JP2017080329A - 眼内レンズ挿入器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】眼内レンズの押出部材が正しくない方向で眼内レンズ挿入器具の本体に組み付けられる可能性を低減することが可能な眼内レンズ挿入器具を提供する。
【解決手段】眼内レンズ挿入器具1を、眼内レンズ2を眼内に挿入する挿入筒部100を先端に有する略筒状の器具本体10と、器具本体内を摺動可能に設けられ、眼内レンズを押圧して挿入筒部に移動させて眼内に押し出す眼内レンズ押出部材30とを有する眼内レンズ挿入器具であって、眼内レンズ押出部材は、眼内レンズ押出部材を器具本体に組み付けた状態において、眼内レンズ押出部材の摺動の移動方向に延伸する軸に対して点対称でない位置に設けられ視認可能であるとして視認できる指標を有する眼内レンズ挿入器具とする。
【選択図】図1A
【解決手段】眼内レンズ挿入器具1を、眼内レンズ2を眼内に挿入する挿入筒部100を先端に有する略筒状の器具本体10と、器具本体内を摺動可能に設けられ、眼内レンズを押圧して挿入筒部に移動させて眼内に押し出す眼内レンズ押出部材30とを有する眼内レンズ挿入器具であって、眼内レンズ押出部材は、眼内レンズ押出部材を器具本体に組み付けた状態において、眼内レンズ押出部材の摺動の移動方向に延伸する軸に対して点対称でない位置に設けられ視認可能であるとして視認できる指標を有する眼内レンズ挿入器具とする。
【選択図】図1A
Description
本発明は、眼内レンズ挿入器具に関する。
白内障治療においてヒト混濁水晶体を置換して屈折を補正するために水晶体の代用として挿入される眼内レンズが実用に供されている。白内障治療における眼内レンズ挿入手術においては、例えば角膜、強角膜などの縁に数ミリの切開の創口(切開創)が設けられ、超音波水晶体乳化吸引術などにより水晶体が粉砕されて切開創から取り除かれる。そして、水晶体嚢にいわゆる粘弾性物質が注入され、水晶体嚢が膨張した状態となる。次いで、眼内レンズ挿入器具により眼内レンズが眼内に挿入および配置される。眼内レンズの配置が完了したら、眼内の粘弾性物質が除去される。
そして、近年においては、眼内レンズ挿入器具を用いた眼内レンズの眼内への挿入を補助する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。これらの技術では、眼内レンズ挿入器具を切開創に挿入する際の眼内レンズ挿入器具の向きを示す構成や眼内レンズ挿入器具の向きを調整する構成が提案されている。
従来の眼内レンズ挿入器具においては、製造時に眼内レンズ挿入器具の本体にプランジャーと呼ばれる眼内レンズの押出部材が組み付けられる際に、正しくない方向でプランジャーを本体に組み付けられる可能性がある。この結果、プランジャーが本体の内壁に接触して内壁を損傷したり、プランジャーの先端が眼内レンズ挿入器具に装填された眼内レンズに対して正常な位置に配置されなかったりして、眼内レンズ挿入器具の動作に支障をきたす可能性がある。さらに、眼内レンズ挿入器具の本体に対してプランジャーが正しくない方向で組み付けられた場合、正しい方向で組み付け直す手間が生じる。また、正しくない方向で組み付けられたままプランジャーが操作された場合、眼内レンズがプランジャーに適切に保持されず、眼内レンズが破損する可能性がある。
本件開示の技術は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、眼内レンズの押出部材が正しくない方向で眼内レンズ挿入器具の本体に組み付けられる可能性を低減することが可能な眼内レンズ挿入器具を提供することである。
本件開示の眼内レンズ挿入器具は、眼内レンズを眼内に挿入する挿入筒部を先端に有する略筒状の器具本体と、器具本体内を摺動可能に設けられ、眼内レンズを押圧して挿入筒部に移動させて眼内に押し出す眼内レンズ押出部材とを有する眼内レンズ挿入器具であって、眼内レンズ押出部材は、眼内レンズ押出部材を器具本体に組み付けた状態において、眼内レンズ押出部材の摺動の移動方向に延伸する軸に対して点対称でない位置に視認できる指標を有する。好ましくはその指標は外形として視認できるものがよい。このような指標を設けることにより組み付ける部材の一部を連続的でない形状にすることにより、眼内
