JP2017080294A - 嚥下障害用冷却器具 - Google Patents

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一知 小木戸
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崇洋 岡田
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Abstract

【課題】利便性に優れ、より安全な嚥下障害用冷却器具を提供する。
【解決手段】患者の口腔内の所定部位を冷却する口腔内冷却部12と、把持部、及び把持部と口腔内冷却部12とを連結している部分として設けられ少なくとも口腔内冷却部12と一体に設けられた連結部6、を有する本体部と、口腔内冷却部12を冷却するペルチェ素子11と、ペルチェ素子11を駆動するための電力が供給される被電力供給部と、を備えた嚥下障害用冷却器具を構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、嚥下障害を有する患者の口腔内の所定部位を冷却することにより嚥下機能を向上させる訓練を行うことができる嚥下障害用冷却器具に関する。
従来より知られている嚥下障害用冷却器具として、例えば非特許文献1には、患者の嚥下機能を向上させる手法であるアイスマッサージを行う際に用いられるアイスマッサージ棒を、カット綿と割り箸とを用いて自作することが開示されている。また、特許文献1には、保冷剤を利用した嚥下障害用冷却器具が開示されている。
特開2007−181503号公報
藤島一郎編著、「よくわかる嚥下障害 改訂第3版」、永井書店発行、p.184−185,p.214−215
ところで、上述した非特許文献1のように、カット綿と割り箸とを用いてアイスマッサージ棒(嚥下障害用冷却器具)を自作する場合、衛生上の観点から使い捨てされるため、ユーザによる器具の作製労力が大きくなってしまう。また、当該器具を使用するための事前準備(器具の作製、及び冷凍庫での器具の冷却等)が必要になり、外出先で使用する場合には当該器具を持ち運ぶためのクーラーボックス又はポータブル冷蔵庫等が必要となる。更に、カット綿と割り箸とを用いたアイスマッサージ棒は、カット綿が口腔内で外れ、誤飲されるおそれがある。
この点につき、上述した特許文献1に開示される器具によれば、保冷剤の部分を冷却すれば繰り返し使用することが可能である。しかしながら、上述した非特許文献1に開示される器具(アイスマッサージ棒)の場合と同様、当該器具を使用するための事前準備、及びそれらを持ち運びのために多大な労力が必要となってしまう。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、利便性に優れ、より安全な嚥下障害用冷却器具を提供することである。
(1)上記目的を達成するための本発明のある局面に係る嚥下障害用冷却器具は、患者の口腔内の所定部位に接触して該所定部位を冷却する口腔内冷却部と、ユーザによって把持される側の部分である把持部、及び該把持部と前記口腔内冷却部とを連結している部分として設けられ少なくとも前記口腔内冷却部と一体に設けられた連結部、を有する本体部と、前記口腔内冷却部を冷却するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子を駆動するための電力が供給される被電力供給部と、を備えている。
この構成では、被電力供給部を介して供給される電力によってペルチェ素子が駆動されると、該ペルチェ素子によって口腔内冷却部が冷却される。この状態において、ユーザは、把持部を把持して口腔内冷却部を患者の口腔内に挿入し、該口腔内冷却部を患者の口腔内の所定部位に接触させる。これにより、患者の嚥下機能を向上させるための訓練を行うことができる。更に、口腔内冷却部が一体に設けられた連結部と把持部とは機械的に確実に連結され、又は一体に形成されているため、カット綿が口腔内で外れ誤飲されるような危険性が回避される。
そして、この構成によれば、ペルチェ素子を駆動させることにより、口腔内の所定部位を冷却するための口腔内冷却部を冷却することができる。そうすると、従来用いられていたアイスマッサージ棒を自作する手間が省けるため、ユーザによる器具の作製労力をなくすことができる。また、保冷剤を用いた器具の場合に必要な事前準備(冷凍庫での器具の冷却等)、及びそれを運ぶための多大な労力(クーラーボックス等を用いた持ち運び)も不要となる。
従って、この構成によると、利便性に優れ、より安全な嚥下障害用冷却器具を提供できる。
(2)好ましくは、前記ペルチェ素子は、前記口腔内冷却部が前記所定部位に接触している状態において、前記患者の口腔内に配置される位置に設けられている。
