JP2017093967A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大当りの期待度を高めさせる演出の表示が可能な遊技機を提供する。
【解決手段】制限時間リーチ演出は、演出過程が複数の演出ブロックに分かれており、制限時間に達するまで複数の演出ブロックを連続して表示させて複数の演出ブロックにおける所定の1回以上の大当り報知タイミングで大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンであって、複数の演出ブロックのうち時間的に先に表示される演出ブロックより後に表示される演出ブロックの方がその演出ブロックにおける大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する期待度が高くなるように設定される。
【選択図】図27

Description

遊技球が発射される遊技領域を備えた弾球遊技機に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当りと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、図柄等の画像にキャラクタを用いて変動表示にストーリーを持たせる演出や、特別遊技への移行期待度の高さを予告的に示唆する予告演出によっても遊技者の期待感を高めている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−230714号公報 特開2015−6280号公報
従来、画面内に表示する演出内容として、演出の進行状況を示すタイムゲージを表示するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、従来のタイムゲージは、特定の演出が実行されるタイミングを示唆するだけの補助的な演出にすぎず、大当りの期待度の高まりを示唆するようなものではなく、それ自体では必ずしも遊技者の期待感を高めるものではなかった。
本願発明は上記課題に鑑みたもので、大当りの期待度を高めさせる演出の表示が可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、当否判定の結果が大当りであった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出制御手段と、を備える。演出決定手段は、演出上の制限時間内に大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンである制限時間リーチ演出を選択する場合があり、制限時間リーチ演出は、演出過程が複数の演出ブロックに分かれており、制限時間に達するまで複数の演出ブロックを連続して表示させて複数の演出ブロックにおける所定の1回以上の大当り報知タイミングで大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンであって、複数の演出ブロックのうち時間的に先に表示される演出ブロックより後に表示される演出ブロックの方がその演出ブロックにおける大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する期待度が高くなるように設定され、演出制御手段は、制限時間までの時間経過を、制限時間リーチ演出が実行される場合に出現させる表示領域を用い、遊技者に視認させるための時間値情報の形で表示する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、大当りの期待度を高めさせる演出の表示が可能な遊技機を提供することができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 メイン基板の構成を示すブロック図である。 当否判定テーブルを模式的に示す図である。 事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。 図柄判定テーブルを模式的に示す図である。 変動パターンテーブルを模式的に示す図である。 サブ基板の構成を示すブロック図である。 携帯連携システムの概略を模式的に示す図である。 メイン基板およびサブ基板のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 演出表示制御装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 ぱちんこ遊技機におけるメイン基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図13におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 割込処理の詳細を示すフローチャートである。 ぱちんこ遊技機におけるサブ基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図16におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 メイン基板からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 サブCPUが表示CPUからコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 特別遊技の過程を示すフローチャートである。 小当り遊技の過程を示すフローチャートである。 本実施例におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 時間表示装置により制限時間までのカウントダウンを表示しながらインジケータ画像により演出過程を画面に表示する例を示す図である。 制限時間リーチ演出における複数の演出ブロックと大当り報知タイミングとスキップ演出の関係を模式的に示すタイムチャートである。 制限時間リーチ演出における画面の遷移例を模式的に示す図である。 各演出ブロックと共通演出ブロックの構造を模式的に示す図である。 スキップ演出の演出過程が定められた複数種類のスキップ演出パターンを模式的に示す図である。 制限時間リーチ演出の演出過程が定められた複数の制限時間リーチ演出パターンを模式的に示す図である。 制限時間リーチ演出の開始から終了までの過程を説明するためのフローチャートである。 インジケータ画像の他の表示方法の例を模式的に示す図である。 スキップ演出を用いない制限時間リーチ演出の場合における制限時間表示の例を模式的に示す図である。 表示中の演出ブロックを示す領域を拡大させる例を模式的に示す図である。 変形例におけるインジケータ画像を模式的に示す図である。
<前提技術>
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時に実行されないよう第2の遊技が優先的に実行される。またこれらの遊技性を両立させるために、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプを備える。第1の遊技における大当りの出玉より、第2の遊技における大当りの出玉の方がおおむね多くなるように設計される。例えば、第2の遊技の方が確変を伴う大当りとなる確率が高く、また、第2の遊技の方が特別遊技を構成する単位遊技数が多い(大入賞口の開放時間が長い長開放単位遊技と開放時間が短い短開放単位遊技とが一つの特別遊技中に混在し、同一単位遊技数であっても第2の遊技の方が第1の遊技よりも長開放単位遊技の数が多い場合を含む)など、第2の遊技の方が第1の遊技より相対的に利益が高くなる設計がされている。その上で、最初は第1の遊技にて初当りを狙い、第1の遊技における大当りで時短が付与された後は第2の遊技を繰り返し狙って多くの出玉を得る、という遊技性を実現する。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。ぱちんこ遊技機100は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機100の遊技機枠は、外枠101、前枠102、透明板103、扉104、上球皿105、下球皿106、発射ハンドル107、スピーカ108、演出ボタン109、十字キー110、装飾ランプ111を含む。外枠101は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠102は、外枠101の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠101へ開閉可能に取り付けられる。前枠102は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板103は、ガラスなどにより形成され、扉104により支持される。扉104は、図示しないヒンジ機構により前枠102へ開閉可能に取り付けられる。上球皿105は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿106への遊技球の抜き取り等をする機構を有する。下球皿106は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。扉104の上部には左右にスピーカ108が設けられており、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた効果音や楽曲の音声を出力する。扉104の外観を構成する樹脂部材の大部分が半透明であり、その透過する内部に装飾ランプ111が設けられる。装飾ランプ111は、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた様々な色で発光するLEDであり、点滅等することで演出の役割を果たす。
遊技盤80は、レール82により区画された遊技領域81上に、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口33、アウト口34、演出表示装置60、センター飾り64を含む。センター飾り64は、遊技領域81の略中央部とその上部および右部にわたって演出表示装置60の画面枠を形成するように設けられる装飾的な樹脂部材であり、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り64の下部には流入した遊技球が転動するステージ65が形成され、その転動の仕方によってステージ65からの落下方向は第1始動口11へ入球する方向と第1始動口11に入球しない側方の方向とに振り分けられる。センター飾り64の上部には、演出内容に沿って駆動されて演出的な動作をする可動役物66が設けられる。遊技領域81には、遊技球の流路を形成するための図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。なお、本明細書において「入球」「入賞」「落入」は相互に同義としてもよい。また、各入賞口や各入球口は、遊技球が通過するタイプの「通過口」(「ゲート」や「スルーチャッカー」等とも呼ぶ)で構成される場合があってもよく、「入球」「入賞」「落入」と「通過」もまた相互に同義としてもよい。
第1始動口11は第1の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口12は第2の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動口11と第2始動口12は、遊技者の意思にしたがった遊技球の発射強弱によって一方への入球を狙うことが可能となるように構成される。第1始動口11は、遊技領域81における略中央下部に設けられ、第2始動口12は、第1始動口11の直下に設けられる。左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って相対的に弱めに打球した場合は第1始動口11および第2始動口12に入球可能ないし入球容易である一方、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って相対的に強めに打球した場合は第2始動口12には入球可能ないし入球容易であるが第1始動口11には入球不能ないし入球困難となるように遊技釘の配置による流路が形成される。ただし、通常時には第2始動口12の開口部上方が第1始動口11に覆われて遊技球の流入が妨げられることから、第2始動口12の拡開機構が開放されない限り第2始動口12には入球不能ないし入球困難である。当否抽選は、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する抽選であり、第1始動口11または第2始動口12へ入球があるたびに実行される。
なお、第1始動口11および第2始動口12は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられてもよい。第1始動口11と第2始動口12は、それぞれ遊技領域81の左側と右側に離して設置され、一方を狙った遊技球が他方へ入球しがたい構成としてもよい。たとえば、第1始動口11は、左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って比較的弱めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。第2始動口12は、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って比較的強めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。
第1始動口11は、第1始動入賞検出装置16を備える。第1始動入賞検出装置16は、第1始動口11への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口12は、第2始動入賞検出装置17と、拡開機構である普通電動役物90(いわゆる電動チューリップ)と、普通電動役物90を開閉させるための普通電役ソレノイド91を備える。第2始動入賞検出装置17は、第2始動口12への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。
普通電役ソレノイド91の駆動力により普通電動役物90が拡開されると、第2始動口12への入球容易性が高まる。普通電動役物90の1回の開放時間は、短開放時は0.1秒程度の短時間であるのに対し、長開放時は普通電動役物90の1回の開放時間が6秒程度と短開放時よりも長く設定されて遊技球が第2始動口12に入球しやすくなる。普通電動役物90の長開放は「開放延長」とも呼ばれる。なお、変形例として、普通電動役物90が拡開するときはその旨を事前に報知してもよく、普通図柄変動の保留を先読みして普通図柄の変動開始前に報知してもよいし、普通図柄の変動中に報知してもよい。
第2始動口12の普通電動役物90を長開放させるときの開放態様の変形例としては、短開放時より長い2秒開放を3回繰り返すことにより総開放時間を6秒程度にまで長くする態様としてもよい。また、開放時間と開放回数の組合せを複数通り用意し、いずれかを選択する構成としてもよい。例えば2秒開放を3回の場合、6秒開放を1回の場合と比較して総開放時間は同じであるが、インターバル期間も含めると前者は後者より長い。そのため、特に第2始動口12を右打ちの方向に配置する変形例の構成では、開放に気がついた遊技者がその時点から打球方向を第2始動口12に合わせたとして前者の方が入球チャンスが長いともいえる。また、普通図柄の当り種類が複数存在するように構成し、その当り種類に応じて拡開機構の開放態様が異なるようにしてもよい。例えば、普通図柄が第1の当りとなった場合、通常状態では0.1秒開放を1回、入球容易状態では1秒開放を3回とし、第2の当りとなった場合、通常状態では6秒開放を1回、入球容易状態では2秒開放を2回としてもよい。
3つの一般入賞口33は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置38をそれぞれ備える。一般入賞検出装置38は、一般入賞口33への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
大入賞口20は、遊技球の入球を検出するための大入賞検出装置25と、大入賞口20を開閉させるための大入賞口ソレノイド92を備える。大入賞検出装置25は、大入賞口20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口20は、第1特別図柄51または第2特別図柄52が所定の態様にて停止したときに「大当り」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口20はアウト口34の右上方の位置に設けられる。なお、変形例として大入賞口を遊技領域81の中央下部や大入賞口20の上方または下方にさらにもう一つ設け、複数の大入賞口が設けられる構成としてもよい。
遊技盤80における遊技領域81の外側左下位置に第1の遊技に対応する第1特別図柄表示装置41と第2の遊技に対応する第2特別図柄表示装置42とが左右に並設され、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動が表示される。遊技領域81の略中央にはセンター飾り64により形成される画面枠から画面が露出するように演出表示装置60が設けられ、第1特別図柄51または第2特別図柄52に連動する装飾図柄61を含む演出画像の変動を表示する。以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という。
第1特別図柄51は、第1始動口11への遊技球の入球を契機として行われる第1当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第2特別図柄52は、第2始動口12への遊技球の入球を契機として行われる第2当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42は、例えば「8の字」を形成する7個のセグメントおよび「ドット」を表す1個のセグメントの8個のセグメントからなる8セグメントLEDの表示装置である。8セグメントLEDでは、8個のセグメントを組み合わせることにより8ビット分の数値を表現できる。セグメントの組合せで表される第1特別図柄51および第2特別図柄52は、必ずしも文字や数字の体をなしておらず、各セグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号であってよい。これらの記号が高速で次々に入れ替わって第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42へ表示されることにより、第1特別図柄51および第2特別図柄52の図柄変動表示が実現される。さらに、第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42を8セグメントLEDではないLEDドットアレーを用いて、その点灯パターンや点灯色の組合せで複数種類の第1特別図柄51および第2特別図柄52を表現してもよい。
演出表示装置60は、第1特別図柄51または第2特別図柄52の変動表示と連動する形で装飾図柄61を変動表示する液晶ディスプレイで構成される表示装置である。装飾図柄61は、第1特別図柄51および第2特別図柄52で示される抽選の判定結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄61として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄を変動させる動画像を画面の中央領域に表示する。本実施例においては、「0」〜「9」の数字で構成される図柄を3列に表示して変動させ、最終的に停止表示される3個の図柄組合せによって当りまたは外れを示す。装飾図柄61を構成する複数図柄のそれぞれは、色彩や模様の装飾が施された数字、文字、または記号で構成されるが、これら数字、文字、記号に対して全図柄に共通する絵柄または図柄ごとに異なる絵柄を加えて一体化させる形で構成されてもよい。この絵柄は、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連するモチーフが描かれた絵柄であり、例えば人物や動物のキャラクタが描かれた絵柄であってもよい。装飾図柄61は、絵柄が一体的に含まれる図柄が変動表示される場合と、絵柄が分離して数字、文字、記号の部分のみが変動表示される場合とが、演出の展開に沿って切り替えられる構成であってもよい。装飾図柄61の変動表示の背景には、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連する演出的効果を有する動画像が図柄変動と連動して表示される。
なお、第1特別図柄51および第2特別図柄52は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では遊技領域81の左下方の第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42にて目立たない大きさで表示させる。ただし、特別図柄自体に演出的な役割をもたせることで装飾図柄を用いずに表現する手法を採用する場合には、特別図柄を8セグメントLEDではなく液晶ディスプレイに表示させる構成としてもよい。
演出表示装置60は、高精細なドットマトリクス型表示装置である液晶ディスプレイで構成されるが、その表示領域の横幅は遊技領域の横幅の半分程度であってもよいし、半分を超える大型サイズであってもよい。大型サイズの場合、演出表示装置の右側の遊技球通路は遊技球1個が通過できる程度の通路幅にて形成され、遊技者はいわゆる「右打ち」として最大強度で打ち出せばほぼ確実に右側通路へ遊技球を通過させることができ、いわゆる「左打ち」との打ち分けができる。演出表示装置60は、単一の表示装置で構成される場合だけでなく、複数の表示装置の組合せで構成されてもよい。複数の場合、メイン液晶とサブ液晶の組合せといった大小異なる大きさのディスプレイを組み合わせてもよく、サブ液晶はメイン液晶に隣接する位置に配置されてもよいし、遊技盤以外の位置、例えば発射ハンドルの近傍に設置されてもよい。発射ハンドルの近傍に設置される場合、遊技者が操作入力可能なタッチパネルの形で構成されてもよい。演出表示装置60は、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイなどの表示装置で構成されてもよいし、ドラム回転式などの機械的表示手段やLEDマトリクス式などの表示手段で構成されてもよい。
第1作動口31は、遊技領域81の左側方位置に設けられ、第1通過検出装置36を含む。第1通過検出装置36は、第1作動口31への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第2作動口32は、遊技領域81の右側方位置に設けられ、第2通過検出装置37を含む。第2通過検出装置37は、第2作動口32への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第1作動口31または第2作動口32への遊技球の通過は普通電動役物90を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過すると、開放抽選の判定結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置45に変動表示される。したがって、開放抽選は「普通図柄抽選」とも呼ぶ。普通図柄表示装置45は遊技領域81の外側右下方に設けられ、便宜上、二つのランプで構成されるとともに、それらのうちいずれのランプが点灯しているかによって普通図柄の表示状態が表現される。例えば、第1のランプの点灯が外れを示し、第2のランプが当りを示すとき、それらが交互に点灯と消灯を繰り返すことによって普通図柄の変動表示が表現され、最終的にいずれかの点灯状態にて停止されることで普通図柄の停止図柄が表現される。変動開始から所定時間の経過後に、普通図柄の変動表示が停止する。普通図柄が当りの図柄で停止すると、普通電動役物90が拡開される。
普通電動役物90の開放時間は、0.1秒間の短開放と6秒間の長開放の2通りがある。通常状態における開放抽選では、1/50の確率で普通図柄が当りとなって長開放が実行され、1/100の確率で普通図柄が当りとなって短開放が実行される。このように通常状態では長開放となる確率の方が短開放の確率より高いが、変形例では逆に短開放となる確率の方が長開放の確率より高い仕様としてもよいし、両者の確率を同じにする仕様としてもよい。入球容易状態における開放抽選では、普通図柄の当り確率を99/100に高め、さらに開放時間を長開放のみとする。このように入球容易状態では普通図柄の当り確率の変動機能と開放時間の延長機能により、第2始動口12への入球容易性を高める。変形例における入球容易状態では、さらに普通図柄の変動時間の短縮機能を加えた3つの機能を用いて第2始動口12への入球容易性を高める構成としてもよい。その場合の普通図柄の変動時間は、例えば通常状態では10秒間であり、入球容易状態では2秒間である。
遊技領域81の外側左下位置において、第1特別図柄表示装置41の上方には第1の遊技に対応する第1特図保留ランプ71が設けられ、第2特別図柄表示装置42の上方には第2の遊技に対応する第2特図保留ランプ72が設けられる。第1特図保留ランプ71は2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第1の遊技における当否抽選値の保留数を表示する。第1特図保留ランプ71における当否抽選値の保留数は、第1特別図柄51の変動中または特別遊技の実行中に第1始動口11へ入賞した抽選値の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第2特図保留ランプ72も2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第2の遊技における当否抽選値の保留数を表示する。第2特図保留ランプ72における当否抽選値の保留数は、第2特別図柄52の変動中または特別遊技の実行中に第2始動口12へ入賞した抽選値の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。当否抽選値の保留数は、演出表示装置60の画面下部にも保留ランプ画像の点灯個数で表す形で表示される。
当否抽選の保留数が3個になると、遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が通常より短縮される(以下、「短縮変動」ともいう)。同様に、当否抽選の保留数が4個になると、さらに遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が上記3個の場合よりもさらに短縮される(以下、「超短縮変動」ともいう)。
遊技領域81の外側右下位置において、普通図柄表示装置45の右側には普図保留ランプ75が設けられる。普図保留ランプ75もまた2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に第1作動口31または第2作動口32を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。
演出ボタン109は、遊技者が演出内容に応じて遊技機へ所定の指示を入力するために押下する操作入力手段であり、その押下態様に応じて演出内容等に変化が加えられる。演出ボタン109は、上球皿105近傍の外壁面に設けられる。十字キー110は、遊技者が遊技機へ方向指示を入力する操作入力手段であり、上球皿105の左方の外壁面に設けられる。
以上のような構成においてなされる遊技の方法および制御の流れを概説する。遊技者が発射ハンドル107を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿105に貯留された遊技球が1球ずつレール82に案内されて遊技領域81へ発射される。遊技者が発射ハンドル107の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域81の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口33、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿105または下球皿106に払い出される。一般入賞口33等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口34に落入した遊技球はアウト球として処理される。
第1始動口11または第2始動口12に入球すると、第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42および演出表示装置60において第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が変動表示される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動表示は、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止される。第1特別図柄51および第2特別図柄52は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動パターンにしたがって変動表示される。装飾図柄61は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動演出パターンにしたがって変動表示される。変動パターンおよび変動演出パターンはそれぞれ複数種ずつ用意され、それぞれが長短様々な変動時間をもつ。変動パターンにしたがって第1特別図柄51および第2特別図柄52が変動表示される間、同じ変動時間をもつ変動演出パターンにしたがって装飾図柄61が変動表示される。変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動が停止される。
