JP2017090347A - 絶対角度検出システムおよび絶対角度検出方法 - Google Patents

絶対角度検出システムおよび絶対角度検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017090347A
JP2017090347A JP2015223358A JP2015223358A JP2017090347A JP 2017090347 A JP2017090347 A JP 2017090347A JP 2015223358 A JP2015223358 A JP 2015223358A JP 2015223358 A JP2015223358 A JP 2015223358A JP 2017090347 A JP2017090347 A JP 2017090347A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
absolute angle
absolute
sensor
potentiometer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015223358A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6671682B2 (ja
Inventor
和田 正義
Masayoshi Wada
正義 和田
龍太 吉田
Ryuta Yoshida
龍太 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo University of Agriculture and Technology NUC
Kikuchi Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Tokyo University of Agriculture and Technology NUC
Kikuchi Seisakusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo University of Agriculture and Technology NUC, Kikuchi Seisakusho Co Ltd filed Critical Tokyo University of Agriculture and Technology NUC
Priority to JP2015223358A priority Critical patent/JP6671682B2/ja
Publication of JP2017090347A publication Critical patent/JP2017090347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6671682B2 publication Critical patent/JP6671682B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

【課題】初期状態で位置合わせをしなくても正確に絶対角度を検出することができると共に、小型化および低価格化を図る。【解決手段】アクティブキャスタに連結し、アクティブキャスタの方向を定める操舵軸と、外部から提供される駆動力を前記操舵軸に伝達する操舵ギヤ10と、操舵ギヤ10と噛合し、操舵ギヤ10の歯数が最大公倍数となるように、それぞれ異なる歯数が定められた複数のセンサギヤ13、17と、センサギヤ13、17に対応して設けられ、センサギヤ13、17の回転をそれぞれ検出するポテンショメータ5、7と、を備え、ポテンショメータ5、7が出力する電圧値の差に基づいて、アクティブキャスタの絶対角度を検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、回転軸を中心として回転する部材の絶対角度を検出する絶対角度検出システムおよび絶対角度検出方法に関する。
従来から、アクティブキャスタを制御するためには、操舵軸の絶対角度を検出することが必要不可欠であることが知られている。操舵軸の絶対角度を検出するためには、アクティブキャスタの操舵軸にアブソリュートエンコーダを取り付ける場合が多い。また、例えば、特許文献1に開示されている電動キャスタでは、キャスタの操舵軸の回転角度を検出するために、ロータリエンコーダが用いられている。このロータリエンコーダは、特許文献1の段落[0023]、[0024]および図2に記載されているように、操舵軸の回転軸上に設けられている。
特開2014−058251号公報
しかしながら、ディファレンシャル構造を有する双輪のアクティブキャスタにおいて、操舵軸の絶対角度を検出するためのアブソリュートエンコーダを取り付けることは容易ではない。これは、操舵軸の上に穴が開いており、駆動力を伝達する軸がその穴を貫通しているため、操舵軸に直接アブソリュートエンコーダを取り付けることができないからである。この場合、操舵軸とアブソリュートエンコーダとの歯数が1:1となるギヤ、またはプーリを取り付けることで、操舵軸の角度を検出することができるが、操舵軸以外の場所にアブソリュートエンコーダを取り付けることとなるため、機構の小型化が困難となってしまう。
