JP2017106970A - 制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体 - Google Patents

制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度かつ高速な焦点調節が可能な制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号を取得する取得手段と、異なる時刻に取得された第1信号と第2信号との相関量データを順次算出する算出手段と、順次算出された相関量データを相対的にシフトさせて合算することにより合算相関量データを生成する合算手段と、合算相関量データに基づいて相関演算を行う相関演算手段とを有する。
【選択図】図12

Description

本発明は、焦点検出のための相関演算を行う撮像装置に関する。
デジタルカメラ、カメラ付の携帯電話、ゲーム機、またはパーソナルコンピュータなどの撮像機能を有する電子機器(撮像装置)は、一般的に、オートフォーカス(自動焦点検出)機能を有する。
特許文献1には、1つのマイクロレンズと複数の光電変換部とにより1つの画素が構成された撮像素子を有する撮像装置が開示されている。複数の光電変換部は、1つのマイクロレンズを介して撮影レンズの射出瞳の異なる領域を通過した光を受光するように構成され、瞳分割を行う。このような複数の光電変換部を有する画素(焦点検出画素)からそれぞれ出力された焦点検出信号から相関量を算出し、相関量から像ずれ量を求めることにより、位相差方式の焦点検出を行うことができる。また特許文献1の撮像装置は、複数の光電変換部から出力された焦点検出信号を画素ごとに加算することにより撮像信号を生成する。
特許文献2には、コントラストが低い被写体に対する焦点検出性能を向上するため、異なる時刻に取得した焦点検出信号から算出された相関量を加算し、加算した相関量を用いて像ずれ量を算出する焦点検出装置が開示されている。
特開2014−63142号公報 特開2008-134415号公報
しかしながら、焦点調節の際には、被写体の移動やフォーカスレンズの移動によりデフォーカス状態は変化する。そしてデフォーカス状態の変化は、相関量の極値の位置の変化に相当する。このため、特許文献2のように異なる時刻に得られた焦点検出信号に基づく相関量を単純に加算すると、デフォーカス状態の変化により、極値の位置がずれた相関量を加算することになる。この結果、極値の位置情報が失われ、高精度な焦点調節を行うことができない。また、焦点調節の際のフォーカスレンズの移動は、焦点調節の高速化に大きく寄与する。
そこで本発明は、高精度かつ高速な焦点調節が可能な制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供する。
本発明の一側面としての制御装置は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号を取得する取得手段と、異なる時刻に取得された前記第1信号と前記第2信号との相関量データを順次算出する算出手段と、順次算出された前記相関量データを相対的にシフトさせて合算することにより合算相関量データを生成する合算手段と、前記合算相関量データに基づいて相関演算を行う相関演算手段とを有する。
本発明の他の側面としての撮像装置は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束を受光して第1信号および第2信号を出力する撮像素子と、前記制御装置とを有する。
本発明の他の側面としての制御方法は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号を取得するステップと、異なる時刻に取得された前記第1信号と前記第2信号との相関量データを順次算出するステップと、順次算出された前記相関量データを相対的にシフトさせて合算することにより合算相関量データを生成するステップと、前記合算相関量データに基づいて相関演算を行うステップとを有する。
本発明の他の側面としてのプログラムは、コンピュータに前記制御方法を実行させるように構成されている。
本発明の他の側面としての記憶媒体は、前記プログラムを記憶している。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、高精度かつ高速な焦点調節が可能な制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
本実施形態における撮像装置のブロック図である。 本実施形態における画素配列を示す図である。 本実施形態における画素構造を示す図である。 本実施形態における撮像素子および瞳分割機能の説明図である。 本実施形態における撮像素子および瞳分割機能の説明図である。 本実施形態におけるデフォーカス量と像ずれ量との関係図である。 本実施形態における焦点検出領域の例を示す図である。 本実施形態におけるフォーカス制御のフローチャートである。 本実施形態におけるレンズ停止中のデフォーカス量算出のフローチャートである。 本実施形態における相関量と極小値との関係の説明図である。 本実施形態におけるレンズ停止中の相関量のフレーム加算の説明図である。 本実施形態におけるレンズ駆動中のデフォーカス量算出のフローチャートである。 本実施形態におけるレンズ駆動中に連続的に取得した焦点検出信号の説明図である。 本実施形態におけるレンズ駆動中に連続的に取得した相関量の説明図である。 本実施形態におけるレンズ駆動中の相関量のフレーム加算の説明図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本実施例における撮像装置の構成について説明する。図1は、本実施例における撮像装置10(レンズ交換可能な一眼レフタイプのデジタルカメラ)のブロック図である。撮像装置10は、レンズユニット100(交換レンズ)とカメラ本体120とを有するカメラシステムである。レンズユニット100は、図1中の点線で示されるマウントMを介して、カメラ本体120と着脱可能に取り付けられる。ただし本実施形態は、これに限定されるものではなく、レンズユニット(撮像光学系)とカメラ本体とが一体的に構成された撮像装置(デジタルカメラ)にも適用可能である。また本実施形態は、デジタルカメラに限定されるものではなく、ビデオカメラなど他の撮像装置にも適用可能である。
レンズユニット100は、第1レンズ群101、絞り102、第2レンズ群103、フォーカスレンズ群(以下、単に「フォーカスレンズ」という)104、および、駆動/制御系を有する。このようにレンズユニット100は、フォーカスレンズ104を含むとともに被写体像を形成する撮影レンズ(撮像光学系)を有する。
