JP2017116077A - 流体送給ライン構成体及びその施工方法 - Google Patents

流体送給ライン構成体及びその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】付加的な装置を必要とせず且つ流体送給ライン構成体の母材を変えることなく、圧力脈動に対する耐久性を向上させる。
【解決手段】流体の送給路を構成する流体送給ライン構成体11は、合成樹脂材料によって形成される第1の層13と、ポリウレア樹脂材料によって形成される第2の層15とを備える。第1の層13は、流体に接する最も内側に配置されており、第2の層15は、第1の層13を覆うように第1の層13よりも外側に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、化学工場、薬品工場、上下水道、農業・水産業、半導体製造分野、食品分野など各種産業において流体を送給するための送給路を構成するパイプ、タンク、塔槽、管継手などの流体送給ライン構成体及びその施工方法に関する。
パイプ、タンク、塔槽、管継手などの流体送給ライン構成体は、耐腐食性や耐薬品性に優れることから、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂材料から形成されることが多い。このような合成樹脂材料製の流体送給ライン構成体は、化学工場、上下水道、食品分野などの流体送給路で広く使用されている。
特開2004−60710号公報
流体送給路では、流体送給ライン構成体同士の接続により互いに作用する力、外部からの衝撃、内部の流体の圧力脈動による繰り返し圧力変化、ウォーターハンマー現象による衝撃など様々な力が作用する。このうち、圧力脈動による繰り返し圧力変化は、樹脂材料製の流体送給ライン構成体に繰り返し応力を発生させて、疲労破壊を生じさせることが知られており、疲労破壊による漏れなどを生じさせ得る問題がある。特に、ベンドやエルボなどの接続部は、内部の流体の圧力脈動による圧力変化の影響を受けやすい。
このような圧力脈動に対する耐久性を向上させるために、流体送給ライン構成体の材料として汎用的に使用されるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどに代えて、より強度の高い合成樹脂材料を使用する方法もあるが、コストが高くなるという問題がある。また、特許文献1に記載されているように、発泡体とバネとを併設配置してこれを薄膜で包んだ圧力脈動吸収発泡体を管路などに設けることにより、圧力脈動を吸収して抑制する方法も提案されている。しかしながら、内部の流体に接する場所に圧力脈動吸収発泡体を収容するための付加的なスペースが必要となり、既設の配管への適用も困難であるという問題がある。
よって、本発明の目的は、従来技術に存する問題を解消して、付加的な装置を必要とせず且つ流体送給ライン構成体の母材を変えることなく、圧力脈動に対する耐久性を向上させることにある。
上記目的に鑑み、本発明は、第1の態様として、流体の送給路を構成する流体送給ライン構成体であって、合成樹脂材料によって形成される第1の層と、ポリウレア樹脂材料によって形成される第2の層とを備え、前記第1の層が流体に接する最も内側に配置されると共に、前記第2の層が前記第1の層を覆うように前記第1の層よりも外側に配置されるようにした流体送給ライン構成体を提供する。
上記流体送給ライン構成体では、流体に接する合成樹脂材料製の第1の層の外側を覆うようにポリウレア樹脂材料製の第2の層が形成されている。本発明者は、このような構成で流体送給ライン構成体を形成することにより、内部の流体の圧力脈動による耐久性が向上し疲労破壊が抑制されることを見出した。さらに、ポリウレア樹脂材料は広い温度範囲で物性が維持されるので、屋外など低温下で流体送給ライン構成体が使用される場合でも、圧力脈動に対する耐久性を向上させる効果を維持することが可能である。また、流体送給ライン構成体全体をポリウレア樹脂材料によって形成するのではないので、コストを抑えて、一般的に使用される合成樹脂材料を主に使用しつつ流体送給ラインの耐久性を向上させることができる。
