JP2017085361A - 画像読取り装置、画像処理装置、およびコンピュータプログラム - Google Patents

画像読取り装置、画像処理装置、およびコンピュータプログラム Download PDF

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陽介 谷口
一美 澤柳
Kazumi Sawayanagi
一美 澤柳
俊彦 大竹
Toshihiko Otake
俊彦 大竹
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俊和 川口
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Abstract

【課題】複数枚の原稿についての動作を中断して再開する場合に、天地の方向の揃った複数の画像を得る。
【解決手段】画像読取り装置は、複数枚の原稿のうちの少なくとも最初に読み取る原稿について、読取り位置での天地の方向である原稿方向M8を特定する方向特定手段401と、原稿方向M8が特定された原稿の画像G11およびそれよりも後に読み取られる画像G11に対して、天地の方向M7を所定の方向に変更する天地補正処理を施すか否かを、特定された原稿方向M8に応じて決定する補正要否決定手段402と、を備える。方向特定手段401は、複数枚の原稿について行う動作を中断してその後に再開した場合に、読取りを完了していない原稿のうちの少なくとも1枚について原稿方向を特定し、補正要否決定手段402は、動作の再開後に特定された原稿方向M8に応じて、再開後に読み取った画像G11に対して天地補正処理を施すか否かを決定し直す。
【選択図】図8

Description

本発明は、シート状の原稿から画像を読み取る画像読取り装置、画像処理装置、およびコンピュータプログラムに関する。
従来より、コピー機やMFP(Multi-functional Peripheral :多機能機または複合機)のようにシート状の原稿から画像を読み取って処理する画像処理装置には、自動原稿送り装置が備えられている。自動原稿送り装置は、原稿トレイにセットされた複数枚の原稿を自動的に1枚ずつ次々に読取り位置へ搬送する。
複数枚の原稿から複数の画像を読み取って処理する場合、処理の生成物として出力する複数の画像において天地の方向の揃っていることが、処理の品質の点で好ましい。例えば、処理として複数枚の原稿からなる文書を印刷するコピージョブを行う場合に、原稿の天地の方向が揃っていなくても印刷物において画像の天地の方向が揃っているのが好ましい。
複数枚の原稿から読み取った複数の画像を天地の方向を揃えて出力するための先行技術として、特許文献1〜5に記載の技術がある。
特許文献1には、複数枚の原稿のそれぞれの画像を読み取るごとに、読み取った画像に含まれる文字の向きを検出し、文字の向きが正しい向きではない場合に、画像を正しい向きになるように回転させることが開示されている。
特許文献2には、読み取った複数の画像のすべてについて、各画像に含まれる特定パターンの位置に基づいて画像の天地左右を判定する画像処理装置が開示されている。
特許文献3には、複数枚の原稿のうちの設定された枚数の原稿について原稿方向を検知し、当該枚数の原稿の原稿方向が同一である場合に、残りの原稿については原稿方向の検知を中止することによって、処理にかかる時間を短縮することが開示されている。
特許文献4には、複数枚の原稿のうちの表裏が反転している原稿を検出してユーザに知らせ、ユーザが天地補正を選択した場合に、表裏が反転している原稿の画像に対して天地補正を行うことが開示されている。
特許文献5には、固定読取方式と走査読取方式との切換えが可能な画像読取り装置において、固定読取方式によって読み取った画像と天地の方向が同じになるように、走査読取方式の読取りに際して原稿を載置するときの基準位置を設けることが開示されている。
一方、ユーザが装置の前方および後方の2方向または前後左右の4方向といった複数の方向のいずれからでも原稿をセットすることが可能な装置に関する先行技術として、特許文献6〜8に記載の技術がある。
特許文献6には、2方向から操作するための複数の操作パネルが操作されたときの操作の方向に応じて、原稿載置ガラスの表面のうちの原稿の読取りをする領域を設定することが開示されている。
特許文献7には、原稿を載置するガラスプラテンを覆う原稿カバーを複数の方向に開閉することが開示されている。特許文献8には、原稿カバーを複数の方向に開閉するためのヒンジ構造が開示されている。
特開平4−229763号公報 特開平9−223225号公報 特開2003−92665号公報 特開2009−124422号公報 特開2001−24856号公報 特開平5−227372号公報 特開2000−347319号公報 特開2001−251460号公報
自動原稿送り装置によって複数枚の原稿を順次に搬送している途中でジャムの発生することがあり得る。ジャムが発生すると、画像処理装置は、複数枚の原稿の画像を読み取って処理するジョブ(行うべき動作)の実行を中断する。ユーザは、自動原稿送り装置内の搬送路からそこに残留している原稿を取り出して原稿トレイに再セットする。ユーザが再開を指示すると、画像処理装置はジョブを再開する。
なお、ジャム等のトラブルに因る中断のほかに、ユーザによる指示に従って動作を止める中断もある。例えば、ユーザはジョブの設定を途中で変更するためにジョブの中断を指示することがある。
ジョブの中断後にユーザが原稿を再セットする際に、ジョブの開始前に複数枚の原稿をセットしたときの方向とは異なる方向に向けて原稿をセットしてしまう可能性がある。特に、特許文献6〜8に開示される装置のように複数の方向からの操作が可能な画像処理装置においては、ジョブの開始時と再開時とでユーザの方向(向き)が変わることがあるので、原稿の方向がジョブの中断の前後で変わってしまう場合が起こりやすい。
ところが、従来においては、ジョブを中断して再開する場合に、ジョブを中断しない場合と同様に天地の方向の揃った複数の画像を得ることができなかった。
上に述べた特許文献1、2の技術のように、すべての原稿について方向を検知すると、複数の原稿から画像を読み取って出力する処理に長い時間がかかる。
特許文献3の技術では、設定された枚数の原稿の読取りが終わった後にジョブが中断した場合に、再開後に読み取られる画像の方向の検知が省略されるので、画像の天地の方向が揃わないおそれがある。
特許文献4の技術では、複数枚の原稿の中に表裏は反転していないが天地の方向が他の原稿と異なる原稿が混じっている場合に、画像の天地の方向を揃えることができない。
