JP2017094247A - 配管洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水耕栽培を行う植物工場において液肥が通る配管を、植物に害を与えずに洗浄できる配管洗浄方法の提供。【解決手段】 植物を水耕栽培する水耕栽培装置において液肥が通る配管を洗浄する配管洗浄方法であって、前記配管に洗浄水を通過させて前記配管を洗浄する工程を含み、前記洗浄水が、液体と固体とを含み、前記液体は、前記配管内の汚れを溶解可能な性質を持ち、前記固体は、前記汚れを剥離可能な性質と、前記液体に溶解可能な性質とを持つ配管洗浄方法である。【選択図】図1

Description

本件は、植物工場における水耕栽培装置の配管洗浄方法に関する。
水耕栽培法は、養液栽培のうち固形培地を必要としないもののことをいい、成長制御が容易であり、周年生産が可能であることから、野菜、薬草、花卉等の植物の栽培に広く用いられている。
水耕栽培法は、ハウス栽培を含め、いわゆる植物工場でも用いられている。
閉鎖型の植物工場における水耕栽培では、閉鎖空間内の温度等の管理の精度が高いため、植物の育成環境に適した温度に管理できる利点がある。
特開2012−182998号公報
植物を水耕栽培する水耕栽培装置を備える植物工場においては、生産管理、及び大規模化の点から、種々の自動化が行われている。その一例として、植物への液肥の自動供給が挙げられる。例えば、植物に供給される液肥は、液肥タンクと植物との間を配管を通って循環している。そして、植物への液肥の供給量は、配管の途中に設置されたポンプやバルブによって調整されている。しかし、液肥タンクと植物との間の配管内には種々の汚れが生じたり、その汚れが蓄積したりする。そうすると、液肥の供給量が変動するという問題が生じる。また、汚れを放置すると配管内にカビを含めた菌類等が発生するという問題も生じる。
そこで、本件は、水耕栽培を行う植物工場において液肥が通る配管を、植物に害を与えずに洗浄できる配管洗浄方法を提供することを目的とする。
1つの態様では、配管洗浄方法は、
植物を水耕栽培する水耕栽培装置において液肥が通る配管を洗浄する配管洗浄方法であって、
前記配管に洗浄水を通過させて前記配管を洗浄する工程を含み、
前記洗浄水が、液体と固体とを含み、
前記液体は、前記配管内の汚れを溶解可能な性質を持ち、
前記固体は、前記汚れを剥離可能な性質と、前記液体に溶解可能な性質とを持つ。
1つの態様では、配管洗浄方法は、
植物を水耕栽培する水耕栽培装置において液肥が通る配管を洗浄する配管洗浄方法であって、
前記配管に洗浄水を通過させて前記配管を洗浄する工程を含み、
前記洗浄水が、純水、氷粒を含む水、及び、水に溶解する塩を粒子状態で含む水のいずれかである。
1側面では、水耕栽培を行う植物工場において液肥が通る配管を、植物に害を与えずに洗浄できる配管洗浄方法が得られる。
図1は、植物工場の概要構成の一例を示す図である。 図2は、植物工場の概要構成の他の一例を示す図である。 図3は、配管洗浄方法の一例を説明するためのフローチャートである。 図4は、植物栽培部材の概要構成の一例を示す斜視図である。 図5は、植物栽培部材に取り付けられる栽培ユニットの一例を示す正面図である。 図6は、植物栽培部材における栽培トレーとその搬送器具の一例を示す分解斜視図である。
(配管洗浄方法)
開示の配管洗浄方法は、植物を水耕栽培する水耕栽培装置において液肥が通る配管を洗浄する配管洗浄方法である。
前記配管洗浄方法は、前記配管に洗浄水を通過させて前記配管を洗浄する工程を少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
1つの態様では、前記洗浄水が、液体と固体とを含み、前記液体は、前記配管内の汚れを溶解可能な性質を持ち、前記固体は、前記汚れを剥離可能な性質と、前記液体に溶解可能な性質とを持つ。
1つの態様では、前記洗浄水は、純水、氷粒を含む水、及び、水に溶解する塩を粒子状態で含む水のいずれかである。
本発明者らは、成長制御が容易であり、周年生産が可能である水耕栽培法を、植物の育成環境に適した温度や湿度等に管理できる植物工場において検討している。
植物を水耕栽培する水耕栽培装置を備える植物工場においては、生産管理、及び大規模化の点から、種々の自動化が行われている。その一例として、植物への液肥の自動供給が挙げられる。例えば、植物に供給される液肥は、液肥タンクと植物との間を配管を通って循環している。そして、植物への液肥の供給量は、配管の途中に設置されたポンプやバルブによって調整されている。
本発明者らは、配管を通して液肥を植物へ供給し、植物を育成するなかで、配管内に種々の汚れが生じることに気がついた。具体的には、着色されたポリ塩化ビニル製の配管の途中に、液肥の供給量を目視で観測するための透明なポリ塩化ビニル製の配管を設置していたところ、その透明なポリ塩化ビニル製の配管内壁に汚れの付着が観察された。前述のとおり、液肥タンクと植物との間の配管内に種々の汚れが生じ、その汚れが配管内に蓄積されると、液肥の供給量が変動するという問題が生じる。また、汚れを放置すると配管内にカビを含む菌類等が発生するという問題も生じる。
そこで、本発明者らは、鋭意検討を行い、配管を洗浄する洗浄水として、(1)純水、(2)液体と固体とを含む洗浄水氷粒を含む水(以下、「氷水」と称することがある)、及び、(3)水に溶解する塩を粒子状態で含む水(以下、「塩粒子含有水」と称することがある)、のいずれかを用いることで、配管内の汚れを落とすことができることを見出し、本発明の完成に至った。
