JP2017106981A - 調光パネル及び調光パネルを備えた窓 - Google Patents

調光パネル及び調光パネルを備えた窓 Download PDF

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Abstract

【課題】操作スイッチを設けるための追加の空間を必要とせず、操作が容易化された調光パネルを提供する。【解決手段】接触検出機能付き調光パネル10は、第1基材20と、第1基材20と対向して配置された第2基材40と、第1基材20及び第2基材40の間に配置された液晶層15と、を備え、第1基材20及び第2基材40の少なくとも一方の液晶層15と対向する面側に、液晶層15の駆動用の透明電極26,46、並びに、透明電極26,46の周囲に接続される金属補助電極22,42及び金属補助電極22,42と同一材料で形成された検出電極30,50、が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、調光パネル及び調光パネルを備えた窓に関する。
従来、自動車等において、採光性の向上等を目的として、屋根部分に光透過性を有したガラスや樹脂等で形成された天窓(サンルーフ)を設けたものが知られている。この天窓が光透過性の高い材料で形成されている場合、高い採光機能を発揮する一方、夏場の日中等においては、この天窓から入射する強い太陽光により、乗員がまぶしく感じたり、車内の温度が上昇したりすることがある。これを改善するため、着色したガラス等を用いて天窓に遮光性を持たせることも考えられるが、この場合採光機能が低下する。そこで、自動車等において、天窓が所望の光透過性を有するように調整できる調光機能を有することが望まれている。
特許文献1には、自動車のサンルーフ等に液晶層を含む調光パネルを用いたものが開示されている。この調光パネルは、ITO等からなる透明導電層を含む2枚の透明導電性樹脂基材を、その透明導電層どうしが対向するようにして配置し、両透明導電層の間に液晶層を設けたものである。そして、両透明導電層を用いた液晶層への電界の印加のオン・オフにより、液晶層における光透過性を調整する、すなわち調光することができる。
国際公開第2011/093339号
特許文献1に開示された調光パネルを用いた天窓では、スイッチ8を設け、このスイッチ8の切り換えにより電源と2つの透明導電層との接続、非接続を行っている。ところで、近年の自動車は各種の電子機器が搭載されており、各電子機器の操作のために、多数のスイッチが設けられている。天窓の調光パネルのために新たにスイッチを設けるためには、そのためのスペースが必要となる上、スイッチが多くなると、各電子機器の操作が煩雑となる不都合もある。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、操作スイッチを設けるための追加の空間を必要とせず、操作が容易化された調光パネルを提供することを目的とする。
本発明による接触検出機能付き調光パネルは、
第1基材と、
前記第1基材と対向して配置された第2基材と、
前記第1基材及び前記第2基材の間に配置された液晶層と、を備え、
前記第1基材及び前記第2基材の少なくとも一方の前記液晶層と対向する面側に、前記液晶層の駆動用の透明電極、並びに、前記透明電極の周囲に接続される金属補助電極及び前記金属補助電極と同一材料で形成された検出電極、が設けられている。
本発明による窓は、上述の接触検出機能付き調光パネルを備える。
本発明による乗り物は、上述の接触検出機能付き調光パネルを備える。
本発明によれば、操作スイッチを設けるための追加の空間を必要とせず、操作が容易化された調光パネルを提供することができる。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、接触検出機能付き調光パネルを備えた乗り物を概略的に示す斜視図である。特に図1では、乗り物の例として接触検出機能付き調光パネルを備えた自動車を概略的に示している。 図2は、接触検出機能付き調光パネルを有する窓をその板面の法線方向から見た図である。 図3は、図2の窓のIII−III線に対応する断面を示す図である。 図4は、図2の窓の接触検出機能付き調光パネルの一部を拡大して示す平面図である。 図5は、接触検出機能付き調光パネルの製造方法の一例を説明するための図である。 図6は、接触検出機能付き調光パネルの製造方法の一例を説明するための図である。 図7は、接触検出機能付き調光パネルの製造方法の一例を説明するための図である。 図8は、接触検出機能付き調光パネルの製造方法の一例を説明するための図である。 図9は、接触検出機能付き調光パネルの製造方法の一例を説明するための図である。 図10は、窓及び接触検出機能付き調光パネルの変形例を示す平面図である。 図11は、図10の窓及び接触検出機能付き調光パネルのXI−XI線に対応する断面を示す図である。 図12は、窓及び接触検出機能付き調光パネルの他の変形例を示す平面図である。 図13は、図12の窓及び接触検出機能付き調光パネルの一部を拡大して示す平面図である。 図14は、図13の窓及び接触検出機能付き調光パネルのXIV−XIV線に対応する断面を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
本明細書において、「板」、「パネル」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「パネル」は、板、シート、フィルムと呼ばれ得るような部材をも含む概念であり、したがって、「調光パネル」は、「調光板」、「調光シート」、「調光フィルム」と呼ばれる部材と、呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
