JP2017104891A - レーザ切断装置 - Google Patents

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呉屋 真之
Masayuki Kureya
真之 呉屋
典亮 井上
Noriaki Inoue
典亮 井上
大司 上野
Daiji Ueno
大司 上野
渡辺 眞生
Masanari Watanabe
眞生 渡辺
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Abstract

【課題】切断不良を抑制でき、切断対象物を効率良く切断できるレーザ切断装置を提供する。
【解決手段】レーザ切断装置は、切断対象物にレーザ光を照射して切断対象物を切断する。レーザ切断装置は、切断対象物の表面と対向し切断対象物に対して切断方向に相対移動しながらレーザ光を射出する射出部を有するレーザヘッドと、射出部から射出されたレーザ光による切断対象物の切断部にアシストガスを供給する供給口を含むアシストガス供給部と、切断部の移動により切断対象物に形成された切断溝に少なくとも一部が配置され、アシストガス供給部から供給された前記アシストガスを整流する整流部材と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ切断装置に関する。
特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に開示されているように、コンクリート壁を切断する方法としてレーザ切断装置を用いる方法が知られている。レーザ切断装置は、コンクリート壁にレーザ光を照射してコンクリート壁を溶融させることによって切断する。レーザ光の照射により生成されたコンクリートの溶融物(ドロス)は、供給されるアシストガスによって除去される。アシストガスは、コンクリート壁の外側から溶融物に供給される。アシストガスを供給する方式として、レーザ光を射出するレーザヘッドから供給する方式、及びレーザヘッドとは別のガス供給ノズルから供給する方式が存在する。
特許第2551253号公報 特許第2616278号公報 特許第2720669号公報
レーザ光が照射されることによりコンクリート壁に切断溝が形成され、溶融物の少なくとも一部は切断溝の内側に生成される。コンクリート壁の外側から切断溝にアシストガスを供給する方式の場合、切断溝の内側でアシストガスが拡散し、コンクリート壁の表面から離れるほどアシストガスの流量又は流速が低下する。その結果、切断溝から溶融物が十分に排出されず、切断溝の内側に滞留してしまう。
また、コンクリート壁の外側から切断溝にアシストガスを供給する場合、アシストガスが切断溝の内側に十分に入り込めない可能性がある。その場合においても、切断溝から溶融物が十分に排出されず、切断溝の内側に滞留してしまう。また、切断溝の内側にアシストガスを入り込ませようとして供給するアシストガスの流量又は流速を増大させると、アシストガスのロス分又は消費量が増えてしまうこととなる。
また、切断溝の内側に滞留した溶融物が排出されずに冷えてしまうと、コンクリート壁がレーザ光で切断されても、冷えた溶融物で再び接着してしまい、コンクリート壁の切断不良がもたらされる。
本発明は、コンクリート壁のような切断対象物の切断において切断不良を抑制でき、切断対象物を効率良く切断できるレーザ切断装置を提供することを目的とする。
本発明は、切断対象物にレーザ光を照射して前記切断対象物を切断するレーザ切断装置であって、前記切断対象物の表面と対向し前記切断対象物に対して切断方向に相対移動しながら前記レーザ光を射出する射出部を有するレーザヘッドと、前記射出部から射出された前記レーザ光による前記切断対象物の切断部にアシストガスを供給する供給口を含むアシストガス供給部と、前記切断部の移動により前記切断対象物に形成された切断溝に少なくとも一部が配置され、前記アシストガス供給部から供給された前記アシストガスを整流する整流部材と、を備えるレーザ切断装置を提供する。
前記整流部材は、前記レーザ光の光路に面するガイド面を有し、前記ガイド面は、前記切断対象物の裏面に向かって前記切断方向に垂直な方向に対して離れるように傾斜することが好ましい。
前記整流部材は、前記切断方向に移動することが好ましい。
前記整流部材の少なくとも一部は、前記切断対象物の前記表面の外側に配置され、前記アシストガス供給部は、前記表面の外側から前記アシストガスを供給することが好ましい。
前記供給口は、前記切断溝に配置されることが好ましい。
本発明は、切断対象物にレーザ光を照射して前記切断対象物を切断するレーザ切断装置であって、前記切断対象物の表面と対向し前記切断対象物に対して切断方向に相対移動しながら前記レーザ光を射出する射出部を有するレーザヘッドと、前記レーザ光の照射により前記切断対象物に形成された切断溝に配置され、アシストガスを供給する供給口を含むアシストガス供給部と、を備えるレーザ切断装置を提供する。
少なくとも一部が前記切断溝に配置され、前記レーザ光による前記切断対象物の切断部に面する対向面を有する挿入部材を備え、前記供給口は、前記対向面に配置されることが好ましい。
前記対向面は、前記切断対象物の裏面に向かって前記切断方向に垂直な方向に対して離れるように傾斜することが好ましい。
前記挿入部材は、前記切断方向に移動することが好ましい。
前記アシストガス供給部において、前記切断方向に垂直な方向に沿って前記供給口が複数設けられることが好ましい。
前記アシストガス供給部から供給される前記アシストガスを加熱する加熱装置を備えることが好ましい。
前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光の焦点位置を変更可能な焦点位置変更光学系を備え、前記レーザヘッドは、前記切断対象物の表面と裏面との間において前記焦点位置を変更しながら前記射出部から前記レーザ光を射出することが好ましい。
本発明は、切断対象物にレーザ光を照射して前記切断対象物を切断するレーザ切断装置であって、前記切断対象物の表面と対向し前記切断対象物に対して切断方向に相対移動しながら前記レーザ光を射出する射出部を有するレーザヘッドと、前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光の焦点位置を変更可能な焦点位置変更光学系と、を備え、前記レーザヘッドは、前記切断対象物の表面と裏面との間において前記焦点位置を変更しながら前記射出部から前記レーザ光を射出する、レーザ切断装置を提供する。
前記焦点位置変更光学系は、前記焦点位置が前記裏面に近付くほど前記射出部から射出される前記レーザ光をコリメート化することが好ましい。
前記射出部から射出される前記レーザ光は、前記切断対象物を溶融する第1レーザ光と、前記第1レーザ光よりも移動方向後方において照射され前記切断対象物の溶融物を加熱する第2レーザ光と、を含むことが好ましい。
本発明は、切断対象物にレーザ光を照射して前記切断対象物を切断するレーザ切断装置であって、前記切断対象物の表面と対向し前記切断対象物に対して切断方向に相対移動しながら前記レーザ光を射出する射出部を有するレーザヘッドを備え、前記射出部から射出される前記レーザ光は、前記切断対象物を溶融する第1レーザ光と、前記第1レーザ光よりも移動方向後方において照射され前記切断対象物の溶融物を加熱する第2レーザ光と、を含む、レーザ切断装置を提供する。
前記第2レーザ光の拡がり角度は、前記第1レーザ光の拡がり角度よりも小さいことが好ましい。
前記レーザヘッドに設けられ、前記レーザ光の照射領域のうち移動方向前方の第1領域のエネルギー密度を前記移動方向後方の第2領域のエネルギー密度よりも高める回折光学素子を備えることが好ましい。