配管内の汚れは、主に、液肥に含まれる成分(例えば、カルシウム)、藻類、植物の根から剥離した表皮である。これらが配管内に蓄積すると、液肥の供給量が変動する。更には、カビを含む菌類等が発生する場合もある。なお、液肥に含まれる成分、及び藻類は、主に、配管内壁に付着する。
これらの汚れを洗浄する洗浄水として純水を用いる場合、純水は、カルシウムなどの液肥に由来する汚れ成分を溶解する。また、通常、洗浄水による洗浄後には、配管内から洗浄水を除去するためのすすぎが必要になるが、前記洗浄水として純水を用いると、すすぎは不要となる。
また、前記汚れを洗浄する洗浄水として氷水を用いる場合、水がカルシウムなどの液肥に由来する汚れ成分を溶解するとともに、氷粒による物理的な衝撃により、配管内壁にこびりついた汚れを削り落とすことができる。
また、前記汚れを洗浄する洗浄水として塩粒子含有水を用いる場合、水がカルシウムなどの液肥に由来する汚れ成分を溶解するとともに、粒子状態の塩による物理的な衝撃により、配管内壁にこびりついた汚れを削り落とすことができる。
すなわち、氷水や塩粒子含有水は、液体と固体とを含み、前記液体は、汚れを溶解可能な性質を持ち、前記固体は、汚れを剥離可能な性質と、前記液体に溶解可能な性質とを持つ洗浄水の一例といえる。
<純水>
前記純水とは、不純物を含まないか又はほとんど含まない、純度の高い水を意味する。前記不純物としては、例えば、塩類、塩素などが挙げられる。
前記純水は、例えば、前記不純物を除去する方法により得られる。
前記純水としては、例えば、脱イオン水、蒸留水、RO水〔逆浸透膜(RO膜)で作られた水〕などが挙げられる。
<氷粒を含む水(氷水)>
前記氷水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記氷水における氷粒の大きさは、少なくとも配管の口径よりも小さいものであればよい。氷粒の量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<水に溶解する塩を粒子状態で含む水(塩粒子含有水)>
前記塩粒子含有水としては、水に溶解する塩を粒子状態で含む水であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ここで、「塩(えん)」とは、「salt」であって、酸由来の陰イオン(アニオン)と塩基由来の陽イオン(カチオン)とがイオン結合した化合物を意味し、「しお」、即ち「塩化ナトリウム」自体を意味するものではない。
前記塩粒子含有水は、塩を溶解度を超えて含む水であることが、洗浄中に全ての塩が水に溶解して、前記塩粒子含有水中に粒子状態の塩がなくなることを防ぐことができる点で好ましい。ここで、溶解度とは、溶質(塩)が一定の量の溶媒(水)に溶ける限界量をいう。
前記塩粒子含有水における前記水に溶解する塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、塩化ナトリウムが好ましい。塩化ナトリウムによる塩粒子含有水により配管を洗浄した後、塩粒子が配管内に残留していたとしても、塩は水に溶けるため、配管内から洗浄水を除去するためのすすぎ工程において、水(例えば上水)を利用することができる。また、前記塩化ナトリウムは、入手方法も取扱方法も容易であり、また安価であるため、洗浄コストを抑えることができる。
また、前記塩化ナトリウムを高濃度に含む水は、藻類の汚れの除去に対して特に適している。これは、塩化ナトリウムが藻類の細胞を破壊するためと考えられる。
ただし、前記塩としては、カルシウム塩は好ましくはない。配管内壁の汚れは、カルシウムの結晶であることが多いため、前記塩粒子含有水の塩としてカルシウム塩を用いると、配管内壁の汚れが除去しにくい可能性がある。
前記洗浄水は、中性であることが好ましい。ここで、中性とは、pHが7前後を意味する。
前記洗浄水が、酸性、又はアルカリ性であると、前記洗浄水が配管内に残留した場合に、植物の生育に影響を与える可能性がある。
一方、前記洗浄水が中性であると、前記洗浄水が配管内に残留した場合でも、植物の生育に影響を与えにくい。そのため、前記洗浄水が中性であると、前記洗浄水により配管を洗浄した後のすすぎの時間を短縮又は省略できる。
また、洗浄に、水不溶性の固形物(例えば、ビーズ)を含有する水を用いると、洗浄後に前記固形物が配管内に残留しないようにするのが難しい。また、前記固形物が配管内に残留した場合に、その除去に時間を要するため、洗浄作業全体が長期化する。
一方、前記洗浄水であると、氷粒や粒子状態の塩は、いずれ水に溶解するため、配管内に残留することを心配する必要がない。
水耕栽培に供される植物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、野菜、いちごなどが挙げられる。前記野菜としては、例えば、葉物野菜、根野菜などが挙げられる。前記葉物野菜としては、例えば、レタス、サンチュ、小松菜、ほうれん草などが挙げられる。
また、前記植物としては、特定の成分の含有量が少なくなるように、または多くなるように特殊な栽培方法で育てられた植物であってもよい。
水耕栽培は、播種、育苗、及び定植の3つの段階に分けることができる。
