JP2017103899A - Motor controller and electric power steering device with the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電動パワーステアリング装置に搭載されたトルクセンサの作動状態を確認する技術に関する。 The present invention relates to a technique for confirming an operating state of a torque sensor mounted on an electric power steering apparatus.
従来、電動パワーステアリング装置に搭載されたトルクセンサとして、ステアリングシャフトに生じるトルクに応じて互いに逆方向にインピーダンスが変化する1対の検出コイルを備えたものがある。そして、この1対の検出コイルの短絡によるトルクセンサの非作動状態を検出する技術として、例えば、特許文献1に開示された技術がある。この技術は、電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)のハードウェア構成は一切変えずに、トルクセンサ回路に対して、トルクセンサ回路に回路用電源電圧及び定電圧用基準電圧が入力されるタイミングで処理を行う付加回路部と、1対の検出コイルの間の短絡を検出する監視回路部とを付加したものである。
Conventionally, as a torque sensor mounted on an electric power steering apparatus, there is one provided with a pair of detection coils whose impedances change in opposite directions according to torque generated in a steering shaft. As a technique for detecting the non-operation state of the torque sensor due to a short circuit of the pair of detection coils, for example, there is a technique disclosed in
しかしながら、上記特許文献1の従来技術は、ECUに対してのハード変更は無いものの、トルクセンサ回路に対して、短絡による非作動状態の検出のための回路を付加しているため、その分のコストアップは避けられないといった問題を有する。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、より簡易な構成で1対の検出コイルの短絡によるトルクセンサの非作動状態を検出することが可能なモータ制御装置及びそれを備えた電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
However, although the prior art of
Therefore, the present invention has been made paying attention to such an unsolved problem of the conventional technology, and detects a non-operating state of a torque sensor due to a short circuit of a pair of detection coils with a simpler configuration. It is an object of the present invention to provide a motor control device that can be used and an electric power steering device including the motor control device.
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係るモータ制御装置は、ステアリングシャフトに生じるトルクに応じて互いに逆方向にインピーダンスが変化する1対の検出コイルと、前記1対の検出コイルに直列接続されてブリッジ回路を形成する1対の抵抗とを有し、前記ブリッジ回路の電圧に基づいて前記トルクを検出するトルクセンサで検出したトルクに基づき操舵補助用の第1のモータ駆動指令値を演算し、前記第1のモータ駆動指令値に基づき、前記ステアリングシャフトに与える操舵補助トルクを発生する電動モータを駆動制御するモータ制御部と、前記ステアリングシャフトに瞬間的なトルク変化を発生する作動確認用の第2のモータ駆動指令値を演算し、前記第2のモータ駆動指令値に基づくモータ駆動信号を前記電動モータへ入力したときの前記トルクセンサの出力の変動の有無に基づき、変動が有ると判定した場合に前記トルクセンサは作動状態であると判定し、変動が無いと判定した場合に前記トルクセンサは非作動状態であると判定する作動確認部と、を備える。
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の態様に係る電動パワーステアリング装置は、上記第1の態様に係るモータ制御装置を備える。
In order to achieve the above object, a motor control device according to a first aspect of the present invention includes a pair of detection coils whose impedances change in opposite directions according to torque generated in a steering shaft, and the pair of detection coils. And a pair of resistors connected in series to the coil to form a bridge circuit, and a first motor drive for assisting steering based on a torque detected by a torque sensor that detects the torque based on the voltage of the bridge circuit A command value is calculated, and based on the first motor drive command value, a motor control unit that drives and controls an electric motor that generates a steering assist torque to be applied to the steering shaft, and an instantaneous torque change is generated in the steering shaft A second motor drive command value for operation confirmation is calculated, and a motor drive signal based on the second motor drive command value is The torque sensor is determined to be in an operating state when it is determined that there is a fluctuation based on the presence or absence of fluctuations in the output of the torque sensor when it is input to the data, and the torque sensor when it is determined that there is no fluctuation. Is provided with an operation confirmation unit that determines that it is in an inoperative state.
In order to achieve the above object, an electric power steering apparatus according to a second aspect of the present invention includes the motor control apparatus according to the first aspect.
本発明であれば、ステアリングシャフトに瞬間的なトルク変化を発生する第1のモータ駆動信号の電動モータへの入力に応じたトルクセンサの出力の変動の有無に基づきトルクセンサがその1対の検出コイルの短絡によって非作動状態となっているか否かを判定することが可能となる。これによって、既存のハードウェア構成を利用した簡易な演算処理や判定処理によってトルクセンサが非作動状態となっているか否かを確認することが可能となるので、作動確認部の機能の一部又は全部をソフトウェアによって容易に実装することが可能となる。即ち、既存のハードウェアの出力信号を利用して上記短絡による非作動状態の発生の有無を確認することが可能となるので、作動確認用の信号を発生するための回路等を別途用意する必要がなく、従来と比較して、簡易な構成でトルクセンサの作動状態を確認することが可能となる。 According to the present invention, the torque sensor detects a pair of detections based on the presence or absence of fluctuations in the output of the torque sensor according to the input to the electric motor of the first motor drive signal that generates an instantaneous torque change in the steering shaft. It is possible to determine whether the coil is in a non-operating state due to a short circuit of the coil. This makes it possible to check whether or not the torque sensor is in an inoperative state by a simple calculation process or determination process using an existing hardware configuration. All can be easily implemented by software. That is, since it is possible to check the occurrence of the non-operation state due to the short circuit using the output signal of the existing hardware, it is necessary to prepare a circuit for generating the operation confirmation signal separately. Therefore, it is possible to check the operating state of the torque sensor with a simple configuration as compared with the conventional case.
次に、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、寸法の関係や比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In the following description of the drawings, the same or similar parts are denoted by the same or similar reference numerals. However, it should be noted that the drawings are schematic and dimensional relationships and ratios are different from actual ones.
Further, the following embodiments exemplify apparatuses and methods for embodying the technical idea of the present invention, and the technical idea of the present invention is the material, shape, structure, and arrangement of components. Etc. are not specified as follows. The technical idea of the present invention can be variously modified within the technical scope defined by the claims described in the claims.
