JP2017117098A - ゲートウェイ装置およびセンサネットワークシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】フェイルオーバが可能なセンサネットワーク用のゲートウェイ装置において、マスタとスレーブとの間でデータ同期を行う際の通信量を抑制する。【解決手段】センサネットワーク用のゲートウェイ装置20において、第1のコントローラ23Aは、第1のメモリ25Aを含み、各センサノード10からの計測データを受信して、受信した計測データを第1のメモリ25Aに格納する。第2のコントローラ23Bは、第2のメモリ25Bを含み、第1のコントローラ23Aが受信する計測データを同時に受信して、受信した計測データを第2のメモリ25Bに格納する。第1および第2のコントローラ23A,23Bは、第1のメモリ25Aおよび第2のメモリ25Bのメモリ空間のうち、互いに異なる記憶データを含む一部の領域のみデータ同期を行う。【選択図】図2

Description

この開示は、センサネットワークシステムに関し、さらに、センサネットワークにおいて複数のセンサノードからのデータを収集するためのゲートウェイ装置に関する。
近年、多数のセンサ付き無線端末を散在させて、現実世界の様々な情報を収集して活用するセンサネットワーク技術が現実のものとなりつつある。センサネットワークでは、多数のセンサ付き無線端末(「センサノード」とも称する)からのデータを収集し、収集したデータをインターネットなどの他のネットワークに送信するためのゲートウェイ装置(「コントロールノード」とも称する)が設けられている。ゲートウェイ装置(コントロールノード)は、階層的に設けられる場合もある。
コントロールノードが障害を起こした場合、特に下位のコントロールノードを束ねる上位のコントロールノードが障害を起こした場合には、配下にある多数のセンサノードが通信経路を失うことになる。したがって、コントロールノードの可用性を確保することが重要な問題となる。
一般的なサーバなどでは可用性を確保するためにフェイルオーバーシステムが広く採用されている。具体的には、複数のサーバによってサーバ・クラスタが構成され、あるサーバの障害時には、クラスタを構成する他のサーバにアプリケーションおよびサービスの実行が切り替えられるものである。一方、センサネットワークにおいては、サーバほど潤沢なリソース(大容量記憶装置、広帯域通信、電源等)が確保できないため、サーバが使用するようなフェイルオーバーシステムを用いることは難しい。
特開2009−260778号公報(特許文献1)は、フェイルオーバを可能にするためにゲートウェイをマスタとスレーブの2台で構成した例を開示している(図5〜図7および関連する段落を参照)。具体的には、マスタゲートウェイとスレーブゲートウェイとを識別するために、マスタとスレーブには異なるID(Identification)および異なるIP(Internet Protocol)アドレスが与えられる。センサノードは、マスタへのデータ伝送に失敗した場合、データの送り先のIDをマスタからスレーブに切替える。上位のネットワークを介してマスタおよびスレーブゲートウェイと接続される上位計算機は、センサノードごとに対応するゲートウェイ(マスタまたはスレーブ)にデータ収集コマンドを発行する。一方のゲートウェイが故障などによって停止した場合に備えて、マスタゲートウェイとスレーブゲートウェイとは、一定周期ごとにLAN(Local Area Network)または上位計算機を介して互いが保持している計測データの交換を行う。
特開2009−260778号公報
上記文献の技術における問題点の1つは、マスタゲートウェイとスレーブゲートウェイとの間でのデータ交換(メモリの同期)を行う際の通信量がかなり大きくなってしまうことである。
他の問題点の1つは、マスタゲートウェイが受信データをメモリに周期的に保存しかつマスタおよびスレーブのゲートウェイ間でメモリを同期するため、異常発生の直前の同期から異常発生時までの間にマスタが正常受信したデータが欠損してしまうことである。例えば、複数回の過去データを必要とするデジタルフィルタ処理などを実施している場合には、上記文献に記載の技術に従うと、異常発生時にメモリに保存されていたデータは無視され、フェイルオーバ後に取得されたデータからデジタルフィルタ処理が再開することになる。
さらにこの文献にあるZigBee(登録商標)のように、パケットを正常受信したときにACK(Acknowledge)返送を行うプロトコルの場合は、ACK受信のタイムアウトなどによってパケットの受信失敗を検知することが可能であり、これに基づいて、センサ装置は、送信先ゲートウェイをマスタからスレーブに切換える処理が可能である。しかしながら、低消費電力動作を目的としてACK返送を行わないプロトコルの場合には、異常が起きてもセンサノードもしくは中継器側がマスタとスレーブを切換することができない。
この発明は、上記の問題点を考慮してされたものであり、その目的の1つは、フェイルオーバが可能なセンサネットワーク用のゲートウェイ装置において、マスタとスレーブとの間でデータ同期を行う際の通信量を抑制することである。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
この発明は一局面において、複数のセンサノードと無線通信を行うゲートウェイ装置であって、第1のコントローラと第2のコントローラとを備える。第1のコントローラは、第1のメモリを含み、各センサノードからの計測データを受信して、受信した計測データを第1のメモリに格納する。第2のコントローラは、第2のメモリを含み、第1のコントローラが受信する計測データを同時に受信して、受信した計測データを第2のメモリに格納する。第1および第2のコントローラは、第1のメモリおよび第2のメモリのメモリ空間のうち、互いに異なる記憶データを含む一部の領域のみデータ同期を行う。