また、アクティブキャスタの操舵軸を支える操舵ギヤは、大きな荷重を支えるため、大きな径を有している。そのため、操舵ギヤと同じ大きさのギヤを噛合させると、機構が大型化してしまう。一方、操舵ギヤに対し、歯数の少ないギヤを使用した場合は、操舵軸が1回転する際にエンコーダが多回転する。そのため、初期状態で位置合わせを行なわない限り、通常のアブソリュートエンコーダやインクリメンタルエンコーダを使用して操舵角を検出することはできない。多回転しても操舵角を検出することができるアブソリュートエンコーダは存在するが、所期位置を記憶するための電力としてバッテリを必要としたり、エンコーダ内に減速機を必要としたりするため、システムが高価になってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、初期状態で位置合わせをしなくても正確に絶対角度を検出することができると共に、小型化および低価格化を図ることができる絶対角度検出システムおよび絶対角度検出方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の絶対角度検出システムは、回転軸を中心として回転する部材の絶対角度を検出する絶対角度検出システムであって、前記部材の回転軸を中心として前記回転軸と共に回転するメインギヤと、前記メインギヤと噛合し、前記メインギヤの歯数が最大公倍数となるように、それぞれ異なる歯数が定められた複数のセンサギヤと、前記各センサギヤに対応して設けられ、前記各センサギヤの回転をそれぞれ検出する複数の角度検出センサと、を備え、前記各角度検出センサが出力する角度信号の差に基づいて、前記部材の絶対角度を検出することを特徴とする。
このように、部材の回転軸を中心として前記回転軸と共に回転するメインギヤと、前記メインギヤと噛合し、前記メインギヤの歯数が最大公倍数となるように、それぞれ異なる歯数が定められた複数のセンサギヤと、前記各センサギヤに対応して設けられ、前記各センサギヤの回転をそれぞれ検出する複数の角度検出センサとを備えるので、エンコーダを操舵軸上に設ける構成を採らずに、部材の絶対角度を正確に検出することが可能となる。
(2)また、本発明の絶対角度検出システムは、前記各角度検出センサが不感体を有する場合、前記回転軸の絶対角度と前記各角度検出センサが出力する角度信号の差とが比例関係となるように補正処理を行なう制御部をさらに備えることを特徴とする。
このように、前記各角度検出センサが不感体を有する場合、前記回転軸の絶対角度と前記各角度検出センサが出力する角度信号の差とが比例関係となるように補正処理を行なうので、例えば、可変抵抗器などのアナログ機器を用いた場合であっても、不感体の影響を解消し、アクティブキャスタ等の部材の絶対角度を正確に検出することが可能となる。
(3)また、本発明の絶対角度検出方法は、回転軸を中心として回転する部材の絶対角度を検出する絶対角度検出方法であって、前記部材の回転軸を中心として前記回転軸と共に回転するメインギヤ、前記メインギヤと噛合し、前記メインギヤの歯数が最大公倍数となるように、それぞれ異なる歯数が定められた複数のセンサギヤ、および、前記各センサギヤに対応して設けられ、前記各センサギヤの回転をそれぞれ検出する複数の角度検出センサを用い、前記各角度検出センサが出力する角度信号の差に基づいて、前記部材の絶対角度を検出することを特徴とする。
このように、前記部材の回転軸を中心として前記回転軸と共に回転するメインギヤ、前記メインギヤと噛合し、前記メインギヤの歯数が最大公倍数となるように、それぞれ異なる歯数が定められた複数のセンサギヤと、前記各センサギヤに対応して設けられ、前記各センサギヤの回転をそれぞれ検出する複数の角度検出センサとを用いるので、エンコーダを操舵軸上に設ける構成を採らずに、部材の絶対角度を正確に検出することが可能となる。
本発明によれば、エンコーダを回転軸上に設ける構成を採らずに、部材の絶対角度を正確に検出することが可能となる。その結果、初期状態で位置合わせをしなくても正確に絶対角度を検出することができると共に、小型化および低価格化を図ることが可能となる。
本発明の実施形態に係るアクティブキャスタの斜視図である。 操舵ギヤと2つのポテンショメータの取り付け位置の関係を示す図である。 アナログ式のポテンショメータのシャフトの回転角と、出力電圧との関係を示す図である。 ギヤ比mとnを7と6にした場合の操舵軸角度と各ポテンショメータの出力、電圧差、および補正処理後の電圧差の関係を示す図である。 操舵軸角度と不感帯の処理を考慮して検出された角度との関係を示す図である。 オシロスコープで計測された波形を示す図である。 角度検出実験の記録結果を示す図である。 角度検出実験の記録結果を示す図である。
本発明者は、ディファレンシャル構造を有する双輪のアクティブキャスタには、操舵軸に、駆動力を伝達する軸を貫通する穴があるため、操舵軸に直接アブソリュートエンコーダを取り付けることができない点に着目し、操舵ギヤの歯数が最大公倍数となるように、それぞれ異なる歯数が定められた複数のセンサギヤを設けることによって、各センサギヤの回転をそれぞれ検出する複数のポテンショメータが出力する電圧値の差に基づいて、アクティブキャスタの絶対角度を検出できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の絶対角度検出システムは、回転軸を中心として回転する部材の絶対角度を検出する絶対角度検出システムであって、前記部材の回転軸を中心として前記回転軸と共に回転するメインギヤと、前記メインギヤと噛合し、前記メインギヤの歯数が最大公倍数となるように、それぞれ異なる歯数が定められた複数のセンサギヤと、前記各センサギヤに対応して設けられ、前記各センサギヤの回転をそれぞれ検出する複数の角度検出センサと、を備え、前記各角度検出センサが出力する角度信号の差に基づいて、前記部材の絶対角度を検出することを特徴とする。