前記播種とは、種を撒いてから発芽するまでの段階である。前記播種においては、例えば、スポンジに種を撒いて、発芽させる。
前記育苗とは、発芽してからある程度の大きさになるまで苗を成長させる段階である。
前記定植とは、育苗した苗を収穫できる大きさまで成長させる段階である。
前記液肥は、前記水耕栽培において、育苗期、及び定植期の少なくともいずれかで、前記植物に供給される。
前記植物工場が閉鎖型の場合、閉鎖空間内では、通常、室内温度の調整が行われる。
前記閉鎖空間内の室内温度を調整する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空調設備が挙げられる。前記空調設備は、例えば、前記閉鎖空間内に配置又は接続される。
以下に、図面を参照して実施形態を説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1及び図2は、水耕栽培装置を備える植物工場の一例の概略図である。
植物工場は、建物100内に、植物栽培部材1、液肥タンク71、配管等を備える水耕栽培装置を備える。
図1の植物工場においては、植物栽培部材1が上層階に配置され、液肥を貯蔵する液肥タンク71が下層階に配置されている。
図2の植物工場においては、植物栽培部材1と液肥タンク71とは、同階の別部屋に配置されている。
植物栽培部材1は、室内温度を調整できる空間(例えば閉鎖空間)内に配置されていてもよい。前記閉鎖空間は、例えば、クリーンルームとなっており、外気が流入しないようになっていてもよい。
液肥タンク71と、植物栽培部材1とは、液肥が通る、送り配管72、及び戻り配管73により接続されている。なお、図1及び図2中、黒く太い線は、配管を表し、配管の横の矢印は、液肥が流れる方向を示している。
開示の配管洗浄方法の一例においては、液肥タンク71から配管に洗浄水を送液し、配管を洗浄する。その方法について、図3のフローチャートに従って説明する。
<液肥の排除(S1)>
まず、液肥タンク71及び配管中の液肥を排除する。
具体的には、戻り配管73の途中にある三方バルブB1を、管P1と管P2とが通じるように切り替える。更に、バルブB2と、送り配管72の途中から枝分かれしている管P5の途中にあるバルブB6とを、開く。一方、送り配管72の途中にあるバルブB5と、送り配管72の途中から枝分かれしている管P6の途中にあるバルブB4とは、閉じておく。そうすることにより、送り配管72、戻り配管73、及び液肥タンク71にある液肥は、液肥タンク71及び配管から排除される。
液肥の排除が終わると、三方バルブB1を、管P1と管P3とが通じるように切り替える。更に、バルブB2、及びバルブB6を閉じる。更に、バルブB4を開く。
<洗浄水の作製(S2)>
次に、空になった液肥タンク71内で洗浄水を作製する。ここで、洗浄水としては、塩化ナトリウム粒子を含有する水(以下、「塩化ナトリウム粒子含有水」と称することがある)を用いる。塩化ナトリウム粒子含有水は、水に溶解度以上の塩化ナトリウムを加えることで、塩化ナトリウム飽和水溶液に塩化ナトリウム粒子が分散している状態の水である。
具体的には、液肥タンク71に水を加える。この水は、液肥を作製する際に用いる水でよく、例えば、上水などが挙げられる。液肥タンク71の高さの1/3程度に水が貯まったら、給水を停止する。そして、バルブB3及びバルブB4が開いた状態で、送り配管71中のポンプPを動かし、液肥タンク71、バルブB3、ポンプP、及び管P6の間で、水を循環させる。そして、塩化ナトリウム粒子を、液肥タンク71に投入し、水に塩化ナトリウムを溶解させる。この際、水は循環により揺動しているため、塩化ナトリウムの水への溶解が円滑に進む。更に、塩化ナトリウムの投入を続け、塩化ナトリウム飽和水溶液を作製する。更に、塩化ナトリウムの投入を続けることで、塩化ナトリウム粒子含有水が得られる。
洗浄水である塩化ナトリウム粒子含有水が得られたら、バルブB4を閉じ、バルブB5を開く。
<配管の洗浄(S3)>
次に、塩化ナトリウム粒子含有水を用いて、配管の洗浄を行う。
具体的には、ポンプPを動かし、塩化ナトリウム粒子含有水を、送り配管72と、戻り配管73と、液肥タンク71との間で、循環させる。その際、洗浄水が植物栽培部材1に流れ込まないようにするために、送り配管72と、戻り配管73とをつなぐバイパス配管74に、洗浄水を通す。バイパス配管74に洗浄水を通すには、三方バルブB8を、管P4とバイパス配管74とが通じるように切り替え、かつ、三方バルブB9を、バイパス配管74と管P1とが通じるように切り替える。この際、植物栽培部材1の栽培トレーに液肥を残しておけば、洗浄の間に液肥を循環させないことによる植物の生育へ悪影響を防ぐことができる。なお、栽培トレー自体は、植物を収穫後に洗浄できるので、前記配管洗浄方法により栽培トレーを洗浄する必要はない。
以上により、洗浄水により、配管内の汚れの除去を行うことができる。
洗浄時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、配管の一部を透明な配管にし、目視により汚れ具合を確認して、洗浄の終了を決定してもよい。
<洗浄水の排除(S4)>
洗浄が終了すると、次に、配管から洗浄水を排除する。
具体的には、三方バルブB1を、管P1と管P2とが通じるように切り替える。更に、バルブB2と、送り配管72の途中から枝分かれしている管P5の途中にあるバルブB6とを開く。更に、ポンプPを停止して、配管から洗浄水を排除する。