上記構成によれば、各センサノードからの計測データは第1のコントローラおよび第2のコントローラによって同時受信されるので、センサノードからの計測データに関しては通常はメモリ間でデータ同期を行う必要がない。このため、データ同期を行う際の第1および第2のコントローラ間の通信量を大幅に削減することができる。
好ましくは、第1のコントローラは、データ同期を行う際に、第1のメモリのメモリ空間を複数の領域に区分したときの各領域に対して誤り検出符号を算出する。第2のコントローラは、データ同期を行う際に、第2のメモリの対応する各領域に対して誤り検出符号を算出する。第1のコントローラは、データ同期を行う際に、誤り検出符号が異なる領域のデータのみを第2のコントローラに送信する。
上記構成によれば、データの同時受信によりメモリ間の差異が最小化され、かつデータ同期を行う際にまず誤り検出符号の比較を行い、誤り検出符号が異なる領域のデータのみデータ転送するので、第1および第2のコントローラ間の通信量を大幅に削減することができる。
好ましくは、ゲートウェイ装置は、第1のコントローラと第2のコントローラとを接続する有線バスをさらに備える。第1メモリと第2のメモリとの間でのデータ同期は、この有線バスを介して行われる。
好ましくは、ゲートウェイ装置は、通信経路を切替えることによって、第1コントローラおよび第2のコントローラのうちの一方と上位側ネットワークとの間で通信経路を確立する上位側通信部をさらに備える。上位側通信部は、第1のコントローラが故障していない場合には、第1のコントローラと上位側ネットワークとの間で通信経路を確立する。上位側通信部は、第1のコントローラが故障している場合には、第2のコントローラと上位側ネットワークとの間で通信経路を確立する。これは例えばイーサネット(登録商標)の場合、IPアドレスを両コントローラでスワップすることで実現される。
上記構成によれば、上位側ネットワークと第1のコントローラとの間の通信と、上位側ネットワークと第2のコントローラとの間の通信とを個別に行う必要はないので、コントローラ間のフェイルオーバのための特別なプログラムを上位側の計算機において動作させる必要はない。
好ましくは、第1のコントローラは、ハートビートを第2のコントローラに定期的に送信する。第2のコントローラは、ハートビートを定期的に受信しなくなった場合に、上位側ネットワークとの間の通信経路を第1のコントローラから第2のコントローラに切替えるように第1のコントローラに指令する。
好ましくは、第1のコントローラは、オペレーティングシステム上で動作するアプリケーションプログラムに従って上位側ネットワークとの間で通信を行う。オペレーティングシステムは、アプリケーションプログラムがフリーズしたことまたは第1のコントローラにおけるシステムの異常を検出した場合には、上位側ネットワークとの間の通信経路を第1のコントローラから第2のコントローラに切替えるように第2のコントローラに指令する。
上記のようにハートビートを監視したり、プログラムのフリーズまたはシステムの異常を監視したりすることによって、第1のコントローラから第2のコントローラへのフェイルオーバを実行することができる。
好ましくは、第1のメモリおよび第2のメモリの各々は、各センサノードからの計測データおよび計測データに基づく演算結果を格納するための第1のデータ領域と、上位側ネットワークを介して上位計算機から受信したデータを格納するための第2のデータ領域とを含む。第1のメモリの第1のデータ領域と第2のメモリの第1のデータ領域との間で同期を行う頻度は、第1のメモリの第2のデータ領域と第2のメモリの第2のデータ領域との間で同期を行う頻度と異なる。
上記のようにデータ領域ごとに異なる頻度でデータ同期を行うことによって、メモリ間のデータ同期を行う際の通信量をさらに削減することができる。
この発明は他の局面において、センサネットワークシステムであって、各々が計測データを無線送信する複数のセンサノードと、ゲートウェイ装置とを備える。ゲートウェイ装置は、第1のコントローラと第2のコントローラとを含む。第1のコントローラは、第1のメモリを含み、各センサノードからの計測データを受信して、受信した計測データを第1のメモリに格納する。第2のコントローラは、第2のメモリを含み、第1のコントローラが受信した計測データを同時に受信して、受信した計測データを第2のメモリに格納する。第1および第2のコントローラは、第1のメモリおよび第2のメモリのメモリ空間のうち、互いに異なる記憶データを含む一部の領域のみデータ同期を行う。
したがって、この発明によれば、フェイルオーバが可能なセンサネットワーク用のゲートウェイ装置において、マスタとスレーブとの間でデータ同期を行う際の通信量を抑制することができる。
無線センサネットワークシステムの概略的構成を示すブロック図である。 図1のゲートウェイ装置のより詳細な構成を示すブロック図である。 センサ装置から送信されたデータがゲートウェイ装置を経由して上位計算機41によって受信されるまでの手順を示すフローチャートである。 上位計算機41からのデータがゲートウェイ装置のメモリに格納されるまでの手順を示すフローチャートである。 第1および第2のコントロールユニット間での同期処理を行う手順の一例を示すフローチャートである。 フェイルオーバの手順の一例を示すフローチャートである。 フェイルオーバ後に上位計算機41から送信されたデータが第2のコントローラのメモリに格納されるまでの手順を示すフローチャートである。 上位側通信部のアドレス切替えに失敗した場合において、フェイルオーバ後に上位計算機41から送信されたデータが第2のコントローラのメモリに格納されるまでの手順を示すフローチャートである。 フェイルオーバ後において、センサ装置から送信されたデータがゲートウェイ装置を経由して上位計算機41によって受信されるまでの手順を示すフローチャートである。 フェイルオーバの手順の他の例を示すフローチャートである。 第2の実施形態によるゲートウェイの構成を示すブロック図である。 第3の実施形態のゲートウェイ装置においてメモリ間の同期方法について説明するための図である。
