以下の実施の形態では、認証装置が画像形成装置である場合について説明する。画像形成装置には、たとえばMFP、ファクシミリ装置、複写機、またはプリンターなどが含まれる。また認証装置は、PC(Personal Computer)、家電、電子機器、またはモバイル端末などの、画像形成装置以外のものであってもよい。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像形成システムの構成を示すブロック図である。
図1を参照して、本実施の形態における画像形成システムは、画像形成装置100(認証装置の一例)と、複数のウェアラブル端末200a、200b、および200c(端末の一例)とを備えている。以降、複数のウェアラブル端末200a、200b、および200cのうち任意のものをウェアラブル端末200と記すことがある。画像形成装置100とウェアラブル端末200とは、ネットワーク300に接続されており、相互に通信可能である。
ネットワーク300は、たとえば有線または無線のLAN(Local Area Network)などの専用回線を用いたものである。ネットワーク300は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のプロトコルを用いて各種機器を接続する。ネットワーク300に接続された機器は、お互いに各種データのやり取りが可能となっている。
画像形成装置100は、CPU101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、補助記憶装置104と、無線通信部105と、操作パネル106(操作部の一例)と、認証処理部107(第1および第2の認証手段の一例)と、スキャナー108と、画像形成部109とを含んでいる。CPU101と、ROM102、RAM103、補助記憶装置104、無線通信部105、操作パネル106、認証処理部107、スキャナー108、および画像形成部109の各々とは、バスなどで相互に接続されており、通信が可能となっている。
CPU101は、画像形成装置100全体の動作を制御する。CPU101は、制御プログラムに基づいて処理を行う。
ROM102は、CPU101が実行する制御プログラムや各種テーブルなどを記憶する。
RAM103はCPU101の作業用のメモリであり、各種情報を一時的に記憶する。
補助記憶装置104は、認証キーやユーザーテーブルなどの各種情報を記憶する。
無線通信部105は、ネットワーク300を通じて、ウェアラブル端末200などの外部機器との間で各種の情報を送受信する。
操作パネル106は、各種情報を表示する表示パネルと、表示パネルへの入力操作を検出する検出部(タッチパネル)とを含んでいる。また操作パネル106は偏心モーター(図示無し)を内蔵している。この偏心モーターはCPU101の制御により回転し、それによって操作パネル106は振動する。
認証処理部107は、画像形成装置100のユーザーの認証処理を行う。
スキャナー108は、原稿の画像を読み取り、その画像データを作成する。
画像形成部109は、印刷を行う。画像形成部109は、おおまかに、トナー像形成部、定着装置、および用紙搬送部などで構成される。画像形成部109は、たとえば電子写真方式で用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、いわゆるタンデム方式で4色の画像を合成し、用紙(記録媒体)にカラー画像を形成する。トナー像形成部は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色について設けられた感光体と、感光体からトナー像が転写(1次転写)される中間転写ベルトと、中間転写ベルトから用紙に画像を転写(2次転写)する転写部などで構成される。定着装置は、加熱ローラーおよび加圧ローラーを有する。定着装置は、加熱ローラーと加圧ローラーとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱および加圧を行なう。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。用紙搬送部は、給紙ローラー、搬送ローラー、およびそれらを駆動するモーターなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセットから給紙して、画像形成装置100の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙を画像形成装置100の筐体から排紙トレイなどに排出する。
ウェアラブル端末200は、ユーザーの手や腕に装着される端末である。ウェアラブル端末200は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、補助記憶装置204と、無線通信部205と、操作表示部206と、生体認証部207と、加速度センサー208とを含んでいる。CPU201と、ROM202、RAM203、補助記憶装置204、無線通信部205、操作表示部206、生体認証部207、および加速度センサー208の各々とは、バスなどで相互に接続されており、通信が可能となっている。
CPU201は、ウェアラブル端末200全体の動作を制御する。CPU201は、制御プログラムに基づいて処理を行う。
ROM202は、CPU201が実行する制御プログラムなどを記憶する。
RAM203はCPU201の作業用のメモリであり、各種情報を一時的に記憶する。
補助記憶装置204は、ウェアラブル端末200のユーザーの生体認証に必要な情報(ユーザーの静脈パターンなど)や、ウェアラブル端末200のユーザーが画像形成装置100にログインする際に必要な認証キーなどの各種情報を記憶する。
無線通信部205は、ネットワーク300を通じて、画像形成装置100などの外部機器との間で各種の情報を送受信する。