レンズ挿入器具を組み付ける際に、作業者は、指標を確認しつつ眼内レンズ押出部材を適切な方向で器具本体に挿入することができる。
レンズ挿入器具を組み付ける際に、作業者は、指標を確認しつつ眼内レンズ押出部材を適切な方向で器具本体に挿入することができる。
また、眼内レンズ押出部材の先端に、眼内レンズの一部と係合する係合部が設けられ、係合部の形状が、眼内レンズ押出部材を器具本体に組み付けた状態において、眼内レンズ押出部材の摺動の移動方向に延伸する軸に対して点対称でない外形として視認できる構成としてもよい。また、指標は、眼内レンズ押出部材の基端に設けられている構成としてもよい。さらに、上記の眼内レンズ挿入器具は、眼内レンズ挿入器具の流通前に、挿入筒部に眼内レンズが収納されている構成としてもよい。
本件開示の技術によれば、眼内レンズの押出部材が正しくない方向で眼内レンズ挿入器具の本体に組み付けられる可能性を低減することが可能な眼内レンズ挿入器具を提供することができる。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1に、本実施形態の眼内レンズ挿入器具1の概略構成を示す。図1Aはステージ蓋部13を開蓋した場合の眼内レンズ挿入器具1の平面図、図1Bはステージ蓋部13を閉蓋した場合の眼内レンズ挿入器具1の側面図を示している。眼内レンズ挿入器具1のノズル本体10は、断面が略矩形の筒状部材であり、片側の端部に大きく開口した後端部10bと、別の側の端部に細く絞られた挿入筒部100としてのノズル部15および先端部10aとを備える。プランジャー30は、ノズル本体10に挿入され往復運動可能である。なお、ノズル本体10が、器具本体の一例に相当する。また、図1Bに示すように、先端部10aは斜めに開口している。
図1Cに示すように、ノズル部15の開口15aと接続するスリット15bが設けられている。スリット15bは、ノズル部15の開口15aの後端側からノズル部15の後端側に延びる略V字形状の切り込みである。そして、スリット15bは縁がテーパ状に形成されており、当該テーパ形状はスリット15bの後端部15cに至るまで続いている。ところで、ノズル部15のスリット15bは、図7に示すように中心軸AXから見て下方向
から所定の角度θ(≠0°)だけ傾斜した方向を中心として所定幅だけ開口するように設けられている。ここで下方向は、ステージ部12にセットされた眼内レンズ2のレンズ本体2aの光軸後側方向に相当する。また、図7に示すように、ノズル部15の中心軸AXに垂直な断面において、スリット15bを形成するノズル部15の縁がテーパ状に形成されている。
から所定の角度θ(≠0°)だけ傾斜した方向を中心として所定幅だけ開口するように設けられている。ここで下方向は、ステージ部12にセットされた眼内レンズ2のレンズ本体2aの光軸後側方向に相当する。また、図7に示すように、ノズル部15の中心軸AXに垂直な断面において、スリット15bを形成するノズル部15の縁がテーパ状に形成されている。
眼内レンズ2のレンズ本体2aと支持部2bとの相対的な位置関係、眼内レンズ2がステージ部12にセットされたときのジャンクション部2cの位置、ノズル部15内における眼内レンズ2の折り畳み状態等を考慮して角度θを設定することで、眼内レンズ2の支持部2bを好適にスリット15bから射出することができる。
一般的な眼内レンズを本実施形態の挿入器具1を用いて眼内に射出する場合、角度θは約30°とすると、挿入器具1を回転させるなどして眼内レンズの姿勢を調整する必要なく、眼内レンズを好適な姿勢で維持して眼内に射出できる効果が期待される。なお、スリット15bの開口幅は適宜設定することができる。
以下の説明において、ノズル本体10の後端部10bから先端部10aへ向かう方向を前方向、その逆方向を後方向、図1Aにおいて紙面手前側を上方向、その逆方向を下方向、図1Bにおいて紙面手前方向を左方向、その逆方向を右方向とする。また、この場合、上側は後述するレンズ本体2aの光軸前側に、下側はレンズ本体2aの光軸後側に、前側はプランジャー30による押圧方向前側に、後側はプランジャー30による押圧方向後側に相当する。