配管から洗浄水が排除されたことは、例えば、配管に水を通し、電気伝導度(EC)やNaイオンメータで測定することで確認することができる。この際、一般的に洗浄水として用いられる硫酸や硝酸と比べて、本発明で用いる洗浄水は、たとえ、植物栽培部材1に流れ込んでも、少量であれば植物の生育への影響がほとんどない。そのため、配管から洗浄水が排除されたことの確認は、一般的な洗浄水ほどに注意深くする必要がない。
次に、植物工場において、前記配管洗浄方法が適用できる水耕栽培装置における植物栽培部材の一例を説明する。
図4は、植物栽培部材の概要構成の一例を示す斜視図、図5は、植物栽培部材の一例を示す正面図である。
図4、図5では、栽培トレー4とその上に配置される照明器具5を有する栽培ユニット3を栽培ラック2内で高さ方向に多段に取り付け、さらに各段の栽培ユニット3を2つずつ平行に配置する構造を1つの植物栽培部材1としている。従って、図4では、閉鎖空間である植物栽培室、例えばクリーンルーム内の第1通路Aに沿って植物栽培部材1A、1C(1B、1D)が隣接して複数設置され、さらに、第1通路Aに対してほぼ直交する奥行き方向の第2通路Bに沿っても植物栽培部材1A、1B(1C、1D)が隣接して複数設置される。
しかし、第1通路Aと第2通路Bが縦横に複数配置される場合に、第1通路Aと第2通路Bにより区画されるそれぞれの領域において設置される複数の植物栽培部材1A、1B、1C、1Dの集合を1つの植物栽培部材としてとらえてもよい。
なお、以下の説明において、植物栽培部材1を真上から見下ろした場合の第1通路Aは、栽培トレー4の取り出し、取り付け作業が行われる領域であり、第1通路側を前側と表現する場合がある。
以下に説明する植物栽培部材1は主に水耕栽培に使用される。栽培する植物としては、例えば葉物野菜が考えられるが、当然ながら葉物野菜以外の植物を栽培対象としても構わない。
植物栽培部材1は栽培ラック2を有している。栽培ラック2は、骨組み構造を有し、第1通路Aに沿って複数の支柱2aが間隔をおいて床面E上に複数列で取り付けられている。支柱2aは床面Eに対して略垂直に立てられる。また、第2通路Bに沿う行方向に隣接する複数本の支柱2aは、複数箇所で第1の梁2bを介して互いに横方向に支えられ、第1の梁2bと支柱2aは例えばネジ、リベット等により固定されている。
第1通路Aに沿って隣り合う2本の支柱2aには、第1通路Aから見る図2の正面図に例示するように、高さ方向に間隔をおいて配置される複数本の第2の梁2cが横方向に渡され、支柱2aと第2の梁2cは例えばネジ、リベット等により固定されている。高さ方向に配置される複数の第2の梁2cには、後述するように栽培トレー4と照明器具5が取り付けられる。
図4では、第1通路Aに沿って1つの列に配置される2つの支柱2aの間の第2の梁2cに栽培ユニット3が取り付けられる構造物を1つの植物栽培部材1としている。これによれば、第2通路Bに沿って、第1の植物栽培部材1Aと第2の植物栽培部材1Bが隣接し、さらに、第3の植物栽培部材1Cと第4の植物栽培部材1Dが隣接する。また、第1通路Aに沿って、第1の植物栽培部材1Aと第3の植物栽培部材1Cが隣接し、さらに、第2の植物栽培部材1Bと第4の植物栽培部材1Dが隣接する。
即ち、図4では、2つの植物栽培部材1が第1通路Aに沿って隣接して配置され、さらに別の2つの植物栽培部材1が第2通路Bに沿って隣接して配置されるとともに、隣接する植物栽培部材1の支柱2a同士が第1の梁2bを介して接続された例を示している。しかし、これらの植物栽培部材1を合せて、1つの植物栽培部材と見ることもできる。植物栽培部材1に、何本の支柱2a、何本の第1の梁2b、何本の第2の梁2cを含めるかは、栽培すべき植物の量、植物栽培部材1を設置する空間の広さ、載置する植物や器具を含めた重さに対する強度などを考慮して適宜決定してもよい。
次に、栽培トレー4とこれを搬送するための搬送器具6について、図5の正面図と図6の斜視図を参照して説明する。
栽培トレー4は、横に長い凹状の栽培容器4aとその上部の開口を覆う長方形の平板状の蓋体4bを有し、搬送器具6を用いて栽培ラック2に搬入され、栽培ラック2から搬出される。
搬送器具6は、第2通路Bに沿った奥行き方向に隣接する複数の栽培ラック2の第2の梁2cの上に渡されるレール7の上を滑って前後方向、即ち第2通路Bに沿った奥行き方向に移動される。レール7は、断面が四角形状を有し、第2の梁2cの上で幅方向に間隔をおいて平行に少なくとも2本取り付けられている。搬送器具6は、平面形状が略四角形の枠状に形成され、その両側には、レール7の上面と側面の角に内側から嵌め合わされる断面Γ字形状の摺動部6aがレール7に沿える直線状に形成されている。
搬送器具6の両側の摺動部6aのそれぞれの上には、搬送器具6の前端部、後端部に沿って栽培トレー4が横長に置かれる部分を有し、それらの部分には栽培トレー4を嵌め入れるU字状の容器嵌合部6bが第1通路A側、即ち正面側から見て、前後に2個以上で形成されている。これにより、複数の栽培トレー4が搬送器具6の上に位置決めされて取り付けられることになる。
また、第1通路Aから見て、搬送器具6の前端には1以上のハンドル6cが取り付けられている。例えば、複数のハンドル6cが横方向に間隔をおいて取り付けられている。また、枠状の搬送器具6の中央寄りの部分には、が取り付けられていてもよい。
