JP2017111210A - 光源装置及びそれを備えた投影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の構成よりも、光量損失(例えば、角度誤差、光反射率や、位置誤差、光透過率等による光量損失)を少なくでき、これにより、光利用効率を向上させることができる光源装置及びそれを備えた投影装置を提供する。【解決手段】互いに異なる波長にピークを有する複数本の光ビームをそれぞれ出射する複数の光源部と、複数本の光ビームを重ね合わせる光学素子を含む光合成部とを備え、複数本の光ビームを重ね合わせた合成光ビームを出射する光源装置は、光合成部を構成する光学素子の数を複数の光源部の数よりも少なくした構成とされている。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の光源部から互いに異なる波長にピークを有する複数本の光ビームをそれぞれ出射し、複数本の光ビームを、光学素子を含む光合成部により重ね合わせ、重ね合わせた合成光ビームを出射する光源装置及びそれを備えた投影装置に関する。
光源装置として、レーザー光源部等の複数の光源部から互いに異なる波長にピークを有する複数本の光ビームをそれぞれ出射し、複数本の光ビームをダイクロイックミラー等の光学素子を含む光合成部により重ね合わせ、重ね合わせた合成光ビームを出射する光源装置が従来から知られており(例えば特許文献1参照)、例えば、輝度変調した複数本の光ビームを重ね合わせてスクリーン等の被投影体上に走査させる光走査型の投影装置(プロジェクタ)に適用することができる。
特開2010−8545号公報
このような従来の光源装置では、出射される光の明るさを向上させることが要求されているが、光源部自身の光強度(輝度)を上げるのには限界があり、光合成部やアパーチャー部材等の光学系(特にダイクロイックミラー等の光学素子)での光量損失(例えば、角度誤差、光反射率や、位置誤差、光透過率等による光量損失)を如何に低減させて光利用効率を向上させるかが課題となっている。これについて、図10から図12を参照しながら以下に具体的に説明する。
図10は、従来の投影装置100Xにおける光源装置10Xにおいて互いに異なる波長にピークを有する複数本の光ビームLr,Lg,Lbを、光合成部120Xを介して重ね合わせる一般的な構成を示す概略構成図である。
図10に示す光源装置10Xは、互いに異なる波長にピークを有する複数本の光ビームLr,Lg,Lb(この例では3本のレーザービーム)をそれぞれ出射する複数の光源部10r,10g,10b(この例では3つレーザー光源部)と、複数本の光ビームLr,Lg,Lbを重ね合わせる光合成部120X(この例ではダイクロイックミラー)とを備え、光合成部120Xにより複数本の光ビームLr,Lg,Lbを重ね合わせた合成光ビームLmixを出射する構成とされている。
図10に示す例では、複数本の光ビームは、赤色(R)の波長にピークを有する赤色の光ビームLrと、緑色(G)の波長にピークを有する緑色の光ビームLgと、青色(B)の波長にピークを有する青色の光ビームLbとの3本の光ビームとされている。
また、光合成部120Xを構成する光学素子は、青色の波長域の光を反射する第1ダイクロイックミラー121Xと、緑色の波長域の光を反射する一方、それ以外の波長域の光(この例では青色の波長の光)を透過する第2ダイクロイックミラー122Xと、赤色の波長域の光を透過する一方、それ以外の波長域の光(この例では青色及び緑色の波長の光)を反射する第3ダイクロイックミラー123Xとされている。
光源装置10Xは、第1ダイクロイックミラー121Xにより、所定の進行方向に進行する青色の光ビームLbを反射させるようになっている。
また、光源装置10Xは、第2ダイクロイックミラー122Xにより、第1ダイクロイックミラー121Xからの青色の光ビームLbを透過させる一方、所定の進行方向に進行する緑色の光ビームLgを青色の光ビームLbに重なるように反射させるようになっている。
さらに、光源装置10Xは、第3ダイクロイックミラー123Xにより、所定の進行方向に進行する赤色の光ビームLrを透過させる一方、第2ダイクロイックミラー122Xからの緑色の光ビームLg及び青色の光ビームLbを赤色の光ビームLrに重なるように反射させるようになっている。
かくして、第1ダイクロイックミラー121X、第2ダイクロイックミラー122X及び第3ダイクロイックミラー123Xは、複数の光源部10r,10g,10bからそれぞれ出射した複数本の光ビームLr,Lg,Lbを重ね合わせて合成光ビームLmixにする。
また、光源装置10Xは、光源部10r,10g,10bから出射して光合成部120X(この例ではダイクロイックミラー)にて重ね合わせた合成光ビームLmixをアパーチャー部材13にて所定サイズのビーム径に整形し、整形した合成光ビームLmixを反射ミラー部14で反射させる。
光源装置10Xを備えた投影装置100Xは、外部装置(図示省略)からの画像信号に基づいて光源装置10Xにおける光源部10r,10g,10bから出射される複数本の光ビームLr,Lg,Lbを輝度変調して光合成部120Xにて重ね合わせ、重ね合わせた合成光ビームLmixを走査装置20に向けて出射し、走査装置20により走査した合成光ビームLmixをスクリーン等の被投影体SC上に補正レンズ30を介して投写する。そして、投影装置100Xは、被投影体SCに反射した光又は被投影体SCを透過した光により、被投影体SC上に表示される映像を人に視認させる。
ところで、図10に示す光源装置10Xにおいては、光合成部120X(具体的にはダイクロイックミラー)やアパーチャー部材13等の光学系(特にダイクロイックミラー等の光学素子)での光量損失(例えば、角度誤差、光反射率や、位置誤差、光透過率等による光量損失)により光利用効率が低下する。
図11は、図10に示す光源装置10Xにおいて、複数本の光ビームLr,Lg,Lbが入射される第1ダイクロイックミラー121X、第2ダイクロイックミラー122X及び第3ダイクロイックミラー123Xに角度誤差や位置誤差等の誤差がない或いは殆どない場合でのアパーチャー部材13における開口13aを通過する合成光ビームLmixを模式的に示す概略側面図である。図11(a)は、その全体構成を示しており、図11(b)は、アパーチャー部材13における開口13a部分を拡大して示している。
図12は、図10に示す光源装置10Xにおいて、複数本の光ビームLr,Lg,Lbが入射される第1ダイクロイックミラー121X、第2ダイクロイックミラー122X及び第3ダイクロイックミラー123Xに角度誤差や位置誤差等の誤差がある場合でのアパーチャー部材13における開口13aを通過する合成光ビームLmixを模式的に示す概略側面図である。図12(a)は、その全体構成を示しており、図12(b)は、アパーチャー部材13における開口13a部分を拡大して示している。
なお、図11及び図12において、αr,αg,αbのグラフは、それぞれ、アパーチャー部材13における開口13aを通過した赤色、緑色及び青色の光ビームLr,Lg,Lbのパワー分布を示している。
アパーチャー部材13における開口13aにおいて複数本の光ビームLr,Lg,Lbを重ね合わせた合成光ビームLmixを所定サイズのビーム径に整形するにあたり、複数本の光ビームLr,Lg,Lbの光軸の中心をアパーチャー部材13における開口13aの中心又は略中心に位置させることで(図11参照)、光量の損失を最大限又は略最大限に低減でき、それだけ光利用効率を向上させることができるのであるが、光ビームLr,Lg,Lbが入射される光学素子(具体的にはダイクロイックミラー)の角度誤差や位置誤差等の誤差を避けることは困難である。従って、通常は、複数本の光ビームLr,Lg,Lbの光軸の中心がアパーチャー部材13における開口13aの中心又は略中心に位置していないことが多く(図12参照)、そうすると、光ビームLr,Lg,Lbが開口13aに遮られて開口13aを通過する光ビームの量が少なくなり、それだけ光量の損失が大きくなり、これにより、光利用効率が低下する。
すなわち、従来の光源装置10Xでは、光合成部120Xを構成する光学素子の数が多くなる程、角度誤差や位置誤差等の誤差が大きくなり、ひいては、光量損失が大きくなり、それだけ光利用効率の低下を招く。
しかしながら、特許文献1に記載の構成のように、光合成部を構成する光学素子(具体的には色合成ミラー)の数が複数の光源部の数と等しい構成では、光量損失を考慮しておらず、それだけ光利用効率が低下する。
そこで、本発明は、従来の構成よりも、光量損失(例えば、角度誤差、光反射率や、位置誤差、光透過率等による光量損失)を少なくでき、これにより、光利用効率を向上させることができる光源装置及びそれを備えた投影装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、次の光源装置及び投影装置を提供する。
(1)光源装置