装飾図柄61の変動表示としては、まず変動開始とともにスロットマシンのリール回転のように3列とも図柄を変動させ、変動終了タイミングへ近づいたときに一列ずつ停止させることで最終的な停止態様としての図柄組合せを表示する。停止時の第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が大当りを示す停止態様となった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄61の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する組合せの態様である。
変動演出パターンには、通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンが含まれる。通常外れ演出パターンは、通常の外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ外れ演出パターンは、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態であるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ大当り演出パターンは、リーチ状態を経て大当りの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれ、相対的に変動時間の短いリーチパターンを「ノーマルリーチ」と称し、変動時間の長いリーチパターンを「スーパーリーチ」と称する。通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンは、それぞれ通常状態にて表示する通常のパターンと、時短状態において表示する時短用パターンとがある。ただし、通常状態であっても、第2始動口12への入球に対応する第2図柄変動であった場合は、大当りが確変を伴う確率や特別遊技の単位遊技数が多くなる確率が第1始動口11への入球に対応する第1変動より高いチャンス状態といえるため、相対的に有利な大当りが発生するチャンスであることを表示するチャンス演出用のパターンを用いてもよい。なお、実施例では時短状態において時短用のパターンを用いるが、確変状態では時短を伴うため、確変状態においても時短用パターンが用いられる。ただし、変形例では確変状態において時短用とは異なる確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。あるいは、時短用と確変用で共通のパターンを用いる仕様としてもよいし、時短用のパターンは特に用いずに確変状態において確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。
特別遊技には通常特別遊技と短縮特別遊技の2種類があり、それぞれ獲得賞球による利益に大きな差が生じる。通常特別遊技は、開始デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって開始される。開始デモ時間の画面表示後に大入賞口20が開放され、その開放が約30秒間続いた後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口20の開放から閉鎖までが、基本的には単位遊技と呼ばれるが、1回の単位遊技の間に複数回の短時間の開放を繰り返す場合があってもよい。大入賞口20の開閉ないし単位遊技が所定回数、例えば4回または16回繰り返された後、終了デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって通常特別遊技が終了される。通常特別遊技においては、1回の単位遊技あたり9球以上の入球が十分に期待でき、16回分の単位遊技によって十分な賞球(これを「出玉」ともいう)を獲得でき、大きな利益が得られる。16回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「16R大当り」とも称し、4回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「4R大当り」とも称する。
一方、短縮特別遊技は、開始デモ時間および終了デモ時間が短く、1回の単位遊技で大入賞口20を0.2秒間だけ開放させる。この単位遊技を2回繰り返して短縮特別遊技が終了される。短縮特別遊技では、ごく短時間の大入賞口20の開放を2回繰り返すだけであるため、大入賞口20にはほとんど入球し得ず、実質的に出玉がほぼゼロに等しい特別遊技である。2回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「2R大当り」とも称する。
停止時の第1特別図柄51または第2特別図柄52および装飾図柄61が所定の小当り態様であった場合、1回の単位遊技で構成される小当り遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が実行される。小当り遊技を構成する1回の単位遊技においては、大入賞口20が約0.2秒間の開放を2回繰り返すので、外観上は2R大当りと同様の動作態様となる。
特別遊技が発生した場合であってそのときの当り停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確変がさらに開始される。確変中は、通常の確率状態より当りの確率が高い当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生し得る。なお、当否抽選の判定結果が特定大当り、すなわち確変を伴う大当りであったことは外観上明示せず、装飾図柄や演出内容として明示的に報知しない潜伏確変状態としてもよい。その場合、確変中であっても確変であるか非確変であるかが演出表示装置60には明示されない。
特別遊技が終了した後の通常遊技において特定遊技状態の一つである入球容易状態が開始される。入球容易状態では、開放抽選の当り確率を通常より高めるとともに、普通電動役物90の拡開時間を長開放とする開放延長を実行する。一定時間あたりの普通図柄の当り回数が増加し得る上、第2始動口12への入球容易性も増すため、第2始動口12への入球数が増加する可能性も高い。したがって、第2始動口12への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち玉をほとんど減らさないか、あるいは少しずつ持ち玉を増やしながら遊技し続けることが可能となる。
入球容易状態においては、特定遊技状態の一つとして、第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が通常状態よりも短縮される、いわゆる時短がさらに実行される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間は、所定の変動回数、例えば100回の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻されるが、その変動回数に達する前に大当りが発生すれば時短もいったん終了する。時短において第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が短縮されるため、通常の変動時間のまま図柄変動がなされる通常状態の場合と比べて、大当りが発生するまでの時間を短縮することができ、大当りの獲得容易性を相対的に高めることができる。変形例では、入球容易状態において特別図柄の時短を実施しない仕様としてもよい。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ150は、ぱちんこ遊技機100の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板200は、ぱちんこ遊技機100の全体動作を制御し、とくに第1始動口11、第2始動口12へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板300は、液晶ユニット151を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板200による判定結果に応じて演出的な表示内容を変動させる。裏セット機構152は、賞球タンク153や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット154等を含む。払出ユニット154は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク153から供給される遊技球を上球皿105へ払い出す。払出制御基板155は、払出ユニット154による払出動作を制御する。発射装置156は、上球皿105の貯留球を遊技領域81へ1球ずつ発射する。発射制御基板157は、発射装置156の発射動作を制御する。電源ユニット158は、ぱちんこ遊技機100の各部へ電力を供給する。
図3は、ぱちんこ遊技機100の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機100は、遊技の基本動作や遊技の進行を制御する主制御装置としてのメイン基板200と、演出的な動作や処理を制御する副制御装置としてのサブ基板300とに機能を分担させた形態で構成される。メイン基板200は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、一般入賞口33、第1作動口31、第2作動口32、第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42、普通図柄表示装置45と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。サブ基板300は、演出表示装置60、演出ボタン109、スピーカ108、装飾ランプ111と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。メイン基板200とサブ基板300の間におけるデータの送受信はメイン基板200からサブ基板300への一方向であるため、そのような一方向でのデータ送受信にて全体動作が実現されるよう各構成がメイン基板200とサブ基板300に配置される。メイン基板200からサブ基板300へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板300に含まれる構成からメイン基板200に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、メイン基板200で生成された情報は、メイン基板200がサブ基板300へ一方的に送信しない限りサブ基板300から参照することはできない。
なお、メイン基板200に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板200ではなくサブ基板300に搭載されてもよいし、サブ基板300に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板300ではなくメイン基板200に搭載されてもよい。
図4は、メイン基板200の構成を示すブロック図である。メイン基板200は、入球判定手段201、第1抽選手段211、第2抽選手段212、普図抽選手段213、保留制御手段240、メイン表示制御手段250、特別遊技制御手段260、小当り遊技制御手段265、特定遊技制御手段270、開閉制御手段275、特図調整手段276を備える。
入球判定手段201は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段201は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口11に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口12に入賞したと判断する。入球判定手段201は、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口20に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口33に入賞したと判断する。入球判定手段201は、通過情報を受け取ると遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断する。
第1抽選手段211は、第1の遊技に係る第1の抽選を実行する機能として、第1抽選値取得手段216、第1当否判定手段221、第1図柄決定手段226、第1変動パターン決定手段231を含み、第1始動口11への入球に対応する当否抽選として第1当否抽選を実行する。第1当否抽選の判定結果は、第1特別図柄表示装置41において第1特別図柄51の変動表示の形で示され、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示の形で示される。第2抽選手段212は、第2抽選値取得手段217、第2当否判定手段222、第2図柄決定手段227、第2変動パターン決定手段232を含み、第2始動口12への入球に対応する当否抽選として第2当否抽選を実行する。第2当否抽選の判定結果は、第2特別図柄表示装置42において第2特別図柄52の変動表示の形で示され、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示の形で示される。第1抽選手段211および第2抽選手段212は、図柄変動を開始するにあたり、その図柄変動に対応する抽選の判定結果を図柄変動の制御コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。
第1抽選手段211および第2抽選手段212は、第1始動口11または第2始動口12への入球時にも事前判定処理として抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行し、その判定結果を演出決定手段303へ送信する。事前判定処理の結果は送信バッファに一時保存された後、その抽選に対応する図柄変動表示が直ちに開始されるか否かにかかわらず演出決定手段303へ送信され、送信バッファから消去または後に上書きされる。そのため、サブ基板300の側にとっては図柄変動開始の順番が巡ってくる前にあらかじめ当否結果を推測的に認識できる、いわゆる「先読み」と呼ばれる処理が実現される。
第1抽選値取得手段216は、第1始動口11への入球を契機に、第1当否抽選のために乱数の値を第1当否抽選値として取得する。第2抽選値取得手段217は、第2始動口12への入球を契機に、第2当否抽選のために乱数の値を第2当否抽選値として取得する。例えば、当否抽選のために第1当否抽選値および第2当否抽選値として取得する値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。第1当否抽選値、第2当否抽選値として取得する値は、保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、所定の保留上限数を超えない範囲で当否抽選値が保留される。なお、ここでいう「乱数」は、乱数生成回路で生成する物理乱数や数学的な意味での真正乱数でなくてもよく、16ビットカウンタを利用したハードウェア乱数や乱数生成アルゴリズムを利用したソフトウェア乱数などの疑似乱数でもよい。またはハードウェア乱数とソフトウェア乱数の組合せ、例えばカウンタが1周するたびに初期値を変更するプラス乱数方式でもよい。
第1当否判定手段221は、第1当否抽選値に基づき、特別遊技または小当り遊技へ移行するか否かを判定する当否判定と、第1当否抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行する。第2当否判定手段222は、第2当否抽選値に基づき、特別遊技または小当り遊技へ移行するか否かを判定する当否判定と、第2当否抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行する。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルと事前当否判定テーブルを保持する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する当否判定を、特に事前当否判定と区別するために、適宜「本判定としての当否判定」とも呼ぶ。なお、本明細書において「テーブル」や「選択基準」というときは、厳密に抽選値などの第1のパラメータと、選択肢を示す値などの第2のパラメータとの対応関係をテーブル構造で定めたデータを指すだけでなく、そのような対応関係として第1のパラメータから第2のパラメータを導出するプログラム構造で実現する場合も広く含むものとする。それらを含めて実質的に「テーブル」と同義の概念として適宜「選択基準」と称する。また、テーブル構造を用いる場合、実質的に1種類となる選択基準を構造的に細分化された複数のテーブルの組合せで構成してもよいが、「複数種の選択基準」というときはその細分化されたテーブルの数ではなくテーブルの実質的な種類の数を示す。
第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルを複数保持する。複数の当否判定テーブルには、大当りおよび外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた大当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、通常確率状態においては通常の当り確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確率変動状態においては通常確率より大当り確率が高くなる当否テーブルを参照する。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当りであるか否かを判定する。
図5は、当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられたそれぞれの範囲設定に応じて大当り当否確率や小当りの当否確率が定まる。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、本判定として当否判定において本図の当否判定テーブルを参照する。第1当否判定手段221による第1当否抽選と第2当否判定手段222による第2当否抽選のいずれにおいても、通常時には当否抽選値が0〜299の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0〜299の範囲に該当する場合だけでなく、300〜2999の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよいし、第1当否抽選用と第2当否抽選用とで別個に用意してもよい。
本実施例においては、当否抽選値が大当り範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本図の例では、第1当否判定手段221が取得する当否抽選値が56500〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなり、第2当否判定手段222が取得する当否抽選値が64000〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。すなわち、第2当否抽選よりも第1当否抽選の方が小当りに該当する範囲が広く、小当りが発生しやすい。このように、大当りに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本図の例では大当りに該当しなかった場合のうち小当りにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現している。なお、本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。
図6は、事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。第1当否判定手段221は図6(a)のテーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「3000〜56499」の場合はその旨を示す「3」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「56500〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。第1当否判定手段221は、以上のように当否範囲を設定するたびにその値を第1当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
第2当否判定手段222は図6(b)のテーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「3000〜63999」の場合はその旨を示す「3」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「64000〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。第2当否判定手段222は、以上のように当否範囲を設定するたびにその値を第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
図4に戻り、第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、別途取得する図柄抽選値と当否判定の結果に基づいて、図柄の変動開始にあたってその停止図柄を決定するとともに、図柄抽選値がいずれの図柄範囲に該当するかの事前図柄判定を実行する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、特別図柄の停止図柄を決定するために参照する複数の図柄判定テーブルと事前図柄判定テーブルを保持する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、当否判定結果に応じて異なる図柄判定テーブルを参照する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する図柄判定を、特に事前図柄判定と区別するために、適宜「本判定としての図柄判定」とも呼ぶ。
図7は、図柄判定テーブルを模式的に示す図である。図7(a)は当否判定結果が大当りであった場合に参照するテーブルであり、図7(b)は当否判定結果が外れであった場合に参照するテーブルであり、図7(c)は当否判定結果が小当りであった場合に参照するテーブルである。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、本判定として図柄判定において本図の図柄判定テーブルを参照する。各図柄判定テーブルには、特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の番号と第1図柄抽選値または第2図柄抽選値との対応関係が定められている。特別図柄の種類はそれぞれ大当り、小当り、外れの当否判定結果と対応付けられており、「0」〜「4」が大当りに対応し、「5」〜「9」が小当りに対応し、「10」が外れに対応する。各種類には複数の特別図柄、すなわちセグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号が複数割り当てられている。
図7(a)に示す通り、特別図柄の種類「0」〜「4」が大当りに対応付けられている。そのうち、種類「0」は特定大当りとして確変を伴う4R大当りまたは16R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「0〜99」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「0〜144」に対応付けられる。種類「1」は特定大当りとして確変を伴う2R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「100〜149」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「145〜149」に対応付けられる。種類「2」〜「4」は通常大当りとして確変を伴わない4R大当りまたは16R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「150〜189」に種類「2」が対応付けられ、「190〜229」に種類「3」が対応付けられ、「230〜255」に種類「4」が対応付けられる。このように図柄抽選値の範囲の大きさによって大当り種類ごとの選択確率が定まる。
図7(b)に示す通り、種類「10」は当否判定結果が外れの場合における全範囲の図柄抽選値に対応付けられている。
図7(c)に示す通り、特別図柄の種類「5」〜「9」が小当りに対応付けられている。種類「5」は図柄抽選値の範囲「0〜49」に対応付けられ、種類「6」は図柄抽選値の範囲「50〜99」に対応付けられる。種類「7」は図柄抽選値の範囲「100〜149」に対応付けられ、種類「8」は図柄抽選値の範囲「150〜199」に対応付けられ、種類「9」は図柄抽選値の範囲「200〜255」に対応付けられる。
なお、事前図柄判定においても図7のテーブルが事前図柄判定テーブルとして参照される。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、事前図柄判定の結果として特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の値を第1当否抽選または第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
図4に戻り、第1変動パターン決定手段231は、第1特別図柄表示装置41および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、別途取得する第1パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第2変動パターン決定手段232は、第2特別図柄表示装置42および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、別途取得する第2パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、それぞれ図柄変動を開始する際に変動パターンテーブルを参照してその図柄変動の変動パターンを決定する。また、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、パターン抽選値がいずれの変動パターン範囲に該当するかの事前パターン判定を実行する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、変動パターンを決定するために参照する変動パターンテーブルと事前パターン判定テーブルをそれぞれ保持または共有する。変動パターンには、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動時間が定められており、その種類によって長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する変動パターン判定を、特に事前パターン判定と区別するために、適宜「本判定としての変動パターン判定」とも呼ぶ。
図8は、変動パターンテーブルを模式的に示す図である。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、通常状態においては本図(a)のテーブルを参照し、時短状態においては本図(b)のテーブルを参照する。
図8(a)の通り、通常状態において当否判定結果が外れとなった場合、パターン抽選値が0〜4であればパターン範囲番号「0」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が5〜9であればパターン範囲番号「1」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が10〜19であればパターン範囲番号「2」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が20〜29であればパターン範囲番号「3」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。パターン抽選値が30〜255であればパターン範囲番号「4」の「リーチなし外れ」を選択する。「リーチなし外れ」としては、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0〜2のときは10秒の変動パターン、保留数が3のときは7秒の変動パターン、保留数が4のときは4秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
本図では、変動時間別に主に5種類に分類した例を説明するが、サブ基板300においてそれらの変動パターンごとに複数の変動演出パターンが用意されており、全体で数十種類の変動演出パターンがそれぞれの分類の抽選値範囲に対応付けられていることに等しい。
