JP2017092074A - 放熱構造および冷却器 - Google Patents

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暁 小路口
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Abstract

【課題】省スペースかつ低コストで高発熱密度の熱源を冷却することが可能な、相変化方式の冷却器とその放熱構造を提供する。【解決手段】仕切り板104と、仕切り板の一方の主面側に配された第一凝縮部101aと、仕切り板の他方の主面側に配された第二凝縮部101bと、仕切り板と第一凝縮部との間に配された第一遠心送風機105aと、仕切り板と第二凝縮部との間に配された第二遠心送風機105bと、第一凝縮部と第二凝縮部とで挟まれた空間の露出部分を覆う壁板111と、を備え、壁板は、第一凝縮部と第二凝縮部のいずれとも対向しない方向に開口部111aを有し、第一遠心送風機は、第一凝縮部側から吸い込んだ空気を開口部に向けて吐き出すように配され、第二遠心送風機は、第二凝縮部側から吸い込んだ空気を開口部に向けて吐き出すように配されている。【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒の相変化を利用した冷却器とその放熱構造に関し、特に冷媒循環のために動力を必要としない、自然循環式の相変化冷却器とその放熱構造に関する。
少ない電力で高発熱量の熱源を冷却する方法として、相変化式の冷却方法が知られている。相変化式の冷却器(以下、相変化冷却器と呼ぶ)には、冷媒循環にポンプを使用する方式のもの、自然循環式のものなどがある。相変化冷却器は、液相冷媒を気相に相変化させることで発熱体から熱を奪う蒸発部と、気相冷媒を液相に相変化させて、気相冷媒から空気中に放熱する凝縮部とから構成されている。凝縮部には、凝縮を促すための送風機、凝縮部に風を導入するダクトなどが付設されることもある。凝縮部、送風機、ダクトとで構成されるユニットを放熱部と呼ぶこともある。
相変化冷却器は単位体積当たりの冷却性能が高いため、空冷ヒートシンクでは難しいとされる発熱密度の高い熱源の冷却に利用されている。更に、相変化冷却器は、冷媒循環を動力なしで実施でき、また、冷媒の凝縮においては大きな風速を必要としないために、発熱密度当たりの冷却電力が少なくて済むことから、省電力の冷却目的でも利用されている。
近年はデータセンタの需要が高まりつつあるが、同時に、その冷却電力の増加が問題視されている。そのため、相変化冷却器をサーバラックの近傍に配置し、部分的に排熱を輸送することで、データセンタの全体空調の負荷を低減させる手法が提案されている。
また、大型データセンタでは、満床になるまでエネルギー効率が最大化されない課題があるため、小規模なモジュラー型のデータセンタを構築し、ユニット単位で増築する手法も提案されている。そして、このモジュラー型データセンタに相変化冷却器を実装し、最も電力のかさんでいるデータセンタの冷却器での消費電力をゼロにする手法も提案されている。このように、相変化冷却方式は高性能かつ省電力の冷却方式として、近年注目されている。
相変化冷却器の冷却能力は、主に放熱部の熱伝達性能で決定される。放熱部の熱伝達性能は、放熱部に当たる空気の速度(風速)、放熱部、凝縮部において空気と接する部分の面積(放熱面積、凝縮面積)で決定される。したがって、少ない電力で高発熱量の機器を冷却するためには、送風機に用いる電力はなるべく少なくして、放熱面積と凝縮面積を大きくすることが必要となる。
高い効率の相変化冷却を実現する放熱構造の例としては、車などに搭載されているラジエータが挙げられる。ラジエータは、冷媒を通すチューブと、空気との熱交換を促進するフィンと、冷媒を溜めておくヘッダとから構成されている。ラジエータ構造において放熱面積を稼ぐということは、冷媒が、凝縮の起こるチューブ表面に接する面積を増やすことに対応する。また、ラジエータ構造において、凝縮面積を稼ぐということは、空気がフィンに接する面積を増やすことに対応する。
具体的に放熱面積と凝縮面積を稼ぐ方法としては、ラジエータの縦方向のサイズを拡大してチューブとフィンの長さを延長する方法、ラジエータの横方向のサイズを拡大してチューブとフィンの段数を増やす方法、ラジエータの厚み方向(空気の通過する方向)のサイズを拡大してチューブとフィンの厚みを増やす方法、ラジエータ自体の枚数を増やす方法がある。