ノズル本体10の後端部10b付近には、板状に迫り出し、使用者がプランジャー30をノズル本体10の先端側に押し込む際に指を掛けるホールド部11が一体的に設けられている。また、ノズル本体10におけるノズル部15の後側には、眼内レンズ2をセットするステージ部12が設けられている。このステージ部12は、ステージ蓋部13を開蓋することでノズル本体10の上側に開口するようになっている。また、ステージ部12には、ノズル本体10の下側から位置決め部材50が取り付けられている。この位置決め部材50によって、使用前(輸送中)においてもステージ部12に眼内レンズ2が安定して位置決めされている。
すなわち、眼内レンズ挿入器具1においては、製造時に、ステージ蓋部13が開蓋されて位置決め部材50がステージ部12に取り付けられた状態で、眼内レンズ2がステージ部12に、光軸前側が上になるようにセットされる。そして、ステージ蓋部13を閉蓋させた後出荷され、販売される。さらに、使用時には、使用者が、眼内レンズ用の潤滑剤、例えばヒアルロン酸が充填された注射器の針を、挿入部20のニードル孔20aからステージ部12内に挿入してヒアルロン酸を注入する。そして、使用者はステージ蓋部13を閉蓋したままで位置決め部材50を取り外し、その後プランジャー30をノズル本体10の先端側に押し込む。
図1A、Bに示すように、プランジャー30の後端、すなわち押圧方向後側の端部には、術者がプランジャー30を押圧移動させる際に指を当てる押圧板部33が設けられている。術者は、押圧板部33を指で押してプランジャー30をノズル本体10の先端側に押し込む。そして、プランジャー30によって眼内レンズ2がノズル部15まで押圧移動され、眼内レンズ2は先端部10aから眼球内に放出される。なお、眼内レンズ挿入器具1におけるノズル本体10、プランジャー30、位置決め部材50はポリプロピレンなどの樹脂の素材で形成される。ポリプロピレンは医療用機器において実績があり、耐薬品性などの信頼性も高い素材である。プランジャー30の押圧板部33の詳細については後述する。
また、ステージ蓋部13の一部には、薄肉部とすることによって確認窓部17が形成されている。なお、ステージ蓋部13において確認窓部17をどの程度の薄肉部にするかは、ステージ蓋部13を形成する材料と確認窓部17からの眼内レンズの視認性に基づいて適宜決定すればよい。また、確認窓部17を形成することで、ステージ蓋部13の成形時のヒケを軽減する効果も期待できる。
図2は、眼内レンズ2の概略構成を示した図である。図2(a)は平面図、図2(b)は側面図を示す。いわゆるワンピース型である。眼内レンズ2は、所定の屈折力を有するレンズ本体2aと、レンズ本体2aに連結された、レンズ本体2aを眼球内で保持するための長尺平板状の2本の支持部2bとを備える。レンズ本体2aおよび支持部2bは可撓性の樹脂材料で形成されている。本実施例における眼内レンズ挿入器具1内では、2つの支持部2bのうちの一方の支持部2bが、レンズ本体2aの後側、他方の支持部2bがレンズ本体2aの前側に配置されるように、眼内レンズ2がステージ部12にセットされる。なお、レンズ本体2aの前側に配置される支持部を前方支持部、レンズ本体2aの後側に配置される支持部を後方支持部とする。
本実施形態における眼内レンズ2は、支持部2bにシボ加工が施されている。これにより、プランジャー30による眼内レンズ2の押圧移動の際に、眼内レンズ2の姿勢を安定させることができる。具体的には、例えばプランジャー30によって眼内レンズ2が押圧移動されるときに、支持部2bとノズル本体10の内壁面との間に適度な摩擦力が生じることで眼内レンズ2がノズル本体10内で回転しないように防止することができる。また、支持部2bにシボ加工が施されていることで、眼内レンズ2がノズル本体10内で折り畳まれるときに、支持部2bがレンズ本体2aに張り付かないように防止することもできる。また、本実施形態では、図2(b)に示すように、眼内レンズ2のレンズ本体2aの周辺部、すなわちレンズ本体2aと支持部2bとの連結部分に平坦部2cを設け、前面光学部の有効光学部径を小さくする構成を採用することにより、レンズの中心厚を減少させて、レンズの断面積も小さくし、薄型のレンズ形状を実現している。
図3A、Cにはノズル本体10の平面図を示す。なお、図3Cには、図3Aに示すノズル本体10のうち、底面部24の前側の一部の領域を省略して示す。また、図3Bには、図3A、図3CのA−A線による断面図を示す。図3Bには、説明の都合上、図3CのA−A線による断面には表れない正面視によるノズル本体10の各部を点線にて示す。前述のようにノズル本体10においては、眼内レンズ2はステージ部12にセットされている。そして、使用者はステージ蓋部13を閉蓋したままで位置決め部材50を取り外す。
