JP2017097114A - 反射材およびその製造方法、光学部材、ディスプレイならびに画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]凹凸円偏光反射層および平坦円偏光反射層を含み、
上記凹凸円偏光反射層および上記平坦円偏光反射層はいずれもコレステリック液晶相を固定した層を含み、
上記凹凸円偏光反射層は一方の面が凹凸面であり、他方の面が平坦面であり、
上記凹凸円偏光反射層の上記平坦面側に上記平坦円偏光反射層を含み、
上記平坦円偏光反射層は両面が平坦面である反射材。
[2]凹凸平坦化層を含み、
上記凹凸平坦化層、上記凹凸円偏光反射層および上記平坦円偏光反射層がこの順であり、
上記凹凸平坦化層が上記凹凸円偏光反射層に直接接している[1]に記載の反射材。
[3]上記凹凸平坦化層がマイクロレンズフィルムである[2]に記載の反射材。
[5]上記凹凸円偏光反射層と上記平坦円偏光反射層との間に支持体を含む[1]〜[4]のいずれか一項に記載の反射材。
[6]支持体を含み、上記凹凸円偏光反射層、上記平坦円偏光反射層、および上記支持体がこの順である[1]〜[4]のいずれか一項に記載の反射材。
[7]上記支持体の厚みが2μm以上20μm以下である[6]に記載の反射材。
[8]上記凹凸円偏光反射層および上記平坦円偏光反射層がいずれも右円偏光を選択反射するコレステリック液晶相を固定した層および左円偏光を選択反射するコレステリック液晶相を固定した層からなる[1]〜[7]のいずれか一項に記載の反射材。
[10]ヘイズ値が50%以下である[1]〜[9]のいずれか一項に記載の反射材。
[11][1]〜[10]のいずれか一項に記載の反射材と情報提示層とを含む光学部材であって、
上記情報提示層は、上記反射材が反射する光を吸収または反射する材料のパターンを有する光学部材。
[12]上記パターンがドットパターンである[11]に記載の光学部材。
[13]上記パターンが印刷により施されたものである[11]または[12]に記載の光学部材。
[14][11]〜[13]のいずれか一項に記載の光学部材を有するディスプレイ。
[15][14]に記載のディスプレイを有する画像表示装置。
[16][1]〜[10]のいずれか一項に記載の反射材の製造方法であって、
上記凹凸円偏光反射層の作製工程として
重合性液晶化合物を含む液晶組成物層に20mJ/cm2以下の紫外線照射を行うこと、および
上記紫外線照射後の上記液晶組成物層に凹凸面を有する基材の凹凸面を貼合して、上記層に凹凸面を形成することを含む製造方法。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、例えば、「45度」、「平行」、「垂直」あるいは「直交」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5度未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4度未満であることが好ましく、3度未満であることがより好ましい。なお、本明細書において、面と面、線と面、または線と線がなす角度は鋭角(90度以下の角度)で表される。
円偏光反射層の膜厚(層内の片面の点から他方の面までの距離)について、一定というときは、差異が0.5μm未満であることをいう。
本明細書において、凹凸面について、互いに相補的というときは、互いに凹凸面の全面で直接接触できる関係であることをいう。第1層の凹凸面の凹凸を埋めるように、第2層を形成すると、第1層の凹凸面に相補的な凹凸面を有する第2層が得られる。また、得られた第2層の凹凸面に対し第1層の凹凸面は相補的である。
本明細書における、膜厚、層内の片面の点から他方の面までの距離、傾斜面1間の距離、傾斜面の角度についての値は、レーザー顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)などの顕微鏡で得られる画像において測定できる値である。
本明細書において、「方位」とは、反射材の法線を中心とする反射材の面内の方向を意味する。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味で使用される。
理論上は、ヘイズ値は、以下式で表される値を意味する。
(380〜780nmの非偏光(自然光)の散乱透過率)/(380〜780nmの非偏光の散乱透過率+380〜780nmの非偏光の平行光線透過率)×100%
散乱透過率は分光光度計と積分球ユニットを用いて、得られる全方位透過率から平行光線透過率を差し引いて算出することができる値である。平行光線透過率は、積分球ユニットを用いて測定した値に基づく場合、0度での透過率である。
本明細書において、単に「反射光」または「透過光」というときは、散乱光および回折光を含む意味で用いられる。