また、「シート面(パネル面、板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状(板状、パネル状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材(板状部材、パネル状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1〜図14は本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち図1は、接触検出機能付き調光パネルを備えた自動車を概略的に示す図であり、図2は、接触検出機能付き調光パネルをその板面への法線方向から見た図であり、図3は、図2の接触検出機能付き調光パネルの横断面図である。
図1に示されているように、乗り物の一例としての自動車1は、フロントウィンドウ、リアウィンドウ、サイドウィンドウ、サンルーフ(天窓)等の窓を有している。ここでは、サンルーフ(天窓)が接触検出機能付き調光パネル10を有する窓5を構成するものを例示する。
この窓5をその板面への法線方向から見たものを図2に示す。また、図2の窓5のIII−III線に対応する断面を図3に示す。
図1及び図2に示された窓5の接触検出機能付き調光パネル(以下、単に調光パネルとも呼ぶ)10は、投影型の容量結合方式による接触検出機能(タッチセンサ機能、タッチパネル機能)を有する調光パネルとして構成され、調光パネル10への外部導体(例えば、人間の指)の接触、とりわけ接触の有無又は接触位置、を検出可能に構成されている。なお、容量結合方式による接触検出機能を有する調光パネル10において、検出感度が優れている場合には、外部導体が調光パネル10に接近しただけで、当該外部導体が調光パネル10に接近していること、又は、当該外部導体が調光パネル10のどの領域に接近しているかを検出することができる。このような現象にともなって、ここで用いる調光パネル10への「接触」とは、調光パネル10への「接近」をも含む概念とする。
なお、「容量結合」方式及び「投影型」の容量結合方式との用語は、タッチパネルの技術分野で用いられる際の意味と同様の意味を有するものとして、本件においても用いている。なお、「容量結合」方式は、タッチパネルの技術分野において「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等とも呼ばれており、本件では、これらの「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等と同義の用語として取り扱う。
<窓>
図3に示された例では、窓5は、透明基板7、及び、透明基板7と積層された調光パネル10を有する。図示された例では、調光パネル10は、図示しない接合層を介して透明基板7と接合されている。この接合層としては、種々の接着性又は粘着性を有した材料からなる層を用いることができる。
<<透明基板>>
透明基板7としては、窓として機能し得る種々の材料からなるものを用いることができる。例えば、透明基板7として、窓5による採光を妨げないよう、可視光透過率が高いガラスや樹脂等を用いることができる。ガラスとしては、ソーダライムガラス(ソーダガラス、青板ガラス)、硼珪酸ガラス、石英ガラス、カリガラス等が例示できる。また、樹脂としては、ポリカーボネート、アクリル等が例示できる。透明基板7の可視光透過率は70%以上であることが好ましい。さらに好ましくは、透明基板7の可視光透過率は90%以上である。ここで、可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV−3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。なお、透明基板7の一部又は全体に着色するなどして、当該部分の可視光透過率を低くしてもよい。透明基板7の厚さは、一例として、2mm以上10mm以下とすることができる。
<<接触検出機能付き調光パネル>>
図3に示された例では、調光パネル10は、互いに対向して配置された第1積層体11及び第2積層体12、第1積層体11の第2積層体12と反対側に配置された第1偏光板13、第2積層体12の第1積層体11と反対側に配置された第2偏光板14、並びに、第1積層体11と第2積層体12との間に配置された液晶層15、を有する。すなわち、調光パネル10は、透明基板7の側から順に、第1偏光板13、第1積層体11、液晶層15、第2積層体12、第2偏光板14、を有している。なお、実際には、第1積層体11と第2積層体12との間には、第1積層体11と第2積層体12との間隔を所定の間隔に保つためのスペーサや、液晶層をなす液晶材料が漏れ出すことを防ぐためのシール材等が設けられることが多いが、これらの図示は省略している。
<<<積層体>>>
第1積層体11は、第1基材20と、第1基材20の第2積層体12と対向する面側に設けられた、液晶層15の駆動用の第1透明電極26、第1透明電極26の周囲に接続される第1金属補助電極22及び外部導体の調光パネル10への接触の検出に用いられる第1検出電極30を有している。図3に示された例では、第1金属補助電極22と第1検出電極30とは同一材料で形成され、第1金属補助電極22は第1検出電極30の周囲を取り囲むように枠状に形成されている。また、第1検出電極30と第1透明電極26との間には、第1検出電極30と第1透明電極26とを絶縁するための第1絶縁層24が設けられている。さらに、第1透明電極26上には第1配向膜28が設けられている。したがって、図示された例では、第1積層体11は、第1基材20の第2積層体12と対向する面上に設けられた第1検出電極30及び第1金属補助電極22、第1検出電極30の第2積層体12と対向する面及び側面を覆うように設けられた第1絶縁層24、第1金属補助電極22及び第1絶縁層24上に設けられた第1透明電極26、第1透明電極26上に設けられた第1配向膜28、を有している。
