JP2017095943A - 方立 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)各々の方立外面にL形状のブラケットを固定し、ブラケットの一部をボルトによって躯体に固定された固定金具に緊結する構造。
(2)割方立の右部材および左部材同士をねじ等の締結により一体化させ、片側の方立のみでボルトを介して固定金具に緊結する構造。
(3)右部材および左部材同士をねじ等で締結しない構造であって、ユニットの自重を支持する機能を兼ねたジョイントスリーブを併用し、一方の方立本体と、他方の方立本体の外面に装着したブラケットと、を固定金具に対して1本のボルトで共締めする構造。
さらに、上記(3)の構造に場合には、方立に設けるブラケットの部材数を例えば上記(1)の構造に比べて半減させることができるが、依然、ブラケットの一部が外部に露出することから、外観の意匠を損なうという課題があった。さらに、各々の方立が弱軸(面内)方向にねじれたり、互いに開き易い構造であり、面外荷重(風荷重)の力を有効に躯体へ伝達できないことから方立部材の全体の剛性が低下するおそれがあり、その点で改善の余地があった。
これにより、例えば固定方立部材と可動方立部材とを屋内側端部で1点支持により躯体に固定することが可能となり、方立の外側に設けられる従来の外付けブラケットが不要となるため、部品費用の低減を図ることができ、施工性を向上させることができる。そして、外付けブラケットを不要にすることで、方立の外側に外付けブラケットが露出しないように隠すことができ外観上の見映えをよくすることができる。
図1に示すカーテンウォール1の例では、枠ユニット1Aにおいて縦方向(上下方向)に隣接する2本の無目3のうち上側の無目3よりやや上側の位置に屋内の床面が例えば2FL(2階床面)、3FL(3階床面)、4FL(4階床面)として設置されている。なお、最下階に位置する枠ユニット1Aは、地上階GLに設置される。
図3において、方立2は間隙kを開けて対向して配設された固定方立部材11と可動方立部材12とで構成されている。可動方立部材12は、固定方立部材11に対して無目3の長手方向(以下、無目軸方向Pという)に所定の範囲で移動可能とされている。
なお、前述の無目軸方向Pにおいて、固定方立部材11と可動方立部材12とが近接する方向(方立内側を向く方向)を内側といい、離反する方向を外側という。また、上方から見た平面視において、無目軸方向Pに直交する方向を奥行方向Dとして以下統一して用いる。
屋内側端板14Aには、第2締結ボルト7Bの軸7bを挿通させる中央孔14bが形成されている。第2締結ボルト7Bは屋外側の頭部7aから軸7bを屋内側端板14Aの中央孔14bと固定金具6の起立部6bの孔を通して突出させ、ナット7Dによって締結固定している。これによって、方立2の固定方立部材11は、固定金具6を介して躯体5に固定されている。
しかも、固定方立部材11のL字型部13の張出しリブ13B側の固定基部13Aには、可動方立部材12と反対側に無目3が連結されている。
図3、図5(a)、(b)に示すように、L字型部13の固定基部13Aの屋外側端部には、可動方立部材12に対する奥行方向Dへの相対移動を規制する開き防止リブ13Cがビスによって固定されている。開き防止リブ13Cは、張出しリブ13Bよりも屋外側に突出するとともに、その突出端から無目軸方向Pの外側に向けて突出した第1係止部13aを有している。この開き防止リブ13Cの第1係止部13aは、後述する可動方立部材12の第2係止部15bに対して、無目軸方向Pに移動自在に、かつ奥行方向Dの移動が規制された状態で係止されている。
T字型部15は、方立2の屋外側を覆う先端板15Aと、この先端板15Aに直交するとともに固定基部13Aに対して間隙kをあけて略平行に配設された可動基部15Bと、で略T字状に形成されている。
また、可動方立枠部16には、屋外側においてT字型部15の可動基部15Bの屋内側端部15dよりも無目軸方向Pで内側に延びる中間当接片16Cが設けられている。
また、先端板15Aには、凹部15aの可動基部15B側においてL字形状の第2係止部15b(開き防止ガイド)が設けられている。第2係止部15bの先端は、無目軸方向Pの内側(可動基部15B側)に向けて突出している。第2係止部15bは、固定方立部材11側の開き防止リブ13Cの第1係止部13aに無目軸方向Pに移動可能に係合している。これにより、可動方立部材12は、固定方立部材11に対する奥行方向への相対的な移動が規制される。なお、張出しリブ13Bは、上述したように第2係止部15b及びパッキン17を覆う張出し寸法をなしている。
しかも、可動方立部材12の可動基部15Bの屋外側には、固定方立部材11と反対側(図3において紙面右側)に無目3が連結されている。
第1支持壁24Aの方立内側を向く内面24aには、奥行方向Dに互いに間隔をあけた一対の位置決めリブ24b、24bが形成されている。第1連結フランジ23Aは、可動方立部材12の中間当接片16Cに屋内側から当接するように配設されている。
自重受け片31、32は、断面コ字形状に形成されていて、それぞれ上下方向の中間部に当接面31a、32aを上下方向に向けた段部が形成されている。固定側ジョイントスリーブ21には上向き当接面31aを備えた自重受け片31が装着され、可動側ジョイントスリーブ22には下向き当接面32aを備えた自重受け片32が装着されている。自重受け片31、32は、それぞれの当接面31a、32a同士が上下に当接して設けられる。つまり、可動方立部材12に装着された可動側ジョイントスリーブ22の自重受け片32が、固定方立部材11に装着された固定側ジョイントスリーブ21の自重受け片31に上方から載置されるように構成されている。そのため、可動方立部材12側の自重受け片32の荷重が自重受け片31で受けもつ構造であり、すなわち横方向に連結されるカーテンウォール1は、全体の荷重を分散できるようになっている。
