JP2017115229A - レール - Google Patents

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Abstract

【課題】延性に優れ、高軸重鉄道においても好適に使用することができる高延性パーライト系レールを提供する。
【解決手段】重量%で、C:0.70〜0.85%、Si:0.10〜1.50%、Mn:0.40〜1.50%、P:0.035%以下、S:0.0005〜0.010%、およびCr:0.05〜1.50%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、ラメラー分率が40〜98%である、レール。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高延性レールに関するものである。
鉱石の運搬等を主体とする高軸重鉄道では貨車の車軸にかかる荷重は客車に比べて遙かに高く、レールや車輪の使用環境も過酷なものとなっている。このような、高軸重鉄道、すなわち、列車や貨車の積載重量の大きい鉄道で使用されるレールには、従来、耐摩耗性重視の観点からパーライト組織を有する鋼が主として使用されている。しかし近年、貨車への積載重量を増加させて輸送効率を向上させるために、レールの耐摩耗性および耐疲労損傷性をさらに向上させることが求められている。また、積載重量の増加に加えて、枕木破損や地盤陥没などのレール敷設環境の悪化により、レールにかかる力(引張応力)が大きくなり、その結果、レールの破断が問題となっている。
そこで、これらの問題を解決するために、様々な方法が提案されている。例えば、特許文献1および2では、パーライトブロックの個数を規定した、耐摩耗性および延性に優れたパーライト系レールが提案されている。
特許第4272385号公報 特開2002−212677号公報
しかし、延性を向上させるためには引張時の転位の集積や、転位の集積によるボイドの発生を抑制する必要がある。特許文献1、2では、パーライトレールにおけるパーライトブロックの個数を制御することによってレールの延性が向上するとされているが、パーライトレールでは、パーライトブロック境界に転位が集積し、ボイドが発生するため、パーライトブロックサイズを微細化するのみでは十分に延性を向上させることができないというのが実状である。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、延性に優れ、高軸重鉄道においても好適に使用することができる高延性パーライト系レールを提供することを目的とする。なお、ここで「パーライト系」とは、パーライト組織を有する鋼に対して、後述するように特定条件で熱処理を施すことによって得ることができる、パーライト組織とは異なる組織を有することを意味する。
上記課題を解決するために検討を行った結果、本発明者らは、レールの成分組成およびラメラー分率を最適化することにより、従来のパーライトレール以上に延性を向上できることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨構成は次のとおりである。
1.重量%で、
C :0.70〜0.85%、
Si:0.10〜1.50%、
Mn:0.40〜1.50%、
P :0.035%以下、
S :0.0005〜0.010%以下、および
Cr:0.05〜1.50%を含有し、
残部が実質的にFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
下記(1)式で定義されるラメラー分率が40〜98%である、レール。

ラメラー分率={1−(アスペクト比が5以下のセメンタイトの面積/セメンタイトの全面積)}×100 ・・・(1)
2.前記成分組成が、質量%で、
V :0.30%以下、
Cu:1.0%以下、
Ni:1.0%以下、
Nb:0.05%以下、
Mo:0.5%以下、
Al:0.07%以下、
W :1.0%以下、
B :0.005%以下、および
Ti:0.05%以下からなる群より選択される1種または2種以上をさらに含有する、前記1に記載のレール。
本発明によれば、延性に優れ、高軸重鉄道においても好適に使用することができる高延性パーライト系レールを提供することができる。
引張試験片の採取位置を示すレール頭部の模式図である。 ラメラー分率が100%、85%、30%の場合のミクロ組織の走査型電子顕微鏡写真である。
[成分組成]
本発明を実施する方法について具体的に説明する。本発明においては、レールが上記成分組成を有することが重要である。そこで、まず本発明において成分組成を上記のように限定する理由を説明する。なお、各成分の含有量の単位は「質量%」であるが、「%」と略記される。
C:0.70〜0.85%