位置決め部材50が取り外されると、ステージ部12の底面の粗面エリア21およびステージ部12の底面から突出している2本のガイドレール23に、眼内レンズ2の中央部が接触するようになる。その後プランジャー30をノズル本体10の先端側に押し込んで、眼内レンズ2を移動させるが、当初眼内レンズ2の接触しているところのガイドレール23の突出部およびステージ部12の底面は粗面の領域(粗面エリア21)なので、眼内レンズ2がステージ部12に粘着されることなくスムーズに移動できる。眼内レンズ2がステージ部12からノズル本体10の先端部10aに向かって移動すると、眼内レンズ2はステージ12の底面からスロープ状の底面部24に移動する。ガイドレール23のノズル本体10の先端部10a側の端点は、このスロープ状の底面部に吸収されるような形で突出がなくなる。その位置からややノズル本体10の後端部10b側の位置からノズル本体10の先端部10a側に向かって変形補助レール22が2本設けられている。変形補助レール22はガイドレール23がある面(底面)と逆の面(天面)から突出していて、変形補助レール22が眼内レンズ2の上面と接触するようになっている。なお変形補助レール22の間隔はガイドレール23よりやや狭くなっている。
眼内レンズ2が変形補助レール22に接することにより眼内レンズ2のレンズ本体部2aの中央部分には底面方向に向かう応力が及ぼされ、その状態で、プランジャー30をノズル本体10の先端部10a側に更に押し込んで、眼内レンズ2をノズル本体10の先端部10a側に移動させると、ノズル本体10の外形の変化、すなわち両サイドの壁面間隔が徐々に狭まってくることなど、に応じてノズル本体10の内部の貫通孔10cの断面形状が変化する。このように形成されたノズル本体10内を眼内レンズ2が通過するので、その作用により、眼内レンズ2のレンズ本体2aは底面方向に向けて凸となるように、いわゆる谷折り状態に変形される。その状態からまた更にプランジャー30によって眼内レンズ2が押圧されて、最終的に眼内レンズ2は先端部10aから放出される。
そして、眼内レンズ2が放出される際は、眼内レンズ2は、ノズル本体10内の貫通孔10cの断面形状の変化に応じて変形し、患者の眼球に形成された切開創に入り易い形に変形した上で放出される。
また、先端部10aは、ノズル部15の上側の領域が下側の領域より前側になるように斜めにカットされた、いわゆるベベルカット形状となっている。なお、この先端部10aの斜めにカットされた形状については、左右方向から見て直線的に斜めにカットされていてもよいし、外側に膨らみを持つように、すなわち曲面形状となるように斜めにカットされていてもよい。
ステージ部12には、眼内レンズ2のレンズ本体2aの径より僅かに大きな幅を有するステージ溝12aが形成されている。ステージ溝12aの前後方向の寸法は、眼内レンズ2の両側に延びる支持部2bを含む最大幅寸法よりも大きく設定されている。また、ステージ溝12aの底面によって、眼内レンズの載置面であるセット面12bが形成されている。セット面12bの上下方向位置は、ノズル本体10の貫通孔10cの底面の高さ位置よりも上方に設定されており、セット面12bと貫通孔10cの底面とは底部斜面10dによって連結されている。
ステージ部12とステージ蓋部13とは一体に形成されている。ステージ蓋部13はステージ部12と同等の前後方向の寸法を有している。ステージ蓋部13は、ステージ部12の側面がステージ蓋部13側に延出して形成された薄板状の連結部14によって連結されている。連結部14は中央部で屈曲可能に形成されており、ステージ蓋部13は、連結部14を屈曲させることでステージ部12に上側から重なり閉蓋することができる。
ステージ蓋部13において、閉蓋時にセット面12bと対向する面には、ステージ蓋部13を補強し、眼内レンズ2の位置を安定させるためのリブ13a、13bと、プランジャー30の上側のガイドとしての案内突起13cが設けられている。また、ステージ蓋部13には、眼内レンズ2を眼球内に挿入する作業の前にステージ部12にヒアルロン酸を注射器で注入するための挿入孔としてのニードル孔20aが設けられている。ニードル孔20aは、ステージ蓋部13を閉じたときに、ステージ部12の外部とステージ部12に収納された眼内レンズ2とを接続する孔である。使用者は、眼内レンズ2の挿入作業の前にニードル孔20aから注射器の針を挿入し、ステージ部12内の必要な位置に粘弾性物質であるヒアルロン酸を供給する。
