JP2017113847A - 移動ロボットの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外界物に接触させる可動リンクの個数、あるいは、各可動リンクの接触面の位置及び姿勢状態によらずに、各可動リンクを外界物に適切に接触させ得るように、移動ロボットの動作制御を行うことを可能とする。
【解決手段】制御装置40の変位操作量決定部53は、複数の可動リンク3,4のそれぞれの接触対象部13,23毎に、外界物から作用する実際の接触反力の観測値と目標値との偏差を所定の条件下で積分することで、接触対象部13,23の目標位置/姿勢を変位させる変位操作量を決定する。決定した変位操作量と移動ロボット1の基準の動作目標とに応じて各関節を駆動するアクチュエータ41を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、基体から延設された複数の可動リンクの運動によって移動する移動ロボットの制御装置に関する。
従来、例えば2つの脚リンクを有する移動ロボットに関し、特許文献1,2に見られるように、床形状(床の傾き)を推定しながら、移動ロボットの動作制御を行う技術が知られている。
特許第3024028号公報 特許第3634238号公報
近年、人型ロボット等、複数の可動リンクが基体から延設された移動ロボットを平坦な床面上だけでなく、不整地等の種々様々な環境下で移動させ得る技術の開発又は研究が進められている。
不整地等を含む種々様々な環境下で、移動ロボットを移動させる場合、各可動リンクと地面等の外界物との接触面は、それぞれの接触面の高さ、傾斜度合、向きが種々様々なものとなりやすい。
特に、移動ボットの動作環境によって、3つ以上の可動リンクを地面等の外界物に適宜接触させつつ、移動ロボットを移動させることが必要となる場合が多々ある。例えば、人型の移動ロボットを、凹凸の多い不整地等で移動させる場合に、該移動ロボットの姿勢の安定性を確保するために、2つの脚リンクと2つの腕リンクとを併せた4つの可動リンクを外界物に適宜接触させながら、該移動ロボットの移動を行うことが必要となる場合が多い。
そして、このように3つ以上の可動リンクを外界物に接触させる状況では、各可動リンクの接触面は、それぞれの高さ、傾斜度合、向きのいずれかが、互いに大きく相違するものとなりやすい。
従って、不整地等を含む種々様々な環境下で移動ロボットを動作させる場合、外界物に接触させる可動リンクの個数、あるいは、各可動リンクの接触面の位置及び姿勢状態によらずに、各可動リンクを外界物に適切に接触させ得るように、移動ロボットの動作制御を行うことが望まれる。
ここで、例えば前記特許文献1、2に見られる技術は、各脚リンクの接地面(接触面)が、概ね、同一平面上あるとみなし得ることを前提として床面の傾きを推定するようにしている。このため、特許文献1,2に見られる技術を、各可動リンクの接触面の位置及び姿勢状態が種々様々なものとなる不整地等を含む種々様々な環境下で移動ロボットを動作させる場合に適用して、移動ロボットの動作制御を適切に行うことが困難であった。
そこで、本発明は、外界物に接触させる可動リンクの個数、あるいは、各可動リンクの接触面の位置及び姿勢状態によらずに、各可動リンクを外界物に適切に接触させ得るように、移動ロボットの動作制御を行うことを可能とする制御装置を提供することを目的とする。
本発明の移動ロボットの制御装置は、上記の目的を達成するために、基体から延設された複数の可動リンクを備えると共に、各可動リンクが、その先端部と前記基体との間に設けられた1つ以上の関節の作動により前記基体に対して動くように構成されており、1つ以上の可動リンクを外界物に接触させずに空中で動かす動作と該動作に続いて該可動リンクの所定の部位である接触対象部を外界物に接触させる動作とを含む運動によって移動する移動ロボットの制御装置であって、
前記複数の可動リンクのそれぞれの接触対象部毎に、該接触対象部に外界物から作用する実際の接触反力の観測値と、該接触反力の目標値とを逐次取得すると共に、該接触対象部が外界物に実際に接触しているという第1条件と、前記移動ロボットの動作目標により示される該接触対象部の目標の運動状態が該接触対象部を外界物に接触させるべき状態であるという第2条件とのうちの少なくともいずれか一方の条件が満たされる状況であるか否かを逐次判断し、当該判断結果が肯定的となる各接触対象部毎に、該接触対象部に作用する接触反力の観測値と目標値との偏差である第1偏差を積分する処理と、各接触対象部に対応する前記第1偏差と当該判断結果が肯定的となる全ての接触対象部のそれぞれに対応する前記第1偏差の平均値との偏差である第2偏差を積分する処理とのうちのいずれか一方の積分処理を実行することによって、該接触対象部に作用する接触反力の観測値を目標値に近づけるように該接触対象部の目標位置/姿勢を前記移動ロボットの動作目標により示される位置/姿勢から変位させる第1変位操作量を逐次決定する接触対象部変位操作量決定手段と、
少なくとも前記移動ロボットの動作目標と前記決定された第1変位操作量とに応じて前記移動ロボットの各関節の目標変位量を逐次決定して、該目標変位量に応じて各関節を駆動するアクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段とを備えることを特徴とする(第1発明)。
なお、本発明において、移動ロボットの「動作目標」は、該移動ロボットの全体の動作を規定する目標を意味する。また、接触対象部の「位置/姿勢」は、該接触対象部の「位置」及び「姿勢」の一方又は両方を意味し、「目標位置/姿勢」は、「位置」の目標値(目標位置)と「姿勢」の目標値(目標姿勢)との一方又は両方を意味する。
また、可動リンクの接触対象部を外界物に「接触」させるということは、該接触対象部を、接触反力を受け得るように外界物に接触させることを意味する。
また、接触反力等の状態量の「観測値」は、適宜のセンサによる該状態量の検出値、あるいは、該状態量と一定の相関関係を有する1つ以上の他の状態量の検出値から該相関関係に基づいて推定してなる推定値を意味する。
上記第1発明によれば、各接触対象部毎に、前記第1条件及び第2条件のいずれか一方の条件が満たされる状況において、前記第1偏差又は第2偏差を積分する処理を実行することによって、該接触対象部に作用する接触反力の観測値を目標値に近づけるように該接触対象部の目標位置/姿勢を前記移動ロボットの動作目標により示される位置/姿勢から変位させる第1変位操作量を逐次決定される。
そして、少なくとも前記移動ロボットの動作目標と前記決定された第1変位操作量とに応じて移動ロボットの各関節の目標変位量が逐次決定される。さらに、該目標変位量に応じて各関節を駆動するアクチュエータが制御される。
このため、移動ロボットの元々の動作目標において、想定されている外界物に対する各接触対象部の接触面の傾きもしくは位置が実際の接触面の傾きもしくは位置とずれが生じていても、そのずれの影響を各接触対象部毎に補償される。すなわち、各接触対象部毎に、該接触対象部が、動作目標でのタイミングからずれたタイミングもしくは位置で外界物に接触したり、あるいは、外界物に接触すべきタイミングで接触しない状況で、該接触対象部に、目標値の接触反力またはそれに近い接触反力を作用させ得るように、該接触対象部の位置/姿勢が、移動ロボットの元々の動作目標により示される位置/姿勢から調整されることとなる。
また、特に、接触対象部変位操作量決定手段が、各接触対象部毎に、前記第2偏差を積分する処理によって第1変位操作量を決定する場合には、複数の接触対象部を地面に接触させて移動ロボットが起立する状況等において、該複数の接触対象部のそれぞれの接触反力の観測値の誤差もしくはオフセット成分の影響によって、該複数の接触対象部のいずれかの接触対象部に対する変位操作量が過大になったりするのを防止して、該複数の接触対象部のそれぞれの変位操作量の相互のバランスをとることも可能となる。
よって、本発明によれば、外界物に接触させる可動リンクの個数、あるいは、各可動リンクの接触面の位置及び姿勢状態によらずに、各可動リンクを外界物に適切に接触させ得るように、移動ロボットの動作制御を行うことが可能となる。
上記第1発明では、前記接触対象部変位操作量決定手段は、前記判断結果が肯定的となる各接触対象部のうち、前記第1条件を満たさず、且つ前記第2条件を満たす各接触対象部に対応する前記第1変位操作量を決定する処理においては、該第1変位操作量のうちの該接触対象部の目標姿勢を変位させる成分を更新せずに一定値に維持し、該第1変位操作量のうちの該接触対象部の目標位置を変位させる成分を前記積分処理により逐次決定するように構成されていることが好ましい(第2発明)。
これによれば、移動ロボットの動作目標において外界物に接触すべき状態であるのに、実際には、外界物に接触していない状況となっている各接触対象部については、該接触対象部の姿勢の変動(動作目標より示される姿勢に対する変動)が抑制された状態で、該接対象部が外界物に近づくように移動して、該外界物に接触することとなる。