「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし外れ」に割り当てられたパターン抽選値の範囲もまた保留数に応じて異なる。保留数が0,1のときは本図(a)に示す通りであるが、保留数が増えるほど「ノーマル1」「ノーマル2」の抽選値範囲が狭くなり、「リーチなし外れ」の抽選値範囲が広くなる。保留数が少ないほど変動時間が相対的に長い変動パターンの抽選値範囲が広くされており、変動時間の長い変動パターンが選択される確率が高まる。そのため、保留数が少ないほど平均的な変動時間が長くなり、保留数が多いほど平均的な変動時間が短くなる。保留数ごとにパターン抽選値範囲と変動パターンの対応関係が異なる変動パターンテーブルを用いることにより、保留数が少なくなったときに変動時間の長い変動パターンが選択されやすくなる制御を実現できる。
通常状態において当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りとなった場合、パターン抽選値が0〜123であればパターン範囲番号「5」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が124〜248であればパターン範囲番号「6」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が249〜252であればパターン範囲番号「7」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が253〜255であればパターン範囲番号「8」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。
通常状態において当否判定結果が2R大当りまたは小当りとなった場合、パターン抽選値が0〜122であればパターン範囲番号「9」のスーパーリーチである「スーパー3」を選択し、パターン抽選値が123〜255であればパターン範囲番号「10」のノーマルリーチである「ノーマル3」を選択する。
第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、いわゆる先読み結果として事前判定結果を演出決定手段303へ送信する場合は、パターン範囲番号の値(0〜10)を、第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値や保留の個数とともに送信する。
時短状態において参照する図8(b)の変動パターンテーブルは、すべて時短用の変動パターンにパターン抽選値が割り当てられている。ただし、パターン抽選値の範囲と変動時間の対応関係は、外れで選択される「リーチなし外れ短縮」以外はすべて図8(a)と同様である。「リーチなし外れ短縮」は、図8(a)における「リーチなし外れ」と同じ抽選値範囲とパターン範囲番号に対応付けられる、相対的に短い変動時間の変動パターンである。「リーチなし外れ短縮」もまた、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0,1のときは10秒の変動パターン、保留数が2〜4のときは1秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
図4に戻り、普図抽選手段213は、第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過したときに抽選値を取得することにより抽選を実行する。普図抽選手段213による抽選の判定結果は、普通図柄表示装置45において普通図柄の形で変動表示される。普図抽選手段213は、普通図柄表示装置45に表示させる普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄判定テーブルを保持する。その図柄判定テーブルには抽選値と普通図柄の対応関係が定められており、普図抽選手段213は普通図柄の停止図柄を図柄判定テーブルを参照して決定する。決定された停止図柄が所定の図柄となった場合に普通図柄が当りに該当したと判定され、その停止図柄にて普通図柄の変動表示が停止された後に開閉制御手段275が第2始動口12の普通電動役物90を拡開する。拡開時間は、短開放時が0.1秒で、長開放時で6秒である。普通図柄の抽選値は、保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、保留制御手段240により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ抽選値が保留される。
保留制御手段240は、特図保留手段241、普図保留手段242を含む。特図保留手段241は、新たに第1当否抽選値または第2当否抽選値が取得されるときに、それ以前に取得されていた第1当否抽選値または第2当否抽選値に対応する図柄変動が表示されている場合、新たに取得された第1当否抽選値または第2当否抽選値に対応する図柄変動の開始を保留し、その当否抽選値を対応する図柄の変動表示開始まで記憶する。ここで、第1特別図柄について、それぞれ4個を上限に、第1当否抽選値、第1図柄抽選値、第1パターン抽選値を記憶し、更に、事前判定結果としての第1当否範囲、第1図柄範囲、第1パターン範囲の設定を記憶し、第2特別図柄について、それぞれ4個を上限に、第2当否抽選値、第2図柄抽選値、第2パターン抽選値を記憶し、更に、事前判定結果としての第2当否範囲、第2図柄範囲、第2パターン範囲の設定を記憶する。あるいは、当否抽選値とは別の領域に事前判定の結果を記憶してもよい。普図保留手段242は、普図抽選手段213により取得された普図抽選値を保留球として記憶する。これらの保留数がそれぞれ第1特図保留ランプ71、第2特図保留ランプ72、普図保留ランプ75の点灯数または点滅数により表される。特図保留手段241による保留の数は演出表示装置60にも表示される。
特図保留手段241に保留された第2当否抽選の抽選値は第1当否抽選の抽選値より優先的に消化されて図柄変動が表示される。そのため、第1当否抽選として大当りの抽選値が保留されていても第2当否抽選として抽選値の保留がある限りは第1当否抽選の大当り抽選値に対応する図柄変動は表示されない。したがって、第1当否抽選として大当りの保留があっても、さらに第2当否抽選として大当りの保留が入るまで打ち続けることで、複数回の連続的な大当りを獲得できる可能性がある。
メイン表示制御手段250は、第1特図制御手段251、第2特図制御手段252、普図制御手段254を含む。第1特図制御手段251は、第1抽選手段211による第1当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第1特別図柄51の変動を第1特別図柄表示装置41に表示させる。第1特図制御手段251は、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。第2特図制御手段252は、第2抽選手段212による第2当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第2特別図柄52の変動を第2特別図柄表示装置42に表示させる。第2特図制御手段252もまた、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。
第1特図制御手段251は、特図保留手段241により第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保する。一方、第2特図制御手段252は、特図保留手段241により第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方に抽選値が保留されていた場合、第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて図柄変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその図柄変動も開始しない。
第1特図制御手段251および第2特図制御手段252は、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出制御手段304へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、本判定として判定ないし決定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値と第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値とを変動開始コマンドとともに演出制御手段304へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出制御手段304へ送信する。これにより、メイン表示制御手段250および演出制御手段304による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段254は、普図抽選手段213による抽選の判定結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置45に表示させる。
特図調整手段276は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段276は、第1始動口11および第2始動口12のうちいずれに遊技球が入球したかの順序に関係なく、第2始動口12への入球に基づく第2特別図柄52の変動表示を、第1始動口11への入球に基づく第1特別図柄51の変動表示より優先させる。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、つねに第2当否抽選値を優先的に消化させ、第2特別図柄52を連続的に変動表示させる。
なお、変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、第1始動口11および第2始動口12への入球順序にしたがって選択的に変動表示させてもよい。例えば、第1始動口11、第1始動口11、第2始動口12の順序で入球したときは、第1特別図柄51、第1特別図柄51、第2特別図柄52の順序で変動表示される。この場合、特図調整手段276は保留制御手段240を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段240における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。
別の変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、入球順序にかかわらず予め定められた消化順序にて表示させてもよい。例えば、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを交互に表示することを優先してもよい。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、第1特別図柄51と第2特別図柄52とが交互に変動表示される。いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。
特図調整手段276は、また、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方が当り態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。
特別遊技制御手段260は、第1抽選手段211による第1当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。同様に、特別遊技制御手段260は、第2抽選手段212による第2当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。
特別遊技は、大入賞口20の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした複数回の単位遊技で構成される。特別遊技には、単位遊技を16回繰り返す16R大当りと、単位遊技を4回繰り返す4R大当りと、16R大当りおよび4R大当りより開放時間が短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当りがある。16R大当りは第2当否抽選での大当りであり、4R大当りは第1当否抽選での大当りである。16R大当りおよび4R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を原則として約30秒間開放させる。2R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を約0.2秒間だけ開放させる。特別遊技制御手段260は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。なお、2R大当りとなった場合においても、所定の条件を満たした場合には、16R大当りおよび4R大当りと同様の開放態様で大入賞口20を開放させてもよい。
小当り遊技制御手段265は、第1抽選手段211による第1の抽選が小当りを示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。同様に、小当り遊技制御手段265は、第2抽選手段212による第2の抽選が小当りを示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。
小当り遊技においては、単位遊技が1回実行され、1回の単位遊技において大入賞口20を2回開閉する。小当り遊技制御手段265は、1回の開閉あたり大入賞口20を約0.2秒間だけ開放させ、小当り遊技全体としては約0.4秒間開放させた後、大入賞口20を閉鎖して小当り遊技を終了させる。
特定遊技制御手段270は、確変状態、時短状態、および入球容易状態における通常遊技を制御する。特定遊技制御手段270は、特別図柄が確変への移行を伴う特定大当りの図柄であった場合に、特別遊技の終了後に遊技状態を確変状態、時短状態および入球容易状態へ移行させる。確変状態、時短状態および入球容易状態は、次の大当りが発生するまで継続される。時短状態においては、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示時間が概ね短くなるよう、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232が変動時間の短い変動パターンを選択する。ただし、通常状態においては、保留制御手段240による当否抽選値の保留数に応じた変動パターンテーブルを参照し、保留制御手段240による保留数が少なくなるほど変動時間の長い変動パターンが出現しやすくなる。入球容易状態においては、普通図柄の確変および第2始動口12の開放延長の双方、または第2始動口12の開放延長のみが実施される。すなわち、特定遊技制御手段270は、特定大当りとなった場合に第2始動口12を開放延長状態にさせるとともに、その当否抽選が第2当否抽選であった場合に限りさらに開放抽選の当り確率を通常確率状態より高い確変状態へ移行させる。確変状態の間は第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が大当りとなる確率が高い値のまま維持される。
開閉制御手段275は、第2始動口12の普通電動役物90や大入賞口20の開閉を制御する。開閉制御手段275は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電役ソレノイド91に開放指示を送り、第2始動口12の普通電動役物90を開放させる。開閉制御手段275は、通常状態においては開放抽選の結果に応じて短開放または長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させ、入球容易状態においては長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させる。第2始動口12の入球容易性を高め、遊技者が持ち玉を減らさずに遊技を継続できるようにするものである。開閉制御手段275は、特別遊技において、大入賞口ソレノイド92に開放指示を送り、大入賞口20を開放させる。
図9は、サブ基板の構成を示すブロック図である。サブ基板300は、図柄態様決定手段301、パターン記憶手段302、演出決定手段303、演出制御手段304を備える。
パターン記憶手段302は、装飾図柄61の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄61の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動演出パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当りへの期待度の高さを変動表示の停止前に予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。
演出決定手段303は、第1抽選手段211から受け取る第1当否抽選の判定結果または第2抽選手段212から受け取る第2当否抽選の判定結果に応じて、演出制御手段304によって演出表示装置60へ表示し、スピーカ108に出力する演出内容を決定する。演出決定手段303は、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により決定された特別図柄の変動パターンに対応する複数の変動演出パターンの中からいずれかを選択してパターン記憶手段302から読み出す。演出決定手段303は、読み出した変動演出パターンの情報を演出制御手段304へ送る。演出決定手段303は、変動演出パターンを選択するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい演出画像の変動演出パターンを選択する。
図柄態様決定手段301は、装飾図柄61の停止図柄の組合せとその配置を、第1抽選手段211または第2抽選手段212による抽選の判定結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段301は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出制御手段304へ送信する。図柄態様決定手段301は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
装飾図柄61の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りの特別遊技への移行を示す場合には特定の組合せ、例えば「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。当否判定結果が2R大当りの場合や小当りの場合もまた特定の組合せ、例えば「357」のような所定の組合せが選択されるが、それらの特定の組合せは必ずしも3つの図柄が揃った組合せでなくてもよい。当否判定結果が大当りでも小当りでもない場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せであって、2R大当りや小当りのときに選択される特定の組合せに該当しない組合せが選択される。当否判定結果が4R大当りや16R大当りではない場合であって、リーチ付きの外れを示す変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。
装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち装飾図柄の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動演出パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当りとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当り図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい装飾図柄の変動演出パターンを選択する。
時短状態において、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により選択された変動パターンが時短用のパターンであった場合、演出決定手段303は時短用の演出内容が定められた変動演出パターンを選択する。時短用の演出内容は、時短または確変により遊技者に有利な状態であることを印象づける背景映像や音声が出力される演出である。
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、役物を動作させる演出パターン、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当りへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
予告演出パターンには、装飾図柄61の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターンと、装飾図柄61が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターンとがある。
演出決定手段303は、当否抽選の判定結果または事前判定結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定して事前演出設定をするとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段303は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否抽選の判定結果または事前判定結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当りの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否抽選の判定結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当りへの期待度の高さを示唆することができる。
演出制御手段304は、第1抽選手段211または第2抽選手段212による当否抽選の判定結果として、選択された変動演出パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄61を含む演出画像を変動表示させる。演出制御手段304は、装飾図柄61の変動開始コマンドを受け取ったことと、それ以前の第1当否抽選および第2当否抽選に対応する装飾図柄61の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。演出制御手段304は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段303により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を図柄変動の演出に重畳させる形で演出表示装置60へ表示させる。
演出制御手段304は、第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保し、第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方について抽選値が保留されていた場合は第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて装飾図柄の変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその装飾図柄の変動も開始しない。このように演出制御手段304は、装飾図柄61の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置60に表示させる。
演出制御手段304は、装飾ランプ111の点灯および消灯や、可動役物66の動作をさらに制御する。演出制御手段304は、演出表示制御手段305および音声制御手段306を有する。演出表示制御手段305は、演出表示装置60への表示を制御し、音声制御手段306は、スピーカ108からの音声出力を制御する。
第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動中、演出表示装置60には図柄変動中であることを示す画像を表示する必要がある。通常、ある程度の大きさ持つ通常サイズの装飾図柄61を変動表示させるが、通常サイズの装飾図柄61の変動表示の視認性を阻害する態様で、装飾図柄61の変動以外を主要な演出内容とする特殊な演出を表示させてもよい。この場合、通常サイズの装飾図柄より小さいサイズの装飾図柄である代替図柄を変動表示させることにより図柄変動中であることを遊技者に提示する。以下、単に装飾図柄と呼ぶ場合は通常サイズの装飾図柄を意味するが、代替図柄と区別する場合、通常サイズの装飾図柄を「通常装飾図柄」とも呼ぶ。
代替図柄は、通常装飾図柄の視認性が阻害される間、例えば通常装飾図柄が非表示となる間に表示される。代替図柄は、当否判定結果を演出的に示唆するための装飾図柄の一形態であり、通常装飾図柄よりも簡略化(言い換えれば簡易化、簡素化)された表示形態を有し、通常装飾図柄よりも簡略化された変動過程にて表示される。代替図柄は、通常装飾図柄の図柄種類を示す部分に対応した外観上の表示形態を有し、例えば、図柄種類を示す数字、文字、記号を表す表示形態を有する。また代替図柄は、通常装飾図柄が変動表示される領域よりも狭い領域で変動表示され、典型的には図柄以外の要素によるメイン演出を阻害しにくい位置、例えば演出表示装置60の画面の隅で変動表示される。代替図柄は、通常装飾図柄よりも相対的に小さく表示されるが、少なくとも図柄種類が外観上識別可能となる表示形態を有する。なお代替図柄は、通常装飾図柄をそのまま縮小したものでもよく、サイズ以外は通常装飾図柄と同一であってもよい。
複数の通常装飾図柄の代わりに表示される複数の代替図柄は、変動終了時の停止態様の組合わせによって当否抽選の結果が遊技者に有利な状態となる期待度の高さを示唆する。例えば、複数の代替図柄は、3つの代替図柄のうち2つの図柄種類が揃ったリーチ状態となることによって当該変動における大当りの期待度が高いことを示唆する。また、リーチ状態となる左右図柄が「3」や「7」などの期待度が相対的に高いこと示唆する特定種類の図柄となることや、「1」や「2」などの期待度が相対的に低いことを示唆する種類の図柄となることによって、そのリーチ状態の期待度の高低を示唆してもよい。なお代替図柄は、外観上、確定的な停止状態になることはなく、微小な揺れが維持される仮停止状態になる。代替図柄を仮停止後に、代替図柄に代えて通常装飾図柄を表示させ、その通常装飾図柄を確定停止の状態で表示させてもよい。また、通常装飾図柄と代替図柄を排他的に表示するのではなく、表示期間の重複があってもよい。さらにまた、通常装飾図柄の視認性が阻害される所定の演出時に、通常装飾図柄の変動表示を継続するとともに代替図柄の変動を表示させてもよい。
時計手段307は、遊技に使用する時間情報を出力する計時回路である。時計手段307は、電源投入時からの時間をカウンタで計測して時間情報として出力するタイマ回路である。ただし、電池を内蔵してぱちんこ遊技機100の電源オフ時や停電時も電池によって日時を計測し続けられるリアルタイムクロック回路でもよい。リアルタイムクロック回路の場合、個体差や時刻ズレによって遊技台ごとの時刻に微差が生じる可能性があるのに対し、タイマ回路の場合、同時に電源投入する限り複数の遊技台の間で時刻の差が生じる可能性は小さい。
演出決定手段303は、時計手段307により出力される時間情報が所定の時間を示したことを契機とする所定タイミングに開始する時計同調演出を実行する。時計同調演出は、図柄変動の変動期間や遊技状態とは実質的に非同期の期間である同調演出期間にて演出表示装置60に表示させる演出である。同調演出期間は数分間に及び、その長さは1回分の図柄変動時間よりも長く、複数回の図柄変動期間を包含し得る。時計同調演出の演出パターンはパターン記憶手段302に格納されており、その演出パターンには所定の楽曲と映像の再生が定められている。時計同調演出の演出パターンは複数種類用意され、月、日付、曜日、時刻などの日時によって異なる種類の演出パターンが選択され得る。
時計同調演出は通常遊技中か特別遊技中かを問わず実行される。ここで「通常遊技中」には、いわゆる待機デモ画面の表示中も含まれる。すなわち「通常遊技中」には、(1)図柄が変動表示されている「変動表示中通常遊技」、(2)図柄の変動表示中ではなく待機デモ画面の表示中でもない「変動停止中通常遊技」、(3)図柄の変動表示中ではなく待機デモ画面の表示中である「待機デモ画面表示中通常遊技」、が含まれる。(1)〜(3)のいずれの期間中も時計同調演出は実行され得るが、(2)および(3)のときは時計同調演出における音量低減や輝度低減などの制御をする出力態様が(1)のときとは異なり得る。また、待機デモ画面表示中は、遊技者による演出ボタン109や十字キー110の操作によって後述の携帯連携システムに関する情報を入力でき、その操作入力があったときは時計同調演出の映像および音声の出力が抑制され、携帯連携システムによる演出カスタマイズなどの画面表示が優先される。
時計同調演出は、例えば所定の楽曲の演奏や映像を所定の時間(「同調演出開始時刻」と呼ぶ)に再生する演出である。時計同調演出を再生する契機となる時間は、ぱちんこ遊技機100の電源投入時から所定時間間隔を挟んで到達する時間であってもよいし、標準時を基準とした毎正時または正時半の時刻であってもよい。あるいは、日付または曜日によって異なり得る時刻が設定されてもよく、「1時間ごと」のように一定間隔ではなく、最初は1時間後、次は3時間後、というように間隔が異なったり、その間隔が日付や曜日によって異なったりしてもよい。遊技店ごとに遊技店員によって時間を指定できる可変設定であってもよい。ただし、同じ遊技店に設置される複数台の同一機種間において少なくとも同じ時刻で同じ時計同調演出が実行されるようあらかじめ設定される。例えば、電源投入時から所定時間間隔を挟んで到達する時間を契機とする仕様の場合、遊技店においては複数台を同時に電源投入する。これにより、所定時間となったことを契機にそれら複数の遊技台において一斉に同じ時計同調演出が実行される。その結果、あたかも複数台で同期しているように同時に演出が表示され、同時に同じ楽曲や映像が流れることでその場でライブ演奏や映画の上映がなされているかの如く臨場感のある相乗的な演出効果が得られる。