(実施形態)
(構成)
本実施形態に係る車両1は、図1に示すように、左右の転舵輪となる前輪4FR及び4FLと後輪4RR及び4RLとを備えている。前輪4FR及び4FLは、電動パワーステアリング装置3によって転舵される。
本実施形態に係る電動パワーステアリング装置3は、図1に示すように、ステアリングホイール31と、ステアリングシャフト32と、第1のユニバーサルジョイント34と、ロアシャフト35と、第2のユニバーサルジョイント36とを備える。
電動パワーステアリング装置3は、更に、ピニオンシャフト37と、ステアリングギヤ38と、タイロッド39と、ナックルアーム40と、操舵角センサ43と、トルクセンサ100とを備える。
ステアリングホイール31に運転者から作用された操舵力は、ステアリングシャフト32に伝達される。
(Embodiment)
(Constitution)
As shown in FIG. 1, the
As shown in FIG. 1, the electric
The electric
The steering force applied to the
そして、ステアリングシャフト32に伝達された操舵力は、第1のユニバーサルジョイント34を介してロアシャフト35に伝達され、さらに、第2のユニバーサルジョイント36を介してピニオンシャフト37に伝達される。このピニオンシャフト37は、入力軸37aと出力軸37bとを有する。入力軸37aの一端は第2のユニバーサルジョイント36に連結され、他端はトーションバー(不図示)を介して出力軸37bの一端に連結されている。出力軸37bに伝達された操舵力はステアリングギヤ38を介してタイロッド39に伝達される。更に、このタイロッド39に伝達された操舵力はナックルアーム40に伝達され、前輪4FRおよび4FLを転舵させる。
The steering force transmitted to the
ここで、ステアリングギヤ38は、ピニオンシャフト37の出力軸37bに連結されたピニオン38aとこのピニオン38aに噛合するラック38bとを有するラックアンドピニオン形式に構成されている。したがって、ステアリングギヤ38は、ピニオン38aに伝達された回転運動をラック38bで車幅方向の直進運動に変換している。
また、ピニオンシャフト37の出力軸37bには、操舵補助力を出力軸37bに伝達する操舵補助機構41が連結されている。
操舵補助機構41は、出力軸37bに連結したウォームギヤ機構で構成される減速ギヤ42と、この減速ギヤ42に連結された操舵補助力を発生する電動モータ200と、電動モータ200のハウジングに固定支持されたコントロールユニット(ECU)300とを備えている。
Here, the
Further, a
The
電動モータ200は、本実施形態において3相ブラシレスモータであり、図示しない環状のモータロータと環状のモータステータとを備えている。モータステータは、径方向内側に突出する複数の極歯を円周方向に等間隔に備えて構成され、各極歯には励磁用コイルが巻き回されている。そして、モータステータの内側に、モータロータが同軸に配設されている。モータロータは、モータステータの極歯と僅かの空隙(エアギャップ)をもって対向しかつ外周面に円周方向に等間隔に設けられた複数の磁石を備えて構成されている。
モータロータはモータ回転軸に固定されており、モータステータのコイルにコントロールユニット300を介して3相交流電流を流すことでモータステータの各歯が所定の順序に励磁されてモータロータが回転し、この回転に伴ってモータ回転軸が回転する。
The
The motor rotor is fixed to the motor rotation shaft. By passing a three-phase alternating current through the motor stator coil via the
操舵角センサ43は、ステアリングホイール31の操舵角θsを検出する。この操舵角センサ43が検出した操舵角θsは、コントロールユニット300に入力される。
トルクセンサ100は、ステアリングホイール31に付与されて入力軸37aに伝達された操舵トルクTsを検出する。このトルクセンサ100が検出した操舵トルクTsは、コントロールユニット300に入力される。
コントロールユニット300は、車載電源であるバッテリー52から電源供給されることによって作動する。ここで、バッテリー52の負極は接地され、その正極はエンジン始動を行うイグニッションスイッチ53(以下、「IGNスイッチ53」と記載する場合がある)を介してコントロールユニット300に接続されると共に、IGNスイッチ53を介さず直接、コントロールユニット300に接続されている。
The
The
The
コントロールユニット300には、操舵角θs及び操舵トルクTsの他に、車速センサ50で検出した車速Vsが入力される。そして、これらに応じた操舵補助トルクを操舵系に付与する操舵補助制御(操舵アシスト)を行う。具体的には、上記操舵補助トルクを電動モータ200で発生するための操舵補助指令値(操舵補助トルク指令値)を公知の手順で算出し、算出した操舵補助指令値に基づいて電動モータ200の電流指令値を算出する。そして、算出した電流指令値とモータ電流検出値とにより、電動モータ200に供給する駆動電流をフィードバック制御する。
また、コントロールユニット300は、例えば自動駐車制御や車線維持制御等の電動パワーステアリング装置3を利用した自動運転制御を行う自動運転制御装置55と通信可能に接続されている。
In addition to the steering angle θs and the steering torque Ts, the vehicle speed Vs detected by the
The
次に、図2に基づき、電動パワーステアリング装置の主要部の構成について詳細に説明する。
図2において、符号5はハウジングであって、このハウジング5は、入力軸側ハウジング部5aと出力軸側ハウジング部5bとに2分割された構造を有する。入力軸側ハウジング部5aの内部には、入力軸37aが軸受6aによって回転自在に支持されている。また、出力軸側ハウジング部5bの内部には出力軸37bが軸受6b及び6cによって回転自在に支持されている。
Next, the configuration of the main part of the electric power steering apparatus will be described in detail with reference to FIG.
In FIG. 2,
そして、入力軸37a及び出力軸37bは、入力軸37aの内部に配設されたトーションバー30を介して連結されている。
入力軸37a、トーションバー30及び出力軸37bは同軸に配置されており、入力軸37aとトーションバー30とはピン結合し、また、トーションバー30と出力軸37bとはスプライン結合している。
また、出力軸37bには、これと同軸で且つ一体に回転するウォームホイール7が固着されており、電動モータ200で駆動されるウォーム8と出力軸側ハウジング部5b内で噛合している。ウォームホイール7は金属製のハブ7aに合成樹脂製の歯部7bが一体的に固定されている。電動モータ200の回転力は、ウォーム8及びウォームホイール7を介して出力軸37bに伝達され、電動モータ200の回転方向を適宜切り換えることにより、出力軸37bに任意の方向の操舵補助トルクが付与される。
The
The
Further, a worm wheel 7 that is coaxial with and rotates integrally with the
次に、図3に基づき、入力軸37a及び出力軸37b間のトルクを検出するトルクセンサ(トルク検出装置)100を構成するトルク検出部10の構成について説明する。
トルク検出部10は、入力軸37aに形成されたセンサシャフト部11と、入力軸側ハウジング部5aの内側に配置された1対の検出コイルL1及びL2と、両者の間に配置された円筒部材12とを備える。
センサシャフト部11は磁性材料で構成されており、センサシャフト部11の表面には、図3に示すように、軸方向に延びた複数(図3の例では9個)の凸条11aが円周方向に沿って等間隔に形成されている。また、凸条11aの間には溝部11bが形成されている。
Next, based on FIG. 3, the structure of the
The
The
センサシャフト部11の外側には、センサシャフト部11に接近して導電性で且つ非磁性の材料、例えばアルミニウムで構成された円筒部材12がセンサシャフト部11と同軸に配置されており、図2に示すように、円筒部材12の延長部12eは出力軸37bの端部2eの外側に固定されている。
円筒部材12には、前記したセンサシャフト部11の表面の凸条11aに対向する位置に、円周方向に等間隔に配置された複数個(図3では9個)の長方形の窓12aからなる第1の窓列と、この第1の窓列から軸方向にずれた位置に、窓12aと同一形状で、円周方向の位相が異なる複数個(図3では9個)の長方形の窓12bからなる第2の窓列とが設けられている。
A
The
円筒部材12の外周は、同一規格の検出コイルL1及びL2が捲回されたコイルボビン18を保持するヨーク15a及び15bで包囲されている。即ち、検出コイルL1、L2は円筒部材12と同軸に配置され、検出コイルL1は窓12aからなる第1の窓列部分を包囲し、検出コイルL2は窓12bからなる第2の窓列部分を包囲する。
ヨーク15a及び15bは、図2に示すように、入力軸側ハウジング部5aの内部に固定され、検出コイルL1,L2の出力線は、コイルボビン18に圧入されたコイル側端子にコイル先端部分を絡げて半田固定した状態で、基板スルーホールに挿入し、半田付けで接続されている。
The outer periphery of the
As shown in FIG. 2, the
次に、図4に基づき、操舵トルクTsの大きさと検出コイルL1のインダクタンスL1i及び検出コイルL2のインダクタンスL2iとの関係について説明する。
即ち、図4に示すように、右操舵トルク発生時は、円筒部材12が時計方向に回転するから、操舵トルクTsが増大するに従って検出コイルL1のインダクタンスL1iは増加し、検出コイルL2のインダクタンスL2iは減少する。また、左操舵トルク発生時は、円筒部材12が反時計方向に回転するから、操舵トルクTsが増大するに従って検出コイルL1のインダクタンスL1iは減少し、検出コイルL2のインダクタンスL2iは増加する。
Next, the relationship between the magnitude of the steering torque Ts and the inductance L1i of the detection coil L1 and the inductance L2i of the detection coil L2 will be described with reference to FIG.
