JP2017093330A - 除草剤自動散布制御装置、除草剤散布装置、除草剤自動散布制御システム、除草剤自動散布制御プログラムおよび除草剤自動散布制御方法 - Google Patents

除草剤自動散布制御装置、除草剤散布装置、除草剤自動散布制御システム、除草剤自動散布制御プログラムおよび除草剤自動散布制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】法面の構造に応じた散布範囲に除草剤を自動的に散布でき、作業員の安全性や作業効率を向上するとともに、作業コストを低減することができる除草剤自動散布制御装置、除草剤散布装置、除草剤自動散布制御システム、除草剤自動散布プログラムおよび除草剤自動散布制御方法を提供する。
【解決手段】除草剤散布装置10に除草剤を自動散布させるための除草剤自動散布制御装置1であって、現在位置データ取得部52と、単位区間特定部53と、道路関係データ取得部54と、散布条件データ取得部55と、散布条件決定部56と、散布条件出力部57とを有する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、道路沿いに生えている雑草を除去するために除草剤散布装置に除草剤を自動散布させるための除草剤自動散布制御装置、除草剤散布装置、除草剤自動散布制御システム、除草剤自動散布制御プログラムおよび除草剤自動散布制御方法に関するものである。
高速道路等においては、路肩側の法面に繁茂する雑草を放置すると、距離標、反射板、防護柵等が見えにくくなって交通安全上の障害となったり、道路沿いにある排水溝を詰まらせてしまう場合がある。このため、高速道路等を維持・管理する上で法面に対する除草作業は必要不可欠な作業とされている。
従来、当該除草作業は、除草剤を噴霧する噴霧器を持った作業員によって手作業で行われている。例えば、特開2011−19448号公報には、作業者が法面を移動しながら除草剤を散布するための除草剤散布装置が開示されている(特許文献1)。
特開2011−19448号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明を含め従来の手作業による除草作業は、風等により除草剤が漂流飛散(ドリフト)し、作業員が浴びてしまうおそれがある。また、噴霧器の積載量が少なく、何度も回送して積み込む必要があるため作業効率が低いという問題もある。さらに、噴霧器の吐出量が少なく作業が長時間に及ぶため、作業員の体力的な負担が大きい上、作業コストがかかるという問題もある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、法面の構造に応じた散布範囲に除草剤を自動的に散布でき、作業員の安全性や作業効率を向上するとともに、作業コストを低減することができる除草剤自動散布制御装置、除草剤散布装置、除草剤自動散布制御システム、除草剤自動散布プログラムおよび除草剤自動散布制御方法を提供することを目的としている。
本発明に係る除草剤自動散布制御装置は、除草剤散布装置に除草剤を自動散布させるための除草剤自動散布制御装置であって、位置検出手段から現在位置の緯度・経度からなる現在位置データを取得する現在位置データ取得部と、前記現在位置データに基づいて、現在位置に対応する散布区間内の単位区間を特定する単位区間特定部と、記憶手段から前記単位区間ごとに設定された法面の構造を含む道路関係データを取得する道路関係データ取得部と、記憶手段から前記法面の構造に応じた散布範囲に除草剤を散布するための散布条件データを取得する散布条件データ取得部と、前記道路関係データと前記散布条件データとに基づいて、前記単位区間ごとの散布条件を決定する散布条件決定部と、前記除草剤散布装置に対して、前記単位区間ごとに前記散布条件を出力する散布条件出力部とを有する。
また、本発明の一態様として、前記除草剤散布装置は、除草剤を散布する複数の散布ノズルを鉛直方向に異なる高さで備えており、前記散布条件データには、前記法面が盛土の場合、少なくとも下方の前記散布ノズルから散布することが設定されているとともに、前記法面が切土の場合、少なくとも上方の前記散布ノズルから散布することが設定されていてもよい。
さらに、本発明の一態様として、除草剤の散布角度を自動調整可能な角度可変散布ノズルを有しており、前記散布条件データには、前記法面が盛土の場合、斜め下方の散布角度が設定されているとともに、前記法面が切土の場合、盛土の前記散布角度よりも上方の散布角度が設定されていてもよい。
また、本発明の一態様として、前記除草剤散布装置を搭載した除草剤散布車の走行速度を取得する走行速度取得部を有しており、前記散布条件データには、前記走行速度に応じて、前記除草剤の噴射量および/または前記角度可変散布ノズルの散布角度が設定されていてもよい。
さらに、本発明の一態様として、前記除草剤散布装置は、互いに異なる種別の除草剤を散布可能な複数の散布ノズルを有しており、前記散布条件データには、雑草の種別に応じて、前記雑草に適した除草剤を散布する散布ノズルが設定されていてもよい。
また、本発明の一態様として、前記道路関係データには、前記法面に生育する雑草の種別が含まれているとともに、前記散布条件データには、前記雑草の種別ごとに適した除草剤が設定されており、前記散布条件決定部は、記憶手段から前記除草剤散布装置に積載されている除草剤の種別を取得し、当該除草剤が前記単位区間における雑草に適した除草剤に一致しない場合、当該単位区間では散布しないという散布条件を決定してもよい。
さらに、本発明の一態様として、前記道路関係データには、道路構造物の種別が含まれているとともに、前記散布条件データには、前記道路構造物の種別ごとに散布するか否かが設定されており、前記散布条件決定部は、前記単位区間における道路構造物に応じて散布条件を決定してもよい。