この明細書において「ゲートウェイ装置」は、センサノードからの計測データを上位のネットワークに中継する機能だけでなく、計測データの記憶および演算を行う機能も備えるものとする。
以下、実施形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
<第1の実施形態>
[センサネットワークの構成]
図1は、無線センサネットワークシステムの概略的構成を示すブロック図である。無線センサネットワークシステム(Wireless Sensor Network System)(この明細書では、センサネットワークシステムとも称する)1は、多数のセンサ装置10とゲートウェイ装置20とを含む。センサ装置10はセンサノードとも称し、ゲートウェイ装置20はコントロールノードとも称する。
各センサ装置10は、周囲の物理量などを検出するためのセンサ素子を内蔵する。各センサ装置10は、内蔵のセンサ素子の検出値についてフィルタ処理およびA/D変換処理などを行い、これらの処理によって得られた計測データを送信するための無線通信端末として構成される。各センサ装置10とゲートウェイ装置20との間の通信11には、ZigBee(登録商標)またはSub−GHz帯を利用した通信プロトコルなどが利用される。
各センサ装置10は、他のセンサ装置10からの計測データをゲートウェイ装置20へ送信するための中継ルーティング機能を有していてもよい。さらに、各センサ装置10は、互いに直接通信するためのアドホック機能を有していてもよい。また、センサネットワークを構成する複数のセンサ装置10は、ツリー型のネットワークを構成していてもよいし、メッシュ型のネットワークを構成していてもよい。
ゲートウェイ装置20は、複数のセンサ装置10の各々から送信された計測データを受信し、受信した計測データをインターネットなどの上位側ネットワーク40を介して上位計算機(パーソナルコンピュータ、サーバなど)41に送信する。さらに、ゲートウェイ装置20は、制御命令および設定情報などを上位計算機41から上位側ネットワーク40を介して受信する。ゲートウェイ装置20と上位側ネットワーク40との間の通信31には、有線LAN(Local Area Network)、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などが用いられる。
ゲートウェイ装置20は、単に計測データを中継するだけでなく、計測データに基づく演算を行い、演算結果を上位計算機41に送信するように構成されていてもよい。たとえば、ゲートウェイ装置20は、単一のセンサ装置10から複数の時点で送られてきた計測データのデジタルフィルタ処理を行ったり、複数のセンサ装置10から送られてきた複数の計測データの複合演算処理を行ったりする。ゲートウェイ装置20は、これらの演算が行われた計測データを上位計算機41に送信するように構成されてもよい。
以下に詳しく説明するように、ゲートウェイ装置20は、可用性を高めるために複数コントロールユニットを含み、コントロールユニット間でフェイルオーバが可能な構成となっている。
[ゲートウェイ装置の詳細な構成および通常動作]
図2は、図1のゲートウェイ装置のより詳細な構成を示すブロック図である。図2を参照して、ゲートウェイ装置20は、2個以上のコントロールユニットを含む。図2の例では、ゲートウェイ装置20は2個のコントロールユニット21A,21Bを含み、各コントロールユニット21A,21Bは同一の構成を有している。第1のコントロールユニット21Aをマスタユニット21Aとも称し、第2のコントロールユニット21Bをスレーブユニットとも称する。
具体的に、第1のコントロールユニット21Aは、下位側(センサ側)の各センサ装置10と通信するための通信部22Aと、CPU(Central Processing Unit)24Aと、メモリ25Aと、上位側ネットワーク40と通信するための通信部26Aと、電源27Aとを含む。電源27Aは、第1のコントロールユニット21Aの各構成要素22A,24A,25A,26Aに駆動電圧を供給する。同様に、第2のコントロールユニット21Bは、下位側(センサ側)の通信部22Bと、CPU24Bと、メモリ25Bと、上位側の通信部26Bと、電源27Bとを含む。通信部26Aは通信路31と介してネットワーク40と接続され、通信部26Bは通信路32を介してネットワーク40と接続される。
この明細書では、マスタユニット21AのCPU24Aとメモリ25Aとを併せて第1のコントローラ23Aと称する場合がある。スレーブユニット21BのCPU24Bとメモリ25Bと併せて第2のコントローラ23Bと称する場合がある。さらに、マスタユニット21Aの下位側通信部22Aとスレーブユニット21Bの下位側通信部22Bをまとめて1つの下位側通信部22を構成すると見てもよく、マスタユニット21Aの上位側通信部26Aとスレーブユニット21Bの上位側通信部26Bをまとめて1つの上位側通信部26を構成すると見てもよい。
基本的には、各センサ装置10はマスタユニット21Aとの間で通信を行い、上位計算機41はマスタユニット21Aとの間で通信を行う。言い替えると、マスタユニット21Aに設けられたコントローラ23A(CPU24A)は、通信部22Aを介して受信した計測データをメモリ25Aに格納するとともに、その計測データまたはそれに基づく演算結果を、通信部26Aを介して上位計算機41に送信する。
一方、スレーブユニット21Bに設けられたコントローラ23B(CPU24B)は、各センサ装置10から送信された計測データを直接的には受信できないはずである。ところが、本実施形態の場合には、各センサ装置10から送信された計測データが無線信号であることを利用して、マスタユニット21Aの通信部22Aに向けて送信された計測データを、スレーブユニット21Bの通信部22Bにおいて傍受(同時受信)する。傍受を可能にするために下位側のネットワークの通信プロトコルを多少変更する必要がある。通信部22Bによって傍受された計測データは、スレーブユニット21BのCPU24Bによってメモリ25Bに格納される。さらに、CPU24Bは、受信した計測データに基づいてCPU24Aと同じ演算を行い、演算結果をメモリ25Bに格納する。