時計同調演出の機能は同じ機種の別の遊技台にも同様に内蔵されており、同じ遊技島における複数の遊技台は毎日遊技店員によって同時に電源投入される。そして、同時に電源投入される複数の遊技台はすべてほぼ同時に同調演出開始時刻を迎えることとなり、一斉に同時進行で時計同調演出を実行し得ることになる。これを複数台同期演出と呼ぶ。その場合、映像の表示が複数台で同調するだけでなく、効果音や背景音楽の出力もまた複数台で同調することとなり、同調する台数が多いほど一斉に演出を実行することによる相乗効果も高まる。
演出設定手段308は、遊技者の遊技履歴を記憶する。遊技履歴とは、遊技結果の履歴および演出結果の履歴を含む。遊技結果の履歴は、打球数、賞球数、大当り回数、確変回数、時短回数といった遊技の結果として遊技者が得られる出玉につながる遊技の結果である。演出結果の履歴は、遊技上の利益とは異なり、演出の内容や種類を変更できる権利や特定種類の演出を出現しやすくできる権利が付与されるといった利益を獲得するために記録される演出上の得点等の情報である。例えば、所定の演出の出現回数やミニゲームの結果などを得点化して遊技者に付与するために、その得点や遊技履歴を示す符号化情報、例えば二次元コードを画面に表示する。その二次元コードを遊技者が自分の携帯端末のカメラで読み取って復号すると、復号により得られた得点や遊技履歴の情報が遊技者の携帯端末に蓄積される。二次元コードを介した遊技機と遊技者の携帯端末との連携システムについては後述する。なお、ここでいう得点は、後述の演出カスタマイズの幅を広げるために必要となるもので、得点が所定の累積値に達すること(例えば1000ポイントに到達することや、100ポイント到達ごと、など)を契機として、カスタマイズ可能な項目が増加する仕様である。
演出設定手段308は、遊技者の選択指示および遊技履歴に基づき、演出カスタマイズとして複数種類の演出内容の選択肢からいずれを選択するかの設定を記憶する。例えば、特別遊技中に表示させる演出パターンとして、表示されるモチーフやキャラクタや楽曲が異なる複数種類の演出パターンがパターン記憶手段302に用意され、そのうちいずれの演出を表示させるかを遊技者に選択させることとする。または、図柄変動させる装飾図柄に含まれる絵柄のデザインとして複数種類のモチーフまたはキャラクタの絵柄がパターン記憶手段302に用意され、そのうちいずれの絵柄を表示させるかを遊技者に選択させることとする。それらの場合に、待機デモ画面の表示中に遊技者による演出ボタン109や十字キー110の操作を受け付け、その操作を介して演出パターンの選択がなされると、演出設定手段308はその選択内容を記憶する。演出決定手段303は、演出設定手段308により記憶された設定に応じて、特別遊技中の演出パターンの種類を選択する。
図10は、携帯連携システムの概略を模式的に示す図である。携帯連携システムの前提として、遊技者はあらかじめ携帯端末354で専用サイトが設けられた遊技履歴サーバ358にアカウントおよびパスワードを設定することでユーザ登録しておく。遊技開始時において遊技者により演出ボタン109が押下されたとき、演出表示制御手段305が演出表示装置60の画面に遊技履歴サーバ358の専用サイトのアドレスを符号化した二次元コード350を表示させ、それを遊技者に携帯端末のカメラで読み取らせて遊技履歴サーバ358の専用サイトにアクセスさせる。その専用サイトから遊技者の識別情報や演出得点履歴を符号化した文字情報(これを「パスワード情報」とも呼ぶ)が携帯端末に送信され、携帯端末の画面に表示される。そのパスワード情報の入力画面を演出表示制御手段305が演出表示装置60に表示させ、十字キー110等のボタン操作を介して遊技者に入力させる。入力されたパスワード情報を演出設定手段308が復号して遊技者の識別情報や演出得点履歴として登録することにより、その遊技者の前回までの遊技内容や演出得点状態を引き継ぐことができる。このパスワード情報の入力が、その遊技者の遊技履歴の記録開始指示および各種演出要素を選択する演出カスタマイズの開始指示となる。以降、ぱちんこ遊技機100においては遊技や演出の進行に伴い、演出設定手段308がその遊技者に対して演出上の利益として付与する得点を随時加算して演出得点履歴として累積させるとともに、遊技者は随時、演出カスタマイズを実施して、各種演出要素として好みの要素を選択して設定することができる。演出上の得点付与は、図柄変動ごとに加算することを基本とし、特別遊技への移行期待度が高い演出種類ほど高い得点を付与し、特別遊技へ移行したときも高い得点を付与する。
演出カスタマイズとして、遊技者は累積的に獲得した得点の一部を利用し、その利用するポイント数に応じて、演出表示装置60に表示される演出内容を構成する色、背景、形状、キャラクタ、楽曲などの演出要素を好みの種類に変更することができる。演出設定手段308は、遊技者によるボタン操作を介した演出要素の変更指示を受け取り、その指示に応じて各種演出要素を変更する。カスタマイズできる演出要素は、その要素ごとに複数種類の項目が用意され、項目ごとに必要なポイント数として異なる値が設定されている。したがって、累積された得点が所定値に達することを契機にカスタマイズ可能な項目が増え、あるいはカスタマイズ可能項目を増加させるチャンスが付与されることとなる。遊技者が遊技ないし演出カスタマイズの終了指示としてボタン操作をすると、演出設定手段308は、演出上の特典や演出得点履歴などの情報を符号化した二次元コード350を生成し、これを演出表示制御手段305が演出表示装置60に表示する。その二次元コード350を遊技者が自身の携帯端末のカメラで読み取り、その読み取った二次元コード352を復号することにより情報を取得して携帯端末354に蓄積できる。またその情報は携帯端末354から専用サイトのある遊技履歴サーバ358へネットワーク356を経由して送信され、自身のアカウント情報と紐付けられて管理される。このように、演出上の特典や演出得点履歴などの情報が二次元コード350の表示およびその読み取りという伝送手段を介して携帯端末354へ伝達され、遊技履歴サーバ358にて管理されることで、次回の遊技で遊技や演出の内容を引き継ぐことができる。また、長く遊技を続けることで図柄変動回数や演出回数が増える分、得点を得ることができる。
図11は、メイン基板200およびサブ基板300のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。メイン基板200は、メインCPU290、メインRAM291、メインROM292などの電子部品を含む。メインROM292には、遊技動作全般を制御するためのメイン制御プログラムおよびデータがあらかじめ格納される。メインROM292からメイン制御プログラムまたはデータがメインRAM291へ読み込まれ、メイン制御プログラムがメインCPU290によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。各入球口からの入球信号や払出制御基板155からの払出信号などは図示しない各種インタフェースを介してメインCPU290により取得される。メインCPU290は、図示しない各種駆動回路により各入賞口ソレノイドや第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42などの外部装置を駆動制御する。また、メインCPU290からサブ基板300へは、演出制御に必要な命令が当否抽選の結果や図柄の決定結果、変動パターンの決定結果などの情報とともに送信される。メイン基板200からサブ基板300へは、一方向通信で信号が送信される。
メイン基板200からサブ基板300へ送信する命令データは、いわゆるMODEデータと呼ばれる1バイトの命令種別データと、いわゆるEVENTデータと呼ばれる1バイトの命令内容データとの組合せによる2バイト構成である。メイン基板200は、命令種別データおよび命令内容データを対応付けてサブ基板300へ送信することで一命令を送ることができる。命令種別データは、命令の種別を示すビット列であり、あらかじめ命令の種別ごとに開発段階で一意の種別コードを割り当ててある。命令内容データは、命令の内容を示すビット列である。命令種別データおよび命令内容データの最上位ビットは命令種別データと命令内容データのいずれであるかを示す識別ビットであり、最上位ビットが1のときは命令種別データであることを示し、最上位ビットが0のときは命令内容データであることを示す。
メイン基板200からサブ基板300への通信は、1回のデータ送信につき1バイトのデータを送信する仕様のため、2バイトの命令データを送信するために1バイトずつ2回の送信が必要となる。1回目の通信で上位バイトであるMODEデータを送信し、2回目の通信で下位バイトであるEVENTデータを送信する。ノイズ等の影響による通信失敗の可能性を考慮し、メイン基板200は同じデータを連続で送信し、サブ基板300により同じデータが2連続で読み込まれた時点でそのデータの送受信の完了を確定する。2連続で読み込まれるまではメイン基板200は同じデータを繰り返し送信し、最大5回まで送信する。
サブ基板300は、サブCPU310、サブRAM311、サブROM312、演出表示制御装置313、音声制御装置314などの電子部品を含む。サブROM312は、演出過程が定義された演出パターンデータや演出表示過程が定義された表示パターンデータなどを含むサブ制御プログラムを保持するデータ格納手段の一つである。サブROM312から演出パターンデータ、表示パターンデータ、音声パターンデータを含むサブ制御プログラムがサブRAM311へ読み込まれ、そのサブ制御プログラムによる演出制御がサブCPU310によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。演出ボタン109などの外部装置からの信号は図示しない各種インタフェースを介してサブCPU310により取得される。サブCPU310は、演出パターンデータにしたがって、演出表示制御装置313、音声制御装置314、図示しない各種駆動回路や制御回路により演出表示装置60、スピーカ108、装飾ランプ111、可動役物66などの外部装置を駆動して表示出力、音声出力、ランプ点灯、役物動作による演出を制御する。サブCPU310は、表示パターンデータを演出表示制御装置313へ送信し、音声パターンデータを音声制御装置314へ送信する。なお、本実施例ではサブ基板300が演出表示制御装置313および音声制御装置314を内包する例を説明するが、サブ基板300と演出表示制御装置313および音声制御装置314とは基板として一体化していることを要さず、分離して互いに接続された別個の基板として形成されてもよい。
図12は、演出表示制御装置313のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。演出表示制御装置313は、表示CPU320、表示RAM322、データROM324、表示制御回路326を含む。データROM324は、演出表示に用いられる演出画像データやモーションデータなどの素材データをデータ圧縮した状態で保持するデータ格納手段の一つである。演出画像データは、当否抽選の判定結果などを示す演出オブジェクトとして変動表示や演出表示に用いられる画像であり、例えば装飾図柄変動に用いる装飾図柄のスプライト画像、予告演出に用いるスプライト画像、各種演出に用いる動画といった素材画像である。モーションデータは、各種演出に用いる画像に所定タイミングで演出的な動作を加える場合のその動作が定義されたデータである。
サブCPU310から送られた表示パターンデータに基づいて、その表示パターンデータに指定された演出画像データやモーションデータがデータROM324から表示RAM322へ読み出され、その演出画像データやモーションデータを用いた演出表示が表示CPU320によって実行される。その結果、表示CPU320から表示制御回路326へ演出表示に関するコマンド、演出画像データ、モーションデータが送信され、表示制御回路326により表示制御がなされる。
表示制御回路326は、デコーダ332、描画メモリ334、描画回路336、フレームバッファ338、表示回路340を含み、それぞれがバス330を介して接続される。本図のバス330は、便宜上、システムバス、データバス、アドレスバスなどのバスを包括的に示したものである。
表示CPU320から送られた演出画像データやモーションデータは描画メモリ334に格納され、それらのデータのうち圧縮されたデータはデコーダ332によって復号される。描画メモリ334は、演出画像データやモーションデータをデコーダ332により復号する場合のワークエリアとして用いられたり、描画回路336による描画処理や画像処理を実行する場合のワークエリアとして用いられたりするVRAM(VideoRAM)である。
描画回路336は、描画メモリ334に格納されたデータを用い、表示CPU320から送られたコマンドを順に実行して表示用画像を生成し、その生成された表示用画像を動画像のフレームとしてフレームバッファ338に格納する。フレームバッファ338は、演出表示装置60へ出力すべき動画像のフレームを一時的に格納するバッファメモリとしてのVRAMである。
表示回路340は、フレームバッファ338に格納された表示用画像を格納された順に映像信号の形で演出表示装置60へ出力する。フレームバッファ338は、例えば2フレーム分のメモリ領域を有し、表示回路340が1フレーム分のメモリ領域から表示用画像を出力する間に、描画回路336が次の表示用画像を生成して、もう1フレーム分のメモリ領域に格納する。
なお、データROM324には、表示制御回路326によりなされる表示制御過程が定義された「詳細表示パターンデータ」が保持されている。このとき、サブCPU310から送られる表示パターンデータは、演出表示過程の概要が定義される「概略表示パターンデータ」ということができる。例えば、概略表示パターンデータには、装飾図柄の変動開始および変動停止タイミングや、複数の動画像の再生順序や、再生開始および停止のタイミングなど、一連の演出表示過程の大まかな流れが定義される。一方、詳細表示パターンデータには、装飾図柄の変動表示を実現するためのスプライト画像の表示順序や、モーションデータに基づく動画像を表示するためのフレーム単位での表示処理順序など、細かな表示制御過程が定義される。
演出表示制御装置313は、サブCPU310から送られた「概略表示パターンデータ」に基づく表示制御をする場合、その処理に必要な「詳細表示パターンデータ」をデータROM324から読み出し、双方の表示パターンデータを用いて表示処理を実行する。したがって、演出表示制御装置313は、「概略表示パターンデータ」および「詳細表示パターンデータ」を含む表示パターデータに基づいて表示制御処理を実行するということができる。そこで、本明細書においては、明示的に言及しない限り、サブROM312に格納される「概略表示パターンデータ」とデータROM324に格納される「詳細表示パターンデータ」を区別せず、単に「表示パターンデータ」という。例えば、演出制御表示手段が、データ格納手段に保持される表示パターンデータに基づき特定の処理をするという場合、この表示パターンデータには、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」を含むものとする。なお、変形例においては、表示パターンデータが、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」とに分かれておらず、双方を兼ねる表示パターンデータがサブROM312またはデータROM324に保持されていてもよい。
本実施例では、演出表示制御装置313のハードウェア構成として、表示CPU320、表示RAM322、データROM324および表示制御回路326が含まれる構成を示している。変形例においては、表示CPU320、表示RAM322、データROM324および表示制御回路326が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、表示制御回路326によって実行されるとした処理が、表示CPU320、表示RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。例えば、演出表示制御装置313に含まれる表示CPU320が、表示制御回路326に含まれるデコーダ332、描画回路336、表示回路340により実行されるとした処理を実行してもよい。また、演出表示制御装置313に含まれる表示RAM322が描画メモリ334やフレームバッファ338の機能を兼ねてもよい。その他、演出表示制御装置313に表示制御回路326が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、表示制御回路326により実行されるとした処理が、表示CPU320、表示RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。
また、本実施例では、サブ基板300のハードウェア構成として、サブCPU310、サブRAM311およびサブROM312の他に、演出表示制御装置313が含まれる構成を示している。変形例においては、サブCPU310、サブRAM311、ROM312および演出表示制御装置313が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、演出表示制御装置313によって実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。例えば、サブCPU310が表示CPU320の処理を実行してもよいし、サブRAM311が表示RAM322の機能を兼ねてもよいし、サブROM312がデータROM324の機能を兼ねてもよい。その他、サブ基板300に演出表示制御装置313が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、演出表示制御装置313により実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。
図13は、ぱちんこ遊技機におけるメイン基板200の制御開始処理を示すフローチャートである。電源スイッチ150が投入されると、メインCPU290は、スタックポインタを設定し(S100)、メインRAM291へのアクセスを許可し(S102)、メインCPU290の内蔵レジスタの設定などのハードウェアに関する初期設定を実行する(S104)。
つづいて、RAMクリアスイッチの操作状態、電源断情報フラグの値、及びメインRAM291に格納されているデータの状態に応じて、電源断復帰処理又はメインRAM291の初期化処理を実行する。具体的には、RAMクリアスイッチがONされず、かつ、電源断情報フラグの値と、メインRAM291に格納されているデータとの双方が正常であった場合は、電源断復帰時の処理を実行する。それ以外の場合、すなわち、RAMクリアスイッチがONされた場合、又は、RAMクリアスイッチがONされなかった場合でも、電源断情報フラグと、メインRAM291に格納されているデータとのいずれかが正常でなかった場合は、メインRAM291の初期化処理を実行する。
メインCPU290は、RAMクリアスイッチの操作状態を確認し、RAMクリアスイッチがONされた場合(S106のY)、メインRAM291を初期化する(S116)。RAMクリアスイッチがONされなかった場合(S106のN)、メインCPU290は、電源断情報フラグの値を確認する(S108)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致しなければ(S108のN)、メインRAM291を初期化する(S116)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致すれば(S108のY)、メインRAM291に格納されているデータを検査する(S110)。後述するように、前回の電源断時に処理が正常に終了していれば、メインRAM291に格納されていたデータのチェックサムがメインRAM291に格納されているので、メインCPU290は、チェックサムを用いてメインRAM291のデータを検査する。メインRAM291に格納されているデータが正常でなければ(S112のN)、メインRAM291のデータを初期化する(S116)。メインRAMに格納されているデータが正常であれば(S112のY)、電源断前の状態に復帰するための処理を実行する(S114)。
電源断復帰処理(S114)において、電源投入が正常に行われたことを示す電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、各種エラーの初期設定及び払出制御基板155との通信初期設定を実行する。つづいて、電源断前の未送信分のコマンド要求をクリアし、遊技状態を示す各種情報のコマンド送信を要求する。つづいて、第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。つづいて、第2始動口12及び大入賞口20の開放/閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させる。つづいて、特別図柄の確率変動機能の作動状態を報知するための処理を実行する。
RAM初期化処理(S116)において、電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、メインRAM291の全領域を0でクリアし、メインRAM291の初期設定及び演出表示器の初期化を実行する。
電源断復帰処理(S114)又はRAM初期化処理(S116)が終了すると、後述する割込処理を起動するためにカウント値をセットし、割込タイマの動作を開始させる(S118)。これにより、以降、所定の時間(例えば4ミリ秒)ごとにタイマ割込が発生し、後述する割込処理が実行される。つづいて、メインCPU290は、遊技機を管理するためのメイン処理を実行する(S120)。
図14は、図13におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。メインCPU290は、タイマ割込をいったん禁止し(S200)、ウォッチドッグタイマの動作を開始させ(S202)、電源断を監視する(S204)。図示しない電源電圧監視回路において電源ユニット158から供給される電源電圧の低下が検出されると、電源電圧監視回路からメインCPU290に無条件割込要求信号が入力されることにより実行される電源断記憶処理において、電源断確認データが電源断確認フラグに格納される。したがって、メインCPU290は、電源断確認フラグの値を監視し(S204)、電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致する場合は(S206のY)、電源断のための処理を実行するために、S212に進む。電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致しない場合は(S206のN)、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新するため、初期値乱数更新処理を実行し(S208)、タイマ割込を許可して(S210)、S200に戻る。以降、S200〜S210が繰り返される。タイマ割込が禁止されている間(S202〜S208)にタイマ割込が発生した場合、S210においてタイマ割込が許可された後に、後述する割込処理を実行する。
S206において電源断が検知されると(S206のY)、メインCPU290は、ウォッチドッグタイマをリスタートさせ(S212)、電源断情報フラグの内容を確認する(S214)。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致しない場合は(S214のN)、電源投入時のデータが正常に保存されていないと判断し、電源断異常データを電源断情報フラグに格納して(S216)、S222に進む。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致する場合は(S214のY)、電源投入時のデータが正常に保存されていると判断し、電源断正常データを電源断情報フラグに格納する(S218)。つづいて、次回の電源投入時に、バックアップされたメインRAM291のデータを検査するために、メインRAM291に格納されているデータのチェックサムを算出してメインRAM291に格納する(S220)。つづいて、メインRAM291へのアクセスを禁止して(S222)、電源が落ちるまでループする。
図15は、割込処理の詳細を示すフローチャートである。メイン処理(S120)においてタイマ割込が発生すると、メインCPU290は割込処理を実行する。まず、割込動作条件を設定し(S300)、ウォッチドッグタイマをリスタートさせる(S302)。つづいて、遊技機を管理するため、入力処理(S304)、各種乱数更新処理(S306)、初期値更新型乱数更新処理(S308)、初期値乱数更新処理(S310)、タイマ減算処理(S312)、第2始動口有効期間設定処理(S314)、入賞監視処理(S316)、賞球制御処理(S318)、普通図柄作動ゲート監視処理(S320)、普通図柄制御処理(S322)、普通図柄変動開始監視処理(S324)、始動口監視制御処理(S326)、特別図柄制御処理(S328)、特別電動役物制御処理(S330)、大入賞口有効期間設定処理(S332)、特別図柄変動開始監視制御処理(S334)、異常検知処理(S336)、入球通過時間異常検出処理(S338)、遊技状態表示処理(S340)、ハンドル状態信号検査処理(S342)、LED出力処理(S344)、発射制御信号出力処理(S346)、試験信号出力処理(S348)、ソレノイド出力処理(S350)、演出制御コマンド送信処理(S352)、外部情報出力処理(S354)を順に実行し、次回のタイマ割込を許可して(S356)、リターンする。
入力処理(S304)において、遊技盤面に取り付けられているスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、扉・枠の開放信号、磁気検知信号、電波検知信号、及びタッチ状態信号の入力ポートのデータを監視し、入力状態を示すデータを作成してメインRAM291に格納する。なお、この入力状態を示すデータは、レベルデータ(今回の割込時における入力ポートのデータ)と、立ち上がりデータまたは立ち下がりデータ(今回の割込時における入力ポートのデータと前回の割込時における入力ポートのデータを排他的論理和で比較して切り替わりが見られたスイッチを示すデータ)である。
各種乱数更新処理(S306)において、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値が所定の最大値未満である場合は値をインクリメントして格納し、値が所定の最大値以上である場合は0を格納する。また、変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値から所定値を減算した結果が0以上である場合は減算結果を格納し、0未満である場合は所定の最大値を格納する。これにより、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新される。
初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新する。それぞれの乱数の値、最大値、及び初期値をメインRAM291から読み出し、乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、最大値を超えた場合は、乱数の値を0とする。また、インクリメントした結果が、初期値に一致した場合は、初期値乱数をメインRAM291から読み出し、初期値を更新する。これにより、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新され、乱数の値が初期値に戻ると、すなわち乱数の範囲を一巡すると、新たに初期値を設定し直して乱数が生成される。
初期値乱数更新処理(S310)において、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新する。メインRAM291の初期値乱数更新テーブルから初期値乱数を読み出し、初期値乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、上限値を超えていた場合は、初期値乱数の値を0とする。メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)においても、同様の処理が実行される。
タイマ減算処理(S312)において、2バイトタイマを更新する。各種制御用のタイマの値をそれぞれテーブルにしたがってメインRAM291から読み出し、タイマの値が0以外である場合、値を順次デクリメントして格納する。タイマの値が0である場合、タイマの更新は実行しない。