本発明に係る光源装置は、互いに異なる波長にピークを有する複数本の光ビームをそれぞれ出射する複数の光源部と、前記複数本の光ビームを重ね合わせる光学素子を含む光合成部とを備え、前記複数本の光ビームを重ね合わせた合成光ビームを出射する光源装置であって、前記光合成部を構成する前記光学素子の数を前記複数の光源部の数よりも少なくした構成とされていることを特徴とする。
(2)投影装置
本発明に係る投影装置は、前記本発明に係る光源装置を備えたことを特徴とする。
本発明において、前記複数本の光ビームの比視感度が大きくなるに従って該光ビームに入射される前記光学素子の数を少なくした構成とされている態様を例示できる。
本発明において、前記複数本の光ビームのうち、比視感度が最も大きい光ビームである比視感度最大光ビームに反射される前記光学素子の数を、他の光ビームに反射される前記光学素子の数よりも少なくした構成とされている態様を例示できる。
本発明において、前記複数本の光ビームの比視感度が大きくなるに従って該光ビームに反射される前記光学素子の数を少なくした構成とされている態様を例示できる。
本発明において、前記光合成部は、入射される前記光ビームのうち、比視感度が大きい方の光ビームを透過する一方、比視感度が小さい方の光ビームを反射する前記光学素子を含む態様を例示できる。
本発明において、前記複数本の光ビームのうち、比視感度が最も大きい光ビームである比視感度最大光ビームに入射される前記光学素子の数を1つにした構成とされている態様を例示できる。
本発明において、前記光源部は、前記複数本の光ビームをそれぞれ出射する複数の光源と、前記複数の光源からの光ビームをそれぞれ入射する複数のコリメータレンズとを備え、前記複数の光源は、何れも、発光素子と前記発光素子を収納するパッケージとを備え、前記コリメータレンズは、前記光源における前記パッケージに接触しない程度に近接するように配設されている態様を例示できる。
本発明において、前記合成光ビームを予め定めた所定のビーム径に整形する開口を有するアパーチャー部材を備え、前記複数本の光ビームのうちの何れか1つの光ビームを基準光ビームとして該基準光ビームの光軸の中心を前記アパーチャー部材における前記開口の中心又は略中心に位置させ、かつ、前記合成光ビームが投影される被投影体において前記他の光ビームの光軸を前記基準光ビームの光軸と一致又は略一致させ、前記基準光ビームを比視感度が最も大きい光ビームである比視感度最大光ビームとする構成とされている態様を例示できる。
本発明において、前記光合成部を構成する前記光学素子は、前記複数本の光ビームの波長域の違いを利用して前記複数本の光ビームを重ね合わせる構成とされている態様を例示できる。
本発明において、前記複数の光源部は、赤色の波長にピークを有する赤色の光ビームを出射する赤色用光源部と、緑色の波長にピークを有する緑色の光ビームを出射する緑色用光源部と、青色の波長にピークを有する青色の光ビームを出射する青色用光源部とを含み、前記光合成部は、前記赤色用光源部からの前記赤色の光ビームを透過する一方、前記青色用光源部からの前記青色の光ビームを反射する第1ダイクロイックミラーと、前記緑色用光源部からの緑色の光ビームを透過する一方、前記第1ダイクロイックミラーからの前記赤色の光ビーム及び前記青色の光ビームを反射する第2ダイクロイックミラーとを含む態様を例示できる。
本発明において、前記複数の光源部及び前記光合成部を一群とした複数群の光源群と、前記複数群の光源群からそれぞれ出射された複数本の前記合成光ビームを重ね合わせる合成素子とを備える態様を例示できる。
本発明において、前記合成素子は、前記複数群の光源群からそれぞれ出射される複数本の前記合成光ビームの偏光成分の違いを利用して前記複数群の光源群からそれぞれ出射される複数本の前記合成光ビームを重ね合わせる構成とされている態様を例示できる。
本発明において、前記複数群の光源群は、2群の光源群であり、前記2群の光源群のそれぞれにおいて、前記複数の光源部は、赤色の波長にピークを有する赤色の光ビームを出射する赤色用光源部と、緑色の波長にピークを有する緑色の光ビームを出射する緑色用光源部と、青色の波長にピークを有する青色の光ビームを出射する青色用光源部とを含み、前記光合成部は、前記赤色用光源部からの前記赤色の光ビームを透過する一方、前記青色用光源部からの前記青色の光ビームを反射する第1ダイクロイックミラーと、前記緑色用光源部からの緑色の光ビームを透過する一方、前記第1ダイクロイックミラーからの前記赤色の光ビーム及び前記青色の光ビームを反射する第2ダイクロイックミラーとを含み、前記2群の光源群のうち、一方の光源群から出射される前記合成光ビームは、P偏光成分及びS偏光成分のうち、何れか一方の偏光成分を有し、他方の光源群から出射される前記合成光ビームは、P偏光成分及びS偏光成分のうち、何れか他方の偏光成分を有し、前記合成素子は、前記一方の光源群から出射される前記何れか一方の偏光成分を透過する一方、前記他方の光源群から出射される前記何れか他方の偏光成分を反射する偏光ビームスプリッターである態様を例示できる。
本発明に係る投影装置において、前記光源装置からの前記合成光ビームを入射して予め定めた所定の第1走査方向に予め定めた所定の第1走査角度で走査しつつ前記第1走査方向とは直交又は略直交する第2走査方向に前記第1走査角度よりも小さい第2走査角度で走査する走査ミラーを有する走査装置を備え、前記走査装置における前記走査ミラーに対して前記合成光ビームを前記第2走査方向から入射する構成とされている態様を例示できる。
本発明によると、従来の構成よりも、光量損失(例えば、角度誤差、光反射率や、位置誤差、光透過率等による光量損失)を少なくでき、これにより、光利用効率を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態に係る光源装置を備えた投影装置の概略構成を模式的に示す概略構成図である。 コリメータレンズの焦点距離が長い程、光ビームの光利用効率が低下することを説明するための概略断面図であって、(a)は、コリメータレンズの焦点距離が比較的長い場合での合成光ビームがアパーチャー部材における開口に入射している状態を示す図であり、(b)は、コリメータレンズの焦点距離が比較的短い場合での合成光ビームがアパーチャー部材における開口に入射している状態を示す図である。 合成光ビームを構成する複数本の光ビームの光軸の中心がアパーチャー部材を基準に調整されている状態を模式的に示す概略断面である。 合成光ビームを構成する複数本の光ビームの光軸の中心が被投影体を基準に調整されている状態を模式的に示す概略断面である。 複数群の光源群及び合成素子を備えた光源装置を備えた投影装置の概略構成を模式的に示す概略構成図である。 投影装置から被投影体に投影する映像のアスペクト比が水平方向に長い長尺な比となることを示す概略斜視図である。 走査装置における走査ミラーに対して合成光ビームを第1走査方向から入射させた状態を模式的に示す概略断面であって、(a)は、走査ミラーの第1走査方向に入射される合成光ビームのビーム径を示す図であり、(b)は、合成光ビームの走査ミラーに対する入射角度及び第1走査角度を示す図である。 走査装置における走査ミラーに対して合成光ビームを第2走査方向から入射させた状態を模式的に示す概略断面であって、(a)は、走査ミラーの第2走査方向に入射される合成光ビームのビーム径を示す図であり、(b)は、合成光ビームの走査ミラーに対する入射角度及び第2走査角度を示す図である。 光の波長に対する比視感度を表したグラフである。 従来の投影装置における光源装置において互いに異なる波長にピークを有する複数本の光ビームを、光合成部を介して重ね合わせる一般的な構成を示す概略構成図である。 図10に示す光源装置において、複数本の光ビームが入射される第1ダイクロイックミラー、第2ダイクロイックミラー及び第3ダイクロイックミラーに角度誤差や位置誤差等の誤差がない或いは殆どない場合でのアパーチャー部材における開口を通過する合成光ビームを模式的に示す概略側面図であって、(a)は、その全体構成を示す図であり、(b)は、アパーチャー部材における開口部分を拡大して示す図である。 図10に示す光源装置において、複数本の光ビームが入射される第1ダイクロイックミラー、第2ダイクロイックミラー及び第3ダイクロイックミラーに角度誤差や位置誤差等の誤差がある場合でのアパーチャー部材における開口を通過する合成光ビームを模式的に示す概略側面図であって、(a)は、その全体構成を示す図であり、(b)は、アパーチャー部材における開口部分を拡大して示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[投影装置]
図1は、本発明の実施の形態に係る光源装置10を備えた投影装置100の概略構成を模式的に示す概略構成図である。
図1に示す投影装置100は、光走査型の投影装置(プロジェクタ)であり、光源装置10、走査装置20(この例ではMEMS)及び補正レンズ30を備えている。