上記流体送給ライン構成体では、前記第2の層が最も外側に配置されることが好ましい。この場合、合成樹脂材料により形成した基礎構造体を設置した後に、その外側を覆うようにポリウレア樹脂材料によって第2の層を形成することによって、上記構成の流体送給ライン構成体を作製することが可能となる。
また、前記第1の層に表面処理が施されており、表面処理が施された前記第1の層上に前記第2の層が設けられていることが好ましい。このような構成により、第1の層と第2の層との接合性が高まり、圧力脈動による疲労破壊を抑制する効果がさらに向上する。
一つの実施形態では、前記ポリウレア樹脂材料が透明であってもよい。この場合、内側に配置された第1の層などの破損を外側から認識することが可能となる。
上記流体送給ライン構成体において、前記第1の層を形成する前記合成樹脂材料は、例えば、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン及びポリフッ化ビニリデンから成る群から選択される。また、前記流体送給ライン構成体は、例えば、パイプ、タンク、塔槽、管継手のうちの何れかとすることができる。
また、本発明は、第2の態様として、流体の送給路を構成する流体送給ライン構成体の施工方法であって、各々が合成樹脂材料によって形成される第1の層を有した複数の流体送給ライン構成体を互いに接続するステップと、接続された前記複数の流体送給ライン構成体を覆うようにポリウレア樹脂材料を積層して各流体送給ライン構成体の表面上に第2の層を形成するステップとを含む流体送給ライン構成体の施工方法を提供する。
上記流体送給ライン構成体の施工方法では、接続された前記流体送給ライン構成体の表面に表面処理を施した後に、前記流体送給ライン構成体の表面上に前記第2の層を形成することが好ましい。
上記流体送給ライン構成体の施工方法において、前記第1の層を形成する前記合成樹脂製材料は、例えば、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン及びポリフッ化ビニリデンから成る群から選択される。また、前記流体送給ライン構成体は、例えば、パイプ、タンク、塔槽、管継手のうちの何れかとすることができる。
本発明によれば、内部の流体の圧力脈動に対する耐久性が向上して、流体送給ライン構成体の疲労破壊が抑制される。また、流体送給ライン構成体全体をポリウレア樹脂材料によって形成するのではなく、第1の層の外側を覆う第2の層のみをポリウレア樹脂材料によって形成するので、コスト上昇も抑えることができる。したがって、コストを抑えつつ、流体送給ライン構成体における漏れの発生を抑制することができ、保守点検の労力やコストも低減させることができる。また、外側の第2の層を形成するポリウレア樹脂材料は広い温度範囲で物性が維持されるので、屋外など低温下で流体送給ライン構成体が使用される場合でも、上述の効果を奏することが可能となる。
本発明による流体送給ライン構成体の一実施形態によるパイプの構造を示す断面図である。 図1に示されている実施形態の変形形態によるパイプの構造を示す断面図である。 本発明による流体送給ライン構成体の他の実施形態による管継手を示す断面図である。 本発明による流体送給ライン構成体の他の実施形態によるタンクを示す断面図である。 硬質ポリ塩化ビニルによって形成されたエルボ型の管継手について、ポリウレア樹脂材料層による被覆なしの場合とポリウレア樹脂材料層による被覆を施した場合とを比較して、圧力脈動に対する耐久試験の結果を示す表である。 図5に示されている実験で使用された圧力脈動サイクルのパターンを示すグラフである。 硬質ポリ塩化ビニルとポリプロピレンによって形成されたパイプから作成した試験片について、ポリウレア樹脂材料層による被覆なしの場合とポリウレア樹脂材料層による被覆を施した場合とを比較して、アイゾット衝撃試験の結果を示す表である。 本発明による流体送給ライン構成体同士の接続に好適に用いられる配管部材の概略断面図である。 図8に示されている配管部材の先端部Aの断面拡大図である。 図8に示されている配管部材を用いた本発明による流体送給ライン構成体同士の接続方法を示す概略断面図である。
以下、図面を参照して、本発明による流体送給ライン構成体及びその施工方法の実施の形態を説明する。
