JP2017109139A - 気道確保の装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】閉塞していない上気道経路を作り出す及び/又は維持するための装置及び方法を提供する。
【解決手段】装置は、首の前頸三角と関連付けられる被術者の内部軟組織におおよそ一致する外部位置で被術者の首に隣接する被術者の顎の下に嵌まるように構成されている。装置は、被術者の首の表面に陰圧を掛けること、軟組織を前方に変位させること及び気道を拡張させることを可能にする。
【選択図】図1

Description

本出願は、2008年5月20日に出願された、米国仮特許出願第61/054,799号に対する優先権を請求し、全ての表、図面及び特許請求の範囲を含めて、同出願の全体を参考文献としてここに援用する。
本発明は、概略的には、医療装置に関する。より厳密には、本発明は、上気道で開存性の改善をもたらす装置に関する。
本発明の背景についての以下の考察は、単に、本発明を理解する上で読者を支援する目的で提供されているにすぎず、本発明の先行技術を説明又は構成することは認められていない。
上気道(鼻咽頭、中咽頭、咽喉頭及び喉頭を示す)の閉塞は、どの様な年齢であっても発生する可能性がある。上気道のある部分が閉塞する危険のある人々には、睡眠時無呼吸症を発する人々、気道腫瘍又は吸い込んだ食物のような異物がある人々及び上気道に気道閉塞をもたらす炎症性又は外傷性の損傷のある人々を含む。
上気道閉塞の医学的後遺症は、壊滅的である可能性があり、有効的な肺換気が不能であると、血中酸素が低下した全身性の状態である低酸素症を急速に発症する。正常化されないまま放置されると、低酸素症は、脳卒中及び心筋梗塞(心臓発作)などの重篤な末端器官損傷の原因となり、致死的な結果になる可能性がある。
いびきは、睡眠中の一過性の部分的上気道閉塞と関連付けられる、よく見られる慢性的な医学的問題である。いびきは、世界中で何百万という人々を悩ましている。いびきは、睡眠不足の結果発生する、深刻な医学的問題であると多く人々が認めている、慢性疲労につながる恐れがある。いびきの音は、一般的には中咽頭の軟組織に共鳴振動を発生させる上気道閉塞の区域を通過する乱れた空気の流れによって作り出される。
一定の割合のいびきをかく人々は、更に、一過性の上気道閉塞と関連付けられる、別の頻繁に起こり且つ深刻な医学的状態である睡眠時無呼吸に悩まされている。最もよく見られる型の睡眠時無呼吸である閉塞型睡眠時無呼吸(OSA)では、罹患個人は、非常に多くの無呼吸発作又は完全な且つしばしば長引く呼吸停止に曝されている。重症例では、1時間の睡眠当たり100又はそれ以上の無呼吸事象を有する場合がある。OSAは、低酸素血症を引き起こし、認識機能障害、日中の傾眠、高血圧、脳卒中及び心筋梗塞のリスクの増加及びインスリン抵抗性真性糖尿病の原因となる。未治療で放置されると、OSAは、早過ぎる死を招く可能性がある。
OSAは、上気道内又は付近のどちらか一方の組織の機械的性質の変化及び/又は気道内径を横切る神経筋の制御障害に起因して、睡眠中に、通常中咽頭の水準において、上気道の一部分の閉塞によって引き起こされる。上気道に潰れをもたらす即時的要因は、開状態を維持する気道の筋肉の能力を上回る、気道内の陰圧である。睡眠中に上気道の潰れを起こしやすい、上気道の機械的性質の変化は、大きい扁桃腺のような解剖学的な状況に起因する場合があり、又は特発性の場合もある。上気道の機械的性質を改善して睡眠関連の気道閉塞を減らすために、様々な医学的な介入が示されてきた。それらは、外科処置、下顎を再配置する医療機器及び持続的気道用圧法(CPAP)の改作を含んでいる。
残念なことに、全ての現在の治療法は、最適とは程遠い結果を生じさせている。外科処置及び再配置装置は、OSA患者の少数にしか有効的ではなく、応答者は、治療開始前に確実性を確認することができない。結果的には、多数の人々は、恩恵を受けることなく苦痛を伴う高価な処置を受けている。他方、CPAPは、OSA患者の大多数には有効的であるが、治療は不快感を伴うものであり、長期使用に亘る耐用性は良好ではない。相当な数のCPAPを付与された患者は、開始後1年以内に治療を中断している。
CPAPは、睡眠中に周囲圧力を上回る圧力の空気を上気道へ送り込むことによって機能する。陽圧を上気道に印加することは、「割り当て」として働き、OSA患者において睡眠の或る段階の間上気道が潰れる傾向を妨げることができる。周囲圧力より高い圧力を上気道へ送り込むために、患者は、口及び/又は鼻を覆う、窮屈に体に適合するマスクを装着しなければならない。このマスクは、給気管及び可変圧力空気ポンプに接続されている。治療中に上気道の乾燥を回避するために空気を加湿する追加的な構成要素を加えることができる。CPAPに対する患者の不満には複数の原因があり、送り込まれる空気圧に対して息を吐きだすことの困難さ、閉所恐怖症の感覚を引き起こす不快なフェイスマスク、空気ポンプの騒音及び加湿システムの湿気が含まれる。更に、装置騒音の影響、マスク排気及び使用者の不快感は、実質的には使用者の配偶者又は同伴者の睡眠パターンを乱す可能性がある。更に、CPAPユニットには、容易に持ち運びすることができないものも幾つかあり、患者の移動能力を制限している。
従って、慢性的な使用の間、高い有効性及び良好な耐用性の両方を有する、上気道の閉塞を改善する手段を開発する差し迫った医療的な必要性が存在している。
本発明は、個人の上気道の開存性を改良することを支援する装置及び方法を提供する。
本発明の第1の態様では、上気道に一部を覆っている咽喉(本明細書で使用される用語「咽喉」は、概ね顎から胸骨の最上部まで及び側面に沿って外部頸静脈の後方にある点まで伸張している首の前方部分を指している)の外部区域を密封するように構成されていて、それによって表面及び咽喉の間に横たわっている室(例えば、空気分子が充填された空洞)を提供する表面を有している治療器具が提供されている。器具は、首の前頸三角と関連付けられる被術者の内部軟組織におおよそ一致する外部位置で被術者の咽喉に隣接する被術者の顎の下に嵌まるように構成されている。器具で密封される皮膚区域は、この前頸三角の約32.90cm及び約210.58cmの間を備えていれば好適である。治療器具は、内部器具表面が使用者の皮膚の方に向いているが、使用者の皮膚から隔てられた状態で、内部室を密封するために着用者の皮膚の上でシール状態を形成する使用者の皮膚と接する周辺接触表面(縁又はリップ部)を有している
治療器具は、この容積の気体分子の少なくとも一部を除去することでこの室に部分真空を作り出すように構成された空気ポンプに作動可能に接続されている。治療器具は、屈曲する或る能力を有しているが、器具は、咽喉の軟組織より低い柔軟性を有するように構成されているので、この部分真空は、軟組織を外向きに室の中へ引き込む傾向があり、従って軟組織を覆っている咽喉の内部で呼吸通路を開くことに役立っている。空気ポンプは、非常に静かな作動を最小の振動を伴って提供するように設計されている。好適なことに、ポンプは、40dB SPL(SPL=音圧水準)未満の容積で作動する部分真空を供給しているが、30dB SPL未満であればより好適であり、25dB SPL未満であれば最も好適である。適切な空気ポンプを下文で詳細に説明する。
本文脈で使用される場合の用語「密封」は、器具及び使用者の皮膚の間に完全なシール状態が形成されたことを示唆するように意図されていない。寧ろ、シール部では、所望の部分真空が実現されるのであれば幾らかの量の漏れは許容され得る。好適な作動真空水準は、水柱約7.6cmから約61cmの範囲である。上気道を開くことを助けるために使用者の首組織に印加される好適な圧力は、約0.5キログラムから約6.68キログラムの範囲である。マスクによって密封される室は、所望の部分真空水準を実現するために抜き出されなければいけない有限体積を提供している。いったん作り出されると、部分真空は、この度のシールの後室へ空気が漏れることで主として制御される速度で減衰するであろう。或る実施形態では、マスクは、8.193532cm(0.5in)及び196.644768cm(12in)の間の容積を密封している。漏れは、約0.08193532cm(0.005in)/min及び8.193532cm(0.5in)/minの間以下であれば好適であり、約0.16387064cm(0.01in)/min及び1.6387064cm(0.1in)/minの間であれば最も好適である。
空気ポンプは、部分真空のこの減衰を補償するために連続的な作動を提供し得る。その様な実施形態では、連続的に空気ポンプを作動することで作り出される部分真空は、所望の真空水準を超えている場合、例えば開くことでポンプ生成真空水準を所望の範囲に制限する弁を提供することで、あまりに大きすぎる部分真空が作り出されることを防ぐように制御され得る。弁は、接続口を通して治療器具の中へ取り付けることができるので、弁は容易に取り替えることができる。部分真空水準の選択は、所望の真空水準で開く弁を選択し、接続口の中へ挿入するだけで行うことができる。
シール状態が適切であれば、しかしながら、器具の中への漏れは、持続的なポンピングを必要としない十分に低い速度で維持され得る。従って、最初に作動部分真空が実現されれば、空気ポンプは、有利なことに、不連続な作動を提供すればよく、ポンプは、部分真空の減衰を相殺する必要がある場合にのみ「周期的な作動を続ける」。真空源が主電源回路からではなく1つ又はそれ以上の電池によって電力を供給される実施形態では、ポンプの不連続な作動は、電池寿命を有利に節約することができる。
特に好適な空気ポンプは、「2段階モード」のポンピング特性を提供するように構成されており、ポンプは、作業部分真空を作り出すために最初に高速のポンプ作動を提供し、その後空気ポンプが非常に低速に作動する「静音モード」になる。これらの好適な実施形態では、好適な高速モードは、16.387064cm(1in)/min及び409.6766cm(25in)/minの間であり、81.93532cm(5in)/min及び245.80596cm(15in)/minの間であれば最も好適であり、好適な静音モードは、マスクの中への空気の漏れを補償する速度に設定されている。その漏れが、0.08193532cm(0.005in)/min及び8.193532cm(0.5in)/minの間であれば、静音モード速度も、0.08193532cm(0.005in)/min及び8.193532cm(0.5in)/minの間である。好適な静音モード速度は、0.16387064cm(0.01in)/min及び1.6387064cm(0.1in)/minの間である。静音モードの空気ポンプのオン/オフ周期的作動は、室の部分真空を監視し、空気ポンプ動作を適宜に制御する真空センサー又は圧力センサーによって制御されれば好適である。
その様なセンサーは、有利なことに、シール状態が除去されたので治療器具が所望の部分真空をもはや実現できないかどうかを判定するために使用することができる。器具及び使用者の皮膚によって密封される容積は、おおよそ分かっているので、部分真空を実現する時間を計算することができる。部分真空が或る適切な時間内に実現されなかったと判定されれば、真空源は動作を停止し、随意的に警報状態が提示される。適切な警報として、視覚的(例えば光)、聴覚的(例えば音)及び又は触感的(例えば振動)な表示が含まれ得る。
装着者の皮膚へのシール状態は、様々な方法で実現することができる。例えば、部分真空が器具を装着者へ付着させるように働く、器具のシーリング面が、接着面を含み得る、シーリング面が、シーリング性能を高めるために液体又はゲル材料を受け取ることができる、器具のシーリング面が、皮膚の凹凸に流れ込む軟性シールを提供するように、15及び30の間のデュロメータを有する材料を含み得る、器具は器具を装着者に付着させるストラップを含み得る、などが挙げられる。或る実施形態では、1つ又はそれ以上の連続的な隆線部が、シーリング面の周辺部と概ね平行に流れている。その様な隆線部は、高い局所接触負荷を皮膚に与えることができ、それによって皮膚のような不均等な表面をシーリングする時、自然発生する漏れに対する障壁を確立する。