また、本発明に係る除草剤散布装置は、上述したいずれかの態様の除草剤自動散布制御装置から入力された散布条件に応じて除草剤を散布するものである。
また、本発明に係る除草剤自動散布制御システムは、上述したいずれかの態様の除草剤自動散布制御装置と、前記除草剤自動散布制御装置から入力された散布条件に応じて除草剤を散布する除草剤散布装置とを有する。
また、本発明に係る除草剤自動散布制御プログラムは、除草剤散布装置に除草剤を自動散布させるための除草剤自動散布制御プログラムであって、位置検出手段から現在位置の緯度・経度からなる現在位置データを取得する現在位置データ取得ステップと、前記現在位置データに基づいて、現在位置に対応する散布区間内の単位区間を特定する単位区間特定ステップと、記憶手段から前記単位区間ごとに設定された法面の構造を含む道路関係データを取得する道路関係データ取得ステップと、記憶手段から前記法面の構造に応じた散布範囲に除草剤を散布するための散布条件データを取得する散布条件データ取得ステップと、前記道路関係データと前記散布条件データとに基づいて、前記単位区間ごとの散布条件を決定する散布条件決定ステップと、前記除草剤散布装置に対して、前記単位区間ごとに前記散布条件を出力する散布条件出力ステップとをコンピュータに実行させるものであり、本発明に係る除草剤自動散布制御方法は、除草剤散布装置に除草剤を自動散布させるための除草剤自動散布制御方法であって、上記各ステップを有するものである。
本発明によれば、法面の構造に応じた散布範囲に除草剤を自動的に散布でき、作業員の安全性や作業効率を向上するとともに、作業コストを低減することができる。
本発明に係る除草剤自動散布制御装置および除草剤散布装置を搭載した除草剤散布車の第1実施形態を示す、(a)左側面図、および(b)右側面図である。 第1実施形態における路肩側除草剤散布装置を示す図である。 第1実施形態における中央分離帯側除草剤散布装置を示す図である。 第1実施形態の除草剤自動散布制御装置を示すブロック図である。 第1実施形態における単位区間データの一例を示す図である。 第1実施形態における道路関係データの一例を示す図である。 第1実施形態における散布条件データであって、(a)法面の構造や道路構造物に応じて使用する散布ノズル、および(b)雑草の種別に応じた除草剤の種別を示すデータである。 第1実施形態において、切土区間における散布範囲に除草剤を散布する様子を示す図である。 第1実施形態において、盛土区間における散布範囲に除草剤を散布する様子を示す図である。 第1実施形態において、ガードレール区間における散布範囲に除草剤を散布する様子を示す図である。 第1実施形態において、中央分離帯側の散布範囲に除草剤を散布する様子を示す図である。 第1実施形態における除草剤自動散布制御方法を示すフローチャート図である。 第1実施形態における操作画面である自動散布設定画面の一例である。 第1実施形態における散布条件決定処理の一例を示すフローチャート図である。
以下、本発明に係る除草剤自動散布制御装置、除草剤散布装置、除草剤自動散布制御システム、除草剤自動散布制御プログラムおよび除草剤自動散布制御方法の第1実施形態について図面を用いて説明する。
本発明に係る除草剤自動散布制御システムは、図1に示すように、主として、除草剤を散布するための除草剤散布装置10と、この除草剤散布装置10に除草剤を自動散布させるための除草剤自動散布制御装置1と、これら除草剤散布装置10および除草剤自動散布制御装置1を搭載して道路を走行する除草剤散布車11とから構成されている。以下、各構成について説明する。なお、本発明において、除草剤とは、雑草に対して伸張抑制効果や枯死効果を有する全ての剤を広範囲に含むものである。
除草剤散布車11は、除草剤自動散布制御装置1および除草剤散布装置10を搭載し、道路を走行するものである。本第1実施形態において、除草剤散布車11は、既存の散水車を改造したものである。このため、従来の噴霧器等と比較して、タンク11aには、回送が不要なほど大量(10000リットル程度)の除草剤が積載可能となっている。
除草剤散布装置10は、除草剤自動散布制御装置1からの制御に基づいて除草剤を散布するものである。本第1実施形態において、除草剤散布装置10は、図1(a)に示すように、除草剤散布車11の進行方向後方における左側に設けられ、道路の路肩側またはランプの左側に除草剤を散布する路肩側除草剤散布装置10aと、図1(b)に示すように、除草剤散布車11の進行方向後方における右側に設けられ、中央分離帯側またはランプの右側に除草剤を散布する中央分離帯側除草剤散布装置10bとを有している。
路肩側除草剤散布装置10aには、除草剤散布車11の進行方向左方に向けて除草剤を散布する5つの散布ノズル12が鉛直方向に異なる高さで備えられている。具体的には、図2に示すように、路肩側除草剤散布装置10aは、前方上段に設けられた前方上段散布ノズル12aと、前方中段に設けられた前方中段散布ノズル12bと、前方下段に設けれた前方下段散布ノズル12cと、後方上段に設けられた後方上段散布ノズル12dと、後方中段に設けられた後方中段ノズル12eとを有している。
中央分離帯側除草剤散布装置10bには、除草剤散布車11の進行方向右方に向けて除草剤を散布する3つの散布ノズル12が鉛直方向に異なる高さで備えられている。具体的には、図3に示すように、中央分離帯側除草剤散布装置10bは、上段に設けられた上段散布ノズル12fと、中段に設けられた中段散布ノズル12gと、下段に設けられた下段散布ノズル12hとを有している。なお、中央分離帯側除草剤散布装置10bのノズル数が、路肩側除草剤散布装置10aのノズル数と比較して少ないのは、中央分離帯側には通常、雑草が少ないため、除草剤の散布範囲が路肩側と比較して狭くてよいからである。