前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光の断面の前記切断方向と直交する方向の寸法を拡大する形状調整光学素子を備えることが好ましい。
前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光を前記切断方向と直交する方向に振動させる第1振動光学素子を備えることが好ましい。
前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光を前記切断方向に振動させる第2振動光学素子を備えることが好ましい。
前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部に最も近い集光光学素子を備え、前記第2振動光学素子は、前記レーザ光が前記集光光学素子の光軸と平行又は移動方向前方に照射される第1状態と移動方向後方に照射される第2状態との間で前記レーザ光を振動させ、前記第1状態の時間は、前記第2状態の時間よりも長いことが好ましい。
本発明によれば、切断不良を抑制でき、切断対象物を効率良く切断できるレーザ切断装置が提供される。
図1は、第1実施形態に係るレーザ切断装置を模式的に示す図である。 図2は、第1実施形態に係るレーザ切断装置を模式的に示す斜視図である。 図3は、従来例に係る図であって整流部材が設けられない場合の溶融物の状態を模式的に示す図である。 図4は、第1実施形態に係るレーザ切断装置の変形例を示す図である。 図5は、第1実施形態に係るレーザ切断装置の変形例を示す図である。 図6は、第2実施形態に係るレーザ切断装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図7は、第3実施形態に係るレーザ切断装置の光学系の一例を模式的に示す図である。 図8は、第4実施形態に係るレーザ切断装置の光学系の一例を模式的に示す図である。 図9は、従来例に係る図であって図8に示した光学系から形状調整光学素子を省略したときのレーザ光の照射領域の形状の一例を示す図である。 図10は、第4実施形態に係る図であって図8に示したような形状調整光学素子が設けられているときのレーザ光Lの照射領域の形状の一例を示す図である。 図11は、第5実施形態に係るレーザ切断装置の光学系の一例を模式的に示す図である。 図12は、第5実施形態に係るレーザ光の照射領域におけるエネルギー密度分布の一例を示す図である。 図13は、第6実施形態に係るレーザ切断装置の光学系の一例を模式的に示す図である。 図14は、第6実施形態に係るレーザ光の照射方向を模式的に示す図である。 図15は、第6実施形態に係るレーザ光を振動させる方法を説明するための図である。 図16は、第7実施形態に係るレーザ切断装置の光学系の一例を模式的に示す図である。 図17は、第8実施形態に係るレーザ切断装置の光学系の一例を模式的に示す図である。 図18は、第8実施形態に係るレーザヘッドの動作の一例を示す模式図である。 図19は、従来例に係る図であって光学系に焦点位置変更光学系に設けられてなくレーザ光の焦点位置が変更されない例を示す図である。 図20は、第8実施形態に係る焦点位置変更光学系の変形例を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Aを模式的に示す図である。レーザ切断装置1Aは、切断対象物Sにレーザ光Lを照射して切断対象物Sを切断する。本実施形態において、切断対象物Sは、コンクリート壁Sである。コンクリート壁Sは、例えば原子炉建屋に使用される鉄筋コンクリート壁である。
レーザ切断装置1Aは、コンクリート壁Sの表面Saと対向するように配置され、レーザ光を射出する射出部2を有するレーザヘッド3と、レーザ光Lの照射により発生したコンクリート壁Sの溶融物D(ドロス)を除去するためのアシストガスGを供給するアシストガス供給部4とを備える。
また、レーザ切断装置1Aは、レーザ光源5と、アシストガス供給源6と、レーザ光源5から送出されたレーザ光Lが伝播する光ファイバ7と、アシストガス供給源6から送出されたアシストガスGが流れる供給管8と、レーザ切断装置1Aを制御する制御装置9とを備える。
レーザヘッド3は、レーザ光源5からのレーザ光Lが供給される光学系10と、光学系10を保持する鏡筒11と、鏡筒11と接続されるノズル12とを有する。
レーザ光源5は、レーザ光Lを発振するレーザ発振器を含む。本実施形態において、レーザ光源5は、ファイバレーザ光源である。ファイバレーザ光源は、光ファイバを媒質としてレーザ光Lを出力する。ファイバレーザ出力装置として、例えば、ファブリペロー型ファイバレーザ出力装置又はリング型ファイバレーザ出力装置が用いられてもよい。ファイバレーザ出力装置のファイバとして、エルビウム(Er)、ネオジム(Nd)、及びイッテルビウム(Yb)等の希土類元素が添加されたシリカガラスが用いられてもよい。なお、レーザ光源5は、パルスレーザ光源でもよい。パルスレーザ光源は、例えば高出力のYAGレーザパルス光源も使用可能である。
レーザ光源5から出力されたレーザ光Lは、光ファイバ7を介してレーザヘッド3に供給される。レーザ光Lは、鏡筒11に保持されている光学系10に入射する。光学系10は、複数の光学素子を有する。光学素子は、レーザ光Lをコリメートするコリメート光学素子、及びレーザ光Lを集光してコンクリート壁Sに導く集光光学素子を含む。
ノズル12は、レーザ光Lの進行方向に向かって径が縮小する中空の円錐形状である。ノズル12は、射出部2を有する。射出部2は、ノズル12の先端部に設けられた開口部である。光学系10を通過したレーザ光Lは射出部2から射出される。光学系10の複数の光学素子のうち射出部2に最も近い集光光学素子10Aから射出されたレーザ光Lは、射出部2を介してコンクリート壁Sの表面Saに照射される。
アシストガス供給部4は、アシストガスを供給可能な供給口4Mを含み、射出部2から射出されたレーザ光Lによるコンクリート壁Sの切断部にアシストガスGを供給する。切断部とは、レーザ光Lの照射によりコンクリート壁Sが溶融して切断される部位をいう。本実施形態において、アシストガス供給部4の供給口4Mは、ノズル12の先端部に設けられた開口部である。アシストガスGは、ノズル12の開口部から噴射され、コンクリート壁Sに供給される。アシストガスGとして、例えば、空気、窒素ガス、アルゴンガス、キセノンガス、Coガス、又はこれらの混合ガスを用いることができる。
アシストガス供給源6は、アシストガス供給部4の供給口4Mから噴射させるためのアシストガスGをノズル12に供給する。アシストガス供給源6から送出されたアシストガスGは、供給管8を介してノズル12に供給される。アシストガス供給源6からのアシストガスGは、集光光学素子10Aの光射出面10Aaとアシストガス供給部4との間の空間に供給された後、アシストガス供給部4の供給口4Mからコンクリート壁Sに供給される。
制御装置9は、コンピュータシステムを含み、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサと、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)のようなメモリと、入出力インターフェース回路とを有する。
図2は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Aを模式的に示す斜視図である。本実施形態において、ノズル12の開口部は、射出部2及びアシストガス供給部4の両方の機能を有する。レーザ光Lによるコンクリート壁Sの切断において、射出部2及びアシストガス供給部4の両方がコンクリート壁Sの表面Saと対向する。アシストガスGは、レーザヘッド3からレーザ光Lと同軸の関係でレーザ光Lと一緒にコンクリート壁Sに供給される。