第2始動口有効期間設定処理(S314)において、第2始動口12の有効期間を設定する。第2始動口12には、遊技球の入球により賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行される有効期間と、遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行されない無効期間が設定される。後述するように、始動口監視制御処理(S326)において、第2始動口12の無効期間には、第2始動口入賞の監視処理を実行しないので、第2始動口12に遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選は実行されない。第1始動口11、大入賞口20、作動口30、一般入賞口33などに、有効期間及び無効期間が設定される場合についても同様である。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」である場合、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納する。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」でない場合、第2始動口有効延長タイマの値が0でなければ、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納し、第2始動口有効延長タイマの値が0であれば、第2始動口有効期間フラグに第2始動口が無効期間であることを示すデータを格納する。
入賞監視処理(S316)において、遊技球のスイッチ通過を検査し、遊技球がスイッチを通過したとき、そのスイッチに無効期間がない、又は、現在有効期間である場合で、かつ、賞球払い出しがある場合、入賞カウンタを更新する。また、外部端子へ出力するセキュリティの出力要求の作成及びコマンドの送信を要求する。
賞球制御処理(S318)において、払出制御基板155からのデータ受信の監視、払出制御基板155へのコマンド送信要求、払出制御基板155へのコマンド送信、及び払出制御基板155からの受信データの検査を、順に実行する。
普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球の作動口30の通過を監視し、遊技球が作動口30を通過したと判断したとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合は、普通図柄の保留数を更新し、普通図柄に係る乱数をメインRAM291に格納する。
普通図柄制御処理(S322)において、普通図柄の状態を監視し、普通図柄制御中と判断した場合、普通図柄表示装置45又は普通電動役物90に係る処理を実行する。普通図柄の状態が「普通図柄変動中」である場合、普通図柄変動中処理を実行し、「普通図柄停止図柄表示中」である場合、普通図柄停止図柄表示中処理を実行し、「普通電動役物作動中」である場合、普通電動役物作動中処理を実行し、「普通電動役物作動終了デモ中」である場合、普通電動役物作動終了デモ中処理を実行する。普通図柄変動中処理において、普通図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、普通図柄の変動時間終了と判断した場合、普通図柄の変動停止設定を行って、普通図柄の状態を「普通図柄停止図柄表示中」に設定する。普通図柄停止図柄表示中処理において、普通図柄の停止図柄表示時間を監視し、普通図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した普通図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、普通図柄の状態を「普通電動役物作動中」に設定し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態を保存し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態に対応した普通電役ソレノイド91の作動設定を実行する。はずれの場合は、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。普通電動役物作動中処理において、遊技球の普通電動役物90に係る入賞口の入賞を監視し、普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達していないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の監視、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定を行い、一連の普通電動役物90の入口の開放が終了したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。なお、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の終了でないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定は実行しない。普通電動役物作動終了デモ中処理において、普通電動役物90の作動終了デモ時間の監視を行い、普通電動役物90の作動終了デモ時間終了と判断した場合、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。
普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の状態を監視し、「普通図柄変動待機中」であり、かつ、普通図柄作動保留球数の値が0以外である場合、普通図柄の変動を開始させると判断する。普通図柄の変動を開始させると判断した場合、普通図柄作動保留球数をデクリメントし、当り判定、停止図柄の決定、普通図柄の変動パターン番号の設定、及び普通図柄の変動時間の設定を実行する。その後、普通図柄の状態を「普通図柄変動中」に設定し、普通図柄の状態設定、当り判定、及び変動パターン決定に使用したメインRAM291の領域をクリアする。
始動口監視制御処理(S326)において、遊技球の第1始動口11入賞及び第2始動口12入賞を監視する。第1特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合は、内蔵乱数を取得し、取得した内蔵乱数に特別図柄当りソフト乱数の値を加算した値を、大当り判定で使用する特別図柄当り乱数としてバッファに格納する。また、特別図柄に係る乱数として、図柄乱数及び変動パターン乱数を取得して記憶する。第2特別図柄の保留を第1特別図柄の保留に優先して消化する場合は、当該入賞に係る保留の更新のみを実行するが、特別図柄の保留の消化順序が入賞順である場合は、当該入賞に係る保留の更新のほか、合計保留数の更新及び入賞順序の記憶を実行する。つづいて、始動口入賞時に記憶する乱数に対応した予告演出コマンドを要求するため、遊技機の状態を確認し、コマンド送信期間と判断した場合、当り予告演出要求、当り図柄予告演出要求、パターン予告演出要求を順に実行する。ここで、(1)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第1特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(2)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合のいずれかに該当する場合に、コマンド送信期間であると判断する。つづいて、特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の作動保留球数が更新されたことが、サブ基板300に通知される。以上のように、先読みにおいては、当り、当り図柄、変動パターン、保留球数の4つがセットとしてサブ基板300に送信される。つづいて、第2始動口有効期間フラグの値を検査し、第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が有効期間であることを示すデータである場合、第1始動口入賞の場合と同様に、第2始動口入賞の監視処理を実行する。第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が無効期間であることを示すデータである場合、第2始動口入賞の監視処理は実行しない。なお、保留球数が0であったときに遊技球の入賞を確認した場合には、ここでいったん保留球数を0から1にした上で、後述する変動開始に係る制御処理が実行される。
特別図柄制御処理(S328)において、当り待ち状態の検査を行い、特別電動役物が作動中、すなわち、大当り中又は小当り中である場合、特別図柄制御処理を終了する。特別電動役物が未作動である場合、特別図柄の状態を検査し、「特別図柄変動待機中」であれば、特別図柄制御汎用処理を終了し、「変動開始」であれば、特別図柄変動開始処理を実行し、「特別図柄変動中」であれば、特別図柄変動中処理を実行し、「特別図柄停止図柄表示中」であれば、特別図柄停止図柄表示中処理を実行する。特別図柄変動開始処理において、変動パターン乱数に基づいて特別図柄変動パターンの選択番号を取得し、特別図柄変動パターン番号に対応した変動時間を決定し、サブ基板300に演出表示を開始させるため、変動付加図柄情報、変動パターン、及びキャラクタの情報のコマンドを要求し、特別図柄の状態を「特別図柄変動中」に設定し、特別図柄変動パターンの決定に使用した変動パターン判定領域を0でクリアする。特別図柄変動中処理において、特別図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、特別図柄の変動時間終了と判断した場合、特別図柄の変動停止設定を行って、特別図柄の状態を「特別図柄停止図柄表示中」に設定する。特別図柄停止図柄表示中処理において、特別図柄の停止図柄表示時間を監視し、特別図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した特別図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、特別電動役物が連続して作動する回数の設定を行い、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、及び普通電動役物の開放延長機能を未作動にし、遊技機の状態を大入賞口開放準備中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果が小当りである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、遊技機の状態を小当り開始デモ中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果がはずれである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。
特別電動役物制御処理(S330)において、特別電動役物に係る処理を実行するため、条件装置及び特別電動役物の作動状態を検査し、条件装置が作動中又は特別電動役物が作動中と判断した場合、特別電動役物に係る処理を実行する。特別電動役物の作動状態に応じて、大入賞口開放準備中処理、特別電動役物作動中処理、大入賞口閉鎖中処理、大当り終了デモ中処理、小当り開始デモ中処理、小当り特電作動中処理、小当り大入賞口閉鎖中処理、小当り終了デモ中処理を実行する。
大入賞口有効期間設定処理(S332)において、大入賞口20の有効期間判定の結果を保存するため、大入賞口有効時間の値が0である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口無効期間データを格納し、0以外である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口有効期間データを格納する。
特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、特別図柄の作動状態を監視し、特別図柄が変動開始できる状態であるか否かを判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、第2特別図柄の優先消化である場合、(1)大当り中又は小当り中でないこと、(2)第1特別図柄が変動待機中であること、(3)第2特別図柄が変動待機中であること、(4)当該特別図柄の作動保留球数が0以外であること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、入賞順である場合、上記(1)〜(3)に加えて、(5)特別図柄の保留球数の合計が0以外であること、(6)当該判定が消化順序すなわち入賞順と一致すること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。
特別図柄が変動開始できる状態であると判定された場合、当該特別図柄の作動保留球数を減算し、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の保留球数が更新されたことがサブ基板300に通知される。
つづいて、特別図柄の当り判定を実行する。当り判定において、特別図柄当り乱数により、大当り、小当り、はずれのいずれであるかが判定され、判定結果が、特別図柄判定フラグに格納される。つづいて、図柄を決定する。図柄の決定において、当り判定が大当りであった場合、特別図柄当り図柄乱数に基づいて大当り図柄が決定され、小当りであった場合、小当り図柄が決定され、はずれであった場合、はずれ図柄が決定される。
当り判定の結果が大当りであった場合、図柄の決定処理において決定された当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて、特別図柄の確率変動機能の作動内容を判定し、特別図柄の変動時間短縮機能の作動内容や、普通図柄の入賞容易状態を設定など、大当り終了後の遊技状態を設定する。つづいて、特別電動役物が連続して作動する回数や、大入賞口の開放時間の内容など、大当り中の設定を実行する。つづいて、当り判定の結果と、普通図柄の確率変動機能の作動状態に基づいて、大当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定する。つづいて、遊技状態及び当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて選択されたテーブルを参照して、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定する。つづいて、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアし、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
当り判定の結果が小当りであった場合、小当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定し、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定し、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。当り判定の結果がはずれであった場合、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
異常検知処理(S336)において、磁気検知信号、断線短絡電源異常検知信号、電波検知信号、扉・枠の開放信号を検査し、エラー状態に変化があった場合は、エラー状態を記憶して、サブ基板300に遊技機のエラー状態演出の表示を要求する。エラー状態に変化がなかった場合は、エラー状態の記憶及びエラー状態演出の表示要求は実行しない。
入球通過時間異常検出処理(S338)において、入球通過時間異常を検出するため、各スイッチレベルの連続オン時間の監視を行い、その結果、前回から変化があったと判断した場合、入球通過時間異常の設定、コマンドの送信要求、外部端子へ出力するセキュリティの出力要求の作成を順に実行する。連続オン時間が異常ではないと判断した場合は、セキュリティの出力要求の作成は実行しない。
遊技状態表示処理(S340)において、特別電動役物が連続して作動する回数、エラー状態、普通図柄の作動保留球数、及び特別図柄の作動保留球数の表示を要求するため、それぞれの表示データを作成する。
ハンドル状態信号検査処理(S342)において、ハンドルのタッチ状態を監視するため、ハンドル状態の検査を行い、検査の結果、ハンドル状態に変化ありと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの減算、ハンドル状態の更新、ハンドル状態監視タイマの設定、及びハンドル状態演出のコマンド送信要求を実行する。検査の結果、ハンドル状態に変化なしと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの設定を実行する。ハンドル状態監視タイマの値をデクリメントした結果が0以外の場合、タイマ減算中と判断して、以降の処理は実行しない。
LED出力処理(S344)において、特別図柄の表示、普通図柄の表示、特別図柄の作動保留球数の表示、普通図柄の作動保留球数の表示、遊技状態の表示、特別電動役物が連続して作動する回数の表示、役物連続作動装置未作動時の特別電動役物の作動状態の表示、打ち分けの表示及びエラーの表示を実行するために、表示の初期化、表示データの取得及び出力を順に実行する。
発射制御信号出力処理(S346)において、遊技球の発射の禁止/許可の信号を出力するため、払出制御基板155との通信状態及び断線短絡電源異常に対応した発射の禁止/許可の設定、及び発射の禁止/許可データの取得を行った後、発射の禁止/許可の信号の出力を実行する。
試験信号出力処理(S348)において、試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する。
ソレノイド出力処理(S350)において、普通電役ソレノイド91及び大入賞口ソレノイド92の出力データを出力するために、普通電役ソレノイド91の出力データの取得、大入賞口ソレノイド92の出力データの取得及び出力データの出力を実行する。それぞれのソレノイドの作動フラグ及び作動タイマを取得し、取得したソレノイド作動フラグ及びソレノイド作動タイマに対応した出力データを取得する。つづいて、ソレノイド作動タイマを更新し、出力データをソレノイド出力ポートへ出力する。
演出制御コマンド送信処理(S352)において、サブ基板300へ送信するコマンドの送信要求の有無を検査し、送信要求があると判断した場合、要求するコマンドデータを取得し、使用したコマンドバッファを0でクリアし、取得したコマンドデータに対応したMODEデータの取得、MODEデータの出力、MODEデータの保持、取得したコマンドデータに対応したEVENTデータの取得、EVENTデータの出力を順に実行する。
外部情報出力処理(S354)において、外部端子に出力する信号を作成し、作成した信号を外部情報出力ポートに出力する。
上述したメイン基板200の動作過程において使用される乱数について、より詳細に説明する。メイン基板200において使用される乱数には、主に、普通図柄に係る乱数として、普通図柄当り乱数、及び普通図柄変動パターン乱数があり、特別図柄に係る乱数として、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数がある。また、初期更新値型乱数である、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数の初期値を与えるための乱数として、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数がある。
普通図柄当り乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が作動口30を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、当り判定及び停止図柄の決定のために使用される。
普通図柄変動パターン乱数は、例えば0〜232の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が作動口30を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、普通図柄の変動パターンの決定のために使用される。
特別図柄当り乱数は、割込処理の始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、内蔵乱数と特別図柄当りソフト乱数の値を取得し、両者を加算することにより生成され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、大当り判定及び小当り判定を実行するために使用される。
特別図柄当りソフト乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当りソフト乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、上述したように、特別図柄当り乱数を生成するために使用される。
特別図柄当り図柄乱数は、例えば0〜999(図7の例では0〜255)の値をとり、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、当り判定が大当りであった場合に、大当り図柄を決定するために用いられる。
変動パターン乱数は、例えば0〜49999(図8の例では0〜255)の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。変動パターン乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。変動パターン乱数は、割込処理の特別図柄制御処理(S328)において、特別図柄変動パターンを決定するために用いられる。
普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、それぞれ、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数と同じ範囲の値をとり、メイン処理(S120)の初期値乱数更新処理(S208)及び割込処理の初期値乱数更新処理(S310)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新するときに、それぞれの乱数の初期値として用いられる。
割込処理は、タイマ割込により一定時間ごとに実行されるので、割込処理に含まれる各種乱数更新処理(S306)及び初期値更新型乱数更新処理(S308)も、一定時間ごとに実行される。すなわち、普通図柄当り乱数、普通図柄変動パターン乱数、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数は、一定時間ごとに更新される。これに対して、メイン処理(S120)は、割込処理が終了してから次のタイマ割込が発生するまでの間、すなわち、タイマにより計測される一定時間から割込処理に要した時間を減じた時間だけ繰り返される。割込処理に要する時間は、遊技状態などに応じて異なるので、メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)は、各種乱数更新処理(S306)や初期値更新型乱数更新処理(S308)と異なり、一定時間ごとに実行されるわけではない。これにより、初期値更新型乱数更新処理(S308)において初期値を設定する際に取得される初期値乱数を毎回ランダムにすることができる。
図16は、ぱちんこ遊技機におけるサブ基板300の制御開始処理を示すフローチャートである。サブ基板300の制御を開始すると、サブCPU310はスタックポインタを設定し(S500)、各種の初期設定が完了するまですべての割込を禁止し(S502)、サブCPU310のレジスタ設定やポート初期化といったハードウェアに関する初期設定を実行する(S504)。サブROM312から制御プログラムを読み出してサブRAM311に配置するとともに、制御プログラムにおける各種の変数のうち、初期値のある変数については初期値を設定し、初期値のない変数についてはゼロクリアのデータを設定することにより、サブRAM311を初期化する(S506)。なお、サブ基板300における割込処理は、最優先で実行される割込処理として、電源立ち上げ時の処理と、ウォッチドッグ機能が有効な場合における各種異常発生時のリセット処理とがある。次に実行優先度の高い優先レベル7の割込処理として、メイン基板200から受信するコマンド処理があり、その次に優先度の高い優先レベル3の割込処理として、ウォッチドッグタイマによるCPU暴走検知時のリセット処理がある。次に優先される優先レベル2の割込処理として、表示CPU320との間で送受信されるコマンドに係る処理があり、最も優先度の低い優先レベル1の割込処理として、リアルタイムクロックとの通信処理やランプ、ソレノイド、モータ等の各種デバイス制御処理等がある。以上の各種処理に関する割込が仮に同時に発生した場合には、割込の種類ごとにあらかじめ設定された優先度の高いものから優先して実行される。なお、本図に示す処理は、最優先レベルの割込である電源立ち上げ時の処理および各種異常発生時のリセット処理と、優先レベル3の割込であるCPU暴走検知時のリセット処理とを含む。
メイン基板200から受信するコマンド以外の割込(優先レベル7)を禁止し(S510)、あらかじめ記憶された全機種用のすべてのエラー情報から当該機種で使用する各種エラー情報を設定する(S512)。装飾ランプ111などのすべてのランプを消灯し(S514)、ウォッチドッグタイマの動作を開始し(S516)、メイン処理を実行する(S518)。通常はS518のメイン処理から本フローへ戻ることはないが、戻ったときはスリープ(小消費電力モード)へ移行する(S520)。
図17は、図16におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。図16のS506においてサブRAM311に配置された制御プログラムが正確に配置されているかを本図のメイン処理内でチェックするためにそのチェックを開始する先頭アドレスを取得し(S530)、以降の処理においてすべての割込を許可し(S532)、モータやソレノイド等のデバイスの初期化動作を実行する(S534)。
ウォッチドッグタイマを使用する設定であればウォッチドッグタイマをクリアし(S536)、装飾図柄の外れの組合せがランダムの組合せになるように装飾図柄のカウンタを更新し(S540)、サブCPU310の入力ポートを監視する(S542)。なお、S540はカウンタを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式における処理であるため、外れ図柄となる全ての図柄組合せを組み込んだ抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式の場合にはS540の処理は実行しない。その抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する処理は、S552で後述する通りメイン基板200から特別図柄の停止図柄を示すコマンドを受信したときに実行する。エラー状態を監視して各種エラーを検知したときはそのエラーを報知し(S544)、演出ボタン109の入力状態に応じた処理を実行し(S546)、予告抽選を実行する(S548)。なお、S548における予告抽選は、特に図柄変動開始直後に出現させる予告演出のコマンドをできる限り早期に演出表示制御装置313へ送信するため、抽選処理を1回のループで処理するのではなく複数回のループに分け、図柄変動開始直後に出現させる予告演出を先のループで抽選する。リアルタイムクロック、ランプ、モータ、ソレノイド等のデバイスに対する動作要求があればその動作を実行し(S550)、コマンドバッファに保存されたコマンドを解析し(S552)、コマンド解析直後の場合はS536の処理へ戻り(S554のY)、コマンド解析直後でないときは(S554のN)、空き時間で行えばよい低優先度の処理として抽選用ソフト乱数を更新し(S556)、S536の処理に戻る。なお、S552において、解析するコマンドが特別図柄の変動パターンを示す場合は装飾図柄の変動演出パターンをこのS552の処理にて決定し、解析するコマンドが特別図柄の停止図柄を示す場合は抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式であれば装飾図柄の停止図柄をこのS552の処理にて決定する。
図18は、メイン基板200からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。メイン基板200から受信するメインコマンドは、リセット割込やエラー割込に次いで優先度の高い優先レベル7の割込命令である。メイン基板200から受信したデータを入力ポートへ読みに行き、2回連続で同じデータが読み込まれたときにそのデータを新たなコマンドとして確定し(S600のY)、その確定したコマンドが第1コマンド(MODEデータ)であれば(S602のY)、その第1コマンドを一時記憶領域に保存する(S604)。ハード乱数を後続の処理のために取得し(S606)、元のルーチンに戻る。このようにメイン基板200からメインコマンドの割込があるたびにハード乱数を取得しておくことにより、乱数の取得タイミングに周期性を生じさせず、値のランダム性を高める。S600において読み込まれたデータが2回連続で一致しなければ(最高5回まで読み込み可能)、S602をスキップして元のルーチンに戻る(S600のN)。
S602において、確定したコマンドが第1コマンドではなく第2コマンドの場合は(S602のN)、第1コマンドがすでに適切に受信済みであることが確認できれば(S608のY)、コマンドバッファ(コマンドデータ用のリングバッファ)における読み取り位置であるコマンドライトポインタを取得し(S610)、第1コマンドと第2コマンドとをコマンドバッファに保存する(S612)。コマンドバッファに保存されたコマンドデータは、図17のS552において解析される。コマンドライトポインタを更新し(S614)、一時記憶領域に保存させていた第1コマンドをクリアして(S616)、元のルーチンに戻る。S608において第1コマンドが受信済みでないときはS610以降をスキップして(S608のN)、元のルーチンに戻る。