第1レンズ群101は、レンズユニット100の先端に配置され、光軸方向OAに進退可能に保持される。絞り102は、その開口径を調節することで撮影時の光量調節を行い、また静止画撮影時においては露出時間を制御するメカニカルシャッタとして機能する。絞り102および第2レンズ群103は、一体的に光軸方向OAに移動可能であり、第1レンズ群101の進退動作との連動によりズーム機能を実現する。フォーカスレンズ104も、光軸方向OAに移動可能であり、その位置に応じてレンズユニット100が合焦する被写体距離(合焦距離)が変化する。フォーカスレンズ104の光軸方向OAにおける位置を制御することにより、レンズユニット100の合焦距離を調節する焦点調節(フォーカス制御)を行うことができる。
駆動/制御系は、ズームアクチュエータ111、絞りアクチュエータ112、フォーカスアクチュエータ113、ズーム駆動回路114、絞り駆動回路115、フォーカス駆動回路116、レンズMPU117、および、レンズメモリ118を有する。ズーム駆動回路114は、ズームアクチュエータ111を用いて第1レンズ群101や第3レンズ群103を光軸方向OAに駆動し、レンズユニット100(光学系)の画角を制御する(ズーム制御を行う)。絞り駆動回路115は、絞りアクチュエータ112を用いて絞り102を駆動し、絞り102の開口径や開閉動作を制御する。フォーカス駆動回路116は、フォーカスアクチュエータ113を用いてフォーカスレンズ104を光軸方向OAに駆動し、レンズユニット100(光学系)の合焦距離を制御する(フォーカス制御を行う)。またフォーカス駆動回路116は、フォーカスアクチュエータ113を用いてフォーカスレンズ104の現在位置(レンズ位置)を検出する。
レンズMPU117(プロセッサ、制御装置)は、レンズユニット100に関する全ての演算および制御を行い、ズーム駆動回路114、絞り駆動回路115、および、フォーカス駆動回路116を制御する。またレンズMPU117は、マウントMを介してカメラMPU125と接続され、コマンドやデータを通信する。例えばレンズMPU117は、フォーカスレンズ104の位置を検出し、カメラMPU125からの要求に応じて、フォーカスレンズ104の位置(レンズ位置情報)を通知する。レンズ位置情報は、フォーカスレンズ104の光軸方向OAにおける位置、光学系が移動していない状態での射出瞳の光軸方向OAにおける位置および直径、射出瞳の光束を制限するレンズ枠の光軸方向OAにおける位置および直径などの情報を含む。またレンズMPU117は、カメラMPU125からの要求に応じて、ズーム駆動回路114、絞り駆動回路115、および、フォーカス駆動回路116を制御する。レンズメモリ118は、自動焦点検出(AF制御)に必要な光学情報を予め記憶している。カメラMPU125は、例えば内蔵する不揮発性メモリやレンズメモリ118に記憶されているプログラムを実行することにより、レンズユニット100の動作を制御する。
カメラ本体120は、光学系(光学的ローパスフィルタ121および撮像素子122)と、駆動/制御系とを有する。光学的ローパスフィルタ121および撮像素子122は、レンズユニット100を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換し、画像データを出力する撮像部として機能する。本実施形態において、第1レンズ群101、絞り102、第2レンズ群103、フォーカスレンズ104、および、光学的ローパスフィルタ121により、撮像光学系が構成される。また本実施形態において、撮像素子122は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域(瞳部分領域)を通過した光束を受光して第1信号(第1焦点検出信号)および第2信号(第2焦点検出信号)を出力する。
光学的ローパスフィルタ121は、撮影画像の偽色やモアレを軽減する。撮像素子122は、C−MOSセンサおよびその周辺回路で構成され、横方向m画素、縦方向n画素(n、mは2以上の整数)が配置されている。撮像素子122は、瞳分割機能を有し、画像データを用いた位相差AF(位相差検出方式の焦点検出)が可能である。画像処理回路124は、撮像素子122から出力される画像データに基づいて、位相差AF用のデータと、表示、記録、またはコントラストAF(TVAF)用の画像データとを生成する。
駆動/制御系は、撮像素子駆動回路123、画像処理回路124、カメラMPU125、表示器126、操作スイッチ群127(操作SW)、メモリ128、位相差焦点検出部129、および、TVAF焦点検出部130を有する。撮像素子駆動回路123は、撮像素子122の動作を制御するとともに、撮像素子122から出力された画像信号(画像データ)をA/D変換し、カメラMPU125に送信する。画像処理回路124は、撮像素子122から出力された画像データに対して、γ変換、ホワイトバランス調整処理、色補間処理、および、圧縮符号化処理など、デジタルカメラ(撮像装置10)で行われる一般的な画像処理を行う。また、画像処理回路124は位相差AF用の信号を生成する。
カメラMPU125(プロセッサ、制御装置)は、カメラ本体120に関する全ての演算および制御を行う。すなわちカメラMPU125は、撮像素子駆動回路123、画像処理回路124、表示器126、操作スイッチ群127、メモリ128、位相差焦点検出部129、および、TVAF焦点検出部130を制御する。カメラMPU125は、マウントMの信号線を介してレンズMPU117と接続され、レンズMPU117とコマンドやデータを通信する。カメラMPU125は、レンズMPU117に対してレンズ位置の取得要求や所定の駆動量での絞り、フォーカスレンズ、ズーム駆動要求や、レンズユニット100に固有の光学情報の取得要求などを発行する。カメラMPU125には、カメラ本体120の動作を制御するプログラムを格納したROM125a、変数を記憶するRAM125b、および、各種パラメータを記憶するEEPROM125cが内蔵されている。
表示器126はLCDなどから構成され、撮像装置10の撮影モードに関する情報、撮影前のプレビュー画像と撮影後の確認用画像、焦点検出時の合焦状態表示画像などを表示する。操作スイッチ群127は、電源スイッチ、レリーズ(撮影トリガ)スイッチ、ズーム操作スイッチ、撮影モード選択スイッチなどで構成される。メモリ128は、着脱可能なフラッシュメモリであり、撮影済み画像を記録する。
位相差焦点検出部129は、撮像素子122および画像処理回路124から得られる焦点検出用画像データに基づいて、位相差検出方式の焦点検出処理を行う。より具体的には、画像処理回路124は、撮像光学系の一対の瞳領域(分割瞳領域)を通過する光束により形成される一対の像データを焦点検出用データとして生成し、位相差焦点検出部129は、一対の像データのずれ量(像ずれ量)を検出する。このように、位相差焦点検出部129(撮像面位相差焦点検出部)は、専用のAFセンサを用いることなく、撮像素子122の出力信号に基づく位相差AF(撮像面位相差AF)を行う。