これにより、本発明者は、エンコーダを操舵軸上に設ける構成を採らずに、部材の絶対角度を正確に検出することを可能とした。その結果、初期状態で位置合わせをしなくても正確に絶対角度を検出すると共に、小型化および低価格化を図ることを可能とした。本実施形態では、部材として、アクティブキャスタを例にとって説明するが、本願発明は、これに限定されるわけではない。ロボットの関節や、回転軸を中心として回転する部材の絶対角度を検出する際に適用することが可能である。また、本実施形態では、角度検出センサとして、ポテンショメータを用いた例を示すが、本発明はこれに限定されるわけではなく、絶対値エンコーダなどのセンサを用いることも可能である。以下、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るアクティブキャスタの斜視図である。このアクティブキャスタ1は、2つのホイール3と、角度検出センサとしての第1のポテンショメータ5および第2のポテンショメータ7と、モータ9とを備えている。図2は、操舵ギヤと2つのポテンショメータの取り付け位置の関係を示す図である。操舵ギヤ10には、操舵軸が貫通する孔部11を有しており、第1のセンサギヤ13および第2のセンサギヤ17と噛合する。第1のセンサギヤ13には、第1のポテンショメータ5が取り付けられており、第2のセンサギヤ17には、第2のポテンショメータ7が取り付けられている。
制御基板8は、各ポテンショメータが出力する電圧値の差に基づいて、アクティブキャスタ1の絶対角度を検出する。また、各ポテンショメータが不感体を有する場合、操舵軸の絶対角度と各ポテンショメータが出力する電圧値の差とが比例関係となるように補正処理を行なう。この制御基板8は、制御部を構成する。
この構成より、操舵軸が回転するときに、第1のセンサギヤ13および第2のセンサギヤ17に対応する第1のポテンショメータ5および第2のポテンショメータ7から異なる周期を有する2種類の電圧波形を得ることができる(この電圧波形は、角度信号に対応する)。操舵軸の絶対角度を検出するためには、この2種類の電圧波形における電圧差と、操舵軸の回転角度とを一意に決定する必要がある。
ここで、操舵軸が1回転する前後で、第1のポテンショメータ5および第2のポテンショメータ7の軸が同じ角度にならない場合を考える。この場合、操舵軸が1回転するたびに第1のポテンショメータ5および第2のポテンショメータ7の軸の角度がずれ、第1のポテンショメータ5および第2のポテンショメータ7の電圧差と操舵軸の回転角度の関係が一意に決定しない。
そこで、第1のポテンショメータ5および第2のポテンショメータ7に対応する各センサギヤの歯数の最小公倍数が、操舵ギヤ10の歯数となるように、ギヤの歯数を決定する。これにより、操舵軸が1回転する際に、第1のポテンショメータ5および第2のポテンショメータ7の軸も操舵軸の回転数の整数倍だけ回転し、同じ角度に戻ることとなる。すなわち、各ポテンショメータは、1回転ごとに0Vから最大電圧まで変化する多回転タイプであり、操舵ギヤ10の歯数は、各センサギヤの最小公倍数となる様に設定してあるため、1周することでそれぞれの波形が0に戻る。
本実施形態では、第1のポテンショメータ5に対応する第1のセンサギヤ13の歯数を12とし、第2のポテンショメータ7に対応する第2のセンサギヤ17の歯数を14とし、さらに、操舵軸に対応する操舵ギヤ10の歯数を84とした。これにより、第1のセンサギヤ13と操舵ギヤ10とのギヤ比は7となり、第2のセンサギヤ17と操舵ギヤ10とのギヤ比は6となる。
図3は、アナログ式のポテンショメータのシャフトの回転角と、出力電圧との関係を示す図である。また、図4は、ギヤ比mとnを7と6にした場合の操舵軸角度と各ポテンショメータの出力、電圧差、および補正処理後の電圧差の関係を示す図である。図4において、波形(1)は電圧差の波形であり、波形(2)は第1のポテンショメータ5が出力する電圧波形であり、波形(3)は第2のポテンショメータ7が出力する電圧波形であり、波形(4)は電圧差の波形をシフトした波形である。
図3に示すように、アナログ式のポテンショメータには不感帯(θ)があり、ポテンショメータの出力が0Vである領域が不感帯の影響を受けていることを示す。第1のポテンショメータ5および第2のポテンショメータ7の両方が不感帯に入らないようにするため、波形(2)について、所期角度を5°だけオフセットする。
[2つのポテンショメータの電圧が不感帯外である場合]
2つのポテンショメータが不感帯に入っていない場合、第1のポテンショメータ5および第2のポテンショメータ7の出力電圧V[V]、V[V]は、式(1)および式(2)で表される。θ[deg]は、操舵軸角度、θ[deg]は、不感帯角度、V[V]は各ポテンショメータの最大電圧、i、jは、それぞれの電圧の波形が何番目の波形であるかを表す。
式(1)から式(2)を減算し、電圧差を求め、変形すると、式(3)が得られる。