機器や施設の限られたスペース内で、最大限に冷却能力を上げる必要がある場合には、ラジエータの厚みを増やす方法とラジエータ自体の枚数を増やす方法が有効になる。しかし、低コストで入手できる大量生産の標準品のフィンとチューブサイズには限りがあるので、最終的にはラジエータの枚数を増やすことが必要になってくる。
複数のラジエータを用いたコンパクトな放熱構造の例が、特許文献1、2に開示されている。特許文献1では、図5に示すように、ラジエータを2枚重ねにして、それらにヘッダを接続し、2枚のラジエータ401a、401bを貫くように風を流す放熱構造400が開示されている。特許文献2では、図6に示すように、ラジエータ501a、501bを対向して設置し、それらで挟まれた空間の上部に軸流送風機502を設置することで、両方のラジエータに風を送る放熱構造500が開示されている。
特許第4029000号公報 特許第3974514号公報
しかし、上述の放熱構造には、次のような課題が存在する。特許文献1で開示されている放熱構造には、送風機からの風が第一のラジエータ401aで温められてしまい、第二のラジエータ401bに当たる風の温度が上昇してしまうという課題が存在する。相変化冷却では、蒸気温度が雰囲気温度と10℃程度しか異ならないような状況が起こるため、蒸気温度と放熱する放熱風温度との差が小さくなってしまうと、性能悪化を招き、放熱面積増加の効果を十分に発揮することができないからである。
特許文献2の放熱構造においては、第一に、複数のラジエータ内部の圧力が各々異なることにより、全体としての性能が悪化するという課題が存在する。自然循環方式の相変化冷却では、気体冷媒の浮力と液体冷媒の重力及び、凝縮部と蒸発部との温度差によって生じる圧力差を利用して、冷媒循環がなされている。蒸発部と凝縮部の高低差が十分に取れないような場合や、蒸発部と凝縮部の温度差が十分に取れない場合には、冷媒駆動の動力となる配管内の圧力差が少なくなり凝縮部に導入される蒸気の速度も小さくなる。このような場合、外部環境の偏りなどによって圧力バランスが崩れ蒸気の逆流が生じる場合があり、安定的な循環を維持するには、配管内圧力バランスを精妙に調整する必要が生じる。
それ故、特許文献2の構造では、例えば、放熱部が屋外にあり日射の影響受けるような偏りの大きい外部環境においては、冷媒蒸気を2つのラジエータに等分配しても、日射の偏りといった外部環境の偏りにより凝縮性能に差が生まれる。凝縮性能に差が生じると、一方では蒸気の液化処理が遅くなって内圧が上がり、他方では内圧が下がることになる。最終的に内圧差が拡大すると、一方から他方に蒸気の逆流が起こり、全体の性能悪化が生じる可能性がある。
第二に、熱源の出力ばらつきに応じた省電力を実行し難いという課題が存在する。例えば、データセンタのサーバラックを冷却するために相変化冷却器を実装する場合などでは、サーバの発熱量が稼働率により大きく変動するため、冷却電力を節約するためにファン電力を調整する必要がある。しかし、発熱量が大きく低下した場合には凝縮機能として2枚のラジエータの上部の一部分しか使用せず、実質的には1枚のラジエータ分で十分な場合がある。このような場合、凝縮部が2枚ある構成では十分な省電力を実現できない。
第三に、送風機の風量を増やさなければならないという課題が存在する。具体的には、相変化冷却器のラジエータのフィンでは、コルゲート加工などの表面積を多くする加工がされているため、空気の圧力損失がプレートフィンと比較して大きい。特に、特許文献2の放熱構造をコンパクトにしようとする場合には、2枚のラジエータを、互いの距離ができるだけ近づくようにして実装する必要がある。その結果として、ラジエータを通り抜けた風が、その進路を変えて送風器の位置まで輸送される過程おいて、圧力損失が大きくなる。このため、軸流送風機は圧力損失に弱いため十分な風速を得られず、所望の風速を得るためには送風機電力が大きくなってしまう課題がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、省スペースかつ低コストで高発熱密度の熱源を冷却することが可能な、相変化方式の冷却器とその放熱構造を提供することを目的とする。特に、本発明は、蒸発部と凝縮部の高低差が少なく、屋外などの外乱が大きい状況に設置された場合においても、高発熱密度の熱源を冷却することが可能な、コンパクトな構成の放熱構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係る放熱構造は、冷媒の相変化を利用した冷却器の放熱構造であって、仕切り板と、前記仕切り板の一方の主面側に配された第一凝縮部と、前記仕切り板の他方の主面側に配された第二凝縮部と、前記仕切り板と前記第一凝縮部との間に配された第一遠心送風機と、前記仕切り板と前記第二凝縮部との間に配された第二遠心送風機と、前記第一凝縮部と前記第二凝縮部とで挟まれた空間の露出部分を覆う壁板と、を備え、前記壁板は、前記第一凝縮部と前記第二凝縮部のいずれとも対向しない方向に開口部を有し、前記第一遠心送風機は、前記第一凝縮部側から吸い込んだ空気を前記開口部に向けて吐き出すように配され、前記第二遠心送風機は、前記第二凝縮部側から吸い込んだ空気を前記開口部に向けて吐き出すように配されている。