また、照度計や光スペクトルメータに、円偏光透過板を取り付けても測定することができる。右円偏光透過板をつけ、右円偏光量を測定、左円偏光透過板をつけ、左円偏光量を測定することにより、比率を測定できる。
本発明の反射材は、円偏光反射層として、凹凸円偏光反射層および平坦円偏光反射層を含む。本発明の反射材はフィルム状、シート状、または板状であればよい。本発明の反射材の例の断面を模式的に図1に示す。本発明の反射材は、凹凸円偏光反射層1および平坦円偏光反射層2のほか、凹凸平坦化層3、支持体4を含むことも好ましい。凹凸円偏光反射層および平坦円偏光反射層はそれぞれ、図1(a)、(b)に示すように1層構成であってもよく図1(c)、(d)に示すように2層以上からなっていてもよい。
図1に示すように支持体を含む反射材においては、凹凸円偏光反射層、平坦円偏光反射層、および支持体がこの順であるか、または凹凸円偏光反射層、支持体、および平坦円偏光反射層がこの順であればよい。凹凸平坦化層を含む反射材においては、凹凸平坦化層と凹凸円偏光反射層とが隣接していればよく、凹凸円偏光反射層の凹凸面が凹凸平坦化層と直接接しているか、または直接接着されていればよい。
本発明の反射材は、赤外線波長域の光を反射することができる。本発明の反射材が反射する赤外線の波長は特に限定されないが、反射材の透過率スペクトルを確認したときに、780〜2000nmの範囲、好ましくは800〜1500nmの範囲に中心波長を有する反射波長帯域が確認できることが好ましい。上記反射波長は、反射材の用途に応じ、選択されていることも好ましい。例えば、組み合わせて用いられる光学ペンなどの光源の波長や撮像素子のセンサーが感知する赤外線の波長に従って選択されていることが好ましい。反射波長帯域の半値幅は50〜500nm、好ましくは100〜300nmであることが好ましい。
本発明の反射材は、可視光領域において、透明であることが好ましい。
凹凸円偏光反射層は一方の面は平坦面であり、他方の面は凹凸面である形状を有する。平坦面は1μm角の平均粗さ(Ra値)として100nm未満、好ましくは50nm未満の平面である。本明細書において、反射材、または反射材中の各層の面内方向というときは、凹凸円偏光反射層の平坦面の面内方向と平行な方向となる。
なお、上記の距離は、面内方向1での反射材の断面図の顕微鏡画像で用いて求めるものとする。
なお、凹凸面が曲面からなる場合、曲面の接平面(断面図における曲線の接線)を傾斜面とする。すなわち、いずれかの接平面と平坦面とがなす角度の最大値10度以上60度以下であればよい。
これらの角度は、面内方向1での反射材の断面図の顕微鏡画像で用いて平坦面に対応する線と傾斜との角度を測定して求めるものとする。
この態様においては、上述のような反射材の法線から角度をなす方向からの光の入射に対する高い再帰反射性を、多方位で得ることができる。
この態様においては、反射材は再帰反射性の大きさに異方性がある。例えば半柱状体または三角柱の稜線と垂直な反射材面内の方向を含む入射面で、上述のような半柱状体反射材の法線から角度をなす方向からの光の入射に対する再帰反射性を、最も有効に得ることができる。例えば、反射材面内において、上記稜線と直交する直線と入射光または反射光を反射材面に射影した成分とのなす角をφとしたとき、φが10度以上の場合、φが0度の場合の、同じ角度をなす方向からの光の入射に対する再帰反射率に対して50%以下となる。
平坦円偏光反射層は双方の面が平坦面であり、全面で略同じ厚みを有するフィルム状、シート状、または板状の層である。
平坦円偏光反射層の厚みは、50μm以下、30μm以下、20μm以下、または10μm以下であればよく、選択反射波長以上の厚み、3μm以上、または5μm以上であればよい。
凹凸円偏光反射層および平坦円偏光反射層はそれぞれ、コレステリック液晶相を固定した層を1層または2層以上含む。
コレステリック液晶相は、右円偏光または左円偏光のいずれか一方を選択的に反射する円偏光選択反射性を有することが知られている。円偏光選択反射性を示すフィルムとして、液晶化合物を含む液晶組成物から形成されたフィルムは従来から数多く知られており、コレステリック液晶相を固定した層については、それらの従来技術を参照することができる。
本明細書においてコレステリック液晶相を固定した層をコレステリック液晶層または液晶層ということがある。
λd=n2×P×cosθ2
本明細書において、コレステリック液晶層の配置や光入射方向を考慮したθ2にしたがって求められる上記波長λdを「実質的な選択反射の中心波長」ということがある。
なお、螺旋のセンスやピッチの測定法については「液晶化学実験入門」日本液晶学会編 シグマ出版2007年出版、46頁、および「液晶便覧」液晶便覧編集委員会 丸善 196頁に記載の方法を用いることができる。