器具の接触表面が、部分真空によって作り出される力に因って使用者の皮膚に圧縮圧力を印加するので、縁又はリップ部の下に横たわる皮膚の毛細血管、細静脈及び小静脈は、高負荷下及び/又は長期の使用下で潰れる可能性がある。従って、接触表面及び/又はシール構造は、「ホットスポット」と通常称される最大局所的接触圧力を最小化するために、力の負荷を十分な皮膚面積全域に分布させるように構成されれば好適である。好適なことに、使用者の皮膚に接触する表面沿いの圧縮圧力は、60mmHgを超えていないが、40mmHgを超えなければ好適であり、30mmHgを超えなければより好適であり、25mmHgを超えなければ最も好適である。
或る実施形態では、部分真空は、治療期間の少なくとも一部の間より低い水準で周期的に作動されることができる。このことは、器具が作り出す静脈流の寸断を減らすことで静脈の流れを改善する、低い接触圧力の時間を提供することを可能にする。この周期的作動は、有利なことに、吸気/呼気サイクルと一致するように同期化することができるので、部分真空は吸気の間増進されることになる。或いは、又は更に、この周期的作動は、無呼吸又はいびき事象の兆候と同時になるようなタイミングにすることができるので、部分真空は、当該事象の間増進され、事象の起こらない時は減衰される。これらの実施形態では、器具一体型又は器具外部のどちらかであるセンサー回路構成は、吸気/呼気又は無呼吸事象を感知するために使用することができる。
音、光、温度、湿度及び他の変量に反応するように設計される数多くのセンサー技術は、当業者には周知である。その様なセンサーの実例は、呼吸気流温度を測定するサーミスタ、音響センサー、酸素濃度計、振動センサー等を含んでおり、呼吸サイクル及び無呼吸又はいびき事象の感知で使用されていることが分かっている。センサーは、正常呼吸サイクル、各連続呼吸サイクルの最大振幅及び呼吸パターンの他のパラメータを計算するような信号処理用マイクロプロセッサと作動可能に連結されれば好適であり、マイクロプロセッサは、更に、真空源及び密封空間の接続を制御する及び/又は真空源自体を制御する制御回路構成と作動可能に連結されている。
本発明の治療器具は、表面及び咽喉の間の室を維持するために所望の部分真空状態下で咽喉の上へ潰れない、十分な構造的完全性を有するように構成されなければならない。器具は、この要件に適合する十分な完全性を有する単一構造ユニットとして構成されてもよい。必要な真空水準に耐えるのに十分なデュロメータを有するシリコン、ウレタン又はゴムの様な適切な材料を使用してもよい。好適なデュロメータは、40から50の範囲である。或いは、器具は、器具を覆っている骨格状上部構造に取り付けられる可撓性を有する材料でできていてもよく、骨格状構造は、部分真空に耐える追加的な支持を提供している。器具は、例えばストラップ、スナップ、マジックテープ(登録商標)などを用いて骨格状構造に取り付けることができる。それらの実施形態では、器具は、1回限りの使用又は使い捨て可能な限定的な使用用に作られることができる。使用者の解剖学的構造に調節するために、上部構造は、部分真空に対する完全性を維持しながらも、変形可能であるように十分に柔軟性を有する材料でできていてもよい。同様に、使用者に更に合わせるために、複数の大きさの上部構造が提供されてもよい。
或る実施形態では、空気ポンプは、治療器具から分離したユニットであり、この事例では、密封された室を空気ポンプに作動可能に接続するために、吸気口は器具上に提供されている。それらの実施形態では、器具を空気ポンプに接続している管又は他の導管が提供されていてもよい。好適な実施形態では、しかしながら、治療器具は、器具への物理的接続部に直接的に取り付けられる及び物理的接続部によって使用者の身体上で支持されている。従って、好適な実施形態では、治療器具は、空気ポンプを使用者へ装着可能に取り付けるように構成されているので、空気ポンプは、器具の使用時使用者の歩行動作に備えるため、治療器具上で支持されることになる。「歩行可能」であることによって、治療器具は、使用時使用者の身体上で支持されない要素への接続は一切必要としないことを意味している。よって、使用者は、器具を使用しながら自由に動くことができる。或る実施形態では、空気ポンプは、器具の一体部分として提供されている。それらの実施形態では、真空管は、設計の小型化を進めるために使用されていなければ好適である。或いは、空気ポンプは、例えば空気ポンプを首の側面又は背面に位置付けるストラップへ取り付けることで器具の一部として提供される。
最も単純な形態では、歩行可能な治療器具の空気ポンプは、上記のように作動部分真空水準を選択するために使用される交換可能な弁と連動して連続的に作動することができる。様々な実施形態では、しかしながら、歩行可能な治療器具は、一体化された空気ポンプに加えて、以下の、即ち電池電源、室内部の部分真空水準及び制御空気ポンプ機能を適宜に判定する真空センサー又は圧力センサーに作動可能に接続されるマイクロ制御要素、マイクロ制御要素からの信号に応えて空気ポンプを駆動するマイクロ制御要素に作動可能に接続されるモーター制御回路構成、のうちの1つ又はそれ以上を備えていてもよい。まとめて、それらの要素の2つ又はそれ以上は、全てであれば好適であるが、器具の使用中使用者の歩行動作を提供するために、空気ポンプのように、治療器具の上で支持される1つのハードウェアモジュールで提供されてもよい。
或る実施形態では、本明細書では「緩衝構成要素」と称される構造は、使用者の動作に起因する部分真空の振幅を緩衝するために、本明細書で説明する治療器具の一部として提供されている。
本発明の治療器具を装着する時、咳嗽又は嚥下のような一見単純な動作は、咽喉の変位に因って治療器具で密封される容積を約20%又はそれ以上増やす可能性がある。理想気体の法則によって、密封容積のこの増量は、治療器具室内部の部分真空に同等の割合の増進を引き起こす。更に、部分真空は、使用中一定の値で維持されないので、容積のこの増量は、咽喉の組織に及ぼされる圧力の急上昇、器具の咽喉に接触する表面における圧力の上昇などとして使用者には感知され、それらの全ては、着用者の不快感及び睡眠からの覚醒を増やす原因となる。この影響を相殺するために、室を密封している器具表面の少なくとも一部は、動作誘発容積変化を少なくとも一部相殺するように動く「ばね」作用を提供するように構成されることができる。
或る実施形態では、器具のこの緩衝構成要素は、ばねに取り付けられる変位可能な隔膜として提供されている。室内部の部分真空によって隔膜に及ぼされる力が身体動作に因って増やされる時、ばねは収縮する(又は隔膜のどちら側がばねに取り付けられるのかによって拡張する)ように設計されている。咽喉の解剖学的構造が嚥下又は咳嗽のような動作の間変位する際、これは、治療器具の密封容積を増やすように働く。隔膜の内向きの動きは、容積増量を部分的に又はほぼ完全に無効化するであろう。その後、咽喉が元の状態に戻る際、隔膜に取り付けられたばねは隔膜を元の位置まで戻すように働くであろう。
器具の緩衝構成要素の代替的実施形態は、当業者には容易に自明であろう。好適な実施形態では、器具は、容量増加を部分的に又は完全に無効化するために身体動作の間内向きに屈曲するが治療器具内部の空気圧力が元の状態に戻ると元の形状に迅速に戻る、弾性的な「形状記憶」材料でできた構造領域を含んでいる。特に好適な実施形態では、この形状記憶材料は、ひだを圧縮及び拡張することで内向き及び外向きに動くことができる弾性ひだ状(又は蛇腹状)領域として構成されている。その様な実施形態は、比較的剛性を有する中心のコーンが、往復運動を提供する可撓性を有する周囲を取り囲むものに縁部で接続されている現代のスピーカーに類似していると考えられ得る。本明細書で説明するように、器具の「構造的な」又は「非緩衝性の」領域又は帯域における剛性は、材料自体の特性よって、支材に合わせて材料を形成することで、或る種の支持ブレース又は補強部材を含むことで、それらの特徴の幾つかを組み合わせることで又は他の手法で、付与され得る。その様な好適な実施形態の実施例を下文で説明する。
代替的な特に好適な実施形態では、この形状記憶材料は、器具の「構造的な」又は「非緩衝性の」領域又は帯域へ縁部で接続されている可撓性の高い中心領域又は帯域として構成されている。高い可撓性を有するこの領域は、動作中器具の一部が内向きに変形することを可能にしており、これによって容積増加を部分的に又は完全に無効化しているが、その後治療器具内部の空気圧力が元の状態に戻ると元の形状に迅速に戻る。高い可撓性は、治療器具の構造的領域と比較して厚さが削減された領域を取り入れることによって、治療器具の構造領域と比較してデュロメータの低い材料で形成される領域を取り入れることによって又はその様な方法の組み合わせによって、提供され得る。
更に別の特に好適な実施形態では、治療器具は、器具を覆っている骨格状上部構造に取り付けられる可撓性を有する材料を備えていてもよく、上部構造の一部は、上部構造の「構造的な」又は「非緩衝性の」領域又は帯域と比較して高い可撓性を提供している。高い可撓性を有するこの領域は、先と同様に、動作中器具の一部が内向きに変形することを可能にしており、これによって容積増加を部分的に又は完全に無効化しているが、その後治療器具内部の空気圧力が元の状態に戻ると元の形状に迅速に戻る。
好適なことに、器具の緩衝構成要素は、部分的に又はほぼ全体的に咽頭の組織に及ぼされる力の動作誘発増加を緩和している。好適な実施形態では、咳嗽又は嚥下で作り出される部分真空の最大増加は、少なくとも25%、より好適には少なくとも50%、更により好適には少なくとも60%、その上更に好適には70%、最も好適には70%及び90%の間又はそれ以上だけ減らされる。それらの比率は、動作誘発容積によって緩衝される容積を分割することで算出される差動容積である。本明細書で使用する用語「動作誘発容積」は、緩衝構成要素を有していない器具が使用者に嵌め合わされ、有効的な部分真空が室に提供される時に、使用者の嚥下に因って器具に密封された室が増加される容積を指している。本明細書で使用する用語「緩衝化容積」は、器具に密封された室が、使用者の嚥下に因って増量される、且つ緩衝構成要素を有していない同様の器具で使用者が嚥下することに因る容量の増加に因って分割される容積を指している。
本明細書で説明する様々な要素は、治療器械を併用した任意の組み合わせで使用されてもよい。例えば、(i)緩衝構成要素を有する治療器械は、連続的な真空源と併せて又は本明細書で説明する不連続性ポンプと共に使用されてもよい、(ii)本明細書で説明する歩行可能な治療器械は、緩衝構成要素を備えていても又は備えていなくてもよい、(iii)(i)又は(ii)の実施形態は、ハードウェアモジュールを更に備えていてもよい、(iv)(i)(ii)又は(iii)の実施形態は、1つ又はそれ以上のセンサーを更に備えていてもよい、(v)(i)から(iv)の何れか1つの実施形態は、使用者の皮膚に接触する表面沿いの圧力は、60mmHgを超えないように十分な皮膚面積全域で力の負荷を分布させるように構成されてもよい、(vi)(i)から(v)までの何れか1つの実施形態は、部分真空が吸気中増進するように、部分真空を周期的に作動させてもよい、などが挙げられる。
更に、治療器具は、1つ又はそれ以上の以下の要素を更に備えていてもよい、即ち主電源接続用コード、電池充電回路構成、「ホワイトノイズ」回路構成、「騒音相殺」回路構成、データ収集回路構成及び/又はデータ伝送回路構成である。それらの実施形態を下文でより詳細に説明する。
本発明の関連態様では、被術者の上気道の一部を取り囲んでいる咽喉の外部軟組織へ部分真空を印加するための方法が提供されている。それらの方法では、本明細書で説明する治療器具は被術者に取り付けられ、部分真空は、器具の内面及び被術者の咽喉の皮膚表面の間で形成される室の中で作りだされており、部分真空は、咽喉の軟組織を室の中へ外向きに引き込むのに十分である。軟組織をこの手法で外向きに引き込んだ結果、気道の開口を維持又は増大させる。好適な実施形態では、被術者は、閉鎖性睡眠時無呼吸及び/又はいびきの診断に基づいて治療を選択される。