レーザヘッド3から射出されたレーザ光Lがコンクリート壁Sに照射されることにより、コンクリート壁Sの少なくとも一部が溶融し、そのコンクリート壁Sに切断溝Vが形成される。切断溝Vは、切断部が切断方向に移動することによりコンクリート壁Sに形成される。レーザ切断装置1Aは、レーザヘッド3を切断方向に移動するための動力を発生する駆動装置(不図示)を備える。レーザヘッド3は、コンクリート壁Sに対して切断方向に移動しながら射出部2からレーザ光Lを射出する。これにより、切断溝Vが切断方向に拡大し、コンクリート壁Sが切断される。
以下の説明においては、切断方向におけるレーザヘッド3の進行方向の前方を適宜、移動方向前方、と称し、移動方向前方の逆方向を適宜、移動方向後方、と称する。
なお、本実施形態においては、切断対象物Sであるコンクリート壁Sの位置が固定されレーザヘッド3が移動することとするが、切断対象物Sが移動可能である場合、切断対象物Sの切断において切断対象物Sが切断方向に移動してもよいし、レーザヘッド3及び切断対象物Sの両方が切断方向に移動してもよい。
図2に示すように、レーザ光Lは、コンクリート壁Sの表面Saに実質的に垂直に入射する。表面Saに入射したレーザ光Lは、コンクリート壁Sを溶融しながら裏面Sbに向かって進行する。これにより、コンクリート壁Sがレーザ光Lによって貫通され、切断溝Vが形成される。そのレーザ光Lが切断方向に移動することにより、切断溝Vが切断方向に拡大し、コンクリート壁Sが切断される。
本実施形態において、レーザ切断装置1Aは、コンクリート壁Sに形成された切断溝Vに少なくとも一部が配置され、アシストガス供給部4から供給されたアシストガスGを整流する整流部材13を備える。整流部材13は、板状の部材である。整流部材13は、アシストガス供給部4から供給されたアシストガスGをコンクリート壁Sの裏面Sb側にガイドする。
整流部材13は、切断方向に移動する。レーザヘッド3と整流部材13とは、不図示の連結部材を介して連結されており、一緒に移動可能である。なお、レーザヘッド3を移動する駆動装置と、整流部材13を移動する駆動装置とが別々に設けられてもよい。その場合、それら2つの駆動装置は、レーザヘッド3と整流部材13とは同速度で移動するように制御される。
整流部材13は、レーザ光Lによるコンクリート壁Sの切断部に面するガイド面13Gを有する。本実施形態において、ガイド面13Gは、レーザ光Lの光路に面するように配置され、レーザ光Lの光路(集光光学素子10Aの光軸AX)と実質的に平行である。
整流部材13の一部は、コンクリート壁Sの表面Saの外側に配置されてもよい。図2に示す例では、整流部材13の一端部13Aがコンクリート壁Sの表面Saよりも外側(図2では上方)に突出し、整流部材13の他端部13Bがコンクリート壁Sの裏面Sbよりも外側(図2では下方)に突出する。
アシストガス供給部4は、コンクリート壁Sの表面Saの外側から(図2では上方から)、加工溝Vに向けてアシストガスGを供給する。
次に、本実施形態に係るレーザ切断装置1Aの動作について説明する。射出部2及びアシストガス供給部4とコンクリート壁Sの表面Saとが対向した状態で、射出部2からレーザ光Lが射出され、アシストガス供給部4からアシストガスGが噴射される。レーザヘッド3は、レーザ光Lを射出しアシストガスGを噴射しながら切断方向前方に移動する。整流部材13は、レーザヘッド3との相対位置を維持したまま、レーザヘッド3と一緒に切断方向前方に移動する。
レーザ光Lの照射により切断溝Vが形成され、切断溝Vの内側にコンクリート壁Sの溶融物Dが生成される。アシストガス供給部4は、レーザ光Lの光路にアシストガスGを供給して、切断溝Vの内側にアシストガスGを供給する。コンクリート壁Sの表面Sa側から切断溝Vに供給されたアシストガスGは、切断溝Vを裏面Sb側に向かって流れる。切断溝Vの内側に生成された溶融物Dは、表面Sa側から裏面Sb側に向かって流れるアシストガスGの力により裏面Sb側から排出される。
本実施形態においては、切断溝Vに整流部材13が配置される。整流部材13のガイド面13Gと、コンクリート壁Sが未だ切断されていない部分である切断溝Vの底面Vbとの間に、表面Saと裏面Sbとを貫く流路Fが形成される。アシストガス供給部4から切断溝Vの内側に噴射されたアシストガスGは、整流部材13によって拡散を防止されつつ、流路Fを表面Sa側から裏面Sb側に向かって一方向に流れる。これにより、表面Sa側から切断溝Vに流入したアシストガスGは、流量又は流速を維持したまま裏面Sb側に導かれる。そのため、溶融物Dは、切断溝Vに滞留することなく切断溝Vから円滑に排出される。
図3は、従来例に係る図であって整流部材13が設けられない場合の溶融物Dの状態を模式的に示す図である。整流部材13が設けられない場合、アシストガス供給部4から切断溝Vの内側に供給されたアシストガスGは、切断方向後方に拡散してしまう。そのため、表面Sa側から切断溝Vに流入したアシストガスGのうち、裏面Sbまで到達するアシストガスGの流量又は流速は低下してしまう。その結果、図3に示すように、溶融物Dが切断溝Vから排出しきれず、裏面Sbの近傍の切断溝Vの内側に滞留してしまう。切断溝Vの内側に滞留した溶融物Dが冷えてしまうと、コンクリート壁Sは冷えた溶融物で再び接着してしまい、コンクリート壁Sの切断不良がもたらされる。
本実施形態においては、切断溝Vに整流部材13が配置されるので、コンクリート壁Sの表面Saの外側に配置されたアシストガス供給部4から切断溝Vに供給されたアシストガスGは、流量又は流速を維持したまま、切断溝Vを表面Sa側の空間から裏面Sb側の空間まで流れることができる。したがって、切断溝Vの内側に生成された溶融物Dは、切断溝Vから十分に排出される。
また、本実施形態においては、整流部材13は、レーザヘッド3と一緒に切断方向に移動する。これにより、切断溝Vの底面Vbとガイド面13Gの距離とは常に一定に維持され、流路Fが実質的に同一サイズで形成され続ける。そのため、表面Sa側から切断溝Vに流入したアシストガスGは、溶融物Dを排出するために十分な流量又は流速を維持したまま裏面Sb側に導かれる。
図4は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Aの変形例を示す図である。上述の実施形態においては、ノズル12の開口部が射出部2とアシストガス供給部4との両方の機能を有することとした。図4に示すように、アシストガス供給部4を有するガス供給ノズル4Nが、射出部2を有するレーザヘッド3とは別に設けられてもよい。図4に示す例において、アシストガス4は、切断方向において射出部2と整流部材13との間に配置される。レーザヘッド3と整流部材13とガス供給ノズル4Nとは切断方向に一緒に移動する。
図5は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Aの変形例を示す図である。上述の実施形態においては、ガイド面13Gは、レーザ光Lの光路と実質的に平行であることとした。図5に示すように、ガイド面13Gは、コンクリート壁Sの裏面Sbに向かってレーザ光Lの光路(集光光学素子10Aの光軸AX)から離れるように傾斜してもよい。すなわち、ガイド面13Gは、コンクリート壁Sの裏面Sbに向かって切断方向VSに垂直な方向HSに対して離れるように傾斜してもよい。溶融物Dは飛散するので、整流部材13に飛散した溶融物Dが付着すると、整流部材13とコンクリート壁Sとが溶融物Dにより固着し、整流部材13がコンクリート壁Sに固定されてしまう可能性がある。ガイド面13Gを傾斜させることにより、溶融物Dが整流部材13に付着することが抑制され、整流部材13がコンクリート壁Sに固定されることが抑制される。