分光光度計UV3150(島津製作所)を用いて反射材の透過スペクトルを測定すると、選択反射領域に透過率の低下ピークがみられる。この最も大きいピーク高さの1/2の高さの透過率となる2つの波長のうち、短波側の波長の値をλ1(nm)、長波側の波長の値をλ2(nm)とすると、反射中心波長と半値幅は下記式で表すことができる。
反射中心波長=(λ1+λ2)/2
半値幅=(λ2−λ1)
凹凸円偏光反射層に含まれるコレステリック液晶層の選択反射の半値幅は平坦円偏光反射層に含まれるコレステリック液晶層の選択反射の半値幅と同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
平坦円偏光反射層はコレステリック液晶層を1層含んでいても2層以上含んでいてもよい。平坦円偏光反射層は凹凸円偏光反射層と同一の螺旋のセンスのコレステリック液晶層を含むことが好ましい。すなわち、凹凸円偏光反射層が螺旋のセンスが右のコレステリック液晶層を含むときは平坦円偏光反射層も螺旋のセンスが右のコレステリック液晶層を含み、凹凸円偏光反射層が螺旋のセンスが左のコレステリック液晶層を含むときは平坦円偏光反射層も螺旋のセンスが左のコレステリック液晶層を含み、凹凸円偏光反射層が異なる螺旋のセンスを有するコレステリック液晶層を1層ずつ2層含むときは平坦円偏光反射層も異なる螺旋のセンスを有するコレステリック液晶層を1層ずつ2層含むことが好ましい。
凹凸円偏光反射層および平坦円偏光反射層に含まれるコレステリック液晶層であって互いに選択反射の半値幅および螺旋のセンスが同一であるコレステリック液晶層は、それを形成するための液晶組成物が、互いに同じであっても異なっていてもよいが、互いに同じであることが好ましい。
コレステリック液晶層は液晶組成物を材料として作製することができる。液晶組成物は、液晶化合物を含む。液晶化合物は重合性液晶化合物であることが好ましい。液晶組成物は、キラル剤や水平配向剤を含んでいることが好ましい。液晶組成物は、さらに界面活性剤や重合開始剤を含んでいてもよい。
重合性液晶化合物は、棒状液晶化合物であっても、円盤状液晶化合物であってもよいが、棒状液晶化合物であることが好ましい。
コレステリック液晶層を形成する棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
キラル剤はコレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋のセンスまたは螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
液晶組成物における、キラル剤の含有量は、重合性液晶化合物量の0.01質量%〜200質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましい。
液晶組成物は、重合開始剤を含有していることが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜5質量%であることがさらに好ましい。
液晶組成物は、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度および耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤の含有量は、3質量%〜20質量%が好ましく、5質量%〜15質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が、3質量%未満であると、架橋密度向上の効果が得られないことがあり、20質量%を超えると、コレステリック液晶層の安定性を低下させてしまうことがある。
液晶組成物中には、安定的にまたは迅速にプレーナー配向のコレステリック液晶層とするために寄与する配向制御剤としての水平配向剤を添加してもよい。水平配向剤の例としては特開2007−272185号公報の段落〔0018〕〜〔0043〕等に記載のフッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、特開2012−203237号公報の段落〔0031〕〜〔0034〕等に記載の式(I)〜(IV)で表される化合物などが挙げられる。
なお、水平配向剤としては1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他、液晶組成物は、塗膜の表面張力を調整し膜厚を均一にするための界面活性剤、および重合性モノマー等の種々の添加剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。また、液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、金属酸化物微粒子等を、光学的性能を低下させない範囲で添加することができる。