図19は、演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、サブCPU310から表示CPU320へ演出表示に関するコマンドを送信するための優先レベル2の割込であり、500μs周期で発生する。この割込では、バッファをチェックし(S620)、バッファに送信用のコマンドデータがあれば(S622のY)、そのコマンドデータを読み込み(S624)、表示CPU320へ送信する(S626)。なお、表示CPU320へのコマンドデータの送信は、表示CPU320側で正常受信された旨を示すコマンドをサブCPU310が表示CPU320から受信するまで所定時間間隔で最大3回まで送信を試みる。送信後、バッファの読み出しアドレスの設定を更新し(S628)、元のルーチンに戻る。バッファに送信用のデータがなければ(S622のN)、S624以降をスキップして元のルーチンに戻る。
図20は、サブCPU310が表示CPU320からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。この割込もまた優先レベル2の割込である。サブCPU310が表示CPU320から受信するコマンドは、主にサブCPU310から表示CPU320へ送信したコマンドが正常受信された旨を示すコマンドである。表示CPU320からコマンドを受信した場合、受信したコマンドデータを読み出し(S630)、コマンドを解析し(S632)、コマンドバッファに保存して(S634)、元のルーチンに戻る。
図21は、各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、装飾ランプ111などのランプ制御、可動役物66を駆動するソレノイドやモータの制御、各種タイマの管理制御のための割込であり、1ms周期で発生する。優先度が最も低い優先レベル1の割込であるため、優先レベル2以上の割込を許可し(S640)、演出ボタン109からの入力を示す信号、エラー検知を示す信号、電断を示す信号、モータやソレノイド等の制御対象デバイスへの駆動信号等を入出力するポートの入出力を処理する(S642)。このとき、電断を示す信号が入力された場合は直ちにバックアップ処理へ移行する。モータやソレノイド等のデバイスの制御パターンに基づくカウント処理やS642でポートにデータを書き込むためのバッファのオンオフ制御など、デバイス制御に係るデータを更新し(S644)、演出のタイミングを計るためのタイマを更新し(S646)、演出ボタン109の入力有効時間を管理するためのタイマを更新し(S648)、装飾ランプ111の点灯切換制御や表示CPU320の暴走監視制御等のためのタスク制御用カウンタを更新して16ms周期を作成する(S650)。
なお、装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位は16msである。画像表示制御の1フレームが16msまたは32msであり、その整数倍を装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位としておくことで、ランプ制御と画像表示制御を同期させやすくできる。また、例えば30秒間のエラー報知といった、比較的長時間の期間をカウントする場合に、仮に1割込(1ms)周期のカウントを用いてしまうとカウント値が必要以上に長くなってしまうが、16ms周期のカウント値とすることによってカウント値を短くすることもできる。
タスク制御には処理0〜15までの16種類のタスクがあり、そのうち1つのタスクが装飾ランプ111の点灯切換制御であり、2つのタスクが表示CPU320の暴走監視制御である。装飾ランプ111の点灯切換制御は、タスク制御用カウンタのカウント値に応じて16割込に1回実行することで16ms周期での切換を実現する。表示CPU320の暴走監視制御は、例えば処理0と処理8に割り当て、タスク制御用カウンタのカウント値が0と8のとき、すなわち8割込に1回、表示CPU320からのトグル信号を監視(S652)することで、8ms周期での監視を実現する。
なお、表示CPU320からは1フレームごとにオンオフ反転するトグル信号が出力されており、このトグル信号が1600ms連続して同じ値のまま変化しない場合に表示CPU320が暴走していると判断し、サブCPU310から表示CPU320へリセット信号を送信し、リセット信号を受信した表示CPU320はリセットを実行する。表示CPU320からは1フレーム(16msまたは32ms)周期でトグル信号を受信するため、その周期より短い8ms周期で監視する。最後に、上述のような例えば30秒間のエラー報知といった比較的長時間のエラー報知期間を管理するタイマを減算し(S654)、そのタイムアウト時にエラー報知が終了する。
図22は、特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。第2当否抽選値の保留がなされている場合(S700のY)、第2当否判定手段222が第2当否抽選値を読み出して第2特別図柄52の当否を判定し(S702)、第2当否判定手段222が第2特別図柄52の停止図柄を決定し(S704)、第2変動パターン決定手段232が第2特別図柄52の変動パターンを決定し(S706)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第2特別図柄52の図柄変動を開始する(S716)。
第2当否抽選値の保留がなされていない場合であって(S700のN)、第1当否抽選値の保留がなされている場合(S708のY)、第1当否判定手段221が第1当否抽選値を読み出してあらためて第1特別図柄51の当否を判定し(S710)、第1当否判定手段221が第1特別図柄51の停止図柄を決定し(S712)、第1変動パターン決定手段231が第1特別図柄51の変動パターンを決定し(S714)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第1特別図柄51の図柄変動を開始する(S716)。第1当否抽選値の保留がなされていない場合はS710からS722までの処理をスキップする(S708のN)。
特別図柄の図柄変動表示を処理し(S718)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達するまでS718を繰り返し(S720のN)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S720のY)、変動停止コマンドをサブ基板300へ送信して表示中の図柄変動をあらかじめ決定された停止図柄にて停止し(S722)、特別図柄の変動表示を終了する。
図23は、装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。サブ基板300の演出決定手段303がメイン基板200から変動開始および演出表示内容を示すコマンドを受信し(S750)、受信した特別図柄の停止図柄、変動パターン、当否判定結果に応じて装飾図柄の停止態様を決定し(S752)、変動パターンに対応する変動演出パターンを決定する(S754)。ここで、事前判定により前兆設定がオンになっている場合(S756のY)、すでに決定されている変動演出パターンが、予告演出との重畳表示を回避すべき特定の演出内容が含まれたパターンでない場合であって(S758のN)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動でなければ(S760のN)、所定の予告演出を表示すべき設定を実行し(S764)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動である場合は(S760のY)、前兆設定をオフする(S762)。前兆設定がオンでない場合や(S756のN)、変動演出パターンに特定の演出内容が含まれる場合は(S758のY)、S760からS764の処理をスキップする。
その後、装飾図柄の変動演出表示を開始し(S766)、装飾図柄の変動演出表示処理と(S768)、予告演出の表示処理を実行し(S770)、メイン基板200から変動停止コマンドを受信するまでS768とS770を繰り返し(S772のN)、変動停止コマンドを受信したときに(S772のY)、S752で決定された停止態様にて装飾図柄を停止表示させることで図柄変動表示を停止し(S774)、装飾図柄の変動演出を終了する(S776)。
図24は、特別遊技の過程を示すフローチャートである。まず、演出表示制御手段305が特別遊技の演出処理を開始し(S800)、開閉制御手段275が大入賞口20を開放する(S802)。所定の開放時間が経過せず(S804のN)、大入賞口20への入球数も9球以上に達していなければS804に戻り(S806のN)、所定の開放時間が経過したか(S804のY)、開放時間が経過していないものの(S804のN)、大入賞口20への入球数が9球以上に達した場合(S806のY)、開閉制御手段275が大入賞口20を閉鎖させる(S810)。
単位遊技が最終ラウンドに達していなければ(S810のN)、ラウンド数に1を加算してS802に戻り(S812)、単位遊技が最終ラウンドに達していた場合は(S810のY)、演出表示制御手段305は特別遊技の演出処理を終了させ(S814)、特別遊技制御手段260は特別遊技を終了させ(S816)、特定遊技、すなわち確変、時短、入球容易状態の実行を開始する(S818)。
図25は、小当り遊技の過程を示すフローチャートである。まず、大入賞口20を開放させ(S820)、所定の開放時間を経過するまで開放を継続させ(S822のN)、開放時間を経過した場合(S822のY)、大入賞口20を閉鎖し(S824)、設定回数分の開閉が終了していなければ(S826のN)、開閉回数に1を加算してS820に戻り(S828)、設定回数分の開閉が終了していれば(S826のY)、小当り遊技を終了する。
前提技術においては、第1の遊技における大当りの出玉より、第2の遊技における大当りの出玉の方が概ね多い、すなわち、第1の遊技よりも第2の遊技の方が1回の大当りにおける賞球獲得期待値が多くなるように設計されていたが、別の例では、第1の遊技の方が第2の遊技よりも賞球獲得期待値が多くなるように設計されてもよいし、第1の遊技と第2の遊技の賞球獲得期待値が概ね等しくなるように設計されてもよい。後者の場合、第1の遊技において実行される特別遊技と第2の遊技において実行される特別遊技に含まれる単位遊技の数の平均が等しくなるように設計されてもよい。例えば、第1の遊技においては、100%の確率で単位遊技が10回実行される特別遊技が実行され、第2の遊技においては、50%の確率で単位遊技が4回実行される特別遊技が、50%の確率で単位遊技が16回実行される特別遊技が実行されてもよい。また、いずれの場合においても、大入賞口に特定領域が設けられ、大入賞口に入球した遊技球が特定領域に入球または特定領域を通過した場合に、特別遊技終了後の通常遊技において確変状態などの特定遊技が実施されるように構成されてもよい。この場合、第1の遊技において大当りとなった場合に実行される特別遊技よりも、第2の遊技において大当りとなった場合に実行される特別遊技の方が、特定領域への入球容易性が高く、特別遊技の終了後に確変状態の通常遊技が実行される確率が高くなるように構成されてもよい。例えば、特定領域への入球が相対的に困難となる特別遊技が実行される第1当りと、特定領域への入球が相対的に容易となる特別遊技が実行される第2当りとが設けられ、第1の遊技よりも第2の遊技の方が第2当りとなる確率が高いように構成されてもよい。または、第1の遊技において第2当りとなる確率は100%未満であるが、第2の遊技において第2当りとなる確率は100%であるように構成されてもよい。
<第1実施例>
本実施例の弾球遊技機においては、主に、演出上の制限時間内に大当り報知が出現するか否かを演出する制限時間リーチ演出を実行し得る点で前提技術と相違する。以下、前提技術との共通点の説明は省略し、相違点を中心に説明する。制限時間リーチ演出においては、演出上の制限時間を遊技者へ表示する他、演出過程における1箇所以上に大当り報知タイミングが設定され、いずれかにおいて大当り報知がなされる可能性がある。また、演出が進行するほど大当り報知が出現する期待度が高まるとともに、スキップ演出によって演出動画を早送り再生することで、より大当り報知の期待度が高い演出部分まで途中の過程を短縮することができ、制限時間内に大当り報知が出現する可能性を高めさせることができる。制限時間リーチ演出の演出過程や進行状況はインジケータ画像を用いて画面に表示する。
ある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、当否判定の結果が大当りであった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出制御手段と、を備える。演出決定手段は、演出上の制限時間内に大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンである制限時間リーチ演出を選択する場合があり、制限時間リーチ演出は、演出過程が複数の演出ブロックに分かれており、制限時間に達するまで複数の演出ブロックを連続して表示させて複数の演出ブロックにおける所定の1回以上の大当り報知タイミングで大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンであって、複数の演出ブロックのうち時間的に先に表示される演出ブロックより後に表示される演出ブロックの方がその演出ブロックにおける大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する期待度が高くなるように設定され、演出制御手段は、制限時間までの時間経過を、制限時間リーチ演出が実行される場合に出現させる表示領域を用い、遊技者に視認させるための時間値情報の形で表示する。
「演出上の制限時間」は、特定の時間内に大当り報知が出現するか否かを煽る「制限時間リーチ演出」のために演出画面において遊技者に提示する制限時間である。「演出上の制限時間」として、例えばその演出パターンに定められた全体の演出が通常の再生速度で再生された場合にすべて再生し終えるのに必要な時間より短い時間、すなわちその演出パターンに定められた複数の演出ブロックの合計時間より短い時間が設定される。その制限時間内に1回以上の大当り報知タイミングが設定され、それぞれの大当り報知タイミングにて大当り報知が出現するかしないかについて遊技者の注目を引きつけて期待感を煽り立てる演出を実行してもよい。いずれかの大当り報知タイミングで大当り報知が出現すれば大当りが発生するが、出現しなくても制限時間内であれば後続の大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する可能性が残されており、制限時間に達するまで何度も遊技者の期待感を煽り立てることができる。また、「制限時間に達するまで複数の演出ブロックを連続して表示させて複数の演出ブロックにおける所定の1回以上の大当り報知タイミングで大当り報知が出現するか否かの演出を表示」し、「複数の演出ブロックのうち時間的に先に表示される演出ブロックより後に表示される演出ブロックの方がその演出ブロックにおける大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する期待度が高くなるように設定され」ているため、結果として制限時間に近づくほど大当り報知が出現する期待度が高くなり、すぐに大当り報知が出現しなくとも遊技者の注目を高めさせて期待感を煽り立てることができる。「複数の演出ブロック」は、前後の演出ブロックで関連するリーチ演出であっても、それぞれが別個の演出態様を持つリーチ演出であってもよい。複数の演出ブロックのそれぞれに大当り報知タイミングが設定されて演出ブロックごとに大当り報知が出現するか否かの演出を表示してもよい。「大当り報知」は、大当りを示す所定の演出オブジェクトを画面に出現させることで大当りを遊技者に報知する演出であってもよいし、大当りを示す図柄組合せを画面に出現させることで大当りを遊技者に報知する演出であってもよい。また、大当り報知タイミングにおいて大当り報知が出現するか否かを煽る演出において大当り報知を出現させない場合には、単に大当りを示す所定の演出オブジェクトを出現させない態様をとってもよいし、逆に外れを示す所定の演出オブジェクトを出現させる態様をとってもよい。あるいは、外れを示す図柄組合せを画面に出現させる態様をとってもよい。「表示領域」は、制限時間または制限時間までの残り時間を7セグメントや液晶パネルなどを用いて表示するための専用の可動役物における表示領域であってもよいし、装飾図柄や演出の映像とともに表示させる演出表示装置の画面内の表示領域であってもよい。大当り報知が出現しないまま制限時間に達した場合には、例えば画面全体を黒一色に変化させるブラックアウト、画面全体を白一色に変化させるホワイトアウト、シャッターが閉じるアニメーション表示などの手法を用いて表示中の演出を途中で打ち切って終了させてよいし、さらに例えばブラックアウト画面に装飾図柄の外れ組合せを表示するなどの手法を用いて明示的に外れを示す報知をしてもよいし、そのまま演出を終わらせることで外れであったことを示唆してもよい。
別の態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、当否判定の結果が大当りであった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出制御手段と、を備える。演出決定手段は、所定の1回以上の大当り報知タイミングで大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンである特殊リーチ演出を選択する場合があり、特殊リーチ演出は、実際に演出を表示させることができる時間より長い演出過程が定められているとともにその演出過程が複数の演出ブロックに分かれて連続的に表示され、複数の演出ブロックのうち時間的に先に表示される演出ブロックより後に表示される演出ブロックの方がその演出ブロックにおける大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する期待度が高くなるように演出ブロックごとの期待度を並列的に表示しながら現在表示中の演出がいずれの演出ブロックであるかを表示し、いずれかの演出ブロックを表示中の段階からその演出ブロックより大当り報知が出現する期待度が高い他の演出ブロックまでの演出過程の一部を省略するスキップ演出を実行し得る。
「特殊リーチ演出」は、後述の「制限時間リーチ演出」の一態様であってもよいし、あるいは「演出上の制限時間」を設定せずにそうした制限時間を表示しない特殊なリーチ演出の一態様であってもよい。「演出ブロックごとの期待度を並列的に表示」は、各演出ブロックにおける大当り報知の期待度を色彩、模様、形状、文字や記号などの表示要素を異ならせて相互に対比できるようにすべて同時に示すことを指してもよい。「演出過程の一部を省略」とは別の例として、演出過程の途中で他の場面へ切り替えることにより演出内容をスイッチする演出としてもよい。
「スキップ演出」において、演出過程の一部の映像再生速度を通常速度より高める早送り再生を実行することにより演出過程の一部を省略してもよいし、演出過程の一部のフレームをカットまたは所定間隔でフレームを間引きすることにより演出過程の一部を省略してもよい。この場合、演出過程の一部を省略した演出パターンをあらかじめ用意しておく必要はなく、一つの演出パターンから様々なタイミングで演出過程の一部を柔軟に省略することができる。演出過程の一部を省略するタイミングや長さを多様に設定する場合でも、一つ一つ演出パターンを用意する必要がない分、データの増加と開発の負荷増加を回避することができる。
スキップ演出は、他の演出ブロックの途中までの過程を省略し得るものであってもよいし、他の演出ブロックの先頭または末尾までの過程を省略し得るものであってもよい。
スキップ演出は、その実行前の演出ブロックと実行後の演出ブロックとで期待度の差が所定基準を超える場合、その間の演出過程の映像再生速度における早送りの度合いを通常より高めてもよい。また、早送りの対象となる演出時間の長さにかかわらず早送りの初期速度は同一にする一方、早送りの対象となる演出時間が長いほど早送りの経過にしたがって段階的にまたは漸次的に速度を速めてもよい。
スキップ演出は、演出の開始および終了を示唆するため、通常速度からスキップ演出に移行するまでの間と、スキップ演出の実行後から通常速度での再生を再開するまでの間に、所定時間だけ映像再生を一時停止してもよい。
別の態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、当否判定の結果が大当りであった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出制御手段と、を備える。演出決定手段は、大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンである特殊リーチ演出を選択する場合があり、特殊リーチ演出は、演出過程が複数の演出ブロックに分かれて所定の順序で表示され、複数の演出ブロックの表示順序を視覚的に表すインジケータ画像を表示し、インジケータ画像を区切った複数の領域がそれぞれいずれかの演出ブロックを示し、複数の演出ブロックのそれぞれにおいて大当り報知が出現する期待度の大きさが演出ブロックごとに異なることが複数の領域において視覚的に識別できるように示し、現在表示中の演出ブロックがいずれであるかを所定の演出オブジェクトのインジケータ画像に対する表示位置により示す演出パターンである。
「特殊リーチ演出」は、「制限時間リーチ演出」の一態様であってもよいし、あるいは「演出上の制限時間」を設定せずにそうした制限時間を表示しない特殊なリーチ演出の一態様であってもよい。「インジケータ画像」は、例えば演出過程の時間軸を示す長尺状ないし棒状の画像であってもよいし、演出過程を任意の形状で示すブロック状の画像であってもよい。そうしたインジケータ画像を区切った複数の領域がそれぞれいずれかの演出ブロックを示す。各演出ブロックを示す複数の領域を各演出ブロックの表示順序に基づいて並べてインジケータ画像を形成してもよい。また、それら複数の領域の集合であるインジケータ画像に対して、現在の表示位置を示す所定の演出オブジェクト(以下、現在位置オブジェクト」ともいう)を表示し、その表示位置により、現在表示中の演出ブロックがいずれであるか、および、その現在表示中の演出ブロックにおける進行状況を示してもよい。「インジケータ画像」が「複数の演出ブロックの表示順序を視覚的に表す」方法としては、例えば、複数の演出ブロックを示す複数の領域がそれぞれいずれの演出ブロックを示すかを視覚的に表現するとともに、そのような複数の領域の並び順によって表示順序を示してもよい。複数の領域における色彩、模様、形状、文字や記号などの表示要素が異なるように表示することにより、複数の演出ブロックのそれぞれにおいて大当り報知が出現する期待度の大きさが演出ブロックごとに異なることを示してもよい。
特殊リーチ演出は、複数の演出ブロックのうち時間的に先に表示される演出ブロックより後に表示される演出ブロックの方がその演出ブロックにおける大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する期待度が高くなるように演出ブロックごとの期待度を複数の領域において識別できるように示す。複数の領域には、時間的に先に表示される演出ブロックほど相対的に大当り報知の期待度が低いことを示す色彩、模様、形状、文字や記号などの表示要素が設定され、時間的に後に表示される演出ブロックほど相対的に大当り報知の期待度が高いことを示す色彩、模様、形状、文字や記号などの表示要素が設定される。これにより、初めて遊技する遊技者に対しても、現在の演出の期待度を視覚的に容易に理解させることができる。
別の態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、当否判定の結果が大当りであった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出制御手段と、を備える。演出決定手段は、大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンである特殊リーチ演出を選択する場合があり、特殊リーチ演出は、演出過程が複数の演出ブロックに分かれて所定の順序で表示され、複数の演出ブロックの表示順序を視覚的に表すインジケータ画像を表示し、インジケータ画像を区切った複数の領域がそれぞれいずれかの演出ブロックを示し、複数の演出ブロックのそれぞれにおいて大当り報知が出現する期待度の大きさが演出ブロックごとに異なることが複数の領域において視覚的に識別できるように示し、現在表示中であることを示す演出ブロックが非表示であることを示す演出ブロックより相対的に大きな領域の形で表示することにより現在表示中の演出ブロックがいずれであるかを表す演出パターンである。
「特殊リーチ演出」は、「制限時間リーチ演出」の一態様であってもよいし、あるいは「演出上の制限時間」を設定せずにそうした制限時間を表示しない特殊なリーチ演出の一態様であってもよい。「インジケータ画像」は、例えば演出過程の時間軸を示す長尺状ないし棒状の画像であってもよいし、演出過程を任意の形状で示すブロック状の画像であってもよい。そうしたインジケータ画像を区切った複数の領域がそれぞれいずれかの演出ブロックを示す。各演出ブロックを示す複数の領域を各演出ブロックの表示順序に基づいて並べてインジケータ画像を形成してもよい。また、それら複数の領域のいずれかを他の領域と比べて大きな領域となるように一時的に拡大することにより、現在表示中の演出ブロックがいずれであるかを示してもよい。また、現在位置オブジェクトをさらに重ねて表示することで、その表示位置により現在表示中の演出ブロックにおける進行状況を示してもよい。
特殊リーチ演出は、複数の演出ブロックのうち時間的に先に表示される演出ブロックより後に表示される演出ブロックの方がその演出ブロックにおける大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する期待度が高くなるように演出ブロックごとの期待度を複数の領域において識別できるように示す。複数の領域には、時間的に先に表示される演出ブロックほど相対的に大当り報知の期待度が低いことを示す色彩、模様、形状、文字や記号などの表示要素が設定され、時間的に後に表示される演出ブロックほど相対的に大当り報知の期待度が高いことを示す色彩、模様、形状、文字や記号などの表示要素が設定される。
図26は、本実施例におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。演出表示装置60の画面において、複数の演出ブロックで構成される制限時間リーチ演出などの特殊リーチ演出が表示される場合にインジケータ画像500が表示される。インジケータ画像500は、演出過程の時間軸を示す長尺状ないし棒状の画像であり、インジケータ画像500を区切った複数の領域がそれぞれ複数の演出ブロックのうちのいずれかを示す。
可動役物66は、時間制限リーチ演出における所定タイミングで画面の上方にある図示しない収納部から下方へ落下するように移動して全体が露出する。この可動役物66は、「スキップチャンス役物」とも呼ばれ、後に詳述するスキップ演出が実行されるタイミングで落下するように出現する。可動役物66は、上下に移動するベース部材上に回転自在に設けられた回動部が3秒間にわたって時計回りまたは反時計回りで回転運動することで、スキップ演出によって大当り報知の期待度が高まるチャンスであることを示唆する役割を持つ。可動役物66は、3秒間の回転運動が終わると再び上方にある収納部に戻される。可動役物66は演出制御手段304により制御される。
時間表示装置520は、制限時間までカウントダウンする演出表示に利用される表示装置を有する可動役物である。演出制御手段304は、制限時間リーチ演出が実行される場合に時間表示装置520を制御して出現させる。画面の下方にある図示しない収納部から時間表示装置520が上方へスライド移動して露出し、演出表示装置60の画面下部の前面側に重畳する位置でスライド移動を停止する。演出制御手段304は、制限時間までの時間経過を、制限時間までの「残り時間」という時間値情報の形で時間表示装置520に表示する。時間表示装置520は、4桁の7セグメントにより100秒未満の時間値を1/100ミリ秒の単位で表示できる。制限時間を表示する際は、4桁のうち上2桁を用いて制限時間における100秒未満の秒数を表示し続けるが、下2桁はスキップ演出などの特別な演出が出現するタイミングまたはその予告のタイミングで「77」や「SC」といったチャンスを示唆する文字を表すなど演出に使用するために用いてもよい。
時間表示装置520は、制限時間までの残り時間を表示する他、時短状態における時短の残り変動回数を表示するのに用いたり、所定変動回数の終期が定められた確変状態(いわゆるST)においてその残り変動回数を表示するのに用いたりしてもよい。また、時間表示装置520において所定の演出的な言葉を表すために所定の文字を表示するのに用いてもよい。例えば「GOOD」「SC」といったアルファベットを表すように7セグメントを点灯してもよい。変形例として、制限時間までの残り時間がなくなって「00:00」を表示した後に、実は分の単位が表示されていなかっただけであと1分残されていたかのように「59:99」へ移ってそのままカウントダウンが継続する場合があってもよい。別の変形例として、時間表示装置520では残り時間をカウントダウンで表示する仕様ではなく、制限時間に向けた経過時間をカウントアップで表示する仕様としてもよい。別の変形例として、時間表示装置520は液晶表示装置などの画像表示装置で構成されてもよい。
