回胴式遊技機の正面模式図である。
回胴式遊技機の内部構造模式図である。
回胴式遊技機の制御回路系のブロック図である。
ドラム部を制御する制御回路系のブロック図である。
ドラム部の構成ブロック図である。
ドラムの図柄配置表である。
ドラム部の構成ブロック図である。
ドラム部の構成ブロック図である。
各信号の関係を示すタイミングチャートである。
左ドラムの模式図である。
左ドラム、窓部及び図柄位置データとの関係を示す模式図である。
図柄の組合せ表示判定図である。
表示演出装置の構成ブロック図である。
演出パターンデータテーブルの記憶状態を示す概念図である。
演出画面の模式図である。
演出画面の模式図である。
演出画面の模式図である。
一般的な抽選テーブルの概念図である。
図柄の組合せと獲得メダル枚数との関係を示した配当表である。
回胴式遊技機の主要動作処理手順を示すフローチャートである。
ドラムの図柄配置図である。
図柄の組合せ表示判定図である。
通常時及びボーナス作動時の配当表である。
窓部の図柄表示状態を示す模式図である。
押し順小役(中ファースト)の条件装置の組合せ表である。
押し順小役(右ファースト)の条件装置の組合せ表である。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
遊技状態遷移図(RT状態)である。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
遊技状態遷移図(演出状態)である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
窓部の図柄表示状態を示す模式図である。
演出画面の模式図及び窓部の図柄表示状態を示す模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
演出画面の模式図及び窓部の図柄表示状態を示す模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
リーチ目の種類を示す説明図である。
超ストックタイムのフローチャートである。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
ドラムの図柄配置図である。
通常時及びボーナス作動時の配当表である。
左押し順小役の条件装置の組合せ表(小役の同時当選パターン)である。
中押し順小役の条件装置の組合せ表(小役の同時当選パターン)である。
右押し順小役の条件装置の組合せ表(小役の同時当選パターン)である。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
ポイント振分け表である。
抽選テーブルの概念図である。
上乗せ特化テーブル及び選択画面の概念図である。
疑似STのゲーム進行処理手順を示すフローチャートである。
払出モータを駆動する制御回路のブロック図である。
各種駆動信号のタイミングチャートである。
各種駆動信号のタイミングチャート実測データである。
抽選テーブル及び演出処理手順を示すフローチャートである。
抽選テーブル及び演出処理手順を示すフローチャートである。
疑似遊技における演出告知枚数の振分け処理の説明図である。
疑似遊技における演出告知枚数の振分け処理の説明図である。
疑似遊技における演出告知枚数の振分け処理の説明図である。
疑似遊技における演出告知枚数の振分け処理の説明図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
特別抽選テーブルの概念図である。
遊技状態遷移図(RT状態)である。
当選役情報の送信イメージ図である。
当選役情報の報知演出画面を示す概念図である。
当選役情報の報知演出画面及びドラム部を示す概念図である。
定義:
リプレイ(Replay)とは、パチスロ(回胴式遊技機)において、次のプレイがベットを行わずに遊技可能となる絵柄の組み合わせのことをいう。パチスロの検定規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)上の呼称は再遊技(さいゆうぎ)である。また、請求項で用いる「リプレイ役」は、複数のリプレイ役1〜リプレイ役nが同時に内部当選するグループリプレイ役の場合もあり、その何れか一つのリプレイ役が最優先で(ボーナス役)よりも優先的に)作動するようになっている。すなわち、「再遊技」とは、遊技メダル等の投入(貯留装置に係るボタンその他の装置の操作により遊技メダルを遊技の用に供することを含む。)をすることによらずに行うことができる遊技をいう。
「作動」とは、再遊技に係る図柄又は役物連続作動装置等に係る図柄の組合せが、有効ライン上に表示された状態を含んだ文言であり、遊技媒体が払出される小役における「入賞」と同義である。従って、本明細書では、再遊技の「入賞」やボーナス役の「入賞」と便宜的に使用することもある。
基本実施例:
本発明に係る遊技機等の一例として、メダルを遊技媒体とする回胴式遊技機を取り上げるが、この実施例は回胴式遊技機の基本構成及び基本動作を詳細に説明するものである。
図1は、回胴式遊技機の正面模式図((A)は全体図、(B)は部分拡大図)である。
1は、一般に「パチスロ機」と称される回胴式遊技機本体であり、回転ドラム(ドラム部2)を内蔵する筐体1aと前扉1bに大別される。
前扉1bは、回胴式遊技機の顔とも言うべき主要部であり、高級感を出すために各種のメッキを樹脂素材に付加することにより、外観に華やかさや重厚感が与えられる。前扉1bの前面には、上下2枚の透明パネル22が嵌めこまれており、各種のデザインが施される。
上透明パネル22aの後方には、ゲーム状況に応じて各種演出を行う表示演出装置11(又は、映像ディスプレイ装置)がビス止め固定される。下透明パネル22bには、デザインシート22cが貼りつけられることにより、窓部3(図柄表示窓)が形成される。下透明パネル22bの下部22d(図1(A)破線部参照)には、表示LEDブロック4(発光表示装置4。図1(B)参照)が取り付けられる。表示LEDブロック4は、後述する表示LED群で構成される。
4aは、投入枚数LEDであり、遊技を行うためにメダル投入部5から又はマックスベットボタン8や1ベットボタン(図示せず)によって投入された遊技メダル又はクレジットの枚数を表示する。
4bは、メダル貯留枚数表示LEDであり、遊技メダルのクレジット数(貯留枚数)を例えば所定最大数50枚の範囲で表示する。また、貯留メダルの精算時における払い出し演出表示を行う。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、入賞時に払出メダルの枚数を表示する。また、出玉率の設定値及び打止め中やエラー発生時のエラーコードを表示する。
4dは、メダル投入表示LEDであり、遊技メダルの投入可能時に点灯する。
4eは、リプレイ表示LEDであり、変動表示ゲームにおいてリプレイが作動すると点灯する。
4fは、打止め及びエラー表示LEDであり、打止め時及び重大なトラブル(例えば、ドアオープン以外のトラブル)が発生した場合に点灯する。
2は、筐体1aに内蔵されているドラム部(リールドラムユニット)であり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラム及びモータや電気回路などで構成される。それぞれの各ドラムの内部には、回胴部図柄表示LED(図示せず)が設けられており、各種演出に応じて発光(点灯や点滅)又は消灯するようになっている。つまり、各ドラムが一列に上から下へ複数の図柄を表示する図柄列であり、この場合には、3つの図柄列(複数列)を変動させる変動表示ゲームを開始するようになっている。なお、各ドラムに替えて、液晶表示装置などを用いて図柄を表示する場合も、複数個の図柄が配置された図柄列を変動させる変動表示ゲームである。ドラム部2の外周に貼り付けられているリールテープ上の図柄が、透明な窓部3を通して目視できるようになっている。
5は、メダル投入部であり、変動表示ゲームを開始させるために必要な遊技メダル(遊技媒体であり、「コイン」や単に「メダル」という場合もある)を投入するメダル投入口が設けられている。なお、メダル投入部5の両サイドには左光透過部5a及び右光透過部5bが設けられており、下側左右に取り付けられた複数の光源(例えば、LED)からの光によって、メダルが投入不能な場合には赤色(第一の色)で、一方、メダルが投入可能であって遊技用に加算表示されるときには青色(第二の色)で、メダル貯留装置に加算表示されるときには緑色(第三の色)で点灯する。但し、メダルが投入不能な場合には、消灯としてもよい。
メダル投入口から投入されたメダルは、メダル選別装置(又は、「セレクター」とも言う。図示せず)によってカウントされ、正常に投入されたメダルの数を加算して表示LEDブロック4の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4bに表示するようになっている。
6は、精算ボタンであり、メダル貯留装置(図示せず)の起動と解除、及び投入メダルと貯留メダル(クレジット)の払出し精算時に操作される。
7は、十字キーであり、上下左右に配置された4つのスイッチ及び中央部の決定ボタンで構成されている。上と下または左と右のスイッチが同時に押せないようになっている。上下左右操作や決定操作により遊技の履歴情報を見たり、役の組み合わせ図柄表や配当表を表示演出装置11に表示する際に操作される。十字キー7の近傍に1ベットボタン(図示せず)が設けられており、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを1枚投入するときに使用する。なお、1ベットボタンを設けない場合もある。
8は、マックスベットボタン(MAXベットボタン)であり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを最大数である3枚投入するときや、ボーナスゲーム時など遊技状態に応じて規定された最大投入枚数(1枚〜3枚)を投入するときに使用する。なお、マックスベットボタン8の内部には、LEDが設けられており、マックスベットボタン8が操作可能な状態のときに点灯するようになっている。
9は、スタートレバー(回胴回転始動装置の一部)であり、遊技を行うために必要な所定数の遊技メダルを投入後、ドラム部2を一斉に回転(始動)させるときに使用する。スタートレバー9の周囲には、遊技開始表示LEDが設けられており、スタート操作が可能な状態のときに点灯するようになっている。また、スタートレバー9は、出玉率(又は、機械割)の設定を行う場合に、設定値1〜6(又は、1,3,5,7の4段階跳び番号など)の中から、選択された所望の設定値を確定させるときに使用する。出玉率(機械割)は、投入枚数に対する払い出し枚数の割合であり、(払出枚数/投入枚数)×100パーセントと計算される。例えば、総プレイ数5000ゲームを行って、獲得枚数が2000枚の場合には、5000ゲームでの投入枚数は15000枚(1ゲームで3枚投入。5000×3)となり、獲得枚数が2000枚なので、払出枚数はそれらを加算して17000枚である。出玉率は、(17000/15000)×100=113.33パーセントとなる。出玉率(機械割)は、凡そ設定値1で96%、設定値2で98%、設定値3で100%、設定値4で105%、設定値5で112%、設定値5で120%程度となるように設計されており、遊技機を10000/1日ゲーム行った場合に平均して定まる理論値であり、1つの遊技機に定まる固有の値を有している。型式試験において、機械割は、短時間出玉率(400ゲームで300%未満)、中時間出玉率(6000ゲームで150%未満)、長時間出玉率(17500ゲームで120%未満)を超えないように制限されており、これを超えると不適合となる。
10は、停止ボタン部(同義の名称として、「停止スイッチ」ともいう。)であり、回転しているドラム部2を停止させるときに使用する。この停止ボタン部10は、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cの3つのボタン群(なお、4つの場合も稀にある。)で構成され、ドラム部2が回転中に停止ボタン部10を操作することにより、それぞれのボタンに対応する左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cを停止させることができる。なお、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムの回転が所定速度(約80回転/分)に達して、停止ボタン部10が操作可能になった時には、停止ボタン10a、停止ボタン10b及び停止ボタン10cに内蔵されているLEDが点灯するようになっている。また、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cを3つの方向入力手段として用いる場合には、それぞれ順に左方向、上方向、右方向入力に対応させることができる。
11は、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)又は有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)などのFPD(フラット・パネル・ディスプレイ)からなる表示演出装置であり、回胴遊技に関する各種映像演出や所要の情報の告知等が行えるようになっている。なお、専用眼鏡を使用するか否かに拘わらず、最近では立体表示可能な表示演出装置が安価に製造されるようになっており、テンパイ状態(リーチ状態)や大当り状態で7図柄等の演出映像が飛び出す3D表示装置を採用した遊技機が主流となりつつある。
12は、スピーカ部であり、左上スピーカ12a、右上スピーカ12b、左下スピーカ12c及び右下スピーカ12dの4つのスピーカで構成され、各種演出に応じた効果音や設定の変更中、又は前扉1bが開いている状態やトラブル発生時に警告音を発生する。なお、重大なトラブル(セレクターエラー、ホッパーエラーやRAMエラー。但し、ドアオープンは含まない。)が発生した場合には、警告音と共にエラー表示LED4fが点灯する。
13は、遊技状態表示LED部であり、表示演出装置11の上部に設けられた上部状態表示LED13a(トップランプともいう)及び両側面に設けられた左上状態表示LED13bと右上状態表示LED13c、左中状態表示LED13dと右中状態表示LED13e、及び左下状態表示LED13f、右下状態表示LED13gと中下状態表示LED13hで構成され、各種の光演出を効果的に行うことができる。また、設定の変更中又は前扉1bが開いている状態やトラブル発生時において、警告表示として点滅を繰り返す。
この遊技状態表示LED部13(13a〜13h)は、前扉1bの外周を略一周するように配置されているので、遊技者に対して、カラフルな光が途切れることなく、外周淵部をグルグル回るような光演出を効果的に行うことが可能となる。特に、前扉1bの上部中央位置(遊技機本体前面の上部中央位置)に設けられた上部状態表示LED13aは、トップランプと称されており、内部当選又は入賞したレア小役に対応する固有の色で発光して、遊技者に入賞役などを報知して期待感を煽る光演出の中心的役割を成している。
14は、スペシャルボタンであり、表示演出装置11に表示される各種ゲームやその映像演出に応じて要求される情報(例えば、パワーレベルゲージの上昇、ボーナス成立図柄の表示、戦闘機の機銃操作や爆弾投下又は登場人物の移動方向やパワーアップ等の入力情報)を、遊技者自身による1回操作又は連打して入力する。なお、このスペシャルボタン14によって入力される情報は、後述する副基板(サブブロック)に与えられ、あくまで各種映像や音響演出にのみ用いられるものであるから、遊技の結果に影響を及ぼすものではない。
15は、受け皿であり、メダル払出装置18(図2参照)から払い出された遊技メダルがメダル払出口16より排出され、その数量として数百枚程度まで受けることができる。
19は、ドア鍵穴であり、ドアキーにより回胴式遊技機本体1の前扉1bを開けるときや、打ち止め状態(メダル式遊技の為の操作を不能にした状態)の解除及びエラーによる遊技中止の解除の際に使用される。
20は、返却ボタン(正式には、「投入メダル詰まり返却ボタン」と言う)であり、メダル投入部5に投入された遊技メダルが通過する遊技メダルセレクター(図示せず)に詰まった遊技メダルをメダル払出口16から返却する時に使用する。
図2は、回胴式遊技機の内部構造模式図である。
回胴式遊技機本体1の筐体1aの中央部には、ドラム部2とその下にメダル払出装置18(メダルホッパー18)が配置されている。
筐体1aの右上部には反射板17が設けられ、前扉1bの対応位置にはフォトセンサが設けられており、前扉1bが閉じた状態では、フォトセンサから出射されたLED光が反射板17によって反射され、フォトトランジスタによって検出される一方、開いた状態では、反射光が検出されないので、前扉1bの開閉状態を検知することができる。
21は、電源部であり、電源スイッチ21cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、初期チェックや初期設定の後、変動表示ゲームを行うことができるようになる。
21aは、設定用キースイッチ(設定変更許可スイッチともいう)であり、出玉率の設定操作や設定値の確認を行うときに使用する。操作キーを鍵穴21dに差し込んで回転させることにより、OFFからONの状態又は逆のONからOFFの状態にすることができる。
21bは、エラー解除スイッチであり、出玉率の設定を行う時やエラーによる遊技の中止を解除する時に使用する。出玉率の設定値は、メダル払出枚数表示LED4cによって表示され、エラー解除スイッチ21bを押すたびに値が+1されて、「6」表示の次には「1」に戻り、ターンアラウンド表示する。
図3は、回胴式遊技機の制御回路系のブロック図である。
制御回路系は、メインブロック(主基板:破線で囲っていない部分)及びサブブロック(副基板:破線で囲った部分)とに大別され、メインブロックは遊技結果に関する制御を行うのに対して、サブブロックは遊技経過や内部抽せん結果の告知・表示など遊技者の関心や興味を惹く様々な演出に関する制御を司る。なお、サブブロックは、アシスト機能の発動時において、小役入賞(入賞させることを目的とする小役の入賞)又は転落リプレイ回避の停止操作手順(停止ボタン部10の操作順序や操作タイミング)を告知する。
100は、主制御部であり、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載した一体型のワンチップマイコン(例えば、エルイーテック社製のLEM50A−P)であり、所定のデータテーブル領域や装置全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM101と、カウンタやレジスタ等が形成され制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM102(RWM:リライタブルメモリともいう。また、内蔵だけではなく、外付けRAMも含む。)、各種レジスタ、カウンタ等が設けられている。このRAM102は、後述するように、電源スイッチ28cをオフ状態にしても又は電源コードを抜いても、電源コネクタを経由して常時供給されるRAMバックアップ用電源によって、記憶する全ての制御データは保持されるが、電源コネクタそのものが抜かれると、電力が供給されなくなるので制御データは消去(オールクリア又は0にリセット)又は無意味な情報となる。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、スタートSWセンサ110(スタート・スイッチ・センサ110)、3つの停止ボタンセンサ120、メダル検出センサ130、ベットボタンセンサ140及び段階設定部150が接続されており、主制御部100はこれらからの入力信号を受信可能に構成されている。
また、主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、ドラム部2、メダル払出装置18及び表示LEDブロック4が接続されており、主制御部100は入出力信号の送受信によって、これらの各種装置を制御可能に構成されている。
この主制御部100は、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って、内蔵する乱数発生部103で継続して発生させている乱数(0〜65535の値)の1つを抽出することにより内部抽選を実行し、複数個(通常は、20個又は21個)の図柄が描かれた3列(複数列)の図柄列であるドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。例えば、この乱数抽選でベル、チェリー、スイカ又はプラム等の配当のある小役の何れかが内部当選(又は、複数の小役が同時に内部当選)し、遊技者が停止ボタン部10の停止操作を行うと、主制御部100は操作順に従ってドラム部2を、抽選結果に基づく所定位置に個々に停止させる。その結果、窓部3に設定される有効ライン上のいずれかに、所定の図柄が並んで表示されれば入賞となる。但し、有効ラインは5つに限らず、メダルの投入枚数に応じて変わったり、設計仕様や遊技状態に応じて適宜1又は複数に増減される。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、副制御部160が接続されており、サブブロックの各種制御に必要な制御データ(例えば、コイン投入データ、抽選結果や当選状況データ、設定値データ、段階設定部150のスイッチ操作状態を示すデータなど)を副制御部160に出力する。
この副制御部160は、主制御部100と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、サブブロック全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM161と、カウンタ、タイマーやレジスタ等が形成され主制御部100から受信した制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM162などが設けられている。このROM161には、複数のBGM(バック・グランド・ミュージック)データが記憶されており、特にボーナスゲーム中において、遊技者の気持ちを高揚させる為に、特別にアレンジされたBGMが演出場面に応じて適宜選択及び演奏される。なお、主制御部100と副制御部160を別個に設ける必要はなく、1つの制御部とすることも可能である。
副制御部160には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、液晶制御部163、スピーカ部12、遊技状態表示LED部13、十字キーセンサ111、スペシャルボタンセンサ112及び扉異常信号出力装置113が接続されており、副制御部160はこれら各装置からの入力信号を受け付けたり、必要なデータや信号を出力して各種制御を行うことが可能である。
副制御部160は、スタートレバー9の開始操作に伴って、主制御部100が抽出した乱数を用いて内部抽選を実行し、大当り、再遊技、各種小役又はハズレの結果通知を受信すると、遊技者に抽選結果を通知する以前に、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出を行うか否かの演出抽選を行う。副制御部160は、演出抽選で当選すると、後述するROM11c(図13参照)に記憶する複数の演出映像の中から、表示する演出映像を選択して表示パネル11eに出力する。
特に、副制御部160は、後述するように、ATボーナス遊技中に、押し順小役(第一小役及び複数個の押し順規定小役中の複数一部)が内部当選した場合、当選中の第一小役図柄(例えば、ベル図柄)を有効ライン上に揃えるためのアシスト情報(補助情報)を表示演出装置11に表示する。これにより遊技者は、第一小役を容易に入賞させることが可能になる。
十字キーセンサ111は、十字キーが操作されることにより、上下左右の4方向に対応する方向信号及び中央部の決定ボタン操作信号を出力し、副制御部160はこの方向信号を受信して、方向信号に応じた各種映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示し、更にスピーカ部12から効果音を発生させる。また、副制御部160は、十字キーセンサ111からの信号に基づき、役の組み合わせ図柄、小役表や配当表を表示演出装置11に表示する。
スペシャルボタンセンサ112は、スペシャルボタン14が操作された時にON信号(例えば、HIGH信号)を、離した時にOFF信号(例えば、LOW信号)を出力し、副制御部160はこのON信号を受信したタイミングやパルスを受信した回数(連打と呼ばれている。)に応じて、各種ゲーム及びその映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示する。
扉異常信号出力装置113は、扉の開閉状態を検出して副制御部160に制御信号を出力する装置であり、主電源がONの状態においては前扉1bの開閉に応じてON/OFF信号を出力する一方、主電源がOFFの状態においては副電源(バックアップ電池)から供給される電力によって駆動され、主電源断時の前扉1bの異常開閉を検出及び記憶し、その後、主電源がONとなった場合でも、主電源断時の異常開閉を副制御部160に通知する。これにより副制御部160は、前扉1bが閉まっていて全く異常がないように見えても、主電源が入れられた時に警告音を発生させるので、遊技ホールの管理者は異常事態を認識し、遊技機のチェックや点検等の適切な処置を施すことができる。