光源装置10は、互いに異なる波長にピークを有する複数本(2本又は3本以上)の光ビームLg,Lr,Lb(この例では3本のレーザービーム)をそれぞれ出射する複数(2又は3以上)の光源部10g,10r,10b(この例では3つレーザー光源部)と、複数本の光ビームLg,Lr,Lbを重ね合わせる光学素子(この例ではダイクロイックミラー)を含む光合成部120とを備え、複数本の光ビームLg,Lr,Lbを重ね合わせた合成光ビームLmixを出射する構成とされている。すなわち、光源装置10における光学系10aは、光合成部120を含んでいる。
図1に示す例では、複数本の光ビームは、緑色(G)の波長(この例では530nm)にピークを有する緑色の光ビームLgと、赤色(R)の波長(この例では640nm)にピークを有する赤色の光ビームLrと、青色(B)の波長(この例では450nm)にピークを有する青色の光ビームLbとの3本の光ビームとされている。すなわち、3つの光源部10g,10r,10bは、外部装置200から入力される映像信号に応じて緑色の光ビームLg、赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLbをそれぞれ射出する。なお、複数の光源部10g,10r,10bとしては、従来公知の光源部を用いることができ、ここでは詳しい説明を省略する。
走査装置20は、走査ミラー21と、走査ミラー21を揺動させる圧電素子等のアクチュエータ22を備えたミラー駆動装置である。投影装置100は、光源装置10からの合成光ビームLmixを走査装置20における走査ミラー21に向けて出射する。
走査装置20は、この例では、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)とされている。なお、走査装置20としては、従来公知の走査装置を用いることができ、ここでは詳しい説明を省略する。
そして、光源装置10は、光合成部120を構成する光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数を複数の光源部10g,10r,10bの数(この例では3つ)よりも少なくした(この例では2つにした)構成とされている。
詳しくは、光合成部120を構成する光学素子は、青色の波長域の光を反射する一方、それ以外の波長域の光(この例では赤色の波長の光)を透過する第1ダイクロイックミラー121と、緑色の波長域の光を透過する一方、それ以外の波長域の光(この例では赤色及び青色の波長の光)を反射する第2ダイクロイックミラー122とされている。
光源装置10は、第1ダイクロイックミラー121により、所定の進行方向に進行する青色の光ビームLbを反射(この例では直角又は略直角に反射)させる一方、所定の進行方向(この例では青色の光ビームLbの進行方向に直交又は略直交する方向)に進行する赤色の光ビームLrを青色の光ビームLbに重なるように透過させるようになっている。
また、光源装置10は、第2ダイクロイックミラー122により、第1ダイクロイックミラー121からの赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLbを反射(この例では直角又は略直角に反射)させる一方、所定の進行方向(この例では赤色の光ビームLrの進行方向に直交又は略直交する方向かつ青色の光ビームLbの進行方向に平行又は略平行な方向)に進行する緑色の光ビームLgを赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLbに重なるように透過させるようになっている。
かくして、第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122は、複数の光源部10g,10r,10bからそれぞれ出射した複数本の光ビームLg,Lr,Lbを重ね合わせて合成光ビームLmixにする。
光源装置10は、アパーチャー部材13をさらに備えている。すなわち、光学系10aは、アパーチャー部材13をさらに含んでいる。アパーチャー部材13は、複数本の光ビームLg,Lr,Lbを重ね合わせた合成光ビームLmixを予め定めた所定サイズのビーム径に整形する開口13aを有している。なお、アパーチャー部材13としては、従来公知のアパーチャー部材を用いることができ、ここでは詳しい説明を省略する。
光源装置10は、反射ミラー部14をさらに備えている。すなわち、光学系10aは、反射ミラー部14をさらに含んでいる。反射ミラー部14は、アパーチャー部材13における開口13aにて所定サイズのビーム径に整形された合成光ビームLmixを走査装置20に向けて反射する。
走査装置20は、光源装置10からの合成光ビームLmixを走査しつつ被投影体SCに投射する。
なお、外部装置200は、投影装置100と一体として設けられてもよい。また、投影装置100において被投影体SCを1つの筐体内に収めるようにしてもよい。
[第1実施形態]
従来の構成では、光合成部を構成する光学素子の数(3つ)が複数の光源部の数(3つ)と等しくなっているところ、本実施の形態によれば、光合成部120を構成する光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数を複数の光源部10g,10r,10bの数(この例では3つ)よりも少なくした(この例では2つにした)構成とされているので、光合成部120を構成する光学素子の数(この例では2つ)を従来の構成(3つ)よりも少なくすることができる。従って、従来の構成よりも、光量損失(例えば、角度誤差、光反射率や、位置誤差、光透過率等による光量損失)を少なくでき、これにより、光利用効率を向上させることができる。
(第1実施形態−1)
光源装置10を備えた投影装置100では、外部装置200からの画像信号に基づいて光源装置10における光源部10g,10r,10bから出射される複数本の光ビームLg,Lr,Lbを輝度変調(例えばパルス幅変調又はパワー変調)して光源装置10にて重ね合わせた合成光ビームLmixを走査装置20に向けて出射し、走査装置20により走査した合成光ビームLmixをスクリーン等の被投影体SC上に補正レンズ30を介して投写する。そして、投影装置100は、被投影体SCに反射した光又は被投影体SCを透過した光により、被投影体SC上に表示される映像を人に視認させる。
ところで、人は、目(網膜)から可視光線を受光したときに波長によって明るさの感じ方が異なることが知られており、この明るさの感じ方は、通常は、比視感度という数値で表される。
すなわち、比視感度とは、分光視感効率ともいい、光のエネルギーが同じ場合において人が最も明るいと感じる波長(一般的には555nm)での光の明るさ感(感度)を1とし、他の光の明るさ感を相対値で表したものをいう。図9は、光の波長に対する比視感度を表したグラフである。
図9に示すように、例えば、赤色(R)(図示例ではピーク波長640nm)、緑色(G)(図示例ではピーク波長530nm)、青色(B)(図示例ではピーク波長450nm)の比視感度は、緑色(G)>赤色(R)>青色(B)となっており、光の明るさ感は、緑色で相対的に視感され易く、以下、赤色、青色の順で相対的に視感され難い。従って、人は比視感度が大きい波長(色)の光程、明るく感じることから、比視感度が大きい波長(色)の光に対して光利用効率を向上させることが望まれる。
この点、光源装置10は、複数本の光ビームLg,Lr,Lbのうち、比視感度が最も大きい光ビームである比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)に入射される光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数を、他の光ビーム(具体的には赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLb)に入射される光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数よりも少なくした構成とされている。
本実施の形態では、緑色の光ビームLgは、ダイクロイックミラーを1回入射(この例では第2ダイクロイックミラー122を入射)する。赤色の光ビームLrは、ダイクロイックミラーを2回入射(この例では第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122を1回ずつ入射)する。また、青色の光ビームLbは、ダイクロイックミラーを2回入射(この例では第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122を1回ずつ入射)する。
かかる構成によると、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)の光利用効率を他の光ビーム(具体的には赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLb)よりも向上させることができ、これにより、スクリーン等の被投影体SCに投影される光を人に明るく感じさせることができる。