このように、各センサ装置10からの送信データをマスタユニット21Aとスレーブユニット21Bとで同時受信することによって、計測データおよびそれに基づく演算データのレプリケーション(複製処理)が必要でなくなる。共通鍵または公開暗号鍵による秘匿通信を行う際にも、鍵データを各コントロールユニット21A,21Bで共有することによって計測データの同時受信は可能である。
これに対して、上位計算機41から上位側ネットワーク40を介してマスタユニット21Aの通信部26Aに向けて送信されたデータ(制御指令および設定情報など)は、スレーブユニット21Bの通信部26Bによって傍受(同時受信)はしない。傍受を可能にしようとすると、上位側ネットワークの通信プロトコルの変更が必要になってしまうために、その影響が上位側ネットワーク40に接続された他の通信機器にも及んでしまうからである。
したがって、上位計算機41から受信してマスタユニット21Aのメモリ25Aに格納されたデータに関しては、レプリケーション(複製処理)が必要になる。通常は、通信部26Aが上位計算機41から受信した信号を、その宛先を通信部26Bに変更してネットワーク40を介して通信部26Bに転送する。コントローラ23Bは、通信部26Bによって受信した信号をメモリ25Bに格納する。これによって、メモリ25Aとメモリ25Bとの同一状態を保つことができる。
上記の同時受信およびレプリケーションとは別に、メモリ25Aの記憶内容とメモリ25Bの記憶内容とが一致しているかどうかを確認し、不一致の箇所についてのみデータ転送を行うことによって同一状態を保つ処理(以下、「同期処理」と称する)が行われる。図2の場合、この同期処理のために、CPU24AとCPU24Bとの間に有線バス30が設けられている。データ同期に必要な通信量が大幅に削減されているので、有線バス30の通信容量を格段に大きくする必要はない。有線バス30に代えて、有線LANまたは無線LANなどの通信路31および通信路32を用いてデータの同期を行ってもよい。
同期処理では、まず、メモリ25Aおよびメモリ25Bの各々について所定の領域ごとに誤り検出符号が算出される。誤り検出符号として、たとえば、チェックサム、巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)、MD5などのハッシュ関数を用いることができる。次に、上記の所定の領域ごとに算出した誤り検出符号が比較され、両者が異なる領域について、メモリ25Aからメモリ25Bにデータがコピーされる。これによって、同期処理に必要な通信量をさらに削減することができる。以下、ゲートウェイ装置20の通常時の動作手順(センサ装置からのデータ受信、上位計算機からのデータ受信、および同期処理)についてフローチャートを参照して具体的に説明する。
[ゲートウェイ装置の通常時の動作手順]
(1.センサ装置からのデータ受信)
図3は、センサ装置から送信されたデータがゲートウェイ装置を経由して上位計算機41によって受信されるまでの手順を示すフローチャートである。図3では、マスタユニット21Aに設けられた第1のコントローラ23A(CPU24A)の動作と、スレーブユニット21Bに設けられた第2のコントローラ23B(CPU24B)の動作とが示されている。
図2、図3を参照して、まず、センサ装置10は、内蔵のセンサ素子によって検出された計測データについてフィルタ処理およびA/D変換処理を行ってゲートウェイ装置20に送信する(ステップS100)。センサ装置10からの計測データは、第1の通信部22Aおよび第2の通信部22Bによって同時受信され、第1のコントローラ23Aおよび第2のコントローラ23Bにそれぞれ取り込まれる。第1のコントローラ23Aは受信した計測データをメモリ25Aに記憶し(ステップS200)、第2のコントローラ23Bは受信した計測データをメモリ25Bに記憶する(ステップS300)。
さらに、第1のコントローラ23Aは、プログラムに従って、受信データに対して所定の演算を行い、演算結果をメモリ25Aに記憶するようにしてもよい(ステップS205)。たとえば、第1のコントローラ23Aは、複数の時点での計測データをデジタルフィルタ処理したり、複数のセンサからの計測データを複合演算したりする。この場合、第2のコントローラ23Bも、プログラムに従って、受信データに対して第1のコントローラ23Aと同じ演算を行い、演算結果をメモリ25Bに記憶するのが望ましい(ステップS305)。
次に、第1のコントローラ23Aは、メモリ25Aに格納されている計測データおよび/または演算結果を、通信部26Aを介して上位側ネットワーク40に送信する(ステップS210)。送信されたデータは、ネットワーク40を介して上位計算機41によって受信される(ステップS400)。第2のコントローラ23Bのメモリ25Bに格納されたデータはフェイルオーバのためのものであるので、上位計算機41に送信されない。なお、第1のコントローラ23Aは、複数の時点での計測データまたは複数の時点での演算結果をまとめてデータ送信するようにしてもよい。
(2.上位計算機からのデータ受信)
図4は、上位計算機41からのデータがゲートウェイ装置のメモリに格納されるまでの手順を示すフローチャートである。
図2および図4を参照して、まず、上位計算機41からデータ(たとえば、設定情報)がゲートウェイ装置20に向けて送信される(ステップS405)。上位計算機41からの信号は、マスタユニット21Aの通信部26Aによって受信される(ステップS510)。通信部26Aによって受信されたデータ(設定情報)は、第1のコントローラ23Aのメモリ25Aに書込まれる(ステップS220)。