最初に、図1を参照して、流体送給ライン構成体11の全体構成を説明する。図1では、流体送給ライン構成体11の実施例として、パイプが示されている。なお、「流体送給ライン構成体」とは、流体を送給するための送給路を構成する部品を意味し、例えば、パイプ(管部材)、管継手、タンク、塔槽などが含まれる。
流体送給ライン構成体11は、流体に接する最も内側に配置される基礎構造体としての第1の層13と、第1の層13を覆うように第1の層13よりも外側に配置される第2の層15とを備えている。第1の層13はポリウレア樹脂材料以外の合成樹脂材料によって形成されており、第1の層13によって構成されている基礎構造体は、本実施形態では、一般的なパイプと同様の筒形状を有している。第2の層15はポリウレア樹脂材料によって形成されており、本実施形態では、第1の層13を被覆するように第1の層13の外側表面上に形成されている。第2の層15は、第1の層13の外側表面にサンドブラスト処理や亜鉛溶射などの表面処理を施した後に第1の層13の外側表面上に形成されてもよく、第1の層13の外側表面に表面処理を施すことなく第1の層13の外側表面上に形成されてもよい。また、図1に実施形態では、第1の層13に隣接して第2の層15が形成されているが、第1の層13と第2の層15との接合性を向上させるために、図2に示されているように、基礎構造体の表面をなす第1の層13の外側表面上にプライマーや接着剤などによって形成される下塗層17を設け、第1の層13の外側の下塗層17上に、第2の層15を形成してもよい。なお、表面処理の例として、サンドブラスト処理や亜鉛溶射を挙げたが、耐水ペーパやグラインダ、ブラストなどで基礎構造体の外側表面を荒らして物理的に接着強度を補ったり、プラズマ放電やコロナ放電などの電気放電処理、火炎処理、紫外線照射処理などを基礎構造体の外側表面に施して化学的に接着強度を補ったり、さらには、電気放電処理や火炎処理後にシランカップリング剤や過酸化水素水などで基礎構造体の外側表面を化学的に処理して接着強度を補ったりするなどの方法を表面処理として実施してもよい。
第1の層13を形成する合成樹脂材料としては、例えば、硬質ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を使用することができる。これらPVC、PP,PVDFのような合成樹脂材料は、紫外線により劣化することが知られている。しかしながら、流体送給ライン構成体11では、第1の層13の外側がポリウレア樹脂材料によって形成される第2の層15によって覆われているので、流体送給ライン構成体11が屋外等に設置された場合でも、紫外線による第1の層13の劣化を抑制し、ポリウレア樹脂材料自体も耐紫外線性を有しているので、流体ライン構成体11の寿命を延ばすことが可能となる。また、ポリウレア樹脂材料以外の他の合成樹脂材料を第1の層13の材質として使用することも可能である。例えば、第1の層13の合成樹脂材料として、ポリエチレン(PE)、ポリブテン(PB)、ポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂、耐衝撃性ポリ塩化ビニル(HI−PVC)、塩素化ポリ塩化ビニル(C−PVC)、ポリ塩化ビニリデン等の塩素系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニルフルオライド(PVF)等のフッ素樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂(AS)、エチレン−酸ビニル共重合樹脂(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の飽和ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610等のポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアリレート(PAL)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリイミド(PI)、芳香族ポリエステル、ポリエーテル−エーテルケトン(PEEK)などの熱可塑性樹脂を用いてもよい。