この構成によれば、口腔内冷却部とペルチェ素子の吸熱部との距離を短くすることができる。そうすると、例えばペルチェ素子を本体部に配置している場合と比べて、冷却性能に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
(3)更に好ましくは、前記ペルチェ素子の吸熱部は、前記口腔内冷却部と密着して設けられている。
この構成では、ペルチェ素子の吸熱部によって口腔内冷却部を直接的に冷却することができるため、より冷却性能に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
(4)更に好ましくは、前記口腔内冷却部及び前記ペルチェ素子を有し、前記口腔内に挿入される口腔内挿入部を備え、前記口腔内挿入部は、前記ペルチェ素子の発熱部と密着して設けられた放熱部と、前記放熱部と前記口腔内冷却部との間に設けられた断熱部と、を更に有している。
この構成では、ペルチェ素子の発熱部に放熱部が密着して設けられているため、ペルチェ素子で生じた熱を放熱部を介して外部へ逃がすことができる。更に、この構成では、放熱部と口腔冷却部との間に断熱部が設けられているため、放熱部と口腔内冷却部との間の断熱性能を高めることができる。すなわち、この構成によれば、放熱部の熱が口腔内冷却部に伝達されにくくなるため、冷却性能に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
(5)好ましくは、前記口腔内冷却部及び前記ペルチェ素子を有し、前記口腔内に挿入される口腔内挿入部を備え、前記口腔内挿入部は、前記ペルチェ素子の発熱部と密着して設けられた放熱部を更に有し、前記口腔内冷却部及び前記放熱部は、互いに離間して設けられている。
この構成では、ペルチェ素子の発熱部に放熱部が密着して設けられているため、ペルチェ素子で生じた熱を放熱部を介して外部へ逃がすことができる。更に、この構成では、放熱部と口腔内冷却部とが離れて配置されているため、放熱部と口腔内冷却部との間の断熱性能を高めることができる。すなわち、この構成によれば、放熱部の熱が口腔内冷却部に伝達されにくくなるため、冷却性能に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
(6)好ましくは、前記ペルチェ素子の通電状態及び非通電状態を切り替えるスイッチと、前記スイッチがオンされて前記ペルチェ素子が通電状態になってから所定時間経過すると、前記スイッチをオフにする制御部と、を更に備えている。
この構成では、ペルチェ素子が駆動されてから所定時間経過後、制御部によってスイッチがオフされることによりペルチェ素子の駆動が自動的に停止される。これにより、スイッチの切り忘れによる無駄な電力の消費が防止されるため、省エネ性に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。また、患者の口腔内を長時間連続して過度に冷却することによって生じ得る凍傷を防止できる。
(7)好ましくは、前記連結部は、前記把持部に対して着脱可能に構成されている。
この構成によれば、例えば患者毎に連結部(口腔内冷却部と一体に設けられた部分)を取り替えたり、連結部を把持部から取り外した状態で洗浄することができる。また、この構成によれば、連結部が破損等した場合であっても、把持部に別の連結部を取り付けることにより、嚥下障害用冷却器具を使用することができる。すなわち、この構成によれば、利便性に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
(8)好ましくは、前記口腔内冷却部及び前記本体部における前記口腔内冷却部が設けられている側の部分を覆い、当該部分に対して取り外し可能なカバー、を更に備えている。
この構成によれば、患者毎にカバーを取り替えて器具を使用できるため、衛生上優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
(9)好ましくは、前記ペルチェ素子に電力を供給するためのバッテリーが収容されるバッテリー収容部を更に備え、前記被電力供給部は、前記バッテリー収容部に収容された前記バッテリーの正極及び負極のそれぞれに当接する一対の端子である。
この構成によれば、バッテリーを用いてペルチェ素子を駆動することができるため、軽量且つ操作性に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
(10)好ましくは、コンセントに接続されるプラグが一端側に設けられたケーブルを更に備え、前記ペルチェ素子は、前記ケーブルを介して供給される電力によって駆動する。
この構成では、ペルチェ素子の動力源となる電力がコンセントから供給される。これにより、バッテリー切れの心配なく器具を利用することができる。
本発明によると、利便性に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