第2積層体12は、第2基材40と、第2基材40の第1積層体11と対向する面側に設けられた、液晶層15の駆動用の第2透明電極46、第2透明電極46の周囲に接続される第2金属補助電極42及び外部導体の調光パネル10への接触の検出に用いられる第2検出電極50を有している。図3に示された例では、第2金属補助電極42と第2検出電極50とは同一材料で形成され、第2金属補助電極42は第2検出電極50の周囲を取り囲むように枠状に形成されている。また、第2検出電極50と第2透明電極46との間には、第2検出電極50と第2透明電極46とを絶縁するための第2絶縁層44が設けられている。さらに、第2透明電極46上には第2配向膜48が設けられている。したがって、図示された例では、第2積層体12は、第2基材40の第1積層体11と対向する面上に設けられた第2検出電極50及び第2金属補助電極42、第2検出電極50の第1積層体11と対向する面及び側面を覆うように設けられた第2絶縁層44、第2金属補助電極42及び第2絶縁層44上に設けられた第2透明電極46、第2透明電極46上に設けられた第2配向膜48、を有している。
<<<<基材>>>>
基材20,40は、検出電極30,50及び金属補助電極22,42を支持し、且つ、調光パネル10において誘電体として機能する。窓5による採光を妨げないよう、基材20,40は透明又は半透明となっている。基材20,40は、可視光透過率が90%以上であることが好ましい。また、検出電極30,50及び金属補助電極22,42の保持性及び良好な光透過性の確保の観点から、このような基材20,40の厚さは、30μm以上200μm以下とすることができる。
このような基材20,40の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース(三酢酸セルロース)等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂などからなる樹脂シート、ガラス、セラミックス等からなる無機材等、誘電体として機能し得る材料を用いることができる。
<<<<検出電極>>>>
図3に示された例では、調光パネル10は、調光パネル10の厚み方向、すなわち調光パネル10のパネル面への法線方向に沿った方向、に離間して配置された第1検出電極30および第2検出電極50を有している。図4は、図2の窓5の調光パネル10の一部を拡大して示す平面図であり、とりわけ検出電極30,50の具体的な形状の一例を示す図である。
図2及び図4に示された例では、第1検出電極30は、外部導体の調光パネル10への接触の検出に用いられる複数の第1検出部31、各第1検出部31に接続された第1引出配線35及び各第1引出配線35に接続された第1端子部37を含んでいる。また、第2検出電極50は、外部導体の調光パネル10への接触の検出に用いられる複数の第2検出部51、各第2検出部51に接続された第2引出配線55及び各第2引出配線55に接続された第2端子部57を含んでいる。引出配線35,55は、検出部31,51から端子部37,57にかけて延在している。図4に示された例では、端子部37,57は、図示しない外部接続配線(例えば、フレキシブルプリント基板)を介して、図示しない検出制御部に接続される。なお、各検出部31,51は、一例として、以下に説明するような複数の導線61からなる導線群60によって形成されるが、図2及び図3では、各検出部31,51が配置される空間を単純な矩形で示している。また、図2では、端子部37,57の図示を省略している。
引出配線35,55は、検出部31,51の各々に対し、外部導体の接触の検出方法に応じて1つまたは2つ設けられている。各引出配線35,55は、対応する検出部31,51に接続されて配線を形成している。
検出部31,51は、外部導体が調光パネル10に接触した際に生じる、電磁的な変化または静電容量の変化を検知するために設けられるものである。図4に示された例では、検出部31,51は、金属材料が、所定の線幅および厚さで形成された導線61からなる導線群60から構成される。金属材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、又は、これらの金属の一以上を含む合金を用いることができる。
図4に示された例において、検出部31,51は、複数の導線61からなる導線群60を含んでいる。第1検出部31の導線群60は、第1方向(X)に配列され、且つ、第1方向(X)に非平行な第2方向(Y)に延びる複数の導線61を有している。1つの導線群60に含まれる複数の導線61はそれぞれ第2方向(Y)に沿って延び、共通の接続部33に接続している。接続部33は、導線61の長手方向である第2方向(Y)に非平行な方向に延びている。とりわけ、接続部33は、導線61の配列方向である第1方向(X)に延びている。そして、複数の導線群60が、第2方向(Y)に非平行な第1方向(X)に、互いから離間して配列されている。なお、図示された例において、第1方向(X)と第2方向(Y)とは直交している。
一方、第2検出部51の導線群60は、図4に示されているように、第2方向(Y)と交差する第3方向に延びている。そして、複数の導線群60は、第1方向(X)および第3方向の両方と交差する第4方向に、互いから離間して配列されている。図示された例では、第2検出部51の導線群60の長手方向である第3の方向は、第1方向(X)と平行となっている。また、第2検出部51の導線群60の配列方向である第4の方向は、第2方向(Y)と平行になっている。つまり、第1検出部31の導線群60の長手方向と第2検出部51の導線群60の長手方向は直交している。また、第1検出部31の導線群60の配列方向と第2検出部51の導線群60の配列方向は直交している。しかしながら、第1検出部31の導線群60の長手方向と第2検出部51の導線群60の長手方向とは、直交している必要はなく、交差していればよい。同様に、第1検出部31の導線群60の配列方向と第2検出部51の導線群60の配列方向の配列方向も、直交している必要はなく、交差していればよい。
このような導線61の基材20,40のシート面に沿った幅は、例えば1μm以上30μm以下とすることができる。また、導線61の基材20,40のシート面への法線方向に沿った高さ(厚さ)は、例えば0.05μm以上30μm以下とすることができる。