なお、上述の実施形態においては、整流部材13が板状の部材であることとした。整流部材13は棒状の部材でもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図6は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Bの一例を模式的に示す斜視図である。図6に示すように、本実施形態において、アシストガス供給部4の供給口4Mは、コンクリート壁Sに形成された切断溝Vに配置される。
レーザ切断装置1Bは、少なくとも一部が切断溝Vに配置される挿入部材14を備える。挿入部材14は、射出部2から射出されたレーザ光Lの光路に面する対向面14Gを有する。アシストガス供給部4は、対向面14Gに配置される。
本実施形態において、アシストガス供給部4の供給口4Mは、挿入部材14の対向面14Gに形成された開口部である。挿入部材14の内部にはアシストガス供給部4の供給口4Mと接続される内部流路14Fが形成される。挿入部材14の内部流路14Fは、供給管8を介してアシストガス供給源6と接続される。アシストガス供給源6から送出されたアシストガスGは、挿入部材14の内部流路14Fを流れた後、アシストガス供給部4の供給口4Mから、対向面14Gと切断溝Vの底面Vbとの間の流路Fに供給される。アシストガス供給部4は、底面Vbに向かってアシストガスGを噴射する。
図6に示すように、アシストガス供給部4の供給口4Mは、レーザ光Lの光路に沿って複数設けられる。すなわち、アシストガス供給部4において、切断方向VSに垂直な方向HSに沿って供給口4Mが複数設けられる。アシストガス供給部4の複数の供給口4MからアシストガスGが同時に噴射される。
本実施形態において、対向面14Gは、コンクリート壁Sの裏面Sbに向かって切断方向VSに垂直な方向HSに対して離れるように傾斜する。
上述の実施形態と同様、レーザヘッド3は、コンクリート壁Sに対して切断方向前方に移動しながら射出部2からレーザ光Lを射出する。挿入部材14は、レーザヘッド3と一緒に切断方向前方に移動する。
また、本実施形態において、レーザ切断装置1Bは、アシストガス供給部4から供給されるアシストガスGを加熱する加熱装置15を備える。本実施形態において、加熱装置15は、供給管8に配置され、アシストガス供給源6から送出されたアシストガスGを加熱して、アシストガス供給部4に供給する。
次に、本実施形態に係るレーザ切断装置1Bの動作について説明する。射出部2とコンクリート壁Sの表面Saとが対向し、切断溝Vに挿入部材14が配置された状態で、射出部2からレーザ光Lが射出され、アシストガス供給部4の供給口4MからアシストガスGが噴射される。レーザヘッド3はレーザ光Lを射出しながら切断方向前方に移動し、挿入部材14はアシストガスGが噴射しながら切断方向前方に移動する。レーザヘッド3と挿入部材14とは、相対位置を維持したまま一緒に切断方向前方に移動する。
レーザ光Lの照射により切断溝Vが形成され、切断溝Vの内側にコンクリート壁Sの溶融物Dが生成される。本実施形態においては、切断溝Vの内側にアシストガス供給部4の供給口4Mが配置されており、切断溝Vの内側で生成された溶融物Dに近い距離から直接的にアシストガスGを噴射することができる。これにより、アシストガスGの力が溶融物Dに十分に作用し、切断溝Vの内側に生成された溶融物Dは、溶融物Dは切断溝Vに滞留することなく、切断溝Vから円滑に排出される。
また、本実施形態においては、アシストガス供給部4から供給されたアシストガスGは切断溝Vの内側に十分に入り込むため、コンクリート壁S(切断溝V)の外側から切断溝VにアシストガスGを供給する方式に比べて、アシストガス供給部4から噴射するアシストガスGの流量又は流速を小さくしても、溶融物Dを排出するために十分な流量又は流速のアシストガスGが溶融物Dに供給される。そのため、アシストガスGのロス分が低減され、アシストガスGの消費量は抑制される。
また、本実施形態においては、アシストガス供給部4の供給口4Mは、レーザ光Lの光路に沿って複数設けられる。複数のアシストガス供給部4の供給口4Mのうち、少なくとも一部の供給口4Mは、表面Saの近傍の切断溝VにおいてアシストガスGを噴射し、少なくとも一部の供給口4Mは、裏面Sbの近傍の切断溝VにおいてアシストガスGを噴射する。そのため、表面Saの近傍の切断溝Vのみならず、裏面Sbの近傍の切断溝Vにも、溶融物Dを排出するために十分な流量又は流速のアシストガスGが供給されるため、溶融物Dは切断溝Vから十分に排出される。
また、アシストガス供給部4の供給口4Mは、挿入部材14の対向面14Gに配置される。そのため、アシストガス供給部4は、ガイド面14Gと底面Vbとの間に形成された流路FにアシストガスGを供給することができる。これにより、アシストガスGの拡散が抑制され、アシストガス供給部4から噴射されたアシストガスGは、裏面Sb側に向かって流れることができる。したがって、溶融物Dは裏面Sb側から切断溝Vの外側に円滑に排出される。
また、対向面14Gは、コンクリート壁Sの裏面Sbに向かってレーザ光Lの光路から離れるように傾斜する。複数のアシストガス供給部4から供給されるアシストガスにより、コンクリート壁Sの裏面Sbに近付くにつれてアシストガスの流量が増すこととなる。対向面14Gを傾斜させることにより、アシストガスの流速が一定に保たれ、圧損が一定となり、アシストガスが円滑に流れる。また、図5を参照して説明した実施形態と同様、対向面14Gを傾斜させることにより、溶融物Dの飛散により挿入部材14とコンクリート壁Sとが固定されることが抑制される。
また、挿入部材14は、レーザヘッド3と一緒に切断方向に移動する。これにより、切断溝Vの底面Vbと対向面14Gの距離とは常に一定に維持され、流路Fが実質的に同一サイズで形成され続ける。そのため、表面Sa側から切断溝Vに流入したアシストガスGは、溶融物Dを排出するために十分な流量又は流速を維持したまま裏面Sb側に導かれる。
また、本実施形態においては、加熱装置15で加熱されたアシストガスGがアシストガス供給部4から供給される。高温のアシストガスGが供給されることにより、溶融物Dの排出中において溶融物Dの粘性の低下が抑制される。溶融物Dの粘性の低下が抑制されることにより、溶融物Dの滞留が抑制され、溶融物Dは切断溝Vから円滑に排出される。
また、本実施形態においては、挿入部材14は、板状の部材である。これにより、曲げ、振動、及び揺動に対する強度が増すとともに、アシストガスGの噴射方向を容易に設定することができる。また、挿入部材14の内部流路14Fを大きくすることにより圧損を抑制することができる。
なお、挿入部材14は、上述の実施形態で説明したような整流部材13と同様、アシストガス供給部4から供給されたアシストガスGを整流してコンクリート壁Sの裏面Sb側にガイドする機能を有してもよい。
なお、上述の実施形態で説明したような整流部材13のアシストガス供給部4の供給口4MからアシストガスGを噴射する際に、供給口4Mと併用してレーザヘッド3の射出部2からアシストガスGを噴出してもよい。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図7は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Cの光学系10の一例を模式的に示す図である。本実施形態においては、レーザヘッド3に設けられた光学系10は、射出部2から射出されるレーザ光Lを切断方向と直交する方向に振動させる第1振動光学素子10Cを備える。