(第1実施形態−2)
光源装置10は、複数本の光ビームLg,Lr,Lbの比視感度が大きくなるに従って(具体的には青色、赤色、緑色の順に)該光ビームLg,Lr,Lbに入射される光学素子の数を少なくした構成とされている。
本実施の形態では、既述のとおり、緑色の光ビームLgは、ダイクロイックミラーを1回入射する。赤色の光ビームLrは、ダイクロイックミラーを2回入射する。また、青色の光ビームLbは、ダイクロイックミラーを2回入射する。なお、青色の光ビームLbは、赤色の光ビームLrよりもダイクロイックミラーを多く入射するようにしてもよい。
かかる構成によると、比視感度が大きくなるに従って光利用効率を大きくすることができ、これにより、比視感度に応じて被投影体SCに投影される光を人に明るく感じさせることができる。
(第1実施形態−3)
ところで、光ビームLg,Lr,Lbが反射される光学素子(この例ではダイクロイックミラー)においては、光反射率が低下すると、それだけ光量の損失が大きくなり、これにより、光利用効率が低下する。また、光ビームLg,Lr,Lbが反射される光学素子(この例ではダイクロイックミラー)では、角度誤差等の誤差によりアパーチャー部材13における開口13aにおいて光利用効率の低下を招く。従って、光ビームLg,Lr,Lbの光学素子への反射を考慮して、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)の光利用効率を他の光ビーム(具体的には赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLb)よりも向上させることが望まれる。
この点、光源装置10は、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)に反射される光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数を、他の光ビーム(具体的には赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLb)に反射される光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数よりも少なくした構成とされている。
本実施の形態では、緑色の光ビームLgは、ダイクロイックミラー(この例では第2ダイクロイックミラー122)を実質的に反射しない。赤色の光ビームLrは、ダイクロイックミラーを1回反射(この例では第2ダイクロイックミラー122を反射)する。また、青色の光ビームLbは、ダイクロイックミラーを2回反射(この例では第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122を反射)する。なお、赤色の光ビームLrは、青色の光ビームLbと同じ回数だけダイクロイックミラーを反射するようにしてもよい。
かかる構成によると、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)の光利用効率を他の光ビーム(具体的には赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLb)よりも向上させることができ、それだけ被投影体SCに投影される光を人に明るく感じさせることができる。
(第1実施形態−4)
光源装置10は、複数本の光ビームLg,Lr,Lbの比視感度が大きくなるに従って(具体的には青色、赤色、緑色の順に)該光ビームLg,Lr,Lbに反射される光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数を少なくした構成とされている。
本実施の形態では、既述のとおり、緑色の光ビームLgは、ダイクロイックミラーを実質的に反射しない。赤色の光ビームLrは、ダイクロイックミラーを1回反射する。また、青色の光ビームLbは、ダイクロイックミラーを2回反射する。
かかる構成によると、比視感度が大きくなるに従って光利用効率を大きくすることができ、これにより、比視感度に応じて被投影体SCに投影される光を人に明るく感じさせることができる。
(第1実施形態−5)
ところで、反射による損失(例えば角度誤差や光反射率による損失)は、通常は、透過による損失(例えば位置誤差や光透過率による損失)よりも大きい。従って、光学素子において比視感度が大きい方の反射による損失をなくすことが望まれる。
この点、光源装置10において、光合成部120は、入射される光ビームのうち、比視感度が大きい方の光ビームを透過する一方、比視感度が小さい方の光ビームを反射する光学素子(この例では第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122)を含んでいる。
本実施の形態では、ダイクロイックミラー(この例では第1ダイクロイックミラー121)は、比視感度が大きい方の赤色の光ビームLrを透過する一方、比視感度が小さい方の青色の光ビームLbを反射する。また、ダイクロイックミラー(この例では第2ダイクロイックミラー122)は、比視感度が大きい方の緑色の光ビームLgを透過する一方、比視感度が小さい方の赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLbを反射する。
かかる構成によると、光学素子において比視感度が大きい方の反射による損失をなくすことができ、これにより、比視感度が大きい方の光ビームの光利用効率を向上させることができ、それだけ被投影体SCに投影される光を人に明るく感じさせることができる。
(第1実施形態−6)
光源装置10は、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)に入射される光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数を1つにした構成とされている。
具体的には、光源装置10において、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)は、第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122のうちの第2ダイクロイックミラー122だけに入射する。
かかる構成によると、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)の光利用効率をさらに向上させることができ、それだけ被投影体SCに投影される光を人に明るく感じさせることができる。
(第1実施形態−7)
ところで、既述したように、反射による損失(例えば角度誤差や光反射率による損失)は、通常は、透過による損失(例えば位置誤差や光透過率による損失)よりも大きい。従って、光学素子において比視感度最大光ビームに対して反射による損失をなくすことが望まれる。
この点、光源装置10において、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)を1つの光学素子(この例では第2ダイクロイックミラー122)に通過させる構成とされている。
具体的には、光源装置10において、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)は、第2ダイクロイックミラー122を透過した後、アパーチャー部材13に入射する。
かかる構成によると、光学素子において比視感度最大光ビームに対して反射による損失(例えば角度誤差や光反射率による損失、特に角度誤差による損失)をなくすことができ、これにより、比視感度最大光ビームに対する光利用効率を向上させることができ、それだけ被投影体SCに投影される光を人に明るく感じさせることができる。
[第2実施形態]
光源装置10は、複数の光源部10g,10r,10bは、複数本の光ビームLg,Lr,Lbをそれぞれ出射する複数の光源11g,11r,11bと、複数の光源11g,11r,11bからの光ビームLg,Lr,Lbをそれぞれ入射する複数のコリメータレンズ15g,15r,15bとを備えている。
複数の光源11g,11r,11bは、何れも、発光素子11g1,11r1,11b1(具体的にはレーザーダイオード)と発光素子11g1,11r1,11b1を収納するパッケージ11g2,11r2,11b2(この例では箱型或いは缶状のパッケージ、所謂CANパッケージ)とを備えている。光源11g,11r,11bは、出射する光ビームの色が異なる以外は互いに同一タイプのものとされている。
コリメータレンズ15gは、光源11gから射出された緑色の光ビームLgを平行光又は略平行光にする。コリメータレンズ15rは、光源11rから射出された赤色の光ビームLrを平行光又は略平行光にする。コリメータレンズ15bは、光源11bから射出された青色の光ビームLbを平行光又は略平行光にする。コリメータレンズ15g,15r,15bは、互いに同一タイプのものとされている。