また、ポリウレア樹脂材料によって形成される第2の層15は、発泡体層として形成されてもよい。第2の層15を発泡体層として形成することによって、第2の層15が断熱層としても機能すると共に、衝撃吸収性を増す。したがって、発泡体層として形成された第2の層15は、外気の温度変化に起因する熱劣化や低温脆化、外部からの衝撃による第1の層13の破損などを抑制する効果や、内部流体の保温により熱効率を向上させる効果を奏する。
流体送給ライン構成体11は、第1の層13としての基礎構造体を合成樹脂材料から押出成形などによって作製した後に、基礎構造体の外側を覆うように塗布又は噴射などによって基礎構造体の表面上に第2の層15としてポリウレア樹脂材料を形成してもよく、多層成形によってポリウレア樹脂材料からなる第2の層15の内側に合成樹脂材料からなる第1の層13を積層して形成してもよい。ポリウレア樹脂材料の塗布により第2の層15を形成する場合、既設の合成樹脂材料製の流体送給ライン構成体を容易に本発明による流体送給ライン構成体11の構成にすることができる。第1の層13としての基礎構造体の表面上に第2の層15としてのポリウレア樹脂材料を塗布又は噴射する場合、基礎構造体の外側表面にサンドブラスト処理や亜鉛溶射などの表面処理を施したり、プライマーや接着剤などによって形成される下塗層を設け、その上に第2の層を塗布又は噴射するようにしてもよい。このような表面処理を施したり、下塗層を設けることによって、第1の層13と第2の層15との接合性が高めることが可能となる。
ポリウレア樹脂材料によって形成される第2の層15の厚さは、例えば、流体送給ライン構成体11が図1に示されているようなパイプであり第2の層15が塗布や噴射などにより形成される場合、第1の層13によって形成される基礎構造体の厚さの1/20から3倍の範囲とすることが好ましく、第1の層13によって形成される基礎構造体の厚さの1/10から3/2の範囲とすることがさらに好ましい。ただし、塗布又は噴射技術の観点から、第2の層15の厚さは、0.5mm以上とすることが好ましく、1mm以上とすることがさらに好ましい。また、費用対効果や施工時間又は加工時間の観点から、第2の層15の厚さは、15mm以下とすることが好ましく、10mm以下とすることがさらに好ましい。
なお、本発明による流体送給ライン構成体11について、パイプの実施形態を例にして説明したが、本発明による流体送給ライン構成体11はパイプに限定されるものではない。例えば、流体送給ライン構成体11は、図3に示されているような管継手19や図4に示されているようなタンクとすることもできる。なお、図3及び図4では、図1と共通する構成部分に対して同じ参照符号を付している。
本発明者は、上述したようにポリウレア樹脂材料以外の合成樹脂材料によって形成された第1の層13を有した基礎構造体の外側を覆うようにポリウレア樹脂材料によって第2の層15を形成して流体送給ライン構成体11を作製することによって内部流体の圧力脈動に対する耐久性が大きく向上し、疲労破壊が抑制されることを見出した。
図5は、圧力脈動の影響を受けやすいエルボ型の硬質ポリ塩化ビニル製管継手について、ポリウレア樹脂材料層による被覆なしの場合とポリウレア樹脂材料層による被覆を施した場合とを比較して、圧力脈動に対する耐久性試験の結果の表を示している。圧力脈動に対する耐久試験は、各試験サンプルに対して、温度23℃の下で、最高圧力2MPa、サイクル時間2.5秒の図6に示される台形波の圧力脈動を繰り返し付与することにより行われ、破壊するまでのサイクル数を脈動回数とした。表中において、比較例1は、ポリウレア樹脂材料層による被覆がなされていない、呼び径50mmのエルボ型の硬質ポリ塩化ビニル製管継手についての試験結果、実施例1から実施例3は、表面処理を施さずにポリウレア材料を塗布してポリウレア樹脂材料層による被覆を施した、呼び径50mmのエルボ型の硬質ポリ塩化ビニル製管継手であって、ポリウレア樹脂材料層の厚さがそれぞれ1.5mm、3.5mm、7mmの場合の試験結果、実施例4から実施例6は、サンドブラストによる表面処理を施した後にポリウレア樹脂材料を塗布してポリウレア材料層による被覆を施した、呼び径50mmのエルボ型の硬質ポリ塩化ビニル製管継手であって、ポリウレア樹脂材料層の厚さがそれぞれ1.5mm、3.5mm、7mmの場合の試験結果である。また、比較例及び各実施例の脈動回数としては、サンプル数n=3について実施した試験結果の平均値の10の位を四捨五入した値が示されている。また、表中における増加率(%)は、比較例1の脈動回数を100としたときの各実施例の脈動回数の比率を示している。