このため、該接触対象部を、前記動作目標に則した安定した姿勢に維持しつつ、滑らかに外界物に近づけることができる。
上記第1発明又は第2発明では、前記接触対象部変位操作量決定手段は、前記判断結果が肯定的となる各接触対象部のうち、前記第1条件及び第2条件のうちの少なくとも第1条件を満たす各接触対象部に対応する前記第1変位操作量を決定する処理においては、該第1変位操作量のうちの該接触対象部の目標位置を変位させる成分と該接触対象部の目標姿勢を変位させる成分との両方を前記積分処理により逐次決定するように構成されていることが好ましい(第3発明)。
これによれば、外界物に実際の接触している接触対象部については、前記第1変位操作量のうちの該接触対象部の目標位置を変位させる成分と該接触対象部の目標姿勢を変位させる成分との両方が前記積分処理により逐次決定される。このため、該接触対象部に作用する接触反力の観測値を目標値に近づけるように該接触対象部の位置/姿勢を調整することを、外界物の形状等によらずに速やかに実現できる。
上記第1〜第3発明では、前記接触対象部変位操作量決定手段は、前記判断結果が肯定的となる状況から否定的となる状況に変化した各接触対象部に対応する前記第1変位操作量を、前記判断結果が肯定的となる状況で決定した値からゼロまで逐次減衰させるように決定するように構成されていることが好ましい(第4発明)。
これによれば、各接触対象部を前記動作目標に従って、外界物から離反させている状況では、該接触対象部の位置/姿勢を動作目標により示される本来の位置/姿勢に収束させることができる。
上記第1〜第4発明では、前記接触対象部変位操作量決定手段は、各接触対象部に作用する接触反力の観測値を目標値に近づけるように該接触対象部の目標位置/姿勢を前記移動ロボットの動作目標により示される位置/姿勢から変位させる変位操作量として、さらに第2変位操作量及び第3変位操作量を、前記判断結果によらずに逐次決定する機能と、前記第1偏差又は第2偏差のうちの低周波成分と該低周波成分よりも高周波側の高周波成分とを逐次抽出する機能とをさらに有しており、各接触対象部に対応する前記第2変位操作量及び第3変位操作量を決定する処理では、前記低周波成分に比例する値と前記高周波成分に比例する値とのそれぞれを該第2変位操作量及び第3変位操作量として逐次決定し、前記判断結果が肯定的になる各接触対象部に対応する前記第1変位操作量を決定する処理では、前記低周波成分を積分する積分処理により該第1変位操作量を逐次決定するように構成されており、
前記アクチュエータ制御手段は、前記移動ロボットの動作目標と前記決定された第1変位操作量、第2変位操作量及び第3変位操作量との合成操作量に応じて前記移動ロボットの各関節の目標変位量を逐次決定するように構成されていることが好ましい(第5発明)。
これによれば、前記合成操作量が前記第2変位操作量をさらに含むことで、各接触対象部を外界物になじませるように接触させることをより素早く行うことが可能となる。
さらに、前記合成操作量が前記第3変位操作量をさらに含むことで、特に、各接触対象部が外界物に接触すべき状況でないのに、外界物に接触した場合に、該接触対象部に作用する接触反力を低減させるように該接触対象部の位置/姿勢を調整することをより素早く行うことが可能となる。
上記第1〜第5発明では、前記基体の実際の姿勢の観測値と、前記移動ロボットの動作目標により示される前記基体の目標姿勢との偏差である基体姿勢偏差を逐次取得し、該基体姿勢偏差をゼロに近づける外力を前記移動ロボットに付加するように、各接触対象部に付加すべき接触反力調整量を該基体姿勢偏差に応じて逐次決定する接触反力調整量決定手段をさらに備えており、前記接触対象部変位操作量決定手段は、前記移動ロボットの実際の運動が前記動作目標に従って行われると仮定した場合に各接触対象部に動力学的に作用すべき接触反力である基準接触反力に、該接触対象部に対応して決定された前記接触反力調整量を付加してなる接触反力の値を該接触対象部に対応する接触反力の前記目標値として用いるように構成されていることが好ましい(第6発明)。
これによれば、各接触対象部の接触反力の目標値には、前記基体姿勢偏差をゼロに近づける外力を前記移動ロボットに付加するように、各接触対象部に付加すべき接触反力調整量が含まれる。このため、基体の実際の姿勢を目標姿勢に近づけ得る適切な接触反力が各接触対象部に作用するように、各接触対象部を外界物に接触させることができる。
このため、外界物の形状等によらずに、ロボットの基体の姿勢の安定性を保ちつつ、各接触対象部を外界物に接触させることができる。
上記第1〜第6発明では、前記各接触対象部毎の前記第1変位操作量のうち、該接触対象部の目標位置を変位させる成分と該接触対象部の目標姿勢を変位させる成分とのうちの少なくともいずれか一方の成分の絶対値が所定の閾値以上になった場合に、前記移動ロボットの動作を停止させる機能を有するように構成されていることが好ましい(第7発明)。
ここで、接触対象部の目標位置を変位させる成分と該接触対象部の目標姿勢を変位させる成分とのうちの少なくともいずれか一方の成分の絶対値が所定の閾値以上になる状況は、外界物の位置もしくは形状等が前記動作目標で想定されているものと大きく乖離している可能性が高い状況である。
従って、第7発明によれば、かかる状況で、移動ロボットの動作を停止させることで、移動ロボットの姿勢が大きく崩れてしまうのを防止できる。
本発明の実施形態における移動ロボットを示す図。 第1実施形態の移動ロボットの動作制御に関する構成を示すブロック図。 図2に示す変位操作量決定部の処理を示すブロック線図。 図3に示す作動モード設定部65の処理を示すフローチャート。 図5A、図5B及び図5Cは移動ロボットの第1の動作例を順番に示す図。 図6A、図6B及び図6Cは移動ロボットの第2の動作例を順番に示す図。 図7及び図7Bは移動ロボットの第3の動作例を順番に示す図。 図8A及び図8Bはそれぞれ、接触対象部に作用する接触反力と該接触対象部に変位操作量との経時変化の一例を示すグラフ。 第2実施形態における変位操作量決定部の処理を示すブロック線図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図1〜図8を参照して以下に説明する。
図1を参照して、本実施形態の移動ロボット1は、一例として、人型のロボットである。この移動ロボット1(以降、単にロボット1ということがある)は、上体に相当する基体2と、基体2から延設された複数の可動リンクとしての左右一対の(2つの)脚リンク3L,3R及び左右一対の(2つの)腕リンク4L,4Rと、頭部5とを備える。
なお、本実施形態の説明では、参照符号に付加する「R」,「L」は、それぞれロボット1の基体2の正面に向かって右側の要素、左側の要素を意味する。ただし、左右を特に区別する必要が無いときは、符号「R」,「L」を省略する。
また、以降の説明では、脚リンク3L,3R及び腕リンク4L,4Rのそれぞれを単に可動リンクということがある。
各脚リンク3は、基体2の下部から延設されている。各脚リンク3は、大腿部11、下腿部12、足部13にそれぞれ相当する要素リンクを、基体2側から順番に、股関節14、膝関節15、足首関節16を介して連結して構成されている。各脚リンク3の先端部たる足部13は、ロボット1の移動時等に外界物(地面、床面、壁面等)に適宜接触させる接触対象部となる部位である。
各脚リンク3の足部13と基体2との間の関節14,15,16は、本実施形態では、該脚リンク3の足部13が、基体2に対して例えば6自由度の運動自由度を有するように構成されている。
例えば、股関節14は、総計3軸の回転自由度を有するように3つの要素関節(図示省略)により構成される。膝関節15は、1軸の回転自由度を有するように単一の要素関節(図示省略)により構成される。足首関節16は、総計2軸の回転自由度を有するように2つの要素関節(図示省略)により構成される。なお、要素関節は、1軸の回転自由度を有する関節である。該要素関節は、1軸周りに相対回転自在に係合された2つの部材により構成される。
各腕リンク4は、基体2の上部から延設されている。各腕リンク4は、上腕部21、前腕部22、ハンド部23にそれぞれ相当する要素リンクを、基体2側から順番に、肩関節24、肘関節25、手首関節26を介して連結して構成されている。
本実施形態では、各腕リンク4は、脚リンク3,3以外で、必要に応じて外界物に接触させる脚リンクとして機能し得る可動リンクである。この場合、各腕リンク4の先端部たるハンド部23が、ロボット1の移動時の動作形態等に応じて、外界物(地面、床面、壁面等)に適宜接触させる接触対象部となる部位である。
各腕リンク4のハンド部23と基体2との間の関節24,25,26は、本実施形態では、各腕リンク4のハンド部23が、基体2に対して例えば6自由度を有するように構成されている。