That is, as shown in FIG. 4, when the right steering torque is generated, the
次に、図5に基づき、トルクセンサ100とコントロールユニット(ECU)300との電気的な接続関係について説明する。
トルクセンサ100は、1対の検出コイルL1,L2とトルクセンサ回路150とで構成され、検出コイルL1,L2とトルクセンサ回路150とはピンP1〜P4を介して接続されている。トルクセンサ回路150とコントロールユニット300とは接地部TS−GND(グランド)で共通接続されると共に、コントロールユニット300からトルクセンサ回路150へ回路用の電源電圧TS−Vcc、定電圧用の基準電圧TS−Vrefが供給され、トルクセンサ回路150からコントロールユニット300へ操舵トルクTsを示すメイントルク信号TS−Main及びサブトルク信号TS−Subが入力される。
Next, an electrical connection relationship between the
The
次に、図6に基づき、トルクセンサ回路150の詳細な構成を説明する。
トルクセンサ回路150は、図6に示すように、操舵トルクTsを検出するブリッジ回路BLDを備える。
このブリッジ回路BLDは、検出コイルL1及び抵抗Z1,Z2が直列に接続された第1アームと、検出コイルL2及び抵抗Z3,Z4が直列に接続された第2アームとから構成されている。
更に、トルクセンサ回路150は、電流増幅部151と、発振部152と、メイン増幅全波整流部153と、サブ増幅全波整流部154と、メイン平滑中立調整部155と、サブ平滑中立調整部156と、監視部160と、回路要素161と、定電圧供給部162と、ノイズフィルタ163とを備える。
Next, a detailed configuration of the
As shown in FIG. 6, the
The bridge circuit BLD includes a first arm in which a detection coil L1 and resistors Z1 and Z2 are connected in series, and a second arm in which a detection coil L2 and resistors Z3 and Z4 are connected in series.
Further, the
電源電圧TS−Vccは、ノイズフィルタ163を介して回路要素161に入力され、回路要素161は、入力された電源電圧TS−Vccを各回路要素及び電流増幅部151に供給する。また、基準電圧TS−Vrefは、ノイズフィルタ163を介して定電圧供給部162に入力される。
発振部152は、定電圧供給部162からの定電圧(基準電圧TS−Vref)の供給を受けて所定周波数の交流電圧を発振出力し、電流増幅部151は、発振部152の出力する交流電圧を増幅する。この増幅された交流電圧Voscが第1のアーム及び第2のアームに供給される。
The power supply voltage TS-Vcc is input to the
The
なお、トルクが作用していない状態で、ブリッジ回路BLDの第1アーム及び第2アームに等しい電流が流れて検出コイルL1の端部(ピン)P1の電圧V3と、検出コイルL2の端部(ピン)P3の電圧V4とが等しくなるように、予め検出コイルL1及びL2の特性を揃えておく。加えて、抵抗Z1と抵抗Z2の接合点の電圧V3と抵抗Z3と抵抗Z4の接合点の電圧V4とが等しくなるように、抵抗Z1〜Z4を揃えておく。
検出コイルL1の接合点P1の電圧V3と、検出コイルL2の接合点P3の電圧V4とは、メイン増幅全波整流部153に入力される。そして、メイン増幅全波整流部153は、電圧V3と電圧V4をこれらの差分の電圧信号に変換し増幅すると共に整流する。更に、整流後の電圧信号は、メイン平滑中立調整部155に入力され、メイン平滑中立調整部155は、この電圧信号の出力波形を調整し、調整後の電圧信号をノイズフィルタ163に入力する。ノイズフィルタ163は、入力された電圧信号のノイズ成分を低減し、ノイズ低減後の電圧信号を、メイントルク信号TS−Mainとして出力する。
In the state where torque is not applied, an equal current flows through the first arm and the second arm of the bridge circuit BLD, and the voltage V3 of the end (pin) P1 of the detection coil L1 and the end of the detection coil L2 ( The characteristics of the detection coils L1 and L2 are aligned in advance so that the voltage V4 of the pin P3 is equal. In addition, the resistors Z1 to Z4 are arranged so that the voltage V3 at the junction of the resistors Z1 and Z2 and the voltage V4 at the junction of the resistors Z3 and Z4 are equal.
The voltage V3 at the junction P1 of the detection coil L1 and the voltage V4 at the junction P3 of the detection coil L2 are input to the main amplification full-
また、抵抗Z1と抵抗Z2の接合点の電圧V1と、抵抗Z3と抵抗Z4の接合点の電圧V2は、サブ増幅全波整流部154に入力される。そして、サブ増幅全波整流部154は、電圧V1と電圧V4をこれらの差分の電圧信号に変換し増幅すると共に整流する。更に、サブ平滑中立調整部156は、この電圧信号の出力波形を調整し、調整後の電圧信号をノイズフィルタ163に入力する。ノイズフィルタ163は、入力された電圧信号のノイズ成分を低減し、ノイズ低減後の電圧信号を、サブトルク信号TS−Subとして出力する。
メイントルク信号TS−Main及びサブトルク信号TS−Subは、コントロールユニット300に入力され、その差が零であるか零以外であるかを診断する。そして、零の場合はブリッジ回路BLDを構成する回路要素は正常であると診断し、差が零以外の信号の場合は、ブリッジ回路BLDを構成する回路要素が故障していると診断して、必要な処置、例えば警告表示をするほか、操舵トルクTsを無効にするなどの処理をする。
Further, the voltage V1 at the junction of the resistors Z1 and Z2 and the voltage V2 at the junction of the resistors Z3 and Z4 are input to the sub-amplification full-
The main torque signal TS-Main and the sub-torque signal TS-Sub are input to the
ここで、上述したトルクセンサ100ではブリッジ回路BLDを構成しているため、ピンP1とピンP3が短絡した場合(即ち、1対の検出コイルL1及びL2が短絡した場合)には電圧V3及びV4が同一になってしまい、全体のインピーダンス変化が発生しても一定値となってしまう。即ち、トルクセンサ100の機能が作動していない非作動状態となる。このようなピン間が短絡したようなトルクセンサを搭載した電動パワーステアリング装置では、トルク入力が一定のアシスト制御になってしまい、運転者がステアリングホイール31を操舵してもアシストされず、マニュアルステアリング状態となってしまう。その結果、運転者に不快感を与えてしまう。
この短絡による故障は、上述した差分による故障診断では検出することができない。そのため、本実施形態では、この短絡によるトルクセンサ100の非作動状態を検出する機能を有するプログラム(以下、「作動確認用プログラム」と記載する場合がある)が、コントロールユニット300に実装されている。
Here, since the
The failure due to this short circuit cannot be detected by the above-described failure diagnosis based on the difference. Therefore, in the present embodiment, a program having a function of detecting the non-operating state of the
次に、図7に基づき、コントロールユニット300の具体的な機能構成について説明する。
コントロールユニット300は、図7に示すように、指令値演算部21と、指令値補償部22と、モータ制御部23と、舵角制御部24と、切替部25と、作動確認部26とを備えている。
指令値演算部21は、操舵補助指令値演算部61と、位相補償部62と、トルク微分回路63と、を備える。
Next, a specific functional configuration of the
As shown in FIG. 7, the
The command
操舵補助指令値演算部61は、操舵トルクTs及び車速Vsをもとに、操舵補助指令値算出マップを参照して操舵補助指令値(操舵補助トルク指令値)を演算する。ここで、操舵補助指令値算出マップは、横軸に操舵トルクTs、縦軸に操舵補助指令値をとり、車速Vsをパラメータとした特性線図で構成されている。操舵補助指令値は、操舵トルクTsの増加に対して最初は比較的緩やかに増加し、さらに操舵トルクTsが増加すると、その増加に対して操舵補助指令値が急峻に増加するように設定されている。この特性曲線の傾きは、車速Vsの増加に従って小さくなるように設定されている。
The steering assist
位相補償部62は、操舵補助指令値演算部61で演算した操舵補助指令値に対して位相補償を行い、位相補償後の操舵補助指令値を加算器78に出力する。ここでは、例えば、(T1s+1)/(T2s+1)のような伝達特性を操舵補助指令値に作用させるものとする。
トルク微分回路63は、操舵トルクTsを微分した操舵トルク変化率をもとに操舵トルクTsに対する補償値を算出し、これを加算器78に出力する。
指令値補償部22は、角速度演算部71と、角加速度演算部72と、収斂性補償部73と、慣性補償部74と、SAT推定フィードバック部75と、を少なくとも備える。
