JP2017112205A - 発光体及びレーザー光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】光励起を用いずに低コストで高出力な発光体を提供する。【解決手段】発光体1Aでは、第一の多層膜反射鏡2と、第一の活性層3と、第二の多層膜反射鏡4と、第三の多層膜反射鏡5と、第二の活性層6とがこの順序で積層され、且つ、第一の多層膜反射鏡2に直接若しくは間接的に接続された第一の電極7と、第二の多層膜反射鏡4若しくは第三の多層膜反射鏡5のいずれかに直接若しくは間接的に接続された第二の電極8と、を有し、第二の活性層6の波長は第一の活性層3の波長より大きく、第二の活性層6はメサ状をなし、第一の電極7は、第二の活性層6よりも積層方向(Y方向)の面積(XZ面の面積)が小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、発光体及びレーザー光源に関する。
近年レーザー発振器の高出力化が著しく進展し、それを用いた加工機分野の研究が盛んに行われている。レーザー加工は材料の切断・溶接などに用いられており、レーザー加工の特徴である高エネルギー密度を利用し、従来の機械的な加工では不可能であった炭素繊維などの特殊な材料の切断や、熱の影響を抑制した良好な溶接を可能としている。
一方では、加工速度向上のためには更なるレーザーの高出力化が求められ、高出力レーザー光源はもとより、レーザー光を増幅するための光増幅器についても盛んな研究が行われている。
特許文献1には、化合物半導体を光励起によってキャリア注入し、二つの反射鏡間で共振させることでレーザー発振をする半導体レーザーが開示されている。化合物半導体の内部に多くの利得媒質を導入することで高出力化を実現している。
しかしながら、化合物半導体において多くの利得媒質にキャリアを注入するには光励起によらねばならず、励起光源の光軸調整等が必須となり、簡便に高い光利得を得ることができない。
本発明は、このような現状に鑑みて創案されたもので、簡便な構造で高い光利得を得ることができる発光体の提供を、その主な目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の発光体は、第一の多層膜反射鏡と、第一の活性層と、第二の多層膜反射鏡と、第三の多層膜反射鏡と、第二の活性層とがこの順序で積層され、且つ、第一の多層膜反射鏡に直接若しくは間接的に接続された第一の電極と、第二の多層膜反射鏡若しくは第三の多層膜反射鏡のいずれかに直接若しくは間接的に接続された第二の電極と、を有し、第二の活性層の発振波長は第一の活性層の発振波長より大きく、第二の活性層はメサ状をなし、第一の電極は、第二の活性層よりも前記積層方向の面積が小さい。
本発明によれば、簡便な構造で高い光利得を得ることができる発光体を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る発光体の断面図である。 第2の実施形態に係る発光体の断面図である。 第3の実施形態に係る発光体の断面図である。 第4の実施形態に係る発光体の断面図である。 アルミニウムの含有率と熱伝導率との関係を示す特性図である。 第5の実施形態に係る発光体の断面図である。 本発明の実施例に係る発光体を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面図である。 実施例における第二の活性層の構成を示す模式図である。 第6の実施形態に係るレーザー光源の概要構成図である。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
本発明の実施形態を説明する前に、従来技術及びその問題点について詳しく説明する。
レーザー光の増幅においては様々な手法が検討されており、酸化物材料を用いた固体増幅器やファイバ増幅器、近年ではフォトニック結晶を用いたファイバ増幅器などが実用化されている。
酸化物材料を用いた増幅器においては、固体レーザー発振器で用いられているNd:YAGやYb:YVOなどが用いられているが、いずれも種光源以外の励起光源を必要とするため、装置の大型化、コスト上昇は避けられない。