例えば、肩関節24は、総計3軸の回転自由度を有するように3つの要素関節(図示省略)により構成される。肘関節25は、1軸の回転自由度を有するように単一の要素関節(図示省略)により構成される。手首関節26は、総計2軸の回転自由度を有するように2つの要素関節(図示省略)により構成される。
また、各腕リンク4のハンド部23は、本実施形態では、物体の把持を行うことができるように構成されている。例えば、各ハンド部23は、適宜のクランプ機構、あるいは、人の手指と同様の動作を行い得る複数の指機構等により構成される。
頭部5は、基体2の上端部に首関節31を介して取り付けられている。首関節31は、1軸、2軸、又は3軸の回転自由度を有するように構成される。
以上がロボット1の機構的な構成の概要である。
上記の如く構成されたロボット1は、4つの可動リンク3,3,4,4のうちの1つ以上の可動リンク3又は4を外界物に接触させずに空中で動かす動作と該動作に続いて該可動リンク3又は4を外界物に接触させる動作とを含む運動によって移動することができる。
例えば、人の歩行動作における脚の運動と同様の運動パターン(2脚歩容の運動パターン)で2つの脚リンク3,3を動かすことで、ロボット1の歩行動作を行うことができる。
この場合、腕リンク4を壁、手すり等に適宜接触させながら、脚リンク3,3を動かすことで、ロボット1の移動を行うこともできる。
また、例えば、4つの可動リンク3,3,4,4を脚として使用して、該4つの可動リンク3,3,4,4を、トロット、クロール、もしくはペース等の運動パターン(4脚歩容の運動パターン)で動かすことで、ロボット1の移動を行うこともできる。
さらに、例えば4つの可動リンク3,3,4,4を使用して、梯子等の昇降を行うこともできる。
補足すると、ロボット1の各脚リンク3あるいは各腕リンク4は、7自由度以上の運動自由度を有するように構成されていてもよい。また、各脚リンク3及び各腕リンク4のそれぞれは、回転型の関節に限らず、直動型の関節を含んでいてもよい。
また、ロボット1がハンド部23により把持動作を必要としないロボットである場合には、各腕リンク4の先端部は、把持動作のための機構を備えない構造のものであってもよい。また、ロボット1は、頭部5を備えないものであってもよい。
また、基体2は関節を含んでいてもよい。例えば、基体2は、脚リンク3,3が連結された下側基体と、腕リンク4,4が連結された上側基体と、これらの上側基体及び下側基体を相対変位可能に連結する関節とにより構成されたものであってもよい。
次に、ロボット1の動作制御に関する構成を説明する。なお、以降の説明では、各脚リンク3の足部13及び各腕リンク4のハンド部23を総称的に接触対象部(13又は23)ということがある。
図2に示すように、ロボット1には、該ロボット1の動作制御を行う制御装置40と、各関節(要素関節)をそれぞれ駆動する関節アクチュエータ41と、所要の各種センサとが搭載されている。なお、図示は省略するが、本実施形態では、各ハンド部23の把持動作を行わせるためのアクチュエータもロボット1に搭載されている。
センサとしては、ロボット1の基体2の姿勢を検出するための姿勢センサ42と、ロボット1の各関節(要素関節)の変位量(回転角)を検出するための関節変位センサ43と、ロボット1の視覚センサとしてのカメラ44と、各脚リンク3の足部13が接触対象の外界物から受ける外力(並進力及びモーメント)を検出するための力センサ45と、各腕リンク4のハンド部23が接触対象の外界物から受ける外力(並進力及びモーメント)を検出するための力センサ46とが搭載されている。
姿勢センサ42は、例えばストラップダウン方式で基体2の姿勢(空間的な向き)を検出し得るように基体2に搭載されたセンサである。該姿勢センサ42は、3軸の角速度を検出するジャイロセンサと3軸の並進加速度を検出する加速度センサとから構成される。
関節変位センサ43は、要素関節毎に備えられている。各関節変位センサ43は、ロータリエンコーダ、ポテンショメータ等の回転角センサにより構成される。
カメラ44は、例えばステレオカメラにより構成される。該カメラ44は、例えば図1に示す如く頭部5に搭載されている。なお、カメラ44の代わりに、又はカメラ44に加えて、走査型のレーザ式測距センサ等の測距センサ(例えば、レーザ・レンジ・ファインダ)がロボット1に搭載されていてもよい。また、カメラ44は、基体2に搭載されていてもよい。
力センサ45は、各脚リンク3毎に備えられている。各力センサ45は、例えば図1に示す如く各脚リンク3の足首関節16と足部13との間に介装された6軸力センサにより構成される。
また、力センサ46は、各腕リンク4毎に備えられている。各力センサ46は、図1に示す如く各腕リンク4の手首関節26とハンド部23との間に介装された6軸力センサにより構成される。
関節アクチュエータ41は、要素関節毎に備えられている。各関節アクチュエータ41は、電動モータあるいは油圧アクチュエータにより構成される。なお、関節アクチュエータ41は、本発明におけるアクチュエータに相当する。
制御装置40は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む電子回路ユニットにより構成される。そして、該制御装置40には、上記の各センサの検出信号が入力される。なお、制御装置40は、相互に通信可能な複数の電子回路ユニットにより構成されていてもよい。
この制御装置40は、実装されるプログラムを実行することにより実現される機能、又は、ハードウェア構成により実現される機能として、ロボット1の各関節の作動を規定する基準の動作目標を生成する動作目標生成部51と、基体2の実際の姿勢(以降、実姿勢という)を基準の動作目標により示される目標姿勢に近づけるように各接触対象部(13又は23)に外界物から作用する接触反力を調整するための接触反力調整量を決定する接触反力調整量決定部52と、各接触対象部(12又は23)に外界物から作用する実際の接触反力(以降、実接触反力という)を目標接触反力(接触反力の目標値)に近づけるように各接触対象部(13又は23)を変位させる変位操作量を決定する変位操作量決定部53と、ロボット1の各関節アクチュエータ41を制御する関節アクチュエータ制御部54とを備える。
なお、接触反力調整量決定部52、変位操作量決定部53、及び関節アクチュエータ制御部54は、それぞれ本発明における接触反力調整量決定手段、接触対象部変位操作量決定手段、アクチュエータ制御手段に相当する機能部である。また、本実施形態では、変位操作量決定部53が決定する変位操作量は、本発明における第1変位操作量に相当する。
ここで、本明細書での用語に関して補足すると、ロボット1の各接触対象部等、任意の部位の「位置姿勢」は、該部位の「位置」及び「姿勢」の組を意味する。そして、任意の部位の「目標位置姿勢」は、該部位の位置の目標値(目標位置)と該部位の姿勢の目標値(目標姿勢)との組を意味する。
この場合、任意の部位の「位置」は、該部位に対して任意に設計的に設定された該部位の代表点の空間的な位置を意味し、該部位の「姿勢」は該部位の空間的な向きを意味する。
また、任意の部位の「位置/姿勢」は、「位置」及び「姿勢」のうちの一方又は両方を意味する。同様に、任意の部位の「目標位置/姿勢」は、「目標位置」及び「目標姿勢」のうちの一方又は両方を意味する。
次に、制御装置40の処理をより具体的に説明する。なお、以降の説明では、脚リンク3R,3L、及び腕リンク4R,4Lをそれぞれ順番に第1可動リンク3R、第2可動リンク3L、第3可動リンク4R、第4可動リンク4Lと称することがある。また、第1〜第4可動リンク3R,3L,4R,4Lのうちの任意の1つを第i可動リンクと称し、該第i可動リンクの接触対象部を第i接触対象部と称することがある。
制御装置40は、カメラ44等を介して取得した外界情報と、外部のサーバ等から与えられ、もしくはあらかじめティーチングされた動作指令とを基に、動作目標生成部51によりロボット1の基準の動作目標を逐次生成する。
この基準の動作目標は、取得した外界情報から認識される環境下で、上記動作指令に則した所要の運動をロボット1に行わせるための基本指針の動作目標である。該動作目標は、ZMP(Zero Moment Point)等に関する動力学的な制約条件をみたしつつ、ロボット1の各関節の作動(換言すれば、ロボット1の全体の運動)を規定し得るように適宜の動力学モデルを用いて生成される。その生成手法は公知の手法でよい。
本実施形態では、上記基準の動作目標は、各脚リンク3の足部13及び各腕リンク4のハンド部23のそれぞれの(すなわち、各可動リンク3,4のそれぞれの接触対象部の)基準の目標位置姿勢の軌道と、基体2の基準の目標位置姿勢の軌道と、頭部5の基準の目標姿勢の軌道とを含む。なお、「軌道」は、瞬時値(所定の制御処理周期毎の瞬時値)の時系列を意味する。