図27は、時間表示装置により制限時間までのカウントダウンを表示しながらインジケータ画像により演出過程を画面に表示する例を示す。演出表示装置60において、画面中央には演出パターンに基づく演出が表示されるとともに、その下方にインジケータ画像500が表示される。演出決定手段303は、演出上の制限時間内に大当り報知が出現するか否かを煽る特殊リーチ演出を表示する演出パターンである制限時間リーチ演出を選択する場合がある。例えば、図8におけるスーパーリーチ(スーパー1〜3、時短用スーパー1〜3)に対応して制限時間リーチ演出を選択する。その制限時間リーチ演出においてインジケータ画像500が用いられた演出が表示され、装飾図柄61はリーチの組合せで表示された後で縮小されて画面右上に小さく変動表示される。制限時間リーチ演出は、演出過程が複数の演出ブロックに分かれており、制限時間に達するまで複数の演出ブロックを連続して表示させ得る演出パターンに基づいて表示される。制限時間リーチ演出を構成する複数の演出ブロックは、それぞれが独立したリーチ演出のように表示されてもよいし、前後で独立しているリーチ演出と前後で関連しているリーチ演出とが混在してもよい。
演出上の制限時間は、特定の時間内に大当り報知が出現するか否かを煽る制限時間リーチ演出のために時間表示装置520を用いて遊技者に提示する制限時間である。ただし、変形例として、時間表示装置520などの専用の表示装置を用いずに演出表示装置60の画面内に表示する構成としてもよい。時間表示装置520に表示させる制限時間としては、制限時間に設定された時間までの残り時間であってもよいし、制限時間までの経過時間であってもよい。制限時間リーチ演出の演出パターンは、含まれる4つの演出ブロックがそれぞれ30秒のリーチ演出であるため、演出パターン全体では合計で少なくとも120秒の演出過程が定められる。制限時間は、演出パターン全体の時間である120秒より短い時間、例えば30秒、60秒、99秒などの複数通りの制限時間のうちいずれかが演出パターンに定められる。すなわち、制限時間リーチ演出が定められる特殊リーチ演出パターンは、実際に演出を表示させることができる時間より長い演出過程が定められている。その制限時間内に1回以上の大当り報知タイミングが設定され、それぞれの大当り報知タイミングにて大当り報知が出現するかしないかについて遊技者の注目を引きつけて期待感を煽り立てる演出を実行する。いずれかの大当り報知タイミングで大当り報知が出現すれば大当りが発生するが、いずれの大当り報知タイミングでも大当り報知が出現しないまま制限時間に達すれば、外れを示すこととなる。逆に、いずれかの大当り報知タイミングで大当り報知が出現しなくても、制限時間内であれば後続の大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する可能性が残されており、制限時間に達するまでは何度も遊技者の期待感を煽り立てることができる。制限時間に達したときはリーチ演出におけるいずれのタイミングであっても演出を終了して外れを示唆することとなる。
複数の演出ブロックは、それぞれが個別の演出態様を持つリーチ演出であり、複数の演出ブロックのそれぞれに大当り報知タイミングが設定されて演出ブロックごとに大当り報知が出現するか否かの煽り演出を表示する。複数の演出ブロックは、例えば、キャラクタ別スーパーリーチ演出、バトルリーチ演出序盤、バトルリーチ演出中盤、バトルリーチ演出終盤の4つのリーチ演出で構成される。複数の演出ブロックのうち時間的に先に表示される演出ブロックより後に表示される演出ブロックの方がその演出ブロックにおける大当り報知タイミングにて大当り報知が出現する期待度が高くなるように設定される。インジケータ画像500は、第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504の4つの領域に区切られ、それぞれが別個の演出ブロックを示す。例えば、第1領域501は第1単位変動演出ブロックを示し、第2領域502は第2単位変動演出ブロックを示し、第3領域503は第3単位変動演出ブロックを示し、第4領域504は第4単位変動演出ブロックを示す。第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504は、第1単位変動演出ブロック、第2単位変動演出ブロック、第3単位変動演出ブロック、第4単位変動演出ブロックの演出表示の順序に沿って直列に並べられる。
大当り報知が出現する期待度は、第1単位変動演出ブロックが最も低く、第4単位変動演出ブロックが最も高くなるように、第1単位変動演出ブロック、第2単位変動演出ブロック、第3単位変動演出ブロック、第4単位変動演出ブロックの順に期待度が高くなる形で設定される。各演出ブロックにおける大当り報知の期待度を色彩、模様、形状、文字や記号などの表示要素を異ならせてすべて同時に相互に対比できるよう、演出ブロックごとの期待度を並列的に表示させる。例えば、これらの期待度の違いを外観上の要素で表すために、第1領域501から第2領域502、第3領域503、第4領域504の順で領域の色が濃くなるように異なる色彩や模様を施して表示する。このように、制限時間に近づくほど大当り報知が出現する期待度が高くなるように設定されているため、すぐに大当り報知が出現しなくとも遊技者の注目を高めさせて期待感を煽ることができる。また、現在表示中の演出ブロックがいずれであるかにかかわらず、制限時間リーチ演出を構成するすべての演出ブロックにおける大当り報知の期待度を常時表示することで、現在の期待度が相対的にどのレベルにあるかを遊技者に把握させやすくしている。
現在位置オブジェクト510は、制限時間リーチ演出における現在表示中の演出ブロックおよび現在表示中の時間位置ないし進行状況をインジケータ画像500の上に示すための演出表示オブジェクトであり、特定種類のキャラクタのアイコン画像を用いる。本図の例では、キャラクタAのマークを現在位置オブジェクト510としてインジケータ画像500の上に重ねて表示し、この現在位置オブジェクト510がインジケータ画像500の上を左から右へ演出過程の経過とともに移動することにより、現在表示中の演出ブロックおよび現在表示中の時間位置を示す。
インジケータ画像500において、第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504の各境界が大当り報知タイミングである。それら複数の大当り報知タイミングの位置には、複数の大当り報知タイミングのそれぞれを示すための第1タイミングオブジェクト511、第2タイミングオブジェクト512、第3タイミングオブジェクト513、第4タイミングオブジェクト514が表示される。大当り報知は、大当りを示す所定の演出オブジェクトを画面に出現させることで大当りを遊技者に報知する演出である。例えば、主人公を含む味方キャラクタと敵キャラクタとが格闘する場面を表示してその勝敗で大当り有無を示唆する演出である、いわゆるバトル演出を用いる場合、味方キャラクタが格闘に勝利する場面を出現させることで大当りであることを報知してもよい。その場合、現在位置オブジェクト510が第1タイミングオブジェクト511、第2タイミングオブジェクト512、第3タイミングオブジェクト513、第4タイミングオブジェクト514のいずれかに近づくたびに、勝利するか否かの煽り方を高める演出を実行する。各大当り報知タイミングにおいて大当り報知を出現させない場合には、単に大当りを示す所定の演出オブジェクトを出現させない態様をとってもよいし、逆に外れを示す所定の演出オブジェクトを出現させる態様をとってもよい。変形例としては、装飾図柄の組合せとして大当りを示す図柄組合せを画面に出現させることで大当りを遊技者に報知してもよく、その場合、大当り報知を出現させない場合には、外れを示す図柄組合せを画面に出現させる態様をとってもよい。
インジケータ画像500において、制限時間に達するタイミングには制限時間オブジェクト515が表示される。バトル演出の結果として大当り報知が出現するかしないかの煽り方を高めるタイミングにはボタンオブジェクト516が表示され、そのタイミングで演出ボタン109の押下を促す演出が表示される。その他、いわゆるカットイン予告と呼ばれる、大当りの可能性を示唆する予告演出が表示されるタイミングや、演出中のキャラクタやテロップなどのオブジェクトアイテムを通常とは異なる態様にて表示させるチャンスアップ演出が表示されるタイミングには、チャンスアップオブジェクト517が表示される。
大当り報知が出現しないまま制限時間に達した場合には、表示中の演出を途中で打ち切って終了させることで外れであったことを報知する。また、文字や画像でさらに明示的に外れを示す報知をしてもよい。
演出表示制御手段305は、制限時間リーチ演出の演出パターンに定められた所定のタイミングで、いずれかの演出ブロックを表示中の段階からその演出ブロックより大当り報知が出現する期待度が高い他の演出ブロックまでの演出過程の一部を省略するスキップ演出を実行し得る。スキップ演出により、より期待度が高い演出ブロックへ制限時間内に短時間で移行するように演出できるため、制限時間に達するまでに大当り報知が出現するよう遊技者の期待をより高めることができる。スキップ演出を実行する場合は、原則として大当り報知の期待度が1段階以上高い演出ブロックへ移行するように定められる。ただし、最後の演出ブロックにおいてはそれ以上期待度の高い演出ブロックが後続に存在しないことから、同じ演出ブロック内にて移行する場合がある。また、制限時間間際のタイミングでスキップ演出を実行する場合、制限時間が迫った状況から大当り報知可能な位置まで逆転的に短時間で移動させる演出をすることができる。本実施例では、演出過程の一部の映像再生速度を通常速度より高める早送り再生を実行することにより演出過程の一部を省略する。早送り再生は、原理的には演出過程の一部のフレームをその都度カットまたは所定間隔で間引きすることにより実現し、そのカットないし間引きの度合いを変えることで、5倍速、15倍速、30倍速といった各倍速を実現する。この場合、演出過程の一部を省略した早送り動画をあらかじめ用意しておく必要はなく、一つの演出パターンからその都度様々なタイミングで演出過程の一部を柔軟に省略することで、様々な倍速の映像や様々な倍速の組合せで映像を表示できる。演出過程の一部を省略するタイミングや長さを多様に設定する場合でも、一つ一つ動画を用意する必要がない分、データの増加と開発の負荷増加を回避することができる。
スキップ演出は、大当り報知の期待度が相対的に低い演出ブロックから高い演出ブロックへ移動する一方向の移動である。スキップ演出を実行するときは、可動役物66を落下させて右回転で回転運動をさせることで早送りを表現する。変形例として、可動役物66を左回転で回転運動させながら巻き戻し再生を部分的に実行する場合がある構成としてもよく、その場合、演出ブロックごとの大当り報知の期待度の順序は、必ずしも期待度が低いものから高いものへと並ぶ順序でなくてよく、ランダムな順序でもよい。インジケータ画像500としては、複数の演出ブロックをすべて同時に表示しているため、スキップ演出により他の演出ブロックへ短時間で移行しても、どの演出ブロックへ移行したか、および、現在の演出の進行状況を現在位置オブジェクト510によって遊技者に的確に把握させることができる。また、現在位置オブジェクト510は期待度が相対的に低い領域から高い領域へ通常時より速く移動するため、大当り報知の期待度が短時間で急速に高まる様子を遊技者に効果的に伝えることができる。同様に、演出過程の一部の映像の早送り再生が大当り報知の期待度上昇につながっていることを遊技者に効果的に伝えることができる。
スキップ演出は、後続の他の演出ブロックの途中までの過程を省略し得るものであってもよいし、他の演出ブロックの先頭または末尾までの過程を省略し得るものであってもよい。スキップ演出は、その実行前の演出ブロックと実行後の演出ブロックとで期待度の差が所定基準を超える場合、その間の演出過程の映像再生速度における早送りの度合いを通常より高める場合がある。例えば、スキップ演出により省略する演出時間が長いほど、移行先の演出ブロックの大当り報知の期待度が高まることから、省略する演出時間が長いほど、5倍速、15倍速、30倍速の順に、早送り再生の途中から倍速の度合いを高める。スキップ演出は、早送り再生を開始する直前の所定時間と、早送り再生を終了して通常速度での再生を再開するまでの所定時間に、映像再生を一時停止する。これにより、早送り再生と通常速度再生とで切り替わることを視覚的に際立たせることができ、早送り再生の実行を強調することができる。また、この一時停止の間に可動役物66を元の位置に戻す制御をする。映像再生を一時停止するとき、時間表示装置520における時間表示の進行も同時に一時停止する。
以上の構成により、遊技者が単に大当りか否かの結果待ちをするだけの長いリーチ演出ではなく、制限時間内に大当り報知まで到達できるかという斬新な観点でそうした演出に遊技者を注目させることができる。
なお、スキップ演出を実現する手法の変形例としては、演出過程の途中で他の場面へ瞬間的に切り替えることにより演出過程の一部を省略してもよいし、複数の演出を並行して表示した上で、焦点を当てる演出をいずれかの演出から他の演出へ瞬間的に切り替えることにより演出過程の一部を省略してもよい。
図28は、制限時間リーチ演出における複数の演出ブロックと大当り報知タイミングとスキップ演出の関係を模式的に示すタイムチャートである。制限時間リーチ演出の演出パターンは、基本的には第1単位変動演出ブロック521、第2単位変動演出ブロック522、第3単位変動演出ブロック523、第4単位変動演出ブロック524の順序で表示することが定められており、制限時間に達するまでの範囲で順次表示していく。第1単位変動演出ブロック521、第2単位変動演出ブロック522、第3単位変動演出ブロック523、第4単位変動演出ブロック524のそれぞれの終盤に大当り報知を出現させるか否かを煽る演出が表示される。各演出ブロックの最後に大当り報知が出現すれば大当りが確定して演出が終了し、大当り報知が出現しなければ次の演出ブロックへ移行し、大当り報知が出現しないまま制限時間に達すれば外れを報知する。第4単位変動演出ブロック524の最後は、大当りであれば大当り報知をし、外れであれば外れを報知する。なお、第4単位変動演出ブロック524の最後に外れを報知した時点で制限時間まで十分に時間が残っている場合は、その後に復活演出(逆転当り)を実行してもよいし、あるいは次変動以降に大当りとなる期待度を示唆する先読み演出を実行してもよい。
スキップ演出は、第1単位変動演出ブロック521、第2単位変動演出ブロック522、第3単位変動演出ブロック523、第4単位変動演出ブロック524のそれぞれの最初または途中に実行されて早送り再生が開始される。また、スキップ演出は、第2単位変動演出ブロック522、第3単位変動演出ブロック523、第4単位変動演出ブロック524のいずれかの最初または途中で早送り再生が終了する。第1単位変動演出ブロック521、第2単位変動演出ブロック522、第3単位変動演出ブロック523は、それぞれ4つのパーツを接続して構成され、いずれかのパーツの先頭までスキップするよう早送り再生がなされ得る。第4単位変動演出ブロック524は5つのパーツ(そのうち最後の2つのパーツが大当り報知が可能な演出)を接続して構成され、いずれかのパーツの先頭までスキップするよう早送り再生がなされ得る。これら各パーツの終了時点から他のパーツまでスキップするよう早送り再生がなされ得る。まず、可動役物66の第1の動作として演出表示装置60の画面上方から画面中央まで落下させるときに、その時点で表示中の演出ブロックにおけるパーツの末尾、すなわち次のパーツの先頭まで切り替え、現在位置オブジェクト510をそのパーツの先頭まで移動させる。可動役物66の第2の動作として回転させてから、移行先のパーツまで早送り再生をする。第1単位変動演出ブロック521、第2単位変動演出ブロック522、第3単位変動演出ブロック523は、いずれかの演出ブロックから同じ演出ブロック内のパーツへスキップすることはない。一方、第4単位変動演出ブロック524はその演出ブロック内のパーツから同じ演出ブロック内のパーツへスキップし得る。
図29は、制限時間リーチ演出における画面の遷移例を模式的に示す。最初に第1画面531のように「キャラAコミカルリーチ!」といったリーチタイトルの文字列とともにスーパーリーチ演出を開始する。第1画面531にはすでにストック画像530が表示されている。ストック画像530は、後にスキップ演出が実行され得ることを予告する画像である。制限時間リーチ演出の前段階での予告演出や先読み演出において、後にスキップ演出が出現し得ることが予告され、そのことを示す画像を画面内に蓄積(ストック)させる演出をし、そのストック画像が画面内に蓄積された状態のまま第1画面531が表示されて制限時間リーチ演出が開始される場合がある。本図の例ではストック画像530を1つだけ表示するが、複数のストック画像530を画面内に蓄積する場合があってもよく、その蓄積数がスキップ演出の最低実行回数を示し、その蓄積数に応じた回数のスキップ演出が出現し得ることを示唆してもよい。以降、本図では装飾図柄の変動表示は記載を便宜上省略する。
次に第2画面532には「制限時間30秒!!」といった文字列とともに制限時間までの秒数が表示され、時間表示装置520が出現して制限時間までの残り秒数が表示される。その後、スキップ演出が実行されるタイミングに近づくと、第3画面533のように画面上方から可動役物66が落下して回転動作をすることでスキップ演出が実行されることを示唆する。スキップ演出の実行タイミングになると第4画面534の通り「SKIP CHANCE」といった文字列によってスキップ演出が実行される旨を表示する。そこから第5画面535のように「早送り再生」といった早送り再生中であることを示す文字列を画面に表示するとともに演出動画が再生される。早送り再生の終了時には第6画面536のように「一時停止」といった文字列を画面に表示するとともに演出動画の再生を一時停止する。なお、時間表示装置520に表示する時間は、第6画面536のように演出動画の再生を一時停止している間以外は時間の進行を停止せず、早送り再生中も時間を進行させる仕様としているが、変形例として早送り再生中は時間表示装置520の時間進行を一時停止する仕様としてもよい。スキップ演出による移行先の演出として第7画面537のように「バトル!」といった文字列と移行先のリーチタイトルを表示してバトル演出を表示し、所定タイミングで第8画面538のように「ボタンを押せ!」といった文字列により演出ボタン109の押下を遊技者に促す。大当り報知をする場合は第9画面539のように「勝利!!」といった大当りを示唆する文字列を表示した後、第10画面540のように「大当り!!」といった文字列により大当りであることを示すとともに時間表示装置520の時間を残り「0.01秒」で停止する。第8画面538の後、大当り報知をしない場合は「残念!!」といった文字列を表示して続きの演出表示を継続し、制限時間がゼロになったタイミングで「時間切れ!外れ!!」といった文字列により、制限時間に達した旨および外れである旨を示す。変形例においては、時間表示装置520で表示する時間を特別図柄の変動表示の時間と同期するように停止せずに時間を進行させる仕様としてもよい。
なお、制限時間に達したときに画面内にストック画像530を残した上で、いったん外れを示唆してから逆転で大当りを報知する演出を表示してもよい。これにより、制限時間にかかわらず画面内にストック画像530が残っていれば逆転で大当りとなる可能性があることを遊技者は認識することができ、遊技者の期待を高めさせることができる。また、大当り報知をするときに画面内にストック画像530を残していた場合は、より有利な大当り種類へ昇格する演出を表示してもよい。これにより、大当り報知時に画面内にストック画像530が残っていれば、より有利な大当りとなることを遊技者は認識することができ、遊技者の期待を高めさせることができる。大当り報知の期待度が最も高い最後の演出ブロックにおいて画面内にストック画像530を残していた場合は、大当り報知タイミングまで早送り再生をしてから大当りを報知する演出を表示してもよく、加えて、第4単位変動演出ブロックの最終では必ず大当り報知を行うようにすることにより、最後の演出ブロックまで画面内にストック画像530が残っていれば大当りに直結することを遊技者は認識することができ、遊技者の期待を高めさせることができる。同様に、大当り報知の期待度が最も高い最後の演出ブロックにおいてその演出ブロックの演出時間より長い時間の残り時間を表示する状態で大当りを報知する演出を表示してもよい。これにより、最後の演出ブロックまで大量の残り時間が残っていれば大当りが確定することを遊技者は認識することができ、遊技者の期待を高めさせることができる。
図30は、各単位変動演出ブロックと共通演出ブロックの構造を模式的に示す図である。本図の表において、第1単位変動演出ブロック521、第2単位変動演出ブロック522、第3単位変動演出ブロック523、第4単位変動演出ブロック524、共通演出ブロック525を各行に示す。第1単位変動演出ブロック521は、「弱リーチ」と記載するように、制限時間リーチ演出に含まれる4つのリーチ演出の中で最も大当り期待度の低いリーチであり、バトル演出を用いないスーパーリーチ演出である。第2単位変動演出ブロック522は、「第1バトル」と記載するように、バトル演出の序盤部分に相当するリーチ演出である。第3単位変動演出ブロック523は、「第2バトル」と記載するように、バトル演出の中盤部分に相当するリーチ演出である。第4単位変動演出ブロック524は、「第3バトル」と記載するように、バトル演出の終盤部分に相当するリーチ演出である。共通演出ブロック525は、制限時間に達したときに表示する演出や大当り報知タイミングから大当り報知または外れ報知を表示する演出が定められた、第1〜4単位変動演出ブロックに続いて共通して用いられる演出内容を持つ演出ブロックである。
各単位変動演出ブロックは、複数のパーツに区分される形で構成される。スキップ演出が実行される場合は、実行時点以降の単位変動演出ブロックにおけるいずれかのパーツの先頭まで早送り再生し、スキップ演出後はその移行したパーツの先頭から再生を再開する。第1単位変動演出ブロック521は、「1−1」から「1−4」までの4つのパーツを含む、合計30秒間の演出である。「1−1」は、弱リーチの導入部分に相当する6秒間の演出であり、「1−2」は、弱リーチのタイトルを表示する3秒間の演出である。「1−3」は、弱リーチにおける煽り演出前に表示する16秒間の演出であり、「1−4」は、弱リーチの終盤に表示する煽り演出に相当する5秒間の演出である。
第2単位変動演出ブロック522は、「2−1」から「2−4」までの4つのパーツを含む、合計30秒間の演出である。「2−1」は、第1バトルの導入部分に相当する7秒間の演出であり、「2−2」は、第1バトルにおける味方キャラクタと敵キャラクタの攻防を表示する8秒間の演出である。「2−3」は、第1バトルにおける煽り演出前に表示する8秒間の演出であり、「2−4」は、第1バトルの終盤に表示する煽り演出に相当する7秒間の演出である。第3単位変動演出ブロック523は、「3−1」から「3−4」までの4つのパーツを含む、合計30秒間の演出である。「3−1」は、第2バトルの導入部分に相当する7秒間の演出であり、「3−2」は、第2バトルにおける味方キャラクタと敵キャラクタの攻防を表示する8秒間の演出である。「3−3」は、第2バトルにおける煽り演出前に表示する8秒間の演出であり、「3−4」は、第2バトルの終盤に表示する煽り演出に相当する7秒間の演出である。第4単位変動演出ブロック524は、「4−1」から「4−5」までの5つのパーツを含む、合計30秒間の演出である。「4−1」は、第3バトルの導入部分に相当する7秒間の演出であり、「4−2」は、第3バトルにおける味方キャラクタと敵キャラクタの攻防を表示する8秒間の演出である。「4−3」は、第3バトルにおける煽り演出前に表示する8秒間の演出であり、「4−4」は、第3バトルの終盤に表示する1つ目の煽り演出に相当する4秒間の演出であり、「4−5」は、第3バトルの終盤に表示する2つ目の煽り演出に相当する3秒間の演出である。
共通演出ブロック525としては、「C−1」から「C−6」までの6つのパーツが用意される。「C−1」から「C−3」までは、いずれも制限時間に達した場合に表示される2秒間の時間切れ表示で始まり、その後に演出ボタン109の操作を受け付ける3秒間の演出を表示する。その後、時間切れから外れを示唆する「C−1」では、いわゆるアイキャッチとなる2秒間の短演出を表示して演出を終了することにより外れを示唆する。時間切れから第3バトルへ発展する「C−2」では、上記のボタン演出の後、スキップ演出の実行を示唆する可動役物66を出現させる2秒間の演出を実行し、5秒間のスキップ演出を実行し、1秒間の一時停止を経て、第4単位変動演出ブロック524の第3バトルへ移行する。時間切れから逆転で大当りとなる「C−3」では、上記のボタン演出の後、スキップ演出の実行を示唆する可動役物66を出現させる2秒間の演出を実行し、大当りとなるまで例えば10秒間のスキップ演出を実行する。
「C−4」から「C−6」までは、大当り報知タイミングにおいて大当りまたは外れを報知するための演出であり、「C−4」は2秒間の外れ報知を表示した後にアイキャッチとなる2秒間の短演出を表示して演出を終了する。「C−5」は15秒間の大当り報知を表示する。「C−6」は、「C−4」と同じ流れにより、2秒間の外れ報知を表示した後にアイキャッチとなる2秒間の短演出を表示して演出を終了すると見せかけて、11秒間の救済当り演出を表示することにより、外れから逆転で大当りへ救済されたように見せる演出である。
制限時間リーチ演出として用意される多数の演出パターンには、図30で示すパーツの組合せが定められており、その演出パターンに定められた各パーツの順序で各パーツを表示することで一つの制限時間リーチ演出を実行する。
図31は、スキップ演出の演出過程が定められた複数種類のスキップ演出パターンを模式的に示す。スキップ演出パターンの種類は多数が用意されるが、本図ではその一部である「SC−1」から「SC−28」までの28種類を例示する。それぞれ早送り再生せずに通常速度で再生した場合における演出時間が12秒から76秒までの異なる時間に対応するように用意される。すべてのスキップ演出パターンにおいて、最初は3秒間の可動役物66(スキップチャンス役物)の動作が規定される。その後、演出表示を1秒間だけ一時停止した後で、図30で示した第1単位変動演出ブロック521、第2単位変動演出ブロック522、第3単位変動演出ブロック523、第4単位変動演出ブロック524のそれぞれに含まれるいずれかのパーツを5倍速で再生する。5倍速での再生時間は演出パターンによって異なる。「SC−1」「SC−2」「SC−3」「SC−4」の順に5倍速での再生時間は長くなっており、「SC−5」以降における5倍速での再生時間は「SC−4」と同じである。演出の動画は30fpsで再生され、「SC−1」では72フレーム分の再生時間(2.4秒間の再生時間)で、5倍の360フレーム分の動画(12秒間の動画)を早送り再生する。「SC−2」では84フレーム分の再生時間(2.8秒間の再生時間)で、5倍の420フレーム分の動画(14秒間の動画)を早送り再生する。「SC−3」では90フレーム分の再生時間(3秒間の再生時間)で、5倍の450フレーム分の動画(15秒間の動画)を早送り再生する。「SC−4」では96フレーム分の再生時間(3.2秒間の再生時間)で、5倍の480フレーム分の動画(16秒間の動画)を早送り再生する。いずれも最後は1秒間の一時停止が表示される。
「SC−5」以降はすべて96フレーム分(3.2秒間)の早送り再生の後で、15倍速の早送り再生が続けて実行される。「SC−5」では8フレーム分の再生時間(0.26秒間の再生時間)で、15倍の120フレーム分の動画(4秒間の動画)を早送り再生する。同様に、「SC−6」は12フレーム分、「SC−7」は16フレーム分、「SC−8」は22フレーム分、というように15倍速での再生時間が長くなり、「SC−16」は60フレーム分(2秒間)となる。いずれも最後は1秒間の一時停止が表示される。
「SC−17」以降はすべて62フレーム分(2.06秒間)の15倍速の早送り再生の後で、30倍速の早送り再生が実行される。「SC−17」では2フレーム分の再生時間(0.06秒間の再生時間)で、30倍の60フレーム分の動画(2秒間の動画)を早送り再生する。同様に、「SC−18」では4フレーム分、「SC−19」は5フレーム分、「SC−20」は9フレーム分、「SC−21」は12フレーム分、というように再生時間が長くなり、「SC−28」は28フレーム分(0.93秒間)となる。いずれも最後は1秒間の一時停止が表示される。
制限時間リーチ演出として用意される多数の演出パターンには、図30で示すパーツと図31で示すスキップ演出との組合せが定められており、その演出パターンに定められた各パーツおよびスキップ演出の順序で表示することで一つの制限時間リーチ演出を実行する。
図32は、制限時間リーチ演出の演出過程が定められた複数の制限時間リーチ演出パターンを模式的に示す。制限時間リーチ演出パターンの種類は特別図柄の変動パターンの種類と同数だけ用意されるため多数に及ぶが、本図ではその一部である「1」から「10」までの10種類を例示する。各種類はそれぞれ特別図柄の変動パターンの変動時間と対応し、それぞれに1つ以上の制限時間リーチ演出パターンが対応づけられる。したがって、制限時間リーチ演出の演出時間の種類数もまた、特別図柄の変動パターンの変動時間の種類数に依存する。変動パターンの各種類には、通常の制限時間リーチ演出パターンである第1制限時間リーチ演出パターンと、最初から大当り報知の期待度が高められたチャンス状態から始まる制限時間リーチ演出パターンである第2制限時間リーチ演出パターンのいずれかまたは双方が含まれる。第1制限時間リーチ演出パターンは、第1単位変動演出ブロック521から始まる制限時間リーチ演出パターンである。第2制限時間リーチ演出パターンは、第2単位変動演出ブロック522、第3単位変動演出ブロック523、第4単位変動演出ブロック524のいずれかから始まる制限時間リーチ演出パターンである。以下に示すように、スキップ演出はパーツとパーツの境目が実行タイミングとなっている。