位相差焦点検出部129は、取得手段129a、算出手段129b、合算手段129c、および、相関演算手段129dを有する。取得手段129aは、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号(第1焦点検出信号)および第2信号(第2焦点検出信号)を取得する。算出手段129bは、異なる時刻に取得された第1信号と第2信号との相関量データ(相関量)を順次算出する。すなわち取得手段129aは、対の第1信号と第2信号とを、所定の期間ごとに(所定のタイミングで)連続的に取得する。そして算出手段129bは、所定の期間ごとに取得された対の第1信号と第2信号とに基づく相関量データを、順次算出する。合算手段129cは、順次算出された相関量データを相対的にシフト(オフセット)させて合算することにより合算相関量データを生成する。相関演算手段129dは、合算相関量データに基づいて相関演算を行う(デフォーカス量を算出する)。なお、位相差焦点検出部129の動作の詳細については後述する。
TVAF焦点検出部130は、画像処理回路124により生成されたTVAF用評価値(画像データのコントラスト情報)に基づいて、コントラスト方式の焦点検出処理を行う。コントラスト方式の焦点検出処理の際には、フォーカスレンズ104を移動して評価値がピークとなるフォーカスレンズ位置を合焦位置として検出される。
このように、本実施形態の撮像装置10は、撮像面位相差AFおよびTVAFの両方を実行可能であり、状況に応じて、これらを選択的に使用し、または、組み合わせて使用することができる。
次に、図2および図3を参照して、本実施形態における撮像素子122の画素配列および画素構造について説明する。図2は、撮像素子122の画素配列を示す図である。図3は、撮像素子122の画素構造を示す図であり、図3(a)は撮像素子122の画素200Gの平面図(+z方向から見た図)、図3(b)は図3(a)中の線a−aの断面図(−y方向から見た図)をそれぞれ示している。
図2は、撮像素子122(2次元CMOSセンサ)の画素配列(撮影画素の配列)を、4列×4行の範囲で示している。本実施形態において、各々の撮像画素(画素200R、200G、200B)は、2つの副画素201、202(焦点検出画素)により構成されている。このため、図2には、副画素の配列が、8列×4行の範囲で示されている。
図2に示されるように、2列×2行の画素群200は、画素200R、200G、200Bがベイヤー配列で配置されている。すなわち画素群200のうち、R(赤)の分光感度を有する画素200Rが左上に、G(緑)の分光感度を有する画素200Gが右上と左下に、B(青)の分光感度を有する画素200Bが右下にそれぞれ配置されている。各画素200R、200G、200B(各撮像画素)は、2列×1行に配列された副画素201、202(焦点検出画素)により構成されている。副画素201(第1副画素)は、撮像光学系の第1瞳領域を通過した光束を受光する画素である。副画素202(第2副画素)は、撮像光学系の第2瞳領域を通過した光束を受光する画素である。
図2に示されるように、撮像素子122は、4列×4行の撮像画素(8列×4行の副画素)を面上に多数配置して構成されており、撮像信号(焦点検出信号または副画素信号)を出力する。本実施形態の撮像素子122は、画素(撮像画素)の周期Pが4μm、画素(撮像画素)の数Nが横5575列×縦3725行=約2075万画素である。また撮像素子122は、副画素(焦点検出画素)の列方向の周期PAFが2μm、副画素(焦点検出画素)の数NAFが横11150列×縦3725行=約4150万画素である。
図3(b)に示されるように、本実施形態の画素200Gには、画素の受光面側に入射光を集光するためのマイクロレンズ305が設けられている。マイクロレンズ305は、2次元状に複数配列されており、受光面からz軸方向(光軸OAの方向)に所定の距離だけ離れた位置に配置されている。また画素200Gには、x方向にN分割(2分割)、y方向にN分割(1分割)された光電変換部301および光電変換部302が形成されている。光電変換部301および光電変換部302は、それぞれ、副画素201および副画素202に対応する。
光電変換部301および光電変換部302は、それぞれ、p型層とn型層との間にイントリンシック層を挟んだpin構造のフォトダイオードとして構成される。必要に応じて、イントリンシック層を省略し、pn接合のフォトダイオードとして構成してもよい。画素200G(各画素)には、マイクロレンズ305と、光電変換部301および光電変換部302との間に、カラーフィルタ306が設けられる。必要に応じて、焦点検出画素ごとにカラーフィルタ306の分光透過率を変えることができ、またはカラーフィルタを省略してもよい。
図3に示されるように、画素200Gに入射した光は、マイクロレンズ305により集光され、カラーフィルタ306で分光された後、光電変換部301および光電変換部302で受光される。光電変換部301および光電変換部302においては、受光量に応じて電子とホールとの対が生成され、それらが空乏層で分離された後、負電荷の電子はn型層に蓄積される。一方、ホールは定電圧源(不図示)に接続されたp型層を通じて、撮像素子122の外部へ排出される。光電変換部301および光電変換部302のn型層に蓄積された電子は、転送ゲートを介して、静電容量部(FD)に転送され、電圧信号に変換される。
次に、図4を参照して、撮像素子122の瞳分割機能について説明する。図4は、撮像素子122の瞳分割機能の説明図であり、一つの画素部における瞳分割の様子を示している。図4は、図3(a)に示される画素構造のa−a断面を+y側から見た断面図、および、結像光学系の射出瞳面を示している。図4では、射出瞳面の座標軸と対応を取るため、断面図のx軸およびy軸を図3のx軸およびy軸に対してそれぞれ反転させている。
図4において、副画素201(第1副画素)の瞳部分領域501(第1瞳部分領域)は、重心が−x方向に偏心している光電変換部301の受光面と、マイクロレンズ305を介して略共役関係になっている。このため瞳部分領域501は、副画素201で受光可能な瞳領域を表している。副画素201の瞳部分領域501の重心は、瞳面上で+X側に偏心している。また、副画素202(第2副画素)の瞳部分領域502(第2瞳部分領域)は、重心が+x方向に偏心している光電変換部302の受光面と、マイクロレンズ305を介して略共役関係になっている。このため瞳部分領域502は、副画素202で受光可能な瞳領域を表している。副画素202の瞳部分領域502の重心は、瞳面上で−X側に偏心している。瞳領域500は、光電変換部301、302(副画素201、202)を全て合わせた際の画素200G全体で受光可能な瞳領域である。