式(3)の最初の項は、電圧差に比例して変化し、2つ目の項は、定数となる。一方、最後の項は、i、jにより変化する。そこで、最後の項による影響を除去し、操舵軸の角度と電圧差とを比例関係とするため、補正処理を行なう。0を閾値として、それ以上の電圧差から補正値を引くことによって、図4に示した波形(4)が得られる。この波形(4)を補正後の電圧差S[V]とすると、式(4)を使用して角度θc[deg]を取得することができる。ただし、回転角度が340°付近から360°までの領域では、値がマイナスの値となる。これは、iとjとの差が2となり、補正処理が不足するためである。
すなわち、絶対角度は、「各ポテンショメータの波形が何番目であるか」、ということに基づいて算出する。それぞれのポテンショメータの値を取得し、電圧差を求める。これが図4に示した波形(2)と波形(3)である。これらの波形から、0をしきい値として差分を引くと、波形(1)が得られる。この波形(1)のみでは、片方の電圧が不感帯に入った場合にノイズの様に波形がずれてしまう箇所が生じるため、不感帯に入っていないもう一方のポテンショメータの電圧を用いて角度を算出する。この処理を施したデータをファイナルデータFdとすると、このFdを式(4)に代入することで操舵軸の絶対角度を算出する。図4の波形(4)において、値が上下にずれて比例関係とならない箇所は、片方のポテンショメータの角度が不感帯内にある場合に生じる。この場合の角度の検出方法について、次に説明する。
[片方のポテンショメータの電圧が不感帯外である場合]
片方のポテンショメータが不感帯に入った場合、もう一方のポテンショメータの電圧から角度を計算する。式(1)および式(2)を変形すると、それぞれ、式(5)および式(6)が得られる。
式(5)および式(6)を用いるために、iまたはjを求める必要がある。i、jを求める方法として、初期状態の位置合わせをして、i、jをカウントするシステムを実装することも可能である。しかし、この方法の場合、インクリメンタルエンコーダとの差別化を図ることができない。そこで、本実施形態では、初期状態の位置合わせをする必要がない方法で、i、jを求める。
最初に、図4に示した波形(2)が0に戻る瞬間の波形(3)の電圧値を求める。式(5)に、V=V、およびθ=θを代入すると、式(7)が得られる。θは、波形(2)が最初に0に戻る瞬間の操舵軸角度である。
次に、式(2)に、V=V2_i、およびθ=θを代入すると、式(8)が得られる。V2_iは、波形(2)が0に戻る瞬間の波形(3)の電圧である。
式(8)に式(7)を代入し、疑似的にi=jとすると、式(9)が得られる。
式(9)は、iに比例して式(10)の値だけ変化することが分かる。
第1のポテンショメータ5が不感帯に入り、0Vを出力した場合、次の式(11)を用いて、iを推定する。V2_iは、波形(2)が最初に0に戻る瞬間の波形(3)の電圧である。jについても同様の手順で求める。ただし、求められるi、jは、−1から始まるため、求められたi、jに2を足す補正処理を行なう必要がある。
第2のポテンショメータ7が不感帯に入った場合は、測定されたV、および式(11)を式(5)に代入することによって、角度を求めることができる。図5は、操舵軸角度と不感帯の処理を考慮して検出された角度との関係を示す図である。図5において、波形(1)は補正前の波形を示し、波形(2)は補正後の波形を示す。
[検証例]
ディファレンシャル構造を有する双輪のアクティブキャスタの操舵ギヤにギヤ比7およびギヤ比6のセンサギヤをそれぞれ噛合させ、各ポテンショメータからの出力波形を検証した。
(オシロスコープによる波形の計測)
オシロスコープを使用して各ポテンショメータから出力された波形を記録し、波形の計測を行なった。図6は、オシロスコープで計測された波形を示す図である。理論上は、不感帯が0Vを示すと仮定していたが、実際にはポテンショメータの最大電圧である5Vにも不感帯が存在することが分かった。また、各ポテンショメータの不感帯が重ならないように、最大電圧の半分の電圧である2.5Vで波形が交差するように調整を行なった。
(角度検出実験)
アクティブキャスタの制御基板に本実施形態の機能を実装し、操舵軸を回転させる実験を行なった。ジョイスティックで一定速度の回転を指令し、検出された値をコンピュータで記録した。図7および図8は、この角度検出実験の記録結果を示す図である。図7において、菱形が羅列する波形(1)は第1のポテンショメータ5の出力波形であり、正方形が羅列する波形(2)は第2のポテンショメータ7の出力波形である。また、ドット状に示された波形(1)は、補正前の検出角度を示し、右下がりの概略直線で示された波形(2)は、補正後の検出角度を示す。図7および図8に示すように、不感帯の影響が残っているものの、比例関係が示されているため、補正処理ができていることが分かる。
以上説明してきたように、本実施形態では、操舵軸の回転軸上に、絶対値エンコーダの取り付けが困難な回転機構に対して、多回転する2つのセンサギヤに、それぞれポテンショメータを取り付けることによって、操舵軸の絶対角度を検出する。2つのセンサギヤは、歯数がそれぞれ異なり、操舵ギヤの歯数を最大公倍数とする歯数を有している。これにより、操舵ギヤが1回転する間に、2つのセンサギヤがそれぞれ異なる減速比で多回転し、各ポテンショメータから出力された値の差を用いて、操舵軸の絶対角度を検出することが可能となる。一方のポテンショメータが不感帯にある場合は、もう一方のポテンショメータの出力から操舵軸の角度を検出する。
