JP2017090894A - 偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]偏光子、保護膜(A)及びコーティング層をこの順に有する偏光板であって、
前記コーティング層における前記偏光子から遠い側の面の凹凸平均間隔Smが10μm以下である偏光板。
[2]前記コーティング層が、シリカ粒子を含む[1]に記載の偏光板。
[3]前記シリカ粒子が、重合性不飽和基を有する有機化合物で表面修飾された粒子である[2]に記載の偏光板。
[4]前記シリカ粒子の重量平均粒子径が、1〜20nmである[2]または[3]に記載の偏光板。
[5]前記コーティング層が、ハードコート層である[1]〜[4]のいずれかに記載の偏光板。
[6]前記コーティング層の鉛筆硬度が、HB以上である[1]〜[5]のいずれかに記載の偏光板。
[7]前記コーティング層の視感度補正透過率が、80%以上である[1]〜[6]のいずれかに記載の偏光板。
[8]前記偏光子の厚みが、30μm以下である[1]〜[7]のいずれかに記載の偏光板。
[9]前記保護膜(A)が、輝度向上フィルムを含む[1]〜[8]のいずれかに記載の偏光板。
[10]前記保護膜(A)が、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びポリカーボネート系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む[1]〜[9]のいずれかに記載の偏光板。
[11]前記保護膜(A)が、面内位相差を有する[1]〜[10]のいずれかに記載の偏光板。
[12]前記偏光子における前記コーティング層から遠い側の面に保護膜(B)を有する[1]〜[11]のいずれかに記載の偏光板。
[13][1]〜[12]のいずれかに記載の偏光板を有する液晶表示装置。
[偏光子]
偏光子としては、光学軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、光学軸に直交する振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する光学フィルムが好ましく、具体的には、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素(ヨウ素又は二色性有機染料)が吸着配向された偏光子が挙げられる。
保護膜(A)は、偏光子に積層されて設けられることが好ましい。保護膜(A)は、透光性を有する熱可塑性樹脂を含むことが好ましく、機械強度や熱安定性も良好な熱可塑性樹脂を含むことがよりに好ましい。熱可塑性樹脂として、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;セルロースエステル系樹脂のようなセルロース系樹脂(トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース);ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂の共重合体のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリイミド系樹脂等を挙げることができる。保護膜は、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびポリカーボネート系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含むことが好ましい。
下記式:
R0=(nx−ny)×d
Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
で定義される。位相差フィルムの面内位相差値R0、厚み方向位相差値Rthは、液晶表示装置に使用される画像表示素子の種類に合わせて適切に調整される。上記式においてnxは面内遅相軸方向の屈折率、nyは面内進相軸方向(面内遅相軸方向と直交する方向)の屈折率、nzは厚み方向の屈折率、dはフィルムの厚みである。画像表示素子が有機EL表示素子である場合、位相差フィルムは例えば1/4λ板等が挙げられる。
輝度向上フィルムは、液晶表示装置等における輝度の向上を目的として使用される。輝度向上フィルムとしては、屈折率異方性が互いに異なる薄膜フィルムを複数枚積層して反射率に異方性が生じるように設計された反射型偏光分離シート、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持した円偏光分離シート等が挙げられる。また輝度向上フィルムとしては、3M社製のAdvanced Polarized Film,Version 3等の市販品を適用することもできる。
本発明の偏光板は、偏光子、保護膜(A)、およびコーティング層をこの順に含む偏光板であり、さらに偏光子におけるコーティング層から遠い側には保護膜(B)を有することが好ましい。この場合、偏光板は、保護膜(B)、偏光子、保護膜(A)、およびコーティング層をこの順に有する構成である。さらに保護膜(B)は、偏光子に積層されることが好ましい。保護膜(B)としては、上記説明した保護膜(A)と同様の保護膜を選択することができる。
[コーティング層]
本発明の偏光板は、偏光子、保護膜(A)、コーティング層をこの順に含むが、コーティング層は、保護膜(A)に接して設けられていることが好ましい。コーティング層とは、樹脂を含む塗工液を塗布して得られる層のことをいい、コーティング層は(メタ)アクリル系樹脂から形成されることが好ましく、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。コーティング層としては、防眩層、ハードコート層、低屈折率層、反射防止層、帯電防止層、防汚層、またはこれらのうち2以上の機能(特性)を兼ね備えた層が挙げられ、中でもハードコート層が好ましい。本発明の偏光板が有するコーティング層における偏光子から遠い側の面は、以下の式(1)で表される表面特性を満たす。Smは5μm以下であることが好ましく、4μm以下であることがより好ましい。通常コーティング層における偏光子から遠い側の面は、バックライトユニットと貼り合わせるための両面テープを貼り付ける面である。