The
The
The command
角速度演算部71は、回転角センサ200aで検出したモータ回転角θを微分してモータ角速度ωを算出する。角加速度演算部72は、角速度演算部71で演算したモータ角速度ωを微分してモータ角加速度αを算出する。
収斂性補償部73は、角速度演算部71で演算したモータ角速度ωを入力し、車両1のヨーの収斂性を改善するためにステアリングホイール31が振れ回る動作に対して、ブレーキをかけるように、収斂性補償値Icを算出する。
慣性補償部74は、電動モータ200の慣性により発生するトルク相当分を補償して慣性感又は制御応答性の悪化を防止するための慣性補償値Iiを算出する。
The angular
The
The
SAT推定フィードバック部75は、操舵トルクTs、モータ角速度ω、モータ角加速度α及び指令値演算部21で演算した操舵補助指令値を入力し、これらに基づいてセルフアライニングトルクSATを推定演算する。
そして、加算器76は、慣性補償部74で算出した慣性補償値IiとSAT推定フィードバック部75で算出したセルフアライニングトルクSATとを加算し、その結果を加算器77に出力する。
加算器77は、加算器76の加算結果と収斂性補償部73で算出した収斂性補償値Icとを加算し、その結果を指令補償値Icomとして加算器78に出力する。
The SAT
The
The
加算器78は、位相補償部62が出力した位相補償後の操舵補助指令値に、トルク微分回路63が出力した補償値と、指令値補償部22が出力した指令補償値Icomとを加算し、補償後の操舵補助指令値を出力する。この補償後の操舵補助指令値は、モータ制御部23に入力する。
モータ制御部23は、電動モータ200の実電流を検出する電流検出器80と、電流指令値演算部81と、減算器82と、電流制御部83と、モータ駆動部85と、を備える。
電流指令値演算部81は、加算器78が出力した操舵補助指令値(操舵補助トルク指令値)から電動モータ200の第1の電流指令値Ireftを演算する。そして、演算した第1の電流指令値Ireftを切替部25に出力する。
The
The
The current command
減算器82は、作動確認部26から入力された第4の電流指令値Irefcと、電流検出器80で検出したモータ電流検出値(実電流値It)との電流偏差を演算し、これを電流制御部83に出力する。
電流制御部83は、上記電流偏差に対して比例積分(PI)演算を行って電圧指令値を出力するフィードバック制御を行う。即ち、上記電流偏差が「0」となるように演算された電圧指令値をモータ駆動部85に出力する。
モータ駆動部85は、電動モータ200に駆動電流を供給するためのインバータ回路(不図示)を備えている。モータ駆動部85は、電流制御部83が出力した電圧指令値に基づいてデューティ演算を行い、電動モータ200の駆動指令となるデューティ比を演算する。そして、そのデューティ比に基づいてインバータ回路を駆動して電動モータ200を駆動制御する。即ち、デューティ比によって制御された駆動電流を電動モータ200に供給する。
The
The
The
舵角制御部24は、自動運転制御装置55からの目標操舵角θs*と、操舵角センサ43からの操舵角θs(以下、「実操舵角θs」と記載する場合がある)と、トルクセンサ100からの操舵トルクTsと、角速度演算部71からのモータ角速度ωとに基づき自動運転制御のための第2の電流指令値Irefmを演算する。そして、演算した第2の電流指令値Irefmを切替部25に出力する。
具体的に、舵角制御部24は、操舵トルクTsに基づき、予め設定したトルク閾値以上の操舵トルクTsに応じた目標操舵角補正値θhaを演算し、この目標操舵角補正値θhaによって目標操舵角θs*を補正する。そして、補正後の目標操舵角θs*と実操舵角θsとの差分を0とするための第2の電流指令値Irefmを演算する。
切替部25は、自動運転制御装置55からの切替指令Asに応じて、作動確認部26に出力する電流指令値を、第1の電流指令値Ireft及び第2の電流指令値Irefmのいずれか一方に切り換える。例えば、切替指令Asの値が「0」のときは、第1の電流指令値Ireftに切り換え、「1」のときは、第2の電流指令値Irefmに切り換える。
The steering
Specifically, the steering
In response to the switching command As from the automatic
次に、図8に基づき、作動確認部26の機能構成を説明する。
作動確認部26は、図8に示すように、パルス設定部260と、電流指令値制御部261と、トルク変動判定部262と、作動判定部263とを備える。なお、これら各機能部の機能は、コントロールユニット300の備えるプロセッサ(不図示)によって上述した作動確認用プログラムを実行することで実現される。
パルス設定部260は、1対の検出コイルL1及びL2の短絡を検出するために電動モータ200に供給するパルス波状の電流変化を発生するモータ駆動電流Imu、Imv及びImwの前記パルス波のパルス幅Pw([ms])及び波高値WL([A])を設定する。以下、このモータ駆動電流Imu、Imv及びImwを、「作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImw」と記載する場合がある。
Next, the functional configuration of the
As shown in FIG. 8, the
The
具体的に、パルス設定部260は、パルス幅Pwを、電動モータ200の型番情報Typに基づき、コントロールユニット300の備えるメモリ(不図示)に予め記憶されたモータの型番毎に各モータの性能に対応するパルス幅Pwの情報が登録されたデータテーブルを参照して決定する。なお、型番情報Typは、例えば、電動モータ200から取得したり、外部端末を介して入力されてメモリに記憶保持されたものを取得したりする。
また、パルス幅Pwは、例えば、ドライバがステアリングホイール31を握っているときに、手感で微かに分かる程度の瞬間的なトルク出力が得られるパルス幅となる。このようなトルク出力を得るためのパルス幅は電動モータの種類(仕様)によって値が異なってくるため、本実施形態では電動モータ200の型番情報Typに基づき適切な値を設定する。
更に、パルス設定部260は、車速センサ50からの車速Vに基づき、パルス波の波高値WLを設定する。
Specifically, the
Further, the pulse width Pw is, for example, a pulse width at which an instantaneous torque output that can be slightly recognized by the hand feeling when the driver is holding the
Furthermore, the
具体的に、パルス設定部260は、波高値WLとして、車速Vsが速いほど小さな波高値を設定し、車速Vsが遅いほど大きな波高値を設定する。但し、アシストトルクだけで操舵が行われるようなトルクは与えないように構成されている。なお、車速Vsだけでなく、型番情報Typにも基づき異なる波高値を設定する構成としてもよい。
パルス設定部260は、設定したパルス幅Pw及び波高値WLを含むパルス情報PSを電流指令値制御部261に出力する。
電流指令値制御部261は、予め設定した作動確認タイミングにおいて、パルス設定部260からのパルス情報PSに基づきパルス電流指令値Ipを演算し、切替部25から入力された第1の電流指令値Ireft又は第2の電流指令値Irefmに、演算したパルス電流指令値Ipを加算した第3の電流指令値Irefpを、第4の電流指令値Irefcとしてモータ制御部23の減算器82に出力する。
Specifically, the
The
The current command
即ち、本実施形態において、第3の電流指令値Irefpは、パルス情報PSに含まれるパルス幅Pw及び波高値WLのパルス波形状の電流を、現在のモータ駆動電流に上乗せした作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwを電動モータ200に供給可能な電流指令値となる。従って、例えば、直進走行中で操舵アシストが行われていない状態であれば、パルス情報PSに含まれるパルス幅Pw及び波高値WLのパルス波形状の電流そのものが電動モータ200に供給される。
また、本実施形態において、上記作動確認タイミングは、例えば、IGNスイッチ53がオン状態になった初期始動時のタイミングを含む所定周期毎のタイミング(常時繰り返し行うタイミング)となる。
That is, in the present embodiment, the third current command value Irefp is an operation confirmation drive current obtained by adding a pulse wave-shaped current having a pulse width Pw and a peak value WL included in the pulse information PS to the current motor drive current. Imu, Imv, and Imw are current command values that can be supplied to the
Further, in the present embodiment, the operation confirmation timing is, for example, a timing for every predetermined period including a timing at the time of initial start when the
一方、電流指令値制御部261は、作動確認タイミングではない通常時は、切替部25から入力された第1の電流指令値Ireft又は第2の電流指令値Irefmをそのまま、第4の電流指令値Irefcとしてモータ制御部23の減算器82に出力する。
トルク変動判定部262は、作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwが電動モータ200に入力される毎に、トルクセンサ100から出力される操舵トルクTsに基づき、操舵トルクTsに変動があるか否かを判定する。そして、この判定結果を示す情報であるトルク変動情報TCを作動判定部263に入力する。ここで、トルク変動情報TCは、例えば、値が「1」であるときにトルクセンサ100のトルク出力に変動があったことを示し、値が「0」であるときにトルク出力に変動が無かったことを示す情報である。
On the other hand, the current command