本実施形態に係る冷却器具を模式的に示す正面図である。 図1に示す冷却器具を側方から視た図であって、該冷却器具の先端側の部分を拡大して示す図である。 図1に示す冷却器具の使用形態の一例を示す図であって、患者の顔を外形で模式的に示す図である。 図1のIV−IV線における断面図の一例である。 図2のV−V線における断面図であって、ペルチェ素子及び断熱部のみを示す図である。 図1に示す冷却器具の電気回路図を模式的に示す図である。 変形例に係る冷却器具を模式的に示す正面図である。 図7に示す冷却器具の電気回路図を模式的に示す図である。 変形例に係る冷却器具のペルチェ素子及び断熱部を示す断面図であって、図5に対応させて示す図である。 変形例に係る冷却器具における口腔内挿入部付近を拡大して示す断面図である。 変形例に係る冷却器具を模式的に示す正面図である。 変形例に係る冷却器具を模式的に示す正面図である。 変形例に係る冷却器具における口腔内挿入部付近を拡大して示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。本発明は、嚥下障害を有する患者の口腔内の所定部位を冷却することにより嚥下機能を向上させる訓練を行うことができる嚥下障害用冷却器具に広く適用できる。
図1は、本実施形態に係る冷却器具1(嚥下障害用冷却器具)を模式的に示す正面図である。また、図2は、図1に示す冷却器具1を側方から視た図であって、該冷却器具1の先端側の部分を拡大して示す図である。また、図3は、図1に示す冷却器具1の使用形態の一例を示す図であって、患者Pの顔を外形で模式的に示す図である。また、図4は、図1のIV−IV線における断面図の一例である。また、図5は、図2のV−V線における断面図であって、ペルチェ素子及び断熱部のみを示す図である。
本実施形態に係る冷却器具1は、嚥下障害を有する患者の嚥下機能を向上させるための訓練(アイスマッサージ)で用いられる器具である。本冷却器具1を用いて行われるアイスマッサージでは、図1から図3を参照して、冷却器具1における先端部である冷却部12(口腔内冷却部)で、患者の口腔内の所定部位(例えば、口蓋弓P1、舌根部P2等)を押したり軽くなでたりする行為が行われる。このようなマッサージ行為が行われることにより、患者の嚥下反射を誘発することができる。
冷却器具1は、図1を参照して、本体部2、及び口腔内挿入部10を備えている。
本体部2は、把持部3と、スイッチ4と、連結部6とを有している。
把持部3は、本実施形態に係る冷却器具1を用いてアイスマッサージを行うユーザ(患者P、介護スタッフ等)が把持する部分として設けられている。把持部3は、上下方向に細長い略円筒状に形成されている。把持部3における上側(口腔内挿入部10側)の部分には、スイッチ4が設けられている一方、把持部3における下側(口腔内挿入部10と反対側)且つ内側の部分には、バッテリーBが収容されるバッテリー収容部5が形成されている。なお、スイッチ4が設けられる位置は把持部3における上側の部分に限らず、その他の部分、例えば把持部3における下側の部分であってもよい。また、バッテリー収容部5が形成される部分は把持部3における下側の部分に限らず、その他の部分、例えば把持部3における上側の部分であってもよい。
スイッチ4は、冷却器具1における冷却機能の作動及び停止を切り替えるためのものである。スイッチ4におけるONと記載されている部分が押圧されると、冷却器具1の冷却機能が作動する一方、スイッチ4におけるOFFと記載されている部分が押圧されると、冷却器具1の冷却機能が停止する。なお、本実施形態に係る冷却器具1では、詳しくは後述するが、スイッチ4がオンされてから所定時間(例えば一例として5分)経過すると、スイッチ4が自動的にオフされる仕組みとなっている。なお、スイッチ4がオン状態のときには、点灯ランプ(図示省略)が点灯する。これにより、ユーザは、冷却器具1がオン状態であることを視覚的に容易に識別することができる。
連結部6は、把持部3よりも細い略棒状に形成された部分である。連結部6は、把持部3の上端部から上方へ延びるように形成されていて、その先端部分(上側の部分)に口腔内挿入部10が設けられている。すなわち、連結部6は、把持部3と口腔内挿入部10とを連結する部分として設けられている。なお、連結部6は、把持部3と同じ太さとなるように形成されていてもよい。
口腔内挿入部10は、本冷却器具1を用いて患者Pに対してアイスマッサージを行う際に患者Pの口腔内に挿入される部分として設けられていて、全体的な形状が半球形状を含む略球状となるように形成されている。
口腔内挿入部10は、主に図2及び図4を参照して、ペルチェ素子11と、冷却部12(口腔内冷却部)と、放熱部13と、断熱部14とを有し、これらが互いに接着材料等(図示省略)によって固定されて一体化されている。