種類「1」は、第1制限時間リーチ演出パターンと第2制限時間リーチ演出パターンの2つの制限時間リーチ演出パターンが対応し、いずれも演出ブロックの最後に大当りか否かを煽る演出(以下「当落分岐」ともいう)として用いられる。当りの場面で用いられるか否かを示す値としては「0」が割り当てられており、外れの場面で用いられることが示される。1つ目は「1−1」「1−2」「1−3」「1−4」のパーツの順で表示される第1制限時間リーチ演出パターンであり、スキップ演出も実行されず、第1単位変動演出ブロック521の最後のパーツにおいて大当りか否かを煽る演出を実行してそのまま外れとなって終了する演出である。2つ目は「3−1」「3−2」「3−3」「3−4」のパーツの順で表示される第2制限時間リーチ演出パターンであり、スキップ演出も実行されず、第3単位変動演出ブロック523の最後のパーツにおいて大当りか否かを煽る演出を実行してそのまま外れとなって終了する演出である。
種類「2」と「3」は、それぞれ1つずつの第2制限時間リーチ演出パターンが対応し、いずれもスキップ演出を一部に含む「当落分岐」の演出として用いられる。当りの場面で用いられるか否かを示す値としては「0」が割り当てられており、外れの場面で用いられることが示される。種類「2」は「3−1」「3−2」「3−3」の順で表示された後、「SC−10」のスキップ演出による5倍速と15倍速の再生によって「3−4」から「4−4」までの34秒の演出を早送り再生した後、「4−5」を通常速度で再生する演出である。種類「3」は「2−1」「2−2」「2−3」の順で表示された後、「SC−22」のスキップ演出による5倍速、15倍速、30倍速の再生によって「2−4」から「4−4」までの64秒の演出を早送り再生した後、「4−5」を通常速度で再生することが定められる。このように、スキップ演出はパーツとパーツの境目が実行タイミングとなっている。
種類「4」は、4つの第2制限時間リーチ演出パターンが対応し、いずれもスキップ演出を一部に含み、「当落分岐」の演出として用いられる。当りの場面で用いられるか否かを示す値としては「0」が割り当てられており、外れの場面で用いられることが示される。1つ目は最初に「SC−9」のスキップ演出で早送り再生をした後で「4−1」から「4−4」までを表示する演出である。「SC−9」は、16秒間の演出を5倍速にして表示する部分と、14秒間の演出を15倍速にして表示する部分とを含む、全体として30秒分の演出を早送り再生するスキップパターンである。ここでは第2制限時間リーチ演出パターンであるため「3−1」から始まるとともに、「3−1」から「3−4」までの30秒分の演出を早送り再生する。2つ目は最初に「3−1」を通常速度で再生した後、「SC−9」のスキップ演出で「3−2」から「4−1」までの30秒分を早送り再生し、「4−2」から「4−4」までを通常速度で再生する演出である。3つ目は「3−1」「3−2」を通常速度で再生した後、「SC−9」のスキップ演出で「3−3」から「4−2」までの30秒分を早送り再生し、「4−3」「4−4」を通常速度で再生する演出である。4つ目は「3−1」から「3−3」までを通常速度で再生した後、「SC−9」のスキップ演出で「3−4」から「4−3」までの30秒分を早送り再生し、「4−4」を通常速度で再生する演出である。
種類「5」は、3つの制限時間リーチ演出パターンが対応し、いずれもスキップ演出を一部に含み、演出ブロックの制限時間に達して外れとなる演出(以下「時間切れ」ともいう)として用いられる。当りの場面で用いられるか否かを示す値としては「0」が割り当てられており、外れの場面で用いられることが示される。1つ目は「1−1」から「1−3」までを通常速度で再生した後、「SC−1」のスキップ演出で「1−4」「2−1」の12秒の演出を早送り再生した後で「2−2」を通常速度で再生する第1制限時間リーチ演出パターンである。2つ目は「1−1」から「1−3」までを通常速度で再生した後、「SC−13」のスキップ演出で「1−4」〜「3−1」の42秒の演出を早送り再生した後で「3−2」を通常速度で再生する第1制限時間リーチ演出パターンである。3つ目は「3−1」から「3−3」までを通常速度で再生した後、「SC−2」のスキップ演出で「3−4」「4−1」の14秒の演出を早送り再生した後で「4−2」を通常速度で再生する第2制限時間リーチ演出パターンである。
種類「6」「7」は、それぞれ1つずつの第2制限時間リーチ演出パターンが対応し、いずれも2回のスキップ演出を含み、「当落分岐」の演出として用いられる。当りの場面で用いられるか否かを示す値としては「1」が割り当てられており、当りの場面で用いられることが示される。種類「6」は、最初に「SC−7」のスキップ演出で「3−1」〜「3−3」の23秒の演出を早送り再生した後、「3−4」「4−1」「4−2」を通常速度で再生し、「SC−1」のスキップ演出で再び「4−3」「4−4」の12秒の演出を早送り再生し、同じ演出ブロック内の「4−5」へ移行して通常速度で再生する。なお、スキップ演出では、第1単位変動演出ブロック521〜第3単位変動演出ブロック523のいずれかの単位変動演出ブロックでスキップ演出が発生する場合は原則として次以降の単位変動演出ブロックへ移行する。ただし、種類「6」は、第3単位変動演出ブロック523にて「SC−7」のスキップ演出が発生し、例外的に同じ第3画面533における「3−4」へ移行する例である。このように、第2単位変動演出ブロック522〜第4単位変動演出ブロック524のいずれかの演出ブロックから、次以降の演出ブロックではなく同じ演出ブロック内へスキップ演出で移行する場合が例外として含まれていてもよい。種類「7」は、「3−1」「3−2」を通常速度で再生した後、「SC−3」のスキップ演出で「3−3」「3−4」の15秒の演出を早送り再生した後、「4−1」を通常速度で再生し、「SC−5」のスキップ演出で「4−2」〜「4−4」の20秒の演出を早送り再生し、同じ演出ブロック内の「4−5」へ移行して通常速度で再生する。
種類「8」は、4つの制限時間リーチ演出パターンが対応し、いずれも1回のスキップ演出を含み、「途中当り」の演出として用いられる。当りの場面で用いられるか否かを示す値としては「1」が割り当てられており、当りの場面で用いられることが示される。1つ目は最初に「SC−27」のスキップ演出で「1−1」〜「3−2」の75秒の演出を早送り再生をした後で「3−3」「3−4」を通常速度で再生する第1制限時間リーチ演出パターンである。2つ目は「2−1」を通常速度で再生した後で「SC−28」のスキップ演出で「2−2」〜「4−3」の76秒の演出を早送り再生し、「4−4」を通常速度で再生する第2制限時間リーチ演出パターンである。3つ目は「1−1」「1−2」を通常速度で再生した後で「SC−14」のスキップ演出で「1−3」〜「2−3」の44秒の演出を早送り再生し、「2−4」を通常速度で再生する第1制限時間リーチ演出パターンである。4つ目は「1−1」「1−2」を通常速度で再生した後で「SC−26」のスキップ演出で「1−3」〜「3−3」の74秒の演出を早送り再生し、「3−4」を通常速度で再生する第1制限時間リーチ演出パターンである。
種類「9」は、1つの第2制限時間リーチ演出パターンが対応し、2回のスキップ演出を含み、「当落分岐」の演出として用いられる。当りの場面で用いられるか否かを示す値としては「1」が割り当てられており、当りの場面で用いられることが示される。種類「9」は、「3−1」から「3−3」までを通常速度で再生した後、「SC−2」のスキップ演出で「3−4」「4−1」の14秒の演出を早送り再生した後、続けてさらに「SC−5」のスキップ演出で「4−2」〜「4−4」の20秒の演出を早送り再生する。最後に「4−5」を通常速度で再生する。このように複数回のスキップ演出を連続的に実行することで、大当り報知の期待度が最も高い「4−5」まで移行することができ、遊技者の期待感を高めさせることができる。
種類「10」は、2つの制限時間リーチ演出パターンが対応し、1回のスキップ演出を含み、「時間切れ」の演出として用いられる。当りの場面で用いられるか否かを示す値としては「0」が割り当てられており、外れの場面で用いられることが示される。また種類「10」では、演出のパーツを4つ含む種類「1」〜「9」とは異なり、演出のパーツを5つ含む。1つ目は「1−1」「1−2」を通常速度で再生した後、「SC−14」のスキップ演出で「1−3」〜「2−3」の44秒の演出を早送り再生し、「2−4」から「3−2」までの3つのパーツを通常速度で再生する。2つ目は「1−1」「1−2」を通常速度で再生した後、「SC−26」のスキップ演出で「1−3」〜「3−3」の74秒の演出を早送り再生し、「3−4」から「4−2」までの3つのパーツを通常速度で再生する。本図に例示する制限時間リーチ演出パターンでは、含まれるパーツは5つまでであり、含まれるスキップ演出は2つまでであるが、他の制限時間リーチ演出パターンでは6つ以上のパーツを含んでもよいし、3つ以上のスキップ演出を含んでもよい。
スキップ演出を実行する場合、スキップ演出の実行時点で時間表示装置520に表示する残り時間より、移行先の演出ブロックにおける大当り報知タイミングまでにかかる時間が大きくならないように移行先のパーツが定められている。また、時間表示装置520に表示する残り時間が大当り報知タイミングまでにかかる時間より十分に大きい場合に(例えば、表示中の演出ブロックに含まれるパーツ1つ分より長い場合)、大当り報知タイミングにおける大当り報知の後で大当りの種類をより有利な種類へと昇格させる昇格演出を実行する形としてもよい。
図33は、制限時間リーチ演出の開始から終了までの過程を説明するためのフローチャートである。制限時間リーチ演出パターンにおいて、最初にスキップ演出の開始が定められている場合(S900のY)、時間表示と映像の再生を一時停止し(S902)、早送り再生を設定し(S904)、時間表示を再開するとともに指定されたパーツの演出の映像再生を早送り再生で再開する(S906)。スキップ演出の開始が定められていない場合は(S900のN)、S902〜S906を実行しない。スキップ演出の終了が定められている場合は(S908のY)、時間表示と映像の再生を一時停止し(S910)、通常速度を設定し(S912)、時間表示を再開するとともに指定されたパーツの演出の映像再生を通常速度で再開する(S913)。スキップ演出の終了が定められていない場合は(S908のN)、S910〜S913を実行しない。ここで制限時間に差し掛かった場合(S914のY)、外れを報知して(S922)、制限時間リーチ演出を終了する。制限時間に差し掛かっていない場合で(S914のN)、大当り報知タイミングに達していない場合は(S916のN)、S900に戻り、S900以降の処理を繰り返す。大当り報知タイミングに達している場合(S916のY)、そのタイミングで大当り報知または外れ報知をすることが決定されていれば(S918のY)、大当り報知または外れ報知を実行し(S920)、大当り報知の場合、または、外れ報知をした後で制限時間までの残り時間がない場合(S921のN)、制限時間リーチ演出を終了する。外れ報知をした後で制限時間まで時間が残っている場合は(S921のY)、S900へ戻って復活演出などの演出を実行する。大当り報知タイミングにて大当り報知または外れ報知することが決定されていない場合(S918のN)、S900に戻り、S900以降の処理を繰り返す。
図34は、インジケータ画像の他の表示方法の例を模式的に示す。図27においては4つの演出ブロックを直列的に接続して全体で一つのインジケータ画像500を表示する例を説明した。図34(a)の例では、大当り報知の期待度の違いを色彩で表す4つの演出ブロックを並列的に表示しつつ、すべてを同時に表示することで、各演出ブロックにおける大当り報知の期待度の違いを一目で把握させることができる。4つの演出ブロックに対応して、それぞれ同じ長さの棒状オブジェクトである第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504がその順序で上から並列的に並べられ、全体としてインジケータ画像500を形成する。第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504はそれぞれ異なるキャラクタを表示するリーチ演出に対応し、それぞれ異なるキャラクタ画像を現在位置オブジェクト510として用いて表示する。第1領域501には「A」というキャラクタの現在位置オブジェクト510を表示し、第2領域502には「B」というキャラクタの現在位置オブジェクト510を表示し、第3領域503には「C」というキャラクタの現在位置オブジェクト510を表示する。第4領域504には「A」「B」「C」すべてのキャラクタの現在位置オブジェクト510を表示する。現在位置オブジェクト510の移動速度はキャラクタごとに異なり、「A」「B」「C」の順に移動速度が速くなるように表示される。第1領域501の演出ブロックから演出が開始された場合、スキップ演出が発生するたびに第2領域502、第3領域503、第4領域504へと移行し、大当り報知の期待度が高まっていくことを視覚的に表現できる。なお、第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504のうち一度に1つの領域とその対応する演出のみを表示するとともにいずれかの領域とその対応する演出の表示中に大当り報知をする演出としてもよい。あるいは、第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504のうち、画面全体の領域を複数に分割するなどして一度に複数(2つ〜4つ)の領域を表示するとともにいずれかの領域で大当り報知をする演出としてもよい。
図34(b)の例では、4つの演出ブロックを色分けせずに一つのインジケータ画像500として表示する一方、演出ブロックが進行するにつれてそのインジケータ画像500の縦幅が広がる形状とすることにより大当り報知の期待度の違いを視覚的に表す。変形例として、演出ブロックが進行するにつれてインジケータ画像500の縦幅が二次曲線的に広がる形状としてもよい。またこのような大当り報知の期待度のレベルを数値で表示することとしてもよい。
図34(c)の例では、現在位置オブジェクト510が進行するストーリーが分岐するように各演出ブロックが配置され、第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504の順に上から表示される。第1領域501が一番長く、下へ行くほど短い棒状のオブジェクトとなっており、第1タイミングオブジェクト511、第2タイミングオブジェクト512、第3タイミングオブジェクト513が各分岐ポイントを兼ねている。現在位置オブジェクト510が第1領域501を進行し、第1タイミングオブジェクト511で大当り報知が出現しなければそのまま第1領域501を進み、演出内容をスイッチする演出が発生すればその下の第2領域502または第3領域503へ移行する。第2タイミングオブジェクト512においても、大当り報知が出現しなければそのまま進行し、演出内容をスイッチする演出が発生すれば、第2領域502、第3領域503、第4領域504のうち現在より下位の領域へ移行する。第3タイミングオブジェクト513においても、大当り報知が出現しなければそのまま進行し、演出内容をスイッチする演出が発生すれば、第2領域502、第3領域503、第4領域504のうち現在より下位の領域へ移行する。現在位置オブジェクト510は、演出内容をスイッチする演出が発生するたびにキャラクタ画像が追加されてもよい。
図34(d)の例では、演出ブロックごとに演出時間が均等ではなく、その演出時間に対応する個別の長さで第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504が直列に表示される。この場合、第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504は、それぞれ演出時間の長さが異なるのであって縮尺が異なるわけではないため、現在位置オブジェクト510はスキップ演出以外は一定速度で進行する。
図35は、スキップ演出を用いない制限時間リーチ演出の場合における制限時間表示の例を模式的に示す。本図の例ではスキップ演出を用いない制限時間リーチ演出として、演出が実行されるたびに異なる制限時間が設定されるため、制限時間スケール518のような制限時間の長さを視覚的に示すための演出オブジェクトがインジケータ画像500と並行となるように表示される。遊技者はインジケータ画像500における第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504のうちどこからどこまでが制限時間内に収まるか、およびいつまでに大当り報知を出現させる必要があるかを視覚的に把握させることができる。スキップ演出を用いないリーチ演出の場合、第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504のそれぞれに対応する演出ブロックごとの大当り報知の出現期待度は、必ずしも第1単位変動演出ブロックが最も低く、第4単位変動演出ブロックが最も高くなる順で並んでいなくてもよく、ランダムな順序であってよい。
図36は、リーチ演出として表示中の演出ブロックを示す領域を拡大させる例を模式的に示す。図36(a)の例では、第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504のうち表示中であるいずれかの領域を他の領域と比べて大きな領域となるように一時的に拡大させ、表示が終了するときに収縮させる。現在表示中の演出ブロックが他の領域より大きく、非表示の演出ブロックが表示中の演出ブロックより小さくなるように表示することで表示中の演出ブロックがいずれであるかを目立たせる。また、現在位置オブジェクト510をその拡大した領域内に重ねて表示することで、その表示位置により現在表示中の演出ブロックにおける進行状況を示す。演出ブロックによって演出時間が不均等である場合、現在表示中の演出ブロック以外は演出時間の長さを示さなくて済む。また、チャンスアップオブジェクト517などの演出タイミングを示す演出オブジェクトを複数箇所に表示する場合に、拡大された領域内に適切な間隔を空けて配置することができ、視覚的に見やすい配置で表示することができる。変形例として、非表示である演出ブロックが縮小して見えるように、円盤形の立体図形を横方向から見たような状態で表示するとともにその円盤形の立体図形を水平方向に回転させるように表示する手法をとってもよい。この場合、正面に見える領域だけが拡大して見え、他の領域が非表示となり、または、縮小して見えることとなる。また、図36(b)のように演出ブロックごとの演出時間の長さに応じた大きさに拡大することとしてもよい。また、現在位置オブジェクト510の表示位置をつねに固定し、インジケータ画像500の方を右から左へ移動させたり、表示中の領域を伸縮したりすることで現在位置オブジェクト510のインジケータ画像500に対する相対的な位置で現在表示中の演出ブロックおよびその演出ブロックにおける表示位置を示してもよい。
<第2実施例>
本実施例の弾球遊技機においては、主に、上述した「複数の演出ブロック」として擬似的に連続する複数回の単位変動演出である擬似連続変動演出を用いる点で、前提技術および第1実施例と相違する。以下、前提技術および第1実施例との共通点の説明は省略し、相違点を中心に説明する。
ある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、当否判定の結果が大当りであった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出制御手段と、を備える。演出決定手段は、一回の図柄変動において複数の図柄が一時停止したように表示することにより擬似的に連続する図柄変動が実行されたように見せる擬似連続変動演出において大当り報知が出現するか否かの演出を表示する擬似連続変動演出パターンを選択する場合があり、擬似連続変動演出パターンは、実際に演出を表示させることができる時間より長い演出過程が定められ、擬似的に連続する複数回の単位変動のうち時間的に先に表示される単位変動より後に表示される単位変動の方がその単位変動において大当り報知が出現する期待度が高くなるように設定され、いずれかの単位変動を表示中の段階からその単位変動より大当り報知が出現する期待度が高い他の単位変動までの演出過程の一部を省略するスキップ演出を実行し得る。
第1実施例においては、一つの制限時間リーチ演出に含まれる複数の演出ブロックのそれぞれにて大当り報知タイミングが設定されていた。本実施例においては、「単位変動」が第1実施例の「演出ブロック」に相当し、一つの擬似連続変動演出に含まれる複数の単位変動のそれぞれにて大当り報知タイミングが設定されている点で相違し、その他の点では第1実施例とほぼ共通する。第1実施例における複数の演出ブロックはそれぞれが外観上は独立したリーチ演出として表示されるが、本実施例における擬似連続変動演出の単位変動は原則としてリーチ演出ではなくリーチに発展する前の変動演出であって、最後の単位変動においてリーチに発展する演出となる。その上で、リーチ前の変動演出として擬似的な連続変動回数が増えるにつれて大当り報知の期待度が高まっていくことを前提に、スキップ演出による早送り再生が発生することで、より期待度の高い単位変動へ移行し得る。第1実施例と同様に制限時間が設定される場合には、その制限時間内に大当り報知が出現するようにスキップ演出が実行され得る擬似連続変動演出となる。擬似連続変動演出はその擬似的な連続変動回数が多いほどリーチに発展する期待度および大当りの期待度が高まる演出であるが、本実施例によればスキップ演出によって実質的な演出表示時間を短縮できるため、比較的短時間の間に演出時間の長い擬似連続変動演出パターンによるリーチ前の連続変動を効率的に実行し得る。例えば、連チャン回数に応じて発生させるストーリー進行型のリーチ演出であって比較的演出時間の長いリーチ演出を、専用の変動パターン以外の短めの変動時間でも実行できるため、連チャンしている状況下でそのストーリー演出がなかなか発生しないといった事態を回避できる。なお、演出モードの内容や出現傾向を遊技者側でカスタマイズできる演出設定として、遊技機のメニュー画面等から遊技者がロングリーチ(ストーリー演出)の頻度を調整することで疑似連続変動演出のスキップ演出の発生を増減できるようにしてもよい。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。
上記の各実施例においては「演出上の制限時間」を設ける演出を例示したが、変形例においては「演出上の制限時間」を設定せずにそうした制限時間を表示しない特殊なリーチ演出の一態様として実現してもよい。制限時間を表示しない特殊リーチ演出の場合、複数設けられた大当り報知タイミングのいずれかにおいて大当り報知または外れ報知をすることで演出が終了となる。
別の変形例においては、第1実施例における「弱リーチ」「第1バトル」「第2バトル」「第3バトル」の4種類の演出ブロックだけでなく、さらに多くの種類の演出から選択されるいずれかの演出の組合せを一連のリーチ演出(連続した変動単位演出ブロック)として表示してもよい。図37は、変形例におけるインジケータ画像を模式的に示す。例えばリーチ演出「A」からリーチ演出「H」までの大当り報知の期待度が異なる複数の単位変動演出のうちリーチ演出「B」、リーチ演出「D」、リーチ演出「F」、リーチ演出「G」の組合せを一連のリーチ演出として表示する。本図では、インジケータ画像500の第1領域501、第2領域502、第3領域503、第4領域504のそれぞれに「B」「D」「F」「G」の単位変動演出が選択されたことを視覚的に示す。本図では複数の単位変動演出のそれぞれが同じ演出時間である例を説明するが、複数の単位変動演出はそれぞれ別個の演出時間であってもよい。
スキップ演出は、単位変動における図柄の仮停止の場面も早送り再生で表示することができる。この場合、演出の動画を早送り再生すると同時に装飾図柄の変動におけるスプライト画像のスクロール表示および擬似的な連続変動の継続を示唆する特定の組合せでの装飾図柄の仮停止についても早送りで実行する。あるいは、特定の組合せでの装飾図柄の仮停止の場面のみ通常速度で表示する仕様としてもよい。または、擬似的な連続変動の継続を示唆する特定の装飾図柄の組合せで仮停止する場面の動画を早送り再生する仕様としてもよい。
変形例においては、擬似連続変動演出の単位変動ごとに制限時間の残り時間に時間を加算する表示をしたり、一連のリーチ演出にどの種類のリーチ演出が含められるかを報知したりすることで、擬似連続変動回数が増えるごとに大当り報知が出現する可能性を徐々に高める演出としてもよい。あるいは、上記の実施例のリーチ演出の実行前において、リーチ演出に係る保留された抽選値が大当りであるか否かを事前判定し、リーチ演出に係る保留の変動前の変動中に、その事前判定結果に応じた制限時間を残り時間に追加する時間をストック画像の形で画面内に蓄積して演出表示を行う構成としてもよい。例えば、保留された抽選値が大当りであるか否かの事前判定結果に応じて「ゲット!Aリーチ&10秒」のように、選択される予定の演出ブロックの名前と、蓄積される制限時間の残り時間の追加時間を報知する構成としてもよい。こうした報知を擬似連続変動演出の単位変動演出がなされるたびに実行してもよい。
上記の実施例において演出ブロックの組合せとしていずれの演出ブロックの組合せにて演出を分割報知した場合、大当り報知の期待度が低い演出から高い演出の順に並べ替えてインジケータ画像500に表示する構成としてもよいし、報知された順序に従ってインジケータ画像およびリーチ演出の表示を制御してもよい。
変形例として、特別遊技終了後または小当り遊技終了後において特殊な変動パターンテーブルを参照して図柄変動を実行する所定回数の図柄変動期間(例えば時短などの特定状態の期間)において、特定回数目の変動のみ特別図柄の変動時間を固定とした上で必ず制限時間を表示する特殊演出を実行するよう制御してもよい。この場合の特殊演出は、必ずしもリーチ演出でなくてもよく、特定の図柄で停止させることを大当りの条件として遊技者に指令する、いわゆるミッション演出であってもよい。ミッション演出の場合、例えば「7でリーチをかけろ!」のように特定の図柄でリーチを出すことを大当りの条件として指令する演出や、時短などの特定状態を継続する条件として特定の図柄を停止させることを指令する演出を実行してもよい。さらに最終変動前の変動において、後にスキップ演出が実行され得ることを予告する画像や制限時間までの時間の追加を示唆する画像を画面内にストックしていく態様としてもよい。
上記の実施例においては制限時間オブジェクト515を表示する例を説明した。変形例として、制限時間を設けない特殊リーチ演出においてインジケータ画像500を表示する場合には制限時間オブジェクト515は表示しない。一方、制限時間リーチ演出であっても制限時間オブジェクト515を表示しない構成としてもよい。
11 第1始動口、 12 第2始動口、 60 演出表示装置、 80 遊技盤、 81 遊技領域、 210 抽選手段、 213 普図抽選手段、 220 当否判定手段、 230 変動パターン決定手段、 260 特別遊技制御手段、 275 開閉制御手段、 303 演出決定手段、 304 演出制御手段。

Claims (2)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
    前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
    前記当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
    前記当否判定の結果に応じて前記図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、
    前記当否判定の結果が大当りであった場合に前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    演出内容が表示される演出表示装置と、
    前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
    前記演出決定手段により決定された前記演出内容を前記演出表示装置に表示させる演出制御手段と、を備え、
    前記演出決定手段は、演出上の制限時間内に大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンである制限時間リーチ演出を選択する場合があり、
    前記制限時間リーチ演出は、演出過程が複数の演出ブロックに分かれており、前記制限時間に達するまで前記複数の演出ブロックを連続して表示させて前記複数の演出ブロックにおける所定の1回以上の大当り報知タイミングで大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンであって、前記複数の演出ブロックのうち時間的に先に表示される演出ブロックより後に表示される演出ブロックの方がその演出ブロックにおける大当り報知タイミングにて前記大当り報知が出現する期待度が高くなるように設定され、
    前記演出制御手段は、前記制限時間までの時間経過を、前記制限時間リーチ演出が実行される場合に出現させる表示領域を用い、遊技者に視認させるための時間値情報の形で表示する弾球遊技機。
  2. 前記制限時間リーチ演出は、前記複数の演出ブロックのそれぞれに前記大当り報知タイミングが設定されて演出ブロックごとに前記大当り報知が出現するか否かの演出を表示する演出パターンである請求項1に記載の弾球遊技機。
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