本発明の別の関連態様では、被術者の上気道の一部を取り囲んでいる咽頭の外部軟組織へ部分真空を印加するための治療器具を製造するための方法が提供されている。これらの方法では、器具は、内部表面、使用者の皮膚と嵌め合うことで室を密封するように構成される周辺の接触表面、及び器具の使用時その中で部分真空を作り出すために室に作動可能に接続される空気ポンプを有して形成される。
本発明は、下記の記述で説明する又は図面で図解する詳細な構造及び構成要素の配置への適用に限定されるものではないことを理解されたい。本発明は、説明する実施形態以外にも具現化すること、及び様々な方法で実行及び達成することができる。更に、本明細書で使用する表現及び専門用語は、更に抽象的なものも、説明を目的としており、制限的なものであると見なされるべきではないことを理解されたい。
よって、当業者であれば理解されるように、本開示が基づいている概念は、本発明の幾つかの目的を達成する他の構造、方法及びシステムの設計の根拠として容易に使用することができる。従って、特許請求の範囲は、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいてその様な等価構造を含んでいると見なされるべきであることが重要である。
本発明及び様々な特徴並びにその中の有利な詳細部を、添付の図面で図示し、以下の説明で詳述する非限定的な実施形態を参照しながらより十分に説明する。図面で図解している特徴は、必ずしも縮尺を合わせて描いてはいないことに留意頂きたい。周知の構成要素及び処理技法に関する説明は、本発明を不必要に不明瞭にしないために省略している。本明細書で使用している実施例は、単に、本発明が実施され得る方法の理解を促進し、当業者が本発明を実施することがより一層可能になるようにすることのみを目的としている。従って実施例は、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。図中において、類似の番号は、各図を通して対応する部分を指している。
電子的及び機械的モジュールを載せている例証的な治療器具の側面図(上面)及び断面図(図A)を図示している。 電子的及び機械的モジュールを治療器具に取り付けるための例示的なファスナ位置を図示している。 電子的及び機械的モジュールの内部に含まれる要素の例示的な概略配置図を図示している。 ブロック図形態で電子的及び機械的モジュールの内部に含まれる要素の例示的な配置図を図示している。 電子的及び機械的モジュールを載せている例示的な治療器具を図示しており、器具及びモジュールは、上部構造の上で支持されている。 例示的な器具/上部構造正面(上面)及び断面(底面)図を図示している。 例示的な器具/上部構造が使用者の皮膚表面に嵌まる領域の詳細図を図示している。 電池の誘導充電用の充電台に入れられた、電子的及び機械的モジュールを載せている例示的な治療器具を図示している。 騒音相殺電子機器又は音マスキング電子機器及び小型イヤホンを載せている例示的な治療器具を図示している。 上部構造に取り付けられた非対称単一器具又は両側性の対の器具を備えている代替的な例示的な治療器具を図示している。 治療器具の一体部品として提供される緩衝構成要素の1つの実施例を図示している。 使用者の動作に誘発される部分真空変化に関する緩衝構成要素を含んでいる効果をグラフの形式で図示している。 部分真空を作り出す、電動ポンプではなく、手作業に依存する例示的な治療器具を図示している。 部分真空を作り出す手動ポンプに依存する治療器具の代替的な構造を図示している。 使用者の皮膚表面に対するシーリングを強化するために隆線部を備えている器具の接触表面の詳細図を図示している。 より大きい皮膚表面積全域で接触圧力を分布させるように構成された表面を備えている器具の接触表面の詳細図を図示している。 より大きい皮膚表面積全域で接触圧力を分布させるように構成された表面を備えている器具の接触表面の詳細図を図示している。 より大きい皮膚表面積全域で接触圧力を分布させるように構成された表面を備えている器具の接触表面の詳細図を図示している。 治療器具の可撓性を有する周辺領域として提供される代替的な緩衝構成要素の詳細図を図示している。 典型的なヒトの睡眠サイクルを図示している。 例示的な真空制御の流れ図を図示している。
気道閉塞を改善する外部治療器具
気道閉塞を改善する治療器具の最小設計は、使用者に嵌めた時に器具の内面と咽喉の皮膚の間の空間充填室であって、当該構造は空間内部に作られる所望の部分真空に耐え得る十分な剛性を有する空間充填室を提供するように、及び当該室を密封するために使用者の皮膚に対してシール状態を作る周辺縁を提供するように構成された構造である。十分な部分真空は、室内部に作り出されると、上気道の一部を覆っている軟組織を当該空間へ動かし、それによって気道の開存性が高められる。
2007年12月17日に出願された米国特許出願第12/002,515号は、全ての表、図面及び特許請求の範囲を含めてその全体を参考文献としてここに援用するが、気道閉塞を改善する治療器具を説明している。同出願の中で説明されるように、装置は、首の上気道を覆っている軟組織に対応する外部位置で使用者のあごの下に嵌まるように作られている。管で接続される真空源は、気道を開くことに役立つために軌道全体に亘って陰圧を作る。約7.62cmHOから約60.96cmHOまでの範囲の真空は、所望の量の力をそれらの軟組織に印加するために、約32.90cmから210.58cmまでの皮膚表面積に印加される。この治療器具は、いびき及び閉塞性睡眠時無呼吸の治療への特殊な用途を有するものとして説明されている。
これらの外部治療器具は、治療期間全体に亘って(例えば一晩を通して)所望の治療上の恩恵を得るために、密封した空間を外部の真空源及び電力源に接続する接続口を標準的には必要とした。これらの装置は、標準的には睡眠中に使用するためのものであるので、この「テザー型」設計は、使用者に混乱を起こさせる可能性がある。更に、器具及び/又はその関連機械設備から出る騒音及び振動は、使用者のみならず他の近くにいる個人の両方に対して更に睡眠を中断させる可能性がある。
A.治療器具
本発明の治療器具は、器具の内面及び咽頭の皮膚の間の室であって、その構造は、空間内部で作られる所要の真空に耐え得る十分な剛性を有している室と、空間を密封するために使用者の皮膚に対してシール状態を作る周辺縁と、を提供する構造部材を備えている。容器は、任意の材料又は材料を組み合わせたものから成形される、鋳造される、又は組み立てられてもよい。本治療器具を構成するのに適するような材料の非限定的な実例は、プラスチック、金属、天然繊維、合成繊維などを含む。本器具は、更に、シリコン、ゴム又はウレタンのような弾性記憶を有する材料から構成されてもよい。
本治療器具の製造に使用される単数又は複数の材料に課す制限は、器具は非毒性(又は皮膚に接触するので「生体適合性」)を有する必要があること、及び所望の部分真空負荷を支えながら空間を維持し得るように十分な剛性を有している必要があること、だけである。デュロメータは、押し込みに対する材料の抵抗力の単位である。一般材料のデュロメータを以下の表に提示する。
Figure 2017109139
治療器具に適用される場合の用語「構造領域」は、真空が増進しても実質的に屈曲することなく真空負荷を支えることを意図された器具の部分を指している。これは、真空が幾らかの所望の水準を過ぎた増進すると屈曲することを意図された定義による緩衝構成要素と対照を成すものである。可撓性を有する薄膜を上部構造と連結して使用しているそれらの実施形態では、治療器具の構造領域は、上部構造の全体又は一部である。
治療器具の構造領域は、デュロメータおよそ50から60及び約2.54mm(0.10in)から6.35mm(0.25in)の厚さを有するシリコンゴムで構成され得る。熟練した技術者であれば理解されるように、材料の厚さが増す又は減ると、必要なデュロメータも幾らか異なる可能性がある。
空気ポンプへの接続は、治療器具によって形成される室への進入手段を提供する管又は延長コネクタを通じて行われ得る。空気ポンプによって抜き出される必要がある空気の容積を最小化し且つ設計の小型化をより進めるために、真空源は直接的に室と嵌め合うことが好適である。器具の接続口は、ルアー型接続に類似したやり方で源と室の必要な連絡を提供するために、空気ポンプ側の対応するコネクタと嵌め合うことが可能である。
好適な実施形態では、器具は、必要な単数又は複数の電子的及び機械的モジュールを使用者側に位置付ける支持材としての役割を果たしている。特に好適な実施形態では、1つ又はそれ以上のモジュールは、図1で図示するように器具の下側前部で中心に位置付けられている。この構造は、単数又は複数のモジュール102を首の近くに配置するように、単数又は複数のモジュール102の追加的な重量を器具101上に位置付け、これは、低真空水準の器具を取り除く傾向を最小化する。単数又は複数のモジュールが、器具の側部にも位置付けられる場合、その様な構成は、睡眠を邪魔する可能性がある。代替的な実施形態では、モジュールの1つ又はそれ以上は、器具から物理的に分離され、例えば腕の下側で使用者に装着されてもよい。そのような構成は、小型化においては劣るものの、設計の歩行可能な特質をなおも保持している。
図1及び図2では、電子的及び機械的モジュール102及び202は、器具の外部から保持されているように図示されており、この事例では3点スナップ103及び203を備えているが、当業者には周知の他のファスナシステムを使用することもできる。そのような取り付け構造は、治療器具を単数又は複数の電子的及び機械的モジュールの物理的な剛性から隔絶することができ、それによって器具は屈曲してそれぞれの使用者の解剖学的な構造に適合することができるようになっている。この外部取り付けは、更に、単数又は複数の電子的及び機械的モジュール内部で発生し器具の中へ伝搬される振動を最小化することができる。有利なことに、スナップ点の1つは、それを用いて真空モジュールが密封された室から空気を抜き出す、器具を貫通する接続口への進入手段を提供することができる。更に、モジュールは、緩衝構成要素を物理的に覆い、結果的に保護するように配置され得る。
図5及び図6は、治療器具の代替的な構造を図示している。これらの実施形態では、器具は、可撓性を有する又は半剛体材料501及び603(下文では「薄膜」と称される)を備えており、これらは、薄膜を覆っている骨格状上部構造502及び602に取り付けられる。骨格状上部構造は、射出成形プラスチックで作ることができ、装置を使用する時に、薄膜を皮膚表面から離れた位置に保つために「スナップ」又は「締結」点601を設けることができる。
或る実施形態では、骨格状構造は、歩行可能装置の追加的なモジュールの1つ又はそれ以上を収納することができる。そのようなモジュール503の実施例を図5で図示している。骨格状上部構造は、使用者の様々な解剖学的形状に共形嵌め合いを提供することができ、低い皮膚接触圧力で結合されるシーリングを提供するために器具上の周辺部のシリコン材料に対して弾性的な支持を提供することができる。この上部構造は、様々な解剖学的構造に適合する能力を向上させるために複数の標準サイズで提供することができる。図7で図示するように、薄膜704が使用者の皮膚に対してシール状態を作る取り付け点703は、解剖学的曲線により正確に嵌め合うために骨格状構造701の点702で旋回するように作られることができ、軟質薄膜の付加された可撓性は、快適性を増やすためにシール圧力の負荷を大きい表面全域に分布させるように働くことができる。
図10で図示している別の代替案では、治療器具は、使用者の首上で非対象的に配置されるような単一のユニット1001として又は使用者の首の両側で両方に配置される一対のユニット1001として提供され得る。それらのユニットは、位置決め及び使用者に嵌め合うための剛性又は半剛性上部構造1002によって支持され得る。
皮膚に接触する治療器具の一部は、破壊屑がシールの有効性を下げ、真空の低下を早める原因になるので、定期的に清浄する必要があり得る。上部構造実施形態の事例では、シリコンから作ることができる薄膜は、使い捨て構成要素として提供され得る。摩擦によって摩耗し易い及び/又は破片を付着させ易い(特に接着剤、ゲル又は他の表面処理がシーリング性能を高めるために使用されている場合)傾向があり得る皮膚と器具が接触する点では、このことはシーリングにとって特に有利な点である。皮膚に接触する器具の部分を定期的に変えることができるので、これも衛生的な観点から有利である。