メダル検出センサ130は、メダル通過センサと近接センサ(図示せず)で構成され、メダル投入口5から投入されたメダル数に応じた数のパルス信号を出力する。主制御部100は、このパルス信号を受信し、及びパルス信号の立ち上りや立ち下りにおけるカウンター論理処理を実行して、表示LEDブロック4中の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4bにパルス数に応じた数だけ増加した投入枚数又はクレジット数を表示させるように制御する。
ベットボタン検出センサ140は、1ベットボタンの操作に応じてパルス信号を出力する1ベットボタン検出センサ140a、及びマックスベットボタン8の操作に応じてパルス信号を出力するマックスベットボタン検出センサ140bの2つで構成され、主制御部100の2つのポートへ別々に接続されている(詳細図示せず)。主制御部100は、得られたパルス信号に対応するように投入枚数LED4aの枚数表示を制御する。
また、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、スタートSWセンサ110はスタート信号を出力し、主制御部100はこのスタート信号の受信を契機として乱数抽選等を行って変動表示ゲームを開始するとともに、ドラム部2に駆動パルス信号を出力するようになっている。なお、この1回のスタートレバー9の操作によって行われる遊技が1ゲームの変動表示ゲームとなっており、遊技者はボーナスゲーム(ビッグボーナス又はレギュラーボーナス)を獲得してメダルを増やすことを目的に遊技を繰り返す。なお、ボーナスゲームとは、例えば第一種特別役物(RB)、第一種特別役物連続作動(RBB)又は第二種特別役物連続作動(CBB)を意味する。
そして、主制御部100は、変動表示ゲーム中に停止ボタン10a、10b及び10cが操作されると、対応する回転ドラムの回転を個々に停止させ、所定の入賞役が成立(各回転ドラムの図柄が予め定めた所定の組み合わせで表示されると入賞となる。)してメダルの払い出しを行う場合、その払出し枚数を表示LEDブロック4中のメダル払出枚数表示LED4cに表示して、これをクレジット数に加えてメダル貯留枚数表示LED4bに表示させる。なお、精算ボタン6によって払い出し操作が行われた場合やクレジット数が例えば最大数の50枚を超えた場合には、主制御部100は後述するドライブ回路を経由してメダル払出装置18の払出モータを駆動制御し、必要数のメダルをメダル払出口16から排出させて受け皿15に蓄積する。
さらに、主制御部100は、再遊技や小役、特にボーナスが内部当選した場合には、副制御部160に内部当選等に関する制御データ(イベントデータ)を出力する。そして、副制御部160は、主制御部100から制御データを受け取ると、遊技状態表示LED部13の点灯制御、スピーカ部12から効果音を発生させるための音声合成LSI(図示せず)の制御、及び表示演出装置11の表示画面内におけるキャラクタや背景映像の表示制御等の各種演出動作を行うように構成されている。
150は、段階設定部(設定変更装置)であり、後述する出玉率の設定操作を行うことにより、ホール側は、イベントや新装オープンでのメダル大量放出や収益改善のための回収状況に応じて、設定値1〜6(又は、飛び番号の1,3,5,7等)の中から所望の設定値を選択することができる。
主制御部100には、打ち止め設定部(図示せず)が接続されておりであり、オン(又は「1」)であれば、ボーナスゲームが終了後、投入枚数LED4a及びメダル貯留枚数表示LED4bに表示しているメダルの合計を強制的に払い出し、変動表示ゲームを行う為の操作を不能状態(打ち止め状態)にして、スピーカ部12から警告音を発生させる。なお、最近では、この打ち止め設定部を設けないスロットマシンも多数ある。
図63は、払出モータを駆動する制御回路のブロック図である。図64は、各種駆動信号のタイミングチャートである。ここで、メダル払出装置18が備える払出モータの駆動制御について説明する。
主制御部100は、メダル払出装置18がホッパー内に貯留しているメダルを払い出す為に、コネクタCN1の3番ピンの払出装置作動出力を時刻t1の時点でHighからLowにすることで、デジタル回路を経由して払出モータを駆動する。この払出装置作動出力信号は、払出モータの駆動又は停止の何れかを指示する為の1つの指示デジタル信号であり、コネクタCN2の1番ピンにはドライブ回路の3番出力端子から+24Vの電圧が出力される。その結果、払出モータMのコイル両端には該モータを駆動する為の電力が供給されて、払出モータMがメダルを払い出す方向に回転する(図63(B)参照)。
ドライブ回路の入力端子IN1及び入力端子IN2への入出力ファンクションとして、入力端子IN1がHigh及び入力端子IN2がLowで3番出力端子から+24Vの電圧が出力され(図63(B)参照)、入力端子IN1がHigh及び入力端子IN2がHighでショートブレーキが掛り(図63(C)参照)、入力端子IN1がLow及び入力端子IN2がLowでOFF(ハイインピーダンス)となって、払出モータは停止状態になる(図63(D)参照)。ショートブレーキとは、回転している払出モータMのコイル両端子をショート(短絡)することによって掛るブレーキである。コイル両端子をショートすると逆起電力により電流が流れて発熱し、払出モータMの回転を妨げる方向に力が生じるが、払出モータMの回転軸が完全にロックされるわけではない。PS1はサーミスタであり、過電流(または加熱)により自身の抵抗値が増大し、これにより負荷へ流れる電流を制限して払出モータMを保護する役割がある。なお、払出モータMの入力端子IN1がLow及び入力端子IN2がHighで逆回転させる為の電圧が発生し、ショートブレーキ以上にブレーキが掛るが、この逆回転モードをブレーキモード又はブレーキ状態としてもよい。
デジタル回路は、ORゲートIC2、ANDゲートIC3、ORゲートIC4、ORゲートIC5、RC積分回路、及びノイズフィルタ(R5、R6及びC8)で構成されている。主制御部100が時刻t1で払出装置作動出力をHighからLowにすると、ORゲートIC2の1番入力端子と2番入力端子、ANDゲートIC3の4番入力端子、ORゲートIC5の13番入力端子がHighからLowになる一方、ORゲートIC2の3番出力端子はLowからHighになるが、ANDゲートIC3の5番入力端子にはRC積分回路のコンデンサCの電圧が入力される。コンデンサCの出力波形は、約63%まで上昇するのに積分回路の時定数(τ=C×R)で定まる時間だけ遅れるので、応答が遅くなってゆっくりと電圧が上昇することになる(図64の5番ピンを参照)。ANDゲートIC3の6番出力端子は、4番入力端子及び5番入力端子が共にHighの時にのみLowとなるので、時刻t1以降もHighを維持し、ORゲートIC4の9番及び10番入力端子、ORゲートIC5の12番入力端子もHighのままである。ORゲートIC5の11番出力端子は、12番入力端子又は13番入力端子の何れかがLowであれば、Highとなるので、時刻t1の時点でドライブ回路の入力端子IN1にはHighが入力される。ORゲートIC4の8番出力端子は、9番入力端子及び10番入力端子が共にHighのときにLowとなるので、時刻t1の時点でドライブ回路の入力端子IN2にはLowが入力される。その結果、ドライブ回路の3番出力端子から+24Vの電圧が出力されるので、払出モータMがメダルを払い出す方向に回転(正転)する。
主制御部100は、メダルを払い出す場合に払出装置作動出力(指示デジタル信号)を時刻t1の時点でHighからLowにすることで駆動指示状態とし、払出センサ160が払い出したメダルの検出信号をカウントして、必要量(N枚)のメダルを払い出したか否かを判断する。そして、N個目の検出信号の立下りでメダルN枚の払い出しを検出し、時刻t2の時点で払出装置作動出力をLowからHighにすることで払出モータMの停止指示状態とする。
時刻t2で停止指示状態になると、ORゲートIC2の1番入力端子と2番入力端子、ANDゲートIC3の4番入力端子、ORゲートIC5の13番入力端子がLowからHighになる一方、ORゲートIC2の3番出力端子はHighからLowになるが、ANDゲートIC3の5番入力端子にはRC積分回路のコンデンサCの電圧が入力される。コンデンサCの出力波形は、積分回路の時定数(τ=C×R)で定まる時間だけ応答が遅れるので、ゆっくりと電圧が下降することになる(図64の5番ピンを参照)。ANDゲートIC3の6番出力端子は、4番入力端子及び5番入力端子が共にHighの時にのみLowとなるが、デジタル回路が備える積分回路の静電容量(C)及び抵抗(R)による時定数(τ=C×R)に応じて定まる時間だけ5番入力端子がHighを維持するので、その遅れ時間の間、4番入力端子及び5番入力端子が共にHighとなり、遅れ時間の後に5番入力端子だけがLowとなる結果、ANDゲートIC3の6番出力端子は、遅れ時間の間はLowで、遅れ時間の後にHighを維持する。また、ORゲートIC4の9番及び10番入力端子、ORゲートIC5の12番入力端子も6番出力端子と同じ波形となる。なお、この遅れ時間は、時定数(τ=C×R)そのものではなく、積分回路に応じて生ずるゲートICの応答遅延時間である。
ORゲートIC5の11番出力端子は、12番入力端子又は13番入力端子の何れかがLowであれば、Highとなるので、時刻t2の時点でもドライブ回路の入力端子IN1には引き続きHighが入力される。ORゲートIC4の8番出力端子は、9番入力端子又は10番入力端子の何れかがLowのときにHighになるので、時刻t2の時点でドライブ回路の入力端子IN2にはHighが入力される。その結果、入力端子IN1及び入力端子IN2が共にHighとなり、遅れ時間の間は払出モータMに図63(C)で示したショートブレーキが掛かることになる。ANDゲートIC3の6番出力端子は、遅れ時間の後にHighとなり、ORゲートIC5の12番入力端子も6番出力端子と同様にHighとなり、13番入力端子もHighなので、ORゲートIC5の11番出力端子は遅れ時間の後にLowとなる。ORゲートIC4の8番出力端子は、9番入力端子及び10番入力端子が何れもHighのときにLowになるので、遅れ時間の後にドライブ回路の入力端子IN2にはLowが入力される。その結果、入力端子IN1及び入力端子IN2が共にLowとなり、遅れ時間の後は図63(D)で示したOFF(ハイインピーダンス)となって、払出モータMは停止状態になる。なお、図63(C)のショートブレーキ状態から、図63(D)のOFF状態(ハイインピーダンス)にした場合、払出モータMは未だ少しだけ正方向に回転しているので、その回転を維持しようとして逆起電力がコイル両端に発生する。
つまり、指示デジタル信号(払出装置作動出力)から生成した2つの制御用デジタル信号(ORゲートIC5の11番出力信号及びORゲートIC4の8番出力信号)を、払出モータMを駆動する為の電力を供給するドライブ回路の第1入力端子(IN1)及び第2入力端子(IN2)に入力するデジタル回路を備えている。このデジタル回路は、主制御部100から駆動指示状態の指示デジタル信号が出力(払出装置作動出力がLaw)されると、+24Vの電圧が出力される駆動モードをドライブ回路に指示し、更に、デジタル回路は、主制御部100から停止指示状態の指示デジタル信号が出力(払出装置作動出力がHigh)されると、遅れ時間(ブレーキ時間)の間はショートブレーキが掛るブレーキモードをドライブ回路に指示し、遅れ時間後に電源OFF状態の停止モードをドライブ回路に指示するのである。
図65は、各種駆動信号のタイミングチャート実測データである。
主制御部100が払出装置作動出力を時刻t1でHighからLowにすると、デジタル回路は、ドライブ回路の入力端子IN1をHigh及び入力端子IN2をLowのままとする。その結果、ドライブ回路の3番出力端子から+24Vの電圧が出力されて、払出モータMがメダルを払い出す方向に回転する。
主制御部100が払出装置作動出力を時刻t2でHighからLowにすると、デジタル回路は、ドライブ回路の入力端子IN1及び入力端子IN2を共に、遅れ時間t3間だけHighにする。その結果、遅れ時間t3間、払出モータMのコイル両端子がショート(短絡)されて、ショートブレーキが掛かる。デジタル回路は、遅れ時間t3の後に、ドライブ回路の入力端子IN1及び入力端子IN2を共にLowにする。その結果、払出モータMのコイル両端子がOFF状態(ハイインピーダンス)となり、払出モータは停止状態になる。なお、払出モータMは完全に止まっているのではなく、ゆっくり正方向に回転しているので、実測値でも逆起電力がコイル両端に発生していることが分かる。
図4は、ドラム部を制御する制御回路系のブロック図である。
ドラム部2は、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムを回転制御するためのステップモータ30a、30b及び30cを備えており、主制御部100からの駆動パルス信号に応答して各ステップモータ30a、30b及び30cが駆動され、駆動パルス信号を3相に同時に供給し続けると、吸引力が発生して急停止するようになっている。
このステップモータ30a、30b及び30cは、4相1−2励磁方式でステップ数が252ステップ/回転(1.43度/ステップ)であり、主制御部100が駆動パルス信号を504パルス入力すると丁度1回転する。主制御部100は、各ドラムに1つ設けられたフォトインタラプタからなる回胴センサ31a、31b及び31cから、それぞれのインデックス信号(基準信号又は基準位置信号)が1パルス返ってくるので、各ドラムの位置を正確に把握することができる。つまり、1つの入力パルスによる分解能は0.714(度/パルス)ということである。なお、更に分解能を上げる場合には、入力パルスから次の入力パルスまでの時間と回転速度を管理することにより回転位置を細かく把握できる。
図5は、ドラム部の構成ブロック図である。
ステップモータ30a(図示せず)、30b(図示せず)及び30cの各回転軸には、厚肉の円盤状回転体である左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの中心部がそれぞれ連結されており、図示した矢印の方向(即ち、上から下方向)に回転する。また、各ドラムの外周部には複数種類の図柄が配置された左回胴帯32a、中回胴帯32b及び右回胴帯32cが貼り付けられており、変動表示ゲームにおいて同一図柄(予め決められた所定図柄)が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば役が成立(入賞又は作動)となる。なお、同図の星マーク、+マーク、プラムマーク(黒丸マーク)や三角マークは便宜的に示したものであり、実際とは異なっており、7図柄、バー図柄、ベル図柄、スイカ図柄やチェリー図柄等が一般に用いられる。また、一般に、回胴帯はリールテープと呼ばれている。
ステップモータ30a、30b及び30cのそれぞれに対して、回胴センサ31a、31b及び31c(図示せず。)が設けられており、ステップモータの1回転毎に各回胴センサからインデックス信号が1パルス返ってくるようになっている。主制御部100は、このインデックス信号と、出力した駆動パルス信号の数により、基準位置(例えば、窓部3の最下位置)にある図柄番号と回転角度(24分割/図柄)を常に把握している。
図6は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、例示したように、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ボーナスが作動するビッグボーナス図柄の「赤7」や「青7」、各種小役入賞図柄のチェリー、スイカ、ベル、及び再遊技が作動するリプレイが付されている。なお、捨て図柄は有効ライン上に停止しても如何なる役をも構成せず、遊技者に目立たないように、例えば薄い灰色で丸の中に「N」が印刷されている。
図7は、ドラム部の構成ブロック図であり、図7(A)及び図7(B)は右ドラム2cが引込制御される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果が当選となって役が内部当選した場合には、有効ライン上にその役の図柄を可能な限り引き込む為の引込制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選し、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている所謂リーチ状態(又はテンパイ状態)で、この有効ラインから4コマ上以内に図柄「7」が位置する場合(即ち、有効ライン上の図柄を含めて5コマ以内に位置する場合)、右停止ボタン10cが停止操作されたとき(図7(A)参照)、主制御部100は、図柄「7」を強制的に有効ライン上に引き込んで「7、7、7」の組み合せとなるように揃える引込制御を行う(図7(B)参照)。
一方、抽選によりいずれかの役が内部当選しているとしても、役に対応する所定の図柄が有効ライン上に表示されなければ遊技者に有利な状態とはならない。例えば、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)は、図7(B)のように表示されなければ作動しないようになっている。なお、この引込制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。主制御部100は、乱数抽選結果(内部当選やハズレ)に応じて、各ドラムの停止位置を決定する停止テーブルを参照して、事前に仮想停止操作図柄コマ位置に対する滑りコマ数を順次計算して、第一停止操作用の滑りコマ数テーブルを完成させる。そして、実際に停止ボタン部が停止操作された場合に、主制御部100は、基準位置にある図柄番号に対応する滑りコマ数だけ、該当するリールドラムを移動させ、その後に停止させるように停止制御を行う。つまり、第一停止操作位置は合計63コマ位置(21コマ×3リール)あり、その全てのコマ位置に対する滑りコマ数を、滑りコマ数テーブルとして事前に作成するのである。
図7の例では、テンパイ状態において、右ドラム2cの図柄「7」が丁度4コマだけ上にあり、引込制御の対象となって有効ライン上に並ぶことになる。但し、この引込制御は4コマに限定されるものではなく、設計仕様又は法規制に適応させるように、引き込みコマ数をソフト制御で増減させることが可能である。なお、副制御部160は、一般遊技で乱数抽選結果が当選である場合、引込制御により所定の組み合わせで図柄が表示されるように、回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報(操作順序や操作タイミングなどのアシスト情報:AT情報)を表示演出装置11や音声で通知するのである。
図8は、ドラム部の構成ブロック図であり、図8(A)及び図8(B)は右ドラム2cが回避制御(又は蹴飛ばし制御)される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果がハズレとなって役が不成立の場合(全ての役が内部当選していない場合)には、有効ライン上に入賞又は作動役(ボーナス、小役、リプレイ)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選しておらず、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っているリーチ状態(テンパイ状態)において、遊技者が「目押し」により、この有効ラインから1コマ以内に図柄「7」が位置する状態で、停止ボタン10cが操作されたとき(例えば、「ビタ押し」と呼ばれている。図8(A)参照)、主制御部100は、有効ライン上に「7、7、7」が揃わないように図柄「7」を少なくとも一つ先まで移動させて強制的にハズレとする回避制御を行う(図8(B)参照)。なお、この回避制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行っている。また、不当選の小役図柄が入賞しないように、回避制御を行うようになっている。これらの引込制御や回避制御(蹴飛し制御)は、主制御部100が内部当選状況に従った停止テーブルを参照して事前に作成した滑りコマ数テーブルに基づく停止制御や、必要に応じてプログラムによるコントロール制御にて行われる。
図9は、インデックス信号、図柄位置データ(コマデータ)、駆動パルス信号及び停止ボタンセンサ信号との関係を示すタイミングチャートである。
図9(A)は、各回胴センサ31a、31b及び31cから出力されるインデックス信号を示しており、T1が0.751秒(つまり、79.9回転/分)で一定となるように主制御部100により制御される。
図9(B)は回転ドラムの図柄位置データ及び図9(C)は駆動パルス信号を示している。
図柄位置データは駆動パルス信号を分周することにより生成され、駆動パルス信号が24パルス毎にデータが1減算される。つまり、インデックス信号を基準とし、そこから駆動パルス信号が1パルス〜24パルスの範囲で図柄位置データは「21」、駆動パルス信号が25パルス〜48パルスの範囲で図柄位置データは「20」、駆動パルス信号が49パルス〜72パルスの範囲で図柄位置データは「19」、…、駆動パルス信号が481パルス〜504パルスの範囲で図柄位置データは「1」となり、図柄位置データは21〜1をターンアラウンドする。つまり、図柄位置データは「1」の次に「21」に戻る。
駆動パルス信号は、回転ドラムを一定方向に回転させるためにモータコイルに入力される規定パターンの駆動パルスであり、図から分かるようにパターン0〜7の8つのパターン番号がある。この駆動パルス信号としてパターン番号0〜7をモータコイル1相〜4相に3度繰り返して加えると(つまり、24パルス入力すると)、1図柄(1コマ)分だけ回転ドラムが上から下へ回転する。
特に、ステップモータに入力する駆動パルスの入力パルス相データとは、回転ドラムを1コマ駆動させる0〜23の5ビットのデータであり、パターン番号0〜7はその下位3ビットの相データであって、パターン番号に対応する駆動パルスがモータコイル1相〜4相に実際に加わる。従って、ワークRAM(RAM102)にパターン番号のみを記憶した場合でも、入力パルス相データを記憶する相データ記憶手段に該当する。
図9(D)は、各停止ボタンが操作されたときに出力される停止ボタンセンサ信号を示している。この図の場合には、主制御部100は、停止ボタンセンサ信号の立ち上がり時点において、図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「10」(又は、パターン番号「2」)を認識する。
図10は、ドラム部に含まれる左ドラム2aの模式図である。
図10(A)に示す通り、この左ドラム2aは矢印の方向(上から下方向)へ回転しており、実線で示した3つの窓部3の上段、中段又は下段の何れかにチェリー図柄が停止すると入賞となって、所定数の遊技メダルが払い出される。なお、図10(A)は、窓部3の上段にチェリー図柄が停止した状態を示している。
主制御部100は、遊技者により変動表示ゲームの開始操作が行われると、内部抽選を行い、その結果、上段チェリー(チェリー1)が当選した場合には、停止ボタンが操作された位置(タイミング)により、チェリー図柄の引込制御(図9参照)又は回避制御(図10参照)を行う。
図10(B)は、引込制御の可能な範囲を示しており、主制御部100は、チェリー図柄が上段丁度の位置からその4コマ上の位置において停止ボタン10aが操作されると、窓部3の上段にチェリー図柄を停止させる(ビタ図柄が上段位置にあると仮定)。なお、実際には停止までに約36ms必要なのでその分だけ上に位置するが、説明の都合上このように記している。また、停止操作から190ms以内に停止することが規定されているので、4コマ滑らない場合もある。図10(A)に示す1〜4、及びチェリー図柄と重なった0のデータが滑りコマ数を示しており、主制御部100は、当選役、停止制御テーブル及び得点情報に基づいて停止演算処理し、遊技者が何時どのタイミングで停止ボタン部10を操作しても直ちに停止制御できるように、滑りコマ数テーブルを作成する。
一方、図10(C)及び図10(D)は回避制御等が行われる範囲を示しており、主制御部100は、上段チェリーが当選した場合であっても、チェリー図柄が上段位置から4コマより上の位置(つまり、図10(A)の4よりも上の位置)又は上段位置を少しでも過ぎた位置において停止ボタン10aが操作されると、上段位置の一つ上又は下段位置の一つ下にチェリー図柄を停止させハズレとする。つまり、中段チェリー(チェリー2)又は下段チェリー(チェリー3)が当選していないので、チェリー図柄を強制的に窓部3の外に停止させなければならないのである。
図11は、左ドラム2a、窓部3及び図柄位置データとの関係を示す模式図である。
図11(A)及び図11(B)に示す通り、左ドラム2a上のチェリー図柄はコマ番号8及びコマ番号19であるから(図8参照)、上段チェリーが内部当選している場合、窓部3の最下段位置を計測基準とすると、主制御部100は図柄位置データ「14」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「23」、又は、図柄位置データ「4」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「1」及び入力パルス相データ「23」の範囲で停止ボタン10aが操作されるとチェリー図柄を上段に停止させて入賞とする。つまり、適当に停止ボタン10aを操作しても10/21の確率で入賞するだけではなく、当選告知を行うと熟練者であれば目押しを行って100%に近い確率で入賞させることができる。
