JP2017109675A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エイリアシングの影響を考慮しつつ、ばね上制振制御機能が有効に得られるようにする。【解決手段】 ノイズ判定部124は、車輪速の車輪速信号に、車輪の回転数のN倍(例えば、1〜7倍)の周波数である回転N次周波数のノイズが発生しているか否かについて、各次数ごとに判定する。干渉車速域設定部125は、回転N次周波数のうちの特定次数の回転N次周波数においてノイズが発生していると判定された場合、そのノイズが発生していると判定された回転N次周波数のノイズが、エイリアシングによって、ばね上共振周波数帯の周波数信号となる車速域である干渉車速域を設定する。車速判定部126は、現在の車速が干渉車速域に入るか否かについて判定し、車速が干渉車速域に入る場合には、ピッチ抑制駆動力をドライバー要求駆動力に加算させないカットオフ指令を出力する。【選択図】 図2

Description

本発明は、ばね上振動を抑制するように、車輪に発生させる駆動力を制御する車両の駆動力制御装置に関する。
従来から、車輪に発生させる駆動力を制御して、車体の振動、つまり、ばね上振動を抑制する駆動力制御装置が知られている。ばね上振動を抑制する制御を、ばね上制振制御と呼ぶ。駆動力制御装置は、例えば、車輪速センサにより検出される車輪速の変化に基づいて、ばね上振動を推定する。駆動力制御装置は、このばね上振動を抑制する方向に作用する振動抑制駆動力を演算し、ドライバー要求駆動力に振動抑制駆動力を加算した目標駆動力に従って、駆動装置で発生させる駆動力を制御する。
こうしたばね上制振制御においては、車輪速の変化に基づいて、ばね上共振周波数帯(例えば、1.5Hz近傍)のばね上振動(主に、ピッチング)を推定する。車輪速信号には、車輪の回転に同期した高周波ノイズが含まれることがある。このノイズは、車輪速センサ、タイヤ、ホイール等のばらつきに起因し、車輪が実際には一定速度で回転している場合であっても、車輪の回転数の整数倍(N倍)の周波数で車輪速センサの検出値が変動するというノイズである。このノイズを回転N次周波数ノイズと呼ぶ。回転N次周波数ノイズは、エイリアシングによって、見かけ上、実際の周波数よりも低い周波数の信号と認識され、ばね上共振周波数帯の周波数信号として検出されるおそれがある。
特許文献1には、車輪速の変化に基づいて、ばね下の制振制御を行う走行装置が提案されている。この走行装置では、回転N次周波数ノイズがエイリアシングによって制振対象周波数帯の車輪速の変化であると誤認識されるおそれのある車速で走行している場合には、ばね下の制振制御を停止する。
特開2008−179196号公報
従来装置においては、回転N次周波数ノイズがエイリアシングによって制振対象周波数帯の車輪速の変化であると誤認識されるおそれのある状況であるか否かについて、車速が、予め設定された車速域(複数設定されている)に入っているか否かのみにて判定している。つまり、従来装置では、回転N次周波数ノイズが実際に発生しているか否かに関係なく、単に、車速が、予め設定された車速域に入っているということだけで、制振制御を停止する。
例えば、制振対象周波数帯を0〜3.5Hz、タイヤ径を0.3m、車輪速のサンプリング周期を100Hzとし、車輪速センサが車輪の回転数の7倍までの周波数の回転N次ノイズを発生すると仮定すると、制振制御を停止する車速域は、図14に示すように求められる。この図からわかるように、時速100km/h以上となる車速においては、約3割の領域で制振制御が停止(OFF)することになる。従って、制振制御を実施する頻度が低下してしまい、制振制御機能が有効に得られない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ばね上制振制御機能が有効に得られるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、
車輪速を所定のサンプリング周期で取得する車輪速取得手段(62,121)と、
前記車輪速の変化に基づいて、路面からの入力に起因して車体にピッチ方向に発生するばね上振動を推定するばね上振動推定手段(121)と、
前記推定したばね上振動を抑制するための振動抑制駆動力を演算する振動抑制駆動力演算手段(122)と、
ドライバーの加減速要求に応じて設定されるドライバー要求駆動力に前記振動抑制駆動力を加算した目標駆動力を演算する目標駆動力演算手段(110,130)と、
前記目標駆動力に従って、車輪に発生させる駆動力を制御する駆動力制御手段(50)と
を備えた車両の駆動力制御装置において、
前記サンプリングされた車輪速の車輪速信号に、車輪の回転数のN倍(Nは連続した整数)の周波数である回転N次周波数のノイズが発生しているか否かについて、各次数ごとに判定するノイズ発生判定手段(124)と、
前記回転N次周波数のうちの特定次数の回転N次周波数においてノイズが発生していると判定された場合、そのノイズが発生していると判定された回転N次周波数のノイズが、エイリアシングによって、ばね上共振周波数帯の周波数信号として誤認される車速域である干渉車速域を設定する干渉車速域設定手段(125)と、
現在の車速が前記干渉車速域に入るか否かについて判定し、前記車速が前記干渉車速域に入る場合には、前記振動抑制駆動力を前記ドライバー要求駆動力に加算しない、あるいは、前記車速が前記干渉車速域に入らない場合に比べて前記振動抑制駆動力を小さくする振動抑制駆動力調整手段(126,123)と
を備えたことにある。
本発明の車両の駆動力制御装置は、路面からの入力に起因して車体にピッチ方向に発生するばね上振動を抑制するために、車輪に発生させる駆動力を制御する装置であって、車輪速取得手段、ばね上振動推定手段、振動抑制駆動力演算手段、目標駆動力演算手段、駆動力制御手段、ノイズ発生判定手段、干渉車速域算出手段、および、振動抑制駆動力調整手段を備える。
車輪速取得手段は、車輪速を所定のサンプリング周期で取得する。車輪が路面から入力を受けると、車輪速が変化する。そこで、ばね上振動推定手段は、車輪速の変化に基づいて、路面からの入力に起因して車体にピッチ方向に発生するばね上振動を推定する。
振動抑制駆動力演算手段は、推定したばね上振動を抑制するための振動抑制駆動力を演算する。例えば、振動抑制駆動力演算手段は、車体がノーズダウンする方向にピッチする場合には、車両が加速する方向に作用する振動抑制駆動力を演算し、逆に、車体がノーズアップする方向にピッチする場合には、車両が減速する方向に作用する振動抑制駆動力を演算する。
目標駆動力演算手段は、ドライバーの加減速要求に応じて設定されるドライバー要求駆動力に振動抑制駆動力を加算した目標駆動力を演算する。駆動力制御手段は、目標駆動力に従って、車輪に発生させる駆動力を制御する。これにより、車体のピッチ方向の振動が抑制される。