ところで、光ビームLg,Lb,Lrが重ね合わされた合成光ビームLmixのビーム径がアパーチャー部材13における開口13aのサイズ(具体的には径)よりも大きくなる程、光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率の低下を招く。一方、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離が長い程、光ビームLg,Lb,Lrを重ね合わせた合成光ビームLmixのビーム径が大きくなる。すなわち、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離が長い程、光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率が低下する。
図2は、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離Fg,Fr,Fbが長い程、光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率が低下することを説明するための概略断面図である。図2(a)は、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離Fg,Fr,Fbが比較的長い場合での合成光ビームLmixがアパーチャー部材13における開口13aに入射している状態を示している。図2(b)は、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離Fg,Fr,Fbが比較的短い場合での合成光ビームLmixがアパーチャー部材13における開口13aに入射している状態を示している。
なお、図2(a)及び図2(b)において、光源11g,11r,11b、光ビームLg,Lb,Lr及びコリメータレンズ15g,15r,15bは何れも実質的に同一の構成であるので、一つにまとめて示している。また、図2(a)及び図2(b)において、第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122は図示を省略している。また、α1,α2のグラフは、それぞれ、アパーチャー部材13における開口13aを通過した合成光ビームLmixのパワー分布を示しており、β1,β2の斜線部は、それぞれ、アパーチャー部材13における開口13aにより遮られるパワー領域を示している。
光ビームLg,Lb,Lrのビーム径は、光源11g,11r,11bからの光ビームLg,Lb,Lrの広がりにより、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離Fg,Fb,Frの長い短いによって変化する。
すなわち、図2(a)に示すように、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離Fg,Fb,Frが長い程、光ビームLg,Lb,Lrのビーム径が大きくなる。そうすると、アパーチャー部材13における開口13aによって遮られるパワー領域β1が多くなり、すなわち、合成光ビームLmixのパワー分布α1のパワーの大きい領域が制限され、それだけ光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率が低下する。
換言すれば、図2(b)に示すように、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離Fg,Fb,Frが短い程、光ビームLg,Lb,Lrのビーム径が小さくなる。そうすると、アパーチャー部材13における開口13aによって遮られるパワー領域β2が少なくなり、すなわち、合成光ビームLmixのパワー分布α2のパワーの大きい領域をより多く使用でき、それだけ光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率が向上する。
従って、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離Fg,Fb,Frを可及的に短くし、これにより、光ビームLg,Lb,Lrを重ね合わせた合成光ビームLmixのビーム径γをアパーチャー部材13における開口13aのサイズδに可及的に近づくようにして光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率を向上させることが望まれる。
この点、光源装置10において、コリメータレンズ15g,15r,15bは、光源11g,11r,11bにおけるパッケージ11g2,11r2,11b2に接触しない程度に近接するように(すなわちパッケージ11g2,11r2,11b2から予め定めた所定の間隔Dg,Dr,Dbをおいて)配設されている(図2(b)参照)。この例では、コリメータレンズ15g,15r,15bは、光源装置10のハウジング10h(図1参照)に接着剤により固定されている
ここで、コリメータレンズ15g,15r,15bは、パッケージ11g2,11r2,11b2に可及的に近接させるべく、コリメータレンズ15g,15r,15bとパッケージ11g2,11r2,11b2との間の間隔Dg,Dr,Db(図2(b)参照)は、部品のばらつきに起因するコリメータレンズ15g,15r,15bとパッケージ11g2,11r2,11b2との接触による位置精度の悪化を考慮した予め定めた所定の距離(例えば、0.5mm程度)とすることができる。この例では、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離Fg,Fb,Frは、1.7mm程度とされている。
かかる構成によると、コリメータレンズ15g,15r,15bの焦点距離Fg,Fb,Frを可及的に短くすることができ、これにより、合成光ビームLmixのビーム径γをアパーチャー部材13における開口13aのサイズδに可及的に近づけることができ、それだけ光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率を向上させることができる。
[第3実施形態]
ところで、合成光ビームLmixを構成する光ビームLg,Lb,Lrの光軸の中心がアパーチャー部材13における開口13aの中心から離れる程、光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率の低下を招く。従って、複数本の光ビームLg,Lb,Lrの光軸の中心の何れもがアパーチャー部材13における開口13aの中心又は略中心に位置し、かつ、被投影体SCでもその状態に維持されることが望まれる。しかしながら、実際は、光源11g,11r,11bの位置ずれ、光学素子(この例では第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122)の位置ずれ、光学素子(この例では第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122)の角度ずれなどの部品精度の悪化、取り付け誤差等の要因により、光ビームLg,Lb,Lrは、多少なりとも角度をもってしまい、次のような不都合がある。
図3は、合成光ビームLmixを構成する複数本の光ビームLg,Lb,Lrの光軸の中心がアパーチャー部材13を基準に調整されている状態を模式的に示す概略断面である。
図3に示すように、合成光ビームLmixを構成する複数本の光ビームLg,Lb,Lrを光軸の中心が何れもアパーチャー部材13における開口13aの中心又は略中心に位置するように調整しても、被投影体SCでは複数本の光ビームLg,Lb,Lrの光軸の中心がずれてしまう。すなわち、複数本の光ビームLg,Lb,Lrを光軸の中心がアパーチャー部材13における開口13aの中心で一致又は略一致するように調整した場合、被投影体SC上で光軸のずれが大きくなってしまうことになる。
一方、被投影体SCに投影される映像の画質を向上させるという観点からは、合成光ビームLmixを構成する複数本の光ビームLg,Lb,Lrを光軸の中心が被投影体SCで一致又は略一致するように調整することが望ましい。そうすると、今度は、複数本の光ビームLg,Lb,Lrを光軸の中心がアパーチャー部材13における開口13aの中心からずれてしまうことになり、光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率の低下を招く。従って、複数本の光ビームLg,Lb,Lrの光軸の中心を被投影体SCで一致又は略一致させた状態で光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率を向上させることが望まれる。
