JP2017104897A - アーク溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイル間に形成される溶接玉の偏りを抑制して、コイルの末端部分を安定して接合することのできるアーク溶接方法を提供する。
【解決手段】溶接対象のコイルを挟持した一対のクランプ電極1、2で、アース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値D1、D2を測定するステップと、各抵抗値D1、D2が同一となるように、一対のクランプ電極1、2の各アース線1a、2aの抵抗値A1、A2を変更するステップと、を含む。
【選択図】図1
【解決手段】溶接対象のコイルを挟持した一対のクランプ電極1、2で、アース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値D1、D2を測定するステップと、各抵抗値D1、D2が同一となるように、一対のクランプ電極1、2の各アース線1a、2aの抵抗値A1、A2を変更するステップと、を含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、アーク溶接方法に係り、特に、モータコイルの末端部分(被溶接部)をアーク放電により溶融して接合するTIG溶接方法等のアーク溶接方法に関する。
従来より、2つの母材(金属)を接合する場合、アーク溶接が用いられる場合が多い。このアーク溶接は、母材にアース極を接続してこのアース極に溶接電源から溶接電流を流し、2つの母材を近接配置した被溶接部と、その被溶接部から所定距離だけ離れた位置に配置した溶接トーチと、の間でアーク放電を発生させ、アークを熱源として母材(または母材と溶加棒)を溶融させて母材同士を接合する方法である。
また、前記アーク溶接には、被覆アーク溶接(手棒溶接)、炭酸ガスアーク溶接、セルフシールドアーク溶接、サブマージアーク溶接、MAG溶接、MIG溶接、TIG溶接、プラズマ溶接等があるが、モータコイル(以下、単にコイルという)の末端部分(導体端子)間の接合には、通常、前記アーク溶接の中で非溶極式(非消耗式ともいう)のTIG溶接が採用されている(例えば、下記特許文献1、2参照)。また、前述のようにコイルの末端部分を接合する場合、母材としてのコイル自体にアース極を接続することが困難であるので、アース線を接続した一対のクランプ電極で溶接対象のコイル(の末端部分)を挟持(クランプ)し、そのクランプ電極からコイルへ電流を流して、当該コイルの末端部分と溶接トーチとの間でアークを発生させている。
ところで、前記したTIG溶接方法等のアーク溶接方法によりコイルの末端部分を溶接する際には、アーク放電により溶融された末端部分(被接合部)に偏平な球状の金属溶湯が発生し、その偏平な球状の金属溶湯が互いに繋がって一つの溶接玉を形成し、これが冷却されることによりコイルの末端部分間が連続して接合される。
しかしながら、上記特許文献1、2に所載のような従来技術では、コイルをクランプする一対のクランプ電極の左右のアンバランス形状(非対称形状)やコイルとクランプ電極の当たり面のワーク毎のアンバランス・変化等により、左右の抵抗値に差が生じて電流量バランスが悪化し、磁気吹きの影響でコイル間に形成される溶接玉が偏り、前記コイルの末端部分を安定して接合し得ない恐れがあった。
本発明は、上記する課題に鑑みてなされたものであり、コイル間に形成される溶接玉の偏りを抑制して、コイルの末端部分を安定して接合することのできるアーク溶接方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるアーク溶接方法は、溶接対象のコイルをアース線を接続した一対のクランプ電極で挟持してアーク溶接するアーク溶接方法であって、溶接対象のコイルを挟持した一対のクランプ電極で、アース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値を測定するステップと、前記各抵抗値が同一となるように、一対のクランプ電極の各アース線の抵抗値を変更するステップと、を含む方法である。
本発明によれば、溶接対象のコイルを挟持した一対のクランプ電極における、アース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値が同一となるように、一対のクランプ電極の各アース線の抵抗値を変更することにより、アーク溶接によりコイル間に形成される溶接玉の偏りを抑制することができ、もって、コイルの末端部分を安定して接合することができる。
以下、図面を参照して本発明のアーク溶接方法の実施形態を説明する。
図1は、本発明のアーク溶接方法が適用されるアーク溶接装置(例えば、TIG溶接装置)の主要構成を示した要部拡大図である。また、図2は、本発明のアーク溶接方法を説明したフロー図である。
図1で示すように、本実施形態のアーク溶接装置10には、主に、当該アーク溶接装置10の負極が接続される溶接トーチのトーチ電極(例えば、TIG溶接装置の場合にはタングステン電極)(不図示)と、正極が接続され、溶接対象のコイルの末端部分(図示例では、三つのコイルの末端部分)を挟持するための一対のクランプ電極1、2と、各クランプ電極1、2に接続されたアース線1a、2aに設けられた可変抵抗3、4と、各可変抵抗3、4の抵抗値を制御する可変抵抗制御装置5とが備えられている。
なお、図示は省略するが、本実施形態のアーク溶接装置10には、アーク溶接のための電源である溶接電源、アーク溶接に必要な高周波かつ高電圧を発生させる高周波発生装置、アークのオン・オフ等のアークの出力制御を行うためのパワースイッチング素子を有する溶接コントローラ、トーチ電極や溶接対象のコイルの末端部分(被溶接部)をシールドするためのアルゴンやヘリウム等の不活性ガス(シールドガス)を供給するシールドガス供給装置、当該アーク溶接装置10の前記各構成要素の動作を制御する溶接制御装置等も備えられている(詳細は、上記特許文献2等を参照されたい)。
前記アーク溶接装置10では、一対のクランプ電極1、2で溶接対象のコイルの末端部分W1〜W3を挟持(図示例では、三つのコイルの末端部分W1〜W3をクランプ電極1、2の挟持方向に対して略直交する方向に当接もしくは近接配置した状態で挟持)し、そのクランプ電極1、2からコイルの末端部分W1〜W3へ電流を流して、当該コイルの末端部分W1〜W3と溶接トーチとの間でアークを発生させ、アーク熱を利用してコイルの末端部分W1〜W3(または、コイルの末端部分W1〜W3と溶加棒)を溶融させてコイル同士を接合する。
