JP2017101510A - タイルパネルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械的強度、耐久性、下地面への貼付性等に加え、表面光沢性を有するタイルパネルを提供する。
【解決手段】下地層と下地層の表面に設けられた化粧層とを有するタイルパネルであって、前記化粧層が、マグネシア系結合材と、針状メタケイ酸カルシウムとを含有する水硬化型粉状組成物に加水し硬化させた硬化物からなる化粧層であることを特徴とするタイルパネル。当該タイルパネルは、表面光沢性を有し、かつ、機械的強度に優れるため、外壁用や床面用のタイルパネルとして好適に使用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、壁面用や床面用に使用され、製造に焼成工程を必要とせず、軽量で意匠性に優れた化粧層を有するタイルパネルに関する。
建物の内外壁面等をタイル壁面に形成する場合や、建物の床面にタイル床面を形成する場合においては、下地となる壁面あるいは床面にセメントモルタルを塗布し、そのセメントモルタルにタイルパネルを押圧して貼付してタイル壁面やタイル床面を形成している。タイルパネルには、遮水性、機械的強度、耐候性、下地面への貼付性等が求められる。
このようなタイルパネルとして、従来からセラミック系タイルパネルが用いられているが、セラミック系タイルパネルは重量が大きく、貼付される壁面に対して負担が大きく、また、施工に多大な労力と時間を要するという問題がある。
そのため、近年、軽量なタイルパネルの開発が精力的に行われている。例えば、特許文献1には、SiO2−Al23系粉体、アルカリ金属珪酸塩水溶液を主成分とする無機質硬化性組成物が硬化してなる基材に所定パターンでタイルの裏面側が埋設されているタイルパネルが開示されている。また、特許文献2には、床面にモルタルを接合剤として固定されるパネル本体とその上面に配置したタイルを含む床用タイルパネルであって、パネル本体の底面に前記モルタルとの接合面を形成する凸部をほぼ一様のパターンで配置してなる床用タイルパネルが開示されている。
また、タイルパネルには、上述の遮水性、機械的強度、耐候性、下地面への貼付性等に加え、タイルパネルとしての色彩等の表面意匠性が求められる。
しかしながら、通常のセラミック系タイルパネルは意匠性に乏しいため、意匠性を持たせるには表面修飾等が必要となることが多い。例えば、床面タイルの場合、表面光沢性が求められることが多いが、セラミック系タイルパネルに表面光沢性を持たせるためには表面に釉薬等を塗布し、1000℃以上の高温で焼成している。
一方、本発明者は特許文献3において、所定割合の酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム及び塩化マグネシウムを含有するマグネシア系結合材とペーパースラッジ灰とを混合させ、これらを水硬化させてなる固形体を報告している。
特開平11−169083号公報 特開平10−18557号公報 特開2014−24728号公報
特許文献3で開示されたマグネシア系結合材及びペーパースラッジ灰を主成分とする固形体は、幅広い曲げ強度(あるいは圧縮強度)を備えることができるため、建築材料として有望である。しかしながら、マグネシア系結合材及びペーパースラッジ灰を主成分とする固形体は曲げ強度は高いものの、当該固形体をタイルパネル(特には硬度が求められる床用タイルパネル)に使用するには衝撃強度が不足するおそれがある。また、当該固形体は表面光沢性を有さないため、別途表面光沢性の塗料を塗布するなどの表面処理を行う必要がある。
このように壁面用や床面用のタイルパネルにおいて、従来技術には改善の余地があるのが実状である。
かかる状況下、本発明の目的は、機械的強度や下地面への貼付性に優れ、表面光沢性を有する化粧層を有するタイルパネルを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、マグネシア系結合材と針状メタケイ酸カルシウムを組み合わせた粉状組成物を加水して得られる硬化物が、優れた機械的強度(曲げ強度、衝撃強度等)を有し、かつ、表面光沢性に優れ、これがタイルパネルの化粧層として適していることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> 下地層と下地層の表面に設けられた化粧層とを有するタイルパネルであって、