ノイズ発生判定手段は、サンプリングされた車輪速の車輪速信号に、車輪の回転数のN倍(Nは連続した整数)の周波数である回転N次周波数のノイズが発生しているか否かについて、各次数(Nの値)ごとに判定する。本発明における車輪の回転数は、ノイズの周波数に対応する単位で表され、ノイズの周波数が[Hz]で表される場合には、1秒当たりの回転数である。例えば、ノイズ発生判定手段は、車輪の回転数のm倍,(m+1)倍,(m+2)倍,(m+3)倍,・・・,(m+n)倍の周波数のノイズが発生しているか否かについて判定する。
干渉車速域設定手段は、回転N次周波数のうちの特定次数の回転N次周波数においてノイズが発生していると判定された場合、そのノイズが発生していると判定された回転N次周波数のノイズが、エイリアシングによって、ばね上共振周波数帯の周波数信号(ばね上共振周波数帯の周波数で変化する信号)として誤認される車速域である干渉車速域を設定する。尚、特定次数は、1つの次数だけを意味しているわけではなく、ノイズが発生していると判定されたすべての次数を意味する。
例えば、車輪速信号に、特定次数の回転N次周波数のノイズが発生している場合には、その特定次数の回転N次周波数のノイズが、エイリアシングによってばね上共振周波数帯の周波数信号として誤認識される(ばね上制振制御に干渉する)おそれがある。その場合には、その特定次数の回転N次周波数に対応する干渉車速域が設定される。一方、特定次数以外の回転N次周波数については、ノイズが発生していないため、エイリアシングによってばね上共振周波数帯の周波数信号として誤認識されるような信号とならない。その場合には、その特定次数の回転N次周波数に対応する干渉車速域は設定されない。
振動抑制駆動力調整手段は、現在の車速が干渉車速域に入るか否かについて判定し、車速が干渉車速域に入る場合には、振動抑制駆動力をドライバー要求駆動力に加算しない、あるいは、車速が干渉車速域に入らない場合に比べて振動抑制駆動力を小さくする。これにより、ばね上振動を抑制する制御であるばね上制振制御が停止される、あるいは、弱められる。尚、現在の車速が干渉車速域に入るか否かについての判定は、例えば、車速センサによって検出される車速を用いて判定することに限らず、車速と関係を持つ車輪速を用いて判定してもよい。
従って、本発明によれば、実際にノイズが発生している次数の回転N次周波数に対応した干渉車速域が設定されるため、必要以上にばね上制振制御が制限されてしまうことを防止することができる。この結果、ばね上制振制御機能が有効に得られる。
上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は、前記符号によって規定される実施形態に限定させるものではない。
本実施形態に係る車両の駆動力制御装置が搭載された車両の概略構成図である。 目標駆動力演算部の機能ブロック図である。 力学的な車両運動モデルを説明する図である。 車輪速に影響を与える要素である車体の重心周りのピッチによる影響量を説明する図である。 車輪速に影響を与える要素であるサスペンションジオメトリによる影響量を説明する図である。 車輪速に影響を与える要素である車輪転がり半径変化による影響量を説明する図である。 ばね上振動推定部の機能を制御ブロックの形式で示した図である。 ノイズ判定部の機能ブロック図である。 車輪速と回転N次周波数との関係を表したグラフである。 入力信号の周波数と、エイリアシングによって誤認識された周波数との関係を表すグラフである。 車速と、エイリアシングされた回転N次周波数との関係を表すグラフである。 ノイズ干渉車速域と、ばね上制振制御の実施の有無との関係を表すグラフである。 ノイズ干渉車速域と、低減ゲインとの関係を表すグラフである。 従来装置における、車速とばね上制振制御の実施の有無との関係を表すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の車両の駆動力制御装置が搭載される車両1の構成を概略的に示している。
車両1は、左前輪10FL、右前輪10FR、左後輪10RL、右後輪10RRを備えている。左前輪10FL、右前輪10FR、左後輪10RL、右後輪10RRは、それぞれ独立したサスペンション20FL、20FR、20RL、20RRにより車体2に懸架されている。
サスペンション20FL、20FR、20RL、20RRは、車体2と車輪10FL、10FR、10RL、10RRとを連結するサスペンションアーム(リンク機構)と、上下方向の荷重を支え衝撃を吸収するためのサスペンションバネと、バネ上(車体2)の振動を減衰させるショックアブソーバとを備えている。サスペンション20FL、20FR、20RL、20RRは、ウイッシュボーン型サスペンションやストラット型サスペンションなど公知の4輪独立懸架方式のサスペンションを採用することができる。
以下、各車輪10FL、10FR、10RL、10RR、および、サスペンション20FL、20FR、20RL、20RRに関して、任意のものを特定する必要がない場合には、それらを、車輪10、および、サスペンション20と総称する。また、車輪10FL、10FRを前輪10Fと呼び、車輪10RL、10RRを後輪10Rと呼ぶ。また、サスペンション20FL、20FRを前輪サスペンション20Fと呼び、サスペンション20RL、20RRを後輪サスペンション20Rと呼ぶ。
本実施形態の車両1は、後輪駆動車両であって、走行用駆動源としてエンジン30を備えている。エンジン30は、ガソリンエンジン、および、ディーゼルエンジンなどを適用することができる。尚、車両1は、走行用駆動源として、エンジンに代えて、モータを備えた電気自動車、あるいは、エンジンとモータとを組み合わせて備えたハイブリッド車両等であってもよい。また、車両1は、後輪駆動車両に限るものではなく、前輪駆動車両、および、4輪駆動車両であってもよい。
以下、本明細書においては、走行用駆動源としてエンジン30を備えた車両の駆動力制御装置について説明するが、本明細書におけるエンジン30という表現は、走行用駆動源という表現に置き換えることができる。また、エンジン30に関連するセンサ、そのセンサにより検出されたセンサ値、および、エンジンを作動させるアクチュエータ等についても、エンジン30に代えて用いられる走行用駆動源に関連するセンサ、そのセンサにより検出されたセンサ値、および、走行用駆動源を作動させるアクチュエータという表現に置き換えることができる。
エンジン30の駆動トルクは、トランスミッション31を介してプロペラシャフト32に伝達される。プロペラシャフト32のトルクは、差動装置33、ドライブシャフト34L,34Rを介して後輪10RL、10RRに伝達される。
エンジン30は、ECU(Electric Control Unit)50に接続されている。ECU50は、マイクロコンピュータを主要部として備えている。本明細書において、マイクロコンピュータは、CPUとROM及びRAM等の記憶装置を含む。