液晶組成物は溶媒を含んでいてもよい。液晶組成物の調製に使用する溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、エーテル類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が特に好ましい。
本発明の反射材における凹凸円偏光反射層は、例えば、以下手順1〜4のいずれかで作製することができる。
(手順1)
(1)支持体上に液晶組成物を塗布する;
(2)支持体上に塗布された液晶組成物を乾燥させる;
(3)上記(2)の後に得られる液晶組成物層に、凹凸面を有する基材の凹凸面表面を貼合して凹凸面を有する液晶組成物層を形成する;
(4)上記基材と液晶組成物の層との積層体を加熱または光照射して液晶組成物を硬化してコレステリック液晶層を形成し、凹凸円偏光反射層を得る。
(1)支持体上に液晶組成物を塗布する;
(2)支持体上に塗布された液晶組成物を乾燥させる;
(3)乾燥した液晶組成物を半硬化させる;
(4)半硬化後に得られる液晶組成物層に、凹凸面を有する基材の凹凸面表面を貼合して凹凸面を有する液晶組成物層を形成する;
(5)上記基材と液晶組成物の層との積層体を加熱または光照射して液晶組成物を硬化してコレステリック液晶層を形成し、凹凸円偏光反射層を得る。
(1)仮支持体上に液晶組成物を塗布する;
(2)仮支持体上に塗布された液晶組成物を乾燥させる;
(3)上記(2)の後に得られる液晶組成物層に、凹凸面を有する基材の凹凸面表面を貼合して凹凸面を有する液晶組成物層を形成する;
(4)上記基材と液晶組成物の層との積層体を加熱または光照射して液晶組成物を硬化してコレステリック液晶層を形成し、凹凸円偏光反射層を得る;
(5)必要に応じて仮支持体を剥離する。
(1)液晶組成物を仮支持体上に塗布する;
(2)仮支持体上に塗布された液晶組成物を乾燥させる;
(3)乾燥した液晶組成物を半硬化させる;
(4)半硬化後に得られる液晶組成物層に、凹凸面を有する基材の凹凸面表面を貼合して凹凸面を有する液晶組成物層を形成する;
(5)上記基材と液晶組成物の層との積層体を加熱または光照射して液晶組成物を硬化してコレステリック液晶層を形成し、凹凸円偏光反射層を得る;
(6)必要に応じて仮支持体を剥離する。
基材を剥離する場合、その剥離は液晶組成物の硬化前に行ってもよく、硬化後に行ってもよい。硬化前に基材を剥離する場合、例えば硬化性樹脂によるオーバーコート層形成のための光照射が、上記液晶組成物の硬化のための光照射となっていてもよい。
(手順11)
(1)支持体上に液晶組成物を塗布する;
(2)支持体上に塗布された液晶組成物を乾燥させる;
(3)上記(2)の後に得られる液晶組成物層を、加熱または光照射して液晶組成物を硬化してコレステリック液晶層を形成し、平坦円偏光反射層を得る。
(手順12)
(1)仮支持体上に液晶組成物を塗布する;
(2)仮支持体上に塗布された液晶組成物を乾燥させる;
(3)上記(2)の後に得られる液晶組成物層を、加熱または光照射して液晶組成物を硬化してコレステリック液晶層を形成し、平坦円偏光反射層を得る;
(4)必要に応じて仮支持体を剥離する。
(手順101)
(1)支持体上に手順11で平坦円偏光反射層を形成する。
(2)形成された平坦円偏光反射層の表面に手順1または2で凹凸円偏光反射層を形成するか、または手順3または4で形成した凹凸円偏光反射層を転写する。
(手順102)
(1)支持体上に手順11で平坦円偏光反射層を形成する。
(2)平坦円偏光反射層を形成した支持体の平坦円偏光反射層を形成した面の反対側に手順1または2で凹凸円偏光反射層を形成するか、または手順3または4で形成した凹凸円偏光反射層を転写する。
凹凸円偏光反射層の転写の際は、仮支持体面または仮支持体を剥離した面が支持体側になるように行えばよい。
(1)支持体上に手順1または2で凹凸円偏光反射層を形成する。
(2)凹凸円偏光反射層を形成した支持体の凹凸円偏光反射層を形成した面の反対側に手順11で平坦円偏光反射層を形成する。
(1)支持体上に手順12で形成した平坦円偏光反射層を転写する。
(2)転写した平坦円偏光反射層の表面に手順1または2で凹凸円偏光反射層を形成するか、または手順3または4で形成した凹凸円偏光反射層を転写する。
(手順105)
(1)支持体上に手順12で形成した平坦円偏光反射層を転写する。
(2)平坦円偏光反射層を転写した支持体の平坦円偏光反射層を転写した面の反対側に、手順1または2で凹凸円偏光反射層を形成するかまたは手順3もしくは4で形成した凹凸円偏光反射層を転写する。
(1)支持体上に手順3または4で形成した凹凸円偏光反射層を転写する。
(2)凹凸円偏光反射層を転写した支持体の凹凸円偏光反射層を転写した面の反対側に、手順11で平坦円偏光反射層を形成するかまたは手順12で形成した平坦円偏光反射層を転写する。
以下、凹凸円偏光反射層および平坦円偏光反射層の作製方法における各工程、および用いられるその他の材料を説明する。
