JP2017096684A - 粗石コンクリートの強度評価方法及び粗石コンクリートの強度評価プログラム - Google Patents

粗石コンクリートの強度評価方法及び粗石コンクリートの強度評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】粗石コンクリートの強度評価方法及び粗石コンクリートの強度評価プログラムを提供すること。【解決手段】必要なパラメータ情報を入力するパラメータ情報入力手順と、粗石コンクリートを構成する要素の構成比率を入力する構成比率入力手順と、コンクリート単体の初期剛性を求めるコンクリート単体についての有限要素解析手順と、構成比率の情報に基づいて有限要素解析を行うための解析モデルの各構成要素の配置をランダムに変更した異なるパターンの解析モデルを複数作成する解析モデル作成手順と、複数の解析モデルのそれぞれについて有限要素解析を行って強度評価を行って各解析モデルにおける粗石コンクリートの初期剛性と耐力を求め、かつ、複数の解析モデルについての平均をとることで粗石コンクリートの初期剛性と耐力の平均値を求める有限要素解析手順とを順次実行するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、粗石コンクリートの強度評価方法及び粗石コンクリートの強度評価プログラムに関するものである。
従来、砂防堰堤等を作成する際の掘削作業時に掘り起こされた大小の石(粗石)を堤体コンクリート内に埋め込んだものを粗石コンクリートと呼んでいる。この粗石コンクリート構造の練石積砂防堰堤は、大正初期から昭和40年頃までの間、全国で多数建設されてきた。竣工後数十年を経た現在でも供用されているものが多数あり、土石流等による損傷や材料劣化による機能低下が進行していることから、老朽化した現存堰堤の維持管理対策が急務となっている。
図8に示すのは、粗石コンクリート製の練石積砂防堰堤の施工過程を表した模式図である。この図8に示すように、粗石コンクリート構造の練石積砂防堰堤は、堤体の表面に積石を一段積み、大粒径の粗石を配置してから、コンクリートを充填する打設方法が採用されていた。特に昭和20年頃までは作業員が突き棒でコンクリートを充填していたとされ、粗石の下部等に多数の空隙が形成されているという特徴がある。
老朽化した粗石コンクリート構造の堰堤について補強工事を行うためには、粗石コンクリートの強度評価が必要となる。従来、構造物の強度解析を行うためのソフトウェアとして、有限要素解析用プログラムが存在し、例えば、特許文献1においては、有限要素解析を用いたコンクリートの3次元解析方法、3次元解析装置およびプログラムが提案されている。
特開2004−151015号公報
前記特許文献1に示すような従来の有限要素解析用プログラムは、一般的なコンクリートについての強度評価には利用されてきたが、大きな石が混ぜ込まれた粗石コンクリートの強度評価においてはあまり利用されてこなかった。
ここで、粗石コンクリートの強度評価にあたっては、堰堤を構成するコンクリート、粗石および空隙の分布を堰堤全体について把握する方法が確立されていないこと、また、一般的な調査ボーリングの口径より粗石径が大きいため、粗石を含めた供試体の採取と強度試験の実施が困難であるという制約がある。
一般的な圧縮強度試験用供試体は、直径の2倍の高さをもつ円柱形とする必要がある。また、粗石等の粗骨材が含まれる場合には、その直径は、粗骨材の最大寸法の3倍以上、かつ、10cm以上とする必要があるため、直径10cmの粗石が含まれている場合には、供試体の寸法としてφ30cm×60cmが必要となる。
同様に、割裂引張強度試験用供試体は、粗骨材の最大寸法の4倍以上かつ100mm以上の直径で、長さは直径から直径の2倍までの範囲とする必要があるため、直径10cmの粗石の場合には、供試体の寸法としてφ40cm×80cmが必要となる。
圧縮強度試験、割裂引張強度試験のいずれにおいても、大きな粗石が含まれている場合にはかなり大きな供試体が必要であるため、このような供試体を実際の粗石コンクリート製の砂防堰堤から切り出すというのは現実的ではないという問題があった。かといって、これに変わる強度試験方法が存在しなかったため、従来は、粗石や空隙を含まないコンクリート単体の試験値に基づいて強度評価が行われており、「粗石コンクリート」としての強度評価がなされていないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、粗石コンクリートの強度評価方法及び粗石コンクリートの強度評価プログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1は、コンクリートの強度評価のための有限要素解析が可能なソフトウェアを用いた粗石コンクリートの強度評価方法であって、
粗石コンクリートを構成する材料としてのコンクリート、粗石その他の材料の材料特性、及び、その他の必要なパラメータ情報を入力するパラメータ情報入力手順と、