ステージ部12のセット面12bの下側には、位置決め部材50が取外し可能に設けられている。図4に、位置決め部材50の概略構成を示す。図4(a)は位置決め部材50の平面図を示し、図4(b)は位置決め部材50の左側面図を示している。位置決め部材50はノズル本体10と別体として構成されており、一対の側壁部51、51が連結部52で連結された構造とされている。それぞれの側壁部51の下端には、外側に向けて延出
して広がる保持部53、53が形成されている。
して広がる保持部53、53が形成されている。
そして、側壁部51、51の内側には、上側に突出した一対の第1載置部54、54が形成されている。さらに、第1載置部54、54の上端面における外周側には、第1位置決め部55、55が突出して形成されている。第1位置決め部55、55の内側どうしの離隔長さは、眼内レンズ2のレンズ本体2aの径寸法よりも僅かに大きく設定されている。
また、側壁部51、51の内側には、上側に突出した一対の第2載置部56、56が形成されている。第2載置部56、56の上面の高さは、第1載置部54、54の上面の高さと同等になっている。さらに、第2載置部56、56の上面において外側の部分には、第2載置部56、56の左右方向の全体にわたって上側にさらに突出する第2位置決め部57、57が形成されている。第2位置決め部57、57の内側どうしの離隔長さは、眼内レンズ2のレンズ本体2aの径寸法よりも僅かに大きく設定されている。
さらに、側壁部51、51の内側には、眼内レンズ2の支持部2bのうち前方支持部の一部が載置される第3載置部58が形成されている。さらに、第3載置部58から上側にさらに突出する第3位置決め部59が形成されている。第3位置決め部59には前方支持部の一部が当接する。そして、側壁部51、51の内側には、眼内レンズ2の支持部2bのうち後方支持部の一部が載置される第4載置部60が形成されている。さらに、第4載置部60から上側にさらに突出する第4位置決め部61が形成されている。第4位置決め部61には後方支持部の一部が当接する。なお、図4(b)に示すように、第4載置部60および第4位置決め部61の上面の高さは、第1〜3載置部および第1〜3位置決め部の上面の高さよりも低くなるように設けられている。一方、側壁部51、51の外側には、位置決め部材50を取り外す際に不必要な回転を防止するための回転防止壁部62が設けられている。
上記の位置決め部材50は、ノズル本体10のセット面12bの下側から組み付けられる。ノズル本体10のセット面12bには、厚さ方向にセット面12bを貫通するセット面貫通孔12cが形成されている。セット面貫通孔12cの外形は、位置決め部材50の第1〜4載置部および第1〜4位置決め部を上側から見た形状に対し僅かに大きな略相似形状とされている。そして、位置決め部材50がノズル本体10に取り付けられる際には、第1〜4載置部および第1〜4位置決め部が、セット面12bの下側からセット面貫通孔12cに挿入され、セット面12bの上側に突出する。
そして、眼内レンズ2がセット面12bにセットされる際には、レンズ本体2aの外周部底面が、第1載置部54、54及び第2載置部56、56の上面に載置される。また、レンズ本体2aは第1位置決め部55、55及び第2位置決め部57、57によって水平方向(セット面12bに水平な方向)に対して位置規制される。さらに、眼内レンズ2の2本の支持部2bがそれぞれ第3載置部58、第4載置部60の上面に載置される。また、2本の支持部2bは、それぞれ第3位置決め部59、第4位置決め部61によって水平方向に対して位置規制される。
図5にはプランジャー30の概略構成を示す。プランジャー30は、ノズル本体10よりもやや大きな前後方向長さを有している。そして、円柱形状を基本とした先端側の作用部31と、矩形ロッド形状を基本とした後端側の挿通部32とから形成されている。さらに、そして、作用部31は、円柱形状とされた円柱部31aと、円柱部31aの左右方向に広がる薄板状の扁平部31bとを含んで構成されている。