図5は、撮像素子122と瞳分割機能の説明図である。撮像光学系の瞳領域のうち互いに異なる瞳部分領域501、502を通過した光束は、撮像素子122の各画素に互いに異なる角度で撮像素子122の撮像面800に入射し、2×1分割された副画素201、202で受光される。本実施形態では、瞳領域が水平方向に2つに瞳分割されている例について説明しているが、これに限定されるものではなく、必要に応じて垂直方向に瞳分割を行ってもよい。
なお本実施形態において、第1副画素(第1焦点検出画素)と第2副画素(第2焦点検出画素)とから構成された撮像画素が複数配列されているが、本実施形態はこれに限定されるものではない。必要に応じて、撮像画素、第1焦点検出画素、および、第2焦点検出画素を個別の画素構成とし、撮像画素の配列の一部に、第1焦点検出画素と第2焦点検出画素とを部分的に配置する構成としてもよい。
本実施形態において、撮像装置10は、撮像素子122の副画素201の受光信号を集めて第1副画素信号(第1焦点検出信号)を生成し、撮像素子122の副画素202の受光信号を集めて第2副画素信号(第2焦点検出信号)を生成して焦点検出を行う。また撮像装置10は、撮像素子122の画素ごとに、副画素201の信号と副画素202の信号とを加算(合成)することにより、有効画素数Nの解像度の撮像信号(撮像画像)を生成する。
次に、図6を参照して、撮像素子122の副画素201(焦点検出画素)から取得される第1焦点検出信号および副画素202(焦点検出画素)から取得される第2焦点検出信号のデフォーカス量と像ずれ量との関係について説明する。図6は、デフォーカス量と像ずれ量との関係図である。図6において、撮像素子122は撮像面800に配置されており、図4および図5と同様に、撮像光学系の射出瞳が瞳部分領域501、502に2分割されている様子が示されている。
デフォーカス量dは、被写体の結像位置から撮像面800までの距離を|d|、結像位置が撮像面800よりも被写体側にある前ピン状態を負符号(d<0)、結像位置が撮像面800よりも被写体の反対側にある後ピン状態を正符号(d>0)として定義される。被写体の結像位置が撮像面800(合焦位置)にある合焦状態において、デフォーカス量d=0が成立する。図6において、合焦状態(d=0)である被写体801、および、前ピン状態(d<0)である被写体802がそれぞれ示されている。前ピン状態(d<0)および後ピン状態(d>0)を併せて、デフォーカス状態(|d|>0)という。
前ピン状態(d<0)では、被写体802からの光束のうち、瞳部分領域501(または瞳部分領域502)を通過した光束は、一度、集光する。その後、光束は、光束の重心位置G1(G2)を中心とする幅Γ1(Γ2)に広がり、撮像面800でボケた像となる。ボケた像は、撮像素子122に配列された各画素を構成する副画素201(副画素202)により受光され、第1焦点検出信号(第2焦点検出信号)が生成される。このため、第1焦点検出信号(第2焦点検出信号)は、撮像面800上の重心位置G1(G2)に、被写体802が幅Γ1(Γ2)にボケた被写体像として記録される。被写体像のボケ幅Γ1(Γ2)は、デフォーカス量dの大きさ|d|が増加するのに伴い、概ね比例して増加する。同様に、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号との間の被写体像の像ずれ量p(=光束の重心位置の差G1−G2)の大きさ|p|も、デフォーカス量dの大きさ|d|が増加するのに伴い、概ね、比例して増加する。後ピン状態(d>0)に関しても同様であるが、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号と間の被写体像の像ずれ方向が前ピン状態と反対となる。
このように本実施形態において、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号、または、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号とを加算した撮像信号のデフォーカス量の大きさが増加するのに伴い、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号と間の像ずれ量の大きさは増加する。本実施形態において、撮像装置10は、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号のデフォーカス量と像ずれ量との関係性を用いて、位相差検出方式の焦点検出を行う。この詳細については、後述する。
次に、図7を参照して、第1焦点検出信号および第2焦点検出信号を取得する撮像素子122上の領域である焦点検出領域について説明する。図7は、撮像素子122の有効画素領域1000における焦点検出領域と、焦点検出の際に表示器126に表示される焦点検出領域を示す指標と、を重ねて示している。本実施形態において、焦点検出領域として、行方向に3つ、および、列方向に3つの計9個の焦点検出領域が設定されている。行方向にn番目、列方向にm番目の焦点検出領域をA(n,m)と表し、この領域内における副画素201(第1焦点検出画素)および副画素202(第2焦点検出画素)の信号を用いて、後述する焦点検出を行う。同様に、行方向にn番目、列方向にm番目の焦点検出領域の指標をI(n,m)と表す。
なお本実施形態において、行方向に3つ、列方向に3つの焦点検出領域を設定した例を示している。しかしながら、前述の撮像素子122のように、有効画素領域1000の内部に設けられたいずれの画素からも第1焦点検出信号および第2焦点検出信号を取得可能な撮像素子においては、焦点検出領域の数、位置、サイズを適宜設定することができる。例えば、撮影者の指定した領域を中心として、所定の範囲を焦点検出領域として設定してもよい。
次に、図8を参照して、撮像装置10における焦点調節動作(フォーカス制御)について説明する。図8は、フォーカス制御のフォローチャートである。図8の各ステップは、主に、カメラMPU125、画像処理回路124、および、位相差焦点検出部129により実行される。なお、図8に示される処理は、ライブビュー表示時(表示用動画撮影時)または動画記録時(記録用動画撮影時)に実施される処理である。
まずステップS501において、カメラMPU125は、電源スイッチのオンやライブビュー開始用スイッチなどの操作に伴い、ライブビュー表示を開始する。続いてステップS502において、カメラMPU125は、レンズユニット100のF値、レンズ枠情報、フォーカスレンズ位置、ピント補正量、最大デフォーカス量、レンズ駆動敏感度などの各種レンズ情報をマウントMを介してレンズMPU117から取得する。
続いてステップS503において、カメラMPU125は、レンズ停止中にデフォーカス量を算出する。カメラMPU125は、逐次読み出されているフレーム画像データからAF用の信号(焦点検出信号)を取得し、位相差焦点検出部129へ送る。位相差焦点検出部129は、対の信号(対の焦点検出信号)の相関量を算出する。また本実施形態において、位相差焦点検出部129は、相関演算の信頼性に基づいて、相関量のフレーム加算の必要性を判定し、フレーム加算を行う。そして位相差焦点検出部129は、得られた相関量から極小値をとる対の信号のシフト量を算出し、そのシフト量をデフォーカス量に換算する。この処理の詳細については、後述する。位相差焦点検出部129は、デフォーカス量をカメラMPU125に出力する。