コンクリート、粗石、空隙その他の粗石コンクリートを構成する要素の構成比率を入力する構成比率入力手順と、
前記パラメータ情報入力手順で得たコンクリート単体についての材料特性に基づいて解析モデルを作成して有限要素解析を行ってコンクリート単体の初期剛性を求めるコンクリート単体についての有限要素解析手順と、
前記構成比率入力手順において得た構成比率の情報に基づいて、有限要素解析を行うための解析モデルの各構成要素の配置をランダムに変更した異なるパターンの解析モデルを複数作成する解析モデル作成手順と、
前記パラメータ情報入力手順で得たパラメータ情報に基づいて前記解析モデル作成手順で作成した複数の解析モデルのそれぞれについて有限要素解析を行って強度評価を行って各解析モデルにおける粗石コンクリートの初期剛性と耐力を求め、かつ、複数の解析モデルについての平均をとることで粗石コンクリートの初期剛性と耐力の平均値を求める有限要素解析手順と、
を順次実行するようにしたことを特徴とする粗石コンクリートの強度評価方法である。
本発明の請求項2は、請求項1に加えて、前記有限要素解析手順の後に、前記有限要素解析手順で得た粗石コンクリートの初期剛性の平均値と、前記パラメータ情報入力手順で入力したパラメータ情報のうち必要な情報及び前記構成比率入力手順で入力した構成比率の情報とを用いることにより、
初期剛性比=粗石コンクリートの初期剛性/コンクリート単体の初期剛性
等価静弾性係数=初期剛性比×コンクリート単体の静弾性係数
等価引張強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の引張強度
等価圧縮強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の圧縮強度
を演算することで、粗石コンクリートと等価な一様材料としての等価静弾性係数、等価引張強度及び等価圧縮強度を得る等価一様物性値演算手順を実行するようにしたことを特徴とする粗石コンクリートの強度評価方法である。
本発明の請求項3は、請求項1又は2に加えて、構成要素の配置条件について入力を行う配置条件入力手順を設け、さらに、前記解析モデル作成手順において解析モデルを作成する際に、配置条件に従って各解析モデルの構成要素の配置を決定するようにしたことを特徴とする粗石コンクリートの強度評価方法である。
本発明の請求項4は、コンピュータで実行するためのコンクリートの強度評価のための有限要素解析を用いた粗石コンクリートの強度評価プログラムであって、
前記コンピュータに、
粗石コンクリートを構成する材料としてのコンクリート、粗石その他の材料の材料特性、及び、その他の必要なパラメータ情報を入力するパラメータ情報入力手順と、
コンクリート、粗石、空隙その他の粗石コンクリートを構成する要素の構成比率を入力する構成比率入力手順と、
前記パラメータ情報入力手順で得たコンクリート単体についての材料特性に基づいて解析モデルを作成して有限要素解析を行ってコンクリート単体の初期剛性を求めるコンクリート単体についての有限要素解析手順と、
前記構成比率入力手順において得た構成比率の情報に基づいて、有限要素解析を行うための解析モデルの各構成要素の配置をランダムに変更した異なるパターンの解析モデルを複数作成する解析モデル作成手順と、
前記パラメータ情報入力手順で得たパラメータ情報に基づいて前記解析モデル作成手順で作成した複数の解析モデルのそれぞれについて有限要素解析を行って強度評価を行って各解析モデルにおける粗石コンクリートの初期剛性と耐力を求め、かつ、複数の解析モデルについての平均をとることで粗石コンクリートの初期剛性と耐力の平均値を求める有限要素解析手順と、
を順次実行させるようにしたことを特徴とする粗石コンクリートの強度評価プログラムである。
本発明の請求項5は、請求項4に加えて、前記有限要素解析手順の後に、前記有限要素解析手順で得た粗石コンクリートの初期剛性の平均値と、前記パラメータ情報入力手順で入力したパラメータ情報のうち必要な情報及び前記構成比率入力手順で入力した構成比率の情報とを用いることにより、
初期剛性比=粗石コンクリートの初期剛性/コンクリート単体の初期剛性
等価静弾性係数=初期剛性比×コンクリート単体の静弾性係数
等価引張強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の引張強度
等価圧縮強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の圧縮強度
を演算することで、粗石コンクリートと等価な一様材料としての等価静弾性係数、等価引張強度及び等価圧縮強度を得る等価一様物性値演算手順を実行させるようにしたことを特徴とする粗石コンクリートの強度評価プログラムである。
本発明の請求項6は、請求項4又は5に加えて、構成要素の配置条件について入力を行う配置条件入力手順を設け、さらに、前記解析モデル作成手順において解析モデルを作成する際に、配置条件に従って各解析モデルの構成要素の配置を決定するようにしたことを特徴とする粗石コンクリートの強度評価プログラムである。