The torque
作動判定部263は、トルク変動判定部262からのトルク変動情報TCと予め設定された判定回数Nとに基づき、トルクセンサ100が非作動状態であるか否かを判定する。
具体的に、作動判定部263は、トルク変動判定部262からのトルク変動情報TCに基づき、トルク出力に変化が無かったことを示すトルク変動情報TCが連続して入力される回数をカウントし、このカウント値が判定回数Nとなったときに1対の検出コイルL1及びL2に短絡が発生しており、トルクセンサ100が正常に作動していない非作動状態であると判定する。
The
Specifically, the
なお、本実施形態では、N回のカウント中に例えば1回でも変動があったことを示すトルク変動情報TCが入力された場合は、その時点でカウント値をクリアする。
また、本実施形態では、ドライバが、例えば車載のカーナビゲーションシステム(不図示)を介してNの値を設定できるように構成されている。なお、この構成に限らず、例えば、Nとして固定値が設定されている構成、機械的なスイッチによって複数種類のNの値を切り換える構成など他の構成としてもよい。
作動判定部263は、トルクセンサ100が非作動状態であると判定すると、非作動状態であることを示す判定結果Tanを電流指令値制御部261に出力する。一方、トルクセンサ100が非作動状態ではないと判定すると、トルクセンサ100が正常に作動している作動状態であることを示す判定結果Tanを電流指令値制御部261に出力する。例えば、判定結果Tanは、値が「1」のときは非作動状態であることを示し、値が「0」のときは作動状態であることを示す。
In the present embodiment, when the torque fluctuation information TC indicating that the fluctuation has occurred even once, for example, during the N counts, the count value is cleared at that time.
In the present embodiment, the driver is configured to be able to set the value N via, for example, an in-vehicle car navigation system (not shown). Note that the present invention is not limited to this configuration, and other configurations such as a configuration in which a fixed value is set as N and a configuration in which a plurality of types of N values are switched by a mechanical switch may be used.
When the
電流指令値制御部261は、作動判定部263からの判定結果Tanに基づきトルクセンサ100が非作動状態であるか否かを判定する。そして、非作動状態であると判定した場合、自動運転制御装置55からの切替指令Asに基づき、自動運転制御が作動していないときは、以降の自動運転制御の作動を禁止すると共にアシスト動作を停止する第4の電流指令値Irefc(例えば指令値「0」)を減算器82に出力してマニュアルステアリング状態を維持する。具体的に、本実施形態では、トルクセンサ100が非作動状態である間は、切換部25からの入力に関係なく、値「0」の第4の電流指令値Irefcを減算器82に出力する。
The current command
なお、この構成に限らず、電動パワーステアリング装置3が電磁クラッチによってステアリングシャフトへの動力(操舵補助トルク)の伝達及び遮断を行う機能を備えている場合は、電磁クラッチによって動力の伝達を遮断することでマニュアルステアリング状態を維持するようにしてもよい。
一方、自動運転制御が作動しているときは、自動運転制御を徐変させる第4の電流指令値Irefcを減算器82に出力する。例えば、現在の第2の電流指令値Irefmを徐々に小さくしていくように第4の電流指令値Irefcを徐変させながら減算器82に出力して、最終的にマニュアルステアリング状態に移行する。以降は自動運転制御が作動していないときと同様に、自動運転制御の作動を禁止すると共にマニュアルステアリング状態を維持する。
Not limited to this configuration, when the electric
On the other hand, when the automatic operation control is operating, the fourth current command value Irefc that gradually changes the automatic operation control is output to the
(作動確認処理)
次に、図9に基づき、作動確認部26で実行する作動確認処理について説明する。なお、作動確認処理は、メインルーチンにおいて作動確認タイミングで呼び出されて実行されるサブルーチンである。
コントロールユニット300のプロセッサにおいて、作動確認処理が開始されると、図9に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、パルス設定部260において、電動モータ200の型番情報Typを取得し、取得した型番情報Typに基づき作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwのパルス電流指令値Ipに対応するパルス波成分(以下、単に「パルス波成分」と記載する場合がある)のパルス幅Pwを設定する。加えて、車速センサ50から入力される車速Vsに基づき作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwのパルス波成分の波高値WLを設定する。そして、設定したパルス幅Pw及び波高値WLを含むパルス情報PSを、電流指令値制御部261に出力して、ステップS102に移行する。
(Operation confirmation process)
Next, an operation confirmation process executed by the
When the operation confirmation process is started in the processor of the
In step S100, the
ステップS102では、電流指令値制御部261において、パルス情報PSに基づき第3の電流指令値Irefpを演算し、演算した第3の電流指令値Irefpを、第4の電流指令値Irefcとして減算器82に出力する。これにより、パルス情報PSに含まれるパルス幅Pw及び波高値WLを有するパルス波状の電流変化を発生する作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwを電動モータ200に入力して、ステップS104に移行する。
ステップS104では、トルク変動判定部262において、上記パルス波状の電流変化に応じてトルクセンサ100から出力される操舵トルクTsを取得して、ステップS106に移行する。
In step S102, the current command
In step S104, the torque
ステップS106では、トルク変動判定部262において、ステップS104で取得した操舵トルクTsに基づき、トルクの変動が無かったか否かを判定する。そして、変動が無かったと判定した場合(Yes)は、その結果を示すトルク変動情報TCを作動判定部263に出力して、ステップS108に移行する。一方、変動があったと判定した場合(No)は、その結果を示すトルク変動情報TCを作動判定部263に出力し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS108に移行した場合は、作動判定部263において、変動が無かったと判定した連続回数をカウントし、このカウント値に基づき、N回連続して変動が無かったか否かを判定する。そして、N回連続して変動が無かったと判定した場合(Yes)は、カウント値をクリアして、ステップS110に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
In step S106, the torque
When the process proceeds to step S108, the
ステップS110に移行した場合は、作動判定部263において、トルクセンサ100が非作動状態であることを示す判定結果Tanを電流指令値制御部261に出力して、ステップS112に移行する。
ステップS112では、電流指令値制御部261において、入力された判定結果Tanから非作動状態であると判定すると、自動運転制御装置55からの切替指令Asに基づき、現在自動運転制御が作動中であるか否かを判定する。そして、作動中であると判定した場合(Yes)は、ステップS114に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS116に移行する。
When the process proceeds to step S110, the
In step S112, when the current command
ステップS114に移行した場合は、電流指令値制御部261において、現在の第4の電流指令値Irefcを徐々に小さくしていくように徐変させながら減算器82に出力してマニュアルステアリング状態に移行させる。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
なお、マニュアルステアリング状態に移行後は、アシストトルクを「0」とする第4の電流指令値Irefcを減算器82に出力してマニュアルステアリング状態を維持する。
一方、ステップS116に移行した場合は、電流指令値制御部261において、アシストトルクを「0」とする第4の電流指令値Irefcを減算器82に出力してマニュアルステアリング状態を維持する。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
When the process proceeds to step S114, the current command
After the shift to the manual steering state, the fourth current command value Irefc with the assist torque set to “0” is output to the