なお、図4に示された例では、第1検出部31の各導線61は第2方向(Y)に沿って直線状に延びているが、これに限らず、折れ線状または波線状のパターンで、第2方向(Y)と非平行な方向に振幅を有して、とりわけ第1方向(X)に振幅を有して、第2方向(Y)に沿って延びていてもよい。また、図4に示された例では、第2検出部51の各導線61は第1方向(X)に沿って直線状に延びているが、これに限らず、折れ線状または波線状のパターンで、第1方向(X)と非平行な方向に振幅を有して、とりわけ第2方向(Y)に振幅を有して、第1方向(X)に沿って延びていてもよい。
<<<<金属補助電極>>>>
金属補助電極22,42は、透明電極26,46に接続され、透明電極26,46に通電する機能を有する。とりわけ図2〜図4に示された例では、金属補助電極22,42は、検出電極30,50の検出部31,51の周囲を取り囲むようにして、枠状に形成されている。金属補助電極22,42は、金属材料で形成される。金属材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、又は、これらの金属の一以上を含む合金を用いることができる。とりわけ図示された例では、検出電極30,50と金属補助電極22,42とは、同一材料で形成される。
金属補助電極22,42は、例えば、金属材料のベタパターンで形成されてもよいし、当該金属補助電極22,42内に多数の開口を有するメッシュ状のパターンで形成されてもよい。金属補助電極22,42がベタパターンで形成されていると、金属補助電極22,42の電気抵抗値を低くすることができ、透明電極26,46への通電性を向上させることができる。また、金属補助電極22,42が多数の開口を有するメッシュ状のパターンで形成されていると、この多数の開口の存在により金属補助電極22,42に光透過性を付与することができる。これにより、金属補助電極22,42を有する調光パネル10の採光性を向上させることができる。なお、これらに限られず、金属補助電極22,42は、透明電極26,46への通電機能を有する限りにおいて、どのようなパターンを有していてもよい。
また、金属補助電極22,42の基材20,40のシート面に沿った幅は、例えば1μm以上とすることができる。また、金属補助電極22,42の基材20,40のシート面への法線方向に沿った高さ(厚さ)は、例えば0.05μm以上30μm以下とすることができる。
以上のような、同一材料で形成される検出電極30,50及び金属補助電極22,42は、例えば、蒸着法、スパッタリング法、箔の転写、塗工法等により、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、又は、これらの金属の一以上を含む合金を含有する金属膜を基材20,40上に形成し、この金属膜を、検出電極30,50及び金属補助電極22,42の所望のパターンでエッチングすることによって、同時に基材20,40上に形成することができる。
<<<<絶縁層>>>>
絶縁層24,44は、検出電極30,50と透明電極26,46とを絶縁する機能を有する。図3に示された例では、絶縁層24,44は、検出電極30,50の検出部31,51の導線61及び接続部33,53、引出配線35,55を覆うようにして設けられる。とりわけ絶縁層24,44は、検出電極30,50の検出部31,51の導線61及び接続部33,53、引出配線35,55の基材20,40と反対側の面及び側面を覆うようにして設けられる。このとき、検出電極30,50の検出部31,51の周囲を取り囲むようにして形成された金属補助電極22,42の少なくとも一部、及び、検出電極30,50の端子部37,57の少なくとも一部は、絶縁層24,44から露出している。とりわけ図示された例では、金属補助電極22,42の全体、及び、端子部37,57の全体が、絶縁層24,44から露出している。
絶縁層24,44の、基材20,40からの高さ(厚さ)は、例えば1μm以上10μm以下とすることができる。また、絶縁層24,44の、検出電極30,50の検出部31,51の導線61及び接続部33,53、引出配線35,55からの高さ(厚さ)は、例えば1μm以上10μm以下とすることができる。絶縁層24,44の材料としては、絶縁性及び光透過性を有する材料であれば特に限定されないが、例えば、ガラス、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム等、誘電体として機能し得る材料を用いることができる。また、所望のパターンを有する絶縁層24,44は、フォトリソグラフィー技術を用いたパターニング、スクリーン印刷法、インクジェット法等を用いて形成することができる。
<<<<透明電極>>>>
透明電極26,46は、金属補助電極22,42を介して通電されることにより、液晶層15を駆動する機能を有する。とりわけ、本実施の形態では、検出電極30,50による、調光パネル10への外部導体の接触の検出に対応して、液晶層15を駆動する機能を有する。ここで、液晶層15を「駆動」するとは、液晶層15に含まれる液晶分子の向きを変化させることを意味する。例えば、透明電極26,46を用いて液晶層15に対して電界を印加することにより、当該液晶層15に含まれる液晶分子の配向方向を変化させることができる。
図3に示された例では、透明電極26,46は、金属補助電極22,42及び絶縁層24,44上を覆うように設けられている。透明電極26,46の材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、AZO(Aluminum-doped Zinc Oxide)、GZO(Gallium-doped Zinc Oxide)、ATO(Antimony Tin Oxide)、ZNO(Zinc Oxide)等を用いることができる。この透明電極26,46の厚さは、例えば5nm以上300nm以下とすることができる。また、透明電極26,46は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的気相成長法(PVD法)、化学的気相成長法(CVD法)、またはこれらの2以上を組み合わせた方法を用いて形成することができる。
<<<<配向膜>>>>