ペルチェ素子11は、所定の厚みを有する板状に形成された素子であって、一方側の面が吸熱部11aとして設けられ、他方側の面が発熱部11bとして設けられている。吸熱部11a及び発熱部11bは、ともに平面状に形成されている。ペルチェ素子11において所定方向に電流を流すと、前記吸熱部11aの温度が下降する一方、前記発熱部11bの温度が上昇する。なお、ペルチェ素子11における吸熱部11a及び発熱部11bは、平面状でなくてもよく、その他の形状であってもよい。
冷却部12は、図3を参照して、患者Pの口腔内における所定部位(口蓋弓P1、舌根部P2等)に接触することにより当該所定部位P1,P2等を冷却する部分である。図3及び図4を参照して、冷却部12における前記所定部位P1,P2等と当接する部分は、球面状に形成された球面部12aとして設けられている。一方、冷却部12における前記球面部12aと反対側の部分は、平面状に形成された平面部12bとして設けられている。平面部12bは、ペルチェ素子11の吸熱部11aに密着している。冷却部12は、熱伝導性が高い材料によって構成されている。なお、ここでは、冷却部12によって冷却される所定部位として口蓋弓P1及び舌根部P2を例に挙げたが、これに限らず、冷却部12によって冷却される所定部位としては、口腔内の軟口蓋、咽頭後壁、K−point等も含まれる。
放熱部13は、発熱部11bから発生する熱を外部へ放出するための部分である。図4を参照して、放熱部13における前記ペルチェ素子11の発熱部11b側の部分は、平面状に形成された平面部13aとして設けられている。一方、放熱部13における前記平面部13aと反対側の部分は、球面状に形成された球面部13bとして設けられている。平面部13aは、ペルチェ素子11の発熱部11bに密着している。放熱部13は、冷却部12と同様、熱伝導性が高い材料によって構成されている。なお、放熱部13における平面部13aと反対側の部分(球面部13bに相当する部分)の形状は、球面状でなくてもよく、その他の形状であってもよい。
断熱部14は、冷却部12と放熱部13との間に設けられて両者を断熱するための部分である。断熱部14は、図5に示すように、ペルチェ素子11の外周を覆うように設けられている。断熱部14は、熱伝導性が低い材料(例えば熱伝導性が低いセラミック材料、熱伝導性が低い樹脂材料、熱伝導性が低い金属等)によって構成されている。
図6は、図1に示す冷却器具1の電気回路図を模式的に示す図である。冷却器具1は、図6に示す電気回路8を備えている。電気回路8は、上述したペルチェ素子11及びスイッチ4と、一対の端子9a,9b(被電力供給部)と、これらを接続する導電線15と、制御部20とを有している。
一対の端子9a,9bは、バッテリー収容部5に収容されたバッテリーBの正極及び負極のそれぞれに接触する。具体的には、一対の端子9a,9bは、バッテリーBの正極に接触する正極側端子9aと、バッテリーBの負極に接触する負極側端子9bとを有している。各端子9a,9bは、導電線15等を介して、ペルチェ素子11の各端子と電気的に接続されている。
制御部20は、ユーザによってスイッチ4がオンされてから所定時間が経過するとスイッチ4をオフするように構成されている。具体的には、制御部20は、タイマー21を有している。
タイマー21は、スイッチ4がオンされると同時にスイッチ4から通知されるオン通知信号SONを受信すると、該信号SONを受信してからの時間を計測する。そして、タイマー21の計測時間が所定時間(例えば5分)になると、制御部20は、スイッチ4にオフ指令信号SOFFを送信する。スイッチ4は、オフ指令信号SOFFを受信するとオフになる。
図6に示す電気回路8では、ユーザによってスイッチ4がオンされると、バッテリーBとペルチェ素子11とが電気的に接続されてペルチェ素子11に電流が流れる。そうすると、ペルチェ素子11の吸熱部11aの温度が下降して冷却部12が冷却されるため、当該冷却部12を患者Pの口蓋弓P1又は舌根部P2等に当てて動かすことにより、アイスマッサージを行うことができる。一方、ペルチェ素子11に電流が流れると、ペルチェ素子11の発熱部11bの温度が上昇するものの、その熱は放熱部13を介して冷却器具1の外部へ放出される。
一方、電気回路8では、ユーザによってスイッチ4がオフされると、ペルチェ素子11に対する通電が停止され、冷却器具1の作動が停止する。また、電気回路8では、ユーザによってスイッチ4がオンされてから所定時間が経過すると、制御部20によってスイッチ4がオフ状態となり、冷却器具1の作動が停止する。
[効果]