ECU50には、アクセルペダルセンサ61、車輪速センサ62FL,62FR,62RL,62RR、車速センサ63、および、エンジン状態センサ64が接続されている。アクセルペダルセンサ61は、ドライバーがアクセルペダルの踏み込み操作、および、戻し操作を行った量であるアクセル操作量を検出し、アクセル操作量を表す検出信号をECU50に出力する。車輪速センサ62FL,62FR,62RL,62RRは、車輪10FL,10FR,10RL,10RRに設けられ、それぞれの車輪速を検出し、車輪速を表す検出信号をECU50に出力する。以下、4つの車輪速センサ62FL,62FR,62RL,62RRを特定しない場合には、それらを車輪速センサ62と呼び、前輪10Fの車輪速センサ62FL,62FRを特定する場合には、それらを車輪速センサ62Fと呼び、後輪10Rの車輪速センサ62RL,62RRを特定する場合には、それらを車輪速センサ62Rと呼ぶ。
車輪速センサ62は、図示しないが、例えば、車体側(車輪を回転可能に支持するキャリア)に固定されたセンサ本体部と、車輪10に固定され車輪10とともに回転するロータ部(本実施形態では磁気ロータ)とからなり、ロータ部の周囲に配置された磁極(N,S極)により生じる磁界の変化をセンサ本体部にて検出する。車輪速センサ62は、この磁界の変化に基づいて、センサ本体部に対するロータ部の回転方向の相対位置(相対角度)の変化を検出し、この相対角度の単位時間当たりの変化量により車輪10の車輪角速度を検出する。車輪角速度(rad/s)に車輪転がり半径を乗算すれば車輪周速度(m/s)が求められる。従って、車輪角速度と車輪周速度とは対応関係にあるため、車輪速センサ62によって検出される車輪速の値については、どちらを表していてもよい。
車速センサ63は、車体の走行速度である車速(車体速)を検出し、車速を表す検出信号をECU50に出力する。尚、車速を検出する場合には、車速センサ63に代えて、車輪速センサ62を用いることができる。
エンジン状態センサ64は、エンジン30およびトランスミッション31の状態を検出する複数のセンサであって、それぞれ検出した検出値を表す検出信号をECU50に出力する。例えば、エンジン状態センサ64は、エンジン回転速度、冷却水温度、吸入空気温度、吸入空気圧、大気圧、スロットル開度、シフトギヤ段等を検出する。
ECU50は、これらのセンサから出力された検出信号に基づいて図示しないアクチュエータを作動させて、エンジン30の駆動トルクを調整する。
なお、車両1は、操舵輪の舵角を調整するステアリング装置、および、車輪10に摩擦制動力を発生させるブレーキ装置を備えているが、本発明と直接関係するものではないため、本明細書および図面における説明を省略する。
次に、ECU50により実施するばね上制振制御について説明する。車両1の走行中に、路面の凹凸等によって車輪10に外乱が作用すると、その外乱がサスペンション20を介して車体2に伝達される。これにより、車体2がばね上共振周波数(例えば、1.5Hz)近傍にて振動する。この車体2の振動をばね上振動と呼ぶ。ばね上振動は、車両の重心位置における上下方向(z方向)の成分(バウンス振動と呼ぶ)と、車両の重心を通る左右方向軸回りのピッチ方向(θ方向)の成分(ピッチ振動と呼ぶ)とを含む。
ピッチ振動に対しては、ピッチ振動に同期させてエンジン30の駆動トルク(車輪に発生させる駆動力)を変化させることによって、車体2にピッチ振動を抑制する方向の力を発生させることができる。そこで、ECU50は、ドライバー要求駆動力に、ピッチ振動を抑制するための振動抑制駆動力であるピッチ抑制駆動力を加算した値を目標駆動力に設定する。そして、ECU50は、車輪10が目標駆動力を発生するようにエンジン30の駆動トルクを制御する。ドライバー要求駆動力とは、ドライバーが要求している、車両を加速あるいは減速させる力を表す。
図2は、目標駆動力を演算する目標駆動力演算部100の機能ブロックを表す。目標駆動力演算部100における各ブロックは、ECU50に設けられたマイクロコンピュータのCPUが、ROMに格納されたインストラクション(プログラム)を実行することにより実現するようになっている。
目標駆動力演算部100は、ドライバー要求駆動力演算部110と、ばね上制振制御量演算部120と、加算部130とを備えている。ドライバー要求駆動力演算部110は、ドライバーの加減速要求を表わすアクセルペダルセンサ61によって検出されたアクセル操作量に基づいて、ドライバー要求駆動力を演算する。例えば、ドライバー要求駆動力演算部110は、アクセル操作量が大きくなるにしたがって増加するドライバー要求駆動力を設定したドライバー要求駆動力マップを記憶し、このドライバー要求駆動力マップを使ってドライバー要求駆動力を設定する。
ばね上制振制御量演算部120は、車体2のピッチ振動を抑制するための振動抑制駆動力であるピッチ抑制駆動力を演算する。加算部130は、ドライバー要求駆動力演算部110によって演算されたドライバー要求駆動力と、ばね上制振制御量演算部120によって演算されたピッチ抑制駆動力とを入力し、ピッチ抑制駆動力とドライバー要求駆動力とを合算した値を目標駆動力に設定する。
次に、ばね上制振制御量演算部120について説明する。ばね上制振制御量演算部120は、ばね上振動推定部121、振動抑制駆動力演算部122、調整部123、ノイズ判定部124、干渉車速域設定部125、および、車速判定部126を備えている。
ばね上振動推定部121は、車輪速センサ62によって検出される車輪速の変化に基づいて、路面からの入力に起因して車体2にピッチ方向に発生するばね上振動(ピッチ振動)を推定する。このばね上振動推定部121は、ばね上振動を表す値として、車体のピッチ角θの微分値dθ/dtであるピッチレートを演算する。このピッチレートの演算手法については、後述する。
振動抑制駆動力演算部122は、ばね上振動推定部121が算出したピッチレートに基づいて、ピッチレートが小さくなる方向に作用する駆動力であるピッチ抑制駆動力を演算する。このピッチ抑制駆動力は、ばね上振動推定部121が算出したピッチレートに比例した大きさに設定される。例えば、車体2がノーズダウンする方向にピッチ角が増加する場合のピッチレートを正の値で表し、車体2がノーズアップする方向にピッチ角が増加する場合のピッチレートを負の値で表した場合には、振動抑制駆動力演算部122は、ピッチレートに正のゲインαを乗算してピッチ抑制駆動力を演算する。
従って、車体2がノーズダウンする方向にピッチする場合には、車両が加速する方向のピッチ抑制駆動力が演算される。これにより、車体2にノーズアップする方向にピッチモーメントを付与することができ、車体2のピッチレートを低減、つまり、ピッチ振動を抑制することができる。同様に、車体2がノーズアップする方向にピッチする場合には、車両が減速する方向のピッチ抑制駆動力が演算される。これにより、車体2にノーズダウンする方向にピッチモーメントを付与することができる。こうしたピッチモーメントは、ゲインαに比例した大きさで発生するため、予めピッチ振動を最小に抑えられるようなゲインαが設定されている。