前記化粧層が、マグネシア系結合材と、針状メタケイ酸カルシウムとを含有する水硬化型粉状組成物の硬化物からなる化粧層であるタイルパネル。
<2> 前記マグネシア系結合材100重量部に対する前記針状メタケイ酸カルシウムの重量割合が、5〜45重量部である前記<1>に記載のタイルパネル。
<3> 前記針状メタケイ酸カルシウムが、ワラストナイトである前記<1>または<2>に記載のタイルパネル。
<4> 前記下地層が、マグネシア系結合材と木質断裁材とを含む下地層用粉状組成物の硬化物である下地層である前記<1>から<3>のいずれかに記載のタイルパネル。
<5> 前記<1>から<4>に記載のタイルパネルの製造方法であって、前記水硬化型粉状組成物に加水し、混練して得られる混練物を、硬化する前に下地層の表面に塗工し、養生を行って化粧層を形成する工程を含む、タイルパネルの製造方法。
本発明によれば、機械的強度に優れるとともに下地面への貼付性等に加え、表面光沢性を有する化粧層を有するタイルパネルが提供される。
本発明の実施形態に係るタイルパネルの模式図である。
以下、本発明について例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
<1.タイルパネル>
本発明のタイルパネルは、下地層と下地層の表面に設けられた化粧層とを有するタイルパネルであって、前記化粧層が、マグネシア系結合材と、針状メタケイ酸カルシウムとを含有する水硬化型粉状組成物に加水し硬化させた硬化物からなる化粧層であることを特徴とする。
本発明のタイルパネルは化粧層が、マグネシア系結合材と、針状メタケイ酸カルシウムとを含有する水硬化型粉状組成物に加水し硬化させた硬化物が、表面光沢を有すると共に、優れた機械的強度、耐久性を有するため、壁面用や床面用のタイルパネルとして好適である。
図1に示すように本発明のタイルパネルは、下地層と下地層の表面に設けられた化粧層を有する。本発明の目的を損なわない限り、すなわち、表面光沢や機械的強度等の性質を損なわない限り、これら以外にも他の層を有していてもよい。他の層としては接着層、保護層などが挙げられる。
タイルパネルの大きさ(縦寸法及び横寸法)は任意であり、通常、タイルパネルの使用用途によって選択され、特に制限されない。例えば、床用タイルパネルであれば、通常、数十cm×数十cmである。なお、図1では正方形状のタイルパネルを示しているが、この形状に限定されず、直方形、六角形等の多角形形状や、円形、不定形等の多角形以外の形状、やこれらの組み合わせであってもよい。
また、タイルパネルの厚みは、タイルパネルの使用用途によって適宜設定すればよい。化粧層の厚みは、タイルパネルの使用用途によって適宜設定され、通常、1〜5cm程度である。下地層の厚みは、タイルパネルの使用用途によって適宜設定され、通常、1〜10cm程度である。
本発明のタイルパネルにおいて、化粧層は、マグネシア系結合材と、針状メタケイ酸カルシウムとを含有する水硬化型粉状組成物(以下、「本発明の水硬化型粉状組成物」と記載する場合がある。)に加水し硬化させた、表面光沢を有する硬化物(以下、「本発明の硬化物」と記載する場合がある。)により構成される。
本発明の水硬化型粉状組成物、本発明の硬化物の詳細については、<2.水硬化型粉状組成物>、<3.硬化物>にて、後述する。
本発明のタイルパネルにおいて、下地層は、タイルパネルの下地層としての機械的強度及び耐久性、化粧層との接着性があるものであればよい。下地層としては、マグネシア系結合材と木質繊維、木質チップなどの木質断裁材とを含む下地層用粉状組成物に加水して硬化させてなる下地層であることが好ましい。化粧層と同様に、マグネシア系結合材をベースとする下地層を使用することにより、下地層と化粧層との接着性が向上する。
マグネシア系結合材については、後述する<2.水硬化型粉状組成物>にて説明するマグネシア系結合材と同じものを使用することができる。
下地層において、下地層用粉状組成物が、さらに針状メタケイ酸カルシウムを含むことが好ましい。針状メタケイ酸カルシウムとしてはワラストナイトが好ましい。このような下地層を使用することにより、化粧層との密着性が向上すると共に、機械的強度が向上する。針状メタケイ酸カルシウムの詳細については、<2.水硬化型粉状組成物>にて後述する。