続いてステップS504において、カメラMPU125は、ステップS503にて位相差焦点検出部129により算出されたデフォーカス量に基づいて、レンズ駆動量および駆動方向を算出(決定)する。カメラMPU125は、ステップS502にて取得したレンズ駆動敏感度に関する情報(レンズ情報)を用いて、デフォーカス量からレンズユニット100のフォーカスレンズ104のレンズ駆動量を算出する。ただし、ステップS504では、レンズ駆動の指示がないため、カメラMPU125はレンズ駆動を行わない。この際、焦点検出結果が得られていない場合、カメラMPU125は、所定量のレンズ駆動を行うためのレンズ駆動量を算出する。
続いてステップS505において、カメラMPU125は、操作スイッチ群127などの操作により焦点検出開始の指示が入力されたか否かを判定する。焦点検出開始の指示が入力されていると判定された場合(Sw1オン)、ステップS506へ進む。一方、焦点検出開始の指示が入力されていないと判定された場合(Sw1オフ)、ステップS502へ戻り、デフォーカス量の算出(ステップS503)およびレンズ駆動量の算出(ステップS504)を繰り返す。
ステップS506において、カメラMPU125は、マウントMを介して、レンズ駆動量および駆動方向に関する情報をレンズユニット100のフォーカス駆動回路116に送信する。フォーカス駆動回路116は、受信したレンズ駆動量および駆動方向に関する情報に基づいて、フォーカスレンズ104の駆動を開始する。これにより、レンズユニット100の焦点調節(フォーカス制御)が行われる。
続いてステップS507において、カメラMPU125は、レンズ駆動中のデフォーカス量を算出する。ステップS507におけるデフォーカス量の算出は、ステップS503と異なり、レンズ駆動中に行われる。このため、焦点検出信号の取得およびレンズ駆動指示の時間的な遅延の対処や、レンズ駆動量に応じたフレーム加算処理が必要となる。この処理の詳細については後述する。
続いてステップS508において、カメラMPU125は、合焦状態であるか否かを判定する。ステップS507にて算出されたデフォーカス量の絶対値が所定の値以下である場合、カメラMPU125は合焦状態であると判定し、ステップS509に進む。一方、算出されたデフォーカス量が所定の値よりも大きい場合、カメラMPU125は合焦状態でないと判定し、ステップS511に進む。
ステップS511において、カメラMPU125は、ステップS507にて算出されたデフォーカス量に基づいて、レンズ駆動量を更新する。この更新結果に基づいて、カメラMPU125は、マウントMを介して、レンズ駆動量および駆動方向に関する情報をレンズユニット100のフォーカス駆動回路116に送信する。フォーカス駆動回路116は、受信したレンズ駆動量および駆動方向に関する情報に基づいて、フォーカスレンズ104の駆動を継続する。ステップS511にてレンズ駆動量の更新が完了すると、ステップS507に戻り、カメラMPU125は、再度、レンズ駆動中のデフォーカス量を算出する。
ステップS509において、カメラMPU125は、マウントMを介して、レンズ駆動の停止指示をレンズユニット100のフォーカス駆動回路116に送信する。その後、ステップS510において、カメラMPU125は、表示器126に合焦表示を行い、焦点調節動作(フォーカス制御)を終了する。
次に、図9を参照して、レンズ停止中におけるデフォーカス量の算出(図8のステップS503)について説明する。図9は、レンズ停止中のデフォーカス量算出のフローチャートである。図9の各ステップは、主に、カメラMPU125、画像処理回路124、および、位相差焦点検出部129により実行される。
まず、ステップS5031において、カメラMPU125は、逐次読み出されているフレーム画像データにおける、焦点検出領域内の画素データから、AF用の像信号である第1焦点検出信号(A像)と第2焦点検出信号(B像)を生成する。本実施形態では、カメラMPU125は、A像およびB像を生成するように画像処理回路124に指示する。画像処理回路124は、カメラMPU125の指示に従い、A像およびB像のそれぞれに対応する焦点検出信号を生成する。そして位相差焦点検出部129(取得手段129a)は、画像処理回路124により生成された焦点検出信号を取得する。
続いてステップS5032において、カメラMPU125は、焦点検出信号に対して補正処理を行う。カメラMPU125は、位相差焦点検出部129に送られたAF用の像信号である第1焦点検出信号(A像)および第2焦点検出信号(B像)に対して、ビネッティングの影響による光量の差の補正や固定パターンノイズなどの補正を行う。補正後の信号は、一時的に、RAM125bに保持される。
続いてステップS5033において、位相差焦点検出部129は、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号との相関量を算出する(相関演算を行う)。位相差焦点検出部129は、相関演算を行う際に、視野内データ数およびシフトデータ数を設定する。視野内データは、相関演算を行う際の窓に相当し、焦点検出を行う領域の広さを決定する。視野内データを大きくすると、より信頼性の高い相関演算結果が得られるが、距離の異なる被写体が同じ焦点検出領域内に存在する、いわゆる遠近競合が発生する頻度が高まる。このため、被写体の大きさや撮像光学系の焦点距離などの情報に基づいて、適切な大きさの焦点検出領域に相当する視野内データ数が設定される。シフトデータ数は、A像とB像との位置関係をずらしながら相関量を評価する際の最大ずらし量に相当する。A像とB像との位置関係のずらし量(最大ずらし量)を大きくすると、より大きなデフォーカス状態の被写体の焦点検出を行うことができる。一方、A像とB像との位置関係のずらし量を大きくすることは、演算量の増加につながり、焦点検出演算の時間が長くなる。このため、ずらし量は、検出しようとするデフォーカス量と精度とに応じて、適切に設定されることが好ましい。
相関演算に用いる相関量COR(h)は、例えば以下の式(1)のように算出することができる。
式(1)において、第1焦点検出信号(A像)と第2焦点検出信号(B像)とを、それぞれA(k)、B(k)(1≦k≦P)とする。W1は視野内データ数に相当し、hmaxはシフトデータ数に相当する。位相差焦点検出部129は、各シフト量hについての相関量COR(h)を求めた後、A像およびB像の相関が最も高くなるシフト量h、すなわち、相関量CORが最小となるシフト量hの値を求める。なお、相関量COR(h)の算出時におけるシフト量hは整数である。ただし、相関量COR(h)が最小となるシフト量hを求める場合、デフォーカス量の精度を向上させるため、適宜補間処理を行いサブピクセル単位の値(実数値)を求める。