(1)Sm≦10
式(1)において、Smはコーティング層における光源側の面の凹凸の平均間隔を表す。単位はμmである。
コーティング層における偏光子から遠い側の面が、上記式(1)を満たすことで、コーティング層表面が微細な表面凹凸を有するので、偏光板とバックライトユニットとを接合した後の工程内での搬送や落下等の衝撃によるコーティング層と両面テープ等の部材との間の剥がれを防止することができる。
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2はハロゲン原子又は下記式で表される基を表す。)
本発明の偏光板の構成例を図1および3〜5を参照して説明する。
図1において偏光板10は、偏光子13とコーティング層16とを有し、偏光子13とコーティング層16との間には保護膜(A)14を有し、偏光子におけるコーティング層から遠い側の面に保護膜(B)15を有している。また偏光板10は、画像表示素子20と偏光板とを貼合するために、保護膜15のコーティング層から遠い側の面に粘着剤層17が積層された粘着剤層付き偏光板である。
本発明の偏光板は、液晶表示装置等の各種装置に好ましく使用することができ、透過型や半透過型の液晶表示装置に特に好ましく使用することができる。液晶表示装置等を形成する画像表示素子としては、VAモード、IPSモード、TNモード、FFSモード、AFFSモード、OCBモード、ブルー相の液晶使用した液晶駆動モードなどの画像表示素子が挙げられる。さらに、液晶表示装置には、画像表示素子、本発明の偏光板の以外に、プリズムアレイシート、レンズアレイシート、光拡散板、バックライト等の液晶表示装置で使用される公知の部材を設けることができる。
本発明の偏光板を液晶表示装置に使用する場合、本発明の偏光板を画像表示素子のバックライト側に設置することが好ましく、偏光板中のコーティング層がバックライトに最も近い層となるように設置することがより好ましい。また、本発明の偏光版を画像表示素子の両側に設置してもよい。
図2を参照して本発明の偏光板を有する液晶表示装置の構成の一例を説明する。
画像表示素子20のバックライト側には、粘着剤付き偏光板10が粘着剤層17を介して貼合されている。さらに粘着剤付き偏光板10のコーティング層16とバックライトユニット40とが、両面テープ41により貼り合わされている。バックライトは、光源(図示していない)、導光板42、およびプリズムアレイシート43を備えている。
厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム〔コニカミノルタオプト(株)製の商品名「KC4UY」〕を使用した。トリアセチルセルロースフィルムの片面に特開平9-100111に記載の重合性不飽和基を有する有機化合物で表面修飾されたシリカ粒子(重量平均粒子径は、1〜20nmであった。)を新中村化学工業(株)より入手したアクリル系ハードコート樹脂2種類(品名;A-DCP、UA-1100H)と混合したものをバーコーターにより塗工し、80℃の恒温槽で1分間乾燥させた。Fusion UV Systems社製の紫外線照射システム及び専用のDバルブにより、ラインスピード9.6、バルブ高さ45mm、UV出力を65%に設定した後、塗工面側から照射量350mJ/cm2の条件で紫外線を照射して、コーティング層としてハードコート層を形成し、ハードコート層を有するトリアセチルセルロースフィルムを得た。ハードコート層の鉛筆硬度を測定したところ、Fであった。
輝度向上フィルム(3M社製のAdvanced Polarized Film,Version 3)を使用した。前記輝度向上フィルムのポリカーボネート面に製造例1と同様の手法により、コーティング層としてハードコート層を形成し、ハードコート層を有する輝度向上フィルムを得た。ハードコート層の鉛筆硬度を測定したところ、Fであった。
輝度向上フィルム(3M社製のAdvanced Polarized Film,Version 3)を使用した。前記輝度向上フィルムのポリカーボネート面に製造例1に記載の条件からUV出力を60%、照射量290mJ/cm2に変更したこと以外は同様の手法により、コーティング層としてハードコート層を形成し、ハードコート層を有する輝度向上フィルムを得た。ハードコート層の鉛筆硬度を測定したところ、HBであった。
輝度向上フィルム(3M社製のAdvanced Polarized Film,Version 3)を使用した。前記輝度向上フィルムのポリカーボネート面に製造例1に記載の条件からUV出力を55%、照射量230mJ/cm2に変更したこと以外は同様の手法により、コーティング層としてハードコート層を形成し、ハードコート層を有する輝度向上フィルムを得た。ハードコート層の鉛筆硬度を測定したところ、Bであった。