本第1実施形態において、各散布ノズル12a〜12hは、少なくとも上下方向の散布角度が調整可能に構成されており、所望の散布範囲を確保しうるように予め所定の散布角度で固定されている。例えば、前方中段散布ノズル12bおよび前方下段散布ノズル12cは、盛土または平場の散布範囲をカバーするように散布角度が調整されている。また、前方上段散布ノズル12a、後方上段散布ノズル12dおよび後方中段散布ノズル12eは、切土の散布範囲をカバーするように散布角度が調整されている。
また、各散布ノズル12a〜12hには、各散布ノズル12a〜12hを開閉するための電磁弁13a〜13hが設けられている。これらの電磁弁13a〜13hは、除草剤自動散布制御装置1から出力された制御信号に応じて、各電磁弁13a〜13hの開閉(ON/OFF)を個々に制御し、対応する散布ノズル12a〜12hのそれぞれから除草剤を散布させるようになっている。
なお、本第1実施形態における除草剤散布車11は、既存の散水車を改造したものである。このため、路肩側除草剤散布装置10a、および中央分離帯側除草剤散布装置10bは、既存の配管から散水ノズルを取り外して、各散布ノズル12a〜12hを取り付けるとともに、各電磁弁13a〜13hおよびその配線を取り付けるだけでよく、除草剤散布車11に対して容易に着脱可能である。
また、本第1実施形態において、路肩側除草剤散布装置10aおよび中央分離帯側除草剤散布装置10bは、除草剤自動散布制御装置1による自動散布モードと、手動操作による手動散布モードに切り換え可能に構成されている。このため、各電磁弁13a〜13hを個別にON/OFFするための操作スイッチが、除草剤散布車11の運転席に設けられている。
つぎに、除草剤自動散布制御装置1は、除草剤散布装置10を制御し除草剤を自動散布させるためのものである。本第1実施形態において、除草剤自動散布制御装置1は、パーソナルコンピュータやタブレット等のコンピュータから構成されており、図4に示すように、主として、位置検出手段2と、表示入力手段3と、記憶手段4と、演算処理手段5とを有している。以下、各構成手段について詳細に説明する。
位置検出手段2は、除草剤散布車11に搭載された除草剤自動散布制御装置1ないし除草剤散布車11の現在位置を検出するものである。本第1実施形態において、位置検出手段2は、GPS(Global Positioning System)受信機から構成されており、所定の時間間隔ごとにGPS衛星からの信号を受信し、現在位置の緯度・経度からなる現在位置データを出力するようになっている。
表示入力手段3は、タッチパネル等で構成されており、後述する散布操作画面等を表示するとともに、除草剤を散布しようとする散布区間、自動散布または手動散布の選択、路肩側または中央分離帯側の選択等を入力するものである。なお、本第1実施形態では、表示機能および入力機能を兼ね備えた表示入力手段3を使用しているが、この構成に限定されるものではなく、表示機能のみを備えた表示手段および入力機能のみを備えた入力手段をそれぞれ別個に有する構成を採用してもよい。
記憶手段4は、各種のデータを記憶するとともに、演算処理手段5が演算処理を行う際のワーキングエリアとして機能するものである。本第1実施形態において、記憶手段4は、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等で構成されており、図4に示すように、プログラム記憶部41と、単位区間データ記憶部42と、道路関係データ記憶部43と、散布条件データ記憶部44とを有している。以下、各構成部について詳細に説明する。
プログラム記憶部41には、本第1実施形態の除草剤自動散布制御プログラム1aがインストールされている。そして、演算処理手段5が除草剤自動散布制御プログラム1aを実行することにより、除草剤自動散布制御装置1としてのコンピュータを後述する各構成部として機能させるとともに、後述する各ステップを実行させるようになっている。
単位区間データ記憶部42は、除草剤を散布しようとする散布区間内における各単位区間に対応付けて緯度・経度が設定された単位区間データを記憶するものである。本第1実施形態では、同一条件で散布する区間を一つの単位区間とし、高速道路のキロポスト(KP)の値で1m単位で設定し、これら各単位区間ごとに対応する緯度・経度が登録されている。なお、単位区間の設定基準は上記キロポストに限定されるものではなく、適宜設定してもよい。また、単位区間の特定に際しては、後述するとおり、いずれかの緯度・経度で特定される地点を中心とする所定形状(円形、正方形等)の範囲内に含まれるか否かによって特定される。
ここで、各単位区間と緯度・経度との対応関係を示す単位区間データの一例を図5に示す。本第1実施形態において、単位区間データは、図5に示すように、高速道路の上り線および下り線に対応する昇順データおよび降順データを有している。そして、各データには、単位区間に相当するキロポスト(KP)ごとに、対応する緯度・経度が設定されている。
道路関係データ記憶部43は、散布区間内における単位区間ごとに設定された道路の法面の構造、道路構造物の種別、および道路内外の植生情報等を含む道路関係データを記憶するものである。本第1実施形態において、路肩側またはランプの左側に関する道路関係データの一例を図6に示す。
図6に示すように、法面の構造としては、各単位区間における法面が盛土区間であるか切土区間であるかが登録されている。道路構造物としては、各単位区間ごとにガードレールの有無、および橋梁やトンネル等の散布禁止区間の有無が登録されている。また、植生情報としては、各単位区間において主に生育する雑草の種別や、除草剤を散布すべきではない隣接耕作地の有無等が登録されている