配向膜28,48は、液晶層15に含まれる液晶分子を配向させる機能を有する。図3に示された例では、配向膜28,48は、透明電極26,46上を覆うように設けられている。配向膜28,48の材料は、液晶層15に含まれる液晶分子を配向させ得るものであれば特に限られない。この配向膜28,48は、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエステル、ナイロン等を含む樹脂材料を用いて透明電極26,46上に樹脂層を形成し、紫外線、電子線の照射又は加熱等により当該樹脂層を硬化させ、その後ラビング処理を施すことにより形成することができる。これにより、配向膜28,48に、液晶層15に含まれる液晶分子をラビング方向に配向させる機能を付与することができる。この配向膜28,48の厚さは、例えば30nm以上150nm以下とすることができる。
<<<液晶層>>>
液晶層15は、液晶分子を含み、この液晶分子の向きが変化することにより当該液晶層15を透過する光の偏光方向が変化する層である。とりわけ、透明電極26,46により電界が印加されることにより、液晶層15に含まれる液晶分子の向きが変化し、これにより、当該液晶層15を透過する光の偏光方向が変化する。このような液晶層15の厚さは、例えば1μm以上10μm以下とすることができる。
<<<偏光板>>>
偏光板13,14は、入射した光を直交する2つの偏光成分に分解し、一方の方向の偏光成分を透過させ、前記一方の方向に直交する他方の方向の偏光成分を吸収する機能を有した偏光子を有している。
窓5が、例えばその透明基板7が外側となるように配置された場合、すなわち、窓5の透明基板7の側から外光が入射する場合、入光側に配置された偏光板13を透過した特定方向(透過軸と平行な方向)の偏光成分は、一例として、透明電極26,46により電界印加されている液晶層15を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、電界印加されていない液晶層15を通過する際にはその偏光方向を維持する。このため、液晶層15への透明電極26,46による電界印加の有無によって、偏光板13を透過した特定方向の偏光成分が、液晶層15の出光側に配置された偏光板14をさらに透過するか、あるいは、偏光板14で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。
なお、調光パネル10には、図示された例に限られず、特定の機能を発揮することを期待されたその他の機能層が設けられても良い。また、1つの機能層が2以上の機能を発揮するようにしてもよいし、例えば、調光パネル10の偏光板13,14、積層体11,12の基材20,40、絶縁層24,44等の少なくとも1つに機能を付与するようにしてもよい。調光パネル10に付与され得る機能としては、一例として、反射防止(AR)機能、耐擦傷性を有したハードコート(HC)機能、赤外線遮蔽(反射)機能、紫外線遮蔽(反射)機能、偏光機能、防汚機能等を例示することができる。また、窓5の透明基板7に機能層を設けるなどして、透明基板7に特定の機能を付与するようにしてもよい。
次に、以上に説明した接触検出機能付き調光パネル10の製造方法の一例について説明する。
基材20,40上に、検出電極30,50及び金属補助電極22,42を形成する。具体的には、まず、基材20,40を準備する。基材20,40としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース(三酢酸セルロース)等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂などからなる樹脂シート、ガラス、セラミックス等からなる無機材等、誘電体として機能し得る材料を用いることができる。
次に、基材20,40上に、後に検出電極30,50及び金属補助電極22,42となるべき金属層を形成する。この金属層は、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、又は、これらの金属の一以上を含む合金の層を、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的気相成長法(PVD法)、化学的気相成長法(CVD法)、めっき法等の液相成長法、圧延等で作製された金属箔の貼着、またはこれらの2以上を組み合わせた方法を用いて形成することができる。
この金属層を公知のフォトリソグラフィー技術を用いて、所望の検出電極30,50及び金属補助電極22,42のパターンを有するようにパターニングすることにより、基材20,40上に、互いに同一の材料からなる検出電極30,50及び金属補助電極22,42が同時に形成される。基材20,40上に、検出電極30,50及び金属補助電極22,42が形成されたものを図5に示す。
次に、図6に示すように、検出電極30,50の検出部31,51の導線61、接続部33,53、及び、引出配線35,55上に絶縁層24,44を形成する。このとき、検出電極30,50の検出部31,51の周囲を取り囲むようにして形成された金属補助電極22,42の少なくとも一部、及び、検出電極30,50の端子部37,57の少なくとも一部が、絶縁層24,44から露出するようにする。とりわけ金属補助電極22,42の全体、及び、端子部37,57の全体が、絶縁層24,44から露出するようにする。絶縁層24,44は、例えば、・・・(材料の例)・・・等を含む樹脂層を、フォトリソグラフィー技術を用いたパターニング、スクリーン印刷法、インクジェット法等を用いて形成することができる。
次に、金属補助電極22,42及び絶縁層24,44上に透明電極26,46を形成する。透明電極26,46が形成されたものを図7に示す。この透明電極26,46としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、AZO(Aluminum-doped Zinc Oxide)、GZO(Gallium-doped Zinc Oxide)、ATO(Antimony Tin Oxide)、ZNO(Zinc Oxide)等を用いることができる。透明電極26,46は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的気相成長法(PVD法)、化学的気相成長法(CVD法)、またはこれらの2以上を組み合わせた方法を用いて形成することができる。