また、上記の目的を達成するため、本発明の他の一態様に係る放熱構造は、冷媒の相変化を利用した冷却器の放熱構造であって、4つの凝縮部と、それらで囲まれた空間において、各々の前記凝縮部と対向する位置に一つずつ配された遠心送風機と、前記空間の露出部分を覆う壁板と、を備え、前記壁板は、4つの凝縮部のいずれとも対向しない方向に開口部を有し、4つの前記遠心送風機は、いずれも、各々対向する凝縮部から吸い込んだ空気を前記開口部に向けて吐き出すように配されている。
また、上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係る冷却器は、本発明の上記態様に係る放熱構造と、前記放熱構造と蒸気管で接続された蒸発部と、を有し、前記蒸発部の放熱量を、前記蒸発部における空気の通過量および空気の通過前後の温度差によって評価する機構を備えている。
本発明によれば、省スペースかつ低コストで高発熱密度の熱源を冷却することが可能な、相変化方式の冷却器とその放熱構造を提供することができる。特に、本発明によれば、蒸発部と凝縮部の高低差が少なく、屋外などの外乱が大きい状況に設置された場合においても、高発熱密度の熱源を冷却することが可能な、コンパクトな構成の放熱構造を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る放熱構造の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る放熱構造を備えたモジュラー型データセンタの断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る放熱構造を備えたモジュラー型データセンタの断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る放熱構造の上面図である。 本発明に関連する放熱構造の断面図である。 本発明に関連する放熱構造の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同じ機能を有する構成には同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。また、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る放熱構造の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る放熱構造100の斜視図である。放熱構造100は、蒸気ヘッダ102および液ヘッダ103を備えた2つの凝縮部101、仕切り板104、2つの遠心送風機(遠心ファン)105、蒸気ヘッダ接続管106、液ヘッダ接続管107、凝縮部101の内圧を把握する温度センサ110、壁板111、を備えている。
凝縮部101は、気相冷媒を液相冷媒に相変化させることにより、気相冷媒による外気への放熱を促す機能を有するものである。凝縮部101は、仕切り板104の一方の主面側、他方の主面側に、それぞれ一つずつ配されている。以下、仕切り板104の一方の主面側に配されている凝縮部101を第一凝縮部101aと呼び、仕切り板104の他方の主面側に配されている凝縮部101を第二凝縮部101bと呼ぶ。
遠心送風機105は、仕切り板104と第一凝縮部101aとの間、仕切り板104と第二凝縮部101bとの間に、それぞれ1つずつ配されている。以下、仕切り板104と第一凝縮部101aとの間に配されている遠心送風機105を第一遠心送風機105aと呼び、仕切り板104と第二凝縮部101bとの間に配されている遠心送風機105を第二遠心送風機105bと呼ぶ。
第一凝縮部101、第二凝縮部101bは、いずれも内圧を検出する機構を備え、検出された内圧に応じて、それぞれが対向する第一遠心送風機105a、第二遠心送風機105bの出力を調整する機構(不図示)を備えていることが好ましい。これにより、凝縮部間の内圧差をより正確に把握することができる。