操作表示部206は、各種情報を表示し、ウェアラブル端末200のユーザーから各種操作を受け付ける。
生体認証部207は、ウェアラブル端末200を装着したユーザーを生体認証する。生体認証の方法としては、脈波認証、指紋認証、血管認証、虹彩認証などの身体的特徴を利用した認証であってもよいし、筆跡や瞬きなどの行動的特徴を利用した認証であってもよい。ここでは、ユーザーの脈波に基づく脈波認証を想定している。
加速度センサー208は、ウェアラブル端末200に加わる加速度を検知することにより、ウェアラブル端末200を装着したユーザーの手または腕の振動や、ウェアラブル端末200を装着したユーザーの手または腕の動きを検知する。
次に、本実施の形態における画像形成システムの動作について説明する。
図2は、画像形成装置100の付近にユーザーUR1が存在している状態を模式的に示す図である。
図2を参照して、ユーザーUR1はウェアラブル端末200aを装着している。ユーザーUR1がウェアラブル端末200aを装着した場合、ウェアラブル端末200aは、ユーザーUR1の脈波パターンと、補助記憶装置204に記憶されている脈波パターンとを照合することにより、ユーザーUR1の生体認証を行う。ウェアラブル端末200aは、ユーザーUR1の生体認証に成功した場合には、無線通信部205を用いて一定間隔でビーコン(信号)を発信する。
画像形成装置100が通信可能な範囲内にウェアラブル端末200aが接近した場合、画像形成装置100は、ウェアラブル端末200aからのビーコンを受信する。また、画像形成装置100はビーコンを常時発信しており、ウェアラブル端末200aは、画像形成装置100からビーコンを受信する。これにより、画像形成装置100とウェアラブル端末200aとは相互に存在を認識する。
ウェアラブル端末200aは、画像形成装置100の存在を認識すると、ユーザーUR1に関する認証キーを画像形成装置100に送信する。画像形成装置100は、受信した認証キーに基づいて、ユーザーUR1を認証する。以降、この認証キーを用いた認証を「第1の認証」と記すことがある。第1の認証は認証処理部107によって行われる。
画像形成装置100は、ウェアラブル端末200aの存在を認識すると、画像形成装置100に関する認証キーをウェアラブル端末200aに送信する。ウェアラブル端末200aは、受信した認証キーに基づいて、画像形成装置100を認証する。
図3は、ユーザーUR1の第1の認証に成功した場合のユーザーテーブルを模式的に示す図である。
図3を参照して、ユーザーテーブルは、画像形成装置100を使用可能なユーザーのユーザー名と、認証キーと、第1の認証の成功の有無とを示すテーブルである。画像形成装置100は、ウェアラブル端末200から受信した認証キーと、ユーザーテーブルに記載された認証キーとを照合することにより、ウェアラブル端末200を装着したユーザーについての第1の認証を行う。
画像形成装置100は、第1の認証に成功した場合に、そのユーザーについてのユーザーテーブルの第1の認証の欄を「OK」に更新する。これにより、画像形成装置100の通信可能な範囲内に存在するウェアラブル端末200(第1の認証に成功しているユーザー)を把握している。画像形成装置100は、第1の認証に成功したユーザーのウェアラブル端末200との通信が途切れた場合に、そのユーザーについてのユーザーテーブルの第1の認証の欄を「NO」に更新する。画像形成装置100とウェアラブル端末200との通信が途切れた場合とは、たとえば、画像形成装置100が通信可能な範囲外にウェアラブル端末200が移動した場合や、ユーザーがウェアラブル端末200を外した場合などである。
ユーザーUR1のみが第1の認証に成功している状態では、ユーザーテーブルの第1の認証の欄において、ユーザーUR1のみが「OK」と表記されており、他のユーザーは第1の認証に成功していない(画像形成装置100の付近に存在していない)ため、「NO」と表記されている。
図4は、本発明の第1の実施の形態において、画像形成装置100が実行する第1の認証を示すフローチャートである。
図4を参照して、画像形成装置100のCPU101は、ウェアラブル端末200からビーコンを受信したか否かを判別する(S101)。ビーコンを受信したと判別するまで、CPU101はステップS101の処理を繰り返す。
ステップS101において、ビーコンを受信したと判別した場合(S101でYES)、CPU101は、ウェアラブル端末200との間で認証キーを交換し(S103)、ウェアラブル端末200から受信した認証キーが、ユーザーテーブルに記載されている認証キーと一致したか否かを判別する(S105)。
ステップS105において、ウェアラブル端末200から受信した認証キーが、ユーザーテーブルに記載されている認証キーと一致したと判別した場合(S105でYES)、CPU101は、ウェアラブル端末200を装着したユーザーについての第1の認証を行い(S107)、ステップS101の処理へ進む。
ステップS105において、ウェアラブル端末200から受信した認証キーが、ユーザーテーブルに記載されている認証キーと一致しないと判別した場合(S105でNO)、CPU101は、第1の認証に失敗したと判断し(S109)、ウェアラブル端末200を装着したユーザーについての第1の認証を行わずにステップS101の処理へ進む。
図5は、第1の認証に成功しているユーザーが複数存在する状態を模式的に示す図である。
図5を参照して、画像形成装置100の付近には、ユーザーUR1、UR2、およびUR3が存在している。ユーザーUR1、UR2、およびUR3の各々は、ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々を装着している。ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、ユーザーUR1、UR2、およびUR3の各々の生体認証に成功している。ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、ここでは腕に巻き付けられるリストバンド型のものである。
