JP2017106244A - 管体継手 - Google Patents

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松本 浩一
Koichi Matsumoto
浩一 松本
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Abstract

【課題】断面多角形状の管体において、内壁面の角部での止水性能を向上する管体継手を提供する。【解決手段】管体継手は、角部を有する断面多角形状に形成された第1及び第2の管体の目地部の内側に配置される管体継手であって、第1及び第2の管体の内壁面にそれぞれ固定される第1端部及び第2端部及びそれらを連結し伸縮可能な伸縮部を有し、両管体の内壁面に沿って周方向に延びる筒状に形成された止水ゴムと、止水ゴムの第1端部を押圧するように第1の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第1固定部材と、止水ゴムの第2端部を押圧するように第2の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第2固定部材とを備え、止水ゴムの第1端部及び第2端部にはそれぞれ各管体の内壁面と対向する面に、周方向に延びる少なくとも1つの突条部が設けられており、各突条部は各管体の角部と対応する箇所の高さが他の箇所に比べて高くなるように形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、軸方向に相対し複数の角部を有する断面多角形状に形成された第1及び第2の管体の目地部の内側に配置される管体継手に関する。
止水ゴムは、トンネル等の地下構造物を構成するコンクリート製の管体同士の継手部を、管体内側から覆うために用いられる。
耐震対策として、止水ゴムは、止水性(地下水圧によるトンネル内側への漏水の防止)、および変位性(地震による管体の変位吸収)の機能を有している。地震時の管体同士の変位を吸収するために、止水ゴムの形状は、U字形、波形等に余長をもたせた種々の形状がある。一方で、外水圧が止水ゴムに負荷されると、この止水ゴムの余長分はトンネル内側に膨らもうとする。
特に、既設構造物に取り付ける「後付け用可とう継ぎ手止水ゴム」では、トンネル内空寸法を確保するために、または既存障害物に当たらないようにするために、等の理由により、常時かかる水圧により止水ゴムが内側に膨出することを嫌う場合がある。そこで、常時の水圧負荷に対する止水ゴムの膨らみ防止技術として、特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1に係る管体継手は、相対する一対の管体の目地部に沿って止水ゴムを配置している。具体的には、止水ゴムの第1端部及び第2端部を、各管体の内壁面にそれぞれ固定する。止水ゴムは、第1端部と第2端部との間に波形の伸縮部を備えており、例えば、地震などによる両管体の隙間の変化を伸縮部によって吸収するようにしている。
特開第2013−79543号公報
ところで、上記のような管体は、断面矩形状であることが多いため、管体の内壁面には角部が形成されている。しかしながら、このような角部は、平面が直角に交差しているため、交差部分にまで止水ゴムを隙間なく密着させることは難しく、隙間が生じることがあった。そのため、この角部から水が浸入するおそれがあった。本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、断面多角形状の管体において、内壁面の角部での止水性能を向上することができる管体継手を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の管体継手は、軸方向に相対し複数の角部を有する断面多角形状に形成された第1及び第2の管体の目地部の内側に配置される管体継手であって、前記第1及び第2の管体の内壁面にそれぞれ固定される第1端部及び第2端部、及び当該第1及び第2端部を連結し伸縮可能な伸縮部、を有し、前記両管体の内壁面に沿って周方向に延びる筒状に形成された、止水ゴムと、前記止水ゴムの第1端部を押圧するように、前記第1の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第1固定部材と、前記止水ゴムの第2端部を押圧するように、前記第2の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第2固定部材と、を備え、前記止水ゴムの第1端部及び第2端部には、それぞれ、前記各管体の内壁面と対向する面に、前記周方向に延びる少なくとも1つの突条部が設けられており、前記各突条部は、前記各管体の角部と対応する箇所の高さが、他の箇所に比べて高くなるように形成されている。