特許文献5の技術では、走査読取方式の読取りに際して、ユーザが基準位置で決まる正しい方向に向けて原稿を載置しなければ、固定読取方式による画像と走査読取方式による画像とで天地の方向が揃わない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、複数枚の原稿についての動作を中断して再開する場合に、天地の方向の揃った複数の画像を得ることを目的とする。
本発明の実施形態に係る画像読取り装置は、シート状の複数枚の原稿のそれぞれから順次に画像を読み取る画像読取り装置であって、前記複数枚の原稿のうちの少なくとも最初に読み取る原稿について、読取り位置での天地の方向である原稿方向を特定する方向特定手段と、前記原稿方向が特定された原稿の画像およびそれよりも後に読み取られる画像に対して、天地の方向を所定の方向に変更する天地補正処理を施すか否かを、特定された前記原稿方向に応じて決定する補正要否決定手段と、を備える。前記方向特定手段は、当該画像読取り装置が前記複数枚の原稿について行う動作を中断してその後に再開した場合に、読取りを完了していない原稿のうちの少なくとも1枚について前記原稿方向を特定し、前記補正要否決定手段は、前記動作の再開後に特定された前記原稿方向に応じて、再開後に読み取った画像に対して前記天地補正処理を施すか否かを決定し直す。
前記方向特定手段は、前記原稿方向として、前記ユーザによって指定された方向、原稿の画像を解析して検知された方向、または当該画像読取り装置の近傍におけるユーザの位置として判別された位置に対応する方向を特定するものでよい。
好ましくは、前記方向検知手段は、前記動作の再開後において、前記再セット枚数検知手段によって検知された枚数の原稿のみについて、当該原稿の画像の天地の方向を検知し、 前記補正要否決定手段は、前記方向検知手段が前記動作の再開後において画像の天地の方向を検知しない原稿の画像に対して、前記動作の中断前における最後の決定と同じ決定をする。
本発明によると、複数枚の原稿についての動作を中断して再開する場合に、天地の方向の揃った複数の画像を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る画像処理装置の概略の構成を示す図である。 画像処理装置およびその制御部のハードウェア構成を示す図である。 自動原稿送り装置およびスキャナの構成を示す図である。 原稿方向に応じて天地補正処理の内容を決定するためのテーブルの例を示す図である。 ユーザが原稿方向を指定するための画面の例を示す図である。 ユーザの位置を検知するためのカメラの平面視の配置の例を示す図である。 原稿方向を特定するためのテーブルの例を示す図である。 画像処理装置の機能的構成の例を示す図である。 画像処理装置における全体的な処理の流れの第1例を示すフローチャートである。 画像処理装置における全体的な処理の流れの第2例を示すフローチャートである。 画像処理装置における全体的な処理の流れの第3例を示すフローチャートである。
図1には本発明の一実施形態に係る画像処理装置1の概略の構成が、図2には画像処理装置1およびその制御部100のハードウェア構成が、それぞれ示されている。また、図3には自動原稿送り装置10およびスキャナ20の構成が示されている。
画像処理装置1は、コピー機、プリンタ、およびファクシミリ機などの機能を集約したMFPである。画像処理装置1は、コピー、データ化(スキャン)、およびファクシミリ送信などのように、原稿8の画像について処理するジョブを実行する際には、原稿8から画像を読み取って画像データを生成する画像読取り装置として動作する。
画像処理装置1は、図2に示すように、自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)10、スキャナ20、プリンタ部30、給紙部35、給紙キャビネット40、自動両面ユニット50、操作パネル60、ファクシミリユニット70、通信インターフェース75、制御部100、および補助記憶装置120を備える。
自動原稿送り装置10は、図1に示すように、原稿トレイ11および排紙トレイ16を有し、原稿トレイ(原稿台)11にセットされた1枚または複数枚の原稿8を排紙トレイ16へ搬送する。搬送中に、スキャナ20によって原稿8の画像が読み取られる。原稿8を原稿トレイ11にセットする際の表裏の向きは、本実施形態ではフェイスアップである。
自動原稿送り装置10は、スキャナ20のプラテンガラス21を覆うカバーとして、少なくとも背面側の軸を中心に回転して開閉可能に構成されている。側面側または前面側の軸を含む複数の軸を中心に回転して複数の方向に開閉可能であってもよい。画像処理装置1のユーザは、自動原稿送り装置10の前端部を持ち上げてプラテンガラス21を露出させ、プラテンガラス21の上に原稿を載置することができる。
スキャナ20は、自動原稿送り装置10によって搬送されている原稿8またはユーザによってプラテンガラス21の上に置かれた原稿8から、それに記録されている画像を光学的に読み取る。スキャナ20は、読み取った画像の各画素の階調値を表わす画像データを制御部100へ送る。
スキャナ20のハウジングの外面には、後述するようにユーザ90の位置を検知するための複数のカメラ51,52,53,54が配置されている(図6参照)。
なお、自動原稿送り装置10およびスキャナ20の内部の構成については、後にさらに詳しく述べる。
プリンタ部30は、電子写真法によって用紙に画像を印刷する。イエロー、マゼンダ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成するための感光体ドラムおよび露光走査ユニットを備える。色の異なる4つのトナー像を転写ベルトに重ねて転写し、重なったトナー像を給紙部35から搬送されてきた用紙に転写する。
給紙部35は、用紙を収納しておくための複数の給紙カセットを備え、選択された給紙カセットからピックアップローラによって用紙を繰り出してプリンタ部30に供給する。
給紙キャビネット40は、給紙部35と同様に複数の給紙カセットを備える。給紙キャビネット40から繰り出された用紙は、給紙部35の用紙搬送路を経由してプリンタ部30に供給される。
自動両面ユニット50は、両面印刷を可能にするためのユニットであり、片面に画像が印刷された用紙をプリンタ部30から取り込み、表裏を反転させてプリンタ部30へ用紙を戻す。
操作パネル60は、ユーザによる入力操作のための画面を表示するタッチパネルディスプレイ61と、スタートキー65およびストップキー66などのハードキーが配置されたキー入力部62とを有し、入力操作に応じた信号を制御部100に送る。
ファクシミリユニット70は、外部のファクシミリ端末との間でG3などのプロトコルを用いて画像データをやりとりする。