次に、図10を参照して、相関量と極小値との関係について説明する。図10は、相関量と極小値との関係の説明図である。図10(a)は、A像およびB像の信号出力の例として、白部と黒部のエッジで構成された被写体をあるデフォーカス状態で取得した波形を示している。図10(a)において、横軸は光学像と対応する撮像素子上の画素位置、縦軸を画素出力の大きさをそれぞれ示し、A像信号をSa、B像信号をSbとしてそれぞれ示している。図10(a)において、A像信号SaとB像信号Sbにおけるエッジ部が、それぞれP画素だけ互いにずれていることを示しており、このずれ量(P画素)がデフォーカス量と対応する。
図10(b)は、A像信号SaおよびB像信号Sbを用いて式(1)に基づいて算出された相関量CORを示している。図10(b)において、横軸はシフト量(式(1)のシフト量hに対応)、縦軸は相関量CORをそれぞれ示している。A像信号SaおよびB像信号Sbのそれぞれのエッジ部が互いにP画素だけずれていることと対応して、シフト量が−Pである場合に極小値をとる。前述のとおり、(シフト量−P)がデフォーカス量と対応するため、焦点検出を行うことができる。
続いて図9のステップS5033において、位相差焦点検出部129(算出手段129b)は、相関量を算出するとともに、信頼性評価値を算出する。信頼性評価値は、前述の相関量の極小値が、精度よく算出可能な状況であるか否かを判定するための評価値である。例えば、相関量CORの極小値が十分に小さく、A像信号SaとB像信号Sbとの一致度が高いか否かを示す値、相関量CORの極小値近傍の相関量CORの変化が大きいか否かを示す値などを評価値とする。また、A像信号Sa、Sbのピークボトムを用いてもよい。
続いてステップS5034において、位相差焦点検出部129は、フレーム加算が必要か否かを判定する。フレーム加算は、算出された相関量CORから極小値を精度よく検出することができない場合において、信号量を増やすために行う。ステップS5034では、ステップS5033にて算出された信頼性評価値を用いて、相関量CORから精度よく極小値を検出することができると判定された場合、ステップS5039に進む。一方、精度よく極小値を検出することができないと判定された場合、ステップS5035に進む。
ステップS5035において、位相差焦点検出部129は、RAM125bに記憶された相関量CORが存在するか否かを確認し、相関量CORが存在する場合にはそれを読み出す。そしてステップS5036において、位相差焦点検出部129(合算手段129c)は、RAM125bに記憶された相関量と、直前に取得した相関量とを加算する。相関量の加算に関して、フレーム加算の要否を判定した際に用いた信頼性評価値に基づいて加算枚数が予め設定される。相関量の加算は、以下の式(2)に従って算出される。
COR−S(h)=COR−S(h)+CORN(h)
(−hmax≦h≦hmax) … (2)
式(2)において、CORNは、Nフレーム目の相関量、COR−Sは、加算後の相関量波形をそれぞれ示している。ステップS5035にて記憶された相関量CORが存在しない場合、加算前のCOR−Sは初期値として0を代入すればよい。
続いてステップS5037において、位相差焦点検出部129は、所定枚数の加算が完了したか否かを判定する。加算が完了した場合、ステップS5039に進む。一方、加算が完了していない場合、ステップS5038に進み、位相差焦点検出部129は、加算済の相関量CORを、RAM125bに書き出す。
ステップS5039において、位相差焦点検出部129(相関演算手段129d)は、相関量(相関量データ、相関量波形)の極小値を検出する。位相差焦点検出部129は、前述のように、公知のサブピクセル演算などを行い、精度よく極小値を検出する。ここでは、相関量COR1の差分値の符号が変化するシフト量dhを、相関量COR1(h)が最小となるシフト量hとして算出する。位相差焦点検出部129は、相関量の差分値DCORを、以下の式(3)に従って算出する。
DCOR(h)=COR(h)−COR(h−1) … (3)
そして、位相差焦点検出部129は、相関量の差分値DCORを用いて、差分量の符号が変化するシフト量dhを求める。差分量の符号が変化する直前のシフト量hをh1、符号が変化したシフト量hをh2(h2=h1+1)とすると、位相差焦点検出部129は、シフト量dhを、以下の式(4)に従って算出する。
dh=h1+|DCOR(h1)|/|DCOR(h1)−DCOR(h2)| … (4)
以上のようにして、位相差焦点検出部129(相関演算手段129d)は、A像とB像との相関が最大となるシフト量dhをサブピクセル単位で算出し、ステップS5039の処理を完了する。そしてステップS5040において、カメラMPU125はデフォーカス量を算出する。なお、2つの1次元像信号の位相差を算出する方法は、前述の方法に限定されるものではなく、公知の任意の方法を用いることができる。
次に、図11を参照して、ステップS5036にて行われる相関量信号の加算(相関量のフレーム加算)について説明する。図11は、レンズ停止中の相関量のフレーム加算の説明図である。図11(a)は、図10(a)と同様に、A像信号SaおよびB像信号Sbを示している。図10との違いは、コントラストが低い点である。一般に、コントラストが低い場合、信号のSNが劣化し、相関量から算出される極小値の検出の精度も劣化する。図11(b)は、図10(b)と同様に相関量を示す図である。COR1は1フレームで算出された相関量、COR1−2は2フレームの相関量(相関量の加算結果)、COR1−3は3フレームの相関量(相関量の加算結果)をそれぞれ示している。このように相関量を加算する(フレーム加算を行う)ことにより、相関量COR1では検出しにくい極小値と対応するシフト量を、相関量COR1−3においてはそのシフト量を高精度に検出することができる。また、レンズ停止中の相関量加算は、被写体が移動していなければ、極小値が出現するシフト量が一定である。このため、加算する相関量波形間で、対応するシフト量の調整などを行うことなく加算を行えば、フレーム加算の効果を得られる。
次に、図12を参照して、レンズ駆動中におけるデフォーカス量の算出(図8のステップS507)について説明する。図12は、レンズ駆動中のデフォーカス量算出のフローチャートである。図12の各ステップは、主に、カメラMPU125、画像処理回路124、および、位相差焦点検出部129により実行される。
図12のステップS5071〜S5074は、図9のステップS5031〜S5034とそれぞれ同じである。ステップS5074にてフレーム加算が必要であると判定された場合、ステップS5075に進む。一方、フレーム加算が不要であると判定された場合、ステップS5082に進む。