ウェアラブル端末200a、200b、または200cが、画像形成装置100が通信可能な範囲内にまで接近した場合、画像形成装置100は、ウェアラブル端末200a、200b、または200cと認証キーの交換を行う。その結果、画像形成装置100は、ユーザーUR1、UR2、またはUR3の各々の第1の認証に成功し、ユーザーUR1、UR2、またはUR3についてのユーザーテーブル(図3)の第1の認証の欄を「OK」に更新する。図5では、画像形成装置100は、複数のユーザーUR1、UR2、およびUR3の各々の第1の認証に成功している。また、ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、画像形成装置100の認証に成功している。
図2のように、第1の認証に成功しているユーザーが1人である場合、画像形成装置100は、操作パネル106を通じて受け付ける操作の主体がユーザーUR1であると判断することができる。しかし、図5のように、第1の認証に成功しているユーザーが複数である場合、画像形成装置100は、操作パネル106を通じて受け付ける操作の主体が誰なのかを判断することができない。
画像形成装置100は、操作パネル106を操作するユーザーの手または腕の特徴に基づいて、操作パネル106を操作するユーザーを認証する。以降、操作パネル106を操作するユーザーの認証を、「第2の認証」と記すことがある。第2の認証は認証処理部107によって行われる。
本実施の形態において、画像形成装置100は次の方法で第2の認証を行う。
画像形成装置100は、操作パネル106を通じて操作が行われた場合に、無線通信部105を用いて、第2の認証の開始を通知する信号(以降、第2の認証開始信号と記すことがある)をウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々に送信する。ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、第1の認証に成功しているユーザーのウェアラブル端末200であり、画像形成装置100の通信可能な範囲内に存在するウェアラブル端末200である。
また画像形成装置100は、操作パネル106を通じて操作が行われた場合に、操作パネル106を所要の振動パターンで振動させる。
ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、第2の認証の開始を通知する信号を受信すると、加速度センサー208を用いて、ユーザーの手または腕の振動パターンの検知を開始する。ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、振動パターンの検知を完了すると、無線通信部205を用いて、検知した振動パターンを示す情報を画像形成装置100に送信する。なお、ウェアラブル端末200は、一定時間振動パターンを検出することができない場合には、振動パターンを検知していないことを示す情報を送信してもよい。
画像形成装置100は、無線通信部105を用いて、振動パターンを示す情報をウェアラブル端末200a、200b、および200cから受信する。画像形成装置100は、操作パネル106を振動させた際の振動パターンと、ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々から受信した情報が示す振動パターンとの同一性に基づいて、画像形成装置100を操作するユーザー(ここではユーザーUR1)を認証(特定)する。
なお、画像形成装置100は、操作パネル106を通じて操作が行われた場合に第2の認証を行い、前記操作パネル106を通じて操作が行われた後、所要の時間間隔で第2の認証を繰り返し行ってもよい。
また画像形成装置は、操作パネル106を通じて操作が行われた場合に第2の認証を行う代わりに、操作パネル106を通じて印刷ジョブの実行を指示する操作が行われた場合に第2の認証を行ってもよい。この場合、画像形成装置100は、操作パネル106を操作するユーザーの第2の認証が成功した後で、画像形成部109を用いて印刷ジョブを実行する。
図6は、本発明の第1の実施の形態における、操作パネル106を振動させた際の振動パターンと、ウェアラブル端末200から受信した情報が示す振動パターンとの各々を模式的に示すグラフである。図6(a)は、操作パネル106を振動させた際の振動パターンのグラフである。図6(b)は、一のウェアラブル端末200から受信した情報が示す振動パターンのグラフである。図6(c)は、他のウェアラブル端末200から受信した情報が示す振動パターンのグラフである。
図6(a)を参照して、操作パネル106は、時刻tm1において、たとえば周波数FQ1にてΔt1(s)の時間だけ振動され、続いてΔt2の時間だけ静止される。その後、操作パネル106は、Δt1(s)の時間の振動とΔt2の時間の静止とが繰り返される。
図6(b)を参照して、操作パネル106を操作するユーザーが装着するウェアラブル端末200には、操作パネル106を操作するユーザーの手および腕を介して操作パネル106の振動が伝わる。その結果、操作パネル106を操作するユーザーが装着するウェアラブル端末200では、時刻tm1よりわずかに後の時刻tm2において、周波数FQ1にてΔt1(s)の時間だけ振動し、続いてΔt2の間だけ静止するような振動パターンが検知される。その後、操作パネルを操作するユーザーが装着するウェアラブル端末200では、Δt1(s)の時間の振動とΔt2の時間の静止とを繰り返す振動パターンが検知される。