図12は、図柄の組合せ表示判定図である。
図12は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラム部2が3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。例えば、遊技メダルを3枚投入し、左ドラム2aの2枚払い出しのチェリー図柄が窓部3に表示された場合には、上段であれば4枚(2枚×2ライン:第2ライン及び第4ライン)、中段であれば2枚(2枚×1ライン:第1ライン)および下段であれば4枚(2枚×2ライン:第3ライン及び第5ライン)の遊技メダルを払い出す。ただし、この有効ラインは従来から採用されてきた一般的なものであり、後述するように最近では1ラインだけのものや変則ラインも多く存在する。
また、8枚払い出しのベル図柄が窓部3の有効ライン上に揃って表示された場合、中段のみであれば8枚(8枚×1ライン:第1ライン)および上段と右斜め下であれば15枚(8枚×2ラインであるがMAX15枚:第2ライン及び第4ライン)の遊技メダルを払い出す。つまり、入賞の種類に応じて規定されている配当数の遊技媒体を、入賞分だけ合計して払い出すようになっているが、一度の払い出しの最大枚数は15枚である。
図13は、表示演出装置の構成ブロック図である。
表示演出装置11は、副制御部160から演出コマンドを受信したり、及び必要な情報を送信する送受信部11a、表示演出制御部11b(ROM11c及びRAM11dを含む)、及びLCDや有機EL、LED等の表示パネル11eとを備えている。なお、この図の場合、表示演出制御部11bにROM11cを別途設けているが、映像データの全てをROM161に記憶するようにしても問題はない。従って、ROM11cは、ROM161の一部と考えてよい。
図14は、演出パターンテーブルであり、演出コマンドとROMに格納されている演出パターンデータとの関係を対応付けている。
演出コマンドは、1バイト長のモードデータと1バイト長のイベントデータからなり、演出内容である演出パターンデータ(動画が主であるが、静止画もある。)とが対応付けて記憶されている。
副制御部160は、主制御部100から各種制御に必要な制御データ(特に、乱数抽選結果の大当り、小当り、再遊技又はハズレを示す各種データが含まれている。)を受信すると、乱数抽選の結果を通知する以前に、制御データに応じた適切な演出コマンドを表示演出装置11側に送信し、コマンド受信部11aがこの演出コマンドを受信して表示演出制御部11bに送信する。
表示演出制御部11bは、演出コマンドを受け取ると、演出コマンドに対応する演出パターンデータをROM11cから読み出してRAM11dにデータ展開し、表示パネル11eに送信することにより、演出コマンドに応じた演出画像を表示画面上に表示するように構成されている。
図15〜図17は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160が、例えば演出コマンドとして($Z0$00)を送信すると、表示パネル11eは、疑似ボーナスのストックがない状態や疑似ボーナスが当選しにくい状態を主に示す低確率ステージの「昼の演出パターン0」を表示する(図15(A)参照)。その一方、副制御部160が演出コマンドとして($Y0$00)を送信すると、表示パネル11eは、疑似ボーナスのストックがある状態や疑似ボーナスが当選し易い高確率状態を示唆する高確率ステージの「夜の演出パターン0」を表示するようになっている(図15(B)参照)。従って、遊技者は、遊技中に高確率状態を主に示唆する「夜の演出ステージ」が表示されることを期待又は切望するのである。但し、疑似ボーナスのストックがない状態や非高確率状態でも「夜の演出ステージ」を表示するガセ演出や、その逆の疑似ボーナスのストックがある状態や高確率状態で「昼の演出ステージ」を表示することもある。なお、疑似ボーナスは、アシスト機能が発動する特別遊技であり、疑似ボーナスの放出によりアシストボーナスが開始する。
更に、副制御部160が演出コマンドとして($S0$00)を送信すると、表示パネル11eは「城の演出パターン0」に対応する画像である「ドラキュラ城」を、青空の背景画面に重ねて表示(図15(A)参照)したり、月夜の背景画面に重ねて表示(図17(B)参照)するようになっており、その後にドラキュラ城から黄色、赤色又は青色等のコウモリが飛び出してきて、成立した役(小役やリプレイ)に対応する告知画像を表示する(図15(C)参照)。
図15(B)の演出が多段階に発展した場合は、疑似ボーナスのストックがあり放出確率が高い状態や疑似ボーナス放出の期待が大きい又は確定した前兆演出となる。例えば、図16(A)は「ドラキュラ城」の外門が拡大表示されて、鉄門が開こうとしている状態である。そしてドラキュラ城に侵入して扉が拡大し(図16(B)参照)、扉が徐々に開かれ(図16(C)参照)、煌びやかな「ドラキュラ城」の内部が表示される(図16(D)参照)。その後に、主人公と吸血鬼ドラキュラ伯爵とのバトルへと発展して、主人公が勝利すれば、疑似ボーナスのストックがあり疑似ボーナスの放出確定や、実ボーナス内部が当選中で実ボーナス放出確定となる。
図17(A)(図15(B)と同じ)の夜の通常画面を表示している状態から、表示画面を左にスクロールし、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、堀り起こされた画面中央の墓穴から主人公のキャラクタを登場させたり(図17(B)参照)、「大当たり」を意味する「BONUS」という文字を表示(図17(C)参照)させることにより、プレミア演出としてもよい。これらの表示演出も全て、主制御部100から制御コマンドやイベントデータを受信して、副制御部160がプログラムに従って演出コマンドを出力することにより実行される。
図18は、一般的な抽選テーブルの概念図である。
抽選テーブルは、ROM101の所定のエリアに格納されており、当選役と乱数抽選に使用する置数との関係を規定している。
本発明の回胴式遊技機の場合、主制御部100が乱数値を発生させる。この乱数値は周期的に0〜65535(m7)の全ての値を一周期(約6.5ms)に必ず一度だけランダムに発生するようになっている。図18(A)は、ハズレ確率が高い通常状態(非RT状態)で用いる抽選テーブルであり、スタートレバー9が操作されたタイミングに合わせて、主制御部100が内部抽選をしたときに、乱数値が0〜m1の範囲であればビッグボーナス(BB)が当選となる。即ち、この内部抽選とは、スタート操作時に乱数値を1つだけピックアップ(抽出)し、抽選テーブルと比較して、当選役を決定することである。
同様に、乱数値がm1+1〜m2の範囲でレギュラーボーナス(RB)、乱数値がm2+1〜m3の範囲でチェリー、乱数値がm3+1〜m4の範囲でスイカ、乱数値がm4+1〜m5の範囲でベル及び乱数値がm5+1〜m6の範囲でリプレイが当選となる一方、乱数値がm6+1〜m7の範囲でハズレとなる。
通常、これらのm1〜m7の数値は、法規制(風営法)やゲーム性を考慮して適宜設定されるのであるが、BB当選確率は「1/400」程度、RB当選確率は「1/300」程度、チェリー及びスイカの当選確率は「1/50」程度、ベルの当選確率は「1/6」程度及びリプレイの当選確率は1/7.3となっている。なお、BBやRBは、単独で当選するが、レア役と同時に当選することもある。
一方、図18(B)は、高確率再遊技状態(RT状態)で用いる抽選テーブルであり、リプレイタイムではリプレイの当選範囲がαだけ広がるのに対して、ハズレとなる範囲がαだけ狭くなることにより、リプレイの当選確率を「1/2」程度とする。これにより、3枚配当に相当するリプレイ当選の確率が大幅に上がる一方、ハズレとなる確率が下がるので、リプレイタイムにおいては結果的に遊技メダルの払い出し期待値が大幅に向上又は増大することになる。また、主制御部100が、このα値を増減させることにより、リプレイタイムの期待値を所望のものに設定できる。通常状態から高確率再遊技状態へは、RT移行リプレイ役の図柄が表示されると、次のゲーム以降はRT状態となり、このRT状態で小役のコボシ目が表示又は転落リプレイ役の図柄が表示されると、次のゲーム以降は通常状態となる。
抽選テーブル(抽選用データ)の詳細図は省略するが、出玉率の設定値1〜6及び投入メダル数(規定数)に対応した6つの抽選テーブル1、抽選テーブル2…抽選テーブル6があり、主制御部は段階設定部150により設定された段階設定値及び投入メダル数に応じて抽選テーブルを選択し、変動表示ゲームにおいてボーナスゲームや複数の小役の内部抽選を実行する。なお、内部抽選でボーナスゲームが当選する期待値は、一般に抽選テーブル1<抽選テーブル2<…<抽選テーブル6となっているので、遊技者は高設定の台を追い求めるのである。但し、3枚専用機であれば、メダル数1枚の抽選テーブルは不要である。なお、出玉率を決定するのは役の抽選テーブルに限らない。例えば、設定値1〜6の全てで同じ役の抽選テーブルを使用し、特別遊技(AT遊技や報知遊技等)の当選確率を設定値に応じて高くする為の特別遊技抽選テーブルであってもよい。これにより、設定値1〜6における役の抽選確率を同じにするが、特別遊技へ移行する為のチャンスゾーン移行率や特別遊技の当選確率を設定値に応じて変化させることができる。
図74は、特別抽選テーブルの概念図である。図75は、遊技状態遷移図(RT状態)である。なお、図18のBBとRBはRT状態を一切変動させない2種役物連続作動装置(所謂、貫通型ボーナス)として説明する。
特別抽選テーブルは、ROM101の所定のエリアに格納されており、当選役と乱数抽選に使用する置数との関係を規定している。図18との相違点は、ビッグボーナス及びレギュラーボーナスの当選領域(置数)が新たに設けられ、その部だけハズレが減少し、それぞれ合計で10倍〜100倍に拡大したことである。つまり、主制御部100が内部抽選をしたときに、乱数値が0〜m1の範囲及びn1+1〜n2の範囲であればビッグボーナスが当選となる。また、乱数値がm1+1〜m2の範囲及びn2+1〜m7の範囲であればレギュラーボーナスが当選となる。主制御部100は、遊技に係る所定条件が充足したことを契機に、出玉率の設定を変更して(移行させて)、この特別抽選テーブルを使用する。図18(A)の抽選テーブル(遊技状態RT0)を使用している通常状態で所定条件が充足すると、主制御部100は設定を変更して(移行させて)、図74(A)の抽選テーブル(遊技状態RT2)を使用して抽選する。また、図18(B)の抽選テーブル(遊技状態RT1)を使用しているRT状態で所定条件が充足すると、主制御部100は設定を変更して(移行させて)、図74(A)又は図74(B)の抽選テーブル(遊技状態RT3)を使用する。その結果、ビッグボーナス及びレギュラーボーナスの当選確率が10倍〜100倍程度になるので、いわゆる確率変動(確変)状態となる。一方、この確率変動状態で終了条件が成立すると、主制御部100は、図74(A)の抽選テーブルから図18(A)の抽選テーブルへ変更する。なお、図74(B)の抽選テーブルから図18(A)又は図18(B)の抽選テーブルへ移行させるようにもできる。
この所定条件及び終了条件は、遊技に係る状態に関するものであれば何でもよい。例えば、スタートレバー9の操作により、当選確率1000分の1程度の設定移行リプレイが内部当選したことを契機にして、設定変更(設定移行)すると同時にファンファーレを流してその旨を伝えて、次のゲーム以降でこの特別抽選テーブルを使用して確率変動状態とする。つまり、スタートレバー9の操作が設定変更操作である。一方、確率変動状態で、スタートレバー9の操作により、当選確率100分の1程度の設定転落リプレイが内部当選したことを契機に、設定変更すると同時に、遊技者ががっかりする様な又は落ち込む様な音楽を流してその旨を伝え、次のゲームで設定とRT状態に対応する抽選テーブルを使用し通常設定の状態とする。つまり、スタートレバー9の操作が設定変更操作を兼ねている。この特別抽選テーブルを使用する為の設定は「0」であり、設定変更装置によって設定「0」へ変更することはできないが、設定「0」の状態で設定変更装置が設定1〜6の何れかに変更すると、打ち直された設定値となる。
設定移行リプレイとして、RT0の状態では、設定移行リプレイRT2しか当選しないが、RT1リプレイa〜RT1リプレイnにより移行図柄が表示されると、チャンスゾーンのRT1a〜RT1nの状態となって、設定移行リプレイの当選確率が300分の1〜10分の1まで変化する。RT1a〜RT1nの状態では、設定移行リプレイRT2に加えて、設定移行リプレイRT3も当選可能となり、設定移行リプレイRT3が当選の場合にはRT3の状態に移行する。RT1a〜RT1nの状態でRT0リプレイにより移行図柄が表示されるとRT0の状態に戻る。設定「0」のRT2の状態では、設定転落リプレイに加えて、RT3リプレイも当選可能となり、RT3リプレイが当選の場合にはRT3の状態に移行する。RT3の状態は、設定転落リプレイが当選しない大チャンスゾーンであり、この状態でBB又はRBが当選すれば永久連チャンが可能となる。RT3の状態でRT2リプレイにより移行図柄が表示されるとRT2の状態に戻る。BB及びRBは殆どの場合レア小役と同時に当選し、ボーナス内部中を経て、ボーナス図柄が表示されるとBBゲーム又はRBゲームを行って、元のRT状態へ戻る。
他の実施例として、所定条件がボーナス役の場合を説明する。BB役(ビッグ・ボーナス)を確変ボーナス、RB役(レギュラー・ボーナス)を通常ボーナスとする。なお、BB役は貫通型ボーナスであるが、RB役1種役物作動装置であり、RBボーナス終了後にRT0に戻る。本発明に係るパチスロ機は、設定変更装置によって、出玉率又は機械割の設定が1〜6の何れかに変更が可能であり、例えば設定6に打ち直されたと仮定する。
主制御部100は、初期状態(RT0)において、図18(A)に示す設定6の抽選テーブル(非RT)を用いて役の抽選を行い、RT移行リプレイ図柄が表示されると、図18(B)に示す設定6の抽選テーブル(RT1)を用いて役の抽選を行うので高確率再遊技状態となる。
主制御部100は、RT0状態またはRT1状態で、RB役が内部当選し、図柄表示後にRBゲームが行われ、RBゲームが終了するとRT0に戻る。その一方、主制御部100は、RT0状態またはRT1状態で、BB役が内部当選して、図柄表示後にBBゲームを行う。主制御部100は、BBゲームが終了して、移行条件(設定変更条件)が成立すると、現在の設定6から他の設定0へ移行させる。この移行条件は、当該ゲームのスタート操作とほぼ同時に、当該ゲームの停止スイッチの操作、次ゲームの遊技メダルの投入、次ゲームの投入ボタンの操作、次ゲームのスタート操作の何れか一つを契機に成立して、現在の設定から他の設定へ移行する。設定0の状態でBB役が当選すれば、BBゲーム後に再び設定0の状態とするが、RB役が当選すれば、RBゲーム後に元の設定6のRT1状態となる。つまり、設定0の状態はRB役によるRBゲームが消化されると終了するので、設定0になるとボーナスが少なくとも1回は保証される。BB役とRB役の当選比率を1:1にすれば、初回のBBも含めて5連チャンで終わる確率は1/8と計算できる。また、BB役とRB役の当選比率を4:1(BB確率80%)にすれば、5連チャンで終わる確率は約1/10で、それ以上連チャンする確率は4/10となり、永久連チャンすることも可能である。複数種類の確率変動BB役を設け、種類に応じてBB役とRB役の当選比率が異なるようにすれば、興趣が増す。
図19は、図柄の組合せと獲得メダル枚数との関係を示した配当表である。
BB(ビッグボーナス)とは、「赤7」のBB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、内部当選すると、対応するフラグエリアにフラグ1を立て、この図柄が揃うと獲得メダル数は0で、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入し、360枚を超える払い出しで終了する。
RB(レギュラーボーナス)とは、「青7」のRB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、内部当選すると、対応するフラグエリアにフラグ1を立て、この図柄が揃うと獲得メダル数は0で、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入し、120枚を超える払い出しで終了する。なお、これらの役物連続作動装置は、第一種特別役物又は第二種特別役物の何れでもよく、設計仕様に応じて適宜選択される。
チェリー図柄が左ドラムの有効ライン上に停止した場合には、有効ライン1本につき1枚のメダルが獲得される。例えば、有効ラインが図14の表示判定図であれば、左ドラムの中段に停止すれば1枚であるが、上段又は下段であれば有効ラインは2本となり、払い出しは合計2枚となる。スイカ図柄が有効ライン上に揃った場合には、5枚のメダルが獲得される。ベル図柄が有効ライン上に揃った場合には、8枚のメダルが獲得される。
リプレイ役が内部当選すると、対応するフラグエリアにフラグ1を立て、何れかのリプレイ作動図柄が有効ライン上に必ず揃う(リプレイ役入賞ともいう)。リリプレイ作動図柄が表示されると、メダルの獲得がない再遊技が作動し、遊技者のスタートレバー9の操作により再遊技を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、フラグを下げるタイミングは任意である。
次に、上述の様に構成された回胴式遊技機の基本動作について、フローチャート等を参照して説明する。
まず、回胴式遊技機が工場出荷された状態では、デフォルトとして、出玉率の設定操作が行われた場合の警告モードは「オン状態」、打ち止め設定部180(打ち止め設定スイッチ)は「オフ」で、且つ設定値は最低の「1」が設定されているものと仮定する。
遊技ホール側は、遊技者にプレイさせる前に、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、主制御部100は後述するステップS100で初期チェック(ハードウェアの異常チェック等)や初期設定(例えば、打ち止め設定フラグ「1」、ROM101が記憶する設定値「1」及び制御データの初期値をRAM102に書き込む)を実行し、副制御部160は警告モードを「オン状態」にセットし、前扉1bが閉められると変動表示ゲームを行うことができるようになる。
この状態で遊技ホール側は、この設定状態でグランドオープンや新装開店又はイベントの為に、出玉率の設定変更を行おうとしていると仮定する。
図20は、回胴式遊技機の主要動作処理手順を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員は、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ28cを一旦オフ状態にし、設定変更キーを設定用キースイッチ28aに差し込んで右に回してON状態(図2の設定用キースイッチ拡大図参照)にし、再び電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、ステップS100で初期チェックや初期設定が実行された後、主制御部100はステップS110で設定用キースイッチ28aがON状態であるか否かを判断する。
主制御部100は、設定用キースイッチ28aがON状態でなければ、ステップS130へ移行する一方、ON状態であれば、ステップS120で設定変更サブルーチンを呼び出す(設定変更モードへ移行する)。
ステップS120の設定変更モードにおいて、遊技ホール側が遊技者にプレイさせる前に出玉率が最高の設定値「6」を入力し、スタートレバー9を一度叩き設定値を確定させて、設定用キースイッチ28aをOFF状態にすると、主制御部100はステップS100に戻り、設定値を「6」に設定するとともに、再度ハードウェアの初期チェックと初期設定等の必要な処理を行う。
また、主制御部100は、ステップS100で初期画面の表示設定を行う為に、副制御部160に制御データを出力すると、副制御部160は、例えば演出コマンドとして($Y0$01)を表示演出装置11に送信する。その結果、表示パネル11eには、スタート画面として、夜空に満月とドラキュラ城と墓地の画面で構成される「夜の演出パターン1」を表示する(図示せず)。
主制御部100は、設定値の変更後にステップS130に移行すると、ドアオープンやホッパーエラー、セレクターエラーなどの異常発生のチェックを行い、異常があればステップS140に移行して異常処理の後に再度ステップS100に戻る一方、異常がなければ、ステップS150に移行する。特に、主制御部100は、異常チェックとして、ワークRAM領域に記憶している設定値のデータが0〜5(メダル払出枚数表示LED4cに表示される設定値は各々1〜6に対応する)の範囲内にあるか否かを確認し、設定値が所定の範囲内になければ、表示演出装置11、スピーカ部12及び遊技状態表示LED部13により警告(「EE」エラーの文字表示、発光及び警告音)を発生させてエラー処理(ステップS140の異常処理)を行わせる。
主制御部100は、ステップS150に移行すると、メダル検出センサ130又はベットボタンセンサ140により、遊技者が遊技に必要な数量の遊技メダルを投入したか否かを判断し、所定数だけ投入した場合には、ステップS160に移行する一方、投入していなければステップS130に戻り、メダル投入操作があるまで各ステップをループしながら待機する。
主制御部100は、ステップS160に移行すると、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させたか否か確認し、開始させた場合には、ステップS170に移行する一方、開始させていなければステップS130に戻り、開始操作があるまで各ステップをループしながら待機する。
主制御部100は、ステップS170で変動表示ゲームのメイン処理を実行し、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選を行い、ピックアップ(抽出)した乱数値と現在の内部状態(RT又は非RT)の抽選テーブルとを比較して、内部当選したか否かを判断する(図18の説明参照)。
主制御部100は、副制御部160に抽選結果コマンドとゲームスタート信号を送信するとともに、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄を所定速度で変動させる変動表示ゲームを開始する。
主制御部100は、図9及び図10で説明した通り、遊技者が停止ボタン部10の左停止ボタン10a、中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cを操作して各図柄列(回胴帯)を停止させた場合、有効ライン上に内部当選役に応じた図柄を揃えるための引込制御や、逆に図柄を揃わせないための回避制御を行う。また副制御部160は、主制御部100から抽選結果コマンドとゲームスタート信号を受信すると、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出表示等を行うか否かの演出抽選を行い、大当り(ボーナス当選)や小役、リプレイ又はハズレの抽選結果を停止ボタン部10の操作に応じて遊技者に告知する。なお、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照して停止制御を実行する。
主制御部100は、一般遊技の各変動表示ゲームにおいて、所定の図柄が窓部3の有効ライン上に並んで表示されれば役の成立とし、ROM161に記憶されている配当表(図19参照)に従って、クレジットとして加算したり、貯留上限値を超える配当は、遊技メダルをメダル払出装置18から払い出し、メダル払出口16より排出する。
なお、赤7が3つ揃ったビッグボーナスゲーム(BBゲーム)においては、役物連続作動装置が作動して、獲得枚数が360枚を超えたことを契機にして、BBゲームモードを終了する。また、青7図柄が3つ揃ったレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)においては、役物連続作動装置が作動して、獲得枚数が120枚を超えたことを契機にして、RBゲームモードを終了する。
そして、主制御部100は、ステップS170のゲームメイン処理を終了すると、ステップS130に戻り、順次処理を繰り返す。
次に、上述の様に基本構成された回胴式遊技機の動作について、図面やフローチャート等を参照して詳細に説明する。特に、リプレイの当選確率が変動し、実ボーナス及びアシストボーナス(ART、第3のボーナス又は疑似ボーナス等)を搭載する回胴式遊技機について説明する。