この構成によれば、止水ゴムの角部の対応する部分の突条部の高さが、他の部分よりも高く形成されているため、管体の内壁面の角部に対し、突条部を確実に密着させることができる。その結果、管体の角部における止水性能を向上することができる。
上記管体継手において、前記各突条部の高さは、前記各管体の角部に近づくにしたがって高くなるように形成することができる。
上記各管体継手では、前記各管体の角部と対応する箇所において、前記止水ゴムの第1端部と前記第1固定部材との間に配置され、当該第1固定部材によって前記角部を押圧するに構成された第1押え部材と、前記止水ゴムの第2端部と前記第2固定部材との間に配置され、当該第2固定部材によって前記角部を押圧するに構成された第2押え部材と、をさらに備えることができる。
上記管体継手において、前記各押え部材は、前記角部に沿うようにL字状に形成することができる。
上記管体継手において、前記各押え部材は、第1板材と第2板材とを連結したL字状に形成され、当該第1及び第2板材の連結箇所の厚みが他の箇所よりも大きく形成することができる。
上記各管体継手では、前記各管体の角部と対応する箇所において、前記止水ゴムの第1端部と第1管体の内壁面との間に配置され、前記止水ゴムによって当該角部に押し付けられる第1充填部材と、前記止水ゴムの第2端部と第2管体の内壁面との間に配置され、前記止水ゴムによって当該角部に押し付けられる第2充填部材と、をさらに備えることができる。
本発明に係る第2の管体継手は、軸方向に相対し複数の角部を有する断面多角形状に形成された第1及び第2の管体の目地部の内側に配置される管体継手であって、
前記第1及び第2の管体の内壁面にそれぞれ固定される第1端部及び第2端部、及び当該第1及び第2端部を連結し伸縮可能な伸縮部、を有し、前記両管体の内壁面に沿って周方向に延びる筒状に形成された、止水ゴムと、
前記止水ゴムの第1端部を押圧するように、前記第1の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第1固定部材と、前記止水ゴムの第2端部を押圧するように、前記第2の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第2固定部材と、
を備え、
前記各管体の角部と対応する箇所において、
前記止水ゴムの第1端部と前記第1固定部材との間に配置され、当該第1固定部材によって前記角部を押圧するに構成された第1押え部材と、
前記止水ゴムの第2端部と前記第2固定部材との間に配置され、当該第2固定部材によって前記角部を押圧するに構成された第2押え部材と、をさらに備えている。
本発明に係る第3の管体継手は、軸方向に相対し複数の角部を有する断面多角形状に形成された第1及び第2の管体の目地部の内側に配置される管体継手であって、
前記第1及び第2の管体の内壁面にそれぞれ固定される第1端部及び第2端部、及び当該第1及び第2端部を連結し伸縮可能な伸縮部、を有し、前記両管体の内壁面に沿って周方向に延びる筒状に形成された、止水ゴムと、
前記止水ゴムの第1端部を押圧するように、前記第1の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第1固定部材と、前記止水ゴムの第2端部を押圧するように、前記第2の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第2固定部材と、
を備え、
前記止水ゴムの第1端部と第1管体の内壁面との間に配置され、前記止水ゴムによって当該角部に押し付けられる第1充填部材と、
前記止水ゴムの第2端部と第2管体の内壁面との間に配置され、前記止水ゴムによって当該角部に押し付けられる第2充填部材と、
をさらに備えている。
本発明によれば、断面多角形状の管体において、内壁面の角部での止水性能を向上することができる。
本発明の管体継手が対象とする第1及び第2管体の斜視図である。 図1の管体に取付けられる管体継手の一部斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 止水ゴムの断面図である。 止水ゴムの角部の第1端部を背面から見た斜視図である。 図5の側面図である。 管体継手の施工方法を示す図である。 本発明に係る管体継手の他の例を示す側面図である。 押え部材の他の例を示す側面図である。 押え部材の他の例を示す側面図である。 本発明に係る管体継手の他の例を示す側面図である。
以下、本発明に係る管体継手の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る管体継手が対象とする第1及び第2管体の斜視図、図2は図1の管体に取付けられる管体継手の一部斜視図、図3は図2のA−A線断面図である。
<1.管体継手の構造>