先ず、カーテンウォール1の組立に際し、図1に示すように、先に組み立てたカーテンウォール1に対して、各フロアの床面を基準として各2つの方立2と無目3を予め組み立ててなる各種形状の枠ユニット1A、1A、…を順次組み立てて方立2を躯体5に固定する。
これに対して、枠ユニット1Aとして、可動方立部材12と固定方立部材11がその上下位置で無目3によって連結された構成のものが搬送されて取り付けられる。
そして、固定方立部材11の屋内側端板14Aに可動方立部材12がその屋内側係止片16Aに設けたパッキンを介して当接し、T字型部15の先端板15Aに設けたパッキン17に固定方立部材11の張出しリブ13Bが当接する。これによって、固定方立部材11と可動方立部材12とが間隙kを開けて気密・液密に対向する方立2を形成する。
このような作業を順次繰り返すことで、枠ユニット1A等を順次接続してカーテンウォール1を外壁として組み立てる。
その後、一対の方立2と無目3で仕切られた枠体に呑込み部18を介してガラスパネル9を装着する。ガラスパネル9の荷重も可動方立部材12及び無目3の荷重と共に可動側ジョイントスリーブ22を介して固定方立部材11に保持される。
本実施の形態の方立2では、図3に示すように、屋内側端板14A及び第2連結フランジ23Bを共締めすることによって、固定方立部材11及び可動方立部材12をそれぞれ第2締結ボルト7Bで躯体に固定することができる。つまり、可動方立部材12が固定方立部材11に対して第2締結ボルト7Bによって無目軸方向Pに移動可能な状態で固定されるので、方立2を含むカーテンウォール1の層間変位の追従性が得られ、可動方立部材12に連結した無目3が気温などの熱の影響で伸長または収縮しても変形することがなく、可動方立部材12の移動によって吸収することができる。
さらに具体的には、本実施の形態による方立2において、カーテンウォール1が高温にさらされて無目3が熱膨張した場合、各無目3の一方は固定金具6を介して躯体5に固定された固定方立部材11に連結固定されているが、他方は可動方立部材12に連結されているため熱膨張で伸長する。すると、各方立2の可動方立部材12が固定方立部材11側に微小量移動し、可動側ジョイントスリーブ22の第2連結フランジ23Bが屋内側端板14Aに沿って重なる方向に移動することができる。
このように、各方立2(固定方立部材11及び可動方立部材12)が風荷重を受けた場合であっても、固定方立部材11に対して可動方立部材12の無目軸方向Pへの移動を許容しつつ方立2の弱軸(面内)方向のねじれや倒れを抑制することができ、方立2に作用する面外(風圧)荷重を効率よく躯体5側に伝達することができることから、方立2の耐風圧を高めることができる。
とくに、本実施の形態では、前記外付けブラケットの代わりに可動側ジョイントスリーブ22を設ける構成であるので、可動側ジョイントスリーブ22を方立本体と同様のアルミニウム等の材質から形成することができ、材質や製造費用を低減することができ、さらに施工性を向上させることができる。
さらに、張出しリブ13Bを、無目軸方向Pへの移動範囲においてパッキン17に当接された状態を維持できる張出し寸法とすることで、上述した方立部材の変形を抑えることができるとともに、部材コストも抑えた好適な張出し寸法に設定することができる。
また、1種類のジョイントスリーブを固定方立部材11及び可動方立部材12で共有できるので、1種類の型材でジョイントスリーブを製造することができる。
また、固定方立部材11に固定側ジョイントスリーブ21を設ける構成としているが、この固定側ジョイントスリーブ21を設けずに省略することも可能である。また、固定側ジョイントスリーブ21として、可動側ジョイントスリーブ22と同形状であることに制限されることもない。
1A 枠ユニット
2 方立
3 無目
5 躯体
6 固定金具
7B 第2締結ボルト
11 固定方立部材
12 可動方立部材
13 L字型部
13A 固定基部
13B 張出しリブ
13C 開き防止リブ
14 固定方立枠部
14A 屋内側端板
14B 固定側壁
15 T字型部
15A 先端板
15B 可動基部
15b 第2係止部(開き防止ガイド)
16 可動方立枠部
16A 屋内側係止片
16B 可動側壁
17 パッキン
21 固定側ジョイントスリーブ
22 可動側ジョイントスリーブ
23 連結フランジ
23A 第1連結フランジ
23B 第2連結フランジ
24 支持壁
31、32 自重受け片
31a 上向き当接面
32a 下向き当接面
k 間隙
P 無目軸方向(無目の長手方向)
Claims (3)
- 躯体に固定された固定方立部材と、無目に連結されていて該無目の長手方向に移動可能に保持された可動方立部材と、を対向させて設けた方立であって、
前記固定方立部材及び前記可動方立部材のいずれか一方には、屋外側面に沿う先端板が設けられ、
前記固定方立部材及び前記可動方立部材の他方には、前記先端板の屋内側の内面に沿って平行に配置されるとともに、屋外側先端から前記長手方向において前記固定方立部材及び前記可動方立部材が互い離反する方向をなす外側に向けて突出する張出しリブが設けられていることを特徴とする方立。 - 前記先端板の内面には、前記張出しリブに当接させるパッキンが配設され、
前記張出しリブは、前記パッキンの少なくとも一部を覆っている請求項1に記載の方立。 - 前記先端板の内面には、前記固定方立部材に対する奥行方向への相対的な移動を規制する開き防止ガイドと、前記パッキンと、が前記張出しリブの張出し方向にその順で配置され、
前記張出しリブは、前記開き防止ガイドと前記パッキンの少なくとも一部とを覆う張出し寸法をなしている請求項2に記載の方立。
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