シール部での或る量の漏れは、所望の治療真空水準が実現され、治療期間の間維持される限り、許容され得る。それでも、装置を使用者の皮膚にシーリングすることは、電池残量を消耗させずに真空を有用な治療領域で維持するために重要である。シールの適切な型は、ガスケット又は圧縮シールに分類される。低い圧縮値では、漏れは、接触表面の相対的な粗さによってかなり影響される。皮膚の表面のどの様な微視的な起伏でさえも、器具表面を皮膚の表面から離し、真空漏れの経路を提供する可能性がある。死んだ皮膚細胞微粒子を除去する目的の十分なシェービング、洗浄及び顔用クリームの塗布は、シーリング性能に追加的な便益を提供することができる。
或る実施形態では、器具の周辺接触面は、図15で図示するような、シール部の周辺とおおむね平行に流れる一連の連続した「隆線」を提供し得る。これらの隆線部に適する寸法は、最大寸法で、高さ0.127ミリメートル(0.005インチ)及び1.27ミリメートル(0.05インチ)の間、幅0.127ミリメートル(0.005インチ)及び1.27ミリメートル(0.05インチ)の間であり得る。これらの隆線は、工具生産の容易性のために断面が概ね三角形又は半球形になっていてもよいが、他の形状が提供されてもよい。好適な寸法は、最大で高さ約0.254ミリメートル(0.01インチ)及び幅約0.254ミリメートル(0.01インチ)である。図15の実施例で図示するような概ね三角形の断面では、この最大寸法は、三角形の底辺の幅を指している。
隆線部(図15)は、非常に小さい接触面で皮膚と係合する。これらの隆線部は、接触している皮膚に対して高い局所接触負荷を与えるが、その負荷は、細胞組織への生理学的影響が無視できるほど小さい。シーリングを強化する他の材料として、シリコン/皮膚の隙間を、差分空気圧力による力に耐える能力を有する弾性材料で塞ぐ接着剤、ゲル及びクリームが挙げられる。医療用身体接着剤及びシーリングゲルは、様々なシリコン類及びヒドロゲル類を含んでおり、技術的によく知られている。
更に、又は代替的には、周辺接触表面は、器具の構造的な領域より柔軟でより弾性的な材料で作られてもよい。デュロメータが15及び30の間(おおよそチューイングガム又はゴム帯の硬度)まで低下すると、接触表面が皮膚の形状曲線をより十分に塞ぐことが可能になる。ほぼゲル状の硬さを有する、多数の半硬化又は未硬化ゴムが技術的によく知られている。これらの材料は、射出成形が可能であるという利点を有しており、2分割成形工程で器具の構造領域に接合することができる。
治療真空によって作り出される力が原因で、器具の接触表面が、或る種の力(皮膚に対する圧力として使用者に感知され得る)を使用者の皮膚に印加するので、快適性の欠如が、器具を使用しなくなることに結びつく可能性がある。或る環境の下では、縁部又はリップ部の下に横たわる皮膚の中の毛細血管、細動脈及び細静脈も、長期に亘る使用中に潰れる可能性がある。従って、接触表面は、局所圧力の「ホットスポット」への力の負荷を最小化するために、力の負荷を十分な皮膚面積全域に分布させるように構成されるのが好適である。そのように分布されたシールの実施例を図16Aで図示している。この実施例では、比較的に低いデュロメータ材料が、使用者の皮膚表面と嵌め合わされると変形して(1602)、器具と使用者の間にシール状態を作る嵌め合い表面1601に提供され得る。このことは、全ての接触圧力(曲線1603の下の区域)をより大きい表面積全域に分布させるように働くことができる。好適なことに、使用者の皮膚に接触する表面に沿った圧力は60mmHgを超えていないが、40mmHgであれば好適であり、30mmHgであればより好適であり、ヒトの睡眠中のおおよその平均静脈圧である25mmHgであれば最も好適である。或いは、又は更に、部分真空は、使用者の皮膚に接触する表面での力の負荷を変えるために、治療期間の少なくとも一部の間、より低い水準までサイクル化されるより低い水準で繰り返され得る。
図16Bは、その様な分布型シールの代替的な形態を図示している。この図ではフラップは、真空室から外向きに、シーリング縁部の下側で、最前縁部から突出している。図16Cは、そのような分布型シールの別の代替案を図示している。この図では、フラップは、シーリング縁部から外向きに突出している。それぞれの場合に、このフラップは、器具が皮膚に当たって座しているシール区域を提供している。図16Bの場合では、シーリング縁部の下側の全域は、真空に曝されないので、真空に曝される総面積はより少なく、そのため皮膚接触圧力は減らされる。或る実施形態では、このフラップは薄いシリコンゴムで作られていて、外側に又は差圧に対して向けられている。この方法では、シール部への差分空気圧の負荷は、シール部を浮き上がらせるのではなくシール部を引き締める傾向がある。フラップの厚さは、0.0508ミリメートル(0.002インチ)から0.254ミリメートル(0.010インチ)の範囲であれば好適である。材料がそれ自体で巻き上がるのを防ぐために、より厚い領域(例えばシャンクで約1.016ミリメートル(0.040インチ)の厚さ)の材料が提供されてもよい。
B.部分真空を作り出す‐空気ポンプ
本明細書で使用されるような用語「空気ポンプ」は、部分真空を残すためにガス分子をシールされた室から除去する装置を指している。
真空は、多くの方法で器具及び使用者の皮膚表面で形成される室内部で作ることができる。単純な方法は、球状に圧縮され、使用者の咽頭に嵌めこまれ、その後解放される弾性形状記憶材料を使用して治療器具を製造することである。この場合、器具が咽頭に嵌めこまれる及び器具が解放される時、器具が元の形状に戻ることで空間内に部分真空を作る。別の実施例として、図14で図示するような器具のひだ区分1401は、手駆動式空気ポンプを提供するために使用されてもよい。別の手動方法は、図13で図示する様な治療器具から分離した1301及び1305のような手動ポンプを提供することである。器具が使用者の咽頭に嵌めこまれると、手動ポンプは、逆止め弁1302又は1304を通じて空気を室から抜き出すために使用され得る。
ポンプモジュール用の好適な動力設計は、容積式ポンプを使用しているが、リニアモーター、又はブラシ又はブラシレスDC回転式モーター駆動のどちらかによって動かされる隔膜ポンプが最も好適である。リニアモーターが使用されている特に好適な実施例では、リニアモーターは、ポンプの単一の不連続なストロークの他に複数のストロークでも駆動するように構成される制御回路構成と作動可能に接続されている。DCモーターが使用される特に好適な実施例では、モーターは、モーターの単一の不連続回転の他に、複数回転で駆動するように構成される制御要素と作動可能に接続されている。それら及び他の適切な空気ポンプの実施例を下文で説明する。
a.空気ポンプの型
本明細書で使用されるような用語「容積式ポンプ」は、空洞を繰り返し膨張させ、ガス分子を室から空洞の中へ流し入れ、空洞を封鎖し、ガス分子を大気へ排出させる機構を指している。真空ポンプの「容積式ポンプ」型の好適な候補があり、羽根ポンプ及び隔膜ポンプである。
羽根ポンプは、ガスを吸気口から排気口へ移動させるポンプ室の回転アッセンブリを使用してポンプの中を通してガスを移動させる。回転子が回転すると、羽根の端部は、ハウジングにかろうじて接触し、吸気口から排気口までシール状態を作る。羽根の間の容積が2分の1周期の間小さくなるので、ガスは加圧され、残りの2分の1周期の間吸気接続口を通って吸引される。羽根ポンプは、ポンプの内部に含まれる羽根の数と、羽根が回転する速度と、同じ圧力パルスを作る。羽根型ポンプは、ポンプサイクルを通して真空を維持しないので、システムは、真空損失を防ぐためにポンプと密封された部分真空室の間に逆止め弁を含み得る。そのようなポンプは、非常に低い起動トルクを有しており、DCモーターと共に使用するのによく適している。他のポンプと比較すると、作られる騒音周波数はより高いので、下文で説明する防音技術と併せるとうまく機能し得る。
隔膜ポンプは、羽根ポンプの代用として小型から中型サイズの用途では一般的である。隔膜ポンプは、管理にほとんど手間がかからず且つ静音である。隔膜ポンプは、空気を変位させる隔膜を機械的に動かすことで機能する。一対の一方向弁は、空気の動きを方向付けるために設けられており、これによって真空を作っている。それらの弁は、更に、密封された部分真空室からポンプ回路をシーリングするという必要な機能を提供するであろう。
ポンプカテゴリーの中には、隔膜の動きを実現する幾つかの方法が存在している。リニアポンプは、隔膜を電機子に直接的に接続し、電機子を線形方向に振動させることができる。この型のポンプのモーター制御は、非常に単純であり得る。リニアポンプを駆動するリニアモーターは、隔膜を非常に低速に動かすことができ、これは、発生する騒音及び振動の観点から利点であり得る。回転隔膜ポンプは、隔膜を回転式機械を用いて軸方向機械的変換器まで進める。それらは低起動トルクを有しておりDCモーターと連結することができる。それらのポンプは、安価である。
別の代替案では、空気ポンプは、再生ポンプのような動的ポンプであり得る。再生ポンプでは、羽根車は回転して、空気分子を翼根の付け根から先端まで移動させる遠心力を作っている。翼の先端を残して、空気は、ハウジング形状の周囲を流れ、次の翼の根元に向かって後退し、流れ方式が繰り返されている。この動作は、圧力分化能力を高めるために準ステージング効果を提供している。回転羽根車の速度は、圧力変化の度合いを決定している。そのようなポンプは、本明細書で説明するような使用者の上で支持される真空源とは対照的に、外部(例えば卓上)真空源で最も使用されている。
特に好適なポンプは、0.016387064cm(0.001in)〜0.16387064cm(0.01in)の単一ストローク変位を有する隔壁ポンプであって、0.049161192cm(0.003in)〜0.08193532cm(0.005in)の範囲が最も好適である。約0.065548256cm(0.004in)の変位を備えるポンプは、回転ブラシレスDCモーターを使用して3000rpmで又はリニアDCモーターを使用して60Hzで作動時に、196.644768cm(12in)/minの最大排出速度をもたらす。これは、2.5秒から60秒までの間に8.193532cm(0.5in)〜32.774128cm(2in)の容積を密封している空間充填室内の空気を完全に排出することができる。勿論、器具で密封された空間充填室内の空気を完全に排出するのは、真空の治療水準としての圧力を作り出す際には不要である。例えば、131.096512cm(8in)の空間充填室を提供している治療器具では、約26.2193024cm(1.6in)の除去で適切な作動圧力を提供することができる。従って、16.387064cm(1in)/minから409.6766cm(25in)/minの完全ポンプモードは、空間充填室の内部に治療真空水準の圧力を迅速に作り出すことができる。
初期排出の後、空気ポンプは、所望の閾値を上回る部分真空を維持する必要に応じた場合にのみ作動される。空気が密封室の中へ漏れる速度を0.08193532cm(0.005in)/min及び8.193532cm(0.5in)/minの間の速度と仮定すれば、隔膜ポンプは、数秒から数分毎に単一ストロークを1回だけ回すように作動され得る。この2段階排出/静音モード手法は、非常に静かであり、振動及び電池消費の両方の値が低い、ということを含む多くの利点がある。例えば、好適なポンプは、0.08193532cm(0.005in)/min及び8.193532cm(0.5in)/minの間の速度で(0.16387064cm(0.01in)/min及び1.6387064cm(0.1in)/minが最も好適である)静音モードで作動し、夜間8時間に39.3289536cm(2.4in)及び3932.89536cm(240in)の間の空気を除去することができる。毎秒5ストロークのポンプ速度及び0.065548256cm(0.004in)/ストロークのポンプ変位を仮定すると、そのようなポンプは、毎分0.25秒から25秒まで越えて作動し得、更に所望の性能を実現し得る。