また、出力に応じて結晶の大型化や励起光源の高出力化が必要となるため、高出力化が進行するほど上記弊害が助長される。これについてはファイバ増幅器についても同様である。
酸化物材料を用いた増幅器はそれを用いたレーザー発振器と同様に波長選択性が限定されており、用途に応じた波長を選択することができない。
フォトニック結晶を用いたファイバ増幅器はファイバ中に微細構造を作製することで増幅する波長選択性の幅を拡大している。しかし、フォトニック結晶ファイバを含むファイバ増幅器は励起光源の強度のみならずファイバ長によっても出力が決定する。
従って、高出力増幅器を想定する場合、フォトニック結晶ファイバのファイバ長を一定以上に設定しなければならないが、それをコンパクトに収納するためにはファイバに曲率を与えなければならない。
しかし、非特許文献1に示すように、フォトニック結晶ファイバは一定以上の曲率・曲げ角度を与えると出力低下やビーム形状の変形などの弊害が発生する。従ってフォトニック結晶ファイバを収納する際にはその曲率を一定以下に設定しなければならないため、増幅器の小型化は大きく制限される。
化合物半導体を用いた光増幅器として、端面型光増幅器と面型光増幅器が知られている。端面型光増幅器について、非特許文献2には1Wの種光を30Wに増幅した例が示されている。しかし、利得領域は非常に狭く、種光の利用効率、出射端面の破壊など種々の課題のため高出力化は困難である。
一方で、面型の半導体増幅器は光軸に垂直な方向に広大な利得領域を有する一方、光軸に平行な方向に対する利得領域の長さは十分とはいえない。
非特許文献3には、多重量子井戸(MQW)の活性層を複数積層することで高い利得を確保する構造が提案されている。しかし、電流によるキャリア注入の場合、MQW活性層の数が増加するにつれて、各量子井戸への均一なキャリア注入が困難となることが一般的に知られている。
そこで、複数のMQW活性層へのキャリア注入は外部光源を用いた光励起によって実現される。しかし、励起用としての外部光源を導入することは、光増幅システムやレーザー光源として大幅なコストアップを引き起こし、同時に外部光源の光軸調整のための煩雑な作業が必要となる。
図1に基づいて本発明の第1の実施形態を説明する。
本実施形態に係る発光体1Aは、第一の多層膜反射鏡2と、第一の活性層3と、第二の多層膜反射鏡4と、第三の多層膜反射鏡5と、メサ状をなす第二の活性層6とがこの順序でY方向に積層されている。
第一の多層膜反射鏡2には第一の電極7が直接若しくは間接的に接続され、第三の多層膜反射鏡5には第二の電極8が直接若しくは間接的に接続されている。第二の電極8は第二の多層膜反射鏡4に直接若しくは間接的に接続されていてもよい。
符号9、19は第一の活性層3を挟むクラッド層を示している。
第二の電極8は、第二の活性層6の周囲を囲む環状をなし(図7(a)参照)、第二の活性層6の発振波長は、第一の活性層3の発振波長より大きく設定されている。
第一の電極7は、第二の活性層6よりも積層方向から見た面積(すなわちXZ面の面積)が小さい。すなわち、第一の電極7のX方向の幅w1は、第二の活性層6のX方向の幅w2よりも小さく設定されている。また、X方向に垂直な方向のZ方向においても同様である。
Y方向において、第一の電極7〜第二の多層膜反射鏡4までの部分は面発光レーザー部11をなし、第三の多層膜反射鏡5〜第二の活性層6までの部分は光増幅器部12としてなる。
第一の電極7と第二の電極8とによる電流により第一の活性層3にキャリアが注入される。第一の電極7より注入されたキャリアは、第一の電極7の面積の小さい形状により制御され、第一の活性層3の限られた領域に注入される。
第一の活性層3に注入されたキャリアは、量子井戸層のバンドギャップで発光再結合し、所定のエネルギーを有する光を放出する。第一の電極7の形状制御により第一の活性層3のキャリア密度が高められているため、容易に反転分布に到達し、レーザー発振を実現する。
ここで第一の多層膜反射鏡2及び第二の多層膜反射鏡4の反射率を適切に設定することにより、発振したレーザー光が複数のMQWを有する第二の活性層6に照射される。