比較例1と実施例1から実施例3及び実施例4から実施例6との試験結果の比較から、基礎構造体を構成する合成樹脂材料層すなわち第1の層13の外側表面に対する表面処理の有無にかかわらず、合成樹脂材料層(第1の層13に相当)上にポリウレア樹脂材料層(第2の層15に相当)を被覆することにより、圧力脈動に対する耐久性が40%以上向上することが分かる。また、実施例1から実施例3の試験結果の比較及び実施例4から実施例6の試験結果の比較から、ポリウレア樹脂材料層の厚さが増えるほど圧力脈動に対する耐久性が向上することが分かる。さらに、実施例1から実施例3と実施例4から実施例6との試験結果の比較から、合成樹脂材料層上にポリウレア樹脂層を被覆する場合でも、合成樹脂材料層の表面に表面処理を施すことにより、圧力脈動に対する耐久性が向上することが分かる。
パイプ、管継手、タンク、塔槽などの流体送給ライン構成体には、内部の流体の圧力脈動による圧力変化により、繰り返し応力が発生して、疲労破壊を生じさせる。流体送給ライン構成体11は、上述の試験結果から分かるように、このような圧力脈動に対する耐久性を向上させることができ、流体の漏れの発生を抑制する効果を奏する。これにより、保守点検の労力やコストを低減させることが可能となる。また、流体に接する第1の層13を合成樹脂材料によって形成することができ、第1の層13の外側を覆うように第2の層15としてポリウレア樹脂層を形成すればよいので、流体送給ライン構成体に用いられる汎用的な合成樹脂材料よりも高価なポリウレア樹脂材料の使用量を抑え、コスト増加を抑制することができる。さらに、ポリウレア樹脂材料は、温度変化に対する物性の変化が少なく、広い温度範囲で物性を維持できるので、屋外など低温下で流体送給ライン構成体を使用する場合でも、圧力脈動に対する耐久性を向上させる効果を維持させることが可能である。
また、合成樹脂材料によって形成される第1の層13の外側をポリウレア樹脂材料によって形成される第2の層15で被覆することによって付加的な効果も奏する。
図7は、硬質ポリ塩化ビニルとポリプロピレンによって形成されたパイプから作成した試験片について、ポリウレア樹脂材料層による被覆なしの場合とポリウレア樹脂材料層による被覆を施した場合とを比較して、アイゾット衝撃試験の試験結果の表を示している。アイゾット衝撃試験は、温度条件23℃と0℃において、JIS K7110に準拠してタイプAのノッチ付き試験片を用いて行った。詳細には、試験片は、長さ80mm、厚さ10mmとし、幅はサンプルの厚みそのままとした。ノッチは深さを1mmとした。表中において、比較例1は、ポリウレア樹脂材料層による被覆がなされていない、規格内径50mm、規格外径60mmの硬質ポリ塩化ビニル製パイプから切り出して作成した厚さ4.4mmの試験片の試験結果、比較例2は、ポリウレア樹脂材料層による被覆がなされていない、規格内径150mm、規格外径165mmの硬質ポリ塩化ビニル製パイプから切り出して作成した厚さ5.3mmの試験片の試験結果、比較例3は、ポリウレア樹脂材料層による被覆がなされていない、規格内径50mm、規格外径63mmのポリプロピレン製パイプから切り出して作成した厚さ6.4mmの試験片の試験結果である。また、実施例1は、比較例1と同じ硬質ポリ塩化ビニル製パイプに表面処理を施さずに厚さ1.3mmのポリウレア樹脂材料層の被覆を施したものから切り出して作成した厚さ5.7mmの試験片の試験結果、実施例2は、比較例3と同じポリプロピレン製パイプに表面処理を施さずに厚さ1.3mmのポリウレア樹脂材料層の被覆を施したものから切り出して作成した厚さ7.7mmの試験片の試験結果である。なお、「完全破壊」とは、試験片が二つ以上の破片に破壊するもの、「破壊せず」とは、破壊せずに、試験片が曲がるたけのものを指す。