請求項1記載の発明によれば、評価対象の粗石コンクリートの初期剛性と耐力の平均値を得られるので、粗石コンクリートの構成要素のばらつきの影響を考慮した強度評価が可能となる。
請求項2記載の発明によれば、算出した等価一様物性値を用いることにより、評価対象の粗石コンクリートの特性を反映した強度評価に基づく設計作業等をより簡易に行うことが可能となる。
請求項3記載の発明によれば、配置条件を設定しない場合に比較して、非常に大きい粗石というような構成要素の特徴を再現できる可能性が高まり、実際の評価対象の粗石コンクリートに近い条件で解析が可能となる。
請求項4記載の発明によれば、評価対象の粗石コンクリートの初期剛性と耐力の平均値を得られるので、粗石コンクリートの構成要素のばらつきの影響を考慮した強度評価が可能となる。
請求項5記載の発明によれば、算出した等価一様物性値を用いることにより、評価対象の粗石コンクリートの特性を反映した強度評価に基づく設計作業等をより簡易に行うことが可能となる。
請求項6記載の発明によれば、配置条件を設定しない場合に比較して、非常に大きい粗石というような構成要素の特徴を再現できる可能性が高まり、実際の評価対象の粗石コンクリートに近い条件で解析が可能となる。
本発明の粗石コンクリートの強度評価方法の処理の流れを表したフローチャート図である。 実堰堤についての有限要素解析の説明資料であり、(a)は、コンクリートと粗石の材料特性を表しており、(b)は、実堰堤についての粗石コンクリートの有限要素解析の結果を変位量と荷重比率の関係でグラフ化したものであり、(c)は、解析結果としての荷重比率を表したものである。 実堰堤の解析モデルについての初期剛性に関する有限要素解析結果を表した資料であり、(a)は、コンクリート単体についての解析結果であり、(b)は、粗石コンクリートについての解析結果であり、(c)は、等価一様物性値を用いた場合の解析結果である。 図2の実堰堤についての有限要素解析の際の解析モデルを表した模式図であり、(a)は、コンクリート単体についての解析モデルであり、(b)は、粗石コンクリートについての解析モデルである。 曲げ強度試験用の供試体と同サイズでの有限要素解析の説明資料であり、(a)は、解析モデル作成の一例であり、(b)は、粗石コンクリートの解析モデルであり、(c)は、解析結果としての耐力値である。 曲げ強度試験用の供試体と同サイズの解析モデルについての初期剛性に関する有限要素解析結果を表した資料であり、(a)は、コンクリート単体についての解析結果であり、(b)は、粗石コンクリートについての解析結果であり、(c)は、等価一様物性値を用いた場合の解析結果であり、(d)は、コンクリート単体と粗石コンクリートの曲げ強度の比較結果である。 (a)は、曲げ強度試験用の供試体を表した模式図であり、(b)は、曲げ強度試験の試験結果である。 従来の粗石コンクリートの施工過程を表した模式図である。
本発明による粗石コンクリートの強度評価方法は、コンクリートの強度評価のための有限要素解析が可能なソフトウェアを用いた粗石コンクリートの強度評価方法であって、粗石コンクリートを構成する材料としてのコンクリート、粗石その他の材料の材料特性、及び、その他の必要なパラメータ情報を入力するパラメータ情報入力手順と、コンクリート、粗石、空隙その他の粗石コンクリートを構成する要素の構成比率を入力する構成比率入力手順と、前記パラメータ情報入力手順で得たコンクリート単体についての材料特性に基づいて解析モデルを作成して有限要素解析を行ってコンクリート単体の初期剛性を求めるコンクリート単体についての有限要素解析手順と、前記構成比率入力手順において得た構成比率の情報に基づいて、有限要素解析を行うための解析モデルの各構成要素の配置をランダムに変更した異なるパターンの解析モデルを複数作成する解析モデル作成手順と、前記パラメータ情報入力手順で得たパラメータ情報に基づいて前記解析モデル作成手順で作成した複数の解析モデルのそれぞれについて有限要素解析を行って強度評価を行って各解析モデルにおける粗石コンクリートの初期剛性と耐力を求め、かつ、複数の解析モデルについての平均をとることで粗石コンクリートの初期剛性と耐力の平均値を求める有限要素解析手順とを順次実行するようにしたことを特徴とするものである。以下、詳細に説明を行う。
本発明による粗石コンクリートの強度評価方法は、従来は、一般的なコンクリートの強度評価に用いられていた有限要素解析を粗石コンクリートの強度評価に対して適用するにあたり、その適用の仕方を工夫した点に特徴を有するものである。有限要素解析としては、分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析等が挙げられるが、この場合に限定するものではなく、離散ひび割れモデル等の他のモデルに対しても適用できるし、3次元の有限要素解析にも適用できるものであり、一例として、分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析を例に説明を行う。