On the other hand, when the process proceeds to step S116, the current command
(動作)
次に、図10〜図13に基づき、本実施形態の動作について説明する。
運転者がIGNスイッチ53をオン状態とすると、バッテリー52からコントロールユニット300に制御電力が供給され、当該コントロールユニット300が作動状態となる。この初期始動時において、コントロールユニット300は、作動確認タイミングであると判定し、パルス設定部260において、電動モータ200の型番情報Typに基づき作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwを生成するためのパルス電流指令値Ipに対応するパルス波成分のパルス幅Pwを設定する。
例えば、型番情報TypがTypAの場合、図10(a)に示すように、3[ms]のパルス幅Pwを設定し、例えば、型番情報TypがTypBの場合、図10(b)に示すように、5[ms]のパルス幅Pwを設定する。ここでは、TypAであるとして、3[ms]のパルス幅Pwが設定されたとする。
(Operation)
Next, the operation of the present embodiment will be described with reference to FIGS.
When the driver turns on the
For example, when the model number information Typ is TypA, a pulse width Pw of 3 [ms] is set as shown in FIG. 10A. For example, when the model number information Typ is TypB, as shown in FIG. In addition, a pulse width Pw of 5 [ms] is set. Here, it is assumed that the pulse width Pw of 3 [ms] is set assuming that it is TypA.
続いて、パルス設定部260は、現在の車速Vsに基づき、パルス電流指令値Ipに対応するパルス波成分の波高値WLを設定する。
例えば、現在の車速Vsが時速40[km/h]であるときは、波高値WLを、例えば、図11(a)に示す3[A]に設定し、現在の車速Vsが時速0[km/h](停車中)であるときは、波高値WLを、例えば、図11(b)に示すように、時速40[km/h]のときよりも大きい5[A](最大値)に設定する。現在は、車両1が発進前であるため波高値WLとして5[A]が設定される。
Subsequently, the
For example, when the current vehicle speed Vs is 40 [km / h], the peak value WL is set to, for example, 3 [A] shown in FIG. 11A, and the current vehicle speed Vs is 0 [km] per hour. / H] (stopped), the peak value WL is set to 5 [A] (maximum value), which is larger than that at 40 [km / h], for example, as shown in FIG. Set. At present, since the
そして、設定されたパルス幅Pw及び波高値WLを含むパルス情報PSが、電流指令値制御部261に出力される。
電流指令値制御部261は、入力されたパルス情報PSに基づきパルス電流指令値Ipを演算し、演算したパルス電流指令値Ipを、切替部25からの第1の電流指令値Ireft(ここでは「0」)に加えて第3の電流指令値Irefpを演算する。そして、演算した第3の電流指令値Irefpを第4の電流指令値Irefcとして減算器82に出力する。これにより、モータ駆動部85を介して、3[ms]のパルス幅及び5[A]の波高値を有するパルス波状の電流変化を発生する作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwが電動モータ200に入力される。
Then, the pulse information PS including the set pulse width Pw and the peak value WL is output to the current command
The current command
このときのトルクセンサ100から出力される操舵トルクTsは、トルク変動判定部262で取得され、トルク変動の有無が判定される。ここでは、図12(a)に示すパルス波状の電流変化を発生する作動確認用駆動電流に対して、図12(b)に示すように、操舵トルクTsの変動があったとする。これにより、トルク変動判定部262は、トルク変動があったことを示すトルク変動情報TCを作動判定部263に出力する。
作動判定部263は、入力されたトルク変動情報TCに基づき、トルク出力に変動があることから、トルクセンサ100は作動状態であると判定し、作動状態であることを示す判定結果Tanを電流指令値制御部261に出力する。
The steering torque Ts output from the
The
電流指令値制御部261は、入力された判定結果Tanに基づき、トルクセンサ100は作動状態であることから、以降は、次の作動確認タイミングとなるまで、入力される第1の電流指令値Ireft又は第2の電流指令値Irefmをそのまま第4の電流指令値Irefcとして減算器82に出力する。
その後、例えば、運転者が車両1を発進させ、時速40[km/h]で直進走行中に作動確認タイミングとなったとする。
この場合、パルス設定部260は、3[ms]のパルス幅Pw及び3[A]の波高値WLを設定し、これらを含むパルス情報PSを電流指令値制御部261に出力する。
Since the
Thereafter, for example, it is assumed that the driver starts the
In this case, the
これにより、電流指令値制御部261において第3の電流指令値Irefpが演算され、モータ駆動部85を介して、3[ms]のパルス幅及び3[A]の波高値を有するパルス波状の電流変化を発生する作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwが電動モータ200に入力される。
このときのトルクセンサ100から出力される操舵トルクTsは、トルク変動判定部262で取得され、トルク変動の有無が判定される。そして、この判定結果を示すトルク変動情報TCが作動判定部263に出力される。ここでは、図12(c)に示すように、操舵トルクTsの変動が無かったとする。これにより、トルク変動判定部262は、トルク変動が無かったことを示すトルク変動情報TCを作動判定部263に出力する。
As a result, the current command
The steering torque Ts output from the
作動判定部263は、入力されたトルク変動情報TCと連続回数Nとに基づき、トルクセンサ100が非作動状態であるか否かを判定する。ここでは、N回(例えば3回)連続してトルク出力に変動が無かったこととして、トルクセンサ100は非作動状態であると判定する。そして、非作動状態であることを示す判定結果Tanを電流指令値制御部261に出力する。
引き続き、電流指令値制御部261は、入力された判定結果Tanからトルクセンサ100が非作動状態であると判定する。続いて、自動運転制御装置55からの切替指令Asに基づき、現在自動運転制御が作動しているか否かを判定する。ここでは、自動運転制御が作動していることとする。
The
Subsequently, the current command
電流指令値制御部261は、自動運転制御が作動していると判定すると、現在の第4の電流指令値Irefc(第2の電流指令値Irefm)に基づき、例えば、図13に示すように、現在のモータ駆動電流が徐々に小さくなるように徐変した値の第4の電流指令値Irefcを減算器82に出力する。これにより、アシストトルクを減少方向に徐変させながらマニュアルステアリング状態に移行する。マニュアルステアリング状態に移行後は、値「0」の第4の電流指令値Irefcを減算器82に出力してマニュアルステアリング状態を維持し、以降の自動運転制御の作動を禁止する。
一方、トルクセンサ100が非作動状態であると判定したときに、自動運転制御が作動していない場合は、値「0」の第4の電流指令値Irefcを減算器82に出力してマニュアルステアリング状態を維持し、以降の自動運転制御の作動を禁止する。
なお、この構成に限らず、自動運転制御の作動を禁止する信号を自動運転制御装置55に出力して、自動運転制御装置55側で作動を禁止する処理(例えば、切替指令Asを「0」に固定等)を行う構成とするなど他の構成としてもよい。
If the current command
On the other hand, when it is determined that the
Not limited to this configuration, a signal for prohibiting the operation of the automatic operation control is output to the automatic
ここで、コントロールユニット300はモータ制御装置に対応し、作動確認部26は作動確認部に対応し、電流指令値制御部261は自動運転作動制御部に対応し、指令値演算部21、指令値補償部22、モータ制御部23及び舵角制御部24はモータ制御部に対応する。
また、第1の電流指令値Ireftは第1のモータ駆動指令値(第1の電流指令値)に対応し、第3の電流指令値Irefpは第2のモータ駆動指令値(第2の電流指令値)に対応する。
また、第2の電流指令値Irefmは第4の電流指令値に対応し、パルス電流指令値Ipは第3の電流指令値に対応する。
Here, the
The first current command value Ireft corresponds to the first motor drive command value (first current command value), and the third current command value Irefp is the second motor drive command value (second current command value). Value).