次に、透明電極26,46上に配向膜28,48を形成する。この配向膜28,48としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエステル、ナイロン等を含む樹脂材料を用いることができる。配向膜28,48は、例えば、透明電極26,46上に樹脂層を形成し、紫外線、電子線の照射又は加熱等により当該樹脂層を硬化させ、その後ラビング処理を施すことにより形成することができる。これにより、図8に示す積層体11,12を作製することができる。
上記で得られた積層体11,12を用いて調光パネル10を作製するには、例えば、スペーサ及びシール材を介して配向膜28,48が互いに対面するようにして配置された積層体11,12間に、液晶層15をなす液晶材料を注入し、封止する。その後、第1基材20の第2基材40と反対側の面上に第1偏光板13を設け、第2基材40の第1基材20と反対側の面上に第2偏光板14を設ける。これにより、図9に示す調光パネル10を得ることができる。
次に、以上のような構成からなる調光パネル10の作用について説明する。
ここでは、液晶層15に電界が印加されていない状態で、液晶層15に電界が印加されている状態と比較して、調光パネル10の光透過性が低くなる例について説明する。この場合、液晶層15に電界が印加されていない状態では、調光パネル10の可視光透過率は例えば1%以下となっている。外部導体(例えば乗員の指)が調光パネル10に接触(接近)すると、調光パネル10の検出電極30,50を介して検出制御部が外部導体の接触を検知する。外部導体の接触を検知すると、検出制御部は、透明電極26,46に電圧を印加する。これにより、液晶層15に電界が印加され、液晶層15に含まれる液晶分子の向きが変化することにより当該液晶層15を透過する光の偏光方向が変化する。これにより、偏光板13を透過した特定方向の偏光成分の、偏光板14における透過率が変化し、調光パネル10の光透過性が変化する。とりわけ、偏光板13を透過した特定方向の偏光成分の、偏光板14における透過率が高くなり、調光パネル10の光透過性が高くなる。一例として、調光パネル10の可視光透過率は30%以上となる。したがって、調光パネル10は、良好な採光性を発揮するようになる。
調光パネル10の光透過性が高い状態で、外部導体が調光パネル10に接触すると、調光パネル10の検出電極30,50を介して検出制御部が外部導体の接触を検知する。外部導体の接触を検知すると、検出制御部は、透明電極26,46への電圧の印加を中止する。これにより、液晶層15への電界の印加が解除され、液晶層15に含まれる液晶分子の向きが変化することにより当該液晶層15を透過する光の偏光方向が変化する。これにより、偏光板13を透過した特定方向の偏光成分の、偏光板14における透過率が変化し、調光パネル10の光透過性が変化する。とりわけ、偏光板13を透過した特定方向の偏光成分の、偏光板14における透過率が低くなり、調光パネル10の光透過性が低くなる。したがって、調光パネル10は、良好な遮光性を発揮するようになる。
以上に説明した本実施の形態の接触検出機能付き調光パネル10は、第1基材20と、第1基材20と対向して配置された第2基材40と、第1基材20及び第2基材40の間に配置された液晶層15と、を備え、第1基材20及び第2基材40の少なくとも一方の液晶層15と対向する面側に、液晶層15の駆動用の透明電極26,46、並びに、透明電極26,46の周囲に接続される金属補助電極22,42及び金属補助電極22,42と同一材料で形成された検出電極30,50、が設けられている。
このような接触検出機能付き調光パネル10によれば、調光パネル10に操作スイッチ機能を付与することができるので、他の操作スイッチを設けるための追加の空間を必要としない。また、調光パネル10に触れることにより当該調光パネル10での調光を行うことができるので、直感的な操作が可能となり、調光パネル10の調光操作を容易化することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を適宜参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図10は、窓5及び接触検出機能付き調光パネル10の変形例を示す平面図であり、図11は、図10の窓5及び接触検出機能付き調光パネル10のXI−XI線に対応する断面を示す図である。
図10及び図11に示された例では、調光パネル10は複数の領域を有し、各領域がそれぞれ、第1基材20及び第2基材40の少なくとも一方の液晶層15と対向する面側に、液晶層15の駆動用の透明電極、並びに、透明電極の周囲に接続される金属補助電極及び金属補助電極と同一材料で形成された検出電極を有している。とりわけ図示された例では、調光パネル10は第1方向(X)に沿って配列された2つの領域を有し、各領域がそれぞれ、第1基材20及び第2基材40の少なくとも一方の液晶層15と対向する面側に、液晶層15の駆動用の透明電極261,262,461,462、並びに、透明電極261,262,461,462の周囲に接続される金属補助電極221,222,421,422及び金属補助電極221,222,421,422と同一材料で形成された検出電極301,302,501,502、検出電極301,302,501,502と透明電極261,262,461,462とを絶縁するための絶縁層241,242,441,442、を有している。なお、調光パネル10は、2つの領域に区画されたものに限られず、3以上の領域に区画されたものであってもよい。また、複数の領域の配列方向についても、複数の領域が第1方向(X)に沿って配列されたものに限られず、第2方向(Y)に沿って配列されていてもよいし、第1方向(X)及び第2方向(Y)に沿って二次元的に配列されていてもよい。