また、分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析を行うにあたっては、CPU、メモリ、ストレージ、入力装置、ディスプレイ等を具備した一般的なコンピュータがあれば実施可能であり、特別な環境下である必要はない。以下の説明においては、入力手順においては入力装置を用いて情報を入力してこれをメモリ及びストレージに保存するものとし、2次元非線形有限要素解析のプロセスはCPUで演算を行いながら必要な情報を随時メモリとの間でやりとりしながら、最終的な演算結果をストレージに記憶させるという処理がなされるものであり、ごく一般的なコンピュータの動作であることから、以下の説明においてはコンピュータの動作については記述を省略する。また、コンピュータのハードウェア構成については上記の通り一般的な環境であることから、図示は省略する。
図1に示すのは、本発明による粗石コンクリートの強度評価方法の処理の流れを表したフローチャート図である。この図1において、(S101)は、パラメータ情報入力手順であり、粗石コンクリートを構成する材料としてのコンクリート、粗石その他の材料の材料特性、及び、その他の必要なパラメータ情報を入力するステップである。(S102)は、構成比率入力手順であり、コンクリート、粗石、空隙その他の粗石コンクリートを構成する要素の構成比率を入力するステップである。(S103)は、コンクリート単体についての有限要素解析手順であり、パラメータ情報入力手順で得たコンクリート単体についての材料特性に基づいて解析モデルを作成して有限要素解析を行ってコンクリート単体の初期剛性を求めるステップである。(S104)は、解析モデル作成手順であり、構成比率入力手順において得た構成比率の情報に基づいて、有限要素解析を行うための解析モデルの各構成要素の配置をランダムに変更した異なるパターンの解析モデルを複数作成するステップである。(S105)は、粗石コンクリートについての有限要素解析手順であり、解析モデル作成手順で作成した複数の解析モデルのそれぞれについて有限要素解析を行って強度評価を行って各解析モデルにおける粗石コンクリートの初期剛性と耐力を求め、かつ、複数の解析モデルについての平均をとることで粗石コンクリートの初期剛性と耐力の平均値を求めるステップである。(S106)は、等価一様物性値演算手順であり、有限要素解析手順で得た粗石コンクリートの初期剛性の平均値と、パラメータ情報入力手順で入力したパラメータ情報のうち必要な情報及び前記構成比率入力手順で入力した構成比率の情報とを用いて、初期剛性比=粗石コンクリートの初期剛性/コンクリート単体の初期剛性、等価静弾性係数=初期剛性比×コンクリート単体の静弾性係数、等価引張強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の引張強度、等価圧縮強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の圧縮強度を演算することで、粗石コンクリートと等価な一様材料としての等価静弾性係数、等価引張強度及び等価圧縮強度を得るステップである。以下において、各ステップの詳細について説明する。
[パラメータ情報の取得]
粗石コンクリートの強度評価を行う場合には、実際の評価対象となる粗石コンクリートを構成する材料としてのコンクリート、粗石その他の材料の材料特性、及び、その他の必要なパラメータ情報を取得する必要がある。具体的には、実際の強度評価対象の堰堤に対してボーリング調査を行い、その際に得られた堰堤内部のコンクリート部分と粗石部分からそれぞれ供試体を取得して、圧縮強度試験、引張強度試験など様々な試験を行って、コンクリート単体と粗石単体の材料特性(圧縮強度、静弾性係数、引張強度、単位体積重量など)を取得する。また、これ以外にも、有限要素解析を行うために必要なパラメータ情報があれば、この段階で取得しておく。取得した各種パラメータ情報は、有限要素解析を行う際に入力して使用する。
[構成比率情報の取得]
粗石コンクリートの強度評価を行うには、粗石コンクリートを構成するコンクリート、粗石及び空隙の構成比率を事前に把握する必要がある。粗石コンクリート内部を詳細に把握することは困難なため、例えば、実際の強度評価対象の堰堤に対してボーリング調査を行い、ボーリングコアについての体積比率から構成比率を求めて、これを堰堤全体の構成比率として取得する方法が考えられる。この他にも、ボーリング孔内から密度検層を行い周辺の密度分布からコンクリート、粗石及び空隙の構成比率を求める方法や、弾性波探査によって構成比率を推測する方法など、様々な調査方法が考えられるが、調査精度が確保できる方法であればどのような方法であってもよい。ここで、粗石コンクリートを構成するコンクリート、粗石及び空隙の構成比率が、6:3:1だったものとする。