通信インターフェース75は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、および画像処理装置1に着脱可能なUSBメモリなどの機器と通信回線を介して通信するためのインターフェースである。
制御部100は、画像処理装置1の全体的な制御を受け持つメインコントローラである。図2に示すように制御部100は、CPU(Central Processing Unit )101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、および画像処理部104を備える。
ROM103には、画像処理装置1をコピー機、ファクシミリ機、およびイメージリーダなどとして動作させるために、自動原稿送り装置10、スキャナ20およびプリンタ部30などを制御するコンピュータプログラムが記憶されている。さらに、画像処理部104を制御して原稿8から読み取った画像に対して天地補正を行うための天地補正用プログラムが記憶されている。これらプログラムは、必要に応じてRAM102にロードされ、CPU101によって実行される。
画像処理部104は、スキャナ20から受け取った画像データにシェーディング補正や色収差補正といった読取り光学系の特性に関わる処理を施す。さらに、画像処理部104は、原稿8から読み取った画像を解析して天地の方向を検知する処理の一部または全部、および検知した方向に応じて画像を回転させる天地補正処理の一部または全部を受け持つ。画像処理部104は、受け持った処理をソフトウェアのみで行う場合よりも高速に行うためのハードウェアを含んで構成される。
補助記憶装置120は、制御部100から送られてくる画像データを記憶する。補助記憶装置120として、ハードディスクドライブまたはSSD(Solid State Drive )などが用いられる。
図3において、自動原稿送り装置10は、原稿トレイ11、搬送機構12、搬送路13、背景板14,15、および排紙トレイ16などを有する。
原稿トレイ11は、原稿8の有無を検出する複数のセンサ17a,17bを有する。これらセンサ17a,17bの出力信号は、原稿8がセットされているか否かの判定および原稿サイズの判別などに用いられる。
搬送機構12は、原稿トレイ11に重ねてセットされた複数枚の原稿8を1枚ずつ次々に原稿トレイ11から読取り位置P1に向けて搬送し、読取り位置P1を通過させた後は排紙トレイ16へ搬送する。搬送機構12は、ピックアップローラ12a、捌きローラ対12b、複数の送りローラ対12c,12d,12e,12f,12g,12h、搬送路13、およびセンサ17c,17dなどを有する。
ピックアップローラ12aは、原稿トレイ11から最上の原稿8を取り出す。捌きローラ対12bは、複数枚の原稿8が重なって取り出されたときに1枚のみを通過させるように回転によって捌く。送りローラ対12c,12d,12e,12f,12g,12hは、搬送路13に沿って間隔をあけて配置されており、原稿トレイ11から取り出された原稿8を搬送し、読取り位置P1を通過させた後に排紙トレイ16に排出する。
センサ17c,17dは、搬送路13内の原稿8の有無を検出する。センサ17cは搬送路13の入口付近に配置され、センサ17dは搬送路13の出口付近に配置されている。センサ17cの出力に基づいて搬送路13に原稿8が入ったことを検知するとともに、センサ17dの出力に基づいて搬送路13から原稿8が出たことを検知することにより、搬送路13内に存在する原稿8の枚数を検知することができる。
原稿8が搬送路13における送りローラ対12eとその次の送りローラ対12fとの間を通過するとき、読取り位置P1において、原稿8の下面の画像が、静止状態の光源ユニット22を介しイメージセンサ27によって読み取られる。つまり、背景板14の表面上の読取り位置P1を原稿8が先端側から後端側へと移動することにより、原稿8に対する主走査方向の走査(スキャン)が行われる。
背景板14,15は、スキャナ20による読み取りの撮像面に原稿8の背景として映り込む部材である。背景板14は、搬送路13を形成する壁面の一部となるように配置されており、自動原稿送り装置10によって原稿8を搬送しながら画像を読み取る場合に原稿8の背景となる。背景板15は、それを支持する自動原稿送り装置10を閉じたときにプラテンガラス21と対向して配置され、プラテンガラス21の上面に置かれた静止状態の原稿8から画像を読み取る場合に原稿8の背景となる。
背景板14,15は、樹脂、金属またはこれらを組み合わせた複合材料などからなり、その表面は白色であるかまたは光沢を有する。背景板14,15の両者の材質が同じでもよいし、異なっていてもよい。
スキャナ20は、フラットヘッド型であり、光源ユニット22、ミラーユニット23、結像レンズ26、およびイメージセンサ27を有する。光源ユニット22は、原稿8を照射する光源24と、原稿8からの反射光をミラーユニット23へ導くミラー25aとを有する。光源24は例えばLEDアレイであり、原稿8をその搬送方向と直交する方向の全長にわたって照射可能である。ミラーユニット23は、光源ユニット22から入射する光を折り返してイメージセンサ27へ入射させるミラー25b,25cを有する。光源ユニット22およびミラーユニット23は、プラテンガラス21と平行に移動可能に構成されている。
自動原稿送り装置10によって原稿8を搬送しながら画像を読み取る場合には、光源ユニット22およびミラーユニット23は移動しない。光源ユニット22は背景板14の下方の位置で静止したままである。光源24は、背景板14の表面を通過する原稿8の下面に向けて、原稿8の進行方向における後方側からプラテンガラス21越しに例えば白色の光を照射する。この光が原稿8および背景板14で反射してミラー25a,25b,25cおよび結像レンズ26を経てイメージセンサ27に入射する。これにより、原稿8および背景板14の照射された部分の像がイメージセンサ27の撮像面に結像する。イメージセンサ27は、結像した像を一列に並ぶ画素の列として読み取る。イメージセンサ27の駆動によって主走査が行われ、原稿8の搬送によって副走査が行われる。主走査と副走査とにより原稿8の画像G11が背景板14とともに線順次に読み取られる。
一方、プラテンガラス21の上に置かれた静止状態の原稿8から画像G11を読み取る場合には、光源ユニット22は一定の速度で移動し、ミラーユニット23は光路長が一定になるように光源ユニット22の半分の速度で移動する。この場合、光源ユニット22およびミラーユニット23の移動によって副走査が行われる。主走査はイメージセンサ27の駆動によって行われる。