比較例1と実施例1との試験結果の比較から、23℃及び0℃の何れの温度条件下でも、基礎構造体を構成する合成樹脂材料層(第1の層13に相当)上にわずか厚さ1.3mmのポリウレア樹脂材料層(第2の層15に相当)を被覆するだけで、衝撃強度が10倍以上になり、大幅に向上することが分かる。また、比較例2と実施例1との試験結果の比較から、23℃及び0℃の何れの温度条件下でも、ほぼ同じ厚さの試験片について、厚さ1.3mm分の外側表面をポリウレア樹脂材料層に置換することにより、衝撃強度が10倍以上になって、大幅に向上し、実施例1の衝撃強度の増加が厚さの増加の効果によるものだけではないないことが分かる。さらに、比較例3と実施例2との試験結果の比較から、23℃及び0℃の何れの温度条件下でも、合成樹脂材料層がポリプロピレンによって形成される場合でも合成樹脂材料層がポリ塩化ビニルによって形成される場合と同じく、衝撃強度が10倍以上となって、大幅に向上することが分かる。
合成樹脂材料製の流体送給ライン構成体は、保管、運搬時に表面に損傷を受けやすい。表面に損傷を受けたパイプに衝撃が加わると、ノッチ効果で衝撃強度が低下する。ノッチ付き試験片を用いたアイゾット衝撃試験は、このように表面に損傷を受けた場合の衝撃強度を推測するのに適している。したがって、図7に示されている試験結果から、合成樹脂材料によって形成されている基礎構造体の外側表面上にポリウレア樹脂層を被覆することによって、衝撃強度を向上させる効果が得られることが分かる。特に流体送給ライン構成体がパイプや継手など埋設されるものである場合、埋設時に流体送給ライン構成体は礫など角のあるもので表面に損傷を受け、埋め戻した後に土圧や車などが通った時に衝撃が加わったりすることで破損することがある。したがって、埋設される流体送給ライン構成体の場合、流体送給ライン構成体11のように合成樹脂材料層がポリウレア樹脂材料層によって被覆されることで、衝撃を吸収して耐衝撃性が向上することは非常に利点が大きい。なお、水道管などパイプを埋設する場合、埋め戻しの際に砂を使用することが推奨されているが、外側表面をポリウレア樹脂材料層で被覆された流体送給ライン構成体11を用いることで、原土による埋め戻しができるため、砂の調達や余った原土を破棄する費用や手間が不要となる。
また、ポリウレア樹脂材料は、耐紫外線性、断熱性、引張伸び率が高いという特性を有している。したがって、ポリウレア樹脂材料層が外側表面に被覆されていれば、流体送給ライン構成体が屋外に設置された場合でも、紫外線劣化を生じにくい。また、第1の層13が破壊してクラックが生じても、ポリウレア樹脂材料層である第2の層15は、クラックに追従して伸展し、内部の流体がクラックを通じて漏出することを抑制する。さらに、ポリウレア樹脂材料層である第2の層15は断熱性により内部の流体の保温効果を奏し、熱効率を向上させる。
次に、流体送給ライン構成体11の施工方法について説明する。
流体送給ライン構成体11は、ポリウレア樹脂材料から形成される第2の層15が合成樹脂材料から形成される第1の層13よりも外側に配置されている。したがって、流体供給ライン構成体11の第1の層13によって構成される基礎構造体同士を接続して設置した後に、その外側表面に、表面処理を施し又は施さずに、ポリウレア樹脂材料を塗布又は噴射して第1の層13の表面に第2の層を積層することによって複数の流体送給ライン構成体11が接続された流体送給路を作製することができる。もちろん、第1の層13の表面に、プライマー層などの下塗層17を設けた後にポリウレア樹脂材料の塗布又は噴射により下塗層17上に第2の層15を積層することによって複数の流体送給ライン構成体11が接続された流体送給路を作製することもできる。
上述のような施工法を採用する場合、既設の合成樹脂製流体送給路の外側表面にポリウレア樹脂材料を塗布又は噴射して第2の層15を形成することにより、流体送給ライン構成体11を用いた流体送給路を作製できる。劣化した流体送給ライン構成体の基礎構造体や損傷を受けた流体送給ライン構成体の基礎構造体は、劣化又は損傷した箇所への応力集中や材料劣化に伴い、初期物性を低下させてしまう。しかしながら、このような基礎構造体の補修として、その外側表面上へのポリウレア樹脂材料の塗布や噴射により第2の層15を形成することにより、圧力脈動への耐久性や基礎構造体を形成する合成樹脂材料の初期物性を保持できるようになり、寿命の延長効果が得られる。また、ポリウレア樹脂材料は硬化が早いので、塗布や噴射などによりポリウレア樹脂材料層を形成しても、液だれの心配がなく、施工又は加工が容易となる。