調整部123は、振動抑制駆動力演算部122によって演算されたピッチ抑制駆動力をカットオフするスイッチであって、後述する車速判定部126からカットオフ指令が出力されている場合には、そのあいだ、ピッチ抑制駆動力の加算部130への出力を停止させる。調整部123の出力は、ばね上制振制御量演算部120の出力(つまり、ピッチ抑制駆動力)である。従って、車速判定部126からカットオフ指令が出力されている場合には、ピッチ抑制駆動力がゼロとなるため、目標駆動力は、ドライバー要求駆動力と等しくなる。これにより、ばね上制振制御が一時的に停止される。また、車速判定部126からカットオフ指令が出力されていない場合には、調整部123は、ピッチ抑制駆動力として、振動抑制駆動力演算部122によって演算されたピッチ抑制駆動力を出力する。従って、目標駆動力は、ピッチ抑制駆動力とドライバー要求駆動力との合計値となる。これにより、ばね上制振制御が実施される。
ばね上振動推定部121は、車輪速センサ62から出力される車輪速を所定のサンプリング周期でサンプリングし、サンプリングした車輪速の時系列データを表す車輪速信号に対して、バンドパスフィルタ処理を施す。ばね上振動推定部121は、このバンドパスフィルタ処理によって、ばね上共振周波数帯(例えば、0.5Hz〜3.5Hz)の車輪速信号を抽出し、抽出された車輪速信号を用いて、ばね上振動を表すピッチレートを演算する(演算の詳細は後述する)。
一方、車輪速信号には、車輪10の回転に同期した高周波ノイズが含まれることがある。このノイズは、車輪速センサ62、タイヤ、ホイール等のばらつきに起因し、車輪10が実際には一定速度で回転している場合であっても、車輪10の回転数の整数倍(N倍)の周波数で車輪速センサ62の検出値が変動するというノイズである。ノイズは、例えば、車輪速センサ62のロータ部に配置された磁極が周方向に等間隔でない場合、タイヤあるいはホイールが真円でない場合等において発生する。このノイズを回転N次周波数ノイズと呼ぶ。車輪10の回転数は、1秒当たりの回転数であって、本実施形態においては、周波数と同じ単位(Hz)で表される。
回転N次周波数ノイズは、ばね上振動推定部121が車輪速をサンプリングするサンプリング周波数の1/2よりも高い周波数の信号である場合には、エイリアシングによって、見かけ上、実際の周波数よりも低い周波数の信号として認識される。このため、エイリアシングによって検出された低周波数信号の周波数が、ばね上共振周波数帯に入っている場合には、実際には、ばね上振動が発生していなくても、ばね上振動が発生していると誤判定されるおそれがある。
そこで、ばね上制振制御量演算部120は、回転N次周波数ノイズの発生状況を次数ごとに把握し、その発生状況に応じてばね上制振制御を停止するための機能部を備えている。その機能部が、ノイズ判定部124、干渉車速域設定部125、および、車速判定部126である。これらのエイリアシングに対応する機能部124〜126については、ばね上制振制御の説明の後に詳述する。
次に、ばね上振動推定部121について詳しく説明する。ばね上振動推定部121は、車輪速センサ62によって検出した車輪速に所定の逆行列を作用させて、車輪10に対する路面入力の推定値を算出し、その算出した路面入力の推定値に車両運動モデル行列を作用させて車体状態量の推定値を算出する。ここで、所定の逆行列とは、車両の力学的な車両運動モデルを表す車両運動モデル行列と、車輪速に影響を与える要素を含む車輪速影響要素モデルを表す車輪速影響要素モデル行列との積の逆行列である。
まず、車両の力学的な車両運動モデルについて説明する。図3は、ばね上振動推定部121において用いられる車両の力学的な車両運動モデルの一例を説明する図である。
図3(a)に示すように、車体2の重心Cgの鉛直方向(z方向)のバウンス振動(バウンス方向の振動)と、車体2の重心周りのピッチ方向(θ方向)のピッチ振動(ピッチ方向の振動)を規定する。このモデルでは、車輪を前輪10Fと後輪10Rとにより表す二輪モデルを使用している。zwf、zwrは、それぞれ、前輪10F、後輪10Rに対する路面RSからの路面入力であり、具体的にはz方向における路面RSの変位である。
車体2のバウンス方向またはピッチ方向に関する力学的な車両運動モデルは、例えば、図3(b)に示すように、車体2を質量Mおよび慣性モーメントIの剛体Sとみなし、この剛体Sが、弾性率ksfおよび減衰率csfを有する前輪サスペンション20Fと、弾性率ksrおよび減衰率csrを有する後輪サスペンション20Rにより支持されているとする(車体2のばね上振動モデル)。rは車輪の半径、hは重心Cgの路面からの高さである。L、Lは、それぞれ、重心Cgから前車輪軸および後車輪軸までの距離である。Tは、後輪に対する駆動トルクである。この場合、車体2の重心Cgのバウンス方向の運動方程式(バウンス方向の力学的運動モデル)とピッチ方向の運動方程式(ピッチ方向の力学的運動モデル)は、次式(1)により表すことができる。
Figure 2017109675
上記式(1)において、zは重心Cgのz方向の座標であり、zsf,zsrはそれぞれ車輪10F,10Rの中心のz方向の座標であり、Fzf,Fzrは、それぞれ路面から車輪10F,10Rに作用する力である。θは、車体2の重心周りのピッチ角である。尚、zsf,zsr,zbf,zbrは、次式(2)により表すことができる。zbf,zbrは、重心Cgを通り車両1の長さ方向に平行な線の、前車輪軸および後車輪軸上における座標である。
Figure 2017109675
このとき、zwf,zwrに対して、車体状態量であるdθ/dt、および、状態変数Fzf,Fzr,dzsf/dt,dzsr/dtは所定の行列A(t)を用いて表すことができ、これをラプラス変換すると、次式(3)にて表すことができる。ここで、s=jωである。
Figure 2017109675
行列A(s)は、5×2の行列である。行列A(s)は、次式(4)に示すTf,Tr、および、次式(5)に示す行列A1,B1,C1,D1,E1,F1を用いて次式(6)のように表すことができる。尚、ラプラス変換によりdθ/dt,dzsf/dt,dzsr/dtは、θs,zsfs,zsrsとなるが、次式(4)ではsは行列A(s)の中に含めている。行列A(s)は以下では行列Aと省略する。
Figure 2017109675
Figure 2017109675
Figure 2017109675
行列Aは、車両の力学的な車両運動モデルを表す車両運動モデル行列であり、路面入力に作用させて車体状態量を算出できるものである(上記式(3)参照)。