以下、自動原稿送り装置10を用いて複数枚の原稿8から画像G11を読み取るジョブを実行する場合を例として、読み取った複数の画像G11を出力する際に天地の方向を揃える機能について説明する。ただし、ユーザによってプラテンガラス21に配置された静止状態の原稿8から画像を読み取る場合にも、複数の画像の天地の方向を揃えることができる。
図4には原稿方向M8に応じて天地補正処理の内容を決定するためのテーブルT20の例が示されている。
後述の図8をも参照して、画像処理装置1は、原稿8から読み取った画像G11に対して施すべき天地補正処理の内容CAを、テーブルT20に基づいて決定する。テーブルT20は、原稿方向M8に応じた天地補正処理の内容CAを示すデータである。このテーブルT20および後述するテーブルT11,T12,T13は、例えばROM103によって記憶されている。
原稿方向M8とは、読取り位置P1での原稿8の天地の方向である。つまり、イメージセンサ27からみた原稿8の向きである。自動原稿送り装置10において、原稿トレイ11から読取り位置P1までの原稿8の搬送の経路は固定である。このため、原稿方向M8は、ユーザが原稿8を原稿トレイ11にセットしたときに自ずと決まる。
画像処理装置1において、原稿方向M8は、上向きM8a、右向きM8b、下向きM8c3および左向きM8dの4つの方向のいずれかに特定される。上向きM8aは、原稿8における主走査方向M1の上流側の端辺が天(上端辺)となる方向である。必然的に、主走査方向M1の下流側の端辺は地(下端辺)となる。右向きM8bは、原稿8における副走査方向M2の下流側の端辺が原稿8の天となる方向である。下向きM8cは、原稿8における主走査方向M1の下流側の端辺が原稿8の天となる方向である。左向きM8dは、原稿8における副走査方向M2の上流側の端辺が原稿8の天となる方向である。
テーブルT20において、上向きM8aには、天地補正処理の内容CAとして、「補正なし(すなわち、天地補正処理を施さない)」が定められている。そして、右向きM8bには「反時計回り90度回転」が、下向きM8bには「反時計回り180度回転」が、左向きM8dには「反時計回り270度回転」が、それぞれ定められている。
つまり、テーブルT20は、原稿方向M8が上向きM8aである場合には、読み取った画像G11の天地の方向を変更せず、他の場合には、上向きM8aである場合の画像の天地の方向に揃えるように天地補正を行うことを定めている。なお、画像の回転は反時計回りに限らず、時計回りの所定角度の回転を天地補正処理の内容CAとして定めてもよい。
図5にはユーザ90が原稿方向M8を指定するための画面610の例が、図6にはユーザ90の位置を検知するためのカメラ51,52,53,54の平面視の配置の例が、図7には原稿方向M8を特定するためのテーブルT11,T12,T13の例が、それぞれ示されている。また、図8には画像処理装置1の機能的構成の例が示されている。
画像処理装置1は、原稿方向M8を特定する方法が互いに異なる第1モード、第2モードおよび第3モードを有している。ユーザ90は、ジョブの実行を開始させる前にこれらのモードのいずれかを選択することができる。ユーザがモードを選択する操作を行わなかった場合には、デフォルトのモード(例えば、第2モード)が自動的に選択される。
第1モードは、ユーザ90によって指定された方向M6を原稿方向M8として特定するモードである。画像処理装置1は、操作パネル60のタッチパネルディスプレイ61によって図5に示す画面610を表示させる。画面610は、ユーザ90が原稿8の天地の方向M6として「上」、「右」、「下」または「左」の方向(ユーザ指定方向M6)を指定するための4つのキー611,612,613,614を有する。
第1モードでは、画面610のキー611,612,613,614の操作に応じて、図7(A)のテーブルT11によって定められた通りに、原稿方向M8として4つの方向(M8a〜M8d)のいずれかを特定する。すなわち、キー611がタッチされたときには上向きM8aを、キー612がタッチされたときには右向きM8bを、キー613がタッチされたときには下向きM8cを、キー614がタッチされたときには左向きM8dを、それぞれ原稿方向M8として特定する。
第2モードは、原稿8から読み取った画像G11を解析して検知した天地の方向M7を原稿方向M8として特定するモードである。第2モードでは、画像G11内の文字または特定パターンに基づいて画像全体の天地の方向を判別する公知の解析手法によって、原稿8の画像の天地の方向M7を検知する。そして、検知した方向M7に応じて、図7(B)のテーブルT12によって定められた通りに、原稿方向M8を特定する。
すなわち、画像により検知した方向M7が「上(主走査方向M1の上流側の端辺が天)」のときには上向きM8aを、「右(副走査方向M2の下流側の端辺が天)」のときには右向きM8bを、「下(主走査方向M1の下流側の端辺が天)」のときには下向きM8cを、「左(副走査方向M2の上流側の端辺が天)」のときには左向きM8dを、それぞれ原稿方向M8として特定する。
第3モードは、画像処理装置1の近傍におけるユーザ90の位置であるユーザ位置P90に対応する方向を、原稿方向M8として特定するモードである。第3モードでは、例えば図6に示す4つのカメラ51,52,53,54によって、ユーザ位置P90を判別する。カメラ51,52,53,54は、図6のようにスキャナ20の平面視における四方のそれぞれに1つずつ配置されており、画像形成装置1の前方、左方、後方および右方のそれぞれの位置に存在する物体を撮影する。
画像処理装置1は、カメラ51,52,53,54のそれぞれによる撮影画像を公知の画像認識技術を用いて解析することによって、人物が映っている撮影画像を検知する。検知した撮影画像の撮影の方向の位置をユーザ位置P90として判別し、判別したユーザ位置P90に応じて、図7(C)のテーブルT13によって定められた通りに、原稿方向M8を特定する。
すなわち、ユーザ位置P90がカメラ51に対応した前方の位置である場合には上向きMaを、カメラ52に対応した左方の位置である場合には右向きM8bを、カメラ53に対応した後方の位置である場合には下向きM8cを、カメラ54に対応した右方の位置である場合には左向きM8dを、それぞれ原稿方向M8として特定する。
図8において、画像処理装置1には、天地補正部400、方向特定部401、補正要否決定部402、方向指定受付部403、方向検知部404、再セット枚数検知部405、ユーザ位置判別部406、原稿セット検知部407、および中断指示受付部408などが設けられる。これらの機能は、上に述べた制御部100のハードウェア構成により、および上に述べた天地補正用プログラムがCPU101によって実行されることにより実現される。