第二の活性層6は量子井戸層と、障壁層及びスペーサ等よりなり、上記発振したレーザー光は該レーザー光のエネルギー以下のバンドギャップを有する材料より構成される層で吸収され、キャリアを生成する。
生成したキャリアは量子井戸内部で蓄積され、反転分布に到達する。
反転分布に到達した第二の活性層6に種光13が照射されると、誘導放出14が発生し、光増幅を実現することができる。
第二の活性層6は発光体最表面に配置されていることが、レーザー発振や種光の増幅のためには重要であり、最表面に第二の活性層以外の部材が存在することは、該部材による光吸収のため、上記効果を低下させることに他ならない。
一般的に、外部励起光源を用いてキャリア注入を行う場合、励起光源の照射位置と種光源の照射位置を厳密に一致させなければならない。しかしながら、本発明の発光体によれば、第二の活性層6における照射位置制御は、電流注入領域の位置、すなわちフォトリソグラフによって厳密に可能であり、上述の煩雑な光軸調整を省略することが可能である。
発光体1について、さらに詳細に説明する。
少なくとも第一の多層膜反射鏡2と、第一の活性層3と、第二の多層膜反射鏡4とを有するのは、通常の面発光レーザーの構成である。
第三の多層膜反射鏡5を有するのは、種光13を反射するためである。第一の電極7及び第二の電極8は、第一の活性層3に電荷を注入するためである。第二の電極8は環状が好ましいが、環状でなくとも構わない。
第二の活性層6のバンドギャップに対応する波長は、第一の活性層3のバンドギャップに対応する波長よりも長い。
第二の活性層6は円柱形や直方体形といったメサ状をなしている。すなわち、第二の活性層6の表面は、略平面である。
第一の活性層3から放出されるレーザー光は、第二の活性層6側に向かうにしたがって、若干ではあるが拡散する。したがって、第一の活性層3から放出されるレーザー光を、適切に第二の活性層6に照射するために、第一の多層膜反射鏡2に接する第一の電極7の面積は、第三の多層膜反射鏡5に接する第二の活性層6の面積よりも小さくなっている。
これにより、励起光源の光軸調整等をせずとも、高い利得を有する発光体を実現できる。
本実施形態によれば、簡便な構造で高い光利得を得ることができる。
図2に基づいて第2の実施形態を説明する。
上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、既にした構成上及び機能上の説明は適宜省略する(他の実施形態において同じ)。
本実施形態の発光体1Bにおいて、第一の多層膜反射鏡2は極性がプラスのp型半導体からなり、第二の多層膜反射鏡4は極性がマイナスのn型半導体からなる。
特許文献2に開示された構造は活性層の形状によって電流注入領域を制御し、活性層中のキャリア密度を高めている。しかしながら、このような構造の場合活性層端部が露出しているにもかかわらずキャリア注入がなされるので、端部で非発光再結合が発生し信頼性が大きく低下する。
一方、本発明においては、活性層端部は露出しているものの、電流注入領域は第一の電極7によって制御されており、キャリア注入は第一の活性層3の内部に限定されるため、非発光再結合は増加せず、高い信頼性を維持することができる。
半導体材料中において、注入されたキャリアは、その移動度によって拡散距離が変化する。一般に同一材料中において、電子の拡散距離は正孔の約1000倍である。
すなわち、n型半導体側に位置する電極(第二の電極)の形状によって注入領域を制御することは困難で、p型半導体側の電極(第一の電極)によって制御する方法がより効率的である。
本実施形態では、第一の活性層3の下部の第一の多層膜反射鏡2をp型半導体とし、第一の電極7の形状によって第一の活性層3へのキャリア注入領域を制御し、環状の第二の電極8が接続される第二の多層膜反射鏡4若しくは第三の多層膜反射鏡5をn型半導体としている。
上述の如く、n型キャリア(電子)はp型キャリア(正孔)と比較すると半導体中の移動度が極めて高く、活性層への均一なキャリア注入を容易に実現することができる。
本実施形態によれば、低い消費電力で、高い光利得を得ることができる。
図3に基づいて第3の実施形態を説明する。