以上のように、本実施形態に係る冷却器具1では、被電力供給部としての一対の端子9a,9bを介して供給される電力によってペルチェ素子11が駆動されると、該ペルチェ素子11によって冷却部12が冷却される。この状態において、ユーザは、把持部3を把持して冷却部12を患者Pの口腔内に挿入し、該冷却部12を患者Pの口腔内の所定部位P1,P2等に接触させる。これにより、患者Pの嚥下機能を向上させるための訓練を行うことができる。更に、冷却部12、連結部6、及び把持部3が一体に形成されているため、カット綿が口腔内で外れ誤飲されるような危険性が回避される。
そして、冷却器具1によれば、ペルチェ素子11を駆動させることにより、口腔内の所定部位P1,P2等を冷却するための冷却部12を冷却することができる。そうすると、従来用いられていたアイスマッサージ棒を自作する手間が省けるため、ユーザによる器具の作製労力をなくすことができる。また、保冷剤を用いた器具の場合に必要な事前準備(冷凍庫での器具の冷却等)、及びそれを運ぶための多大な労力(クーラーボックス等を用いた持ち運び)も不要となる。
従って、冷却器具1によれば、利便性に優れ、より安全な嚥下障害用冷却器具を提供できる。
また、冷却器具1によれば、冷却部12とペルチェ素子11の吸熱部11aとの距離を短くすることができる。そうすると、例えばペルチェ素子を本体部に配置している場合と比べて、冷却性能に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
また、冷却器具1では、ペルチェ素子11の吸熱部11aによって冷却部12を直接的に冷却することができるため、より冷却性能に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
また、冷却器具1では、ペルチェ素子11の発熱部11bに放熱部13が密着して設けられているため、ペルチェ素子11で生じた熱を放熱部13を介して外部へ逃がすことができる。更に、冷却器具1では、放熱部13と冷却部12との間に断熱部14が設けられているため、放熱部13と冷却部12との間の断熱性能を高めることができる。すなわち、冷却器具1によれば、放熱部13の熱が冷却部12に伝達されにくくなるため、冷却性能に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
また、冷却器具1では、ペルチェ素子11が駆動されてから所定時間経過後、制御部20によってスイッチ4がオフされることによりペルチェ素子11の駆動が自動的に停止される。これにより、スイッチ4の切り忘れによる無駄な電力の消費が防止されるため、省エネ性に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。また、患者の口腔内を長時間連続して過度に冷却することによって生じ得る凍傷を防止できる。
また、冷却器具1によれば、バッテリーBを用いてペルチェ素子11を駆動することができるため、軽量且つ操作性に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。例えば、次のように変更して実施してもよい。
[変形例]
(1)図7は、変形例に係る冷却器具1aを模式的に示す正面図である。本変形例に係る冷却器具1aは、上記実施形態に係る冷却器具1と比べて、バッテリー収容部を備えていない。その代わりに、冷却器具1aは、コンセントに接続されるプラグ16と、該プラグが一端側に設けられたケーブル17とを備えている。冷却器具1aによれば、コンセントからの交流電力によってペルチェ素子11が駆動される。
図8は、図7に示す冷却器具1aが有する電気回路8aを模式的に示す図である。電気回路8aは、上述したペルチェ素子11及びスイッチ4と、プラグ16と、ケーブル17と、プラグ16側からの電力をペルチェ素子11側へ供給するための被電力供給部18a,18bと、整流回路19と、これらを接続する導電線15と、制御部20とを有している。被電力供給部18a,18bは、例えば、把持部3内に収容された電気回路基板(図示省略)に形成された導電パターンにおける、ケーブル17内に設けられた一対の導電線17a,17bのそれぞれがはんだ付け等により電気的に接続された部分である。ペルチェ素子11、スイッチ4、及び制御部20については、上述した実施形態と同様の構成であるため、その説明を省略する。
本変形例に係る冷却器具1aでは、プラグ16がコンセントに挿入されると、ペルチェ素子11に対して電力を供給可能な状態にすることができる。この状態においてスイッチ4がオンされると、コンセント側からの交流電流が、プラグ16及びケーブル17を介して整流回路19に流れ込み、該整流回路19で整流されて直流電流に変換された後、ペルチェ素子11へ流れる。これにより、上記実施形態の場合と同様、ペルチェ素子11を駆動させることができる。
以上のように、本変形例に係る冷却器具1aでは、ペルチェ素子11の動力源となる電力がコンセントから供給される。これにより、バッテリー切れの心配なく器具を利用することができる。
