚本体、及び、前記脚本体の外周面に形成された雄ネジ部を有する脚部とを備え、
    前記台座部の前記基準面が前記ボルト孔の開口縁と接触し、前記脚部の前記雄ネジ部が前記ボルト孔と螺合するように、前記脚部が前記ボルト孔に挿入される、
    三次元計測治具。
  5. 前記脚部の前記脚本体の軸心の延長線上に、前記台座部の前記座に載置された前記リフレクタの中心が位置する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の三次元計測治具。
  6. 前記台座部と前記脚部の前記脚本体との連結部において、前記台座部と前記脚部の前記脚本体に亘って円周方向に連続する逃がし溝が形成されている、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の三次元計測治具。
  7. 前記台座部の前記基準面の縁に沿って切欠きが形成されている、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の三次元計測治具。
  8. 三次元レーザー計測器によって円管を三次元計測するために用いるリフレクタを保持する三次元計測治具であって、
    基準面、及び、前記基準面と反対向きの面に設けられて前記リフレクタが載置される座を有する台座部と、
    前記台座部の前記基準面からこれと直交する方向に延び、前記基準面と直交する第1面、及び、前記基準面と直交し且つ前記第1面と交わる第2面を有する脚部とを備え、
    前記台座部の前記基準面が前記円管の開口縁と接触し、且つ、前記脚部の前記第1面及び前記第2面が前記円管の外周面と接触するように、前記円管に配置される、
    三次元計測治具。
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