第2の実施形態における構成を実現する方法の一つとして、p型の半導体基板を用いる手法が考えられる。しかし、一般的にはp型基板上への結晶成長は難易度が高く、成長条件の抽出に多大な作業が必要となる。
本実施形態の発光体1Cでは、この問題を解消すべく、p型である第一の多層膜反射鏡2の下部にトンネル接合部15とn型半導体層16を設けている。
図3において、[n]はn型を、[p]はp型を示している(他の図において同じ)。
これにより、n型基板16上への成長を可能にし、その結果結晶成長の難易度を低減することが可能となり、均一なキャリア注入を容易に実現することができる。
しかしながら、n型キャリア(電子)は移動度が高いため、n型半導体層(n型基板16)の膜厚は可能な限り薄く設定しなければならない。
本実施形態によれば、高効率且つ低い消費電力で、高い光利得を容易に得ることができる。
図4及び図5に基づいて第4の実施形態を説明する。
本実施形態の発光体1Dでは、化合物半導体を用いた第一の多層膜反射鏡2において、AlGa1−xAs/AlGa1−yAs(x≠y)が用いられている。
AlGaAs系材料は、図5に示す熱伝導率を有していることが知られている。図5の縦軸は熱伝導率を、横軸はアルミニウムの含有率を示している。
図5より、x=0若しくはx=1(y=0若しくはy=1)であるとき高い熱伝導率を有していることが分かる。図5において、Alはアルミニウム、Gaはガリウム、Asはヒ素、Inはインジウム、Pはリンを示している。
一方、多層膜反射鏡においては二種類の材料の屈折率差が大きいほど1ペアあたりの反射率を高く設定することが可能である。すなわち、AlAs(ヒ化アルミニウム)/GaAs(ヒ化ガリウム) DBR(分布型ブラッグ反射鏡)が材料の熱伝導率的に最も優れ、且つ反射鏡のペア数を少なく設定できることから、高い放熱効果を得ることができる。
その結果、駆動中の活性層温度を低減させることが可能で、発光体の最大光出力、発光効率、更には信頼性についても向上させることが期待できる。
本実施形態によれば、高信頼性で、高効率且つ低い消費電力で、高い光利得を容易に得ることができる。
図6に基づいて第5の実施形態を説明する。本実施形態では、第一の電極7の下側に接合剤17を介してヒートスプレッダ18が設けられている。
半導体材料に電流注入する場合、結晶成長の際材料中に不純物を添加することによって導電性を付加することができる。材料の抵抗は添加する不純物の量によって制御することができるが、同時に材料のバンドギャップが変化することが知られている。
本実施形態の発光体1Eでは、第一の活性層3の発光波長を980nm(1.27eV)とし、第一の多層膜反射鏡2をAlAs/GaAs DBRとした場合、GaAs(アンドープ)の波長は約873nm(Eg=1.42eV)であるから、これによって第一の活性層3で発生した光を吸収することはない。
しかしながら、DBRの抵抗低減のため不純物を添加すると、GaAsのバンドギャップが低下し、前記波長を吸収する虞がある。
従って、前記波長のVCSEL(面発光レーザ)において、AlAs/GaAs DBRを用いる場合は不純物添加量に注意しなければならない。
そこで、本実施形態においては、各反射鏡の不純物添加量を、以下に示す概念に従って設定する。
上述のように、第一の多層膜反射鏡2に接続している第一の電極7の形状によってキャリア注入領域を制御しているため、不純物の添加量を調整してキャリアの拡散を抑制しなければならない。
第二の多層膜反射鏡4、第三の多層膜反射鏡5については、環状をなす第二の電極8より第一の活性層3への均一なキャリア注入を行わなければならないため、十分な量の不純物を添加する必要がある。
その場合、バンドギャップの低下量を考慮して、第一の多層膜反射鏡2にAlAs/AlGaAs DBRを用いることによって、第一の活性層3で発生した光の吸収を抑制することができる。
ここで、第一の多層膜反射鏡2への不純物添加量をn(/cm)、第二の多層膜反射鏡4への不純物添加量をn(/cm)、第三の多層膜反射鏡5への不純物添加量をn(/cm)とした場合、n<n及びn<nなる関係が満たされなければならない。