[コンクリート単体についての有限要素解析]
次に、コンクリート単体について有限要素解析によってコンクリート単体の初期剛性を求める。分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析を行うが、この際の解析モデルとしては、図4(a)に示すような解析モデルが用いられる。この図4(a)に示すような解析モデルは、実際の評価対象の堰堤の断面を小さな要素に分割したものとなっている。構成要素がコンクリートのみでない場合には、各要素に対して構成要素を割り当てて解析モデルを構築するが、ここではコンクリート単体なので、全ての要素にコンクリートが割り当てられる。また、荷重の掛かる方向及び位置の決定など、分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析を行うために必要な各種設定をこの段階で行う。例えば、図4(a)に示す堰堤の解析モデルにおいては、最初に水位を決めることで堰堤に加わる静水圧を設定し、この静水圧の加わる方向と同じ方向から静水圧に比例して分布させた荷重を加えていくように設定している。土砂が堆積しているような状況で評価したい場合には土圧を荷重として設定するなど、荷重については評価条件によって異なるので、その都度最適な条件となるように設定する。この解析モデルを用いて、パラメータ情報の取得段階において取得したコンクリート単体の材料特性に基づいて、分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析により、破壊に至るまでの荷重(静水圧に対する荷重の大きさを表す荷重比率)、変位、ひび割れの進行状況を解析する。ある荷重が加わった段階でひび割れが生じるので、このひび割れ直前の荷重値をその時の変位量で除算した値を、コンクリート単体の初期剛性値として得る。図3(a)に示すのは、解析結果としてのコンクリート単体の初期剛性を表した資料であり、このときのコンクリート単体の初期剛性値は、678kN/cmとなっている。
[粗石コンクリートについての解析モデル作成]
前記コンクリート単体の場合と同様に、粗石コンクリートについても解析モデルを作成する必要がある。この際の解析モデルとしては、図4(b)に示すような解析モデルが用いられる。この図4(b)に示すような解析モデルは、実際の評価対象の堰堤の断面を小さな要素に分割したものとなっており、構成要素であるコンクリート、粗石及び空隙の構成比率である6:3:1の割合で各要素に対して割り当てて構成する。また、特定の配置の場合に生じる結果の偏りを防止するために、複数パターンの解析モデルを作成する。この実施例においては、図4(b)に示すように、パターンa〜パターンeまでの5パターンの解析モデルを作成するが、このとき、コンクリート、粗石及び空隙の構成比率である6:3:1の割合は維持したまま、乱数を用いて粗石及び空隙の配置をランダムに変化させて入れ替える処理を行って、複数パターンの解析モデルを作成する。なお、初期段階で全解析モデルを作成する必要はなく、必要に応じて後から追加的に作成可能であることはいうまでもない。また、コンクリート単体の場合の解析と同様に、荷重の掛かる方向及び位置の決定など、分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析を行うために必要な各種設定をこの段階で行う。
[粗石コンクリートについての有限要素解析]
作成した複数パターンの粗石コンクリートの解析モデルについて、分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析を行って、各解析モデルごとの初期剛性と耐力を求める。パラメータ情報の取得段階において取得した図2(a)に示すような材料特性に基づいて、分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析により、破壊に至るまでの荷重、変位、ひび割れの進行状況を解析する。ある荷重が加わった段階でひび割れが生じるので、このひび割れ直前の荷重値をその時の変位量で除算した値を初期剛性値として得る。これを全ての解析モデルについて行う。図3(b)に示すのは、解析結果としての粗石コンクリートの初期剛性を表した資料であり、このときのパターンa〜パターンeまでの5パターンについての粗石コンクリートの初期剛性値は、712〜776kN/cmの間で得られ、その平均値は743kN/cmとなっている。これらのパターンa〜パターンeの各初期剛性値とこれらの初期剛性の平均値を記憶させる。
さらに、ひび割れが生じた段階を超えて荷重を加えていって堰堤が破壊に至るまでの荷重値を計算して、耐力を求める。図4(b)に示すように、パターンa〜パターンeまでの5パターンの解析モデルについて2次元非線形有限要素解析を行った結果、図2(c)に示すような解析値を得られた。この図2(c)に示す荷重比率は、解析モデルの堰堤に荷重を加えていったときの耐力(破壊に至るまでの最大荷重値)を静水圧で除算したものであり、静水圧に対する耐力の大きさを表す値である。この図2(c)を見てみると、パターンa〜パターンeで耐力に差が生じていることが見て取れる。これらのパターンa〜パターンeの荷重比率の平均は、8.49となっている。