栽培トレー4を栽培ラック2の中に収納する場合、作業者は、まず、栽培容器4を搬送器具6の容器嵌合部6bに上から嵌め合わせ、その後に第1通路A側から搬送器具6の摺動部6aの後端部を栽培ラック2内のレール7の上に載せる。さらに、作業者は、搬送器具6のハンドル6cに手を添えて搬送器具6を押し込みながら摺動部6aをレール7上に滑らせ、設定位置で停止させる。これにより、栽培ラック2に対する栽培トレー4の取り付け作業は終了する。これに対し、栽培トレー4を栽培ラック2から取り出す場合には、作業者はハンドル6cを手で握りながら第1通路Aに向けて搬送器具6を引き出し、搬送器具6の摺動部6aをレール7の上に滑らせ、さらに搬送器具6を支持しながら、栽培トレー4を搬送器具6ごと栽培ラック2から取り出す。
作業者は、取り出された栽培トレー4を搬送器具6に載せたままの状態で別の処理装置の栽培ラックに収納し変えたり、栽培の際に作業しやすいように栽培トレー4を搬送器具6からおろしたりする。ここで、別の処理装置として例えば、供給する液肥の種類が異なり、本実施形態と同様な構造の装置が考えられる。
このように、栽培ラック2に設けたレール7上を摺動する搬送器具6を使用すると、複数の栽培トレー4を一度に栽培ラック2に出し入れすることができるので作業効率が高くなる。しかも、搬送器具6の上には、栽培トレー4を嵌め込む複数の容器嵌込部6bが間隔をおいて前後に形成されているので、複数の栽培トレー4を容易に位置決めすることができ、生育する複数の植物Sの領域の間隔を容易に確保することがきる。
また、植物栽培部材1の設置面積に対して、栽培トレー4の設置台数をできるだけ多くすることで、栽培する植物Sの数、ひいては収穫量を上げられることを鑑み、植物栽培部材1の両脇に通路を設けるのではなく、図4に示したように、2台の植物栽培部材1Aと植物栽培部材1Bとをいわば背中合わせの状態で隣接して設置し、1つの植物栽培部材1に対しては作業を行う正面にのみ第1通路Aを設けることが考えられる。その場合、上記の構造の搬送器具6を用いることにより、植物栽培部材1の奥にある栽培トレー4に対する作業がし易くなり、また、栽培トレー4を移動させる際に作業がし易くなる。
なお、搬送器具6は、奥行き方向、すなわち図4の第2通路Bに沿った方向に隣接する植物栽培部材1Aと1Bとの同じ段にそれぞれ載せる栽培トレー4をも載置できる大きさに形成されてもよい。例えば、図4及び図6のように、1つの植物栽培部材1内の1つの段で、奥行き方向に2つの栽培トレー4を載置する場合に、植物栽培部材1Aと1Bとを接続させれば、1つの段で4つの栽培トレー4を載置できることになる。そこで、搬送器具6を図6の例示よりも大型化させるとともに、容器嵌込部6bの数を増やすことで、例えば、1つの搬送器具6上に4つの栽培トレー4を載置できるようにしてもよい。
また、図6の例では、栽培トレー4には栽培ポット9をはめ込むポット嵌入孔4dが一列に開けられた例を示しているがこれに限る必要は無い。搬送器具6には、例えば、栽培トレー4として、栽培ポット9を縦横に複数配置する奥行きの広い育種用栽培トレーを載せてもよく、この場合には、容器嵌込部は1組だけ設けることもできる。
そのような構造を有する搬送器具6上に載置される栽培トレー4について図6を参照して説明する。
栽培トレー4の板状の蓋体4bの両端寄りには、図6に示すように、上から液肥ホース8が差し込まれるホース差込孔4cが形成され、それらの間の領域には、栽培ポット9が嵌め入れられる複数のポット嵌入孔4dが長手方向に間隔をおいて直線上に形成されている。
ところで、植物の収穫量を上げることを鑑みると、1つの栽培トレー4で栽培する植物の数を増やすことが望ましい。しかし、植物の生育には適度な幅、例えば隣会う植物が生育した際に葉同士が重ならないように、例えば、レタス類や小松菜などの葉物野菜であれば、蓋体4b上で15センチ程度の幅が必要である。もちろん、栽培対象とする植物の種類に応じて、どの程度の幅にするかを適宜決めることができる。
栽培トレー4は、上記のように液肥を溜めたり流したりする桶のような栽培容器4aと、栽培容器4aの上部の開口を覆う蓋体4bとを有し、さらに蓋体4bには複数のポット嵌入孔4d、ホース差込孔4cが形成されている。ポット嵌入孔4dには、育苗された植物Sが植えられたコップ状の栽培ポット9が嵌め入れられる。栽培ポット9の上部の縁がポット嵌入孔4dの縁に引っかかるので、蓋体4bを持ち上げると、栽培ポット9も持ち上がることになる。
栽培ポット9は、図6に例示するように、上端に開口を有する有底円筒形状を有し、上端が下端より広いテーパー状の外周面を有している。その中には、所定期間で育苗された植物S、例えばレタス類の苗が植えられた培地となるスポンジ(不図示)が挿入される構造を有している。スポンジとして例えばキュービックウレタンスポンジが使用される。また、栽培ポット9の下部の周囲には植物の根がはみ出すことができる幅の縦長スリット9aが周方向に複数形成され、さらに、その底部には複数の孔が(不図示)形成されている。
栽培トレー4の栽培容器4aの一端寄りは、図5に示すように、蓋体4bの一端側のホース差込孔4cに差し込まれる液肥ホース8を通して液肥が供給される液肥供給領域4eとなる。また、栽培容器4aの他端寄りの底部には、液肥排出孔が形成されている。液肥排出孔とその周辺には、栽培トレー4の栽培容器4a内の液肥が設定の高さを超えないように液量を調整する液量調整器10が取り付けられている。