図6(b)に示す振動パターンを示す情報を受信した場合、画像形成装置100は、受信した情報が示す振動パターンが、操作パネル106を振動させた際の振動パターンと一致すると判断する。画像形成装置100は、受信した情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーを、画像形成装置100を操作するユーザーとして認証する。
図6(c)を参照して、操作パネルを操作していないユーザーが装着するウェアラブル端末200では、図6(a)に示す振動パターンとは無関係な振動パターンが検知される。この振動パターンは、情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーの、操作パネル106の操作とは無関係の動作に起因するものである。
図6(c)に示す振動パターンを示す情報を受信した場合、画像形成装置100は、受信した情報が示す振動パターンが、操作パネル106を振動させた際の振動パターンと一致しないと判断する。画像形成装置100は、受信した情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーを、画像形成装置100を操作するユーザーとして認証しない。
なお、操作パネル106を振動させた際の振動パターンと、ウェアラブル端末200から受信した情報が示す振動パターンとの同一性については、ウェアラブル端末200による振動検知能力を勘案し、ある程度の誤差を許容するように判断されることが好ましい。
また、操作パネル106を振動させる際の振動パターンは毎回ランダムに変更されてもよい。画像形成装置100の通信範囲内に他の画像形成装置が存在する場合などには、各画像形成装置が互いに異なる振動パターンで操作パネルを振動させてもよい。
また、いずれのウェアラブル端末200から受信した情報が示す振動パターンも、操作パネル106を振動させた際の振動パターンと一致しない場合、あるいは第1の認証に成功したウェアラブル端末200が無いにもかかわらず操作パネル106を通じて操作を受け付けた場合、画像形成装置100は、ウェアラブル端末200を装着していないユーザーから操作を受け付けたと判断し、認証に失敗したと判断してもよい。この場合、画像形成装置100は、通常のID(Identification)およびパスワード入力を要求してもよいし、画像形成装置100本体による生体認証を要求してもよい。また画像形成装置は、権限のないユーザーに対して使用を許可している機能に関する操作のみを受け付けてもよいし、使用禁止にしてもよい。この場合の画像形成装置100の動作は、画像形成装置100の管理ポリシーによって決定されればよい。
図7は、本発明の第1の実施の形態において、画像形成装置100が実行する第2の認証を示すフローチャートである。
図7を参照して、画像形成装置100のCPU101は、操作パネル106の操作を受け付けたか否かを判別する(S151)。操作パネル106の操作を受け付けたと判別するまで、CPU101はステップS151の処理を繰り返す。
ステップS151において、操作パネル106の操作を受け付けたと判別した場合(S151でYES)、CPU101は、第1の認証に成功しているユーザー(ウェアラブル端末200)が存在するか否かを判別する(S153)。
ステップS153において、第1の認証に成功しているユーザーが存在すると判別した場合(S153でYES)、CPU101は、第1の認証に成功している全てのユーザーのウェアラブル端末200に、第2の認証開始信号を送信する(S155)。続いてCPU101は、操作パネル106を振動させ(S157)、ウェアラブル端末200から振動パターンを示す情報を受信したか否かを判別する(S159)。ウェアラブル端末200から振動パターンを示す情報を受信したと判別するまで、CPU101は、ステップS159の処理を繰り返す。
ステップS159において、ウェアラブル端末200から振動パターンを示す情報を受信したと判別した場合(S159でYES)、CPU101は、受信した情報が示す振動パターンが、操作パネル106の振動パターンと一致したか否かを判別する(S161)。
ステップS161において、受信した情報が示す振動パターンが、操作パネル106の振動パターンと一致したと判別した場合(S161でYES)、CPU101は、一致した振動パターンを示す情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーに対して第2の認証を行う(S163)。次にCPU101は、操作パネル106の操作を受け付けてから一定時間が経過したか否かを判別する(S165)。操作パネル106の操作を受け付けてから一定時間が経過したと判別するまで、CPU101はステップS165の処理を繰り返す。
ステップS165において、操作パネル106の操作を受け付けてから一定時間が経過したと判別した場合(S165でYES)、CPU101は、ステップS153の処理へ進む。
ステップS161において、受信した情報が示す振動パターンが、操作パネル106の振動パターンと一致しないと判別した場合(S161でNO)、CPU101は、全てのウェアラブル端末200から振動パターンを示す情報を受信したか否かを判別する(S167)。
ステップS167において、全てのウェアラブル端末200から振動パターンを示す情報を受信していないと判別した場合(S167でNO)、CPU101は、ステップS159の処理へ進む。
ステップS153において、第1の認証に成功しているユーザーが存在しないと判別した場合(S153でNO)、またはステップS167において、全てのウェアラブル端末200から振動パターンを示す情報を受信したと判別した場合(S167でYES)、CPU101は、ウェアラブル端末200を装着していないユーザーから操作を受け付けたと判断し、認証に失敗したと判断する(S169)。この場合CPU101は、第2の認証を行わずにステップS151の処理へ進む。