この場合、本実施形態では、各足部13、各ハンド部23及び基体2の目標位置姿勢は、ロボット1の外界に対して設計的に設定されるグローバル座標系で見た位置及び姿勢の目標値として表現される。また、頭部5の目標姿勢は、基体2に対して設計的に設定されるローカル座標系で見た頭部5の相対的な姿勢の目標値として表現される。
上記グローバル座標系としては、例えば図1に示すように、鉛直方向をZ軸、互いに直交する2つの水平軸をX軸、Y軸とする3軸直交座標系が用いられる。以降、特にことわらない限り、X軸、Y軸、Z軸は、当該グローバル座標系の各座標軸を意味する。
また、動作目標生成部51が生成する基準の動作目標には、さらに、ZMPの目標位置である目標ZMPの軌道と、ロボット1を基準の動作目標に従って動作させた場合に各接触対象部(13又は23)に外界物から作用する接触反力である基準接触反力の軌道とが含まれる。
各接触対象部の基準接触反力は、それらの合力が、基準の動作目標により規定されるロボット1全体の運動によって発生する慣性力とロボット1に作用する重力との合力に釣り合うように適宜の動力学モデルを用いて決定される。なお、基準の動作目標において、外界物に対して非接触状態となる接触対象部(13又は23)に対応する基準接触反力はゼロである。
ZMPは、詳しくは、ロボット1全体の運動によって発生する慣性力とロボット1に作用する重力との合力が、その点周りに発生するモーメントの水平軸周り方向(X軸周り方向及びY軸周り方向)の成分がゼロとなる点である。
かかるZMPの目標位置である目標ZMPは、本実施形態では、次式(1a),(1b),(1c)により算出される。
Pzmp[Z]、Pzmp[X]、Pzmp[Y]はそれぞれ目標ZMPのZ軸方向位置、X軸方向位置、Y軸方向位置である。また、Nは可動リンクの総数(本実施形態ではN=4)、Pcop_i[Z]は、第i可動リンクの接触対象部(足部13又はハンド部23)の外界物に対する接触点(詳しくは、該接触対象部と外界物との接触面における接地圧中心点)の目標位置のうちのZ軸方向位置、F_i[Z]は、第i可動リンクの接触対象部に外界物から作用する接触反力(並進力)のZ軸方向成分の目標値である。
また、Pg[Z]、Pg[X]、Pg[Y]はそれぞれ、ロボット1の全体重心の目標位置のうちのZ軸方向位置、X軸方向位置、Y軸方向位置である。また、Ma[X]、Ma[Y]はそれぞれ、ロボット1全体の目標運動(基準の動作目標により規定される運動)によって発生する慣性力とロボット1に作用する重力との合力がロボット1の全体重心周りに発生するモーメントのX軸周り方向成分、Y軸周り方向成分、Fa[X]、Fa[Y]、Fa[Z]はそれぞれ、当該合力のうちの並進力のX軸方向成分、Y軸方向成分、Z軸方向成分である。
なお、ロボット1の目標運動において、第i可動リンクを外界物に接触させない状態では、上記式(1a)におけるF_i[Z]はゼロ(ひいては、Pcop_i[Z]・F_i[Z]=0)である。また、Fa[Z]の極性を反転させてなる値(=−Fa[Z])は、式(1a)の分母の値に一致する。
上記式(1a)により、目標ZMPのZ軸方向位置(鉛直方向位置)は、外界物に接触させる全ての接触対象部(13又は23)のそれぞれの接触点のZ軸方向位置を加重平均してなる位置として算出される。この場合、各接触対象部(13又は23)の接触点のZ軸方向位置に係る重み係数は、該接触対象部(13又は23)に作用させる接触反力(並進力)のZ軸方向成分F_i[Z]の分担割合(ロボット1に作用するトータルの接触反力(並進力)のZ軸方向成分(=式(1a)の分母の値)に対する割合)である。
そして、式(1b),(1c)によりそれぞれ算出される目標ZMPのX軸方向位置及びY軸方向位置は、上記合力が、式(1a)により算出されるZ軸方向の位置Pzmp[Z]において発生するX軸周り方向のモーメント成分とY軸周り方向のモーメント成分とがゼロとなる点のX軸方向位置及びY軸方向位置として算出される。
上記の如く算出される目標ZMP(基準の動作目標により規定される目標ZMP)は、ロボット1が単一平面状の床面を移動する場合には、該床面上の点となる。一方、ロボット1の複数の接触対象部(13又は23)のそれぞれの外界物との接触面が単一の平面上に無い場合には、目標ZMPは、各接触対象部(13又は23)の接触面を含む平面からずれた点となる。
上記の如く目標ZMPを算出する処理は、ロボット1が床面上を移動する場合に限らず、ロボット1が腕リンク4を壁等に接触させて移動する場合、ガレキ等がある不整地を移動する場合、あるいは、梯子を昇降する場合等でも同じである。
制御装置40は、以上の如く動作目標生成部51によりロボット1の基準の動作目標と目標ZMPと各接触対象部(13又は14)の基準接触反力とを生成する。なお、かかる動作目標生成部51の処理は、外部のサーバ等で実行してもよい。その場合には、制御装置40は、該サーバ等で生成された基準の動作目標、目標ZMP、及び基準接触反力を、随時、無線通信等により取得すればよい。
制御装置40は、さらに、接触反力調整量決定部52、変位操作量決定部53及び関節アクチュエータ制御部54の処理を所定の制御処理周期で逐次実行する。
接触反力調整量決定部52は、基準の動作目標における基体2の目標姿勢と、前記姿勢センサ42の出力に基づき制御装置40が推定した基体2の実姿勢の観測値とを逐次取得する。そして、接触反力調整量決定部52は、基体2の実姿勢を目標姿勢に近づけるためにロボット1に付加すべき外力モーメント↑τ_dmdを、基体2の目標姿勢と実姿勢の観測値との偏差から、フィードバック制御則、例えばPD則(比例・微分則)により算出する。
なお、本実施形態の説明では、↑τ_dmd等、「↑」を先頭に付した参照符号は、ベクトル(複数の成分を並べた縦ベクトル)を表す参照符号である。
具体的には、↑τ_dmdのX軸周り方向の成分τ_dmd[X]と、Y軸周り方向の成分τ_dmd[Y]とが、それぞれ、PD則に基づいて、次式(2a),(2b)により算出される。

τ_dmd[X]=Kpx・Dθ[X]+Kvx・dDθ[X] ……(2a)
τ_dmd[Y]=Kpy・Dθ[Y]+Kvy・dDθ[Y] ……(2b)

ここで、Dθ[X]は、X軸周り方向における基体2の目標姿勢と実姿勢の観測値との傾斜角偏差、dDθ[X]は、傾斜角偏差Dθ[X]の時間的変化率(微分値)、Dθ[Y]は、Y軸周り方向における基体2の目標姿勢と実姿勢の観測値との傾斜角偏差、dDθ[Y]は、傾斜角偏差Dθ[Y]の時間的変化率(微分値)、Kpx,Kvx,Kpy,Kvyは、それぞれ所定値のゲインである。
また、本実施形態では、↑τ_dmdのZ軸周り方向の成分τ_dmd[Z]は、定常的にゼロに設定される。
次いで、接触反力調整量決定部52は、↑τ_dmdをロボット1に付加するために、基準の動作目標において外界物に接触させる各接触対象部(13又は23)を目標ZMP周りに回転させるべき回転量(回転角度)としての回転操作量↑Δθを算出する。該回転操作量↑Δθは、次式(3)で示す如く、式(4)により定義される行列Aの逆行列A-1を↑τ_dmdに乗じる(逆行列A-1により↑τ_dmdを線形変換する)ことで算出される。
上記式(4)におけるNは、可動リンク3,4の総数(本実施形態ではN=4)、I3は3次の単位行列、K_iは、基準の動作目標において、第i接触対象部が外界物に接触していることが要求されている状態(以降、接触要求有りの状態という)で「1」、外界物に接触していないことが要求されている状態(以降、接触要求無しの状態という)で「0」に設定される変数である。この変数K_iの値は、本実施形態では、第i接触対象部が接触要求有り状態及び接触要求無し状態の一方から他方に切替わるときには、「1」及び「0」の一方の値から他方の値に所定の時間的変化率で(又は所定の経時変化パターンで)徐々に変化するように設定される。
また、Kτ_iは、第i接触対象部の回転変位(目標ZMP周りの回転力による弾性変形)に関する剛性度合、Kf_iは、第i接触対象部の並進変位(並進力による弾性変形)に関する剛性度合である。これらのKτ_i、Kf_iの値はあらかじめ設定された所定値である。
なお、Kτ_iは、各座標軸周り方向の回転変位に関する剛性度合の設定値を対角成分とする対角行列であってもよい。同様に、Kf_iは、各座標軸方向の並進変位に関する剛性度合の設定値を対角成分とする対角行列であってもよい。
また、↑rc_iは、第i接触対象部の接触点(接地圧中心点)を目標ZMPから見た位置ベクトルである。なお、↑rc_iTは、↑rc_iの転置ベクトル(横ベクトル)である。
上記位置ベクトル↑rc_iは、基準の動作目標に対応する目標ZMPと、基準の動作目標により示される第i接触対象部の目標位置姿勢により規定される第i接触対象部の接触点(接地圧中心点)の目標位置とから算出される。