なお、本発明は、少なくとも(1)〜(22)の特許性を有する特徴的構成を備えている。(1)疑似ボーナス中にストック抽選を行う。(2)疑似ボーナス中に実ボーナスが当選すると、実ボーナス終了後に同じ色の疑似ボーナス待機状態を経て、昇格抽選し、疑似ボーナスを再び0枚目から開始する。(3)疑似ボーナス後の通常遊技状態では、ゲーム毎に役抽選結果に応じたストック抽選テーブルを用いて、ストック抽選(裏ストック個数及び放出ストック個数と種類)を行うが、それに加えてボーナス間ゲーム数に応じて、ボーナス放出抽選が実行される。(4)裏ストックがなければボーナス放出抽選に当選してもボーナスは放出されないが、放出天井ゲーム(777G)になると、裏ストックが無くても疑似ボーナスを放出する。(5)疑似ボーナス放出の際、白7REP入賞時にスペシャルボタンの連打で図柄の色を変化させる。(6)疑似BB(虹色)が決定されていると仮定すると、副制御部160は、変化させる色毎にスペシャルボタン14の操作回数を抽選で事前に決定し、色決定画面を表示して、スペシャルボタン14の連打操作を促す。例えば、抽選により3回で白色→黄色へ、その後に5回で黄色→緑色へ、その後に7回で緑色→赤色へという様に、色変化タイミングの操作回数を事前に決定し回胴部図柄表示LEDの発光色を制御している。なお、白7リプレイが入賞しない場合、同図の星印を付したV字形の位置にある図柄が同様に4色に変化する。(7)一方、リプレイ入賞により遊技媒体が投入された状態で、スペシャルボタン14が操作されることなく、スタートレバー9が操作されると、トップランプが決定された色で発光・点滅する。(8)疑似ボーナスやストックタイム中に実ボーナスが内部当選すると、実ボーナス遊技の終了後に長期の疑似ボーナス待機状態となり昇格抽選を行う。この疑似ボーナス待機状態を10ゲーム行う毎に疑似ボーナスの自力ランクアップ抽選が行われ、スペシャルボタン14の操作が有効になった状態(内部のLEDが点滅状態)で押下すると、そのタイミングで当落抽選が実行される。(9)ストック方法に特徴があり、抽選契機役で裏ストック個数及び種類を抽選し、放出個数を決める。(10)RT1状態では、RT3移行リプは実ボーナスと同時当選→RT1状態からRT3に移行しないので実ボーナス当選が判明する。(11)実ボーナスが内部当選状態で、中段チェリーが当選すると、チェリー図柄を角(上段又は下段)に停止させて、弱チェ又は強チェの出目をリールで表示する。(12)疑似ボーナスを裏ストックし、実ボーナスは直ちに又は数Gでボーナス告知して揃えさせる。(13)実ボーナス図柄が揃って、停止ボタン部10の最終停止操作ボタンを離したタイミングでストック放出抽選を行う。(14)通常遊技中の役抽選で当選するリーチ目リプレイ役があり、停止操作でリーチ目が表示される。疑似遊技で、疑似ボーナスが当選すると、停止操作で同様のリーチ目を疑似停止させる。(15)疑似ボーナス中にリーチ目リプレイが当選した場合、放出抽選に放出当選しなければ右押しで通常リプ、放出当選すれば演出しない。(16)裏ストック:通常中に疑似STの当選率を下げて当りにくくし、疑似BB中に疑似STの当選率を上げ、新しく当選した分から順に放出する。効果:疑似BB中に疑似STのループを作れる。(17)RT2状態は、ハズレが無い状態となる。その理由は、RT2状態がRT3状態へ移行させるために必要な単なる通過区間なので、RT3移行リプレイの当選領域を広げる為にハズレ領域をなくしたのである。(18)RT3状態は、リプレイ役の当選領域を狭めて、655/65536(約1/100)でハズレとなる領域を持たせる。その理由は、ハズレ目を出すことでリーチ目と錯覚させ、遊技者に期待感を持たすことができるからである。(19)通常遊技状態と、疑似ボーナス遊技状態とで、疑似STの当選確率が大きく異なり、前者よりも後者の方が当選確率は大幅に高くなっている。ストックした疑似ボーナスの種類をストックした順番で記憶しており、最も遅く記憶した疑似ボーナスを最初に放出する。(20)疑似STは、1セットで50ゲーム実行されるが、50ゲーム間でボーナス・ストックが1つも当選しなければ、更に1セット追加され50ゲームが最初から新たに継続する。(21)実ボーナスの待機中(内部中)において、中段チェリー役が内部当選してもフリーズ抽選を行わないだけではなく、チェリー図柄を上段又は下段に停止するように停止制御を変更して、中段チェリー役を2連チェリー役又は3連チェリー役として表示する。(22)疑似ボーナス中にリーチ目リプレイが当選した場合、ストック抽選を行って、当選した時には押し順を出さないが、不当選(ハズレ)の時には右ファーストの押し順を表示する。この時、遊技者によって右ファースト操作が行われると、中段リプレイが表示されるのでリーチ目は出ないが、左ファースト操作又は中ファースト操作されるとリーチ目が表示されてストック当選を報知するようになっている。
図21は、ドラムの図柄配置図である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄(白セブン図柄、青セブン図柄、BAR図柄、ベル図柄、チェリー図柄、スイカ1図柄、スイカ2図柄、リプレイ1図柄、リプレイ2図柄、リプレイ3図柄)が21個配置されている。
図22は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラム部2が3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う(図22(A)参照)。但し、全ての遊技(通常遊技、アシスト遊技及びボーナス遊技等)において、規定数は3枚と仮定して説明する。
図22(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)のみが有効となる。すなわち、全ての遊技において、常に3枚投入で、中央横ワンラインである。
図23は、通常時及びボーナス作動時の配当表である。図24は、窓部の図柄表示状態を示す模式図である。
主制御部100は、リール(回胴又はドラム)が3個すべて停止したときに、有効ライン上(図22参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(1)ボーナス1(第1種役物連続作動装置):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(青7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス1が付与される(BB1が作動する)。このボーナス1は、例えば当選確率が1/1000で、ボーナス1中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が360枚を超えると終了する。抽選でボーナス1が内部当選し、ボーナス1フラグが立つことにより、ボーナス1が入賞可能な状態となる。また、ボーナス1が内部当選し、入賞できなかった場合、次遊技以降をボーナス1が内部当選した持越し状態(RT4)とするが、ボーナス1が入賞するまで、各遊技におけるリプレイ当選確率は約1/2程度になる。ボーナス1の作動図柄が表示されて(ボーナス1が入賞して)、ボーナスゲームの終了後に、初期リプレイ状態(リプレイ当選確率が1/7.3:RT0)に戻る。
(2)ボーナス2(第1種役物連続作動装置):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(BAR)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス2(BB2)が付与される(作動する)。このボーナス2は、例えば当選確率が1/500程度で、ボーナス2中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が180枚を超えた時点で終了する。抽選でボーナス2が内部当選し、ボーナス2フラグが立つことにより、ボーナス2が入賞可能な状態となる。また、ボーナス2が内部当選すると、ボーナス1と同様に、その後の遊技におけるリプレイ当選確率が約1/2程度になる。つまり、ボーナス2が内部当選した持越し状態は、RT4となる。ボーナス2が作動したボーナスゲームの終了後に、初期リプレイ状態(リプレイ当選確率が1/7.3:RT0)に戻る。実ボーナス(ボーナス1及びボーナス2)の合成確率は、3/1000となる。
(3)中段ベル:ベル図柄が各ドラムの有効ライン上に揃って停止した場合の役名であり、獲得枚数は14枚となる。
(4)右下ベル:例えば、左ドラム2aに(リプレイ2)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(リプレイ2)が有効ライン上に揃って停止すると、右下りにベル図柄が表示され、右下ベルが入賞する。メダル(遊技媒体)の獲得枚数は、14枚となる。
(5)上段ベル:例えば、左ドラム2aに(リプレイ2)、中ドラム2bに(チェリー)、右ドラム2cに(スイカ2)が有効ライン上に揃って停止すると、上段にベル図柄が表示され、上段ベルが入賞する。メダル(遊技媒体)の獲得枚数は、14枚となる。
(6)上段スイカ:例えば、左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(BAR)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に揃って停止すると、上段にスイカ図柄が表示され、上段スイカが入賞する。メダル(遊技媒体)の獲得枚数は、5枚となる。
(7)右下スイカ:例えば、左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(スイカ2)、右ドラム2cに(リプレイ2)が有効ライン上に揃って停止すると、右下りにスイカ図柄が表示され、右下スイカが入賞する。メダル(遊技媒体)の獲得枚数は、5枚となる。
(8)2連チェリー(弱チェリー):例えば、左ドラム2aに18番の(BAR)、中ドラム2bに(チェリー)、右ドラム2cに(リプレイ2)が有効ライン上に揃って停止すると、右上りにチェリー図柄が2つ表示され、2連チェリーが入賞する。メダル(遊技媒体)の獲得枚数は、2枚となる。
(9)3連チェリー(強チェリー):例えば、左ドラム2aに18番の(BAR)、中ドラム2bに(チェリー)、右ドラム2cに(青セブン)が有効ライン上に揃って停止すると、右上りにチェリー図柄が3つ表示され、3連チェリーが入賞する。メダル(遊技媒体)の獲得枚数は、2枚となる。なお、右ドラム2cに(白セブン)が停止してもよい。
(10)中段チェリー:例えば、左ドラム2aに19番の(チェリー)、中ドラム2bに13番の(BAR)、右ドラム2cに4番の(白7)が有効ライン上に揃って停止すると、中段チェリーが入賞する。メダル(遊技媒体)の獲得枚数は、2枚となる。右下りにBAR図柄が3つ揃って表示させることが可能である。中段チェリー役は、フリーズ抽選の契機役であり、当選するとフリーズ演出(リールロック及びリール演出)が行われ、前兆演出を経ることなく、疑似ボーナスが直ちに放出される。
(11)複数種類の1枚役:例えば、左ドラム2aに(リプレイ2)、中ドラム2bに(リプレイ2)、右ドラム2cに(BAR)が有効ライン上に揃って停止すると、1枚役1が入賞する。メダル(遊技媒体)の獲得枚数は、1枚となる。この1枚役は停止制御用の小役であり、1枚役1〜1枚役n(nは、2以上の自然数)まで複数種類存在するが、他の1枚役についても同様なので、説明を省略する。
(12)通常リプレイ(再遊技A):各ドラムにリプレイ図柄(リプレイ1〜3)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、そのゲームのベット枚数を維持した状態で次ゲームを行うことができる。次ゲーム以降連続で揃っても有効であり、リプレイが不成立となるゲームまでコインを消費せずに遊技し続けることができる。遊技開始前にメダルが自動的に投入される演出が行われ、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。乱数抽選で通常リプレイが単独で内部当選すると、フラグエリアにRP1フラグを立て、必ずリプレイ図柄が表示される。見た目では、リプレイ図柄が中央横一直線に揃う。再遊技Aの作動図柄が表示されても再遊技確率は変動しない。
(13)通常リプレイ(再遊技B):例えば、左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(リプレイ2)、右ドラム2cに(ベル)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、そのゲームのベット枚数を維持した状態で次ゲームを行うことができる。見た目では、リプレイ図柄が右上り一直線に揃う。再遊技Bの作動図柄が表示されても再遊技確率は変動しない。
(14)RT1移行リプレイ(再遊技1):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(リプレイ2)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、そのゲームのベット枚数を維持した状態で次ゲームを行うことができる。乱数抽選でRT1移行リプレイが内部当選し、このリプレイ図柄が表示されると、再遊技1が作動して再遊技確率が変動し、RT1状態に移行する。
(15)RT2移行リプレイ(再遊技2):左ドラム2aに(スイカ図柄)、中ドラム2bに(リプレイ図柄)、右ドラム2cに(ベル)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、そのゲームのベット枚数を維持した状態で次ゲームを行うことができる。見た目では、リプレイ図柄が小V字型に表示される。乱数抽選でRT2移行リプレイが内部当選し、このリプレイ図柄が表示されると、再遊技2が作動して再遊技確率が変動し、RT2状態に移行する。
(16)RT3移行リプレイ(再遊技3):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(リプレイ図柄)、右ドラム2cに(リプレイ2)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、そのゲームのベット枚数を維持した状態で次ゲームを行うことができる。乱数抽選でRT3移行リプレイが内部当選して、このリプレイ図柄が表示されると、再遊技3が作動して再遊技確率が変動し、RT3状態に移行する。RT3移行リプレイは、RT1状態でも内部当選し、このリプレイ図柄が表示されて再遊技3が作動するが、RT1状態ではボーナス役(ボーナス1又はボーナス2)と必ず同時当選する。その結果、ボーナス役は入賞できない(図柄表示されない)ので、通常遊技中にRT3移行リプレイ図柄が表示されても、遊技状態は上述した持越し状態であるRT4(ボーナス役内部中RT)となる。上級遊技者は、RT1状態でRT3移行リプレイが入賞しても、リプレイ確率が約2/3のRT3状態に移行せず、リプレイ確率が約1/2のRT4状態に移行したことを察知して、ボーナス役が内部当選したことを認識するのである(効果)。この様な特徴的構成を有し、特有の作用効果を発揮する他の遊技機は存在しない。
(17)白7リプレイ:左ドラム2aに(白7)、中ドラム2bに(白7)、右ドラム2cに(白7)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、上記と同様に、図柄が表示されると再遊技が作動する。白7リプレイは、停止制御用(又は、押し順制御用)の複数種類の他のリプレイ役と同時に当選し、予め定められた押し順で白7図柄を狙って停止ボタン部10が操作(操作順序と操作タイミングも含めた特定操作)されると、白7図柄が中央横一直線に揃って表示される(図24(A)参照)。一方、白7図柄が揃わなければ、同時当選している他のリプレイ役の何れかが必ず入賞する。
(18)白BARリプレイ:左ドラム2aに第5番目の(ベル)、中ドラム2bに(白7)、右ドラム2cに(白7)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、同様に、図柄が表示されると再遊技が作動する。この白BARリプレイは、停止制御用(又は、押し順制御用)の複数種類の他のリプレイ役と同時に当選し、予め定められた押し順で白7図柄を狙って停止ボタン部10が操作(操作順序と操作タイミングも含めた特定操作)されると、白7図柄、白7図柄、BAR図柄が右下り一直線に揃って表示される(図24(B)参照)。一方、この様に表示されなくても、同時当選している他のリプレイ役の何れかが必ず入賞する。
(19)BARリプレイ:左ドラム2aに(BAR)、中ドラム2bに(BAR)、右ドラム2cに(BAR)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、上記と同様に、図柄が表示されると再遊技が作動する。BARリプレイは、停止制御用(又は押し順制御用)の複数種類の他のリプレイ役と同時に当選し、予め定められた押し順でBAR図柄を狙って停止ボタン部10が操作(操作順序と操作タイミングも含めた特定操作)されると、BAR図柄が中央横一直線に揃って表示される(図24(C)参照)。一方、BAR図柄が揃わなければ、同時当選している他のリプレイ役の何れかが必ず入賞する。
白7リプレイ及び白BARリプレイは、疑似ボーナス(特別遊技1及び特別遊技2)を放出させる場合に使用される再遊技役である。具体的には、特別遊技1(疑似BB)が当選すると、白7リプレイが内部当選するのを待ち(昇格待機状態)、白7リプレイが内部当選すると、逆押しで白7図柄を狙う様に指示(特定操作を報知)し、遊技者が正しく操作すると、白7図柄が中央横一直線に揃って表示される(図24(A)参照)。特に、白7リプレイでは、ボーナスゲーム中にストックされ、放出が確定する疑似ボーナスの当選確率が異なる5つの遊技状態が存在し、それを遊技者に通知する為に、白7図柄が5色に変化する。詳述すると、ドラム部2の左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムの内部には、赤色LED・緑色LED・青色LEDで構成され任意の色に発光可能な回胴部図柄表示LEDが各ドラムそれぞれに3つ、合計9つ配置されており、副制御部160は、スペシャルボタン14の操作回数に応じて、有効ラインに対応する3つの回胴部図柄表示LEDが白色→黄色→緑色→赤色→虹色へと発光色を変化させる。遊技者には、回胴部図柄表示LEDの発光色に応じた色に、白7図柄が白から順に5色に変化して見えるので、興奮を覚え興趣が増す(後に詳述する)。
同様に、特別遊技2(疑似RB)が当選すると、白BARリプレイが内部当選するのを待ち(昇格待機状態)、昇格することなく白BARリプレイが内部当選すると、逆押しで白7図柄を狙う様に指示(特定操作を報知)し、遊技者が正しく操作すると、白7図柄、白7図柄、BAR図柄が右下り一直線に揃って表示される(図24(B)参照)。特に、BARリプレイは、疑似ボーナスをストックする為のストックタイムと称される特別上乗せ遊技に移行する際に、逆押しでBAR図柄を狙う様に指示(特定操作を報知)し、遊技者が正しく操作すると、BAR図柄が中央横一直線に揃って表示される(図24(C)参照)。
(20)リーチ目リプレイ1〜5:左ドラム2aに(リプレイ3)、中ドラム2bに(スイカ2/白7/チェリー)の何れか、右ドラム2cに(リプレイ2)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、同様に、図柄が表示されると再遊技が作動する。このリーチ目リプレイは、停止制御用(又は、押し順制御用)の複数種類の他のリプレイ役と同時に当選し、予め定められた左ファーストのハサミ押し順でBAR図柄を狙って操作すると、BAR図柄、リプレイ図柄及びベル図柄が全てテンパイ状態になったように見えるが、第3停止で13番のBAR図柄を狙って中停止ボタン10bが操作(操作順序と操作タイミングも含めた特定操作)されても、BAR図柄、リプレイ図柄又はベル図柄の何れも有効ライン上に停止せずハズレ目となる(図24(D)参照)。この様なリーチ目リプレイは1〜12の12種類存在し、リーチ目が表示されるとボーナス当選となる。すなわち、3つの異なる図柄がテンパイしたにも拘らず、何れも入賞しないことでボーナスが当選したことを告知するのである(他のリーチ目リプレイは省略)。RT3状態は、リーチ目リプレイ1〜5の何れかが内部当選する確率が1/28程度と比較的高く、疑似ボーナス中にリーチ目を表示させる状況でない場合、主制御部100は逆押し操作(右1st操作)を指示し、副制御部160は右1stの押し順画面を表示する。遊技者が右1stで停止操作すると、中段リプレイが入賞するようになっている。一方、遊技者が左1st操作又は中1st操作をすると、後述する12個のリーチ目の何れかが表示される。
(21)押し順小役(押し順ベル役)のコボシ目(1〜m):後述する押し順小役でベル役を取りこぼした時に有効ライン上に表示される特殊図柄(転落図柄)であり、何れか一つの特殊図柄が表示されると再遊技確率が変動し、RT1状態に移行する。例えば、左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(スイカ図柄)が有効ライン上に表示(転落図柄の表示)されると、遊技状態がRT1状態に移行する(他は省略)。
図25及び図26は、押し順小役(中ファースト又は右ファースト)の条件装置の組合せ表(小役の同時当選パターン)である。
押し順小役とは、停止ボタン部10の操作順序(停止ボタン部10の押し順)が正解の場合に必ずベル小役(中段ベル又は右下ベル)を入賞させる一方、不正解の場合には、同時当選している複数種類の1枚小役の何れか1つを入賞させる時と、複数のコボシ目(ベル小役の取りこぼし図柄)の中の1つを表示する時がある重複当選小役である。
押し順ベル1は、正解となる第一停止操作が中停止ボタン10bであり、続く正解の第二停止操作が左停止ボタン10aの押し順小役である。押し順ベル1には、押し順ベル1−1〜押し順ベル1−9まで9種類あるので、遊技者は各リールの出目(停止図柄)を見て1枚役を取りこぼさないように、図柄を狙って停止ボタン部10を操作することができない。押し順ベル1は2回押し順タイプの押し順小役であり、入賞させることが目的の第1小役(ベル役:FUR1)、第1小役の入賞を阻害する目的の第2小役群を構成する複数種類の第2小役(この場合、6種類の1枚小役(FUR11〜FUR16:リプレイ2−リプレイ2−BAR、…リプレイ1−リプレイ3−スイカ2)、及び第1小役の入賞を阻害する目的の第3小役を構成する第3小役(FUR3:左ドラムに(スイカ1/スイカ2)の何れか、中ドラムにベル、右ドラムに(白7/スイカ)の何れかの4種類の図柄組合せ表示で入賞可能な小役)が同時に当選する(図25の押し順ベル1−1参照)。
押し順ベル2は、正解となる第一停止操作が中停止ボタン10bであり、続く正解の第二停止操作が右停止ボタン10cの押し順小役である。押し順ベル2には、押し順ベル2−1〜押し順ベル2−9まで9種類あるので、押し順ベル1と同様に、遊技者は各リールの出目(停止図柄)を見て1枚役を取りこぼさないように、図柄を狙って停止ボタン部10を操作することができない。
押し順ベル3は、正解となる第一停止操作が右停止ボタン10cであり、続く正解の第二停止操作が左停止ボタン10aの押し順小役である。押し順ベル3には、押し順ベル3−1〜押し順ベル3−9まで9種類あるので、押し順ベル1と同様に、遊技者は各リールの出目(停止図柄)を見て1枚役を取りこぼさないように、図柄を狙って停止ボタン部10を操作することができない。
押し順ベル4は、正解となる第一停止操作が右停止ボタン10cであり、続く正解の第二停止操作が中停止ボタン10bの押し順小役である。押し順ベル4には、押し順ベル4−1〜押し順ベル4−9まで9種類あるので、押し順ベル1と同様に、遊技者は各リールの出目(停止図柄)を見て1枚役を取りこぼさないように、図柄を狙って停止ボタン部10を操作することができない。なお、押し順ベル役として、第1停止操作が正解の場合にベル役が入賞する3択ベルが1種類(左1st押し順ベル)あり、左押し順ベルが当選して中押し又は右押しした場合にベル小役を取りこぼして、コボシ目が表示されるとRT1に移行するが、押し順ベル1〜押し順ベル4のFUR3やFUR4が当選しないだけなので、図による説明を省略する。即ち、押し順ベル役は、入賞させる押し順が実質5択ベル役となる。
なお、図示していないが、同様の機能を持つ複数の小役を重複当選させることで、左ファーストの押し順小役を作成できる。例えば、押し順ベル5は、正解となる第一停止操作が左停止ボタン10aであり、続く正解の第二停止操作が中停止ボタン10bの押し順小役である。押し順ベル6は、正解となる第一停止操作が左停止ボタン10aであり、続く正解の第二停止操作が右停止ボタン10cの押し順小役である。
図27は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
例えば、主制御部100は、乱数抽選により図25に示した押し順ベル1−1を内部当選させると、上述した通り、FUR1+FR3+FR11〜FR16の条件装置を同時に作動(8種類の異なる小役が同時当選)させ、操作順序情報(213)に基づいて、中→左→右の操作順序が入賞操作順序であると判断する。主制御部100は、この状態で、当選役、停止制御テーブル及び得点情報に基づいて停止演算処理を実行し、遊技者が何時どのタイミングで停止ボタン部10を操作しても直ちに停止制御できるように、滑りコマ数テーブルを作成する。また、第一停止操作後、及び第二停止操作後にも同様に、滑りコマ数テーブルを作成する(図10参照)。