以下、本発明のタイルパネルの製造に使用される水硬化型粉状組成物、およびその硬化物、並びに本発明のタイルパネルの製造方法について説明する。
<2.水硬化型粉状組成物>
本発明の水硬化型粉状組成物は、マグネシア系結合材と、針状メタケイ酸カルシウムとを必須成分として含有する。
本発明の水硬化型粉状組成物は、原料に水硬化するマグネシア系結合材を含むため、加水して水と混合することにより、加熱しなくとも常温において容易に硬化する。本発明の水硬化型粉状組成物を水硬化して得られる硬化物(化粧層)は、優れた曲げ強度・圧縮強度といった機械的強度に優れる。
以下、本発明の水硬化型粉状組成物が含有する各成分について詳細に説明する。
(マグネシア系結合材)
本発明の水硬化型粉状組成物において、マグネシア系結合材は、加水して混合することによって硬化し、水硬化型粉状組成物を固化させる作用を有する。
マグネシア系結合材として具体的には、酸化マグネシウム、塩化マグネシウム及び硫酸マグネシウム、並びにこれらの混合物が挙げられる。
特に、機械的強度に優れた硬化物が得られる点で、酸化マグネシウムを主原料とし、それに塩化マグネシウムと硫酸マグネシウムを含むマグネシア系結合材が好ましい。ここで、「酸化マグネシウムを主原料とする」とは、酸化マグネシウム、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムの3つの成分のうち、酸化マグネシウムの占める重量割合が最も高い場合であることを意味する。
マグネシア系結合材の原料として酸化マグネシウム及び塩化マグネシウムのみを用いた場合、当該原料に水を混合して水硬させてなる硬化物は、吸湿性が高いため反り及び膨張が生じ易いのに加え、耐水性及び耐久性が著しく低い場合がある。
一方、結合材の原料として酸化マグネシウム及び硫酸マグネシウムのみを用いた場合、当該原料に水を混合して水硬させてなる固形体に膨張又はひび割れが発生するおそれがある。
これに対して、結合材の原料として酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム及び塩化マグネシウムを用いた場合は、3つの原料を所定の割合で混合することによって、固形体に前述した如き反り、膨張及びひび割れが生じることなく、また、「酸化マグネシウム及び塩化マグネシウムのみ」あるいは「酸化マグネシウム及び硫酸マグネシウムのみ」の場合よりも耐水性及び耐久性が著しく改善される。
ここで、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム及び塩化マグネシウムの3原料を混合する割合はマグネシア系結合材を構成する原料の総重量に対して酸化マグネシウムが5割以下であり、硫酸マグネシウムが2.5割以上4割未満であり、塩化マグネシウムが1割を超え2.5割以下であることが好ましい。より好ましい混合割合は、マグネシア系の結合材を構成する原料の総質量に対して酸化マグネシウムが5割であり、硫酸マグネシウムが2.5割以上4割未満であり、塩化マグネシウムが1割を超え2.5割以下である。
マグネシア系結合材の粒径は、針状メタケイ酸カルシウム(及び任意成分)と均一に混合できる範囲で決定され、通常、5〜60μmである。
なお、上述の通り、マグネシア系結合材は、化粧層の材料のみならず、下地層の材料として用いることもできる。
(針状メタケイ酸カルシウム)
針状メタケイ酸カルシウムは、いわゆる針状無機フィラーであり、本発明の硬化物に優れた機械的強度(曲げ強度、衝撃強度等)を与えることができる。また、針状メタケイ酸カルシウムは、化学的に安定が高いため、本発明の硬化物に耐久性を付与することができる。
針状メタケイ酸カルシウムは、化学式CaSiO3を主成分とする、白色の針状の結晶形状を有し、アスペクト比(直径に対する長さの比)が10倍以上である物質である。針状メタケイ酸カルシウムは、数十〜数百μm程度の範囲で長さ分布があるが、本発明の水硬化型粉状組成物として適した長さ分布のものを使用すればよい。
なお、本発明で使用される針状メタケイ酸カルシウムには、針状形状に類似する細管状、短冊状の結晶形状も含まれるものとする。強度のバランスに優れた硬化物が供給される点で、アスペクト比(直径に対する長さの比)は、15以上が好ましい。