次いで、接触反力調整量決定部52は、各接触対象部(13又は23)について接触反力調整量を決定する。該接触反力調整量は、グローバル座標系の各座標軸周り方向の回転力から成る回転力成分↑τ_iと、各座標軸方向の並進力から成る並進力成分↑f_iとの組により構成される。この場合、接触反力調整量決定部52は、基準の動作目標において接触要求無しの状態の各接触対象部(13又は23)については、接触反力調整量の回転力成分↑τ_i及び並進力成分↑f_iは、いずれもゼロベクトルとされる。
また、接触要求有りの状態の各接触対象部(13又は23)については、接触反力調整量の回転力成分↑τ_iと並進力成分↑f_iとがそれぞれ、前記式(3)により算出した回転操作量↑Δθを用いて、次式(5a),(5b)により算出される。

↑τ_i=Kτ_i・↑Δθ ……(5a)
↑f_i=Kf_i・(↑Δθ×↑rc_i) ……(5b)

なお、式(5b)の上辺の↑Δθ×↑rc_iは、接触要求有りの状態の各接触対象部(13又は23)としての第i接触対象部を、目標ZMP周りに基準の動作目標により示される目標位置姿勢から、回転操作量↑Δθの角度だけ回転させたときの並進変位量である。
従って、本実施形態では、接触要求有りの状態の各接触対象部(13又は23)については、該接触対象部(13又は23)を、基準の動作目標により示される目標位置姿勢から、回転操作量↑Δθの角度だけ回転させたときの回転変位量(=↑Δθ)に応じて弾性的に発生し得る回転力と、該回転に伴う並進変位量(=↑Δθ×↑rc_i)に応じて弾性的に発生し得る並進力とが、それぞれ、該接触対象部(13又は23)の接触反力調整量の回転力成分↑τ_i、並進力成分↑f_iとして決定される。
これにより、各接触対象部(13又は23)の接触反力調整量は、それらの合力によって、目標ZMP周りに付加されるモーメントが前記外力モーメント↑τ_dmdに一致し、且つ、接触要求有りの状態の各接触対象部(13又は23)の接触反力調整量を発生するための該接触対象部(13又は23)の位置姿勢の変位が、接触要求有りの状態の各接触対象部(13又は23)の相互の位置姿勢関係を基準の動作目標での位置姿勢関係に維持し得る変位となるように決定される。
本実施形態では、接触反力調整量決定部52の処理は、以上の如く実行される。なお、基体2の実姿勢を目標姿勢に近づけるための各接触対象部(13又は23)の接触反力調整量の決定手法は、上記の手法に限られない。すなわち、基体2の実姿勢を目標姿勢に近づけるための各接触対象部(13又は23)の接触反力調整量を、それらの合力によって目標ZMP周りに付加されるモーメントが、前記外力モーメント↑τ_dmdに一致するように決定する処理を、上記の手法と異なる手法によって実行することも可能である。
制御装置40は、各制御処理周期において、次に変位操作量決定部53の処理を実行する。該変位操作量決定部53は、図3に示す処理によって、各接触対象部(13又は23)毎に、変位操作量を決定する。
具体的には、変位操作量決定部53は、各接触対象部(13又は23)毎に、接触反力調整量決定部52により決定された接触反力調整量と、動作目標生成部51により決定された基準接触反力と、力センサ45又は46の出力により示される実接触反力の観測値とを取得する。
そして、変位操作量決定部53は、各接触対象部(13又は23)の接触反力調整量と、基準接触反力とを演算部61で加え合わせることで、該接触対象部(13又は23)の目標接触反力を取得する。
さらに、変位操作量決定部53は、各接触対象部(13又は23)の実接触反力の観測値と目標接触反力との偏差(以降、接触反力偏差という)を演算部62で算出する。なお、接触反力偏差は、より詳しくは、接触反力のうちの並進力に関する偏差(以降、並進接触反力偏差という)と回転力に関する偏差(以降、回転接触反力偏差という)とからなる。また、該接触反力偏差は、本発明における第1偏差に相当する。
そして、変位操作量決定部53は、上記接触力偏差に演算部63で所定値のゲインG1を乗じてなる値を積分処理部64に入力し、該積分処理部64の処理を実行する。なお、ゲインG1の値は、並進接触反力偏差に乗じる値と、回転接触反力偏差に乗じる値とで各別に設定されていてもよい。
積分処理部64は、入力値(演算部63の出力値)を所定の時定数Taで積分する処理(伝達関数が1/(Ta・s)により表される積分処理)を実行する作動モードである積分実行モードと、入力値の積分処理を実行せずに、積分処理部64の出力値を一定に保持する作動モードであるホールドモードと、入力値の積分処理を実行せずに、該積分処理部64の出力値を所定の減衰速度でゼロまで減衰させる作動モードであるリセットモードとの3つの作動モードを有する。
そして、変位操作量決定部53は、作動モード設定部65により、ロボット1の動作状況に応じて積分処理部64の作動モードを設定し、その作動モードで積分処理部64を作動させる。なお、積分処理部64の作動モードは、前記接触反力偏差のうちの並進接触反力偏差に対する積分処理に係る作動モードである並進力用の作動モードと、回転接触反力偏差に対する積分処理に係る作動モードである回転力用の作動モードとを各別に設定可能である。
作動モード設定部65による作動モードの設定処理は、図4のフローチャートに示す如く実行される。
STEP1において、ロボット1が正常に動作中であるか否かが判断される。この判断結果が肯定的である場合には、さらに、STEP2において、接触対象部(13又は23)が外界物に実際に接触しているか否かが判断される。なお、STEP2の判断処理は、本発明における第1条件が成立するか否かを判断する処理に相当する。
このSTEP2の判断は、例えば、該接触対象部(13又は23)に対応する力センサ45又は46の出力に基づいて判断される。具体的には、例えば、力センサ45又は46の出力により示される並進力の絶対値が所定の閾値以上である場合に、該接触対象部(13又は23)が外界物に実際に接触していると判断される。なお、STEP2の判断は、力センサ45又は46の代わりに、適宜の接触検知センサを用いて行うことも可能である。
上記STEP2の判断結果が肯定的である場合には、STEP3において、並進力用の作動モードと回転力用の作動モードとの両方が積分実行モードに設定される。
また、STEP2の判断結果が否定的である場合には、さらにSTEP4において、基準の動作目標により規定される接触対象部(13又は14)の現在時刻での状態が、外界物に接触していることが要求されている状態(すなわち、前記接触要求有りの状態)であるか否かが判断される。この判断は、例えば、基準の動作目標により示される接触対象部の目標位置姿勢、あるいは、前記基準接触反力等に基づき行われる。あるいは、例えば、前記式(4)の係数K_iの値が所定値以上であるか否かによって、STEP4の判断を行うことも可能である。なお、STEP4の判断処理は、本発明における第2条件が成立するか否かを判断する処理に相当する。
上記STEP4の判断結果が肯定的となる状況は、接触対象部(13又は23)が外界物に接触しているべき状態であるのに、実際には、該接触対象部(13又は23)が外界物から離れているという状況である。
この状況では、STEP5において、並進力用の作動モードが積分実行モードに設定される一方、回転力用の作動モードはホールドモードに設定される。
また、STEP1の判断結果が否定的である場合(ロボット1が正常動作中でない場合)、あるいは、STEP4の判断結果が否定的となる場合(接触対象部(13又は23)が前記接触要求無しの状態であり、且つ、外界物に実際に接触していない状態である場合)には、STEP6において、並進力用の作動モードと回転力用の作動モードとの両方がリセットモードに設定される。
積分処理部64は、以上の如く作動モード設定部65で設定された作動モードでの処理を実行する。
具体的には、前記STEP3において、並進力用の作動モードと回転力用の作動モードとの両方が積分実行モードに設定されている状況(換言すれば、接触対象部(13又は23)が外界物に実際に接触している状況)では、積分処理部64は、並進接触反力偏差に対応する入力値と、回転接触反力偏差に対応する入力値とをそれぞれ、所定の時定数Taで逐次積分し、その積分値を出力する。
この場合、並進接触反力偏差に応じて、積分処理部64が積分処理により算出する積分値は、該並進接触力偏差をゼロに近づけるように接触対象部(13又は23)を並進変位させるフィードバック操作量である。また、回転接触力偏差に応じて、積分処理部64が積分処理により算出する積分値は、該回転接触力偏差をゼロに近づけるように接触対象部(13又は23)を回転変位させるフィードバック操作量である。
また、前記STEP5において、並進力用の作動モードが積分実行モードに設定され、且つ、回転力用の作動モードがホールドモードに設定されている状況(換言すれば、接触対象部(13又は23)が外界物に接触しているべき状態であるのに、実際には、該接触対象部(13又は23)が外界物から離れているという状況)では、積分処理部64は、並進接触反力偏差に対応する入力値を所定の時定数Taで逐次積分する。この積分処理により、並進接触力偏差をゼロに近づけるように接触対象部(13又は23)を並進変位させるフィードバック操作量が算出される。