図8は、本発明の第1の実施の形態におけるウェアラブル端末200の動作を示すフローチャートである。
図8を参照して、ウェアラブル端末200のCPU201は、ユーザーに装着されると、ユーザーの生体認証を行い(S401)、ビーコンの発信を開始する(S403)。次にCPU201は、画像形成装置100からビーコンを受信したか否かを判別する(S405)。画像形成装置100からビーコンを受信したと判別するまで、CPU201はステップS403およびステップS405の処理を繰り返す。
ステップS405において、画像形成装置100からビーコンを受信したと判別した場合(S405でYES)、CPU201は、画像形成装置100との間で認証キーを交換することにより、画像形成装置100を認証する(S407)。続いてCPU201は、第2の認証開始信号を画像形成装置100から受信したか否かを判別する(S409)。
ステップS409において、第2の認証開始信号を画像形成装置100から受信しないと判別した場合(S409でNO)、CPU201は、ステップS415の処理へ進む。
ステップS409において、第2の認証開始信号を画像形成装置100から受信したと判別した場合(S409でYES)、CPU201は、ウェアラブル端末200の振動などを検知し(S411)、検知した情報を画像形成装置100に送信し(S413)、ステップS415の処理へ進む。
ステップS415において、CPU201は、画像形成装置100との通信が終了したか否かを判別する(S415)。
ステップS415において、画像形成装置100との通信が終了しないと判別した場合(S415でNO)、CPU201はステップS409の処理へ進む。
ステップS415において、画像形成装置100との通信が終了しないと判別した場合(S415でYES)、CPU201は処理を終了する。
[第2の実施の形態]
第2および第3の実施の形態は、第1の実施の形態とは異なる方法で第2の認証を行うものである。図5を参照して、本実施の形態において、画像形成装置100は次の方法で第2の認証を行う。
画像形成装置100は、操作パネル106を通じて操作が行われた場合に、無線通信部105を用いて、第2の認証開始信号をウェアラブル端末200a、200b、および200c(第1の認証に成功しているユーザーのウェアラブル端末200)の各々に送信する。
画像形成装置100は、第2の認証開始信号を送信した後で、任意の模様を操作パネル106に表示する。この模様は、操作パネル106を操作するユーザーになぞらせるためのものであり、一筆書き可能なものであることが好ましい。
操作パネル106を操作するユーザーは、操作パネル106に表示された模様を指などでなぞる。ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、第2の認証開始信号を受信すると、加速度センサー208を用いて、ウェアラブル端末200を装着したユーザーの手または腕の動きの検知を開始する。ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、ユーザーの手または腕の動きの検知を完了すると、無線通信部205を用いて、検知した動きを示す情報を画像形成装置100に送信する。なお、ウェアラブル端末200は、ユーザーの手または腕の動きを一定時間検出することができない場合には、ユーザーの手または腕の動きを検知していないことを示す情報を送信してもよい。
画像形成装置100は、無線通信部105を用いて、ウェアラブル端末200を装着したユーザーの手または腕の動きを示す情報をウェアラブル端末200a、200b、および200cから受信する。画像形成装置100は、操作パネル106に表示した模様と、ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々から受信した情報が示す動きの軌跡との同一性に基づいて、画像形成装置100を操作するユーザーを認証(特定)する。
図9は、本発明の第2の実施の形態における、操作パネル106に表示される画面と、ウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡との各々を模式的に示すグラフである。図9(a)は、操作パネル106に表示される画面である。図9(b)は、一のウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡を示す図である。図9(c)は、他のウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡を示す図である。
図9(a)を参照して、操作パネル106には、模様CDと、模様CDをなぞることを要求するメッセージとを含む画面が表示されている。
図9(b)を参照して、操作パネル106を操作するユーザーが装着するウェアラブル端末200には、模様CDをなぞる際のユーザーの手および腕の動きが伝わる。その結果、操作パネル106を操作するユーザーが装着するウェアラブル端末200では、模様CDと類似した軌跡となる動きが検知される。
図9(b)に示す動きの情報を受信した場合、画像形成装置100は、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106に表示した模様CDと一致すると判断する。画像形成装置100は、受信した情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーを、画像形成装置100を操作するユーザーとして認証する。