作用部31の先端部分には、切欠部31cが形成されている。この切欠部31cは、図
5(b)から分かるように、作用部31の下方向に開口し左右方向に貫通する溝状に形成されている。また、図5(b)から分かるように、切欠部31cの先端側の溝壁は作用部31の先端側に行くに連れて下方に向かう傾斜面で形成されている。したがって、切欠け部31cの形状は、プランジャー30の押圧移動方向(前後方向)に延伸するあらゆる軸に対して点対称とならない形状として構成されている。なお、切欠部31cが、眼内レンズの一部と係合する係合部の一例に相当する。
5(b)から分かるように、作用部31の下方向に開口し左右方向に貫通する溝状に形成されている。また、図5(b)から分かるように、切欠部31cの先端側の溝壁は作用部31の先端側に行くに連れて下方に向かう傾斜面で形成されている。したがって、切欠け部31cの形状は、プランジャー30の押圧移動方向(前後方向)に延伸するあらゆる軸に対して点対称とならない形状として構成されている。なお、切欠部31cが、眼内レンズの一部と係合する係合部の一例に相当する。
また、左右の扁平部31bの前後方向の中途および基端付近には、スリット31d、31fが形成されている。スリット31d、31fは、扁平部31を左右方向に延伸する切り込みと前後方向に延伸する切り込みとからなる略L字形状となるように形成されている。また、扁平部31bには、スリット31d、31fが形成されることにより可動片31e、31gが形成される。可動片31e、31gは、プランジャー30がノズル本体10内を移動する際に、ノズル本体10の内壁面に当接して摺動することで、円柱部31aがノズル本体10の左右方向における中央に位置するよう、いわゆる軸ずれ防止の機能を果たす。本実施例では、二対の可動片31e、31gが形成されているが、一対のみまたは三対以上形成されていてもよい。
挿通部32は、全体的に略H字状の断面を有しており、その左右方向及び上下方向の寸法は、ノズル本体10の貫通孔10cよりも僅かに小さく設定されている。また、挿通部32の後端には、上下左右方向に広がる円板状の押圧板部33が形成されている。
挿通部32の前後方向の中央より先側の部分には、挿通部32の上側に向けて突出し、プランジャー30の素材の弾性により上下に移動可能な爪部32aが形成されている。そして、プランジャー30がノズル本体10に挿入された際には、ノズル本体10の上面において厚さ方向に設けられた図3に示す係止孔10eと爪部32aが係合し、このことにより初期状態におけるノズル本体10とプランジャー30との相対位置が決定される。なお、爪部32aと係止孔10eの形成位置は、係合状態において、作用部31の先端が、ステージ部12にセットされた眼内レンズ2のレンズ本体2aの後側に位置し、レンズ本体2aの後側の支持部2bを切欠部31cが下方から支持可能な場所に位置するよう設定されている。また、挿通部32においても、スリット31d、31fと同様に、左右方向に延伸する切り込みと前後方向に延伸する切り込みとからなる略L字形状のスリットが形成されてもよい。このように挿通部32に形成されたスリットも、プランジャー30の軸ずれ防止の機能を果たす。
また、図5(c)、(d)に示すように、プランジャー30を眼内レンズ挿入器具1の前側あるいは後側から見たときの押圧板部33の外形が、円の一部を切欠く切欠部33aが設けられた形状となるように形成されている。また、押圧板部33の切欠部33aは、プランジャー30を眼内レンズ挿入器具1の前側あるいは後側から見たときに、押圧板部33の外形が、プランジャー30の押圧移動方向に延伸するあらゆる軸に対して点対称とならない形状として視認できるように設けられている。なお、切欠部33aが、係合部の向きを示す指標の一例に相当する。
眼内レンズ挿入器具1を組み付ける際に、プランジャー30はノズル本体10に挿入される。図6に、本実施形態のノズル本体10を眼内レンズ挿入器具1の後側から見たときの正面図を模式的に示す。なお、図6では、見やすさのため、眼内レンズ挿入器具1の各部間の大きさの比率は実際の眼内レンズ挿入器具とは異なっている。
図6に示すように、ホールド部11は使用者が指を掛けやすいように、上下方向にいわゆる「つば」が延びた形状になっており、つばの四隅には5°〜15°程度の角度で面取りが施されている。これにより、ホールド部11は正面視において縦長の八角形形状にな