液量調整器10は、漏斗構造を有し、その底の液肥排出孔には下方に延びる管状の足が形成されている。さらに、液量調整器10の底から設定の高さを超えた領域には、縦長の複数の排液スリットが周方向に沿って形成されている。これにより、栽培トレー4の栽培容器4a内で設定高さに達した液肥が排液スリットを通して液量調整器10の中に溢れて入り、その下の管状の足10bを通して下方に排出される。
栽培トレー4内には、液肥栽培のため、通常は液肥が流れている状態であり、上下段の栽培トレー4間に液肥を循環させるため、上段の栽培トレー4から排出された液肥を、下段の栽培トレー4へ液肥ホース8で流している。
クリーンルーム内のような、閉鎖されていない空間と比較して菌が非常に少ない状態で育てることで、レタス類や小松菜など葉物野菜の可食部である葉は洗わなくても食べられる程度の清潔さを保っている。一方、液肥の中には、植物の老廃物や肥料内に元々含まれていた雑菌などが混入している可能性がある。従って可食部を清潔な状態に保つためには、液肥が飛び散って葉にかかることを避ける必要がある。このために、栽培トレー4には、液肥には触れさせたくない葉と液肥に接する必要のある根とを空間的に分離する蓋4bが配置されている。
一方で、栽培している植物を、栽培ラック2から、上記のように搬送器具6により栽培トレー4ごと移動させる必要がある。例えば、液肥の種類を変えるために別の棚に移動したり、栽培の際に作業しやすいように栽培トレー4を棚から下ろしたりするからである。
従って、植物栽培部材1に対して栽培トレー4を移動可能にするためには、液肥ホース8を栽培トレー4に固定してしまうと邪魔になるため、液肥ホース8と栽培トレー4を簡単に離せるようにできる必要がある。さらに、複数の栽培トレー4間で液肥を飛び散らせずに循環させることと、栽培トレー4の移動時に容易に取り外せることの両立が必要である。このため、次に示すような構造の液肥ホース8を採用する。
搬送器具6に載置された栽培トレー4は、図5に示したように、植物栽培部材1内で間隔をおいて上下に複数段で配置されるが、上下に隣り合う栽培トレー4の向きは、液肥供給領域4eと液量調整器10の取り付け位置が左右逆になるように順に配置される。即ち、栽培トレー4の液肥供給領域4eと液量調整器10の取り付け位置は1つおきに同じ向きとなる。そして、最も上の段の栽培トレー4の液肥供給領域4eには液肥供給装置(不図示)から液肥ホース8を通して液肥が供給され、供給された液肥は、栽培トレー4内で設定の高さになると液量調整器10のスリットを通してその下の足10bに向けて漏れ出し、足10bに接続された液肥ホース8を通して下の段の栽培トレー4の液肥供給領域4eに供給される。このようにして、複数の段に配置された栽培トレー4に嵌め込まれた栽培ポット9で栽培される植物Sには液肥ホース8を介して上から下に向けて順に液肥が送られ、液肥供給装置により所定の温度に制御された液肥が、常に交換されながら供給されることになる。
なお、最も下の段に取り付けられる栽培トレー4の液量調整器10の足10bは、図5に示したように、中継管13を介して排液回収管14の開口14a内に実質的に接続され、回収された液肥は液肥タンクにより処理が施されて再び液肥として最も上の段の栽培トレー4に供給される。
植物栽培部材1において上下に間隔をおいて配置される複数の栽培トレー4には、ホース差込孔4cを通して液肥供給領域4eに液肥ホース8が差し込まれ、ポット嵌入孔4dには栽培ポット9が嵌め入れられる。栽培ポット9内のスポンジ(不図示)には例えば育苗工程を終えた植物Sが植えられている。その植物の育成には光合成をさせるために十分な量の光が必要である。従って、次に説明するように、植物に対する照明器具5の距離を植物の成長に合せて可変にできることが望ましい。
照明器具5は、図5の正面図に例示するように、栽培トレー4に沿った長い形状を有し、例えば、直管状蛍光灯、或いは、直線状にLEDを並べた照明灯が使用され、その一端もしくは両端には電力供給用の配線コード15が接続されている。照明器具5は、昇降機16を介して第2の梁2cのウェブに取り付けられている。昇降機16は、断面T字状の第2の梁2cのウェブに上端が軸支されて上下方向に伸縮可能な折りたたみ式のアーム16aを複数有している。複数のアーム16aの中間の折り返し部分は、梁を介して回動可能に互いに接続されている。複数のアーム16aのそれぞれの下端には、断面が逆T字状のプレート16cが軸支されている。
プレート16cの下端には、前後に照明器具5を支持する支持具16dが複数箇所に取り付けられている。支持具16dは、例えば中央に凹部が形成され、凹部内にプレート16cがネジ、リベット等により固定され、これにより、プレート16cが2つの照明器具5の間に位置することになり、照明器具5と第2の梁2cの間隔を小さくしている。さらに、プレート16cの左右両端寄りには上側に引き出されるワイヤ17が取り付けられている。ワイヤ17は、図5に示すように、第2の梁2cのウェブに回動自在に取り付けられたプーリー18を通してコイルバネ19の両端に接続され、下に落ちない力で上側に引っ張られている。
そのような構造の昇降機16に上下に移動可能に取り付けられた照明器具5によれば、植物の成長に合わせて高さを変えることができるとともに、照明器具5を高く上げることにより栽培トレー4の着脱等の作業がしやすくなる。