図27(A)は、全てのドラム部2が上から下へ回転している状態を示している。遊技者が、図27(A)の状態で、正解操作順序の中停止ボタン10bを第一停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で中ドラム2bを停止させ、ベル図柄を有効ラインに引き込む為の制御を行う(単に、ドラム部2を滑りコマ数分だけ移動させているに過ぎない。図27(B)参照)。この図27(B)の状態で、主制御部100は、左停止ボタン10a又は右停止ボタン10cの何れを操作されてもいいように、第一停止操作後の滑りコマ数テーブルを作成しており、遊技者が正解操作順序の左停止ボタン10aを第二停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で左ドラム2aを停止させ、ベル図柄を有効ラインに引き込む為の制御を行う(図27(C)参照)。この図27(C)の状態で、FUR1がテンパイしている。主制御部100は、右停止ボタン10cが操作されてもいいように、第二停止操作後の滑りコマ数テーブルを作成し、正解操作順序の右停止ボタン10cを第三停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で右ドラム2cを停止させ、ベル図柄を有効ラインに引き込み制御を行う(図27(D)参照)。
図28は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。但し、図28(A)及び図28(B)は、図27(A)及び図27(B)と同じなので、重複する説明を省略する。
主制御部100は、第一停止操作が正解の図28(B)の状態で、第一停止操作後の滑りコマ数テーブルを作成しており、遊技者が不正解操作順序の右停止ボタン10cを第二停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で右ドラム2cを停止させ、白7図柄又はリプレイ2図柄の何れかを有効ラインに引き込む為の制御を行う(図28(C)参照)。この図28(C)の状態で、FUR3がテンパイしている。主制御部100は、左停止ボタン10aが操作されてもいいように、第二停止操作後の滑りコマ数テーブルを作成し、遊技者が左停止ボタン10aを第三停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で右ドラム2cを停止させ、スイカ1図柄又はスイカ2図柄の何れかを有効ラインに引き込む為の制御を行う(図28(D)参照)。上記の例では、第一停止操作が正解の場合には、FUR1又はFUL3の何れかが必ず入賞するが、5コマ以上の間隔でFUL図柄を配置することで、FUL3を取りこぼすことがあるようにもできる。
図29は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。但し、図29(A)は、図27(A)と同じなので、重複する説明を省略する。
遊技者が、図29(A)の状態で、不正解操作順序の右停止ボタン10cを第一停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で右ドラム2cを停止させ、BAR図柄、青セブン図柄又はスイカ2図柄の何れか1つを必ず有効ラインに引き込む為の制御を行う(図29(B)参照)。この場合、BAR図柄が有効ラインに停止しているので、この時点でFUR11又はFUR14の何れか1つしか入賞する可能性はない。この図29(B)の状態で、主制御部100は、左停止ボタン10a又は中停止ボタン10bの何れを操作されてもいいように、第一停止操作後の滑りコマ数テーブルを作成しており、遊技者が左停止ボタン10aを第二停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で左ドラム2aを停止させて、引き込み範囲内にリプレイ2図柄があれば当該図柄を有効ラインに引き込む為の制御を行う(図29(C)参照)。この図29(C)の状態で、FUR11及びFUR14が共にテンパイしている。主制御部100は、中停止ボタン10bが操作されてもいいように、第二停止操作後の滑りコマ数テーブルを作成し、遊技者が中停止ボタン10bを第三停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で右ドラム2cを停止させ、リプレイ2図柄又はリプレイ3図柄の何れかを有効ラインに引き込み制御を行う(図29(D)参照)。一方、リプレイ2図柄又はリプレイ3図柄の何れも有効ラインに引き込めない場合には、押し順小役のコボシ目を表示する(図示せず)。
図30は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。但し、図30(A)は、図27(A)と同じなので、重複する説明を省略する。
遊技者が、図30(A)の状態で、不正解操作順序の左停止ボタン10aを第一停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で中ドラム2bを停止させ、リプレイ1図柄、リプレイ2図柄又はリプレイ3図柄の何れか1つを有効ラインに引き込む為の制御を行う(図30(B)参照)。この場合、リプレイ3図柄が有効ラインに停止しているので、この時点でFUR12又はFUR15の何れかしか入賞する可能性はない。この図30(B)の状態で、主制御部100は、中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cの何れを操作されてもいいように、第一停止操作後の滑りコマ数テーブルを作成している。遊技者が中停止ボタン10bを第二停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で左ドラム2aを停止させ、引き込み範囲内にリプレイ2図柄又はリプレイ3図柄があれば当該図柄を有効ラインに引き込む為の制御を行うが、例えば8番のチェリー図柄が有効ライン上に位置するタイミングで中停止ボタン10bが操作されると、4コマ以内にリプレイ2図柄及びリプレイ3図柄が共に存在しないので、押し順小役のコボシ目を表示させる為に7番のベル図柄を有効ライン上に停止させる(図30(C)参照)。この時点において、全ての小役の入賞可能性は無くなっている。主制御部100は、右停止ボタン10cが操作されてもいいように、第二停止操作後の滑りコマ数テーブルを作成しており、遊技者が右停止ボタン10cを第三停止操作した場合、主制御部100は、滑りコマ数テーブルを参照し、該当する滑りコマ数データに基づいて、0コマ〜4コマの範囲で右ドラム2cを停止させ、押し順小役のコボシ目(リプレイ3図柄、ベル図柄、ベル図柄)を表示する為にベル図柄を有効ラインに引き込む為の制御を行う(図30(D)参照)。なお、図25に示した押し順ベル2、図26に示した押し順ベル3及び押し順ベル4も停止制御としては同じロジックなので、その説明を省略する。
図31は、遊技状態遷移図(RT状態)である。図32は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
図のRT0は、リプレイ役(再遊技役)の当選確率が変動していない初期状態(非RT状態)であり、設定値が打ち直された直後のゲーム又はボーナスゲーム(BB1又はBB2:1種又は2種役物連続作動装置)が終了した次のゲームから、初期状態(「初期リプレイ状態」とも言う。)となって一般ゲームが開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ当選確率(リプレイ確率)は約1/7.3であり、特に、RT1移行リプレイ(再遊技1)、RT2移行リプレイ(再遊技2)及びRT3移行リプレイ(再遊技3)が当選しないので、この状態からRT1へ移行するには、上述した押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されなければならない。その一方、BB1(ボーナス1)又はBB2(ボーナス2)が内部当選、図柄表示により作動又は所定枚数越えの払出しで終了してもRT4、ボーナスゲーム、RT0となるだけなので、このルートでもRT1へ移行することはできない。
RT0状態の一般ゲームで押し順小役が内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることによりコボシ目図柄が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態となる(継続ゲーム数は定められていない。つまり、無限である)。このRT1状態におけるリプレイ確率もまた約1/7.3であり、図23に示した殆どの役が乱数抽選されて、単独又は複数同時当選可能となる。つまり、初期状態とRT1状態の遊技が、リプレイ確率がほぼ同じ約1/7.3の遊技状態であるが、遊技者が主に滞在する通常遊技はこのRT1状態である。但し、RT3移行リプレイは、RT1状態及びRT2状態でも当選するが、RT1状態ではBB1又はBB2の何れかと必ず同時に当選するので、RT3状態に移行せずに、RT4状態に移行することになる。従って、RT1状態でRT3移行リプレイ図柄が有効ライン上に表示されると、遊技者はBB1又はBB2の何れかが内部当選したことを知ることができる(特有の作用効果)。
RT1状態でRT2移行リプレイ(再遊技2)が内部当選し、作動図柄が有効ライン上に表示されると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態となる。また、RT2状態では2つのボーナス役や小役の当選確率が約1/3なので、ボーナス役、小役及びリプレイ役の当選確率は1/1(100%)であり、ハズレが全く無い状態となる。その理由は、RT2状態がRT3状態へ移行させるために必要な単なる通過区間なので、RT3移行リプレイの当選領域をできるだけ広げる為にハズレ領域をなくしたのである。
RT1移行リプレイ(再遊技1)は、遊技者が偶然に停止ボタン部10を変則押しした時にRT2移行リプレイが作動すると、RT2状態に移行してしまうので、逸早くRT1状態に落とす為の機能(つまり、コボシ目と同じ機能)を有している(転落リプレイ)。
RT2状態でRT3移行リプレイ(再遊技3)が内部当選し作動すると、リプレイ確率がほぼ同じ約1/1.5のRT3状態となる。また、RT3状態はRT2状態で当選するリプレイ役の種類や当選領域の大小が異なっている点で相違している。そして、リプレイ役の当選領域を狭めて、655/65536(約1/100)でハズレとなる領域を持たせている。その理由は、ハズレ目を出して、遊技者にリーチ目と錯覚させることで期待感を持たすことができるからである。RT2状態又はRT3状態でベル役のコボシ目が有効ライン上に表示されると、RT1状態に転落する。なお、RT3状態からRT1状態へ転落させない為にRT1移行リプレイは当選しないようになっている。一方、RT3状態において、RT1移行リプレイをBB1又はBB2の何れかと同時に当選させ、RT1状態に移行せずに、RT4状態に移行させることで、遊技者にBB1又はBB2の何れかが内部当選したことを知らせる様にもできる(特有の作用効果)。
実ボーナス(ボーナス1及びボーナス2)は、初期状態、RT1状態、RT2状態及びRT3状態で当選可能である。ボーナス1は、単独で内部当選して各ドラムに青7図柄を狙った場合に揃って停止し、作動後(ボーナス1遊技後)に払出し数が規定枚数を超えると終了して、初期リプレイ状態に戻る。RT4状態はボーナス1が内部当選している状態(ボーナス持越状態)であり、この状態でハズレを引くと青7図柄を揃えることが可能となる(図32(A)参照)。その理由は、主制御部100が、内部当選しているリプレイ役の図柄を青7図柄(ボーナス図柄)よりも優先して、また内部当選している小役の図柄を青7図柄よりも優先して有効ライン上に引き込むようにドラム部2を停止制御している為である。なお、内部当選小役の図柄を引き込めないタイミングで青7図柄を狙えば、ボーナス図柄を揃えて停止させることが可能である。
ボーナス2は、ボーナス1と同様に、単独で内部当選して各ドラムに青7図柄、青7図柄、BAR図柄を狙った場合に揃って停止し、作動後(ボーナス2遊技後)に払出し数が規定枚数を超えると終了して、初期リプレイ状態に戻る。また、RT4状態はボーナス2が内部当選している状態であり、この状態でハズレを引くと青7図柄、青7図柄、BAR図柄を揃えることが可能となる(図32(B)参照)。
図33は、遊技状態遷移図(演出状態)である。図34〜図37は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。図38は、窓部の図柄表示状態を示す模式図である。
主制御部100は、出玉性能に関する制御を司る一方、副制御部160は、演出に関する制御を司っている。主制御部100が疑似ボーナスを発動させるか否かを自ら制御しており、従来における副制御部160が行っていた機能を有している。つまり、副制御部160は疑似ボーナスの放出には無関係である。但し、副制御部160が従来通りに疑似ボーナスの当選を制御してもよい。
設定値が打ち直されると、設定値に応じて各種データがクリア及びセットされて初期状態となり、通常遊技が開始する。通常遊技の状態は、通常状態1、通常状態2、高確状態及び超高確状態があり、それらの中から抽選で選択される。なお、この初期状態は、図31のRT0状態であり、押し順小役の取りこぼし目が表示されると、RT1状態となる。すなわち、通常遊技は、RT0及びRT1の状態で行われ、実ボーナス終了後にもRT0を経てRT1の状態となる。
副制御部160は、遊技状態に応じて、表示演出装置11に表示する演出映像を切り替えて表示する。図34(A)は昼ステージ画面であり、疑似ボーナス(第3のボーナス又はアシストボーナス)の当選確率が低い状態(通常状態1又は通常状態2)で主に用いられる。表示演出装置11の右上にはゲーム数表示部(ゲーム数表示領域)が形成されており、電源OFFの状態から電源ONの状態になるとゲーム数はクリアされて0Gと表示される。その後、ゲームの開始操作を受け付ける度に1ゲームが加算される。図34(A)は、電源OFFの状態から電源がONとなり、110ゲームが実行されたことを示している。図34(B)は夜ステージ画面であり、主に疑似ボーナスの当選確率が非常に高い状態(超高確状態)や内部当選した状態(放出当選状態)で用いられるので、この画面が表示されると、遊技者は疑似ボーナス放出の期待感で気持ちが高揚する。なお、図示しないが、夕方ステージもあり、低確率の通常状態1又は通常状態2と超高確との中間確率の高確状態で用いられる。図34(B)は、図34(A)の状態から次のゲームが受け付けられて、111目ゲームが実行中であることを示している。
副制御部160は、中段チェリー(業界では、「単チェ」と呼ばれている)、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカや単独当選して押し順とは無関係に揃う強ベル、チャンス役等のレア小役が当選し、その後の移行抽選で更に当選すると、昼の通常画面、夕方画面から夜の画面に切り替える。一方、リプレイが当選するたびに所定の確率で転落抽選が行われるので、一般遊技中は昼の通常画面と、夕方画面、夜の画面が所定の頻度で交互に表示される。一般に、これらの表示画面は、遊技者に正しいモード示唆を行う為に、ボーナス内部当選中、低確率状態や高確率状態などの滞在モードに応じて演出を切り替えているが、必ずしもモード示唆が正しいとは限らず、ガセ演出も適宜行うことによって遊技者の期待感を更に煽ることができる。
図34(C)は夜のカミナリ演出画面であり、夜ステージ画面から遊技者がスタートレバーを操作して変動表示ゲームを開始すると、主制御部100は、レア小役が当選した場合など所定条件が成立する度に疑似ボーナス抽選(ATボーナス抽選)を行う。副制御部160は、疑似ボーナス抽選を行うと、その旨を遊技者に伝える為、雷鳴と共に夜ステージ画面にカミナリを落とす演出を行う。また、実ボーナス(BB1又はBB2)や疑似ボーナス(疑似BB、疑似RB又は疑似ST)を放出する前兆演出として、夜のカミナリ画面が用いられる。特に、通常中に実ボーナス(BB1又はBB2)が当選した場合には、昼ステージ画面から夜ステージ画面に急激に変化させて、少なくとも2度の雷連続演出を行ってボーナス当選を示唆する。また、昼ステージ画面から3度連続して雷演出を行った場合には、実ボーナス確定と疑似ボーナス抽選に当選したことを示唆する。従って、雷鳴音とカミナリ演出を適度に発生させることで、遊技者の期待感を更に煽ることができる。なお、疑似ボーナス抽選を実行するのは、副制御部160で行ってもよい。図34(C)は、図34(B)の状態から111ゲームを消化して、222ゲーム目が実行中であることを示している。
主制御部100は、通常遊技状態及び前兆遊技状態において、スタートレバー9の操作によって、押し順小役グループ(押し順ベル1〜押し順ベル6)の何れかが内部当選すると、押し順小役が当選したことを示す情報(例えば、当選役コマンド)のみを副制御部160に送信する。これによって、副制御部160は押し順小役が当選したことを知ることができるが、最も配当の高いベル役(入賞目的小役)を入賞させる為の押し順情報を知ることができない。これにより、副制御部160の制御ソフトが改ざんされても、ゴト行為を実行できない。換言すると、スタートレバー9の操作時に、主制御部100が副制御部160に当選役情報を送信していたので、ゴト行為を容易に実行できたのである。
具体的には、通常遊技状態及び前兆遊技状態において、主制御部100は、第一にスタートレバー9の操作によって当選した役が押し順小役グループであることを示す情報を、副制御部160に送信する。副制御部160は、ベル役としての黄色ナビ及びハズレとしての白ナビを発生させることができる。第二に、主制御部100は、ドラム部2が全て回転している状態で、停止ボタン部10の何れかが第一停止操作されると、この第一停止操作が正解操作又は不正解操作であることを示す情報を副制御部160送信する。副制御部160は、正解操作であれば黄色ナビを続ける一方、不正解操作であれば黄色ナビを中止してもよい。第三に、主制御部100は、ドラム部2が2つ回転している状態で、停止ボタン部10の何れかが第二停止操作されると、この第二停止操作が正解操作又は不正解操作であることを示す情報を副制御部160送信する。副制御部160は、第一停止操作及び第二停止操作が共に正解操作であれば黄色ナビを続け、第三停止操作でベル役が入賞する一方、それ以外の不正解操作であればベル役は入賞しないので黄色ナビを中止してもよい。
図76は、当選役情報の送信イメージ図である。
主制御部100は、操作契機ごとに多段階で作動した条件装置が絞り込めるように主基板から周辺基板の副制御部160へ信号を送信する仕様となる。副制御部160(サブ基板)では契機ごとに送られてくる信頼度が上がっていく信号に応じて、発生させる演出を切り替えていくようにする。この仕様の場合、副制御部160は、レバー押下時に内部当選している条件装置が分からないため、周辺基板を改造しても、遊技の結果に影響を及ぼすナビを行うことができない。
図77は、当選役情報の報知演出画面を示す概念図である。
まず第一に、スタートレバー9の操作により内部当選した役がチャンス目役であった場合、主制御部100は、チャンス目役(当選役)及び複数の非内部当選役(この場合、チェリー役、ベル役、スイカ役)の情報を副制御部160に送信する。副制御部160は、表示演出装置に当選役及び複数の非内部当選役の情報を表示する(図77(A)参照)。第二に、停止ボタン部10の何れかが第一停止操作されると、主制御部100は、非内部当選役の一つを除外(この場合、チェリー役)して、チャンス目役(当選役)及び複数の非内部当選役(この場合、ベル役、スイカ役)の情報を副制御部160に送信する。副制御部160は、非内部当選役の一つ(この場合、チェリー役)を除外して、表示演出装置に当選役及び複数の非内部当選役の情報を表示する(図77(B)参照)。
第三に、停止ボタン部10の何れかが第二停止操作されると、主制御部100は、非内部当選役の一つ(この場合、ベル役)を除外して、チャンス目役(当選役)及び非内部当選役(この場合、スイカ役)の情報を副制御部160に送信する。副制御部160は、非内部当選役の一つ(この場合、ベル役)を除外して、表示演出装置に当選役及び非内部当選役の情報を表示する(図77(C)参照)。最後に、停止ボタン部10が第三停止操作されると、主制御部100は、非内部当選役の一つ(この場合、スイカ役)を除外して、チャンス目役(当選役)の情報を副制御部160に送信する。副制御部160は、非内部当選役の一つ(この場合、ベル役)を除外して、表示演出装置に当選役の情報を表示する(図77(D)参照)。
図78は、当選役情報の報知演出画面及びドラム部を示す概念図である。
まず第一に、スタートレバー9の操作により内部当選した役が実ボーナス役であった場合、主制御部100は、実ボーナス役(当選役)及び複数の非内部当選役(この場合、ベル役、リプレイ役)の情報を副制御部160に送信すると共に、BAR図柄を狙わせる為のBAR図柄演出コマンドを送信する。副制御部160は、表示演出装置に当選役及び複数の非内部当選役の情報を表示し(図78(A)参照)、BAR図柄を狙って左停止ボタン10aを第一停止操作するように指示する為のBAR図柄演出を実行する。
第二に、正しく第一停止操作されると左リールの下段にBAR図柄が停止し、主制御部100は、上記と同様に実ボーナス役(当選役)及び複数の非内部当選役(この場合、ベル役、リプレイ役)の情報を副制御部160に送信すると共に、BAR図柄を狙わせる為のBAR図柄演出コマンドを送信する。副制御部160は、表示演出装置に当選役及び複数の非内部当選役の情報を表示し(図78(B)参照)、BAR図柄を狙って右停止ボタン10cを第二停止操作するように指示する為のBAR図柄演出を実行する。
第三に、正しく第二停止操作されると右リールの上段にBAR図柄が停止して(図78(E)参照)、主制御部100は、実ボーナス役(当選役)の情報を副制御部160に送信すると共に、BAR図柄を狙わせる為のBAR図柄演出コマンドを送信する。副制御部160は、表示している「ボーナス」、「ベル」、「リプレイ」をルーレットの様に順次点灯・点滅して文字を回転させ、BAR図柄を狙って中停止ボタン10bを第三停止操作するように指示する為のBAR図柄演出を実行する。図78(E)では、BAR図柄、ベル図柄及びリプレイ図柄がテンパイした状態となっている。
最後に、正しく第三停止操作されると、主制御部100は、中リールの下段にBAR図柄が停止し、ハズレ目(図47のリーチ目の一つ)によって実ボーナスの当選を報知する(図78(F)参照)。副制御部160は、表示演出装置に当選役(実ボーナス)の情報を表示する(図78(D)参照)。主制御部100は、「ベル」又は「リプレイ」が当選した時に、同様の演出を実行することで、遊技者に刺激を与えることが可能となる。
図66は、抽選テーブル及び演出処理手順を示すフローチャートである。
副制御部160は、複数の回胴が回転を開始したときに、主制御部100から各種制御制御データに加えて設定値データ(1〜6の何れかを示すデータ)をゲーム毎に受信している。この設定値データの設定示唆演出について説明する。
設定示唆演出は、表示演出装置11の右上に設けているゲーム数表示部(領域)とその枠が薄っすらとピンク色に光る発光演出と停止ボタン部10(左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10c)を振動させる振動演出である。ゲーム数カウンタは、電源投入(電源ON)又は実ボーナス、疑似ボーナスが終了によって0にクリアされる。このゲーム数カウンタが、111ゲーム、135ゲーム、222ゲーム、246ゲーム、333ゲーム、…1111ゲーム、1222ゲームになったら、設定示唆演出を実行するか否かの抽選の為に0〜32767の範囲で発生している乱数を抽出し、その乱数が置き数未満であれば当選となる。
副制御部160は、ステップS410でゲーム数カウンタNを0にクリアし、ステップS415のスタートレバー9の開始操作に伴って、主制御部100が送信した役の抽選結果と設定値(段階設定値)を受信する。そして副制御部160は、ステップS420でボーナス(実ボーナス又は疑似ボーナス)中か否かを判断し、ボーナス中であればステップS450〜ステップS470の停止ボタン部10の操作により遊技が終了(ステップS480)すると、ステップS415に戻って、再びスタートレバー9の開始操作を待つ。一方、ボーナス中でなければステップS425でゲーム数カウンタNに1を加算し、ステップS430でゲーム数カウンタNが抽選置き数テーブルのゲーム数カウンタ値(例えば、111ゲーム、135ゲーム…1222)に一致するか否かを判断する。副制御部160は、一致しなければ、ステップS450〜ステップS470、ステップS480を経てステップS415に戻る一方、一致していれば、ステップS435で演出抽選(乱数を抽出し、その乱数が置き数未満か判断)を実行し、当選でなければ演出せずにステップS450以降に進むが、当選であればステップS440でまず発光演出を行う。また、停止ボタン部10の操作に応じて、停止ボタン部10を振動させる振動演出を行う。
具体的には、110ゲーム目の図34(A)の状態において、スタートレバー9の開始操作により、役の抽選結果と設定値1を受信すると、副制御部160は、この遊技が111ゲーム目(図34(B)参照)であり、ゲーム数カウンタ値の111と一致するので、演出抽選を行って乱数(値100とする)を抽出し、この乱数値100<置き数6553(設定値1に対応する置き数)の関係を充足していると判断し、示唆演出を実行してゲーム数表示部(領域)とその枠が薄っすらとピンク色に発光させる。そして、設定値1であるのでこの「1」に対応する第1停止操作(左ボタン、中ボタン、右ボタンの何れでもよい)を受け付けると、停止ボタン部10の中に配置された振動モータを振動させて遊技者に設定値1を示唆し、当該操作ボタンが離されると、振動を停止する。一方、抽出した乱数値が6553以上の値であれば不当選と判断し、示唆演出を実行しない。