図10に示された例では、金属補助電極221,222,421,422は、当該金属補助電極221,222,421,422内に多数の開口を有するメッシュ状のパターンで形成されている。図示された例では、金属補助電極221,222,421,422が多数の開口を有するメッシュ状のパターンで形成されているので、この多数の開口の存在により金属補助電極221,222,421,422に光透過性を付与することができる。これにより、金属補助電極221,222,421,422を有する調光パネル10の採光性を向上させることができる。なお、図10では、金属補助電極221,222,421,422が、多数の矩形状の開口が規則的に配列されたパターンで形成されたものを示したが、これに限られず、金属補助電極221,222,421,422は、三角形状や六角形状(ハニカム状)等の開口が規則的に配列されたパターンや、ボロノイパターンのような不規則的なパターンを有していてもよい。
各領域内に配置された検出電極は、それぞれ他の領域内に配置された検出電極から独立して機能し得る。また、各領域内に配置された金属補助電極は、それぞれ他の領域内に配置された金属補助電極から独立して機能し得る。したがって、各領域内に配置された透明電極も、それぞれ他の領域内に配置された透明電極から独立して機能し得る。図10及び図11に示された例では、検出電極301,501と検出電極302,502とは、独立して機能し得る。また、金属補助電極221,421と金属補助電極222,422とは、独立して機能し得る。したがって、透明電極261,461と透明電極262,462とは、独立して機能し得る。
次に、以上のような構成からなる調光パネル10の変形例の作用について説明する。
外部導体(例えば乗員の指)が、調光パネル10の光透過性が低くなっている領域に接触(接近)すると、調光パネル10の当該領域に配置された検出電極を介して、検出制御部が当該領域への外部導体の接触を検知する。外部導体の接触を検知すると、検出制御部は、当該領域に対応する透明電極に電圧を印加する。これにより、液晶層15の当該領域に対応する箇所に電界が印加され、液晶層15に含まれる液晶分子の向きが変化することにより当該領域に対応する液晶層15を透過する光の偏光方向が変化する。これにより、偏光板13を透過した特定方向の偏光成分の、偏光板14における透過率が変化し、当該領域に対応する調光パネル10の光透過性が変化する。例えば、偏光板13を透過した特定方向の偏光成分の、偏光板14における透過率が高くなり、当該領域に対応する調光パネル10の光透過性が高くなる。したがって、調光パネル10の当該領域に対応する部分が、良好な採光性を発揮するようになる。
外部導体が、調光パネル10の光透過性が高くなっている領域に接触すると、調光パネル10の当該領域に配置された検出電極を介して、検出制御部が当該領域への外部導体の接触を検知する。外部導体の接触を検知すると、検出制御部は、当該領域に対応する透明電極への電圧の印加を中止する。これにより、液晶層15の当該領域に対応する箇所への電界の印加が解除され、液晶層15に含まれる液晶分子の向きが変化することにより当該領域に対応する液晶層15を透過する光の偏光方向が変化する。これにより、偏光板13を透過した特定方向の偏光成分の、偏光板14における透過率が変化し、当該領域に対応する調光パネル10の光透過性が変化する。例えば、偏光板13を透過した特定方向の偏光成分の、偏光板14における透過率が低くなり、当該領域に対応する調光パネル10の光透過性が低くなる。したがって、調光パネル10の当該領域に対応する部分が、良好な遮光性を発揮するようになる。
本変形例の調光パネル10では、各領域の光透過性を、当該領域への外部導体の接触を検知することにより、それぞれ独立して変更することができる。すなわち、本変形例の調光パネル10では、複数の領域について、それぞれ独立して調光を行うことができる。
次に、窓5及び接触検出機能付き調光パネル10の他の変形例について、図12〜図14を参照して説明する。図12は、窓5及び調光パネル10の他の変形例を示す平面図である。なお、図12では、検出電極や金属補助電極の図示を省略している。
図12に示された例では、調光パネル10は、複数の検知領域70を有する。図示された例では、調光パネル10の表面に、各検知領域70に対応して枠線70aが印刷等により形成され、各枠線70a内には各検知領域70に対応する機能を示す表示70bが印刷等により形成されている。この表示70bは、例えば文字、記号、絵、マーク等で示される。各検知領域70に対応する機能としては、例えば、調光パネル10の光透過性を段階的に又は連続的に高くする、調光パネル10の光透過性を段階的に又は連続的に低くする、調光パネル10の光透過性を最も高くする、調光パネル10の光透過性を最も低くする、等の調光機能が挙げられる。また、各検知領域70に対応する機能は、調光機能に限られず、サンルーフの開閉、車内灯の点灯・消灯・調光等、調光パネル10の調光動作以外の機能であってもよい。なお、図12に示された例では、4つの検知領域70を有する調光パネル10を示したが、これに限られず、調光パネル10は、検知領域70を1つだけ有してもよいし、2つ、3つ又は5つ以上の検知領域70を有してもよい。
図13は、図12の窓5及び調光パネル10の一部を拡大して示す平面図であり、とりわけ図12の窓5及び調光パネル10の検知領域70の付近を拡大して示している。図14は、図13の窓5及び調光パネル10のXIV−XIV線に対応する断面を示す図である。
図13に示された例では、各検知領域70内には、一対の検出電極が配置されている。図示された例では、一対の検出電極をなす一方の検出電極71及び他方の検出電極71は、第1方向(X)に延びる接続部72と、第1方向(X)に配列され、第1方向(X)と交差する方向、とりわけ第1方向(X)と直交する第2方向(Y)に延びる複数の導線73と、を有している。複数の導線73は、その第2方向(Y)に沿った一側又は他側の端部で接続部72により接続されている。一対の検出電極をなす一方の検出電極71の各導線73と他方の検出電極71の各導線73は、第1方向(X)に沿って交互に(互い違いに)配列され、同じ第2方向(Y)に沿って延びている。各接続部72には引出配線74が接続されている。引出配線74は、各検出電極の接続部72から端子部75まで延びている。