光学系10は、少なくとも、レーザ光Lを集光させる集光光学素子10Aと、集光光学素子10Aよりもレーザ光の光路の上流側に配置されレーザ光をコリメートするコリメート光学素子10Bとを有する。第1振動光学素子10Cは、集光光学素子10Aとコリメート光学素子10Bとの間に配置され、第1振動光学素子10Cには、コリメート光学素子10Bにてコリメートされたレーザ光Lが入射する。
第1振動光学素子10Cは、例えばガルバノミラーであり、集光光学素子10Aから射出されるレーザ光Lの射出角度を変更可能である。第1振動光学素子10Cは、射出角度を時間的に変化させて、射出部2から射出されるレーザ光Lを表面Saと平行な面内において切断方向と直交する方向に振動させる。
コンクリート壁Sを溶融するための十分なレーザ光Lのエネルギー密度を確保するために、レーザ光Lの断面積(ビームスポット径)は小さい方が好ましい。一方、レーザ光Lのビームスポット径が小さくなると、切断溝Vの幅が狭くなり、切断溝VにアシストガスGを供給したとき、切断溝Vでの圧損が大きくなり、切断溝VへのアシストガスGの導入が不十分となる可能性がある。また、切断溝Vの幅が狭いと、切断溝Vで生成された溶融物Dが切断溝Vから排出され難くなり、切断溝Vに滞留する可能性が高くなる。
本実施形態によれば、切断方向と直交する方向にレーザ光Lが振動するので、レーザ光Lのエネルギー密度を低下させることなく、切断溝Vの幅を大きくすることができる。そのため、溶融物Dの排出性を向上させることができる。また、レーザ光Lのビーム径が細い場合、そのレーザ光Lで形成される切断溝Vの幅も細くなるため、上述の実施形態で説明した整流部材13や挿入部材14を切断溝Vに挿入することが困難となる。本実施形態によれば、光学系10を改善することによって切断溝Vの幅を大きくすることができ、溶融物Dの排出性の向上、及び整流部材13や挿入部材14の挿入の容易性の向上を図ることができる。
<第4実施形態>
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図8は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Dの光学系10の一例を模式的に示す図である。本実施形態においては、レーザヘッド3に設けられた光学系10は、射出部2から射出されるレーザ光Lの断面の切断方向の寸法を縮小し、切断方向と直交する方向の寸法を拡大する形状調整光学素子10Dを備える。
形状調整光学素子10Dは、集光光学素子10Aとコリメート光学素子10Bとの間に配置され、形状調整光学素子10Dには、コリメート光学素子10Bにてコリメートされたレーザ光Lが入射する。
形状調整光学素子10Dは、例えば円筒レンズであり、レーザ光Lの照射領域の形状を調整可能である。
図9は、従来例に係る図であって図8に示した光学系10から形状調整光学素子10Dを省略したときの表面Saにおけるレーザ光Lの照射領域の形状の一例を示す図である。図10は、本実施形態に係る図であって図8に示したような形状調整光学素子10Dが設けられているときの表面Saにおけるレーザ光Lの照射領域の形状の一例を示す図である。図10に示すように、形状調整光学素子10Dが設けられることにより、切断方向と直交する方向の寸法が拡大されて、レーザ光Lの照射領域の形状(断面形状)は、楕円形状となる。このとき切断方向は、切断に必要なエネルギー密度を考慮して、元の寸法を維持しても良く、また縮小してもよい。
本実施形態においても、形状調整光学素子10Dの挿入により簡便な機構で切断溝Vの幅を大きくすることができる。
<第5実施形態>
第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図11は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Eの光学系10の一例を模式的に示す図である。本実施形態においては、レーザヘッド3に設けられた光学系10は、レーザ光Lの照射領域におけるエネルギー密度分布を調整可能な回折光学素子10Eを備える。回折光学素子と組み合わせてエネルギー密度分布を調整する手段において,レーザ発振器は,よりレーザ光自体の干渉性が高いシングルモードレーザが効果的である。
回折光学素子10Eは、集光光学素子10Aとコリメート光学素子10Bとの間に配置され、回折光学素子10Eには、コリメート光学素子10Bにてコリメートされたレーザ光Lが入射する。
回折光学素子10Eは、例えばマイクロレンズアレイ又はデジタルミラーデバイス(digital mirror device)を含み、レーザ光Lの照射領域におけるレーザ光Lのエネルギー密度分布を調整可能である。
本実施形態において、回折光学素子10Eは、レーザ光Lの照射領域のうち移動方向前方の第1領域のエネルギー密度を移動方向後方の第2領域のエネルギー密度よりも高めるように、エネルギー密度分布を調整する。
図12は、本実施形態に係るレーザ光Lの照射領域におけるエネルギー密度分布の一例を示す図である。図12に示すように、レーザ光Lの照射領域ARのうち、移動方向前方の第1領域AR1のエネルギー密度は、移動方向後方の第2領域AR2のエネルギー密度よりも高い。第1領域AR1と第2領域AR2とは、照射領域ARを移動方向において2分割した領域である。第1領域AR1と第2領域AR2との境界は、集光光学素子10Aの光軸AXと一致する。
移動方向前方の第1領域AR1のエネルギー密度は、コンクリート壁Sを切断するために必要十分なエネルギー密度である。エネルギー密度が高い第1領域AR1のレーザ光Lによってコンクリート壁Sが溶融及び切断される。
移動方向後方の第2領域AR2のエネルギー密度は、第1領域AR1のレーザ光Lの照射により生成された溶融物Dを加熱するために必要十分なエネルギー密度である。エネルギー密度が低い第2領域AR2のレーザ光Lは、コンクリート壁Sの溶融及び切断には寄与しないものの、生成された溶融物Dが冷えて粘性が低下することを抑制する。
本実施形態によれば、レーザ光源5の出力を過度に高めなくても、回折光学素子10Eによって第1領域AR1のレーザ光Lのエネルギー密度を、コンクリート壁Sを切断するために必要十分なエネルギー密度に高めることができる。第2領域AR2のレーザ光Lの照射により、溶融物Dの粘性の低下が抑制されるため、溶融物Dは切断溝Vに滞留せずに切断溝Vから円滑に排出される。また、第2領域AR2のレーザ光Lの照射により、コンクリート壁Sが冷えた溶融物Dで再び接着してしまう、もしくは溶融物によりレーザ光が端部まで届かなくなることが抑制され、コンクリート壁Sの切断不良が抑制される。
<第6実施形態>
第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図13は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Fの光学系10の一例を模式的に示す図である。本実施形態においては、レーザヘッド3に設けられた光学系10は、射出部2から射出されるレーザ光Lを切断方向に振動させる第2振動光学素子10Fを備える。
第2振動光学素子10Fは、集光光学素子10Aとコリメート光学素子10Bとの間に配置され、第2振動光学素子10Fには、コリメート光学素子10Bにてコリメートされたレーザ光Lが入射する。