ここで、各クランプ電極1、2における、アース線分の抵抗値をA1、A2、クランプ電極分の抵抗値をB1、B2(クランプ電極の形状に依存する値)、コイル・クランプ電極当たり面分の抵抗値をC1、C2、アース線端末部からコイル先端部(アース線端末部から遠位端)までの抵抗値をD1(=A1+B1+C1)、D2(=A2+B2+C2)とすると、ワーク毎のコイルとクランプ電極の当たり面のアンバランス・変化等により、各クランプ電極1、2におけるアース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値D1、D2(特に、そのうちのC1、C2)が変化する可能性があり、このようにアース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値D1、D2が異なる状態でアーク溶接を実施すると、磁気吹きの影響でコイル間に形成される溶接玉が偏る可能性がある。
そこで、本実施形態のアーク溶接装置10では、可変抵抗制御装置5により、溶接対象のコイルを挟持した一対のクランプ電極1、2における、アース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値D1、D2を測定するとともに、各抵抗値D1、D2が同一となるように、各クランプ電極1、2のアース線1a、2aに設けられた可変抵抗3、4の抵抗値を変更して各アース線1a、2aの抵抗値A1、A2を変更する。
具体的には、一対のクランプ電極1、2で溶接対象のコイルの末端部分W1〜W3を挟持した後、前記可変抵抗制御装置5は、各クランプ電極1、2におけるアース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値D1、D2を測定し、測定した各抵抗値D1、D2に基づいて各可変抵抗3、4(の抵抗値)を制御して各アース線1a、2aの抵抗値A1、A2を変更することで、各抵抗値D1、D2を揃える。そして、各抵抗値D1、D2を揃えた状態で、クランプ電極1、2からコイルの末端部分W1〜W3へ電流を流してアークを発生させてコイル同士を接合する。
すなわち、本実施形態のアーク溶接装置10では、図2で示すように、まず、一対のクランプ電極1、2で溶接対象のコイルの末端部分W1〜W3を挟持する(ステップS1)。
次いで、各クランプ電極1、2における、アース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値D1、D2を測定する(ステップS2)。
次に、測定した各抵抗値D1、D2に基づいて各アース線1a、2aに設けられた可変抵抗3、4(の抵抗値)を制御して各アース線1a、2aの抵抗値A1、A2を変更する。これにより、各抵抗値D1、D2を揃える(同一にする)(ステップS3)。
その後、クランプ電極1、2からコイルの末端部分W1〜W3へ電流を流してアークを発生させてコイル同士をアーク溶接(例えば、TIG溶接)する(ステップS4)。
このように、本実施形態によれば、コイルをクランプする一対のクランプ電極1、2の左右のアンバランス形状(非対称形状)やコイルとクランプ電極の当たり面のワーク毎のアンバランス・変化等が発生する状況下であっても、溶接対象のコイルの末端部分W1〜W3を挟持した一対のクランプ電極1、2における、アース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値D1、D2を測定し、その各抵抗値D1、D2が同一となるように、一対のクランプ電極1、2の各アース線1a、2aの抵抗値A1、A2を変更することにより、アーク溶接によりコイル間に形成される溶接玉の偏りを抑制することができ、もって、コイルの末端部分W1〜W3を安定して接合することができる。
以上、本発明の実施形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施形態では、各クランプ電極1、2に接続されたアース線1a、2aに設けられた可変抵抗3、4(の抵抗値)を制御して各アース線1a、2aの抵抗値A1、A2を変更する形態について説明したが、各アース線1a、2aの抵抗値A1、A2を変更する機構は、前述の機構(可変抵抗3、4を利用した機構)に限定されないことは言うまでも無い。
また、上記実施形態では、一対のクランプ電極1、2で平角線からなる三つのコイルの末端部分W1〜W3を挟持する形態について説明したが、溶接対象のコイルの末端部分の形状や数、その挟持状態等も、前述のものに限定されないことは当然である。
1、2…クランプ電極、1a、2a…アース線、3、4…可変抵抗、5…可変抵抗制御装置、10…アーク溶接装置、W1〜W3…コイルの末端部分(被溶接部)
Claims (1)
- 溶接対象のコイルをアース線を接続した一対のクランプ電極で挟持してアーク溶接するアーク溶接方法であって、
溶接対象のコイルを挟持した一対のクランプ電極で、アース線端末部からコイル先端部までの各抵抗値を測定するステップと、
前記各抵抗値が同一となるように、一対のクランプ電極の各アース線の抵抗値を変更するステップと、を含むアーク溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015242407A JP2017104897A (ja) | 2015-12-11 | 2015-12-11 | アーク溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015242407A JP2017104897A (ja) | 2015-12-11 | 2015-12-11 | アーク溶接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017104897A true JP2017104897A (ja) | 2017-06-15 |
Family
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JP2015242407A Pending JP2017104897A (ja) | 2015-12-11 | 2015-12-11 | アーク溶接方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2017104897A (ja) |
-
2015
- 2015-12-11 JP JP2015242407A patent/JP2017104897A/ja active Pending
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