次に、影響要素モデルについて説明する。車輪速センサ62は、周知のものであるため図示しないが、車体2側(車輪を回転可能に支持するキャリア)に固定されたセンサ本体部と、車輪10側に固定され車輪10とともに回転するロータ部(例えば、磁気ロータ)とからなり、センサ本体部に対するロータ部の回転方向の相対位置(相対角度)の変化に基づいて車輪速を検出する。従って、車体2が重心周りにピッチするとセンサ本体部とロータ部との回転方向の相対位置が変化する。また、車輪10の車体2に対する上下位置が変化すると、サスペンションジオメトリにより車輪10が前後動する(サスペンションリンク機構によって車輪10が揺動するため、結果として、車輪10が前後動する)ためセンサ本体部とロータ部との回転方向の相対位置が変化する。また、車輪10に働く上下方向の荷重が変化するとタイヤの動荷重半径が変化し、車輪の回転速度が変化する。
従って、車輪速に影響を与える要素(車輪速を変化させる要素)として、1.車体の重心周りのピッチによる影響、2.サスペンションジオメトリによる影響、3.車輪転がり半径変化による影響という3つの車輪速影響要素が考えられる。以下、この3つの車輪速影響要素を含む場合のモデルについて説明する。
図4は、車輪速に影響を与える要素である車体の重心周りのピッチによる影響量を説明する図である。図4(a)から図4(b)に示すように、車体が重心周りにピッチした場合、そのピッチにより発生する2つの回転角度、すなわち、車輪速センサ62のセンサ本体部が取り付けられているキャリアの回転角度をθ、車輪10の前後動による車輪10の回転角度をθとすると、車輪角速度に対する車体の重心周りのピッチによる影響量は、角速度ωbodyとして近似的に次式(7)で表される。
Figure 2017109675
図5は、車輪速に影響を与える要素であるサスペンションジオメトリによる影響量を説明する図である。符号Oは、車両を側面視したときのサスペンション20の瞬間中心である。符号Lは、瞬間中心Oから車輪10の中心までの距離である。車輪10が、外縁を実線で示す位置から破線で示す位置まで変化したときにおける、キャリアの回転角度をθ、車輪10の前後動による回転角度をθwとする。このとき、サスペンションジオメトリ影響量の並進成分(車両の長さ方向に沿った成分)および回転成分は、それぞれ、角速度ωsust,ωsusbとして近似的に次式(8a)で表される。ここで、tanθtは、tanθwと等しく、dzs/dtは車輪10の中心のz方向における速度である。サスペンションジオメトリ影響量は、ωsustとωsusbとの和である角速度ωsusとして近似的に次式(8b)で表される。ここでθbはアンチダイブ角またはアンチリフト角である。
Figure 2017109675
図6は、車輪速に影響を与える要素である車輪転がり半径変化による影響量を説明する図である。図6(a)に示すVは、路面RSが平坦なときの車輪10の回転速度であり、rは転がり半径であり、ωは角速度である。Fz0は車輪10が路面RSから受ける力である。ここで図6(b)に示すように、路面RSに隆起がある場合に、Vが一定のままFz0がFz0+δFz0に変化し、ωがω+δωに変化し、車輪10の転がり半径rがr−δrに変化した場合を考える。
このとき、ωについては下記の式(9a)が成り立つ。また、車輪転がり半径変化による影響量は、それぞれ、角速度ωtireとして近似的に下記式(9b)で表される。尚、式(9b)において、dftireは、Fz0の微小変化であり、ktは、車輪10の弾性率である。また、ηは、車輪10の静荷重半径の荷重に対する勾配に対する、転がり半径の荷重に対する勾配の比である。
Figure 2017109675
以上の車輪角速度に影響を与える3つの影響量を含むモデルを考慮すると、式(7)、(8b)、(9b)から、車輪角速度ωは、次式(10)で表される。
Figure 2017109675
ここで、係数a1,a2,a3は、前輪10Fと後輪10Rとで異なり、前輪10Fに対する車輪角速度ωfに対しては、表1のFに示すような係数となり、後輪10Rに対する車輪角速度ωrに対しては、表1のRに示すような係数となる。添え字の「f」、「r」は、それぞれ前輪10F、後輪10Rに対するパラメータを示している。また、Rwは、車輪の転がり半径を表している。また、θrはアンチリフト角、θfはアンチダイブ角を表している。
Figure 2017109675
従って、車輪角速度ωf,ωrは、ラプラス変換により次式(11)で表される。さらに、式(11)を行列の形式で表すと次式(12)のように2×5の行列B(s)(以下、行列Bと省略する)で表される。
Figure 2017109675
Figure 2017109675
行列Bは、車輪速影響要素モデルを表す車輪速影響要素モデル行列であり、車体状態量に作用させて車輪角速度を算出できるものである。
従って、上記式(3)と式(12)とを用いると、次式(13)に示すように車輪角速度ωf,ωrを成分とするベクトルは、路面入力に行列Bと行列Aとの積である行列BAを作用させた(掛け算した)ものとして表される。また、次式(14)に示すように路面入力zwf,zwrを成分とするベクトルは、車輪角速度に行列BAの逆行列である行列(BA)-1を作用させた(掛け算した)ものとして表される。さらには、車体状態量であるθ、および、状態変数Fzf,Fzr,zsf,zsrを成分とするベクトルは、次式(15)に示すように車輪角速度に行列(BA)-1、行列Aを順次作用させる(掛け算する)ことで求められる。
Figure 2017109675
Figure 2017109675
Figure 2017109675
従って、例えば、dθ/dt(ラプラス変換によりθs)は、次式(16)により求められる。
Figure 2017109675
図7は、ばね上振動推定部121の機能を制御ブロックの形式で示した模式図である。図7に示すように、ばね上振動推定部121は、路面入力算出部121aと車体状態量算出部121bとを備えている。路面入力算出部121aは、車輪角速度ωf,ωrを成分とするベクトルに逆行列(BA)-1を掛け算して路面入力zwf,zwrの推定値を算出する。車体状態量算出部121bは、路面入力zwf,zwrの推定値を成分とするベクトルに行列Aを掛け算して、θ,Fzf,Fzr,zsf,zsrを成分とするベクトルxの推定値を算出する。これをラプラス逆変換することによりピッチレートdθ/dtの推定値を算出する。
尚、車輪角速度ωfは、車輪速センサ62FL,62FRによって検出された左右前輪10FL,10FRの車輪角速度の平均値の時系列データ(車輪速信号)をバンドパスフィルタ処理(通過周波数帯:0.5Hz〜3.5Hz)した後の値が使用される。また、車輪角速度ωは、車輪角速度ωfを所定時間(ホイールベース(m)を車速(m/s)で除算した時間)だけ遅延させた値に設定される。この所定時間の計算に用いる車速については、車速センサ63によって検出される車速が用いられる。この場合、車速センサ63よって検出される車速に代えて、車輪速センサ62によって検出される車輪角速度およびタイヤ外径から計算される車速を用いてもよい。