液晶組成物の塗布方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワイヤーバーコーティング法、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法などが挙げられる。
塗布した液晶組成物の乾燥は、そのまま放置することにより、または加熱により乾燥させればよい。加熱温度は、200℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。液晶組成物の乾燥の過程で、液晶分子を配向させることができる。
貼合は上記乾燥後または半硬化後に得られる液晶組成物層を、凹凸面を有する基材または材料の凹凸面表面に直接接触させることにより行えばよい。このとき、凹凸面の窪んだ部分を埋めるように液晶組成物が凹凸面表面に接触されていればよい。これにより凹凸面を有する基材または材料の凹凸表面形状の全部を、液晶組成物層表面に転写することができる。または、凹凸面と液晶組成物の間に空隙があってもよい。これにより凹凸面を有する基材または材料の凹凸表面形状の一部を、液晶組成物層表面に転写することができる。
空隙としては、基材の凹凸面の凹部の凹み部分で形成される体積(凹み部分を満たすことができる液体の容積)の0より大きく50%以下の空隙が挙げられる。空隙の場所は限定されないが、例えば、凹み部分の底であればよい。
効率よく凹凸面表面全面で接触できるように、凹凸面を有する基材または材料、または液晶組成物層面を接触前に加熱してもよい。加熱は40℃〜110℃で行うことが好ましく、50℃〜100℃で行うことがより好ましい。加熱は、液晶組成物層および凹凸面を有する基材または材料の双方において行うことがより好ましい。貼合の際は、加圧してもよい。加圧は、例えば0.05〜60MPa、好ましくは、0.05〜20MPaで行えばよい。
液晶化合物層を硬化してコレステリック液晶層が形成される。貼合にて凹凸面を形成した液晶化合物層を硬化すると凹凸面を有するコレステリック液晶層が形成される。
硬化は、熱硬化、光照射による光硬化のいずれでもよいが、光硬化が好ましい。光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2が好ましく、100mJ/cm2〜1,500mJ/cm2がより好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下または窒素雰囲気下で光照射を実施してもよい。照射紫外線波長は350nm〜430nmが好ましい。重合反応率は安定性の観点から、高いことが好ましく70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
硬化による液晶組成物中の重合性液晶化合物の重合反応率は、重合性の官能基の消費割合をIR吸収スペクトルを用いて測定することにより、決定することができる。
なお、上記のように液晶化合物層の硬化は、液晶化合物層を凹凸面を有する基材または材料の凹凸面表面から剥離する場合、剥離前に行っても剥離後に行ってもよい。
凹凸面を有する基材の凹凸面は、本発明の反射材における凹凸円偏光反射層の凹凸面と相補的なものであればよい。凹凸面を有する基材としては、例えば、後述の凹凸平坦化層のうち、凹凸面を有する基材を用いることができる。
また、上記基材を液晶組成物から剥離する場合には、所望の凹凸面を有する任意の材料(金型など)を用いることもできる。
凹凸面の例としては、半球が2次元的に連続した形状、コーナーキューブ、プリズムが2次元的に連続した形状などが挙げられる(図3(a),(b)または、これらいずれかの形状と相補的な凹凸面形状)。また、1次元的な連続形状の凹凸面が挙げられる(図3(c)、(d)、またはこれらいずれかの形状と相補的な凹凸面形状)。
仮支持体は液晶組成物を塗布する基板として用いられる。仮支持体は、後述の貼付後、または硬化後に、剥離されればよい。本発明の反射材が光学部材の構成部材として用いられる場合には、仮支持体は、仮支持体を有する本発明の反射材に後述の情報提示層が形成された後に剥離されてもよい。
仮支持体の膜厚としては、5μm〜1000μm程度であればよく、好ましくは10μm〜250μmであり、より好ましくは15μm〜90μmである。
配向層を設けずに仮支持体表面、または仮支持体をラビング処理した表面に、液晶組成物を塗布してもよい。
仮支持体が剥離される場合は、配向膜は仮支持体とともに剥離されて本発明の反射材を構成する層とはならなくてもよく、仮支持体と配向膜の界面で剥離されて配向膜が本発明の反射材を構成する層とはなっていてもよい。
配向層の厚さは0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