内圧を検出する機構としては、例えば、温度センサを用い、各凝縮部の内圧を冷媒の飽和蒸気圧から換算することによって把握する機構が挙げられる。差圧がある場合には、圧力の高い方の凝縮部と対になっている遠心送風機の出力を、圧力の低い方の凝縮部と対になっている遠心送風機の出力に比べて小さく設定することにより、凝縮性能の不均衡を防ぎ、圧力差拡大による冷媒の逆流を防ぐことができる。
蒸気ヘッダ接続管(配管)106は、第一凝縮部101aの蒸気ヘッダ102と第二凝縮部101bの蒸気ヘッダ102とを、それぞれの内部の蒸気が流通するように接続している。液ヘッダ接続管(配管)107は、第一凝縮部101aの液ヘッダ102と第二凝縮部101bの液ヘッダ102とを、それぞれの内部の液体が流通するように接続されている。
壁板111は、第一凝縮部101aと第二凝縮部101bとで挟まれた空間の露出部分、すなわち、第一凝縮部101aまたは第二凝縮部101bのいずれにも覆われていない部分を覆っている。また、壁板111は、第一凝縮部101a、第二凝縮部101bのいずれとも対向しない方向に開口部111aを有している。図1では、当該空間から見て、第一凝縮部101a側、第二凝縮部101b側以外の4方向のうち3方向が壁板111で覆われ、残りの1方向(上側)が開口部111aとなっている例を示している。
第一遠心送風機105aは、第一凝縮部101a側から吸い込んだ空気を、この開口部111aに向けて吐き出すように配されている。また、第二遠心送風機105bは、第二凝縮部101b側から吸い込んだ空気を、同じ開口部111aに向けて吐き出すように配されている。つまり、第一凝縮部101a、第二凝縮部101bを通過して当該空間に流入する空気の方向は、それぞれ、第一遠心送風機105a、第二遠心送風機105bによって、開口部111aの位置に向かうように所定の角度(図1では略90度)変わることになる。
図2は、主に、放熱構造100と、蒸発部203と、それらを接続する蒸気管204、液管205とで構成される相変化冷却器120を実装した、モジュラー型データセンタ200の断面図である。放熱構造100は、モジュラー型データセンタ200の建屋201の屋根の上に設置されている。相変化冷却器120は、蒸発部203の放熱量を、蒸発部203における空気の通過量および空気の通過前後の温度差によって評価する機構(不図示)を備えている。
蒸発部203は、液相冷媒を気相冷媒に相変化させることにより、液相冷媒による発熱体(ここではサーバラック202)からの吸熱を促す機能を有するものであり、建屋の内部において、サーバラック202に隣接するように設置されている。
蒸気管204は、その一端が、蒸気管継手108を介して放熱構造100を構成する蒸気ヘッダ接続管106に接続され、他端が蒸発部203に接続されている。液管205は、その一端が、液管継手109を介して放熱構造100を構成する液ヘッダ103に接続され、他端が蒸発部203に接続されている。
図3は、図2に示すモジュラー型データセンタ200の蒸発部203側から見た断面図である。建屋の内部には複数のサーバラック202が並んで配置され、それぞれのサーバラック202と対をなす放熱構造100が、建屋の屋根上に並んで配置されている。図3に示すように、モジュラー型データセンタ200では、複数のサーバラック202が互いに密接して設置され、これに伴って、放熱構造100も同様に密接して配置されている。そのため、放熱面積を増やすことを目的とした、凝縮部101の横幅(放熱構造100が並ぶ方向の幅)の拡大には限界がある。
モジュラー型データセンタ200のサイズは、海運コンテナなどが利用される例があり、高さ制限は2.5m程度であるため、放熱部101と蒸発部203の高低差は1m程度であまり大きくはない。更に、放熱部は屋根上に簡易的な屋根を付ける場合もあるが基本的に野晒しに設置されるため、外気の風や日射の影響により不均衡な条件になりやすい。
以上説明したように、本実施形態の放熱構造は、2つの凝縮部で挟まれた空間内に遠心送風機を設置し、これを用いることによって、凝縮部における空気の通過を起こさせる構造をとっている。そのため、特許文献2に開示されている放熱構造などのように、2つの凝縮部で挟まれた空間外に送風機を設ける場合に比べて少ない設置スペースで、放熱面積を拡大することができる。このような放熱構造を用いることによって、冷却器全体として使用するスペースを節約することができる。