なお、法面の構造については、法面の勾配、法面の長さ等の地形に対応した散布巾を更に登録し、当該散布巾に応じて散布条件が変更されるように設定してもよい。また、中央分離帯側またはランプの右側に関する道路関係データについても同様に設定されており、散布作業を開始する際に、路肩側の道路関係データまたは中央分離帯側の道路関係データのいずれかを選択するようになっている。
散布条件データ記憶部44は、法面の構造やその他の道路関係データに応じた散布範囲に除草剤を散布するための散布条件データを記憶するものである。本第1実施形態において、散布条件データは、図7(a)に示すように、法面の構造や道路構造物に応じて使用する(電磁弁13をONにする)散布ノズルと、図7(b)に示すように、雑草の種別ごとに適した除草剤の種別とを有している。
具体的には、図8に示すように、法面が切土の場合、路面よりも高い位置まで雑草が繁茂するケースが多いため、路面よりも上方の散布範囲に除草剤を散布することが望ましい。このため、切土の場合の散布条件データとしては、図7(a)に示すように、前方上段散布ノズル12a、後方上段散布ノズル12dおよび後方中段散布ノズル12eが選択されている。
一方、法面が盛土の場合、図9に示すように、路面よりも低い位置まで雑草が繁茂するケースが多いため、路面よりも下方の散布範囲に除草剤を散布することが望ましい。このため、盛土の場合の散布条件データとしては、図7(a)に示すように、前方中段散布ノズル12bおよび前方下段散布ノズル12cが選択されている。
本第1実施形態では、上記のとおり、法面が盛土の場合、少なくとも下方の散布ノズル12から散布することが設定されているとともに、法面が切土の場合、少なくとも上方の散布ノズル12から散布することが設定されている。しかしながら、散布ノズル12の設定は、上記に限定されるものではなく、作業者の設定操作により適宜変更してもよい。
また、ガードレールが設定されている場合、図10に示すように、特に切土区間では、ガードレールが除草剤の散布範囲を妨げるケースが多い。このため、ガードレールの下方の空間からも除草剤を散布し散布範囲をカバーすることが望ましい。したがって、ガードレールが設置されている区間の散布条件データとしては、図7(a)に示すように、前方下段散布ノズル12cを必須とし、他の散布ノズルについては法面に応じて選択されるものを使用するようになっている。
なお、中央分離帯側に散布する場合には、図11に示すように、雑草がほぼ水平方向に沿って繁茂するケースが多いため、路面に沿う側方の散布範囲に除草剤を散布することが望ましい。このため、中央分離帯側の散布条件データとしては、図7(a)に示すように、中段散布ノズル12gおよび下段散布ノズル12hが選択されている。
以上のように、除草剤を散布しようとする散布範囲に応じて散布ノズル12を適宜選択しておくことにより、所望の散布範囲に対する散布条件が自動的に決定される。また、路肩側除草剤散布装置10aについては、上段および中段における同じ高さ位置に2つの散布ノズル12を有している。このため、当該高さ位置における散布ノズル12を適宜増減させることにより、散布量を調整することも可能となる。
演算処理手段5は、CPU(Central Processing Unit)等で構成されており、記憶手段4にインストールされた除草剤自動散布制御プログラム1aを実行することにより、図4に示すように、散布区間設定部51と、現在位置データ取得部52と、単位区間特定部53と、道路関係データ取得部54と、散布条件データ取得部55と、散布条件決定部56と、散布条件出力部57として機能するようになっている。以下、各構成部について詳細に説明する。
散布区間設定部51は、除草剤を散布する散布区間および散布方向(路肩側または中央分離帯側)を設定するものである。具体的には、散布区間設定部51は、表示入力手段3から作業者による入力データを取得し、散布区間の始点および終点を設定するとともに、散布方向を道路関係データ取得部54に提供する。
現在位置データ取得部52は、位置検出手段2から現在位置の緯度・経度からなる現在位置データを取得するものである。本第1実施形態において、現在位置データ取得部52は、位置検出手段2から所定の時間間隔おきに出力された現在位置データを逐一取得し、単位区間特定部53に提供するようになっている。
単位区間特定部53は、現在位置データに基づいて、現在位置に対応する単位区間を特定するものである。本第1実施形態において、単位区間特定部53は、現在位置データ取得部52により取得された緯度・経度と、単位区間データ記憶部42に格納されている単位区間データとを照合し、現在位置に対応する単位区間を特定するようになっている。
なお、本第1実施形態において、単位区間特定部53は、特定した単位区間が所定回数連続して上り線または下り線に沿っているか否かを判定する。そして、上り線に沿って連続していれば上述した昇順データのみを参照する一方、下り線に沿って連続していれば上述した降順データのみを参照することで、単位区間の特定処理を迅速化している。
道路関係データ取得部54は、記憶手段4から単位区間ごとに設定された道路関係データを取得するものである。具体的には、道路関係データ取得部54は、散布区間設定部51により設定された散布区間および散布方向に対応する道路関係データを参照する。そして、当該道路関係データのうち、単位区間特定部53により特定された単位区間に対応する道路関係データを道路関係データ記憶部43から取得し、散布条件決定部56に提供する。
散布条件データ取得部55は、記憶手段4から法面の構造等に応じた散布範囲に除草剤を散布するための散布条件データを取得するものである。具体的には、散布条件データ取得部55は、散布条件データ記憶部44から散布条件データを取得し、散布条件決定部56に提供するようになっている。