このように、評価対象の粗石コンクリート構造の堰堤の初期剛性及び耐力の平均値を得られるので、粗石コンクリート構造の堰堤について構成要素のばらつきの影響を考慮した強度評価が可能となる。
[等価一様物性値の算出]
上記手法により粗石コンクリート構造の堰堤の初期剛性及び耐力の平均値を得られ、これのみでも一定の価値があるが、さらに、等価一様物性値を算出することができれば、粗石コンクリートの特性を反映した強度評価に基づく設計作業等をより簡易に行うことが可能となる。そこで、粗石コンクリートの初期剛性の平均値と図2(a)に示すような材料特性に基づいて、以下の演算を行う。
初期剛性比=粗石コンクリートの初期剛性/コンクリート単体の初期剛性
等価静弾性係数=初期剛性比×コンクリート単体の静弾性係数
等価引張強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の引張強度
等価圧縮強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の圧縮強度
以上の演算により、等価一様物性値としての等価静弾性係数と等価引張強度と等価圧縮強度が得られる。等価静弾性係数は、初期剛性(ひび割れが発生する直前までの変形のしにくさ)と関連付けられることを考慮して演算式を決定し、等価引張強度と等価圧縮強度は、粗石コンクリートが破壊に至るまでのエネルギー量は、コンクリート部のエネルギー総量であり、そのエネルギー量は強度と相関があることを考慮して演算式を決定している。
以上の解析によって得られた等価一様物性値を用いて解析モデルを作成して2次元非線形有限要素解析を行うと、耐力は、7.49となった。この数値は、解析モデルの平均値である8.49と大きく違わないものであるといえる。
[実験例]
[粗石コンクリートを模した供試体による実験]
上記の実施例1における粗石コンクリートの強度評価方法が正しいことを実証するための前提として、粗石及び空隙の存在が粗石コンクリートの強度に影響を及ぼす原因であることを実証すべく、粗石コンクリートに模した供試体を作成して、曲げ強度試験を行った。コンクリートの曲げ強度試験の方法については、「JIS A 1106」の規格が制定されており、また、コンクリート強度試験用供試体の作り方については、「JIS A 1132」の規格が制定されており、これらの規格に基づいて実験を行った。
曲げ強度試験の供試体は、図7(a)に示すように、コンクリートの中に粗石と空隙に見立てた発泡スチロールとを張り合わせたものを配置して固めたものを供試体とした。大きさは、20cm×20cm×80cmとした。この供試体について、図7(a)に示すように、両端からそれぞれ10cmの位置にある支持支点の上に供試体を設置して、両端からそれぞれ30cmの2か所に荷重をかけて、ひび割れ、破壊までの荷重を計測し、同時に供試体中央上部の鉛直方向への変位量を計測した。同様の試験を複数の供試体について行って耐力を測定した結果、図7(b)のような試験結果が得られた。この時の平均耐力は38.1kNであった。ちなみに、実際の供試体による実験に基づいて、コンクリート単体の曲げ強度と粗石コンクリートの曲げ強度を比較した結果を、図6(d)に示す。この図6(d)に示すように、コンクリート単体の供試体(10cm×10cm×40cm)についての曲げ強度の平均値は4.57N/mmであるのに対して、粗石コンクリートの曲げ強度の平均値は2.79N/mmであり、粗石コンクリートの曲げ強度は、コンクリート単体の曲げ強度の6割程度に低下する結果となった。
[供試体と同サイズの解析モデルでの有限要素解析による検証]
ここで、上記供試体による試験結果について、本発明による粗石コンクリートの強度評価が適用できるかを検証する解析を行うこととした。図5(a)に示すように、図7(a)の曲げ強度試験の供試体の場合と供試体の大きさなどの実験条件が同一となるように解析モデルを作成する。また、配置条件による偏りがないように、複数パターンの解析モデルを作成する。例えば、図5(b)に示すように、パターンa〜パターンeまでの5パターンの解析モデルを作成する。この時の構成要素の配置は、粗石及び空隙の構成比率である6:3:1の割合は維持したまま、乱数を用いて配置をランダムに変化させて入れ替える。この5パターンについて分布ひび割れモデルを用いた2次元非線形有限要素解析を行って、それぞれの解析モデルの初期剛性と耐力を求めた。この時のコンクリート単体の初期剛性については事前に解析で求めて、図6(a)に示す値を用いた。
図6(b)に示すのは、パターンa〜パターンeまでの5パターンについて、ひび割れ発生直前の荷重値、その時の変位量、これらから求められる初期剛性値をそれぞれ表示した資料である。この図6(b)の通り、初期剛性値は620〜680kN/cmとなり、その平均値は660kN/cmとなった。