転写は、凹凸円偏光反射層または平坦円偏光反射層を含む積層体の凹凸円偏光反射層または平坦円偏光反射層側の面を被転写材料(支持体、凹凸円偏光反射層など)に接着することにより行うことができる。接着には 接着剤としては後述の接着層の形成に用いられる接着剤を用いることができる。仮支持体を含む積層体を用いて転写を行う場合は、接着後に仮支持体を剥離することも好ましい。
本発明の反射材は支持体を含んでいてもよい。支持体は、凹凸円偏光反射層、平坦円偏光反射層、支持体の順となるように設けられているか、または凹凸円偏光反射層と平坦円偏光反射層との間に設けられていればよい。
支持体は可視光領域で透明で凹凸円偏光反射層および平坦円偏光反射層との屈折率差が小さいことが好ましい。凹凸賦形時に支持体にも凹凸が形成されても、屈折率差が小さいことによりヘイズが生じにくいためである。屈折率差は0.1以下であることが好ましく、0.05以下であることがより好ましく、0.02以下であることがさらに好ましい。
高分子樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、アクリル樹脂(ポリメチル(メタ)アクリレートなどのアクリル酸エステル類など)、ポリカーボネート、シクロペンタジエン系ポリオレフィンやノルボルネン系ポリオレフィンなどの環状ポリオレフィン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリスチレンなどの芳香族ビニルポリマー類、ポリアリレート、セルロースアシレートを挙げることができる。
支持体の厚みは5μm〜1000μm程度であればよく、好ましくは10μm〜250μmであり、より好ましくは15μm〜100μmである。
凹凸平坦化層は、その一面が凹凸面であり、他方が平坦面であって、凹凸円偏光反射層の凹凸面に直接接するように設けられる層である。凹凸平坦化層を有する本発明の反射材は、その両面が平坦面となる。本発明の反射材の凹凸平坦化層は、凹凸円偏光反射層の凹凸平坦化層側の面の凹凸形状と相補的な凹凸面を有していることが好ましい。
凹凸平坦化層は、凹凸円偏光反射層との屈折率差が小さいことが好ましい。屈折率差が小さいとヘイズが生じにくいためである。屈折率差は0.1以下であることが好ましく、0.05以下であることがより好ましく、0.02以下であることがさらに好ましい。凹凸平坦化層は、また、透明であることが好ましい。さらに、さらに、凹凸平坦化層は低複屈折性であることが好ましい。凹凸円偏光反射層および平坦円偏光反射層が螺旋のセンスが右であるコレステリック液晶層または螺旋のセンスが左であるコレステリック液晶層のいずれか一方のみを含む場合は、凹凸平坦化層は低複屈折性であることが好ましい。
凹凸平坦化層の膜厚の平均値としては、5μm〜1000μm程度であればよく、好ましくは10μm〜250μmであり、より好ましくは15μm〜100μmである。
基材は、凹凸円偏光反射層の凹凸平坦化層側の面の凹凸面と相補的な凹凸面を有する、基材は他方の面が平坦面であることが好ましい。
基材の例としては、マイクロレンズフィルム、プリズムフィルム、レンチキュラーシートなどが挙げられる。マイクロレンズフィルムとしては例えば、韓国SKC Haas Display Films Co.Ltd.製の ML1またはML4、プリズムフィルムとしては、例えば、韓国SKC Haas Display Films Co.Ltd.製の HD74U、サンテックオプト株式会社製のSPX2、SPX3、SPX6、レンチキュラーシートとしては、例えば、富士膠片(中国)投資有限公司(FUJIFILM (China) Investment Co.,Ltd.)製、LS-200Yを用いることができる。基材の材料は、プラスチックが好ましく、例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーンなどが挙げられる。
貼合後に上記基材を液晶組成物から剥離する場合には、上記基材の凹凸表面を予め離型処理しておいてもよい。離型処理の方法としては、例えばフッ素系ポリマーやシリコーン樹脂を、塗布やプラズマ処理により凹凸表面に積層する方法を適用できるが、これらに限定されない。
オーバーコート層としては、例えば、熱可塑性ポリマーを含むフィルムからなる層、または紫外線硬化モノマーを含む組成物を凹凸円偏光反射層表面に塗布後、上記組成物を硬化して設けられる層が挙げられる。
粘着剤または接着剤によりプラスチックフィルムを凹凸円偏光反射層表面に接着することによっても凹凸平坦化層を形成することができる。プラスチックフィルムは両面が平坦面であっても、上記基材として例示したような凹凸を有するものであってもよい。
プラスチックフィルムの例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーンなどが挙げられる。