厚み30μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を、乾式延伸により約5倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、60℃の純水に1分間浸漬した後、水100部に対して、ヨウ素0.05部、およびヨウ化カリウム5部を含有する水溶液に28℃で60秒間浸漬した。水100部に対して、ヨウ化カリウム8.5部およびホウ酸8.5部を含有する水溶液に72℃で300秒間浸漬した。引き続き26℃の純水で20秒間洗浄した後、65℃で乾燥し、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された厚み11μmの偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護膜(B)として厚み23μmのシクロオレフィン系樹脂からなる延伸されていないフィルム(日本ゼオン(株)製の商品名「ZEONOR」)を貼合した。偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布して、厚み20μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例1で得られたハードコート層を有するトリアセチルセルロースフィルムと偏光子とを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合して、偏光板を得た。
実施例1と同様にして、偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護膜(B)として厚み23μmのシクロオレフィン系樹脂からなる延伸されていないフィルム(日本ゼオン(株)製の商品名「ZEONOR」)を貼合した。偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布して、厚み20μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例2で得られたハードコート層を有する輝度向上フィルムと偏光子とを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合して、偏光板を得た。
実施例1と同様にして、偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護膜(B)として厚み23μmのシクロオレフィン系樹脂からなる延伸されていないフィルム(日本ゼオン(株)製の商品名「ZEONOR」)を貼合した。偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布して、厚み20μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、保護膜として厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタオプト(株)製の商品名「KC4UY」)と偏光子とを貼合した。該トリアセチルセルロースフィルムに、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯L2」、アクリル系粘着剤)を塗布し、厚み5μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例2で得られたハードコート層を有する輝度向上フィルムを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合して、偏光板を得た。この場合、保護膜(A)は、トリアセチルセルロースフィルムと輝度向上フィルムとの積層膜である。
実施例1と同様にして、偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護膜として厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタオプト(株)製の商品名「KC4UY」)を貼合した。該トリアセチルセルロースフィルムに、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯L2」、アクリル系粘着剤)を塗布し、厚み5μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例2で得られたハードコート層を有する輝度向上フィルムを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合した。さらに、偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布し、厚み20μmの粘着剤層を形成して、偏光板を得た。この場合、保護膜(A)は、トリアセチルセルロースフィルムと輝度向上フィルムとの積層膜である。
実施例1と同様にして、偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護膜(B)として厚み23μmのシクロオレフィン系樹脂からなる延伸されていないフィルム(日本ゼオン(株)製の商品名「ZEONOR」)を貼合した。偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布して、厚み20μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例3で得られたハードコート層を有する輝度向上フィルムと偏光子とを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合して、偏光板を得た。
実施例1と同様にして、偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護膜(B)として厚み23μmのシクロオレフィン系樹脂からなる延伸されていないフィルム(日本ゼオン(株)製の商品名「ZEONOR」)を貼合した。偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布して、厚み20μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例4で得られたハードコート層を有する輝度向上フィルムと偏光子とを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合して、偏光板を得た。
厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタオプト(株)製の商品名「KC4UY」)を使用した。トリアセチルセルロースフィルムの片面にシリカ粒子を含有しない新中村化学工業(株)より入手したアクリル系ハードコート樹脂2種類(品名;A-DCP、UA-1100H)を混合したものをバーコーターにより塗工し、80℃の恒温槽で1分間乾燥させた。Fusion UV Systems社製の紫外線照射システム及び専用のDバルブにより、ラインスピード9.6、バルブ高さ45mm、UV出力を65%に設定した後、塗工面側から照射量350mJ/cm2の条件で紫外線を照射して、コーティング層としてハードコート層を形成し、ハードコート層を有するトリアセチルセルロースフィルムを得た。ハードコート層の鉛筆硬度を測定したところ、HB以下であった。
輝度向上フィルム(3M社製のAdvanced Polarized Film,Version 3)を使用した。前記輝度向上フィルムのポリカーボネート面に製造例5同様の手法により、コーティング層としてハードコート層を形成し、ハードコート層を有する輝度向上フィルムを得た。ハードコート層の鉛筆硬度を測定したところ、HB以下であった。
実施例1と同様にして、偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護膜(B)として厚み23μmのシクロオレフィン系樹脂からなる延伸されていないフィルム(日本ゼオン(株)製の商品名「ZEONOR」)を貼合した。偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布して、厚み20μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例5で得られたハードコート層を有するトリアセチルセルロースフィルムと偏光子とを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合して、偏光板を得た。
実施例1と同様にして、偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護層(B)として厚み23μmのシクロオレフィン系樹脂からなる延伸されていないフィルム(日本ゼオン(株)製の商品名「ZEONOR」)を貼合した。偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布して、厚み20μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例6で得られたハードコート層を有する輝度向上フィルムと偏光子とを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合して、偏光板を得た。
実施例1と同様にして、偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護膜(B)として厚み23μmのシクロオレフィン系樹脂からなる延伸されていないフィルム(日本ゼオン(株)製の商品名「ZEONOR」)を貼合した。偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布して、厚み20μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、保護膜として厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタオプト(株)製の商品名「KC4UY」)と偏光子とを貼合した。該トリアセチルセルロースフィルムに、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯L2」、アクリル系粘着剤)を塗布し、厚み5μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例6で得られたハードコート層を有する輝度向上フィルムを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合して、偏光板を得た。この場合、保護膜(A)は、トリアセチルセルロースフィルムと輝度向上フィルムとの積層膜である。
実施例1と同様にして、偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の一方の面に、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレから入手した商品名「KL−318」)を3部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤(田岡化学工業(株)製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液)を1.5部添加した水系のエポキシ系接着剤を塗布し、保護膜として厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタオプト(株)製の商品名「KC4UY」)を貼合した。該トリアセチルセルロースフィルムに、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯L2」、アクリル系粘着剤)を塗布し、厚み5μmの粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を介して、製造例6で得られたハードコート層を有する輝度向上フィルムを、ハードコート層が偏光板の最表面になるように貼合した。さらに、偏光子のもう一方の面には、粘着剤(リンテック(株)製の商品名「♯KZ」、アクリル系粘着剤)を塗布し、厚み20μmの粘着剤層を形成して、偏光板を得た。この場合、保護膜(A)は、トリアセチルセルロースフィルムと輝度向上フィルムとの積層膜である。