また、図5(c)に示すように、5つの解析パターンの耐力は38〜50kNであり、その平均は41.6kNであった。この値は、図7の供試体を用いた実際の試験の結果である平均耐力=38.1kNとほぼ同じ結果になったといえ、実際の粗石コンクリートの強度を解析モデルを用いて評価可能であるといえる。
さらに、図5(b)の各解析結果から図6(b)に示す初期剛性の平均値を求め、これに基づいて、等価一様物性値としての等価静弾性係数と等価引張強度と等価圧縮強度を求め、これを用いて2次元非線形有限要素解析を行った結果、図6(c)に示す結果となった。この図6(c)の通り、初期剛性値は670kN/cmであり、耐力は38kNであった。この値は、実際の供試体の試験結果にも近い値であるといえる。
以上の実験の結果、粗石コンクリートの強度評価において本発明による粗石コンクリートの強度評価方法及び粗石コンクリートの強度評価プログラムを適用することが有効であることが裏付けられたといえる。
前記実施例1においては、複数パターンの解析モデルを作成するにあたっては、コンクリート、粗石及び空隙の構成比率の割合は維持したまま、乱数を用いて配置をランダムに変化させて入れ替える処理を行って、複数パターンの解析モデルを作成するようにしていたが、配置条件について特別な条件付けはしていなかった。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、乱数を用いて配置をランダムに変化させる際に、配置条件を設定するようにしてもよい。
例えば、実際の評価対象の粗石コンクリートにおける粗石若しくは空隙の大きさに特徴がある、例えば、非常に大きい粗石が使われているなどの特徴が存在する場合に、これを解析モデルで表現するための方法として、配置条件を設定することが考えられる。
具体的には、要素の一つ一つに構成要素を割り振るのではなく粗石は4つ一纏まりにするなど所定個数を纏めて割り振るようにする条件や、要素の一つ一つに構成要素を割り振るが粗石については所定個数以上が連続して隣接しなければならないものとして満たさない箇所を割り振りし直すという条件などが考えられる。
実際のソフトウェア上の処理としては、構成要素の配置条件について入力を行う配置条件入力手順を設け、解析モデル作成の手順において配置条件に従って各解析モデルの構成要素の配置を決定するようにすることで実現される。
このような条件を設定することで、配置条件を設定しない場合に比較して、非常に大きい粗石という特徴を再現できる可能性が高まり、実際の評価対象の粗石コンクリートに近い条件で解析が可能となる。
前記実施例1及び2においては、解析モデル作成の際に、粗石コンクリートを構成するコンクリート、粗石及び空隙の構成比率である6:3:1の割合は維持したまま、乱数を用いて粗石及び空隙の配置をランダムに変化させて入れ替える処理を行って、複数パターンの解析モデルを作成するようにしていた。しかし、本発明は構成比率を固定して維持する場合に限られるものではなく、構成比率についても幅を持たせて解析を行うようにしてもよい。
この場合の具体的な解析方法としては、例えば、各構成要素がとりうる比率について幅を持たせて設定することが考えられ、例えば、粗石の割合を2.5〜3.5割とし、空隙の割合を0.5〜1.5割とし、残りの割合をコンクリートとするように設定して、解析モデル作成の際に、構成要素をランダムに割り振って、これらの比率の幅に収まる全ての解析モデルを採用するという方法が考えられる。
また、前記実施例1及び2の場合と同様に、特定の構成比率に固定して解析モデルを作成して解析を行うが、比率を変化させた場合についても同様に解析を行って、解析結果の平均をとることで、構成比率について幅を持たせた場合の解析結果を得るという方法も考えられる。
以上のように、構成比率について幅を持たせて解析を行うことができれば、粗石コンクリート構造の堰堤の構成要素の内部比率が正確に把握できない場合に、耐力にどの程度の差が生じるか等の検証も可能になり、また、構成比率に幅を持たせた解析の平均値による評価が可能となる。
(S101)〜(S106)…図1における各ステップ。

Claims (6)

  1. コンクリートの強度評価のための有限要素解析が可能なソフトウェアを用いた粗石コンクリートの強度評価方法であって、
    粗石コンクリートを構成する材料としてのコンクリート、粗石その他の材料の材料特性、及び、その他の必要なパラメータ情報を入力するパラメータ情報入力手順と、
    コンクリート、粗石、空隙その他の粗石コンクリートを構成する要素の構成比率を入力する構成比率入力手順と、
    前記パラメータ情報入力手順で得たコンクリート単体についての材料特性に基づいて解析モデルを作成して有限要素解析を行ってコンクリート単体の初期剛性を求めるコンクリート単体についての有限要素解析手順と、