天地補正部400は、原稿トレイ11にセットされた複数枚の原稿8からイメージセンサ27によって読み取られた複数の画像G11のうち、補正要否決定部402によって天地補正処理を施すと決定された画像G11のみに対して、天地補正処理を施す。天地補正処理を施すタイミングは、画像処理装置1が画像G11の画像データをジョブに応じて出力する前のタイミングである。
天地補正部400は、補正要否決定部402から通知される内容CAの通りに画像G11を回転させた画像G12を生成して後段へ送る。内容CAが「補正なし」である場合には、画像G11を回転させずに画像G12として後段へ送る。後段とは、例えばコピージョブにおいて画像G12に対応する印刷用の画像データを生成する処理部のように、画像G12に基づいて出力用の画像データを生成する手段である。
方向特定部401は、ジョブに関わる複数枚の原稿8のうちの少なくとも最初に読み取る原稿8について、原稿方向M8を特定する。上に述べた第1モードでは、方向指定受付部403から通知される方向M6(ユーザ90によって指定された方向)に応じて、テーブルT11に基づいて原稿方向M8を特定する。第2モードでは、方向検知部404から通知される画像G11の天地の方向M7に応じて、テーブルT12に基づいて原稿方向M8を特定する。第3モードでは、ユーザ位置判別部406から通知されるユーザ位置P90に応じて、テーブルT13に基づいて原稿方向M8を特定する。
方向特定部401は、画像読取り装置1が複数枚の原稿8について行う動作を中断してその後に再開した場合に(つまり、ジョブの実行を中断して再開した場合に)、読取りを完了していない原稿8のうちの少なくとも1枚について原稿方向M8を特定する。
方向特定部401は、動作の再開後において、方向検知部404によって方向M7が検知されるごとに、原稿方向M8を特定し直す。
特に第2モードでは、方向特定部401は、動作の再開後において、ユーザ90が搬送機構12によらない読取りのためのプラテンガラス21に原稿8を配置した場合に、当該原稿8から読み取った画像G11について方向検知部404によって検知された方向M7を、当該原稿8の原稿方向M8として特定する。
また、第3モードでは、方向特定部401は、動作の中断後において、原稿セット検知部407によって原稿8のセットされたことが検知され、かつユーザ位置判別部406によって判別されたユーザ位置P90が中断の前と後とで異なる場合にのみ、読取りを完了していない1枚以上の原稿8について原稿方向M8を特定する。
補正要否決定部402は、方向特定部401によって原稿方向M8が特定された原稿8の画像G11およびそれよりも後に読み取られる画像G11に対して、天地補正処理を施すか否か(要否)を、方向特定部401によって特定された原稿方向M8に応じて決定して天地補正部400に通知する。天地補正処理を施すと決定したときには、天地補正処理の内容CAをも決定して通知する。上に述べたようにテーブルT20の示す内容CAを通知する場合において、「補正なし」を通知することは、天地補正処理を施さないことを通知することである。
補正要否決定部402は、動作の再開後に特定された原稿方向M8に応じて、再開後に読み取った画像G11に対して天地補正処理を施すか否かを決定し直し、その結果を天地補正部400に通知する。
また、第2モードでは、補正要否決定部402は、方向検知部404が動作の再開後において画像G11の天地の方向M7を検知しない原稿8の画像G11に対して、動作の中断前における最後の決定と同じ決定をする。
方向指定受付部403は、画面610を用いて行われるユーザ90による方向M6の指定を受け付け、ユーザ90が指定した方向M6を方向特定部401に通知する。
方向検知部404は、複数枚の原稿8のうちの1枚以上の原稿8の画像G11を解析して当該画像G11の天地の方向M7を検知する。そして、検知した方向M7を方向特定部401に通知する。
方向検知部404は、動作の再開後において、読取りを完了していない原稿8のうちの少なくとも再セット枚数検知部405によって検知された再セット必要枚数Rの原稿8について、当該原稿8の画像G11の天地の方向M7を検知する。再セット枚数検知部404によって検知された再セット必要枚数Rの原稿8のみについて、当該原稿8の画像G11の天地の方向M7を検知するものでもよい。
再セット枚数検知部405は、複数枚の原稿8について行う動作が中断したときに、センサ群17の出力などに基づいて、原稿トレイ11へ戻す必要のある原稿8の枚数である再セット必要枚数Rを検知する。そして、検知した再セット必要枚数Rを方向検知部404に通知する。ジャムなどにより搬送路13に原稿8が残留した場合、この原稿8を原稿トレイ11へ戻す必要がある。このように残留した原稿8の枚数が再セット必要枚数Rの例である。
ユーザ位置判別部406は、ユーザ位置P90が、複数の方向にそれぞれ対応付けられた複数の位置のいずれであるかを判別する。そして、判別した位置を方向特定部401に通知する。
原稿セット検知部407は、原稿トレイ11に1枚以上の原稿がセットされたことを検知して、方向特定部401に通知する。
中断指示受付部408は、ユーザ90による例えばストップキー66を押すといった中断の指示を受け付け、指示のあったことを方向特定部401および補正要否決定部402に通知する。
以下、フローチャートを参照して画像処理装置1の動作を説明する。
図9のフローチャートには画像処理装置1における全体的な処理の流れの第1例が示されている。
ユーザ90が画面610において指定した方向M6を、ジョブに関わる複数枚の原稿8のすべてについての原稿方向M8として特定する(#101)。続いて、複数枚の原稿8から読み取られるすべての画像G11に対して一律に、天地補正処理の内容CAを原稿方向M8に応じて決定する(#102)。原稿方向M8が上向きM8aの場合には、内容CAとして「補正無し」を決定する。
ユーザ90が原稿トレイ11に複数枚の原稿8をセットした後、例えばスタートキー65を押すことによってジョブの実行の開始を指示すると、原稿8の搬送を開始してジョブ中断チェックを行う(#103)。ジョブ中断チェックは、ジャムなどのトラブルの発生に起因して、またはユーザ90による指示に従ってジョブの実行が中断したか否かのチェックである。
ジョブの実行が中断していない場合には(#103でNO)、原稿8から画像G11を読み取る処理である画像データ入力(#104)、ステップ#102で決定された内容CAの天地補正処理(#105)、および画像G12を後段へ送る処理である画像データ出力(#106)を実行する。ステップ#104〜#106の処理を実行するごとに、すなわち1枚の原稿8についての処理が終わるごとに、未処理の原稿8があるかどうかチェックする(#107)。