散布条件決定部56は、道路関係データと散布条件データとに基づいて、単位区間ごとの散布条件を決定するものである。本第1実施形態において、散布条件決定部56は、道路関係データ取得部54によって取得された道路関係データと、散布条件データ取得部55によって取得された散布条件データとを照合し、各単位区間ごとに散布条件を決定する。
具体的には、散布条件決定部56は、当該単位区間における法面が切土の場合、前方上段散布ノズル12a、後方上段散布ノズル12dおよび後方中段散布ノズル12eから散布するという散布条件を決定する。一方、当該単位区間における法面が盛土の場合、前方中段散布ノズル12bおよび前方下段散布ノズル12cから散布するという散布条件を決定する。
また、本第1実施形態において、記憶手段4には、除草剤散布装置10に積載されている除草剤の種別が予め登録されている。このため、散布条件決定部56は、記憶手段4から現在積載されている除草剤の種別を取得し、当該単位区間における雑草に適した除草剤の種別(図7(b))と照合する。そして、現在積載されている除草剤が、当該単位区間における雑草に適した除草剤と一致する場合、当該単位区間に散布するという散布条件を決定する。一方、現在積載されている除草剤が、当該単位区間における雑草に適した除草剤に一致しない場合、当該単位区間では散布しないという散布条件を決定する。
さらに、本第1実施形態において、散布条件決定部56は、単位区間における道路構造物に応じて散布条件を決定する。具体的には、散布条件決定部56は、当該単位区間における道路構造物がガードレールである場合、法面の構造に関わらず、少なくとも前方下段散布ノズル12cからは散布するという散布条件を決定する。また、散布条件決定部56は、当該単位区間における道路構造物が橋梁やトンネルである場合、雑草が存在しないため、他の条件に関わらず、当該単位区間では散布しないという散布条件を決定する。さらに、散布条件決定部56は、当該単位区間における隣接耕作地が存在する場合にも、当該単位区間では散布しないという散布条件を決定するようになっている。
散布条件出力部57は、路肩側除草剤散布装置10aまたは中央分離帯側除草剤散布装置10bに対して、単位区間ごとに散布条件を出力するものである。本第1実施形態において、散布条件出力部57は、単位区間特定部53により特定された現在の単位区間について、散布条件決定部56により決定された散布条件を読み出し、路肩側除草剤散布装置10aまたは中央分離帯側除草剤散布装置10bに出力するようになっている。
つぎに、本第1実施形態の除草剤自動散布制御プログラム1aによって実行される除草剤自動散布制御装置1、除草剤散布装置10および除草剤自動散布制御方法の作用について、図12を参照しつつ説明する。
本第1実施形態の除草剤自動散布制御プログラム1aによって実行される除草剤自動散布制御装置1を用いて、除草剤を自動散布する場合、まず、作業者は、表示入力手段3に表示される操作画面(図示せず)において散布区間を選択する。そうすると、図13に示すような自動散布設定画面が表示されるため、散布モード(自動散布または手動散布)および除草剤の散布方向(路肩側または中央分離帯側)を選択する。これにより、散布区間設定部51が、これから除草剤を散布する散布区間および散布方向を設定する(ステップS1)。なお、本第1実施形態においては、自動散布モードが選択され、かつ、路肩側への散布が選択された例について説明する。
散布区間の設定後、除草剤散布車11が散布区間の始点から走行を開始すると、現在位置取得データ取得部52が、位置検出手段2から所定の時間間隔おきに現在位置データを取得する(ステップS2)。そして、単位区間特定部53が、当該現在位置データを構成する緯度・経度と、単位区間データ記憶部42内の単位区間データとを照合し、現在位置に対応する単位区間を特定する(ステップS3)。これにより、除草剤散布車11が走行中の単位区間が常に特定される。
現在位置に対応する単位区間が特定されると、当該単位区間が散布区間の最終区間であるか否かが判定される(ステップS4)。その結果、最終区間であれば(ステップS4:YES)、本自動散布制御処理を終了する。一方、当該単位区間が最終区間でなければ(ステップS4:NO)、当該単位区間が、前回特定された単位区間と同一か否かが判定される(ステップS5)。
当該判定の結果、同一であれば(ステップS5:YES)、再び現在位置データ取得ステップ(S2)へと戻り、同一でなければ(ステップS5:NO)、次の処理(ステップS6)へと進む。これにより、除草剤散布車11が同じ単位区間内を走行中は散布条件が変更されず、新たな単位区間に入る度に、当該単位区間に対応する散布条件が設定される。
つづいて、除草剤散布車11が新たな単位区間に入ると、道路関係データ取得部54が、特定された単位区間に対応する道路関係データを道路関係データ記憶部43から取得するとともに(ステップS6)、散布条件データ取得部55が、散布条件データ記憶部44から散布条件データを取得する(ステップS7)。そして、取得された道路関係データおよび散布条件データに基づいて、散布条件決定部56が散布条件を決定するための散布条件決定処理を実行する(ステップS8)。この散布条件決定処理の詳細については、図14にて後述する。
散布条件決定部56により各単位区間ごとの散布条件が決定されると、散布条件出力部57が、現在の単位区間について決定された散布条件(各散布ノズル12a〜12eのON/OFF)を読み出し、路肩側除草剤散布装置10aに出力して(ステップS9)、再びステップS2の処理に戻る。これにより、路肩側除草剤散布装置10aは、各単位区間ごとに、法面の構造、道路構造物、雑草の種別等に応じた散布条件が自動的に設定され、当該散布条件に従って除草剤を散布する。
つぎに、図14を用いて、散布条件決定処理の詳細について説明する。なお、ここで説明する散布条件決定処理とは、本第1実施形態において散布条件決定部56が図12のステップS8にて実行する処理の一例である。