また、副制御部160は、図34(C)の状態になると、この遊技が222ゲーム目であり、ゲーム数カウンタ値の222と一致するので、演出抽選を行って乱数(値2000とする)を抽出し、この乱数値2000<置き数3276(設定値1に対応する置き数)の関係を充足していると判断し、示唆演出を実行してゲーム数表示部(領域)とその枠が薄っすらとピンク色に発光させる。そして、設定値1であるにも拘わらず、設定値2のフェイク演出として恰もこの「2」に対応する第2停止操作(左ボタン、中ボタン、右ボタンの何れでもよい)を受け付けると、停止ボタン部10の中に配置された振動モータを振動させて遊技者に設定値2をフェイク示唆(偽示唆演出)し、当該操作ボタンが離されると、振動を停止する。その一方、抽出した乱数値が3276以上の値であれば不当選と判断し、示唆演出を実行しない。この様に、正しい示唆演出と偽の示唆演出を織り交ぜることで、遊技者に様々な設定値を想像させることができるという特有の効果がある。
示唆演出による示唆内容は、抽選テーブルの備考(図66(A)参照)に記載している様に、111ゲーム目が設定値1示唆、135ゲーム目が奇数設定示唆、222ゲーム目が設定2示唆、246ゲーム目が偶数設定示唆、333ゲーム目が設定3示唆、444ゲーム目が示唆、456ゲーム目が設定4以上又は偶数設定示唆、555ゲーム目が設定5以上又は奇数設定示唆、666ゲーム目が設定6又は偶数示唆、777ゲーム目が設定6示唆、888ゲーム目が設定23456示唆、999ゲーム目が設定3456示唆、1111ゲーム目が設定456示唆、1222ゲーム目が設定56示唆である。
換言すると、複数の設定値の中から1つを決定し、遊技には通常遊技と該通常遊技より有利な特別遊技があり、主制御部100は、移行条件が成立したことを契機にして、通常遊技から特別遊技へ移行させる。副制御部160は、決定された設定値を示唆する示唆演出を実行するものである。複数の設定値と遊技回数に応じた抽選データを定める示唆演出抽選テーブルがあり、副制御部160は、示唆演出抽選テーブルが定めた抽選データを用いて、前記示唆演出の当落抽選を行う。特別遊技への移行条件が成立する確率は、決定された設定値に応じて定まるものであり、副制御部160は、決定された設定値に応じた遊技回数に到達したことを契機にして、示唆演出の当落抽選を行い、当落抽選に当選した場合、前記示唆演出を実行する。示唆演出抽選テーブルが定める抽選データ(置き数)は、決定された設定値と示唆演出の内容との関係が正しい場合に当選確率が高く設定されている一方、正しくない場合に当選確率が低く設定されている(図66(A)参照)。複数の設定値は、奇数又は偶数の何れかの値を取り、また、整数1から整数6までの何れかの値を取るものである。
図67は、抽選テーブル及び演出処理手順を示すフローチャートである。
設定示唆演出は、停止ボタン部10を振動させる振動演出である。但し、上述の発光演出を示唆演出実行設定の時に一緒に行ってもよい。この図のステップS510からステップS525は、図66のステップS410からステップS425までと同様なので、説明を援用する。
副制御部160は、ステップS530でゲーム数カウンタNが抽選置き数テーブルのゲーム数カウンタ値(例えば、111ゲーム、222ゲーム…、1222、1333)に一致するか否かを判断する。副制御部160は、一致しなければ、ステップS450〜ステップS470、ステップS480を経てステップS415に戻る一方、一致していれば、ステップS535で演出抽選(乱数を抽出し、その乱数が置き数未満か判断)を実行し、当選でなければ演出せずにステップS550以降に進むが、当選であればステップS540で示唆演出フラグ(示唆演出実行設定)を立て、停止ボタン部10の操作に応じて、停止ボタン部10を振動させる振動演出を行う為の準備をする(但し、ここで発光演出を実行してもよい)。
具体的には、110ゲーム目の図34(A)の状態において、スタートレバー9の開始操作により、役の抽選結果と設定値2を受信すると、副制御部160は、この遊技が111ゲーム目(図34(B)参照)であり、ゲーム数カウンタ値の111と一致するので、演出抽選を行って乱数(値5000とする)を抽出し、この乱数値5000<置き数4096(設定値2に対応する置き数)の関係を充足していないと判断し、示唆演出を実行しない。一方、抽出した乱数値が4096未満の値であれば当選と判断し、示唆演出フラグを立てる。そして、副制御部160は、設定値2であるにも拘わらず、設定値1のフェイク演出として恰もこの「1」に対応する第1停止操作を受け付けると、停止ボタン部10の中に配置された振動モータを振動させて遊技者に設定値1をフェイク示唆し、当該操作ボタンが離されると振動を停止する。
また、副制御部160は、図34(C)の状態になると、この遊技が222ゲーム目であり、ゲーム数カウンタ値の222と一致するので、演出抽選を行って乱数(値2000とする)を抽出し、この乱数値2000<置き数8192(設定値2に対応する置き数)の関係を充足していると判断し、示唆演出フラグを立てる。そして、設定値2であるのでこの「2」に対応する第1停止操作及び続く第2停止操作を受け付けると、停止ボタン部10の中に配置された振動モータを振動させて遊技者に設定値2を示唆し、当該操作ボタンが離されると、振動を停止する。つまり、第1停止操作及び第2停止操作共に、振動モータを振動させて遊技者に設定値2以上を示唆する。そして、第3停止操作では、振動さっせないように制御する。同様に、遊技が333ゲーム目であり、ゲーム数カウンタ値の333と一致し、抽選に当選して示唆演出フラグを立てると、第1停止操作〜第3停止操作全てで、振動モータを振動させて遊技者に設定値3以上を示唆する。
更に、遊技が444ゲーム目で抽選に当選して示唆演出フラグを立てると、444ゲーム目の第1停止操作〜第3停止操作全てと、次ゲーム(445ゲーム目)の第1停止操作で振動モータを振動させて遊技者に設定値4以上を示唆し、第2停止操作〜第3停止操作では振動させない。また、555ゲーム目で当選すれば第1停止操作〜第3停止操作全てと、次ゲーム(556ゲーム目)の第1停止操作〜第2停止操作で振動モータを振動させて遊技者に設定値5以上を示唆し、第3停止操作では振動させない。666ゲーム目で当選すれば第1停止操作〜第3停止操作全てと、次ゲーム(667ゲーム目)の第1停止操作〜第3停止操作全てで振動モータを振動させて遊技者に設定値6を示唆するのである。例えば、設定3の場合、333ゲーム目で示唆演出に当選する確率は25%(8192/32768)と高く、666ゲーム目までのその他では12.5%(4096/32768)と低く設定されている。777ゲーム目以降では、より正しい示唆演出がされる様になっており、例えば、設定1の場合、777ゲーム目で示唆演出に当選する確率は50%(16384/32768)と高く、888ゲーム目以降では6.25%(2048/32768)と低く設定されている。他の設定値の場合も同様である。
図34(C)で述べた疑似ボーナス抽選を行う為の所定条件として、獲得した得点(ポイント)が所定の閾値に到達したこと又は超えたことで抽選条件が成立するようになっている。つまり、レア小役が当選したことと同じ意味である。
図59は、ポイント振分け表である。図59(A)は役抽選後、図59(B)は役抽選前、及び図59(C)は当選役に対するポイント幅を示している。
主制御部100は、スタートレバー9の操作を受け付けると全ての役(図23参照)の中から当選役を決定するが、図59(A)ではリプレイ役(中段又は右上りリプレイ)が内部当選し、主制御部100が停止ボタン部10の1−2−3(左→中→右、以下同様)の操作に対して0ポイント、1−3−2の操作に対して0ポイント、2−1−3の操作に対して1ポイント、2−3−1の操作に対して0ポイント、3−1−2の操作に対して0ポイント、3−2−1の操作に対して3ポイント付与する様に抽選で事前にポイント振分け表(テーブルデータ)を作成したことを示している。このポイントは、図59(C)に示すように、リプレイ役に対して最小0ポイント〜最大3ポイントまでのポイント幅で振分け抽選により決定される。平均すると4/6ポイント獲得できるように期待値が決まっている。
図59(B)は、スタートレバー9の操作を受け付ける前(役の決定前)に、主制御部100が事前にポイント付与対象の全ての役(図23参照)に対してポイント振分け表を作成したことを示している。ポイント付与対象役として、不当選(ハズレ)、リプレイ、押し順ベル、上段スイカ、三連チェリー、強チャンス目を記載しているが、弱スイカや二連チェリーなどもあるが、図59(C)ではそれらを省略しているだけである。ポイント幅と平均ポイントは、それぞれ不当選(ハズレ)が0〜1で1/6、押し順ベルが0〜2で3/6、上段スイカが1〜5で20/6、三連チェリーが5〜10で36/6、強チャンス目が6〜12で50/6、実ボーナスが一律50(押し順不問で、どの様に操作しても50ポイント獲得)となっており、主制御部100がゲーム毎に抽選で決定する。
実施パターン1:疑似ボーナス抽選用のポイントとしてポイント1と天井用のポイントとしてポイント2があり、設定値が打ち直されると共にクリアされて0に初期化される。疑似ボーナス抽選の閾値として閾値1と天井用の閾値として閾値2があり、閾値1は200ポイントで閾値2は2000に設定されている。ポイント1は初期値0から始まってポイントを獲得する度にそのポイントが累積して加算される。例えば、ポイント1及びポイント2が共に初期値0のときに図59(B)の強チャンス目を引き、その際の操作順序が2−3−1であれば12ポイントを獲得するので、ポイント1及びポイント2はそれぞれ12となる。
このようにしてポイント1及びポイント2が共に197になったときに、図59(B)の三連チェリーを引き、その際の操作順序が1−2−3であれば5ポイントを獲得するので、ポイント1及びポイント2はそれぞれ202となる。主制御部100は、三連チェリー(レア小役)が当選した場合の疑似ボーナス抽選に加えて、ポイント1が閾値1の200ポイントに到達したことに基づく疑似ボーナス抽選を行う。主制御部100は、ポイント1の200ポイントから閾値1の200ポイントを差し引いて、ポイント1を2ポイントとして持ち越す一方、ポイント2は202ポイントのままとし、獲得したポイントを上述と同様に加算して行く。そして、ポイント2が閾値2の2000ポイントに到達すると(又は、超えると)、疑似ボーナスを当選させるのである。なお、ポイント1が閾値1に到達に基づく疑似ボーナス抽選で当選した場合に、ポイント2を0にクリアする様にすれば、ボーナス間の天井ポイントとすることができる。つまり、ポイント2が閾値2の2000ポイントに到達するまで疑似ボーナスや実ボーナスに当選しなければ、強制的に疑似ボーナスを放出するのである。
実施パターン2:主制御部100は、遊技区間(例えば、30ゲーム)と疑似ボーナスを放出する為の閾値として閾値3を決定する。遊技区間の決定方法は、まず10の位と1の位を抽選し、遊技区間としてのゲーム数を決定する。10の位は1〜9で、1の位は0〜9となるので、遊技区間は最小10ゲーム〜最大99ゲームの範囲となる。閾値3を決定する為の抽選テーブルとしてテーブル1〜テーブル9があり、遊技区間が10ゲーム〜19ゲームでテーブル1が選択され、遊技区間が20ゲーム〜29ゲームでテーブル2が選択され、…遊技区間が90ゲーム〜99ゲームでテーブルが選択される。主制御部100は、遊技区間に応じてテーブル1〜テーブル9を選択し、選択したテーブルデータを用いて抽選により閾値3を決定する。例えば、テーブル1としては、50ポイントが10%で、100ポイントが40%で、150ポイントが30%で、250ポイントが20%で当選する様になっており、閾値3としては小さい値が遊技者には有利である。
ポイント付与対象の役として、例えば通常リプレイ役や特定小役(1枚又は2枚払出しの減少小役であって、押し順に影響されずに必ず入賞する役)が決定された場合に、主制御部100は、停止スイッチの操作順序を事前に(操作される前に)決定する。停止スイッチが3つの場合、操作順序は左→中→右、左→右→中、中→左→右、中→右→左、右→左→中、右→中→左の6通りであるが、各操作順序の当選確率は42/256となっており、4/256の確率で全ての押し順が当選となる(つまり、6通り正解操作)。
主制御部100は、事前に決定された操作順序で、実際に停止スイッチが操作された場合、付与するポイントを抽選で決定し、遊技区間を通して決定されたポイントの全てを累積して計数する。主制御部100は、累積ポイントと閾値3との大小関係を比較し、移行条件が成立したか否かを判断する。例えば、累積ポイントが閾値3と等しい又は閾値3を超えていると判断すると移行条件が成立し、主制御部100は、通常遊技から疑似ボーナスである特別遊技へ移行させる。閾値3を超えた分の累積ポイントは、次回の遊技区間に持ち越されて加算されるので、遊技者に有利となる。一方、移行条件が不成立であれば、再度遊技区間と閾値3を決定し、通常遊技を繰り返す。なお、疑似ボーナス後に29回目の遊技区間を終了しても、疑似ボーナスがハズレ続けた場合、30回目の遊技区間は天井周期となり、ポイント付与対象の役が当選すると、報知遊技となってポイント付与の押し順が報知される。従って、遊技者はポイントを獲得しやすくなり、疑似ボーナスを当選させることができる(天井機能)。また、天井ゲーム数(2000ゲーム間、疑似ボーナスがハズレ)に到達すると、報知遊技としてもよい。
実施パターン3:主制御部100は、所定数(一般に、「天井ゲーム数」と称されている)の通常遊技を実行したことを契機にして、通常遊技から疑似ボーナス(通常遊技より有利な遊技)へ移行させる。また、この疑似ボーナス中に獲得したポイントをRAM102に記憶する。獲得したポイントとしては、払い出された遊技メダルの総数(総払出枚し枚数)、又は、獲得した遊技メダルの増加枚数(純増メダル枚数)の何れか一つである。但し、会員カードに記憶される貯メダルなどの電子データでもよい。主制御部100は、今回の特別遊技で獲得したポイントが前回の特別遊技で獲得したポイントを超えている場合(つまり、前回よりも今回の方が払出しメダル数又は純増枚数が多い又は超えている場合)、一義的に定まっている天井ゲーム数より少ない数(低い数)の低天井ゲーム数を新たに設定し、低天井ゲーム数の通常遊技を実行したことを契機にして、次回の特別遊技へ移行させる。
実施パターン4:
図60は、抽選テーブルの概念図である。
抽選テーブル(抽選用情報)は1〜N個(Nは2以上の自然数)の複数あり、複数の選択ゲーム数と選択確率と当選確率との関係を定めている。例えば、抽選テーブル1は、選択ゲーム数の32ゲームに対して、選択確率5%と当選確率25%を、選択ゲーム数の64ゲームに対して、選択確率5%と当選確率30%を、選択ゲーム数の96ゲームに対して、選択確率5%と当選確率50%を、選択ゲーム数の128ゲームに対して、選択確率80%と当選確率10%を、選択ゲーム数の256ゲームに対して、選択確率5%と当選確率100%を定めている。抽選テーブル2〜抽選テーブルN−1、抽選テーブルNも抽選テーブル1と同様に図示したデータが記憶されている。
主制御部100は、抽選テーブル1〜抽選テーブルNの中から一つの抽選テーブルを決定する。例えば、1/Nの確率で一つの抽選テーブルを平等に抽選で決定してもよいが、異なる確率で抽選により決定してもよい。現在の抽選テーブル1に対して、次回選択される確率として抽選テーブル1が1/Nで、抽選テーブル2が2/Nで、抽選テーブル3が3/Nで、…抽選テーブルN−1が0/Nで、抽選テーブルNが0/Nというように何れかに偏るようにするのである。主制御部100は、例えば抽選テーブル1を決定すると、選択ゲーム数の32ゲームを選択確率5%で、選択ゲーム数の64ゲームを選択確率5%で、選択ゲーム数の96ゲームを選択確率5%で、選択ゲーム数の128ゲームを選択確率80%で、選択ゲーム数の256ゲームを選択確率5%で抽選することにより、複数の選択ゲーム数の中から一つの選択ゲーム数を決定する。当然ながら、選択確率の合計は100%となり、選択ゲーム数の128ゲームが選択される確率は80%と最も高く、他の選択ゲーム数は全て5%で抽選される。主制御部100は、例えば選択ゲーム数の128ゲームを抽選で選択した場合、この選択ゲーム数に対応して定まる当選確率を10%として当落抽選を行う。また同様に、選択ゲーム数の32ゲームの場合には当選確率を25%とし、選択ゲーム数の64ゲームの場合には当選確率を30%とし、選択ゲーム数の96ゲームの場合には当選確率を50%とし、選択ゲーム数の256ゲームの場合には当選確率を100%として当落抽選を行う。
主制御部100は、図33で示す通常遊技を、決定された選択ゲーム数実行したことを契機に当落抽選を行う。主制御部100は、例えば選択ゲーム数の128ゲームを抽選で選択した場合、128ゲームの通常遊技を実行したことを契機に、当選確率10%で当落抽選を行い、当落抽選によって高確率状態へ移行させる条件が成立(当落抽選に当選すると、所定条件が成立)したことを契機に、疑似ボーナスに当選する確率(特別遊技への移行条件が成立する度合い)が高い高確率状態へ移行させる。主制御部100は、高確率状態の通常遊技で疑似ボーナスに当選したこと(移行条件の成立)を契機に、疑似ボーナスを放出する(特別遊技へ移行させる)。一方、当選確率10%で当落抽選を行い、当落抽選によって高確率状態へ移行させる条件が不成立の場合、抽選テーブル1〜抽選テーブルNの中から一つの抽選テーブルを再度選択して、選択ゲーム数を決定し、決定された選択ゲーム数の通常遊技を実行したことを契機に、選択ゲーム数に対応して定まる当選確率で当落抽選を行う。同様に、高確率状態の通常遊技へ移行したが、疑似ボーナスに当選しなかった場合も、抽選テーブルの選択、選択ゲーム数の決定及び対応する当選確率での当落抽選を繰り返して実行する。また、特別遊技終了後にも、同じ処理を行うのである。図60における抽選テーブル1〜抽選テーブルNの当選確率を全て100%(すなわち、全て当選)とすれば、決定された選択ゲーム数毎に必ず高確率状態の通常遊技へ移行させることができる。換言すれば、当選確率の情報は不要となる。更には、当落抽選で当選すると高確率状態の通常遊技へ移行することに換えて、特別遊技へ移行するようにもできる。
後述する疑似ST又は疑似超ST以外の遊技状態(特に、通常遊技状態)で、役抽選結果に応じたストック抽選テーブルを用いて、ストック抽選(裏ストック個数及び放出ストック個数と種類)が行われる。裏ストック個数とは、直ぐには放出されないが、放出抽選に当選した場合に放出される疑似ボーナス又は疑似STである。逆に、放出抽選に当選(例えば、2個当選)しても、裏ストックが0で全く無ければ疑似ボーナスや疑似STは放出することができず、放出当選結果は捨てられる(廃棄される)。放出ストック個数は直ぐに放出されるものであり、待機状態を経て、疑似ボーナス又は疑似STとして放出される。例えば、裏ストック個数0の状態でストック抽選を行い、裏ストック個数2及び放出ストック個数1が当選すれば、裏ストック個数1で放出ストック個数1となり、放出ストック1が疑似ボーナスや疑似STとして放出される。つまり、裏ストックがなければ、疑似ボーナスを放出できない状態となる。
副制御部160は、ボーナス当選(実ボーナス又は疑似ボーナス)を告知する場合、図33の疑似ボーナス前兆となり、図34(C)の前兆カミナリ演出を数回行った後の告知変動表示ゲームで、再び夜のステージ画面を表示し(図35(A)参照)、停止ボタン部10の操作に応じて、プレートを持った2匹のコウモリが遠くから近付いて、徐々に「BONUS」文字が認知できるように表示し(図35(B)参照)、最後に飛び去るコウモリ告知演出を行う。
また、図35(A)に示す夜のステージ画面を表示している状態から、表示画面を左にスクロールして、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、堀り起こされた画面中央の墓穴から主人公のキャラクタを登場させることにより、遊技者にとって激アツなプレミア演出としてもよい(図35(C)参照)。中段チェリー役の当選を契機にしてフリーズ抽選が行われ、当選すると図33のフリーズ発生となり、最低でも裏ストック個数5及び放出ストック個数5が当選して、フリーズ演出後に疑似ボーナスが直ちに放出される。但し、後述する実ボーナス待機中(内部中)において、中段チェリー役が内部当選してもフリーズ抽選を行わないだけではなく、チェリー図柄を上段又は下段に停止するように停止制御を変更して、中段チェリー役を2連チェリー役又は3連チェリー役として表示する。効果として、レア小役として最高の中段チェリー役を隠すことで、遊技者に引き損感を与えないで済む。
ボーナス放出により疑似ボーナスが確定すると、確定報知演出後に昇格抽選画面が表示される(図36(A)参照)。疑似ボーナスは、疑似BBと疑似RB、及び特別上乗せ遊技の疑似ST(ストックタイム)と本遊技を模した疑似遊技の疑似超ST(超ストックタイム)がある。さらに、疑似BBとしては、疑似BB(白色)、疑似BB(黄色)、疑似BB(緑)、疑似BB(赤色)及び疑似BB(虹色)の5種類があり、これらの色の違いに応じて、疑似BBゲーム中の疑似BBストック確率がそれぞれ相違している。疑似ボーナスの連チャン確率は、疑似BB(白色)が50%、疑似BB(黄色)が60%、疑似BB(緑)が70%、疑似BB(赤色)が80%及び疑似BB(虹色)が90%であり、疑似RBのボーナス連チャン確率は30%と最も低くなっている。従って、遊技者は、疑似RBよりも疑似BBを期待し、また、疑似BBの中でも疑似BB(白色)<疑似BB(黄色)<疑似BB(緑)<疑似BB(赤色)<疑似BB(虹色)となることを期待する。それ以上に、遊技者は、黒バーが揃って、疑似ST(ストックタイム)に入ることを特に期切望するのである。
図36(A)の昇格抽選画面では、トランプのダイヤ7が表示されているが、数字の2〜10までの順で大きい方が疑似BBに昇格する確率が高いことを示唆している。ダイヤ7の場合、疑似RBになる確率が高いことを示唆している。この昇格遊技を10ゲーム行う毎に、昇格自力抽選(図33参照)が開始して、スペシャルボタン14の操作が有効になった状態で、一撃操作したタイミングで当落抽選が実行され、当選するとダイヤ7からダイヤ10等へと自力で昇格できる。図36(B)に示す昇格抽選画面では、ダイヤ7からクラブのキングに変わっており、昇格抽選に当選して疑似ボーナスが昇格したことを表示している。絵札とエースは、疑似BB又は疑似STの何れかが確定であることを示している。また、図36(B)の下段左にクラブ5が表示されているが、昇格遊技における昇格抽選で疑似ボーナスが1つストックされたことを示しており、数字の5は疑似RBになる確率が高いことを示唆している。このストックされたクラブ5は、疑似ボーナスゲーム後に直ちに放出される放出ストックである。なお、昇格自力抽選は、所定ゲーム数目(10ゲーム目)のスタートレバー9の操作を契機に実行して昇格の有無を決定し、そして10ゲーム目が開始して、有効になったスペシャルボタン14の一撃操作により昇格の報知演出(例えば、ダイヤ10へ昇格演出又はダイヤ7をそのままにする不昇格演出)を行う様にしてもよい。
図36(C)の昇格抽選画面では、クラブのキングがハートのエースに変わっており、更なる昇格抽選に当選して疑似ボーナスが昇格したことを表示している。エースは、疑似BB(赤色)、疑似BB(虹色)又は疑似STの何れかが確定であることを示している。また、図36(C)の下段左にクラブ5及びジョーカーが表示されているが、昇格遊技における昇格抽選でボーナスが1つストックされたことを示している。このジョーカーは、疑似STが確定したことを表示している。従って、遊技者は、昇格遊技が長くても苦にはならず、逆に長く続くことを望むのである。
主制御部100(又は、副制御部160でもよい)は、図37(A)の時点で疑似BB(赤色)、疑似BB(虹色)又は疑似STの何れかを決定しており、その決定が疑似BBの場合、白7リプレイが内部当選すると、逆押し(第一停止操作が右停止ボタン10c)で白7図柄を狙うように指示する(図37(B)参照)。一方、その決定がSTの場合、BARリプレイが内部当選すると、逆押しでBAR図柄を狙うように指示する(図37(C)参照)。
遊技者が、図37(B)の状態で、停止ボタン部10を正しく操作(逆押し及び正しい操作タイミング)すると、白7リプレイが入賞して白7図柄が中央横一直線に揃って表示される(図38(A)参照)。この白7図柄の内部には、多色発光可能な回胴部図柄表示LEDが配置されており、副制御部160は、スペシャルボタン14の操作に応じて、有効ラインに対応する3つの回胴部図柄表示LEDが白色→黄色→緑色→赤色→虹色に発光色を変化させる。停止ボタン部10を逆押ししたが操作タイミングを間違えると、白7リプレイは入賞せずに他のリプレイが入賞するが、この場合、同図の星印を付した図柄がV字形をしており、この位置の図柄が5色に変化する(図38(B)参照)。主制御部100は、遊技者が停止ボタン部10を逆押し操作すれば、ショートフリーズを発生させて、遊技の進行を遅延させる。なお、図37(B)のハートのエースに替えてスペード5が表示されている状態と仮定すると、白BARリプレイが内部当選したとき、同様に、逆押し(第一停止操作が右停止ボタン10c)で白7図柄を狙うように指示する。遊技者が停止ボタン部10を正しく操作(逆押し及び操作タイミング)すると、白7図柄、白7図柄、BAR図柄が右下り一直線に揃って表示される(図24(B)参照)。