図1に示すように、本実施形態に係る管体継手が対象とする第1管体2及び第2管体1は、それぞれ、断面矩形状に形成されている。そして、これら管体2,3は、軸方向に相対するように互いに隣接し、その内部空間が互いに連通した状態で地下に埋設されており、トンネル等の地下構造物の少なくとも一部を構成している。両管体2,3の間には隙間が形成され、この隙間を埋めるように、環状の弾性継手により構成された目地部4が配置されている。なお、これら管体2,3の設置時には、両管体2,3の隙間は目地部4で埋められているが、例えば、地震が発生した場合には、この隙間は広がる可能性がある。
図2は、両管体2,3の連結部分に取付けられた管体継手の一部を示している(実際は管体2,3の全周に亘って形成されている)。より詳細には、矩形状に形成された管体2,3の角部付近に取付けられた管体継手の一部を示している。同図に示すように、管体継手は、両管体2,3の内壁面に沿って角筒状に形成されており、両管体2,3の端部同士を連結する止水ゴム5と、この止水ゴム5の軸方向の両端部を各管体2,3に押さえつける複数の第1固定部材6及び第2固定部材7と、を備えている。止水ゴム5は、目地部4を挟んで両管体2,3の内壁面全周に沿って周方向に延びる角筒状に形成されており、各管体2,3の4つの角部に沿うように、止水ゴム5も4つの角部を有している。複数の第1固定部材6は、第1管体2の内壁面に沿って周方向に隣接するように配置されている。同様に、複数の第2固定部材7は、第2管体3の内壁面に沿って周方向に隣接するように配置されている。
次に、図3を参照しつつ、この管体継手をさらに詳細に説明する。まず、第1管体2及び第2管体3の内壁面には、それぞれ、周方向に沿って所定間隔をおいて、予めアンカーボルト10が、固定されており、これらアンカーボルト10の先端部が各管体2,3の内壁面から突出している。
続いて、止水ゴム5について説明する。図3に示すように、この止水ゴム5は、軸方向の両端部に平坦な板状の第1端部51及び第2端部52を有しており、これら両端部51,52を連結するように、断面がU字形の伸縮部53が一体的に設けられている。そして、第1端部51が第1管体2の内壁面の端部に固定され、第2端部52が第2管体3の内壁面の端部に固定される。この状態で、U字状の伸縮部53は、管体2,3の内部空間側に突出するように配置される。また、第1端部51及び第2端部52には、管体2,3の内壁面に沿って所定間隔をおいて複数の長穴状の貫通孔511,521がそれぞれ形成されており、これら貫通孔511,521に上述したアンカーボルト10が挿通されている。さらに、第1端部51及び第2端部52において、各管体2,3と対向する面には、周方向に沿って延びる複数の突条部8,9が形成されているが(図4参照)、図3では、押し潰されているため、図示を省略する。この点は、後述する。
止水ゴム5は、例えば、繊維の基布23を内部に有するゴムにより形成することができる。例えば、止水ゴム5は、基布23とゴムとの総厚みが5〜20mmで形成することができる。このようなゴムとしては、例えば、天然ゴム系、クロロプレン系、EPDM系のゴムを利用できる。また、繊維の基布23としては、例えば、ナイロン基布を利用できる。
次に、固定部材6,7について説明する。両固定部材6,7は、同様の構成を有しているため、ここでは、第1固定部材6について説明する。各第1固定部材6は、第1管体2の内壁面に沿って延びるように板状に形成されており、上述したアンカーボルト10が挿通される貫通孔611が所定間隔をおいて形成されている。より詳細に説明すると、各第1固定部材6の貫通孔611には、止水ゴム5の貫通孔511から突出するアンカーボルト10が挿通される。そして、各第1固定部材6の貫通孔611から突出するアンカーボルト10には、2枚の座金(例えば、上側にバネ座金を配置し、下側に平座金を配置する)91とナット11が取付けられ、ナット11を締め付けることで、各第1固定部材6が止水ゴム5の第1端部51を押圧し、第1管体2の内壁面に押し付けるようになっている。
なお、上述した固定部材6,7は、例えば、ステンレス、SS材などの鋼板により形成することができる。
次に、止水ゴム5の突条部8,9について、図4〜図6を参照しつつ説明する。図4は止水ゴムの断面図、図5は止水ゴムの角部の第1端部を背面から見た斜視図、図6は図5の側面図である。第1端部51及び第2端部52に設けられている突条部8、9は、同じであるため、以下では、主として、第1端部51に取付けられている突条部8について説明する。
図4に示すように、止水ゴム5の第1端部51及び第2端部52の背面(図4では下面)には、第1端部51の延びる方向に沿って複数(本実施形態では2つ)の突条部8が形成されている。これら複数の突条部8,9は、第1及び第2端部51,52の周方向の全周に亘って連続して形成されている。また、複数の突条部8,9は、所定間隔をおいて、第1端部51の幅方向の中央付近に配置されている。そして、図6に示すように、各突条部8の第1端部51の背面からの高さは、大部分がt1に設定されているが、止水ゴム5の角部においてt1よりも高いt2に設定されている。角部における突条部8の高さt2は、高さt1のおおよそ1.1〜2倍となっている。また、突条部8の高さは、角部の近傍において、角部に近づくにつれてt1からt2へと徐々に高くなるように形成されている。なお、突条部8の高さt1は、例えば、3〜5mmとすることができ、高さt2は、4〜10mmとすることができる。