ステップS5075において、位相差焦点検出部129は、直前に得られているデフォーカス情報を取得する。デフォーカス情報は、デフォーカス方向とデフォーカス量とで構成される。続いてステップS5076において、位相差焦点検出部129は、フレームレート情報を取得する。フレームレート情報は、焦点検出信号を取得する時間間隔を得るために必要な情報である。
続いてステップS5077において、位相差焦点検出部129は、加算ずらし量(相関量データのシフト量)を算出する。加算ずらし量は、フレーム加算を行う相関量(相関量データ)間のオフセット量に相当する。レンズ駆動中に相関量を加算する場合、レンズ駆動によるデフォーカス状態の変化により極小値の位置が移動するため、各フレームで得られた相関量を、対応するオフセット量だけずらして加算する必要がある。
図13および図14を参照して、加算ずらし量について説明する。図13は、レンズ駆動中に連続的に取得した焦点検出信号の波形を、図10(a)と同様に示している。図13(a)から、図13(b)、図13(c)と変化するに従い、2つの信号(A像信号Sa、B像信号Sb)の間隔がP1、P2、P3と小さくなる。これは、事前のデフォーカス情報からレンズ駆動を行い合焦状態に近づいている最中であることを示している。
一方、図14は、図13と対応するタイミングで得られる相関量を図10(b)と同様に示している。フレーム加算前であるため、極小値を高精度に検出することは難しいが、極小値と対応するシフト量は、P1、P2、P3と変化している。ここで、レンズ停止中と同様に、相関量の加算を行うと、極小値近傍の変化が小さくなり、極小値と対応するシフト量の検出精度がさらに劣化する。
そこで本実施形態において、位相差焦点検出部129(合算手段129c)は、加算ずらし量を算出し、相関量の波形(相関量データ)を互いにずらして相関量を加算する。加算ずらし量は、レンズ駆動速度、フレームレート、および、デフォーカス方向に基づいて算出される。まず、位相差焦点検出部129は、デフォーカス方向からレンズ駆動に伴い相関量が極小値を示すシフト量の絶対値が小さくなるか否かを検出する。また、位相差焦点検出部129は、相関量(相関量データ、相関量信号)の検出の時間間隔とレンズ駆動速度とに基づいて、相関量を検出する間に、どの程度デフォーカス量が小さくなるか、換言すると、相関量が極小となるシフト量がどの程度変化するかを算出する。これらの情報に基づいて、加算ずらし量が決定する。
続いてステップS5078において、位相差焦点検出部129は、相関量信号を読み出す。続いてステップS5079において、位相差焦点検出部129は、相関量信号を加算し、合算相関量データを取得する。ここでは、前述の加算ずらし量を考慮した加算が行われる。相関量の加算は、以下の式(5)に従って算出される。
COR−L(h)=COR−S(h)+CORN(h−p)
(−hmax+p≦h≦hmax) … (5)
式(5)において、CORNは、Nフレーム目の相関量、COR−Lは、加算後の相関量波形をそれぞれ示している。ステップS5078にて記憶された相関量CORが存在しない場合、加算前のCOR−Lの初期値として0を代入すればよい。pは、加算ずらし量に相当する。加算ずらし量に伴い、有効なシフト量hの範囲は狭くなる。pの符号により、有効なシフト量hの範囲の狭まり方は異なる。
図15は、加算ずらし量を補正した後の相関量を示している。図14(a)の相関量COR1を(P3−P1)画素分だけオフセットした信号と、図14(b)の相関量COR2を(P3−P2)画素分だけオフセットした信号とを順次加算する様子が示される。ここでは、図14(c)の相関量COR3と等しいCORL1が、CORL1−2、CORL1−3と加算されている。このように、加算ずらし量を考慮して相関量を加算することにより、レンズ停止中と同様に、極小値を高精度に検出することができる。例えば、図15に示されるように加算を行う場合、2フレーム目の加算では、式(5)のpとして、2フレーム目と3フレーム目のシフト量の差P3−P2に相当する加算ずらし量を設定する。相関量加算後の処理(ステップS5080〜SS5083)は、図9のステップS5037〜S5040と同様のため、それらの説明を省略する。
このように本実施形態において、好ましくは、合算手段129cは、(異なる時刻間の)デフォーカス状態の変化に応じて、相関量データを相対的にシフトさせる。より好ましくは、合算手段129cは、デフォーカス状態の変化に伴う相関量データの極小値のシフト量に応じて、相関量データを相対的にシフトさせる。より好ましくは、合算手段129cは、極小値のシフト量を低減するように、相関量データを相対的にシフトさせる。また好ましくは、合算手段129cは、デフォーカス状態の変化量が所定量よりも小さい場合、相関量データを相対的にシフトさせない。好ましくは、合算手段129cは、撮像光学系に含まれるフォーカスレンズの駆動中に、合算相関量データを生成する。より好ましくは、合算手段129cは、フォーカスレンズの駆動量に応じて、相関量データを相対的にシフトさせる。
以上のように、本実施形態は、射出瞳のうち互いに異なる領域からの出射光を受光する光電変換部の出力信号を用いて焦点検出を行う制御装置を対象とする。このような構成の制御装置において、焦点検出するべき被写体のパターンや、焦点調節時の被写体のデフォーカス状態の変化に依存せず、高精度かつ高速なフォーカス制御を実現することができる。
本実施形態において、レンズ駆動中とレンズ停止中の相関量のフレーム加算の方法が異なる。これにより、レンズ停止中には、演算負荷を低減しつつフレーム加算による高精度な焦点検出を行うことができる。一方、レンズ駆動中には、フレーム間のレンズ駆動量とデフォーカス方向の情報とから算出される加算ずらし量を用いて、フレーム加算を行う。この際に使用されるレンズ駆動量やデフォーカス方向は、レンズ停止中のフレーム加算により得られるため、精度よく加算ずらし量を算出することができる。
また本実施形態において、レンズ停止中のみ、加算ずらし量を設定せずに、相関量のフレーム加算を行うように構成されるが、加算ずらし量を用いずにフレーム加算を行う条件はこれに限定されるものではない。例えば、レンズ駆動量(レンズ位置の変化)に閾値を設け、所定の閾値以下の駆動量の場合には、加算ずらし量(オフセット量)を0として、フレーム加算を行えばよい。
(変形例)
前述の実施形態では、フレーム間のレンズ駆動量とデフォーカス方向の情報とに基づいて加算ずらし量を算出し、レンズ駆動中のフレーム加算を行うが、加算ずらし量の算出方法はこれに限定されるものではない。レンズ駆動中の焦点検出を高精度に行うように極小値の位置合わせを行い、レンズ駆動中の相関量のフレーム加算を行うことができればよい。例えば、加算ずらし量の算出方法として、前述の実施形態にて説明した相関演算を用いる方法が考えられる。