上記散布条件決定処理では、まず、散布条件決定部56は、道路関係データを参照し、当該単位区間が散布禁止区間であるか否かを判定し(ステップS11)、散布禁止区間である場合には(ステップS11:YES)、散布しないという散布条件を決定し(ステップS12)、本処理を終了する。なお、本第1実施形態において、散布禁止区間とは、上述したトンネル、橋梁等の道路構造物区間である場合や、耕作地隣接区間である場合である。
一方、散布禁止区間ではない場合(ステップS11:NO)、散布条件決定部56は、除草剤散布装置10が積載する除草剤の種別を取得し(ステップS13)、当該積載除草剤が、当該単位区間に生育する雑草に対して適切な除草剤であるか否かを判定する(ステップS14)。その判定の結果、適切でない場合には(ステップS14:NO)、散布しないという散布条件を決定し(ステップS12)、本処理を終了する。
一方、積載されている除草剤が適切な場合(ステップS14:YES)、散布条件決定部56は、道路関係データに基づいて当該単位区間が盛土区間であるか切土区間であるかを判定する(ステップS15)。その判定の結果、切土区間である場合(ステップS15:切土)、散布条件決定部56は、前方上段散布ノズル12a、後方上段散布ノズル12dおよび後方中段散布ノズル12eをONにするという散布条件を設定する(ステップS16)。一方、盛土区間である場合(ステップS15:盛土)、散布条件決定部56は、前方中段散布ノズル12bおよび前方下段散布ノズル12cをONにするという散布条件を設定する(ステップS17)。これにより、法面の構造に応じて適切な散布条件が自動的に設定される。
つづいて、散布条件決定部56は、当該単位区間にガードレールがあるか否かを判定し(ステップS18)、ガードレールがある場合には(ステップS18:YES)、散布条件決定部56は、強制的に前方下段散布ノズル12cをONにするという散布条件を追加する(ステップS19)。一方、ガードレールがない場合には(ステップS18:NO)、散布条件決定部56は、ステップS16またはステップS17で設定した散布条件をそのまま採用し、散布条件出力ステップ(S9)へ戻る。
以上のようにして、道路関係データが保持する法面の構造、道路構造物、および植生情報に基づいて、各単位区間ごとに散布条件が決定される。
以上のような本第1実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
1.法面の構造(切土または盛土)に応じた散布範囲に除草剤を自動的に散布でき、作業員の安全性や作業効率を向上するとともに、作業コストを低減することができる。
2.法面の構造(切土または盛土)に応じて、散布範囲をカバーする散布ノズルのON/OFFを自動的に切り替えることができ、装置構成も簡便である。
3.散布ノズルの多段化、および散布角度の調節により、法面の地形変化に応じた散布条件を自由に設定することができる。
4.橋梁やトンネルなどの除草剤の散布が不要な区間、または耕作地が隣接する区間等の除草剤を散布すべきでない区間では、除草剤の散布を自動的に停止することができる。
5.積載する除草剤の効果のない雑草が繁茂する区間では、除草剤の散布を自動で停止することができ、除草剤を無駄に散布してしまうのを防止することができる。
6.ガードレール等の除草剤の散布の妨げとなるような道路構造物が存在する場合でも、散布範囲内にムラなく除草剤を散布することができる。
7.適した散布量の除草剤を必要な場所にのみ散布することができ、環境負荷およびコストを低減し、高精度な植生の抑制が可能となる。
つぎに、本発明に係る除草剤自動散布制御装置、除草剤散布装置、除草剤自動散布制御システム、除草剤自動散布制御プログラムおよび除草剤自動散布制御方法の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態における構成のうち、上述した第1実施形態と同一もしくは相当する構成は同一の符号を付し、再度の説明を省略する。
上述した第1実施形態では、除草剤散布装置10が、複数の散布ノズル12を鉛直方向に異なる高さで備えていた。これに対し、第2実施形態では、除草剤散布装置10が、除草剤の散布角度を自動調整可能な角度可変散布ノズルを有している点に特徴がある。この角度可変散布ノズルには、散布角度を変更するための駆動機構が設けられている。また、当該駆動機構は、除草剤自動散布制御装置1から出力された制御信号に応じて、角度可変散布ノズルの散布角度を調整し、所望の散布角度に設定するようになっている。
また、上述した第1実施形態では、散布条件データとして、法面の構造等に応じて使用する散布ノズル12が設定されていた。これに対し、第2実施形態では、散布条件データとして、法面の構造等に応じて適切な散布角度が設定されている。例えば、鉛直方向下方を0度とすると、切土区間では散布角度を60〜90°程度の範囲内に指定する。一方、盛土区間では散布角度30〜60°程度の範囲内に指定する。これにより、複数の散布ノズル12を設けなくても、広範な散布範囲に対応できることとなる。
以上のような第2実施形態の除草剤自動散布システム、除草剤自動散布制御装置1、除草剤散布装置10、除草剤自動散布制御プログラム1aおよび除草剤自動散布制御方法によれば、上述した第1実施形態と同様の効果を奏する。
つぎに、本発明に係る除草剤自動散布制御装置、除草剤散布装置、除草剤自動散布制御システム、除草剤自動散布制御プログラムおよび除草剤自動散布制御方法の具体的な実施例について説明する。
本実施例1では、上述した第1実施形態における路肩側除草剤散布装置10aを備えた除草剤自動散布システムを用いて除草剤を自動散布する実験を行った。具体的には、まず、各散布ノズル12a〜12eの散布巾を1m巾に設定するとともに、各散布角度を手動で調整して固定した。