<2.管体継手の施工方法>
次に、管体継手の施工方法について、図7も参照しつつ説明する。なお、図7は、止水ゴム5を第1端部51側から見た図であるが、第2端部52についても同様に施工される。まず、図7(a)に示すように、各管体2,3の内壁面において、目地部4側に位置する突条部8が配置される位置に、ブチルゴムなどのゴム製のシート100を配置する。続いて、目地部4を覆うように、止水ゴム5を取付ける。このとき、アンカーボルト10は、既に各管体2,3に取付けられている。そして、止水ゴム5の第1端部51及び第2端部52の角部を、各管体2,3の内壁面の角部に押し付けつつ、第1端部51及び第2端部52の貫通孔511,521にアンカーボルト10を挿通する。これにより、図7(b)に示すように、突条部8,9が各管体2,3の内壁面に密着される。特に、角部に配置されている突条部8,9は、他よりも高く形成されているため、管体2,3の内壁面に角部にしっかりと密着する。
続いて、第1固定部材6及び第2固定部材7を取付ける。すなわち、これら固定部材6,7の貫通孔611,711にアンカーボルト10を挿通する。その後、座金91及びナット11を、各固定部材6,7から突出するアンカーボルト10に取付け、ナット11を締め付ける。これにより、各固定部材6,7が止水ゴム5の第1端部51及び第2端部52を押圧する。その過程において、図7(c)に示すように、突条部8,9は、管体2,3の内壁面に押し付けられ、押し潰される。その結果、図3に示すように、止水ゴム5の第1及び第2端部51,52の背面が管体2,3の内壁面に当接し、ナット11の締め付けが完了する。なお、角部を挟んで直交するように配置されている一対の固定部材6において、突き合わされている端部65には、テーパが形成されており、面接触するように構成されている。こうして、管体継手の施工が完了する。
なお、上述したように、地震の発生などで、両管体2,3の隙間が広がった場合には、止水ゴム5の伸縮部53が延びるため、止水状態を保つことができる。
<3.特徴>
以上のように、本実施形態に係る管体継手によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)止水ゴム5の第1端部51及び第2端部52の背面に、複数の突条部8,9を周方向に延びる設け、施工時には、各固定部材6,7で第1端部51及び第2端部52を押圧することで、突条部8,9を押し潰している。これにより、突条部8,9に設置圧が集中するため、止水ゴム5と管体2,3の内壁面との密着性が向上する。その結果、例えば、目地部4から管体2,3の内部空間への水の浸入を確実に防止することができる。
(2)止水ゴム5の角部の対応する部分の突条部8,9の高さt2は、他の部分よりも高く形成されている。そのため、管体2,3の内壁面の角部に対し、突条部8,9を確実に密着させることができる。その結果、管体2,3の角部における止水性能を向上することができる。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。但し、以下の変形例は、適宜、組み合わせることができる。
<4−1>
上記実施形態では、突条部8,9の高さが、角部に近づくにしたがって徐々に高くなるようにしているが、角部付近の突条部8、9が、他の部分から突出するように、形成することもできる。
<4−2>
管体2,3の角部における止水性能を向上するには、例えば、次のような方法もある。図8に示すように、この例では、止水ゴム5の第1及び第2端部51,52と、第1及び第2固定部材6,7との間に、押え部材40を配置している。この押え部材40は、第1及び第2端部51,52の角部に沿うように、板状の第1板材401と第2板材402とを連結した断面L字型に形成されている。施工時には、押え部材40の第1板材401及び第2板材402をそれぞれ、固定部材6,7によって押圧し、これによって止水ゴム5の角部が、管体2,3の角部に押し付けられる。その結果、管体2,3の角部における止水性能をさらに向上することができる。
なお、押え部材40の形状は、特には限定されず、種々の形状が可能である。例えば、図9に示すように、第1板材401と第2板材402との連結部分の板厚を大きくし、各板材401、402の端部に行くほど板厚が小さくなるようにすることができる。これにより、各固定部材6,7を押え部材40に対して押圧したときに、止水ゴム5の角部をより押し込むことができる。その結果、管体2,3の角部と止水ゴム5とをさらに密着させることができ、止水性能をさらに向上することができる。