ばね上振動推定部121によれば、3つの車輪速影響要素を取り込んでピッチレートを算出するため、ピッチレートの推定を高精度にて行うことができる。
上述したように、ばね上振動推定部121によって算出されたピッチレートは、振動抑制駆動力演算部122に供給される。振動抑制駆動力演算部122は、このピッチレートが小さくなる方向に作用する駆動力であるピッチ抑制駆動力(ピッチレートにゲインαを乗算した大きさの駆動力)を演算する。このピッチ抑制駆動力は、調整部123を介して加算部130に供給され、加算部130によりドライバー要求駆動力に加算される。これにより、最終的な目標駆動力が演算され、車体2のピッチ振動が抑制される。
次に、ノイズ判定部124について説明する。ノイズ判定部124は、図8に示すように、車輪回転数演算部200、BPF周波数演算部210、BPF処理部220、および、振幅比較部230を備えている。ここで、BPFは、バンドパスフィルタを表す。
上述したように、ばね上振動推定部121は、左右前輪10Fの車輪速センサ62FL,62FRによって検出された車輪速に基づいてばね上振動(ピッチレート)を演算するため、ノイズ判定部124は、この2つの車輪速センサ62FL,62FRに対してノイズの発生の有無を判定する。従って、ノイズ判定部124は、図8に示す構成を、車輪速センサ62FL,62FRのそれぞれに対応して2組備えている。以下の説明においては、左右の車輪速センサ62FL,62FRを区別せずに、それらを車輪速センサ62と呼んで説明する。
車輪回転数演算部200は、車輪速センサ62から出力される車輪速を読み込み、この車輪速から車輪回転数を演算する。車輪回転数は、1秒当たりの車輪の回転数であり、ここでは、その単位を[Hz]にて表す。車輪回転数は、例えば、車輪速が車輪角速度(rad/s)を表すのであれば、その値を2πで除算することにより求められ、車輪速が車輪周速度(m/s)を表すのであれば、その値を車輪外周長(m)で除算することにより求められる。
BPF周波数演算部210は、回転1次周波数演算部211、回転2次周波数演算部212、回転3次周波数演算部213、回転4次周波数演算部214、回転5次周波数演算部215、回転6次周波数演算部216、および、回転7次周波数演算部217を備えている。以下、各演算部211〜217の何れかを特定する必要がない限り、それらを回転N次周波数演算部21Nと呼ぶ。Nは、1次から7次の任意の次数を表す。
各回転N次周波数演算部21Nは、車輪回転数演算部200の演算した車輪回転数[Hz]を読み込み、車輪回転数に次数Nを乗算することにより回転N次周波数[Hz]を算出する。例えば、回転2次周波数演算部212は、車輪回転数[Hz]に値2(N=2)を乗算して回転2次周波数を算出する。このようにして、BPF周波数演算部210は、回転1次周波数から回転7次周波数を算出する。
図9は、車輪速と回転N次周波数との関係を表したグラフである。ここでは、わかりやすくするために、車輪速を時速[km/h]の単位にて示している。
BPF処理部220は、回転1次周波数通過BPF221、回転2次周波数通過BPF222、回転3次周波数通過BPF223、回転4次周波数通過BPF224、回転5次周波数通過BPF225、回転6次周波数通過BPF226、および、回転7次周波数通過BPF227を備えている。以下、各BPF221〜227の何れかを特定する必要がない限り、それらを回転N次周波数通過BPF22Nと呼ぶ。Nは、1次から7次の任意の次数を表す。
各回転N次周波数通過BPF22Nは、バンドパスフィルタを備えている。各回転N次周波数通過BPF22Nは、それぞれ、各回転N次周波数演算部21Nと対となって、各回転N次周波数演算部21Nの算出した回転N次周波数[Hz]を読み込み、その回転N次周波数をバントパスフィルタの通過周波数に設定する。例えば、回転3次周波数通過BPF223は、回転3次周波数演算部213の算出した回転3次周波数(=車輪回転数×3)をバンドパスフィルタの通過周波数に設定する。そして、各回転N次周波数通過BPF22Nは、上記のように通過周波数が設定されたバンドパスフィルタを使って、車輪速センサ62の出力する車輪速信号をフィルタ処理する。
振幅比較部230は、1次振幅比較部231、2次振幅比較部232、3次振幅比較部233、4次振幅比較部234、5次振幅比較部235、6次振幅比較部236、および、7次振幅比較部237を備えている。以下、各比較部231〜237の何れかを特定する必要がない限り、それらをN次振幅比較部23Nと呼ぶ。Nは、1次から7次の任意の次数を表す。
各N次振幅比較部23Nは、それぞれ、各回転N次周波数通過BPF22Nと対となって、各回転N次周波数通過BPF22Nによってバンドパスフィルタ処理が施された後の信号(BPF信号と呼ぶ)を読み込み、BPF信号の振幅Xbpfと判定閾値Xrefとを比較し、振幅Xbpfが判定閾値Xrefよりも大きいか否かを判定する。例えば、3次振幅比較部233は、回転3次周波数通過BPF223によってバンドパスフィルタ処理が施されたBPF信号の振幅Xbpfと判定閾値Xrefとを比較する。
各N次振幅比較部23Nは、振幅Xbpfが判定閾値Xrefよりも大きい場合(Xbpf>Xref)には、回転N次周波数ノイズが発生していると判定して、回転N次周波数ノイズが発生していることを表すノイズ判定信号を出力し、振幅Xbpfが判定閾値Xref以下である場合(Xbpf≦Xref)には、回転N次周波数ノイズが発生していない判定して、回転N次周波数ノイズが発生していないことを表すノイズ判定信号を出力する。各N次振幅比較部23Nは、ノイズ判定信号を干渉車速域設定部125に出力する。
このように、ノイズ判定部124は、車輪速センサ62の出力する車輪速信号に、回転N次周波数ノイズが含まれているか否かについて各次数ごとに判定する。回転N次周波数ノイズは、全ての次数において発生するとは限らない。従って、実際に発生している次数の回転N次周波数ノイズを検出することにより、ノイズが発生していない次数の回転N次周波数を把握することができる。
上述したように、ノイズ判定部124は、左右の車輪速センサ62FL,62FRについて、それぞれ回転N次周波数ノイズの有無を判定するが、何れか一方でも、回転N次周波数ノイズが発生していると判定した場合には、回転N次周波数ノイズが発生していることを表すノイズ判定信号を出力する。つまり、車輪速センサ62FL,62FRに係るノイズ判定信号のOR信号を出力する。