The second current command value Irefm corresponds to the fourth current command value, and the pulse current command value Ip corresponds to the third current command value.
(実施形態の効果)
(1)本実施形態に係るコントロールユニット300は、指令値演算部21、指令値補償部22及びモータ制御部23が、ステアリングシャフト32に生じる操舵トルクTsに応じて互いに逆方向にインピーダンスが変化する1対の検出コイルL1及びL2と、1対の検出コイルL1及びL2に直列接続されてブリッジ回路BLDを形成する1対の抵抗Z1,Z2及びZ3,Z4とを有し、ブリッジ回路BLDの電圧に基づいて操舵トルクTsを検出するトルクセンサ100で検出した操舵トルクTsに基づき操舵補助用の第1のモータ駆動指令値(第1の電流指令値Ireft)を演算し、第1のモータ駆動指令値に基づき、ステアリングシャフト32に与える操舵補助トルクを発生する電動モータ200を駆動制御する。
(Effect of embodiment)
(1) In the
加えて、作動確認部26が、ステアリングシャフト32に瞬間的なトルク変化を発生する作動確認用の第3の電流指令値Irefpを演算し、第3の電流指令値Irefpに基づくモータ駆動信号(作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImw)を電動モータ200へ入力したときのトルクセンサ100の出力の変動の有無に基づき、変動が有ると判定した場合にトルクセンサ100は作動状態であると判定し、変動が無いと判定した場合にトルクセンサ100は非作動状態であると判定する。
この構成であれば、ステアリングシャフト32に瞬間的なトルク変化を発生する作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwの、電動モータ200への入力に応じたトルクセンサ100の出力の変動の有無に基づき、トルクセンサ100がその一対の検出コイルL1及びL2の短絡によって非作動状態となっているか否かを判定することが可能となる。これによって、簡易な演算処理や判定処理によって非作動状態となっているか否かを判定することが可能となるので、作動確認部26の機能をソフトウェアによって容易に実装することが可能となる。従って、既存の電動パワーステアリング装置3のシステムに対して、ハードウェアの追加や変更をすることなくソフトウェアの変更のみで、トルクセンサ100の作動状態を確認することが可能となる。
In addition, the
With this configuration, the operation confirmation drive currents Imu, Imv, and Imw that generate an instantaneous torque change in the steering
(2)指令値演算部21、指令値補償部22及びモータ制御部23が、電動モータ200に操舵補助用のモータ駆動電流を供給するための第1の電流指令値Ireftを演算する。作動確認部26が、電動モータ200に作動確認用のモータ駆動電流を供給するための第3の電流指令値Irefpを演算する。
この構成であれば、ステアリングシャフト32に瞬間的なトルク変化を発生する作動確認用駆動電流Imu、Imv及びImwの、電動モータ200への入力に応じたトルクセンサ100の出力の変動の有無に基づき、トルクセンサ100がその一対の検出コイルL1及びL2の短絡によって非作動状態となっているか否かを判定することが可能となる。これによって、電流指令値の演算等の簡易な演算処理やトルク変動の有無の判定等の簡易な判定処理によって非作動状態となっているか否かを判定することが可能となるので、作動確認部の機能をソフトウェアによって容易に実装することが可能となる。従って、既存の電動パワーステアリング装置3のシステムに対して、ハードウェアの追加や変更をすることなくソフトウェアの変更のみで、トルクセンサ100の作動状態を確認することが可能となる。
(2) The command
With this configuration, the operation confirmation drive currents Imu, Imv, and Imw that generate an instantaneous torque change in the steering
(3)作動確認部26が、予め設定したパルス幅Pw及び波高値WLを有するパルス波状のモータ駆動電流を発生するパルス電流指令値Ipを演算し、このパルス電流指令値Ipを第1の電流指令値Ireftに加算して第3の電流指令値Irefpを演算する。
この構成であれば、操舵アシストが行われているときでも、パルス波状(瞬間的)に変化する駆動電流を電動モータ200に入力し、この入力に応じたトルクセンサ100の出力の変動の有無から非作動状態となっているか否かを判定することが可能となる。これにより、常時、トルクセンサ100が非作動状態となっているか否かの判定を行うことが可能となるのでトルクセンサ100の信頼性を向上することが可能になると共に、パルス波状の電流変化によって瞬間的なトルク変化を生じさせるようにしたので、操舵を妨げることなく作動確認を行うことが可能となる。
(3) The
With this configuration, even when steering assist is being performed, a drive current that changes in a pulse waveform (instantaneously) is input to the
(4)モータ制御部23及び舵角制御部24が、当該コントロールユニット300を備える電動パワーステアリング装置3の搭載された車両1の備える自動運転制御装置55からの指令(目標操舵角θs*)に応じて、ステアリングホイール32の操舵角度を検出する操舵角センサ43で検出された操舵角度θsに基づき操舵補助用の第2の電流指令値Irefmを演算し、第2の電流指令値Irefmに基づき電動モータ200を駆動制御する自動運転制御を行うようになっている。作動確認部26が、自動運転制御が作動中は、パルス電流指令値Ipを第2の電流指令値Irefmに加算することで第3の電流指令値Irefpを演算する。
(4) The
この構成であれば、自動運転制御が行われているときでも、パルス波状(瞬間的)に変化する駆動電流を電動モータ200に入力し、この入力に応じたトルクセンサ100の出力の変動の有無から非作動状態となっているか否かを判定することが可能となる。これにより、常時、トルクセンサ100が非作動状態となっているか否かの判定を行うことが可能となるのでトルクセンサ100の信頼性を向上することが可能になると共に、パルス波状の電流変化によって瞬間的なトルク変化を生じさせるようにしたので、操舵を妨げることなく作動確認を行うことが可能となる。
With this configuration, even when automatic operation control is performed, a drive current that changes in a pulse waveform (instantaneously) is input to the
(5)作動確認部26が、当該コントロールユニット300を備える電動パワーステアリング装置3を搭載した車両1の車速Vsに基づき、車速Vsが速いほど小さく、車速Vsが遅いほど大きい波高値WLを設定する。
この構成であれば、車速Vsに応じた適切な大きさのトルク出力を発生させることが可能となり、作動確認時の安全性を確保することが可能となる。
(5) Based on the vehicle speed Vs of the
With this configuration, it is possible to generate a torque output having an appropriate magnitude according to the vehicle speed Vs, and it is possible to ensure safety when confirming the operation.