また、粘着剤または接着剤としては特に限定はないが、粘着剤としてはアクリル系、シリコーン系、ウレタン系、接着剤としては天然ゴム系、デンプン系、アクリル系、ウレタン系、酢酸ビニル系、塩化ビニル系、シリコーン系、エポキシ系、イソシアネート系などが挙げられる。2種以上の粘着剤、または2種以上の接着剤を混合して用いてもよく、粘着剤粘着剤および接着剤を混合して用いてもよい。接着層(接着剤)としては、後述の光学部材の各層の接着のための接着層と同様の接着層を用いてもよい。
本発明の反射材は、光学部材の構成部材として用いることができる。
光学部材はさらに情報提示層を含む。光学部材はフィルム状またはシート状であればよい。
光学部材においては、凹凸円偏光反射層の凹凸面が情報提示層側になっていればよい。光学部材の層構成としては、情報提示層、凹凸円偏光反射層、平坦円偏光反射層がこの順に配置された構成が好ましい。
情報提示層は上記反射波長の光を吸収または反射する材料のパターンを有する。すなわち、情報提示層は赤外線を吸収または反射する材料のパターンを有する。パターンは情報提示層の全体にあっても、一部にあってもよい。上記反射波長の光を吸収または反射する材料は、例えば反射材表面にインクジェット法などにより塗布、印刷され、パターンを形成していてもよい。または、例えば、基材表面に一様に塗布されたあと、赤外線レーザーなどを用いて、0.5〜3000μmの単位で印字蒸発され、パターンを形成していてもよい。後者の方法については、例えば特開2011−152652号公報の記載を参照できる。
赤外線を吸収または反射する材料としては、例えば、カーボンインク、無機物イオン(銅、鉄、イッテルビウムなどの金属類)を含有するインク、フタロシアニン色素、ジオチール化合物色素、スクアリウム色素、クロコニウム色素、ニッケル錯体色素などの有機色素、そのほか公知の赤外線吸収色素、公知の赤外線反射性粒子等を用いることができる。赤外線を吸収または反射する材料は可視光波長領域において、反射または吸収を有していないことが好ましい。
本発明の光学部材は、各層の接着のための接着層を含んでいてもよい。本発明の反射材が接着層を含んでいてもよい。接着層は接着剤から形成されるものであればよい。
本発明の光学部材の用途としては特に限定されないが、例えば、手書き情報をデジタル化して情報処理装置に入力する光学ペンを使用したシステムで用いられる手書き入力シートとして用いることができる。使用の際は光学ペンから照射される赤外線の波長が、反射材が反射を示す波長となるように、コレステリック液晶層の組成を調整して用いられる。具体的にはコレステリック液晶相の螺旋ピッチを上述の方法で調整すればよい。光学部材が手書き入力シートとして用いられる場合は、光学部材の情報提示層側から光照射され、かつ光学部材の情報提示層側から反射光が検知されていればよい。
PETフィルム(東洋紡株式会社製コスモシャインA−4100:厚み75μm)の易接着処理していない面上にラビング処理を施し、表1に示す塗布液1を、ラビング処理面に、乾燥後の乾膜の厚みが5μmになるように室温にて塗布した。
上記1層目のコレステリック液晶層の上に、表2に示す塗布液2を乾燥後の乾膜の厚みが5μmになるように室温にて塗布した。
上記2層目のコレステリック液晶層の上に、表1に示す塗布液1を乾燥後の乾膜の厚みが5μmになるように室温にて塗布した。上記塗布層を室温にて30秒間乾燥させた後、85℃の雰囲気で1分間加熱した。この塗布層に、酸素濃度300ppm以下の環境下でフュージョン製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて1mJ/cm2の紫外線照射を行い、1層目の半硬化液晶組成物層を形成した。
マイクロレンズフィルム(韓国SKC Haas Display Films Co.Ltd.製、ML8)の表面凹凸形状を元型として、電鋳により同一の表面凹凸の金型を作製した。この金型の凹凸面を上記で形成した2層目の半硬化液晶組成物層と貼合して絶対圧2KPa、230℃、260MPa、5分間の条件でエンボスした。
積層体を金型から剥離し、形成された凹凸面に塗布液3を乾燥後の乾膜の平均厚みが17μmになるように室温にて塗布した。
PETフィルム(コスモシャイン(登録商標)A−4100:厚み75μm)の易接着処理していない面上にラビング処理を施し、塗布液1をラビング処理面に、乾燥後の乾膜の厚みが5μmになるように室温にて塗布した。
上記塗布層を室温にて30秒間乾燥させた後、85℃の雰囲気で1分間加熱した。この塗布層を、酸素濃度300ppm以下の環境下でフュージョン製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて1mJ/cm2の紫外線照射を行い、1層目の半硬化液晶組成物層を形成した。