合成樹脂材料によって形成された第1の層13の外側を覆うようにポリウレア樹脂材料によって形成された第2の層15を備えた流体送給ライン構成体11を予め作製した後に流体送給ライン構成体11同士を接続する場合には、図8に示されているような配管部材31を用いて接続することが好ましい。
図8に示されているように、配管部材31は、筒状部材であり、配管部材31の筒状部33の外周面を接続する二つの流体送給ライン構成体11のそれぞれの内孔(内部流路)内に嵌合させて、流体送給ライン構成体11の内孔の周面(内周面)と配管部材31の外周面を接着又は融着接続によって一体化させることにより二つの流体送給ライン構成体11を接続する。配管部材31の両先端部の外径Dは接続する流体送給ライン構成体11の内孔の内径よりも僅かに小径となるように構成されている。筒状部33は、両先端部において、両先端に向かうにつれ肉薄となるように外周面及び内周面の両方にテーパが形成されている。
図9及び図10を参照して、流体送給ライン構成体11としての第1のパイプ45と第2のパイプ47とを配管部材31により接続する場合を例に、配管部材31の筒状部33の先端形状についてさらに詳細に説明する。筒状部33の先端には、配管部材31を第1のパイプ45及び第2のパイプ47の内孔(内部流路)への挿入を容易にするために、面取部35が設けられている。接続される第1のパイプ45及び第2のパイプ47の厚さは、引取速度や合成樹脂材料の溶融状態に大きく依存し、内径dが一様ではない。そのため、配管部材31の両先端部の外周面に、挿入ガイドとしての第1のテーパ部37、第1のパイプ45及び第2のパイプ47の内周面との初期接触領域としての第2のテーパ部39、及び第1のパイプ45及び第2のパイプ47との接続領域としての第3のテーパ部41が形成されており、第1のテーパ部37及び第2のテーパ部39の少なくとも二つ以上のテーパ部を経由して第1のパイプ45及び第2のパイプ47に挿入することで、配管部材31を第1のパイプ45及び第2のパイプ47に容易に挿入できるようになっている。特に、内孔の中心軸線と平行な軸線に対する第2のテーパ部39の傾斜角度を第1のテーパ部37よりも大きくすることで、接続される第1のパイプ45及び第2のパイプ47の内径のバラツキに対応することが可能となり、第3のテーパ部41により、一定の接続長さ及び接続面積を確保し、高い耐圧性能を有することができる。
さらに流量特性を向上させる目的から、配管部材31の端部の内周面にテーパ部43を設け、端部の面取り加工を行うことも有効である。
なお、図10では、流体送給ライン構成体11として同じ口径(内径)のパイプ45,47同士を配管部材31を用いて接続している実施形態を示しているが、配管部材31による流体送給ライン構成体同士の接続は流体送給ライン構成体11が同じ径のパイプである場合に限定されるものではない。例えば、二つの流体送給ライン構成体11が異なるタイプ、例えばパイプと管継手の場合であっても、配管部材31により二つの流体送給ライン構成体11同士を接続することができる。また、二つの流体送給ライン構成体11の内孔(内部流路)が異なる口径(内径)を有する場合であっても、同様に、配管部材31により二つの流体送給ライン構成体11同士を接続することができる。この場合、例えば、挿入される流体送給ライン構成体11の内孔に嵌合するのに適するように配管部材31の両端部の外径サイズを設計すればよい。
また、合成樹脂材料によって形成された第1の層13の外側を覆うようにポリウレア樹脂材料によって形成された第2の層15を備えた流体送給ライン構成体11を予め作製した後に、配管部材31を用いずに流体送給ライン構成体11同士を接続する場合には、二つの流体送給ライン構成体11を互いに接続する接続領域において、第2の層15を設けないように流体送給ライン構成体11同士を作製し、接着剤を用いて又は一方を他方に嵌合させて接続した後に、接続領域を覆うようにポリウレア樹脂材料層を設けるようにしてもよい。