図37(C)の状態で、遊技者が、停止ボタン部10を正しく操作(逆押し及び正しい操作タイミング)すると、BARリプレイが入賞してBAR図柄が中央横一直線に揃って表示される(図38(C)参照)。停止ボタン部10を逆押ししたが操作タイミングを間違えると、BARリプレイは入賞せずに他のリプレイが入賞するが、この場合、BARリプレイが入賞する又はしないに拘わらず、全図柄が虹色に変化する。主制御部100は、遊技者が停止ボタン部10を逆押し操作すれば、ショートフリーズを発生させて、遊技の進行を遅延させる(図38(D)参照)。
図39は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図及び窓部の図柄表示状態を示す模式図である。
疑似BB(虹色)が決定されていると仮定すると、副制御部160は、変化させる色毎にスペシャルボタン14の操作回数を抽選で事前に決定し、色決定画面を表示して、スペシャルボタン14の連打操作を促す(図39(A)参照)。例えば、抽選により、3回で白色→黄色へ(図39(B)参照)、その後に5回で黄色→緑色へ、その後に7回で緑色→赤色へ、その後に10回で赤色→虹色へ(図39(C)参照)という様に、色変化タイミングの操作回数を事前に決定し回胴部図柄表示LEDの発光色を制御している。なお、白7リプレイが入賞しない場合(図38(B)参照)、同図の星印を付したV字形の位置にある図柄が同様に5色に変化する。一方、何れかのリプレイ入賞により遊技媒体が自動投入された状態で、スペシャルボタン14が操作されることなく、スタートレバー9が操作されると、トップランプ(上部状態表示LED13a)が決定された色(この場合、虹色)で発光・点滅する。白色の図柄は、特定色としての図柄であって、背後から照射される有色光に応じた色に変化する図柄である。この白7図柄一つだけで、あらゆる色の図柄に変化させることが可能となる。なお、薄いクレー色も特定色として使用可能だが、白色が目視的には最適な色である。
図40〜図41は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
主制御部100は、役抽選だけではなく、出玉性能(アシスト機能)に関する制御を全て司っており、上述した疑似BB(虹色)を発動させると、疑似BBストック確率90%のストック抽選テーブルを用いて、図23に示した当選役に応じてストック抽選を行う。ストック抽選結果の告知方法は、遊技者が4種類(チャンス告知、一発告知、後告知、対決告知)の中から一つを選択できる。一方、副制御部160は、主制御部100から役抽選結果情報及び操作順序などアシスト機能に関する情報(アシスト情報)を受け取り、その情報に基づいて適切な演出を行うようになっている。
副制御部160は、スタートレバー9が操作され、疑似BB(虹色)を開始すると、疑似BB開始画面を表示し、放出することが決定されたストックしている疑似ボーナスの種類と個数をトランプの絵柄(種類)と枚数で、表示演出装置11の左上部に表示する(図40(A)参照)。主制御部100は、疑似BBのボーナス色(白色〜虹色)とは無関係に、14枚配当のベル小役(強ベルなどの押し順不問ベルや左1stベルも含む。)が15回内部当選したことを契機にして、疑似BBを終了させるので、押し順ベル役が内部当選して、取りこぼしても1回として管理する。一方、副制御部160は、ベル小役が15回当選に相当する疑似BB終了枚数データとして、210枚という数値データを記憶している。同様に、疑似RBは、ベル小役が5回内部当選したことを契機にして終了し、疑似RB終了枚数データとして、70枚という数値データを記憶している。BB開始画面の表示000/210枚は、左側が払出し枚数、右側が終了条件となる疑似BB終了枚数データであり、Totalは増加枚数である。主制御部100は、疑似ボーナス中のベル小役の当選回数を記憶しており、疑似BBでは15回当選したこと、疑似RBでは5回当選したことを契機に疑似ボーナスを終了させる。また、疑似BB中の上乗せ抽選に当選した場合に、基礎数の15回に上乗せ当選分を加算する様にしてもよい。例えば、上乗せ抽選で5回が当選すると、疑似BBは20回当選したことを契機に終了し、副制御部160は分母の210枚を280枚(5×14枚の70枚加算)と加算表示する。
特に、この疑似BB中に当選した全ての役(上段スイカ、右下スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、強ベル、押し順ベル、リーチ目リプレイ1〜12、通常リプレイ等の全役)は、ポイント付与役としての機能を有しており、各役に応じて付与されるポイントの期待値が決まっている。1回の疑似BB中に、ポイント付与役に基づいて獲得した総ポイントが100ポイント(閾値)に到達したことを契機に、主制御部100は、フリーズ演出としての疑似遊技を実行する。
主制御部100は、スタートレバー9が操作され役抽選を実行して、当選役に応じたポイント抽選テーブルを選択して、ポイントの付与抽選を行う。主制御部100は、現在の総ポイントにこのポイントを加算して、総ポイントが100ポイントに到達すると、当該ゲームで疑似遊技(フリーズ演出)を実行する。まず、主制御部100は、上乗せ継続率抽選を行う。上乗せ継続率は66%(当選率70%)、80%(当選率20%)及び90%(当選率10%)のいずれかが抽選により決定される。上乗せ継続率66%とは、平均して約2/3で継続が当選し、約1/3で終了(継続が不当選)となるので、平均継続回数Nとして3回が当選することになる(ループ抽選という)。また同様に、上乗せ継続率80%では平均して5回が当選し、上乗せ継続率90%では平均して10回が当選することになる。次に、決定された継続回数に保障回数n回(例えば、2回)を加えるので、抽選回数は(N+n)回となり(この場合、3回+2回で5回)、この回数だけ白7図柄が一直線に揃う疑似遊技が実行されることになる(図38(A)参照)。フリーズ演出は、主制御部100が実行するものであり、本遊技(ゲーム)の進行を遅延させると共に、遅延中に複数のリールを変動させて特別図柄(白7図柄、青7図柄、BAR図柄等)を所定の形式で停止表示する。上乗せされるのは、枚数、ゲーム回数、ナビゲーション回数などであり、これらを「上乗せ量」と称する。
図68及び図69は、疑似遊技における演出告知枚数の振分け処理の説明図である。
上乗せ種別として、弱演出(5×14枚の70枚加算で当選率70%)、中演出(10×14枚の140枚加算で当選率20%)、強演出(20×14枚の280枚加算で当選率10%)の3つがあり、主制御部100は、上乗せ種別を(N+n)回(この場合、5回)の抽選により決定する(図68(A)参照)。主制御部100は、弱演出が当選すると演出情報としてデータ1を、中演出が当選すると演出情報としてデータ2を、強演出が当選すると演出情報としてデータ3を、副制御部160に送信する。弱演出、中演出、強演出は演出の派手さが異なり、例えば順に演出時間が長くなり、リールの動きや回転方向も変化して多様で大げさになるので、遊技者に期待感を与えることができる。副制御部160は、疑似遊技において3つの白7図柄が一直線に揃ったタイミングで白7図柄を弱演出では黄色に、中演出では緑色に、強演出では赤色に変化させる(図39参照)。また、副制御部160は、最低告知枚数(最低告知量)として弱演出では40枚、中演出では100枚、強演出では200枚を記憶している。
主制御部100は、1回目の上乗せ種別抽選で弱演出(70枚)、2回目の上乗せ種別抽選で弱演出、3回目の上乗せ種別抽選で中演出(140枚)、4回目の上乗せ種別抽選で弱演出、5回目の上乗せ種別抽選で強演出(280枚)を当選させ、この順番で疑似遊技を行うことを示している(図68(B)参照)。副制御部160は、上乗せ種別情報を受信すると、上乗せ合計が630枚(70×3+140+280)であることを演算により認識し、上乗せ種別に応じた演出告知枚数、現在ステップ情報及び演出ステップ情報を演算テーブル上にセットする。最初にセットされる演出告知枚数は、420枚(最低告知枚数の40×3+100+200)であり、上乗せ合計の630枚との差は210枚である。現在ステップ情報は加算回数を示しており、最初に全て1回を示すデータ1にセットされる。演出ステップ情報は最大加算回数を示しており、抽選で決定及びセットされる。現在ステップ情報と演出ステップ情報とが一致すると、演出告知枚数の加算は終了するようになっている。
副制御部160は、できるだけ後半に多い枚数を告知する為に、最後の演出回数(5回目)の演出告知枚数に所定量の20枚を加算して220枚とし、現在ステップ情報に1を加算して2にする(図68(C)参照)。次の演出回数(4回目)〜演出回数(1回目)の順に同様の演算をする(図68(D)参照)。この図において、演出告知枚数の合計は520枚であり、上乗せ合計の630枚との差は110枚なので、演出回数(1回目)が終了すると、再び最後の演出回数(5回目)に戻る。なお、弱演出は10枚、中演出は20枚、強演出は40枚というように、所定量を決定された上乗せ量毎に異なるようにしてもよい。
副制御部160は、演出回数(5回目)に戻ると、現在ステップと演出ステップは等しくないので、演出告知枚数に20枚を加算して240枚とし、現在ステップ情報に1を加算して3にする(図69(A)参照)。同様に、副制御部160は、演出回数(4回目)〜演出回数(3回目)も加算処理を実行する。副制御部160は、演出回数(2回目)では、現在ステップと演出ステップが等しいので、加算処理を実行せずに、演出回数(1回目)で加算処理を実行する。この図において、演出告知枚数の合計は600枚であり、上乗せ合計の630枚との差は30枚なので、演出回数(1回目)が終了すると、再び最後の演出回数(5回目)に戻る。副制御部160は、再び演出回数(5回目)に戻ると、現在ステップと演出ステップは等しくないので、演出告知枚数に20枚を加算して260枚とし、現在ステップ情報に1を加算して3にする(図69(A)参照)。演出回数(4回目)も現在ステップと演出ステップは等しくないので、演出告知枚数を加算するが、残り枚数が10枚なので、10枚を加算して90枚として、演出告知枚数の振分け処理を終了する。その結果、上乗せ枚数として、本来1回目が70枚、2回目が70枚、3回目が140枚、4回目が70枚、5回目が280枚であるのを、実際に上乗せ表示する演出告知枚数として、1回目が80枚、2回目が60枚、3回目が140枚、4回目が90枚、5回目が260枚に効率よく変更でき、多様にバラケさせることが可能となる。仮に、全ての演出回数において、現在ステップと演出ステップが等しくなった場合、本来なら振分け処理を終了すべきであるが、演出告知枚数の合計が上乗せ合計に達せず、残り上乗せ枚数が存在するとき、副制御部160は、残り上乗せ枚数が0になるまで、再び演出回数(5回目)に戻って、順に20枚ずつ加算処理を行って、演出告知枚数の合計と上乗せ合計が一致させ、その後に振分け処理を終了する。この時点で副制御部160は、1回目から5回目の演出(弱演出、中演出、強演出)の順番を把握しており、遊技者にスタートレバーの操作を促す画像を表示して、演出開始信号の到来を待つ。
主制御部100は、当該ゲームで疑似遊技(フリーズ演出)を実行し、遊技者がスタートレバーを操作すると、副制御部160に演出開始信号を送信し、所定時間後に1回目の弱演出で3つの白7図柄を一直線に揃える。副制御部160は、そのタイミングで白7図柄を黄色に発光させ、1回目の演出告知枚数の80枚を表示し、遊技者に再びスタートレバーの操作を促す画像を表示する。但し、主制御部100は、遊技者がスタートレバーを操作しないと、待機時間の8秒後にタートレバーが操作されたと見做して演出開始信号を送信し、自動的に所定時間後に1回目の弱演出で3つの白7図柄を一直線に揃える。主制御部100は、スタートレバーを操作後又は待機時間経過後に、決定したリール演出(弱演出、中演出、強演出)を順に実行して、同様に白7図柄を一直線に揃える。副制御部160は、そのタイミングで白7図柄を対応する色に発光させ、2回目で60枚、3回目で140枚、4回目で80枚、5回目で240枚を表示する。その後、主制御部100及び副制御部160は疑似遊技を終了し、疑似ボーナスに戻って副制御部160は上乗せ合計の630枚を分母に加算表示する。
図70及び図71は、疑似遊技における演出告知枚数の振分け処理の説明図である。
主制御部100が決定する疑似遊技の回数は、自動的に実行されると雖もループ抽選であり、理論上は無限大である。従って、疑似遊技の最大回数は8回と予め決めてあり、それを超えた上乗せ枚数は8回目の疑似遊技の後に、スペシャルボタン14の操作によって纏めて告知する様になっており、最低告知枚数は300枚となっている。つまり、スペシャルボタン14の操作により纏め告知する場合は、300枚以上が確定するのである。
図70(A)は、継続回数8回が当選し、保障回数n回(例えば、2回)を加えて、抽選回数が10回となったことを示している。
主制御部100は、1回目、2回目、4回目、6回目、8回目の上乗せ種別抽選で弱演出(70枚)、3回目、7回目、10回目の上乗せ種別抽選で中演出(140枚)、5回目、9回目の上乗せ種別抽選で強演出(280枚)を当選させ、この順番で疑似遊技を行うことを示している(図70(A)参照)。副制御部160は、上乗せ種別情報を受信すると、上乗せ合計が1330枚(70×5+140×3+280×2)であることを演算により認識し、上乗せ種別に応じた演出告知枚数、現在ステップ情報及び演出ステップ情報を演算テーブル上にセットする。最大回数は8回なので、最初にセットされる演出告知枚数は、600枚(最低告知枚数の40×5+100×2+200)であり、上乗せ合計の1330枚との差は730枚であり、最低告知枚数300枚を超えている。現在ステップ情報は、全て1回を示すデータ1にセットされる。演出ステップ情報は最大加算回数を示しており、抽選で決定及びセットされる。現在ステップ情報と演出ステップ情報とが一致すると、演出告知枚数の加算は終了するようになっている。
副制御部160は、最後の演出回数(8回目)の演出告知枚数に20枚を加算して60枚とし、現在ステップ情報に1を加算して2にする(図70(B)参照)。次の演出回数(7回目)〜演出回数(1回目)の順に同様の演算をする。この図において、演出告知枚数の合計は760枚であり、上乗せ合計の1330枚との差は570枚(最低告知枚数300枚超)なので、演出回数(1回目)が終了すると、再び最後の演出回数(8回目)に戻る。
副制御部160は、演出回数(8回目)に戻ると、現在ステップと演出ステップが等しいので、加算処理を実行せずに次の演出回数(7回目)に移行する。副制御部160は、演出回数(7回目)で、現在ステップと演出ステップとが等しくないので、演出告知枚数に20枚を加算して140枚とし、現在ステップ情報に1を加算して3にする(図70(C)参照)。同様に、副制御部160は、演出回数(6回目)〜演出回数(3回目)も加算処理を実行する。演出回数(2回目)で、現在ステップと演出ステップが等しいので、加算処理を実行せず、次の演出回数(1回目)で加算処理を実行する。この図において、演出告知枚数の合計は880枚であり、上乗せ合計の1330枚との差は450枚(最低告知枚数300枚超)なので、演出回数(1回目)が終了すると、再び最後の演出回数(8回目)に戻る。
副制御部160は、再び演出回数(8回目)に戻ると、現在ステップと演出ステップが等しいので、加算処理を実行せずに次の演出回数(7回目)に移行する。副制御部160は、演出回数(7回目)で、現在ステップと演出ステップとが等しくないので、演出告知枚数に20枚を加算して160枚とし、現在ステップ情報に1を加算して4にする(図71(A)参照)。同様に、副制御部160は、演出回数(6回目)〜演出回数(3回目)も加算処理を実行する。演出回数(2回目)及び演出回数(1回目)で、現在ステップと演出ステップが等しいので、加算処理を実行しない。この図において、演出告知枚数の合計は980枚であり、上乗せ合計の1330枚との差は350枚(最低告知枚数300枚超)なので、演出回数(1回目)が終了すると、再び最後の演出回数(8回目)に戻る。
副制御部160は、再び演出回数(8回目)に戻ると、現在ステップと演出ステップが等しいので、加算処理を実行せずに次の演出回数(7回目)に移行する。副制御部160は、演出回数(7回目)で、現在ステップと演出ステップとが等しくないので、演出告知枚数に20枚を加算して180枚とし、現在ステップ情報に1を加算して5にする(図71(B)参照)。同様に、副制御部160は、演出回数(6回目)も加算処理を実行し、この時点で演出告知枚数の合計と上乗せ合計との差は310枚であり、残上乗せ枚数は10枚となっている。副制御部160は、演出回数(5回目)で、現在ステップと演出ステップとが等しくないので、演出告知枚数にこの残上乗せ枚数は10枚を加算して270枚とし、現在ステップ情報に1を加算して5にする。この図において、演出告知枚数の合計は1030枚であり、上乗せ合計の1330枚との差は300枚であり、最低告知枚数300枚と同数になっているので、演出告知枚数の振分け処理を終了する。その結果、上乗せ枚数として、本来1回目が70枚、2回目が70枚、3回目が140枚、4回目が70枚、5回目が280枚、6回目が70枚、7回目が140枚、8回目が70枚であったのを、実際に上乗せ表示する演出告知枚数として、1回目が80枚、2回目が60枚、3回目が160枚、4回目が100枚、5回目が270枚、6回目が100枚、7回目が180枚、8回目が60枚に効率よく変更でき、多種多様にバラケさせることが可能となる。仮に、全ての演出回数において、現在ステップと演出ステップが等しくなった場合、最低告知枚数300枚を超えた最終上乗せ枚数を、スペシャルボタン14の操作により纏めて告知するのである。この時点で副制御部160は、1回目から8回目の演出(弱演出、中演出、強演出)の順番を把握しており、遊技者にスタートレバーの操作を促す画像を表示して、演出開始信号の到来を待ち、8回目の演出の後、スペシャルボタン14の操作により纏め告知を実行する。その後、主制御部100及び副制御部160は、当該ゲームで上述した疑似遊技(フリーズ演出)を実行する。
図71(C)は、纏め告知を行う場合の最低枚数を示している。つまり、継続回数7回が当選し、保障回数n回(例えば、2回)を加えて、抽選回数が9回となり、9回全てで弱演出が当選した状態である。主制御部100が、この順番で疑似遊技を行うことを示している。副制御部160は、上乗せ種別情報を受信すると、上乗せ合計が630枚(70×9)であることを演算により認識し、上乗せ種別に応じた演出告知枚数、現在ステップ情報及び演出ステップ情報を演算テーブル上にセットする。最大回数は8回なので、最初にセットされる演出告知枚数は、320枚(最低告知枚数の40×8)である。上乗せ合計の630枚との差は310枚であり、最低告知枚数300枚を10枚だけ超えている。現在ステップ情報は、全て1回を示すデータ1にセットされる。演出ステップ情報は最大加算回数を示しており、抽選で決定及びセットされる。
副制御部160は、最後の演出回数(8回目)の演出告知枚数にこの10枚を加算して50枚とし、現在ステップ情報に1を加算して2にする(図71(D)参照)。この図において、演出告知枚数の合計は330枚である。上乗せ合計の630枚との差は300枚であり、最低告知枚数300枚と同数になっているので、演出告知枚数の振分け処理を終了する。その結果、上乗せ枚数として、本来1回目〜8回目が全て70枚であったのを、実際に上乗せ表示する演出告知枚数として、1回目〜7回目が40枚、8回目が50枚に効率よく変更でき、多種多様にバラケさせることが可能となる。この時点で副制御部160は、1回目から8回目の演出(全て弱演出)の順番を把握しており、遊技者にスタートレバーの操作を促す画像を表示して、演出開始信号の到来を待ち、8回目の演出の後、スペシャルボタン14の操作により纏め告知を実行し、最低告知枚数300枚を超えた最終上乗せ枚数を、スペシャルボタン14の操作により纏めて告知するのである。その後、主制御部100及び副制御部160は、当該ゲームで上述した疑似遊技(フリーズ演出)を実行する。
即ち、ゲームとして、通常ゲームと、ゲーム上の特典が付与されることで該通常ゲームより有利になる特別ゲームを実行可能な遊技機において、外周面に複数種類の図柄が配置された複数の回胴と、ゲーム毎に役を内部抽選する役抽選手段と、ゲーム毎に複数の回胴を回転させ、各々の回胴に対応して設けられた停止スイッチの操作を受け付けて、対応する回胴を個々に停止させ、前記内部抽選の結果に応じて図柄を表示する図柄表示制御手段と、予め定められた複数の特典量の中から、少なくとも1つ以上の特典量を決定する特典量決定手段と、表示装置に表示する表示特典量を決定する表示量決定手段と、遊技者の操作により操作信号を入力する入力手段と、を具備し、前記表示量決定手段は、決定された特典量に対応する最低特典量に加算量を加え、決定された特典量の合計と、前記表示特典量及び最終告知量の合計とを一致させ、前記表示装置は、前記表示特典量を全て表示した後に、前記操作信号が入力されると前記最終告知量を表示する。
図25に戻り、副制御部160は、図25に示す押し順ベル2−1が内部当選し、主制御部100から役抽選結果情報(押し順小役)及びアシスト情報(中→右→左)を受信すると、ベル小役(FUR1)を入賞させるのに必要な停止ボタン部10の押し順を黄色(ベル小役示唆)の円及び数字の1〜3で表示する。この場合には、第一停止操作を意味する数字の1を大きな黄色円の中に表示すると共に、ドラキュラやお姫様等の主人公の声で「ナカ」と発音する(図40(B)参照)。しかし、操作を誤ってコボシ目が表示されると、図31のRT1に移行するので、その場合、RT2やRT3へ再び移行させるために押し順リプレイが当選したときに、同様の表示と音声で遊技者にアシストするようになっている。なお、押し順ベル2−1に対応して、副制御部160が中→右→左という押し順情報を記憶しておけば、主制御部100は操作順序情報を送る必要はない。
副制御部160は、遊技者が中停止ボタン10bを正しく操作すると、中央の大きな黄色円を破裂させて消去すると共に、第二停止操作を意味する数字の2を大きな黄色円に拡大して表示する(図40(C)参照)。
副制御部160は、遊技者が右停止ボタン10cを正しく操作すると、右側の大きな黄色円を破裂させて消去すると共に、第三停止操作を意味する数字の3を大きな黄色円に拡大して表示する(図41(A)参照)。そして、副制御部160は、遊技者が左停止ボタン10aを最後に操作すると、左側の大きな黄色円を破裂させて消去すると共に、画面中央部に「GET」と表示し(図41(B)参照)、払出し枚数14を000に順に加算して014に変更し、払出し枚数14をTotal「0」に加算して14枚に変更する(図41(C)参照)。順に加算される場合の表示態様としては、000→001→002→003…→013→014と、Totalでは0→1→2→3…→13→14となる。一方、押し順ベル役が内部当選して、取りこぼした場合は、順に加算される表示態様ではなく、000→014という様に飛び越し表示態様となって、1ゲームが終了する。
図42は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図であり、1回の疑似ボーナスが終了するまでの映像の流れを表示している。
主制御部100は、疑似BBの開始からベル小役が当選した回数を記憶しており、ベル小役の当選回数が15回目の当該ゲームで右→中→左の押し順小役4−1(図26参照)が内部当選した状態を示している(図42(A)参照)。なお、左上にスペードの10が追加表示されているが、疑似BB(虹色)のゲーム中に放出ストックが1つ当選し、トータル3つの疑似ボーナスがストックされていることを示しており、最も左のクラブの5から順に放出される。
主制御部100は、右→中→左の押し順で停止ボタン部10が操作されると、ベル小役を入賞させて14枚の遊技媒体を払出し(図42(B)参照)、疑似BBの終了条件(ベル小役の当選回数が15回当選)が満たされたか否かを判断し、終了条件が成立すると、疑似BBを終了させて、3秒程度のショートフリーズ状態にする(図42(C)参照)。副制御部160は、210/210枚、及び増加枚数のTotalが167枚であることを表示し、ボーナス終了画面でTotalが167枚、BIGボーナスを1回行ったことを示す為に×1、REGボーナスを0回行ったことを示す為に×0と表示する。なお、押し順ベル役は、入賞しても取りこぼしても、000/210枚の000に14が加算されるが、ベル役以外(例えば、レア小役のチェリーやスイカ)は、000に一切加算されない。一方、Totalには実際に入賞して払出された枚数が加算され、遊技媒体の消費枚数(3枚/ゲーム)は減算される。
図72及び図73は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図であり、上乗せ枚数を報知する演出の流れを示している。
主制御部100は、疑似BB中にスタートレバー9が操作され、例えばレア小役であるセンターチェリー役(2枚払出し役で「単チェ」とも称する)に当選し、上乗せ抽選に当選すると、抽選により上乗せ枚数(上乗せ量)を決定する。