また、本実施形態の放熱構造の構成によれば、遠心送風機が、各凝縮部に対して1つずつ割り当てられている。したがって、凝縮部間で内圧差がある場合には、圧力の高い方の凝縮部と対になっている遠心送風機の出力を、圧力の低い方の凝縮部と対になっている遠心送風機の出力に比べて小さく設定するなどして、送風機能力を調整することができる。これにより、凝縮性能の不均衡を抑えて内圧差を解消し、蒸気の逆流を抑えることができる。さらに、一部の発熱体で発熱量の低下があった場合、対応する凝縮部のみの空気の通過量が減るように送風機の出力を下げることができ、電力消費によるコストを低く抑えることができる。このような放熱構造を用いることによって、蒸気の逆流に伴う冷却器全体としての冷却性能の低下を防ぐことができ、また、冷却器全体として使用する電力を節約することができる。
また、本実施形態の放熱構造では、空気を輸送する手段として送風圧力の大きい遠心送風機が用いられる。遠心送風機は、流入した空気を遠心方向にある開口部に向けて効率よく流すことができる。そのため、凝縮部を通過した空気の流入スペースが狭いなどの構造上の理由により、送風のための圧力損失が大きい場合であっても、凝縮部から開口部へ効率良く空気を流通させることができ、その結果、凝縮部において十分な量の空気を通過させることができる。
さらに、遠心送風機を経由して開口部へ送られる空気の流れは、凝縮部に対して平行であるため、凝縮部のフィンに対する空気の流速(風速)を効率的に増加させることができる。したがって、凝縮部からの流入方向に対して90度曲った方向にある軸流送風機を用いて、凝縮部に空気を送る場合と比べて、性能の向上が期待できる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る放熱構造の構成について説明する。図4は、本実施形態に係る放熱構造300の上面図を示す。放熱構造300は、蒸気ヘッダ接続管(配管)106上の蒸気管継手(接続部)108と一方の凝縮部101(図4では第一凝縮部101a)との間に設けられたバルブ301と、第一凝縮部101aと第2凝縮部101bのそれぞれに接続された温度センサ302と、を備えている。ここで用いる温度センサ302は、各凝縮部における通過前後の空気の温度を測定するものである。また、放熱構造300は、第一凝縮部101a、第二凝縮部101bの放熱量に応じて、バルブ301の開閉を制御する機構(不図示)を備えている。その他の部分の構成については、第1の実施形態の放熱構造100の構成と同様である。
本実施形態の放熱構造300によれば、第一実施形態に係る放熱構造100で得られる効果に加え、次に述べるような省電力の効果が得られる。
放熱構造300では、第一凝縮部101a、第二凝縮部101bの放熱量を検出する機構(不図示)を備えている。放熱量は、第一凝縮部101a、第二凝縮部101bを通過する空気の量(風量)および空気の通過前後の温度差から検出することができる。第一凝縮部101a、第二凝縮部101bを通過する空気の量は、送風機の出力から求めることができる。
そこで、例えば、2つの発熱量の総量を2つの送風機105及び凝縮部101で放熱する場合より、1つの送風機105及び凝縮部101で放熱する場合の方が、消費する電力が低いと判断される場合には、バルブ301を閉じる。これにより、バルブが接続された側の凝縮部101(図4では第一凝縮部101a)に風を送っている送風機の電力が0になり、最小電力で冷却することが可能となる。
また、反対に、2つの発熱量の総量を2つの送風機105及び凝縮部101で放熱する場合より、1つの送風機105及び凝縮部101で放熱する場合の方が、消費する電力が高いと判断される場合には、バルブ301を開ける。この場合は、第一実施形態の放熱構造100と同じ状態となる。
なお、総発熱量の把握は、蒸発部の前後の温度差及びサーバ風量から算出することもできる。また、サーバ自体に稼働状況を算出し送信する機能を備え、その情報をバルブ制御部に送信させることで、バルブ開閉の制御を行うこともできる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る、放熱構造の構成について説明する。放熱構造は、4つの凝縮部と、それらで囲まれた空間において、各々の凝縮部と対向する位置に一つずつ配された遠心送風機と、空間の露出部分を覆う壁板と、を備えている。ここでの露出部分は、4つの凝縮部のいずれにも覆われていない部分を意味している。壁板は、4つの凝縮部のいずれとも対向しない方向に開口部を有している。4つの遠心送風機は、いずれも、各々対向する凝縮部から吸い込んだ空気を、この開口部に向けて吐き出すように配されている。
本実施形態の放熱構造では、凝縮部が4か所に設けられ、4方向に放熱できるように構成されている。したがって、凝縮部が2か所にしか設けられていない第1の実施形態、第2の実施形態の放熱構造に比べ、放熱面積の合計を大きくすることができ、優れた冷却機能を得ることができる。