針状メタケイ酸カルシウムは、天然物であっても、人工物であってもよい。特に天然物であるワラストナイト(Wollastonite)が好適である。ワラストナイトは、硬度4.5〜5の結晶性鉱物であり、粉砕すると白色の針状粒子となる。当該針状粒子を針状メタケイ酸カルシウムとして本発明の水硬化型粉状組成物に使用すると、曲げ強度が顕著に増大する。
針状メタケイ酸カルシウムの長さはレーザー解析散乱式測定、アスペクト比は電子顕微鏡(SEM)で観察した任意の粒子10個の平均値として求めることができる。
本発明の水硬化型粉状組成物において、マグネシア系結合材100重量部に対する針状メタケイ酸カルシウムの重量割合が、5〜45重量部であることが好ましく、より好ましくは、20〜40重量部である。
この範囲であれば、得られる硬化物は結合性が高く、高硬度で緻密であり、ひび割れなどが生じづらい水硬化型粉状組成物を与えることができる。この範囲において、その使用時の状況に応じてそれぞれの成分含量を適宜設定し使用すればよい。
なお、上述の通り、針状メタケイ酸カルシウムは、化粧層の材料のみならず、下地層の材料として用いることもできる。
(その他の成分)
本発明の水硬化型粉状組成物は、マグネシア系結合材と、針状メタケイ酸カルシウムとを含有するが、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を含んでいてよい。他の成分して、例えば、ドノマイト、酸性白土、水酸化アルミニウム、マイカあるいはパーライトなどが挙げられる。これらの他の成分の含有量は通常5重量%以下である。また、硬化物の意匠性を向上させるために、木質繊維、木質チップなどの木質断裁材、陶石等の添加物を添加してもよい。これらの添加物の添加量は任意であり、目的に応じて適時設定される。
本発明の水硬化型粉状組成物は、通常の粉体混合における従来公知の手段によって製造することができる。混合順序も任意であり、水硬化型粉状組成物の構成成分(マグネシア系結合材、針状メタケイ酸カルシウム、任意成分)のうち、何れか2成分又は3成分以上を予め配合し、その後に残りの成分を混合してもよいし、一度に全部を混合してもよい。
<3.硬化物(化粧層)>
本発明の硬化物(化粧層)は、上述の水硬化型粉状組成物と、水とを混合し硬化してなることを特徴とし、本発明のタイルパネルにおいて化粧層を構成する。本発明の硬化物は、機械的強度に優れるため、機械的強度と表面装飾性を必要とされるタイルパネルにおける化粧層に好適である。
本発明の硬化物(化粧層)は、所定の量の水硬化型粉状組成物に、適宜量の水を入れて十分に撹拌混練した混練物を、養生を行うことで形成することができる。水硬化型粉状組成物に対する水の量は、水硬化型粉状組成物の組成に応じて、十分に硬化する範囲で決定される。通常、水硬化型粉状組成物100重量部に対し、10〜40重量部である。
本発明の硬化物(化粧層)は、針状メタケイ酸カルシウムに由来する表面光沢性を有する。また、木質繊維、木質チップなどの木質断裁材、陶石等の添加物を含む場合には、それぞれの添加物に由来する意匠性を有する。
本発明の水硬化型粉状組成物は、加水し水と混合して硬化するまで、ある程度の時間があるため、適用状況に応じて適当な形状の硬化物(化粧層)を得ることができる。
<4.タイルパネルの製造方法>
本発明のタイルパネルの製造方法は特に限定されない。例えば、化粧層と、下地層とをそれぞれ別々に製造し、これを接着剤等で接着させることもできるが、化粧層と下地層とが一体成形されていることが好ましい。一体成形することにより、化粧層と下地層との接着性が向上し、より耐久性の高いタイルパネルとなる。
本発明のタイルパネルにおける、化粧層と下地層との一体形成は、所定の量の水硬化型粉状組成物に、適宜量の水を入れて十分に撹拌混練した混練物を、下地層に塗工し、養生を行って化粧層を形成するより行うことができる。