(2)図9は、変形例に係る冷却器具のペルチェ素子11c及び断熱部14aを示す断面図であって、図5に対応させて示す図である。上述した実施形態では、平面視矩形状のペルチェ素子11を用いて冷却器具1を構成したが、これに限らず、図9に示すように、平面視円形状のペルチェ素子11cを用いて冷却器具を構成してもよい。この場合、断熱部14aの形状は、図9に示すような円環状になる。
(3)図10は、変形例に係る冷却器具における口腔内挿入部10a付近を拡大して示す断面図である。上述した実施形態では、1枚のペルチェ素子11を用いて冷却器具1を構成する例を挙げて説明したが、これに限らず、図10に示すように、複数枚(例えば2枚)のペルチェ素子22,23を用いて冷却器具を構成してもよい。図10に示す例では、ペルチェ素子22が放熱部13側に設けられ、該ペルチェ素子22の発熱部22bが放熱部13と密着している一方、ペルチェ素子23が冷却部12側に設けられ、該ペルチェ素子23の吸熱部23aが冷却部12と密着している。そして、ペルチェ素子22の吸熱部22aがペルチェ素子23の発熱部23bに密着して、該発熱部23bを冷却している。このような構成により、冷却器具の冷却性能をより高めることができる。
(4)図11は、変形例に係る冷却器具1bを模式的に示す正面図である。本変形例に係る冷却器具1bは、上記実施形態に係る冷却器具1と比べて、本体部2aの構成が異なっている。本変形例では、互いに一体に形成された連結部6a及び口腔内挿入部10(以降、この部分を着脱部24と称する)が、把持部3aに対して着脱可能な構成となっている。
着脱部24には、図示しない係合部が形成されている一方、把持部3aには、図示しない被係合部が形成されている。そして、着脱部24の係合部と把持部3aの被係合部とが係合するように着脱部24を把持部3a側へ近接させることで、把持部3aに対して着脱部24を装着することができる。一方、把持部3aに対して装着されている状態の着脱部24を把持部3aから離間させることで、把持部3aから着脱部24を取り外すことができる。
なお、把持部3a及び着脱部24の双方には、コネクタ(図示省略)が設けられており、把持部3aに対して着脱部24を装着すると、双方のコネクタが嵌合する。これにより、着脱部24側に設けられた電気回路部分と、把持部3a側に設けられた電気回路部分とを、電気的に接続することができる。
以上のように、本変形例に係る冷却器具1bによれば、例えば患者毎に着脱部24を取り替えたり、着脱部24を把持部3aから取り外した状態で洗浄することができる。また、冷却器具1bによれば、着脱部24が破損等した場合であっても、把持部3aに別の着脱部24を取り付けることにより、冷却器具1を使用することができる。すなわち、この構成によれば、利便性に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
(5)図12は、変形例に係る冷却器具1cを模式的に示す正面図である。本変形例に係る冷却器具1cは、上記実施形態に係る冷却器具1が有する各構成要件の他に、ディスポーザブルカバー25を備えている。
ディスポーザブルカバー25は、図12を参照して、細長い袋状に形成された部材である。ディスポーザブルカバー25は、口腔内挿入部10及び本体部2における口腔内挿入部10が設けられている側の部分を覆うように、当該部分に装着可能である。本実施形態では、ディスポーザブルカバー25は、口腔内挿入部10及び連結部6を覆うように構成されている。なお、ここでは、ディスポーザブルカバー25の形状として、図12に示すように、口腔内挿入部10及び連結部6を覆う例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば一例として、ディスポーザブルカバー25の形状を、口腔内挿入部10、連結部6、及び把持部3の全てを覆う形状としてもよい。
以上のように、本変形例に係る冷却器具1cによれば、患者毎にディスポーザブルカバー25を取り替えて冷却器具1cを使用できるため、衛生上優れた冷却器具を提供することができる。
(5)図13は、変形例に係る冷却器具における口腔内挿入部10b付近を拡大して示す断面図である。上記実施形態に係る冷却器具1では、口腔内挿入部10における冷却部12と放熱部13との間に断熱部14を設けたが、これに限らず、図13に示すように、断熱部14が省略された構成であってもよい。本変形例では、冷却部12と放熱部13とが互いに接触しておらず、離間して設けられている。具体的には、図13に示すように、冷却部12と放熱部13とがペルチェ素子11を挟んで設けられているため、ペルチェ素子11の厚さ分だけ離れて配置されている。
以上のように、本変形例に係る冷却器具では、放熱部13と冷却部12とが離れて配置されているため、放熱部13と冷却部12との間の断熱性能を高めることができる。すなわち、本変形例に係る冷却器具によれば、放熱部13の熱が冷却部12に伝達されにくくなるため、上記実施形態に係る冷却器具1と同様、冷却性能に優れた嚥下障害用冷却器具を提供できる。