このとき、図5に示すように熱伝導率は低下するが、図6に示すように発光体1Eを構成した場合、第一の活性層3での発熱の大部分は、太い下向きの矢印で示すように第一の多層膜反射鏡2を通してヒートスプレッダ18に放出される。なお、ヒートスプレッダ18に放出された熱は、ヒートシンクやペルチェ素子などの放熱手段によって外部へ放出される。
一方、第一の活性層3の上部のへの放熱は、細い上向きの矢印で示すように僅かであるため、第二の多層膜反射鏡4、第三の多層膜反射鏡5の熱伝導率は低いにもかかわらず、発光体1Eの特性を低下させる虞は低い。
本実施形態によれば、高信頼性且つ高出力で、高効率且つ低い消費電力で、高い光利得を容易に得ることができる。
図7及び図8に基づいて、本発明の実施例を説明する。
本実施形態の発光体1Fは、面型半導体光増幅器としてなる。
半導体基板にはGaAs基板を用い、(111)方向に(100)面が15°傾斜しており、Cが5E17/cmでドーピングされていて、p型の導電性を有している。
前記半導体基板上に、中心波長808nmのAl0.9Ga0.1As/Al0.2Ga0.8As30ペアよりなる第一の多層膜反射鏡2が積層され、Cが5E17/cmでドーピングされている。
第一の多層膜反射鏡2上にAlGaInAs/AlGaAs 3QWの第一の活性層3が積層されている。さらに中心波長808nmのAl0.9Ga0.1As/Al0.2Ga0.8As22ペアよりなる第二の多層膜反射鏡4が積層され、Seが1E18/cmでドーピングされている。
また、第一の多層膜反射鏡2中の第一の活性層3に最も近い位置にあるAl0.9Ga0.1As中にAlAs選択酸化層30nmが含まれており、高温水蒸気中で酸化処理を施し、直径200μmの未酸化領域からなる電流狭窄層を形成する。
第二の多層膜反射鏡4上には、中心波長1064nmのAl0.9Ga0.1As/Al0.2Ga0.8As24ペアよりなる第三の多層膜反射鏡5が積層され、Seが1E18/cmでドーピングされている。
第三の多層膜反射鏡5上には、GaAsコンタクト層25nmが積層されており、Seが2E19/cmでドーピングされている。
前記コンタクト層上には、図8に示すように、GaInAs(波長1064nm、歪み:+1.9%)からなる厚さ5nmに設定された量子井戸20が100層積層されて、第二の活性層6が形成されている。
量子井戸20の両側は、GaAs(歪み0%)からなり厚さ3nmの中間層21で挟まれ、それらは歪み−1.4%を有する厚さ5.5nmのGaPAsからなる障壁層22で隔てられている。かかる構造を一組として、量子井戸20が100層積層されている。
これらの積層体の上下にオーミック電極が形成されており、半導体基板に第一の電極7、第三の多層膜反射鏡5に第二の電極8がそれぞれ接続されている。
第一の電極7からはホールが注入され、半導体基板、第一の多層膜反射鏡2を伝導し、電流狭窄層によって高いキャリア密度で第一の活性層3に注入される。
一方、第二の電極8からは電子が注入され、第三の多層膜反射鏡5、第二の多層膜反射鏡4を伝導し、第一の活性層3に注入される。
図7に示すように、第二の電極8は環状をなしており、前記第三及び第二の多層膜反射鏡を伝導する間に拡散し、均一な注入を実現している。
一般に、電子はホールと比較して材料中の移動度が遥かに高いため、非常に拡散しやすい性質を有している。
一般的な面発光レーザーにおいては、pn構造が図7の逆で、p電極が環状をなしている場合が多い。しかしそのような構造においては、ホールの拡散が不十分で、均一なキャリア注入を実現できるのは直径10〜20μm程度の領域であるとされている。それ以上の注入領域の場合、非特許文献4に示すような不均一な注入となる。
しかし、本発明のように、n電極が環状をなしている場合においては、上述のように電子の移動度が高いため、より大径の注入領域においても均一なキャリア注入が可能となる。
第一の活性層3に注入されたキャリアによりレーザー発振し、pDBR・nDBR(808nm)の反射率を適切に設定することによって光増幅器側へ導くことができる。第二の活性層6の発振波長は1064nmに設定されており、前記レーザー光が照射されることにより、GaInAsの量子井戸20及びGaAsの中間層21が励起され、よりバンドギャップエネルギーの低い該量子井戸層のキャリア密度が高められる。