未処理の原稿8が有る場合には(#107でYES)、フローはステップ#103へ戻る。未処理の原稿8が無い場合には(#107でNO)、すなわち原稿トレイ11および搬送路13に原稿8が残っていない場合には、図9の処理を終了する。
一方、ジョブの実行が中断した場合には(#103でYES)、ユーザ90が例えば再びスタートキー65を押すことによってジョブの実行の再開を指示するのを待つ(#108)。なお、ユーザ90は、再開を指示する前に、ジャムの対処などの中断の原因に応じた再開のための作業を行うとともに、原稿8の天地の方向M6を必要に応じて改めて指定する。
再開の指示があると(#108でYES)、中断後にユーザ90が改めて指定した方向M6を原稿方向M8とする再特定を行う(#109)。ユーザ90が中断後に方向M6を指定しなかった場合には再特定を行わない。
再特定によって中断の前後で原稿方向M8が変わった場合には(#110でYES)、中断前に決定した天地補正処理の内容CAを変更し(#111)、その後にステップ#104へ進む。原稿方向M8が変わっていない場合には(#110でNO)、内容CAを変更せずにステップ#104へ進む。
このようなステップ#108〜#111の処理は、再開後に読み取った画像G11に対して天地補正処理を施すか否かを決定し直す処理に相当する。
以上の第1例によると、ユーザ90による指定に従って原稿方向M8を特定するので、すべての原稿8についてそれぞれ画像G11を解析して原稿方向M8を特定する場合よりも、原稿方向M8を特定する処理の負担を小さくすることができる。
図10のフローチャートには画像処理装置1における全体的な処理の流れの第2例が示されている。第2例は、画像G11を解析して原稿方向M8を特定する場合において、原稿方向M8を特定する原稿8の枚数を限定することによって解析の全体的な所要時間を短縮する上で好ましい例である。
フローの最初に、所要時間の短縮に関係する変数(Q、J、F)を初期化する(#201)。詳しくは、天地判定設定枚数Qを「1」に、処理完了枚数Jを「0」に、中断フラグFを「0(オフ状態)」にする。
天地判定設定枚数Qは、画像G11を解析する原稿8の枚数である。これが「1」であることは1枚目の原稿8のみについて解析することを意味する。また、これが「n(n>2)」であれば、1枚目からn枚目までの原稿8について解析を行い、(n+1)枚目以降の原稿8については解析を省略することになる。
処理完了枚数Jは、排紙トレイ16への排出を終えた原稿8の枚数である。中断フラグFは、ジョブの実行を中断して再開した後の状態を示すフラグである。中断フラグFの値が「1」であるとき、画像処理装置1の状態は、中断時に再設定される天地判定設定枚数Qの原稿8の読取りが完了した状態である。このような状態でなければ、中断フラグFの値は「0」とされる。
ユーザ90がジョブの実行の開始を指示すると、画像データ入力(#202)と、原稿方向M8の特定および天地補正処理の内容CAの決定(#203)と、決定された内容CAの天地補正処理および画像データ出力(#204)と、および処理完了枚数Jのインクリメント(#205)とを実行する。
処理完了枚数Jの値が天地判定設定枚数Qの現在の値と同じになったかどうかをチェックする(#206)。このチェックでNOの場合には、フローはステップ#202へ戻る。つまり、処理完了枚数Jの値が天地判定設定枚数Qの値と同じになるまで、ステップ#202〜#206の処理を繰り返し実行する。
なお、本第2例では、天地判定設定枚数Qの初期値が「1」であるので、1枚目の原稿8が正常に排出されると、処理完了枚数Jの値が天地判定設定枚数Qの値と同じになる。
ステップ#206でYESであると、未処理の原稿8が有るか否かをチェックする(#207)。未処理の原稿8が無い場合には(#207でNO)、図10の処理を終了する。未処理の原稿8が有る場合には(#207でYES)、中断フラグFの値が「0」であるか否かをチェックする(#208)。中断フラグFの値が「0」である場合(#208でYES)、ジョブ中断チェックを行う(#209)。
ジョブの実行が中断していない場合には(#209でNO)、画像データ入力(#210)と、ステップ#203で決定された内容CAの天地補正処理および画像データ出力(#211)とを実行する。そして、ステップ#207に戻る。これにより、天地判定設定枚数Qを超えた分の原稿8については、原稿方向M8を特定するための画像G11の解析を省略して画像G12を生成して出力することになる。
ジョブの実行が中断している場合には(#209でYES)、フローはステップ#215へ進む。ステップ#215では、再セット必要枚数Rを検知する。つまり、搬送路13に残留している原稿8の枚数を検知する。搬送路13には、原稿8のサイズに依るが、一般的なサイズの場合に1〜3枚程度の原稿8の残留する可能性がある。
天地判定設定枚数Qの値として、検知した再セット必要枚数Rの値を設定する(#216)。これにより、再セットされた原稿8についてはすべて画像G11を解析して原稿方向M8を特定することになる。
続いて、処理完了枚数Jの値を初期化し(#217)、中断フラグFの値を「1」にする(#218)。さらに、ユーザ90に対して再セット必要枚数Rの原稿8を搬送路13から取り出して原稿トレイに戻すように促すメッセージをタッチパネルディスプレイ61によって表示する(#219)。そして、ユーザ90によってジョブの実行の再開が指示されるのを待つ(#220)。ユーザ90が再開を指示すると、ステップ#202に戻って、再びステップ#202以降の処理を実行する。
ところで、ステップ#208のチェックでNOである場合には、すなわち中断フラグFの値が「1」である場合には、ステップ#212へ進む。ステップ#212では、原稿トレイ11に原稿8が有るか否かをチェックする。このチェックは、ユーザ90が自動原稿送り装置10を使用せずに原稿8をプラテンガラス21に配置してジョブの実行を再開させる場合のあることに鑑みて設けられたチェックである。中断の時点で未処理の原稿8が少ない場合に、ユーザ90が自動原稿送り装置10を使用しないことが想定されている。
ステップ#212でYESの場合は、例えば中断した時点で原稿トレイ11に原稿8が残っていた場合である。この場合、中断フラグFを初期化し(#213)、天地補正処理の内容CAとして、現在において決定されている内容CAに代えて中断前の最後に決定された内容CAを設定する(#214)。そして、ステップ#209へ進む。