一方、積分処理部64は、回転接触反力偏差に対応する入力値の積分処理を実行せずに、該回転接触反力偏差に対応する積分処理部64の出力値を、前回の制御処理周期での値に維持する。従って、回転接触反力偏差に対応する積分処理部64の出力値は、作動モードがホールドモードに設定されている期間中は、該ホールドモードの期間の開始直前における値に保持される。
また、前記STEP6において、並進力用の作動モードと回転力用の作動モードとの両方がリセットモードに設定されている状況(換言すれば、接触対象部(13又は23)が前記接触要求無しの状態であり、且つ、外界物に実際に接触していない状況)では、積分処理部64は、入力値の積分処理を実行せずに、並進接触反力偏差に対応する出力値と、回転接触反力偏差に対応する出力値との両方をそれぞれ、所定の減衰速度でゼロまで逐次減衰させるように決定する。この場合、積分処理部64の出力値の減衰速度は、接触対象部(13又は23)が次に外界物に接触する目標タイミング(基準の動作目標でのタイミング)の前までに、該出力値がゼロまで減衰し得るように該基準の動作目標に応じて設定される。
変位操作量決定部53は、以上の如く積分処理部64の処理を実行した後、該積分処理部64の出力値に対してリミット処理部66によりリミット処理を施したものを変位操作量として決定する。
この場合、リミット処理部66は、積分処理部64の出力値(並進接触反力偏差に対応する出力値と、回転接触反力偏差に対応する出力値とのそれぞれ)があらかじめ定められた所定の許容範囲内に収まっている場合には、該積分処理部64の出力値をそのまま変位操作量として決定する。
また、並進接触反力偏差に対応する出力値又は回転接触反力偏差に対応する出力値が所定の許容範囲を逸脱している場合には、リミット処理部66は、該出力値を、強制的に該許容範囲の限界値に制限してなる値を変位操作量として決定する。
変位操作量決定部53の処理は、各接触対象部(13又は23)毎に、以上の如く実行される。これにより、各接触対象部(13又は23)毎に、並進接触反力偏差に応じた変位操作量と、回転接触反力偏差に応じた変位操作量とが所定の制御処理周期で逐次決定される。
この場合、並進接触反力偏差に応じた変位操作量は、該並進接触反力偏差をゼロに近づけるように接触対象部(13又は23)を並進変位させる操作量(接触対象部(13又は23)の目標位置を基準の動作目標により示される位置から変更する操作量)である。また、回転接触反力偏差に応じた変位操作量は、該回転接触反力偏差をゼロに近づけるように接触対象部(13又は23)を回転変位させる操作量(接触対象部(13又は23)の目標姿勢を基準の動作目標により示される姿勢から変更する操作量)である。
制御装置40は、各制御処理周期において、次に関節アクチュエータ制御部54の処理を実行する。該関節アクチュエータ制御部54は、基準の動作目標と、各接触対象部(13又は23)毎の変位操作量とに応じて、ロボット1の各関節のロボット1の各関節(要素関節)の目標変位量(回転角の目標値)を逐次決定する。
この場合、関節アクチュエータ制御部54は、基準の動作目標のうちの各接触対象部(13又は23)の目標位置姿勢のうちの目標位置を並進接触反力偏差に応じた変位操作量により修正すると共に、目標姿勢を回転接触反力偏差に応じた変位操作量により修正する。
そして、関節アクチュエータ制御部54は、各接触対象部(13又は23)の修正後の目標位置姿勢と、基準の動作目標により示される基体2の目標位置姿勢及び頭部5の目標姿勢とから、ロボット1の逆運動学の演算処理によって、ロボット1の各関節(要素関節)の目標変位量を決定する。
さらに、関節アクチュエータ制御部54は、各関節の実際の変位量(関節変位センサ43による検出値)を目標変位量に一致させるように関節アクチュエータ41をフィードバック制御する。これにより、ロボット1は、修正後の動作目標に応じて動作することとなる。
なお、いずれかの接触対象部(13又は23)についての前記積分処理部64の積分値の絶対値(詳しくは、並進接触反力偏差に応じた積分値の絶対値、又は回転接触反力偏差に応じた積分値の絶対値)が、過剰に大きなものとなる状況では、該接触対象部(13又は23)を接触させようとする外界物の形状が、基準の動作目標で想定されている形状から大きく崩れている可能性が高い。
そこで、本実施形態では、制御装置40は、対本実施形態では、いずれかの接触対象部(13又は23)についての前記積分処理部64の積分値の絶対値が所定の閾値以上の過大なものとなった場合には、ロボット1の非常停止処理を実行する。この非常停止処理では、制御装置40は、例えば、空中に移動させた各接触対象部(13又は23)を、該空中移動前における外界物への接触箇所に戻した後、ロボット1の動作を停止させる。
以上が制御装置40の制御処理によるロボット1の動作制御の詳細である。かかる動作制御によるロボット1の作動及びその利点を図5〜図8を参照して説明する。
図5A、図5B及び図5Cは、第1〜第4可動リンク3R,3L,4R,4Lの全ての接触対象部13R,13L,23R,23L(足部13R,13L及びハンド部23R,23L)が接触要求有りの状態で、ロボット1の1つの接触対象部、例えばハンド部23Lが実際には外界物が接触していない場合におけるロボット1の動作を順番に示している。
なお、図5A、図5B及び図5Cではロボット1を模式化して記載していると共に、頭部5の図示を省略している。また、図5A、図5B及び図5Cに示す例では足部13R,13Lを接触させる外界物は地面であり、ハンド部23R,23Lを接触させる外界物は壁面である。これらのことは、図6A〜図6C、並びに図7A、図7Bについても同様である。
図5Aに示す状況では、壁面に接触していないハンド部23Lに対応する積分処理部64の作動モードが、前記STEP5で設定される。このため、ロボット1は、ハンド部23Lの姿勢を基準の動作目標での姿勢に維持したまま、該ハンド部23Lを、矢印Y1で示すように、接触させるべき壁面に近づける(ひいては、該ハンド部23Lに対応する並進接触反力偏差をゼロに近づける)ように、該ハンド部23Lを動かす。
なお、ここでは、図5Aの時刻の前に、ハンド部23Lに対応する積分処理部64の出力値は、ゼロに減衰されているものとしている。
次いで、図5Bに示すように、ハンド部23Lが壁面に接触して、該ハンド部23Lに接触反力が作用するようになる。この状況では、ハンド部23Lに対応する積分処理部64の作動モードが、前記STEP3で設定される。このため、図5Bに示すように、ハンド部23Lに作用する接触反力のうちの並進力(観測値)が目標接触反力のうちの並進力に近づくように、ハンド部23Lが壁面に押し付けられつつ、ハンド部23Lに作用する接触反力のうちの回転力(観測値)が目標接触反力のうちの回転力に近づくように、ハンド部23Lの姿勢が矢印Y2で示す如く回転される。
この結果、最終的に、図5Cに示すように、ハンド部23Lが壁面になじむように接触することとなる。
次に、図6A、図6B及び図6Cは、第1〜第4可動リンク3R,3L,4R,4Lの全ての接触対象部13R,13L,23R,23L(足部13R,13L及びハンド部23R,23L)が接触要求有りの状態で、ロボット1の1つの接触対象部、例えば足部13Rが実際には外界物が接触していない場合におけるロボット1の動作を順番に示している。
なお、図6A、図6B及び図6Cでは、足部13Rを接触させようとする地面と該足部13Rとの間に凸部が突き出ている状況が想定されている。
図6Aに示す状況では、地面に接触していない足部13Rに対応する積分処理部64の作動モードが、前記STEP5で設定される。このため、ロボット1は、足部13Rの姿勢を基準の動作目標での姿勢に維持したまま、該足部13Rを、矢印Y3で示すように、接触させるべき地面に近づける(ひいては、該足部13Rに対応する並進接触反力偏差をゼロに近づける)ように、該足部13Rを動かす。
なお、ここでは、図6Aの時刻の前に、足部13Rに対応する積分処理部64の出力値は、ゼロに減衰されているものとしている。
次いで、足部13Rが凸部に接触して、該足部13Rに接触反力が作用するようになると(図6Bに示す状況)、足部13Rに対応する積分処理部64の作動モードが、前記STEP3で設定される。このため、図6Bに示すように、ハンド部23Lに作用する接触反力のうちの並進力(観測値)が目標接触反力のうちの並進力に近づくように、ハンド部23Lが凸部に押し付けられつつ、足部13Rに作用する接触反力のうちの回転力(観測値)が目標接触反力のうちの回転力に近づくように、足部13Rの姿勢が矢印Y4で示す如く回転される。
この結果、最終的に、図6Cに示すように、足部13Rが地面と凸部とになじむように接触する。