なお、本実施形態では、歯数の異なる2つのセンサギヤと、それぞれのセンサギヤに対応する2つのポテンショメータを用いた例を示したが、本発明は、これに限定されるわけではない。歯数の異なる3つ以上のセンサギヤと、それぞれのセンサギヤに対応する3つ以上のポテンショメータを用いることも可能である。これにより、いずれか一つのポテンショメータが故障したとしても、操舵軸の絶対角度の検出を確実に実行することが可能となり、システムの耐性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、不感帯を有するアナログ式のポテンショメータを用いる例を示したが、不感帯の無いアブソリュートエンコーダを、センサギヤごとに設けることも可能である。アブソリュートエンコーダを用いることで、上述した補正処理が不要となり、処理の迅速化を図ることが可能である。
1 アクティブキャスタ
3 ホイール
5 第1のポテンショメータ
7 第2のポテンショメータ
8 制御基板
9 モータ
10 操舵ギヤ
11 孔部
13 第1のセンサギヤ
17 第2のセンサギヤ

Claims (3)

  1. 回転軸を中心として回転する部材の絶対角度を検出する絶対角度検出システムであって、
    前記部材の回転軸を中心として前記回転軸と共に回転するメインギヤと、
    前記メインギヤと噛合し、前記メインギヤの歯数が最大公倍数となるように、それぞれ異なる歯数が定められた複数のセンサギヤと、
    前記各センサギヤに対応して設けられ、前記各センサギヤの回転をそれぞれ検出する複数の角度検出センサと、を備え、
    前記各角度検出センサが出力する角度信号の差に基づいて、前記部材の絶対角度を検出することを特徴とする絶対角度検出システム。
  2. 前記各角度検出センサが不感体を有する場合、前記回転軸の絶対角度と前記各角度センサが出力する角度信号の差とが比例関係となるように補正処理を行なう制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の絶対角度検出システム。
  3. 回転軸を中心として回転する部材の絶対角度を検出する絶対角度検出方法であって、
    前記部材の回転軸を中心として前記回転軸と共に回転するメインギヤ、前記メインギヤと噛合し、前記メインギヤの歯数が最大公倍数となるように、それぞれ異なる歯数が定められた複数のセンサギヤ、および、前記各センサギヤに対応して設けられ、前記各センサギヤの回転をそれぞれ検出する複数の角度検出センサを用い、前記各角度検出センサが出力する角度信号の差に基づいて、前記部材の絶対角度を検出することを特徴とする絶対角度検出方法。
JP2015223358A 2015-11-13 2015-11-13 絶対角度検出システムおよび絶対角度検出方法 Active JP6671682B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223358A JP6671682B2 (ja) 2015-11-13 2015-11-13 絶対角度検出システムおよび絶対角度検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223358A JP6671682B2 (ja) 2015-11-13 2015-11-13 絶対角度検出システムおよび絶対角度検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017090347A true JP2017090347A (ja) 2017-05-25
JP6671682B2 JP6671682B2 (ja) 2020-03-25

Family

ID=58769319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015223358A Active JP6671682B2 (ja) 2015-11-13 2015-11-13 絶対角度検出システムおよび絶対角度検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6671682B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108163045A (zh) * 2018-01-12 2018-06-15 深圳市功夫机器人有限公司 一种舵轮驱动装置
JP2021055780A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 本田技研工業株式会社 変速機のシフトドラム角度検出装置
CN113104112A (zh) * 2021-05-27 2021-07-13 福建盛海智能科技有限公司 一种转向角度传感器及其测量方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63155005U (ja) * 1987-03-31 1988-10-12
JP2001505667A (ja) * 1997-09-11 2001-04-24 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 回転本体の角度の測定方法および装置
JP2015121405A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 キヤノン株式会社 アブソリュートエンコーダおよび装置