この点、光源装置10では、先ず、複数本の光ビームLg,Lb,Lrのうちの何れか1つの光ビーム(この例では緑色の光ビームLg)を基準光ビームとして該基準光ビームの光軸の中心をアパーチャー部材13における開口13aの中心又は略中心に位置させるように(好ましくは開口13aの中心又は略中心に位置させ、かつ、開口13aの貫通方向に平行又は略平行になるように)調整する。次に、合成光ビームLmixが投影される被投影体SCにおいて他の光ビーム(この例では赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLb)の光軸を基準光ビームの光軸と一致又は略一致させるように調整する。そして、基準光ビームは、比視感度が大きい波長(色)の光に対して光利用効率を向上させる観点から、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)とする。
図4は、合成光ビームLmixを構成する複数本の光ビームLg,Lb,Lrの光軸の中心が被投影体SCを基準に調整されている状態を模式的に示す概略断面である。
図4に示すように、合成光ビームLmixを構成する複数本の光ビームLg,Lb,Lrを光軸の中心が被投影体SCで一致又は略一致するように位置させた状態で複数本の光ビームLg,Lb,Lrのうちの何れか1つの光ビーム(この例では緑色の光ビームLg)を基準光ビームとして光軸の中心をアパーチャー部材13における開口13aの中心に一致又は略位置させることで、他の光ビーム(この例では赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLb)の中心がアパーチャー部材13における開口13aの中心からずれたとしても、全光ビームLg,Lb,Lrの光軸の中心がアパーチャー部材13における開口13aの中心からずれるよりも、光ビームLg,Lb,Lrの光利用効率を向上させることが可能となる。そして、比視感度が大きい波長(色)の光に対して光利用効率を向上させる観点から、基準光ビームを比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)とすることで、それだけ被投影体SCに投影される光を人に明るく感じさせることができる。
なお、第1実施形態−6の構成、すなわち、比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)を1つの光学素子(この例では第2ダイクロイックミラー122)に通過させる構成とされている場合には、基準光ビームを比視感度最大光ビーム(具体的には緑色の光ビームLg)として、比視感度最大光ビームの光軸を合わせ易くすることができる。
[第4実施形態]
光源装置10において、光合成部120を構成する光学素子(この例では第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122)は、複数本の光ビームLg,Lb,Lrの波長域の違いを利用して複数本の光ビームLg,Lb,Lrを重ね合わせる構成とされている。
かかる構成によると、複数本の光ビームLg,Lb,Lrを簡単な構成で重ね合わせることができる。
(第4実施形態−1)
光源装置10において、複数の光源部は、緑色の波長にピークを有する緑色の光ビームLgを出射する緑色用光源部10gと、赤色の波長にピークを有する赤色の光ビームLrを出射する赤色用光源部10rと、青色の波長にピークを有する青色の光ビームLbを出射する青色用光源部10bとを含んでいる。
光合成部120は、赤色用光源部10rからの赤色の光ビームLrを透過する一方、青色用光源部10bからの青色の光ビームLbを反射する第1ダイクロイックミラー121と、緑色用光源部10gからの緑色の光ビームLgを透過する一方、第1ダイクロイックミラー121からの赤色の光ビームLr及び青色の光ビームLbを反射する第2ダイクロイックミラー122とを含んでいる。
詳しくは、緑色用光源部10g及び青色用光源部10bは、赤色用光源部10rからの赤色の光ビームLrの進行方向に沿って並設されている。
かかる構成によると、ダイクロイックミラーといった既存の汎用部材を用いることができ、これにより、光合成部120を構成する光学素子(この例では第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122)の数を複数の光源部(この例では緑色用光源部10g、赤色用光源部10r及び青色用光源部10b)の数よりも少なくする構成を簡単にかつ容易に実現させることができる。
なお、図1において、説明していない第1反射ミラー141及び第2反射ミラー142については、後ほど説明する。
[第5実施形態]
ところで、光源部10g,10r,10b自身の光強度(輝度)を上げるのには限界があることから、同一又は略同一の波長にピークを有する同一色又は略同一色の光ビームを出射する光源部を複数(例えば複数の緑色用光源部10g〜10g、複数の赤色用光源部10r〜10r、複数の青色用光源部10b〜10b)用いて、同一色又は略同一色の光ビームLg,Lr,Lbを複数重ね合わせることで、複数重ね合わせた同一色又は略同一色の光ビーム(Lg,Lr,Lb)〜(Lg,Lr,Lb)を被投影体SCに投影したときの投影光の照度が向上する。従って、同一又は略同一の波長にピークを有する同一色又は略同一色の光ビームを出射する光源部を複数(例えば複数の緑色用光源部10g〜10g、複数の赤色用光源部10r〜10r、複数の青色用光源部10b〜10b)用いて複数重ね合わせた同一色又は略同一色の合成光ビームLmix〜Lmixを被投影体SCに投影したときの投影光の照度を向上させることが望まれる。
この点、光源装置10は、複数の光源部10g,10r,10b及び光合成部120(この例では第1ダイクロイックミラー121及び第2ダイクロイックミラー122)を一群とした複数群の光源群110(1)〜110(n)(nは2以上の整数、この例ではn=2)と、複数群の光源群110(1)〜110(n)からそれぞれ出射された複数本の合成光ビームLmix(1)〜Lmix(n)を重ね合わせる合成素子16(図5参照)とを備えている。すなわち、光学系10aは、合成素子16をさらに含んでいる。
図5は、複数群の光源群110(1)〜110(n)及び合成素子16を備えた光源装置10を備えた投影装置100の概略構成を模式的に示す概略構成図である。
図5において、図1に示す投影装置100の構成部材と実質的に同じ構成部材については同一符号を付し、その説明を省略する。
図5に示す光源装置10は、複数群の光源群110(1),110(2)を備えている。
光源群110(1)は、光合成部120(1)を構成する光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数を複数の光源部10r(1),10g(1),10b(1)の数(この例では3つ)よりも少なくした(この例では2つにした)構成とされている。また、光源群110(2)も同様に、光合成部120(2)を構成する光学素子(この例ではダイクロイックミラー)の数を複数の光源部10r(2),10g(2),10b(2)の数(この例では3つ)よりも少なくした(この例では2つにした)構成とされている。
詳しくは、図5に示す光源装置10は、図1に示す構成において、光源部10g,10r,10b、第1ダイクロイックミラー121、第2ダイクロイックミラー122及び光ビームLg,Lr,Lbを、光源群110(1)では、光源部10g(1),10r(1),10b(1)、第1ダイクロイックミラー121(1)、第2ダイクロイックミラー122(1)及び光ビームLg(1),Lr(1),Lb(1)とし、光源群110(2)では、光源部10g(2),10r(2),10b(2)、第1ダイクロイックミラー121(2)、第2ダイクロイックミラー122(2)及び光ビームLg(2),Lr(2),Lb(2)としている。
そして、合成素子16は、複数群の光源群110(1)〜110(n)からそれぞれ出射された複数本の合成光ビームLmix(1),Lmix(2)を重ね合わせて合成光ビームLmixにし、合成光ビームLmixをアパーチャー部材13に入射する。
かかる構成によると、同一又は略同一の波長にピークを有する同一色又は略同一色の光ビームを出射する光源部を複数(例えば複数の緑色用光源部10g(1)〜10g(n)、複数の赤色用光源部10r(1)〜10r(n)、複数の青色用光源部10b(1)〜10b(n))用いて同一色又は略同一色の合成光ビームLmix(1)〜Lmix(n)を複数重ね合わせることで、重ね合わせた合成光ビームLmixを被投影体SCに投影したときの投影光の照度を向上させることができる。
(第5実施形態−1)
図5に示す光源装置10において、合成素子16は、複数群の光源群110(1)〜110(n)からそれぞれ出射される複数本の合成光ビームLmix(1)〜Lmix(n)の偏光成分の違いを利用して複数群の光源群110(1)〜110(n)からそれぞれ出射される複数本の合成光ビームLmix(1)〜Lmix(n)を重ね合わせる構成とされている。