(6)作動確認部26が、電動モータ200の性能を示す情報に基づき電動モータ200の性能に応じたパルス幅Pwを設定する。
この構成であれば、電動モータ200の性能に応じた適切な大きさのトルク出力を発生させることが可能となり、トルク出力の変動の有無をより確実に検出することが可能となる。
(6) The
With this configuration, it is possible to generate a torque output having an appropriate magnitude according to the performance of the
(7)電流指令値制御部261が、トルクセンサ100が非作動状態であると判定されると、自動運転制御の作動前は以降の自動運転制御の作動を禁止し、自動運転制御が作動中は強制的にマニュアルステアリング状態へと移行してから以降の自動運転制御の作動を禁止する。
ここで、自動運転制御の作動中は、トルク検出値に関係なく目標操舵角θs*と実操舵角θsとに基づき操舵アシストが行われるが、自動運転制御中にドライバがステアリングホイール11を操舵することで、自動運転制御が停止する。そして、自動運転制御の停止中は、トルクセンサ100のトルク検出値に基づく操舵アシストが行われる。このことに基づき、非作動状態であると判定した場合は、自動運転制御の作動前であれば以降の自動運転制御の作動を禁止し、自動運転制御が作動中はそれを強制的にマニュアルステアリング状態へと移行してから以降の自動運転制御の作動を禁止するようにした。これにより、自動運転制御が作動中のトルクセンサ100の非作動状態による不具合の発生を低減することが可能となる。
(7) When the current command
Here, during the operation of the automatic driving control, the steering assist is performed based on the target steering angle θs * and the actual steering angle θs regardless of the detected torque value, but the driver steers the
(8)電流指令値制御部261が、自動運転制御が作動中にトルクセンサ100が非作動状態であると判定されると、現在の第4の電流指令値Irefc(第2の電流指令値Irefm)を徐々に小さくすることで電動モータ200に入力するモータ駆動電流を徐変させてマニュアルステアリング状態へと移行する。
この構成であれば、トルクセンサ100が非作動状態であると判定されたときに、自動運転制御が作動している場合は、自動運転制御(舵角制御)を即座に停止せずに徐々に停止状態へと移行させることが可能となる。
これによって、例えば、自動運転制御による操舵角の制御が行われている最中に、いきなり舵角制御を停止してマニュアルステアリング状態へと移行するようなことを防ぐことが可能となる。
(8) If the current command
With this configuration, when it is determined that the
As a result, for example, it is possible to prevent the steering angle control from being suddenly stopped to shift to the manual steering state while the steering angle is being controlled by the automatic driving control.
(9)本実施形態に係る電動パワーステアリング装置3は、上記コントロールユニット300を備える。
この構成であれば、上記(1)から(8)のいずれか1に記載のコントロールユニット300と同等の作用及び効果を得られる。
(9) The electric
If it is this structure, the effect | action and effect equivalent to the
(変形例)
(1)上記実施形態では、電動モータ200として、3相ブラシレスモータを例に挙げて説明したが、この構成に限らず、電動モータ200を、4相以上のブラシレスモータから構成したり、ブラシモータから構成したりするなど他の構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、本発明をピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用した例を説明したが、この構成に限らず、例えば、コラムアシスト式又はラックアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用する構成としてもよい。
(Modification)
(1) In the above embodiment, a three-phase brushless motor has been described as an example of the
(2) In the above embodiment, the example in which the present invention is applied to the pinion assist type electric power steering apparatus has been described. However, the present invention is not limited to this configuration. For example, the present invention is applied to a column assist type or rack assist type electric power steering apparatus. It is good also as composition to do.
100…トルクセンサ、150…トルクセンサ回路、L1,L2…検出コイル、Z1〜Z4…抵抗、200…電動モータ、300…コントロールユニット、1…車両、3…電動パワーステアリング装置、31…ステアリングホイール、32…ステアリングシャフト、38…ステアリングギヤ、41…操舵補助機構、52…バッテリー、53…イグニッションスイッチ、50…車速センサ、21…指令値演算部、22…指令値補償部、23…モータ制御部、24…舵角制御部、25…切替部、26…作動確認部、61…操舵補助指令値演算部、62…位相補償部、63…トルク微分回路、71…角速度演算部、72…角加速度演算部、73…収斂性補償部、74…慣性補償部、75…SAT推定フィードバック部、76〜78…加算器、80…電流検出器、81…電流指令値演算部、82…減算器、84…電流制御部、85…モータ駆動部、260…パルス設定部、261…電流指令値制御部、262…トルク変動判定部、263…作動判定部
DESCRIPTION OF
Claims (9)
前記ステアリングシャフトに瞬間的なトルク変化を発生する作動確認用の第2のモータ駆動指令値を演算し、前記第2のモータ駆動指令値に基づくモータ駆動信号を前記電動モータへ入力したときの前記トルクセンサの出力の変動の有無に基づき、変動が有ると判定した場合に前記トルクセンサは作動状態であると判定し、変動が無いと判定した場合に前記トルクセンサは非作動状態であると判定する作動確認部と、を備えるモータ制御装置。 A pair of detection coils whose impedances change in opposite directions in response to torque generated in the steering shaft, and a pair of resistors connected in series to the pair of detection coils to form a bridge circuit; A first motor drive command value for assisting steering is calculated based on the torque detected by a torque sensor that detects the torque based on the voltage of the circuit, and given to the steering shaft based on the first motor drive command value A motor control unit that drives and controls an electric motor that generates steering assist torque;
The second motor drive command value for operation confirmation that generates an instantaneous torque change in the steering shaft is calculated, and the motor drive signal based on the second motor drive command value is input to the electric motor. Based on the presence or absence of fluctuations in the output of the torque sensor, the torque sensor is determined to be in an operating state when it is determined that there is a fluctuation, and the torque sensor is determined to be in an inoperative state when it is determined that there is no fluctuation. A motor control device.
前記作動確認部は、前記第2のモータ駆動指令値として前記電動モータに作動確認用のモータ駆動電流を供給するための第2の電流指令値を演算する請求項1に記載のモータ制御装置。 The motor control unit calculates a first current command value for supplying a motor drive current for assisting steering to the electric motor as the first motor drive command value;
The motor control device according to claim 1, wherein the operation confirmation unit calculates a second current command value for supplying a motor drive current for operation confirmation to the electric motor as the second motor drive command value.
前記作動確認部は、前記自動運転制御が作動中は、前記第3の電流指令値を前記第4の電流指令値に加算することで前記第2の電流指令値を演算する請求項3から5のいずれか1項に記載のモータ制御装置。 The motor control unit detects a steering angle detected by a steering angle sensor that detects a steering angle of a steering wheel in response to a command from an automatic driving control device provided in a vehicle on which an electric power steering device including the motor control device is mounted. A fourth current command value for assisting steering is calculated based on the angle, and automatic operation control is performed to drive and control the electric motor based on the fourth current command value.
The operation confirmation unit calculates the second current command value by adding the third current command value to the fourth current command value while the automatic operation control is operating. The motor control device according to any one of the above.
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- 2015-12-01 JP JP2015234886A patent/JP2017103899A/en active Pending
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