以上、図示されている実施形態を参照して、本発明による流体送給ライン構成体11を説明したが、本発明は図示されている実施形態に限定されるものではない。例えば、図示されている実施形態では、ポリウレア樹脂材料層である第2の層15が最も外側に配置されているが、第2の層15は、第1の層13よりも外側に配置されていればよく、最も外側に配置されている必要はない。さらに、本発明は流体送給ライン構成体としてベンドやエルボ以外のチーズ、ソケット及びキャップなどの継手やバルブ、流量計、ストレーナー及びミキサーにも適用される。また、ポリウレア樹脂材料に代えて、ポリウレタン樹脂やポリウレタンウレア樹脂を用いて第2の層15を形成しても同様の効果が得られる。
11 流体送給ライン構成体
13 第1の層
15 第2の層
17 下塗層
19 管継手
21 タンク

Claims (10)

  1. 流体の送給路を構成する流体送給ライン構成体であって、
    合成樹脂材料によって形成される第1の層と、
    ポリウレア樹脂材料によって形成される第2の層と、
    を備え、前記第1の層が流体に接する最も内側に配置されると共に、前記第2の層が前記第1の層を覆うように前記第1の層よりも外側に配置されることを特徴とする流体送給ライン構成体。
  2. 前記第2の層が最も外側に配置される、請求項1に記載の流体送給ライン構成体。
  3. 前記第1の層に表面処理が施されており、表面処理が施された前記第1の層上に前記第2の層が設けられている、請求項1又は請求項2に記載の流体送給ライン構成体。
  4. 前記ポリウレア樹脂材料が透明である、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の流体送給ライン構成体。
  5. 前記第1の層を形成する前記合成樹脂材料が、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン及びポリフッ化ビニリデンから成る群から選択される、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の流体送給ライン構成体。
  6. 前記流体送給ライン構成体が、パイプ、タンク、塔槽、管継手のうちの何れかである、請求項1から請求項5の何れか一項に記載の流体送給ライン構成体。
  7. 流体の送給路を構成する流体送給ライン構成体の施工方法であって、
    各々が合成樹脂材料によって形成される第1の層を有した複数の流体送給ライン構成体を互いに接続するステップと、
    接続された前記複数の流体送給ライン構成体を覆うようにポリウレア樹脂材料を積層して各流体送給ライン構成体の表面上に第2の層を形成するステップと、
    を含むことを特徴とする流体送給ライン構成体の施工方法。
  8. 接続された前記流体送給ライン構成体の表面に表面処理を施した後に、前記流体送給ライン構成体の表面上に前記第2の層を形成する、請求項7に記載の流体送給ライン構成体の施工方法。
  9. 前記第1の層を形成する前記合成樹脂製材料が、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン及びフッ化ビニリデンから成る群から選択される、請求項7又は請求項8に記載の流体送給ライン構成体の施工方法。
  10. 前記流体送給ライン構成体が、パイプ、タンク、塔槽、管継手のうちの何れかである、請求項7から請求項10の何れか一項に記載の流体送給ライン構成体の施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021255682A1 (en) * 2020-06-17 2021-12-23 Abu Dhabi National Oil Company Utilization of polyurea-based coatings in enhancing structural integrity of polyethylene (pe) / polypropylene (pp) pipes and pipe fittings

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