本実施例1では、前方上段散布ノズル12aおよび後方上段散布ノズル12dの散布巾がそれぞれ重ならず、切土区間の上方〜中央の範囲に散布するように散布角度を調整した。また、後方中段散布ノズル12eが、切土区間の中央〜下方の範囲に除草剤を散布するように散布角度を調整した。
また、前方中段散布ノズル12bが、盛土区間の上方〜中央の範囲に除草剤を散布するように散布角度を調整し、前方下段散布ノズル12cが盛土区間の中央〜下方の範囲に散布するように散布角度を調整した。
そして、切土区間では前方上段散布ノズル12a、後方上段散布ノズル12dおよび後方中段散布ノズル12eが選択されるように散布条件を設定した。一方、盛土区間では前方中段散布ノズル12bおよび前方下段散布ノズル12cが選択されるように散布条件を設定した。
以上の設定において、除草剤散布車11により施工速度20km/hで走行しながら、噴射量が0.1リットル/sに設定された各散布ノズル12から、路肩側の法面に除草剤を自動散布した。
上記自動散布実験の結果、切土区間では3メートル巾の散布範囲に、盛土区間では2メートル巾の散布範囲に、効果的に除草剤が散布されることを確認した。また、除草剤散布車11の走行中であっても、除草剤が大きくドリフトすることが無く、車速、風による散布範囲の変動は少ないことを確認した。
以上の本実施例1によれば、本発明に係る除草剤自動散布制御システムによって、道路の法面構造に応じた散布範囲に対して除草剤を効果的に自動散布できることが示された。
なお、本発明に係る除草剤自動散布制御装置1、除草剤散布装置10、除草剤自動散布制御システム、除草剤自動散布制御プログラム1aおよび除草剤自動散布制御方法は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、上述した各実施形態では、大量の除草剤を積載可能なタンク11aを使用しているため、各散布区間に必要な除草剤の総散布量を把握する必要はない。しかしながら、道路関係データと散布条件データとに基づいて、各散布区間内に必要な除草剤の総散布量を事前に計算してもよい。
除草剤の総散布量を事前に把握することで、除草剤の積み替えタイミングや、散布区間の決定等のような散布計画を立てる際に活用することができる。また、除草剤を余すことなく効果的に散布し、除草剤作業終了後の残量を低減することができる。
また、上述した各実施形態では、既存の散水車を改造した除草剤散布車11を使用していたため、タンク11aは一つだけであったが、この構成に限定されるものではない。すなわち、平ボディーのトラックに複数のタンクを備えて除草剤散布車11とし、各タンクに異なる種別の除草剤を積載してもよい。この場合、除草剤散布装置10は、各タンクに接続されて互いに異なる種別の除草剤を散布可能な複数の散布ノズル12を有することとなる。また、散布条件データには、雑草の種別に応じて、当該雑草に適した除草剤を散布する散布ノズル12を使用するように散布条件データに登録する。これにより、雑草の種別に応じて異なる複数の除草剤を自動的に散布することができる。なお、一つのタンクしかない除草剤散布車11では、複数種の除草剤を混ぜ合わせたブレンド除草剤を散布するようにしてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、散布条件データとして、各雑草に適した除草剤の種別のみを登録しているが、この構成に限定されるものではない。例えば、雑草の種別ごとに散布適期、吸収部位、使用量等の情報もあわせて登録し、これらに応じて散布条件を適宜変更するようにしてもよい。例えば、散布適期から外れている場合は散布しないという散布条件にしてもよく、使用量が多い雑草については噴射量を大きくするという散布条件にしてもよい。
また、上述した各実施形態では、散布条件データとして、使用する散布ノズルや、散布ノズルの散布角度が設定されていたが、この構成に限定されるものではない。例えば、道路関係データとして、除草剤を散布すべき散布巾を別途登録するとともに、散布条件データとして、各散布巾に応じた散布ノズルの噴射量を登録してもよい。これにより、散布巾に応じて散布ノズルの噴射量を自動的に調整することも可能である。
さらに、除草剤散布車11の走行速度に応じて、除草剤の散布量や散布角度を自動的に調整するようにしてもよい。具体的には、演算処理手段5の機能部として、除草剤散布装置10を搭載した除草剤散布車11の走行速度を取得する走行速度取得部を追加する。また、散布条件データには、走行速度に応じて、除草剤の噴射量および/または角度可変散布ノズルの散布角度を設定する。これにより、例えば、走行速度が遅い場合は噴射量を少なくする一方、早い場合は噴射量を多くして、散布量を一定に保持することが可能となる。また、走行速度が遅い場合は散布角度を大きくする一方、早い場合は散布角度を小さくしてドリフトを抑制し、散布範囲を一定に保持することが可能となる。
1 除草剤自動散布制御装置
1a 除草剤自動散布制御プログラム
2 位置検出手段
3 表示入力手段
4 記憶手段
5 演算処理手段
10 除草剤散布装置
10a 路肩側除草剤散布装置
10b 中央分離帯側除草剤散布装置
11 除草剤散布車
11a タンク
12 散布ノズル
12a 前方上段散布ノズル
12b 前方中段散布ノズル
12c 前方下段散布ノズル
12d 後方上段散布ノズル
12e 後方中段散布ノズル
12f 上段散布ノズル
12g 中段散布ノズル
12h 下段散布ノズル
13 電磁弁
41 プログラム記憶部
42 単位区間データ記憶部
43 道路関連データ記憶部
44 散布条件データ記憶部
51 散布区間設定部
52 現在位置データ取得部
53 単位区間特定部