第2振動光学素子10Fは、例えばガルバノミラーであり、集光光学素子10Aから射出されるレーザ光Lの射出角度を変更可能である。第2振動光学素子10Fは、射出角度を時間的に変化させて、射出部2から射出されるレーザ光Lを表面Saと平行な面内において切断方向に振動させる。
レーザ光Lの照射によりコンクリート壁Sが溶融し切断される。生成された溶融物Dのうちレーザ光Lよりも移動方向後方の溶融物Dが冷えて粘性が低下し、切断溝Vから排出しきれず、切断溝Vに滞留してしまう可能性がある。冷えた溶融物Dによりコンクリート壁Sが再び接着してしまう可能性がある。
本実施形態によれば、射出部2から射出されるレーザ光Lが切断方向に振動する。切断方向前方に振動したレーザ光Lにより、コンクリート壁Sが溶融及び切断され、切断方向後方に振動したレーザ光Lにより、切断方向後方の溶融物Dは加熱される。そのため、生成された溶融物Dが冷えて粘性が低下することが抑制される。
図14は、本実施形態に係るレーザ光Lの照射方向を模式的に示す図である。第2振動光学素子10Fは、レーザ光Lが集光光学素子10Aの光軸AXと平行又は移動方向前方に照射される第1状態と移動方向後方に照射される第2状態との間でレーザ光Lを振動させる。レーザ光Lが第1状態で照射されることにより、コンクリート壁Sが溶融及び切断される。レーザ光Lが第2状態で照射されることにより、第1状態におけるレーザ光Lの光路よりも切断方向後方に存在する溶融物Dが加熱される。
図15は、本実施形態に係るレーザ光Lを振動させる方法を説明するための図である。図15に示すように、レーザ光Lは、集光光学素子10Aの光軸AXと平行又は移動方向前方に照射される第1状態と、移動方向後方に照射される第2状態とが交互に繰り返されるように振動する。図15に示すように、第1状態の時間は、第2状態の時間よりも長い。
コンクリート壁Sは、第1状態のレーザ光Lにより溶融及び切断されるため、第1状態の時間が短いと、コンクリート壁Lの切断速度が低下してしまう。第2状態のレーザ光Lは、移動方向後方の溶融物Lの冷却防止が目的であるため、第2状態の時間は短くてもよい。したがって、第1状態の時間を長くし、第2状態の時間を短くすることにより、溶融物Dの粘性の低下を抑制しつつ、コンクリート壁Sを効率良く切断することができる。
<第7実施形態>
第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図16は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Gの光学系10の一例を模式的に示す図である。本実施形態においては、レーザヘッド3の射出部2から射出されるレーザ光Lは、第1レーザ光L1と、第1レーザ光L1よりも移動方向後方において照射される第2レーザ光L2と、を含む。
第1レーザ光L1のエネルギー密度は、第2レーザ光L2のエネルギー密度よりも高い。第1レーザ光L1は、コンクリート壁Sを溶融及び切断するためのレーザ光Lであり、コンクリート壁Sを溶融及び切断するために必要十分なエネルギー密度で照射される。第2レーザ光L2は、第1レーザ光L1の照射により生成された溶融物Dを加熱するためのレーザ光Lであり、コンクリート壁Sの溶融及び切断には寄与しないものの、生成された溶融物Dが冷えて粘性が低下することを抑制するために必要十分なエネルギー密度で照射される。第2レーザ光L2の照射により、コンクリート壁Sが冷えた溶融物Dで再び接着してしまうことが抑制され、コンクリート壁Sの切断不良が抑制される。
本実施形態においては、レーザ光源5は、第1レーザ光L1を生成するための第1レーザ光源と、第2レーザ光L2を生成するための第2レーザ光源とを含む。第1レーザ光源から出力された第1レーザ光L1は、第1光ファイバ7Aを介して光学系10に供給される。第2レーザ光源から出力された第2レーザ光L2は、第2光ファイバ7bを介して光学系10に供給される。
第1レーザ光L1は、マルチモードのレーザ光Lであり、第2レーザ光L2は、シングルモードのレーザ光である。シングルモードとは、強度分布がレーザ光Lの照射領域の中心で大きく周辺で確率分布的に小さくなるレーザ光Lである。マルチモードとは、シングルモード以外のレーザ光Lである。
第1レーザ光L1は、第1光ファイバ7Aの射出端から第1拡がり角度αで射出される。第2レーザ光L2は、第2光ファイバ7Bの射出端から第2拡がり角度βで射出される。また、第1レーザ光L1は、第1拡がり角度αに応じた第3拡がり角度α’でコンクリート壁Sに照射される。第2レーザ光L2は、第2拡がり角度βに応じた第4拡がり角度β’でコンクリート壁Sに照射される。拡がり角度とは、集光光学素子10Aの光軸AXと平行な軸に対して一方側のレーザ光Lの最も外側の光線と他方側のレーザ光Lの最も外側の光線とがなす角度である。
本実施形態において、第2レーザ光L2の第2拡がり角度βは、第1レーザ光L1の第1拡がり角度αよりも小さく、第2レーザ光L2の第4拡がり角度β’は、第1レーザ光L1の第3拡がり角度α’よりも小さい。また、第2レーザ光L2の照射領域は、第1レーザ光L1の照射領域よりも小さいことが望ましい。
なお、図16に示す例においては、第1レーザ光L1と第2レーザ光L2の集光点が同一として記載されているが、異なっていてもよい。また、図16に示す例では、第1レーザ光L1及び第2レーザ光L2は集光光学素子10Aを共有しているが、別々の2つの光学系が並列され、第1レーザ光L1が第1の光学系を介して照射され、第2レーザ光L2が第2の光学系を介して照射されてもよい。
本実施形態においては、拡がり角度が大きい第1レーザ光L1でコンクリート壁Sが溶融及び切断され、拡がり角度が小さい第2レーザ光L2で溶融物Dが加熱される。第2レーザ光L2の拡がり角度が大きく、第2レーザ光L2の太さが第1レーザ光L1の太さよりも太いと、第2レーザ光L2は、コンクリート壁Sのうち第1レーザ光L1により切断溝Vが形成されていない部分に照射される可能性が高くなる。その結果、第2レーザ光L2がコンクリート壁Sにけられ、切断溝Vの内側に十分に入り込むことができなかったり、切断溝Vの内側に存在する溶融物Dに十分に照射されなかったり、裏面Sbの近傍の切断溝Vに存在する溶融物Dまで届かなかったりする可能性が高くなる。第2レーザ光L2の拡がり角度を第1レーザ光L1の拡がり角度を小さくして、第2レーザ光L2の太さを第1レーザ光L1の太さよりも細くすることにより、第2レーザ光L2を溶融物Dに効率良く照射することができ、溶融物Dの粘性の低下を抑制することができる。
<第8実施形態>
第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図17は、本実施形態に係るレーザ切断装置1Hの光学系10の一例を模式的に示す図である。本実施形態においては、レーザヘッド3に設けられた光学系10は、射出部2から射出されるレーザ光Lの焦点位置を変更可能な焦点位置変更光学系40を備える。焦点位置変更光学系40は、集光レンズ群41と、第1レンズ群42と、第2レンズ群43とを備える。集光レンズ群41の光軸と、第1レンズ群42の光軸と、第2レンズ群43の光軸とは一致する。
集光レンズ群41は、レーザヘッド3の射出側に固定され、レーザヘッド3から射出されるレーザ光Lを集光する。集光レンズ群41は、メニスカスレンズ411と、両凸レンズ412とを有する。両凸レンズ412は、メニスカスレンズ411よりも射出部2側に配置される。メニスカスレンズ411は、凸側が両凸レンズ412に対向し、メニスカスレンズ411には凹側からレーザ光Lが入射する。両凸レンズ412は、曲率半径が大きい側がメニスカスレンズ411に対向し、両凸レンズ412には曲率半径が大きい側からレーザ光Lが入射する。