b.電気モーター型
この器具では、低速及び高速両方の動作、低い音発生性及び効果的な電池使用が必要である。DCモーターでは、モーターに定格電圧が供給される時には、モーターは、最高回転数で作動する。速度を制御するためには、短期間の間モーターをオフにしなければならない。このモーター電圧は、標準的には方形波として提供される。この方形波の周波数は標準的には非常に高速(2,000Hzから18,000Hzの範囲が最適)であり、モーターが受ける電力量は、方形波が「オフ」に対して「オン」である時間の割合に比例する。この技法は、パルス幅変調方式(PWM)と呼ばれる。全電圧の短パルスが高度に制御された部分回転を押し進める強磁場を作り出す際、PWMは、「静音モード」に必須の低モーター速度作動を調整する。非常に低速度範囲での運転(作動)は、正確な速度制御のために制御要素へフィードバックを提供するためにエンコーダの追加が必要な場合もある。
C.真空制御
真空制御は、機械的及び/又は電子的制御機構の両方で提供され得る。器具室内部で真空を制御する単純な機械的な機構は、器具の接続口へ嵌め込まれる小型の真空逃し弁を提供するものである。逃し弁は、事前設定された真空水準を超える時に空気が入ることを可能にするために選択される。空気ポンプは、真空が所望の水準を超える時には真空逃し弁が開き、水準を下回る時には閉じることで部分真空を制御しながら、その後一定速度で駆動される。好適な作動真空水準は、適切な真空逃し弁を挿入することによって水柱約7.6cm及び約61cmの間の範囲内で選択される。内部真空の監視又は空気ポンプを駆動するモーターの制御は、この実施形態では必要ではない。しかしながら、この実施形態は、不必要な騒音をもたらし、好ましくない可能性のある速度で電池を消費する傾向があり得る。
好適な電子的/機械的真空制御機構は、真空又は圧力センサー及びモーター制御回路構成と連結されるマイクロ制御要素を備えていてもよい。図3は、例示的な機械的/電子的モジュールをブロック形態で図示している。この好適な実施形態は、全てが1つのハウジングの中に入っている、モーター303及びポンプ要素305を備えている真空ポンプモジュールと、電池パックモジュール306と、圧力/真空センサー304、制御要素回路構成301及びドライバ回路構成302を備えている制御モジュールと、を含んでいる。例示的な実施形態では、ハウジングは、大きさが約1.90500×4.44500×7.62センチメートル(0.75×1.75×3.00インチ)である。
典型的な制御モジュールを図4で図示している。これは、とりわけ、システムに電力を供給する電池モジュール404、真空及び電子システム用のオン/オフ切り替え制御403及び治療的に効果的な真空を維持するために真空システムに指令を出す制御電子機器を含んでいる。入力装置402は、所望の部分真空水準をマイクロ制御要素405に入力するために設けられている。適切なマイクロ制御要素405は、Atmel ATmega48、ATmega88又はATmega168を含む。それぞれは、演算論理ユニット、フラッシュメモリ及び/又はI/O機能を含む8ビットマイクロ制御要素である。ブラシレスDCモーターの場合、Texus Instruments L293のような4倍半Hドライバが適している。最も小型の形態では、電子制御回路は、モータードライバ407と同じ回路基板に統合されてもよい。室401内部で真空安定性を維持するために、マイクロ制御要素は、真空/圧力センサー406及びPID(比例、積文及び微分)ループを使用して、目標真空に対する現在の真空を比較する。制御要素は、その後ポンプ409/モーター408に適宜指示を出すであろう。この目的の例示的な制御流れ図を図19で提供している。逆止め弁410は、ポンプから室401への漏れを防ぎながら、室から空気を除去することを可能にするために設けることができる。
装置の性能及び制御を改善するために、数多くの任意の構成要素を採用することが可能である。例えば、器具及び使用者の皮膚によって密封される容積は、おおよそ分かっているので、部分真空を実現する時間を計算することができる。真空又は圧力センサーは、ポンプ及びモーターを活性化するのに必要な真空の降下を検出する。部分真空が或る適切な時間内に実現されなかったと判定されると、真空源を停止し、随意的に警報状態を示すことができる。適切な警報は、視覚的(例えば光)、音響的(例えば発信音)及び/又は触感的(例えば振動)表示を含み得る。
更に、上文で検討したように、部分真空は、使用者の皮膚に接触する皮膚における力の負荷を変えるために、治療期間の少なくとも一部の間、より低い水準までサイクル化される。このサイクル化は、吸気/呼気サイクルと一致するように同期化され得るので、部分真空は吸気の間増進されることになる。このために、制御回路構成が吸気/呼気を検出するセンサーと通信すること、及び器具によって形成される室が部分真空に迅速に変化することができること、が必要である。これは、気動内圧水準を呼吸作用の吸気及び呼気位相と同期させる「2相性CPAP」として知られる型の持続的気道陽圧法(CPAP)治療法と似ている。
別の実施形態では、真空は快適性を改善し、睡眠中の覚醒を減らすために使用者の睡眠サイクルと何らかの方法で一致するように調整され得る。1つの可能な方法は、睡眠段階3又はそれ以上の間ではより大きい部分真空水準を、使用者がより覚醒させられ易い段階1又は2では下げられた真空水準を作ることである。或いは、より大きい部分真空水準は、約5時間の睡眠迄作られ、それを過ぎると、使用者は標準的にはより覚醒し易い状態になるであろう。別の代替案では、低めの部分真空水準は、騒音が標準的には睡眠サイクルに最も大きく中断させる影響を有する時である睡眠の最初及び最後の2時間の間に提供され得る。
真空は、更に、いびき又は無呼吸が始まるなどの事象の間又はその直後に増進された真空を実現するように制御され得る。歩行可能な装置の機械的要素のそのようなより低い使用水準は、器具が作り出す音及び振動水準を最小化することができ、気道が閉塞されていない期間では使用者に付加的な快適性を提供し得る。無呼吸事象は、心臓内拍動時間間隔測定、呼吸測定、パルス酸素測定などから検出することができ、いびき事象は、振動測定などで音響的に測定することができる。呼吸気流温度を測定するために使用されるサーミスタ、呼吸音及びいびきを測定するために使用される音響センサー、血中酸素水準を測定するために使用される酸素濃度計、呼吸誘発振動を測定するために使用される振動センサーなど、のような数多くのセンサーの型は、呼吸サイクル、無呼吸事象及びいびき事象を感知するものとして技術的に知られている。
制御要素は、更に、システム制御を強化し、真空システムを変化する患者の状況に合わせるためにそのようなセンサーから受け取る情報をフィルタリングするようにプログラムすることができる。例えば、制御要素は、嚥下又は咳嗽事象のような身体の動きが瞬間的に室内部の真空を高めたことを示すセンサーデータを認識し、真空が標準的な水準以上に戻るまで空気ポンピングシステムを休止するようにプログラムすることができる。制御要素は、身体位置(例えば横向き対後ろ向き対直立)を示すセンサーデータ(例えば加速度計、姿勢検出装置などから)を更に認識することができる。
別の実施例では、制御要素は、無呼吸又はいびき事象を示すセンサーデータを認識するようにプログラムすることができる。真空は、センサーデータが事象は終了したことを示すまで、事象の間は事前設定された治療水準から増進されてもよい。事象の後、真空は、事象前水準まで戻されてもよい。或いは、真空はより高い水準で維持され、制御要素に記憶される治療真空水準をこの新しいより高い水準に設定し得るので、器具のその後の使用は、この新しい事前設定治療水準から開始されることになるであろう。更に別の実施例では、制御要素は、許容可能と考えられる一晩当たりの無呼吸又はいびき事象の数でプログラムされてもよく、制御要素は、事象の数を数える又は事象の長さを計算し得、それらが或る閾値数を超える場合、事象が数又は期間に関して20%又はそれ以上だけ減少するまで真空を上方に調整してもよい。この方法では、システムは、単数又は複数のセンサーから受信されたフィードバックに基づいて自動調整されてもよい。
制御要素は、更に、介護者へのその後の報告のために様々な測定の経過を追跡し得る。実施例は、「無呼吸指標」(器具の使用1時間当たりの無呼吸の発現数として定義される)、「いびき指標」(使用1時間当たりのいびきの発現数として定義される)、「無呼吸及び呼吸低下指標」(使用1時間当たりの無呼吸プラス呼吸低下の総数として定義される)及び/又は「呼吸困難指標」(使用1時間当たりの無呼吸、呼吸低下及びいびきによる覚醒、低換気障害発現、脱飽和事象などのような他の呼吸障害、の総数として定義される)を含んでいる。
随意的には、制御要素回路構成は、使用者又は医療要員が真空水準、警報、センサー型などの様々なパラメータ、更に騒音補償のような或る任意の特徴を改変することができるようにプログラムすることができる。
a.単数又は複数の真空/圧力センサー
上文で検討したように、室部分真空及び周囲の大気圧の間の差を確定する真空センサーは、制御要素に接続され得、部分真空を所望の水準に維持するために使用される。プリント基板搭載可能パッケージの適切な微小シリコンセンサーは、技術的に知られている。それらのセンサーは、温度補償又は較正回路構成を含んでいてもよい、又はそのような回路構成は、随意的には、別個の電子構成要素として提供されてもよい。絶対圧力トランスデューサは、標準的には、増進する圧力(減退する真空)に比例する電圧出力を提供するが、真空圧力トランスデューサは、標準的には、変化する圧力(例えば増進する真空)に比例する電圧出力を提供する。
D.データインポート及びエクスポート
マイクロ制御要素は、使用者又は医療要員が、とりわけ、部分真空の所望の水準を設定することを可能にするキーパッド又はタッチスクリーンのようなデータ入力装置に操作可能に接続されれば好適である。CPAPでは、長期治療の間に印加される陽圧は、標準的には、連続的な睡眠ポリグラフ記録に基づいて睡眠検査室の技術者によって決定される。処置圧力は、無呼吸、呼吸低下及びいびきが全睡眠段階の間及び仰臥位で適切に減少されるまで増進される。この固定的圧力は、その後在宅療法で使用される。同様に、無呼吸、呼吸低下及びいびきを防ぐため必要な部分真空の水準は、睡眠検査室で決定されてもよく、真空のこの水準は、制御モジュールの中へ設定される。単純な形態では、1つのボタンを繰り返し押圧し、マイクロ制御要素によってボタン押し数が数えられ真空設定に変換される。より複雑な装置では、ディスプレイは、現在の設定のデジタル読み出し、及び設定を上げる/下げるために使用される上/下矢印キーを提供し得る。最終的には、キーパッドは、所望の設定の型に容易に取り入れられ得る。全ての事例において、データ入力装置は、有線又は無線方式で制御モジュールと通信し得る。介護人が真空水準を設定している事例では、改変を非制御方式で行うことができないように、制御モジュールとは別個の又は制御モジュールから取り外し可能の、どちらかであるデータ入力装置を有することは利点であり得る。
とりわけ、睡眠時無呼吸は、動脈圧及び心拍数を上げる可能性があり、血中酸素含有を減らす可能性がある。閉塞性睡眠時無呼吸に悩まされることは、心臓発作を有する又は4年から5年の期間に亘って30%近くが死を迎えるという個人的なリスクを増すことが報告されてきた。従って無呼吸治療の成功を医学的に監視することは、救命のための便益を潜在的に提供することができる。従って或る実施形態では、本明細書で説明される装置は、生命兆候及び治療器具の使用中に測定された使用者の特性を監視、記憶及び/又は伝送する。