Cは、パーライト系組織においてセメンタイトを形成し、強度を向上させる効果を有する元素である。したがって、レールの強度を確保するためにCの添加は必須であり、C含有量の増加に伴い強度が向上する。本発明のようにラメラー分率を98%以下とすると、従来のパーライトレールに比べて強度が低くなる傾向があるため、C含有量が0.70%未満であると優れた強度を得ることが難しい。一方、C含有量が0.85%を超えると、熱間圧延後の変態時に初析セメンタイトがオーステナイト粒界に生成するため、レールの延性が低下する。したがって、C含有量は0.70〜0.85%とする。
Si:0.10〜1.50%
Siは、脱酸剤としての効果を有する元素である。また、Siは、パーライト系組織中のフェライトへの固溶強化により、レールの強度を向上させる効果を有している。前記効果を得るためには、Si含有量を0.10%以上とする必要がある。一方、Si含有量が1.50%を超えると、Siが有する高い酸素との結合力のため、酸化物系介在物が多量に生成する。また、固溶強化により強度が上昇するため、延性が低下する。したがって、Si含有量は0.10〜1.50%とする。
Mn:0.40〜1.50%
Mnは、変態温度を低下させてラメラー間隔を細かくすることにより、レールの高強度化、高延性化に寄与する元素である。しかし、Mn含有量が0.40%未満では十分な効果が得られない。一方、Mn含有量が1.50%を超えると、鋼のミクロ偏析によるマルテンサイト組織を生じ易くなり、その結果、延性が低下する。したがって、Mn含有量は0.40〜1.50%とする。
P:0.035%以下
P含有量が0.035%を超えると、レールの延性が低下する。そのため、P含有量は0.035%以下とする。一方、P含有量の下限は特に限定されず0%であってよいが、工業的には0%超である。さらに、P含有量を過度に低下させると精錬コストの増加を招くため、P含有量は0.020%以上とすることが好ましい。
S:0.0005〜0.010%
Sは、主にA系(硫化物系)介在物の形態で鋼中に存在する。S含有量が0.010%を超えると前記介在物の量が著しく増加するとともに、粗大な介在物が生成するため、延性が低下する。一方、S含有量が0.0005%未満とした場合、レール鋼のコストが増加する。したがって、S含有量は0.0005〜0.010%とする。
Cr:0.05〜1.50%
Crは、パーライト系組織中のセメンタイトへの固溶強化により、強度を向上させる効果を有する元素である。前記効果を得るために、Cr含有量を0.05%以上とする必要がある。一方、Cr含有量が1.50%を超えると、Crの固溶強化により強度が上昇する結果、延性が低下する。したがって、Cr含有量は0.05〜1.50%とする。
本発明の一実施形態におけるレールは、以上の成分と、残部のFeおよび不可避不純物とからなる成分組成を有する。なお、本発明の作用効果に実質的に影響しない範囲内で、他の微量元素を含有するレールも本発明に属する。
また、上記成分組成は、質量%で、
V :0.30%以下、
Cu:1.0%以下、
Ni:1.0%以下、
Nb:0.05%以下、
Mo:0.5%以下、
Al:0.07%以下、
W :1.0%以下、
B :0.005%以下、および
Ti:0.05%以下からなる群より選択される1種または2種以上を、必要に応じてさらに含有することができる。
V:0.30%以下
Vは、圧延中および圧延後に炭窒化物として析出し、析出強化により強度や延性を向上させる効果を有する元素である。しかし、V含有量が0.30%を超えると、粗大な炭窒化物が多量に析出するため、延性の低下を招く。したがって、Vを添加する場合、V含有量を0.30%以下とすることが好ましい。一方、V含有量の下限は特に限定されないが、上記効果を発現させるためには0.001%以上とすることが好ましい。
Cu:1.0%以下
Cuは、Crと同様に、固溶強化により強度を向上させる効果を有する元素である。しかし、Cu含有量が1.0%を超えるとCu割れが生じる。そのため、Cuを添加する場合、Cu含有量を1.0%以下とすることが好ましい。一方、Cu含有量の下限は特に限定されないが、上記効果を発現させるためには0.001%以上とすることが好ましい。
Ni:1.0%以下
Niは、延性を劣化することなく強度を向上させる効果を有する元素である。また、NiをCuと複合添加することによってCu割れを抑制できるため、Cuを添加する場合にはNiも添加することが望ましい。しかし、Ni含有量が1.0%を超えると、焼入れ性が上昇してマルテンサイトが生成する結果、延性が低下する。そのため、Niを添加する場合、Ni含有量を1.0%以下とすることが好ましい。一方、Ni含有量の下限は特に限定されないが、上記効果を発現させるためには0.001%以上とすることが好ましい。
Nb:0.05%以下
Nbは、圧延中及び圧延後に炭窒化物として析出し、パーライトの強度や延性を向上させる。しかし、Nb含有量が0.05%を超えると、粗大な炭窒化物が多量に析出するため、延性が低下する。そのため、Nbを添加する場合、Nb含有量を0.05%以下とすることが好ましい。一方、Nb含有量の下限は特に限定されないが、上記の強度や延性を向上させる作用を発現させるためには0.001%以上とすることが好ましい。