US9274026B1 (en) * 2013-02-26 2016-03-01 L-3 Communications Corp. Determining an angular position of an output gear

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63155005U (ja) * 1987-03-31 1988-10-12
JP2001505667A (ja) * 1997-09-11 2001-04-24 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 回転本体の角度の測定方法および装置
US9274026B1 (en) * 2013-02-26 2016-03-01 L-3 Communications Corp. Determining an angular position of an output gear
JP2015121405A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 キヤノン株式会社 アブソリュートエンコーダおよび装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108163045A (zh) * 2018-01-12 2018-06-15 深圳市功夫机器人有限公司 一种舵轮驱动装置
CN108163045B (zh) * 2018-01-12 2024-02-09 深圳市功夫机器人有限公司 一种舵轮驱动装置
JP2021055780A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 本田技研工業株式会社 変速機のシフトドラム角度検出装置
CN113104112A (zh) * 2021-05-27 2021-07-13 福建盛海智能科技有限公司 一种转向角度传感器及其测量方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6671682B2 (ja) 2020-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5893498B2 (ja) パワーステアリング装置およびパワーステアリング装置の制御装置
US6578437B1 (en) Sensor array for detecting rotation angle and/or torque
EP3260356A2 (en) Steering input sensor for a steer-by-wire assembly
JP6671682B2 (ja) 絶対角度検出システムおよび絶対角度検出方法
JP6625322B2 (ja) リンク作動装置
EP3023743A1 (en) Handwheel position detection system
JP2004340677A (ja) 回転角検出装置及び回転角検出方法
US20180328763A1 (en) Rotary encoder
US20170138760A1 (en) Method for deriving an absolute multiturn rotational angle of a rotating shaft, and a device therefore
US6983664B2 (en) Rotation angle detecting device, and torque detecting device
CN113335379B (zh) 手轮位置测量系统和方法
JP2008014794A (ja) 回転部材の捩り角度測定装置及び回転部材のトルク測定装置
JP5460553B2 (ja) 回転角度検出装置
CN206496726U (zh) 绝对位置测量装置及医疗设备
JP2012242114A (ja) 捩れセンサおよび駆動関節機構
JP6341141B2 (ja) トルクセンサの零点誤差の補正方法
JP5096399B2 (ja) 回転角度検出装置
KR100816423B1 (ko) 절대각 센서를 내장한 모터, 그를 이용한 조향휠 회전각측정 방법 및 시스템
JP5699972B2 (ja) ツインレゾルバ式トルクセンサ及び電動パワーアシスト装置
JP5899001B2 (ja) 操舵角検出装置
JP4120425B2 (ja) 回転角度検出装置及びトルク検出装置
JP2007256140A (ja) 回転角度・回転トルク検出装置
WO2013167953A1 (en) Torque sensor
JP5331717B2 (ja) 故障診断装置、回転角度検出装置および故障診断方法
JP2008215998A (ja) 回転軸の絶対回転角検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20151209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20181025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6671682

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250