次に、図7A及び図7Bは、第1〜第4可動リンク3R,3L,4R,4Lのうちの第2〜第4可動リンク3L,4R,4Lのそれぞれの接触対象部13L,23R,23L(足部13L及びハンド部23R,23L)が接触要求有りの状態であると共に、第1可動リンクである右側脚リンク3Rの足部13Rが、接触要求有りの状態となる直前の接触要求無しの状態で、地面上の凸部に接触し、その後、全ての接触対象部13R,13L,23R,23Lが接触要求有りの状態となった場合におけるロボット1の動作を順番に示している。
図7Aに示す状況では、接触要求無しの状態で地面の凸部に接触した足部13Rに対応する積分処理部64の作動モードが、前記STEP3で設定される。このため、ロボット1は、矢印Y5,Y6で示す如く、足部13Rを凸部から浮き上がらせると共に回転させる(ひいては、該足部13Rに対応する並進接触反力偏差及び回転接触反力偏差をゼロに近づける)ように、該足部13Rを動かす。これにより、接触要求無しの状態の足部13Rに作用する接触反力がゼロに近づくように、該足部13Rの位置姿勢が調整される。
そして、最終的に、全ての接触対象部13R,13L,23R,23Lが接触要求有りの状態となると、図7Bに示すように(図6Cの場合と同様に)、足部13Rが地面と凸部とになじむように接触する。
次に、図8A及び図8Bはそれぞれ、ロボット1の2脚歩容での移動時に、一方の足部、例えば足部13Lが、接触要求有りの状態の直前の接触要求無しの状態で、地面に接触してしまった場合における該足部13Lに作用する接触反力のうちのZ軸方向の並進力と、変位操作量のうちのZ軸方向の並進変位成分との経時変化の一例を示すグラフである。
図8Aに示すように、足部13Lに作用する実接触反力(ここでは、Z軸方向の実並進力)が目標接触反力に追従するように足部13Lの位置姿勢が調整される。この場合、足部13Lに対応する変位相操作量のうちのZ軸方向の並進変位成分は、図8Bに示す如く、該足部13Lの接触要求有りの状態の期間において、足部13Lが接触する実際の地面のZ軸方向位置と、基準の動作目標で想定されているZ軸方向位置との偏差Zerrに近い値になるように算出される。
以上のように、本実施形態によれば、各接触対象部(13又は23)毎に、実接触反力の観測値が、目標接触反力に近づくように、各接触対象部(13又は23)の目標位置姿勢を、基準の動作目標における位置姿勢から変位させる変位操作量が決定される。そして、各接触対象部(13又は23)の目標位置姿勢を、基準の動作目標における位置姿勢から該接触対象部に対応する変位操作量により修正した目標位置姿勢を実現するように、ロボット1の関節アクチュエータ41が制御される。
これにより、ロボット1の各接触対象部(13又は23)を接触させる外界物の形状等によらずに、各接触対象部(13又は23)を、目標接触反力又はこれに近い接触反力を受け得るように外界物に接触させることができる。
この場合、目標接触反力は、基体2の実姿勢を目標姿勢に近づけ得るように調整されている。このため、外界物の形状等によらずに、基体2の姿勢を安定な姿勢に保ちつつ、各接触対象部(13又は23)を外界物に接触させることができる。
また、各接触対象部(13又は23)の接触要求無しの状態で、該接触対象部(13又は23)が外界物に接触した場合に、並進接触反力偏差及び回転接触反力偏差のそれぞれに応じて、積分処理により変位操作量を決定するので、接触要求有りの状態の直前の接触要求無しの状態で、該接触対象部(13又は23)の位置姿勢を外界部の形状に則した位置姿勢に調整できる。このため、接触要求無し状態から接触要求有りの状態に変化したときに速やかに、該接触対象部(13又は23)を、外界物の形状になじんだ形態で、目標接触反力又はこれに近い接触反力を受け得るように外界物に接触させることができる。
また、各接触対象部(13又は23)の接触要求有りの状態で、該接触対象部(13又は23)が外界物に接触していない場合に、並進接触反力偏差及び回転接触反力偏差のうちの並進接触反力偏差に応じて、積分処理により変位操作量を決定され、回転接触反力偏差に対応する積分処理部64の出力値は一定に保持される。
このため、接触対象部(13又は23)の姿勢変動を抑制しつつ、該接触対象部(13又は23)を、滑らかに外界物に近づけて、該外界物に接触させることができる。
そして、接触対象部(13又は23)が外界物に接触した状態では、並進接触反力偏差及び回転接触反力偏差のそれぞれに応じて、積分処理により変位操作量を決定するので、実接触反力を目標接触反力に速やかに近づけるように、接触対象部(13又は23)の位置姿勢を調整できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図9を参照して説明する。なお、本実施形態は、制御装置40の一部の処理だけが第1実施形態と相違するものである。このため、本実施形態では、第1実施形態と相違する事項を中心に説明し、第1実施形態と同一の事項については説明を省略する。
図9を参照して、本実施形態では、変位操作量決定部71は、各接触対象部(13又は23)毎に、同図に示す処理によって、第1変位操作量、第2変位操作量及び第3変位操作量の組を、該接触対象部(13又は23)の目標位置姿勢を変位させる変位操作量として決定するように構成されている。
この場合、変位操作量決定部71は、第1実施形態と同様に、演算部61,62の処理によって、接触反力偏差(並進接触反力偏差及び回転接触反力偏差)を算出する。
さらに、変位操作量決定部71は、算出した接触反力偏差(並進接触反力偏差及び回転接触反力偏差のそれぞれ)をローパスフィルタ72に入力することで、並進接触反力偏差及び回転接触反力偏差のそれぞれ毎に、接触反力偏差のうちの低周波成分を逐次抽出すると共に、該低周波成分を接触反力偏差から減じる処理を演算部74で実行することで、接触反力偏差のうちの高周波成分を逐次抽出する。
なお、高周波成分は、接触反力偏差から、ハイパスフィルタにより抽出してもよい。また、低周波成分は、接触反力偏差から高周波成分を減じる処理により抽出してもよい。
そして、変位操作量決定部71は、接触反力偏差の低周波成分に所定値のゲインGLを演算部73で乗じてなる値を、第2変位操作量として求めると共に、接触反力偏差の高周波成分に所定値のゲインGHを演算部75で乗じてなる値を、第3変位操作量として求める。
従って、上記第2変位操作量は、接触反力偏差の低周波成分に応じて、フィードバック制御則としての比例則により決定されるフィードバック操作量である。同様に、第3変位操作量は、接触反力偏差の高周波成分に応じて、フィードバック制御則としての比例則により決定されるフィードバック操作量である。
なお、第2変位操作量及び第3変位操作量のそれぞれは、並進接触反力偏差に応じた並進変位成分と、回転接触反力偏差に応じた回転変位成分とから成る。
また、変位操作量決定部71は、第2変位操作量(演算部73の出力値)から、前記第1実施形態と同じ処理を行う積分処理部64及びリミット処理部66により算出される値を第1変位操作量として決定する。この場合、積分処理部64の作動モードは、第1実施形態と同様に作動モード設定部65で設定される。
本実施形態では、各接触対象部(13又は23)毎に、上記の如く変位操作量決定部71で決定される第1〜第3変位操作量が、基準の動作目標と共に、関節アクチュエータ制御部54に与えられる。
そして、本実施形態では、関節アクチュエータ制御部54は、基準の動作目標のうちの各接触対象部(13又は23)の目標位置姿勢のうちの目標位置を、並進接触反力偏差に応じた第1〜第3変位操作量を加え合わせた変位操作量により修正すると共に、目標姿勢を回転接触反力偏差に応じた第1〜第3変位操作量を加え合わせた変位操作量(合成操作量)により修正する。
さらに、関節アクチュエータ制御部54は、各接触対象部(13又は23)の修正後の目標位置姿勢と、基準の動作目標により示される基体2の目標位置姿勢及び頭部5の目標姿勢とに応じて、第1実施形態と同様に、関節アクチュエータ41を制御する。
本実施形態は、以上説明した事項以外は、前記第1実施形態と同じである。
かかる本実施形態では、各接触対象部(13又は23)の実接触反力を目標接触反力に近づけるように各接触対象部(13又は23)の目標位置姿勢を変位させる変位操作量として、前記第1実施形態における変位操作量に相当する第1変位操作量に加えて、接触反力偏差の低周波成分に比例する第2変位操作量と、高周波成分に比例する第3変位操作量とが使用される。
この場合、第2変位操作量をさらに含むことで、各接触対象部(13又は23)を外界物になじませるように接触させることをより素早く行うことが可能となる。
また、第3変位操作量をさらに含むことで、特に、各接触対象部(13又は23)の接触要求無しの状態で、該接触対象部(13又は23)が外界物に接触した場合に、接触反力を低減させるように該接触対象部(13又は23)の位置姿勢を調整することをより素早く行うことが可能となる。