本発明の器具は様々な特性を有するセンサーを記録及び/又はそれに反応するように構成されてもよい。本明細書で使用される用語「特性を有するセンサー」は、使用者の或る特性を検出しその様な特性に対応する電子的な成果を作り出すセンサーを指している。上述のように、サーミスタ、音響センサー、酸素濃度計、振動センサーなどのような多数のセンサー型は、呼吸サイクル、無呼吸事象及びいびき事象のために技術的に知られている。その全体を参考文献としてここに援用する米国特許公開第2006/0009697号は、血圧測定バンドを使用せずに血圧を含む様々な生命兆候を測定する単一の薄型使い捨てシステムを開示している。これ及び他の情報は、有線又は無線接続を介して患者から中央監視装置へ容易に転送することができる。例えば、当該システムを用いれば、医療専門家は、日々の活動中又は患者が入院している間、患者の血圧及び他の生命兆候を継続的に監視することができる。当該システムは、更に、血圧測定用の同じ光学系システムを使用して、患者の心拍数及び血中酸素飽和度の特性を明らかにすることができる。この情報は、血圧情報と共に無線で転送され、患者の心臓の状態を更に詳細に診断するために使用することができる。
その様なセンサーは、本明細書で説明する治療器具を使用する間、使用者に装着することができる。結果的に得られる情報は、患者、医療専門家、保険会社、臨床試験実施製薬機関及び家庭健康監視機構で使用される多くの用途を有している。
データのインポート及びエクスポートは有線及び/又は無線手段で行われてもよい。文脈中の用語「有線」は、制御モジュールを、データを制御モジュールへ送信する又は制御モジュールからデータを読み出すPDA、コンピュータ、携帯電話、ネットワーク接続などのような外部装置に作動可能に接続する物理的接続が存在する何らかの方法を指している。用語「無線」は、物理的な接続無しでデータを制御モジュールへ送信する又は制御モジュールから読み出す何らかの方法を指している。
有線データ転送の場合、制御モジュール及び外部装置間の有線USB接続は、提供され得る1つの実施例である。なお且つUSB型接続は、遍在する、ある装置の接点が、別の装置の接点に物理的に適合する任意の形態の接続になった。或いは、メモリスティック、SDカード、フラッシュメモリドライブなどのようなメモリカードを、制御モジュール及び外部装置の間でメモリカードを移動することでデータを転送するために使用してもよい。
無線データ転送の場合、技術的によく知られる数多くの規格が使用され得る。その様な無線接続は、技術的に知られている様々な無線周波数及び光学(例えば赤外線)接続を含む比較的短距離RF通信として、 Bluetooth(登録商標)、HomeRF、IEEE 802.11b、IEEE 802.11a及びIEEE 802.15.4は、使用することができるよく知られる規格通信プロトコルである。幾らか長距離なデータ転送として、CDMA、TDMA、GSM(登録商標)及びWAPを採用してもよい。
これらの方法は、分離して使用される必要はないが、代わりに、組み合わせて使用されれば有利である。例えば、制御モジュールは、有線又は無線機構で局所的な「基地局」と近距離で通信し得、基地局は、その後、携帯電話プロトコルの1つを用いて、又はツイストペア電話、ケーブルTV又は使用者の場所に存在する他の有線を介して外部装置、例えば介護人事務所又は中央データ収集点と通信し得る。基地局は、線間電圧で電力を供給され、一方でこの方法では、通信の所要電力を下げることで制御モジュールの電池寿命を延ばすことができる。
E.歩行可能な「統合」器具
本発明の好適な歩行可能な治療器具は、以下の最小限の特性を有している。(i)治療器具は、真空負荷を支持し、皮膚接触面でシールを提供する生体適合性を有する単一統合要素であって、密封された室の中への空気の漏れ速度は低く、0.08193532cm(0.005in)/min及び8.193532cm(0.5in)/minの間の速度であれば好適である(0.16387064cm(0.01in)/min及び1.6387064cm(0.1in)/minであれば最も好適である)、(ii)治療器具は、40dB SPL以下の音水準で動作真空を維持する真空電池式空気ポンプを、装着可能に支持しており、35dB SPL以下であればより好適であり、30dB SPLであれば更により好適であり、25dB SPL以下であれば最も好適である。
比較すると、典型的な居間又は静かな事務所は、約40dB SPLの音水準を有し、図書館又は5メート離れた静かな囁きは、約30dB SPLの音水準を有し、放送スタジオは、約20dB SPLの音水準を有する。用語「動作真空を維持する」は、治療器具の中へ空気が漏れることに対して既に実現された真空水準を所望の閾値を上回るように維持することを指している。使用者が目覚めている間、騒音はそれほど問題ではない時に初期の真空は達成され得、その後使用者が睡眠中の間は静音モードで維持されることができる。
好適な実施形態では、空気ポンプは、0.016387064cm(0.001in)及び0.16387064cm(0.01in)の間の単一のストローク変位を有しており、0.049161192cm(0.003in)から0.08193532cm(0.005in)までの範囲が最も好適であるが、回転(ブラシ又はブラシレス)DCモーター又はリニアDCモーターを使用して駆動される、隔膜ポンプとして提供されている。
歩行可能な治療器具は、随意的には以下の要素の1つ又はそれ以上を含んでいる。
(i) 最大の局所的な接触圧力を最小化するために十分な皮膚面積全域に力の負荷を分布させる周辺シール。好適なことに、使用者の皮膚に接触する表面沿いに、50mmHGを超える圧力がないが、40mmHgを超える圧力がないことが好適であり、30mmHgを超える圧力がないことが更に好適であり、25mmHgを超える圧力がないことが最も好適である。
(ii) 空気ポンプは、真空センサー又は圧力センサーと、ポンプのオン/オフサイクル及び/又は速度を制御するモーター制御回路構成と、連結されるマイクロ制御要素を備えている真空制御モジュールに作動可能に接続されている。真空制御モジュールは、不連続に空気ポンプを作動させて動作真空を維持するためにポンプを制御するようにプログラムされていれば最も好適である。治療器具は、この制御モジュールを装着可能に支持していれば好適である。
(iii) 制御モジュールは、キーパッド又はタッチスクリーンのようなデータ入力装置に作動可能に接続されている、及び/又はデータ転送のために外部装置への有線及び/又は無線接続が提供されている。
(iv) 空気ポンプ、駆動モーター、電池及び制御モジュールは、1つのハウジングの中で提供され、このハウジングは、治療器具によって装着可能に支持されれば好適である。
(v) 真空制御モジュールは、治療期間の少なくとも一部の期間の間、部分真空をより低い水準までサイクル化するようにプログラムされる。このサイクル化は、吸気/呼気サイクルと一致するように同期化され、その結果部分真空が吸気の間増進されることになれば好都合である。
(vi) 治療器具は、使用者の動作によって器具内部で引き起こされる部分真空の振幅を緩和するように構成される緩衝構成要素を備えている。或る実施形態では、ポンプ、駆動モーター、電池及び制御モジュールの1つ又はそれ以上を備えているハウジングは、使用中に異物との物理的な接触から緩衝構成要素を守るように、緩衝構成要素の上を覆っている。
(vii) 電池は、誘導的に充電される。
(viii) 治療器具は、機械的及び電子的構成要素によって作られる騒音を少なくとも部分的にマスキングするために音のマスキング及び/又は音の相殺電子工学要素と併せて使用される。それらの電子工学要素は治療器具の使用者によって及び/又は使用者の配偶者又は同伴者によって使用されてもよい。或る実施形態では、音のマスキング及び/又は音の相殺電子工学要素は治療器具によって装着可能に支持されているが、しかしながら、それらを分離して設けてもよい。
(ix) 治療器具は、1つ又はそれ以上の特性を有するセンサーを備えており、その結果は、器械を制御する制御要素によって使用される及び/又はその後のアクセス、表示又は記録場所から外部装置へのデータ転送のために記録される。
(x) 治療器具は、部分真空が、少なくとも治療期間の一部の期間の間より低い水準までサイクル化される時のような、低い真空の期間の間使用者の上で位置を維持するためにストラップを備えている。
a.電池モジュール
一般的なアルカリ電池類、オキシライド電池類、リチウム電池類などを含む様々な電池技術が技術的に知られている。使用可能な3つの好適な電池技術、ニッケルカドミウム(NiCad)、ニッケル水素(NiMH)及びリチウムイオン(Li‐ion)が存在しており、最も好適なのは、Li‐ion電池類である。
電池式電力システムの例示的な電力消費は、4.8ボルトで1時間当たり45mAであろう。4セルAAAサイズNiMH電池パックで提供され得るそのような構成では、本明細書で説明するシステムは、8時間の睡眠期間の間余裕を持って作動し得る。或いは、7.4ボルトで作動する2セル300mAhLi‐ion電池パックは、同等の性能を提供することができる。最も好適なシステムは、少なくとも600mAhを提供する単一の3.7ボルトLi‐ionセルを使用して8時間の期間作動するであろう。
b.再充電
充電式電池の場合、電池は、従来式の充電器へ差し込む有線プラグを備えて、電池充電「ステーション」で接点と結合する接点を備えて、又は真空モジュールの表面に位置付けられ得る誘導コイルを使用する誘導結合を備えて、提供され得る。誘導回路は、器具804又は電池封入モジュール803を図8に図示するような結合誘導コイル802を有するクレードル又はドック801に設置すると完成され得る。
F.動作誘導的変化真空に対する補償
本発明より前には、単純な身体動作は、器具の内部容積の動作誘導的な変化が原因で使用者の首に印加される力を実質的に変えることができると認識されていなかった。例えば、成人男性に取り付けられた140.92875立方センチメートル(8.6立方インチ)の内部室容積を有する器具を考えると、嚥下動作は、咽喉の変位に因って27.8580088立方センチメートル(1.7立方インチ)、ほぼ20%の増加だけ、室の容積を増やすことができる。
治療器具は、屈曲し得る或る種の能力を有していてもよいが、器具は、器具及び咽喉の間の空間を維持するのに十分な剛性を有していなければならない。結果的に、動作誘導的な容積の増加は、使用者の咽喉に印加される圧力が急増したと感じ取られる。治療器具内部の空気圧力は、気体の圧力は空気によって占められる容積と関連していることを提示する理想気体の法則を用いてモデル化され得る。気体の量の状態は、等式PV=nRTに従って、圧力、容量及び温度によって決定され、ここに、Pは絶対圧力であり、Vは容器の容量であり、nは気体のグラム分子の数であり、Rは一般気体定数であり、Tは絶対温度である。
約7.6cmH2Oより大きい部分真空が、有益な治療効果を実現するために必要であり、咽喉の変位に起因する動作が、治療器具によって密封される容積を20%又はそれ以上だけ突然増やすことができると仮定すれば、当業者であれば、密封された容積の増加は、治療器具内部の部分真空を、同等に20%増進させるものと認識されるであろう。器具の接触表面で咽喉の組織に働く力が結果的に急増すると、着用者に対する不快感、睡眠からの覚醒などを引き起こす可能性がある。
この動作誘導的な真空の増進は、統合型の歩行可能な器具設計の場合、真空源及び関連付けられる真空室への接続の容積が最小化されるので、特に問題を含む可能性がある。結果的に、動作誘導的な容積変化は、総合的な真空空間容積と比較したパーセントの数値ではより顕著である。前述の別の方法では、器具内部の室及び関連付けられる真空システムの容積が小さければ小さい程、嚥下又は咳嗽によって引き起こされる付加的な力が大きくなる。
この様な次第で、本発明は、器具内部で作り出されるそれらの動作誘導的な部分真空の振幅を緩和するために緩衝構成要素を提供している。これは、ばねに取り付けられる移動可能な隔膜として最も単純にモデル化することができる。部分真空が設計許容値の範囲内の時、ばね張力は、隔膜を適所に保持するように構成されている。即ち、器具が約18cmHOの部分真空を作り出すように設計される場合、ばねは、この圧力で圧縮又は拡張されない。器具の隔膜が、その様な真空水準で所定の位置に維持されるように、緩衝ばねは、所定の量だけ治療真空水準で前もって負荷を加えられてもよい。使用者の嚥下の事例のように所望の真空水準を超えると、ばねは、密封容積の急激な増加を少なくとも部分的に補償するように隔膜が動くことを可能にする。ばねが隔膜の内側に取り付けられる(部分真空に対して)場合、ばねは縮み、ばねが隔膜の外側に取り付けられる場合、ばねは広がる。動作が終了すると、ばねは元の形状に戻り、それによって隔膜を元の位置へ戻す。結果的に、使用者によって感じ取られる圧力の増加を緩和する。