通常は、通信部26Aは、上位計算機41から受信した信号を、その宛先をスレーブユニット21Bの通信部26Bに変更してネットワーク40に向けて出力する(ステップS520)。すなわち、通信部26Aは、上位計算機41からの受信信号を、ネットワーク40を介してスレーブユニット21Bの通信部26Bに転送する。転送された信号(設定情報)は、スレーブユニット21Bの通信部26Bによって受信され、第2のコントローラ23Bのメモリ25Bに書込まれる(ステップS320)。これによって、マスタユニット21Aのメモリ25Aとスレーブユニット21Bのメモリ25Bとが同一状態を保つ。通常の場合、上位計算機41からの通信量は、多数のセンサノード10からの通信量に比べて少ないため通信容量を圧迫することはない。ネットワーク40における有線LANまたは無線LANなどに代えて、有線バス30を用いてデータの転送を行ってもよい。
(3.同期処理)
図5は、第1および第2のコントロールユニット間での同期処理を行う手順の一例を示すフローチャートである。メモリ25Aとメモリ25Bとの間のデータ同期の周期は計測データ送信の周期と同じである必要はなく、通常は計測データの送信の周期よりも長い。
図2および図5を参照して、まず、第1のコントローラ23Aはメモリ25Aの所定の領域ごとに誤り検出符号を計算し(ステップS230)、第2のコントローラ23Bはメモリ25Bの対応する所定の領域ごとに誤り検出符号を計算する(ステップS330)。第2のコントローラ23Bは、誤り検出符号の計算結果を第1のコントローラ23Aに送信する。
次に、第1のコントローラ23Aは上記の所定の領域ごとに、算出された誤り検出符号を照合する(ステップS235)。上記の図3および図4で説明した手順のみが繰り返して複数回行われた後にメモリ25Aとメモリ25Bの同期が行われた場合には、エラーが生じない限りメモリ25Aの記憶内容とメモリ25Bの記憶内容とは同じである。したがって、この場合には、第1のコントローラ23Aは、誤り検出符号がメモリ25Aとメモリ25Bで一致する(不一致箇所はない)と判定して同期処理を終了する(ステップS240でNO)。
一方、第1のコントローラ23Aが上記の所定の領域ごとに、算出された誤り検出符号を照合し、誤り検出符号の不一致を検出した場合(ステップS240でYES)について説明する。この場合、第1のコントローラ23Aは、メモリ25Aの記憶領域のうち誤り検出符号が一致しない一部の領域のデータを、有線バス30(または、通信路31,ネットワーク40、通信路32の経路)を介して第2のコントローラ23Bに送信する(ステップS245)。第2のコントローラ23Bは、第1のコントローラ23Aからメモリデータを受信した場合には(ステップS340でYES)、受信したデータをメモリ25Bの対応する領域に書込む(ステップS345)。これによって、メモリの同期が完了する。有線バス30に代えて、有線LANまたは無線LANなどの通信路31および通信路32を用いてデータの同期を行ってもよい。
[フェイルオーバの具体的手順]
次に、第1のコントロールユニット(マスタユニット)21Aが異常の場合に、第2のコントロールユニット(スレーブユニット21B)にその後の処理の実行が切替わるフェイルオーバについて説明する。例えば、マスタユニット21AのCPU24Aで動作しているプログラムのフリーズがOS(Operating System)によって検出された場合、または、通信部22Aやメモリ25A、通信部26A、電源27Aなどシステム上の問題が検知された場合に、マスタユニット21Aからスレーブユニット21Bへのフェイルオーバが実行される。さらには、ハートビートの観測結果に基づいてCPU24Aのハングアップが検出された場合に、マスタユニット21Aからスレーブユニット21Bへのフェイルオーバが行われる。以下、図面を参照してフェイルオーバの手順を具体的に説明する。
図6は、フェイルオーバの手順の一例を示すフローチャートである。図6のフローチャートは、アプリケーションプログラムのフリーズなどが検出された場合に、マスタユニット21Aに設けられた第1のコントローラ23A(CPU24A)の動作と、スレーブユニット21Bに設けられた第2のコントローラ23B(CPU24B)の動作とを示している。
図2および図6を参照して、第1のコントローラ23A(CPU24A)において動作しているアプリケーションプログラムがフリーズしたことなどが、OS(オペレーティングシステム)によって検出されたとする(ステップS250)。この場合、第1のコントローラ23Aは、第2のコントローラ23Bに対して、ゲートウェイ動作の開始ならびに上位側通信部26Bのアドレス変更を要求する(ステップS255)。これとともに、第1のコントローラ23Aは、上位側通信部26Aにアドレス変更指令または停止指令を発行する(ステップS260)。第2のコントローラ23Bは、第1のコントローラ23Aからの要求に従って、通信部26Bにアドレス変更指令を発行する。
本実施形態では、通信部26A,26Bの各々にプログラム可能な制御回路が内蔵されているとする。この制御回路は対応するコントローラ23A,23Bからの指令に従って、上位側ネットワーク40との間の通信に用いられるアドレスの変更ならびに動作の停止が可能である。具体的に、上位通信がイーサネットの場合、IPアドレスが両コントローラでスワップされる(IPアドレスが入れ替えられる)。ただし、通信部26A,26Bのアドレスのスワップができない場合、もしくは、通信経路の切替え(通信部26Aの動作停止および通信部26Bのアドレス変更)ができない場合には、通信部26A,26Bのアドレスは現状のまま維持される。
さらに、第1のコントローラ23Aは、ゲートウェイとしての動作を停止する(もしくは、障害発生により既に動作停止中である)(ステップS265)。第2のコントローラ23Bは、第1のコントローラ23Aからの要求に従って、ゲートウェイとしてその後の動作を引き継ぐ(ステップS365)。
[フェイルオーバ後の通信経路]