詳しくは、光源群110(1)の光源部10g(1),10r(1),10b(1)から出射される光ビームLg(1),Lr(1),Lb(1)と、光源群110(2)の光源部10g(2),10g(2),10b(2)から出射される光ビームLg(2),Lr(2),Lb(2)とは、偏光成分が異なっている。
かかる構成によると、複数本の合成光ビームLmix(1)〜Lmix(n)を簡単な構成で重ね合わせることができる。
(第5実施形態−2)
図5に示す光源装置10において、複数群の光源群110(1)〜110(n)は、2群の光源群110(1),110(2)である。
2群の光源群110(1),110(2)のうち、一方の光源群110(1)において、複数の光源部は、図1に示す緑色用光源部10gと実質的に同じ構成の緑色用光源部10g(1)と、図1に示す赤色用光源部10rと実質的に同じ構成の赤色用光源部10r(1)と、図1に示す青色用光源部10bと実質的に同じ構成の青色用光源部10b(1)とを含んでおり、光合成部120(1)は、図1に示す第1ダイクロイックミラー121と実質的に同じ構成の第1ダイクロイックミラー121(1)と、図1に示す第2ダイクロイックミラー122と実質的に同じ構成の第2ダイクロイックミラー122(1)とを含んでいる。
2群の光源群110(1),110(2)のうち、他方の光源群110(2)において、複数の光源部は、図1に示す緑色用光源部10gと実質的に同じ構成の緑色用光源部10g(2)と、図1に示す赤色用光源部10rと実質的に同じ構成の赤色用光源部10r(2)と、図1に示す青色用光源部10bと実質的に同じ構成の青色用光源部10b(2)とを含んでおり、光合成部120(2)は、図1に示す第1ダイクロイックミラー121と実質的に同じ構成の第1ダイクロイックミラー121(2)と、図1に示す第2ダイクロイックミラー122と実質的に同じ構成の第2ダイクロイックミラー122(2)とを含んでいる。
そして、一方の光源群110(1)から出射される合成光ビームLmix(1)は、P偏光成分及びS偏光成分のうち、何れか一方の偏光成分(この例ではP偏光成分)を有している。他方の光源群110(2)から出射される合成光ビームLmix(2)は、P偏光成分及びS偏光成分のうち、何れか他方の偏光成分(この例ではS偏光成分)を有している。
具体的には、光源群110(1)の光源11g(1),11r(1),11b(1)からP偏光成分の光ビームLg(1),Lr(1),Lb(1)を出射し、光源群110(2)の光源11g(2),11r(2),11b(2)からS偏光成分の光ビームLg(2),Lr(2),Lb(2)を出射する。
そして、合成素子16は、一方の光源群110(1)から出射される何れか一方の偏光成分(この例ではP偏光成分)を透過する一方、他方の光源群110(2)から出射される何れか他方の偏光成分(この例ではS偏光成分)を反射する偏光ビームスプリッターとされている。ここで、P偏光成分とは、入射面内で電界が振動する光の偏光成分をいい、S偏光成分とは、入射面に垂直に電界が振動する光の偏光成分をいう。
図5に示す光源装置10は、合成素子16として作用する偏光ビームスプリッターにより、一方の光源群110(1)から所定の進行方向に進行するP変調成分を有する合成光ビームLmix(1)を透過させる一方、他方の光源群110(2)から所定の進行方向(この例では一方の光源群110(1)からの合成光ビームLmix(1)に直交又は略直交する方向)に進行してS変調成分を有する合成光ビームLmix(2)を一方の光源群110(1)からの合成光ビームLmix(1)に重なるように反射させるようになっている。
かくして、合成素子16として作用する偏光ビームスプリッターは、2群の光源群110(1),110(2)からそれぞれ出射した複数本の合成光ビームLmix(1),Lmix(2)を重ね合わせて合成光ビームLmixにする。
詳しくは、2群の光源群110(1),110(2)において、比視感度最大光ビーム(この例では緑色の光ビームLg,Lg)は、第2ダイクロイックミラー122,122を透過した後、合成素子16を介してアパーチャー部材13に入射する。
なお、一方の光源群110(1)から出射される合成光ビームLmix(1)は、S偏光成分を有し、他方の光源群110(2)から出射される合成光ビームLmix(2)は、P偏光成分を有し、合成素子16は、S偏光成分を透過する一方、P偏光成分を反射する偏光ビームスプリッターとされていてもよい。
かかる構成によると、偏光ビームスプリッターといった既存の汎用部材を用いることができ、これにより、複数群の光源群110(1),110(2)からの合成光ビームLmix(1),Lmix(2)を重ね合わせる構成を簡単にかつ容易に実現させることができる。
[第6実施形態]
ところで、投影装置100から被投影体SCに投影する映像のアスペクト比は、通常は、水平方向に長い長尺な比(例えば横縦比=16:9)とされている。
図6は、投影装置100から被投影体SCに投影する映像のアスペクト比が水平方向に長い長尺な比となることを示す概略斜視図である。
図6に示すように、投影装置100から被投影体SCに投影する映像のアスペクト比は、通常は、水平方向に長い長尺な比とされることから、走査装置20は、光源装置10からの合成光ビームLmixを入射して予め定めた所定の第1走査方向X(具体的には水平方向)に予め定めた所定の第1走査角度θxで走査しつつ第1走査方向Xとは直交又は略直交する第2走査方向Y(具体的には垂直方向)に第1走査角度θxよりも小さい第2走査角度θyで走査する走査ミラー21を有している。すなわち、走査ミラー21は、第1走査方向Xに走査するときには、第2走査方向Yに沿った軸線回りに揺動し、かつ、第2走査方向Yに走査するときには、第1走査方向Xに沿った軸線回りに揺動する。
そして、走査装置20は、被投影体SCに投影される映像の乱れを回避する観点から、合成光ビームLmixを走査ミラー21からはみ出さないようにすることを前提に構成する必要がある。
そうすると、走査ミラー21に対する入射角度φ(図7(b)及び図8(b)参照)が大きい程、走査ミラー21に入射される合成光ビームLmixのビーム径γ(図7(a)及び図8(a)参照)、すなわち、アパーチャー部材13における開口13a(図1から図5参照)のサイズδ(2参照)を小さくする必要がある。一方、アパーチャー部材13における開口13aのサイズδが小さい程、合成光ビームLmixの光利用効率の低下を招く。従って、合成光ビームLmixを走査ミラー21からはみ出さないようにした状態で合成光ビームLmixの光利用効率を可及的に向上させることが望まれる。
図7は、走査装置20における走査ミラー21に対して合成光ビームLmixを第1走査方向Xから入射させた状態を模式的に示す概略断面である。図7(a)は、走査ミラー21の第1走査方向Xに入射される合成光ビームLmixのビーム径γを示しており、図7(b)は、合成光ビームLmixの走査ミラー21に対する入射角度φ及び第1走査角度θxを示している。
図7に示すように、走査ミラー21に対して合成光ビームLmixを第1走査方向Xから入射させる場合には、第1走査角度θxが比較的大きくなるため(図6参照)、走査ミラー21による合成光ビームLmixの走査領域より外側から入射するとなると、必然的に合成光ビームLmixの走査ミラー21への入射角度φが大きくなり(図7(b)参照)、それだけ、走査ミラー21に入射される合成光ビームLmixのビーム径γ(図7(a)参照)を小さくする必要があり、すなわち、アパーチャー部材13における開口13aのサイズδを小さくする必要があり、ひいては、合成光ビームLmixの光利用効率の低下を招く。
この点、本実施の形態において、光源装置10は、走査装置20における走査ミラー21に対して合成光ビームLmixを第2走査方向Yから入射する構成とされている。
詳しくは、反射ミラー部14は、第1反射ミラー141と、第2反射ミラー142とを含んでいる。第1反射ミラー141は、アパーチャー部材13からの合成光ビームLmixの光路上に設けられている。第2反射ミラー142は、走査ミラー21を基準にして第2走査方向Yの一方側又は他方側に設けられている。そして、第1反射ミラー141は、アパーチャー部材13からの合成光ビームLmixを反射して第2反射ミラーに入射させる。第2反射ミラー142は、第1反射ミラー141からの合成光ビームLmixを反射して走査ミラー21の第2走査方向Yの一方側又は他方側から入射させる。
図8は、走査装置20における走査ミラー21に対して合成光ビームLmixを第2走査方向Yから入射させた状態を模式的に示す概略断面である。図8(a)は、走査ミラー21の第2走査方向Yに入射される合成光ビームLmixのビーム径γを示しており、図8(b)は、合成光ビームLmixの走査ミラー21に対する入射角度φ及び第2走査角度θyを示している。