っている。また、図6に示すように、プランジャー30が挿入されるノズル本体10の後端部10b側の開口の形状は上下対称の矩形である。したがって、眼内レンズ挿入器具1の組み付け時に、切欠部31cが作用部31の上方向に開口する向きで、プランジャー30がノズル本体10に挿入される可能性がある。また、プランジャー30の先端に設けられている切欠部31cは、作用部31の下方向に開口している。さらに、切欠部31cの形状は、人間の目で確認するには微細である。よって、プランジャー30をノズル本体10に挿入する際に切欠部31cが作用部31の下方向に開口していることを正しく確認できない可能性もある。この結果、ノズル本体10内においてプランジャー30の上下が逆の状態でプランジャー30が操作され、眼内レンズ2がプランジャー30に適切に保持されず、眼内レンズ2が破損する可能性がある。
っている。また、図6に示すように、プランジャー30が挿入されるノズル本体10の後端部10b側の開口の形状は上下対称の矩形である。したがって、眼内レンズ挿入器具1の組み付け時に、切欠部31cが作用部31の上方向に開口する向きで、プランジャー30がノズル本体10に挿入される可能性がある。また、プランジャー30の先端に設けられている切欠部31cは、作用部31の下方向に開口している。さらに、切欠部31cの形状は、人間の目で確認するには微細である。よって、プランジャー30をノズル本体10に挿入する際に切欠部31cが作用部31の下方向に開口していることを正しく確認できない可能性もある。この結果、ノズル本体10内においてプランジャー30の上下が逆の状態でプランジャー30が操作され、眼内レンズ2がプランジャー30に適切に保持されず、眼内レンズ2が破損する可能性がある。
図7に、本実施形態の眼内レンズ挿入器具1を眼内レンズ挿入器具1の前側から見たときの正面図を模式的に示す。なお、図7では、見やすさのため、眼内レンズ挿入器具1の各部間の大きさの比率は実際の眼内レンズ挿入器具とは異なっている。また、ノズル部15の開口を眼内レンズ挿入器具1の前側から見たときの形状を一例として円で示す。また、図7では、以下の説明で言及しないステージ部12や位置決め部材50などの部材については図示を省略している。
図7に示すように、押圧板部33は、切欠部33aを設けることで円の一部を切欠いた形状となっている。本実施形態では、眼内レンズ挿入器具1の前側あるいは後側から押圧板部33を見たときに、プランジャー30の押圧板部33の外形が、プランジャー30の押圧移動方向に延伸するあらゆる軸に対して点対称とならない形状として視認できるように構成されている。
このため、押圧板部33において切欠部33aが設けられる位置に基づいて切欠部31cの開口方向を一意に特定することができる。したがって、眼内レンズ挿入器具1を組み付ける作業者は、プランジャー30をノズル本体10の基端部10bの開口から挿入する際に、押圧板部33の切欠部33aの位置を確認することで、切欠部31cの開口方向を正しい方向にしてプランジャー30をノズル本体10に挿入することができる。
以上が本実施形態に関する説明であるが、上記の挿入部などの構成は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想と同一性を失わない範囲内において種々の変更が可能である。例えば、押圧板部33の形状は、使用者にとってのプランジャー30の操作感を損なわない範囲で、プランジャー30の押圧移動方向に延伸するあらゆる軸に対して点対称とならない形状とすることができる。したがって、眼内レンズ挿入器具1のデザイン性などを考慮して、押圧板部33の形状は、プランジャー30の前側または後側から見たときに楕円や多角形などの一部を切欠いた形状として視認できたり、正n角形(nは奇数)として視認できたりする構成するなど、適宜選択することができる。また、プランジャー30の切欠部31cの開口方向を特定する指標として、上記の押圧板部33の代わりとなる指標をプランジャー30に設けてもよい。
1 眼内レンズ挿入器具
2 眼内レンズ
2a レンズ本体
2b 支持部
10 ノズル本体
10a ノズル本体の先端部
10b ノズル本体の後端部
30 プランジャー