図7は、フェイルオーバ後に上位計算機41から送信されたデータが第2のコントローラのメモリに格納されるまでの手順を示すフローチャートである。
フェイルオーバが行われる前の正常状態では、上位計算機41からの送信データは、通信路31、通信部26A、通信路31、ネットワーク40、通信路32、通信部26Bの通信経路を順に経由して第2のコントローラ23Bによって受信される(図4参照)。一方、図2および図7を参照して、フェイルオーバ後には、通信経路の切替えによって、上位計算機41から送信されたデータ(ステップS405)は、ネットワーク40から通信路32を介して直に通信部26Bによって受信され(ステップS610)、第2のコントローラ23Bに取り込まれる(ステップS320)。逆に、第2のコントローラ23Bから上位計算機41に送信されるデータは、上記の逆順で、通信部26Bから通信路32およびネットワーク40を介して上位計算機41に伝達される。
図8は、上位側通信部のアドレス切替えに失敗した場合(もしくは切換不可能な場合)において、フェイルオーバ後に上位計算機41から送信されたデータが第2のコントローラのメモリに格納されるまでの手順を示すフローチャートである。
図2および図8を参照して、アドレス切替えに失敗した場合には、上位計算機41から送信されたデータは、フェイルオーバ前の通信経路を経由して第2のコントローラ23Bによって受信される。すなわち、上位計算機41から送信されたデータ(たとえば、設定情報)は(ステップS405)、ネットワーク40を介して通信部26Aによって一旦受信される(ステップS510)。通信部26Aは、ネットワーク40を介して受信データを通信部26Bに転送する(ステップS520)。通信部26Bによって受信されたデータは(ステップS610)、第2のコントローラ23Bによって取り込まれ、メモリ25Bに格納される(ステップS320)。逆に、第2のコントローラ23Bから上記計算機41に送信されたデータは、フェイルオーバ前の通信経路(図8のデータ伝送手順と同じ)を逆順に経由して上位計算機41によって受信される。
図9は、フェイルオーバ後において、センサ装置から送信されたデータが上位計算機41によって受信されるまでの手順を示すフローチャートである。
フェイルオーバが行われた後に、センサ装置10から計測データが送信された場合(ステップS100)、この計測データは、マスタユニット21Aの通信部22Aとスレーブユニット21Bの通信部22Bとに送信される点は同じである。しかしながら、マスタ側は正常な動作ができず動作停止されているので、スレーブ側の通信部22Bで受信された計測データのみが、第2のコントローラ23Bに取り込まれ、メモリ25Bに格納される(ステップS300)。第2のコントローラ23Bは、受信データに対して所定の演算を行い、演算結果をメモリ25Bに記憶するようにしてもよい(ステップS305)。第2のコントローラ23Bは、メモリ25Bに格納されている計測データおよび/または上記の演算結果を、上位側ネットワーク40を介して上位計算機41に送信する(ステップS310)。この送信データは、ネットワーク40を介して上位計算機41によって受信される(ステップS400)。第2のコントローラ23Bから上位計算機41までの具体的なデータ伝送手順は、図7および図8に関連して既に説明したとおりである。
[フェイルオーバの手順の他の例]
図10は、フェイルオーバの手順の他の例を示すフローチャートである。図10のフローチャートは、ハートビートが検出できなくなった場合における、マスタユニット21Aに設けられた第1のコントローラ23A(CPU24A)の動作と、スレーブユニット21Bに設けられた第2のコントローラ23B(CPU24B)の動作とを示している。
図2および図10を参照して、第1のコントローラ23A(CPU24A)で動作しているOSがハングアップするなどの異常で、第1のコントローラ23Aからのハートビートが第2のコントローラ23B(CPU24B)によって受信できなくなったとする(ステップS370)。ここで、ハートビートは第1のコントローラ23Aから第2のコントローラ23Bに定期的に送信されるパルス信号もしくはパケットである。
この場合、第2のコントローラ23Bは、上位側の通信部26Bにアドレス変更指令を発行する(S380)。これとともに、第2のコントローラ23Bは、第1コントローラ23Aにゲートウェイとしての動作の停止ならびに上位側通信部26Aのアドレス変更または停止を要求する(ステップS375)。第1のコントローラ23Aは、上記要求に従って、通信部26Aにアドレス変更指令または停止指令を発行し(ステップS280)、ゲートウェイとしての動作を停止する(ステップS285)。ただし、第1コントローラ23Aが上記要求に従って実際に動作するか否かは不確定である。一方、第2のコントローラ23Bは、ゲートウェイとしての動作を開始する(ステップS385)。
図7および図8で説明したように、通信部26A,26BのIPアドレスのスワップ、もしくは、通信経路の切替え(通信部26Aの動作停止および通信部26Bのアドレス変更)に成功した場合は、第2のコントローラ23Bは、通信路32、ネットワーク40を介して上位計算機41と直接通信を行う。失敗した場合は、上位計算機41からの送信データは、通信路31、通信部26A、通信路32、通信部26Bの通信経路を順に経由して第2のコントローラ23Bによって受信される。第2のコントローラ23Bから上位計算機41に向けて出力されたデータは、上記の通信経路を逆順に経由して上位計算機41によって受信される。
[効果]
以上のとおり、第1の実施形態のゲートウェイ装置は、複数のコントローラ23A,23Bを備える。コントローラ23A,23Bは、メモリ25A,25Bをそれぞれ含む。コントローラ23A,23Bは、センサ装置10からの計測データを同時受信するように構成されている。コントローラ23A,23Bは受信したデータをメモリ25A,25Bに格納する。