図9(c)を参照して、操作パネルを操作していないユーザーが装着するウェアラブル端末200では、模様CDとは無関係な軌跡となる動きが検知される。この動きは、情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーの、操作パネル106の操作とは無関係の動作に起因するものである。
図9(c)に示す動きを示す情報を受信した場合、画像形成装置100は、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106に表示した模様CDと一致しないと判断する。画像形成装置100は、受信した情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーを、画像形成装置100を操作するユーザーとして認証しない。
なお、操作パネル106に表示した模様と、ウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡との同一性については、ウェアラブル端末200による動きの検知能力を勘案し、ある程度の誤差を許容するように判断されることが好ましい。
また、操作パネル106に表示する模様は毎回ランダムに変更されてもよい。画像形成装置100の通信範囲内に他の画像形成装置が存在する場合などには、各画像形成装置が互いに異なる模様を表示するようにしてもよい。操作パネル106を操作するユーザーが模様をなぞる方向を規制するために、操作パネル106に表示する模様に矢印が付されてもよいし、操作パネル106に表示する模様を数字などの書き順の決まっている文字にしてもよい。
また、いずれのウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡も、操作パネル106に表示した模様と一致しない場合、あるいは第1の認証に成功したウェアラブル端末200が無いにもかかわらず操作パネル106を通じて操作を受け付けた場合、画像形成装置100は、ウェアラブル端末200を装着していないユーザーから操作を受け付けたと判断し、認証に失敗したと判断してもよい。この場合、画像形成装置100は、通常のIDおよびパスワード入力を要求してもよいし、画像形成装置100本体による生体認証を要求してもよい。また画像形成装置は、権限のないユーザーに対して使用を許可している機能に関する操作のみを受け付けてもよいし、使用禁止にしてもよい。この場合の画像形成装置100の動作は、画像形成装置100の管理ポリシーによって決定されればよい。
また、画像形成装置100は、スリープ状態にある場合やスリープ状態から通常の動作状態に復帰している間などに模様を操作パネル106に表示させておき、模様をなぞる操作が開始した場合に、第2の認証開始信号をウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々に送信してもよい。この場合には、ユーザーがなぞり始めるタイミングよりもウェアラブル端末200による検知が開始するタイミングが遅れるため、画像形成装置100は、動きの軌跡が模様の一部と一致する場合にも、動きの軌跡の情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーを、画像形成装置100を操作するユーザーとして認証してもよい。
さらに、ウェアラブル端末200は画像形成装置100との通信可能な範囲内に存在している間、ユーザーの手または腕の動きを常に検知して、その軌跡の情報を記憶しておき、画像形成装置100から第2の認証開始信号を受け取った場合に、記憶している情報を画像形成装置100に送信するようにしてもよい。
図10は、本発明の第2の実施の形態において、画像形成装置100が実行する第2の認証を示すフローチャートである。
図10を参照して、画像形成装置100のCPU101は、スリープ状態からの復帰を開始すると(S251)、操作パネル106に模様を含む画面を表示する(S253)。続いてCPU101は、図7に示すフローチャートのステップS151以降の処理と同様の処理を行う。
図7に示すフローチャートのステップS155の処理と同様の処理を行った後、CPU101は、ウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したか否かを判別する(S255)。ウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したと判別するまで、CPU101は、ステップS255の処理を繰り返す。
ステップS255において、ウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したと判別した場合(S255でYES)、CPU101は、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106に表示した模様と一致したか否かを判別する(S257)。
ステップS257において、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106に表示した模様と一致したと判別した場合(S257でYES)、CPU101は、模様と一致した軌跡の動きを示す情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーに対して第2の認証を行う(S259)。次にCPU101は、図7に示すフローチャートのステップS165以降の処理と同様の処理を行う。
ステップS257において、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106に表示した模様と一致しないと判別した場合(S257でNO)、CPU101は、全てのウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したか否かを判別する(S261)。