33 押圧板部
33a 切欠部
100 挿入筒部
2 眼内レンズ
2a レンズ本体
2b 支持部
10 ノズル本体
10a ノズル本体の先端部
10b ノズル本体の後端部
30 プランジャー
33 押圧板部
33a 切欠部
100 挿入筒部
Claims (5)
- 眼内レンズを眼内に挿入する挿入筒部を先端に有する略筒状の器具本体と、前記器具本体内を摺動可能に設けられ、前記眼内レンズを押圧して前記挿入筒部に移動させて眼内に押し出す眼内レンズ押出部材とを有する眼内レンズ挿入器具であって、
前記眼内レンズ押出部材は、前記眼内レンズ押出部材を前記器具本体に組み付けた状態において、前記眼内レンズ押出部材の前記摺動の移動方向に延伸する軸に対して点対称でない位置に設けられ視認可能である指標を有する
ことを特徴とする眼内レンズ挿入器具。 - 前記指標は点対称でない外形として視認できる指標であることを特徴とする請求項1に記載の眼内レンズ挿入器具。
- 前記眼内レンズ押出部材の先端に、前記眼内レンズの一部と係合する係合部が設けられ、
前記係合部の形状が、前記眼内レンズ押出部材を前記器具本体に組み付けた状態において、前記眼内レンズ押出部材の前記摺動の移動方向に延伸する軸に対して点対称でない外形として視認できる、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の眼内レンズ挿入器具。 - 前記指標は、前記眼内レンズ押出部材の基端に設けられている、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の眼内レンズ挿入器具。
- 前記眼内レンズ挿入器具の流通前に、前記挿入筒部に前記眼内レンズが収納されている、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の眼内レンズ挿入器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015215029A JP2017080329A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 眼内レンズ挿入器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015215029A JP2017080329A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 眼内レンズ挿入器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017080329A true JP2017080329A (ja) | 2017-05-18 |
Family
ID=58713261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015215029A Pending JP2017080329A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 眼内レンズ挿入器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017080329A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7122790B1 (ja) | 2022-04-14 | 2022-08-22 | 株式会社中京メディカル | 眼内レンズ及び眼内レンズ支持部の製造方法 |
-
2015
- 2015-10-30 JP JP2015215029A patent/JP2017080329A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP7122790B1 (ja) | 2022-04-14 | 2022-08-22 | 株式会社中京メディカル | 眼内レンズ及び眼内レンズ支持部の製造方法 |
JP2023157127A (ja) * | 2022-04-14 | 2023-10-26 | 株式会社中京メディカル | 眼内レンズ及び眼内レンズ支持部の製造方法 |
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