主制御部100は、10の位と1の位で構成される上乗せ基礎数を決定する。まず、10の位として0〜9の範囲で抽選し、例えば1〜9の内、7が選ばれたら10の位が7となるが、特に0が選ばれたときだけは、上乗せ基礎数は最高値の111と決定される。次に、1の位として0〜9の範囲で抽選し、例えば4が選ばれたら1の位が4となり、上乗せ基礎数は74に決定される。その結果、上乗せ基礎数は、最低値10〜99の範囲の自然数、及び最高値の111の何れかに決定される。そして、主制御部100は、倍率を1〜9の範囲で抽選し、例えば5が当選すると倍率は5倍に決定される。なお、上乗せ基礎数と倍率は大きな値となる程、当選確率は低くなるように割り振られている。主制御部100は、副制御部160に当選役がセンターチェリーであること、上乗せ抽選に当選し、上乗せ基礎数が74及び倍率が5倍である旨をコマンドで通知する。
副制御部160は、当該コマンドを受信すると上乗せ枚数を計算(74×5)して370枚であることを認識し、何れかのレア小役が当選したことを示す熱い演出を行う(図72(A)参照)。副制御部160は、停止ボタン部10が第1停止操作されると、上乗せ基礎数の74を表示し(図72(B)参照)、第2停止操作されると、掛け算を意味する「×」を表示する(図72(C)参照)。
副制御部160は、第3停止操作されると、倍率の5を表示し(図73(A)参照)、第3停止操作によるボタン離しのタイミングで、認識している上乗せ枚数の370枚を表示し(図73(B)参照)、その後に分母の210枚に370枚を加算して580枚と表示し、入賞した2枚を113枚に加算して115枚と表示する。なお、次に説明する疑似RB中の上乗せ演出も同様である。
図43〜図44は、演出画面の模式図及び窓部の図柄表示状態を示す模式図である。
ここで図33を参照し、主制御部100は、疑似BBの終了条件が成立すると、放出可能な疑似ボーナス及び疑似STのストックの有無を判断し、放出ストックがあれば疑似ボーナス又は疑似ストックタイム待機中に移行する一方、ストックがなければ通常遊技に移行する。この場合には、ストックが3つあり疑似ボーナスや疑似STを獲得した順に消化するので、図36(A)と同様に、まずは最も左のクラブ5の昇格抽選画面が表示される(図43(A)参照)。主制御部100は、クラブ5から昇格することなく、白BARリプレイが当選すると、副制御部160に逆押し(第一停止操作が右停止ボタン10c)で白7図柄を狙うように指示させ(図43(B)参照)、遊技者が停止ボタン部10を正しく操作(逆押し及び正しい操作タイミング)すると、白BARリプレイが入賞して白7図柄、白7図柄、BAR図柄が右下り一直線に揃って表示される(図43(C)参照)。但し、実際に入賞して作動したのは、ベル図柄、白7図柄、白7図柄のリプレイ役である。
主制御部100は、疑似RBを発動させると、疑似BBストック確率30%のストック抽選テーブルを用いて、図23に示した当選役に応じてストック抽選を行う。副制御部160は、主制御部100から役抽選結果情報及び操作順序などアシスト機能に関する情報(アシスト情報)を受け取り、その情報に基づいて適切な演出を行うようになっている。
副制御部160は、スタートレバー9が操作され、疑似RBを開始すると、疑似RB開始画面を表示し、ストックされている疑似ボーナスの種類と個数をトランプの絵柄と枚数で、表示演出装置11の左上部に表示する(図44(A)参照)。主制御部100は、14枚配当のベル小役が5回内部当選したことを契機にして、疑似BBを終了させるので、押し順ベル役が内部当選して、取りこぼしても1回として管理する。一方、副制御部160は、ベル小役が5回当選に相当する疑似BB終了枚数データとして、70枚という数値データを記憶している。
主制御部100は、5回目のベル小役を入賞させて14枚の遊技媒体を払出し(図44(B)参照)、疑似RBの終了条件が満たされたか否かを判断して、終了条件が満たされると、疑似RBを終了させて、3秒程度のショートフリーズ状態にする。副制御部160は、70/70枚、及び最初の疑似BBから継続して係数した増加枚数のTotalが248枚であることを表示し(図44(B)参照)、ボーナス終了画面でTotalが248枚、BIGボーナスを1回行ったことを示す為に×1、REGボーナスを回行ったことを示す為に×1と表示する。なお、押し順ベル役は、入賞しても取りこぼしても、00/70枚の00に14が加算されるが、ベル役以外(例えば、レア小役のチェリーやスイカなど)は、00に一切加算されない。一方、Totalには実際に入賞して払出された枚数が加算され、消費枚数(1ゲーム当り3枚)は減算される。
図45〜図46は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。図47は、リーチ目の種類を示す説明図である。
ここで図33を参照し、主制御部100は、疑似RBの終了条件が成立すると、放出する疑似ボーナス及び疑似STの放出ストックの有無を判断し、放出ストックがあれば疑似ボーナス又は疑似ストックタイム待機中に移行する一方、放出ストックがなければ通常遊技に移行する。この場合には、放出ストックが2つあり疑似ボーナスや疑似STを獲得した順に消化するので、図43(A)と同様に、まずは最も左のジョーカーが表示され、その直下にストックされているスペードの10が表示される(図45(A)参照)。ジョーカーは、最も高いストックタイムが確定した状態なので、主制御部100は、昇格抽選に替えて疑似ボーナスや疑似STのストック抽選を行う。このストック抽選は、チェリーやスイカなどの役抽選結果に応じたストック抽選テーブルを用いて実行されるので、役抽選で確定役又はレア小役が当選すればストック抽選に当選する確率が上がる(確定役は100%で2以上の複数ストック当選)。図45(B)は、ストック抽選で新たに疑似ボーナス又は疑似STが当選し、疑似BB(赤色)以上又は疑似STが確定したスペードのエースが表示されている状態を示している。
主制御部100は、図45(B)の状態でBARリプレイが当選すると、副制御部160に逆押でBAR図柄を狙うように指示し(図45(C)参照)、遊技者が停止ボタン部10を正しく操作すると、BARリプレイが入賞してBAR図柄が中央横一直線に揃って表示される(図24(C)参照)。
主制御部100は、1セットで50ゲームの疑似STを発動させると(図33参照)、1セット当たり平均して2個ストックする確率(200%)のストック抽選テーブルを用いて、図23に示した当選役に応じてストック抽選を行う。疑似ボーナス中に行うストック抽選では裏ストック個数及び放出ストック個数と種類が決定されるので、裏ストックだけが当選した場合、疑似ボーナスは放出されな。しかし、疑似STや疑似超ST中で行われるストック抽選では、裏ストック個数の有無とは無関係に、また裏ストックを使用せずに、放出ストック個数と種類が決定されるので、当選した数の疑似ボーナス等が疑似ST終了後に直ちに放出される。また、現在記憶している裏ストック個数はそのまま維持されて、疑似ボーナス遊技や通常遊技や疑似ボーナス遊技等で使用できる。
副制御部160は、スタートレバー9が操作され、疑似STを開始すると、疑似ST開始画面(ストックタイム開始画面)を表示し、現在ストックされている疑似ボーナスの種類と個数をトランプの絵柄(種類)と枚数で、表示演出装置11の左上部に表示し、この場合には1ゲーム消化したので残りゲーム数が49で、Totalで254枚増加していることを表示する(図46(A)参照)。図46(B)は疑似STの開始1ゲーム目にレア小役が当選したことを告知しており、例えば強チェリー(3連チェリー)が内部当選すると、高確率でストック抽選を行って、ドラム部2の非有効ライン(中段を除く、上段及び下段)の回胴部図柄表示LEDを2秒間程度だけ赤く点灯させる。この場合には、ボーナス・ストックが1つ当選して疑似BB(白)以上が確定のハートのクィーンが1つ追加表示されており、2枚配当の3連チェリーが入賞して、増加枚数が2枚加算されてTotalで256枚と表示される(図46(C)参照)。この疑似STは、1セットで50ゲーム実行されるが、50ゲーム間でボーナス・ストックが1つも当選しなければ、更に1セット追加され50ゲームが最初から新たに継続する。なお、追加されるゲーム数は、30ゲーム、40ゲーム、50ゲーム、100ゲーム等の中から抽選で決定してもよい。
また、疑似ST中の上乗せ抽選に当選すると、基礎数の50ゲームに上乗せ当選分を加算する様にしてもよい。例えば、(1)疑似ST中に上乗せ抽選に当選した場合、付与する上乗せゲーム数を決定する。そして、表示演出装置11に上乗せゲーム数(上乗せ量)に応じた色の上乗せ玉を表示し、50ゲームの疑似STを消化して、残りゲーム数が0になったときに、上乗せ演出を行って上乗せ当選分をこの0ゲームに加算する様にする。上乗せ玉の色は、水色が5ゲーム以下、黄色が10ゲーム以下、緑色が30ゲーム以下、赤色が50ゲーム以下、虹色が50ゲーム超を示唆している。具体的には、主制御部100は、まず役抽選でレア小役が当選したことを契機にして、上乗せチャンスゾーンへの移行抽選を行い、移行抽選に当選すると、更にポイント抽選を行って、付与する付与ポイントを決定する。なお、移行抽選を実行するのではなく、(2)疑似ST中に特定役(スペシャルリプレイ役やチャンス目リプレイ役)が当選したことを契機にして、上乗せチャンスゾーンへ必ず移行させ、付与ポイントを決定するようにしてもよい。
図61は、上乗せ特化テーブル及び選択画面の概念図である。
上乗せ特化テーブル(図61(A)参照)は、種別として上乗せ特化01〜上乗せ特化20まであり、各上乗せ特化ゲームに対して必要ポイントと上乗せ期待値が対応付けられている。例えば、上乗せ特化10の場合、選択するのに10ポイントが必要で、その平均上乗せゲーム数(上乗せ期待値)が30ゲームであることを示している。但し、上乗せゲーム数の範囲は、最低10ゲーム〜最大50ゲームに納まるように抽選で決定される。
図61(B)は、遊技者に表示される表示演出装置11の選択画面であり、上乗せチャンスゾーンへ移行して、決定された付与ポイントが20ポイントであり、合計20ポイントの範囲で複数選択するように指示していることを示している。図61(C)は、遊技者が十字キー7を操作して、斜線で示す上乗せ特化02を3つ、上乗せ特化04を1つ、上乗せ特化10を1つ選択し、残ポイントが0ポイントであることを示している。なお、上乗せ特化15を1つだけ選択してもよいし、上乗せ特化09を2つ選択して、残り2ポイントを使用せずに廃棄してもよい。ただし、不使用ポイントがある場合、注意喚起の為に警告画面が表示される。図61(C)の状態でスタートレバー9が操作されると、主制御部100は、上乗せ特化02(上乗せ期待値6ゲーム)を3回、上乗せ特化04(上乗せ期待値12ゲーム)を1回、上乗せ特化10(上乗せ期待値30ゲーム)を1回の上乗せ抽選を実行し、平均60ゲーム(基数N1)が上乗せされるので、上乗せ玉は虹色で表示されることになる。そして、50ゲームの疑似STを消化して、残りゲーム数が0になったときに掛け合せ係数(N2)を決定し、基数N1×掛け合せ係数N2(例えば、60ゲーム×5倍)を順に表示する上乗せ演出を行って、上乗せ当選分をこの残り0ゲームに加算する様にする。
図62は、疑似STのゲーム進行処理手順を示すフローチャートである。
主制御部100は、1セット50ゲームの疑似STを開始すると、疑似STの1ゲーム毎にこのサブルーチンを呼び出す。主制御部100は、ステップS300で疑似STの残りゲーム数が0ゲームか否かを確認し、0ゲームであればステップS305に移行する一方、0ゲームでなければステップS310に移行して、上乗せチャンスゾーン(上乗せ特化ゾーン)が当選したか否かを確認する。当選していなければステップS300へ移行する一方、当選していればステップS320へ移行して、付与ポイントを抽選で決定し、ステップS330で当該付与ポイントに応じて選択された上乗せ特化ゾーン(上乗せ特化ゲーム)を表示する。ステップS340で遊技者が十字キー7を操作して、1つ以上の上乗せ特化ゾーンを選択し、スタートレバー9が操作されると、主制御部100は、S350で上乗せ特化ゲームを実行し、上乗せゲームの基数N1を決定して、ステップS300へ移行する。なお、1セットの疑似STにおいて、複数回の上乗せチャンスゾーンが当選しても、同様の処理によりN1に累積して加算される。
主制御部100は、ステップS300で疑似STの残りゲーム数が0ゲームとなってステップS305に移行すると、基数N1が0か否かを確認し、0であれば図33の通常遊技(ストック無し)又は疑似ボーナス待機中(ストック有り)へ移行する一方、0でなければステップS360に移行する。主制御部100は、ステップS360で掛け合せ係数N2を決定し、ステップS370で基数N1×掛け合せ係数N2(N1×N2の掛け算)を演算し、ステップS380で基数N1を表示後に係数N2を表示し、ステップS390で演算結果(60ゲーム×5倍の300ゲーム)を表示して、300ゲーム継続する新たな疑似STを実行する。なお、係数N2を1とすれば、基数N1がそのまま上乗せゲーム数(上乗せ分)となるので、演算処理は不要となる。この上乗せ分は、払出し枚数、差枚数やナビゲーション回数等、あらゆる上乗せを含む概念である。
この疑似ST中に当選したレア小役(上段スイカ、右下スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、リーチ目リプレイ1〜12)は、フリーズ抽選契機役であり、フリーズ抽選で当選すると、ゲーム終了後にベットされた状態でスタートレバー9が操作されたことを契機に、次ゲームの本抽選(実ボーナス、小役やリプレイ等を役決定)を実行すると共に、遊技の進行を遅延させる疑似超ST(疑似遊技)を開始してストック抽選を実行する。フリーズ抽選が当選すると、保証ゲーム数及びループ率が設定される。ストック抽選の実行により、放出するストック抽選(放出ストック個数抽選)、疑似超STの継続又は終了を決める継続抽選(又は、パンク抽選ともいう)を行って、疑似超ST(図33の「超ストックタイム」参照)に移行する。疑似超STは、本遊技を模したリールフリーズ演出を伴う疑似遊技であって、本遊技ではないが、前述したように本抽選により既に役は決定されており、本遊技の進行を停止(又は、遅延)させる遊技である(図33参照)。
疑似超STが開始すると、リールフリーズ演出が実行され、ドラム部2が本遊技と同様に回転する。ストック抽選で放出ストック個数が決定され、3つの停止ボタン部10が操作されると、対応するドラム部2を停止させ、何れかのリーチ目(図47参照)を表示することで疑似ボーナスのストック当選を報知する。このドラム部2は、疑似遊技状態であることを遊技者に示す為に、最終停止操作後にドラム部2が上下に微動を繰り返す疑似停止状態となる。また、放出ストック個数分は、トランプの種類及び枚数で表示演出装置11に追加して表示される。放出ストックされた場合は、ドラム部2の回胴部図柄表示LEDを2秒〜1回の疑似遊技終了までの間多くの色(黄色、緑色、赤色、虹色)に点灯又は点滅させる。図47に示すリーチ目でリールが実際に停止する複数のリーチ目リプレイ役(図23参照)が存在しており、何れかのリーチ目リプレイ役が当選すると、押し順や操作タイミングに応じて、本遊技でも図48と同様のリーチ目停止形で表示されるようになっている。この疑似ST又は疑似超STでは、放出抽選に当選すれば、その当選個数分だけ、疑似STの終了後に待機状態を経て、疑似ボーナス又は疑似STとして放出される。つまり、疑似ST又は疑似超STでは、裏ストックが全く無くても、放出抽選に当選すれば直ちに放出されるのである。また、裏ストックとして貯めていたものは、通常遊技に移行しても、裏ストック個数としてそのまま引き継がれる。なお、図48に示すリーチ目は実ボーナス内部中に停止する複数のリーチ目(例えば、図48の上図中央のゲチェナ)を含んでいる。
疑似超STの継続状態で、スタートレバー9が操作されると、ストック抽選及び継続抽選を行って、ドラム部2が回転して次の疑似超STが開始する。ストック抽選に外れたが疑似超STの継続が決定(終了条件不成立)され、3つの停止ボタン部10が操作されると、対応するドラム部2を疑似的に停止させ、通常リプレイ(中段リプレイ又は右上リプレイ)を表示することで疑似超STの継続を報知する。一方、ストック抽選及び継続抽選に外れた場合(終了条件成立)、3つの停止ボタン部10が操作されると、対応するドラム部2を疑似的に停止させ、ハズレ目(バラケ目だが非リーチ目)を表示することで疑似超STの終了を報知して、疑似STに戻る。なお、疑似ボーナス中にリーチ目リプレイ役が当選した場合、ストック抽選を行って、当選した時には押し順を出さないが、不当選(ハズレ)の時には右ファーストの押し順を表示する。この時、遊技者によって右ファースト操作が行われると、中段リプレイが表示されるのでリーチ目は出ないが、左ファースト操作又は中ファースト操作されるとリーチ目が表示されてストック当選を報知するようになっている。
図48は、超ストックタイムのフローチャートである。
フリーズ抽選に当選すると、主制御部100は疑似超STのサブルーチンを呼び出し、ステップS200で保証ゲーム数及びループ率を設定する。ステップS210でスタートレバー9が操作されたことを契機に、主制御部100はステップS220に移行するが、1回目なので既にスタートレバー9は操作済である。なお、2回目以降にスタートレバー9が操作されなければ、約20秒の計時時間がタイムアップし、それを契機にステップS220に移行する。ステップS220で、保証ゲーム数の有無が判断され、0でなければステップS223に移行して、疑似ボーナス又は疑似ST(疑似ボーナス等という)の種類を決定し、決定された疑似ボーナス等の種類に応じてリーチ目を決定し、停止ボタン部10の操作により回転しているドラム部2を停止(又は、疑似停止)させてリーチ目を表示する(ステップS225)。一方、保証ゲーム数が0であればステップS230に移行して、疑似超STのパンク抽選(又は、継続抽選ともいう)を行って、ステップS240で疑似超STの終了条件が成立したか否かを判断する(つまり、スタートレバー9の操作タイミングでパンク抽選が行われる)。ステップS240で終了条件が成立していなければ、ステップS250でストック個数N(0以上の整数)を決定し、疑似ボーナス等の種類又はストック不当選を決定する。なお、Nが0であれば、必ず不当選となるが、Nが1以上でも疑似ボーナス等の種類抽選でハズレると不当選となる。テップS255で疑似ボーナス等のストックの有無(ストック当選)を判断し、疑似ボーナス等の種類や個数に応じてリーチ目を決定し、停止ボタン部10の操作により回転しているドラム部2を停止(又は、疑似停止)させてリーチ目を表示する(ステップS225)。一方、ストックがなければ、抽選が継続することを告知する為に、停止ボタン部10の操作により通常リプレイ目を表示する(ステップS228)。一方、終了条件が成立していれば、停止ボタン部10の操作によりドラム部2を停止(又は、疑似停止)させてハズレ目を表示して(ステップS260)、疑似超STを終了して疑似STを再度実行する。
図49は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
主制御部100は、50ゲームの疑似STを消化して、残りゲーム数が0になると疑似STを終了し、増加枚数のTotalが318枚であることを表示する(図49(A)参照)。また、副制御部160は、疑似ST及び疑似超STでストックした疑似ボーナス及び疑似STの種類と個数をトランプの絵柄と枚数に対応付けて、表示演出装置11の左上部に表示する(図49(A)参照)。この場合、新たに6つを放出ストックし、ハートのクィーン、ダイアの8、スペードのジャック、ハートのジャック、ジョーカー及びスペードの9が追加表示されている。
ここで図33を参照し、主制御部100は、疑似STの終了条件が成立した場合には、疑似ボーナス及び疑似STのストックの何れかが必ず存在し、放出順位が高い疑似ボーナス又は疑似ストックタイム待機中に移行する。この場合には、ストックが8つあり疑似ボーナスや疑似STを獲得した順に消化するので、図43(A)と同様に、まずは最も左のスペードの10の昇格抽選画面が表示され、その直下に他の7つのストックが表示される(図48(B)参照)。主制御部100は、昇格抽選に当選して疑似ボーナスが昇格し、スペードの10がスペードのキングになったことを副制御部160に表示させ、白7リプレイが当選すると、副制御部160に逆押し(第一停止操作が右停止ボタン10c)で白7図柄を狙うように指示させる(図49(C)参照)。
遊技者が停止ボタン部10を正しく操作すると、白7リプレイが入賞して白7図柄が中央横一直線に揃って表示される(図38(A)参照)。疑似BB(緑色)が決定されていると仮定すると、副制御部160は、変化させる色毎にスペシャルボタン14の操作回数を抽選で事前に決定し、色決定画面を表示して、スペシャルボタン14の連打操作を促す(図39(A)参照)。例えば、副制御部160は、抽選によって、5回で白色→黄色へ(図39(B)参照)、その後に7回で黄色→緑色へという様に、色変化タイミングの操作回数を事前に決定し回胴部図柄表示LEDの発光色を制御している。
ここで図33を参照し、四角枠内の全ての遊技状態(通常遊技、前兆、待機、疑似ボーナス、ストックタイム、超ストックタイム)で、実ボーナス(ボーナス1、ボーナス2)が内部当選したゲームでボーナス図柄が揃って入賞すると、実ボーナスゲームが直ちに開始される。一方、内部当選したゲームでボーナス図柄が揃わなければ、実ボーナス内部中(RT4でハズレ確率1/2)の遊技状態に移行し、数ゲームの激アツ演出の後に実ボーナスの当選が告知される。この実ボーナス図柄が揃って、停止ボタン部10の最終停止操作ボタンを離したタイミングでストック放出抽選(放出する疑似ボーナスの個数及び種類の抽選)を行う。これにより、1回の実ボーナスゲームにおいて、高確率なストック放出抽選を最低1回実行するので、実ボーナスゲーム中にレア小役を引けなかった場合でも、遊技者は疑似ボーナスが放出される期待感が高まる。つまり、実ボーナス図柄が揃ったことを契機にして、ストック抽選(裏ストック個数、放出個数、種類)を実行する。また、実ボーナスゲーム遊技中にも、役抽選結果である当選役に基づいて、ストック抽選が行われる。このストック抽選で当選する確率は、通常リプレイやベル小役などの普通役よりもレア小役の方が遥かに高いので、遊技者は特にレア小役が当選することを期待する。1回の実ボーナスゲームは、遊技メダルの払出し枚数に基づく終了条件(例えば、規定枚数を超えること)が成立したらゲーム終了となる。
特に、疑似ボーナスや疑似ST(ストックタイム)中に実ボーナスが内部当選すると、実ボーナス遊技の終了後にRT0(初期状態)となり、RT0状態→RT1状態→RT2状態→疑似ボーナス図柄当選(白7リプレイ等)までが昇格抽選を行う長期の疑似ボーナス待機状態となる。この疑似ボーナス待機状態を10ゲーム行う毎に疑似ボーナスの自力ランクアップ抽選が行われ、スペシャルボタン14の操作が有効になった状態(内部のLEDが点滅状態)で押下すると、そのタイミングで当落抽選が実行され、当選の場合には「成功」となって疑似ボーナスがランクアップする。例えば、疑似RBから疑似BB(白色)へ、疑似BB(赤色)から疑似BB(虹色)へ、疑似BB(虹色)から疑似STへと昇格する。一方、落選の場合は、疑似ボーナスのランクは維持される。そして、疑似ボーナス図柄が内部当選すると当該図柄を逆押しで狙わせて、疑似ボーナスを最初のスタート枚数の0枚目から再び実行する。
上述した様に疑似ボーナス遊技を繰り返して、ストックしている疑似ボーナス等を全て放出し、「放出ストックなし」(図33参照)となった場合には、通常遊技状態(通常状態1、通常状態2、高確状態及び超高確状態の何れかの状態)に戻る。この通常遊技状態では、ゲーム毎に役抽選結果に応じたストック抽選テーブルを用いて、ストック抽選(裏ストック個数及び放出ストック個数と種類)が行われるが、それに加えてボーナス間ゲーム数に応じて、ボーナス放出抽選が実行される。ボーナス放出の当選率は、1ゲーム目が20%、11ゲーム目が3%、33ゲーム目が6%、55ゲーム目が3%、77ゲーム目が15%、99ゲーム目が3%、111ゲーム目が3%、222ゲーム目が3%、333ゲーム目が30%、444ゲーム目が5%、555ゲーム目が10%、666ゲーム目が5%、777ゲーム目が50%、888ゲーム目が5%、999ゲーム目が100%として割り振られており、それ以外のゲーム数(例えば、2ゲーム目〜10ゲーム目)ではボーナス放出抽選は行われない。ボーナス放出抽選に当選しても、疑似ボーナスの裏ストックが1個(裏ストック0個)もなかったら、疑似ボーナスは放出されないが、天井の999ゲーム目には100%で最低1個の放出ストック個数と種類が決定され、前兆演出後に疑似ボーナス等として放出される。
図33の通常遊技状態(通常遊技、疑似ボーナス前兆、疑似ボーナス待機中)と、疑似ボーナス遊技状態(疑似ボーナス、ストックタイム、超ストックタイム)とで、疑似ST(ストックタイム)の当選確率が大きく異なり、前者よりも後者の方が当選確率は大幅に高くなっている(前者は5%、後者50%)。つまり、通常遊技状態で当選した疑似ボーナスの内、90%が疑似BB又は疑似RBで、10%疑似STとなる一方、疑似ボーナス遊技状態で当選した疑似ボーナスの内、50%が疑似BB又は疑似RBで、50%疑似STとなる。そして、主制御部100は、ストックした疑似ボーナスの種類をストックした順番で記憶しており、最も遅く記憶した疑似ボーナスを最初に放出する(Last in First out)。これにより、疑似ボーナスからストックタイムへ、ストックタイムから疑似ボーナスへという一連の遊技ループを形成でき、出玉の大きな波を作ることが可能となる。