本発明は、嚥下障害を有する患者の口腔内の所定部位を冷却することにより嚥下機能を向上させる訓練を行うことができる嚥下障害用冷却器具として、広く適用することができる。
1,1a,1b,1c 冷却器具(嚥下障害用冷却器具)
2,2a 本体部
3,3a 把持部
6,6a 連結部
9a,9b 端子(被電力供給部)
11,11c,22,23 ペルチェ素子
12 冷却部(口腔内冷却部)
18a,18b 被電力供給部
P 患者
P1 口蓋弓(所定部位)
P2 舌根部(所定部位)

Claims (10)

  1. 患者の口腔内の所定部位に接触して該所定部位を冷却する口腔内冷却部と、
    ユーザによって把持される側の部分である把持部、及び該把持部と前記口腔内冷却部とを連結している部分として設けられ少なくとも前記口腔内冷却部と一体に設けられた連結部、を有する本体部と、
    前記口腔内冷却部を冷却するペルチェ素子と、
    前記ペルチェ素子を駆動するための電力が供給される被電力供給部と、
    を備えていることを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
  2. 請求項1に記載の嚥下障害用冷却器具において、
    前記ペルチェ素子は、前記口腔内冷却部が前記所定部位に接触している状態において、前記患者の口腔内に配置される位置に設けられていることを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
  3. 請求項2に記載の嚥下障害用冷却器具において、
    前記ペルチェ素子の吸熱部は、前記口腔内冷却部と密着して設けられていることを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
  4. 請求項3に記載の嚥下障害用冷却器具において、
    前記口腔内冷却部及び前記ペルチェ素子を有し、前記口腔内に挿入される口腔内挿入部を備え、
    前記口腔内挿入部は、
    前記ペルチェ素子の発熱部と密着して設けられた放熱部と、
    前記放熱部と前記口腔内冷却部との間に設けられた断熱部と、
    を更に有していることを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
  5. 請求項3に記載の嚥下障害用冷却器具において、
    前記口腔内冷却部及び前記ペルチェ素子を有し、前記口腔内に挿入される口腔内挿入部を備え、
    前記口腔内挿入部は、前記ペルチェ素子の発熱部と密着して設けられた放熱部を更に有し、
    前記口腔内冷却部及び前記放熱部は、互いに離間して設けられていることを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の嚥下障害用冷却器具において、
    前記ペルチェ素子の通電状態及び非通電状態を切り替えるスイッチと、
    前記スイッチがオンされて前記ペルチェ素子が通電状態になってから所定時間経過すると、前記スイッチをオフにする制御部と、
    を更に備えていることを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の嚥下障害用冷却器具において、
    前記連結部は、前記把持部に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の嚥下障害用冷却器具において、
    前記口腔内冷却部及び前記本体部における前記口腔内冷却部が設けられている側の部分を覆い、当該部分に対して取り外し可能なカバー、を更に備えていることを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の嚥下障害用冷却器具において、
    前記ペルチェ素子に電力を供給するためのバッテリーが収容されるバッテリー収容部を更に備え、
    前記被電力供給部は、前記バッテリー収容部に収容された前記バッテリーの正極及び負極のそれぞれに当接する一対の端子であることを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
  10. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の嚥下障害用冷却器具において、
    コンセントに接続されるプラグが一端側に設けられたケーブルを更に備え、
    前記ペルチェ素子は、前記ケーブルを介して供給される電力によって駆動することを特徴とする、嚥下障害用冷却器具。
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