図8に示すように、走査ミラー21に対して合成光ビームLmixを第2走査方向Yから入射させる場合には、第2走査角度θyが比較的小さくなるため(図6参照)、走査ミラー21による合成光ビームLmixの走査領域より外側から入射しても、合成光ビームLmixの走査ミラー21への入射角度φを小さくすることができ(図8(b)参照)、それだけ、走査ミラー21に入射される合成光ビームLmixのビーム径γ(図8(a)参照)を大きくすることができ、すなわち、アパーチャー部材13における開口13aのサイズδを大きくすることができ、ひいては、合成光ビームLmixの光利用効率を向上させることができる。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
10 光源装置
10a 光学系
10b 青色用光源部
10g 緑色用光源部
10r 赤色用光源部
11b 青色用光源
11b1 発光素子
11b2 パッケージ
11g 緑色用光源
11g1 発光素子
11g2 パッケージ
11r 赤色用光源
11r1 発光素子
11r2 パッケージ
13 アパーチャー部材
13a 開口
14 反射ミラー部
15b コリメータレンズ
15g コリメータレンズ
15r コリメータレンズ
16 合成素子(偏光ビームスプリッタ―)
20 走査装置
21 走査ミラー
22 アクチュエータ
30 補正レンズ
100 投影装置
110 光源群
120 光合成部
121 第1ダイクロイックミラー
122 第2ダイクロイックミラー
141 第1反射ミラー
142 第2反射ミラー
200 外部装置
Db 間隔
Dg 間隔
Dr 間隔
Fb 焦点距離
Fg 焦点距離
Fr 焦点距離
Lb 青色の光ビーム
Lg 緑色の光ビーム
Lr 赤色の光ビーム
Lmix 合成光ビーム
SC 被投影体
X 第1走査方向
Y 第2走査方向
α1 パワー分布
α2 パワー分布
β1 パワー領域
β2 パワー領域
γ ビーム径
δ 開口のサイズ
θx 第1走査角度
θy 第2走査角度
φ 入射角度

Claims (15)

  1. 互いに異なる波長にピークを有する複数本の光ビームをそれぞれ出射する複数の光源部と、前記複数本の光ビームを重ね合わせる光学素子を含む光合成部とを備え、前記複数本の光ビームを重ね合わせた合成光ビームを出射する光源装置であって、
    前記光合成部を構成する前記光学素子の数を前記複数の光源部の数よりも少なくした構成とされていることを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記複数本の光ビームの比視感度が大きくなるに従って該光ビームに入射される前記光学素子の数を少なくした構成とされていることを特徴とする光源装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光源装置であって、
    前記複数本の光ビームのうち、比視感度が最も大きい光ビームである比視感度最大光ビームに反射される前記光学素子の数を、他の光ビームに反射される前記光学素子の数よりも少なくした構成とされていることを特徴とする光源装置。
  4. 請求項3に記載の光源装置であって、
    前記複数本の光ビームの比視感度が大きくなるに従って該光ビームに反射される前記光学素子の数を少なくした構成とされていることを特徴とする光源装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか1つに記載の光源装置であって、
    前記光合成部は、入射される前記光ビームのうち、比視感度が大きい方の光ビームを透過する一方、比視感度が小さい方の光ビームを反射する前記光学素子を含むことを特徴とする光源装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか1つに記載の光源装置であって、
    前記複数本の光ビームのうち、比視感度が最も大きい光ビームである比視感度最大光ビームに入射される前記光学素子の数を1つにした構成とされていることを特徴とする光源装置。
  7. 請求項1から請求項6までの何れか1つに記載の光源装置であって、
    前記光源部は、前記複数本の光ビームをそれぞれ出射する複数の光源と、前記複数の光源からの光ビームをそれぞれ入射する複数のコリメータレンズとを備え、
    前記複数の光源は、何れも、発光素子と前記発光素子を収納するパッケージとを備え、
    前記コリメータレンズは、前記光源における前記パッケージに接触しない程度に近接するように配設されていることを特徴とする光源装置。
  8. 請求項1から請求項7までの何れか1つに記載の光源装置であって、
    前記合成光ビームを予め定めた所定のビーム径に整形する開口を有するアパーチャー部材を備え、
    前記複数本の光ビームのうちの何れか1つの光ビームを基準光ビームとして該基準光ビームの光軸の中心を前記アパーチャー部材における前記開口の中心又は略中心に位置させ、かつ、前記合成光ビームが投影される被投影体において前記他の光ビームの光軸を前記基準光ビームの光軸と一致又は略一致させ、前記基準光ビームを比視感度が最も大きい光ビームである比視感度最大光ビームとする構成とされていることを特徴とする光源装置。
  9. 請求項1から請求項8までの何れか1つに記載の光源装置であって、
    前記光合成部を構成する前記光学素子は、前記複数本の光ビームの波長域の違いを利用して前記複数本の光ビームを重ね合わせる構成とされていることを特徴とする光源装置。
  10. 請求項1から請求項9までの何れか1つに記載の光源装置であって、
    前記複数の光源部は、赤色の波長にピークを有する赤色の光ビームを出射する赤色用光源部と、緑色の波長にピークを有する緑色の光ビームを出射する緑色用光源部と、青色の波長にピークを有する青色の光ビームを出射する青色用光源部とを含み、
    前記光合成部は、前記赤色用光源部からの前記赤色の光ビームを透過する一方、前記青色用光源部からの前記青色の光ビームを反射する第1ダイクロイックミラーと、前記緑色用光源部からの緑色の光ビームを透過する一方、前記第1ダイクロイックミラーからの前記赤色の光ビーム及び前記青色の光ビームを反射する第2ダイクロイックミラーとを含むことを特徴とする光源装置。
  11. 請求項1から請求項10までの何れか1つに記載の光源装置であって、
    前記複数の光源部及び前記光合成部を一群とした複数群の光源群と、前記複数群の光源群からそれぞれ出射された複数本の前記合成光ビームを重ね合わせる合成素子とを備えることを特徴とする光源装置。
  12. 請求項11に記載の光源装置であって、
    前記合成素子は、前記複数群の光源群からそれぞれ出射される複数本の前記合成光ビームの偏光成分の違いを利用して前記複数群の光源群からそれぞれ出射される複数本の前記合成光ビームを重ね合わせる構成とされていることを特徴とする光源装置。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の光源装置であって、
    前記複数群の光源群は、2群の光源群であり、
    前記2群の光源群のそれぞれにおいて、前記複数の光源部は、赤色の波長にピークを有する赤色の光ビームを出射する赤色用光源部と、緑色の波長にピークを有する緑色の光ビームを出射する緑色用光源部と、青色の波長にピークを有する青色の光ビームを出射する青色用光源部とを含み、前記光合成部は、前記赤色用光源部からの前記赤色の光ビームを透過する一方、前記青色用光源部からの前記青色の光ビームを反射する第1ダイクロイックミラーと、前記緑色用光源部からの緑色の光ビームを透過する一方、前記第1ダイクロイックミラーからの前記赤色の光ビーム及び前記青色の光ビームを反射する第2ダイクロイックミラーとを含み、
    前記2群の光源群のうち、一方の光源群から出射される前記合成光ビームは、P偏光成分及びS偏光成分のうち、何れか一方の偏光成分を有し、他方の光源群から出射される前記合成光ビームは、P偏光成分及びS偏光成分のうち、何れか他方の偏光成分を有し、
    前記合成素子は、前記一方の光源群から出射される前記何れか一方の偏光成分を透過する一方、前記他方の光源群から出射される前記何れか他方の偏光成分を反射する偏光ビームスプリッターであることを特徴とする光源装置。
  14. 請求項1から請求項13までの何れか1つに記載の光源装置を備えたことを特徴とする投影装置。
  15. 請求項14に記載の投影装置であって、
    前記光源装置からの前記合成光ビームを入射して予め定めた所定の第1走査方向に予め定めた所定の第1走査角度で走査しつつ前記第1走査方向とは直交又は略直交する第2走査方向に前記第1走査角度よりも小さい第2走査角度で走査する走査ミラーを有する走査装置を備え、
    前記走査装置における前記走査ミラーに対して前記合成光ビームを前記第2走査方向から入射する構成とされていることを特徴とする投影装置。
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