尚、本実施形態においては、8次以上の回転N次周波数ノイズの有無を判定していないが、これは、本実施形態の駆動力制御装置が搭載された車両においては、8次以上の回転N次周波数ノイズが、ほとんど発生しないからである。8次以上の回転N次周波数ノイズが発生するおそれがある場合には、適宜の次数まで回転N次周波数ノイズの有無を判定するとよい。逆に、7次、6次等の回転N次周波数ノイズが発生しないことが予めわかっている場合には、その次数に関するノイズ判定を省略することもできる。
本実施形態のばね上振動推定部121は、所定のサンプリング周期(ここでは、100Hzとする)にて左右前輪の車輪速センサ62FL,62FRから車輪速を読み込み、この車輪速に基づいてばね上振動を推定する。車輪速信号には、車輪回転数の整数倍(N倍)の周波数のノイズ(回転N次周波数ノイズ)が発生することがある。そうしたノイズがサンプリング周波数の1/2の周波数(ナイキスト周波数と呼ばれている)より高い周波数の信号である場合には、ノイズは、エイリアシングによって、見かけ上、実際の周波数よりも低い周波数の信号として認識される。
図10は、サンプリング周期100Hzで周波数信号をサンプリングした場合における、入力信号の周波数finと、エイリアシングによって誤認識された周波数foutとの関係を表している。入力信号の周波数finがナイキスト周波数(50Hz=100/2)以下であれば、入力信号の周波数finは正しく認識される。しかし、入力信号の周波数finがナイキスト周波数50Hzを超えると、認識される周波数foutは、鋸歯状に変化する。従って、誤認識された周波数foutがばね上共振周波数帯に入ってしまうと、ばね上振動推定部121は、その周波数信号を、車輪速の変化を表す信号として捉えてしまうため、ばね上振動を適正に推定できなくなる。
こうしたエイリアシングによって車輪速の変化が誤認識されるという問題に対して、従来装置では、そうした誤認識が発生するおそれのある車速域を予め設定しておき、走行中における車速が、その車速域に入る場合には、常に制振制御を停止するようにしている。
しかし、回転N次周波数ノイズは、車輪速センサ62、タイヤ、ホイール等のばらつきによるものであって、個体差があり、車両によっては、発生しない場合もある。また、回転N次周波数ノイズは、必ずしも全ての次数において発生するとも限らない。そのために、実際には回転N次周波数ノイズが発生していなく、制振制御を停止しなくてもよい状況であっても、制振制御を停止してしまうケースがあり、制振制御機能が有効に得られない。
そこで、本実施形態においては、ノイズが発生していない次数の回転N次周波数を把握し、このノイズが発生していない次数の回転N次周波数に対応する車速域では、ばね上制振制御を停止しないようにする。
図11は、車速[km/h]と、エイリアシングされた回転N次周波数fout[Hz]との関係を表す。この図からわかるように、回転N次周波数ノイズが発生していると、その次数の回転N次周波数foutは車速に応じて変化し、特定の車速域において、ばね上共振周波数帯(0.5Hz〜3.5Hz)に入る。回転N次周波数foutがばね上共振周波数帯に入る車速は、回転N次周波数ノイズの次数(N)によって異なる。従って、回転N次周波数ノイズが発生している状況を把握し、その回転N次周波数ノイズの次数がわかれば、その次数の回転N次周波数ノイズに対してのみ、エイリアシングによる影響を回避すればよい。
そのために、干渉車速域設定部125は、ノイズ判定部124の振幅比較部230から出力されるノイズ判定信号を入力し、どの次数において回転N次周波数ノイズが発生しているかを把握する。干渉車速域設定部125は、図11に示すような、車速[km/h]と、エイリアシングされた回転N次周波数fout[Hz]との関係から、各次数ごとに、エイリアシングされた回転N次周波数foutが、ばね上共振周波数帯を含んだノイズ干渉周波数帯A(0〜3.5Hz)に入る車速域を記憶している。この車速域をノイズ干渉車速域と呼ぶ。
例えば、干渉車速域設定部125は、図11に示すように、回転7次周波数ノイズに対しては、車速域V7を7次ノイズ干渉車速域とし、回転6次周波数ノイズに対しては、車速域V6を6次ノイズ干渉車速域とし、回転5次周波数ノイズに対しては、車速域V5を5次ノイズ干渉車速域とし、回転4次周波数ノイズに対しては、車速域V4を4次ノイズ干渉車速域とする。1次から3次までの回転N次周波数ノイズについても同様に、N次干渉車速域VNが設定される(図11に示す車速範囲を超えた高速域に設定される)。
干渉車速域設定部125は、回転N次周波数ノイズが発生している全次数のN次干渉車速域VNを合わせた車速域を、ノイズ干渉車速域として設定する。尚、本実施形態においては、ノイズ干渉周波数帯Aは、ばね上共振周波数帯(0.5Hz〜3.5Hz)よりも少し広い範囲に設定されている。これは、N次干渉車速域VNを2つに分割させないため(0〜0.5Hzの範囲をN次干渉車速域VNから除外すると、N次干渉車速域VNが2分割されるため)である。この場合、ノイズ干渉周波数帯Aは、ばね上共振周波数帯に加えて、0〜0.5Hzの周波数帯が設けられていると考えればよい。もちろん、ノイズ干渉周波数帯Aは、ばね上共振周波数帯と同じ範囲に設定されていてもよく、少なくとも、ばね上共振周波数帯を含んでいればよい。
干渉車速域設定部125は、設定したノイズ干渉車速域を表す情報を車速判定部126に出力する。車速判定部126は、車速センサ63によって検出された車速(実車速と呼ぶ)と、ノイズ干渉車速域とを入力し、現時点の実車速が、ノイズ干渉車速域に入っているか否かについて判定する。車速判定部126は、実車速がノイズ干渉車速域に入っている場合には、カットオフ指令を調整部123に出力する。調整部123は、カットオフ指令を入力すると、振動抑制駆動力演算部122によって演算されたピッチ抑制駆動力の加算部130への出力を停止させる。従って、ドライバー要求駆動力に加算されるピッチ抑制駆動力がゼロに設定されるため、ばね上制振制御が一時的に停止される。
一方、実車速がノイズ干渉車速域に入っていない場合には、干渉車速域設定部125はカットオフ指令を調整部123に出力しない。従って、ばね上制振制御が継続される。
例えば、図12(a)に示すように、4次から7次までの全てにおいて回転N次周波数ノイズが検出されている場合には、実車速が、4次から7次までのノイズ干渉車速域V4,V5,V6,V7の何れかに入っている場合において、ばね上制振制御が停止(図中においてOFFにて示す)される。また、例えば、回転5次周波数ノイズと回転6次周波数ノイズとが検出されている場合には、図12(b)に示すように、実車速が5次ノイズ干渉車速域V5および6次ノイズ干渉車速域V6に入っている場合においてのみ、ばね上制振制御が停止される。同様に、例えば、回転6次周波数ノイズのみが検出されている場合には、図12(c)に示すように、実車速が6次ノイズ干渉車速域V6に入っている場合においてのみ、ばね上制振制御が停止される。また、すべての次数において回転N次周波数ノイズが検出されていない場合には、図12(d)に示すように、実車速に関係なく、ばね上制振制御は停止されない。