実施例1〜6、比較例1〜4で得られた偏光板をSENSOFAR社製の三次元顕微鏡“PLμ 2300”により、対物レンズの倍率を50倍とし、共焦点モードにて、コーティング層の表面特性(凹凸平均間隔;Sm)を求めた。測定面積は255μm×185μmとした。また、サンプルの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤により、偏光板をガラス基板に貼合した状態(コーティング層の凹凸面が表面となる)で測定した。その結果を表1に示す。
実施例1〜6、比較例1〜4で得られた偏光板におけるコーティング層から遠い側の面を、120mm×200mmのソーダガラスの一面に粘着剤を使用し、各偏光板とソーダガラスとを貼合する。次に日東電工(株)製バックライトテープNo.5603BNを幅25mm、長さ100mmにカットし、偏光板のコーティング層に前記バックライトテープの粘着面を貼合する。このとき、バックライトテープをガラスから30〜40mmはみ出させた。得られたバックライトテープ、偏光板、ソーダガラスをこの順に有する積層体を23℃/50%の雰囲気下にて24hr養生させた。
上記積層体における前述のガラスから30〜40mmはみ出させておいたバックライトテープを、(株)島津製作所のオートグラフAGS−50NX型引張試験機のチャックに挟み、23℃/50%の雰囲気下、300mm/分の引張速度で180度剥離させたときのバックライトテープ密着力を測定した。その結果を表1に示す。
液晶セルに実施例1〜6、比較例1〜4で得られた偏光板を貼り付けた。さらに偏光板中のコーティング層とバックライトユニットとを日東電工(株)製バックライトテープNo.5603BNを介して接合した液晶モジュールを、150cmの高さから、大理石の台の平面と液晶モジュールの面(計6面)とが重なり合うように落下させた。液晶モジュールの各面について合計6回落下させ、バックライトテープとコーティング層の界面の密着度合いを試験した。バックライトテープの端部がコーティング層から剥がれたときは、界面変化ありとみなし、剥がれが認められないときは界面変化なしとみなした。その結果を表1に示す
製造例1および2、並びに製造例5および6で得られたコーティング層を有する保護膜の透過率(A)と、コーティング層を形成する塗工液を塗工する前の保護膜(輝度向上フィルム及び、トリアセチルセルロースフィルム)の透過率(B)を測定した。透過率(A)は透過率(B)を100%とした場合の相対的値とした。積分球付き分光光度計(日本分光株式会社製、V7100)により測定した。波長380〜780nmの範囲においてMD透過率とTD透過率を求め、式(1)に基づいて各波長における単体透過率を算出し、さらにJIS Z 8701の2度視野(C光源)により視感度補正を行い、視感度補正単体透過率(Ty)を求めた。その結果を表2に示す。
上記において、「MD透過率」とは、グラントムソンプリズムから出る偏光の向きと偏光板の透過軸を平行にしたときの透過率であり、式(1)においては「MD」と表す。また、「TD透過率」とは、グラントムソンプリズムから出る偏光の向きと偏光板の透過軸を直交にしたときの透過率であり、式(1)においては「TD」と表す。
単体透過率(%)=(MD+TD)/2 式(1)
13,53,63,73;偏光子
14,15,55,65,68,74;保護膜
16,58,69,77;コーティング層
17,56,57,66,67,72,76;粘着層
20;画像表示素子
30;液晶表示装置
40;バックライトユニット
41;両面テープ
42;導光板
43;プリズムアレイシート
54,64,75;輝度向上フィルム
Claims (13)
- 偏光子、保護膜(A)及びコーティング層をこの順に有する偏光板であって、
前記コーティング層における前記偏光子から遠い側の面の凹凸平均間隔Smが10μm以下である偏光板。 - 前記コーティング層が、シリカ粒子を含む請求項1に記載の偏光板。
- 前記シリカ粒子が、重合性不飽和基を有する有機化合物で表面修飾された粒子である請求項2に記載の偏光板。
- 前記シリカ粒子の重量平均粒子径が、1〜20nmである請求項2または3に記載の偏光板。
- 前記コーティング層が、ハードコート層である請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
- 前記コーティング層の鉛筆硬度が、HB以上である請求項1〜5のいずれかに記載の偏光板。
- 前記コーティング層の視感度補正透過率が、80%以上である請求項1〜6のいずれかに記載の偏光板。
- 前記偏光子の厚みが、30μm以下である請求項1〜7のいずれかに記載の偏光板。
- 前記保護膜(A)が、輝度向上フィルムを含む請求項1〜8のいずれかに記載の偏光板。
- 前記保護膜(A)が、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びポリカーボネート系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む請求項1〜9のいずれかに記載の偏光板。
- 前記保護膜(A)が、面内位相差を有する請求項1〜10のいずれかに記載の偏光板。
- 前記偏光子における前記コーティング層から遠い側の面に保護膜(B)を有する請求項1〜11のいずれかに記載の偏光板。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の偏光板を有する液晶表示装置。
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