なお、以上説明した各実施形態では、各接触対象部(13又は23)毎に、接触反力偏差に対する積分処理を積分処理部64で実行するようにした。ただし、例えば各制御処理周期において、前記STEP2又はSTEP4の判断結果が肯定的となる全ての接触対象部(13又は23)(すなわち、実際に外界物に接触しているか、又は接触要求有りの状態となっている全ての接触対象部(13又は23))のそれぞれの接触反力偏差の平均値(現在時刻での平均値)を算出し、その平均値を各接触対象部(13又は23)の現在の接触反力偏差から差し引いてなる偏差(これは本発明における第2偏差に相当する)、あるいは、該第2偏差に所定値のゲインを乗じてなる値に対して、積分処理部64で積分処理を実行するようにしてもよい。このようにした場合でも、前記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
加えて、このようにした場合には、例えば、複数の接触対象部(13又は23)を地面に接触させてロボット1が起立する状況等において、該複数の接触対象部(13又は23)のそれぞれの接触反力の観測値の誤差もしくはオフセット成分の影響によって、該複数の接触対象部(13又は23)のいずれかの接触対象部に対する変位操作量が過大になったりするのを防止して、該複数の接触対象部(13又は23)のそれぞれの変位操作量の相互のバランスをとることができる。
また、前記各実施形態では、2つの脚リンク3R,3Lと2つの腕リンク4R,4Lとを可動リンクとして備えるロボット1を例にとって説明した。ただし、本発明における移動ロボットは、3つ以上の脚リンクを可動リンクとして備えるロボットであってもよい。また、移動ロボットは、腕リンクを備えないロボットであってもよい。
1…移動ロボット、2…基体、3…脚リンク(可動リンク)、4…腕リンク(可動リンク)、13…足部(接触対象部)、23…ハンド部(接触対象部)、40…制御装置、52…接触反力調整量決定部(接触反力調整量決定手段)、53,71…変位操作量決定部(接触対象部変位操作量決定手段)、54…関節アクチュエータ制御部(アクチュエータ制御手段)、41…関節アクチュエータ(アクチュエータ)。

Claims (7)

  1. 基体から延設された複数の可動リンクを備えると共に、各可動リンクが、その先端部と前記基体との間に設けられた1つ以上の関節の作動により前記基体に対して動くように構成されており、1つ以上の可動リンクを外界物に接触させずに空中で動かす動作と該動作に続いて該可動リンクの所定の部位である接触対象部を外界物に接触させる動作とを含む運動によって移動する移動ロボットの制御装置であって、
    前記複数の可動リンクのそれぞれの接触対象部毎に、該接触対象部に外界物から作用する実際の接触反力の観測値と、該接触反力の目標値とを逐次取得すると共に、該接触対象部が外界物に実際に接触しているという第1条件と、前記移動ロボットの動作目標により示される該接触対象部の目標の運動状態が該接触対象部を外界物に接触させるべき状態であるという第2条件とのうちの少なくともいずれか一方の条件が満たされる状況であるか否かを逐次判断し、当該判断結果が肯定的となる各接触対象部毎に、該接触対象部に作用する接触反力の観測値と目標値との偏差である第1偏差を積分する処理と、各接触対象部に対応する前記第1偏差と当該判断結果が肯定的となる全ての接触対象部のそれぞれに対応する前記第1偏差の平均値との偏差である第2偏差を積分する処理とのうちのいずれか一方の積分処理を実行することによって、該接触対象部に作用する接触反力の観測値を目標値に近づけるように該接触対象部の目標位置/姿勢を前記移動ロボットの動作目標により示される位置/姿勢から変位させる第1変位操作量を逐次決定する接触対象部変位操作量決定手段と、
    少なくとも前記移動ロボットの動作目標と前記決定された第1変位操作量とに応じて前記移動ロボットの各関節の目標変位量を逐次決定して、該目標変位量に応じて各関節を駆動するアクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段とを備えることを特徴とする移動ロボットの制御装置。
  2. 請求項1記載の移動ロボットの制御装置において、
    前記接触対象部変位操作量決定手段は、前記判断結果が肯定的となる各接触対象部のうち、前記第1条件を満たさず、且つ前記第2条件を満たす各接触対象部に対応する前記第1変位操作量を決定する処理においては、該第1変位操作量のうちの該接触対象部の目標姿勢を変位させる成分を更新せずに一定値に維持し、該第1変位操作量のうちの該該接触対象部の目標位置を変位させる成分を前記積分処理により逐次決定するように構成されていることを特徴とする移動ロボットの制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の移動ロボットの制御装置において、
    前記接触対象部変位操作量決定手段は、前記判断結果が肯定的となる各接触対象部のうち、前記第1条件及び第2条件のうちの少なくとも第1条件を満たす各接触対象部に対応する前記第1変位操作量を決定する処理においては、該第1変位操作量のうちの該接触対象部の目標位置を変位させる成分と該接触対象部の目標姿勢を変位させる成分との両方を前記積分処理により逐次決定するように構成されていることを特徴とする移動ロボットの制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の移動ロボットの制御装置において、
    前記接触対象部変位操作量決定手段は、前記判断結果が肯定的となる状況から否定的となる状況に変化した各接触対象部に対応する前記第1変位操作量を、前記判断結果が肯定的となる状況で決定した値からゼロまで逐次減衰させるように決定するように構成されていることを特徴とする移動ロボットの制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の移動ロボットの制御装置において、
    前記接触対象部変位操作量決定手段は、各接触対象部に作用する接触反力の観測値を目標値に近づけるように該接触対象部の目標位置/姿勢を前記移動ロボットの動作目標により示される位置/姿勢から変位させる変位操作量として、さらに第2変位操作量及び第3変位操作量を、前記判断結果によらずに逐次決定する機能と、前記第1偏差又は第2偏差のうちの低周波成分と該低周波成分よりも高周波側の高周波成分とを逐次抽出する機能とをさらに有しており、各接触対象部に対応する前記第2変位操作量及び第3変位操作量を決定する処理では、前記低周波成分に比例する値と前記高周波成分に比例する値とのそれぞれを該第2変位操作量及び第3変位操作量として逐次決定し、前記判断結果が肯定的になる各接触対象部に対応する前記第1変位操作量を決定する処理では、前記低周波成分を積分する積分処理により該第1変位操作量を逐次決定するように構成されており、
    前記アクチュエータ制御手段は、前記移動ロボットの動作目標と前記決定された第1変位操作量、第2変位操作量及び第3変位操作量との合成操作量に応じて前記移動ロボットの各関節の目標変位量を逐次決定するように構成されていることを特徴とする移動ロボットの制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の移動ロボットの制御装置において、
    前記基体の実際の姿勢の観測値と、前記移動ロボットの動作目標により示される前記基体の目標姿勢との偏差である基体姿勢偏差を逐次取得し、該基体姿勢偏差をゼロに近づける外力を前記移動ロボットに付加するように、各接触対象部に付加すべき接触反力調整量を該基体姿勢偏差に応じて逐次決定する接触反力調整量決定手段をさらに備えており、
    前記接触対象部変位操作量決定手段は、前記移動ロボットの実際の運動が前記動作目標に従って行われると仮定した場合に各接触対象部に動力学的に作用すべき接触反力である基準接触反力に、該接触対象部に対応して決定された前記接触反力調整量を付加してなる接触反力の値を該接触対象部に対応する接触反力の前記目標値として用いるように構成されていることを特徴とする移動ロボットの制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の移動ロボットの制御装置において
    前記各接触対象部毎の前記第1変位操作量のうち、該接触対象部の目標位置を変位させる成分と該接触対象部の目標姿勢を変位させる成分とのうちの少なくともいずれか一方の成分の絶対値が所定の閾値以上になった場合に、前記移動ロボットの動作を停止させる機能を有するように構成されていることを特徴とする移動ロボットの制御装置。
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