ところで、1個の植物のうち、葉などの色づきや成長に差が出ないようにするためには、植物に対して上から、かつ地面方向以外の各面から光が照射されることが望ましいと考えられよう。しかし、上記のように骨組だけの栽培ラック2では、空気の流通性を向上して植物育成に適正な温度に保つことはできるが、照明器具5から発せられた光が支柱2a、第1の梁2b、第2の2cの間の開放空間を透過してそのまま拡散してしまう。このため、光が拡散せずに植物方向に戻るような光反射部材を栽培ラック2の周りに設けることが好ましい。そこで、植物に対する照明器具5の距離を変更しても、照明から発せられた光を植物方向に反射可能な次のような構造の光反射板(光反射部)20を栽培ラック2の周りに設けることが好ましい。
光反射板20は、植物栽培部材1内に収納された状態の栽培トレー4のうち複数のポット嵌入孔4dが形成されている領域より外側の上方に配置されている。光反射板20は、ガラス、銀膜などからなる鏡や、鏡面仕上げの金属板であってもよいが、表面に光沢のある白い板、例えば白い塩化ビニール板で十分である。光反射板20は、照明器具5から照射された光の栽培トレー4上での光強度分布を略均一にするために配置される。即ち、光反射板20は、少なくとも、照明器具5の両側端の下の位置に配置される栽培ポット9で育つ植物への光の照射量を光反射により補うものである。これにより、栽培トレー4の上の光強度分布をほぼ等しくすることができ、栽培ポット9の位置にかかわらずにほぼ等しい条件で植物を成長させることができる。
なお、照明器具5が蛍光灯の場合には、図5に例示するように。蛍光管の上に反射鏡23を配置する。反射鏡23は、図5に例示するように、蛍光管を包む袋状になり、上面側に反射面を有し、下面側に透明フィルムを有している。また、蛍光管に袋状の反射鏡23を固定するためにクリップ24を用いてもよい。
このような構造によれば、装着自在な光反射板20を作業の最後に取り付けることができる。即ち、フレーム状の栽培ラック2内への栽培トレー4の設置、液肥ホース8の取り付けなどの作業やそれらの位置の確認を第2通路B側からも行なった後に、光反射板20を植物栽培部材1に取り付けることができる。
以上のような植物栽培部材1では、まず、発芽した植物Sが植えられたスポンジ(不図示)を入れた栽培ポット9を栽培トレー4のポット嵌入孔4dに嵌め込む。その後に、栽培トレー4を搬送器具6の容器嵌合部6bに嵌め合わせる。さらに、搬送器具6の両側の摺動部6aを栽培ラック2内のレール7の上に載せ、上記のような操作により搬送器具6を栽培ラック2の中に収める。この場合、最も下に取り付けられる栽培トレー4の液量調整器10を排液回収管14の開口14a内に中継管13を介して接続する。また、上下に配置される栽培トレー4の供給領域4eと液量調整器10の位置が左右逆になるように順に配置する。
このように複数の栽培トレー4を配置した後に、上側の栽培トレー4の液量調整器10の管状の足10bに、液肥ホース8の上端を実質的に接続した状態で、液肥ホース8の長さを伸ばして、例えば湾曲した第1ホース8aから第2ホース8bを下に引き出して、その下段の別の栽培トレー4のホース差込孔4cに挿入する。この場合、第2ホース8bの下端側部に設けられた流通孔8dを第1ホース8aにより塞がらないように調整する。なお、最も上段の栽培トレー4のホース嵌入孔4cには、液肥タンクの給液口(不図示)に繋がる液肥ホース8を実質的に接続する。
この後に、光反射板20のスリット20sに照明器具5の配線ケーブル15を通すとともに、その下端を栽培トレー4に乗せる。その後に、昇降機16により照明器具5の高さを調整する。さらに、光反射板20の角度等を調整する。
また、液肥タンクから液肥ホース8を通して最上段の栽培トレー4内の液肥供給領域4eに液肥を供給することにより、栽培トレー4内で液肥の嵩が増し、液量調整器10のスリットに達する高さになると、そこから液肥ホース8を通して下段の別の栽培トレー4の液肥供給領域4eからその内部に液肥が供給される。その中の液肥の量が液量調整器10のスリットに達成すると、液量調整器10から液肥ホース8を通してさらに下段の栽培トレー4に液肥が供給される。そのように供給された液肥は、最下段の栽培トレー4の液量調整器10を通して排液回収管14に放流される。
このような液肥供給の循環を設定日数で行わせると、液肥から栄養分を吸収し、照明器具5から光が照射された植物Sは成長する。その成長に合わせて昇降機16を用いて照明器具5の高さを変える。その設定日数が経過すると、栽培トレー4内の植物を別な環境に置くために、栽培トレー4を植物栽培部材1から別の環境の装置に搬出する。
栽培トレー4の取り出しには、まず液肥供給装置による液肥の供給を停止し、液肥ホース8を通して液肥が流れなくなったことを確認し、液肥ホース8の長さを縮める。例えば、第2ホース8bを第1ホース8a上でスライドさせて押し上げる。この場合、第2ホース8bの下端側部の液流孔8dを第1ホース8aにより塞いでもよい。さらに、照明器具5の発光を停止してもよい。この後に、液肥ホース8を栽培トレー4のホース差込孔4cから外す。その後に、レール7上に搬送器具6を滑らして第1通路Aに引き出して植物栽培部材1から栽培トレー4を外部に取り出し、搬送器具6に栽培トレー4を載せたままの状態で、別の装置に移し替える。
ところで、栽培トレー4に置いた光反射板20は、液肥ホース8を外す前又は後に、栽培トレー4の上から取り除き、作業をしやすくすることもできる。なお、光反射板20は、栽培ラック2の支柱2a、第2の梁2cに立掛けてもよい。