前述の相関演算は、デフォーカス量算出のため、A像とB像の焦点検出信号を用いているが、同様に、Nフレーム目の相関量波形とN+1フレーム目の相関量波形を用いて相関演算を行えばよい。ここで得られる相関量波形の極小値と対応するシフト量(オフセット量)が、加算ずらし量に相当する。また、各フレームの相関量波形を用いて相関演算を行うことができる。また、一方はNフレーム目までの加算後の相関量波形、他方は新たに加算するN+1フレーム目の相関量波形を用いてもよい。また、相関量波形間で相関演算を行う場合、レンズの駆動中または停止中によらず同様の処理を行ってもよい。これにより演算負荷は増大するが、アルゴリズムの簡略化が図られる。
このように本変形例において、合算手段129cは、順次算出された相関量データ(相関量波形)の変化特性に基づいて、相関量データを相対的にシフトさせる。好ましくは、合算手段129cは、相関量データの変化特性に基づいて変化特性の位置ずれ量を算出し、位置ずれ量を用いて相関量データを相対的にシフトさせる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
本実施形態は、撮像光学系の射出瞳のうち互いに異なる領域を通過する光束を受光する光電変換部の出力信号を用いて焦点検出を行う制御装置に関し、被写体のパターンや被写体のデフォーカス状態の変化による影響を低減することができる。このため本実施形態によれば、高精度かつ高速な焦点調節が可能な制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本実施形態において、合算手段129cは、相関量データを相対的にシフトさせて加算することにより合算相関量データを生成するが、これに限定されるものではない。例えば、合算手段129cは、相関量データを相対的にシフトさせて平均化処理を行うことにより合算相関量データを生成するように構成してもよい。
129 位相差焦点検出部(制御装置)
129a 取得手段
129b 算出手段
129c 合算手段
129d 相関演算手段

Claims (15)

  1. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号を取得する取得手段と、
    異なる時刻に取得された前記第1信号と前記第2信号との相関量データを順次算出する算出手段と、
    順次算出された前記相関量データを相対的にシフトさせて合算することにより合算相関量データを生成する合算手段と、
    前記合算相関量データに基づいて相関演算を行う相関演算手段と、を有することを特徴とする制御装置。
  2. 前記合算手段は、前記相関量データを相対的にシフトさせて加算することにより前記合算相関量データを生成することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記合算手段は、前記相関量データを相対的にシフトさせて平均化処理を行うことにより前記合算相関量データを生成することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記合算手段は、デフォーカス状態の変化に応じて、前記相関量データを相対的にシフトさせることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記合算手段は、前記デフォーカス状態の変化に伴う前記相関量データの極小値のシフト量に応じて、該相関量データを相対的にシフトさせることを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記合算手段は、前記極小値の前記シフト量を低減するように、前記相関量データを相対的にシフトさせることを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記合算手段は、前記デフォーカス状態の変化量が所定量よりも小さい場合、前記相関量データを相対的にシフトさせないことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の制御装置。
  8. 前記合算手段は、順次算出された前記相関量データの変化特性に基づいて、前記相関量データを相対的にシフトさせることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御装置。
  9. 前記合算手段は、前記相関量データの変化特性に基づいて該変化特性の位置ずれ量を算出し、該位置ずれ量を用いて該相関量データを相対的にシフトさせることを特徴とする請求項8に記載の焦点検出装置
  10. 前記合算手段は、前記撮像光学系に含まれるフォーカスレンズの駆動中に、前記合算相関量データを生成することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の制御装置。
  11. 前記合算手段は、前記フォーカスレンズの駆動量に応じて、前記相関量データを相対的にシフトさせることを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  12. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束を受光して第1信号および第2信号を出力する撮像素子と、
    前記第1信号および前記第2信号を取得する取得手段と、
    異なる時刻に取得された前記第1信号と前記第2信号との相関量データを順次算出する算出手段と、
    順次算出された前記相関量データを相対的にシフトさせて合算することにより合算相関量データを生成する合算手段と、
    前記合算相関量データに基づいて相関演算を行う相関演算手段と、を有することを特徴とする撮像装置。
  13. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号を取得するステップと、
    異なる時刻に取得された前記第1信号と前記第2信号との相関量データを順次算出するステップと、
    順次算出された前記相関量データを相対的にシフトさせて合算することにより合算相関量データを生成するステップと、
    前記合算相関量データに基づいて相関演算を行うステップと、を有することを特徴とする制御方法。
  14. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号を取得するステップと、
    異なる時刻に取得された前記第1信号と前記第2信号との相関量データを順次算出するステップと、
    順次算出された前記相関量データを相対的にシフトさせて合算することにより合算相関量データを生成するステップと、
    前記合算相関量データに基づいて相関演算を行うステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムを記憶していることを特徴とする記憶媒体。
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