ステップS261において、全てのウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したと判別した場合(S261でYES)、CPU101は、ウェアラブル端末200を装着していないユーザーから操作を受け付けたと判断し、認証に失敗したと判断する(S169)。この場合CPU101は、第2の認証を行わずにステップS151の処理へ進む。
ステップS261において、全てのウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信していないと判別した場合(S261でNO)、CPU101は、ステップS255の処理へ進む。
本実施の形態における画像処理システムの構成および上述以外の動作については、第1の実施の形態の場合と同様であるので、その説明は繰り返さない。
[第3の実施の形態]
図5を参照して、本実施の形態において、画像形成装置100は次の方法で第2の認証を行う。
前提として、画像形成装置100は、第2の認証が成功していないユーザーに対して、権限が必要な動作に関する操作(ボックスへのアクセスや印刷ジョブの実行指示などの操作)以外の操作パネル106の操作を許可している。
画像形成装置100は、操作パネル106を通じてログイン操作以外の操作が行われた場合に、操作パネル106のタッチパネル(検知部)を用いて、操作パネル106を操作するユーザーの手または腕の動きの軌跡を検知する。
また画像形成装置100は、操作パネル106を通じてログイン操作以外の操作が行われた場合に、無線通信部105を用いて、第2の認証開始信号をウェアラブル端末200a、200b、および200c(第1の認証に成功しているユーザーのウェアラブル端末200)の各々に送信する。
ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、第2の認証開始信号を受信すると、加速度センサー208を用いて、ウェアラブル端末200を装着したユーザーの手または腕の動きの検知を開始する。ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々は、ユーザーの手または腕の動きの検知を完了すると、無線通信部205を用いて、検知した動きを示す情報を画像形成装置100に送信する。なお、ウェアラブル端末200は、ユーザーの手または腕の動きを一定時間検出することができない場合には、ユーザーの手または腕の動きを検知していないことを示す情報を送信してもよい。
画像形成装置100は、無線通信部105を用いて、ウェアラブル端末200を装着したユーザーの手または腕の動きを示す情報をウェアラブル端末200a、200b、および200cから受信する。画像形成装置100は、操作パネル106で検知した軌跡と、ウェアラブル端末200a、200b、および200cの各々から受信した情報が示す動きの軌跡との同一性に基づいて、画像形成装置100を操作するユーザーを認証(特定)する。
図11は、本発明の第3の実施の形態における、操作パネル106で検知される軌跡と、ウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡との各々を模式的に示すグラフである。図11(a)は、操作パネル106に表示される画面および操作パネル106で検知される軌跡である。図11(b)は、一のウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡を示す図である。図11(c)は、他のウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡を示す図である。
図11(a)を参照して、操作パネル106には、ジョブリストと、数字キーとが表示されている。操作パネル106を操作するユーザーは、「7」、「9」、および「1」という順序で数字キーを押下する。この場合、画像形成装置100は、キーの押下の順序から、操作パネル106を操作するユーザーの手または腕の動きの軌跡として、線LN1で示される軌跡を検知する。
図11(b)を参照して、操作パネル106を操作するユーザーが装着するウェアラブル端末200には、「7」、「9」、および「1」という順序で数字キーを押下する際のユーザーの手および腕の動きが伝わる。その結果、操作パネル106を操作するユーザーが装着するウェアラブル端末200では、線LN1と類似した軌跡となる動きが検知される。
図11(b)に示す動きの情報を受信した場合、画像形成装置100は、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106で検知した軌跡と一致すると判断する。画像形成装置100は、受信した情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーを、画像形成装置100を操作するユーザーとして認証する。
図11(c)を参照して、操作パネルを操作していないユーザーが装着するウェアラブル端末200では、線LN1とは無関係な軌跡となる動きが検知される。この動きは、情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーの、操作パネル106の操作とは無関係の動作に起因するものである。
図11(c)に示す動きを示す情報を受信した場合、画像形成装置100は、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106で検知した軌跡と一致しないと判断する。画像形成装置100は、受信した情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーを、画像形成装置100を操作するユーザーとして認証しない。