    前記構成比率入力手順において得た構成比率の情報に基づいて、有限要素解析を行うための解析モデルの各構成要素の配置をランダムに変更した異なるパターンの解析モデルを複数作成する解析モデル作成手順と、
    前記パラメータ情報入力手順で得たパラメータ情報に基づいて前記解析モデル作成手順で作成した複数の解析モデルのそれぞれについて有限要素解析を行って強度評価を行って各解析モデルにおける粗石コンクリートの初期剛性と耐力を求め、かつ、複数の解析モデルについての平均をとることで粗石コンクリートの初期剛性と耐力の平均値を求める有限要素解析手順と、
    を順次実行するようにしたことを特徴とする粗石コンクリートの強度評価方法。
  2. 前記有限要素解析手順の後に、前記有限要素解析手順で得た粗石コンクリートの初期剛性の平均値と、前記パラメータ情報入力手順で入力したパラメータ情報のうち必要な情報及び前記構成比率入力手順で入力した構成比率の情報とを用いることにより、
    初期剛性比=粗石コンクリートの初期剛性/コンクリート単体の初期剛性
    等価静弾性係数=初期剛性比×コンクリート単体の静弾性係数
    等価引張強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の引張強度
    等価圧縮強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の圧縮強度
    を演算することで、粗石コンクリートと等価な一様材料としての等価静弾性係数、等価引張強度及び等価圧縮強度を得る等価一様物性値演算手順を実行するようにしたことを特徴とする請求項1記載の粗石コンクリートの強度評価方法。
  3. 構成要素の配置条件について入力を行う配置条件入力手順を設け、さらに、前記解析モデル作成手順において解析モデルを作成する際に、配置条件に従って各解析モデルの構成要素の配置を決定するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の粗石コンクリートの強度評価方法。
  4. コンピュータで実行するためのコンクリートの強度評価のための有限要素解析を用いた粗石コンクリートの強度評価プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    粗石コンクリートを構成する材料としてのコンクリート、粗石その他の材料の材料特性、及び、その他の必要なパラメータ情報を入力するパラメータ情報入力手順と、
    コンクリート、粗石、空隙その他の粗石コンクリートを構成する要素の構成比率を入力する構成比率入力手順と、
    前記パラメータ情報入力手順で得たコンクリート単体についての材料特性に基づいて解析モデルを作成して有限要素解析を行ってコンクリート単体の初期剛性を求めるコンクリート単体についての有限要素解析手順と、
    前記構成比率入力手順において得た構成比率の情報に基づいて、有限要素解析を行うための解析モデルの各構成要素の配置をランダムに変更した異なるパターンの解析モデルを複数作成する解析モデル作成手順と、
    前記パラメータ情報入力手順で得たパラメータ情報に基づいて前記解析モデル作成手順で作成した複数の解析モデルのそれぞれについて有限要素解析を行って強度評価を行って各解析モデルにおける粗石コンクリートの初期剛性と耐力を求め、かつ、複数の解析モデルについての平均をとることで粗石コンクリートの初期剛性と耐力の平均値を求める有限要素解析手順と、
    を順次実行させるようにしたことを特徴とする粗石コンクリートの強度評価プログラム。
  5. 前記有限要素解析手順の後に、前記有限要素解析手順で得た粗石コンクリートの初期剛性の平均値と、前記パラメータ情報入力手順で入力したパラメータ情報のうち必要な情報及び前記構成比率入力手順で入力した構成比率の情報とを用いることにより、
    初期剛性比=粗石コンクリートの初期剛性/コンクリート単体の初期剛性
    等価静弾性係数=初期剛性比×コンクリート単体の静弾性係数
    等価引張強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の引張強度
    等価圧縮強度=コンクリートの構成比率×コンクリート単体の圧縮強度
    を演算することで、粗石コンクリートと等価な一様材料としての等価静弾性係数、等価引張強度及び等価圧縮強度を得る等価一様物性値演算手順を実行させるようにしたことを特徴とする請求項4記載の粗石コンクリートの強度評価プログラム。
  6. 構成要素の配置条件について入力を行う配置条件入力手順を設け、さらに、前記解析モデル作成手順において解析モデルを作成する際に、配置条件に従って各解析モデルの構成要素の配置を決定するようにしたことを特徴とする請求項4又は5記載の粗石コンクリートの強度評価プログラム。
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