一方、上位計算機41からのデータは、マスタとして用いられるコントローラ23Aで受信され、メモリ25Aに格納されると共にレプリケーションによりコントローラ23Bにも受信される。この場合、メモリ25Aおよびメモリ25Bの記憶データは、上位計算機からの指示およびさらにその指示に基づくCPUの演算によって同様に変化する。このため、メモリ25Aとメモリ25Bの中身は基本的に同じ内容となる。なお、センサネットワークでの通信の大部分は、各センサノードからゲートウェイ装置への計測データの通信であり、この計測データはメモリ25Aとメモリ25Bの両方に既に取り込まれているので、レプリケーションに伴う通信量は少ない。これらにより基本的には同じ内容を保持する状態が保たれているため、データの同期に必要な通信量を大幅に削減することができる。
さらに、本実施形態の場合には、フェイルオーバの前後で上位計算機の動作を変更する必要がない。
本実施形態の方法と異なり、各センサノードからマスタとして用いられるコントローラ23Aにのみ計測データを送信し、マスタコントローラ23Aからスレーブコントローラ23Bに計測データを転送した場合には、マスタコントローラ23Aとスレーブコントローラ23Bとの間の通信トラフィックが過剰になってしまう。
さらに、本実施形態のゲートウェイ装置では、両コントローラ23A,23B間でメモリが同期しているかを確認するために、誤り検出符号(チェックサム、CRC、MD5など)が利用される。この誤り検出符号が両コントローラ23A,23B間で送受信されることによってメモリデータの一致または不一致が検証される。この検証の結果、誤り検出符号の不一致が見つかったメモリ領域のみメモリデータが送受信されることによってメモリデータの同期が実現される。この結果、コントローラ23A,23B間の通信トラフィックを削減することができる。本実施形態の方法と異なり、両コントローラ23A,23Bのメモリデータを直接照合した場合には、両コントローラ23A,23B間の通信トラフィックが過剰になってしまう。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、図2に示すように、同じハードウェア構成を有するコントロールユニットを2個設けることによってゲートウェイが構成されていた。このようなコントロールユニットのハードウェア構成の共通化によって製造コストを抑制することができ、さらには、コントロールユニットの個数をさらに増加させることも容易にできるようになる。
第2の実施形態では、図2のゲートウェイ装置20において部品点数を減らすために、下位側通信部22A,22B、上位側通信部26A,26B、および電源27A,27Bの各々を共通化したものである。以下、図面を参照して詳しく説明する。
図11は、第2の実施形態によるゲートウェイの構成を示すブロック図である。図11を参照して、ゲートウェイ装置20は、下位側の通信部22と、第1のコントローラ23Aと、第2のコントローラ23Bと、上位側の通信部26と、電源27とを含む。図2で説明したように、第1のコントローラ23AはCPU24Aおよびメモリ25Aを含み、第2のコントローラ23BはCPU24Bおよびメモリ25Bを含む。電源27は、ゲートウェイ装置20を構成する各構成要素に駆動電圧を供給する。
下位側の通信部22は、各センサ装置10から送信された計測データを受信する。通信部22によって受信された計測データは、基本的には第1のコントローラ23Aに取り込まれるが、第2のコントローラ23Bによっても受信可能なようになっている。
上位側の通信部26は、上位計算機41から上位側ネットワーク40を介して送信された制御指令および設定情報等を受信する。通信部26の受信データは、第1のコントローラ23Aによって受信され、第2のコントローラ23Bによっても受信可能なようになっている。第1のコントローラ23Aは、計測データまたはそれに基づく演算結果を、上位側ネットワーク40を介して上位計算機41に送信する。フェイルオーバ時には、上位側通信部26によって第1のコントローラ23Aから第2のコントローラに上位側の通信経路が切替わる。なお、この構成ではCPU24Aからメモリ25Aとメモリ25Bに並行して書き込みを行ってもよい。CPU24Bの電源は停止することができより低消費電力を少なくできるが、その場合にはハードビート信号はやり取りしない。CPU24Aで異常を検知した際に、CPU24Bを起動して第1の実施例と同様の切換処理を行う。
上記の変形例として、図2の下位側通信部22A,22Bおよび上位側通信部26A,26Bのうちいずれか一方のみが共通化されて1個の部品として構成することもできる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、第1および第2の実施形態において、メモリ25A,25B間の同期のために用いる通信回線の通信量がかなり制限されている場合について説明する。たとえば、無線LAN回線を用いた場合において十分な帯域が取れない場合などが該当する。この場合には、メモリ間のデータ同期の際のデータ通信量をさらに削減する必要がある。
図12は、第3の実施形態のゲートウェイ装置においてメモリ間の同期方法について説明するための図である。
図2および図12を参照して、第1のコントローラ23Aのメモリ25Aのメモリ空間は、システム領域50A、設定情報が格納されるデータ領域51A、および計測データなどが格納される他のデータ領域52Aに分割されているものとする。システム領域50Aは、OS(オペレーティングシステム)およびアプリケーションプログラムなどが格納される。データ領域51Aは、上位計算機41から送信された設定情報などが格納される。データ領域52Aは、各センサ装置10からの計測データおよび計測データに基づく演算結果などが格納される。第2のコントローラ23Bのメモリ25Bのメモリ空間も、同様にシステム領域50B、データ領域51B、およびデータ領域52Bに分割されているものとする。なお、図12のメモリ領域の分割は一例であって、さらに細かく分割されていてもよい。