ばね及び隔膜に関して述べているが、他の構成が当業者には容易に明らかであろう。例えば、緩衝構成要素は、内部真空が所望の水準を超えると内向きに屈曲し、真空増進が低下した後元の位置に戻ることができる器具表面の一部として設けることができる。この構成の実施例を図11に図示しており、器具のより剛性の高い構造領域に取り囲まれる中央緩衝領域として緩衝構成要素を図示している。器具のこの比較的より可撓性の有る緩衝領域1102は、より薄い中心から、より厚い比較的可撓性の低い外縁にむけて壁の厚さが徐々に細くなるように成形されている。デュロメータ50の材料の場合、器具の構造領域は、約4.31800mm(0.17in)から3.81mm(0.15in)の厚さを有していてもよく、一方で緩衝領域は、2.54mm(0.10in)から3.55600mm(0.14in)の中心の厚さまで徐々に細くなっていてもよい。圧力がこの領域の特定の点の設計された剛性を超えると、緩衝構成要素は、図11に図示するように内向きに変位し始めるであろうが、一方で曲げ点の剛性が増加するので、厚い区域はその構造を保つであろう。身体動作によってこの領域に掛かる力が増えると、力はより大きい表面区域全体に分散され、その様な力に耐える領域の能力を高めることになる。このことは、ひとたび動作誘導的真空増加が低下した時に領域を元の非変位形状に戻すことに役立つであろう。
この構成は、図17に示すように、器具のより剛性を有する中心の構造領域を取り囲む比較的高められた可撓性を有する周辺領域として緩衝領域を提供することによって本質的に逆転することができる。この実施形態では、器具の最外領域1703は、使用者の皮膚に接触する表面を形成している。可撓性を有する領域1702は、器具の接触領域1703及び構造領域1701の間に位置している。この可撓性を有する領域1702は、動作誘導的な真空変化に応えて構造領域1701の動作を往復運動させることを可能にする。
この緩衝の最終的な成果は、真空の動作誘導的変化を減らすことである。これについては、図12でグラフを使って図示している。緩衝構成要素がない時には、真空の動作誘導的な変化は部分真空の対応する増加に直接的に関連している(線C)が、一方でその様な真空の変化に対する所望の反応は、部分真空では増進しない(線A)。緩衝構成要素は、容積の変化が補償する緩衝構成要素の性能を超える変曲点まで、真空増進を緩和する(線B)。
器具を形成する材料が、必要な弾力性を提供すれば好適であるが、必要であれば、金属又はプラスチック形状記憶要素を、緩衝機能を果たす能力を更に強化するために領域の一部に鋳造することもできる。可撓性を有する薄膜及び上部構造で形成される器具の場合、金属又はプラスチックの形状記憶材料をここで使用することはより重要になる。上で検討した単一の器具の凹形領域と同じ方法で屈曲する上部構造の一部を形成することができる。
G.音の管理及び削減
本明細書で説明する装置は、主として、睡眠中の使用を目的としているので、騒音及び/又は振動に起因する中断を最小化できることは、使用者に明確な利点を提供することができる。技術的に利用できるポンプ技術の多くは、使用中にかなりの騒音を生じる。更に、ポンプが夜間オン及びオフを繰り返す時には、音水準の急激な変化は、睡眠に特に悪影響を及ぼす可能性がある。従って、或る実施形態では、本明細書で説明する装置は、治療器具の使用中に発せられる音を管理する、音をマスキングする及び/又は音を相殺することで改善された快適性を提供する装置と連結される。
本明細書で使用する用語「音の管理」は、装置によって作り出される音の水準を低下させることを指している。高速で作動するモーターは、音が騒々しい傾向があり、低速は音が静かな傾向がある。上で検討したように、DCモータースピードは、標準的にはパルス幅変調(PWM)によって制御される。ほとんどの容積式ポンプは、モーターが360度回転する際、モーターに一定トルク荷重を負荷しない。寧ろ、それらのポンプは、上昇ストローク及び下降ストロークを有している。高速作動時、このトルク振動は、ローター慣性で失われ、モーターは騒々しい音を出す。
しかし、外部へ整流されるDCモーターでは、電子要素は、360度回転の中でポンプ/モーターの場所を正確に決定することができる。好適な実施形態では、制御要素は、ポンプストロークの回転部分の期間の間は電気パルス幅を増やし、ポンプストロークの残りの部分の期間の間はパルス幅を減らすために使用される。モーターのポンプが掛けるトルクデータをマッピングし、パルス幅データでそれを再現することで、ポンプ/モーターは、より低速に作動するように作ることができ、結果的により低い騒音及び/又は振動をもたらす。
或る実施形態では、本発明の治療器具は、機械的及び電子的構成要素によって作り出される騒音を少なくとも部分的にマスキングするために音のマスキング電子要素と一体化されている。本明細書で使用する用語「音のマスキング」は、聴覚的なマスキングを用いて、不要な音を「マスキング」又は包み込むために異なる周波数の自然音又は人口音を環境へ付加すること(より一般的には、正確性に欠けているが「ホワイトノイズ」又は「ピンクノイズ」として知られている)を指している。音のマスキングは、所与の区域で予め存在する音への意識を低下又は削減し、会話のプライバシーを作り出しながら、作業環境をより快適にすることができ、作業者は、より生産的になることができる。音のマスキングは、更に、より自然な周囲環境を回復するために戸外で使用することもできる。
音のマスキングは、注意を散漫にさせる望ましくない騒音をマスクするために、建築学上の音響分野及び電子音楽の製作でしばしば使用される。単純な「ホワイトノイズ」機械は、封入された送風機及び(随意的には)速度スイッチを含んでおり非常に単純になっている。この送風機は、空気を小さいスロットを通して機械のケーシングの中へ移動させ、所望の音を作り出している。より複雑な機械は電子的なものであり、様々な「自然音」を提供し得る。音発生器は、図9で図示するように器具自体に載せられてもよく、又は別個のユニットとして設けられてもよい。
同様に、或る実施形態では、本発明の治療器具は、機械的及び電子的構成要素によって作り出される騒音を少なくとも部分的にマスキングするために音の相殺電子要素と一体化されている。本明細書で使用する用語「音の相殺」は、位相相殺圧力波を提供することを指している。音は、圧縮位相及び希薄位相から成る圧力波として考えることができる。騒音相殺スピーカーは、元の音と同じ振幅及び異極性(逆位相の)を備える音波を発する。音波は、干渉と呼ばれる過程で新しい波を形成するために結合し、互いを効果的に相殺し合い、これが相殺位相と呼ばれる効果である。環境及び使用する方法に左右されるが、その結果得られた音波は、非常に微弱であるのでヒトの耳には聞こえなくなる。
周期的な音は、複雑なものであっても、波形の反復のおかげで不揃いな音よりも相殺し易い。従って、音の相殺は本発明に特に適用可能である。好適な実施形態では、マイクは、耳の付近に設置され、電子回路構成は、マイクに届いている音波の異極性を有する「騒音防止」音波を発生し、この音波は、ヘッドフォン又はイヤホンの形態で耳に設置されたスピーカーを通して供給される。これは、破壊的な干渉をもたらし、耳の密封された容積内部で騒音を相殺する。騒音相殺回路構成又は音のマスキング回路構成902は、器具903自体に搭載されてもよく、又は別個のユニットとして設けてもよい。回路構成からの音は、小型スピーカー又はイヤホン901を通じて提供することができる。
H.本明細書で説明する要素の好適な組み合わせ
上述のこれらの様々な要素は、様々に組み合わせて提供されてもよい。
第1の特に好適な組み合わせは、上気道を覆っている咽喉の外部区域と嵌め合い、その結果咽喉の外部区域を密封するように構成されている周辺表面であって、嵌め合った時、前述の治療器具は、治療器具の内面と、8.193532cm(0.5in)及び196.644768cm(12in)の間の密封された容積を有している咽喉と、の間に位置している空間充填室を提供する、周辺表面と、室に作動可能に接続され、40dB SPL未満の音水準を発生しながら、水柱7.6cm及び61cmの間の水準で前述の室の内部に部分的真空を維持するように構成されている空気ポンプと、を備えている治療器具を提供している。
第2の特に好適な組み合わせは、上気道を覆っている咽喉の外部区域と嵌め合い、その結果咽喉の外部区域を密封するように構成されている周辺表面であって、嵌め合った時、前述の治療器具は、治療器具の内面と、8.193532cm(0.5in)及び196.644768cm(12in)の間の密封された容積を有している咽喉と、の間に位置している空間充填室を提供する、周辺表面と、室に作動可能に接続され、前述の室の内部に部分的真空を維持するように構成されている空気ポンプであって、前述の空気ポンプは容積式ポンプを備えている、空気ポンプと、を備えている治療器具を提供している。
第3の特に好適な組み合わせは、上気道を覆っている咽喉の外部区域と嵌め合い、その結果咽喉の外部区域を密封するように構成されている周辺表面であって、嵌め合った時、前述の治療器具は、治療器具の内面と、8.193532cm(0.5in)及び196.644768cm(12in)の間の密封された容積を有している咽喉と、の間に位置している空間充填室を提供しており、前述の治療器具は、使用者の動作によって器具内部で作り出される部分真空の振幅を緩和するように構成されている緩衝構成要素を備えている、周辺表面と、室の内部で部分真空を提供するために空間充填室に作動可能に接続された空気ポンプと、を備えている治療器具を提供している。
第4の特に好適な組み合わせは、上気道を覆っている咽喉の外部区域と嵌め合い、その結果咽喉の外部区域を密封するように構成されている周辺表面であって、嵌め合った時、前述の治療器具は、治療器具の内面と、8.193532cm(0.5in)及び196.644768cm(12in)の間の密封された容積を有している咽喉と、の間に位置している空間充填室を提供しており、前述の周辺縁は、使用者の皮膚に接触する表面に沿って、水柱約7.6cmから約61cmの間の前述の密封容積内部の部分真空水準で60mmHg又はそれ未満の圧力を提供するように構成されている、周辺表面と、室に作動可能に接続され、前述の室内部で部分真空を維持するように構成されている空気ポンプと、を備えている治療器具を提供している
第5の特に好適な組み合わせは、上気道を覆っている咽喉の外部区域と嵌め合い、その結果咽喉の外部区域を密封するように構成されている周辺表面であって、嵌め合った時、前述の治療器具は、治療器具の内面と、8.193532cm(0.5in)及び196.644768cm(12in)の間の密封された容積を有している咽喉と、の間に位置している空間充填室を提供しており、空間へ空気の漏れる、0.08193532cm(0.005in)/min及び8.193532cm(0.5in)/minの間の速度を有している、周辺表面と、室に作動可能に接続され、前述の室内部で部分真空を維持するように構成されている空気ポンプであって、前述の空気ポンプは、容積式ポンプを備えている、空気ポンプと、真空センサー又は圧力センサーと、ポンプのオン/オフサイクル及び/又は速度を制御するモーター制御回路構成と、連結されるマイクロ制御要素を備えている真空制御モジュールと、を備えている治療器具を提供している。
第6の特に好適な組み合わせは、密封室へ空気が低速で漏れており、0.08193532cm(0.005in)/min及び8.193532cm(0.5in)/minの間の速度であれば好適であり、(0.16387064cm(0.01in)/min及び1.6387064cm(0.1in)/minであれば最も好適な低い速度を有している皮膚接触面でのシールと、0.016387064cm(0.001in)及び0.16387064cm(0.01in)の間の単一のストローク変位を有しており、0.049161192cm(0.003in)から0.08193532cm(0.005in)までの範囲が最も好適であるが、回転ブラシレスDCモーター又はリニアDCモーターを使用して駆動される、隔膜ポンプと、真空センサー又は圧力センサーと、ポンプのオン/オフサイクル及び/又は速度を制御するモーター制御回路構成と、連結されるマイクロ制御要素を備えている真空制御モジュールと、を提供する生体適合性単一統合要素である、治療器具を提供している。