また、本実施形態の放熱構造でも、各蒸気ヘッダ接続管にバルブを設けるなどして、使用する凝縮部の数を選択可能な構造とすることにより、使用電力が最適となるように調整を行うことができる。
100 放熱構造
101 凝縮部
101a 第一凝縮部
101b 第二凝縮部
102 蒸気ヘッダ
103 液ヘッダ
104 仕切り板
105 遠心送風機
105a 第一遠心送風機
105b 第二遠心送風機
106 蒸気ヘッダ接続管
107 液ヘッダ接続管
108 蒸気管継手
109 液管継手
110 温度センサ
111 壁板
111a 開口部
120 冷却器
200 モジュラー型データセンタ
201 建屋
202 サーバラック
203 蒸発部
204 蒸気管
205 液管
301 バルブ
302 温度センサ
300 放熱構造

Claims (9)

  1. 冷媒の相変化を利用した冷却器の放熱構造であって、
    仕切り板と、
    前記仕切り板の一方の主面側に配された第一凝縮部と、
    前記仕切り板の他方の主面側に配された第二凝縮部と、
    前記仕切り板と前記第一凝縮部との間に配された第一遠心送風機と、
    前記仕切り板と前記第二凝縮部との間に配された第二遠心送風機と、
    前記第一凝縮部と前記第二凝縮部とで挟まれた空間の露出部分を覆う壁板と、を備え、
    前記壁板は、前記第一凝縮部と前記第二凝縮部のいずれとも対向しない方向に開口部を有し、
    前記第一遠心送風機は、前記第一凝縮部側から吸い込んだ空気を前記開口部に向けて吐き出すように配され、
    前記第二遠心送風機は、前記第二凝縮部側から吸い込んだ空気を前記開口部に向けて吐き出すように配されていることを特徴とする放熱構造。
  2. 前記第一凝縮部の内圧と前記第二凝縮部の内圧との差に応じて、前記第一遠心送風機および前記第二遠心送風機に供給する電力を制御する機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の放熱構造。
  3. 前記第一凝縮部、前記第二凝縮部は、いずれも蒸気ヘッダおよび液ヘッダを備えており、前記第一凝縮部の液ヘッダと前記第二凝縮部の液ヘッダとが、互いに配管で接続されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の放熱構造。
  4. 前記第一凝縮部の蒸気ヘッダと前記第二凝縮部の蒸気ヘッダとが、互いに配管で接続されていることを特徴とする請求項3に記載の放熱構造。
  5. 二つの前記蒸気ヘッダを接続する配管は、前記第一凝縮部、前記第二凝縮部に蒸気を導入する蒸気管との接続部を有し、前記接続部と片方の前記蒸気ヘッダとの間にバルブを有し、前記第一凝縮部、前記第二凝縮部の放熱量に応じて前記バルブの開閉を制御する機構を備えていることを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の放熱構造。
  6. 前記第一凝縮部、前記第二凝縮部について、それぞれの内圧を、それぞれの温度によって評価する機構を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の放熱構造。
  7. 前記第一凝縮部、前記第二凝縮部について、それぞれの放熱量を、それぞれにおける空気の通過量および空気の通過前後の温度差によって評価する機構を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の放熱構造。
  8. 冷媒の相変化を利用した冷却器の放熱構造であって、
    4つの凝縮部と、
    それらで囲まれた空間において、各々の前記凝縮部と対向する位置に一つずつ配された遠心送風機と、
    前記空間の露出部分を覆う壁板と、を備え、
    前記壁板は、4つの凝縮部のいずれとも対向しない方向に開口部を有し、
    4つの前記遠心送風機は、いずれも、各々対向する凝縮部から吸い込んだ空気を前記開口部に向けて吐き出すように配されていることを特徴とする放熱構造。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の放熱構造と、前記放熱構造と蒸気管で接続された蒸発部と、を有し、
    前記蒸発部の放熱量を、前記蒸発部における空気の通過量および空気の通過前後の温度差によって評価する機構を備えていることを特徴とする冷却器。
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