第1レンズ群42は、レーザヘッド3の入射側に固定され、光ファイバ7から射出されたレーザ光Lは第1レンズ群42に入射する。第1レンズ群42は、収差の低減を目的として、二枚の平凸レンズ421,422を有する。レーザ光Lの入射側の平凸レンズ421は、凸側が射出側となる平凸レンズ422に対向する。これにより、レーザ光Lの入射側となる平凸レンズ421には平側からレーザ光Lが入射する。また、レーザ光Lの出射側となる平凸レンズ422は、凸側が入射側となる平凸レンズ421に対向する。これにより、レーザ光Lの出射側となる平凸レンズ422には凸側からレーザ光Lが入射する。
第2レンズ群43は、集光レンズ群41と第1レンズ群42との間を移動可能であり、第1レンズ群42とともに、集光レンズ群41の焦点位置を変更する。第2レンズ群43は、メニスカスレンズ431と両凹レンズ432とを有する。両凹レンズ432は、メニスカスレンズ431よりも射出部2側に配置される。メニスカスレンズ431は、凸側が両凹レンズ432に対向し、メニスカスレンズ431には凹側からレーザ光Lが入射する。両凹レンズ432は、曲率半径が小さい側がメニスカスレンズ431に対向し、両凹レンズ432には曲率半径が小さい側からレーザ光Lが入射する。
図18は、本実施形態に係るレーザヘッド3の動作の一例を示す模式図である。図18に示すように、制御装置5(図1参照)は、第2レンズ群43を移動するための動力を発生するアクチュエータ(不図示)を制御して、第2レンズ群43を光軸と平行な方向に移動して、レーザ光Lの焦点距離を変更する。図18に示すように、レーザヘッド3は、コンクリート壁Sの表面Saと裏面Sbとの間において、レーザ光Lの焦点位置を変更しながら、射出部2からレーザ光Lを射出する。
図18に示すように、制御装置9は、例えば表面Saに近いコンクリート壁Sの部位Aから、表面Saと裏面Sbとの間のコンクリート壁Sの部位Bを経て、裏面Sbに近いコンクリート壁Sの部位Cまでレーザ光Lの焦点位置が変化するように第2レンズ群43を移動しながら、レーザ光Lを照射する。
図18に示すように、焦点位置変更光学系40は、焦点位置が裏面Sb(部位C)に近付くほど、射出部2から射出されるレーザ光Lをコリメート化する。これにより、切断効率が向上する。
図19は、従来例に係る図であって光学系10に焦点位置変更光学系40が設けられてなくレーザ光Lの焦点位置が変更されない例を示す図である。図19に示すように、集光光学素子を通過したレーザ光Lは、焦点位置で集光した後、焦点位置から拡がるように照射される。そのため、図19に示すように、例えば焦点位置をコンクリート壁Sの表面Saに合わせた場合、裏面Sbに近づくほどレーザ光Lが拡がり、エネルギー密度が低下するとともに,コンクリート壁Sが余計に溶融され、切断効率が低下してしまう。
本実施形態によれば、焦点位置変更光学系40が設けられ、レーザ光Lの焦点位置が変更されるので、レーザ光Lが拡がることが抑制され、レーザ光Lのエネルギー密度の低下が抑制される。レーザヘッド3は、エネルギー密度の低下を抑制したまま、コンクリート壁Sの表面Saと裏面Sbとの間において焦点位置を変更しながら射出部2からレーザ光Lを射出することにより、コンクリート壁Sを効率良く切断することができる。
また、本実施形態においては、焦点位置変更光学系40は、焦点位置が裏面Sbに近付くほど射出部2から射出されるレーザ光Lをコリメート化する。これにより、レーザ光Lの拡がりが十分に抑制され、例えば部位B,Cに照射されるレーザ光Lを、図19に示したような従来例よりも細くすることができる。したがって、コンクリート壁Sが余計に溶融されることが抑制され、レーザ出力を効率良く切断に使用することが可能となるとともに、コンクリート壁Sの余計な溶融を抑制することで、溶融物の排出性が向上する。これによって排出物を削減する効果も期待できる。
図20は、本実施形態に係る焦点位置変更光学系の変形例を示す図である。焦点位置変更光学系60は、集光レンズ群61と、第1レンズ群62と、第2レンズ群63とを有する。
集光レンズ群61は、レーザヘッド3の射出側に固定され、レーザヘッド3から射出されるレーザ光Lを集光する。集光レンズ群61は、焦点距離の長い二枚の平凸レンズ611,612を有する。レーザ光Lの入射側となる平凸レンズ611は、凸側が出射側となる平凸レンズ612に対向する。これにより、レーザ光Lの入射側となる平凸レンズ611には平側からレーザ光Lが入射する。また、レーザ光Lの出射側となる平凸レンズ612は、平側が入射側となる平凸レンズ611に対向する。これにより、レーザ光Lの出射側となる平凸レンズ612には平側からレーザ光Lが入射する。
第1レンズ群62は、レーザヘッド3の入射側で移動可能であり、光ファイバ7から射出されたレーザ光Lは、第1レンズ群62に入射する。第1レンズ群62は、収差の低減を目的として、平凸レンズ621と両凸レンズ622とを有する。両凸レンズ622は、平凸レンズ621よりもレーザ光Lの射出側に配置される。平凸レンズ621は、凸側が両凸レンズ622に対向し、平凸レンズ621には平側からレーザ光Lが入射する。一方、両凸レンズ622は、入射側と出射側とが略同一形状を有し、入射側から入射された光は出射側で集光される。
第2レンズ群63は、集光レンズ群61と第1レンズ群62との間を移動可能であり、第1レンズ群62とともに、集光レンズ61の焦点位置を変更する。第2レンズ群63は、平凹レンズ631を有する。平凹レンズ631は、凹側がレーザ光Lの入射側を向く。これにより、平凹レンズ631には凹側からレーザ光Lが入射する。
第1レンズ群62と第2レンズ群63とは所定の位置関係で移動する。第1レンズ群62と第2レンズ群63とが所定の位置関係で集光レンズ群61に近づくと、集光レンズ群61から射出されるレーザ光Lの焦点位置が奥側に遠ざかる。第1レンズ群62と第2レンズ群63とが所定の位置関係で集光レンズ群61から遠ざかると、集光レンズ61から射出されるレーザ光Lの焦点位置が手前側に近づく。
なお、上述の各実施形態は適宜に組み合わせることができる。例えば、第3実施形態から第8実施形態で説明したレーザヘッド3に、第1実施形態で説明した整流部材13を組み合わせてもよいし、第2実施形態で説明した挿入部材14を組み合わせてもよい。
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H レーザ切断装置
2 射出部
3 レーザヘッド
4 アシストガス供給部
4M 供給口
4N ガス供給ノズル
5 レーザ光源
6 アシストガス供給源
7 光ファイバ
8 供給管
9 制御装置
10 光学系
10A 集光光学素子
10Aa 光射出面
10B コリメート光学素子
10C 第1振動光学素子
10D 形状調整光学素子
10E 回折光学素子
10F 第2振動光学素子
11 鏡筒
12 ノズル
13 整流部材
13A 一端部
13B 他端部
13G ガイド面
14 挿入部材
14G 対向面
14F 内部流路
15 加熱装置
40 焦点位置変更光学系
41 集光レンズ群
42 第1レンズ群
43 第2レンズ群
60 焦点位置変更光学系
61 集光レンズ群
62 第1レンズ群
63 第2レンズ群
411 メニスカスレンズ
412 両凸レンズ
421,422 平凸レンズ
431 メニスカスレンズ
432 両凹レンズ
611,612 平凸レンズ
621 平凸レンズ
622 両凸レンズ
631 平凹レンズ
D 溶融物
F 流路
G アシストガス
L レーザ光
L1 第1レーザ光
L2 第2レーザ光
V 切断溝
Vb 底面

Claims (22)