このように、植物栽培部材1に対する栽培トレー4の着脱を容易にすることができ、作業効率を高めることができる。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
植物を水耕栽培する水耕栽培装置において液肥が通る配管を洗浄する配管洗浄方法であって、
前記配管に洗浄水を通過させて前記配管を洗浄する工程を含み、
前記洗浄水が、液体と固体とを含み、
前記液体は、前記配管内の汚れを溶解可能な性質を持ち、
前記固体は、前記汚れを剥離可能な性質と、前記液体に溶解可能な性質とを持つことを特徴とする配管洗浄方法。
(付記2)
植物を水耕栽培する水耕栽培装置において液肥が通る配管を洗浄する配管洗浄方法であって、
前記配管に洗浄水を通過させて前記配管を洗浄する工程を含み、
前記洗浄水が、純水、氷粒を含む水、及び、水に溶解する塩を粒子状態で含む水のいずれかであることを特徴とする配管洗浄方法。
(付記3)
前記洗浄水が、水に溶解する塩を粒子状態で含む水である付記2に記載の配管洗浄方法。
(付記4)
前記水に溶解する塩が、塩化ナトリウムである付記3に記載の配管洗浄方法。
(付記5)
前記液肥を貯める液肥タンク内で、水と、前記塩とを混合することにより前記洗浄水を作製する工程を含む付記3から4のいずれかに記載の配管洗浄方法。
(付記6)
前記水耕栽培装置が、前記液肥を貯める液肥タンクと、前記植物を栽培するための栽培トレーを有する植物栽培部材と、前記液肥タンクと前記植物栽培部材との間で前記液肥を循環させるための前記配管とを有し、
前記配管の洗浄が、前記洗浄水を前記液肥タンクと前記配管との間を循環させることで行われる付記1から5のいずれかに記載の配管洗浄方法。
(付記7)
前記洗浄水が前記植物栽培部材に供給されないように行われる付記6に記載の配管洗浄方法。
(付記8)
前記配管が、前記液肥タンクから前記植物栽培部材に前記液肥を送るための送り配管と、前記植物栽培部材から前記液肥タンクに前記液肥を戻すための戻し配管と、前記送り配管及び前記戻し配管を繋ぐバイバス配管とを有し、
前記バイパス配管を介して前記送り配管から前記戻し配管に前記洗浄水を送ることで、前記植物栽培部材に前記洗浄水が供給されないようにする付記7に記載の配管洗浄方法。
1 植物栽培部材
2 栽培ラック
2a 支柱
2b 第1の梁2b
2c 第2の梁2c
3 栽培ユニット
4 栽培トレー
4a 栽培容器
4b 蓋体
4c ホース差込孔
4d ポット嵌入孔
4e 液肥供給領域
5 照明器具
5a 蛍光管
6 搬送器具
6a 摺動部
6b 容器嵌合部
6c ハンドル
6d 補強用梁
7 レール
8 液肥ホース
8a 第1ホース
8b 第2ホース
8c 開口
8d 液流孔
9 栽培ポット
9a 縦長スリット
10 液量調整器
10b 足
13 中継管
14 排液回収管
14a 開口
15 配線コード
16 昇降機
16a アーム
16c プレート
16d 支持具
17 ワイヤ
18 プーリー
19 コイルバネ
20 光反射板
23 反射鏡
24 クリップ
71 液肥タンク
72 送り配管
73 戻り配管
74 バイパス配管
100 建物

Claims (8)

  1. 植物を水耕栽培する水耕栽培装置において液肥が通る配管を洗浄する配管洗浄方法であって、
    前記配管に洗浄水を通過させて前記配管を洗浄する工程を含み、
    前記洗浄水が、液体と固体とを含み、
    前記液体は、前記配管内の汚れを溶解可能な性質を持ち、
    前記固体は、前記汚れを剥離可能な性質と、前記液体に溶解可能な性質とを持つことを特徴とする配管洗浄方法。
  2. 植物を水耕栽培する水耕栽培装置において液肥が通る配管を洗浄する配管洗浄方法であって、
    前記配管に洗浄水を通過させて前記配管を洗浄する工程を含み、
    前記洗浄水が、純水、氷粒を含む水、及び、水に溶解する塩を粒子状態で含む水のいずれかであることを特徴とする配管洗浄方法。
  3. 前記洗浄水が、水に溶解する塩を粒子状態で含む水である請求項2に記載の配管洗浄方法。
  4. 前記水に溶解する塩が、塩化ナトリウムである請求項3に記載の配管洗浄方法。
  5. 前記液肥を貯める液肥タンク内で、水と、前記塩とを混合することにより前記洗浄水を作製する工程を含む請求項3から4のいずれかに記載の配管洗浄方法。
  6. 前記水耕栽培装置が、前記液肥を貯める液肥タンクと、前記植物を栽培するための栽培トレーを有する植物栽培部材と、前記液肥タンクと前記植物栽培部材との間で前記液肥を循環させるための前記配管とを有し、
    前記配管の洗浄が、前記洗浄水を前記液肥タンクと前記配管との間を循環させることで行われる請求項1から5のいずれかに記載の配管洗浄方法。
  7. 前記洗浄水が前記植物栽培部材に供給されないように行われる請求項6に記載の配管洗浄方法。
  8. 前記配管が、前記液肥タンクから前記植物栽培部材に前記液肥を送るための送り配管と、前記植物栽培部材から前記液肥タンクに前記液肥を戻すための戻し配管と、前記送り配管及び前記戻し配管を繋ぐバイバス配管とを有し、
    前記バイパス配管を介して前記送り配管から前記戻し配管に前記洗浄水を送ることで、前記植物栽培部材に前記洗浄水が供給されないようにする請求項7に記載の配管洗浄方法。
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