特に、下地層として、マグネシア系結合材と木質繊維、木質チップなどの木質断裁材を含む下地層用粉状組成物を使用する場合には、所定の大きさの型枠に、下地層用粉状組成物を入れて、加水して硬化させた下地層を形成し、この下地層の上に、マグネシア系結合材と、針状メタケイ酸カルシウムとを含む本発明の水硬化型粉状組成物に、適宜量の水を入れて硬化・養成を行うことによって、化粧層と下地層とが一体成形されていたタイルパネルを製造することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<水硬化性粉状組成物の製造>
(実施例1)
酸化マグネシウム50重量部、硫酸マグネシウム25重量部、塩化マグネシウム25重量部を、均一になるまで混合し、マグネシア系結合材を得た。得られたマグネシア系結合材100重量部に対して、針状メタケイ酸カルシウムとして、ワラストナイト(NYCO Minerala社、長さ:600μm、アスペクト比:15)30重量部を均一になるまで混合することにより、実施例1の水硬化性粉状組成物を得た。
(実施例2)
実施例1の水硬化性粉状組成物において、マグネシア系結合材100重量部に対して、ワラストナイト20重量部と共に、木質繊維5重量部、木質チップを5重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の水硬化性粉状組成物を得た。
(実施例3)
マグネシア系結合材として、酸化マグネシウム40重量部、硫酸マグネシウム30重量部、塩化マグネシウム30重量部を使用し、均一になるまで混合し、マグネシア系結合材を得た。得られたマグネシア系結合材100重量部に対して、ワラストナイト5重量部と共に、破砕した陶石15重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の水硬化性粉状組成物を得た。
<タイルパネルの製造>
(実施例1)
マグネシア系結合材100重量部(酸化マグネシウム40重量部、硫酸マグネシウム30重量部、塩化マグネシウム30重量部)に加水して混合した混練物を、硬化する前に、20cm×20cmの型枠に入れて、24時間養生して下地層を形成した。
次いで、実施例1の水硬化性粉状組成物に適等量の水(水硬化性粉状組成物100重量部に対し、水30重量部)を添加して得られた混練物を、硬化する前に、下地層の上に塗工し、48時間養生したのちに、型枠を取り外して、実施例1のタイルパネルを得た。
実施例1のタイルパネルは、下地層、化粧層ともに十分に硬化しており、表面は、ワラストナイトに由来する表面光沢性を有していた。下地層の厚みは約5cm、化粧層の厚みは約1cmであった。
(実施例2,3)
実施例1の水硬化性粉状組成物に代えて、実施例2,3の水硬化性粉状組成物を使用した以外は実施例1と同様にして、実施例2,3のタイルパネルを得た。なお、水の添加量は、水硬化性粉状組成物100重量部に対し、実施例2で35重量部、実施例3で25重量部とした。
実施例2,3のタイルパネルは、下地層、化粧層ともに十分に硬化しており、ワラストナイトに由来する表面光沢性を有しており、それぞれ木質繊維、木質チップ又は陶石に由来する意匠性を有していた。
本発明によれば、機械的強度、耐久性、下地面への貼付性等に加え、表面光沢性を有するタイルパネルが提供される。

Claims (5)

  1. 下地層と下地層の表面に設けられた化粧層とを有するタイルパネルであって、
    前記化粧層が、マグネシア系結合材と、針状メタケイ酸カルシウムとを含有する水硬化型粉状組成物の硬化物からなる化粧層であることを特徴とするタイルパネル。
  2. 前記マグネシア系結合材100重量部に対する前記針状メタケイ酸カルシウムの重量割合が、5〜45重量部である請求項1に記載のタイルパネル。
  3. 前記針状メタケイ酸カルシウムが、ワラストナイトである請求項1または2に記載のタイルパネル。
  4. 前記下地層が、マグネシア系結合材と木質断裁材とを含む下地層用粉状組成物の硬化物からなる下地層である請求項1から3のいずれかに記載のタイルパネル。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のタイルパネルの製造方法であって、
    前記水硬化型粉状組成物に加水し、混練して得られる混練物を、硬化する前に下地層の表面に塗工し、養生を行って化粧層を形成する工程を含むことを特徴とするタイルパネルの製造方法。
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