  1. 切断対象物にレーザ光を照射して前記切断対象物を切断するレーザ切断装置であって、
    前記切断対象物の表面と対向し前記切断対象物に対して切断方向に相対移動しながら前記レーザ光を射出する射出部を有するレーザヘッドと、
    前記射出部から射出された前記レーザ光による前記切断対象物の切断部にアシストガスを供給する供給口を含むアシストガス供給部と、
    前記切断部の移動により前記切断対象物に形成された切断溝に少なくとも一部が配置され、前記アシストガス供給部から供給された前記アシストガスを整流する整流部材と、
    を備えるレーザ切断装置。
  2. 前記整流部材は、前記レーザ光の光路に面するガイド面を有し、
    前記ガイド面は、前記切断対象物の裏面に向かって前記切断方向に垂直な方向に対して離れるように傾斜する、
    請求項1に記載のレーザ切断装置。
  3. 前記整流部材は、前記切断方向に移動する、
    請求項1又は請求項2に記載のレーザ切断装置。
  4. 前記整流部材の少なくとも一部は、前記切断対象物の前記表面の外側に配置され、
    前記アシストガス供給部は、前記表面の外側から前記アシストガスを供給する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  5. 前記供給口は、前記切断溝に配置される、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  6. 切断対象物にレーザ光を照射して前記切断対象物を切断するレーザ切断装置であって、
    前記切断対象物の表面と対向し前記切断対象物に対して切断方向に相対移動しながら前記レーザ光を射出する射出部を有するレーザヘッドと、
    前記レーザ光の照射により前記切断対象物に形成された切断溝に配置され、アシストガスを供給する供給口を含むアシストガス供給部と、
    を備えるレーザ切断装置。
  7. 少なくとも一部が前記切断溝に配置され、前記レーザ光による前記切断対象物の切断部に面する対向面を有する挿入部材を備え、
    前記供給口は、前記対向面に配置される、
    請求項5又は請求項6に記載のレーザ切断装置。
  8. 前記対向面は、前記切断対象物の裏面に向かって前記切断方向に垂直な方向に対して離れるように傾斜する、
    請求項5から請求項7のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  9. 前記挿入部材は、前記切断方向に移動する、
    請求項5から請求項8のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  10. 前記アシストガス供給部において、前記切断方向に垂直な方向に沿って前記供給口が複数設けられる、
    請求項5から請求項9のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  11. 前記アシストガス供給部から供給される前記アシストガスを加熱する加熱装置を備える、
    請求項5から請求項10のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  12. 前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光の焦点位置を変更可能な焦点位置変更光学系を備え、
    前記レーザヘッドは、前記切断対象物の表面と裏面との間において前記焦点位置を変更しながら前記射出部から前記レーザ光を射出する、
    請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  13. 切断対象物にレーザ光を照射して前記切断対象物を切断するレーザ切断装置であって、
    前記切断対象物の表面と対向し前記切断対象物に対して切断方向に相対移動しながら前記レーザ光を射出する射出部を有するレーザヘッドと、
    前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光の焦点位置を変更可能な焦点位置変更光学系と、を備え、
    前記レーザヘッドは、前記切断対象物の表面と裏面との間において前記焦点位置を変更しながら前記射出部から前記レーザ光を射出する、
    レーザ切断装置。
  14. 前記焦点位置変更光学系は、前記焦点位置が前記裏面に近付くほど前記射出部から射出される前記レーザ光をコリメート化する、
    請求項12又は請求項13に記載のレーザ切断装置。
  15. 前記射出部から射出される前記レーザ光は、前記切断対象物を溶融する第1レーザ光と、前記第1レーザ光よりも移動方向後方において照射され前記切断対象物の溶融物を加熱する第2レーザ光と、を含む、
    請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  16. 切断対象物にレーザ光を照射して前記切断対象物を切断するレーザ切断装置であって、
    前記切断対象物の表面と対向し前記切断対象物に対して切断方向に相対移動しながら前記レーザ光を射出する射出部を有するレーザヘッドを備え、
    前記射出部から射出される前記レーザ光は、前記切断対象物を溶融する第1レーザ光と、前記第1レーザ光よりも移動方向後方において照射され前記切断対象物の溶融物を加熱する第2レーザ光と、を含む、
    レーザ切断装置。
  17. 前記第2レーザ光の拡がり角度は、前記第1レーザ光の拡がり角度よりも小さい、
    請求項15又は請求項16に記載のレーザ切断装置。
  18. 前記レーザヘッドに設けられ、前記レーザ光の照射領域のうち移動方向前方の第1領域のエネルギー密度を前記移動方向後方の第2領域のエネルギー密度よりも高める回折光学素子を備える、
    請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  19. 前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光の断面の前記切断方向と直交する方向の寸法を拡大する形状調整光学素子を備える、
    請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  20. 前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光を前記切断方向と直交する方向に振動させる第1振動光学素子を備える、
    請求項1から請求項19のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  21. 前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部から射出される前記レーザ光を前記切断方向に振動させる第2振動光学素子を備える、
    請求項1から請求項20のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  22. 前記レーザヘッドに設けられ、前記射出部に最も近い集光光学素子を備え、
    前記第2振動光学素子は、前記レーザ光が前記集光光学素子の光軸と平行又は移動方向前方に照射される第1状態と移動方向後方に照射される第2状態との間で前記レーザ光を振動させ、
    前記第1状態の時間は、前記第2状態の時間よりも長い、
    請求項21に記載のレーザ切断装置。
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