半導体光増幅器として用いる場合、前記レーザー光出力を徐々に高めることによって、量子井戸内部のキャリア密度は更に高められ、反転分布に到達する。この状態の第二の活性層6に種光13(波長:1064nm)が照射されることによって誘導放出が発生し、種光の増幅を実現することができる。
図9に基づいて、第6の実施形態(レーザー光源)を説明する。
レーザー光源25は、図7で示した発光体1Fと、発光体1Fに対向する位置に配置された外部反射鏡26とにより構成されている。
発光体1Fと外部反射鏡26間で共振させることにより、レーザー光源として使用することが可能である。その際、デバイス側(発光体側)の多層膜反射鏡に対し、外部反射鏡26の反射率を小さく設定することにより、外部反射鏡側よりレーザー光を取出すことができる。
本実施形態に拠れば、電流注入型の面発光レーザーと比較して高い利得を有しているため、より高出力なレーザー光源としての利用が期待できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1A、1B、1C、1D、1E、1F 発光体
2 第一の多層膜反射鏡
3 第一の活性層
4 第二の多層膜反射鏡
5 第三の多層膜反射鏡
6 第二の活性層
7 第一の電極
8 第二の電極
15 トンネル接合部
25 レーザー光源
26 外部反射鏡
特表2002−523889号公報
IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS, VOL.24, NO.16, (2012) p1409-1411 APPLIED PHYSICS LETTERS, VOL.97, 021101(2010) IEEE JOURNAL OF QUANTUM ELECTRONICS, VOL.37, NO.1, (2012) p127-134 M.Grabherr et.al.;IEEE JOURNAL OF SELECTED TOPICS IN QUAMTUM ELECTRONICS,VOL.5,NO.3,(1999)495

Claims (7)

  1. 第一の多層膜反射鏡と、第一の活性層と、第二の多層膜反射鏡と、第三の多層膜反射鏡と、第二の活性層とがこの順序で積層され、且つ、
    第一の多層膜反射鏡に直接若しくは間接的に接続された第一の電極と、
    第二の多層膜反射鏡若しくは第三の多層膜反射鏡のいずれかに直接若しくは間接的に接続された第二の電極と、
    を有し、
    第二の活性層の発振波長は第一の活性層の発振波長より大きく、第二の活性層はメサ状をなし、第一の電極は、第二の活性層よりも前記積層方向の面積が小さい発光体。
  2. 請求項1に記載の発光体において、
    第二の電極が、第二の活性層の周囲を囲む環状をなす発光体。
  3. 請求項1又は2に記載の発光体において、
    第一の多層膜反射鏡はp型半導体よりなり、第二の多層膜反射鏡はn型半導体よりなる発光体。
  4. 請求項3に記載の発光体において、
    第一の多層膜反射鏡の第一の活性層とは異なる側にn型半導体層を有し、且つ第一の多層膜反射鏡と前記n型半導体層との間にトンネル接合部を有している発光体。
  5. 請求項3に記載の発光体において、
    第一の多層膜反射鏡が、GaAs及びAlAsよりなる発光体。
  6. 請求項5に記載の発光体において、
    第一の多層膜反射鏡の不純物添加量は、第二の多層膜反射鏡の不純物添加量に満たない発光体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の発光体と、該発光体に対向して配置された外部反射鏡とを有するレーザー光源。
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WO2022209375A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 発光素子、照明装置、および、測距装置

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