ステップ#214での設定は、再開後にステップ#203で内容CAが変更された場合に、変更前の内容CAに変更し直すものである。つまり、ユーザ90が未処理の原稿8を原稿トレイ11に戻す際に原稿トレイ11に残っていた未処理の原稿8については、それらの原稿方向Mがジョブの開始時の1枚目の原稿8と同じであるものとして、内容CAを決定する。
一方、ステップ#212でYESの場合には、すなわちプラテンガラス21に配置された原稿8から画像G11を読み取る場合には、ステップ#212からステップ#202へ戻ってステップ#202以降の処理を行う。ただし、この場合には、ユーザ90が例えばスタートキー65を押すのを待って画像G11を読み取る。または、ユーザ90がカバーとしての自動原稿送り装置10を閉じたことを検知して読取り(走査)を開始するようにしてもよい。
以上の第2例によると、ジョブに関わる複数枚の原稿8の一部について画像G11の解析を行わなないので、その分だけ解析の所要時間を短縮することができる。
図11のフローチャートには画像処理装置1における全体的な処理の流れの第3例が示されている。第3例において、ジョブの実行を中断しない通常時の処理の流れは、ユーザ位置P90に応じて原稿方向M8を特定する点を除いて、基本的に図9の第1例と同様である。
すなわち、ユーザ位置P90を判別し(#301)、テーブルT13によってユーザ位置P90に対応付けられている方向を原稿方向M8として特定する(#302)。続いて、複数枚の原稿8から読み取られるすべての画像G11に対して一律に、原稿方向M8に応じて天地補正処理の内容CAを決定する(#302)。ユーザ90がジョブの実行の開始を指示すると、原稿8の搬送を開始してジョブ中断チェックを行う(#304)。
ジョブの実行が中断していない場合には(#304でNO)、画像データ入力(#305)、ステップ#303で決定された内容CAの天地補正処理(#306)、および画像データ出力(#307)を実行する。そして、未処理の原稿8がなくなるまで、ステップ#304〜#308の処理を繰り返す。未処理の原稿8がなくなると(#308でNO) 、図11の処理を終了する。
一方、ジョブの実行が中断した場合には(#304でYES)、中断後に原稿8が原稿トレイ11にセットされたか否かをチェックする(#309)。セットされなかった場合には(#309でNO) 、ステップ#314へ進んでユーザ90が再開を指示するのを待つ。
中断後に原稿8がセットされた場合には(#309でYES) 、現在のユーザ位置P90を判別し(#310)、中断の前と後とでユーザ位置P90が変わったか否かをチェックする(#311)。
ユーザ位置P90が変わっていない場合には(#311でNO) 、再開の指示を待つ(#314)。
これに対して、ユーザ位置P90が変わっている場合には(#311でYES) 、ステップ#310で判別したユーザ位置P90に対応付けられている方向を原稿方向M8として特定する(#312)。そして、以降に読み取られるすべての画像G11に対して一律に、ステップ#312で特定した原稿方向M8に応じて天地補正処理の内容CAを決定し直す(#313)。
ユーザ90が再開を指示すると(#314でYES) 、ステップ#305へ進み、上に述べたステップ#305以降の処理を実行する。
以上の第3例によると、第1例と同様に原稿方向M8を特定する処理の負担を小さくすることができる。加えて、第1例とは違ってユーザ90が方向M6を指定する操作をしなくても、複数枚の原稿8から読み取った複数の画像G11について、これらの天地の方向を揃えた複数の画像G12を生成することができる。さらに、第2例とは違って、原稿8の画像G11が文字および特定パターンを含まないもののように天地の自動認識が難しい画像であったとしても、複数の画像G11の天地の方向をユーザ90が天地の方向と判断した方向に揃えることができる。
以上の実施形態によると、複数枚の原稿8についての動作を中断して再開する場合に、天地の方向の揃った複数の画像G12を得ることができる。
上に述べた実施形態において、ユーザ90が近距離無線通信機能を有したカードのように所在をワイヤレスで通知する通信手段を携帯する場合には、カメラ群50による撮影画像を解析する代わりに、通信手段との通信によってユーザ位置P90を判別することができる。
画像処理装置1を、スマートホンなどの携帯型端末を用いた無線のリモートアクセスによって、ユーザ90がジョブの実行の開始、中断、および再開の指示をすることが可能に構成してもよい。リモートアクセスによると、操作パネル60に近い前方側の位置以外での操作が容易になるので、中断の前と後とでユーザ位置P90が変わることが起こりやすくなる。図11に示した第3例は、このようなリモートアクセスが可能な画像処理装置において、特に有用である。
図10に示した第2例において、1枚目の原稿8の搬送を開始した直後にもジョブ中断チェックを行ってもよい。具体的には、例えばステップ#203とステップ#204との間に3との間にジョブ中断チェックを行うステップを挿入する。ジョブの実行が中断していない場合はステップ#204へ進み、中断している場合はステップ#215へ進むようにすればよい。
天地判定設定枚数Qの初期値は「1」に限らず、2以上の値であってもよい。必ずしも、検知した再セット必要枚数Rの原稿8のすべてについて画像G11の天地の方向M7を判別する必要なない。例えば、搬送路13が長くて多くの原稿8の残留する可能性のある場合には、再セットされた原稿8のうちのしきい値以下の枚数の原稿8のみについて方向M7を判別するようにしてもよい。
画像処理装置1は、MFPに限らず、原稿8の画像を読み取る機器であればよく、コピー機、ファクシミリ機、イメージリーダなどであってもよい。自動原稿送り装置10に、原稿8から画像を読み取るイメージセンサを配置してもよい。
その他、画像処理装置1の全体または各部の構成、処理の内容、順序、またはタイミング、原稿方向M8を特定する方法、天地補正処理の内容CAの決定の方法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
1 画像処理装置(画像読取り装置)
8 原稿
11 原稿トレイ
12 搬送機構
21 プラテンガラス(原稿台ガラス)
90 ユーザ
401 方向特定部(方向特定手段)
402 補正要否決定部(補正要否決定手段)
403 天地補正部(天地補正手段)
404 方向指定受付部(方向指定受付手段)
405 方向検知部(方向検知手段)
406 再セット枚数検知部(再セット枚数検知手段)
407 ユーザ位置判別部(ユーザ位置判別手段)
408 原稿セット検知部(原稿セット検知手段)
409 中断指示受付部(中断指示受付手段)
G11 画像
M6 方向(ユーザによって指定された方向)