第7の好適な組み合わせは、空気ポンプ、駆動モーター、制御モジュール、及び治療器具によって装着可能に支持される駆動モーターと制御モジュールに電力を供給している電池、を備えている最初の6つの組み合わせの何れかを備えており、単一のハウジングの中にあって、それによって歩行可能な治療器具を提供していれば好適である。
第8の好適な組み合わせは、最初の7個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、嚥下又は咳嗽のような使用者の動作によって器具内部に作り出される部分真空の振幅を緩和するように構成されている緩衝構成要素を更に備えている。
第9の好適な組み合わせは、最初の8個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、高さは0.127ミリメートル(0.005インチ)及び1.27ミリメートル(0.05インチ)の間、幅は0.127ミリメートル(0.005インチ)及び1.27ミリメートル(0.05インチ)の間の、最大寸法で高さは約0.254ミリメートル(0.01インチ)、幅は約0.254ミリメートル(0.01インチ)であり、シールの周辺と概ね平行に流れている、1つ又はそれ以上の連続する「隆線」を備えている。
第10の好適な組み合わせは、最初の9個の組み合わせの何れかを備えており、空気ポンプは、0.016387064cm(0.001in)及び0.16387064cm(0.01in)の間であり、0.049161192cm(0.003in)から0.08193532cm(0.005in)までの範囲が最も望ましい単一ストローク変位を有し、回転ブラシレスDCモーター又はリニアDCモーターを使用して駆動される、隔膜ポンプを備えており、随意的には、真空センサー又は圧力センサーと、ポンプのオン/オフサイクル及び/又は速度を制御するモーター制御回路構成と、連結されるマイクロ制御要素を備えている真空制御モジュールを含んでいる。
第11の好適な組み合わせは、最初の10個の組み合わせの何れかを備えており、空気ポンプを不連続な手法で作動させるようにプログラムされている真空制御モジュールが提供されている。
第12の好適な組み合わせは、最初の11個の組み合わせの何れかを備えており、室の内部で最初の部分真空を作り出すための第1のポンプモード及び室の内部で部分真空を維持するための第2のポンプモードを提供するようにプログラムされている真空制御モジュールが提供されている。
第13の好適な組み合わせは、最初の12個の組み合わせの何れかを備えており、使用者に嵌め合わされ、水柱7.6cm及び61cmの間の水準で前述の室内部の部分真空が作り出されている時、治療器具は、室へ空気の漏れる、0.08193532cm(0.005in)/min及び8.193532cm(0.5in)/minの間の最大速度を提供するように、治療器具は構成されている。
第14の好適な組み合わせは、最初の13個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、使用者の皮膚に接触する表面沿いの圧力が、60mmHgを、望ましくは40mmHgを、より望ましくは30mmHgを、最も望ましくは25mmHgを超えないようにするのに十分な皮膚面積全域に力の負荷を分布させる周辺表面を提供するように構成されている。
第15の好適な組み合わせは、最初の14個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、15及び30の間のデュロメータを有する材料で作られる周辺表面を提供するように構成されている。
第16の好適な組み合わせは、最初の15個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、所望の部分真空下で室を維持するのに十分な支持を提供する上部構造によって分離可能に支持される使い捨て可能な可撓性を有する薄膜を備えている。
第17の好適な組み合わせは、最初の16個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、使用者の動作によって器具内部に作り出される部分真空の振幅を緩和するように構成されている緩衝構成要素を備えている。
第18の好適な組み合わせは、最初の17個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、音のマスキング及び/又は音の相殺電子要素を更に備えている。
第19の好適な組み合わせは、最初の18個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、更に1つ又はそれ以上の特性を有するセンサーを備えており、その結果は、器械を制御する制御要素によって使用される及び/又はその後のアクセス、ディスプレイ又は記憶場所から外部装置へのデータ伝送のために記憶される。それらは、呼吸サイクル、無呼吸事象、いびき事象、血圧、心拍数及び/又は血中酸素飽和度から成る群から選択された1つ又はそれ以上の特性を示す電子信号を生成する1つ又はそれ以上の特性を有するセンサーを備えていれば好適である。
第20の好適な組み合わせは、最初の19個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、制御モジュール及びPDA、コンピュータ、携帯電話、ネットワーク接続などのような外部装置の間で有線又は無線手段を用いたデータのインポート及び/又はエクスポート用データ伝送電子要素を更に備えている。
第21の好適な組み合わせは、最初の20個の組み合わせの何れかを備えており、治療器具は、部分真空が治療期間の少なくとも一部の間より低い水準までサイクル化される時のような、低い真空期間の間、使用者の上で位置を維持するためにストラップを更に備えている。
当業者が本発明を作る及び使用できるように十分に詳細に本発明を説明及び例証してきたが、本発明の精神及び範囲を逸脱することのない様々な代替、修正及び改善は明らかであるはずである。本明細書で提示する実施例は、好適な実施形態の典型であり、例証的であり、本発明の範囲に制限を課すものとして意図されていない。当業者は、その中の修正及び他の使用を想起されるであろう。それらの修正は、本発明の精神の範囲に含まれ、特許請求の範囲によって画定されている。
様々な置き換え及び修正を、本発明の範囲及び精神から逸脱すること無く本明細書で開示する本発明に行うことができるものと当業者には容易に理解頂けるであろう。
本明細書で言及した全ての特許及び公開は、本発明に関連する当業者の基準を示している。全ての特許及び公開を、それぞれの個別の公開が参考文献としてここに援用するために特有的に及び個別に示されている場合と同一程度に参考文献としてここに援用する。
本明細書で例証的に説明する本発明は、好適なことに、本明細書で特に開示されないどのような単数又は複数の要素、単数又は複数の制限がない場合に実施されてもよい。従って、例えば、本明細書におけるそれぞれの事例では、用語「備えている」、「から本質的に成っている」及び「から成っている」は、他の2つの用語の何れかに置き換えることができる。使用してきた用語及び表現は、制限目的の用語としてではなく、説明目的の用語として使用されており、そのような用語及び表現の使用において、提示及び説明される特徴又はその一部のどの様な等価物も除外する意図はないが、特許請求の範囲で画定される本発明の範囲の中では様々な修正が可能であると理解される。従って、本発明は、好適な実施形態及び随意的な特徴を用いて具体的に開示してきたが、本明細書で開示する概念の修正及び変形は、当業者によって行われてもよく、その様な修正及び変形は、添付の特許請求の範囲によって画定される本発明の範囲の中に含まれると考えられる。
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の中で説明される。

Claims (9)

  1. 気道の閉塞の緩和用器具であって、前記器具は:
    (i)治療器具であって、前記治療器具は、周辺表面を備えることにより上気道を覆うのどの外部区域と嵌め合い、且つそれによって前記のどの外部区域を密封するように構成され、それによって、嵌め合わせの際に、前記治療器具が、前記治療器具の内部表面と前記のどとの間に位置し、且つ8.193532cm(0.5in)〜196.644768cm(12in)の密封された可変可能な容積を有する空間充填室を提供し、前記周辺表面は、使用者の肌との接触面に沿った圧力が60mmHgを越えないように、十分な皮膚領域に亘って力の負荷を分布させることを特徴とする、治療器具と、及び
    (ii)前記治療器具の上に装着可能に支持されるハウジングであって、前記ハウジングは、
    チャンバと直接嵌め合わされる空気ポンプであって、前記空気ポンプは、前記チャンバ内に、約7.62cmHOから約60.96cmHOまでの範囲の部分真空を維持するように構成される、空気ポンプと、
    真空制御モジュールであって、前記真空制御モジュールは、前記ポンプのオン/オフサイクル及びスピードを制御するモーター制御回路へ制御可能に接続されたマイクロ制御要素を備え、
    ここで、前記真空制御モジュールは、最初に高速のポンプ速度を提供し、前記部分真空を発生させる第1のポンプ特性と、減速したポンプ速度を提供し、前記チャンバへの空気の漏れを補う第2のポンプ特性と、を提供するように構成される、真空制御モジュールと、
    前記真空制御モジュールと操作可能に接続される圧力センサであって、前記圧力センサは、前記チャンバの部分真空と周囲の大気圧との間の圧力差を測定し、且つ前記空気ポンプを活性化させるのに必要な真空の降下を検出するように構成される、圧力センサと、並びに
    前記空気ポンプ及び真空制御モジュールへ電力を供給する電池と、を備えるハウジングと、
    を備えることを特徴とする、気道の閉塞の緩和用器具。
  2. 前記周辺表面が、デュロメータで15〜30の範囲を有する材料で形成される、請求項1に記載の器具。
  3. 前記治療器具が、骨格状構造によって取り外し可能に支持される使い捨て可能な柔軟材料を備え、それによって部分真空の条件下で前記チャンバを維持するのに十分な支持を提供する、請求項1に記載の器具。
  4. 前記空気ポンプは容積式ポンプである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の器具。
  5. 体位、呼吸サイクル、無呼吸事象、いびき事象、血圧、心拍数及び血中酸素飽和度からなる群から選択される1つ以上の特性を示す電子信号を生成するように構成された1つ以上のセンサを更に備えている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の器具。
  6. 前記治療器具が、前記治療器具と外部装置との間のデータのインポート及び/又はエクスポート用データ伝送電子要素を更に備えている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の器具。
  7. 使用時に使用者の皮膚と接触する前記周辺表面の接触面に接着剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の器具。
  8. 患者の上気道の開口を増大させる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の治療器具の使用。
  9. 患者の睡眠時無呼吸症を治療する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の治療器具の使用。
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