Mo:0.5%以下
Moは、圧延中及び圧延後に炭化物として析出し、析出強化により強度や延性を向上させる。しかし、Mo含有量が0.5%を超えるとマルテンサイトが生成し、その結果、延性が低下する。そのため、Moを添加する場合、Mo含有量を0.5%以下とすることが好ましい。一方、Mo含有量の下限は特に限定されないが、上記の強度や延性を向上させる作用を発現させるためには0.001%以上とすることが好ましい。
Al:0.07%以下
Alは、脱酸剤として添加される元素である。しかし、Al含有量が0.07%を超えると、Alの有する高い酸素との結合力のため、酸化物系介在物が多量に生成し、その結果、延性が低下する。そのため、Al含有量は0.07%以下とすることが好ましい。一方、Al含有量の下限は特に限定されないが、脱酸のためには0.001%以上とすることが好ましい。
W:1.0%以下
Wは、圧延中及び圧延後に炭化物として析出し、析出強化により強度や延性を向上させる。しかし、W含有量が1.0%を超えるとマルテンサイトが生成し、その結果、延性が低下する。そのため、Wを添加する場合、W含有量を1.0%以下とすることが好ましい。一方、W含有量の下限は特に限定されないが、上記の強度や延性を向上させる作用を発現させるためには0.001%以上とすることが好ましい。
B:0.005%以下
Bは、圧延中及び圧延後に窒化物として析出し、析出強化により強度や延性を向上させる。しかし、B含有量が0.005%を超えるとマルテンサイトが生成し、その結果、延性が低下する。そのため、Bを添加する場合、B含有量を0.005%以下とすることが好ましい。一方、B含有量の下限は特に限定されないが、上記の強度や延性を向上させる作用を発現させるためには0.0001%以上とすることが好ましい。
Ti:0.05%以下
Tiは、圧延中及び圧延後に炭化物、窒化物あるいは炭窒化物として析出し、析出強化により強度や延性を向上させる。しかし、Ti含有量が0.05%を超えると粗大な炭化物、窒化物あるいは炭窒化物が生成し、その結果、延性が低下する。そのため、Tiを添加する場合、Ti含有量を0.05%以下とすることが好ましい。一方、Ti含有量の下限は特に限定されないが、上記の強度や延性を向上させる作用を発現させるためには0.001%以上とすることが好ましい。
[ラメラー分率]
ラメラー分率が40〜98%
本発明においては、レールが上記成分組成を有することに加えて、下記(1)式で定義されるラメラー分率が40〜98%である組織を有していることが重要である。
ラメラー分率={1−(アスペクト比が5以下のセメンタイトの面積/セメンタイトの全面積)}×100 ・・・(1)
レールの延性を向上させるためには、レールが引張応力を受けた際のボイドの生成と、生成したボイドの連結を抑制する必要がある。ボイドは、パーライトブロック境界で生成し、それが連結して破断に至る。したがって、ボイドの生成を抑制するためにはパーライトブロック境界を減らすことが有効であり、パーライトブロック境界は、ラメラー組織となっている領域を低減することで減らすことができる。
ラメラー分率が98%より大きいと、パーライトブロック境界の低減が不十分であるため、延性に劣る。一方、ラメラー分率が40%未満であると、ボイドの発生や連結が抑制できるものの、引張強度が低下するため、レールの耐摩耗性が低下する懸念がある。そのため、ラメラー分率は40〜98%とする。なお、ここで「アスペクト比が5以下のセメンタイトの面積」と「セメンタイトの全面積」の値は、実施例に記載した方法で測定することができる。なお、ラメラー分率が100%、85%、30%の場合のミクロ組織の走査型電子顕微鏡写真を図2に示す。
[製造方法]
次に、本発明のレールを製造する方法について説明する。本発明におけるレールの製造方法は特に限定されないが、熱間圧延によりレールを製造した後に、特定の温度で保持する処理を行うことによって製造することができる。
熱間圧延によるレールの製造は、例えば、以下の手順で行うことができる。まず、転炉または電気炉で鋼を溶製し、必要に応じて脱ガスなどの二次精錬を経て、鋼の成分組成を上記範囲に調整する。次いで、連続鋳造を行ってブルームとし、得られたブルームを、0.5℃/s以下の冷却速度で40〜150時間徐冷する。次に、前記ブルームを、加熱炉で1200〜1350℃に加熱した後、熱間圧延してレールとする。前記熱間圧延は圧延終了温度:850〜1000℃で行い、熱間圧延後のレールを冷却速度:1〜5℃/sで冷却することが好ましい。
前記加熱の際の加熱温度が1200℃未満では、熱間圧延時の圧延負荷が大きくなりすぎ、所望の形状へのレールの圧延が困難となる。一方、加熱温度が1350℃超となると、鋼の一部に溶融が生じて、レールへの熱間圧延時に割れが発生しやすくなる。また、熱間圧延時の圧延終了温度が850℃未満となると、熱間圧延時の圧延負荷が大きくなりすぎ、所望の形状へのレールの圧延が困難となる。一方、圧延終了温度が1000℃を越えると、後続する冷却時に上記の冷却速度を採用したとしても、鋼組織中にマルテンサイトが生じやすくなる。熱間圧延後の冷却速度が1℃/s未満では、鋼組織中のラメラー間隔が大きくなり、レールの強度が低下する。一方、熱間圧延後の冷却速度が5℃/sを超えると、鋼組織中にマルテンサイトが生じやすくなる。