図14に示されているように、一対の検出電極をなす一方の検出電極71及び他方の検出電極71は、いずれも第2積層体12の第2基材40上に形成されている。したがって、図14に示された例における調光パネル10は、第1基材20と、第1基材20と対向して配置された第2基材40と、第1基材20及び第2基材40の間に配置された液晶層15と、を備え、第1基材20の液晶層15と対向する面側に、液晶層15の駆動用の第1透明電極26及び第1透明電極26の周囲に接続される第1金属補助電極22が設けられ、第2基材40の液晶層15と対向する面側に、液晶層15の駆動用の第2透明電極46、並びに、第2透明電極46の周囲に接続される第2金属補助電極42及び第2金属補助電極42と同一材料で形成された検出電極71、が設けられている。
次に、以上のような構成からなる調光パネル10の他の変形例の作用について説明する。
外部導体(例えば乗員の指)が調光パネル10の検知領域70のいずれかに接触(接近)すると、当該検知領域70に対応する一対の検出電極を介して検出制御部が外部導体の接触を検知する。外部導体の接触を検知すると、検出制御部は、当該検知領域70に対応する機能に応じた制御を行う。例えば、外部導体が接触した検知領域70に対応する機能が、調光パネル10の光透過性を段階的に高くする、であった場合、当該検知領域70への外部導体の接触に応じて、調光パネル10の光透過性が段階的に高くなるように、透明電極26,46に印加する電圧を調整する。
以上のような、調光パネル10の他の変形例によれば、外部導体を調光パネル10の検知領域70のいずれかに接触されることで、調光パネル10に所望の機能、とりわけ複数の検知領域70のそれぞれに対応した複数の機能、を発揮させることができるので、調光パネル10の調光操作の利便性が向上する。また、調光パネル10における検知領域70以外の領域に外部導体が接触しても調光パネル10の調光動作が行われないようにすることができるので、誤って調光パネル10に触れることによって調光パネル10の望まない調光動作が行われることを防止することができる。
さらに他の変形例として、上述の実施の形態では、窓5において、調光パネル10の片面側にのみ透明基板7が配置されていたが、調光パネル10の両面に透明基板7が配置されていてもよい。例えば図3を参照して説明した例において、調光パネル10の上面側(第1偏光板13の第1基材20と反対側)の面上だけでなく、下面側(第2偏光板14の第2基材40と反対側)の面上にも透明基板7が設けられていてもよい。
さらに他の変形例として、図2を参照して説明した例及び図10を参照して説明した例では、検出電極30,50を用いて外部導体の接触の有無を検出するようにしたが、検出電極30,50を用いて外部導体の接触位置を検出するようにしてもよい。この場合、検出電極30,50を用いて検出された外部導体の接触位置に応じて調光パネル10が異なる動作を行うようにしてもよい。また、検出電極30,50を用いて外部導体の接触位置を連続的又は断続的に検出し、外部導体の移動軌跡に応じて調光パネル10が異なる動作を行うようにしてもよい。
さらに他の変形例として、図2を参照して説明した例及び図10を参照して説明した例では、外部導体の接触に応じて、調光パネル10の光透過性が高い状態と低い状態の2つの状態の切り換えを行うものを示したが、これに限られず、外部導体の接触に応じて、調光パネル10の光透過性が段階的に又は連続的に高くなったり、外部導体の接触に応じて、調光パネル10の光透過性が段階的に又は連続的に低くなったりするようにしてもよい。
さらに他の変形例として、インストルメントパネル等の任意の箇所に、調光パネル10の調光操作を行うためのさらなる操作スイッチを設けるようにしてもよい。この場合、調光パネル10に手が届かない場所から調光パネル10の調光操作を行うことができる。
接触検出機能付き調光パネル10は、自動車1のリアウィンドウやサイドウィンドウに用いてもよい。また、自動車以外の、鉄道車両、航空機、船舶、宇宙船等の乗り物の窓に用いてもよい。さらに、接触検出機能付き調光パネル10は、乗り物以外にも、特に室内と室外とを区画する箇所、例えばビルや店舗、住宅の窓あるいは扉の透明部分等に使用することもできる。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
1 自動車
5 窓
7 透明基板
10 接触検出機能付き調光パネル
11 第1積層体
12 第2積層体
13 第1偏光板
14 第2偏光板
15 液晶層
20 第1基材
22 第1金属補助電極
24 第1絶縁層
26 第1透明電極
28 第1配向膜
30 第1検出電極
31 第1検出部
33 第1接続部
35 第1引出配線
37 第1端子部
40 第2基材
42 第2金属補助電極
44 第2絶縁層
46 第2透明電極
48 第2配向膜
40 第2検出電極
51 第2検出部
53 第2接続部
55 第2引出配線
57 第2端子部
60 導線群
61 導線
70 検知領域
71 検出電極
72 接続部
73 導線
74 引出配線
75 端子部

Claims (3)

  1. 第1基材と、
    前記第1基材と対向して配置された第2基材と、
    前記第1基材及び前記第2基材の間に配置された液晶層と、を備え、
    前記第1基材及び前記第2基材の少なくとも一方の前記液晶層と対向する面側に、前記液晶層の駆動用の透明電極、並びに、前記透明電極の周囲に接続される金属補助電極及び前記金属補助電極と同一材料で形成された検出電極、が設けられている、接触検出機能付き調光パネル。
  2. 請求項1に記載の接触検出機能付き調光パネルを備えた窓。
  3. 請求項1に記載の接触検出機能付き調光パネルを備えた乗り物。
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