なお、操作パネル106で検知した軌跡と、ウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡との同一性については、ウェアラブル端末200による動きの検知能力を勘案し、ある程度の誤差を許容するように判断されることが好ましい。
また、いずれのウェアラブル端末200から受信した情報が示す動きの軌跡も、操作パネル106で検知した軌跡と一致しない場合、あるいは第1の認証に成功したウェアラブル端末200が無いにもかかわらず操作パネル106を通じて操作を受け付けた場合、画像形成装置100は、ウェアラブル端末200を装着していないユーザーから操作を受け付けたと判断し、認証に失敗したと判断してもよい。この場合、画像形成装置100は、通常のIDおよびパスワード入力を要求してもよいし、画像形成装置100本体による生体認証を要求してもよい。また画像形成装置は、権限のないユーザーに対して使用を許可している機能に関する操作のみを受け付けてもよいし、使用禁止にしてもよい。この場合の画像形成装置100の動作は、画像形成装置100の管理ポリシーによって決定されればよい。
さらに、ウェアラブル端末200は画像形成装置100との通信可能な範囲内に存在している間、ユーザーの手または腕の動きを常に検知して、その軌跡の情報を記憶しておき、画像形成装置100から第2の認証開始信号を受け取った場合に、記憶している情報を画像形成装置100に送信するようにしてもよい。
図12は、本発明の第3の実施の形態において、画像形成装置100が実行する第2の認証を示すフローチャートである。
図12を参照して、画像形成装置100のCPU101は、操作パネル106の操作を受け付けたか否かを判別する(S151)。操作パネル106の操作を受け付けたと判別するまで、CPU101はステップS151の処理を繰り返す。
ステップS151において、操作パネル106の操作を受け付けたと判別した場合(S151でYES)、CPU101は、操作パネル106を操作するユーザーの手または腕の動きの軌跡を検知する(S351)。続いてCPU101は、図7に示すフローチャートのステップS153以降の処理と同様の処理を行う。
図7に示すフローチャートのステップS155の処理と同様の処理を行った後、CPU101は、ウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したか否かを判別する(S353)。ウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したと判別するまで、CPU101は、ステップS353の処理を繰り返す。
ステップS353において、ウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したと判別した場合(S353でYES)、CPU101は、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106で検知した軌跡と一致したか否かを判別する(S355)。
ステップS355において、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106で検知した軌跡と一致したと判別した場合(S355でYES)、CPU101は、一致した軌跡の動きを示す情報の送信元のウェアラブル端末200のユーザーに対して第2の認証を行う(S357)。次にCPU101は、図7に示すフローチャートのステップS165以降の処理と同様の処理を行う。
ステップS355において、受信した情報が示す動きの軌跡が、操作パネル106で検知した軌跡と一致しないと判別した場合(S355でNO)、CPU101は、全てのウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したか否かを判別する(S359)。
ステップS359において、全てのウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信したと判別した場合(S359でYES)、CPU101は、ウェアラブル端末200を装着していないユーザーから操作を受け付けたと判断し、認証に失敗したと判断する(S169)。この場合CPU101は、第2の認証を行わずにステップS151の処理へ進む。
ステップS359において、全てのウェアラブル端末200から手または腕の動きを示す情報を受信していないと判別した場合(S359でNO)、CPU101は、ステップS353の処理へ進む。
本実施の形態における画像処理システムの構成および上述以外の動作については、第1の実施の形態の場合と同様であるので、その説明は繰り返さない。
[実施の形態の効果]
上述の実施の形態においては、複数のウェアラブル端末200のユーザーが画像形成装置100の近傍に存在している場合において、画像形成装置100の操作パネル106を通じていずれかのウェアラブル端末200のユーザーが操作を行ったときに、画像形成装置100は、操作パネル106を操作するユーザーの手または腕の特徴に基づいて操作を行ったユーザーを特定し、認証する。これにより、操作を行ったユーザーは、パスワードの入力などの煩雑な操作を行うことなく、画像形成装置100に自らを認証させることができる。その結果、利便性が向上する。
[その他]
認証装置は、端末を装着したユーザーを介して端末と認証装置との間に流れる微弱電流(つまり、ユーザーの手または腕の電気的特徴)や、操作部を操作するユーザーの指紋などに基づいて、操作部を操作するユーザーを認証してもよい。しかし、システムの簡略化の観点で、認証装置は、上述の第1〜第3の実施の形態のように操作部を操作するユーザーの手または腕の動きに基づいて、操作部を操作するユーザーを認証することが好ましい。
上述の実施の形態は互いに組み合わせることができる。
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。