また、押え部材40は、施工時に角部に沿うように形成されていればよいため、例えば、図10に示すように、第1板材401と第2板材402とを分離しておき、施工時にこれを連結させたり、あるいは接触させた上で、止水ゴム5の角部に配置してもよい。なお、各板材401,402の平面形状は特には限定されず、矩形状、多角形状など種々の形状にすることができる。また、押え部材40は、固定部材6,7と同様の金属で形成することができる。
<4−3>
管体2,3の角部における止水性能を向上する他の方法としては、止水ゴム5と管体2,3の内壁面との間に充填部材を配置する方法がある。すなわち、図11に示すように、管体2,3の内壁面の角部に、ゴムなどの弾性材で形成された充填部材500を配置する。そして、この充填部材500を押圧するように、止水ゴム5を配置すると、止水ゴム5によって充填部材500が押圧され、管体2,3の内壁面の角部と止水ゴム5との間の止水性能を向上することができる。なお、充填部材の形状は特には限定されず、押圧の結果、管体2,3の内壁面の角部と止水ゴム5との間を止水できるように充填されれば、元の形状は特には限定されない。
<4−4>
上記<4−2>及び<4−3>の態様は、それぞれ単独で実現することもできる。すなわち、上記実施形態のような突条部8,9を設けることなく(あるいは高さが同じ突条部を設けた上で)、<4−2>の態様のみ、<4−3>の態様のみ、あるいは<4−2>及び<4−3>を組み合わせた態様とすることもできる。
<4−5>
本発明に係る止水ゴム5は、第1端部51と第2端部52との間にU字状の伸縮部53が形成されているが、その形態は特には限定されない。すなわち、地震等の発生時に両管体の隙間を負荷が発生しないように連結できるように伸縮可能であれば、波形、蛇腹状など種々の形状にすることができる。
<4−6>
上記実施形態では、4つの角部を有する管体に本発明の管体継手を取付けた例を示したが、角部の数は特には限定されず、本発明に係る管体継手は、4以外の角部を有する多角形状の管体に対し、広く適用することができる。
2 :第1管体
3 :第2管体
4 :目地部
5 :止水ゴム
51 :第1端部
52 :第2端部
53 :伸縮部
6 :第1固定部材
7 :第2固定部材

Claims (6)

  1. 軸方向に相対し複数の角部を有する断面多角形状に形成された第1及び第2の管体の目地部の内側に配置される管体継手であって、
    前記第1及び第2の管体の内壁面にそれぞれ固定される第1端部及び第2端部、及び当該第1及び第2端部を連結し伸縮可能な伸縮部、を有し、前記両管体の内壁面に沿って周方向に延びる筒状に形成された、止水ゴムと、
    前記止水ゴムの第1端部を押圧するように、前記第1の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第1固定部材と、
    前記止水ゴムの第2端部を押圧するように、前記第2の管体の内壁面に固定される少なくとも1つの第2固定部材と、
    を備え、
    前記止水ゴムの第1端部及び第2端部には、それぞれ、前記各管体の内壁面と対向する面に、前記周方向に延びる少なくとも1つの突条部が設けられており、
    前記各突条部は、前記各管体の角部と対応する箇所の高さが、他の箇所に比べて高くなるように形成されている、管体継手。
  2. 前記各突条部の高さは、前記各管体の角部に近づくにしたがって高くなるように形成されている、請求項1に記載の管体継手。
  3. 前記各管体の角部と対応する箇所において、
    前記止水ゴムの第1端部と前記第1固定部材との間に配置され、当該第1固定部材によって前記角部を押圧するに構成された第1押え部材と、
    前記止水ゴムの第2端部と前記第2固定部材との間に配置され、当該第2固定部材によって前記角部を押圧するに構成された第2押え部材と、
    をさらに備えている、請求項1または2に記載の管体継手。
  4. 前記各押え部材は、前記角部に沿うようにL字状に形成されている、請求項3に記載の管体継手。
  5. 前記各押え部材は、第1板材と第2板材とを連結したL字状に形成され、当該第1及び第2板材の連結箇所の厚みが他の箇所よりも大きく形成されている、請求項4に記載の管体継手。
  6. 前記各管体の角部と対応する箇所において、
    前記止水ゴムの第1端部と第1管体の内壁面との間に配置され、前記止水ゴムによって当該角部に押し付けられる第1充填部材と、
    前記止水ゴムの第2端部と第2管体の内壁面との間に配置され、前記止水ゴムによって当該角部に押し付けられる第2充填部材と、
    をさらに備えている、請求項1から5のいずれかに記載の管体継手。
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