54 道路関係データ取得部
55 散布条件データ取得部
56 散布条件決定部
57 散布条件出力部

Claims (11)

  1. 除草剤散布装置に除草剤を自動散布させるための除草剤自動散布制御装置であって、
    位置検出手段から現在位置の緯度・経度からなる現在位置データを取得する現在位置データ取得部と、
    前記現在位置データに基づいて、現在位置に対応する散布区間内の単位区間を特定する単位区間特定部と、
    記憶手段から前記単位区間ごとに設定された法面の構造を含む道路関係データを取得する道路関係データ取得部と、
    記憶手段から前記法面の構造に応じた散布範囲に除草剤を散布するための散布条件データを取得する散布条件データ取得部と、
    前記道路関係データと前記散布条件データとに基づいて、前記単位区間ごとの散布条件を決定する散布条件決定部と、
    前記除草剤散布装置に対して、前記単位区間ごとに前記散布条件を出力する散布条件出力部と
    を有する除草剤自動散布制御装置。
  2. 前記除草剤散布装置は、除草剤を散布する複数の散布ノズルを鉛直方向に異なる高さで備えており、前記散布条件データには、前記法面が盛土の場合、少なくとも下方の前記散布ノズルから散布することが設定されているとともに、前記法面が切土の場合、少なくとも上方の前記散布ノズルから散布することが設定されている、請求項1に記載の除草剤自動散布制御装置。
  3. 前記除草剤散布装置は、除草剤の散布角度を自動調整可能な角度可変散布ノズルを有しており、前記散布条件データには、前記法面が盛土の場合、斜め下方の散布角度が設定されているとともに、前記法面が切土の場合、盛土の前記散布角度よりも上方の散布角度が設定されている、請求項1または請求項2に記載の除草剤自動散布制御装置。
  4. 前記除草剤散布装置を搭載した除草剤散布車の走行速度を取得する走行速度取得部を有しており、前記散布条件データには、前記走行速度に応じて、前記除草剤の噴射量および/または前記角度可変散布ノズルの散布角度が設定されている、請求項3に記載の除草剤自動散布制御装置。
  5. 前記除草剤散布装置は、互いに異なる種別の除草剤を散布可能な複数の散布ノズルを有しており、前記散布条件データには、雑草の種別に応じて、前記雑草に適した除草剤を散布する散布ノズルが設定されている、請求項1から請求項4のいずれかに記載の除草剤自動散布制御装置。
  6. 前記道路関係データには、前記法面に生育する雑草の種別が含まれているとともに、前記散布条件データには、前記雑草の種別ごとに適した除草剤が設定されており、前記散布条件決定部は、記憶手段から前記除草剤散布装置に積載されている除草剤の種別を取得し、当該除草剤が前記単位区間における雑草に適した除草剤に一致しない場合、当該単位区間では散布しないという散布条件を決定する、請求項1から請求項5のいずれかに記載の除草剤自動散布制御装置。
  7. 前記道路関係データには、道路構造物の種別が含まれているとともに、前記散布条件データには、前記道路構造物の種別ごとに散布するか否かが設定されており、前記散布条件決定部は、前記単位区間における道路構造物に応じて散布条件を決定する、請求項1から請求項6のいずれかに記載の除草剤自動散布制御装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の除草剤自動散布制御装置から入力された散布条件に応じて除草剤を散布する除草剤散布装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の除草剤自動散布制御装置と、前記除草剤自動散布制御装置から入力された散布条件に応じて除草剤を散布する除草剤散布装置とを有する除草剤自動散布制御システム。
  10. 除草剤散布装置に除草剤を自動散布させるための除草剤自動散布制御プログラムであって、
    位置検出手段から現在位置の緯度・経度からなる現在位置データを取得する現在位置データ取得ステップと、
    前記現在位置データに基づいて、現在位置に対応する散布区間内の単位区間を特定する単位区間特定ステップと、
    記憶手段から前記単位区間ごとに設定された法面の構造を含む道路関係データを取得する道路関係データ取得ステップと、
    記憶手段から前記法面の構造に応じた散布範囲に除草剤を散布するための散布条件データを取得する散布条件データ取得ステップと、
    前記道路関係データと前記散布条件データとに基づいて、前記単位区間ごとの散布条件を決定する散布条件決定ステップと、
    前記除草剤散布装置に対して、前記単位区間ごとに前記散布条件を出力する散布条件出力ステップと
    をコンピュータに実行させる除草剤自動散布制御プログラム。
  11. 除草剤散布装置に除草剤を自動散布させるための除草剤自動散布制御方法であって、
    位置検出手段から現在位置の緯度・経度からなる現在位置データを取得する現在位置データ取得ステップと、
    前記現在位置データに基づいて、現在位置に対応する散布区間内の単位区間を特定する単位区間特定ステップと、
    記憶手段から前記単位区間ごとに設定された法面の構造を含む道路関係データを取得する道路関係データ取得ステップと、
    記憶手段から前記法面の構造に応じた散布範囲に除草剤を散布するための散布条件データを取得する散布条件データ取得ステップと、
    前記道路関係データと前記散布条件データとに基づいて、前記単位区間ごとの散布条件を決定する散布条件決定ステップと、
    前記除草剤散布装置に対して、前記単位区間ごとに前記散布条件を出力する散布条件出力ステップと
    を有する除草剤自動散布制御方法。
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