従って、回転N次周波数ノイズが発生している次数のノイズ干渉車速域を対象として、実車速がノイズ干渉車速域に入っている場合にのみ、ばね上制振制御が停止される。換言すれば、回転N次周波数ノイズが発生していない次数のノイズ干渉車速域については、実車速がノイズ干渉車速域に入っている場合でも、ばね上制振制御は停止されない。
尚、この実施形態においては、ピッチ抑制駆動力をドライバー要求駆動力に加算するか加算しないかについて択一的に選択する構成であるが、それに代えて、例えば、ピッチ抑制駆動力に乗算する低減ゲインG(0≦G≦1.0)を設定するようにしてもよい。この場合、車速判定部126は、例えば、図13に示す特性のゲインマップを記憶し、ゲインマップを参照して実車速に応じた低減ゲインGを設定し、設定した低減ゲインGを調整部123に供給する。このゲインマップにおいては、各N次干渉車速域VNの中心ほど、小さくなる低減ゲインGを設定する特性を有する。勿論、車速判定部126は、回転N次周波数ノイズが検出されていない次数のN次干渉車速域VNについては、低減ゲインGを1.0に設定する。
調整部123は、振動抑制駆動力演算部122にて算出されたピッチ抑制駆動力に低減ゲインGを乗算し、その乗算結果をピッチ抑制駆動力として加算部130に供給する。従って、回転N次周波数ノイズが検出されている場合には、ばね上制振制御が弱められる。このように低減ゲインGを使う場合には、車速の変化による、ばね上制振制御のハンチングを防止することができる。
以上説明した本実施形態の車両の駆動力制御装置によれば、ノイズ判定部124によって、車輪の回転数のN倍(N:1〜7の整数)の周波数である回転N次周波数のノイズが発生しているか否かについて判定され、干渉車速域設定部125によって、実際に回転N次周波数ノイズが発生している全次数のN次干渉車速域VNを合わせたノイズ干渉車速域が設定される。そして、車速判定部126によって、実車速がノイズ干渉車速域に入っている場合には、ばね上制振制御が停止される、あるいは、ピッチ抑制駆動力が低減される。
従って、必要以上にばね上制振制御が制限されてしまうことを防止することができる。この結果、ばね上制振制御を実施する頻度が増加して、ばね上制振制御機能が有効に得られる。
以上、本実施形態にかかる車両の駆動力制御装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、1次から7次の回転N次周波数ノイズの有無を判定しているが、必ずしも、この次数に限るものでは無い。例えば、本実施形態の車両諸元では、1次〜3次の回転N次周波数ノイズによる影響は、実際には走行されないほどの高速域でなければ生じないため、1次〜3次の回転N次周波数ノイズに係る処理(ノイズの有無判定、干渉車速域の設定)は省略してもよい。また、8次以上の回転N次周波数ノイズに係る処理を追加してもよい。
また、車速判定部126は、車速センサ63によって検出される車速を用いて、現在の車速が干渉車速域に入るか否かについての判定を行っているが、車速センサ63に代えて、車輪速センサ62によって検出される車輪速を用いて、上記の判定を行ってもよい。
また、本実施形態においては、ばね上振動推定部121は、車輪速センサ62FL,62FRによって検出された左右前輪10FL,10FRの車輪速の平均値に基づいて、左右後輪10RL,10RRの車輪速の平均値を推定する。このため、ノイズ判定部124は、左右前輪10FL,10FRの車輪速センサ62FL,62FRについてのみ、回転N次周波数ノイズが発生しているか否かについて判定している。これに代えて、例えば、ばね上振動推定部121は、左右後輪10RL,10RRの車輪速についても、車輪速センサ62RL,62RRによって検出するようにしてもよい。この場合には、ノイズ判定部124は、4輪の車輪速センサ62FL,62FR,62RL,62RRについて、回転N次周波数ノイズが発生しているか否かについて判定すればよい。つまり、ばね上振動の推定に用いられる車輪速センサについて、回転N次周波数ノイズが発生しているか否かについて判定すればよい。
1…車両、2…車体、10…車輪、20…サスペンション、30…エンジン、61…アクセルペダルセンサ、62…車輪速センサ、63…車速センサ、100…目標駆動力演算部、110…ドライバー要求駆動力演算部、120…ばね上制振制御量演算部、121…ばね上振動推定部、122…振動抑制駆動力演算部、123…調整部、124…ノイズ判定部、125…干渉車速域設定部、126…車速判定部、130…加算部、200…車輪回転数演算部、210…BPF周波数演算部、220…BPF処理部、230…振幅比較部。

Claims (1)

  1. 車輪速を所定のサンプリング周期で取得する車輪速取得手段と、
    前記車輪速の変化に基づいて、路面からの入力に起因して車体にピッチ方向に発生するばね上振動を推定するばね上振動推定手段と、
    前記推定したばね上振動を抑制するための振動抑制駆動力を演算する振動抑制駆動力演算手段と、
    ドライバーの加減速要求に応じて設定されるドライバー要求駆動力に前記振動抑制駆動力を加算した目標駆動力を演算する目標駆動力演算手段と、
    前記目標駆動力に従って、車輪に発生させる駆動力を制御する駆動力制御手段と
    を備えた車両の駆動力制御装置において、
    前記サンプリングされた車輪速の車輪速信号に、車輪の回転数のN倍(Nは連続した整数)の周波数である回転N次周波数のノイズが発生しているか否かについて、各次数ごとに判定するノイズ発生判定手段と、
    前記回転N次周波数のうちの特定次数の回転周波数においてノイズが発生していると判定された場合、そのノイズが発生していると判定された回転周波数のノイズが、エイリアシングによって、ばね上共振周波数帯の周波数信号として誤認される車速域である干渉車速域を設定する干渉車速域設定手段と、
    現在の車速が前記干渉車速域に入るか否かについて判定し、前記車速が前記干渉車速域に入る場合には、前記振動抑制駆動力を前記ドライバー要求駆動力に加算しない、あるいは、前記車速が前記干渉車速域に入らない場合に比べて前記振動抑制駆動力を小さくする振動抑制駆動力調整手段と
    を備えた車両の駆動力制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7356621B1 (ja) 2023-06-05 2023-10-04 日立Astemo株式会社 二輪車安定走行制御システムのモデル化方法、二輪車安定走行シミュレータ、及びプログラム

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