M7 方向(画像の天地の方向)
M8 原稿方向
P1 読取り位置
P90 ユーザ位置(ユーザの位置)

Claims (11)

  1. シート状の複数枚の原稿のそれぞれから順次に画像を読み取る画像読取り装置であって、
    前記複数枚の原稿のうちの少なくとも最初に読み取る原稿について、読取り位置での天地の方向である原稿方向を特定する方向特定手段と、
    前記原稿方向が特定された原稿の画像およびそれよりも後に読み取られる画像に対して、天地の方向を所定の方向に変更する天地補正処理を施すか否かを、特定された前記原稿方向に応じて決定する補正要否決定手段と、を備え、
    前記方向特定手段は、当該画像読取り装置が前記複数枚の原稿について行う動作を中断してその後に再開した場合に、読取りを完了していない原稿のうちの少なくとも1枚について前記原稿方向を特定し、
    前記補正要否決定手段は、前記動作の再開後に特定された前記原稿方向に応じて、再開後に読み取った画像に対して前記天地補正処理を施すか否かを決定し直す
    ことを特徴とする画像読取り装置。
  2. ユーザによる方向の指定を受け付ける方向指定受付手段を備え、
    前記方向特定手段は、前記ユーザによって指定された方向を前記原稿方向として特定する
    請求項1記載の画像読取り装置。
  3. 前記複数枚の原稿のうちの1枚以上の原稿の画像を解析して当該画像の天地の方向を検知する方向検知手段を備え、
    前記方向特定手段は、前記方向検知手段によって検知された方向を前記原稿方向として特定する
    請求項1記載の画像読取り装置。
  4. 原稿トレイと、
    前記原稿トレイから前記読取り位置へ前記複数枚の原稿を1枚ずつ搬送する搬送機構と、
    前記動作が中断したときに、前記原稿トレイへ戻す必要のある原稿の枚数を検知する再セット枚数検知手段と、を備え、
    前記方向検知手段は、前記動作の再開後において、読取りを完了していない原稿のうちの少なくとも前記再セット枚数検知手段によって検知された枚数の原稿について、当該原稿の画像の天地の方向を検知し、
    前記方向特定手段は、前記動作の再開後において、前記方向検知手段によって前記方向が検知されるごとに、前記原稿方向を特定し直す
    請求項1ないし3のいずれかに記載の画像読取り装置。
  5. 前記方向検知手段は、前記動作の再開後において、前記再セット枚数検知手段によって検知された枚数の原稿のみについて、当該原稿の画像の天地の方向を検知し、
    前記補正要否決定手段は、前記方向検知手段が前記動作の再開後において画像の天地の方向を検知しない原稿の画像に対して、前記動作の中断前における最後の決定と同じ決定をする
    請求項4記載の画像読取り装置。
  6. 前記方向特定手段は、前記動作の再開後において、ユーザが前記搬送機構によらない読取りのための原稿台ガラスに原稿を配置した場合に、当該原稿から読み取った画像について前記方向検知手段によって検知された前記方向を、当該原稿の前記原稿方向として特定する
    請求項4または5記載の画像読取り装置。
  7. 当該画像読取り装置の近傍におけるユーザの位置が、複数の方向にそれぞれ対応付けられた複数の位置のいずれであるかを判別するユーザ位置判別手段を備え、
    前記方向特定手段は、前記ユーザ位置判別手段によって判別された位置に対応する方向を前記原稿方向として特定する
    請求項1記載の画像読取り装置。
  8. 原稿トレイと、
    前記原稿トレイから前記読取り位置へ前記複数枚の原稿を1枚ずつ搬送する搬送機構と、
    前記原稿トレイに1枚以上の原稿がセットされたことを検知する原稿セット検知手段と、を備え、
    前記方向特定手段は、前記動作の中断後において、前記原稿セット検知手段によって原稿のセットされたことが検知され、かつ前記ユーザ位置判別手段によって判別された位置が中断の前と後とで異なる場合にのみ、読取りを完了していない1枚以上の原稿について前記原稿方向を特定する
    請求項7記載の画像読取り装置。
  9. ユーザによる中断の指示を受け付ける中断指示受付手段を備え、
    前記補正要否決定手段は、ユーザによる指示に従って前記動作が中断された場合には、再開後における前記天地補正処理を施すか否かの決定し直しを行わない
    請求項1記載の画像読取り装置。
  10. シート状の複数枚の原稿のそれぞれから順次に画像を読み取って出力する画像処理装置であって、
    前記複数枚の原稿のうちの少なくとも最初に読み取る原稿について、読取り位置での天地の方向である原稿方向を特定する方向特定手段と、
    前記原稿方向が特定された原稿の画像およびそれよりも後に読み取られる画像に対して、天地の方向を所定の方向に変更する天地補正処理を施すか否かを、特定された前記原稿方向に応じて決定する補正要否決定手段と、
    前記複数枚の原稿から読み取られた複数の画像のうち、前記天地補正処理を施すと決定された1 枚以上の画像のみに対して、それを出力する前に前記天地補正処理を施す天地補正手段と、を備え、
    前記方向特定手段は、当該画像処理装置が前記複数枚の原稿について行う動作を中断してその後に再開した場合に、読取りを完了していない原稿のうちの少なくとも1枚について前記原稿方向を特定し、
    前記補正要否決定手段は、前記動作の再開後に特定された前記原稿方向に応じて、再開後に読み取った画像に対して前記天地補正処理を施すか否かを決定し直す
    ことを特徴とする画像処理装置。
  11. シート状の複数枚の原稿のそれぞれから順次に画像を読み取る画像読取り装置において用いられるコンピュータプログラムであって、
    前記画像読取り装置に、
    前記複数枚の原稿のうちの少なくとも最初に読み取る原稿について、読取り位置での天地の方向である原稿方向を特定し、前記画像読取り装置が前記複数枚の原稿について行う動作を中断してその後に再開した場合に、読取りを完了していない原稿のうちの少なくとも1枚について前記原稿方向を特定する処理を実行させ、
    前記原稿方向が特定された原稿の画像およびそれよりも後に読み取られる画像に対して、天地の方向を所定の方向に変更する天地補正処理を施すか否かを、特定された前記原稿方向に応じて決定し、前記動作の再開後に特定された前記原稿方向に応じて、再開後に読み取った画像に対して前記天地補正処理を施すか否かを決定し直す処理を実行させる、
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
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