この際、ラメラー分率を40〜98%に制御するために、(1)前記熱間圧延に続く冷却が完了した後、または(2)前記熱間圧延に続く冷却の途中の、いずれかのタイミングで、前記レールを特定の温度で保持する処理を行う。
(1)前記熱間圧延に続く冷却が完了した後に前記保持を行う場合には、炉あるいは高周波熱処理装置を用いて、冷却完了後のレールを300〜650℃の温度域に900〜360000秒保持する処理(焼戻し)を行う。
(2)前記熱間圧延に続く冷却の途中に前記保持を行う場合には、前記冷却の途中、レール温度が300〜650℃になった時点で冷却を停止し、300〜650℃の温度域に、900〜360000秒保持する処理を行う。
(実施例1)
表1に示した成分組成を有する鋼を熱間圧延してレールを作成した。その際、熱間圧延前の加熱温度は1250℃、圧延出側温度は900℃とし、熱間圧延後のレールは2℃/sで冷却した。その後、冷却完了後のレールに対して、表2に示した条件で焼戻し処理を施した。なお、No.1および2の比較例においては、焼戻しを行わなかった。得られたレールのそれぞれについて引張試験を実施して、0.2%耐力、引張強度、および伸びを測定した。また、ミクロ組織の観察を行って各レールのラメラー分率を求めた。測定方法は、以下の通りとした。
[引張試験]
得られた各レールの頭部から、引張試験片を採取した。前記引張試験片としては、AREMA Chapter 4の2.1.3.4.に記載の位置から、ASTM A370に記載の平行部が12.7mmの引張試験片を採取した。次いで、得られた引張試験片を用い、引張速度:1mm/分、評点間距離:50mmの条件で引張試験を行って、0.2%耐力、引張強度、および伸びを測定した。測定された値は表2に示した通りである。
[ラメラー分率]
引張試験片を採取した位置と同じ位置から、φ12.5mm×5mm厚のミクロ組織観察用試験片を採取した。得られたミクロ組織観察用試験片を樹脂に埋め込み、断面を鏡面研磨した後、1%ナイタールを用いて腐食させた。その後、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、倍率:15000倍で20視野、前記断面の観察・撮影を行い、撮影された画像中のセメンタイトをトレースし、画像解析することによってセメンタイトの面積とアスペクト比を求めた。測定された値から、上記(1)式に基づいて求めたラメラー分率を、表2に示した。
上記実施例における比較例No.1のレールは、C含有量0.81%である、現用のパーライトレールである。表2に示した結果から分かるように、本発明の条件を満たす発明例のレールは、いずれも前記比較例No.1のレールよりも20%以上優れた伸び(伸び:14.4%以上)を示すとともに、950MPa以上の引張強度を備えていた。これに対して、本発明の条件を満たさない比較例のレールは引張強度及び伸びの少なくとも一方が劣っていた。
(実施例2)
表3に示した成分組成を有する鋼を用いたこと以外は実施例1と同様の手順でレールを作成し、実施例1と同様の方法で引張試験およびラメラー分率の測定を行った。焼戻し条件および測定結果を表4示す。なお、No.13の比較例においては、焼戻しを行わなかった。
表4に示した結果から分かるように、本発明の条件を満たす発明例のレールは、いずれも優れた伸びと引張強度を兼ね備えていた。これに対して、本発明の条件を満たさない比較例のレールは引張強度及び伸びの少なくとも一方が劣っていた。

Claims (2)

  1. 重量%で、
    C :0.70〜0.85%、
    Si:0.10〜1.50%、
    Mn:0.40〜1.50%、
    P :0.035%以下、
    S :0.0005〜0.010%、および
    Cr:0.05〜1.50%を含有し、
    残部が実質的にFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
    下記(1)式で定義されるラメラー分率が40〜98%である、レール。

    ラメラー分率={1−(アスペクト比が5以下のセメンタイトの面積/セメンタイトの全面積)}×100 ・・・(1)
  2. 前記成分組成が、質量%で、
    V :0.30%以下、
    Cu:1.0%以下、
    Ni:1.0%以下、
    Nb:0.05%以下、
    Mo:0.5%以下、
    Al:0.07%以下、
    W :1.0%以下、
    B :0.005%以下、および
    Ti:0.05%以下からなる群より選択される1種または2種以上をさらに含有する、請求項1に記載のレール。
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