上記1層目の半硬化液晶組成物層の上に、塗布液2を乾燥後の乾膜の厚みが5μmになるように室温にて塗布した。
上記塗布層を室温にて30秒間乾燥させた後、85℃の雰囲気で1分間加熱した。この塗布層を、酸素濃度300ppm以下の環境下でフュージョン製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて1mJ/cm2の紫外線照射を行い、2層目の半硬化液晶組成物層を形成した。
反射材を金型から剥離し、形成された凹凸面に塗布液3を乾燥後の乾膜の平均厚みが17μmになるように室温にて塗布した。塗布後のサンプルを85℃の雰囲気で1分間加熱し、酸素濃度300ppm以下の環境下でフュージョン製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて600mJ/cm2の紫外線照射を行い凹凸円偏光反射層を有する積層体を得た。
実施例2において、平坦円偏光反射層を設けなかった以外は実施例2と同様にして参考例1の反射材を得た。
紫外可視近赤外分光光度計V-670(日本分光社製)に、絶対反射率測定ユニットARV474S(日本分光株式会社製)を組み合わせて用いて、測定を行った。図4に示すように、サンプル101表面の法線方向に対し45度傾けた位置から入射光をあて、その位置から8度(サンプル表面の法線方向に対し53度)の位置での信号を検出し、これを再帰反射信号強度とした。図4中、検出器103は、紫外可視近赤外分光光度計V-670中の、InGaAs検出器であり、近赤外光を検出できる。入射光は、波長850nmに調整し、測定の際は、凹凸円偏光反射層の凹凸面側から入射光が当たるようにした。
(相対再帰反射率)=(反射フィルムの再帰反射信号強度)/(標準拡散板の再帰反射信号強度)×100
結果を表4に示す
2 平坦円偏光反射層
3 凹凸平坦化層
4 支持体
5 情報提示層
6 ディスプレイ
11 反射材
12 光学部材
13 ドットパターン
21 光
101 サンプル
102 ミラー
103 検出器
Claims (16)
- 凹凸円偏光反射層および平坦円偏光反射層を含み、
前記凹凸円偏光反射層および前記平坦円偏光反射層はいずれもコレステリック液晶相を固定した層を含み、
前記凹凸円偏光反射層は一方の面が凹凸面であり、他方の面が平坦面であり、
前記凹凸円偏光反射層の前記平坦面側に前記平坦円偏光反射層を含み、
前記平坦円偏光反射層は両面が平坦面である反射材。 - 凹凸平坦化層を含み、
前記凹凸平坦化層、前記凹凸円偏光反射層および前記平坦円偏光反射層がこの順であり、
前記凹凸平坦化層が前記凹凸円偏光反射層に直接接している請求項1に記載の反射材。 - 前記凹凸平坦化層がマイクロレンズフィルムである請求項2に記載の反射材。
- 前記凹凸平坦化層がプリズムフィルムまたはレンチキュラーシートである請求項2に記載の反射材。
- 前記凹凸円偏光反射層と前記平坦円偏光反射層との間に支持体を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の反射材。
- 支持体を含み、前記凹凸円偏光反射層、前記平坦円偏光反射層、および前記支持体がこの順である請求項1〜4のいずれか一項に記載の反射材。
- 前記支持体の厚みが2μm以上20μm以下である請求項6に記載の反射材。
- 前記凹凸円偏光反射層および前記平坦円偏光反射層がいずれも右円偏光を選択反射するコレステリック液晶相を固定した層および左円偏光を選択反射するコレステリック液晶相を固定した層からなる請求項1〜7のいずれか一項に記載の反射材。
- 赤外線波長域の光を反射する請求項1〜8のいずれか一項に記載の反射材。
- ヘイズ値が50%以下である請求項1〜9のいずれか一項に記載の反射材。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の反射材と情報提示層とを含む光学部材であって、
前記情報提示層は、前記反射材が反射する光を吸収または反射する材料のパターンを有する光学部材。 - 前記パターンがドットパターンである請求項11に記載の光学部材。
- 前記パターンが印刷により施されたものである請求項11または12に記載の光学部材。
- 請求項11〜13のいずれか一項に記載の光学部材を有するディスプレイ。
- 請求項14に記載のディスプレイを有する画像表示装置。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の反射材の製造方法であって、
前記凹凸円偏光反射層の作製工程として
重合性液晶化合物を含む液晶組成物層に20mJ/cm2以下の紫外線照射を行うこと、および
前記紫外線照射後の前記液晶組成物層に凹凸面を有する基材の凹凸面を貼合して、前記層に凹凸面を形成することを含む製造方法。
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