ここで、第3の実施形態のゲートウェイ装置では、領域ごとに異なる頻度で同期処理が行われる。データの変更がほとんどないシステム領域50A,50Bは、初期起動時にしか同期が行われない。データ領域51A,51Bは、上位計算機41からのデータを受信したときのみ同期が行われる。データ領域52A,52Bは定期的に同期が行われる。ただし、データ領域52A,52Bについては、誤り検出符号のみが転送され、実際にデータが送信されることはほとんどない。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 センサ装置、20 ゲートウェイ装置、21A 第1のコントロールユニット(マスタユニット)、21B 第2のコントロールユニット(スレーブユニット)、22,22A,22B 下位側通信部、23A 第1のコントローラ(マスタコントローラ)、23B 第2のコントローラ(スレーブコントローラ)、24A,24B CPU、25A,25B メモリ、26,26A,26B 上位側通信部、27,27A,27B 電源、30 有線バス、40 上位側ネットワーク、41 上位計算機、50A,50B システム領域、51A,51B,52A,52B データ領域。

Claims (8)

  1. 複数のセンサノードと無線通信を行うゲートウェイ装置であって、
    第1のメモリを含み、各前記センサノードからの計測データを受信して、受信した計測データを前記第1のメモリに格納する第1のコントローラと、
    第2のメモリを含み、前記第1のコントローラが受信する計測データを同時に受信して、受信した計測データを前記第2のメモリに格納する第2のコントローラとを備え、
    前記第1および第2のコントローラは、前記第1のメモリおよび前記第2のメモリのメモリ空間のうち、互いに異なる記憶データを含む一部の領域のみデータ同期を行う、ゲートウェイ装置。
  2. 前記第1のコントローラは、前記データ同期を行う際に、前記第1のメモリのメモリ空間を複数の領域に区分したときの各前記領域に対して誤り検出符号を算出し、
    前記第2のコントローラは、前記データ同期を行う際に、前記第2のメモリの対応する各領域に対して前記誤り検出符号を算出し、
    前記第1のコントローラは、前記データ同期を行う際に、前記誤り検出符号が異なる領域のデータのみを前記第2のコントローラに送信する、請求項1に記載のゲートウェイ装置。
  3. 前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとを接続する有線バスをさらに備え、
    前記第1のメモリと前記第2のメモリとの間でのデータ同期は、前記有線バスを介して行われる、請求項2に記載のゲートウェイ装置。
  4. 前記ゲートウェイ装置は、
    通信経路を切替えることによって、前記第1のコントローラおよび前記第2のコントローラのうちの一方と上位側ネットワークとの間で通信経路を確立することが可能な上位側通信部をさらに備え、
    前記上位側通信部は、前記第1のコントローラが故障していない場合には、前記第1のコントローラと前記上位側ネットワークとの間で通信経路を確立し、
    前記上位側通信部は、前記第1のコントローラが故障している場合には、前記第2のコントローラと前記上位側ネットワークとの間で通信経路を確立する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゲートウェイ装置。
  5. 前記第1のコントローラは、ハートビートを前記第2のコントローラに定期的に送信し、
    前記第2のコントローラは、前記ハートビートを定期的に受信しなくなった場合に、前記上位側ネットワークとの間の通信経路を前記第1のコントローラから前記第2のコントローラに切替えるように前記第1のコントローラに指令する、請求項4に記載のゲートウェイ装置。
  6. 前記第1のコントローラは、オペレーティングシステム上で動作するアプリケーションプログラムに従って前記上位側ネットワークとの間で通信を行い、
    前記オペレーティングシステムは、前記アプリケーションプログラムがフリーズしたことまたは前記第1のコントローラにおけるシステムの異常を検出した場合には、前記上位側ネットワークとの間の通信経路を前記第1のコントローラから前記第2のコントローラに切替えるように前記第2のコントローラに指令する、請求項4または5に記載のゲートウェイ装置。
  7. 前記第1のメモリおよび前記第2のメモリの各々は、
    各前記センサノードからの計測データおよび前記計測データに基づく演算結果を格納するための第1のデータ領域と、
    前記上位側ネットワークを介して上位計算機から受信したデータを格納するための第2のデータ領域とを含み、
    前記第1のメモリの前記第1のデータ領域と前記第2のメモリの前記第1のデータ領域との間で同期を行う頻度は、前記第1のメモリの前記第2のデータ領域と前記第2のメモリの前記第2のデータ領域との間で同期を行う頻度と異なる、請求項4〜6のいずれか1項に記載のゲートウェイ装置。
  8. 各々が計測データを無線送信する複数のセンサノードと、
    ゲートウェイ装置とを備え、
    前記ゲートウェイ装置は、
    第1のメモリを含み、各前記センサノードからの計測データを受信して、受信した計測データを前記第1のメモリに格納する第1のコントローラと、
    第2のメモリを含み、前記第1のコントローラが受信した計測データを同時に受信して、受信した計測データを前記第2のメモリに格納する第2のコントローラとを含み、
    前記第1および第2のコントローラは、前記第1のメモリおよび前記第2のメモリのメモリ空間のうち、互いに異なる記憶データを含む一部の領域のみデータ同期を行う、センサネットワークシステム。
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